移動体通信システム、方法、プログラム、移動体通信端末及びサーバ
【課題】コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行い、集客力の強化を行う。
【解決手段】移動体通信端末101、104の間で送受信を行う移動体通信システムに、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバ105と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置102と、前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部137と、前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部138とを備える。
【解決手段】移動体通信端末101、104の間で送受信を行う移動体通信システムに、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバ105と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置102と、前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部137と、前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部138とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツを提供する移動体通信システムに関する。特に、本発明は、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行う移動体通信システム、方法、プログラム、移動体通信端末及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、圧倒的な情報量のコンテンツを各通信機器がいつでも、且つ、どこにいても受信できる環境を作り出すことが可能となるユビキタス・ネットが普及している。
このようなユビキタス・ネットによれば、音楽、映像、ゲームなどのコンテンツ配信はもちろん、電子商取引などで届けられるコンテンツ、いわゆる「リッチ・コンテンツ」をいつまでも手に入れられるようになる。
【0003】
また、ユビキタス・ネットにより、各通信機器が送信可能となる情報量の制限が取り払われることで、様々な場所で、各通信機器が何らかの情報を常に発信し続ける環境が整うことになる。
しかしながら、逆に、ユビキタス・ネットで従来のビジネスが行えなくなる業種が存在するという問題がある。例えば、観光地のおみやげ物店に例示される対面販売を基本としてきた店舗は集客力を上げて、営業力により売り上げを伸ばすビジネス手法を取り扱っている。
【0004】
これらの業種は、ユビキタス・ネットにおいて顧客側だけに商品の選択肢を増やすのは避けたいと考える。
そこで集客を行うため、受信範囲が近距離しか電波が届かない通信手段を用いて、その店舗でしか受信できない魅力あるコンテンツの提供を考える。
その通信手段としては、例えば、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(Local Area Network)(IEEE(Institute of Electrial and Electronics Engineers)802.11b)などが例示される。
【0005】
これを実現すれば、魅力あるコンテンツを受信するために集客力があがる。しかしながら、以下の問題が存在する。
従来の移動体通信端末では一度受信したデータは、どこに居ようと他の移動体通信端末に送信可能であるということであるので、無制限にコンテンツが流通してしまい、コンテンツの希少性が薄れ、コンテンツの希少性の管理、保護という点においてコンテンツの魅力が落ちることを意味する。
【0006】
また、従来のコンテンツの管理、保護ではコピー禁止、コピー回数などを制御できるが、コンテンツの流通を完全に制限すると、集客力が落ちることを意味する。
このような問題に関連し以下の従来技術がある。
従来、コンテンツが不正にコピーできないようにして著作権者、流通会社、販売等の業界関係者の利益を保護できるコンテンツの配信システム及びその端末装置を得るため、端末から端末番号情報がコンテンツサーバに無線網を介して送り、コンテンツサーバがこの端末番号情報で暗号化して無線網を介して送信し、この暗号化されたコンテンツデータを端末が端末番号情報で復号することによって、他の端末の不正コピーを防止して著作権者、流通会社、販売等の業界関係者の利益を保護するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、コンテンツサーバからのコンテンツの不正コピーを防止するが、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
また、従来、限定地域内に特定の目的を持って集まる人間のその目的を、さらに満足させるリアルタイム放送の提供と、その放送に連動して可能となる販売促進法の実践に対して、コンピュータに限定範囲内で合法的に利用可能な、モバイラーが持つ通信装置の受信(受光)ロジックに対応する発信(発光)装置と、インターネットを介して管理サーバを選択的に設けることで、webサイト叉は携帯webサイト上に用意された各々の限定場所でのリアルタイム放送がモバイラーに提供され、さらに前記管理サーバに価格変更やリアルタイムCM情報等のリアルタイム販売促進情報が送信されることで、その瞬間、前記コンピュータ付近にいる顧客に各種の販売促進情報がリアルタイムで確実に提供されるものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に記載の従来技術は、顧客に各種の販売促進情報を提供するが、前述のように、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
また、従来、データが他のコンピュータに無制限に送信されるのを有効に防止して、作成者の利益を保護するのに好適なデータ送信抑止装置を提供するため、送信側コンピュータにおいて、送信許可回数データを送信対象データに関連付け、その送信対象データを送信し、受信側コンピュータにおいて、受信した送信対象データを再送信しようとするのに応じ、関連付けられている送信許可回数データに基づいて、送信の許可回数が減じる方向に送信許可回数データを更新し、送信の許可回数がないときには送信対象データの再送信を禁止するようになっているものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上記特許文献3に記載の従来技術では、送信の許可回数が減じる方向に送信許可回数データを更新し、送信の許可回数がないときには送信対象データの再送信を禁止するが、前述のように、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
【0009】
【特許文献1】特開2001−111541号公報
【特許文献2】特開2004−187249号公報
【特許文献3】特開平11−68713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行い、集客力を強化するための移動体通信システム、方法、プログラム、移動体通信端末及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記問題点を解決するために、移動体通信端末の間で送受信を行う移動体通信システムにおいて、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置と、前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部と、前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信システムを提供する。
【0012】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDに送信判定要否の情報を加え、加える前記送信判定要否の情報としてコンテンツの希少性を維持する場合は送信判定要の情報を加え、コンテンツの希少性を維持しない場合は送信判定不要の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、ヘッダに送信判定要の情報が加えられたコンテンツに対して前記送信許可装置からの送信許可情報の取得可否に応じて他の前記移動体通信端末への送信可否を判定し、送信判定要の情報がヘッダに加えられていないコンテンツに対して、送信許可情報の取得可否に拘わらず他の前記移動体通信端末に送信可と判定する。
【0013】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子を加え、前記送信許可装置からの前記送信許可情報に前記識別子の情報を付加し、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダに識別子と前記送信許可装置から取得した識別子を比較し一致する場合のみ移動体通信端末で取得したコンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定する。
【0014】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子及び送信判定要否の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバから取得したコンテンツのヘッダに識別子、送信判定要の情報がある場合で前記送信許可装置から送信許可情報を取得し、前記ヘッダの識別子と前記送信許可情報に付加された識別子を比較し一致した場合には、取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定する。
【0015】
さらに、前記コンテンツは音楽、映像、ゲーム、電子商取引などで届けられるデータを含むリッチ・コンテンツである。
さらに、前記送信許可装置は、赤外通信、Bluetooth、無線LANが含む近距離通信機能で近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を送信する。
【0016】
さらに、前記Bluetooth、無線LANを含む近距離通信機能では送信許可情報として特定の周波数の許可信号が出力される。
さらに、前記送信許可装置が表示板にバーコードを含む画像情報を送信許可情報として表示する場合、前記移動体通信端末では内蔵されるカメラで前記表示板の画像情報を撮影し、前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は撮影した前記画像情報を前記送信許可情報として取得する。
【0017】
さらに、前記送信許可装置が音声出力装置としてスピーカから音声情報で送信許可情報を出力している場合、前記移動体通信端末では内蔵されるマイクロフォンで音声情報を入力し前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は入力した音声情報を前記送信許可情報として取得する。
さらに、前記移動体通信端末は、前記コンテンツサーバからのコンテンツを、移動体通信ネットワークの基地局のアンテナから受信する。
【0018】
さらに、前記コンテンツサーバにコンテンツと共に前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部及び前記移動体通信端末の送信判定部のソフトウエアを保存し、前記移動体通信端末は前記コンテンツサーバから前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部のソフトウエアをダウンロードし、前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部の実行を行い、不要になったらダウンロードしたソフトウエアを削除する。
【0019】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信方法において、コンテンツを移動体通信端末に送信する工程と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供する工程と、前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定する工程と、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信する工程とを備えることを特徴とする移動体通信方法を提供する。
【0020】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信をコンピュータで実行するプログラムにおいて、移動体通信端末へのコンテンツの送信を実行する手順と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報の提供を実行する手順と、前記送信許可情報の受信の有無で他の移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信可否の判定を実行する手順と、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信を実行する手順とを備えることを特徴とする移動体通信をコンピュータで実行するプログラムを提供する。
【0021】
さらに、コンテンツを送受信する移動体通信端末において、コンテンツサーバからコンテンツを取得し、近距離範囲内に存在する送信許可装置から送信許可情報を取得するコンテンツ/送信許可情報取得部と、前記コンテンツ/送信許可情報取得部で前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信端末を提供する。
【0022】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバにおいて、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供し、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定させ、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定させるための送信許可装置とを備えることを特徴とする、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバを提供する。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツを移動体通信端末に送信し、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供し、前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定し、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信するようにしたので、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行うことが可能になり、集客力の強化も可能になった。
【0024】
すなわち、移動体通信端末、送信許可装置、コンテンツサーバからなる移動体通信システムを構築したので、移動体通信端末は特定の場所からの送信許可情報を受信に基づき送信可否を判定してコンテンツサーバからのコンテンツを限定した範囲からでしか他の移動体通信端末に送信されない。
すなわち、コンテンツサーバに直接アクセスする移動体通信端末には無条件にコンテンツが送信されるが、特定場所に存在する送信許可装置を介さずに、移動体通信端末間でコンテンツサーバから取得したコンテンツを相互に送信することに制限を加えた。
【0025】
このようにして、店舗、観光地などで集客を行うため、例えば、受信範囲が近距離しか電波が届かない上記の移動体通信システムを用いて、その店舗、観光地でしか受信できない魅力あるコンテンツの管理、保護が可能になる。
店舗、観光地などが顧客に魅力あるコンテンツを保有し、コンテンツを受信した顧客の移動体通信端末から他の移動体通信端末にコンテンツの送信できる場所を制限するため、コンテンツ送信可能な場所に顧客が集まるように仕向けることが可能になる。これにより、特定の場所でしか送信できないことでコンテンツの希少性を維持し、管理、保護し、集客力の強化が可能になる。
【0026】
また、コンテンツサーバからのコンテンツの希少性保持の有無に応じてコンテンツの送信の制限を加えることが可能になり、コンテンツの希少性が変化する場合にはコンテンツの希少性を柔軟に管理、保護することが可能になり、また店舗、観光地の集客力の強化に貢献可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る移動体通信システムのネットワークの概略構成を示す図である。本図に示すように、移動体通信システムは移動体通信端末101と移動体通信端末104とは移動通信ネットワーク103を介して無線で送受信を行うことが可能であり、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101、移動体通信端末104にコンテンツを提供し、送信許可装置102は、特定場所に位置し、近距離範囲からアクセスし、コンテンツを取得した移動体通信端末101に対してのみ他の移動体通信端末104にコンテンツの送信を許可するように構成されたシステムで、プログラム制御で動作する。
【0028】
ここに、移動体通信端末101と他の移動体通信端末104とは移動通信ネットワーク103だけでなく、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(Local Area Network)(IEEE802.11b))を含む既知の方法を介して送受信を行うこともできる。
コンテンツサーバ105はパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどで実現され、ハードディスクドライブ装置(HDD)などのコンテンツ保存装置、無線装置、無線送受信を行うアンテナ、制御ソフトウエアなどから構成され、コンテンツを内蔵し、移動体通信端末101から送信要求がある場合に移動体通信端末101に内蔵するコンテンツを送信する。
【0029】
また、コンテンツサーバ105に構成されるアンテナはコンテンツサーバ105と物理的に一体化している必要はなく、アンテナは移動通信ネットワーク103の基地局のアンテナ(無線アクセスポイント)であってもよく、移動体通信端末101がコンテンツを受信できる既知の方法で行えばよい。
送信許可装置102は特定の場所に存在し、送信許可装置102の位置から近距離範囲内に存在する移動体通信端末101に対してコンテンツの送信許可情報を与える。
【0030】
例えば、送信許可装置102は送信機であって、送信を行うアンテナ及び制御部から構成され、到達範囲が近距離である媒体を用いて、コンテンツサーバ105のコンテンツの送信許可情報を伝達するものであり、移動体通信端末101からの送信要求がある場合に移動体通信端末101に送信許可情報の送信を行う。
この場合、送信許可情報は、送信許可装置102と移動体通信端末101の間の距離によって、コンテンツの送信可否を決定する情報である。すなわち、コンテンツ送信は、移動体通信端末101が送信許可装置102の近距離範囲外に存在する場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限されることになる。
【0031】
移動体通信端末101及び送信許可装置102を安価に実現するためには、特別なプロトコルシーケンスを行わなくてもよく、例えば、単純に送信許可装置102は送信許可情報として特定の周波数で許可信号を送出するだけでもよい。
さらに、到達範囲が近距離である媒体としては赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(IEEE802.11b)などが例示される。
【0032】
移動体通信端末101、移動体通信端末104はコンテンツサーバ105にアクセスしコンテンツサーバ105からコンテンツを受信することが可能であるが、移動体通信端末101はコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを移動体通信端末104に送信するには送信許可装置102にアクセスし送信許可情報を取得しなければならず、逆に、移動体通信端末104はコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを移動体通信端末101に送信するには送信許可装置102にアクセスし送信許可情報を取得しなければならない。
【0033】
以上、詳細に構成を述べたが、図1におけるコンテンツサーバ105及び移動通信ネットワーク103、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(IEEE802.11b)は当業者にとってよく知られており、また本発明の特徴とは直接関係しないので、それらの詳細な構成の説明は省略する。
以下に詳細な説明を行う。
【0034】
図2は図1における移動体通信端末101の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、移動体通信端末101はアンテナ131、送受信部132、符号化/復号化部133、記憶部134、入出力部135、制御部136を有して構成される。
ここに、アンテナ131及び送受信部132は、移動体通信端末101の各通信方式に沿って電波の送受信を行うものであり、他の移動体通信端末104と送受信を行い、特に、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信し、送信許可装置102から送信許可情報を受信する。
【0035】
送受信部132の各通信方式としては、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)が挙げられる。W−CDMA方式の送受信部132は、分離結合器、発振器、PLL(Phase Locked Loop)、変復調部及びベースバンド信号処理を行う拡散・逆拡散、Rake受信器などから構成される。
【0036】
さらに、送受信部132は赤外線通信、Bluetooth、無線LAN機能を有する。
さらに、符号化/復号化部133は送受信データの符号化/復号化を行うものであり、移動体通信端末101の各通信方式又は送受信データのフォーマットに応じた符号化/復号化方式が用いられる。
【0037】
符号化/復号化部133としては、例えば、音声通話用の送受信データであれば、PCM(Pulse Code Modulation)、AMR(Adaptive Multi Rate)が挙げられる。
また、マルチメディア通信用の送受信データであれば、3G−324M、H.263,MPEG(Moving Picture Experts Group)−4、MPEG−2などが挙げられる。
【0038】
このように、様々な符号化/復号化方式により、符号化/復号化処理が行われる。なお、送受信データによっては、符号化/復号化部133での処理を必要としないものもある。
さらに、記憶部134は送受信データを保存するものであり、特に、コンテンツサーバ105から受信したコンテンツを保存し、送信許可装置102から受信した送信許可情報を保存する。
【0039】
記憶部134としては、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Randam Access Memory)、IC(Integrated Circuit)カード、メモリカード、著作権保護機能付きメモリカード、ディスク装置などが挙げられる。
入出力部135は、移動体通信端末101における外部インタフェースの機能を担う。入出力部135としては、例えば、マイクロフォン、スピーカなどの通話装置、LCD(液晶表示部)をはじめとする表示装置、CCD(電荷結合素子)カメラをはじめとする入力装置、また、データ通信用インタフェースであるUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394,Bluetoothなどが挙げられる。
【0040】
また、入出力部135には音声情報を音声認識処理し、バーコードのような画像情報を読み取る機能がある。
制御部136は、移動体通信端末101における各種処理を制御するものであり、通信に関する制御を行うコンテンツ/送信許可情報取得部137と、送信可否を判定する送信判定部138を有して構成され、コンテンツ/送信許可情報取得部137、送信判定部138はソフトウエアで構成される。
【0041】
ここに、コンテンツ/送信許可情報取得部137は送受信部132、符号化/復号化部133、入出力部135の制御を行い、特に、コンテンツサーバ105、送信許可装置102との送受信を行う。
さらに、送信判定部138は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105からコンテンツを受信したら他の移動体通信端末101に対する送信可否を判定する。
【0042】
このため、送信判定部138はコンテンツサーバ105からコンテンツを受信したら、送信許可装置102に対して送信許可情報の要求を行い、送信許可装置102から受信した送信許可情報に基づいてコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することについて送信許否の判定を行う。
これにより、移動体通信端末101は、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信しても無条件に他の移動体通信端末104にコンテンツを送信できず、送信許可装置102に対して送信許可情報を要求し送信許可装置102から送信許可情報を受信した場合に限りコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することができるが、送信許可装置102に対して送信許可情報を要求したにも拘わらず送信許可装置102から送信許可情報を受信できない場合にはコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することができない。
【0043】
なお、送信許可装置102の表示板にバーコードを含む画像情報として送信許可情報が表示されている場合には、入出力部135のカメラで撮影し、画像情報を読み取り、送信許可情報を取得する。
さらに、送信許可装置102のスピーカの音声出力装置から音声情報として送信許可情報が出力されている場合には、入出力部135のマイクロフォンで音声情報を入力し、音声情報を音声認識処理し、送信許可情報を取得する。
【0044】
図3は図1におけるコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの構成を示す図である。本図に示すように、コンテンツサーバ105から送信されるコンテンツのデータは、コンテンツの本体の情報を示すヘッダ部と、コンテンツの本体であるペイロード部から構成され、コンテンツは音楽、映像、ゲームなどのコンテンツ、電子商取引などで届けられるコンテンツ、いわゆる「リッチ・コンテンツ」が挙げられる。
【0045】
図4は図1における送信許可装置102と移動体通信端末101との距離関係を示す図である。送信許可装置102は送信許可情報の信号を送信するが、前述のように、到達範囲が近距離であるので、本図に示すように、送信許可装置102の送信が到達する範囲を到達範囲Xとする。
移動体通信端末101は、到達範囲X内のAに位置する場合、送信許可装置102から送出される送信許可情報の信号の到達範囲X内であって受信が可能である。この場合、移動体通信端末101の送信判定部138はコンテンツの送信許可情報の要求に対してコンテンツの送信を可と判定する。
【0046】
移動体通信端末101は、到達範囲X外のBに位置する場合、送信許可情報の送信要求を試みても、送信許可装置102から送出される送信許可情報の信号の到達範囲X外であって、受信が不可能である。この場合、移動体通信端末101の送信判定部138はコンテンツの送信許可情報の要求に対してコンテンツの送信を不可と判定する。
図5は図1におけるコンテンツサーバ105の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ201において、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により送信要求があるか否かを判断する。送信要求が無い場合には処理を終了する。
【0047】
ステップ202において、送信要求がある場合には、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101にコンテンツを送信し、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により受信したコンテンツを記憶部134に保存し、処理を終了する。
図6は図1における送信許可装置102の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ211において、送信許可装置102は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により送信要求があるか否かを判断する。送信要求が無い場合には処理を終了する。
【0048】
ステップ212において、送信要求がある場合には、送信許可装置102は移動体通信端末101に送信許可情報を送信し、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により受信した送信許可情報を記憶部134に保存し、処理を終了する。
図7は図1における移動体通信システムの動作例を説明するシーケンス図である。本図に示すように、シーケンス221において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により、コンテンツサーバ105に対してコンテンツの送信要求を行う。
【0049】
シーケンス222において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137により、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信し取得する。移動体通信端末101に内蔵される入出力部135に取得したコンテンツが表示され、記憶部134に取得したコンテンツが保存される。これらの受信、表示、保存は移動体通信端末101の既知の動作で行われる。
【0050】
シーケンス223において、移動体通信端末101のユーザが他の移動体通信端末104にコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを送信することを望む場合には、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御より、送信許可装置102に対してコンテンツの送信許可情報の送信要求を行う。
シーケンス224において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御より、送信許可装置102から送信許可情報を受信する。
【0051】
シーケンス225において、移動体通信端末101の送信判定部138により、送信許可情報を受信した場合にはコンテンツを送信可能との判定を行う。送信許可装置102に送信要求したにも拘わらず、送信許可装置102から送信許可情報を受信しない場合にはコンテンツの送信不可と判定する。これにより、コンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0052】
シーケンス226において、移動体通信端末101の送信判定部138により、コンテンツの送信可能と判定した場合には、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により、送信先である移動体通信端末104に対して、移動通信ネットワーク103を介して、コンテンツサーバ105から取得したコンテンツを送信する。
【0053】
したがって、本発明によれば、移動体通信端末101、送信許可装置102、コンテンツサーバ105からなる移動体通信システムを構築したので、移動体通信端末101は特定の場所からの送信許可情報を受信に基づき送信可否を判定してコンテンツサーバ105からのコンテンツを限定した範囲からでしか他の移動体通信端末104に送信されないことである。
【0054】
すなわち、コンテンツサーバ105に直接アクセスする移動体通信端末には無条件にコンテンツが送信されるが、コンテンツサーバ105を介さずに、移動体通信端末間でコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを相互に送信することに制限を加えた。
このようにして、店舗、観光地などで集客を行うため、受信範囲が近距離しか電波が届かない上記の移動体通信システムを用いて、その店舗、観光地でしか受信できない魅力あるコンテンツの管理、保護、集客力の強化が可能になる。
【0055】
店舗、観光地などが顧客に魅力あるコンテンツを保有し、コンテンツを受信した顧客の移動体通信端末から他の移動体通信端末にコンテンツの送信できる場所を制限するため、コンテンツ送信可能な場所に顧客が集まるように仕向けることが可能になる。これにより、特定の場所でしか送信できないことでコンテンツの希少性を維持し、管理、保護し、集客力を強化することが可能になる。
【実施例1】
【0056】
コンテンツサーバ105が保有するコンテンツには希少性を保持すべきものと保持しなくてもよいものがある。この場合の取り扱いについて以下に説明する。
図8は図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの別の構成を示す図である。本図(a)に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダ部にはコンテンツの流通技術のなかでよく知られているコンテンツIDが存在し、このコンテンツIDにコンテンツの送信判定要否を示す情報を加える。
【0057】
すなわち、本図(a)に示すように、コンテンツの希少性を維持すべき場合、コンテンツのヘッダ部のコンテンツIDに送信判定要の情報を加える。
本図(b)に示すように、コンテンツの希少性を維持しなくてもよい場合、コンテンツのヘッダ部のコンテンツIDに送信判定不要の情報を加える。
なお、移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否の判定を行う機能が追加される。
【0058】
図9は図1の移動体通信システムの動作で図8のコンテンツIDに含まれる送信判定要否の情報の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ231において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
ステップ232において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では送信判定要の情報があるか否かを判定する。送信判定部138で送信判定不要の情報を含む判定をした場合にはステップ235に進む。
【0059】
すなわち、送信判定不要の場合には、送信許可装置102から送信許可情報を必要とせず、無条件に移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が可能になる。
ステップ233において、送信判定部138で送信判定要の情報を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
【0060】
ステップ234において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。
すなわち、送信判定要のコンテンツの場合には送信許可情報を得られない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限される。これによりコンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0061】
ステップ235において、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可情報を受信した場合には送信判定部138では送信可と判定し移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へコンテンツの送信が可能になる。
このように、コンテンツサーバ105からのコンテンツの希少性保持の有無に応じてコンテンツの送信の制限を加えることが可能になり、コンテンツの希少性が変化する場合にはコンテンツの希少性を柔軟に管理、保護することが可能になり、また店舗、観光地の集客力の強化に貢献可能となる。
【実施例2】
【0062】
複数の店舗、観光地の各で提供するコンテンツに対して混同することなく、移動体端末装置間のコンテンツの送信の制限を以下のように行う必要がある。
図10は図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの他の構成を示す図である。本図に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダのコンテンツIDにコンテンツの識別子示す情報を加える。この識別子は店舗、観光地を含むコンテンツ所有者が管理し保護するコンテンツを識別するものである。
【0063】
これに対して、送信許可装置102では送信許可情報にコンテンツサーバ105が指定する識別子の情報を付加する。
移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる識別子を判定する機能が追加される。
図11は図1の移動体通信システムの動作で図10のコンテンツIDに含まれる識別子の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ241において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
【0064】
ステップ242において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では識別子があるか否かを判定する。送信判定部138で識別子を含まない判定をした場合には処理を終了する。
すなわち、識別子を含まない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が不可能になる。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0065】
ステップ243において、送信判定部138で識別子を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
ステップ244において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。送信許可装置102に送信要求したにも拘わらず、送信許可装置102から送信許可情報を受信しない場合にはコンテンツの送信不可と判定する。これにより、コンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0066】
ステップ245において、移動体通信端末101の送信判定部138ではコンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダのコンテンツIDに含まれる識別子と送信許可装置102から取得した送信許可情報に付加されている識別子とを比較する。一致しない場合には処理を終了する。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
ステップ246において、一致する場合のみ、取得したコンテンツを移動体通信端末101から他の移動体通信端末104にコンテンツの送信可能と判定し、処理を終了する。
【実施例3】
【0067】
図12は図3の変形例であり、図8と図10の組み合わせでコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータのさらなる他の構成を示す図である。
本図に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダのコンテンツIDにコンテンツの送信判定要否を示す情報及びコンテンツの識別子示す情報を加える。
【0068】
さらに、移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否の判定を行う機能が追加される。
送信許可装置102では送信許可情報にコンテンツサーバ105が指定する識別子の情報を付加する。
【0069】
移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否及び識別子の判定を行う機能が加えられる。
図13は図1の移動体通信システムの動作で図12のコンテンツIDに含まれる識別子、送信判定要否の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ251において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
【0070】
ステップ252において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では識別子があるか否かを判定する。送信判定部138で識別子を含まない判定をした場合には処理を終了する。
すなわち、識別子を含まない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が不可能になる。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0071】
ステップ253において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では送信判定要の情報があるか否かを判定する。送信判定部138で送信判定不要の情報を含む判定をした場合には処理を終了する。
ステップ254において、送信判定部138で送信判定要の情報を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
【0072】
ステップ255において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。
すなわち、送信判定要のコンテンツの場合には送信許可情報を得られない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限される。これによりコンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0073】
ステップ256において、移動体通信端末101の送信判定部138ではコンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダのコンテンツIDに含まれる識別子と送信許可装置102から取得した送信許可情報に付加されている識別子とを比較する。一致しない場合には処理を終了する。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0074】
ステップ257において、一致する場合のみ、取得したコンテンツを移動体通信端末101から他の移動体通信端末104にコンテンツの送信可能と判定し、処理を終了する。
このようにして、送信判定要否を示す情報によりコンテンツサーバ105が保有するコンテンツの希少性の有無に応じてコンテンツを管理、保護し、同時にコンテンツの識別子を示す情報により店舗、観光地の所有するコンテンツの混同を防止する。
【実施例4】
【0075】
図14は図1における送信許可装置102の変形例を示す図である。本図に示すように、到達範囲が近距離である媒体として送信許可装置102は表示板で構成することも可能である。その場合、例えば、バーコードを代表とする画像情報を利用することにより、送信許可装置102としてバーコードの媒体は移動体通信端末101に内蔵されるカメラにより撮影される。移動体通信端末101はバーコードを読み取る機能を有し、カメラで撮影したバーコードを読み取る。送信許可装置102の到達範囲はカメラの撮影範囲となる。
【実施例5】
【0076】
図15は図1における送信許可装置102の別の変形例を示す図である。本図に示すように、到達範囲が近距離である媒体として送信許可装置102はスピーカ、モデムなどの音声出力装置で構成することも可能である。その場合、例えば、スピーカ、モデムを代表とする音声情報を利用することにより、送信許可装置102として音声出力装置の媒体は移動体通信端末101に内蔵されるマイクロフォンにより読み取られ、送信許可装置102の到達距離はマイクロフォンの感度範囲となる。
【実施例6】
【0077】
コンテンツサーバ105にはコンテンツと共に移動体通信端末101の送信判定部138のソフトウエアを保存する。移動体通信端末101は、コンテンツサーバ105にアクセスしコンテンツサーバ105から送信判定部138のソフトウエアをダウンロードし、記憶部134に保存する。制御部136に記憶部134からダウンロードしたソフトウエアを読み出し、送信判定部138を形成し、送信判定部138を実行する。不要になったらダウンロードしたソフトウエアを記憶部134から削除するようにしてもよい。移動体通信端末101への負担を軽減するためである。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上の説明では、移動体端末装置について行ったが、これに限定されず、携帯電話機、PHS(簡易携帯電話機)、PDA(携帯情報端末)についても本発明の利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る移動体通信システムのネットワークの概略構成を示す図である。
【図2】図1における移動体通信端末101の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1におけるコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの構成を示す図である。
【図4】図1における送信許可装置102と移動体通信端末101との距離関係を示す図である。
【図5】図1におけるコンテンツサーバ105の動作例を説明するフローチャート図である。
【図6】図1における送信許可装置102の動作例を説明するフローチャート図である。
【図7】図1における移動体通信システムの動作例を説明するシーケンス図である。
【図8】図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの別の構成を示す図である。
【図9】図1の移動体通信システムの動作で図8のコンテンツIDに含まれる送信判定要否の情報の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図10】図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの他の構成を示す図である。
【図11】図1の移動体通信システムの動作で図10のコンテンツIDに含まれる識別子の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図12】図3の変形例であり、図8と図10の組み合わせでコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータのさらなる他の構成を示す図である。
【図13】図1の移動体通信システムの動作で図12のコンテンツIDに含まれる識別子、送信判定要否の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図14】図1における送信許可装置102の変形例を示す図である。
【図15】図1における送信許可装置102の別の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
101、104…移動体通信端末
102…送信許可装置
103…移動通信ネットワーク
105…コンテンツサーバ
131…アンテナ
132…送受信部
133…符号化/復号化部
134…記憶部
135…入出力部
136…制御部
137…コンテンツ/送信許可情報取得部
138…送信判定部
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツを提供する移動体通信システムに関する。特に、本発明は、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行う移動体通信システム、方法、プログラム、移動体通信端末及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、圧倒的な情報量のコンテンツを各通信機器がいつでも、且つ、どこにいても受信できる環境を作り出すことが可能となるユビキタス・ネットが普及している。
このようなユビキタス・ネットによれば、音楽、映像、ゲームなどのコンテンツ配信はもちろん、電子商取引などで届けられるコンテンツ、いわゆる「リッチ・コンテンツ」をいつまでも手に入れられるようになる。
【0003】
また、ユビキタス・ネットにより、各通信機器が送信可能となる情報量の制限が取り払われることで、様々な場所で、各通信機器が何らかの情報を常に発信し続ける環境が整うことになる。
しかしながら、逆に、ユビキタス・ネットで従来のビジネスが行えなくなる業種が存在するという問題がある。例えば、観光地のおみやげ物店に例示される対面販売を基本としてきた店舗は集客力を上げて、営業力により売り上げを伸ばすビジネス手法を取り扱っている。
【0004】
これらの業種は、ユビキタス・ネットにおいて顧客側だけに商品の選択肢を増やすのは避けたいと考える。
そこで集客を行うため、受信範囲が近距離しか電波が届かない通信手段を用いて、その店舗でしか受信できない魅力あるコンテンツの提供を考える。
その通信手段としては、例えば、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(Local Area Network)(IEEE(Institute of Electrial and Electronics Engineers)802.11b)などが例示される。
【0005】
これを実現すれば、魅力あるコンテンツを受信するために集客力があがる。しかしながら、以下の問題が存在する。
従来の移動体通信端末では一度受信したデータは、どこに居ようと他の移動体通信端末に送信可能であるということであるので、無制限にコンテンツが流通してしまい、コンテンツの希少性が薄れ、コンテンツの希少性の管理、保護という点においてコンテンツの魅力が落ちることを意味する。
【0006】
また、従来のコンテンツの管理、保護ではコピー禁止、コピー回数などを制御できるが、コンテンツの流通を完全に制限すると、集客力が落ちることを意味する。
このような問題に関連し以下の従来技術がある。
従来、コンテンツが不正にコピーできないようにして著作権者、流通会社、販売等の業界関係者の利益を保護できるコンテンツの配信システム及びその端末装置を得るため、端末から端末番号情報がコンテンツサーバに無線網を介して送り、コンテンツサーバがこの端末番号情報で暗号化して無線網を介して送信し、この暗号化されたコンテンツデータを端末が端末番号情報で復号することによって、他の端末の不正コピーを防止して著作権者、流通会社、販売等の業界関係者の利益を保護するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、コンテンツサーバからのコンテンツの不正コピーを防止するが、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
また、従来、限定地域内に特定の目的を持って集まる人間のその目的を、さらに満足させるリアルタイム放送の提供と、その放送に連動して可能となる販売促進法の実践に対して、コンピュータに限定範囲内で合法的に利用可能な、モバイラーが持つ通信装置の受信(受光)ロジックに対応する発信(発光)装置と、インターネットを介して管理サーバを選択的に設けることで、webサイト叉は携帯webサイト上に用意された各々の限定場所でのリアルタイム放送がモバイラーに提供され、さらに前記管理サーバに価格変更やリアルタイムCM情報等のリアルタイム販売促進情報が送信されることで、その瞬間、前記コンピュータ付近にいる顧客に各種の販売促進情報がリアルタイムで確実に提供されるものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に記載の従来技術は、顧客に各種の販売促進情報を提供するが、前述のように、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
また、従来、データが他のコンピュータに無制限に送信されるのを有効に防止して、作成者の利益を保護するのに好適なデータ送信抑止装置を提供するため、送信側コンピュータにおいて、送信許可回数データを送信対象データに関連付け、その送信対象データを送信し、受信側コンピュータにおいて、受信した送信対象データを再送信しようとするのに応じ、関連付けられている送信許可回数データに基づいて、送信の許可回数が減じる方向に送信許可回数データを更新し、送信の許可回数がないときには送信対象データの再送信を禁止するようになっているものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上記特許文献3に記載の従来技術では、送信の許可回数が減じる方向に送信許可回数データを更新し、送信の許可回数がないときには送信対象データの再送信を禁止するが、前述のように、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持するのではない。
【0009】
【特許文献1】特開2001−111541号公報
【特許文献2】特開2004−187249号公報
【特許文献3】特開平11−68713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行い、集客力を強化するための移動体通信システム、方法、プログラム、移動体通信端末及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記問題点を解決するために、移動体通信端末の間で送受信を行う移動体通信システムにおいて、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置と、前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部と、前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信システムを提供する。
【0012】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDに送信判定要否の情報を加え、加える前記送信判定要否の情報としてコンテンツの希少性を維持する場合は送信判定要の情報を加え、コンテンツの希少性を維持しない場合は送信判定不要の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、ヘッダに送信判定要の情報が加えられたコンテンツに対して前記送信許可装置からの送信許可情報の取得可否に応じて他の前記移動体通信端末への送信可否を判定し、送信判定要の情報がヘッダに加えられていないコンテンツに対して、送信許可情報の取得可否に拘わらず他の前記移動体通信端末に送信可と判定する。
【0013】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子を加え、前記送信許可装置からの前記送信許可情報に前記識別子の情報を付加し、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダに識別子と前記送信許可装置から取得した識別子を比較し一致する場合のみ移動体通信端末で取得したコンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定する。
【0014】
さらに、前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子及び送信判定要否の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバから取得したコンテンツのヘッダに識別子、送信判定要の情報がある場合で前記送信許可装置から送信許可情報を取得し、前記ヘッダの識別子と前記送信許可情報に付加された識別子を比較し一致した場合には、取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定する。
【0015】
さらに、前記コンテンツは音楽、映像、ゲーム、電子商取引などで届けられるデータを含むリッチ・コンテンツである。
さらに、前記送信許可装置は、赤外通信、Bluetooth、無線LANが含む近距離通信機能で近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を送信する。
【0016】
さらに、前記Bluetooth、無線LANを含む近距離通信機能では送信許可情報として特定の周波数の許可信号が出力される。
さらに、前記送信許可装置が表示板にバーコードを含む画像情報を送信許可情報として表示する場合、前記移動体通信端末では内蔵されるカメラで前記表示板の画像情報を撮影し、前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は撮影した前記画像情報を前記送信許可情報として取得する。
【0017】
さらに、前記送信許可装置が音声出力装置としてスピーカから音声情報で送信許可情報を出力している場合、前記移動体通信端末では内蔵されるマイクロフォンで音声情報を入力し前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は入力した音声情報を前記送信許可情報として取得する。
さらに、前記移動体通信端末は、前記コンテンツサーバからのコンテンツを、移動体通信ネットワークの基地局のアンテナから受信する。
【0018】
さらに、前記コンテンツサーバにコンテンツと共に前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部及び前記移動体通信端末の送信判定部のソフトウエアを保存し、前記移動体通信端末は前記コンテンツサーバから前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部のソフトウエアをダウンロードし、前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部の実行を行い、不要になったらダウンロードしたソフトウエアを削除する。
【0019】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信方法において、コンテンツを移動体通信端末に送信する工程と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供する工程と、前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定する工程と、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信する工程とを備えることを特徴とする移動体通信方法を提供する。
【0020】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信をコンピュータで実行するプログラムにおいて、移動体通信端末へのコンテンツの送信を実行する手順と、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報の提供を実行する手順と、前記送信許可情報の受信の有無で他の移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信可否の判定を実行する手順と、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信を実行する手順とを備えることを特徴とする移動体通信をコンピュータで実行するプログラムを提供する。
【0021】
さらに、コンテンツを送受信する移動体通信端末において、コンテンツサーバからコンテンツを取得し、近距離範囲内に存在する送信許可装置から送信許可情報を取得するコンテンツ/送信許可情報取得部と、前記コンテンツ/送信許可情報取得部で前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信端末を提供する。
【0022】
さらに、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバにおいて、コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供し、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定させ、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定させるための送信許可装置とを備えることを特徴とする、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバを提供する。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明によれば、コンテンツを移動体通信端末に送信し、近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供し、前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定し、送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信するようにしたので、コンテンツの流通に対してコンテンツの希少性を維持し、コンテンツの魅力を維持する管理、保護を行うことが可能になり、集客力の強化も可能になった。
【0024】
すなわち、移動体通信端末、送信許可装置、コンテンツサーバからなる移動体通信システムを構築したので、移動体通信端末は特定の場所からの送信許可情報を受信に基づき送信可否を判定してコンテンツサーバからのコンテンツを限定した範囲からでしか他の移動体通信端末に送信されない。
すなわち、コンテンツサーバに直接アクセスする移動体通信端末には無条件にコンテンツが送信されるが、特定場所に存在する送信許可装置を介さずに、移動体通信端末間でコンテンツサーバから取得したコンテンツを相互に送信することに制限を加えた。
【0025】
このようにして、店舗、観光地などで集客を行うため、例えば、受信範囲が近距離しか電波が届かない上記の移動体通信システムを用いて、その店舗、観光地でしか受信できない魅力あるコンテンツの管理、保護が可能になる。
店舗、観光地などが顧客に魅力あるコンテンツを保有し、コンテンツを受信した顧客の移動体通信端末から他の移動体通信端末にコンテンツの送信できる場所を制限するため、コンテンツ送信可能な場所に顧客が集まるように仕向けることが可能になる。これにより、特定の場所でしか送信できないことでコンテンツの希少性を維持し、管理、保護し、集客力の強化が可能になる。
【0026】
また、コンテンツサーバからのコンテンツの希少性保持の有無に応じてコンテンツの送信の制限を加えることが可能になり、コンテンツの希少性が変化する場合にはコンテンツの希少性を柔軟に管理、保護することが可能になり、また店舗、観光地の集客力の強化に貢献可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る移動体通信システムのネットワークの概略構成を示す図である。本図に示すように、移動体通信システムは移動体通信端末101と移動体通信端末104とは移動通信ネットワーク103を介して無線で送受信を行うことが可能であり、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101、移動体通信端末104にコンテンツを提供し、送信許可装置102は、特定場所に位置し、近距離範囲からアクセスし、コンテンツを取得した移動体通信端末101に対してのみ他の移動体通信端末104にコンテンツの送信を許可するように構成されたシステムで、プログラム制御で動作する。
【0028】
ここに、移動体通信端末101と他の移動体通信端末104とは移動通信ネットワーク103だけでなく、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(Local Area Network)(IEEE802.11b))を含む既知の方法を介して送受信を行うこともできる。
コンテンツサーバ105はパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどで実現され、ハードディスクドライブ装置(HDD)などのコンテンツ保存装置、無線装置、無線送受信を行うアンテナ、制御ソフトウエアなどから構成され、コンテンツを内蔵し、移動体通信端末101から送信要求がある場合に移動体通信端末101に内蔵するコンテンツを送信する。
【0029】
また、コンテンツサーバ105に構成されるアンテナはコンテンツサーバ105と物理的に一体化している必要はなく、アンテナは移動通信ネットワーク103の基地局のアンテナ(無線アクセスポイント)であってもよく、移動体通信端末101がコンテンツを受信できる既知の方法で行えばよい。
送信許可装置102は特定の場所に存在し、送信許可装置102の位置から近距離範囲内に存在する移動体通信端末101に対してコンテンツの送信許可情報を与える。
【0030】
例えば、送信許可装置102は送信機であって、送信を行うアンテナ及び制御部から構成され、到達範囲が近距離である媒体を用いて、コンテンツサーバ105のコンテンツの送信許可情報を伝達するものであり、移動体通信端末101からの送信要求がある場合に移動体通信端末101に送信許可情報の送信を行う。
この場合、送信許可情報は、送信許可装置102と移動体通信端末101の間の距離によって、コンテンツの送信可否を決定する情報である。すなわち、コンテンツ送信は、移動体通信端末101が送信許可装置102の近距離範囲外に存在する場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限されることになる。
【0031】
移動体通信端末101及び送信許可装置102を安価に実現するためには、特別なプロトコルシーケンスを行わなくてもよく、例えば、単純に送信許可装置102は送信許可情報として特定の周波数で許可信号を送出するだけでもよい。
さらに、到達範囲が近距離である媒体としては赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(IEEE802.11b)などが例示される。
【0032】
移動体通信端末101、移動体通信端末104はコンテンツサーバ105にアクセスしコンテンツサーバ105からコンテンツを受信することが可能であるが、移動体通信端末101はコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを移動体通信端末104に送信するには送信許可装置102にアクセスし送信許可情報を取得しなければならず、逆に、移動体通信端末104はコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを移動体通信端末101に送信するには送信許可装置102にアクセスし送信許可情報を取得しなければならない。
【0033】
以上、詳細に構成を述べたが、図1におけるコンテンツサーバ105及び移動通信ネットワーク103、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN(IEEE802.11b)は当業者にとってよく知られており、また本発明の特徴とは直接関係しないので、それらの詳細な構成の説明は省略する。
以下に詳細な説明を行う。
【0034】
図2は図1における移動体通信端末101の概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、移動体通信端末101はアンテナ131、送受信部132、符号化/復号化部133、記憶部134、入出力部135、制御部136を有して構成される。
ここに、アンテナ131及び送受信部132は、移動体通信端末101の各通信方式に沿って電波の送受信を行うものであり、他の移動体通信端末104と送受信を行い、特に、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信し、送信許可装置102から送信許可情報を受信する。
【0035】
送受信部132の各通信方式としては、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)が挙げられる。W−CDMA方式の送受信部132は、分離結合器、発振器、PLL(Phase Locked Loop)、変復調部及びベースバンド信号処理を行う拡散・逆拡散、Rake受信器などから構成される。
【0036】
さらに、送受信部132は赤外線通信、Bluetooth、無線LAN機能を有する。
さらに、符号化/復号化部133は送受信データの符号化/復号化を行うものであり、移動体通信端末101の各通信方式又は送受信データのフォーマットに応じた符号化/復号化方式が用いられる。
【0037】
符号化/復号化部133としては、例えば、音声通話用の送受信データであれば、PCM(Pulse Code Modulation)、AMR(Adaptive Multi Rate)が挙げられる。
また、マルチメディア通信用の送受信データであれば、3G−324M、H.263,MPEG(Moving Picture Experts Group)−4、MPEG−2などが挙げられる。
【0038】
このように、様々な符号化/復号化方式により、符号化/復号化処理が行われる。なお、送受信データによっては、符号化/復号化部133での処理を必要としないものもある。
さらに、記憶部134は送受信データを保存するものであり、特に、コンテンツサーバ105から受信したコンテンツを保存し、送信許可装置102から受信した送信許可情報を保存する。
【0039】
記憶部134としては、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Randam Access Memory)、IC(Integrated Circuit)カード、メモリカード、著作権保護機能付きメモリカード、ディスク装置などが挙げられる。
入出力部135は、移動体通信端末101における外部インタフェースの機能を担う。入出力部135としては、例えば、マイクロフォン、スピーカなどの通話装置、LCD(液晶表示部)をはじめとする表示装置、CCD(電荷結合素子)カメラをはじめとする入力装置、また、データ通信用インタフェースであるUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394,Bluetoothなどが挙げられる。
【0040】
また、入出力部135には音声情報を音声認識処理し、バーコードのような画像情報を読み取る機能がある。
制御部136は、移動体通信端末101における各種処理を制御するものであり、通信に関する制御を行うコンテンツ/送信許可情報取得部137と、送信可否を判定する送信判定部138を有して構成され、コンテンツ/送信許可情報取得部137、送信判定部138はソフトウエアで構成される。
【0041】
ここに、コンテンツ/送信許可情報取得部137は送受信部132、符号化/復号化部133、入出力部135の制御を行い、特に、コンテンツサーバ105、送信許可装置102との送受信を行う。
さらに、送信判定部138は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105からコンテンツを受信したら他の移動体通信端末101に対する送信可否を判定する。
【0042】
このため、送信判定部138はコンテンツサーバ105からコンテンツを受信したら、送信許可装置102に対して送信許可情報の要求を行い、送信許可装置102から受信した送信許可情報に基づいてコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することについて送信許否の判定を行う。
これにより、移動体通信端末101は、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信しても無条件に他の移動体通信端末104にコンテンツを送信できず、送信許可装置102に対して送信許可情報を要求し送信許可装置102から送信許可情報を受信した場合に限りコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することができるが、送信許可装置102に対して送信許可情報を要求したにも拘わらず送信許可装置102から送信許可情報を受信できない場合にはコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを他の移動体通信端末104に送信することができない。
【0043】
なお、送信許可装置102の表示板にバーコードを含む画像情報として送信許可情報が表示されている場合には、入出力部135のカメラで撮影し、画像情報を読み取り、送信許可情報を取得する。
さらに、送信許可装置102のスピーカの音声出力装置から音声情報として送信許可情報が出力されている場合には、入出力部135のマイクロフォンで音声情報を入力し、音声情報を音声認識処理し、送信許可情報を取得する。
【0044】
図3は図1におけるコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの構成を示す図である。本図に示すように、コンテンツサーバ105から送信されるコンテンツのデータは、コンテンツの本体の情報を示すヘッダ部と、コンテンツの本体であるペイロード部から構成され、コンテンツは音楽、映像、ゲームなどのコンテンツ、電子商取引などで届けられるコンテンツ、いわゆる「リッチ・コンテンツ」が挙げられる。
【0045】
図4は図1における送信許可装置102と移動体通信端末101との距離関係を示す図である。送信許可装置102は送信許可情報の信号を送信するが、前述のように、到達範囲が近距離であるので、本図に示すように、送信許可装置102の送信が到達する範囲を到達範囲Xとする。
移動体通信端末101は、到達範囲X内のAに位置する場合、送信許可装置102から送出される送信許可情報の信号の到達範囲X内であって受信が可能である。この場合、移動体通信端末101の送信判定部138はコンテンツの送信許可情報の要求に対してコンテンツの送信を可と判定する。
【0046】
移動体通信端末101は、到達範囲X外のBに位置する場合、送信許可情報の送信要求を試みても、送信許可装置102から送出される送信許可情報の信号の到達範囲X外であって、受信が不可能である。この場合、移動体通信端末101の送信判定部138はコンテンツの送信許可情報の要求に対してコンテンツの送信を不可と判定する。
図5は図1におけるコンテンツサーバ105の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ201において、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により送信要求があるか否かを判断する。送信要求が無い場合には処理を終了する。
【0047】
ステップ202において、送信要求がある場合には、コンテンツサーバ105は移動体通信端末101にコンテンツを送信し、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により受信したコンテンツを記憶部134に保存し、処理を終了する。
図6は図1における送信許可装置102の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ211において、送信許可装置102は移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により送信要求があるか否かを判断する。送信要求が無い場合には処理を終了する。
【0048】
ステップ212において、送信要求がある場合には、送信許可装置102は移動体通信端末101に送信許可情報を送信し、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により受信した送信許可情報を記憶部134に保存し、処理を終了する。
図7は図1における移動体通信システムの動作例を説明するシーケンス図である。本図に示すように、シーケンス221において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により、コンテンツサーバ105に対してコンテンツの送信要求を行う。
【0049】
シーケンス222において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137により、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信し取得する。移動体通信端末101に内蔵される入出力部135に取得したコンテンツが表示され、記憶部134に取得したコンテンツが保存される。これらの受信、表示、保存は移動体通信端末101の既知の動作で行われる。
【0050】
シーケンス223において、移動体通信端末101のユーザが他の移動体通信端末104にコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを送信することを望む場合には、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御より、送信許可装置102に対してコンテンツの送信許可情報の送信要求を行う。
シーケンス224において、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御より、送信許可装置102から送信許可情報を受信する。
【0051】
シーケンス225において、移動体通信端末101の送信判定部138により、送信許可情報を受信した場合にはコンテンツを送信可能との判定を行う。送信許可装置102に送信要求したにも拘わらず、送信許可装置102から送信許可情報を受信しない場合にはコンテンツの送信不可と判定する。これにより、コンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0052】
シーケンス226において、移動体通信端末101の送信判定部138により、コンテンツの送信可能と判定した場合には、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137の制御により、送信先である移動体通信端末104に対して、移動通信ネットワーク103を介して、コンテンツサーバ105から取得したコンテンツを送信する。
【0053】
したがって、本発明によれば、移動体通信端末101、送信許可装置102、コンテンツサーバ105からなる移動体通信システムを構築したので、移動体通信端末101は特定の場所からの送信許可情報を受信に基づき送信可否を判定してコンテンツサーバ105からのコンテンツを限定した範囲からでしか他の移動体通信端末104に送信されないことである。
【0054】
すなわち、コンテンツサーバ105に直接アクセスする移動体通信端末には無条件にコンテンツが送信されるが、コンテンツサーバ105を介さずに、移動体通信端末間でコンテンツサーバ105から取得したコンテンツを相互に送信することに制限を加えた。
このようにして、店舗、観光地などで集客を行うため、受信範囲が近距離しか電波が届かない上記の移動体通信システムを用いて、その店舗、観光地でしか受信できない魅力あるコンテンツの管理、保護、集客力の強化が可能になる。
【0055】
店舗、観光地などが顧客に魅力あるコンテンツを保有し、コンテンツを受信した顧客の移動体通信端末から他の移動体通信端末にコンテンツの送信できる場所を制限するため、コンテンツ送信可能な場所に顧客が集まるように仕向けることが可能になる。これにより、特定の場所でしか送信できないことでコンテンツの希少性を維持し、管理、保護し、集客力を強化することが可能になる。
【実施例1】
【0056】
コンテンツサーバ105が保有するコンテンツには希少性を保持すべきものと保持しなくてもよいものがある。この場合の取り扱いについて以下に説明する。
図8は図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの別の構成を示す図である。本図(a)に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダ部にはコンテンツの流通技術のなかでよく知られているコンテンツIDが存在し、このコンテンツIDにコンテンツの送信判定要否を示す情報を加える。
【0057】
すなわち、本図(a)に示すように、コンテンツの希少性を維持すべき場合、コンテンツのヘッダ部のコンテンツIDに送信判定要の情報を加える。
本図(b)に示すように、コンテンツの希少性を維持しなくてもよい場合、コンテンツのヘッダ部のコンテンツIDに送信判定不要の情報を加える。
なお、移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否の判定を行う機能が追加される。
【0058】
図9は図1の移動体通信システムの動作で図8のコンテンツIDに含まれる送信判定要否の情報の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ231において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
ステップ232において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では送信判定要の情報があるか否かを判定する。送信判定部138で送信判定不要の情報を含む判定をした場合にはステップ235に進む。
【0059】
すなわち、送信判定不要の場合には、送信許可装置102から送信許可情報を必要とせず、無条件に移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が可能になる。
ステップ233において、送信判定部138で送信判定要の情報を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
【0060】
ステップ234において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。
すなわち、送信判定要のコンテンツの場合には送信許可情報を得られない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限される。これによりコンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0061】
ステップ235において、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可情報を受信した場合には送信判定部138では送信可と判定し移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へコンテンツの送信が可能になる。
このように、コンテンツサーバ105からのコンテンツの希少性保持の有無に応じてコンテンツの送信の制限を加えることが可能になり、コンテンツの希少性が変化する場合にはコンテンツの希少性を柔軟に管理、保護することが可能になり、また店舗、観光地の集客力の強化に貢献可能となる。
【実施例2】
【0062】
複数の店舗、観光地の各で提供するコンテンツに対して混同することなく、移動体端末装置間のコンテンツの送信の制限を以下のように行う必要がある。
図10は図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの他の構成を示す図である。本図に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダのコンテンツIDにコンテンツの識別子示す情報を加える。この識別子は店舗、観光地を含むコンテンツ所有者が管理し保護するコンテンツを識別するものである。
【0063】
これに対して、送信許可装置102では送信許可情報にコンテンツサーバ105が指定する識別子の情報を付加する。
移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる識別子を判定する機能が追加される。
図11は図1の移動体通信システムの動作で図10のコンテンツIDに含まれる識別子の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ241において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
【0064】
ステップ242において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では識別子があるか否かを判定する。送信判定部138で識別子を含まない判定をした場合には処理を終了する。
すなわち、識別子を含まない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が不可能になる。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0065】
ステップ243において、送信判定部138で識別子を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
ステップ244において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。送信許可装置102に送信要求したにも拘わらず、送信許可装置102から送信許可情報を受信しない場合にはコンテンツの送信不可と判定する。これにより、コンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0066】
ステップ245において、移動体通信端末101の送信判定部138ではコンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダのコンテンツIDに含まれる識別子と送信許可装置102から取得した送信許可情報に付加されている識別子とを比較する。一致しない場合には処理を終了する。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
ステップ246において、一致する場合のみ、取得したコンテンツを移動体通信端末101から他の移動体通信端末104にコンテンツの送信可能と判定し、処理を終了する。
【実施例3】
【0067】
図12は図3の変形例であり、図8と図10の組み合わせでコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータのさらなる他の構成を示す図である。
本図に示すように、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのヘッダのコンテンツIDにコンテンツの送信判定要否を示す情報及びコンテンツの識別子示す情報を加える。
【0068】
さらに、移動体通信端末101の送信判定部138にはコンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否の判定を行う機能が追加される。
送信許可装置102では送信許可情報にコンテンツサーバ105が指定する識別子の情報を付加する。
【0069】
移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツサーバ105からコンテンツを受信した場合にコンテンツIDに含まれる送信判定要否及び識別子の判定を行う機能が加えられる。
図13は図1の移動体通信システムの動作で図12のコンテンツIDに含まれる識別子、送信判定要否の判定の動作例を説明するフローチャート図である。本図に示すように、ステップ251において、移動体通信端末101はコンテンツ/送信許可情報取得部137を介してコンテンツサーバ105にアクセスしてコンテンツを受信する。
【0070】
ステップ252において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では識別子があるか否かを判定する。送信判定部138で識別子を含まない判定をした場合には処理を終了する。
すなわち、識別子を含まない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104へのコンテンツの送信が不可能になる。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0071】
ステップ253において、移動体通信端末101ではコンテンツ/送信許可情報取得部137を介して受信したコンテンツのコンテンツIDに送信判定部138では送信判定要の情報があるか否かを判定する。送信判定部138で送信判定不要の情報を含む判定をした場合には処理を終了する。
ステップ254において、送信判定部138で送信判定要の情報を含むと判定した場合に、移動体通信端末101のコンテンツ/送信許可情報取得部137からコンテンツの送信許可情報の送信を送信許可装置102に要求する。
【0072】
ステップ255において、移動体通信端末101の送信判定部138では、コンテンツ/送信許可情報取得部137により送信許可装置102から送信許可情報を受信し取得したかを判定する。送信許可情報を受信しない場合には処理を終了する。
すなわち、送信判定要のコンテンツの場合には送信許可情報を得られない場合には移動体通信端末101から他の移動体通信端末104への送信が制限される。これによりコンテンツの希少性の維持が可能になる。
【0073】
ステップ256において、移動体通信端末101の送信判定部138ではコンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダのコンテンツIDに含まれる識別子と送信許可装置102から取得した送信許可情報に付加されている識別子とを比較する。一致しない場合には処理を終了する。これにより他のコンテンツ所有者に対してコンテンツの混同防止が可能になる。
【0074】
ステップ257において、一致する場合のみ、取得したコンテンツを移動体通信端末101から他の移動体通信端末104にコンテンツの送信可能と判定し、処理を終了する。
このようにして、送信判定要否を示す情報によりコンテンツサーバ105が保有するコンテンツの希少性の有無に応じてコンテンツを管理、保護し、同時にコンテンツの識別子を示す情報により店舗、観光地の所有するコンテンツの混同を防止する。
【実施例4】
【0075】
図14は図1における送信許可装置102の変形例を示す図である。本図に示すように、到達範囲が近距離である媒体として送信許可装置102は表示板で構成することも可能である。その場合、例えば、バーコードを代表とする画像情報を利用することにより、送信許可装置102としてバーコードの媒体は移動体通信端末101に内蔵されるカメラにより撮影される。移動体通信端末101はバーコードを読み取る機能を有し、カメラで撮影したバーコードを読み取る。送信許可装置102の到達範囲はカメラの撮影範囲となる。
【実施例5】
【0076】
図15は図1における送信許可装置102の別の変形例を示す図である。本図に示すように、到達範囲が近距離である媒体として送信許可装置102はスピーカ、モデムなどの音声出力装置で構成することも可能である。その場合、例えば、スピーカ、モデムを代表とする音声情報を利用することにより、送信許可装置102として音声出力装置の媒体は移動体通信端末101に内蔵されるマイクロフォンにより読み取られ、送信許可装置102の到達距離はマイクロフォンの感度範囲となる。
【実施例6】
【0077】
コンテンツサーバ105にはコンテンツと共に移動体通信端末101の送信判定部138のソフトウエアを保存する。移動体通信端末101は、コンテンツサーバ105にアクセスしコンテンツサーバ105から送信判定部138のソフトウエアをダウンロードし、記憶部134に保存する。制御部136に記憶部134からダウンロードしたソフトウエアを読み出し、送信判定部138を形成し、送信判定部138を実行する。不要になったらダウンロードしたソフトウエアを記憶部134から削除するようにしてもよい。移動体通信端末101への負担を軽減するためである。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上の説明では、移動体端末装置について行ったが、これに限定されず、携帯電話機、PHS(簡易携帯電話機)、PDA(携帯情報端末)についても本発明の利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る移動体通信システムのネットワークの概略構成を示す図である。
【図2】図1における移動体通信端末101の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1におけるコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの構成を示す図である。
【図4】図1における送信許可装置102と移動体通信端末101との距離関係を示す図である。
【図5】図1におけるコンテンツサーバ105の動作例を説明するフローチャート図である。
【図6】図1における送信許可装置102の動作例を説明するフローチャート図である。
【図7】図1における移動体通信システムの動作例を説明するシーケンス図である。
【図8】図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの別の構成を示す図である。
【図9】図1の移動体通信システムの動作で図8のコンテンツIDに含まれる送信判定要否の情報の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図10】図3の変形例であり、コンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータの他の構成を示す図である。
【図11】図1の移動体通信システムの動作で図10のコンテンツIDに含まれる識別子の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図12】図3の変形例であり、図8と図10の組み合わせでコンテンツサーバ105が送信するコンテンツのデータのさらなる他の構成を示す図である。
【図13】図1の移動体通信システムの動作で図12のコンテンツIDに含まれる識別子、送信判定要否の判定の動作例を説明するフローチャート図である。
【図14】図1における送信許可装置102の変形例を示す図である。
【図15】図1における送信許可装置102の別の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
101、104…移動体通信端末
102…送信許可装置
103…移動通信ネットワーク
105…コンテンツサーバ
131…アンテナ
132…送受信部
133…符号化/復号化部
134…記憶部
135…入出力部
136…制御部
137…コンテンツ/送信許可情報取得部
138…送信判定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信端末の間で送受信を行う移動体通信システムにおいて、
コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置と、
前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部と、
前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDに送信判定要否の情報を加え、加える前記送信判定要否の情報としてコンテンツの希少性を維持する場合は送信判定要の情報を加え、コンテンツの希少性を維持しない場合は送信判定不要の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、ヘッダに送信判定要の情報が加えられたコンテンツに対して前記送信許可装置からの送信許可情報の取得可否に応じて他の前記移動体通信端末への送信可否を判定し、送信判定要の情報がヘッダに加えられていないコンテンツに対して、送信許可情報の取得可否に拘わらず他の前記移動体通信端末に送信可と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項3】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子を加え、前記送信許可装置からの前記送信許可情報に前記識別子の情報を付加し、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダの識別子と前記送信許可装置から取得した識別子を比較し一致する場合のみ移動体通信端末で取得したコンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項4】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子及び送信判定要否の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバから取得したコンテンツのヘッダに識別子、送信判定要の情報がある場合で前記送信許可装置から送信許可情報を取得し、前記ヘッダの識別子と前記送信許可情報に付加された識別子を比較し一致した場合には、取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項5】
前記コンテンツは音楽、映像、ゲーム、電子商取引などで届けられるデータを含むリッチ・コンテンツであることを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項6】
前記送信許可装置は、赤外通信、Bluetooth、無線LANが含む近距離通信機能で近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を送信することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項7】
前記Bluetooth、無線LANを含む近距離通信機能では送信許可情報として特定の周波数の許可信号が出力されることを特徴とする、請求項6に記載の移動体通信システム。
【請求項8】
前記送信許可装置が表示板にバーコードを含む画像情報を送信許可情報として表示する場合、前記移動体通信端末では内蔵されるカメラで前記表示板の画像情報を撮影し、前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は撮影した前記画像情報を前記送信許可情報として取得することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項9】
前記送信許可装置が音声出力装置としてスピーカから音声情報で送信許可情報を出力している場合、前記移動体通信端末では内蔵されるマイクロフォンで音声情報を入力し前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は入力した音声情報を前記送信許可情報として取得することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項10】
前記移動体通信端末は、前記コンテンツサーバからのコンテンツを、移動体通信ネットワークの基地局のアンテナから受信することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項11】
前記コンテンツサーバにコンテンツと共に前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部及び前記移動体通信端末の送信判定部のソフトウエアを保存し、前記移動体通信端末は前記コンテンツサーバから前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部のソフトウエアをダウンロードし、前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部の実行を行い、不要になったらダウンロードしたソフトウエアを削除することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項12】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信方法において、
コンテンツを移動体通信端末に送信する工程と、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供する工程と、
前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定する工程と、
送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信する工程とを備えることを特徴とする移動体通信方法。
【請求項13】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信をコンピュータで実行するプログラムにおいて、
移動体通信端末へのコンテンツの送信を実行する手順と、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報の提供を実行する手順と、
前記送信許可情報の受信の有無で他の移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信可否の判定を実行する手順と、
送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信を実行する手順とを備えることを特徴とする移動体通信をコンピュータで実行するプログラム。
【請求項14】
コンテンツを送受信する移動体通信端末において、
コンテンツサーバからコンテンツを取得し、近距離範囲内に存在する送信許可装置から送信許可情報を取得するコンテンツ/送信許可情報取得部と、
前記コンテンツ/送信許可情報取得部で前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信端末。
【請求項15】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバにおいて、
コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供し、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定させ、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定させるための送信許可装置とを備えることを特徴とする、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバ。
【請求項1】
移動体通信端末の間で送受信を行う移動体通信システムにおいて、
コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供する送信許可装置と、
前記コンテンツサーバからコンテンツを取得し、前記送信許可部から送信許可情報を取得する前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部と、
前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDに送信判定要否の情報を加え、加える前記送信判定要否の情報としてコンテンツの希少性を維持する場合は送信判定要の情報を加え、コンテンツの希少性を維持しない場合は送信判定不要の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、ヘッダに送信判定要の情報が加えられたコンテンツに対して前記送信許可装置からの送信許可情報の取得可否に応じて他の前記移動体通信端末への送信可否を判定し、送信判定要の情報がヘッダに加えられていないコンテンツに対して、送信許可情報の取得可否に拘わらず他の前記移動体通信端末に送信可と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項3】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子を加え、前記送信許可装置からの前記送信許可情報に前記識別子の情報を付加し、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバ105から取得したコンテンツのヘッダの識別子と前記送信許可装置から取得した識別子を比較し一致する場合のみ移動体通信端末で取得したコンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項4】
前記コンテンツがヘッダとペイロードから構成され、前記ヘッダのコンテンツIDにコンテンツ所有者の識別子及び送信判定要否の情報を加え、前記移動体通信端末の送信判定部は、前記コンテンツサーバから取得したコンテンツのヘッダに識別子、送信判定要の情報がある場合で前記送信許可装置から送信許可情報を取得し、前記ヘッダの識別子と前記送信許可情報に付加された識別子を比較し一致した場合には、取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項5】
前記コンテンツは音楽、映像、ゲーム、電子商取引などで届けられるデータを含むリッチ・コンテンツであることを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項6】
前記送信許可装置は、赤外通信、Bluetooth、無線LANが含む近距離通信機能で近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を送信することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項7】
前記Bluetooth、無線LANを含む近距離通信機能では送信許可情報として特定の周波数の許可信号が出力されることを特徴とする、請求項6に記載の移動体通信システム。
【請求項8】
前記送信許可装置が表示板にバーコードを含む画像情報を送信許可情報として表示する場合、前記移動体通信端末では内蔵されるカメラで前記表示板の画像情報を撮影し、前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は撮影した前記画像情報を前記送信許可情報として取得することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項9】
前記送信許可装置が音声出力装置としてスピーカから音声情報で送信許可情報を出力している場合、前記移動体通信端末では内蔵されるマイクロフォンで音声情報を入力し前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部は入力した音声情報を前記送信許可情報として取得することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項10】
前記移動体通信端末は、前記コンテンツサーバからのコンテンツを、移動体通信ネットワークの基地局のアンテナから受信することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項11】
前記コンテンツサーバにコンテンツと共に前記移動体通信端末のコンテンツ/送信許可情報取得部及び前記移動体通信端末の送信判定部のソフトウエアを保存し、前記移動体通信端末は前記コンテンツサーバから前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部のソフトウエアをダウンロードし、前記コンテンツ/送信許可情報取得部及び前記送信判定部の実行を行い、不要になったらダウンロードしたソフトウエアを削除することを特徴とする、請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項12】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信方法において、
コンテンツを移動体通信端末に送信する工程と、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報を提供する工程と、
前記送信許可情報の取得の可否で他の移動体通信端末に前記コンテンツを送信する可否を判定する工程と、
送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に前記コンテンツを送信する工程とを備えることを特徴とする移動体通信方法。
【請求項13】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信する移動体通信をコンピュータで実行するプログラムにおいて、
移動体通信端末へのコンテンツの送信を実行する手順と、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して要求に応じて前記コンテンツの送信許可情報の提供を実行する手順と、
前記送信許可情報の受信の有無で他の移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信可否の判定を実行する手順と、
送信可能との判定の場合のみ他の前記移動体通信端末に対して前記コンテンツの送信を実行する手順とを備えることを特徴とする移動体通信をコンピュータで実行するプログラム。
【請求項14】
コンテンツを送受信する移動体通信端末において、
コンテンツサーバからコンテンツを取得し、近距離範囲内に存在する送信許可装置から送信許可情報を取得するコンテンツ/送信許可情報取得部と、
前記コンテンツ/送信許可情報取得部で前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定し、前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定する移動体通信端末の送信判定部とを特徴とする移動体通信端末。
【請求項15】
移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバにおいて、
コンテンツを移動体通信端末に送信するコンテンツサーバと、
近距離範囲内に存在する前記移動体通信端末に対して送信許可情報を提供し、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得した場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信可能と判定させ、前記移動体通信端末が前記送信許可情報を取得できない場合には取得した前記コンテンツを他の移動体通信端末に送信不可と判定させるための送信許可装置とを備えることを特徴とする、移動体通信端末の間でコンテンツを送信させる移動体通信のサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図6】
【図7】
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【公開番号】特開2006−228113(P2006−228113A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−44084(P2005−44084)
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月21日(2005.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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