説明

立体3次元計測システムおよび方法

【課題】好適な立体視3次元光学式測定システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】立体視3次元光学式測定システム(100)および方法は、表面形状の不連続性に関して高速かつロバストな態様で被検物(120)上の物理的フィーチャ(129)の位置を正確に測定する。開示された実施形態は、2つ以上の視点から、基点マーキング(199)を載せた実質的に透過性の基点プレート(190)を通して被検物(120)を撮像し得、カメラ(111、112)視野角、および被検物(120)上のフィーチャと1つ以上の基点(199)との間の見掛け相対距離は、フィーチャ位置の正確な計算を可能にし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「APPRATUS FOR STEREOSCOPIC THREE−DIMENSIONAL METROLOGY」(2001年12月28日出願)と称される、米国特許仮出願シリアルナンバー第60/346,447号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
(発明の分野)
本発明の局面は、概して、計測法に関し、より具体的には、高速かつ表面形状の不連続性に対してロバストな態様で、披検機器の物理的特徴の3次元位置を正確に測定するシステムおよび方法に関する。
【0003】
(関連技術の説明)
いくつかの3次元(3D)光学的計測技術が一般に知られており、かつ実用化されている。これらの方法は、構造光、モアレおよびレーザ干渉法、レーザ距離測定、従来の2つのカメラアプローチを包含する。従来の方法の各々は、少なくとも、表面形状が急峻な傾斜面または表面の不連続性を含み得、かつ、高価、高精度の動作ステージを回避するために所望される高速および並行化した(Paralleized)情報の取得を必要とする測定アプリケーションに関して著しい欠陥を有する。構造光および干渉法は、例えば、急峻な傾斜面または表面の不連続性を有するテスト機器の特徴の測定に関してあまり良好な成果をもたらさなかった。レーザ距離測定法は、速度が遅く、概して、不正確である。従来の2つのカメラアプローチは、ステージ制度に依存する。
【0004】
レーザ干渉システムは、フォーカスされたレーザビームをテスト機器に方向付け、感知された反射ビームを基準ビームで干渉する。レーザー源からの距離の変動を推測するために縞パターンのシフトが計数される。これらのシステムおよび方法は、高精度であり得るが、概して、少なくとも以下の点で制限される。このようなシステムが、正確な基準を維持し得るように、イメージ間の連続性が不可欠である。従って、レーザ干渉技術は、テスト機器の関心の対象でない領域の省略を許さず、このことは、動作の速度を遅くする。さらに、急峻な傾斜の表面または表面の不連続性(例えば、鋭い垂直エッジまたはもう1つの物体の上に配置された物体)は、誤ったデータをもたらし得る。
【0005】
モアレ干渉システムおよび方法は、基準格子を特定の方向からテスト機器に投影する一方で、別の方向からテスト機器を観視し、距離は、傾斜面によって引き起こされた格子線間の間隔の変動を観察することによって推測され得る。これは、1回の測定から変位フィールド全体をキャプチャし得る比較的高速の撮像手法である。しかし、レーザ干渉法と同様に、急峻な傾斜面および表面不連続性は誤ったデータをもたらし得る。
【0006】
レーザ距離計測法は、フォーカスされたレーザビームをテスト機器に方向付け、飛行時間測定を用いて距離をコンビュータ計算する。ビームは、例えば、半導体ウェハ上のフィーチャ等の小型で高密度に実装された物体との距離を測定する場合、ビームはシャープにフォーカスされなければならない。従って、レーザ距離測定は、一般に、ビーム位置ごとに単一の測定値を取り込むように制限されているので、比較的速度が遅いプロセスである。さらに、この方法は、サブミクロンレベルでの正確な測定を保証するために十分な結果を提供しない。
【0007】
構造光法は、光の正確な帯をテスト機器に投影する。光帯線の真直度のずれは、斜めに観視された場合、深さ情報に変換される。この方法は、以下の制限を受ける。干渉技術と同様に、急峻に傾斜した表面および表面の不連続性は、誤った測定データをもたらし得、高度にフォーカスされた光の帯からの鏡面反射もまた誤ったデータにつながり得る。
【0008】
従来の2つのカメラシステムは、例えば、テスト機器上に直接位置付けられた第1のカメラを用いてイメージを取得して横方向の測定値(すなわち、xおよびy座標)を得、異なった視点または光学軸から撮像する第2のカメラは、フィーチャの高さを三角測量する(すなわち、z次元)ために用いられる。このアプローチは、概して、テスト機器を支持するステージが移動され得る精度によって制限される。ステージの不正確は、直接測定誤差に変換され、従って、極めて正確なステージ移動は、このアプローチ、特に、テスト機器のフィーチャが小型かつ高密度に実装されている場合に必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(要旨)
本発明の実施形態は、従来技術の上述の、および他の種々の欠点を克服し、立体3次元光学測定システムおよびテスト機器の物理的フィーチャの位置を正確に測定する方法を、高速かつ表面形状の不連続性に対してロバストな態様で提供する。詳細に後述されるように、3次元光学測定のシステムおよび方法は、基準マーキングを有する実質的に透過性な基準プレートを通じて2つ以上の視点からテスト機器を撮像し得る。テスト機器上のフィーチャと1つ以上の基準との間のカメラ観視角度および見掛け相対距離が、フィーチャ位置の正確な計算を可能にし得る。
【0010】
ある実施形態によると、例えば、テスト機器の物理的フィーチャの位置を測定する方法は、テスト機器が撮像されることを支持するステップと、テスト機器と撮像デバイスとの間に基準を支持する基準プレートを配置するステップと、テスト機器および基準のフィーチャを撮像するステップと、基準に対するフィーチャの位置を測定するステップとを包含する。
【0011】
上述の支持体は、3つの座標軸のいずれかに沿って移動可能なステージを利用するステージを利用するステップを備えてもよく、追加的または代替的に、ステージは、3つの軸の周りを回転可能であり得る。詳細に後述されるように、撮像は、ステージを撮像デバイスに対して選択的に配向するステップ、または、撮像デバイスをステージに対して選択的に配向するステップを包含し得る。
【0012】
特に、撮像は、テスト機器に対する撮像デバイスのイメージ面を選択的に平行移動させるステップを包含し得る。この点で、イメージ面の選択的平行移動は、撮像デバイスをテスト機器に対して移動させるか、または、テスト機器を撮像デバイスに対して移動させるステップを包含し得る。
【0013】
いくつかの実施形態において、撮像は、第1の視点から第1のイメージデータを、第2の視点から第2のイメージデータを収集するステップを包含し得、収集が、機器に対して第1の角度で配向された第1のイメージ面上の第1のイメージデータを取得するステップと、機器に対して第2の角度で配向された第2のイメージ面上の第2のイメージデータを取得するステップとを包含し得ることが理解される。第1の角度および第2の角度は、等しくてもよい。
【0014】
上述の実施形態のある例示的実装例によると、収集は、撮像デバイスが、機器に対する第1の位置にある場合に第1のイメージデータを取得するステップと、撮像デバイスおよび機器の相対位置を選択的に調整するステップと、撮像デバイスが、機器に対して第2の位置にある場合に第2のイメージデータを取得するステップとを包含する。
【0015】
いくつかの例示的方法によると、基準に対するフィーチャの位置を測定するステップは、フィーチャと基準との間の見掛け距離を演算処理するステップを包含する。撮像および測定を選択的に繰返すステップは、位置測定の精度を改善し得る。
【0016】
ある実施形態において、例えば、基準プレートは、複数の基準を支持し、測定は、基準と、複数の基準のなかから選択された基準との間の見掛け距離を演算処理するステップを包含する。
【0017】
開示されたある実施形態によると、計測システムは、撮像されるべき機器を支持するように動作するステージと、イメージに対して選択的に配向され、かつ、イメージ面に関するイメージデータを収集するように動作する撮像デバイスと、撮像されるべき機器と撮像デバイスとの間に置かれた基点を有する基点プレートとを備える。撮像デバイスは、機器上の基点およびフィーチャを撮像するように動作し得る。
【0018】
システムは、イメージデータからのフィーチャと基点との間の見掛け距離を演算処理するように動作するイメージ処理コンポーネントをさらに備え得る。
【0019】
ステージおよび撮像デバイスの少なくとも1つは、3つの座標軸のいずれかに沿って可動であり得、これに加えて、またはこれに代えて、3つの軸のいずれかの周りを回転可能であり得る。いくつかのこのような実施形態において、システムは、ステージおよび撮像デバイスの移動に対して選択的に制御するように動作する制御素子をさらに備え得る。
【0020】
いくつかの例示的実施形態において、撮像デバイスは、電荷結合デバイスイメージセンサと、相補型金属酸化物半導体イメージセンサ、または同様のイメージセンサデバイスとを備える。
【0021】
基点プレートが複数の基点マーキングを有するシステムが実現され得る。このようなシステムでは、イメージ処理コンポーネントは、フィーチャと複数の基点マーキングのうちの選択されたものとの間の見掛け距離を演算処理するように動作し得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、機器に対する第1の視点から第1のイメージデータを、および、機器に対する第2の視点から第2のイメージデータを収集する。第1のイメージデータは、イメージ面が機器に対して第1の角度で配向された場合に取得され得、第2のイメージデータは、イメージ面が機器に対して第2の角度で配向された場合に取得され得る。上述のように、第1の角度および第2の角度は、いくつかの実装例において等しい。
【0023】
システムのある例示的構成では、第1のイメージデータは、撮像デバイスが機器に対して第1の位置にある場合に収集され、撮像デバイスと機器の相対位置は、選択的に調整され、第2のイメージデータは、撮像デバイスが機器に対して第2の相対位置にある場合に収集される。
【0024】
詳細に後述されるように、機器は、例えば、半導体ウェハ、チップ、またはダイを含み得る。
【0025】
本発明の種々の実施形態の上述および他の局面は、これらについての以下における詳細な説明を添付の図面と共に精査することによって明らかになる。
(項目1)
被検物の物理的フィーチャの位置を測定する方法であって、該方法は、撮像されるべき被検物を支持するステップと、基点を載せている基点プレートを該被検物と撮像デバイスとの間に置くステップと、該被検物および該基点のフィーチャを撮像するステップと、該基点に対する該フィーチャの位置を測定するステップとを包含する、方法。
(項目2)
前記支持するステップは、3つの座標軸のいずれかに沿って可動であるステージを利用するステップを包含する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記ステージは、前記3つの軸のいずれかの周囲を回転可能である、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記撮像するステップは、前記ステージを前記撮像デバイスに対して選択的に方向付けるステップを包含する、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記撮像するステップは、前記撮像デバイスを前記ステージに対して選択的に方向付けるステップを包含する、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記撮像するステップは、前記撮像デバイスのイメージ面を前記被検物に対して選択的に平行移動させるステップをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記選択的に平行移動させるステップは、前記撮像デバイスを前記被検物に対して移動させるステップを包含する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記選択的に平行移動させるステップは、前記被検物を前記撮像デバイスに対して移動させるステップを包含する、項目6に記載の方法。
(項目9)
前記撮像するステップは、第1の視点から第1のイメージデータを収集し、第2の視点から第2の撮像データを収集するステップを包含する、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記収集するステップは、第1の被検物に対する第1の角度で方向付けられた第1のイメージ面に関する前記第1のイメージデータを取得するステップと、該被検物に対して第2の角度で方向付けられた第2のイメージ面に関する前記第2のイメージデータを取得するステップとを包含する、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記第1の角度と前記第2の角度とは等しい、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記収集するステップは、
前記撮像デバイスが前記被検物に対する第1の位置にある場合に前記第1のイメージデータを取得するステップと、該撮像デバイスと該被検物との相対位置を選択的に調整するステップと、該撮像デバイスが該被検物に対して第2の位置である場合に、前記第2のイメージデータを取得するステップとを包含する、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記測定するステップは、前記フィーチャと前記基点との間の見掛け距離を演算処理するステップを包含する、項目1に記載の方法。
(項目14)
前記撮像するステップおよび前記測定するステップを選択的に繰り返すステップをさらに包含する、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記基点プレートは、複数の基点を載せ、前記測定するステップは、該基点と、該複数の基点のせんたくされたいくつかとの間の見掛け距離を演算処理するステップを包含する、項目11に記載の方法。
(項目16)
撮像されるべき被検物を支持するように動作するステージと、該ステージに対して選択的に方向付けられ、かつ、イメージ面に関するイメージデータを収集するように動作する撮像デバイスと、撮像されるべき該被検物と該撮像デバイスとの間に置かれた、基点を載せる基点プレートとを備える計測システム。
(項目17)
前記撮像デバイスは、前記基点と前記被検物のフィーチャを撮像するように動作する、項目16に記載のシステム。
(項目18)
前記フィーチャと前記基点との間の見掛け距離を演算処理うるように動作するイメージ処理コンポーネントをさらに備える、項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記ステージおよび前記撮像デバイスの少なくとも1つは、3つの座標軸のいずれかの周囲を可動である、項目16に記載のシステム。
(項目20)
前記ステージおよび前記撮像デバイスの少なくとも1つは、前記3つの軸のいずれかの周囲を回転可能である、項目19に記載のシステム。
(項目21)
前記ステージおよび前記撮像デバイスの相対運動を制御するように選択的に動作する制御素子をさらに備える、項目20に記載のシステム。
(項目22)
前記撮像デバイスは、電化結合デバイスイメージセンサを備える、項目16に記載のシステム。
(項目23)
前記撮像デバイスは、相補的金属酸化物半導体イメージセンサを備える、項目16に記載のシステム。
(項目24)
前記基点プレートは、複数の基点マーキングを載せる、項目18に記載のシステム。
(項目25)
前記イメージ処理コンポーネントは、前記フィーチャと、前記複数の基点マーキングのいくつかとの間の見掛け距離を演算処理するように動作する、項目24に記載のシステム。
(項目26)
前記撮像デバイスは、前記被検物に対する第1の視点から第1のイメージデータを収集し、該被検物に対する第2に視点から第2のイメージデータを収集する、項目16に記載のシステム。
(項目27)
前記第1のイメージデータは、前記イメージ面が前記被検物に対する第1の角度で方向付けられた場合に取得され、前記第2のイメージデータは、該イメージ面が該被検物に対する第2の角度で方向付けられた場合に取得される、項目26に記載のシステム。
(項目28)
前記第1の角度と前記第2の角度とは等しい、項目27に記載のシステム。
(項目29)
前記第1のイメージデータは、前記撮像デバイスが、前記被検物に対して第1の位置にある場合に収集され、該デバイスと該被検物との相対位置が選択的に調整され、かつ、前記第2のイメージデータは、該撮像デバイスが、該被検物に対して第2の位置にある場合に収集される、項目26に記載のシステム。
(項目30)
前記被検物は、半導体ウェハを含む、項目16に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1A】図1Aは、立体3次元計測システムのある実施形態を示す簡略化された機能ブロック図である。
【図1B】図1Bは、立体3次元計測システムのある実施形態を示す簡略化された機能ブロック図である。
【図2A】図2Aは、立体3次元計測システムの別の実施形態を示す簡略化された機能ブロック図である。
【図2B】図2Bは、立体3次元計測システムの別の実施形態を示す簡略化された機能ブロック図である。
【図3】図3は、図1Aおよび図1Bの実施形態により構成および動作される計測システムの幾何学的局面を示す簡略化された図である。
【図4】図4は、図2Aおよび図2Bの実施形態により構成および動作される計測システムの幾何学的局面を示す簡略化された図である。
【図5】図5は、撮像デバイス視野角の関数としての面度(planarity)およびアライメント測定感度についてのデータを表すグラフである。
【図6】図6は、図1Aおよび図1Bの実施形態により構成および動作されるプローブカードアナライザシステムのある実施形態の簡略化された図式的側面図である。
【図7】図7は、立体視3次元計測法のある実施形態の一般的動作を示す簡略化されたフローチャートである。
【図8】図8は、イメージデータ収集動作のある実施形態の一般的動作を示す簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(詳細な説明)
詳細に後述されるように、本システムおよび方法の局面は、従来の計測アプローチの上述された、特に、(1)速度または処理量の制限、(2)表面の不連続性と関連した測定の困難性、および(3)ステージの正確な動きの信頼性に低さという重大な欠点を最小化または削除し得る。
【0028】
例示的実施形態は、フィールド測定値を収集するが、ポイント測定値は収集しない。特に、撮像されたビューの各フィールドが、ビューにおける識別された各フィーチャの位置測定値を生成し得、高い平行度が達成され得る。その結果、位置測定処理量は、レーザ距離測定等のポイント測定法を用いて達成され得るよりも著しく大きい。さらに、干渉手法および構造光アプローチとは異なって、本開示により動作するシステムおよび方法は、イメージ位置の継続性が確立された基準との結びつきを保証することを必要としない。中間位置に関するデータを集める必要なしに、テスト機器上の位置を任意にサンプリングするために位置測定値が取られ得る。
【0029】
干渉法は、前の測定値に対する位置測定値をもたらす。しかしながら、テスト機器上の特定のポイントの位置を測定するために、干渉システムは、基準点から目的の最終ポイントに移動して、ポイントからポイントの距離の変動を累算しなければならない。任意の外乱、異常、または表面の不連続性によって引き起こされたこの累算の他の変形が、すべてのダウンストリーム(すなわち、後続)の測定値に誤差を生成する。しかしながら、本明細書中ですでに述べられたシステムおよび方法は、確立された基準ポイント、すなわち、1つ以上の基点マスクに対する位置測定値をもたらす。距離の変動の累算は、必要ではない。目的の領域が塞がれている可能性の他に、急峻な傾斜または不連続面は、正確な測定を阻止しない。
【0030】
さらに、本開示により構成および動作される立体視光学計測システムは、高精度のステージを必要とせず、精度の負担が基点および撮像システムにシフトされ得る。所与の精度許容誤差の基点プレートを製作することは、ステージ(および付属のアクチュエータ、制御メカニズム、および他のハードウェア)を製作して、これらの許容誤差内で正確に実行するよりもはるかに容易である。
【0031】
例示的実施形態のある特定の応用は、半導体産業用プローブカードの平面性およびアライメントの測定であるが、当業者は、本システムおよび方法の有用性が、他の分野にも等しく適用可能であることを容易に理解する。
【0032】
ここで、図面を参照して、図1A〜図1Bおよび図2A〜図2Bは、立体3次元計測システムのそれぞれの実施形態を示す簡略化された機能ブロック図である。動作が基づく原理は、2つの異なった視点からの目的のフィーチャと基点との間の距離の2つのカーテシアンコンポーネントを測定するステップを含む。視差が原因で、フィーチャと基点との間の距離は、2つの視点の各々から観察された場合、計れる程度に異なる。これらの2つの見掛け距離、および2つの異なった視点ビューの相対位置を想定して、基点に対するフィーチャの真の位置を3次元(3D)空間で計算することが可能である。
【0033】
図1Aおよび図1Bに示されるように、2つの視点イメージを集めるある1つの方法は、距離をいくらか離された2つのカメラまたは撮像デバイス111および112を用いることであり、各撮像デバイスは、同じシーンを観察および撮像するために構成および配向され得る。この点で、図1Aおよび図1Bは、基点オブジェクト199と、フィーチャ129(位置が計算されるべき)と、撮像デバイス111、112がこれらのオブジェクトを観視し得る2つの角度視点とを示す。
【0034】
図2Aおよび図2Bに示されるように、2つの視点イメージを集めるための別のアプローチは、撮像されるべき機器120に対する特定の方向(例えば、図2Bにおけるx方向)に沿って走査し得る単一の撮像デバイス110を用いることである。撮像デバイス110は、走査中に、異なったポイントまたは位置の同じフィーチャ129および基点199のイメージをキャプチャし得る。フィールドの一方の側から他方の側への、フィーチャ129と基点199との間の可変の見掛け距離が、図1Aおよび図1Bに示されるアプローチと同じ態様で用いられ、フィーチャ120の位置が計算され得る。
【0035】
例示的実施形態において、システム100は、概して、一般に、3Dオブジェクト空間、およびテスト機器120のイメージデータを収集するように動作する撮像デバイス310、または1対の撮像デバイス111、112を備える。撮像されるべき目的のオブジェクトまたはフィーチャ129は、テスト機器120上で支持または配置され得、いくつかの実施形態において、例えば、テスト機器120は、顕微鏡スライド、マイクロアレイ、マイクロタイタープレート、または他のマルチウェルプレート、半導体チップ、ダイ、またはウェハ、あるいは、オブジェクト、スペシメン、サンプル材料、フィーチャ等を支持するように構成または動作されるビューイングまたは撮像するために任意の他の類似の構造で具現化されるか、または、これらを含み得る。
【0036】
テスト機器120は、精密動作ステージ130または他の可動指示素子に固定または可動であるように取り付けられるか、または他の態様でこれらに取り付けられ得る。この点で、テスト機器120は、当該分野にて一般に公知であるように、x、y、およびz方向のいずれか、またはこれらすべての方向に可動であり得、この運動は、テスト機器120の平行移動(すなわち、ステージ130に対する)によって、ステージ130またはテスト機器120が配置された任意の他の装置によって、あるいはこれらの両方によって達成され得る。従って、1つ以上の座標軸に沿うテスト機器120の選択的平行移動は、機器120およびフィーチャ129が撮像のための適切な位置(撮像デバイス110または111、112に対して)に選択的に位置付けられることを可能にする。代替的または追加的に、テスト機器120、ステージ130、またはこれらの両方は、1つ以上の座標軸の周りを回転可能であり得る。
【0037】
テスト機器120およびステージ130の制御された移動または平行移動を提供する多数および多様な装置および方法が、当業者に周知である。本開示の範囲は、テスト機器120を操作または配向するために用いられる任意の構造および技術によって制限することを意図しない。代替案として、例えば、例示的実施形態の機能および制度が、上述のように、ステージ130の正確な移動に依存せず、ステージ130およびテスト機器120が、x、y、およびz軸に対して固定され得ることが理解される。このような代替的実施形態において、異なった撮像視点を提供するために必要な任意の相対移動が、1つ以上の座標軸に対する撮像デバイス110または111、112の選択的移動によって行われ得る。
【0038】
いくつかの実装例において、撮像デバイス110〜112は、例えば、電荷結合デバイス(CCD)技術を組み込んだカメラ、または相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージセンサで具現化されるか、あるいは、これらを備え得る。追加的または代替的に、撮像デバイス110〜112は、レンズアレイまたは連続焦点合わせ素子、光学式顕微鏡、走査電子顕微鏡(SEM)、分光計、あるいは、ビデオまたはイメージデータを収集するイメージセンサまたはセンサアレイと共に構成および動作される任意の他の装置または機器等の補助光学素子または撮像コンポーネントを備え得る。
【0039】
撮像デバイス110〜112は、キャプチャされたイメージデータを必要に応じて、処理、格納、または、他の態様で操作するように動作する1つ以上のイメージ処理コンポーネント(イメージプロセッサ161等)をさらに備えるか、または、これらに結合され得る。このようなイメージ処理コンポーネントは、例えば、デバイス110〜112によってキャプチャおよび伝送されたイメージデータを内挿、外挿、フィルタリング、逆重畳、あるいは、他の態様で操作するためのソフトウェアコードまたは他の指示セットを実行することができる1つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを備え得る。イメージプロセッサ161は、例えば、プロセッサ機能のリコンフィギュレーションまたは選択的プログラミングを可能にする等の、リアルタイムオペレーティングシステムを実行または動作させ得る。特に、イメージプロセッサ161は、1つ以上のさらなるイメージ処理コンポーネントと独立して用いられるか、またはこれらと共に用いられ、詳細に後述される演算処理および動作を実行し得ることに留意されたい。
【0040】
当該分野にて一般に知られているように、いくつかのイメージ処理技術は、集中処理(すなわち、演算処理費用がかかる)であり、演算処理パワー、ならびにデータ操作および格納のための他のリソースをかなり必要とする。従って、イメージプロセッサ161は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードまたはフロッピー(登録商標)ディスクドライバ、デジタル多用途ディスクドライバ、あるいは、他の磁気、光学式、または磁気光学コンピュータ記憶媒体ならびに付属のハードウェア等のコンピュータ読み出し可能記憶媒体をさらに備え得る。図3〜図5を参照して詳細に後述される演算処理機能をサポート、ならびに、上述のように、リコンフィギュレーションまたは選択的プログラミングを可能にする十分な記憶媒体が提供され得る。
【0041】
テスト機器120およびステージ130のものと類似の態様で、撮像デバイス110〜112は、x、yおよびz方向のいずれか、またはすべての方向に可動であり得、従って、デバイス110および111、112の、あるいは、そのデバイスの1つ以上のコンポーネントの1つ以上の座標軸に沿う選択的移動が、テスト機器120に対する焦点面の正確な位置付けを可能にし得る。デバイス110〜112の制御された移動を提供するか、または、焦点面の正確な位置付けを提供する種々の装置および方法が当該分野にて周知である。この点で、デバイス110〜112は、ガイドレールまたはトラック、ステッパモータ、関節アーム、あるいは、撮像動作のために、テスト機器120に対して位置デバイス110〜112を選択的に位置付けるように動作する他の自動化された構造またはロボットシステムに動作可能に結合され得る。
【0042】
さらに、デバイス110および、特に、デバイス111および112、またはこれらのデバイスの1つ以上のコンポーネントは、x、y、およびz座標軸の1つ以上の周りを回転可能であり得る。この点で、デバイス110〜112は、ヒンジ、ジンバル、ジャーナル、および、ベアリングアセンブリ、あるいは、1つ以上の座標軸に対して所定の角度で、または、動的に調節可能な角度でデバイス110〜112を選択的に配向、支持、および維持することができる他の旋回可能な構造等の適切なハードウェアに動作可能に結合または取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、デバイス110〜112の1つ以上の軸の周りでの選択的または動的回転は、必ずしも必要ではあり得ない。このような実施形態では、デバイス110〜112は、特定の角度配向で固定されて、後述の機能をサポートし得る。
【0043】
本開示の範囲は、デバイス110〜112を操作するために用いられる任意の構造および技術によって制限されることを意図しない。デバイス110〜112と、概して、ステージ130、特に、テスト機器120との間の相対移動は、複数の方法で実現または制御され得ることが理解される。
【0044】
この点で、システム100は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または、デバイス110または111、112およびテスト機器120の相対移動の制御、位置付け、ならびに配向するように動作可能な他の電子デバイス(制御エレクトロニクス162)をさらに備え得る。図1Bおよび図2Bに示されるように、制御エレクトロニクス162は、上述のイメージプロセッサ161、または他のイメージ処理コンポーネントに動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態において、イメージプロセッサ161は、例えば、制御エレクトロニクス162から受取られた制御信号、または、他のデータ(例えば、デバイス110または111、112およびテスト機器120の位置付けまたは相対移動を示す)に応答して、走査またはイメージキャプチャ動作を始動、実行、または終了し得る。同様に、制御エレクトロニクス162は、イメージプロセッサ161からデータまたは指示セット(例えば、所望の移動またはその移動のタイミングに関する)を受取り得、かつ、これに対応して、デバイス110または111、112およびテスト機器120を配置または配向し得る。イメージプロセッサ161および制御エレクトロニクス162の機能は、単一のデバイスまたはハードウェア構成に組み合わされ、組み込まれ、または、統合され得ることが理解される。
【0045】
図1A〜図1Bおよび図2A〜図2Bに示される実施形態において、システム100は、デバイス110または111、112と、テスト機器120との間に、配置、支持、または、他の態様で維持される基点プレート190をさらに備える。プレート190は、例えば、ランダムに配置されるか、または、整理されたアレイ、または、配向であり得る基点199等の1つ以上のマーキング、あるいは基準表示を支持または表示するように動作し得る。明瞭化するために、図面の図にはただ1つの基点199が示されるが、図示は、限定的であると解釈されることを意図していない。
【0046】
基点プレート190は、実質的に透過性であるように構成または製作されてもよく、機器120、フィーチャ129、および基点199の撮像を可能にする一方で、プレート190は、機器120と、撮像デバイス110または111、112との間に置かれる。このような透過性は、例えば、プレート190、プレートの厚さ、艶、面性、および他の表面特性等を構成するために用いられる材料または組成物の特性によって助長または影響され得る。従って、この文脈では、「実質的に透過性の」という用語は、概して、適切な材料からなり、かつ、適切な寸法特性を有する基点プレート190のことであり、これにより、本明細書中で述べられるように、プレート190は、これを通る機器120の光学的撮像および他の撮像を妨げず、かつ、撮像デバイス110〜112の機能および動作を妨害しない。
【0047】
いくつかの実施形態において、プレート190は、ガラス、石英、アクリル樹脂、サファイア、シリカ、または、撮像デバイス110〜112およびシステム100の撮像機能をサポートするために適切な材料特性を有することが知られている任意の他の材料で具現化されるか、または、これらを含み得る。上述の基点199または基点アレイは、表面にエッチングされ得るか、プレート内で支えられ得るか、プレート内で支持され得るか、あるいは、プレート190に組み込まれ得る。
【0048】
撮像デバイス110または111、112とテスト機器120との間に置かれた場合、プレート190は、3D座標軸系(例えば、図1Bおよび図2Bにおける原点であって、ここで、x=0、y=0、z=0)に対して既知の位置、または、配向で支持または固定され得る。従って、3D空間における基点199または他の基準表示は、正確に演算処理され、次に、一般に、座標軸系に対する、特に、テスト機器120上の他のフィーチャまたは基準ポイントに対するフィーチャ129の位置を計算するために用いられ得る。
【0049】
この点で、基点199は、これを選択的に撮像することを可能にするように寸法決めまたは構成され得る。いくつかの実施形態において、例えば、基点199は、特定の撮像様式を用いて動作する間に、実質的に透過性であるように構成または製作され得る。例えば、基点199(または、アレイに配列された複数の基点の各々)は、特定の条件下でのみ可視または不透明に現れるように適切にサイズ決めまたは着色され得、基点199を、イメージフューチャ129に用いられた特定の波長または周波数帯の入射光に対して実質的に透過性にする。このような実施形態において、異なった波長の照明を提供するか、または撮像様式をスイッチングすることにより、基点199の撮像が選択的に可能になり得る。
【0050】
フィーチャ129および基点199の両方が、依然としてこの実装例で撮像され得るが、基点199は、2つの選択された種類のうちの1つにおいてのみ不透明であればよいことが理解される。上述の実施形態によると、フィーチャ129は、基点199を透明にする特定の様式を用いて特定の視点から撮像され得る。撮像技術は、第2の種類を用いるように変更され得、基点199は、その後、同じ視点から撮像され得る(フィーチャ129は、第2の種類で撮像されてもよいことに留意されたい)。2つの撮像動作の間に収集されたイメージデータは、単一の合成イメージフレームにおいて基点199およびフィーチャ129の両方を正確に表すように組み合わされ得る。従って、基点199とフィーチャ129との間の見掛け距離は、詳細に後述されるように取得され得る。
【0051】
上述のデュアルモダリティの実施形態は、例えば、フィーチャサイズが小さい(例えば、基点199のサイズに関して)か、または、2つが同時に撮像された場合、不透明な基点199を不明瞭にし得る状態において特定の有用性を有し得る。基点199は、特別に着色、テクスチャ化(textured)、シェーディング、寸法付け、または他の態様で、上述の機能をサポートするように操作され得る。いくつかの実施形態において、例えば、基点199は、プレート190に配置または組み込まれた1つ以上の液晶素子または蛍光材料で具現化され得るか、またはこれらを含み得る。入射光または印加された電界または磁界が、基点の不透明性または透明性を引き起こすか、または、選択的に有効にし得る。追加的または代替的に、基点199は、テクスチャまたは他の表面または構造特性を生成するためにプレート190の表面にエッチングされ得、特定の環境下で実質的透明性を、他の環境下で不透明性を可能にする。
【0052】
図3は、図1Aおよび図1Bの実施形態により構成および動作する計測システムの幾何学的局面を示す簡略図である。例示的な図3のジオメトリーは、見掛けフィーチャ距離と基点距離との間の数学的関係から3Dフィーチャ位置を計算するために用いられ得る。2つのカメラまたは撮像デバイス111、112は、これらのデバイスの撮像面によって簡単に表され、それぞれイメージ面1およびイメージ面2として識別される。上述のように、これらのイメージ面は、例えば、CCDまたはCMOSイメージセンサ、または他のイメージセンサ技術を含むか、または、これらを特徴とし得る。
【0053】
3D座標系Nは、互いに対して垂直の単位ベクトルx、yおよびzのセットによって規定され得、ここで、y軸は、図3の面に対して垂直である。第1の撮像デバイス111の撮像面(イメージ面1)は、y軸の周囲を角度θの分、選択的に回転し得、第2の撮像デバイス112の撮像面(イメージ面2)は、y軸の周囲を角度θの分、選択的に回転し得る。基点199およびフィーチャ129の「先端」は、それぞれの撮像面上に垂直方向に投影され、それぞれの見掛け距離dおよびdを生成し得る。
【0054】
見掛け距離dおよびdを仮定して、基点に対するフィーチャの先端の位置は、距離Δx、Δy、およびΔpで示され得、ここで、「p」は、「面性(planarity)」またはz方向の距離を表す。両方の撮像面は、y軸の周囲を回転するので、ベクトル上の位置成分は、通常、回転θおよびθによる影響を受けない。従って、基点に対するフィーチャの位置のΔy成分は、両方の撮像面上で直接観察され得る。成分ΔxおよびΔpは、等式(1)および等式(2)によって
【0055】
【数1】

と計算され得る。
【0056】
両方の角度θおよびθが等しい(すなわち、θ=θ=θ)場合、等式(1)および等式(2)は、
【0057】
【数2】

と簡略化される。
【0058】
図4は、図2Aおよび図2Bの実施形態により構成および動作される計測システムの幾何学的局面を示す間略図である。この例において、角度θ1は、レンズが「レンズ位置1」にあり、イメージが視やの一方の末端にある場合のレンズの中心線と基点との間の角度として定義され得る。同様に、角度θは、レンズが「レンズ位置2」にあり、イメージが視野の他方の末端にある場合の基点との間の角度として定義され得る。
【0059】
通常、図4に示される角度を計算することによって、ステージの位置(図2Bにおける参照符号130)、従って、その上に支持される被検物の位置(図2Bにおける参照符号120)を正確に知ることが必要となる。ステージ位置を知ることの必要性は、ステージの正確な移動の必要性とは異なる、すなわち、3D空間におけるステージの位置を確認することは、その空間を通るステージの移動を正確に制御するよりもはるかに容易である。
【0060】
この点で、安価であるが、高精度の基点プレート190は、ステージ位置の正確な決定を容易にし得る。従って、レンズの中心線からx方向の基点の横方向のオフセットの正確な測定(図4における距離xおよびx)が取得され得る。レンズから基点の概算距離(図4におけるλ)を知ることもまた、3D空間におけるフィーチャの位置の演算処理を容易にし得る。上述の変数の場合、角度θおよびθは、
【0061】
【数3】

と計算され得る。
【0062】
等式(5)および等式(6)におけるλに対するθおよびθの感度の解析は、角度値が小さい場合、θおよびθは、通常、λの変動または誤差に対して非感受性である。角度θおよびθの演算処理値および基点距離に対する見掛けフィーチャ(すなわち、図3に示されるdおよびd)が図4における2つのレンズ位置にあると仮定して、フィーチャ位置を決定するために必要とされる処理は、等式(1)および等式(2)を特に参照して、すでに概観されたものと同じ経路に従う。
【0063】
ここで、θ=θ=θである図1Aおよび図1Bに示される実施例に戻って、等式(3)および(4)の変形が、所与のフィーチャの最終位置測定の精度の特徴付けを可能にし得る。等式(7)および(8)は、例えば、面性ξ(Δp)およびアライメントξ(Δx)の測定値の精度を、第1および第2の見掛け距離ξd1およびξd2の変動または誤差と、イメージ面角度ξθの変動または摂動の両方の関数としてそれぞれ表す。
【0064】
【数4】

図5は、面性およびアライメント測定感度のデータを撮像デバイス視野角θの関数として表すグラフである。図5に示されるように、(見掛け距離測定値の変動と通常のカメラの視野の変動の両方に対する)プレーナリティおよびアライメント感度は、約1°と約45°との間の撮像デバイス視野角の場合に生成された。このデータは、通常の見掛け距離d=10μmおよびプレーナリティ距離Δp=20μmと想定して生成された。
【0065】
図5のデータの検査から明らかであるように、視野角が小さくて浅い場合、プレーナリティ精度は、見掛け距離測定値の誤差およびカメラ角度の変動または摂動による大きい影響を受ける。例えば、2°の視野角で、見掛け距離誤差の各単位は、プレーナリティ測定誤差の値のほぼ5倍の大きさになる。しかしながら、アライメント精度は、見掛け距離またはカメラ角度誤差によってほんのわずかに影響を受け、アライメント精度感度の場合、見掛け距離誤差の各単位は、プレーナリティ測定誤差の量である約2分の1になる。
【0066】
視野角が拡大すると、プレーナリティ誤差は、通常、改善され、アライメント誤差は悪化するが、図5に示されるように、プレーナリティ誤差が改善されるレートは、アライメント誤差が悪化するレートを大幅に超過する。
【0067】
プレーナリティおよびアライメント測定値の所望の精度、見掛け距離およびカメラ角度測定値の既知の精度、図5に示されるデータ、および、等式(7)および(8)に示される関係を仮定して、対応する所望または最適イメージ面角度θは、図1Aおよび図1Bを参照して詳細に示されかつ記載された実施形態について計算され得る。
【0068】
等式(7)および(8)は、イメージ面角度θにおける不確実性は、位置測定誤差につながり得、従って、イメージ面角度θを確実に決定することは、このような誤差を最小化または消去することを容易にし得る。この目的を達成するために、θを十分な精度で決定する際に2つのアプローチが効果的であり得る:(1)システム100および撮像デバイス111、112を支持する装置を、イメージ面角度θが製造プロセスによって確立された許容誤差内であることが知られている許容誤差になるように正確に構成するか、または、(2)よりゆるい製造許容誤差を考慮し、かつ、イメージ面角度θを厳しい許容誤差で測定する。
【0069】
いくつかの実施形態では、例えば、撮像デバイス111および112のイメージ面角度θおよびθは、それぞれ、既知の間隔を有する少なくとも2つの基点マークを含む非常に平坦な基点プレート190を用いて正確に演算処理され得る。2つのカメラビューにおける基点マーク間の見掛け距離を(dfおよびdf)、基点マーク間の実距離(true distance)を(ΔXfiducial)であると仮定して、基点プレート190に対するイメージ面角度θおよびθは、等式(9)および(10)
【0070】
【数5】

により容易に演算処理され得る。
【0071】
これらの測定角度の精度は、
【0072】
【数6】

を介して見掛け距離測定精度と関連付けられ、ここで、θは、θと置換され、df2はdf1と置換され得る。等式(11)の分母がsinθ項であるために、θ(またはθ)測定値の精度は、視野角が小さくなるにつれて劣化する。等式(11)の考察から明らかであるように、単一の視野において利用可能な最も大きく分離した2つの基点(すなわち、(ΔXfiducial)の利用可能な最も大きい値を用いる)は、θおよび測定値の精度を最大化し得る。さらなる精度は、特定の視野において利用可能である任意の他の間隔の幅が広い基点に関する複数の測定値を平均化することによってもたらされ得る。
【0073】
従来の計測技術を用いた場合のように、照明は、本明細書中で記載されるシステムおよび方法の動作全体に影響を及ぼし得る。この点で、照明技術は、撮像デバイスの能力に影響を及ぼし、撮像されたフィーチャから詳細(例えば、表面形状またはテクスチャ等)を抽出し得、さらに、照明効果は、撮像された対象物またはフィーチャの幾何学的外観にも影響を及ぼし得ることに留意されたい。
【0074】
従って、例えば、1つ以上の照明源、撮像デバイス110〜112で用いられる撮像光学素子、あるいはこれらの両方の機能および動作特性が、個別に、または組み合わされて選択され、特定の被検物に関する目的のプローブチップまたは他のフィーチャの実質的に均一に照射されたイメージを生成し得る。この点で、照明源またはシステムならびに撮像デバイス110または111、112を備える光学系の各々がそれぞれの開口数(NA)値を有し得ることが理解される。NA値が減少するにつれ、例えば、結果としてのイメージが表面フィーチャの詳細をより明らかにし、これは、距離の測定を通じて位置を突き止めるというイメージ処理タスクを複雑にし得る。この観点から、システム100の種々のコンポーネント(例えば、照明源およびデバイス110〜112)は、照明系NAおよび撮像または光学系NAの両方が大きくなるように構成または選択され得る。
【0075】
すでに詳細に述べられたように、例示的実施形態は、少なくとも2つの異なった視点からイメージデータを収集する。いくつかの応用例では、各視点の照明は、撮像される対象物またはフィーチャの幾何学的特性の提供を容易または可能にし得る。例えば、あるイメージ視点がフィーチャの重心を左(負のX方向)にシフトさせる傾向がある照明技術を用
いる一方で、もう1つの視点は、フィーチャの重心を右(正のX方向)にシフトさせる傾
向がある照明技術を用い、その結果、基点に対する見掛け距離の強い影響が誤った位置データを生成し得る。
【0076】
視点が原因でイメージの重心のシフトが及ぼす影響を緩和または消去するある方法は、単一の一定照明源(すなわち、強度および配向が概して「一定」である)の実現によりイメージジオメトリの一貫性を保つステップを包含し得る。例えば、プローブの先端部の最低点の位置を識別するように設計されたプローブカード試験応用例において、照明
源からの光は、実質的に垂直に、すなわち、図1Bおよび図2Bにおけるz軸と平行に配向され得る。このような状態では、ランバートの原理により、プローブの最低点の特性である水面は、最大の拡散反射強度を生成し得、かつ、プローブの最低点の正確な識別が可能になる。しかしながら、プローブの先端は、さらに、鏡面反射を生成し、これは、この照明手法の有効性を低減し、かつ、視野角度が原因で明らかなイメージシフトを生成し得る。
【0077】
イメージの重心の視点によって引き起こされるシフトの影響を緩和する別のアプローチは、シフトを測定し、これを説明することを含み得る。例えば、プローブカード解析応用例では、プローブ位置測定値は、オーバートラベル(overtravel)を伴って、およびこれを伴わずに取られ得、動作後の動きの位置でとられた測定値は、通常、プローブが基点と接触する状態に対応する。この動作後の位置において、視野角に基づく基点に対するプローブの距離(d1およびd2)の変動は、完全に最小化または除去されるべきである。従って、任意の測定可能な変動は、視野角が原因で、知覚されたジオメトリの変化の影響が原因である。動作後の動きの位置で測定された任意の検出されたシフトは、動作後の動きを伴わずに取られた測定値を修正するために用いられ得る。
【0078】
その点において、オーバートラベルなし(ゼロオーバートラベル)の基点距離のプローブは、d1ZOTおよびd2ZOTで表され得、同様に、オーバートラベルを有する基点距離へのプローブは、d1OTおよびd2OTで表され得る。
【0079】
オーバートラベルにおいて、基点距離への2つの見かけのプローブの平均は、概して、より良好な実際の距離の推測値を生成し得る。上記の条件によると、視点の変化に起因する、フィーチャジオメトリーにおける推測されるエラーは以下の式によって計算され得る。
【0080】
【数7】

オーバートラベルがない状況における、基点距離へのプローブの推測は、上記の推測を用いて向上し得る。
【0081】
【数8】

基点距離へのプローブのこれらの視点補正推測を式(1)および(2)のdおよびdに代入することは、視点によって引き起こされるジオメトリーのばらつきの、面性およびアライメント測定に対する影響を軽減し得る。
【0082】
いくつかの要因が開示された実施形態の性能に影響を与え得る。これらの要因には、例えば、フィーチャ重心識別の正確さ、見かけの距離の測定の正確さ、基点位置の正確さ、フィールドの光学深度(DOF)、光学テレセントリシティ(telecentricity)、ならびに、照明システムおよび撮像オプティクスのNAが含まれる。
【0083】
フィーチャ重心識別の正確さについて、上述したように、所望のフィーチャの受信を正確に、かつ繰り返し識別することは、結果に影響を与え得ることに留意されたい。フィーチャの表面ジオメトリーおよび光学反射特性は、テストされた実例または物ごとに、あるいは、ある実例の中でも、かなり変動し得る。これらのフィーチャの得られるイメージは、所望の領域が正確に識別され得るような様式で処理され得る。プローブカード分析用途のプローブイメージの場合、例えば、所望の領域は、典型的には、プローブの最も低い点である。所望の領域の識別において用途を有し得るいくつかの方法は、接続性(blob)解析およびパターン認識を含む。
【0084】
見かけの距離の測定の正確さについて、フィーチャ位置測定の正確さは、式(7)および(8)ならびに図5を参照しながら説明したように、イメージを得るために用いられるデバイスの基礎をなす正確さに概して依存し得ることに留意されたい。イメージがCCDカメラを用いて取り込まれる場合、例えば、イメージの量子化およびノイズは、見かけの距離の測定の正確さにおいて、重要な役割を果たし得る。このような実施形態の性能を最大限にするため、イメージ量子化サイズは、特定の用途が許すかぎり小さく(すなわち、小ピクセル)され得、さらに、ノイズに対するイメージ信号を最大限にすることが所望される。この点において、フィルタリング技術は、ノイズの影響を軽減するように、実施され得る。ピクセル平均化または補間技術は、サブピクセルの正確さを達成するために用いられ得る。
【0085】
基点位置の正確さについて、例示的な実施形態は、既知の基点位置と相対的な、対象のフィーチャの3つの位置成分(すなわち、3D空間における座標)を、概して測定することに留意されたい。従って、基点位置の不正確さは、フィーチャ位置の不正確さに直接変換され得る。基点の単数または複数のアレイを用いる適用例において、複数の基点についてのフィーチャ距離計算が平均化され得、1つの基点の位置の正確さへの依存が低減され得る。
【0086】
光学DOFについて、開示されている実施形態は、フィーチャおよび基点の両方同時に撮像することに留意されたい。これらの要素は、概して、異なる面、あるいは、イメージ面またはレンズからのz距離にある。すなわち、イメージ面からフィーチャへの距離は、イメージ面から基点への距離と異なる可能性が高い。従って、フィーチャおよび基点の一方または両方が最適の焦点でないことがあり得る。特に、横方向に隔てられた、基点およびフィーチャを観察する場合、観察角度と組み合わせられた横方向間隔は、オブジェクト間の深度のばらつきを生成する。従って、いくつかの実施形態において、フィーチャおよび基点を撮像するために用いられる光学システム(撮像デバイス110、または111、112)は、システム要件に従って、充分なオブジェクト位置測定の正確さを提供するために充分なDOFを有するように選択され得る。適切なDOFを達成することは、オプティクスのNAを低減し、これにより、イメージ解像度が低減されることを必要とすることが理解される。任意の光学システムにおいては、所望または選択されるDOFを達成することと、所望される解像度を維持することという両立しない目標は、システム要件全体に従って、バランスがとられ得る。いくつかの実施例において、例えば、Scheimpflugルール、または他の光学コンセプトが、必要とされるDOFを最小限にするために用いられ得る。
【0087】
光学テレセントリシティについて、上述したように、基点とフィーチャとは、イメージ面から異なる距離にある可能性が高いことに留意されたい。しかし、概して、この深度間隔がイメージ拡大に大幅な影響を有さないことが望ましい。基点とフィーチャとの間の見かけの距離の測定に、概して、拡大が作用または影響し得るので、任意の光学拡大はまた、フィーチャの得られる位置測定に作用し得る。通常、光学拡大は、対物レンズからの距離とともに変動する。このような距離への依存の度合いは、例えば、カスタム化されるか、または選択的に調節される。例えば、テレセントリックオプティクスは、距離の関数としての拡大において、有界の変動のみを示す。したがって、いくつかの実施形態は、イメージデータを取得するために、テレセントリックオプティクスを用い得る。テレセントリシティの度合いは、所望の測定の正確さおよび他のシステムパラーメータによって規定され得る。
【0088】
上述したように、開示される実施形態の局面は、任意の汎用3D光学計測学の用途において実現され得る。例えば、図6は、図1Aおよび1Bの実施形態にしたがって、構成され、動作するプローブカード分析器システムのある実施形態の、簡略化された模式的側面図である。このようなプローブカード分析器には、図2Aおよび2Bの実施形態も適切であり得ることに留意されたい。
【0089】
上述したように、基点アレイの形態は、例えば、ガラス、石英、またはサファイアから製造される、平坦、かつ実質的に透明な基点プレートに支持されるか、またはエッチングされる1つ以上の基点を含み得る。図6の実施形態とともに用いられる適切な撮像アレイは、ほぼ正方形のアレイCCDチップであってもよいし、あるいは、アレイは、矩形または他の当該技術において一般的に公知の形態であってもよい。
【0090】
図7は、立体視三次元計測学の方法のある実施形態の一般的な動作を示す、簡略化されたフローチャートである。図7の方法は、概して、上記の機能性の一部またはすべてを表す。例示的な動作は、全体的にまたは部分的に、図1〜6を参照しながら例示し、説明したシステム成分の様々な組み合わせによって、実行されるか、行われ得る。
【0091】
ブロック701において示すように、撮像される物(例えば、半導体ウェハ、チップ、またはダイ)は、固定された、または可動ステージによってサポートされるか、取り付けられるか、他の方法でその上に配置され得る。一般的には、撮像デバイスおよびステージ、ならびに、特に、物の相対的な方向は、最適な撮像のために選択的に制御されるか、または調節され得る。この点において、例示的な実施形態は、物、ステージまたは撮像デバイスのいずれか、または全ての動きを通じて、選択された相対的な方向が達成され得る様々な改変例が可能である。ブロック701に示される動作は、いずれのシステム成分が物および撮像デバイスの相対的な方向を取得するように移動されるかに関わらず、概して、位置付けおよび方向構造ならびに上述した技術のいずれかを表す。
【0092】
基点を有する基点プレートは、ブロック702で示すように、撮像される物と、撮像デバイスとの間に挟まれ得る。上述したように、基点プレートは、実質的に透明であり得、基点プレートを通して、撮像デバイスが対象物上のフィーチャを撮像することを可能にする。いくつかの実施形態において、基点プレートは、例えば、任意に配置されるか、所定のまたは順序付けられたアレイに配置され得る、複数の基点マーキングを有し得る。
【0093】
イメージデータは、ブロック703において示されるように、取得され得る。この点において、基点プレートの実質的な透明性は、撮像デバイスが、テスト用の物のフィーチャと、基点プレート上の基点の両方を同時に撮像することを可能に、またはイネーブルする。例えば、複数の基点マーキングを有する基点プレートを組み込んだ実施形態において、撮像デバイスは、テスト用の物のフィーチャと、光学システムの視野内の基点マーキングのうちの選択されたものを撮像し得る。
【0094】
フィーチャの位置を測定する方法は、概して、フィーチャと基点との間の見かけの距離を、取得されたイメージデータから測定し得る(ブロック704)。例示的な実施形態の特定のジオメトリー局面が図3および4を特に参照しながら詳細に説明されたが、他の様々な測定技術が、ブロック704において示される動作に適し得、従って、本明細書中で考慮され得る。見かけの距離測定は、例えば、システム成分ジオメトリーによって、あるいは、距離依存性拡大効果、ライティングまたは照明戦略、エラー推測および補正アルゴリズムなどの他の要因によって、影響され得る。基点プレートが複数の基点を有する場合、ブロック704の動作を測定するステップは、フィーチャと、複数の基点マーキングのうちの選択されたものとの間の見かけの距離を計算するステップを含み得る。
【0095】
上で詳細に記載されるように、立体視的な3D計測のシステムおよび方法は、フィーチャのイメージにおいて測定された明白な距離の視差の差および複数の視点から必要とされる1つ以上の基点を使用し得る。従って、さらなる視点が所望されても、必要とされて
も、判定がなされる(判定ブロック705)。
【0096】
異なる視点からのさらなるイメージが、判定ブロック705で決定されるように所望される場合、1つ以上のシステムコンポーネントは、互いに比例して移動されるか、または
再方向付けされ得、あるいは、視点はブロック706で示されるように切り替えられ(「トグルされ」)得る。特に、物、ステージ、撮像デバイス、またはいくつかのその組み合わせは、例えば撮像デバイスのイメージ面が物に比例して第1の位置から第2の位置に移動され得るように(例えば、視点を変えること)移動される。さらに、またはあるいは、イメージ面は、上に記載されるように、1つ以上の座標軸の周りに選択的に回転され得る。
図1A〜Bおよび図3に関して上に例示されかつ記載される実施形態において、例えば、イメージの視点は、イメージ面1(撮像デバイス111)とイメージ面2(撮像デバイス112)との間でトグルされ得る。それぞれのイメージ面は、イメージされるべき物に比例した特定の角度で選択的に方向付けされ得る。さらに、またはあるいは、ステージおよびこのような2つのカメラ配置における撮像デバイスの1つまたはその両方は、ブロック706において示されるように、視点をシフトするために選択された座標軸に沿って平行移動され得る。次のイメージデータは、ブロック703に戻ったループを制御するように新しい視点から方向付けられ得る。
【0097】
異なる視点からのさらなるイメージが判定ブロック705において決定されるように所望されない場合、フィーチャの位置は、ブロック799において示されるように測定されるか、または計算され得る。このような測定または計算は、特定の基点のアレイまたは基点のアレイに関してフィーチャの位置を正確に位置付け得、その位置が知られ得る。従って、基点に関して3D空間におけるフィーチャの位置の正確な識別は、物および他のそのフィーチャに関してフィーチャの正確な位置を可能にする。
【0098】
図7の実施形態は、例示の目的のみのために提示され、他の可能性の除外のための、操作の順序を意味することを意図しない。特別な例のために、ブロック701および702に示される操作は、順序を逆転されてもよく、例えば、すなわち、実質的に同時に生じるように組み合わされてもよい。同様に、データの取得レートおよびイメージ処理速度が十分な場合、ブロック703および704に示される操作は、同時に実行されてもよい。さらに、複数の撮像デバイスを用いる実施形態が、同時に、異なる視点からの複数のイメージを必要とし得ることが理解される。このような同時性の撮像操作を表す並列パスは、明瞭のために図7から省略した。図7に示される操作が導かれる特定のシーケンスが、他の要因に共通して、特定の撮像デバイスまたはイメージ処理コンポーネントの機能性および構造的な構成によって影響されうることは、当業者には理解されることである。
【0099】
図8は、イメージデータの取得操作の一実施形態の一般的な操作を示す簡単なフロー図である。特に、図8に示される操作は、複数の撮像様式を用いるイメージ取得操作に向けられる。図8の実施形態が、図7のブロック703で起きる操作を一般的に表すことに留意されたい。
【0100】
第1の撮像様式(例えば、色、波長、照明の強度、または他のファクター)は、ブロック801に示されるように選択され、かつ、セットされ得る。フィーチャは、ブロック802において示されるように第1の様式を用いる特定の視点からイメージされ得る。上で詳細に示されるように、ブロック801に選択される様式は、ブロック802における撮像中に、基点の透明性を与えるように構成され得る。
【0101】
撮像技術は、ブロック803に示されるように第2の様式を用いるように変更され得る。次に、1つ以上の基点は、ブロック804でイメージされ得る。ブロック802および804における撮像操作は、3D空間における同じ空間から実行され得る。図8に示される工程の順序に替わるものとして、ブロック803および804において実行される操作は、ブロック801および802における第1の様式を用いるフィーチャのイメージの取得を先行させることは明白なことである。
【0102】
ブロック802および804における2つの撮像操作中に取得されるイメージデータは、ブロック805における単一の合成イメージフレームを提供するように組み合され得る。したがって、基点とフィーチャとの間の見かけ上の距離が、上に記載されるように得られ得る(例えば、図7のブロック703において示される操作によって)。
【0103】
本発明は、限定ではなく、例示のみによる特定の実施形態に関して詳細に示され、かつ記載されてきた。例示の実施形態に対する様々な変更が本開示の範囲および意図内であることを、当業者は理解する。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−38923(P2010−38923A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213805(P2009−213805)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【分割の表示】特願2003−558422(P2003−558422)の分割
【原出願日】平成14年12月18日(2002.12.18)
【出願人】(507103868)ルドルフテクノロジーズ  インコーポレイテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】Rudolph Technologies, Inc.
【住所又は居所原語表記】One Rudolph Road, Flanders, NJ 07836 United States of America
【Fターム(参考)】