説明

画像通信装置

【課題】通信状態が悪化した場合においても画像の画質劣化を最小限にすると共に、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる画像通信装置を提供する。
【解決手段】撮像モジュール101は被写体像を撮像して画像信号を生成する。画像データ間引き部102は、撮像モジュール101によって生成された画像信号から、色空間上でデータ量を削減した画像信号を生成する。通信部104は、画像信号を送信すると共に、受信装置から送信された、通信状態を示す通信状態情報を受信する。制御部103は、受信した通信状態情報に基づいて画像データ間引き部102を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像信号を送信する送信装置と、送信装置によって送信された画像信号を受信する受信装置とを備えた画像通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線で画像を送受信するシステムでは、周囲の環境により通信状態が変化し、単位時間に送信できるデータ量が変化する。周囲の環境により通信状態が悪化した場合、無線で伝送されたデータのエラー率が高くなり、当該データに基づく画像の表示は見苦しいものとなる。特許文献1には、この問題を解決するため、通信状態の悪化によるエラー率の高い受信データを破棄し、送信側にデータの再送を要求することによって、無線通信システムに応じたスループットを得ることができる技術が記載されている。一方、画像データを送受信する場合に通信時間を短縮し消費電力を抑えるため、撮像した画像をJPEG等の圧縮データとして転送することが一般的に行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−325074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、受信した画像データのエラー率をフレーム毎に算出し、エラー率が所定のしきい値以上となった場合にはそのフレームの画像データを廃棄し、エラー率が所定のしきい値以下の場合にはバッファに1フレーム分の画像データを保存すると共に表示部で画像を表示する構成となっている。また、あるフレームで画像データが廃棄された場合、所望のスループットを得るために、バッファに保存されている前フレームの画像データに基づいて画像を表示している。そのため、通信状態が悪化し続けた場合、常に前フレームの画像データが表示に使用されるため、表示画面はフリーズした状態となり、リアルタイムに撮像している画像を目視することができなくなってしまう。
【0005】
一方、撮像した画像をJPEG等の圧縮データとして転送する技術では、圧縮データの転送中にエラーが発生すると、画像として大きなダメージを受ける場合が多く、全データをエラーの無い状態で転送することが必要となる。このため、画像データを小さなブロックに分割して転送を行い、エラー発生時にブロック単位でデータを再送する技術が用いられている。しかし、通信状態が悪化している場合、再転送を必要とするパケットが多くなると共に、再転送でもエラーが発生し、2回目、3回目の再転送が行われていくと、1画面分を送信できる時間は限られているため、規定時間内に1画面分の画像転送が終了しない場合がある。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、通信状態が悪化した場合においても画像の画質劣化を最小限にすると共に、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる画像通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、画像信号を送信する送信装置と、前記送信装置によって送信された画像信号を受信する受信装置とを備えた画像通信装置において、前記送信装置は、被写体像を撮像して画像信号を生成する撮像部(図1の撮像モジュール101、図6の撮像モジュール601、図12の撮像モジュール1201に対応)と、前記受信装置から送信された、通信状態を示す通信状態情報を受信する情報受信部(図1の通信部104、図6の通信部604、図12の通信部1204に対応)と、前記撮像部によって生成された画像信号から、色空間上でデータ量を削減した画像信号を生成する送信側信号処理部(図1の画像データ間引き部102、図6のKnee処理部602、図12のBayerデータ生成部1202に対応)と、前記送信側信号処理部によって生成された画像信号を前記受信装置へ送信する信号送信部(図1の通信部104、図6の通信部604、図12の通信部1204に対応)と、受信した前記通信状態情報に基づいて前記送信側信号処理部を制御する送信側制御部(図1の制御部103、図6の制御部603、図12の制御部1203に対応)とを備え、前記受信装置は、前記送信装置によって送信された画像信号を受信する信号受信部(図2の通信部202、図7の通信部702、図13の通信部1302に対応)と、受信した画像信号から、色空間上でデータ量を復元した画像信号を生成する受信側信号処理部(図2の画像データ補間部204、図7のDeknee処理部704、図13の画像データ補間部1304に対応)と、通信状態を検出する通信状態検出部(図2の通信状態検出部203、図7の通信状態検出部703、図13の通信状態検出部1303に対応)と、前記通信状態検出部によって検出された通信状態を示す前記通信状態情報に基づいて前記受信側信号処理部を制御する受信側制御部(図2の制御部207、図7の制御部706、図13の制御部1307に対応)と、前記通信状態情報を前記送信装置へ送信する情報送信部(図2の通信部202、図7の通信部702、図13の通信部1302に対応)とを備えたことを特徴とする画像通信装置である。
【0008】
また、本発明の画像通信装置において、前記送信側信号処理部(図1の画像データ間引き部102に対応)は、前記撮像部によって生成された画像信号から、画素を間引いた画像信号を生成し、前記受信側信号処理部(図2の画像データ補間部204に対応)は、受信した画像信号から、前記送信装置で間引かれた画素を補間した画像信号を生成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像通信装置において、前記送信側信号処理部(図6のKnee処理部602に対応)は、前記撮像部によって生成された画像信号から、データビット数を削減した画像信号を生成し、前記受信側信号処理部(図7のDeknee処理部704に対応)は、受信した画像信号から、前記送信装置で削減されたデータビット数を復元した画像信号を生成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の画像通信装置において、前記送信側信号処理部(図12のBayerデータ生成部1202に対応)は、前記撮像部によって生成された、複数の色信号からなる画像信号から、画素毎に前記複数の色信号の中からいずれかの色信号を削減した画像信号を生成し、前記受信側信号処理部(図13の画像データ補間部1304に対応)は、受信した画像信号から、前記送信装置で削減された色信号を復元した画像信号を生成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像通信装置において、前記受信装置は、前記通信状態情報に基づいて、通信状態の指標となる情報を表示する表示部(図2の表示部206、図7の表示部705、図13の表示部1306に対応)をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の画像通信装置は、前記撮像部によって生成された画像信号の色空間を変換する色空間変換部(図1の色空間変換部106、図16の色空間変換部1601に対応)をさらに備え、前記送信側信号処理部は、前記色空間変換部によって色空間が変換された画像信号から、色空間上でデータ量を削減した画像信号を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、送信装置で画像信号のデータ量を削減することによって、データの通信時間を削減できるため、通信エラーが発生したときのデータの再送に余裕ができる。これによって、通信状態が悪化した場合においても、画像データの消失を極力防ぎ、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる。また、受信装置で画像信号のデータ量を復元することによって、画像の画質劣化を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態による画像通信装置が備える送信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による画像通信装置が備える受信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による画像通信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態における間引き処理を説明するための参考図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における間引き処理を説明するための参考図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による画像通信装置が備える送信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による画像通信装置が備える受信装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による画像通信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるKnee処理を説明するための参考図である。
【図10】本発明の第2の実施形態におけるDeknee処理を説明するための参考図である。
【図11】本発明の第2の実施形態の変形例を説明するための参考図である。
【図12】本発明の第3の実施形態による画像通信装置が備える送信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施形態による画像通信装置が備える受信装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第3の実施形態による画像通信装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図15】本発明の各実施形態による画像通信装置を面順次方式の撮像システムに適用する場合の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施形態による画像通信装置が備える送信装置の他の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第2の実施形態におけるKnee処理を説明するための参考図である。
【図18】本発明の第2の実施形態におけるDeknee処理を説明するための参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。以下で説明する全ての実施形態では、R,G,B単色のフィルタがそれぞれ貼付された3枚のイメージセンサを用いて構成されている撮像システム(以後、三板の同時化方式と称する)により画像信号が入力されるものとする。
【0016】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態による画像通信装置は、画像信号を送信する送信装置と、送信装置によって送信された画像信号を受信する受信装置とで構成される。本実施形態では、画像信号のデータ量を削減するための処理として、画像信号の画素を間引く間引き処理が送信装置で行われる。また、画像信号のデータ量を復元するための処理として、送信装置で間引かれた画素を補間する補間処理が受信装置で行われる。従来のJPEG圧縮時には色空間から周波数空間への変換処理が行われるが、本実施形態の間引き処理は、画像信号の色空間を保ったまま行われる。
【0017】
図1は送信装置の構成を示している。図1に示すように、送信装置は、撮像モジュール101、画像データ間引き部102、制御部103、通信部104、アンテナ105、および色空間変換部106を備えている。撮像モジュール101は撮像素子を備えており、被写体像を撮像して画像信号を生成する。色空間変換部106は、撮像モジュール101によって生成された画像信号の色空間を変換する。画像データ間引き部102は、色空間変換部106によって色空間が変換された画像信号から、間引き処理により画素を間引いた画像信号を生成する。制御部103は、通信状態に応じて画像データ間引き部102を制御する。通信部104は、受信装置へ送信する画像信号の変調処理を行うと共に、受信装置から受信される通信状態情報の復調処理を行う。アンテナ105は受信装置との間で電波の送受信を行う。
【0018】
図2は受信装置の構成を示している。図2に示すように、受信装置は、アンテナ201、通信部202、通信状態検出部203、画像データ補間部204、画像データ記憶部205、表示部206、および制御部207を備えている。アンテナ201は送信装置との間で電波の送受信を行う。通信部202は、送信装置から受信する画像信号の復調処理を行うと共に、送信装置へ送信される通信状態情報の変調処理を行う。通信状態検出部203は、受信された画像信号に付加されているデータに基づいて通信状態を検出し、その通信状態の内容を示す通信状態情報を生成する。画像データ補間部204は、受信された画像信号から、送信装置で間引かれた画素を補間処理により補間した画像信号を生成する。画像データ記憶部205は、受信された画像信号を記憶する。表示部206は、画像データ補間部204によって画素の補間が行われた画像信号に基づいて画像を表示する。制御部207は、通信状態に応じて画像データ補間部204を制御する。
【0019】
次に、本実施形態による画像通信装置の動作を説明する。図3は画像通信時の動作の流れを示している。送信装置および受信装置における電源の投入等による起動の後、送信装置において、撮像モジュール101による画像信号の生成が開始される。撮像モジュール101から出力されたRGBの画像信号(1フレーム目)は色空間変換部106に入力される(画像信号入力S100a)。色空間変換部106に入力された画像信号は、輝度信号と色差信号(以下、YCbCr信号と称す)に変換され、画像データ間引き部102に入力される(色空間変換S101a)。画像データ間引き部102は、1フレーム目については間引き処理を行うことなく、画像信号を通信部104へ出力する。通信部104は、アンテナ105を介して画像信号を受信装置へ送信する(画像信号送信S102a)。画像信号を送信する際には、受信装置で通信状態を検出するために、公知の技術によるCRCデータが画像信号に付加される。
【0020】
受信装置において、通信部202は、送信装置から送信された画像信号を、アンテナ201を介して受信する(画像信号受信S103a)。受信された画像信号は画像データ補間部204および画像データ記憶部205へ出力される。画像データ補間部204は、1フレーム目については補間処理を行うことなく、画像信号を表示部206へ出力する。表示部206は、画像信号に基づいて1フレーム目の画像を表示する(表示S104a)。また、画像データ記憶部205は画像信号を記憶する(画像信号記憶S109a)。
【0021】
一方、通信部202は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、解析結果を通信状態検出部203へ出力する。通信状態検出部203は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S105a)。通信状態情報は通信部202へ出力され、通信部202によって送信装置へ送信される(通信状態送信S108a)。また、通信状態情報は制御部207へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0022】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部104によって受信される(通信状態取得S106a)。受信された通信状態情報は制御部103へ出力される。制御部103は、通信状態情報に基づいて、次のフレームの間引き量を決定する(間引き量制御S107a)。制御部103が決定した間引き量を示す情報は画像データ間引き部102へ出力される。以上が、1フレーム目の処理の内容である。
【0023】
通信状態が悪化し、通信エラーが発生したときは、受信装置から送信装置へ画像信号の再送要求が送信される。この再送要求は上記の通信状態情報に含まれる。送信装置は、受信装置からの再送要求を受けて、上記の動作を再度行う。
【0024】
続いて、2フレーム目の処理が開始される。送信装置において、撮像モジュール101から出力されたRGBの画像信号(2フレーム目)は色空間変換部106に入力される(画像信号入力S100b)。色空間変換部106に入力された画像信号は、YCbCr信号に変換され、画像データ間引き部102に入力される(色空間変換S101b)。画像データ間引き部102は、前フレームで決定した間引き量に基づいて、画像信号の間引き処理を実行する(間引き処理S102b)。
【0025】
間引き処理において、画像信号は例えばYUV422フォーマットあるいはYUV420フォーマットで間引かれるものとする。図4は、YUV422フォーマットによる間引き処理を示している。輝度信号であるY信号の画素は間引かれないが、色差信号であるCb信号およびCr信号の画素が1画素おきに間引かれる。また、図5は、YUV420フォーマットによる間引き処理を示している。輝度信号であるY信号の画素は間引かれないが、色差信号であるCb信号およびCr信号の画素が、同一ラインにおいて1画素おきに間引かれると共に、1ラインおきに全ての画素が間引かれる。また、通信状態情報に基づいて、通信状態が良いと判断された場合には、間引き処理が行われないように制御される。
【0026】
上記のようにして画素を間引いた画像信号は通信部104へ出力される。通信部104は、1フレーム目と同様にCRCデータを付加して画像信号を送信する(画像信号送信S103b)。
【0027】
受信装置において、通信部202は、送信装置から送信された画像信号を受信する(画像信号受信S104b)。受信された画像信号は画像データ補間部204および画像データ記憶部205へ出力される。画像データ記憶部205は画像信号を記憶する(画像信号記憶S111b)。また、画像データ補間部204は画像信号の補間処理を実行する(補間処理S105b)。この補間処理の際に制御部207は、補間するデータ量が、間引かれたデータ量と同一となるように、通信状態情報に基づいて補間データ量を制御する。また、図5に示したYUVフォーマット420で色差信号が間引かれた場合には、画像データ記憶部205に格納されている数ライン前の画像信号を用いてデータが補間される。
【0028】
補間処理後の画像信号は表示部206へ出力される。表示部206は、画像信号に基づいて2フレーム目の画像を表示する(表示S106b)。このとき、1フレーム目の通信状態情報に基づいて、現在表示されている画像の間引き量(補間量)が表示部206に表示される。
【0029】
一方、1フレーム目と同様に通信部202は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、解析結果を通信状態検出部203へ出力する。通信状態検出部203は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S107b)。通信状態情報は通信部202へ出力され、通信部202によって送信装置へ送信される(通信状態送信S110b)。また、通信状態情報は制御部207へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0030】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部104によって受信される(通信状態取得S108b)。受信された通信状態情報は制御部103へ出力される。制御部103は、通信状態情報に基づいて、次のフレームの間引き量を決定する(間引き量制御S109b)。制御部103が決定した間引き量を示す情報は画像データ間引き部102へ出力される。以上が、2フレーム目の処理の内容である。これ以降、2フレーム目の処理と同様の処理が繰り返される。
【0031】
2フレーム目またはこれ以降に通信状態が悪化し、通信エラーが発生したときは、1フレーム目と同様に受信装置から送信装置へ画像信号の再送要求が送信される。この再送要求は上記の通信状態情報に含まれる。送信装置は、受信装置からの再送要求を受けて、上記の動作を再度行う。
【0032】
上述したように、本実施形態によれば、送信装置で画像信号のデータ量を削減することによって、データの通信時間を削減できるため、通信エラーが発生したときのデータの再送に余裕ができ、画像信号の再送回数が増加する。これによって、通信状態が悪化した場合においても、画像データの消失を極力防ぎ、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる。また、受信装置で画像信号のデータ量を復元することによって、画像の画質劣化を最小限にすることができる。また、通信状態の指標となる画像の間引き量(補間量)が表示部に表示されることで、操作者は現在の通信状態を知ることができる。
【0033】
本実施形態に対しては、各種の変形および変更が可能である。例えば、本実施形態では、画像信号をYUV422フォーマットあるいはYUV420フォーマットで間引いているが、それ以外のフォーマット(YUV411など)で画像信号を間引いてもよい。また、通信状態をレベルで分別し、通信状態が悪い場合はYUV420フォーマットで間引き処理を行い、通信状態がやや悪い程度の場合はYUV422フォーマットで間引き処理を行ってもよい。
【0034】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態による画像通信装置も送信装置と受信装置で構成される。本実施形態では、画像信号のデータ量を削減するための処理として、画像信号のデータビット数を削減するKnee処理が送信装置で行われる。また、画像信号のデータ量を復元するための処理として、送信装置で削減されたデータビット数を復元するDeknee処理が受信装置で行われる。従来のJPEG圧縮時には色空間から周波数空間への変換処理が行われるが、本実施形態のKnee処理は、画像信号の色空間を保ったまま行われる。
【0035】
図6は送信装置の構成を示している。図6に示すように、送信装置は、撮像モジュール601、Knee処理部602、制御部603、通信部604、およびアンテナ605を備えている。撮像モジュール601は撮像素子を備えており、被写体像を撮像して画像信号を生成する。Knee処理部602は、撮像モジュール601によって生成された画像信号から、Knee処理によりデータビット数を削減した画像信号を生成する。制御部603は、通信状態に応じてKnee処理部602を制御する。通信部604は、受信装置へ送信する画像信号の変調処理を行うと共に、受信装置から受信される通信状態情報の復調処理を行う。アンテナ605は受信装置との間で電波の送受信を行う。
【0036】
図7は受信装置の構成を示している。図7に示すように、受信装置は、アンテナ701、通信部702、通信状態検出部703、Deknee処理部704、表示部705、および制御部706を備えている。アンテナ701は送信装置との間で電波の送受信を行う。通信部702は、送信装置から受信する画像信号の復調処理を行うと共に、送信装置へ送信される通信状態情報の変調処理を行う。通信状態検出部703は、受信された画像信号に付加されているデータに基づいて通信状態を検出し、その通信状態の内容を示す通信状態情報を生成する。Deknee処理部704は、受信された画像信号から、Deknee処理によりデータビット数を復元した画像信号を生成する。表示部705は、Deknee処理部704によってデータビット数の復元が行われた画像信号に基づいて画像を表示する。制御部706は、通信状態に応じてDeknee処理部704を制御する。
【0037】
次に、本実施形態による画像通信装置の動作を説明する。図8は画像通信時の動作の流れを示している。送信装置および受信装置における電源の投入等による起動の後、送信装置において、撮像モジュール601による画像信号の生成が開始される。撮像モジュール601から出力されたRGBの画像信号(1フレーム目)はKnee処理部602に入力される(画像信号入力S201a)。Knee処理部602は、1フレーム目についてはKnee処理を行うことなく、画像信号を通信部604へ出力する。通信部604は、アンテナ605を介して画像信号を受信装置へ送信する(画像信号送信S202a)。画像信号を送信する際には、受信装置で通信状態を検出するために、公知の技術によるCRCデータが画像信号に付加される。
【0038】
受信装置において、通信部702は、送信装置から送信された画像信号を、アンテナ701を介して受信する(画像信号受信S203a)。受信された画像信号はDeknee処理部704へ出力される。Deknee処理部704は、1フレーム目についてはDeknee処理を行うことなく、画像信号を表示部705へ出力する。表示部705は、画像信号に基づいて1フレーム目の画像を表示する(表示S204a)。
【0039】
一方、通信部702は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、解析結果を通信状態検出部703へ出力する。通信状態検出部703は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S205a)。通信状態情報は通信部702へ出力され、通信部702によって送信装置へ送信される(通信状態送信S208a)。また、通信状態情報は制御部706へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0040】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部604によって受信される(通信状態取得S206a)。受信された通信状態情報は制御部603へ出力される。制御部603は、通信状態情報に基づいて、次のフレームのデータ削減量(削減ビット数)を決定する(削減量制御S207a)。制御部603が決定したデータ削減量を示す情報はKnee処理部602へ出力される。以上が、1フレーム目の処理の内容である。
【0041】
続いて、2フレーム目の処理が開始される。送信装置において、撮像モジュール601から出力されたRGBの画像信号(2フレーム目)はKnee処理部602に入力される(画像信号入力S201b)。Knee処理部602は、前フレームで決定したデータ削減量に基づいて、画像信号のKnee処理を実行する(Knee処理S202b)。
【0042】
この際にKnee処理部602は、Knee処理前の画像信号(入力信号)とKnee処理後の画像信号(出力信号)の対応関係を示すテーブルに従ってKnee処理を実行する。図9は、Knee処理に用いるテーブルの内容の一例を示している。図9に示す例では、14ビットの画像信号(入力信号)が10ビットの画像信号(出力信号)に変換される。また、変換特性の変曲点は3つである。
【0043】
上記のようにしてデータビット数が削減された画像信号は通信部604へ出力される。通信部604は、1フレーム目と同様にCRCデータを付加して画像信号を送信する(画像信号送信S203b)。
【0044】
受信装置において、通信部702は、送信装置から送信された画像信号を受信する(画像信号受信S204b)。受信された画像信号はDeknee処理部704へ出力される。Deknee処理部704は画像信号のDeknee処理を実行する(Deknee処理S205b)。
【0045】
この際にDeknee処理部704は、Deknee処理前の画像信号(入力信号)とDeknee処理後の画像信号(出力信号)の対応関係を示すテーブルに従ってDeknee処理を実行する。図10は、Deknee処理に用いるテーブルの内容の一例を示している。図10に示す例では、10ビットの画像信号(入力信号)が14ビットの画像信号(出力信号)に変換される。また、変換特性の変曲点は3つである。また、Deknee処理の際に制御部706は、復元するデータビット数が、削減されたデータビット数と同一となるように、通信状態情報に基づいて復元データ量を制御する。
【0046】
Deknee処理後の画像信号は表示部705へ出力される。表示部705は、画像信号に基づいて2フレーム目の画像を表示する(表示S206b)。このとき、1フレーム目の通信状態情報に基づいて、現在表示されている画像の削減量(復元量)が表示部705に表示される。
【0047】
一方、1フレーム目と同様に通信部702は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、通信状態検出部703へ出力する。通信状態検出部703は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S207b)。通信状態情報は通信部702へ出力され、通信部702によって送信装置へ送信される(通信状態送信S210b)。また、通信状態情報は制御部207へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0048】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部604によって受信される(通信状態取得S208b)。受信された通信状態情報は制御部603へ出力される。制御部603は、通信状態情報に基づいて、次のフレームのデータ削減量を決定する(削減量制御S209b)。制御部603が決定したデータ削減量を示す情報はKnee処理部602へ出力される。以上が、2フレーム目の処理の内容である。これ以降、2フレーム目の処理と同様の処理が繰り返される。
【0049】
上述したように、本実施形態によれば、送信装置でKnee処理により画像信号のデータ量を削減することによって、データの通信時間を削減できるため、通信エラーが発生したときのデータの再送に余裕ができ、画像信号の再送回数が増加する。これによって、通信状態が悪化した場合においても、画像データの消失を極力防ぎ、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる。また、受信装置でDeknee処理により画像信号のデータ量を復元することによって、画像の画質劣化を最小限にすることができる。また、通信状態の指標となるデータ削減量が表示部に表示されることで、操作者は現在の通信状態を知ることができる。
【0050】
本実施形態に対しては、各種の変形および変更が可能である。例えば、本実施形態では、RGBの画像信号に対してKnee処理およびDeknee処理を行っているが、YCbCr信号に対してKnee処理およびDeknee処理を行ってもよい。図16は、YCbCr信号に対してKnee処理を行う送信装置の構成を示している。図6に示した構成に対して、撮像モジュール101によって生成されたRGBの画像信号をYCbCr信号に変換する色空間変換部1601が追加されている。送信装置がKnee処理を行う際には、図17に示すテーブルを用いればよい。また、受信装置がDeknee処理を行う際には、図18に示すテーブルを用いればよい。
【0051】
また、Knee処理の際に、R成分、G成分、B成分、およびY成分、Cb成分、Cr成分の各成分のデータ削減量を一律にする必要はない。例えば、輝度に係るY成分のデータ削減量を少なくし、色差に係るCr成分およびCb成分のデータ削減量を多くするということも可能である。
【0052】
また、Knee処理およびDeknee処理における変換特性の変曲点を3つとしているが、復元時の再現性を高めるために変曲点の数をそれ以上にしてもよいし、回路規模削減のためにそれ以下にしてもよい。さらに、通信状態をレベルで分別し、通信状態に応じてデータビット数を14ビットから8ビットまたは10ビットにする等、データ量の削減処理を多段階に切り換えてもよい。同様に、通信状態に応じてデータ量の復元処理も多段階に切り換えてもよい。
【0053】
以下、図11を参照しながら、本実施形態の変形例を説明する。図11に示す送信側の処理1101は、画像信号を構成する14ビットのデータのうち上位10ビットのデータを抽出して送信するものである。また、受信側の処理1102は、受信した画像信号を構成するデータの下位4ビットを補間するものである。補間の際には、下位4ビットのMSB1ビットに‘1’を補間し、LSB3bitに‘0’を補間する。下位4ビットを上記のように補間することで、送信側の画像データと受信側の画像データとの最大誤差は24−1(=8)となり、下位4bitに‘0’を補間した場合の最大誤差2−1(=15)と比較して誤差が小さくなるので、画質劣化を最小限に抑えることが可能となる。また、この変形例は小規模の回路で実現することができるため、回路規模削減効果もまた得られる。
【0054】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態による画像通信装置も送信装置と受信装置で構成される。本実施形態では、画像信号のデータ量を削減するための処理として、三板の撮像システムで生成されたR,G,Bの各色の信号からなる画像信号から、画素毎に各色の信号の中からいずれかの色信号を削減する処理が送信装置で行われる。すなわち、三板の撮像システムで生成された画像信号では、各画素にR,G,Bの3色の信号があるが、送信装置はこの画像信号からBayerデータを生成する。これによって、1画素当たりの色数が3色から1色になるので、データ量が削減される。また、画像信号のデータ量を復元するための処理として、送信装置で削減された色信号を補間する処理が受信装置で行われる。従来のJPEG圧縮時には色空間から周波数空間への変換処理が行われるが、本実施形態の処理は、画像信号の色空間を保ったまま行われる。
【0055】
図12は送信装置の構成を示している。図12に示すように、送信装置は、撮像モジュール1201、Bayerデータ生成部1202、制御部1203、通信部1204、およびアンテナ1205を備えている。撮像モジュール1201は撮像素子を備えており、被写体像を撮像して画像信号を生成する。Bayerデータ生成部1202は、撮像モジュール1201によって生成された画像信号から、Bayerデータで構成される画像信号を生成する。制御部1203は、通信状態に応じてBayerデータ生成部1202を制御する。通信部1204は、受信装置へ送信する画像信号の変調処理を行うと共に、受信装置から受信される通信状態情報の復調処理を行う。アンテナ1205は受信装置との間で電波の送受信を行う。
【0056】
図13は受信装置の構成を示している。図13に示すように、受信装置は、アンテナ1301、通信部1302、通信状態検出部1303、画像データ補間部1304、画像データ記憶部1305、表示部1306、および制御部1307を備えている。アンテナ1301は送信装置との間で電波の送受信を行う。通信部1302は、送信装置から受信する画像信号の復調処理を行うと共に、送信装置へ送信される通信状態情報の変調処理を行う。通信状態検出部1303は、受信された画像信号に付加されているデータに基づいて通信状態を検出し、その通信状態の内容を示す通信状態情報を生成する。画像データ補間部1304は、受信された画像信号から、送信装置で削減された色信号を補間した画像信号を生成する。画像データ記憶部1305は、受信された画像信号を記憶する。表示部1306は、画像データ補間部1304によって色信号の補間が行われた画像信号に基づいて画像を表示する。制御部1307は、通信状態に応じて画像データ補間部1304を制御する。
【0057】
次に、本実施形態による画像通信装置の動作を説明する。図14は画像通信時の動作の流れを示している。送信装置および受信装置における電源の投入等による起動の後、送信装置において、撮像モジュール1201による画像信号の生成が開始される。撮像モジュール1201から出力されたRGBの画像信号(1フレーム目)はBayerデータ生成部1202に入力される(画像信号入力S301a)。Bayerデータ生成部1202は、1フレーム目についてはBayerデータの生成を行うことなく、画像信号を通信部1204へ出力する。通信部1204は、アンテナ1205を介して画像信号を受信装置へ送信する(画像信号送信S302a)。画像信号を送信する際には、受信装置で通信状態を検出するために、公知の技術によるCRCデータが画像信号に付加される。
【0058】
受信装置において、通信部1302は、送信装置から送信された画像信号を、アンテナ1301を介して受信する(画像信号受信S303a)。受信された画像信号は画像データ補間部1304および画像データ記憶部1305へ出力される。画像データ補間部1304は、1フレーム目については補間処理を行うことなく、画像信号を表示部1306へ出力する。表示部1306は、画像信号に基づいて1フレーム目の画像を表示する(表示S304a)。また、画像データ記憶部1305は画像信号を記憶する(画像信号記憶S309a)。
【0059】
一方、通信部1302は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、解析結果を通信状態検出部1303へ出力する。通信状態検出部1303は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S305a)。通信状態情報は通信部1302へ出力され、通信部1302によって送信装置へ送信される(通信状態送信S308a)。また、通信状態情報は制御部1307へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0060】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部1204によって受信される(通信状態取得S306a)。受信された通信状態情報は制御部1203へ出力される。制御部1203は、通信状態情報に基づいて、次のフレームの制御内容(Bayerデータの生成を行うか否か)を決定する(Bayer生成制御S307a)。制御部1203が決定した制御内容を示す情報はBayerデータ生成部1202へ出力される。以上が、1フレーム目の処理の内容である。
【0061】
続いて、2フレーム目の処理が開始される。送信装置において、撮像モジュール1201から出力されたRGBの画像信号(2フレーム目)はBayerデータ生成部1202に入力される(画像信号入力S301b)。Bayerデータ生成部1202は、前フレームで決定した制御内容に基づいて処理を実行する(Bayer生成S302b)。
【0062】
この際にBayerデータ生成部1202は、通信状態が良い場合には、Bayerデータの生成を行うことなく、画像信号を通信部1204へ出力する。また、Bayerデータ生成部1202は、通信状態が悪い場合には、Bayerデータの生成を行い、Bayerデータからなる画像信号を通信部1204へ出力する。通信部1204は、1フレーム目と同様にCRCデータを付加して画像信号を送信する(画像信号送信S303b)。
【0063】
受信装置において、通信部1302は、送信装置から送信された画像信号を受信する(画像信号受信S304b)。受信された画像信号は画像データ補間部1304および画像データ記憶部1305へ出力される。画像データ記憶部1305は画像信号を記憶する(画像信号記憶S311b)。また、画像データ補間部1304は画像信号の補間処理(デモザイキング処理等)を実行する(補間処理S305b)。
【0064】
補間処理後の画像信号は表示部1306へ出力される。表示部1306は、画像信号に基づいて2フレーム目の画像を表示する(表示S306b)。このとき、1フレーム目の通信状態情報に基づいて、現在表示されている画像の情報(Bayerデータの生成を行ったか否かの情報)が表示部1306に表示される。
【0065】
一方、1フレーム目と同様に通信部1302は、受信した画像信号に付与されたCRCデータを解析し、解析結果を通信状態検出部1303へ出力する。通信状態検出部1303は、解析結果に基づいて通信状態を検出し、通信状態情報を生成する(通信状態検出S307b)。通信状態情報は通信部1302へ出力され、通信部1302によって送信装置へ送信される(通信状態送信S310b)。また、通信状態情報は制御部1307へも出力され、次フレームの制御に使用される。
【0066】
送信された通信状態情報は、送信装置の通信部1204によって受信される(通信状態取得S308b)。受信された通信状態情報は制御部1203へ出力される。制御部1203は、通信状態情報に基づいて、次のフレームの制御内容を決定する(Bayer生成制御S309b)。制御部1203が決定した制御内容を示す情報はBayerデータ生成部1202へ出力される。以上が、2フレーム目の処理の内容である。これ以降、2フレーム目の処理と同様の処理が繰り返される。
【0067】
上述したように、本実施形態によれば、送信装置でBayerデータの生成により画像信号のデータ量を削減することによって、データの通信時間を削減できるため、通信エラーが発生したときのデータの再送に余裕ができ、画像信号の再送回数が増加する。これによって、通信状態が悪化した場合においても、画像データの消失を極力防ぎ、規定時間内に1フレーム分の画像信号を伝送することができる。また、受信装置で補間処理により画像信号のデータ量を復元することによって、画像の画質劣化を最小限にすることができる。また、通信状態の指標となる、Bayerデータの生成を行ったか否かの情報が表示部に表示されることで、操作者は現在の通信状態を知ることができる。
【0068】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、第1の実施形態および第2の実施形態を組み合わせて、YCbCr信号のうち色差に係る成分を間引くことによって、さらにデータ量を削減してもよい。また、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせて、三板の撮像システムから出力された画像信号でBayerデータを生成し、生成したBayerデータのデータビット数を削減してもよい。
【0069】
また、上記の各実施形態は、三板の同時化方式による撮像システムとなっているが、面順次方式の撮像システムでも可能である。ただし、面順次方式の場合は、画像信号の送信前に同時化処理を行う必要がある。図15は、第1の実施形態で説明した送信装置を面順次方式の撮像システムに適用する場合の構成を示している。図15において、図1に示した構成と同一の構成については同一の符号を付与している。図15に示すように、画像データ間引き部102と通信部104の間に、画像データ間引き部102から出力された画像信号を同時化する同時化処理部1501を挿入すればよい。
【符号の説明】
【0070】
101,601,1201・・・撮像モジュール、102・・・画像データ間引き部、103,207,603,706,1203,1307・・・制御部、104,202,604,702,1204,1302・・・通信部、105,201,605,701,1205,1301・・・アンテナ、106,1601・・・色空間変換部、203,703,1303・・・通信状態検出部、204,1304・・・画像データ補間部、205,1305・・・画像データ記憶部、206,705,1306・・・表示部、602・・・Knee処理部、704・・・Deknee処理部、1501・・・同時化処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像信号を送信する送信装置と、前記送信装置によって送信された画像信号を受信する受信装置とを備えた画像通信装置において、
前記送信装置は、
被写体像を撮像して画像信号を生成する撮像部と、
前記受信装置から送信された、通信状態を示す通信状態情報を受信する情報受信部と、
前記撮像部によって生成された画像信号から、色空間上でデータ量を削減した画像信号を生成する送信側信号処理部と、
前記送信側信号処理部によって生成された画像信号を前記受信装置へ送信する信号送信部と、
受信した前記通信状態情報に基づいて前記送信側信号処理部を制御する送信側制御部とを備え、
前記受信装置は、
前記送信装置によって送信された画像信号を受信する信号受信部と、
受信した画像信号から、色空間上でデータ量を復元した画像信号を生成する受信側信号処理部と、
通信状態を検出する通信状態検出部と、
前記通信状態検出部によって検出された通信状態を示す前記通信状態情報に基づいて前記受信側信号処理部を制御する受信側制御部と、
前記通信状態情報を前記送信装置へ送信する情報送信部とを備えた
ことを特徴とする画像通信装置。
【請求項2】
前記送信側信号処理部は、前記撮像部によって生成された画像信号から、画素を間引いた画像信号を生成し、
前記受信側信号処理部は、受信した画像信号から、前記送信装置で間引かれた画素を補間した画像信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項3】
前記送信側信号処理部は、前記撮像部によって生成された画像信号から、データビット数を削減した画像信号を生成し、
前記受信側信号処理部は、受信した画像信号から、前記送信装置で削減されたデータビット数を復元した画像信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項4】
前記送信側信号処理部は、前記撮像部によって生成された、複数の色信号からなる画像信号から、画素毎に前記複数の色信号の中からいずれかの色信号を削減した画像信号を生成し、
前記受信側信号処理部は、受信した画像信号から、前記送信装置で削減された色信号を復元した画像信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項5】
前記受信装置は、前記通信状態情報に基づいて、通信状態の指標となる情報を表示する表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項6】
前記撮像部によって生成された画像信号の色空間を変換する色空間変換部をさらに備え、
前記送信側信号処理部は、前記色空間変換部によって色空間が変換された画像信号から、色空間上でデータ量を削減した画像信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−213127(P2009−213127A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−6597(P2009−6597)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】