説明

画像撮像装置、画像撮像装置の制御方法及び画像処理方法

【課題】 画像撮像装置構成の複雑化を招くことなく、所望の処理を容易に行わせる。
【解決手段】 デジタルスチルカメラに入力すべき情報(撮影条件を表す情報や画像処理の処理条件を表す情報等)を表すバーコードが記録された媒体をデジタルスチルカメラによって撮像すると(160が肯定)、バーコードに相当する領域が画像中に存在しているかが判定され(164)、バーコードに相当する領域が抽出され、バーコードが表しているコード化情報が解析され(170,172)、コード化情報に矛盾が無ければ(174が否定)、コード化情報の種類に応じた記憶領域に記憶される(180)。そして記憶された情報により、撮影条件の設定や画像処理の処理条件の設定を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像撮像装置、画像撮像装置の制御方法及び画像処理方法に係り、特に、光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の画像撮像装置、該画像撮像装置に所定の情報を入力し対応する処理を行わせる画像撮像装置の制御方法、前記画像撮像装置を利用した画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に普及してきているデジタルスチルカメラは、CCD等の撮像素子を備え、該撮像素子によって光学像を撮影し、撮影によって得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換した後にスマートメディア等の情報記憶媒体に記憶する構成であり、ユーザが、撮影によって得られた画像データをラボに送って写真プリントの作成を依頼することで高画質の写真プリントを得たり、前記画像データが表す画像をユーザが所持しているプリンタにより紙等に簡易的に記録することも可能とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタルスチルカメラにおいて、撮影画像の高画質化は常に要求されている課題であり、年々撮像素子の高解像度化が進められているが、撮影画像の高画質化は撮像素子の高解像度化のみで達成できるものではなく、様々な照明条件下で様々な被写体を常に精度良く撮影するためには、ユーザが被写体等に応じて撮像条件を細かく設定できる機能をデジタルスチルカメラに搭載することが望ましい。しかしながら、特に汎用のデジタルスチルカメラは年々小型軽量化が進み、撮像条件を細かく設定可能とするためにデジタルスチルカメラ本体に多数のスイッチや操作ボタンを設けることが困難となりつつある。
【0004】デジタルスチルカメラの中には、パーソナルコンピュータ等と接続している状態で、撮像条件を規定する各種パラメータのうちの一部のパラメータをパーソナルコンピュータ等を介して設定可能なものも見受けられるが、この機能はデジタルスチルカメラがパーソナルコンピュータ等と接続されていない状態では利用できないという欠点があると共に、パーソナルコンピュータ等を所持していないユーザは上記機能を利用することすらできない。
【0005】また、デジタルの画像データを用いて画像を記録する方式では、従来のように写真フィルムに一旦記録した画像を面露光により印画紙に記録する方式と比較して、画像データに対する画像処理により、出力画像の画質を自在にコントロールできると共に、任意の文字やイラスト等を付加した画像を作成することも容易である。しかし、上記のように多様な画像処理を行う機能をデジタルスチルカメラに搭載したとすると、この機能を利用するにあたってどのような画像処理をどのような処理条件で行うべきかをユーザがデジタルスチルカメラに細かく設定する必要が生じるが、前述のようにデジタルカメラ本体に設けることのできるスイッチや操作ボタンの数には限りがあるので、このような機能をデジタルスチルカメラに搭載することも困難である。
【0006】また、上記のような多様な画像処理は、ユーザから写真プリント作成の依頼を受けたラボで行われることが多いが、写真プリントの作成依頼時に、実行すべき所望の画像処理の種類や処理条件を個々の画像毎と対応付けて詳細に伝えることは煩雑な作業であり、ユーザが意図した仕上がりの写真プリントが得られるように写真プリントの作成を依頼するためのユーザの負担が大きいという問題もあった。
【0007】また、最近では撮像部を備えた携帯型情報端末も市場に出回っており、携帯電話にも撮像部を設けることが考えられているが、このような撮像部を備えた機器や、デジタルビデオカメラ等の画像撮像装置についても、前述のように撮像条件等を細かく設定したりすることは困難である。
【0008】本発明は上記事実を考慮して成されたもので、構成の複雑化を招くことなく、所望の処理を容易に行わせることができる画像撮像装置及び画像撮像装置の制御方法を得ることが目的である。
【0009】また本発明は、所望の加工内容での画像情報の加工を依頼することを容易に行うことができる画像処理方法を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る画像撮像装置は、光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段と、所定の情報を表示している媒体を含む光学像が前記撮像手段によって撮像された場合に、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記所定の情報を認識する認識手段と、前記認識手段によって認識された前記所定の情報を記憶する記憶手段と、前記所定の情報に基づいて前記撮像手段による撮像を制御するか、又は前記所定の情報に基づいて画像情報を加工するか、又は前記所定の情報を関連する画像情報と対応付ける処理手段と、を含んで構成している。
【0011】請求項1記載の画像撮像装置は、光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えている。この画像撮像装置としては、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、撮像部を備えた携帯型情報端末、撮像部を備えた携帯電話等を適用することができる。また、請求項1記載の発明は、所定の情報を表示している媒体を含む光学像が撮像された場合に、撮像によって得られた画像情報に基づいて所定の情報を認識する認識手段を備えており、認識手段によって認識された所定の情報は記憶手段に記憶される。
【0012】これにより、画像撮像装置に入力すべき所定の情報を媒体に表示し、該媒体を画像撮像装置によって撮像すれば、前記所定の情報が認識手段によって認識されて記憶手段に記憶されることで画像撮像装置に入力されることになる。このように、画像撮像装置の撮像部を利用して所定の情報の入力を行うので、所定の情報を入力するために多数のスイッチや操作ボタンを設ける必要はなく、画像撮像装置の構成が複雑化することを回避することができる。
【0013】なお、所定の情報は、請求項2に記載したように、コード化されて視認可能な形態で媒体に表示されていることが好ましい。上記の形態としては、2次元バーコードを適用することができるが、1次元バーコード等の他の形態であっても良い。所定の情報をコード化し視認可能な形態で媒体に表示させることにより、所定の情報を高密度に媒体に表示することができる(特に2次元バーコードを用いれば所定の情報をより高密度に表示できるので好ましい)と共に、情報量が多い場合にも所定の情報の認識率が低下することを回避することができる。
【0014】また、本発明に係る所定の情報は、コード化して視認可能な形態で媒体に表示させることに限られるものではなく、請求項3に記載したように、媒体に表示された文字又はイラストであってもよい。また、前記媒体は特定の情報を固定的に表示する表示媒体(例えば紙等のシート状の記録材料や看板等)であってもよいし、表示する情報を任意に変更可能な表示媒体(例えばCRTやLCD等のディスプレイ)であってもよい。
【0015】そして、請求項1記載の発明に係る処理手段は、認識手段によって認識されて記憶手段に記憶された所定の情報に基づいて、撮像手段による撮像を制御するか、又は所定の情報に基づいて画像情報を加工するか、又は所定の情報を関連する画像情報と対応付ける。
【0016】これにより、例えば撮像手段による撮像における撮像条件を所望の撮像条件に制御したい等の場合には、処理手段が、所定の情報に基づいて撮像手段による撮像を制御する構成であれば、例えば所定の情報として、請求項4に記載の「撮像手段の撮像条件に関する情報」(詳しくは、例えば所望の撮像条件を規定する撮像条件情報)が表示されている媒体を撮像することにより、前記撮像条件に関する情報に基づいて、撮像手段による撮像が所望の撮像条件に制御されることになる。
【0017】また、例えば撮像手段による撮像によって得られた画像情報に対して所望の加工を行わせたい等の場合には、処理手段が、所定の情報に基づいて画像情報を加工する構成であれば、例えば所定の情報として、請求項4に記載の「画像情報の加工に関する情報」(詳しくは、画像情報に対する所望の画像処理の処理条件を規定する処理条件情報、或いは視認可能に記録できる他の情報と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報)が表示されている媒体を撮像することにより、前記画像情報の加工に関する情報に基づいて、画像情報に対して所望の加工が行われることになる。
【0018】また、例えば撮像手段による撮像によって得られた画像情報を、該画像情報と関連する所定の情報と対応付けたい等の場合には、処理手段が、所定の情報を関連する画像情報と対応付ける構成であれば、例えば所定の情報として、請求項4に記載の「画像情報と対応付けるべき情報」が表示されている媒体を撮像することにより、前記画像情報と対応付けるべき情報が関連する画像情報と対応付けされることになる。
【0019】従って、請求項1記載の発明によれば、多数のスイッチや操作ボタンを設けることで構成の複雑化を招くことなく、所望の処理を容易に行わせることができる画像撮像装置を得ることができる。なお、処理手段は、撮像手段による撮像を制御する機能、所定の情報に基づいて画像情報を加工する機能、及び、所定の情報を関連する画像情報と対応付ける機能を各々備え、所定の情報の種類等に応じて実行すべき処理(機能)を選択する構成であっても良いことは言うまでもない。
【0020】なお、本発明に係る所定の情報としては、例えば請求項4に記載したように撮像手段の撮像条件に関する情報を適用することができるが、この撮像条件に関する情報は、例えば請求項5に記載したように、撮像条件を規定する撮像条件情報を含んで構成することができる。この撮像条件を規定するパラメータとしては、例えば請求項6に記載したように、ストロボ発光モード、自動露出決定モード、ホワイトバランス自動調整のオンオフ、及び、ハイライト部における階調の潰れを許容するか否か、等が挙げられ、前記各パラメータのうちの少なくとも1つを規定する情報を撮像条件情報として用いることができる。
【0021】上記のように、撮像条件に関する情報を、撮像条件を規定する撮像条件情報を含んで構成した場合、請求項5に記載したように、処理手段は、撮像手段による撮像が前記撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御することが好ましい。これにより、撮像条件情報として、所望の撮像条件を規定する撮像条件情報を用いることで、撮像手段による撮像を所望の撮像条件で行わせることが可能となる。
【0022】また、好ましい撮像条件は、撮像手段が撮像する光学像の種類や光学像に対する照明条件等によって異なることを考慮すると、請求項7に記載したように、情報を選択するための選択手段を更に備え、記憶手段は撮像条件情報を複数種記憶可能とされ、処理手段は、撮像手段による撮像が、記憶手段に複数種記憶された撮像条件情報のうち、選択手段を介して選択された撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御することが好ましい。なお、選択手段はスイッチや操作ボタンを含んで構成することができる。
【0023】これにより、本発明を適用して複数種の撮像条件情報を記憶手段に記憶させておき、撮像する光学像の種類や照明条件等に応じて、適正な撮像条件に対応する撮像条件情報を適宜選択することが可能となるので、請求項7記載の発明によれば、撮像手段による撮像を常に適正な撮像条件で行わせることが可能となる。
【0024】また、上記のように記憶手段に複数種の撮像条件情報を記憶させる場合には、請求項8に記載したように、撮像条件に関する情報を、撮像条件情報が規定する撮像条件の名称を表す名称情報を含んで構成し、選択手段は、前記名称情報に基づき、選択可能な撮像条件の名称を画像撮像装置の表示部(例えばLCD等)に表示することが好ましい。これにより、撮像条件情報の選択において、各撮像条件情報に対応する撮像条件の内容を、表示部に表示された撮像条件の名称を参照することで容易に判断することができ、適正な撮像条件の選択を容易に行うことができる。
【0025】また、本発明に係る所定の情報としては、例えば請求項4に記載したように撮像手段の撮像によって得られた画像情報の加工に関する情報を適用することができるが、この画像情報の加工に関する情報は、例えば請求項9に記載したように、画像情報に対する画像処理の処理条件を規定する処理条件情報を含んで構成することができる。この画像処理の処理条件を規定するパラメータとしては、例えば請求項10に記載したように、彩度の強調度合い、シャープネスの強調度合い、色変換処理の処理条件、濃度変換処理の処理条件、及び、特殊画像処理のオンオフ、等が挙げられ、前記各パラメータのうちの少なくとも1つを規定する情報を処理条件情報として用いることができる。
【0026】上記のように、画像情報の加工に関する情報を、画像処理の処理条件を規定する処理条件情報を含んで構成した場合、請求項9に記載したように、処理手段は、画像情報に対し、前記処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うことが好ましい。これにより、処理条件情報として、所望の処理条件を規定する処理条件情報を用いることで、画像情報に対する画像処理を所望の処理条件で行わせることが可能となる。
【0027】また、画像処理の好ましい処理条件についても、画像情報が表す画像の内容等によって異なることを考慮すると、請求項11に記載したように、情報を選択するための選択手段を更に備え、記憶手段は処理条件情報を複数種記憶可能とされ、処理手段は、画像情報に対し、記憶手段に複数種記憶された処理条件情報のうち、選択手段を介して選択された処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うことが好ましい。
【0028】これにより、本発明を適用して複数種の処理条件情報を記憶手段に記憶させておき、画像情報が表す画像の内容等に応じて、適正な処理条件に対応する処理条件情報を適宜選択することが可能となるので、請求項11記載の発明によれば、画像情報に対する画像処理を常に適正な処理条件で行わせることが可能となる。
【0029】また、上記のように記憶手段に複数種の処理条件情報を記憶させる場合には、請求項12に記載したように、画像情報の加工に関する情報を、処理条件情報が規定する処理条件の名称を表す名称情報を含んで構成し、選択手段は、前記名称情報に基づき、選択可能な処理条件の名称を画像撮像装置の表示部(例えばLCD等)に表示することが好ましい。これにより、処理条件情報の選択において、各処理条件情報に対応する処理条件の内容を、表示部に表示された処理条件の名称を参照することで容易に判断することができ、適正な処理条件の選択を容易に行うことができる。
【0030】また、画像情報の加工に関する情報は、例えば請求項13に記載したように、画像情報が表す画像を、視認可能に記録できる他の情報(例えば文字情報やイラスト情報)と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報を含んで構成してもよい。この場合、請求項13に記載したように、処理手段は特定の画像情報が表す画像の一部又は全面を、レイアウト情報が規定するレイアウトで他の情報と合成することが好ましい。これにより、レイアウト情報として、所望のレイアウトを規定するレイアウト情報を用いることで、特定の画像情報が表す画像の一部又は全面と他の情報との合成を所望のレイアウトで行わせることができる。
【0031】また、上記では画像情報の加工に関する情報に基づいて、処理手段が画像情報の加工を行う場合であるが、これに代えて、画像撮像装置と別体の画像加工装置等(以下、単に外部装置という)によって画像情報の加工を行う態様も考えられる。このような場合には、請求項14に記載したように、画像情報の加工に関する情報が、前記処理条件情報、前記名称情報、及び前記レイアウト情報の少なくとも1つを含み、処理手段は、処理条件情報、名称情報及びレイアウト情報の少なくとも1つを画像情報と対応付けることが好ましい。なお、この対応付けは、例えば画像情報と対応付けるべき情報そのものを属性情報として画像情報に付加したり、或いは画像情報の属性情報として、前記対応づけるべき情報を指し示す情報を付加する等によって行うことができる。
【0032】これにより、画像情報の加工に関する情報として、例えば画像情報に対する画像処理における所望の処理条件を規定する処理条件情報を用いれば、該処理条件情報が画像情報と対応付けされることで、本発明に係る画像撮像装置から画像情報を受け取った外部装置が、前記受け取った画像情報と対応付けされている処理条件情報を認識することができ、該外部装置において、前記画像情報に対して前記所望の処理条件で画像処理を行わせることができる。
【0033】また、例えば処理条件の内容と名称が外部装置上で対応付けされている場合には、画像情報の加工に関する情報として、例えば前記所望の処理条件に対応する名称情報情報を用いれば、該名称情報が画像情報と対応付けされることで、本発明に係る画像撮像装置から画像情報を受け取った外部装置が、前記受け取った画像情報と対応付けされている名称情報を認識し、認識した名称情報に対応する処理条件を認識することができ、上記と同様に外部装置において、画像情報に対して所望の処理条件で画像処理を行わせることができる。
【0034】更に、画像情報の加工に関する情報として、例えば画像情報が表す画像の一部又は全面と他の情報との合成における所望のレイアウトを規定するレイアウト情報を用いれば、該レイアウト情報が画像情報と対応付けされることで、本発明に係る画像撮像装置から画像情報を受け取った外部装置が、前記受け取った画像情報と対応付けされているレイアウト情報を認識することができ、該外部装置において、前記画像情報が表す画像の一部又は全面と他の情報との合成を前記所望のレイアウトで行わせることができる。
【0035】このように、請求項14記載の発明では、画像情報の加工に関する情報を画像情報と対応付けるので、本発明に係る画像撮像装置から画像情報を受け取る外部装置において、画像情報に対して所望の加工を行わせることができる。
【0036】また、本発明に係る所定の情報としては、例えば請求項4に記載したように撮像手段の撮像によって得られた画像情報と対応付けるべき情報を適用することもできるが、この画像情報と対応付けるべき情報としては、例えば請求項15に記載したように、画像情報が表す画像を分類するための分類情報、画像情報が表す画像の内容を説明する文章を表す文字情報、画像情報が表す画像に付加すべきイラストを表すイラスト情報、の少なくとも1つを含んで構成することができる。
【0037】上記のように、画像情報と対応付けるべき情報を、分類情報、文字情報及びイラスト情報の少なくとも1つを含んで構成した場合、請求項15に記載したように、処理手段は、前記対応付けるべき情報を特定の画像情報と対応付けるか、又は前記対応付けるべき情報を特定の画像情報と合成することが好ましい。これにより、所望の任意の情報(分類情報、文字情報及びイラスト情報の少なくとも1つ)を特定の画像情報に対応付けさせるか、又は合成させることが可能になる。
【0038】なお、本発明に係る認識手段が所定の情報の認識に失敗する場合があることを考慮すると、請求項16に記載したように、認識手段による所定の情報の認識に成功した場合、又は所定の情報の認識に失敗した場合に報知する第1の報知手段を設けることが好ましい。これにより、認識手段が所定の情報の認識を行った結果をユーザが確実に知ることができる。
【0039】また、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体を撮像した場合の認識手段による所定の情報の認識率は、撮像手段による撮像における撮像条件によって左右される。このため、特にコード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体を含む光学像を撮像する等の場合には、請求項17に記載したように、撮像手段は予め固定的に定められた撮像条件で撮像を行うことが好ましい。前記撮像条件は、認識手段による所定の情報の認識率が最大又は最大に近い値となるように定めることができる。これにより、認識手段による所定の情報の認識率を向上させることができる。
【0040】また、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体が撮像されるか否かは、ユーザが指定するようにしてもよいが、請求項18に記載したように、撮像手段によって撮像された光学像に、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体が含まれるか否かを判定し、前記媒体が含まれていると判定した場合に報知する第2の報知手段を設けてもよい。これにより、撮像される光学像に、コード化された所定の情報を表示している媒体が含まれているか否かが自動的に判定されるので、所定の情報を表示している媒体を撮像することをユーザが指定することによるユーザの負担を軽減することができる。
【0041】請求項19記載の発明に係る画像撮像装置の制御方法は、光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えた画像撮像装置により、前記画像撮像装置に入力すべき所定の情報を表示している媒体を撮像し、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記所定の情報を認識させ、該所定の情報を記憶手段に記憶させることで、前記画像撮像装置に前記所定の情報を入力し、前記所定の情報に基づいて前記撮像手段による撮像を制御させるか、又は前記所定の情報に基づいて画像情報を加工させるか、又は前記所定の情報を関連する画像情報と対応付けさせるので、請求項1記載の発明と同様に、構成の複雑化を招くことなく、画像撮像装置に所望の処理を容易に行わせることができる。
【0042】請求項20記載の発明に係る画像処理方法は、光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えた画像撮像装置により、画像情報の加工における加工内容を規定する加工情報を表示している媒体を撮像し、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記加工情報を認識させ、該加工情報を記憶手段に記憶させることで、前記画像撮像装置に前記加工情報を入力し、前記加工情報を特定の画像情報と対応付けさせ、前記加工情報を対応付けた特定の画像情報を画像処理装置へ送ることで、前記画像処理装置により、前記加工情報が規定する加工内容で前記特定の画像情報を加工させる。
【0043】請求項20記載の発明において、画像情報の加工としては、例えば画像情報に対する画像処理や、視認可能に記録できる他の情報との合成が挙げられ、請求項20記載の発明に係る加工情報としては、例えば請求項14記載の発明と同様に、画像情報に対する画像処理の処理条件を規定する処理条件情報、前記画像処理の処理条件の名称を表す名称情報、及び特定の画像情報が表す画像を、視認可能に記録できる他の情報と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報の少なくとも1つを含むことができる。
【0044】請求項20記載の発明では、加工情報を表示している媒体を撮像し、撮像によって得られた画像情報に基づいて加工情報を認識させ、加工情報を記憶手段に記憶させることで、画像撮像装置に加工情報を入力する。また、加工情報を特定の画像情報と対応付けさせ、加工情報を対応付けた特定の画像情報を画像処理装置(例えば画像処理装置としての機能を備えた情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ等)、画像処理装置としての機能を兼ね備えた画像記録装置、画像処理装置や画像記録装置等の装置群が設けられた画像処理システム(例えばラボ)の何れであってもよい)へ送ることで、画像処理装置により、加工情報が規定する加工内容で特定の画像情報を加工させる。
【0045】これにより、特定の画像情報の加工を依頼するにあたり、所望の加工内容を規定する特定の加工情報を表示している媒体を画像撮像装置によって撮像し、上記特定の加工情報を記憶手段に記憶させることで、画像撮像装置に特定の加工情報を入力し、特定の加工情報を特定の画像情報と対応付けさせ、特定の加工情報を対応付けた特定の画像情報を画像処理装置へ送れば、画像処理装置により、前記特定の加工情報が規定する所望の加工内容で特定の画像情報が加工されることになるので、所望の加工内容を指定する等の煩雑な作業を行う必要がなくなり、所望の加工内容での画像情報の加工を依頼することを容易に行うことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本発明に係る画像撮像装置の制御方法及び画像処理方法を適用可能なデジタルスチルカメラ10が示されている。なお、このデジタルスチルカメラ10は、本発明に係る画像撮像装置に対応している。
【0047】図1に示すように、デジタルスチルカメラ10の本体12は略箱型で、正面から見て左側に、本体12の把持を容易とするための突起(把持部)が形成された形状とされている。図1(A)に示すように、本体12の正面側中央にはレンズ14が取付けられており、本体12のレンズ14上方には、ユーザが撮影範囲等を目視で確認するための光学ファインダ16、低照度での撮影等の場合に補助光を発するためのストロボ18が取付けられている。
【0048】また図1(B)に示すように、本体12の背面の下方側には、反射型表示デバイス又は透過型表示デバイス(例えばLCD)から成るカラーディスプレイ26(モノクロのディスプレイでもよい)が取付けられており、ディスプレイ26の上方側には、メニュースイッチ28、実行/画面切替スイッチ30、及び操作スイッチ32が各々取付けられている。
【0049】図2にはデジタルスチルカメラ10の電気系の構成が示されている。レンズ14は、詳しくはオートフォーカス(AF)機構を備えたズームレンズ(焦点距離可変レンズ)であり、レンズ14のAF機構及びズーム機構は駆動回路36によって駆動される。なおズームレンズに代えて、AF機構のみを備えた焦点距離固定レンズをレンズ14として用いてもよい。
【0050】本体12内部のレンズ14の焦点位置に相当する位置には、エリアCCDセンサ等で構成される撮像デバイス38が配置されており、被写体を反射してレンズ14に入射された光は撮像デバイス38の受光面に結像される。撮像デバイス38は、駆動回路36が内蔵しているタイミング発生回路(図示省略)によって発生されたタイミング信号に同期したタイミングで駆動され、画像信号(受光面上にマトリクス状に配列された多数個の光電変換セルの各々における受光量を表す信号)を出力する。
【0051】レンズ14と撮像デバイス38との間にはシャッタ/絞り40が配置されている。シャッタ及び絞りは駆動回路36によって駆動される。シャッタは撮像デバイス38から画像信号が出力されるときに、撮像デバイス38の受光面に光が入射することでスミアが発生することを防止するためのものであり、撮像デバイス38の構成によっては省略可能である。また絞りは、絞り量を連続的に変更可能な単一の絞りで構成してもよいし、絞り量が異なる複数の絞りを切替える構成であってもよい。駆動回路36にはストロボ18も接続されている。ストロボ18は、低照度であることが検出された場合や、ユーザによって発光が指示された場合に、駆動回路36によって発光される。
【0052】撮像デバイス38の信号出力端には、アナログ信号処理部42、A/D変換器44、デジタル信号処理部46、メモリ48が順に接続されている。アナログ信号処理部42は、撮像デバイス38から出力された画像信号を増幅すると共に、増幅した画像信号に対してホワイトバランス等の補正を行う。アナログ信号処理部42から出力された画像信号は、A/D変換器44によってデジタルの画像データに変換されてデジタル信号処理部46へ入力される。デジタル信号処理部46では、入力された画像データに対して色補正・γ補正・Y/C変換等の各種処理を行う。デジタル信号処理部46から出力された画像データは、RAM等で構成されたメモリ48に一時記憶される。
【0053】なお、メモリ48に記憶される画像データは本発明に係る画像情報に対応しており、レンズ14、撮像デバイス38、アナログ信号処理部42、A/D変換器44及びデジタル信号処理部46は本発明に係る撮像手段に対応している。
【0054】駆動回路36、アナログ信号処理部42、A/D変換器44、デジタル信号処理部46、メモリ48及び圧縮伸張部50(後述)はバス52に接続されており、このバス52には、CPU54及び記憶内容を書替可能な不揮発性メモリ(例えばEEPROM又はバックアップ電源に接続されたRAM)58が接続されていると共に、電源スイッチ20・メニュースイッチ28・実行/画面切替スイッチ30・操作スイッチ32等のスイッチ類(図2では「操作スイッチ」と表記)、シャッターボタン22が操作されることでオンオフされるシャッタースイッチ56が各々接続されている。なお図示は省略するが、CPU54はROM、RAM、入出力ポート等の周辺回路を含んで構成されている。また、不揮発性メモリ58は本発明の記憶手段に対応している。
【0055】また、メモリ48にはディスプレイ26及び圧縮伸張部50が各々接続されている。ディスプレイ26に画像を表示する場合、CPU54は、メモリ48に一時記憶されている画像データをディスプレイ26へ転送する。これにより、メモリ48に一時記憶されている画像データが表す画像がディスプレイ26に表示される。また、シャッターボタン22が操作されてシャッタースイッチ56がオンされた等により、スロット24に装填されたメモリカードへの画像データの格納が指示された場合、CPU54はメモリ48に一時記憶されている画像データを読み出して圧縮伸張部50へ転送する。これにより、画像データは圧縮伸張部50で圧縮された後にメモリカードに格納される。なお、撮影モード等によっては画像データが圧縮されることなくメモリカードに格納される場合もある。
【0056】また、スロット24に装填されたメモリカードに格納されている画像データが表す画像の再生(表示)が指示された場合には、メモリカードから画像データが読み出され、読み出された画像データが圧縮されて格納されていた場合には、該被圧縮画像データが圧縮伸張部50で伸張(解凍)された後にメモリ48に一時記憶される。そして、メモリ48に一時記憶された画像データを用いてディスプレイ26への画像の表示(再生)が行われる。
【0057】次に本実施形態の作用として、デジタルスチルカメラ10の電源が投入されている間にCPU54で実行される処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。ステップ100では処理モードとして何れのモードが選択されているかを判定し、現在の処理モードに応じて処理を分岐する。本実施形態に係るデジタルスチルカメラ10には、処理モードとして、被写体の撮影を行う際に選択される撮影モード、撮影した画像をディスプレイ26に表示する際に選択される画像再生モード、及びデジタルスチルカメラ10に情報を入力する場合に選択される情報入力モードが設けられている。
【0058】処理モードとして撮影モードが選択された場合にはステップ104へ移行し、被写体の撮影に用いる撮像条件として現在設定されている撮像条件を取り込む。この撮像条件は、一例としてストロボ(発光する/発光しない/自動)、AEモード(絞り優先/シャッタースピード優先)、ハイライト部撮像条件(飽和させて撮影/飽和させないで撮影)、オートホワイトバランス(オン/オフ)等の各種パラメータを含んで構成されている(各パラメータに付した括弧の中には各パラメータ毎の選択肢を示す)。
【0059】ステップ106では、撮像デバイス38を作動させることで撮像を行わせ、該撮像によってアナログ信号処理部42、A/D変換器44、デジタル信号処理部46を経由してメモリ48に記憶された画像データに基づいて、撮像デバイス38によって撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否かを解析する。そしてステップ108では、ステップ106の解析の結果に基づいて、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否か判定する。
【0060】本実施形態に係る情報入力モードにおけるデジタルスチルカメラ10への情報の入力は、入力すべき情報の種類によっては、該情報を表す2次元バーコードが記録された媒体を撮像することによって成される。従って、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれていた場合、ユーザが処理モードを誤って選択している可能性があるので、前記判定が否定された場合にはステップ112へ移行するが、前記判定が肯定された場合には、ステップ110において、例えば情報入力モードへ遷移するか否かをユーザに確認するメッセージをディスプレイ26に表示してユーザの意思を確認する等により、情報入力モードへ遷移するか否かを判定する。
【0061】ユーザによって情報入力モードへの遷移が指示されなかった場合には、ステップ110の判定が否定されてステップ112へ移行し、シャッターボタン22が操作されることでシャッタースイッチ56がオンされたか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ104に戻り、上述したステップ104〜112を繰り返す。また、情報入力モードへの遷移が指示された場合にはステップ110の判定が肯定され、ステップ102へ移行して情報入力処理(後述)を行う。
【0062】これにより、ユーザがデジタルスチルカメラ10に情報を入力するための動作を行ったにも拘わらず、処理モードとして撮影モードを誤って選択していたことでデジタルスチルカメラ10への情報の入力に失敗してしまうことを回避することができる。このように、ステップ106〜110は請求項18に記載の第2の報知手段に対応している。
【0063】なお、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否かの解析・判定は処理に時間がかかる可能性があるので、この解析・判定を行うか否かを予めユーザが選択可能とし、解析・判定を行うことをユーザが選択しなかった場合には、撮影モードで撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれていたとしても無視するようにしてもよい。
【0064】シャッターボタン22が操作されることでシャッタースイッチ56がオンされると、ステップ112の判定が肯定されてステップ114へ移行し、撮像デバイス38による撮像によってメモリ48に記憶された画像データを取り込み、該画像データに基づいて自動的に露出を決定するAE処理を行う。次のステップ116では、AE処理の結果に基づき、ステップ104で取り込んだ撮像条件も考慮してシャッタースピード(撮像デバイス38における電荷蓄積時間)及び絞りにおける絞り量を決定し、駆動回路36を介して撮像デバイス38の電子シャッタ機構の作動タイミングを制御すると共に絞りを駆動する。
【0065】なお、ステップ104における撮像条件の取り込みは、前述のようにステップ112の判定が否定されている間は繰り返し行われるので、デジタルスチルカメラ10の電源が投入されて撮影モードが選択されてからシャッタースイッチ56がオンされる迄の間に、後述する割り込み処理によって撮像条件が変更された場合には、変更後の撮像条件に従って画像の撮影が行われることになる。
【0066】次のステップ118では、合焦位置(フォーカス状態におけるレンズ位置)を探索するAF処理を行う。そしてステップ120では、ステップ118で検知された合焦位置におけるレンズ位置に基づき、フォーカス状態(合焦状態)となるようにレンズ14のAF機構のステッピングモータを駆動し、フォーカス状態で撮像デバイス38によって被写体(光学像)を撮像する。また、ステップ104で取り込んだ撮像条件が、「ストロボ」として「発光させる」が選択されている場合、或いは「ストロボ」として「自動」が選択されておりかつAE処理(ステップ114)でストロボの発光が必要と判断した場合には、この撮像と同時にストロボ18も発光させる。
【0067】上記の撮像によって得られた画像データはメモリ48に一時的に記憶され、次のステップ122でメモリカードに格納される。ステップ122の処理を行うとステップ100に戻り、現在の処理モードが再度判定される。
【0068】次に情報入力モードにおける処理について説明する。デジタルスチルカメラ10に情報を入力するために、処理モードとして、ユーザにより情報入力モードが選択された場合には、ステップ100からステップ102へ移行し、情報入力処理を行う。この情報入力処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、情報入力処理は本発明の認識手段に対応している。
【0069】ステップ150では、撮像デバイス38を作動させることで撮像を行わせ、該撮像によってメモリ48に記憶された画像データに基づいて、撮像デバイス38によって撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否かを解析する。そしてステップ152では、ステップ150の解析の結果に基づいて、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否か判定する。
【0070】ところで、デジタルスチルカメラ10に所望の情報を入力する場合、ユーザは、所望の情報が記録(表示)されている媒体を、情報を入力すべきデジタルスチルカメラ10によって撮像する。本実施形態では、デジタルスチルカメラ10に入力可能な情報が、撮像条件に関する情報、画像データの加工に関する情報、及び画像データに対応付けるべき(付加すべき)情報の3種類に大別される。
【0071】本実施形態において、撮像条件に関する情報は、デジタルスチルカメラ10の単一の撮像条件に対応する情報を一単位とし、複数種の撮像条件に対応して複数種の情報が用意されている。単一の撮像条件に対応する情報は、対応する撮像条件を規定(詳しくは撮像条件を構成する各パラメータを規定)する撮像条件情報と、該撮像条件情報が規定する撮像条件の名称を表す名称情報と、から構成されている。以下の表1に撮像条件に関する情報の一例を示す(単一の撮像条件に対応する情報を太線で囲んで示す)。
【0072】
【表1】


【0073】上記の撮像条件に関する情報は、コード化され、視認可能な2次元バーコード(スタック式でもマトリクス式でも良い)として紙等のシート材に記録される。撮像条件に関する情報を2次元バーコードとしてシート材に記録することは、例えばデジタルスチルカメラ10の製造メーカ等により行われ、撮像条件に関する情報は、単一の撮像条件に対応する情報を単位として、或いは複数種の撮像条件に対応する情報を纏めた状態で、2次元バーコードとしてシート材に記録され、該シート材がユーザに供給される。このシート材の供給は、例えば登録したユーザに郵送することで行ってもよいし、雑誌等の書籍に掲載することで行ってもよい。
【0074】なお、2次元バーコードとして記録される情報(コード化情報)は、例として図6(A)に示すように、情報本体(この場合は撮像条件に関する情報)に、情報本体の種類を表すヘッダ情報が付加された後に、例として図6(B)に示すような2次元バーコードとしてシート材に記録される。このヘッダ情報は、2次元バーコードから得られたコード化情報に含まれる情報本体の種類を検知する際に用いられる。前記撮像条件に関する情報をデジタルスチルカメラ10に入力したい場合、ユーザは、撮像条件に関する情報を表す2次元バーコードが記録されているシート材のうち、前記2次元バーコードが記録されている部分をデジタルスチルカメラ10によって撮像する。
【0075】また、本実施形態において、画像データの加工に関する情報は、画像処理の処理条件に関する情報と、レイアウト情報に分けられる。画像処理の処理条件に関する情報は、単一の処理条件に対応する情報を一単位とし、複数種の処理条件に対応して複数種の情報が用意されている。単一の処理条件に対応する情報は、対応する処理条件を規定(詳しくは処理条件を構成する各パラメータを規定)する処理条件情報と、該処理条件情報が規定する処理条件の名称を表す名称情報と、から構成されている。
【0076】処理条件を構成するパラメータは、例えば「彩度」「シャープネス」「赤目補正」「セットアップレベル」「色変換テーブル」「階調設定」等があり、以下の表2に処理条件に関する情報の一例を示す(単一の処理条件に対応する情報を太線で囲んで示す)。
【0077】
【表2】


【0078】なお、「彩度」は3×3マトリクスの係数を制御して画像の彩度をコントロールする彩度制御処理において彩度をどのようにコントロールするかを規定するパラメータ、「シャープネス」は粒状を抑制しながらシャープネスを強調するハイパーシャープネス処理においてシャープネスをどの程度強調するかを規定するパラメータ、「赤目補正」は人物の目に相当する領域の色調不良(所謂赤目)を補正する赤目補正処理(請求項10に記載の特殊画像処理に相当)を行うか否かを規定するパラメータ、「セットアップレベル」は濃度・色補正処理においてγ補正も行うか(表2では「フル」と表記)、濃度及び色バランスの補正のみ行うか(表2では「階調固定」と表記)を規定するパラメータ、「色変換テーブル」は濃度・色補正処理の色バランスの補正において複数用意された色変換テーブルのうち何れのテーブルを用いるかを規定するパラメータ、「階調設定」は階調変換処理において画像を軟調に仕上げるか硬調に仕上げるかを規定するパラメータである。
【0079】上記の画像処理の処理条件に関する情報についても、コード化されると共に前述のヘッダ情報が付加され、視認可能な2次元バーコードとして紙等のシート材に記録される。画像処理の処理条件に関する情報を2次元バーコードとしてシート材に記録することも、例えばデジタルスチルカメラ10の製造メーカ等により行われ、画像処理の処理条件に関する情報は、単一の処理条件に対応する情報を単位として、或いは複数種の処理条件に対応する情報を纏めた状態で、2次元バーコードとしてシート材に記録され、該シート材がユーザに供給される。画像処理の処理条件に関する情報をデジタルスチルカメラ10に入力したい場合、ユーザは、画像処理の処理条件に関する情報を表す2次元バーコードが記録されている供給されたシート材のうち、前記2次元バーコードが記録されている部分をデジタルスチルカメラ10によって撮像する。
【0080】またレイアウト情報は、画像データが表す画像を、文字やイラスト等と合成する際のレイアウト(画像や文字、イラストをどのように配置するか)を表す情報であり、例として図7(A)に示すようなレイアウトを表している。レイアウト情報についても、単一のレイアウトに対応する情報を一単位とし、複数種のレイアウトに対応して複数種の情報が用意されている。単一のレイアウトに対応する情報は、対応するレイアウトを規定するレイアウト規定情報と、該レイアウト規定情報が規定するレイアウトの名称を表す名称情報と、から構成されている。
【0081】レイアウト情報についても、コード化されると共に前述のヘッダ情報が付加され、視認可能な2次元バーコードとして紙等のシート材に記録される。レイアウト情報を2次元バーコードとしてシート材に記録することも、例えばデジタルスチルカメラ10の製造メーカ等により行われ、レイアウト情報は、単一のレイアウトに対応する情報を単位として、或いは複数種のレイアウトに対応する情報を纏めた状態で、2次元バーコードとしてシート材に記録され、該シート材がユーザに供給される。レイアウト情報をデジタルスチルカメラ10に入力したい場合、ユーザは、レイアウト情報を表す2次元バーコードが記録されている供給されたシート材のうち、前記2次元バーコードが記録されている部分をデジタルスチルカメラ10によって撮像する。
【0082】また、本実施形態ではユーザが所望する任意の情報を画像データに付加可能であり、画像データに付加すべき情報としては、例えば画像データが表す画像を分類するための分類情報(例えば個々の画像のタイトルや個々の画像に付加するキーワード等)、画像データが表す画像の内容を説明する文章を表す文字情報(例えばイベントやテーマパーク、観光地を撮影した画像における個々の場所の説明文等)、及び画像データが表す画像に付加すべきイラストを表すイラスト情報(例えばイベントやテーマパーク、観光地を撮影した画像における撮影場所周辺の地図等)等の様々な情報を適用することができる。
【0083】上記のような情報を入力したい場合、ユーザは、一例として図7(B)に示すように、予めタイトル、キーワード、メモ、イラストの記入欄が設けられた一定のフォーマットの入力シートを用い、デジタルスチルカメラ10に入力すべき情報(タイトル、キーワード、メモ等の文字や、イラスト等)を対応する記入欄に手書きで記入し、記入を終えた入力シートをデジタルスチルカメラ10によって撮像する。なお、互いにフォーマットの異なる複数種の入力シートが存在している場合には、入力シートのフォーマット(各記入欄の位置や大きさ)を表すバーコードを入力シートに付加しておき、該バーコードをデジタルスチルカメラ10によって認識させるようにしてもよい。
【0084】なお、分類情報や文字情報、イラスト情報の入力は、上記のように手書きで記入したものを用いることに限定されるものではなく、例えばタイトルやキーワード等の分類情報については、汎用的なタイトルやキーワード等を、コード化すると共に前述のヘッダ情報を付加して視認可能な2次元バーコードとして紙等のシート材に記録しておき、必要に応じてこのシート材をデジタルスチルカメラ10によって撮像することで入力することも可能である。また、例えばイベントやテーマパーク、観光地の説明文等の文字情報については、前記説明文をコード化すると共に前述のヘッダ情報を付加し、視認可能な2次元バーコードとして看板等に記録して現地に設置しておき、必要に応じてこの看板をデジタルスチルカメラ10によって撮像することで入力することも可能である。更に、イラスト情報についても、予め紙等の媒体に記録されたイラストをデジタルスチルカメラ10によって撮像することで入力することも可能である。
【0085】また、画像データに付加可能な情報は、上記の分類情報や文字情報、イラスト情報に限られるものではなく、本実施形態では、後述するように画像処理の処理条件に関する情報やレイアウト情報を付加することも可能とされている。
【0086】なお、デジタルスチルカメラ10に入力したい情報を表すバーコードが記録された媒体は、例えばパーソナルコンピュータ等を使用して前記バーコードが掲載された所定のホームページにユーザがアクセスし、前記ページをダウンロードした後に印刷することによって取得することも可能である。また、パーソナルコンピュータ等のディスプレイに前記所定のホームページが表示されている状態で、該ディスプレイをデジタルスチルカメラ10によって撮像することで前記情報をデジタルスチルカメラ10に入力するようにしてもよい。
【0087】上述したように、デジタルスチルカメラ10に情報を入力するための撮像においては、撮像する光学像にバーコードに相当する被写体が含まれている場合と、前記バーコードに相当する被写体が含まれていない場合がある。このため、前述のステップ152において、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれていると判断した場合にはステップ156へ移行し、撮像によってメモリ48に記憶された画像データが表す画像中のバーコードに相当する領域の外縁を認識し、予め用意された互いに縦横比が異なる複数種の撮像フレームの中からバーコードに相当する領域の形状に対応する撮像フレームを選択する。
【0088】なお、撮像フレームはユーザによって選択させるようにしてもよい。すなわち、撮像によってメモリ48に記憶された画像データが表す画像をディスプレイ26に表示し、特定の撮像フレームの撮像範囲を表す図形を前記画像に重ねて表示すると共に、前記表示している図形を、ユーザからの指示に応じて別の撮像フレームの撮像範囲が表す図形に切替え、ユーザが選択した図形に対応する撮像フレームを選択するようにしてもよい。
【0089】また、ディスプレイ26に画像を表示している状態で、ユーザが適正と判断した撮像範囲の角部の位置をディスプレイ26の表示面上でユーザによって指定させ、指定された位置に基づいて適正と判断された撮像範囲を認識し、認識した撮像範囲に近似した撮像範囲を有する撮像フレームを選択するようにしてもよい。
【0090】また、次のステップ158では、バーコード撮像用として予め定められて不揮発性メモリ58の所定の記憶領域に固定的に記憶されているバーコード撮像用の撮像条件を取り込んだ後にステップ160へ移行する。なお、バーコード撮像用の撮像条件としては、シート材に記録されている2次元バーコードが表す情報の認識率が最大又は最大に近い値となる撮像条件を用いることが好ましく、例えば「ストロボ」が「発光する」で「AEモード」が「絞り優先」の撮像条件を用いることができる。
【0091】一方、ステップ152において、撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれていないと判断した場合にはステップ154へ移行し、手書き文字や手書きイラスト等の撮像用として予め定められて不揮発性メモリ58の所定の記憶領域に固定的に記憶されている標準的な撮像条件を取り込んだ後にステップ160へ移行する。
【0092】ステップ160ではシャッターボタン22が操作されることでシャッタースイッチ56がオンされたか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ150に戻り、ステップ150〜160を繰り返す。
【0093】シャッターボタン22が操作されることでシャッタースイッチ56がオンされると、ステップ160の判定が肯定されてステップ162へ移行し、画像撮影処理(図3のフローチャートのステップ114〜120と同様の処理)を行う。この画像撮影処理は、撮像する光学像にバーコードに相当する被写体が含まれている場合には、ステップ158で取り込んだバーコード撮像用の撮像条件に従って行われるので、バーコードが撮像された場合にもバーコードが表す情報を高い認識率で認識することができる。このように、ステップ158,162は請求項17に記載の撮像手段に対応している。
【0094】次のステップ164では、ステップ162の画像撮影処理によって撮像された光学像にバーコードに相当する被写体が含まれているか否かを改めて判定する。ステップ164の判定が否定された場合には、デジタルスチルカメラ10に入力すべき情報が2次元バーコードで表された情報でないと判断できるので、ステップ166において、前述の画像撮影処理によってメモリ48に記憶された画像データに基づき、該画像データが表す画像のうち、デジタルスチルカメラ10に入力すべき文字やイラストが記録されている文字領域やイラスト領域を認識し、認識した文字領域やイラスト領域に基づいて、画像データから文字領域の情報(分類情報や文字情報)やイラスト領域の情報(イラスト情報)を抽出する。
【0095】不揮発性メモリ58の記憶領域は、デジタルスチルカメラ10に入力された情報を記憶するための記憶領域が、前記情報の種類毎に各々設けられており、次のステップ168では、ステップ166で抽出した情報の種類を検知し、不揮発性メモリ58の記憶領域のうち前記検知した種類に対応する記憶領域に記憶し、情報入力処理を終了する。
【0096】一方、ステップ164の判定が肯定された場合には、デジタルスチルカメラ10に入力すべき情報が2次元バーコードで表された情報と判断できるので、ステップ170へ移行し、画像撮影処理によってメモリ48に記憶された画像データに基づき、該画像データが表す画像のうち2次元バーコードが記録されているバーコード領域を認識し、画像データから前記認識したバーコード領域の情報を抽出する。
【0097】次のステップ172では、抽出したバーコード領域の情報を解析し、該領域に記録されている2次元バーコードを、該2次元バーコードが表すコード化情報に変換する。ステップ174では、2次元バーコードから得られたコード化情報に矛盾があるか否か判定する。本実施形態では、コード化情報の情報本体の種類を表すヘッダ情報がコード化情報に付加されており、情報本体の種類は撮像条件に関する情報、画像処理の処理条件に関する情報及びレイアウト情報の何れかであるので、2次元バーコードから得られたコード化情報に付加されているヘッダ情報の内容に矛盾がある(例えば情報本体の種類を表すコードがヘッダ情報に設定されていない)、或いはコード化情報の情報本体の種類が上記3種類の情報の何れとも異なっている等の場合には、ステップ174の判定が肯定されてステップ176へ移行し、例えばユーザの注意を喚起する警告音を発したりディスプレイ26にメッセージを表示する等により、バーコードの認識に失敗したことをユーザに報知する。
【0098】これにより、ユーザは特定の情報を表す2次元バーコードが記録された媒体を撮像したものの、前記特定の情報がデジタルスチルカメラ10に正常に入力されなかったことを認識することができ、情報が正しく認識されるように、例えばデジタルスチルカメラ10の位置や向きを変えて撮像したり、照明条件を変えて撮像する等の対策を講ずることができる。
【0099】一方、ステップ174の判定が否定された場合にはステップ178へ移行し、例えば前述の警告音とは異なる電子音を発したりディスプレイ26にメッセージを表示する等により、バーコードの認識に成功したことをユーザに報知する。これにより、ユーザは特定の情報を表す2次元バーコードが記録された媒体を撮像したことで、前記特定の情報がデジタルスチルカメラ10に正常に入力されたことを認識することができる。このように、ステップ174,176,178は請求項16に記載の第1の報知手段に対応している。
【0100】次のステップ180では、2次元バーコードから得られたコード化情報に付加されているヘッダ情報を参照することで、コード情報に含まれる情報本体の種類を検知し、不揮発性メモリ58の記憶領域のうち前記検知した種類に対応する記憶領域に情報本体を記憶し、情報入力処理を終了する。上記の処理により、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を所持していないユーザであっても、デジタルスチルカメラ10に種々の情報を入力して記憶させることができる。情報入力処理を終了すると、図3のフローチャートのステップ100に戻り、現在の処理モードが再度判定される。
【0101】次に画像再生モードにおける処理について説明する。処理モードとして画像再生モードが選択された場合にはステップ100からステップ126へ移行し、ディスプレイ26に表示すべき画像の画像データをメモリカードから取り込んでメモリ48に記憶させる。
【0102】ステップ128では、メモリ48に記憶させた画像データの画素密度をディスプレイ26の画素数に応じて変換し(画像データが表す画像の縦横の画素数がディスプレイ26の縦横の画素数に一致するように変換する)、メモリ48上に予め設けられた表示用画像データ記憶領域(ビットマップメモリ)に画素密度変換後の画像データを展開し、表示用画像データ記憶領域に記憶されている画像データをディスプレイ26に転送する。これにより、メモリ48に記憶されている画像データが表す画像がディスプレイ26に表示される。なお、このディスプレイ26への画像の表示において、例えば複数の画像をマトリクス状に配置して表示するようにしても良いことは言うまでもない。
【0103】次のステップ130では、先のステップ126でメモリカードから取り込んだ画像データに何らかの情報が付加されているか否か判定する。本実施形態において、画像データへの情報の付加は、ユーザがメニュースイッチ28をオンすることで起動される割り込み処理(後述)により、ユーザが指示した画像の画像データに対してのみ行われる。
【0104】このため、取り込んだ画像データに情報が付加されていなかった場合には、ステップ130の判定が否定されてステップ134へ移行し、ディスプレイ26に画像等を表示している間に、画像データが変更されるか、或いは新たな情報が付加されたか否か判定する。ステップ134の判定が否定された場合にはステップ138へ移行し、ディスプレイ26に表示すべき画像の切り替えが指示されたか否か判定する。ステップ138の判定が否定された場合にはステップ140へ移行し、画像再生モードの終了が指示されたか否か判定する。ステップ140の判定も否定された場合にはステップ134に戻り、表示すべき画像の切り替え又は画像再生モードの終了が指示される迄ステップ134〜ステップ140を繰り返す。
【0105】例えば操作スイッチ32が操作される等により、表示すべき画像の切り替えが指示された場合には、ステップ138の判定が肯定されてステップ126に戻り、ステップ126以降の処理が繰り返されることで、ディスプレイ26に表示する画像が切り替わる。また、画像再生モードの終了が指示されると、ステップ140の判定が肯定されてステップ100に戻り、現在の処理モードが再度判定される。
【0106】次に、ユーザがメニュースイッチ28をオンすることで割り込みがかかって起動される割り込み処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、この割り込み処理は本発明の処理手段に対応している。
【0107】ステップ190では、メニュースイッチ28がオンされたときに表示すべき所定の項目を一覧表示する。このとき表示される項目は、ユーザの指示に応じて実行可能な処理の名称を表しており、本実施形態では、メニュースイッチ28がオンされたときに一般的なデジタルスチルカメラ10で表示される項目に加えて、「撮像条件」「処理条件」「画像合成」「情報付加」の各項目も併せてディスプレイ26に表示される。
【0108】ステップ192では、ディスプレイ26に一覧表示した項目のうち何れかの項目がユーザによって選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。なお、デジタルスチルカメラ10の本体12の背面に設けられている操作スイッチ32は、略矩形状のボタンの上下左右各方向の端部に対応して各々スイッチが設けられており、ボタンの端部が押圧されることで対応するスイッチがオンする構成となっている。
【0109】割り込み処理では、操作スイッチ32はユーザが情報を選択するために用いられ、一覧表示された項目から特定の項目をユーザが選択することは、例えば操作スイッチ32のうちの上側スイッチ又は下側スイッチをオンしてカーソルを移動させ、前記特定の項目にカーソルが合った状態で実行/画面切替スイッチ30をオンする等によって行うことができる。このように、操作スイッチ32は請求項7及び請求項11に記載の選択手段の一部を構成している。
【0110】ユーザによって何れかの項目が選択されると、ステップ192の判定が肯定されてステップ194へ移行し、ステップ194〜ステップ200において、ユーザによって選択された項目が「画像合成」か「情報付加」か「処理条件」か「撮像条件」かそれ以外の項目かを判定する。ユーザによって選択された項目が上記4種類の項目以外の項目であった場合には、ステップ194〜ステップ200の各判定が何れも否定されてステップ202へ移行し、ユーザによって選択された項目に対応する処理を行って割り込み処理を終了する。
【0111】一方、或る被写体の撮影に際し、特定の撮像条件(先に説明した情報入力モードによってデジタルスチルカメラ10に記憶された撮像条件情報に対応する撮像条件)を用いたい場合、ユーザは、前記被写体の撮影を行う前に、被写体の撮像条件として前記特定の撮像条件を設定するために、まずメニュースイッチ28をオンして所定の項目をディスプレイ26に一覧表示させ、次に一覧表示された項目の中から「撮像条件」を選択する。
【0112】これにより、ステップ200の判定が肯定されてステップ204へ移行する。ステップ204では、撮像条件に関する情報が記憶されている不揮発性メモリ58の記憶領域を参照し、該記憶領域に撮像条件情報が記憶されている全ての撮像条件の名称を取り込み、次のステップ206では、例として図8(A)に示すように、取り込んだ撮像条件の名称をディスプレイ26に一覧表示する。一覧表示された撮像条件の名称を参照することで、ユーザは個々の撮像条件の内容を容易に認識することができ、被写体の撮像条件として設定すべき特定の撮像条件を容易に選択することができる。
【0113】次のステップ208では、一覧表示している撮像条件の名称の中からユーザによって特定の名称が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。特定の名称が選択されると、ステップ208の判定が肯定されてステップ210へ移行し、選択された名称に対応する撮像条件情報を不揮発性メモリ58から取り込み、取り込んだ撮像条件情報に基づいて、被写体の撮像条件として前記選択された名称に対応する撮像条件を設定し、割り込み処理を終了する。これにより、煩雑な撮像条件の設定を極めて容易に行うことができる。なお、ステップ210は請求項4及び請求項7に記載の処理手段に対応している。
【0114】なお、適正な撮像条件がユーザによって誤りなく選択されるようにするために、例えばユーザによって特定の名称が選択され、その内容の表示が指示された場合に、対応する撮像条件情報を取り込み、例として図8(B)に示すように、取り込んだ撮像条件情報が規定する撮像条件の内容をディスプレイ26に表示するようにしてもよい。
【0115】また、被写体の撮影によって得られた特定の画像の画像データに対し、特定の処理条件(先に説明した情報入力モードによってデジタルスチルカメラ10に記憶された処理条件情報に対応する処理条件)で画像処理を行わせたい場合、ユーザは、前述の画像再生モードによって特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で、該特定の画像に対する画像処理の処理条件として特定の処理条件を設定するために、まずメニュースイッチ28をオンして所定の項目をディスプレイ26に一覧表示させ、次に一覧表示された項目の中から「処理条件」を選択する。
【0116】これにより、ステップ198の判定が肯定されてステップ212へ移行する。ステップ212では、処理条件に関する情報が記憶されている不揮発性メモリ58の記憶領域を参照し、該記憶領域に処理条件情報が記憶されている全ての処理条件の名称を取り込み、次のステップ214では、例として図8(C)に示すように、取り込んだ処理条件の名称をディスプレイ26に一覧表示する。一覧表示された処理条件の名称を参照することで、ユーザは個々の処理条件情報が表す処理条件の内容を容易に認識することができ、特定の画像に対する画像処理の処理条件として設定すべき特定の処理条件を容易に選択することができる。なお、ステップ214は請求項8及び請求項12に記載の選択手段に対応している。
【0117】次のステップ216では、一覧表示している処理条件の名称の中からユーザによって特定の名称が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。特定の名称が選択されると、ステップ216の判定が肯定されてステップ218へ移行し、選択された名称に対応する処理条件情報を不揮発性メモリ58から取り込み、特定の画像の画像データに対し、取り込んだ処理条件情報で規定されている処理条件に従って、彩度制御処理、ハイパーシャープネス処理、濃度・色補正処理、階調変換処理(及び赤目補正処理)等の画像処理を行った後に割り込み処理を終了する。これにより、煩雑な画像処理の処理条件の設定を極めて容易に行うことができる。なお、ステップ218は請求項9及び請求項11に記載の処理手段に対応している。
【0118】なお、適正な処理条件がユーザによって誤りなく選択されるようにするために、例えばユーザによって特定の名称が選択され、その内容の表示が指示された場合に、対応する処理条件情報を取り込み、例として図8(D)に示すように、取り込んだ処理条件情報が規定する処理条件の内容をディスプレイ26に表示するようにしてもよい。
【0119】また、上記の特定の画像の画像データに対する画像処理は、画像再生モードにおいて特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で行われるので、前記画像処理が完了して割り込み処理が終了すると、図3のフローチャートのステップ134の判定が肯定され、ステップ136において、画像処理によって変化した画像データを用いて前記特定の画像が再表示される。これにより、ユーザは画像処理の結果を目視で確認することができる。
【0120】また、被写体の撮影によって得られた特定の画像を、特定のレイアウト(先に説明した情報入力モードによってデジタルスチルカメラ10に記憶されたレイアウト情報に対応するレイアウト)で所望の他の情報と合成したい場合、ユーザは、前述の画像再生モードによって特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で、該特定の画像と所望の他の情報を合成させるために、まずメニュースイッチ28をオンして所定の項目をディスプレイ26に一覧表示させ、次に一覧表示された項目の中から「画像合成」を選択する。
【0121】これにより、ステップ194の判定が肯定されてステップ220へ移行する。ステップ220では、レイアウト情報が記憶されている不揮発性メモリ58の記憶領域を参照し、該記憶領域にレイアウト規定情報が記憶されている全てのレイアウトの名称を取り込み、次のステップ222では、先に説明した撮像条件の名称や処理条件の名称と同様に、取り込んだレイアウトの名称をディスプレイ26に一覧表示する。一覧表示されたレイアウトの名称を参照することで、ユーザは個々のレイアウト規定情報が規定するレイアウトを容易に認識することができ、ユーザが所望するレイアウトを容易に選択することができる。このステップ222も請求項12に記載の選択手段に対応している。
【0122】なお、適正なレイアウトがユーザによって誤りなく選択されるようにするために、例えばユーザによって特定の名称が選択され、その内容の表示が指示された場合に、対応するレイアウト規定情報を取り込み、レイアウト規定情報が規定するレイアウトをディスプレイ26に表示するようにしてもよい。
【0123】次のステップ224では、一覧表示しているレイアウトの名称の中からユーザによって特定の名称が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。特定の名称が選択されると、ステップ224の判定が肯定されてステップ226へ移行し、選択された名称に対応するレイアウト規定情報を不揮発性メモリ58から取り込み、取り込んだレイアウト規定情報が規定しているレイアウトにおいて、特定の画像と合成可能な情報の種類(画像を嵌め込む領域以外の各領域に嵌め込む情報の種類)を判断し、判断した種類のうちの単一種の情報を不揮発性メモリ58から全て取り込む。そして、次のステップ228ではステップ226で取り込んだ情報をディスプレイに一覧表示する。
【0124】一例として、図7(A)に示すレイアウトでは、画像と合成可能な情報の種類は「文字情報」と「イラスト情報」であるので、不揮発性メモリ58に記憶されている全ての文字情報又は全てのイラスト情報が取り込まれ、ディスプレイ26に一覧表示されることになる。
【0125】なお、文字情報やイラスト情報を表示することに代えて、各情報に付した名称を一覧表示するようにしてもよいし、ディスプレイ26には、単一の文字情報又は単一のイラスト情報のみを表示し、ユーザからの指示に応じて表示する情報を切替えるようにしてもよい。また、図7(A)に示したレイアウトは単なる一例であり、画像をタイトルやキーワード等の分類情報と合成する他のレイアウトも採用可能であることは言うまでもない。
【0126】次のステップ230では、ディスプレイ26に一覧表示している情報の中から、特定の画像と合成すべき情報が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。特定の画像と合成すべき情報がユーザによって選択されると、ステップ230の判定が肯定されてステップ232へ移行し、特定の画像の画像データとユーザによって選択された情報を、ユーザによって選択されたレイアウト規定情報が規定するレイアウトに従い単一の画像として合成する。
【0127】次のステップ234では画像合成処理が完了したか否か判定する。ユーザによって選択されたレイアウト規定情報が規定するレイアウトにおいて、合成すべき情報が未選択の領域が存在している場合には、ステップ234の判定が否定されてステップ226に戻り、ステップ226〜ステップ234を繰り返す。そして、ステップ234の判定が肯定されると割り込み処理を終了する。これにより、ユーザが所望するレイアウトで、ユーザが所望する情報が特定の画像と合成された画像が、極めて簡易な操作で得ることができる。なお、上記の画像合成処理は、請求項13及び請求項15に記載の処理手段に各々対応している。
【0128】また、上記の画像合成処理は、画像再生モードにおいて特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で行われるので、画像合成処理が完了して割り込み処理が終了すると、図3のフローチャートのステップ134の判定が肯定され、ステップ136において、画像合成処理を経た画像データを用いて、ユーザの所望する情報がユーザの所望するレイアウトで特定の画像と合成された画像が表示される。これにより、ユーザは画像合成処理の結果を目視で確認することができる。
【0129】また、被写体の撮影によって得られた特定の画像の画像データに対し、所望の情報を付加したい場合、ユーザは、前述の画像再生モードによって特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で、該特定の画像の画像データに所望の他の情報を付加させるために、まずメニュースイッチ28をオンして所定の項目をディスプレイ26に一覧表示させ、次に一覧表示された項目の中から「情報付加」を選択する。
【0130】これにより、ステップ196の判定が肯定されてステップ240へ移行する。ステップ240では、画像データに付加可能な情報の属性(種類:例えば「処理条件に関する情報」「レイアウト情報」「分類情報」「文字情報」「イラスト情報」等)をディスプレイ26に一覧表示する。次のステップ242では、付加すべき情報の属性として特定の属性が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。
【0131】ユーザによって特定の属性が選択されると、ステップ242の判定が肯定されてステップ244へ移行し、選択された属性に対応する情報が記憶されている不揮発性メモリ58の記憶領域を参照し、該記憶領域に記憶されている全ての情報を取り込み、次のステップ246では取り込んだ情報をディスプレイ26に一覧表示する。なお、選択された属性が「処理条件に関する情報」や「レイアウト情報」であった等の場合には、個々の情報の名称を一覧表示することが好ましい。
【0132】次のステップ248では、画像データに付加すべき情報として特定の情報が選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。ユーザによって特定の情報が選択されるとステップ248の判定が肯定されてステップ250へ移行し、ユーザによって選択された情報を特定の画像データの属性情報として特定の画像データに付加する。
【0133】ステップ252では、特定の画像データへの情報の付加が完了したか否か判定する。更に付加すべき情報が有れば、ステップ252の判定が否定されてステップ240に戻り、ステップ240〜ステップ252を繰り返す。そして、ステップ252の判定が肯定されると割り込み処理を終了する。これにより、ユーザが所望する情報を特定の画像データに付加することを、極めて簡易な操作で実現できる。
【0134】上記の情報付加処理についても、画像再生モードにおいて特定の画像がディスプレイ26に表示されている状態で行われるので、情報付加処理が完了して割り込み処理が終了すると、図3のフローチャートのステップ134の判定が肯定され、ステップ136において、特定の画像の画像データに付加された情報が特定の画像と共にディスプレイ26に表示される。これにより、ユーザは情報付加処理の結果を目視で確認することができる。なお、上記の情報付加処理は請求項14及び請求項15に記載の処理手段に対応している。
【0135】また、画像再生モードが一旦終了した後に、画像再生モードが再度実行され、特定の画像の表示が指示されたときには、図3のフローチャートのステップ130の判定が肯定されることで、ステップ132において、特定の画像の画像データに付加されている情報が、特定の画像の表示が開始された当初より表示されることになる。
【0136】また、上記のようにユーザによって選択された情報を特定の画像データの属性情報として特定の画像データに付加した場合、ユーザから写真プリント作成の依頼を受けたラボでは、ユーザから送られた画像データに付加されている属性情報に基づき、例えば属性情報として画像処理の処理条件に関する情報が付加されていた場合には、該情報に含まれる処理条件情報で規定された処理条件で画像処理が行われ、また例えば属性情報としてレイアウト情報や画像に合成すべき情報(分類情報や文字情報、イラスト情報等)が付加されていれば、これらの情報に基づいて先に説明した画像合成処理と同等の処理が行われる。
【0137】このように、写真プリントをどのように作成すべきかを規定する情報(請求項20に記載の加工情報に相当)を画像データに付加することにより、実行すべき所望の画像処理の種類や処理条件を個々の画像毎と対応付けて詳細に伝える等の煩雑な作業をユーザ自身が行う必要がなくなり、ユーザが意図した仕上がりの写真プリントが得られるように写真プリントの作成を依頼するためのユーザの負担を軽減することができる。また、画像処理や画像合成処理はCPU54に比較的大きな負荷が加わるが、このような処理をデジタルスチルカメラ10で行うことを回避することも可能となる。
【0138】なお、上記では画像再生モードにおいて、特定の画像(処理対象の画像)が選択されている状態で、画像処理における処理条件、画像合成処理におけるレイアウトや合成すべき情報、画像データに付加すべき情報が選択される場合を説明したが、これに限定されるものではなく、上記の選択を予め行っておき、撮影モードにおいてシャッタースイッチ56がオンされると、撮像によって得られた画像データに対し、選択された内容に従って画像処理を行ったり、画像合成処理を行ったり、或いは情報付加処理を行うようにしてもよい。
【0139】また、画像データに付加する情報として、撮像時に用いた撮像条件情報を加えてもよい。この撮像条件情報は、撮像時に画像データに自動的に付加するようにしてもよい。撮像条件情報は、例えば写真プリント作成の依頼を受けたラボにおいて、画像処理の処理条件を自動的に演算する際に用いることができる。
【0140】また、上記では本発明に係る画像撮像装置としてデジタルスチルカメラ10を例に説明したが、これに限定されるものではなく、デジタルビデオカメラ等のように光学像を撮像して画像情報に変換する機能を備えた装置であれば本発明を適用可能であることは言うまでもない。
【0141】更に、上記では画像合成処理として、画像データが表す画像を所定のフォーマットに従って他の情報と合成する処理を行う場合を説明したが、これに限定されるものではなく、画像合成処理として、所定の台紙(この台紙を表す台紙情報も2次元バーコード等によって入力することができる)上に画像を貼り付ける処理を行ってもよい。
【0142】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明は、撮像手段により、所定の情報を表示している媒体を含む光学像が撮像された場合に、撮像によって得られた画像情報に基づいて所定の情報を認識し、所定の情報に基づいて撮像手段による撮像を制御するか、又は所定の情報に基づいて画像情報を加工するか、又は所定の情報を関連する画像情報と対応付けるようにしたので、構成の複雑化を招くことなく、所望の処理を容易に行わせることができる、という優れた効果を有する。
【0143】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、所定の情報がコード化されて視認可能な形態で媒体に表示されているので、上記効果に加え、所定の情報をより高密度に表示できる、という効果を有する。
【0144】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、撮像条件に関する情報を、撮像条件を規定する撮像条件情報を含んで構成し、撮像手段による撮像が撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御するので、上記効果に加え、撮像手段による撮像を所望の撮像条件で行わせることが可能となる、という効果を有する。
【0145】請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、撮像手段による撮像が、複数種の撮像条件情報のうち選択手段を介して選択された撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御するので、上記効果に加え、撮像手段による撮像を常に適正な撮像条件で行わせることが可能となる、という効果を有する。
【0146】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、撮像条件に関する情報を、撮像条件情報が規定する撮像条件の名称を表す名称情報を含んで構成し、選択手段は、選択可能な撮像条件の名称を画像撮像装置の表示部に表示するので、上記効果に加え、適正な撮像条件の選択を容易に行うことができる、という効果を有する。
【0147】請求項9記載の発明は、請求項4記載の発明において、画像情報の加工に関する情報を、画像処理の処理条件を規定する処理条件情報を含んで構成し、画像情報に対し、処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うので、上記効果に加え、画像情報に対する画像処理を所望の処理条件で行わせることが可能となる、という効果を有する。
【0148】請求項11記載の発明は、請求項9記載の発明において、複数種の処理条件情報のうち選択手段を介して選択された処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うので、上記効果に加え、画像情報に対する画像処理を常に適正な処理条件で行わせることが可能となる、という効果を有する。
【0149】請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、画像情報の加工に関する情報を、処理条件情報が規定する処理条件の名称を表す名称情報を含んで構成し、選択手段は、選択可能な処理条件の名称を画像撮像装置の表示部に表示するので、上記効果に加え、適正な処理条件の選択を容易に行うことができる、という効果を有する。
【0150】請求項13記載の発明は、請求項4記載の発明において、画像情報の加工に関する情報を、画像情報が表す画像を他の情報と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報を含んで構成し、特定の画像情報が表す画像の一部又は全面を、レイアウト情報が規定するレイアウトで他の情報と合成するので、上記効果に加え、特定の画像情報が表す画像の一部又は全面と他の情報との合成を所望のレイアウトで行わせることができる、という効果を有する。
【0151】請求項14記載の発明は、請求項4記載の発明において、画像情報の加工に関する情報を画像情報と対応付けるようにしたので、上記効果に加え、本発明に係る画像撮像装置から画像情報を受け取る外部装置において、画像情報に対して所望の加工を行わせることができる、という効果を有する。
【0152】請求項15記載の発明は、請求項4記載の発明において、画像情報と対応付けるべき情報を、分類情報、文字情報及びイラスト情報の少なくとも1つを含んで構成し、対応付けるべき情報を特定の画像情報と対応付けるか又は合成するようにしたので、上記効果に加え、所望の任意の情報(分類情報、文字情報及びイラスト情報の少なくとも1つ)を特定の画像情報に対応付けさせるか、又は合成させることが可能になる、という効果を有する。
【0153】請求項16記載の発明は、請求項1記載の発明において、認識手段による所定の情報の認識に成功した場合、又は所定の情報の認識に失敗した場合に第1の報知手段によって報知するので、上記効果に加え、認識手段が所定の情報の認識を行った結果をユーザが確実に知ることができる、という効果を有する。
【0154】請求項17記載の発明は、請求項1記載の発明において、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体を含む光学像を撮像する場合に、予め固定的に定められた撮像条件で撮像を行うので、上記効果に加え、認識手段による所定の情報の認識率を向上させることができる、という効果を有する。
【0155】請求項18記載の発明は、請求項1記載の発明において、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体が撮像された光学像に含まれるか否かを判定し、前記媒体が含まれていると判定した場合に報知する第2の報知手段を設けたので、上記効果に加え、所定の情報を表示している媒体を撮像することをユーザが指定することによるユーザの負担を軽減することができる、という効果を有する。
【0156】請求項19記載の発明は、画像撮像装置に入力すべき所定の情報を表示している媒体を前記画像撮像装置によって撮像し、撮像によって得られた画像情報に基づいて所定の情報を認識させ、該所定の情報を記憶手段に記憶させることで所定の情報を入力し、所定の情報に基づいて撮像手段による撮像を制御させるか、又は画像情報を加工させるか、又は所定の情報を関連する画像情報と対応付けさせるので、構成の複雑化を招くことなく、画像撮像装置に所望の処理を容易に行わせることができる、という優れた効果を有する。
【0157】請求項20記載の発明は、画像情報の加工における加工内容を規定する加工情報を表示している媒体を画像撮像装置により撮像し、前記加工情報を認識させ記憶手段に記憶させることで画像撮像装置に加工情報を入力し、加工情報を特定の画像情報と対応付けさせて画像処理装置へ送ることで、画像処理装置により、加工情報が規定する加工内容で特定の画像情報を加工させるので、所望の加工内容での画像情報の加工を依頼することを容易に行うことができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係るデジタルスチルカメラの、(A)は正面側から見た斜視図、(B)は背面側から見た斜視図である。
【図2】 図1に示したデジタルスチルカメラの電気系の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態に係るデジタルスチルカメラで実行される処理のメインルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図4】 情報入力処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】 割り込み処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】 (A)はバーコードとして記録されるコード化情報の構成を示す概念図、(B)は2次元バーコードの一例を示すイメージ図である。
【図7】 (A)はレイアウト情報によって規定されるレイアウトの一例、(B)は任意の情報を入力するための入力シートのフォーマットの一例を示すイメージ図である。
【図8】 (A)は撮像条件の名称を一覧表示している状態、(B)は特定の撮像条件の内容を表示している状態、(C)は画像処理の処理条件の名称を一覧表示している状態、(D)は特定の処理条件の内容を表示している状態を各々示すイメージ図である。
【符号の説明】
10 デジタルスチルカメラ
26 ディスプレイ
32 操作スイッチ
38 撮像デバイス
48 メモリ
54 CPU
58 不揮発性メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段と、所定の情報を表示している媒体を含む光学像が前記撮像手段によって撮像された場合に、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記所定の情報を認識する認識手段と、前記認識手段によって認識された前記所定の情報を記憶する記憶手段と、前記所定の情報に基づいて前記撮像手段による撮像を制御するか、又は前記所定の情報に基づいて画像情報を加工するか、又は前記所定の情報を関連する画像情報と対応付ける処理手段と、を含む画像撮像装置。
【請求項2】 前記所定の情報はコード化されて視認可能な形態で前記媒体に表示されていることを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項3】 前記所定の情報は前記媒体に表示された文字又はイラストであることを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項4】 前記所定の情報は、前記撮像手段の撮像条件に関する情報、又は前記撮像手段の撮像によって得られた画像情報の加工に関する情報、又は撮像手段の撮像によって得られた画像情報と対応付けるべき情報であることを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項5】 前記撮像条件に関する情報は、撮像条件を規定する撮像条件情報を含み、前記処理手段は、前記撮像手段による撮像が前記撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御することを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。
【請求項6】 前記撮像条件情報は、ストロボ発光モード、自動露出決定モード、ホワイトバランス自動調整のオンオフ、及び、ハイライト部における階調の潰れを許容するか否か、の少なくとも1つを規定する情報であることを特徴とする請求項5記載の画像撮像装置。
【請求項7】 情報を選択するための選択手段を更に備え、前記記憶手段は前記撮像条件情報を複数種記憶可能とされ、前記処理手段は、前記撮像手段による撮像が、前記記憶手段に複数種記憶された撮像条件情報のうち、前記選択手段を介して選択された撮像条件情報によって規定された撮像条件で行われるように制御することを特徴とする請求項5記載の画像撮像装置。
【請求項8】 前記撮像条件に関する情報は、前記撮像条件情報が規定する撮像条件の名称を表す名称情報を含み、前記選択手段は、前記名称情報に基づき、選択可能な撮像条件の名称を前記画像撮像装置の表示部に表示することを特徴とする請求項7記載の画像撮像装置。
【請求項9】 前記画像情報の加工に関する情報は、画像情報に対する画像処理の処理条件を規定する処理条件情報を含み、前記処理手段は、前記画像情報に対し、前記処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うことを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。
【請求項10】 前記処理条件情報は、彩度の強調度合い、シャープネスの強調度合い、色変換処理の処理条件、濃度変換処理の処理条件、特殊画像処理のオンオフ、の少なくとも1つを規定する情報であることを特徴とする請求項9記載の画像撮像装置。
【請求項11】 情報を選択するための選択手段を更に備え、前記記憶手段は前記処理条件情報を複数種記憶可能とされ、前記処理手段は、画像情報に対し、前記記憶手段に複数種記憶された処理条件情報のうち、前記選択手段を介して選択された処理条件情報によって規定された処理条件で画像処理を行うことを特徴とする請求項9記載の画像撮像装置。
【請求項12】 前記画像情報の加工に関する情報は、前記処理条件情報が規定する処理条件の名称を表す名称情報を含み、前記選択手段は、前記名称情報に基づき、選択可能な処理条件の名称を前記画像撮像装置の表示部に表示することを特徴とする請求項11記載の画像撮像装置。
【請求項13】 前記画像情報の加工に関する情報は、画像情報が表す画像を、視認可能に記録できる他の情報と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報を含み、前記処理手段は、特定の画像情報が表す画像の一部又は全面を、前記レイアウト情報が規定するレイアウトで前記他の情報と合成することを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。
【請求項14】 前記画像情報の加工に関する情報は、画像情報に対する画像処理の処理条件を規定する処理条件情報、前記画像処理の処理条件の名称を表す名称情報、及び特定の画像情報が表す画像を、視認可能に記録できる他の情報と合成する際のレイアウトを規定するレイアウト情報の少なくとも1つを含み、前記処理手段は、前記処理条件情報、前記名称情報及び前記レイアウト情報の少なくとも1つを画像情報と対応付けることを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。
【請求項15】 前記撮像手段の撮像によって得られた画像情報と対応付けるべき情報は、前記画像情報が表す画像を分類するための分類情報、前記画像情報が表す画像の内容を説明する文章を表す文字情報、及び前記画像情報が表す画像に付加すべきイラストを表すイラスト情報の少なくとも1つを含み、前記処理手段は、前記対応付けるべき情報を特定の画像情報と対応付けるか、又は前記対応付けるべき情報を特定の画像情報と合成することを特徴とする請求項4記載の画像撮像装置。
【請求項16】 前記認識手段による所定の情報の認識に成功した場合、又は前記所定の情報の認識に失敗した場合に報知する第1の報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項17】 前記撮像手段は、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体を含む光学像を撮像する場合に、予め固定的に定められた撮像条件で撮像を行うことを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項18】 前記撮像手段によって撮像された光学像に、コード化された所定の情報を視認可能な形態で表示している媒体が含まれるか否かを判定し、前記媒体が含まれていると判定した場合に報知する第2の報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像撮像装置。
【請求項19】 光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えた画像撮像装置により、前記画像撮像装置に入力すべき所定の情報を表示している媒体を撮像し、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記所定の情報を認識させ、該所定の情報を記憶手段に記憶させることで、前記画像撮像装置に前記所定の情報を入力し、前記所定の情報に基づいて前記撮像手段による撮像を制御させるか、又は前記所定の情報に基づいて画像情報を加工させるか、又は前記所定の情報を関連する画像情報と対応付けさせる画像撮像装置の制御方法。
【請求項20】 光学像を撮像して画像情報に変換する撮像手段を備えた画像撮像装置により、画像情報の加工における加工内容を規定する加工情報を表示している媒体を撮像し、前記撮像によって得られた画像情報に基づいて前記加工情報を認識させ、該加工情報を記憶手段に記憶させることで、前記画像撮像装置に前記加工情報を入力し、前記加工情報を特定の画像情報と対応付けさせ、前記加工情報を対応付けた特定の画像情報を画像処理装置へ送ることで、前記画像処理装置により、前記加工情報が規定する加工内容で前記特定の画像情報を加工させる画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開2001−333325(P2001−333325A)
【公開日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−148861(P2000−148861)
【出願日】平成12年5月19日(2000.5.19)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】