説明

直動ベアリングの固定構造

【課題】移動体側にかかる大荷重に対しても耐えるよう強固に、精度良く、かつ簡易に固定することにより、ベアリングブロックの長寿命化を図り、かつ移動体の移動を円滑に行えるようにした直動ベアリングの固定構造を提供すること。
【解決手段】ベアリングレール3及びベアリングブロック4を、取付台7、9の嵌挿溝71、91内に嵌挿し、ボルト10の締結により溝内側面に押圧固定するようにした楔形固定具8によって、それぞれ取付台7に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直動ベアリングの固定構造に関し、特に、ベアリングレールに沿って摺動移動可能とし、かつ移動側にかかる大荷重に対しても耐えるよう強固に、精度良く、かつ簡易に固定することにより、ベアリングブロックの長寿命化を図り、かつ移動体の移動を円滑に行えるようにした直動ベアリングの固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶、有機EL、半導体等の電子部品の製造工場においては、図4〜図5に示すように、液晶、有機EL、半導体等の電子部品用基板(以下、単に「基板」という。)を複数枚、カセットK内に収納し、このカセット毎、加工工程に応じて配設した搬送ラインに沿ってスタッカークレーンCを搬送し、各加工ステーション位置で、カセットKを搬送ラインのスタッカークレーンにより受け渡しをして移載し、それぞれ必要な加工を施したのち、再び次の加工ステーション位置へ搬送し、そして、このカセットKの移載を、メインマストに導かれて昇降する昇降台に配設した移載機を用いてカセットの出し入れにより行うようにした基板搬送用のスタッカークレーンが提案されている。
【0003】
ところで、基板搬送用のスタッカークレーンの昇降台(移動体)が、スタッカークレーンCのメインマストに沿って円滑に昇降するよう直動ベアリングが採用されるが、この直動ベアリングは、メインマストに沿って配設しボルトにて固定したベアリングレールと、昇降台(移動体)側にボルトにて固定したベアリングブロックとよりなり、このベアリングブロック及びベアリングレールの固定構造は、ベアリングブロックに形成したガイド溝内にベアリングレールを摺動可能、抜け止め形式となるように嵌挿し、該ベアリングレールに導かれて昇降台(移動体)が昇降移動するように構成している。
【0004】
しかしながら、ベアリングレールは、メインマストに沿って、かつその全長に亘って所定間隔でボルト又はビスのみにて固定し、またベアリングブロックは昇降台のベアリングレールと対向する側の上下にそれぞれ、ボルト又はビスのみにて固定するようにして構成しているため、昇降台(移動体)に振動や搭載荷重により、予め設定した許容荷重以上の大荷重がかかるような場合、昇降台を介してベアリングブロック及び/又はベアリングレールに大きなモーメントが作用して、ベアリングブロック及び/又はベアリングレールを固定しているボルト又はビスが破損したり、又は弛んで欠落し不足の事故を起こすという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の直動ベアリングの固定構造の有する問題点に鑑み、移動体側にかかる大荷重に対しても耐えるよう強固に、精度良く、かつ簡易に固定することにより、ベアリングブロックの長寿命化を図り、かつ移動体の移動を円滑に行えるようにした直動ベアリングの固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の直動ベアリングの固定構造は、本体側と移動体側にそれぞれ固定した取付台にそれぞれ嵌挿溝を形成し、一方の取付台の嵌挿溝内に直動ベアリングのベアリングレールを、他方の取付台の嵌挿溝内にベアリングブロックをそれぞれ嵌挿し、該ベアリングレール及びベアリングブロックを、取付台の嵌挿溝内に嵌挿し、ボルトの締結により溝内側面に押圧固定するようにした楔形固定具によって、それぞれ取付台に固定したことを特徴とする。
【0007】
この場合において、楔形固定具の側面と、これと対向する取付台の固定側片の内面とをそれぞれ同じ傾斜角を有する傾斜面に形成し、かつ取付台にボルト止めにて固定できるように構成することができる。
【0008】
また、楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の片側において、取付台の固定側片に、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックを押圧固定可能に嵌挿固定することができる。
【0009】
また、楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の両側において、取付台の対向する両固定側片と、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックとの間に嵌挿して、該ベアリングレール又はベアリングブロックの両側面より挟持するよう嵌挿固定することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の直動ベアリングの固定構造によれば、本体側と移動体側にそれぞれ固定した取付台にそれぞれ嵌挿溝を形成し、一方の取付台の嵌挿溝内に直動ベアリングのベアリングレールを、他方の取付台の嵌挿溝内にベアリングブロックをそれぞれ嵌挿し、該ベアリングレール及びベアリングブロックを、取付台の嵌挿溝内に嵌挿し、ボルトの締結により溝内側面に押圧固定するようにした楔形固定具によって、それぞれ取付台に固定することにより、ベアリングレール及びベアリングブロックが取付台に対し、その取付用のボルトと楔形固定具との協同作用により一層強固に固定することができ、大荷重が昇降台及びメインマスト等の本体側、移動側にかかり、大モーメントがベアリングレール及びベアリングブロックに作用しても、取付用のボルトと楔形固定具とにて分散支持されるようになって、取付用のボルトを破損することが無く、しかも強固にかつ簡易に固定することができる。
【0011】
また、楔形固定具の側面と、これと対向する取付台の固定側片の内面とをそれぞれ同じ傾斜角を有する傾斜面に形成し、かつ取付台にボルト止めにて固定できるように構成することにより、楔形固定具を取付台にボルトにて固定するだけで、ベアリングレール及びベアリングブロックを取付台に対し精度良く、かつ簡易に固定することができる。
【0012】
また、楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の片側において、取付台の固定側片に、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックを押圧固定可能に嵌挿固定するようにすることにより、取付台への固定が簡易に、精度良く行うことができる。
【0013】
また、楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の両側において、取付台の対向する両固定側片と、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックとの間に嵌挿して、該ベアリングレール又はベアリングブロックの両側面より挟持するよう嵌挿固定するようにすることにより、ベアリングレール又はベアリングブロックの取付台への固定が簡易に、精度良く、しかも一層強固に固定でき、ベアリングレール又はベアリングブロックに大きなモーメントが作用しても対処することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の直動ベアリングの固定構造の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
図1〜図5に、本発明の直動ベアリングの固定構造の一実施例を示す。
この実施例は、特に限定されるものではないが、例えば、スタッカークレーンのメインマストと昇降台とに適用したもので、以下、該実施例に基づいて説明する。
【0016】
スタッカークレーンCは、走行台車1上に樹立したメインマスト(本体側)2に沿ってベアリングレール3を配設し、該ベアリングレール3に対して摺動可能に嵌挿したベアリングブロック4を移載機6を搭載する昇降台5(移動体側)に取り付けて構成するが、このベアリングレール3は、図1及び図4に示すように、メインマスト2に対して少なくとも2本を平行するように、かつメインマスト2に沿ってほぼ垂直に配設し、ベアリングレールの取付台7を介して固定し、また、メインマスト2に摺動可能に嵌挿するベリングブロック4は、1本のベアリングレール3に対して上下2個を一対となるよう分割してそれぞれ配設し、ベリングブロックの取付台9を介して昇降台5側に固定する。
【0017】
ベアリングレール3を、本体側のメインマスト2の垂直方向に沿って配設固定する際、図1〜図5に示すように、メインマスト2のほぼ全長に沿って配設するか、もしくは定間隔毎に配設したベアリングレールの取付台7を介して固定する。なお、このベアリングレールの取付台7は、特に限定されるものではないが、例えば、メインマスト3に対してボルト止め、溶着等にて一体となるよう確個に固定し、妄りに離脱しないようにする。
また、このベアリングレール3の取付台7は、ベアリングレール3を取り付ける側面に、ベアリングレールの嵌挿溝71を形成する。この嵌挿溝71内にはベアリングレール3の基部31と、1又は2つの楔形固定具8とをそれぞれ嵌挿又は嵌合し、ベアリングレール3と楔形固定具8を、それぞれボルト10を介して取付台7に固定するようにする。この場合、例えば、図3に示すように、楔形固定具8の1つのみを用いる際は、ベアリングレール3の片方の側面に配設するようにする。
【0018】
このように、ベアリングレール3の片側面にのみ、1つの楔形固定具8を配設して固定する場合、ベアリングレールの取付台7に形成するベアリングレール3の嵌挿溝71の形状は、図3(A)、(B)に示すように、ベアリングレール3の基部31を嵌合できるようにするとともに、該嵌挿溝71の一部、特に限定されるものではないが、例えば、嵌挿溝71の一端側において、少なくとも1内側面が傾斜した台形の固定具嵌挿溝72を一体に形成した形状となる。
また、この固定具嵌挿溝72には、傾斜面74となる内側面側に前記楔形固定具8を嵌挿又は嵌合するようにし、この固定具嵌挿溝72の反対側の内側面を傾斜しない直面として固定側片73とし、この固定側片72の内面を基準面75となるように構成する。そして、この固定具嵌挿溝72内に楔形固定具8を嵌挿したとき、固定具嵌挿溝72の傾斜面74と、楔形固定具8に形成した傾斜面との作用にて嵌挿溝71内のベアリングレール3を固定側片72の内側面に押圧固定するようにする。
この取付台7には、ベアリングレール固定用のボルト孔71aと楔形固定具固定用のボルト孔72aとを穿孔する。このベアリングレール固定用のボルト孔71aは嵌挿溝71の位置に、楔形固定具固定用のボルト孔72aは固定具嵌挿溝72の位置にそれぞれ穿設するようにする。
【0019】
なお、取付台7の嵌挿溝71内に嵌挿するベアリングレール3の両側面より押圧挟持するようにして固定することもできる。この場合は、図示省略したが、嵌挿溝71内の両端部にそれぞれ前記の固定具嵌挿溝72を形成し、各固定具嵌挿溝72内にそれぞれ楔形固定具8、8を配設し、ボルト10を介して取付台7に、かつベアリングレール3の両側面より押圧挟持するようにして固定することもできる。
【0020】
このベアリングレール3は、長手方向に沿って、かつ取付台7のボルト孔71aの穿設間隔と一致するようにしてボルト孔3h、3h・・・を穿設し、これによりベアリングレール3の表面側から挿通する取付用のボルト10を取付台7に螺合してベアリングレールの取付台7に固定するようにする。このとき、前記楔形固定具8をも同時に取付台7にボルトにて取り付け、ベアリングレール3を取付台7に確固に固定するようにする。
なお、楔形固定具8にも楔形固定具取付用のボルト10を挿通するためのボルト孔8hを穿設する。
【0021】
ベアリングブロック4を昇降台5(移動体)に固定する場合は、図1、図3(A)に示すように、ベアリングブロックの取付台9を介してベアリングブロック4の片側面にのみ楔形固定具8を配設して該ベアリングブロック4を該取付台9の一方の固定側片内面に押圧して固定する場合と、図3(B)に示すように、ベアリングブロック4の両側面にそれぞれ楔形固定具8、8を配設してベアリングブロック4の両側面から押圧挟持するようにして取付台9を介して固定する場合とがある。
このベアリングブロック4は、図3に示すように、中央部にはその長手方向に亘ってベアリングレール3を摺動可能に嵌挿するためのレール溝42を形成し、このレール溝42内にベアリングレール3を嵌挿してベアリングブロック4が摺動移動可能とするとともに、この基部側両側端に取付用のボルト挿通孔43、43を穿設する。なお、この外側端面は図示のようにほぼ直面44とし、この直面44側を固定具嵌挿溝92の固定側片93と接触するようにする。
【0022】
ベリングブロックの取付台9には、ベアリングブロック嵌挿溝91を形成するが、このベアリングブロックの嵌挿溝91の形状は、該嵌挿溝91内に嵌挿したベアリングブロック4の片側面にのみ1つの楔形固定具8を配設して固定する場合と、ベアリングブロック4の両側面から楔形固定具8、8にて挟持するようにして固定する場合とにより異なる。
ベアリングブロック4の片側面に1つの楔形固定具8を配設して固定するときのベアリングブロック嵌挿溝91の形状は、図3(A)に示すように、ベアリングブロック4の基部41を嵌合できるようにするとともに、該嵌挿溝91の一端側において、少なくとも1内側面が傾斜した台形の固定具嵌挿溝92を一体に形成した形状となる。
また、この固定具嵌挿溝92には、傾斜面74となる内側面側に前記楔形固定具8を嵌挿又は嵌合するようにし、この固定具嵌挿溝92の反対側の内側面を直面とした固定側片93とし、この固定側片93の内面を基準面95となるように構成する。そして、この固定具嵌挿溝92内に楔形固定具8を嵌挿したとき、固定具嵌挿溝92の傾斜面94と、楔形固定具8に形成した傾斜面84との作用にて嵌挿溝91内のベアリングブロック4を固定側片92の内側面に押圧固定するようにする。
なお、この取付台9には、ベアリングブロック固定用のボルト孔91aと楔形固定具固定用のボルト孔92aとを穿孔するが、このベアリングブロック固定用のボルト孔91aは嵌挿溝91の位置に、楔形固定具固定用のボルト孔92aは固定具嵌挿溝92の位置にそれぞれ穿設するようにする。
【0023】
また、ベアリングブロック4の両側面から楔形固定具8、8にて押圧挟持して固定する場合、ベアリングブロック取付台9に形成するベアリングブロック嵌挿溝91の形状は、図3(B)に示すように、嵌挿溝91内の両端部にそれぞれ前記の固定具嵌挿溝92、92を形成し、各固定具嵌挿溝92、92内にそれぞれ楔形固定具8、8を配設し、ベアリングブロック4の両側面にあてがい押圧挟持するようにしてベアリングブロック取付台9に固定するように構成する。
【0024】
楔形固定具8は、図3に示すように、少なくとも1側面を取付台7の固定具嵌挿溝72の傾斜面74、また取付台9の固定具嵌挿溝92の傾斜面94と同じ傾斜角の斜面となるようにした傾斜面84とし、他方の側面を直面とし、かつ内部には取付用のボルト10を挿通するためのボルト孔81を穿設して構成する。なお、この楔形固定具8の高さは、図1に示すように、ベアリングレール3の取付台7に形成した固定具嵌挿溝72内に、またベリングブロックの取付台9に形成した固定具嵌挿溝92内にそれぞれ嵌挿したとき、この楔形固定具8の頂面と取付台7、9の頂面とがほぼ面一となるようにして定める。
【0025】
次に、この直動ベアリングの固定構造の組み立てについて説明する。
昇降台5のフレームに固定した取付台7の嵌挿溝71内にベアリングレール3の基部31を嵌合し、かつそのボルト孔3h内にボルト10を挿通して取付台7のベアリングレール固定用のボルト孔71aに螺合して固定するとともに、該ベアリングレール3の側面にあてがうようにして楔形固定具8を嵌挿溝71内に嵌挿する。このとき、楔形固定具8の傾斜面84を固定具嵌挿溝72の傾斜面74と対向接面するように配設し、ボルト10をボルト孔8h内に挿通してボルト孔72aと螺合して固定する。この場合、ボルト10をボルト孔72aに強く螺合することで、その傾斜面74、84に沿って楔形固定具8が基準面側に向かって移動するとともに、これと共連れの状態でベアリングレール3をも取付台7の固定側片73側に移動して正確な位置で確固に固定される。
【0026】
また、ベリングブロックの取付台9もメインマスト2に固定されているが、この取付台9の嵌挿溝91内にベアリングブロック4を嵌挿する際、このベアリングブロック4のレール溝42内にベアリングレール3を嵌挿しておく。次に、ベアリングブロック4を取付台9の嵌挿溝91内に嵌挿し、ボルト孔43内にボルト10を挿通して取付台9のベアリングブロック固定用のボルト孔91aに螺合して固定するとともに、該ベアリングブロック4の片側面又は両側面にあてがうようにして楔形固定具8を嵌挿溝91内に嵌挿し、該楔形固定具8を取付台9にボルト10にて固定するようにする。この楔形固定具8の取付台9への固定時に、ベアリングレール3と同様に楔形固定具8にて挟持されるようになり、かつ正確な位置に確固に固定される。
【0027】
次に、この直動ベアリングの固定構造の作用について説明する。
直動ベアリングのベアリングレール3、ベアリングブロック4も共にその取付台7、9に取付用のボルト10だけでなく、このベアリングレール3、ベアリングブロック4を取付台7、9の基準面に対して楔形固定具8を介して押圧挟持するようにして固定されているため、大荷重が昇降台及びメインマストにかかって、この大モーメントがベアリングレール3及びベアリングブロック4に作用しても、取付用のボルト10と楔形固定具8とにて分散支持されるようになって、取付用のボルトを破損することが無く、強固に固定することができ、さらに楔形固定具8の傾斜面と取付台側の基準面とにより、ベアリングレール3及びベアリングブロック4を取付台7、9に対し精度良く、かつ簡易に固定することができる。
【0028】
以上、本発明の直動ベアリングの固定構造について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の直動ベアリングの固定構造は、大きなモーメントがベアリングレール及びベアリングブロックに作用しても、取付用のボルトと楔形固定具とにて分散支持されるという特性を有していることから、スタッカークレーンのメインマストに沿って昇降台を昇降させるようにした昇降台支持用の直動ベアリングの固定構造の用途に好適に用いることができるほか、例えば、昇降台上に搭載する移載機の伸縮アームを支持する用途やスタッカークレーン以外の移動体の摺動移動体にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の直動ベアリングの固定構造の一実施例を示す平面横断図である。
【図2】ベアリングレール取付状態を示す正面図である。
【図3】本発明の直動ベアリングを分解した断面図である。
【図4】スタッカークレーンに適用した外観斜視図である。
【図5】スタッカークレーンの正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 走行台車
2 メインマスト
3 ベアリングレール
31 ベアリングレールの基部
3h ボルト孔
4 ベアリングブロック
41 ベアリングブロックの基部
42 レール溝
43 ボルト挿通孔
44 直面
5 昇降台
6 移載機
7 ベアリングレールの取付台
71 ベアリングレールの嵌挿溝
71a ベアリングレール固定用のボルト孔
72 台形の固定具嵌挿溝
72a ボルト孔
73 固定側片
74 傾斜面
75 基準面
8 楔形固定具
81 ボルト孔
8h ボルト孔
9 ベアリングブロックの取付台
91 ベアリングブロックの嵌挿溝
92 固定具嵌挿溝
93 固定側片
94 傾斜面
95 基準面
10 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体側と移動体側にそれぞれ固定した取付台にそれぞれ嵌挿溝を形成し、一方の取付台の嵌挿溝内に直動ベアリングのベアリングレールを、他方の取付台の嵌挿溝内にベアリングブロックをそれぞれ嵌挿し、該ベアリングレール及びベアリングブロックを、取付台の嵌挿溝内に嵌挿し、ボルトの締結により溝内側面に押圧固定するようにした楔形固定具によって、それぞれ取付台に固定したことを特徴とする直動ベアリングの固定構造。
【請求項2】
楔形固定具の側面と、これと対向する取付台の固定側片の内面とをそれぞれ同じ傾斜角を有する傾斜面に形成し、かつ取付台にボルト止めにて固定できるように構成したことを特徴とする請求項1記載の直動ベアリングの固定構造。
【請求項3】
楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の片側において、取付台の固定側片に、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックを押圧固定可能に嵌挿固定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の直動ベアリングの固定構造。
【請求項4】
楔形固定具を、取付台に形成した嵌挿溝内の両側において、取付台の対向する両固定側片と、該嵌挿溝内に嵌挿するベアリングレール又はベアリングブロックとの間に嵌挿して、該ベアリングレール又はベアリングブロックの両側面より挟持するよう嵌挿固定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の直動ベアリングの固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−189088(P2006−189088A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−1163(P2005−1163)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(000233206)日立機電工業株式会社 (64)
【Fターム(参考)】