説明

画像形成装置

【課題】 片寄せ通紙が発生した場合に、定着装置の熱劣化を防止するとともに、スループットを向上することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 記録材に画像を形成する画像形成手段と、記録材上の画像を加圧、加熱溶融して定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、
前記画像形成装置は定着手段の温度を検知するための第1および第2の温度検知手段と、
記録材の有無を検知するための第1および第2の記録材検知手段と、
記録材の種類を検知する為の記録材判別手段を有し、
前記第1の記録材検知手段の検知した検知情報及び、前記記録材判別手段の判定結果を基に、前記定着手段の加熱する温度及び記録材の搬送を制御する搬送手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の光沢度または透過度を検出して記録材の坪量を判別する記録材判別手段と、フィルム加熱方式の定着手段を有する複写機、またはレーザープリンタ等の画像形成装置に関するものである。さらに詳しくは前記画像形成装置の定着制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体に現像剤を付与することにより上記潜像を現像剤像として可視化する現像装置と、所定方向に搬送される記録材に該現像装置による該現像剤像を転写する転写手段と、該転写手段によって上記現像剤像の転写を受けた上記記録材を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより上記現像剤像を上記記録材に定着させる定着装置を備えている。
【0003】
<フィルム加熱方式の定着装置>
前記画像形成装置において、近年ではフィルム加熱方式の定着装置(加熱装置、像加熱装置)が多く用いられている。
【0004】
フィルム加熱方式の定着装置は特許文献1〜特許文献4で開示されている。この定着装置は、加熱体の熱を、フィルムを介して記録材に付与して記録材上の未定着画像を永久画像として加熱定着させる機能を有する。
【0005】
フィルム加熱方式の定着装置は、他に知られている熱ローラ方式・熱板方式、ヒートチャンバー方式等の画像加熱定着装置と比較して、昇温の速い低熱容量の加熱体や薄膜のフィルムを用いることが可能であるため、省電力化やウェイトタイムの短縮化(クイックスタート)が可能となる。
【0006】
フィルム加熱方式の定着装置の一例を図1に示す。
【0007】
加熱体23(以後ヒータと呼ぶ)は、ヒータホルダ26によって支持されている。ヒータは、図示しない加圧手段によって、定着フィルム21を介して加圧ローラ22に圧接している。
【0008】
また、定着フィルムは加圧ローラの回転駆動によって従動回転する。
【0009】
よって、ニップNに給送された記録材Pは、熱と圧力を加えられながら搬送されることで,記録材P上に永久画像が形成される。
【0010】
第1の温度検知手段24(以後メインサーミスタと呼ぶ)は、ヒータの温度を検知して温調制御回路(27,28,29)に伝える。温調制御回路は,記録材に最適な熱を与えるために、メインサーミスタからの温度情報を用いてフィードバック制御を行い、ヒータを所定の温度に維持する。
【0011】
<非通紙部昇温と、従来の非通紙部昇温の解決方法>
ところで、画像形成装置には、様々な幅や長さをもった記録材が通紙される。B5のような、小サイズの記録材を連続通紙すると、ヒータの発熱体領域で且つ非通紙部となる領域では温度が上昇する。いわゆる「非通紙部昇温」が発生する。
【0012】
非通紙部昇温のメカニズムを説明する。まず、通紙部では、記録材によって熱を奪われるため、ヒータから熱を供給することで通紙部の温度は一定となる。しかし、非通紙部では、記録材によって熱が奪われないにもかかわらず、ヒータから熱が供給されるために、非通紙部の温度は上昇する。
【0013】
非通紙部の温度が上昇すると、定着装置の加圧ローラの熱膨張に不均一を生じ、フィルム加熱方式の定着装置では,フィルムの送り速度に差が生じて、ネジレが発生する場合がある。また、定着装置の耐熱温度を超えると加圧ローラ表面やヒータホルダにダメージが発生する。
【0014】
ここで、フィルム加熱方式の定着装置は、クイックスタートを可能にするためにフィルムや加圧ローラは熱容量の小さい部材で構成されるために、非通紙部昇温が顕著に現れる定着装置である。
【0015】
上記の非通紙部昇温に対して、前述のメインサーミスタとは別に、小サイズ紙で非通紙部となる領域に第2の温度検知手段(以後サブサーミスタと呼ぶ)を配置し、非通紙部の温度を検知する構成が特許文献5で提案されている。
【0016】
図2を用いて、2つの温度検知手段を有する構成を説明する。図2は図1に示した定着装置の断面図であり、さらに詳しくは記録材の搬送方向に対して垂直の方向で裁断した断面図である。
【0017】
図2において、メインサーミスタ24は、あらゆるサイズの記録材の温度を検知可能にするために、記録材通紙部の中央に配置してある。サブサーミスタ25は小サイズ紙で非通紙部となるヒータの端部に配置されている。
【0018】
ここで、例えばB5サイズの記録材が連続通紙された場合、定着温調制御はメインサーミスタの温度に基づいて行われるため、非通紙部では記録材によるヒータの冷却作用がないにも係わらず、ヒータには電力が供給される。そのため、ヒータの温度は上昇し続ける。つまり非通紙部昇温が起こる。
【0019】
そこで、B5サイズの連続印刷で非通紙部昇温が発生した場合、サブサーミスタで非通紙部の温度を検知し、悲通紙部の温度が所定の値に達した場合には、記録材を印刷するスループットを下げることで、非通紙部の温度を下げている。
【0020】
<片寄せ通紙時の非通紙部昇温と従来の解決方法>
しかし、図2に示す構成では、例えば図3に示すように、B5の記録材がサブサーミスタ25の方へ寄せられて通紙された場合に、非通紙部で温度が上昇し続けてしまう。いわゆる「片寄せ通紙時昇温」が発生する。
【0021】
この片寄せ通紙時昇温に対して、従来の解決方法は、図3に示すように、片寄せ検知フラグ30により、記録材の通紙枚数をカウントし、一定時間内に所定の通紙枚数に達した場合に、記録材を印刷するスループットを下げることで、非通紙部の温度を下げている。
【0022】
<記録材判別手段>
記録材の種類を判別し、記録材の種類に応じて定着処理条件(例えば、定着温度や定着装置を通過する記録紙の搬送速度)を変更する記録材判別手段が特許文献6で開示されている。
【特許文献1】特開昭63−313182号公報
【特許文献2】特開平2−157878号公報
【特許文献3】特開平4−44075号公報
【特許文献4】特開平4−204980号公報
【特許文献5】特開2002−169413号公報
【特許文献6】特開2001−139189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、上述した従来の片寄せ通紙時における非通紙部の昇温対策では、以下のような課題を有している。
【0024】
非通紙部の昇温は、記録材の熱容量によって異なる。具体的には、熱容量の大きい記録材ほど非通紙部の昇温は高くなる。熱容量の大きい記録材ほど通紙部においてヒータの熱量を奪うので、定温調制御により、ヒータに供給する電力も大きくなるからである。
【0025】
上述した片寄せ通紙時における従来の昇温対策では、記録材の通紙枚数をカウントして、一定時間内に所定枚数に達したらスループットダウンを行う。そのため、スループトダウンを開始する記録材の通紙枚数は、通紙する可能性のある記録材の内で熱容量が最も大きい記録材を通紙された場合の通紙枚数に設定する必要がある。
【0026】
そのため、熱容量が小さい記録材が片寄せ通紙している際には、不必要に早くスループットダウンされる結果となっていた。
【0027】
例えば、図4に示すように、厚紙と普通紙を用いてスループットダウン開始の時間を決める場合は、厚紙は通紙枚数Aでスループットダウンを開始しなければならない。それに対して普通は通紙枚数Bでスループットダウンを開始すれば良い。しかし、従来の昇温対策では、紙種に寄らず通紙枚数Aでスループットダウンを開始する必要があった。つまり、普通紙は不必要に早くスループットダウンされることが分かる。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を達成するため,本出願に係る請求項1に記載の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成手段と、記録材上の画像を加圧、加熱溶融して定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、
前記画像形成装置は定着手段の温度を検知するための第1および第2の温度検知手段と、
記録材の有無を検知するための第1および第2の記録材検知手段と、
記録材の種類を検知する為の記録材判別手段を有し、
前記第1の記録材検知手段の検知した検知情報及び、前記記録材判別手段の判定結果を基に、前記定着手段の加熱する温度及び記録材の搬送を制御する搬送手段とを有したことを特徴とする。
【0029】
請求項2に記載の画像形成装置は、
前記第1の記録材検知手段が記録材を検知し、
前記第2の記録材検知手段が記録材を検知せず、
前記第2の温度検知手段が定着目標温度を越えて上昇した温度を検知した場合に、
前記記録材判別手段の判定結果を積算し、積算値があらかじめ決めた閾値を越えた時に、
印刷間隔を広げる搬送制御を行うことを特徴とする。
【0030】
請求項3に記載の画像形成装置は、
前記第1の温度検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の内側に配置され、
前記第2の温度検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の外側のどちらか一方の位置に配置され、
前記第1の記録材検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の内側に配置され、
前記第2の記録材検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、前記画像形成装置が搬送可能な記録材の最小幅の外側で、且つ、前記第2の温度検知手段とは逆側の位置に配置される
ことを特徴とする。
【0031】
請求項4に記載の画像形成装置は、
印刷間隔を広げる搬送制御を実施した場合に、前記積算値を小さくすることを特徴とする。
【0032】
請求項5に記載の画像形成装置は、
非片寄せ通紙の場合に、前記積算値を小さくすることを特徴とする。
【0033】
請求項6に記載の画像形成装置は、
前記記録材判別手段が、記録材の表面で反射させる為の光を発光する発光手段と、記録材の表面で反射した正反射光を受光する第1の受光手段と、記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第2の受光手段とを備え、前記第1の受光手段の出力と前記第2の受光手段の出力とをあらかじめ決めた閾値と比較して記録材の種類を判別する手段であることを特徴とする。
【0034】
請求項7に記載の画像形成装置は、
前記記録材判別手段が、記録材を透過させるための光を発光する発光手段と、記録材を透過した光を受光する少なくとも一つの受光手段を備え、前記受光手段の出力とあらかじめ決めた閾値とを比較して記録材の種類を判別する手段であることを特徴とする。
【0035】
請求項8に記載の画像形成装置は、
前記発光手段が、LEDであることを特徴とする。
【0036】
請求項9に記載の画像形成装置は、
前記第1の受光手段及び前記第2の受光手段が、フォトトランジスタであることを特徴とする。
【0037】
請求項10に記載の画像形成装置は、
ユーザに対する情報伝達手段を有し,片寄せ通紙が発生した場合には,ユーザに片寄せ通紙を知らせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0038】
本提案では、片側に寄せられた記録材の種類を記録材判別手段により検知し、通紙された記録材に応じて、片寄せ通紙時のスループットダウン開始タイミングを可変することにより、不必要なスループットダウンを防止する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
【実施例1】
【0040】
<画像形成装置>
本実施形態にかかる画像形成装置を図5に示す。
【0041】
画像形成装置101は、図5に示すように、カセットトレイ102、給紙ローラ103、転写ベルト駆動ローラ104、転写ベルト105、潜像担持体たる感光ドラム106〜109、転写手段たる転写ローラ110〜113、カートリッジ114〜117、光学ユニット118〜121、定着手段たる定着ユニット20等を有している。
【0042】
画像形成装置101にあっては、電子写真プロセスを用い、記録材たる記録材の上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を重ねて転写する。そして、定着ユニット20の定着ローラ(図示せず)によって上記記録材を所定温度で加熱すると共に加圧することにより上記トナー画像を上記記録材に定着させる。
【0043】
各色の光学ユニット118〜121は、各感光ドラム106〜109の表面をレーザビームによって露光走査して潜像を形成するよう構成され、これら一連の画像形成動作は搬送される記録材上の予め決まった位置から画像が転写されるよう同期をとって走査制御している。各感光ドラム106〜109の表面に形成された潜像は、カートリッジ114〜117に備えられた現像装置(図示せず)によって各色の現像剤たるトナーによってトナー画像として可視化される。
【0044】
また、画像形成装置101は記録材を搬送する搬送手段を有する。具体的には、記録材を給紙及び搬送する給紙モータ(図示せず)と、転写ベルト駆動ローラ104を駆動する転写ベルト駆動モータ(図示せず)と、各色感光ドラム106〜109及び転写ローラ110〜113を駆動する感光ドラム駆動モータ(図示せず)と、上記定着ローラを駆動する定着駆動モータ(図示せず)とを備えている。
【0045】
また、画像形成装置101は、カセットトレイ102(以下CSTと記す)、マルチトレイ(以下MPTと記す)123と、複数の給紙可能なトレイを備えている。
【0046】
更に、画像形成装置101は、複数の給紙口から給紙され搬送されることにより合流する搬送路上に1つの記録材判別センサ300を備えている。
【0047】
ここで,画像形成装置の制御CPUの動作について図6を用いて説明する。
【0048】
CPU201は、後述する定着装置204において片寄せ通紙を判別する。
【0049】
また、CPU201は、後述する記録材判別手段を制御する。具体的には、発光手段205を制御し、記録材へ光を発光し、記録材により変化した光を受光手段206で読み取る。
【0050】
そして、後述する不必要スループットダウンを防止するシーケンスにおいて、必要に応じてASICに記録材搬送手段203を制御させる。
【0051】
<フィルム加熱方式の定着装置>
画像形成装置(図5)に図示したフィルム加熱方式の定着装置20を図8に示す。
【0052】
ヒータ23は、ヒータホルダ26によって支持されている。ヒータは、図示しない加圧手段によって、定着フィルム21を介して加圧ローラ22に圧接している。
【0053】
また、定着フィルムは加圧ローラの回転駆動によって従動回転する。
【0054】
よって、ニップNに給送された記録材Pは、熱と圧力を加えられながら搬送されることで、記録材P上に永久画像が形成される。
【0055】
第1の温度検知手段であるメインサーミスタ24は、あらゆるサイズの記録材の温度を検知可能にするために、記録材通紙部の中央に配置してある。
【0056】
第2の温度検知手段であるサブサーミスタ25は小サイズ紙で非通紙部となるヒータの端部に配置されている。
【0057】
第1の記録材検知手段である通紙枚数検知フラグ32は、あらゆるサイズの記録材の通紙を検知可能にするために、記録材通紙部の中央に配置してある。
【0058】
第2の記録材検知手段である片寄せ検知フラグ30は、小サイズの記録材が片寄せ通紙したことを検知するために、下記1と2と3を満たす位置に配置している。
1:小サイズの記録紙が片寄せ通紙の場合にフラグは動く。
2:小サイズの記録紙が非片寄せ通紙の場合にフラグは動かない。
3:サブサーミスタとは逆のヒータ端部に配置されている。
【0059】
<記録材判別手段>
画像形成装置(図5)に図示した記録材判別手段300を図7に示す。
【0060】
記録材判別手段300は、図8に示すように、第1の発光手段であるLED301、第2の発光手段であるLED304、第1の受光手段であるフォトトランジスタ302、第2の受光手段であるフォトトランジスタ303を有している。
【0061】
LED301を光源とする光は、スリット311を介して記録材搬送ガイド305上の記録材Pの表面に対し発光される。また、記録材搬送ガイド305は、本実施形態では記録材の裏面側から光を発光するための窓を設けてある。記録材Pからの反射光は、スリット312、313を介し集光されてフォトトランジスタ302、303に受光される。これによって記録材Pの光沢度を検出する。
【0062】
LED304を光源とする光は、光を集光させるためにある集光ガイド314を通って記録材Pの裏面へ発光される。記録材Pからの透過光は、スリット312、313を介してフォトトランジスタ302、303に受光される。これによって記録材Pからの透過光量を検出する。本実施形態では、LED301は、LED光が記録材P表面に対し図8に示すように所定の角度をもって斜めより発光されるよう配置されている。また、LED304はLED光が記録材P裏面に対し、図8のようにフォトトランジスタ302の真下の位置から発光されるように配置されている。
【0063】
次に、記録材判別の制御フローを説明する。画像形成装置101はプリント開始コマンドを受信するとプリントを開始する。記録材が記録材判別手段の位置まで到達したら、記録材判別手段のLED301を予め決めていた発光光量値で発光させ、フォトトランジスタ302,303で記録材の反射光量を受光する。LED304はLED301が消灯してから予め決めていた発光光量値で発光させ、フォトトランジスタ302で記録材の透過光量を受光する。前記反射光量から算出した光沢度と前記透過光量と記録材判別閾値とを比較演算を行う。その演算結果から、記録材の種類が確定する。
【0064】
比較演算による記録材の種類の確定手順について図9を用いて説明する。
【0065】
フォトトランジスタ302,303の出力値から求められた記録材の光沢度aと光沢度の判別閾値αを比較演算する。a>αであるならグロス紙と確定する。a≦αの場合は、フォトトランジスタ302の出力値から求められた記録材の透過率bと透過率の判別閾値βと比較演算する。b>βであるなら厚紙と確定する。b≦βであるなら普通紙と確定する。
【0066】
よって,記録材の熱容量を判別することが可能となる。(例えば、普通紙の熱容量は厚紙の熱容量より小さい)
<不必要なスループットダウンを防止するシーケンス>
これより、片寄せ通紙時の不必要なスループットダウンを防止するシーケンスについて、図10を用いて説明する。
【0067】
S101で、印刷ジョブを開始する。
【0068】
S102で、記録材熱容量の積算値をリセット(C=0)し、S103で印刷予定枚数Rを記憶する。
【0069】
S104で、記録材判別手段を用いて、記録材の熱容量を判別する。判別した熱容量はCnと称する。
【0070】
S105で、記録材が片寄せ通紙または、非片寄せ通紙を判別する。
【0071】
ここで、片寄せ通紙検知手段を詳細に説明する。
【0072】
片寄せ通紙検知を実現するために、記録材の搬送を検知するフラグを図7の30に配置する。
【0073】
つまり、非片寄せ通紙時には、記録材が片寄せ検知フラグ30を回転させる。
【0074】
一方、片寄せ通紙時では、記録材が片寄せ検知フラグ30に接触しないため、フラグは動かない。
【0075】
また、記録材の通紙枚数をカウントするための記録材検知フラグが図3の31に配置されており、搬送可能な全てのサイズの記録材で通紙枚数をカウントできる位置に配置されている。つまり、記録材の通紙状態が通紙時または非通紙時によらず、記録材が定着装置を通過すると、通紙枚数カウントフラグ31は動作する。
【0076】
さらに、非片寄せ通紙時には、サブサーミスタ25は非通紙部に位置するため昇温する(図2参照)。
【0077】
一方、片寄せ通紙時には、サブサーミスタ25は通紙部に位置するため昇温しない(図3参照)。
【0078】
よって、通紙枚数カウントフラグ32が動作し、且つ片寄せ検知フラグ30が動作せず、且つサブサーミスタ25が昇温しない場合に、片寄せ通紙が発生していると判別できる。
【0079】
非片寄せ通紙と判定した場合、S106で通常の給紙間隔で印刷する。
【0080】
片寄せ通紙と判定した場合、S107で熱容量を積算する(C=Cn-1+Cn)。
【0081】
S108で、熱容量の積算値Cと、熱容量の閾値Sを比較する。
【0082】
ここで、熱容量の閾値Sは、小サイズ片寄せ時の非通紙部温度が定着装置の熱劣化温度に達しないようにあらかじめ設定した値である。
【0083】
熱容量の積算値C<熱容量の閾値Sの場合、S106で通常の給紙間隔で印刷する。
【0084】
熱容量の積算値C≧熱容量の閾値Sの場合、S109で記録材の給紙間隔を広げて印刷する。
【0085】
S110で、1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数Rに達したら、S111で印刷ジョブを終了する。
【0086】
S110で、1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数Rに達しない場合には、次に印刷する記録材の熱容量Cを判別する(S104)。以後,1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数に達するまで、S104からS110までのシーケンスを繰り返す。
【0087】
以上に示したように、実施例1では、記録材判別手段により通紙する記録材の熱容量を判別し、連続で通紙する記録材の熱容量を積算し、所定の熱容量(積算値)に達した場合にスループットダウンを開始するので、記録材の種類に応じて最適なスループットダウン開始のタイミングを設定することができる。
【0088】
つまり、実施例1では片寄せ通紙時における不必要なスループットダウンを防止することが可能となる。
【実施例2】
【0089】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。なお、第1の実施例と同様の構成については説明を省略する。
【0090】
第1の実施例では、プリント開始後スループットダウンに達するまでの期間において、記録材の熱容量に応じてスループットダウン開始タイミングを可変にすることにより、不必要なスループットダウンを防止した。
【0091】
しかし、スループットダウン後、さらに片寄せ通紙が連続で発生し、スループットダウンモードが継続する場合には、記録材の種類によらずスループットダウン継続条件が決定してしまう。
【0092】
そのため、不必要なスループットダウンが発生する可能性がある。
【0093】
スループットダウン発生後の「小サイズ片寄せ時の非通紙部温度」を図11に示す。
【0094】
図11より、普通紙を片寄せ通紙している場合には、小サイズ片寄せ時の非通紙部温度が低下する。
【0095】
そこで、本実施例の特徴は、スループットダウン発生後においても、記録材の熱容量を積算して、スループットダウンの中断、再開の判断を実施して、不必要なスループットダウンを防止することである。
【0096】
本実施例の特徴を表す「小サイズ片寄せ時の非通紙部温度」を図12に示す。
【0097】
図12に示すように、記録材の熱容量に応じてスループットダウン開始タイミングを可変にすることにより、普通紙のスループットダウン開始タイミングは、厚紙のスループットダウン開始タイミングより、遅くすることが可能となる。その結果、不必要なスループットダウンは防止可能となる。
【0098】
<不必要なスループットダウンを防止するシーケンス>
これより、片寄せ通紙時の不必要なスループットダウンを防止するシーケンスについて、図13を用いて説明する。
【0099】
S201で、印刷ジョブを開始する。
【0100】
S202で、記録材熱容量の積算値をリセット(C=0)する。
【0101】
S203で、印刷予定枚数Rを記憶する。
【0102】
S204で、記録材判別手段を用いて、記録材の熱容量を判別する。判別した熱容量はCnと称する。
【0103】
S205で、記録材が片寄せ通紙か、または、非片寄せ通紙かを判別する。
【0104】
非片寄せ通紙と判定した場合、S206で通常の給紙間隔で印刷する。
【0105】
片寄せ通紙と判定した場合、S209で記録材の熱容量を積算する(C=Cn-1+Cn)。
【0106】
S210で、熱容量の積算値Cと、熱容量の閾値Sを比較する。
【0107】
ここで、熱容量の閾値Sは、小サイズ片寄せ時の非通紙部温度が定着装置の熱劣化温度に達しないようにあらかじめ設定した値である。
【0108】
熱容量の積算値C<坪量の閾値Sの場合、S208で通常の給紙間隔で印刷する。
【0109】
熱容量の積算値C≧坪量の閾値Sの場合、S211で記録材の給紙間隔を広げて印刷する。
【0110】
S207で、非片寄せ通紙印刷により定着器端部は冷却される。ここで、冷却により定着器から奪われる熱容量Bとすると、熱容量の積算値はC=C−Bとなる(但し、積算値Cが負の値になった場合には、積算値Cを0とする)。
【0111】
S212で、スループットダウンにより定着器端部は冷却される。ここで、冷却により定着器から奪われる熱容量Aとすると、熱容量の積算値はC=C−Aとなる(但し,積算値Cが負の値になった場合には、積算値Cを0とする)。
【0112】
ここで、S207とS212の冷却について、より具体的に図14を用いて説明する。
【0113】
図14は、例として7枚の記録材を印刷した際の定着器端部温度(積算値C)の遷移を示す図である。
【0114】
プリント1枚目から3枚目までは片寄せ通紙が発生していると想定すると、定着器端部温度はプリント毎に増加する。
【0115】
ここで、積算値Cと閾値SはC≧Sとなり、スループットダウンが開始される。スループットダウンの記録材間で定着装置端部が冷却されることで、定着値端部温度はAだけ低下する。
【0116】
プリント4枚目で、片寄せ通紙が発生し、定着値端部温度は再び上昇する。
【0117】
プリント5から7枚目は、非片寄せ通紙が発生していると想定する。記録材により定着装置端部が冷却され、定着端部温度はBだけ低下する。
【0118】
つまり、積算値Cを定着器端部温度と同様に加算と減算を行うことで、積算値Cの値を定着器端部温度と等価として扱うことができる。
【0119】
その結果、不要なスループットダウンを防止することが可能となる。
【0120】
S213で、1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数Rに達したら、S214で印刷ジョブを終了する。
【0121】
S213で、1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数Rに達しない場合には、次に印刷する記録材の熱容量Cを判別する(S204)。以後、1回の印刷ジョブにおける通紙枚数が印刷予定枚数に達するまで、S204からS213までのシーケンスを繰り返す。
【実施例3】
【0122】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。なお、第1の実施例および第2の実施例と同様の構成については、説明を省略する。
【0123】
本実施例の特徴は、CSTを有する画像形成装置において、CST内の記録材は同一である可能性が高いため、CSTの開閉が無い場合には、CST内の記録材は変わらない可能性が高いと考えられる。
【0124】
そこで、一つ前の印刷ジョブで決定した記録材判別結果を、次の印刷ジョブ1枚目の記録材判別結果として用いることで、印刷ジョブ1枚目の記録材検出を省略する。
【0125】
その結果、ファーストプリントアウト時間を短縮することが可能となる。
【0126】
そこで、片寄せ通紙時にファーストプリントアウト向上させるシーケンスについて、図15を用いて以下に説明する。
【0127】
S301で、印刷ジョブを開始する。
【0128】
S302で、印刷する記録材の給紙口を判別する。
【0129】
給紙口がMPTの場合、第1の実施例で説明したフロー(F1)を実施する。
【0130】
給紙口がCSTの場合、CST開閉の有無を判別する(S303)。
【0131】
ここで、図6に示すようにカセット開閉検知手段207として、フォトインタラプタ等のセンサを用いて、カセット開閉の信号をCPUで201認識する方法が考えられる。
【0132】
CSTが開閉されている場合、第1の実施例で説明したフロー(F1)を実施する。
【0133】
CSTが開閉されていない場合、本印刷ジョブより一つ前の印刷ジョブにおいて、決定していた記録材判別結果に基づいた坪量を用いる(S306)。
【0134】
その後、S309からS315までのシーケンスを繰り返す。
【0135】
以上説明したように、CST内の記録材は同一である可能性が高いため、CSTの開閉が無い場合には、CST内の記録材は変わらない可能性が高い。そこで、一つ前の印刷ジョブで決定した記録材判別結果を、次の印刷ジョブ1枚目の記録材判別結果として用いることで、印刷ジョブ1枚目の記録材検出を省略することが可能となる。つまり、ファーストプリントアウト時間を短縮することが可能となる。
【0136】
その結果、第1の実施例および実施例2よりも、ファーストプリントアウトを短縮できる。
【0137】
また、本実施例では、MPTおよびCSTについて説明を実施したけれども、オプションフィーダについても、本実施例CSTと同様の制御が実行可能である。
【実施例4】
【0138】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。なお、第1の実施例、乃至第3の実施例と同様の構成については説明を省略する。
【0139】
片寄せ通紙が発生すると、印字画像と記録材の位置が揃わないため、不良画像が発生する可能性がある。
【0140】
そこで、本実施例の特徴は、片寄せ通紙が発生した際に、ユーザに対して印刷続行の可否を求めることで、不要な印刷を防止することが可能となる。その結果、ユーザビリティの向上が可能となる。
【0141】
そこで、ユーザビリティを向上するシーケンスについて、図16を用いて以下に説明する。
【0142】
S405で片寄せ通紙と判別した場合に、S407で印刷予定枚数が1枚より多かった時は、まずS409で1枚目を印刷した後、印刷ジョブを一次中断する。
【0143】
次にS410でユーザに対して片寄せ通紙であることを通知し、S411でユーザに印刷続行の可否を求める。
【0144】
印刷続行の場合には、印刷ジョブが終了するまでユーザに印刷続行の可否を求めずに(S408)、印刷が行われる(S404〜S416)。
【0145】
印刷停止の場合には、印刷ジョブを中断して終了する(S417)。
【0146】
ここで、ユーザに印刷続行の可否を求める情報伝達手段を図17に示す。
【0147】
片寄せ通紙が発生すると、エンジンコントローラ401が片寄せ検知手段400からの信号により片寄せ通紙を認識する。
【0148】
そして、エンジンコントローラは片寄せ通紙の情報を画像形成装置コントローラ402へ伝える。
【0149】
最後に、画像形成装置コントローラは、画像形成装置の表示部403やPCの表示部404に片寄せ通紙の情報を表示し、ユーザに対して印刷続行の可否を求める。
【0150】
以上説明したように、本実施例では、片寄せ通紙が発生した際に、ユーザに対して印刷続行の可否を求めることで、不要な印刷を防止することが可能となる。その結果、ユーザビリティの向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本発明の背景技術にかかる定着装置を示す図である。
【図2】本発明の背景技術にかかる定着装置を示す図である。
【図3】本発明の背景技術にかかる定着装置を示す図である。
【図4】本発明の背景技術にかかるスループットダウンの開始タイミングを示す図である。
【図5】本発明の第1実施例にかかるカラー画像形成装置を好適に示す一例である画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第1実施例にかかる制御構成を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例にかかる定着装置を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例にかかる記録材判別センサの構成を示す図である。
【図9】本発明の第1実施例にかかる記録材判別センサの判別手法を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例にかかる制御シーケンスを示す図である
【図11】本発明の第2実施例にかかるスループットダウン期間の定着器端部温度を示す図である。
【図12】本発明の第2実施例にかかるスループットダウン期間の定着器端部温度を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例にかかる制御シーケンスを示す図である。
【図14】本発明の第2実施例にかかる定着器端部温度を示す図である。
【図15】本発明の第3実施例にかかる制御シーケンスを示す図である
【図16】本発明の第4実施例にかかる制御シーケンスを示す図である。
【図17】本発明の第4実施例にかかる情報伝達手段を示す図である。
【符号の説明】
【0152】
20 定着装置
21 定着フィルム
22 加圧ローラ
23 ヒータ
24 メインサーミスタ
25 サブサーミスタ
26 ヒータホルダ
27 A/Dコンバータ
28 CPU
29 ACドライバ
30 片寄せ検知フラグ
31 記録材検知フラグ
32 通紙枚数検知フラグ
101 画像形成装置
102 カセット用紙トレイ
103 給紙ローラ
104 転写ベルト駆動ローラ
105 転写ベルト
106,107,108,109 感光ドラム
110,111,112,113 転写ローラ
114,115,116,117 カートリッジ
118,119,120,121 光学ユニット
123 マルチ用紙トレイ
124 マルチ給紙ローラ
201 CPU
202 ASIC
203 記録材搬送手段
204 定着手段
205 発光手段
206 受光手段
207 カセット開閉検知手段
300 記録材判別センサ
301,304 LED
302,303 フォトトランジスタ
305 記録材搬送ガイド
311,312、313 スリット
314 集光ガイド
400 片寄せ検知手段
401 エンジンコントローラ
402 画像形成装置コントローラ
403 画像形成装置の表示部
404 PCの表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、記録材上の画像を加圧、加熱溶融して定着を行う定着手段とを有する画像形成装置において、
前記画像形成装置は定着手段の温度を検知するための第1および第2の温度検知手段と、
記録材の有無を検知するための第1および第2の記録材検知手段と、
記録材の種類を検知する為の記録材判別手段を有し、
前記第1の記録材検知手段の検知した検知情報及び、前記記録材判別手段の判定結果を基に、前記定着手段の加熱する温度及び記録材の搬送を制御する搬送手段とを有したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の記録材検知手段が記録材を検知し、
前記第2の記録材検知手段が記録材を検知せず、
前記第2の温度検知手段が定着目標温度を越えて上昇した温度を検知した場合に、
前記記録材判別手段の判定結果を積算し、積算値があらかじめ決めた閾値を越えた時に、
印刷間隔を広げる搬送制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の温度検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の内側に配置され、
前記第2の温度検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の外側のどちらか一方の位置に配置され、
前記第1の記録材検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、搬送可能な記録材の最小幅の内側に配置され、
前記第2の記録材検知手段は、記録材が搬送される方向と直交する長手方向において、前記画像形成装置が搬送可能な記録材の最小幅の外側で、且つ、前記第2の温度検知手段とは逆側の位置に配置されることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
印刷間隔を広げる搬送制御を実施した場合に、前記積算値を小さくすることを特徴とする請求項2、又は請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
非片寄せ通紙の場合に、前記積算値を小さくすることを特徴とする請求項2、又は請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記録材判別手段は、記録材の表面で反射させる為の光を発光する発光手段と、記録材の表面で反射した正反射光を受光する第1の受光手段と、記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第2の受光手段とを備え、前記第1の受光手段の出力と前記第2の受光手段の出力とをあらかじめ決めた閾値と比較して記録材の種類を判別する手段であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記記録材判別手段は、記録材を透過させるための光を発光する発光手段と、記録材を透過した光を受光する少なくとも一つの受光手段を備え、前記受光手段の出力とあらかじめ決めた閾値とを比較して記録材の種類を判別する手段であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記発光手段は、LEDであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1の受光手段及び前記第2の受光手段は、フォトトランジスタであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
ユーザに対する情報伝達手段を有し,片寄せ通紙が発生した場合には,ユーザに片寄せ通紙を知らせることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−26449(P2010−26449A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191005(P2008−191005)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】