説明

画像形成装置

【課題】 低カバレッジ連続プリント状態が長時間続く場合にも現像剤の過度な劣化が抑制され、長期間にわたって良好な画像を形成することのできる画像形成装置の提供。
【解決手段】 トナーとキャリアを撹拌しながら循環させる中間槽と、中間槽から搬出された補給用現像剤を現像剤収容部へ搬送する現像剤補給路とを有し、中間槽は、トナー受入口とキャリア受入口とトナーリッチ補給用現像剤搬出口とキャリアリッチ補給用現像剤搬出口とを有し、現像剤収容部に補給される補給用現像剤の量が基準範囲未満である場合はキャリアリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出され、基準範囲内である場合はトナーリッチ補給用現像剤搬出口およびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口の両方から補給用現像剤が搬出され、基準範囲を超える場合はトナーリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出されるよう制御される現像装置を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二成分現像剤を用いて現像を行う電子写真方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置として、従来から、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤(以下、単に「現像剤」ともいう。)を用い、キャリアとの撹拌により摩擦帯電されたトナーを現像領域に搬送し、トナーを像担持体上に形成された静電潜像に付着させることによりトナー像を形成する現像装置であって、さらに新たなトナーおよびキャリアを継続的または断続的に補給すると共に使用済みの現像剤を徐々に廃棄する、いわゆるトリクル現像方式の現像装置が搭載された画像形成装置が知られている。
一般的なトリクル現像方式の現像装置においては、補給用のトナーが収容されたトナーボトルもしくはトナーカートリッジ内に、予め一定量のキャリアを投入しておくことにより、トナーが補給されるときにキャリアも補給される構成が採用されている。
【0003】
然るに、このようなトリクル現像方式の現像装置においては、文字原稿などの低い印字率(カバレッジ)の原稿を連続してプリントする状態(以下、「低カバレッジ連続プリント状態」ともいう。)が長時間続くと、画像形成に供されるトナーが極めて少量であるために現像装置内のトナー濃度がほとんど低下せず、その結果、新たなトナーの補給が行われず、これに準じて新たなキャリアの補給も行われないために現像装置内のキャリアの交換量が減少し、その結果、現像装置内のキャリアが過度に劣化し、結局、形成される可視画像において現像剤の帯電性などに起因する画像カブリやトナー飛散などが発生してしまう、という問題がある。
また、写真原稿などの高い印字率の原稿をプリントする場合(以下、「高カバレッジプリント時」ともいう。)においては、多くのトナーを補給する必要が生じ、これに伴って新たなキャリアも多量に補給され、その結果、不必要に多量のキャリアを消費することとなってしまう、という問題もある。
【0004】
このような問題を解決するために、例えば特許文献1には、新たなトナーおよびキャリアを中間槽で予備混合してこれを補給用現像剤として現像装置内に補給する、トナーとキャリアとの摩擦帯電性に優れた現像装置において、予備混合すべく中間槽に供給する新たなトナーとキャリアをそれぞれ別個に制御し、画像形成に供されるトナーの多少に従って、補給用現像剤のキャリア濃度(以下、「トリクルレート」ともいう。)を変化させ、これによってキャリアの現像装置に対する補給量を制御する方法が開示されている。
【0005】
しかしながら、上記のような方法によっても、中間槽中のトリクルレートを原稿のカバレッジに応じて瞬時に切り替えることはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-71859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の事情に基づいてなされたものであって、その目的は、低カバレッジ連続プリント状態が長時間続く場合にも適正なトリクルレートの補給用現像剤を現像剤収容部に補給することができ、長期間にわたって画像カブリやトナー飛散などのない良好な画像を形成することのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、像担持体上に担持された静電潜像を現像するためのトナーおよびキャリアからなる二成分現像剤が収容される現像剤収容部と、
前記現像剤収容部から余剰の二成分現像剤を排出する余剰現像剤排出手段と、
前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
前記トナー濃度検知手段によって検知される前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度に従って、当該現像剤収容部にトナーおよびキャリアからなる補給用現像剤を補給する現像剤補給手段と
を有する現像装置を備える画像形成装置において、
前記現像剤補給手段は、前記補給用現像剤を構成するトナーおよびキャリアを撹拌しながら循環させる循環路よりなる中間槽と、当該中間槽から搬出された補給用現像剤を前記現像剤収容部へ搬送する現像剤補給路と、前記中間槽から前記現像剤補給路へ搬出される補給用現像剤におけるトナーおよびキャリアの割合を制御するトリクルレート制御手段とを有し、
前記中間槽は、
当該中間槽のトナー受入位置に、補給用のトナーを受入れるよう設けられたトナー受入口と、前記中間槽のキャリア受入位置に、補給用のキャリアを受入れるよう設けられたキャリア受入口とを有すると共に、
前記中間槽におけるトナー受入位置からキャリア受入位置に向かう循環路上のトナーリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたトナーリッチ補給用現像剤搬出口と、前記中間槽におけるキャリア受入位置からトナー受入位置に向かう循環路上のキャリアリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたキャリアリッチ補給用現像剤搬出口とを有し、
前記トリクルレート制御手段においては、前記トナー濃度検知手段によって検知される前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度に従って当該現像剤収容部に補給される補給用現像剤の量に基づいて、
当該補給用現像剤の量が基準範囲未満である場合は前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出され、
前記補給用現像剤の量が基準範囲内である場合は前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口および前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口の両方から補給用現像剤が搬出され、
前記補給用現像剤の量が基準範囲を超える場合は前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出されるよう制御されることを特徴とする。
【0009】
本発明の画像形成装置においては、前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口およびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口は、それぞれ、前記中間槽の床部に形成されていることが好ましい。
また、本発明の画像形成装置においては、前記現像剤補給路に対して、当該現像剤補給路における補給用現像剤の搬送方向の上流から下流に向かって、前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口および前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口がこの順に配置されていることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の画像形成装置においては、それぞれトナー受入口およびキャリア受入口から前記中間槽に補充されるトナーおよびキャリアの総量が、当該中間槽から搬出された補給用現像剤の量に応じた量とされ、
形成する可視画像の印字率が高くなるに従って、前記中間槽に補充されるトナーおよびキャリアの総量におけるトナーの量の比率が高くなるよう制御されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の画像形成装置によれば、中間槽においてキャリアとトナーを予備混合するトリクル現像方式の現像装置において、当該中間槽においてトナーとキャリアが撹拌によって均一な混合が達成される前の状態においてトナー受入口の下流側の近傍に形成されたトナーリッチ搬出位置およびキャリア受入口の下流側の近傍に形成されたキャリアリッチ搬出位置で得られるトナーリッチな補給用現像剤およびキャリアリッチな補給用現像剤が、それぞれ搬出量が現像剤収容部における現像剤のトナー濃度に基づいて制御された状態において現像剤補給路に搬出され、これが現像剤収容部内に補給される構成とされているために、形成する可視画像のカバレッジの変動が補給用現像剤のトリクルレートに迅速に反映されるので、現像に消費されるトナーの量の多少にかかわらず、単位時間当たり略一定量のキャリアが補給される。
従って、低カバレッジ連続プリント状態が長時間続く場合にも現像剤の過度な劣化が抑制され、その結果、長期間にわたって良好な帯電性が得られて画像カブリやトナー飛散などのない良好な画像を形成することができる。
さらに、高カバレッジプリント時において不必要に多量のキャリアが消費されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置における現像装置の構成の一例を示す説明図である。
【図3】図2の現像装置における現像剤補給手段の構成の一部を示す説明図である。
【図4】図2の現像装置における中間槽の構成を模式的に示す平面図である。
【図5】実施例1および比較例1に係る現像剤収容部に補給されたキャリアの量の推移を示すグラフである。
【図6】実施例1および比較例1に係る現像剤収容部内のトナーの帯電量の推移を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0014】
本発明の画像形成装置は、下記に詳述する現像剤補給手段30(図3参照。)を有する現像装置を備えるものである。
【0015】
具体的には、本発明の画像形成装置は、例えば、4組の画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Kが中間転写体である中間転写ベルト17に沿って垂直方向に並ぶよう設けられた構成のタンデム方式のカラー画像形成装置とすることができる。
【0016】
各画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Kは、ローラ17a〜17iに外接して張架され、駆動源(図示せず)によって矢印で示す方向に循環移動する中間転写ベルト17に従動し、接地された状態で反時計方向に回転される、像担持体である感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kと、スコロトロン帯電器よりなる、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転軸に平行に配設されてトナーと同極性のコロナ放電によって、当該感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの表面に一様な電位を与える帯電手段11Y、11M、11C、11Kと、例えばポリゴンミラーなどによって感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転軸と平行に走査を行い、一様に帯電された感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段12Y、12M、12C、12Kと、トナーを感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの表面に搬送して前記静電潜像を顕像化する、本発明に係る現像剤補給機構を有する現像装置20Y、20M、20C、20Kとを有する。
【0017】
感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kは、アルミ材よりなる円筒状の金属基体の外周面上に、オーバーコート層(保護層)を設けた有機感光体層(OPC)が形成されたものであり、例えばその外径は100mmとされる。
【0018】
なお、図1において、16Y、16M、16C、16Kは、一次転写後に感光体ドラム10Y、10M、10C、10K上に残留した残留トナーを回収するクリーニング手段である。
【0019】
ここで、画像形成ユニット100Yによればイエローのトナー像が形成され、画像形成ユニット100Mによればマゼンタのトナー像が形成され、画像形成ユニット100Cによればシアンのトナー像が形成され、画像形成ユニット100Kによれば黒色のトナー像が形成される。
【0020】
このような画像形成装置においては、各画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Kの感光体ドラム10Y、10M、10C、10K上に形成された各色のトナー像が、循環移動する中間転写ベルト17上に、例えば転写ローラよりなる一次転写手段14Y、14M、14C、14Kにより順次転写されて重ね合わせられることにより、カラートナー像が形成され、例えば転写ローラよりなる二次転写手段18において、給紙トレイ(図示せず)から搬送された記録材P上に一括して転写され、図示しない定着装置において定着され、その後、機外に排出される。
【0021】
記録材Pとしては、具体的には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
〔現像装置〕
そして、本発明の画像形成装置に備えられる現像剤補給手段30を有する現像装置20Y、20M、20C、20Kは、充填されるトナーの色が互いに異なること以外は同じ構成を有する。以下においては、代表して現像装置20Yについて説明する。
図2は、本発明の画像形成装置における現像装置の構成の一例を示す説明図である。
この現像装置20Yは、トナーおよびキャリアがそれぞれ継続的または断続的に補給され、かつ、現像装置20Y内の現像剤の一部が継続的または断続的に少しずつ排出されて廃棄されながら現像が行われるトリクル現像方式のものである。
【0023】
現像装置20Yは、図2および図3に示されるように、像担持体である感光体ドラム10Y上に担持された静電潜像を現像するためのトナーおよびキャリアからなる二成分現像剤が収容される現像剤収容部21と、当該現像剤収容部21における現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段25と、当該トナー濃度検知手段25によって検知される現像剤収容部21における現像剤のトナー濃度に従って、当該現像剤収容部21にトナーおよびキャリアからなる補給用現像剤を補給する現像剤補給手段30と、当該現像剤収容部21から余剰の現像剤を排出する余剰現像剤排出手段(図示せず)とを有するものである。
【0024】
この現像装置20Yは、具体的には、感光体ドラム10Yと現像領域Rを介して対向し、当該現像領域Rにおいて感光体ドラム10Yと逆方向に移動されるよう、矢印で示すように反時計方向に回転される現像ローラ22と、反時計方向に回転されてその上側で現像剤を現像ローラ22に供給すると共にその下側で現像ローラ22から戻される現像剤を回収する供給回収部材24と、当該供給回収部材24と逆方向に回転されて現像剤を循環搬送しながら混合・撹拌する撹拌部材23とが、それぞれが軸方向(図2における紙面に垂直な方向)に延び、互いに平行に前後方向(図2における左右方向)にこの順に並んで、それぞれ隔壁29によって区画された供給回収区域21yおよび撹拌区域21xに配置された状態で、現像剤収容部21内に設けられている。
なお、28は、現像ローラ22の外周面上に形成されるべき現像剤層の厚みを所定の大きさに規制するための、現像ローラ22と所定の間隙を介して配置される例えば棒状あるいは板状の磁性材からなる現像剤層厚規制部材である。
【0025】
トナー濃度検知手段25としては、特に限定されずに公知の種々のものを使用することができ、例えば、コイルに電圧を印加し、透磁率に応じて変化する電流値を検知する、いわゆる磁気式センサーよりなるものを使用することができる。このような磁気式センサーを用いる場合、この磁気式センサーは、例えば現像剤収容部21の撹拌部材23の底部に対向する位置に配置される。
また、トナー濃度検知手段25としては、例えば、感光体ドラム10Y上に形成したパッチ画像の反射濃度によるトナー付着量を検出することによって間接的にトナー濃度を検出する方式のものを使用することもできる。
【0026】
現像ローラ22は、例えば、回転可能に設けられた例えばアルミニウムなどの非磁性材料からなる筒状の現像スリーブと、この現像スリーブの内部に周方向に離間するよう固定して設けられた、例えば複数の磁極を有する円柱状の磁石体とにより構成されている。この現像ローラ22の外径は例えばφ30mmとされる。
撹拌部材23および供給回収部材24は、例えば円柱状の軸部材の外周面の全周にわたって軸方向に均一な大きさのピッチで螺旋状に延びるよう形成された螺旋状の羽根を有するスクリュー形状のものとすることができる。
これらの撹拌部材23および供給回収部材24の外径は、例えばそれぞれφ27mmとされる。
【0027】
この現像装置20Yにおいては、現像剤収容部21の撹拌区域21xおよび供給回収区域21yによって現像剤の撹拌循環路が形成されており、現像剤収容部21の屋根板21aにおける撹拌部材23が設置された撹拌区域21x上であって搬送方向の上流側に、現像剤補給手段30から、補給用のトナー(以下、「新トナー」ともいう。)および補給用の未使用のキャリア(以下、「新キャリア」ともいう。)よりなる補給用現像剤を現像剤収容部21内に補給するための新現像剤補給口27が形成されている。
新現像剤補給口27が撹拌区域21x上の搬送方向の上流側に設けられていることによって、補給された新現像剤が既収容の現像剤と十分に撹拌されないまま現像ローラ22に供給されることが抑止される。
【0028】
また、現像剤の撹拌循環路における新現像剤補給口27が形成された位置の直上流側の位置、すなわち現像剤収容部21における供給回収部材24が設置された供給回収区域21yの最下流位置には、余剰の現像剤を排出する現像剤排出口が形成されている。
現像剤排出口が新現像剤補給口27が形成された位置の直上流側の位置に設けられていることによって、新現像剤が既収容の現像剤と混合される前にすぐに排出されてしまうことが抑止される。
現像剤の排出方式としては、特に限定されず種々の方式を採用することができるが、具体的には、例えば、現像剤収容部21の壁面の高さを現像剤排出口その部分だけ所定量低くしておくことで、撹拌循環路における余剰の現像剤を自動的にあふれさせる方式や、また例えば、供給回収部材24または撹拌部材23として螺旋状の羽根を部分的に逆巻きにさせたものを用いて現像剤の搬送を妨げ、現像剤収容部21の壁面から、撹拌循環路における余剰の現像剤を自動的にあふれさせる方式などが挙げられる。
【0029】
この現像装置20Yの現像剤収容部21に収容されるイエロー色に係る現像剤の量は、例えば600gとされる。
【0030】
現像剤補給手段30は、具体的には、補給用現像剤を構成するトナーおよびキャリアを、現像剤収容部21における現像ローラ22、撹拌部材23および供給回収部材24の駆動と同期して、例えばスクリュー形状の撹拌部材34a,34bによって撹拌しながら循環させる循環路よりなる中間槽35と、当該中間槽35から搬出された補給用現像剤を撹拌スクリュー(図示せず)によって現像剤収容部21へ搬送する現像剤補給路37と、中間槽35から現像剤補給路37へ搬出される補給用現像剤におけるトナーおよびキャリアの割合を制御するトリクルレート制御手段(図示せず)とを有するものである。
【0031】
中間槽35は、この中間槽35のトナー受入位置に、トナー収容部31Aからトナー搬送路32Aによって搬送される新トナーを受入れるよう設けられたトナー受入口33Aと、この中間槽35のキャリア受入位置に、キャリア収容部31Bからキャリア搬送路32Bによって搬送される新キャリアを受入れるよう設けられたキャリア受入口33Bとを有すると共に、中間槽35におけるトナー受入位置からキャリア受入位置に向かう循環路上のトナーリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aと、この中間槽35におけるキャリア受入位置からトナー受入位置に向かう循環路上のキャリアリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bとを有する。
【0032】
このトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bには、例えばシャッター、弁などの開閉部材(図示せず)が設けられており、トリクルレート制御手段に設けられた開閉制御機構によってこれらの開閉部材の開閉が制御される。
この開閉制御機構においては、後述する現像剤補給動作における中間槽35から現像剤補給路37への搬出動作に従って、例えばトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bのそれぞれにおける開閉部材が独立にON−OFF制御されて、トナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bの一方または両方が開状態とされるよう制御される。
【0033】
この現像剤補給手段30においては、中間槽35におけるトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bがそれぞれ当該中間槽35の床部に形成されると共に、現像剤補給路37がトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bの直下に、当該トナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bがその天井部に開口される状態に形成されることが好ましい。
中間槽35のトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36B、および現像剤補給路37がこのような配置関係にされることにより、補給用現像剤の搬出をスムーズに行うことができる。
なお、中間槽35におけるトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bが、それぞれ当該中間槽35の側面部に形成された構成とされていてもよい。
【0034】
また、現像剤補給路37においては、当該現像剤補給路37における補給用現像剤の搬送方向の上流から下流に向かって、キャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bおよびトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aがこの順に配置されていることが好ましい。
現像剤補給路37においてキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bおよびトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aがこのように配置されることによって、現像に大量のトナーが消費されることにより現像剤補給路37において現像剤収容部21に補給される補給用現像剤がトナーの比率が高いものとされた場合にも、迅速に補給用現像剤を現像剤収容部21に補給することができる。
【0035】
以上のような現像装置20Yにおいては、以下のように現像動作が行われる。
すなわち、現像剤収容部21内に充填された二成分現像剤が、下記に詳述するように混合・撹拌・供給動作が行われて供給回収部材24によって現像ローラ22の外周面に運ばれた後、磁力により現像ローラ22の外周面に付着され、さらに現像剤層厚規制部材28によってその厚みが規制されて磁気ブラシによる現像剤層が形成され、これが現像領域Rに搬送され、当該現像領域Rにおいて、現像ローラ22と感光体ドラム10Yとの間に直流(DC)電圧に必要に応じて交流(AC)電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加されることによって、反転現像が行われて感光体ドラム10Y上の静電潜像が顕像化される。
一方、静電潜像を顕像化しなかった二成分現像剤は、磁石体の反発磁界の作用により現像ローラ22から剥ぎ取られ、供給回収部材24により回収され、再度、混合・撹拌・供給動作に供される。
【0036】
混合・撹拌・供給動作は、以下のように行われる。
すなわち、現像剤が、撹拌区域21xにおいて撹拌部材23によって軸方向に沿った一方向に搬送されながら混合・撹拌されて摩擦帯電され、供給回収区域21yにおいて供給回収部材24によって撹拌部材23による搬送方向と逆方向に同等の大きさで搬送されながら混合・撹拌されることにより摩擦帯電されて現像ローラ22へ供給される。これらの撹拌区域21xおよび供給回収区域21yにおいて現像剤が循環搬送されている。
【0037】
そして、本発明の画像形成装置においては、現像剤補給手段30において以下(A)〜(C)のような現像剤補給動作が行われる。
(A)現像剤補給路37から現像剤収容部21への補給用現像剤の補給動作
(B)中間槽35から現像剤補給路37への補給用現像剤の搬出動作
(C)中間槽35におけるトナー収容部31A/キャリア収容部31Bからのトナー/キャリア補充動作
【0038】
(A)現像剤補給路37から現像剤収容部21への補給用現像剤の補給動作
この補給動作においては、常時、一定の時間間隔ごとにトナー濃度検知手段25によって検知される現像剤収容部21内の現像剤のトナー濃度に従って、トナー濃度が所定の規定値未満である場合に、トナー濃度が低いほど補給量が多くなるよう制御された量の補給用現像剤が補給される。
具体的には、例えば表1に示されるように、トナー濃度が低いほど、すなわちトナー濃度検知手段25の出力値が高いほど、現像剤補給路37の撹拌スクリューの駆動時間(補給時間)を長くすることにより、補給量の制御が行われる。
補給用現像剤の補給の指標となる規定値は、所期の画像濃度を得ることのできるトナー濃度範囲の下限値であり、例えば4〜8%とされ、特に6%とされることが好ましい。
なお、表1において、例えばトナー濃度検知手段25の出力値2.02Vである場合がトナー濃度に換算して6%である。また、表1において、補給時間が10msecである場合がトナーの質量に換算して4mgである。
【0039】
トナー濃度検知手段25によってトナー濃度を検知する一定の時間間隔は、例えば0.1〜10秒間ごと、好ましくは1秒間ごととされる。
【0040】
【表1】

【0041】
(B)中間槽35から現像剤補給路37への補給用現像剤の搬出動作
そして、中間槽35から現像剤補給路37への搬出動作においては、トリクルレート制御手段(図示せず)によって、上記の補給動作によって現像剤収容部21に補給される補給用現像剤の量、すなわちトナー濃度検知手段25によって検知される現像剤収容部21における現像剤のトナー濃度に従って当該現像剤収容部21に補給される補給用現像剤の量に基づいて、当該補給用現像剤の量が基準範囲未満である場合は開閉制御機構によってキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bのみが開状態とされて当該キャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bのみから補給用現像剤が搬出され、補給用現像剤の量が基準範囲内である場合は開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bの両方が開状態とされてこれらの両方から補給用現像剤が搬出され、補給用現像剤の量が基準範囲を超える場合は開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aのみが開状態とされて当該トナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aのみから補給用現像剤が搬出されるようにして、補給用現像剤におけるトナーおよびキャリアの割合が制御される。
【0042】
この搬出動作の基準となる現像剤収容部21に補給される補給用現像剤の量は、例えば一定の設定時間間隔ごとに計測されるものであって、その基準範囲は、例えば上記表1に従って現像剤収容部21への補給用現像剤の補給を行う場合は、例えば30秒間に補給された補給用現像剤の合計量が補給時間にして2〜5秒間(トナーの質量に換算して800mg〜1000mg)である範囲とされる。
すなわち、30秒間における補給時間が2〜5秒間である場合は、この30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bの両方が開状態とされ、2秒未満である場合は、この30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bのみが開状態とされ、5秒を超える場合は、この30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aのみが開状態とされる。
【0043】
(C)中間槽35におけるトナー収容部31A/キャリア収容部31Bからのトナー/キャリア補充動作
中間槽35におけるトナー収容部31A/キャリア収容部31Bからのトナー/キャリア補充動作は、中間槽35から現像剤補給路37に補給用現像剤が搬出されるに従って減量される中間槽35に、トナーおよびキャリアを補充する動作である。
この補充されるトナーおよびキャリアの総量は、中間槽35から現像剤補給路37に搬出された補給用現像剤の量に応じた量とされる。
中間槽35から現像剤補給路37に搬出される補給用現像剤の量は、例えば中間槽35に圧電素子を配置させ、これによって検知することができる。
【0044】
この補充されるトナーおよびキャリアの総量におけるキャリアの量の比率(以下、「補充キャリアレート」ともいう。)は、一定のものとすることもでき、形成する可視画像の印字率に応じて変動するものとすることもできる。
一定のものとする場合は、例えば5〜20wt%の範囲とされることが好ましく、特に10wt%とされることが好ましい。
【0045】
また、一定ではなく変動するものとする場合は、形成する可視画像の印字率が高くなるに従って、補充キャリアレートが低くなる、すなわち補充されるトナーおよびキャリアの総量におけるトナーの量の比率が高くなるよう、制御されることが好ましい。
具体的には、例えば表2に示されるように、形成された100枚の可視画像の平均の印字率に従って、当該100枚の可視画像の後に100枚の可視画像が形成される間において、制御された補充キャリアレートにおいてトナーおよびキャリアの補充がなされる。
【0046】
【表2】

【0047】
以上説明した現像装置20Yにおける制御は、画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Kの現像装置20Y、20M、20C、20Kの各々においても同様にして行われる。これらの現像装置20Y、20M、20C、20Kの各々における制御は、それぞれ独立に行われる。
【0048】
〔二成分現像剤〕
本発明の画像形成装置において用いられる二成分現像剤を構成するトナーとしては、特に限定されずに公知の種々のものを使用することができるが、例えば体積基準のメジアン径が3〜9μmであり、重合法によって得られたいわゆる重合トナーを用いることが好ましい。重合トナーを用いることにより、形成される可視画像において高い解像力および安定した画像濃度が得られると共に画像カブリの発生が極めて抑制される。
【0049】
また、本発明の画像形成装置において用いられる二成分現像剤を構成するキャリアとしては、特に限定されずに公知の種々のものを使用することができるが、例えば体積基準のメジアン径が30〜65μmであり、磁化量が20〜70emu/gの磁性粒子からなるフェライトキャリアが好ましい。体積基準のメジアン径が30μm未満のキャリアを用いた場合は、キャリア付着が発生して白抜け画像が生じるおそれがあり、また、体積基準のメジアン径が65μmよりも大きなキャリアを用いた場合は、均一な画像濃度の画像が形成されない場合が生じうる。
【0050】
以上のような画像形成装置によれば、中間槽35においてキャリアとトナーを予備混合するトリクル現像方式の現像装置20Y,20M,20C,20Kの各々において、当該中間槽35においてトナーとキャリアが撹拌によって均一な混合が達成される前の状態においてトナー受入口33Aの下流側の近傍に形成されたトナーリッチ搬出位置およびキャリア受入口33Bの下流側の近傍に形成されたキャリアリッチ搬出位置で得られるトナーリッチな補給用現像剤およびキャリアリッチな補給用現像剤が、それぞれ搬出量が現像剤収容部21における現像剤のトナー濃度に基づいて制御された状態において現像剤補給路37に搬出され、これが現像剤収容部21内に補給される構成とされているために、トナー濃度の変動が補給用現像剤のトリクルレートに迅速に反映されるので、現像に消費されるトナーの量の多少にかかわらず、単位時間当たり略一定量のキャリアが補給される。
従って、低カバレッジ連続プリント状態が長時間続く場合にも現像剤の過度な劣化が抑制され、その結果、長期間にわたって良好な帯電性が得られて画像カブリやトナー飛散などのない良好な画像を形成することができる。
さらに、高カバレッジプリント時において不必要に多量のキャリアが消費されることを防止することができる。
【0051】
以上、本発明の画像形成装置について説明したが、上記の構成に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0052】
例えば、トナーリッチ補給用現像剤搬出口36Aおよびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口36Bに設けられた開閉部材を、その開口面積を可変に制御することのできるものとし、トリクルレート制御手段に設けられた開閉制御機構によって、これらの開閉部材の開閉状態に加えて、開状態である場合にその開口面積が制御されるものとして構成することができる。
このような構成とすることにより、トナーリッチな補給用現像剤、キャリアリッチな補給用現像剤の搬出量をそれぞれ細かく制御することができる。
【0053】
また例えば、本発明の画像形成装置は、カラー画像形成装置として構成されることに限定されず、モノクロ画像形成装置であってもよい。
【実施例】
【0054】
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0055】
<実施例1>
図1に示される構成の画像形成装置を用い、トナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知を1秒間ごとに行い、上記表1に従って1秒間ごとに補給用現像剤を補給すると共に、30秒間における補給された補給用現像剤に係る補給時間の合計が(1)2〜5秒間である場合はこの30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口およびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口の両方を開状態とし、(2)2秒未満である場合はこの30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってキャリアリッチ補給用現像剤搬出口のみを開状態とし、(3)5秒を超える場合はこの30秒間に連続する次の30秒間において開閉制御機構によってトナーリッチ補給用現像剤搬出口のみを開状態とすることによって現像剤補給路に補給用現像剤を搬出して当該現像剤補給路に充填しながら、連続して、カバレッジ5%の原稿を用いて5万枚、カバレッジ30%の原稿を用いて5万枚、カバレッジ5%の原稿を用いて5万枚、カバレッジ0.1%の原稿を用いて5万枚、カバレッジ5%の原稿を用いて5万枚、合計25万枚をプリントし、トナー飛散および画像カブリの発生状況について観察したところ、特にトナー飛散も画像カブリも発生しなかった。トナーの帯電量の推移を図5に、補給されたキャリアの量の推移を図6に示す。なお、図5,6中においては、線(1)で示す。
【0056】
<比較例1>
現像剤補給路に搬出される補給用現像剤が常にトリクルレートが10%となるようにしたことの他は実施例1と同様にして、トナー飛散および画像カブリの発生状況について観察したところ、カバレッジ0.1%の原稿を5千枚プリントした時点でトナー飛散が発生し、2万5千枚プリントした時点で画像カブリが発生した。トナーの帯電量の推移を図5に、補給されたキャリアの量の推移を図6に示す。なお、図5,6中においては、線(2)で示す。
【0057】
以上より、実施例1においては、低カバレッジ連続プリント状態が長時間続いたときにも、トナー飛散および画像カブリが発生せず、図5より長期間にわたって高い帯電量が得られることから、本発明の画像形成装置によれば低カバレッジ連続プリント状態が長時間続いたときにも現像剤収容部中に収容された現像剤の劣化が抑制されることが判明した。また、高カバレッジプリント時における新キャリアの使用量を従来に比して抑制することができた。
一方、比較例1においては、高カバレッジ(カバレッジ30%)の原稿を用いてプリントしている間において、多量の新キャリアが補給されてしまい、また、低カバレッジ連続プリント状態が長時間続くカバレッジ0.1%の原稿を用いてプリントしている間においては新トナーの補給がほとんどなされず、これに伴ってキャリアもほとんど補給されないために、現像剤の劣化が進行して次第に高い帯電量を得ることができなくなることが確認された。
【符号の説明】
【0058】
10Y、10M、10C、10K 感光体ドラム
11Y、11M、11C、11K 帯電手段
12Y、12M、12C、12K 露光手段
14Y、14M、14C、14K 一次転写手段
16Y、16M、16C、16K クリーニング手段
17 中間転写ベルト
17a〜17i ローラ
18 二次転写手段
20Y、20M、20C、20K 現像装置
21 現像剤収容部
21a 屋根板
21x 撹拌区域
21y 供給回収区域
22 現像ローラ
23 撹拌部材
24 供給回収部材
25 トナー濃度検知手段
27 新現像剤補給口
28 現像剤層厚規制部材
29 隔壁
30 現像剤補給手段
31A トナー収容部
31B キャリア収容部
32A トナー搬送路
32B キャリア搬送路
33A トナー受入口
33B キャリア受入口
34a,34b 撹拌部材
35 中間槽
36A トナーリッチ補給用現像剤搬出口
36B キャリアリッチ補給用現像剤搬出口
37 現像剤補給路
100Y、100M、100C、100K 画像形成ユニット
P 記録材
R 現像領域



【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体上に担持された静電潜像を現像するためのトナーおよびキャリアからなる二成分現像剤が収容される現像剤収容部と、
前記現像剤収容部から余剰の二成分現像剤を排出する余剰現像剤排出手段と、
前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
前記トナー濃度検知手段によって検知される前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度に従って、当該現像剤収容部にトナーおよびキャリアからなる補給用現像剤を補給する現像剤補給手段と
を有する現像装置を備える画像形成装置において、
前記現像剤補給手段は、前記補給用現像剤を構成するトナーおよびキャリアを撹拌しながら循環させる循環路よりなる中間槽と、当該中間槽から搬出された補給用現像剤を前記現像剤収容部へ搬送する現像剤補給路と、前記中間槽から前記現像剤補給路へ搬出される補給用現像剤におけるトナーおよびキャリアの割合を制御するトリクルレート制御手段とを有し、
前記中間槽は、
当該中間槽のトナー受入位置に、補給用のトナーを受入れるよう設けられたトナー受入口と、前記中間槽のキャリア受入位置に、補給用のキャリアを受入れるよう設けられたキャリア受入口とを有すると共に、
前記中間槽におけるトナー受入位置からキャリア受入位置に向かう循環路上のトナーリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたトナーリッチ補給用現像剤搬出口と、前記中間槽におけるキャリア受入位置からトナー受入位置に向かう循環路上のキャリアリッチ搬出位置に、補給用現像剤を搬出するよう設けられたキャリアリッチ補給用現像剤搬出口とを有し、
前記トリクルレート制御手段においては、前記トナー濃度検知手段によって検知される前記現像剤収容部における二成分現像剤のトナー濃度に従って当該現像剤収容部に補給される補給用現像剤の量に基づいて、
当該補給用現像剤の量が基準範囲未満である場合は前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出され、
前記補給用現像剤の量が基準範囲内である場合は前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口および前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口の両方から補給用現像剤が搬出され、
前記補給用現像剤の量が基準範囲を超える場合は前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口のみから補給用現像剤が搬出されるよう制御されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口およびキャリアリッチ補給用現像剤搬出口は、それぞれ、前記中間槽の床部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像剤補給路に対して、当該現像剤補給路における補給用現像剤の搬送方向の上流から下流に向かって、前記キャリアリッチ補給用現像剤搬出口および前記トナーリッチ補給用現像剤搬出口がこの順に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
それぞれトナー受入口およびキャリア受入口から前記中間槽に補充されるトナーおよびキャリアの総量が、当該中間槽から搬出された補給用現像剤の量に応じた量とされ、
形成する可視画像の印字率が高くなるに従って、前記中間槽に補充されるトナーおよびキャリアの総量におけるトナーの量の比率が高くなるよう制御されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−53393(P2011−53393A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201359(P2009−201359)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】