説明

画像形成装置

【課題】定着後の像担持体上のパッチを見る際には、像担持体は、透明ないしは白である必要がある。しかしながら、従来の像担持体は、ポリイミドに抵抗調整のためのカーボンを入れた材料で形成されているのが一般的である。したがって、カーボンが入っているため、色は黒である。しかしながら、透明や白でないと、濃度検知センサで定着後のパッチの色を測定できない。
【解決手段】転写同時定着を有した画像形成装置において、像担持体に白色導電性微粒子を含ませる。かつ、その像担持体の明度は、トナーの明度よりも高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色の異なる複数色のトナー(顕画剤)によって画像を形成する画像形成装置に関する。より詳しくは、第1の像担持体に形成したトナー像を第2の像担持体に一次転写する工程を複数色のトナーについて繰り返して第2の像担持体に対して複数色のトナー像を重ね合わせる。そして、その重ね合わせのトナー像を転写定着装置によって第2の像担持体から記録材に一括で二次転写するのと同時に定着混色する、中間転写方式-転写同時定着方式の画像形成装置に関する。
【0002】
上記において、第1の像担持体の代表例としては、電子写真画像形成プロセスによりトナー像が形成される電子写真感光体が挙げられる。また、静電記録画像形成プロセスや磁気記録画像形成プロセスによりトナー像が形成される静電記録誘電体や磁気記録磁性体が挙げられる。第2の像担持体の代表例としては、中間転写ベルトや中間転写ドラムが挙げられる。記録材はトナー像が形成されるものであり、例えば、用紙、ラベル、OHTシートなどである。
【0003】
画像形成装置としては、電子写真方式、静電記録方式、磁気記録方式などのプリンタ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機能機、画像表示ディスプレイ装置、各種印刷機などが挙げられる。
【背景技術】
【0004】
上記のような中間転写方式−転写同時定着方式の画像形成装置に関して本出願人は先に改善した装置構成を提案している(特許文献1)。この装置は、色情報検知用のトナー像を転写定着装置によって第2の像担持体に定着混色する際の転写定着制御パラメータと通常の画像形成時におけるそれとを変えることを特徴としている。これにより、転写や定着プロセスを通過後の濃度検知用のトナーパッチを作成し、かつ、パッチ用の適切な転写定着条件を用いることで良好な画像制御を達成しつつ、定着ローラ等が汚れて次の画像を汚すことのない良好な画像形成装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−010564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、第2の像担持体としての中間転写ベルトに対して定着混色された濃度検知用のトナーパッチを濃度検知センサで測定する場合、下地であるベルトは透明や白でないと適切な測定ができない。従来のベルトは抵抗調整のために樹脂にカーボンを入れた材料で形成されている。カーボンが入っているため、色は黒である。透明や白の物質で抵抗調整できる適切な材料はいまだに提案されていない。
【0007】
そこで、特許文献1においては、ベルト上に濃度検知用のトナーパッチを形成する位置を一定とし、そのベルト部分だけ、カーボンを入れず、ほぼ透明とした構成で対処している。この構成の場合には、トナーパッチを形成するベルト部分の検知手段や、そのベルト部分に対してトナーパッチを形成するためのレジストレーション構成などの特別な制御構成を必要とする。
【0008】
また、ベルトに形成したトナーパッチを記録材(紙)上に定着混色しそのパッチの色を測定すれば、ベルトの色は黒でもよい。しかし、パッチ作成による色味検知制御実行モード毎に記録材を使用することになる。
【0009】
本発明は特許文献1の技術を更に発展させたものである。その目的とするところは、第2の像担持体におけるパッチ形成位置を特定することなしに定着後パッチの濃度読取を適切に行うことを可能にする。これにより、記録材を使用することなく、定着後パッチを使用した色味安定制御を可能とし、色味の安定した画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、第1の像担持体に形成したトナー像を第2の像担持体に一次転写する工程を複数色のトナーについて繰り返して前記第2の像担持体に対して複数色のトナー像を重ね合わせ、前記重ね合わせのトナー像を転写定着装置によって前記第2の像担持体から記録材に一括で二次転写するのと同時に定着混色する画像形成装置において、前記第1の像担持体に形成したトナー像を前記第2の像担持体に一次転写する工程を少なくとも2色のトナーについて繰り返して前記第2の像担持体に対して少なくとも2色のトナー像を重ね合わせ、前記重ね合わせのトナー像を前記転写定着装置によって前記第2の像担持体に対して定着混色し、前記第2の像担持体の移動方向において前記転写定着装置よりも下流側において、前記第2の像担持体のトナー像形成面に対向配置した色情報検知手段によって前記第2の像担持体に対して定着混色したトナー像の色情報を検知して画像濃度制御パラメータを制御するモードを有し、前記第2の像担持体のトナー像形成面の明度がトナーの明度よりも高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第2の像担持体におけるパッチ形成位置を特定することなしに定着後パッチの濃度読取を適切に行うことが可能である。これにより、記録材を使用することなく、定着後パッチを使用した色味安定制御を可能とし、色味の安定した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像形成装置例の概略の構成模式図である。
【図2】複数ある画像形成部の1つの拡大図である。
【図3】転写定着装置部分の拡大図である。
【図4】濃度検知センサの構成説明図である。
【図5】濃度検知センサの色分解用フィルタの分光特性を示す図である。
【図6】トナーの分光特性を示す図である。
【図7】中間転写ベルトの層構成を示す断面模式図である。
【図8】実施例1の制御の効果の説明図である。
【図9】実施例2のプロファイルの作成処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施例1]
(1)画像形成装置例の全体的な説明
図1は、本発明に従う画像形成装置例の概略の構成模式図である。図2は複数ある画像形成部の1つの拡大図である。図3は転写定着装置部分の拡大図である。
【0014】
この画像形成装置100は、電子写真方式のインライン型のフルカラーレーザープリンタであり、中間転写ベルト30と転写定着装置55を用いている。ホスト装置300から制御回路部(制御手段)200に入力する画像情報(電気的な画像信号)に基づいて記録材(転写材)23にカラー画像の形成を行う。ホスト装置300は、パソコン、イメージリーダー、ファクシミリ装置等である。記録材23は装置100によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、ラベル、OHTシート等が含まれる。
【0015】
制御回路部200はホスト装置300や操作部(不図示)との間で各種の電気的情報の授受を行う、かつ、装置100の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って統括的に制御する。従って、以下に説明する画像形成動作は制御回路部200によって制御される。
【0016】
装置100は内部に図1において右から左に順に並列配設した、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色トナー像を形成する第1から第4の4つの画像形成部U(UY、UM、UC、UK)を有する。
【0017】
各画像形成部Uは、現像装置20に収容した現像剤のトナーの色が互いに異なるだけで、何れも同様の構成を有するレーザ走査露光方式の電子写真画像形成機構である。各画像形成部Uは、それぞれ、第1の像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)17を有する。ドラム17は、駆動手段M17によって矢印R17の方向に所定の速度で回転駆動される。
【0018】
また、ドラム17の周囲には、画像形成手段(ドラム17に作用する電子写真プロセス手段)が配設されている。この画像形成手段としては、任意のものを採用し得る。本実施例では、一次帯電器19、露光装置13、現像装置20、ドラムクリーナ24等を備えている。
【0019】
一次帯電器19は帯電バイアス印加電源V19から所定の帯電バイアスが印加されて、ドラム17の表面を所定の極性、電位に均一に帯電する。露光装置13は本例ではレーザスキャナである。スキャナ13は、半導体レーザ、回転多面鏡、fθレンズ、反射鏡などを有する。そして、カラー画像を色分解した光像又はこれに相当する光像に対応する画像情報に基づいてレーザ光LをON/OFF変調しながら、回転するドラム17の帯電処理面をドラム母線方向に主走査露光する。この露光によりドラム17の面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
【0020】
現像装置20は、現像剤を担持してドラム17に対して適用する現像部材としての現像スリーブ20a、現像剤を収容した現像剤収容部20bなどを有する。現像スリーブ20aは矢印R20aの方向に所定の速度で回転駆動される。また、現像スリーブ20aには現像バイアス印加電源V20から所定の現像バイアスが印加される。これによりドラム17に形成された静電潜像がトナー像として可視化される。
【0021】
本実施例で用いている現像剤は、トナーとしてポリエステル樹脂より生成された平均粒径7.5μmのトナー粒子に、長さ平均粒径1μmのチタン酸ストロンチュウム粉体、及び、長さ平均粒径0.1μmの疎水性アルミナ微粉体が外添されているものを用いている。本実施例においてトナーの帯電極性は負極性である。
【0022】
第1の画像形成部UYの現像装置20に収容されている現像剤のトナーの色はY色、第2の画像形成部UMの現像装置20に収容されている現像剤のトナーの色はM色である。第3の画像形成部UCの現像装置20に収容されている現像剤のトナーの色はC色、第4の画像形成部UKの現像装置20に収容されている現像剤のトナーの色はK色である。
【0023】
上記4つの画像形成部UY、UM、UC、UKの下方には、中間転写ベルトユニット31が配設されている。ユニット31は、第2の像担持体(中間転写体)としての無端状で可撓性を有する中間転写ベルト30を有する。ベルト30は、駆動ローラ32と、ターンローラ33と、定着部対向ローラ51と、の略並行3本のローラを支持部材(ベルト懸架部材)として、これらのローラ間に張架(懸回張設)されている。
【0024】
駆動ローラ32は第4の画像形成部UK側に、ターンローラ33は第1の画像形成部UY側に、定着部対向ローラ51は駆動ローラ32とターンローラ33の間の下方に位置している。ベルト30は駆動ローラ32が駆動手段M32によって回転駆動されることで矢印R30の方向にドラム17の回転速度とほぼ同じ速度で回転(循環走行)する。ターンローラ33、定着部対向ローラ51は駆動ローラ32の駆動によるベルト30の回転に従動して回転する。
【0025】
ベルト30の内側には各画像形成部Uのドラム17にそれぞれ対応する転写帯電器(一次転写手段)としての第1から第4の4つの転写帯電ブレード22が配設されている。各ブレード22は、駆動ローラ32とターンローラ33との間のベルト部分の内側に互いに並行に配設されていて、それぞれ、ベルト30を挟んで対応する画像形成部Uのドラム17の下面に圧接させてある。各画像形成部Uのドラム17とベルト30との接触部が、それぞれ、一次転写ニップ部N1である。
【0026】
各ブレード22には一次転写バイアス印加電源V22からトナーの帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性(正極性)の所定の一次転写バイアスが印加される。これにより、ニップ部N1においてドラム17の面からベルト30の面にトナー像が転写される。
【0027】
ローラ51にはベルト30を挟んで定着ローラ50が圧接している。ベルト30と定着ローラ50との圧接部が転写定着ニップ部54である。ローラ50と51の内部にはそれぞれ加熱手段としてのハロゲンヒータ52と53が配設されている。定着ローラ50は駆動手段M50によって矢印R50の方向にベルト30の速度とほぼ同じ速度で回転駆動される。上記の定着ローラ50、ヒータ52、ベルト30、定着部対向ローラ51、ヒータ53がベルト30の外面に転写されたトナー像を記録材23に対して転写すると同時に加熱定着する転写定着装置(転写定着手段)55を構成している。
【0028】
ヒータ52と53はそれぞれ電源V52とV53から通電されることで発熱し、ローラ50とローラ51がそれぞれが内部から加熱される。そして、ローラ50の表面温度がサーミスタ等の感温検知素子56により検知され、その検知温度情報が制御回路部200に入力する。また、ローラ51の表面温度がサーミスタ等の感温検知素子57により検知され、その検知温度情報が制御回路部200に入力する。
【0029】
制御回路部200は素子56、57から入力する検知温度情報がそれぞれ所定の転写定着温度に対応する温度情報に維持されるように電源V52、V53からヒータ52、53への供給電力を制御する。即ち、制御回路部200はローラ50とローラ51の表面温度をそれぞれ所定の転写定着温度に立ち上げて、ヒータ52、53をON/OFF制御し温度管理(温調)する。本実施例においてはニップ部54が150℃になるように制御されている。
【0030】
また、特に定着ローラ50の表面には離型性の良いフッ素系樹脂であるPFAをコーティングし、定着ローラ50側へのトナーの付着を抑制している。また、定着ローラ50にはオイル塗布部材58によりオイルが供給(塗布)される。これによりする、定着ローラ50の表面の離型性を高め、定着ローラ50へのトナーの付着を抑制している。
【0031】
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。ホスト装置300から制御回路部200にフルカラー画像情報信号が入力する。制御回路部200は第1から第4の画像形成部UY、UM、UC、UKを画像形成シーケンスの所定の制御タイミングで駆動する。その駆動により各ドラム17が回転駆動される。また、駆動ローラ32を駆動する。これによりベルト30が回転する。
【0032】
第1の画像形成部UYでは、ドラム17面にフルカラー原画像の色分解成分像の内のY色成分像に対応したY色トナー像が形成される。第2の画像形成部UMでは、ドラム17面にM色成分像に対応のM色トナー像が、第3の画像形成部UCでは、ドラム17面にC色成分像に対応のC色トナー像が、それぞれ、所定の制御タイミングで形成される。また、第4の画像形成部UKでは、ドラム17面にK色成分像に対応のK色トナー像が所定の制御タイミングで形成される。
【0033】
そして、第1の画像形成部UYのニップ部N1において、ドラム1に形成されるY色トナー像が回転しているベルト30上に一次転写されていく。次いで、第2の画像形成部UMのニップ部N1において、ドラム17に形成されるM色トナー像がベルト30上の上記Y色トナー像に重ねられて一次転写される。更に、同様にして、第3の画像形成部UCと第4の画像形成部UKの各ニップ部N1において、ベルト30上にC色トナー像とK色トナー像が順次に一次転写される。
【0034】
このようにして、ベルト30上にY色+M色+C色+K色の都合4色の色トナー像が順次に所定に重ね合わされて重畳(多重)転写されて、フルカラーの未定着トナー画像が合成形成される。ドラム17からベルト30へのトナー像の転写は、各ブレード22に対してそれぞれの電源V22から所定の一次転写バイアスが印加されて、トナー像が静電的に転写される。各画像形成部Uにおいてベルト30に対してトナー像を一次転写した後のドラム1の面はドラムクリーナ24により転写残トナー等が除去されて清掃され、繰り返して画像形成に供される。
【0035】
上記のようにしてベルト30上に合成形成されたフルカラー画像の未定着トナー画像は、ベルト30の引き続く回転により搬送されて、転写定着装置55のニップ部54に至る。定着ローラ50と定着部対向ローラ51はそれぞれ所定の転写定着温度に立ち上げられて温調されている。
【0036】
一方、ニップ部54に対して給紙搬送機構部(不図示)から記録材23が所定の制御タイミングにて搬送される。すなわち、ベルト30上に形成されたフルカラーの未定着トナー画像の画像先端がニップ部54に到達するタイミングで、ニップ部54に記録材23のプリント開始位置が一致するように記録材23がニップ部N2に対して導入される。
【0037】
そして、記録材23がニップ部N2を挟持搬送されていく過程において、記録材23がベルト30を介して定着ローラ50と定着部対向ローラ51の熱により加熱されるとともにニップ圧で加圧される。これにより、ベルト30上の複数色のトナー像が一括して記録材23の面に対して二次転写同時定着される。ニップ部N2を出た記録材23は、ベルト30の面から分離手段(不図示)により分離され、フルカラー画像形成物として搬送装置(不図示)により機外に排出される。
【0038】
ターンローラ33のベルト巻き掛け部の外側には、ベルト30の外面を清掃する外面清掃装置34が配設されている。外面清掃装置34はニップ部N2においてベルト30から記録材23へのトナー像の転写同時定着後にベルト30の外面に残留しているトナー等の付着物を除去する。清掃されたベルト30の外面は繰り返して画像形成に供される。
【0039】
(2)画像制御
本実施例の画像形成装置100には環境センサ60(図1)が配設されている。そして、制御回路部200はセンサ60からの温湿度情報に基づいてそれぞれの環境状態に応じてあらかじめ決めてある現像コントラスト電位に制御することによって、画像濃度を一定に保つように制御している。
【0040】
さらに、ベルト30上に、単色又は複数色のパッチ(トナーパッチ)をかさね、ベルト30上で定着混色し、そのトナー像の色を検知し、その結果に応じて画像形成条件を変化させることによって、画像の色味を制御している。
【0041】
この色味制御について更に具体的に説明する。色情報検知手段としての濃度検知センサ40(図1)が、ベルト30の回転方向において転写定着装置55よりも下流側で外面清掃装置34よりも上流側に、ベルト30のトナー像形成面(ベルト外面)に対向するようにして配置されている。
【0042】
制御回路部200は、画像の色味を検知して制御する色味検知制御実行モード時には、各画像形成部U(UY、UM、UC、UK)において色味検知制御用のトナーパッチを形成する動作を実行させる。そして、パッチをベルト30上にかさねて転写させる。そして、転写定着装置54にてベルト30上に定着混色させる。ここで、色情報を検知すべくパッチをベルト30上で定着混色させる場合には、トナー像を記録材23上に転写定着する場合と異なり、転写定着装置54には、記録材23を挿通しないものとする。
【0043】
ベルト30上で定着混色されたパッチは引き続くベルト30の回転によりセンサ40の位置を通過する。センサ40はその通過する定着混色後のパッチの色情報を検知して制御回路部200にフィードバックする。そして、センサ40の通過したベルト30上の定着混色後のパッチは外面清掃装置34に至り、この装置34によりベルト30上から除去される。即ち、ベルト30は外面が清掃されて繰り返して画像形成に供される。
【0044】
ここで、転写定着装置54によりベルト30上に定着混色されるパッチが定着ローラ50に付着しないように、本実施例においては、通常のトナー像を記録材23上に転写定着する場合と異なり、定着ローラ50と定着部対向ローラ51間にバイアスを印加している。具体的には、定着ローラ50にバイアス印加電源V50よりトナーと同極性(負極性)のバイアス−600V印加、定着部対向ローラ51はアースとした。本実施の形態では、DCバイアス印加としたがACバイアスを重畳すると、さらに、定着ローラ50の汚れ防止効果が発揮できて望ましい。
【0045】
また、定着ローラ50及び定着部対向ローラ51間の回転速度としては、遅ければ遅いほど、混色が良好になり望ましい。本実施例では、画像形成のプロダクティビティとのバランスを考慮し、通常の画像形成では、坪量105g/m2以下の普通紙通紙時には200mm/s、坪量106g/m2以上の厚紙通紙時は133mm/sとしている。厚紙通紙時にスピードを遅くするのは、紙に多くの熱を奪われるためである。
【0046】
一方、パッチ形成時は、定着スピードを100mm/sに制御した。パッチの形成が、通常の画像形成と比較し頻度は少なく、本実施例では50枚に1回、また、色味の制御として精度の高さが求められるため、十分に混色させる必要があったからである。
【0047】
また、転写定着装置55のニップ部54の温度は、通常の画像形成時には、前記のように150℃制御であるが、パッチ形成時は135℃とした。パッチ形成時には記録材23を挿通しない。そのため、熱が直接トナー像に伝わるため、150℃制御のままだと、トナー像の温度が上がりすぎて、高温すぎることによる定着ローラ50へのオフセット、いわゆる高温オフセットが発生するためである。
【0048】
<パッチ制御>
図4の(a)は濃度検知センサ40の構成を示す縦断面図、(b)はセンサ40上面図である。センサ40は、ベルト30上に形成された定着混色後のパッチPを照射する光源41と反射光を受光する受光素子42とを備えている。受光素子42とパッチPとの間には、RGB各色の色分解用のフィルタ43R、43G、43Bが配置されている。図5は、本実施例で使用したセンサ40の色分解用のフィルタの代表的な分光特性を示している。また、図6は、本実施例で使用されるY、M、C、K各色トナーの分光反射率特性を示したものである。
【0049】
光源41から照射された光はベルト30上で定着混色されたパッチPによって反射され各色の色分解用のフィルタ43R、43G、43Bを介し受光素子42に入る。制御回路部200は、受光素子42の出力を、あらかじめ設定された各色の出力値と比較することで、現状の色のバランスを検知することができる。色味の変化で最も気付きやすい反射濃度域は0.2〜0.6ぐらいである。本実施例においては、この濃度域を中心に調整する目的で濃度0.4付近のパッチPを形成し、これを検知して画像制御パラメータにフィードバックすることで、色のバランスの最適化を図っている。
【0050】
センサ40の出力電圧は、0〜5Vで出力される。出力された電圧は濃度0〜2.0を10ビット(0〜1023レベル)になるようにAD変換される。本実施例においてはマゼンタを基準としてマゼンタ205レベル(濃度0.4相当)付近となるパッチPを形成し、Y、M、Cを定着混色したときブラックとなるように、各色の目標レベルを決定している。
【0051】
具体的には、初期設定値は、マゼンタ205レベルに対し、イエロー164レベル(マゼンタレベル×0.8)、シアン226レベル(マゼンタレベル×1.1)としている。この値は実際にこの濃度で定着混色した場合にブラックとなる配合値で、各画像形成装置に特有の値である。実際に検知される基準のマゼンタでもパッチPの出力値は必ずしも205レベルにはならない。
【0052】
そこで、実際には、基準のマゼンタ出力値に対して、各色の一定値をかけて、目標レベルとしている。イエロー目標レベルはマゼンタレベル×0.8、シアン目標レベルはマゼンタレベル×1.1としている。例えばマゼンタレベルが215レベルだった場合には、イエローレベルとして172レベルを、また、シアンレベルとして237レベルを、それぞれ目標レベルに設定している。
【0053】
<画像制御パラメータの補正>
次にセンサ40で検知された信号に基づいて制御回路部200が行う画像制御パラメータの補正について述べる。本実施例における画像形成装置100の画像制御は主に現像コントラスト電位を制御することによって画像濃度の安定化を図っている。現像コントラスト電位は、ドラム17の表面電位と、現像装置20の現像スリーブ20aに印加されるDC電圧との差分で表され、現像装置20内のトナー(現像剤)の特性に応じてあらかじめ設定されている。
【0054】
またトナーの特性は、周囲の温湿度等の環境状態、耐久等の使用状態でも変化する。これらの特性も加味し、環境センサ60に基づいて、現像コントラスト電位を微調整している。現像コントラスト電位の制御は、本実施例においては、帯電電位一定、現像バイアス電位一定のものと、潜像形成に用いるレーザパワーをコントロールすることで調整している。
【0055】
すなわち、現像コントラスト電位を大きく取りたいときは、レーザパワーを大きくし、より深い静電潜像を形成する。逆に、現像コントラスト電位を小さくしたい場合にはレーザパワーを小さくし、浅い静電潜像を形成する。これにより、現像コントラスト電位をコントロールしている。
【0056】
本実施例における現像コントラストは、約150〜300Vである。このときレーザパワーと現像コントラストの関係は、ほぼリニアな関係にある。レーザパワーを10%変化させることにより、現像コントラスト電位は約15%変化させることができ、2:3の関係にある。また現像コントラスト電位と画像濃度の関係はほぼ1:1である。これらの関係から、画像濃度を例えば15%変えたい場合には、レーザパワーを10%変化させればよいことがわかる。
【0057】
したがって、各色の目標レベルに対して、例えばシアンの目標レベルが237レベルで実際の出力が273レベル(15%増)の場合、レーザパワーを10%弱くすることで、目標レベルに合わせることが可能である。これらのことを各色に適用することで、各色のバランスを最適に保つことが可能である。
【0058】
以上のようにベルト30上で複数の色のパッチPが定着混色されたパッチPにおける色毎の情報を検知し画像制御パラメータに補正を加えることで、単色のパッチPでは達成し得なかった色味のバランスを最適にすることが可能である。本実施例においては、ブラックの色再現性を重視したことから、3色のバランスについて着目したが、もちろん、肌色などの記憶色など2次色に着目して行うようにしてもよい。また、単色の一次色のみで制御しても構わない。
【0059】
また、上述では、画像制御パラメータの補正にはレーザパワーを制御したが、これに限らず、帯電電位、現像バイアス電位を制御して現像コントラスト電位を制御することも可能である。さらには、ルックアップテーブル方式等により入力信号に対応する潜像形成レベルを変えるようにしてもよい。
【0060】
ここで、上記の画像濃度制御パラメータを制御するモードをまとめると次のとおりである。このモードは制御回路部200により所定の制御シーケンスに基づいて自動的に実行される。あるいは、操作部(不図示)の操作キーが使用者により押されることで制御回路部200により実行される。
【0061】
第1の像担持体であるドラム17に形成したトナー像を第2の像担持体であるベルト30に一次転写する工程を少なくとも2色のトナーについて繰り返してベルト30に対して少なくとも2色のトナー像を重ね合わせる。その重ね合わせのトナー像を転写定着装置55によってベルト30に対して定着混色する。ベルト30の移動方向R30において転写定着装置55よりも下流側において、ベルト30のトナー像形成面(ベルト外面)に対向配置した色情報検知手段40によってベルト30に対して定着混色したトナー像の色情報を検知する。その検知色情報に基づいて画像濃度制御パラメータを制御する。
【0062】
(3)ベルト30
本発明においては第2の像担持体であるベルト30のトナー像形成面(ベルト外面)の明度がトナーの明度よりも高いことを特徴とする。これにより、第2の像担持体であるベルト30におけるパッチ形成位置を特定することなしに定着後パッチの濃度読取を適切に行うことが可能となる。したがって、記録材を使用することなく、定着後パッチを使用した色味安定制御を可能とし、色味の安定した画像形成装置を提供することができる。以下、このベルト30について詳述する。
【0063】
図7は本実施例におけるベルト30の層構成を示す断面模式図である。ベルト30は、ベルト基材30aおよび該基材上に形成された表面層30bとを有する。基材30aは、耐熱性誘電体樹脂と、固体潤滑剤と、導電剤として白色導電性セラミック微粒子(白色導電性微粒子)とを含有する組成物から成形される。一方、表面層30bは、基材30aの表面に、塗工液を塗布しこれを乾燥し硬化して形成される。
【0064】
基材30aを構成する耐熱性誘電体樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0065】
表層に、弾性層、或いは離型層としてパーフルオロアルコキシ(PFA)、4フッ化エチレン(PTFE)等の耐熱性があり、更には溶融トナーが離型しやすいように低表面エネルギーのコート層を設けることが好ましい。
【0066】
導電剤としては白色導電性セラミック微粒子を使用することが好ましい。本発明において導電剤として、インジウム・スズ酸化物、アンチモン・スズ酸化物、導電性酸化チタンが好適である。1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、カーボンを使用しないことにより、ベルト30を白色にすることが可能となる。
【0067】
白色導電性セラミック微粒子の添加量は、耐熱性誘電体樹脂組成物の全質量に対し、通常、10質量%以上とすることが好ましく、15質量%以上とすることがより好ましい。また、白色導電性セラミック微粒子の添加量は、通常、耐熱性誘電体樹脂組成物の全質量に対し30質量%以下とすることが好ましく、23質量%以下とすることがより好ましい。
【0068】
白色導電性セラミック微粒子の添加量を10質量%以上とすると、十分な導電性制御効果が得られる。また、30質量%以下とすると、電子写真用中間転写ベルトとして十分な引張弾性率を有するものが得られ好ましい。即ち、第2の像担持体であるベルト30に対して白色導電性微粒子が10〜30質量%含まれていることが好ましい。
【0069】
表面層30bを形成する塗工液の調製方法に特に制限はなく、例えば、結着材成分、導電性フィラー等の各成分を溶媒に混合し、例えば、ホモジナイザー、ビーズミル等の装置を用いて、溶解または分散すればよい。溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンおよびイソブタノールなどを用いることができる。また、ベルト基材表面への塗布方法に特に制限はなく、適した塗布方法を採用すればよい。例えば、ロールコーターを用いた塗布、スプレー法、ディップコート法などの方法を挙げることができる。
【0070】
ベルト基材上に塗布した前記塗工液の乾燥方法、硬化方法についても、特に制限はなく、表面層30bを形成するために塗布した塗工液に含まれる結着材成分の乾燥、硬化に適した乾燥方法、硬化方法を採用すればよい。適した乾燥方法としては、例えば、硬化前に残留溶剤を無くす手段として、温風電気炉などを挙げることができる。また、適した硬化方法としては、例えば、結着材成分が熱硬化性である場合には該結着材成分の硬化に適した温度に加熱して硬化すればよい。また紫外線硬化型の結着材成分を含むものであれば、紫外線を照射すればよい。
【0071】
前記方法により形成された表面層30bの耐摩耗性は、ASTM−D−1175テーバー摩耗試験(摩耗輪CS−10F、荷重500g 500回転)において、試験後のΔHazeが10%以下であることが好ましい。表面層30bの試験後のΔHazeが10%以下であると、ベルト30を電子写真用中間転写ベルトとして用いた時、ベルト表面の耐磨耗性が高い点で、使用により表面の反射率が初期から大きく変化することがない。これにより、トナー濃度などベルト表面からの反射光で検知している項目を、長期間に渡って安定的に測定することが可能となり好ましい。
【0072】
また、表面層30bの層厚は、通常、0.5μm以上5μm以下とすることが好ましい。表面層30bの層厚を0.5μm以上とすると、繰り返し使用した際に表面層が削られてベルト基材が露出することがなく、電子写真用中間転写ベルトの表面の反射率が変化してしまうという問題が生じる虞もない。一方、表面層30bの層厚を5μm以下とすると、表面層30bとベルト基材30aの屈曲性の差によって、繰り返し使用した際に表面層30bにひび割れが生じるのを防ぐことができる。
【0073】
さらに、通常、ベルト30の体積抵抗値を調整することが好ましく、良好な画像が得られる体積抵抗率の範囲は、100V印加において、通常、106Ω・cm以上1013Ω・cm以下である。体積抵抗率が106Ω・cm未満では体積抵抗率が低いために十分な転写電界が得られない場合があり、画像の抜けやガサツキを生じることがある。
【0074】
一方、体積抵抗率が1014Ω・cmより高いと転写電圧も高くする必要があり、電源の大型化やコストが増大する場合がある。但し、転写プロセスによっては、この範囲外であっても良好な転写が可能となる場合もあるため、ベルト30の体積抵抗率は必ずしも上記の範囲に限定されない。
【0075】
<ベルト30の白さ>
ベルト30は、白いほど、すなわち、可視光領域での散乱光が大きいほど、濃度検出用のパッチPとベルト30の下地の信号値の差分が取れるため、SN比が取れ、精度が高い制御が可能である。
【0076】
信号を検知するためには、濃度検出用パッチPよりもベルト30の明度(可視光領域での散乱光の積算)が高い必要がある。定着後のパッチPを検出するため、定着後のパッチPとベルト30の明度を比較するべきだが、減法混色の性質から、定着後のトナーは下地の影響を大きく受ける。それゆえに、トナー単体での定着後の明度と比較する必要がある。定着前後でトナーの色が変わることはないことから、未定着のトナーと比較してよい。
【0077】
なお、本実施例で用いた未定着トナーの明度(L*)を表1に記載した。また、色相・彩度(a*、b*)も表1に載せておく。
【0078】
【表1】

【0079】
本実施例では、もっとも明度が高いイエロー(Y)トナーの「53」よりもベルト30は高い明度を有している必要がある。なお、本実施例で用いたベルト30の明度は、82であった。こうすることにより、下地の明度よりもトナー像の明度を低くすることが出来、下地とトナー像のコントラストを取ることが出来るようになり、濃度検出用のパッチPの検知が可能となる。
【0080】
また、より好ましくは、実際にベルト30上に形成された濃度検出用のパッチPと、ベルト30の色差がΔE≧3あると望ましい。見た目に色の差として捉えられるΔE=3以上の差を検出し、制御した方が、信号の差分のコントラストが大きく、かつ、見た目の差を補正することが可能となる。
【0081】
<効 果>
このようにして、ベルト30に白色導電性微粒子を含ませることで白色とすることで、定着した画像濃度制御用パッチを中間転写ベルト30上で適切に検知し、定着後の画像に基づく濃度制御をした際の濃度推移を、図8に示す。また、破線に、ベルト30に白色導電性微粒子を含ませず、代りに同量のカーボンブラックを含ませ、黒色の際の例を示す。なお、その際の明度は25であった。
【0082】
図からわかるように、本実施例のようにベルト30が白色では適切な濃度推移が得られるが、ベルト30が黒色では、制御が出来ず、濃度が乱高下してしまう。
【0083】
[実施例2]
本実施例では、定着混色したパッチPの検出結果をプロファイルに制御した例を示す。プロファイルの作成処理は、図9に示す画像処理部61において行われる
まず、カラーチャートを、プロファイルを介さずに出力するようプリンタ部に信号を送り、同時に、センサ制御部71に測色指示を送る。図1を用いて説明したような画像形成装置100で帯電、露光、現像、転写・定着プロセスを通過したパッチPは、濃度検知センサ40にて測色される。測色されたパッチのRGBデータは、画像処理部61に入力され、センサ入力ICCプロファイル格納部72にて色度値としてのL*a*b*データに変換され、プロファイル作成部73に入力される。
【0084】
即ち、センサ用入力ICCプロファイルを用いて、入力機器に依存したRGBデータから、機器に依存しないCIE(国際照明委員会)L*a*b*に変換する。なお、機器に依存しない色空間信号として、CIE1931XYZ表色系へ変換してもよい。
【0085】
プロファイル作成部73は、出力させたCMYK信号と入力されたL*a*b*データとの関係により、出力ICCプロファイルを作成し、出力ICCプロファイル格納部74に格納されている出力ICCプロファイルと入れ替える。
【0086】
通常のカラー出力における色変換においては、スキャナ部(不図示)からI/Fを介して入力されたRGB信号は、ICCプロファイル格納部75に送られる。スキャナ部のプロファイルをあらかじめ記憶している入力ICCプロファイル格納部75においては、RGB→L*a*b*変換が行われる。
【0087】
ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする一次元LUT(ルックアップテーブル)、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマをコントロールする一次元LUTで構成されている。これらのテーブルを用いてRGBデータからL*a*b*データに変換する。
【0088】
L*a*b*座標に変換された画像信号は、CMM(カラーマネージメントモジュール)76に入力される。そして、入力機器としてのスキャナ部の読取色空間と、出力機器としての画像形成装置100の出力色再現範囲のミスマッチをマッピングするGUMAT変換を行う。また、入力時の光源種と出力物を観察するときの光源種ミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも言う)を調整する色変換や、黒文字判定等を行う。
【0089】
これにより、L*a*b*データは、L*’a*’b*’データへ変換され、ICC出力プロファイル74に入力される。出力機器に依存したCMYK(Cyan:Magenta:Yellow:Black)信号へと変換され、出力される。
【0090】
このように、作成したICCプロファイルを、使用者より入力された画像信号に対して使用することで、多次色の色を適切に補正することが可能であり、より好適な例である。
【0091】
[他の実施形態]
(1)一次転写手段30はローラ体yaブラシ体とすることもできる。
【0092】
(2)転写定着装置55の構成は実施例のヒートローラタイプに限られず、適宜の構成の装置にすることができる。例えば、ローラ51、52あるいはベルト30自体を電磁誘導加熱するIHタイプの装置構成にすることもできる。
【0093】
(3)実施例では、画像形成装置として画像形成部が第1の像担持体に並設しているタンデム式中間転写カラープリンタを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、1つの像担持体に順次各色トナー像を形成して第2の像担持体上に転写する1ドラム式中間転写カラープリンタや、さらに、プリンタでなく複写機やファクシミリ等の他の画像形成装置であってもよい。
【0094】
(4)中間転写体である第2の像担持体は回転ドラム型にすることもできる。
【符号の説明】
【0095】
100・・画像形成装置、17・・第1の像担持体、30・・第2の像担持体、55・・転写定着装置、23・・記録材、R30・・第2の像担持体の移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の像担持体に形成したトナー像を第2の像担持体に一次転写する工程を複数色のトナーについて繰り返して前記第2の像担持体に対して複数色のトナー像を重ね合わせ、前記重ね合わせのトナー像を転写定着装置によって前記第2の像担持体から記録材に一括で二次転写するのと同時に定着混色する画像形成装置において、
前記第1の像担持体に形成したトナー像を前記第2の像担持体に一次転写する工程を少なくとも2色のトナーについて繰り返して前記第2の像担持体に対して少なくとも2色のトナー像を重ね合わせ、前記重ね合わせのトナー像を前記転写定着装置によって前記第2の像担持体に対して定着混色し、前記第2の像担持体の移動方向において前記転写定着装置よりも下流側において、前記第2の像担持体のトナー像形成面に対向配置した色情報検知手段によって前記第2の像担持体に対して定着混色したトナー像の色情報を検知して画像濃度制御パラメータを制御するモードを有し、
前記第2の像担持体のトナー像形成面の明度がトナーの明度よりも高いことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の像担持体には白色導電性微粒子が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記白色導電性微粒子は、白色導電性セラミック微粒子であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記白色導電性微粒子は、インジウム・スズ酸化物、アンチモン・スズ酸化物、導電性酸化チタンのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の像担持体に対して、前記白色導電性微粒子が、10〜30質量%含まれていることを特徴とする請求項2ないし4の何れか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−123294(P2012−123294A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275534(P2010−275534)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】