説明

画像形成装置

【課題】構造体を用いて機器内に気流経路を形成し、機器を大型化することなく効率的に送風することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電潜像を形成する像担持体11に、トナーで現像してトナー像を形成する現像装置13を備える作像ユニット10と、作像ユニット10へトナーを供給する現像剤供給ユニット14とを備える画像形成装置1において、前記画像形成装置1は、現像剤供給ユニット14から作像ユニット10への現像剤搬送ユニット15と、駆動要素16と、第1の構造体17と、送風ファン19と、送風ファン19を保持する第2の構造体20とを具備し、第1の構造体17によって作像ユニット10と現像剤供給ユニッ14トとの間を区切り、現像剤搬送ユニット15を有する空間に気流経路Kを形成する画像形成装置1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、詳しくは気流経路を形成する構造体を備える画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、印刷速度の高速化に伴い、機器内の温度上昇による現像剤への影響が無視できない問題となっている。温度上昇の対策手段として送風ファンとダクトを用いて冷却が必要とされる部位への空冷が挙げられるが、このとき、送風ファンにより供給される風量が十分でないと必要とされる冷却効果を得ることはできない。また十分な風量を得るためにダクトを設置する場合、機器が大型化することが問題となる。
このため、従来から、現像装置内の空気を現像装置外へ排気する排気路と現像装置で用いられるトナーを搬送するトナー搬送路との少なくとも一部が一体に設けられているので、装置本体内が省スペース化され、装置本体をコンパクトにすることができる画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、トナーの補給機構を備えた現像装置を対象とする冷却構造であって、上記現像装置を気流により冷却する手段を備え、該冷却手段による気流の生成方向を上記現像装置に向けたトナーの補給方向とほぼ同一方向に設定したことにより画像形成装置の大型化を招くことなく冷却作用を確保でき、さらには、冷却に際してトナーの飛散などの現象を確実に防止することができる構成を備えた冷却構造及び画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、外気が送り込まれる閉鎖空間を装置本体外面を形成する板状部材と取り付け部材と画像読取装置本体とにより形成し、前記閉鎖空間の一部を画像形成部の熱を排出する排熱ダクトにより形成するとともに、前記閉鎖空間に送りこまれた外気を送風ファンにより画像読取装置内部に送り込むようにすることができる画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明では、構造体を用いて機器内に気流経路を形成し、機器を大型化することなく効率的に送風することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有している。
本発明の画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体に、トナーで現像してトナー像を形成する現像装置を備える作像ユニットと、作像ユニットへトナーを供給する現像剤供給ユニットとを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、現像剤供給ユニットから作像ユニットへの現像剤搬送ユニットと、駆動要素と、第1の構造体と、送風ファンと、送風ファンを保持する構造体とを具備し、第1の構造体によって作像ユニットと現像剤供給ユニットとの間を区切り、現像剤搬送ユニットを有する空間に気流経路を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記第1の構造体が、前記駆動要素を保持する機能を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記第1の構造体は、2枚の板状部材を有し、2枚の板状部材の構造体を離して駆動要素を保持することにより、気流経路を形成する空間の一部を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記現像剤搬送ユニット又は現像剤搬送ユニットの一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記駆動要素又は駆動要素の一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記第2の構造体は、前記第1の構造体と別体であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記第1の構造体が送風対象への整流形状を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記現像剤搬送ユニットと前記作像ユニットの連結部を気流経路外に配置することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、前記作像ユニットが、少なくとも像担持体と現像装置とを備え一体に支持し、画像形成装置に着脱可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、作像ユニットと、現像剤供給ユニットと、現像剤供給ユニットから作像ユニットへの現像剤搬送ユニットと、駆動要素と、第1の構造体と、送風ファンと、送風ファンを保持する構造体とを具備する画像形成装置において、第1の構造体によって作像ユニットと現像剤供給ユニット間を区切る構成を有し、現像剤搬送ユニットを有する空間に気流経路を形成することにより、機器の小型化、コストダウンができる。
また、本発明によれば、前記第1の構造体が駆動要素を保持する機能を有することにより、部品点数の削減が可能となり、機器の小型化、コストダウンができる。
また、本発明によれば、前記第1の構造体は、2枚の板状部材を有し、2枚の板状部材の構造体を離して駆動要素を保持することにより、気流経路を形成する空間の一部を形成することで、部品点数の削減が可能となり、機器の小型化、コストダウンができる。
また、本発明の画像形成装置は、前記現像剤搬送ユニット又は現像剤搬送ユニットの一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成することにより、部品点数の削減が可能となり、機器の小型化、コストダウンができる。
また、本発明によれば、前記駆動要素又は駆動要素の一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成することにより、部品点数の削減が可能となり、機器の小型化、コストダウンができる。
また、本発明によれば、前記第2の構造体は、前記第1の構造体と別体であることにより、送風ファンの振動が駆動要素に伝わることを防ぐことができる。
また、本発明によれば、前記第1の構造体が送風対象への整流形状を有することにより、送風効率を高めることができる。
また、本発明によれば、現像剤搬送ユニットと作像ユニットの連結部を気流経路外に配置することにより、現像剤の飛散を抑えることができる。
また、本発明によれば、作像ユニットは、少なくとも像担持体と現像装置とを備え一体に支持し、画像形成装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとして構成することにより、メンテナンスなどの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】駆動要素を保持する第1の構造体と、現像剤供給ユニットと、作像ユニットと、現像剤搬送ユニットと、送風ファンと、送風ファンを保持する第2の構造体を示した図である。
【図3】図2において構成された気流経路を破線により囲む範囲として示した図である。
【図4】送風ファンが設けられている第2の構造体を示している。
【図5】画像形成装置の外観を示す図である。
【図6】図2においてA方向を示した図である。
【図7】図6をA方向から見たときの、第1の構造体が送風対象への整流形状を有することを示した図である。
【図8】図6をA方向から見たときの、現像剤搬送ユニットと作像ユニットの連結部を気流経路外に配置した図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0008】
本発明の例としてフルカラー画像形成装置で説明する。図1は、本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
本発明の画像形成装置の一実施形態である画像形成装置1は、原稿を搬送する原稿搬送装置(ADF)5、原稿読み取り用のスキャナー部4と、このスキャナー部から出力されるデジタル信号を電気的に画像処理部で処理して、該画像処理部から出力されるデジタル信号に基づいて画像を記録紙上に形成する画像形成部3からなっている。スキャナー部4においては、原稿載置台上に置かれた原稿の画像は、照射ランプ、ミラー、レンズを介してカラーCCDによって読み取られ、そのデータが画像処理部に送られる。画像処理部においては、このデータに必要な処理が施され、画像信号に変換され、画像形成部3へ送られる。
【0009】
画像形成部3においては、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラック作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを4つ並列に配置すると共に、その4つの作像ユニット10に対して1つの中間転写ベルト24と1つの2次転写ローラ26を配設している。以下に、この画像形成装置1を構成する作像ユニット10の一例としてイエローの作像ユニット10Yの構成を説明する。特に補足説明がない限り他のシアン作像ユニット10C、マゼンタ作像ユニット10M、ブラック作像ユニット10Kも同等の構成・動作となっている。
なお、この作像ユニット10は、画像形成装置1本体に着脱可能なプロセスカートリッジ10として用いることができる。このように作像ユニット10を、画像形成装置1の本体から着脱可能なプロセスカートリッジをとして構成することにより、メンテナンスなどの利便性を向上させることができる。
画像形成動作が開始されると、イエロー作像ユニット10Yでは、静電潜像担持体である感光体11は帯電装置12により表面を一様に帯電される。そして帯電後の感光体11には光書き込みの露光装置30からの露光によりフルカラー原稿のイエロー成分画像の静電潜像が形成され、その静電潜像はイエロー現像装置13Yによりイエロートナーで顕像化される。また、所定の時間差でシアン作像ユニット、マゼンタ作像ユニット、ブラック作像ユニット10においても同様の画像形成動作が行われ、シアン,マゼンタ,ブラックの各色のトナー像が各感光体11上に形成される。各作像ユニット10Y,10C,10M,10Kにおいて感光体11上に形成されたトナー像Y,C,M,Kを、中間転写ベルト24上で1つのフルカラー画像として重ねまとめるために、この中間転写ベルト24の裏面側には各作像ユニット10の感光体11の対向位置に1次転写ローラ23を配置し、1次転写ローラ23に所定の転写バイアスを印加することによって、各作像ユニット10のトナー像を順次中間転写ベルト24に重ねて転写させる。
【0010】
中間転写ベルト24への転写後の各作像ユニット10内の感光体11は、図示しない光除電ユニットにより表面電位を除電され、感光体11に残留した転写残トナーはクリーニング装置21のクリーニングブレードにより除去され、前述の帯電装置12で帯電される、といった一連の作像サイクルを繰り返す。中間転写ベルト24による転写後、感光体11表面は光除電ユニットで除電された後、クリーニング装置21においてトナーなどの残留物を除去している。クリーニング装置21で除去されたトナーは廃トナー搬送経路を経て廃トナー収容槽に搬送される。
フルカラートナー像の記録紙への転写後に中間転写ベルト24の表面に残留したトナーや紙粉等の付着物は、中間転写ベルトクリーニング装置25の図示しないクリーニングブラシローラやクリーニングブレードにより除去され、先述の感光体廃トナーと同様に廃トナー収容部に搬送される。中間転写ベルト24、2次転写ローラ26への対向ローラ241、転写バイアス電源、ベルト駆動軸などを内包する転写ユニット内に設置されたテンションローラ241、242、243がカム機構によって中間転写ベルト24にテンションを与えるもしくは解除することにより、中間転写ベルト24は各作像ユニット10の感光体11と接触した状態と離間した状態に変更可能になっている。これにより機械動作時には各作像ユニット10の感光体11が回転するのに先立って接触状態に、機械停止時には感光体11から離間した状態にしている。中間転写ベルト24へトナー像を転写した後、感光体表面は光除電ユニットで除電され、クリーニング装置21において、最初に(クリーニングユニット内において感光体回転方向において上流位置)で感光体回転方向とカウンター方向にブラシローラを接触回転させて感光体上の残トナーおよび付着物を掻き乱して感光体11との付着力を弱め、その下流位置においてゴム弾性体でできたブレードを感光体11に接触させて、先述の乱された残トナーや付着物を除去している。
【0011】
その後、中間転写ベルト24に転写されたトナー像は、そして1つのフルカラー画像となった中間転写ベルト24上のトナー画像を所定のバイアスが印加される2次転写ローラ26との間にタイミングを合わせて搬送されてくる記録紙上に転写させられる。転写装置22としては、1次転写ローラ23、2次転写ローラ26、中間転写ベルト24、中間転写ベルトクリーニング装置25等を有している。
また、記録紙は、給紙装置2内に配置されている複数の給紙カセット40から、画像形成装置1の制御により選択された記録紙がピックアップローラ42により、給紙カセット40から1枚ずつ引き出される。そして、搬送ローラ43によって画像形成3まで搬送される。そして、レジストローラ44で、中間転写ベルト24上のトナー像とのタイミングを計り、二次転写ローラ26の方に送り出される。
その後、トナー像が転写された記録紙は定着装置31に搬送され加熱・加圧されて記録紙上のトナー像が定着されフルカラー画像が出力される。
また、両面印刷を行う場合には画像定着装置31から排紙トレイ48へと送られる前に、両面搬送部32へと送り戻される。その後、再度レジストローラ44へと送られ第2面の印刷が行われる。
【実施例】
【0012】
図2は、駆動要素を保持する第1の構造体と、現像剤供給ユニットと、作像ユニットと、現像剤搬送ユニットと、送風ファンと、送風ファンを保持する第2の構造体を示した図である。
図3は、図2において構成された気流経路を破線により囲む範囲として示した図である。
図1に示すように、作像ユニット10Y、10M、10C、10Kに対して、上方にトナー補給ボックス14Y、14M、14C、14Kを備える現像剤供給ユニット14を備えている。作像ユニット10Y、10M、10C、10Kのいずれかで現像して画像形成を行った結果、現像装置13Y、13M、13C、13Kでトナーが少なくなった場合に、現像剤供給ユニット10が備える各色のトナー補給ボックス14Y、14M、14C、14Kから図示していない現像剤搬送ユニット15から作像ユニット10Y、10M、10C、10Kにトナーが搬送・補給される。
図2及び図3によれば、現像剤供給ユニット14から作像ユニット10へトナーを搬送するための現像剤搬送ユニット15は、搬送機構151と搬送パイプ152とを備えている。
駆動要素16は、少なくとも作像ユニット10、現像剤供給ユニット14、現像剤搬送ユニット15、転写装置22のいずれかを駆動するためのものである。駆動要素16は、これらを駆動させるために、画像形成装置1の他の部分からギア、テェーン、カム等によって、作像ユニット10等に駆動力を伝達している。
駆動要素16を保持する第1の構造体17は、2枚の板状部材である。2枚の板状部材の第1の構造体17を離して駆動要素16を保持することにより、気流経路Kを形成する空間の一部を形成している。気流経路Kを破線により囲んだ範囲内には、搬送パイプ152と駆動要素16が保持されている。この第1の構造体17を構成する板状部材の一方は、画像形成装置1を構成する筐体、側板等を併せて構成するものであっても良い。
【0013】
また、図2及び図3によれば、第1の構造体17によって作像ユニット10と現像剤供給ユニット14間は区切られ、現像剤供給ユニット14及び現像剤搬送ユニット15を有する空間に、第1の構造体17は駆動要素16を保持している。また、2枚の板状部材の第1の構造体17と現像剤搬送ユニット15又は現像剤搬送ユニット15の一部と駆動要素16の一部によって気流経路Kが形成されている。
このように、2枚の板状部材の第1の構造体17と現像剤搬送ユニット15又は現像剤搬送ユニット15の一部と駆動要素16の一部によって気流経路Kが形成されていることで、別途、気流経路Kを形成するための部品を備える必要がなくなり、部品点数の削減が可能となり、機器の小型化、コストダウンができる。なお、現像剤搬送ユニット15のいずれかを有する空間に、第1の構造体17は駆動要素16を保持しており、また第1の構造体17と現像剤搬送ユニット15の一部と駆動要素16の一部によって気流経路Kが形成される構成にしてもよい。
また、図2及び図3によれば、送風ファン19は気流を生成し、送風ファン19を保持する第2の構造体20は、駆動要素16を保持する第1の構造体17とは別に設けている。このように、送風ファン19を保持する第2の構造体20と駆動要素16を保持する第1の構造体17が別体であることにより、送風ファン19の振動が駆動要素16に伝わることを防ぐことができる。
図4は、送風ファンが設けられている第2の構造体を示している。送風ファン19は、図4に示すように、ネジ等で留めることで板状の第2の構造体20に配置されている。
また、図5は、画像形成装置の外観を示す図である。送風ファン19は、画像形成装置1の筐体又は外観カバーを開けて、外部の空気を流し込むようにすることが好ましい。これによって、外部の冷たい空気を画像形成装置1内に引き込むことができ、冷却効果を大きくすることができる。また、送風ファン19は、図示しないが、画像形成装置1内に設けていても良い。これによって、画像形成装置1内の温度を一様にして、冷却することができる。
【0014】
図6は、図2においてA方向を示した図である。図7は、図6をA方向から見たときの、第1の構造体が送風対象への整流形状を有することを示した図である。
図7に示すように、気流経路Kを形成する第1の構造体17より、送風対象への整流形状18が形成されており、送風効率を高められている。整流形状18は、点線で囲んだ範囲である。送風対象は、少なくとも現像剤搬送ユニット15、駆動要素16のいずれかであって、またこれらを有する空間であってもよい。整流形状18は複数の整流板を重ねて形成してもよく、また整流形状18をしている一つの部品を用いてもよい。
この整流形状18は、第1の構造体17に配置されていて、第1の構造体17を冷却する放熱フィンの働きも併せて有している。これによって、第1の構造体17を早期に冷却することができ、気流経路K全体の雰囲気の冷却にも寄与することができる。従って、図7に示すように、縦長の板状であっても良い。これによって、送風ファン19で送られた気流は、整流形状18に当たって、板に沿って気流が流れてもう一方の第1の構造体17に当たって、第1の構造体17全体を冷却することができる。
また、このときに、図7に示すように、現像剤搬送ユニット15から作像ユニット10までの間に、トナーを搬送する搬送パイプ152が、整流形状18が配置されていない第1の構造体17に配置している。したがって、スクリュー、オーガ、コイルのように巻いた弦巻バネ等のいずれの搬送方法であっても、搬送パイプ152中を搬送されるトナー、現像剤を冷却することができ、凝集・固着を防止して、長期にわたって安定した搬送を行うことができる。とくに、トナーが小さくなってストレスで凝集したり、ストレスによる熱で融着することがあり、搬送経路におけるトナーを冷却することで、安定した搬送を行うことができる。
また、この整流形状18は、送風方向に横長の板状を配置しても良い。送風ファン19で送られた気流の障害とならないので、早い気流を形成し、早期に、気流経路Kを冷却することができる。
ここでは、補給用トナーに補給用キャリアを混合して現像装置内の現像剤よりもトナー濃度が高い現像剤としたプレミックトナーを収納する現像剤収納容器を備え、プレミックストナーを現像装置13に補給するものであってもよい。そして、補給されたプレミックストナーの量に相当する現像剤が現像装置13から排出されることで、現像装置13内のキャリアの入れ替えが行われる。
【0015】
図8は、図6をA方向から見たときの、現像剤搬送ユニットと作像部ユニットの連結部を気流経路外に配置した図である。
図8も図7と同様に図6のA視を示した図である。図8によれば、搬送パイプ152と作像ユニット10との連結部153を、第1の構造体17の2つの板状部材の間に設けず、気流経路Kの範囲外となる作像ユニット10上に配置している。連結部153は、点線で囲んだ範囲である。
連結部153としては、粉体状のトナー、或いはトナーとキャリアを有する粉体状の二成分系現像剤などを補給する1軸スクリュー、オーガ、または、粉体ポンプの負圧によって補給用トナー収納容器内の補給用トナーを吸引して搬送するものがあり、これらをシャッター機構で開閉しながら現像剤搬送ユニット15と作像ユニット10とを連結している。ここでは、いずれの機構であっても良い。
このように、現像剤搬送ユニット15と作像ユニット10の連結部153は気流経路K外に配置することで、シャッター機構等の開閉による現像剤の飛散が抑制されている。
トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いる画像形成装置1では、補給用トナーを収納するトナー補給ホッパー14を備えている。また、近年は、フルカラー化が浸透するに従い、さらなる高画質化が要求され、トナーの小粒径化が進んでいる。このトナーの小粒径化により、トナーが現像装置13、搬送経路から外部に飛散しやすくなっており、搬送経路等の密閉性が必要になっている。したがって、作像ユニットとの連結部153を第1の構造体17の2つの板状部材の間に設けないことで、トナー等の飛散を防止している。
【符号の説明】
【0016】
1 画像形成装置
2 給紙装置
3 画像形成部
4 スキャナ部
5 原稿自動搬送装置(ADF)
10 作像ユニット(プロセスカートリッジ)
11 感光体(像担持体)
12 帯電装置
13 現像装置
14 現像剤供給ユニット(トナー補給ホッパー)
15 現像剤搬送ユニット
151 搬送機構
152 搬送パイプ
153 連結部
16 駆動要素
17 第1の構造体(駆動要素を保持)
18 整流形状(整流板)
19 送風ファン
20 第2の構造体(送風ファンを保持)
21 クリーニング装置
22 転写装置
23 1次転写ローラ
24 中間転写ベルト
241、242、243 支持ローラ
25 中間転写ベルトクリーニング装置
26 2次転写ローラ
27 搬送ベルト
30 露光装置
31 定着装置
32 両面搬送部
34 操作パネル部
40 給紙カセット
42 ピックアップローラ
43 搬送ローラ
44 レジストローラ
47 排出ローラ
48 排紙トレイ
K 気流経路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2007−192991号公報
【特許文献2】特開2007−219398号公報
【特許文献3】特開2008−185841号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像を形成する像担持体に、トナーで現像してトナー像を形成する現像装置を備える作像ユニットと、
作像ユニットへトナーを供給する現像剤供給ユニットとを備える画像形成装置において、
前記画像形成装置は、
現像剤供給ユニットから作像ユニットへの現像剤搬送ユニットと、
駆動要素と、
第1の構造体と
送風ファンと、
送風ファンを保持する第2の構造体とを具備し、
第1の構造体によって作像ユニットと現像剤供給ユニットとの間を区切り、現像剤搬送ユニットを有する空間に気流経路を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第1の構造体が、前記駆動要素を保持する機能を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記第1の構造体は、2枚の板状部材を有し、2枚の板状部材の構造体を離して駆動要素を保持することにより、気流経路を形成する空間の一部を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記現像剤搬送ユニット又は現像剤搬送ユニットの一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記駆動要素又は駆動要素の一部が前記気流経路の外部との遮蔽壁の一部を構成し、気流経路を形成する空間の一部を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記第2の構造体は、前記第1の構造体と別体である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記第1の構造体が送風対象への整流形状を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記現像剤搬送ユニットと前記作像ユニットの連結部を気流経路外に配置する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記作像ユニットは、少なくとも像担持体と現像装置とを一体に支持し、画像形成装置に着脱可能である
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−217364(P2010−217364A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62555(P2009−62555)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】