説明

移動体及び移動体の旋回制御方法

【課題】外部操作者と移動体の衝突を防止し、また、移動体が外部操作者から離れてしまうのを防止することが可能な移動体及びその旋回制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる移動体10は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部14と、操作部14より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部13を備えている。ここで、制御部13は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、最小回転半径を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動体及び移動体の旋回制御方法に関し、特に外部操作者が隣で操縦可能な位置に操作部を備えた移動体の旋回制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
介護者によって操縦可能な電動車椅子等の移動体に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜5)。また、外部操作者が移動体の隣で操作することが可能な操作部を有する移動体についても提案されている。図1に、このような構成を有する移動体を使用する様子を示す。移動体10は、図示しない駆動ユニットによって駆動される駆動輪11a,11bが回転して走行する。移動体10には、座シート及び背シートからなる搭乗席部が設けられ、この搭乗席部に搭乗者20が座る。搭乗者20が搭乗した状態において右側に当該移動体10の走行を操縦するための操作部14が設けられている。この操作部14は、搭乗者20が右手により操作できるとともに、当該移動体10の傍らに立った外部操作者30も手で操作することができる。
【0003】
外部操作者30は、例えば、操作部14を操作して移動体10を左右に旋回動作をさせることが可能である。しかしながら、この旋回動作中に外部操作者30の操作ミスにより移動体10と外部操作者30が接触したり、移動体10が外部操作者30と離れてしまう場合がある。
【0004】
図9は、外部操作者30が移動体10を旋回動作させた場合に発生する問題点を説明するための上面図である。図9(a)は、移動体10を前進又は後進させているときに右へ旋回させた場合を示している。図に示されるように、外部操作者30が右旋回角度を誤って大きくしてしまった場合には、当該移動体10の右側に位置する外部操作者30に衝突する可能性がある。
【0005】
図9(b)は、停止時に移動体10を右へ旋回させた場合を示している。この場合にも、外部操作者30が右旋回角度を誤って大きくしてしまった場合には、当該移動体10の右側に位置する外部操作者30に衝突する可能性がある。
【0006】
図9(c)は、移動体10を前進又は後進させているときに左へ旋回させた場合を示している。図に示されるように、外部操作者30が左旋回角度を誤って大きくしてしまった場合には、当該移動体10が外部操作者から離れてしまう可能性がある。
【0007】
【特許文献1】特開2004−350754号公報
【特許文献2】特開2003−52760号公報
【特許文献3】特開2002−85473号公報
【特許文献4】特開2000−51278号公報
【特許文献5】特開2004−350822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように外部操作者30が移動体10を旋回動作させると、外部操作者30の操作ミスにより移動体10と外部操作者30が接触したり、移動体10が外部操作者30が離れてしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、外部操作者と移動体の衝突を防止し、また、移動体が外部操作者から離れてしまうのを防止することが可能な移動体及びその旋回制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる移動体は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、最小回転半径を変更するものである。
【0011】
ここで、前記制御部は、最小回転半径を当該移動体の中心と外部操作者の中心間の距離に応じて決定することが望ましい。
【0012】
本発明にかかる他の観点による移動体は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、旋回速度を変更するものである。
【0013】
ここで、前記制御部は、旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することが望ましい。特に、前記制御部は、移動体の回転半径をR(m)、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することが望ましい。
θ=360×V/{2π(R+d)}
【0014】
本発明にかかる、さらに他の観点による移動体は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に停止状態にある場合には、旋回速度を変更するものである。
【0015】
ここで、前記制御部は、旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することが望ましい。特に、前記制御部は、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することが望ましい。
θ=360×V/2πd
【0016】
本発明にかかる旋回制御方法は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、当該移動体が実質的に停止状態にあるかを判定するステップと、 当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、最小回転半径を変更する場合には、最小回転半径を変更するステップとを備えたものである。
【0017】
ここで、前記最小回転半径を当該移動体の中心と外部操作者の中心間の距離に応じて決定することが望ましい。
【0018】
本発明の他の観点による旋回制御方法は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、当該移動体が実質的に移動状態にあるかを判定するステップと、当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、旋回速度を変更するステップを備えたものである。
【0019】
ここで、前記旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することが望ましい。特に、 移動体の回転半径をR(m)、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することが望ましい。
θ=360×V/{2π(R+d)}
【0020】
本発明にかかる、さらに他の観点による旋回制御方法は、外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、当該移動体が実質的に移動状態にあるかを判定するステップと、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に停止状態にある場合には、旋回速度を変更するものである。
【0021】
ここで、前記旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することが望ましい。特に、前記制御部は、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することが望ましい。
θ=360×V/2πd
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、外部操作者と移動体の衝突を防止し、また、移動体が外部操作者から離れてしまうのを防止することが可能な移動体及びその旋回制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本願の発明者は、上述のような問題点を分析した結果、移動体10の回転軸と外部操作者の回転軸30とが異なるため、外部操作者が操作ミスを起こしやすく、移動体の移動速度と外部操作者の移動速度を合わせることが困難であることに起因して発生していることを見出した。以下に、本発明の実施の形態にかかる移動体の旋回制御方法について説明する。
【0024】
本発明の実施の形態では、図1で示されるように、操作部14が進行方向右側に設置されていて、外部操作者30が移動体10の進行方向右側に立っている場合について説明する。なお、操作部14の位置は、進行方向左側であってもよい。
【0025】
続いて、本実施の形態にかかる旋回制御方法についてその概略を説明する。図2は、移動体10を前進又は後進させて移動状態にあるときに右へ旋回させる場合を示している。移動体10は、その機器的な性能として最小回転半径が設定されているが、このように外部操作者30が立っている側(すなわち、移動体10に対して操作部14が設置されている側)である右に旋回させる場合には、最小回転半径を変更する。具体的には、移動体10の中心と外部操作者30の中心間の距離dもしくは距離dによって決定される値を最小回転半径とする。なお、移動状態にあるかどうかは実質的に判定される。以下、他の例でも同じである。
【0026】
図3(a)は、移動体10を前進又は後進させているときに左へ旋回させる場合を示している。この場合には、旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更する。具体的には、旋回速度を、外部操作者30が移動体10の旋回移動に対してついていける速度に変更する。
【0027】
図3(b)は、移動体10を停止させているときに右へ旋回させる場合、即ちその場旋回をさせる場合を示している。この場合も、旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更する。具体的には、旋回速度を、外部操作者30が移動体10の旋回移動に対してついていける速度に変更する。なお、停止状態にあるかは実質的に判定される。即ち、物理的には完全に停止した状態でなくとも実質的に停止しているとみなせる状態である場合には、この制御が適用される。
【0028】
ここで、図3(a)に示す例における旋回速度の設定方法について説明する。図4は、設定する上で用いられるパラメータを説明するための図である。ここで、移動体10の回転半径をR(m)、移動体10の中心と外部操作者30の中心間の距離をd(m)、外部操作者30の歩行速度をV(m/s)、移動体10の旋回速度θ(deg/s)とする。
まず、外部操作者30が1秒間にVm進むように移動体10の旋回速度θ(deg/s)を求める。1秒間で移動体10はθ(deg)回転する。また、円周は2π×(半径)であるから、次の式が成り立つ。
2π(R+d)×(θ/360)=V
【0029】
よって、
θ=360×V/{2π(R+d)}
【0030】
ここで、外部操作者30がついていける歩行速度Vは、例えば、1m/sとすることができるから、旋回速度は次のように表すことができる。
θ=360/{2π(R+d)}
【0031】
また、移動体10の中心と外部操作者30の中心間の距離dは、固定値とすることが可能であるから、旋回時の回転半径がわかれば、移動体の旋回速度θを算出することができる。こうして、算出された旋回速度θとして移動体10を旋回させれば、外部操作者30は、移動体10から離れることなく、ついていくことができる。
【0032】
図3(b)で説明した停止時に右へ旋回する場合は、移動体の回転半径R(m)を0とすることにより表現可能である。即ち、この場合の旋回速度は次のように表すことができる。
θ=360×V/2πd
【0033】
続いて、本実施の形態にかかる移動体10の構成例について、図5を用いて説明する。当該移動体10は、例えば、電動車椅子である。図に示されるように、移動体10の車体は、制御部13からの駆動ユニット制御指令に応じて駆動輪11a、11bをそれぞれ回転駆動する駆動ユニット12a、12bを備えている。移動体10には、走行姿勢を安定化するための補助輪(図示せず)を備えている。駆動ユニット12a、12bは、例えば、電動モータや減速機構を有している。
【0034】
制御部13は、CPU、ROM、RAM等により構成され、操作部14から出力される操縦指令に基づいて制御指令値を生成するとともに、さらにこの制御指令値や、図示しない各種センサからの状態検出信号等の情報に基づいて駆動ユニット12a、12bによる駆動輪11a、11bの回転駆動を制御する駆動ユニット制御指令を生成し、出力する。
【0035】
操作部14は、搭乗者20や外部操作者30によって操作される位置に設けられている。操作部14は、例えば、操作レバーやスイッチ等を有している。外部操作者30は、操作レバーの傾倒動作、スイッチの押下動作によって操作部14を操作することができる。外部操作者30等によって操作すると、操作部14において操縦指令が生成され、制御部13に対して出力される。
【0036】
また、移動体10は、制御部13、駆動ユニット12a、12b等の各種構成に対して電力を供給する電源ユニット15を備えている。
【0037】
続いて、図6のフローチャートを用いて、当該移動体10における旋回制御の流れについて説明する。
【0038】
まず、制御部13は、操作部14から出力された操縦指令を調べる(S101)。制御部13は、当該操縦指令を調べた結果、左旋回指令を出力しているかどうかを判定する(S102)。
【0039】
判定の結果、左旋回指令を出力していると判定した場合には、旋回速度θ(deg/s)を旋回時の回転半径に応じて変更する。具体的には、次式に応じて変更処理を実行する(S103)。
θ=360×V/{2π(R+d)}
【0040】
そして、変更した旋回速度に応じた左旋回指令を作成する(S104)。
ステップS102の判定の結果、左旋回指令を出力していないと判定した場合には、さらに右旋回指令を出力しているかどうかを判定する(S105)。判定の結果、右旋回指令を出力していないと判定した場合には、入力された操縦指令から制御指令値を作成する(S110)。
【0041】
ステップS105の判定の結果、右旋回指令を出力していると判定した場合には、移動体10が停止状態にあるかどうかを判定する(S106)。判定の結果、移動体が停止していない、即ち前進又は後進中であると判定した場合には、最小回転半径を変更し(S108)、右旋回指令を作成する(S109)。また、移動体が停止していると判定した場合には、旋回速度θ(deg/s)を次式に応じて変更し(S107)、右旋回指令を作成する(S109)。
θ=360×V/2πd
【0042】
そして、ステップS104、S110、S109の各処理が完了した場合には、制御指令値(速度、回転角)やその他の情報に基づいて、駆動ユニット制御指令を生成し、駆動ユニット12a、12bに対して出力する(S111)。
【0043】
その他の実施の形態.
上述の例では、移動体10として電動車椅子に適用した例したが、これに限らず、図7に示されるような荷物40を運搬可能な運搬車であってもよく、さらには、図8に示されるような移動ロボットであってもよい。図8に示す例では、移動ロボットは操作部としてマイクを備えており、外部操作者はマイクに対して音声入力することによって当該移動ロボットを操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】従来及び本発明にかかる移動体を操作する様子を説明するための説明図である。
【図2】本発明にかかる移動体を右へ旋回させる場合の旋回制御を説明するための説明図である。
【図3】本発明にかかる移動体を左へ旋回させる場合や停止時に右へ旋回させる場合の旋回制御を説明するための説明図である。
【図4】本発明にかかる旋回制御において用いられるパラメータを説明するための説明図である。
【図5】本発明にかかる移動体の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明にかかる移動体の旋回制御の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明にかかるその他の実施の形態を説明するための説明図である。
【図8】本発明にかかるその他の実施の形態を説明するための説明図である。
【図9】従来技術にかかる旋回制御の問題点を説明するた説明図である。
【符号の説明】
【0045】
10 移動体
11 駆動輪
12 駆動ユニット
13 制御部
14 操作部
15 電源ユニット
20 搭乗者
30 外部操作者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、
前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、
当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、最小回転半径を変更する移動体。
【請求項2】
前記制御部は、最小回転半径を当該移動体の中心と外部操作者の中心間の距離に応じて決定することを特徴とする請求項1記載の移動体。
【請求項3】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、
前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、
当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、旋回速度を変更する移動体。
【請求項4】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部と、
前記操作部より前記操縦指令を入力し、移動体の移動を制御するための制御指令を生成する制御部を備え、
当該制御部は、当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に停止状態にある場合には、旋回速度を変更する移動体。
【請求項5】
前記制御部は、旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することを特徴とする請求項3又は4記載の移動体。
【請求項6】
前記制御部は、移動体の回転半径をR(m)、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することを特徴とする請求項3記載の移動体。
θ=360×V/{2π(R+d)}
【請求項7】
前記制御部は、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することを特徴とする請求項4記載の移動体。
θ=360×V/2πd
【請求項8】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、
当該移動体が実質的に停止状態にあるかを判定するステップと、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、最小回転半径を変更する場合には、最小回転半径を変更するステップとを備えた旋回制御方法。
【請求項9】
前記最小回転半径を当該移動体の中心と外部操作者の中心間の距離に応じて決定することを特徴とする請求項8記載の移動体の旋回制御方法。
【請求項10】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、
当該移動体が実質的に移動状態にあるかを判定するステップと、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側とは反対側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に移動状態にある場合には、旋回速度を変更するステップを備えた旋回制御方法。
【請求項11】
外部操作者によって操作可能な位置に設けられ、当該外部操作者による操作に応じて操縦指令を生成する操作部を備えた移動体の旋回制御方法であって、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示しているかを判定するステップと、
当該移動体が実質的に移動状態にあるかを判定するステップと、
当該操縦指令が外部操作者が位置する側への旋回動作を示し、かつ当該移動体が実質的に停止状態にある場合には、旋回速度を変更する旋回制御方法。
【請求項12】
前記旋回速度を旋回時の回転半径に応じて変更することを特徴とする請求項10又は11記載の移動体の旋回制御方法。
【請求項13】
移動体の回転半径をR(m)、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することを特徴とする請求項10記載の移動体の旋回制御方法。
θ=360×V/{2π(R+d)}
【請求項14】
前記制御部は、移動体の中心と外部操作者の中心間の距離をd(m)、外部操作者の歩行速度をV(m/s)としたとき、次式に基づいて旋回速度θ(deg/s)を変更することを特徴とする請求項11記載の移動体の旋回制御方法。
θ=360×V/2πd

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−196493(P2009−196493A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40067(P2008−40067)
【出願日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】