説明

端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法

【課題】AR技術において、移動端末の位置を高精度且つ確実に特定することが可能とする。
【解決手段】端末位置特定システムでは、移動端末の概略位置情報に基づき、当該概略位置から所定の距離以内に存在するランドマークのランドマーク情報が検索され、検索されたランドマーク情報が移動端末に送信される。これにより、移動端末は、移動端末の周辺に存在するランドマークに関するランドマーク情報を取得することができる。また、サーバにおいて予め記憶されていたランドマーク情報が移動端末に送信されるので、確実にランドマーク画像に基づく移動端末の位置特定を行うことが可能となる。そして、ランドマーク画像に基づき当該画像の撮影位置が解析され、その撮影位置が移動端末の所在位置として移動端末において管理され、位置の補正に用いられるので、高精度な移動端末の位置特定が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年において、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を用いたサービスが開発・提供されている。例えば、移動端末の所在位置の周辺に配置されたオブジェクトを取得し、移動端末に備えられたカメラにより取得した画像に種々の情報や画像を含むオブジェクトを重畳表示する技術が知られている。この技術では、重畳されるオブジェクトは、移動端末の所在位置に基づき選択される。また、移動端末は、自端末の所在位置とオブジェクトの位置との位置関係に基づき、オブジェクトを表示する。従って、本技術では、移動端末の所在位置を高精度に検出することが重要である。例えば、端末装置が備えるカメラで捉えた任意の目標物の位置を、目標物の位置情報を予め記憶したデータベースから取得し、取得した当該目標物の位置に基づき端末装置の位置を算出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−235534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、端末装置が撮影した目標物に関する情報がデータベースに存在しなければ、端末装置の位置を特定することができない。また、任意に撮影された目標物に基づき端末装置の位置特定を可能にすべく、目標物となりうる全ての構造物等に関する情報を記憶したデータベースを備えることとすると、データベースの容量が膨大なものとなる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、AR技術において、移動端末の位置を高精度且つ確実に特定することが可能な端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の端末位置特定システムは、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムであって、移動端末は、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信手段と、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信手段と、ランドマーク情報受信手段により受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像をサーバに送信するランドマーク画像送信手段と、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を示す端末位置情報をサーバから受信する位置情報受信手段と、位置情報受信手段により受信された端末位置情報により示される位置を移動端末の所在位置として管理する位置情報管理手段とを備え、サーバは、移動端末から送信された概略位置情報を受信する概略位置情報受信手段と、複数のランドマーク情報を記憶しているランドマーク情報記憶手段と、概略位置情報受信手段により受信された概略位置情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索するランドマーク検索手段と、ランドマーク検索手段により検索されたランドマーク情報を移動端末に送信するランドマーク情報送信手段と、移動端末から送信されたランドマーク画像を受信するランドマーク画像受信手段と、ランドマーク画像受信手段により受信されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を解析する端末位置解析手段と、端末位置解析手段により解析された移動端末の位置を端末位置情報として移動端末に送信する端末位置情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の移動端末は、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける移動端末であって、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信手段と、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象であるランドマークに関するランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信手段と、ランドマーク情報受信手段により受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像をサーバに送信するランドマーク画像送信手段と、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を示す端末位置情報をサーバから受信する位置情報受信手段と、位置情報受信手段により受信された端末位置情報により示される位置を移動端末の所在位置として管理する位置情報管理手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の端末位置特定方法は、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける端末位置特定方法であって、移動端末が、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位ステップと、移動端末が、概略位置測位ステップにおいて測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信ステップと、サーバが、概略位置情報送信ステップにおいて送信された概略位置情報を受信する概略位置情報受信ステップと、サーバが、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を複数記憶しているランドマーク情報記憶手段を参照し、概略位置情報受信ステップにおいて受信された概略位置情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報を検索するランドマーク検索ステップと、サーバが、ランドマーク検索ステップにおいて検索されたランドマーク情報を移動端末に送信するランドマーク情報送信ステップと、移動端末が、ランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信ステップと、移動端末が、ランドマーク情報受信ステップにおいて受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するランドマーク撮影ステップと、移動端末が、ランドマーク撮影ステップにおいて撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像をサーバに送信するランドマーク画像送信ステップと、サーバが、ランドマーク画像送信ステップにおいて送信されたランドマーク画像を受信するランドマーク画像受信ステップと、サーバが、ランドマーク画像受信ステップにおいて受信されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を解析する端末位置解析ステップと、サーバが、端末位置解析ステップにおいて解析された移動端末の位置を端末位置情報として移動端末に送信する端末位置情報送信ステップと、移動端末が、端末位置情報送信ステップにおいて送信された端末位置情報を受信する位置情報受信ステップと、移動端末が、位置情報受信ステップにおいて受信された端末位置情報により示される位置を移動端末の所在位置として管理する位置情報管理ステップとを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法によれば、移動端末の概略位置情報に基づき、当該概略位置から所定の距離以内に存在するランドマークのランドマーク情報が検索され、検索されたランドマーク情報が移動端末に送信される。これにより、移動端末は、移動端末の周辺に存在するランドマークに関するランドマーク情報を取得することができる。また、サーバにおいて予め記憶されていたランドマーク情報が移動端末に送信されるので、確実にランドマーク画像に基づく移動端末の位置特定を行うことが可能となる。そして、ランドマーク画像に基づき当該画像の撮影位置が解析され、その撮影位置が移動端末の所在位置として移動端末において管理されるので、高精度な移動端末の位置特定が可能となる。
【0010】
また、本発明の端末位置特定システムでは、移動端末は、ランドマーク撮影手段における視野の方向である視野方位を測位する方位測位手段を更に備え、概略位置情報送信手段は、方位測位手段により測位された視野方位に関する情報を方位情報として、概略位置情報と併せてサーバに送信し、ランドマーク検索手段は、概略位置情報に示される概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置すると共に、方位情報に示される視野方位を中心とする所定の角度範囲に存在するランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索することを特徴とする。
【0011】
この場合には、移動端末のランドマーク撮影手段における視野方位がサーバに送信され、視野方位を中心とする所定の角度範囲に存在するランドマークのランドマーク情報が抽出され、移動端末に送信される。これにより、移動端末において撮影可能なランドマークのランドマーク情報がサーバから移動端末に送信されることとなる。従って、確実にランドマーク画像が取得できるので、移動端末の位置特定が確実に可能となる。
【0012】
また、本発明の端末位置特定システムでは、サーバは、地図データを記憶する地図データ記憶手段を備え、ランドマーク検索手段は、地図データ記憶手段を参照し、概略位置情報に示される概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置すると共に、概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索することを特徴とする。
【0013】
この場合には、地図データに基づき、移動端末の所在位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークのランドマーク情報が抽出され、移動端末に送信される。これにより、移動端末において撮影可能なランドマークのランドマーク情報がサーバから移動端末に送信されることとなる。従って、確実にランドマーク画像が取得できるので、移動端末の位置特定が確実に可能となる。
【0014】
また、本発明の端末位置特定システムでは、ランドマーク情報は、ランドマークを視認可能な、当該ランドマークの正対方向を基準とする角度の範囲を示す情報である視認角度を含み、ランドマーク検索手段は、概略位置がランドマークの視認角度に示される角度の範囲内に存在する場合に、当該ランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索することを特徴とする。
【0015】
この場合には、移動端末から視認可能なランドマークのランドマーク情報がサーバから移動端末に送信されることとなる。従って、確実にランドマーク画像が取得できるので、移動端末の位置特定が確実に可能となる。
【0016】
また、本発明の端末位置特定システムでは、ランドマーク検索手段は、ランドマークをランドマーク撮影手段により撮影した場合において、撮影された画像全体に占める当該ランドマークの画像の領域のサイズが、予め設定されたサイズの範囲内となる当該ランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索することを特徴とする。
【0017】
この場合には、移動端末において適度な大きさに表示されるランドマークのランドマーク情報がサーバから移動端末に送信されることとなる。従って、移動端末におけるランドマークの撮影、及びランドマーク画像に基づく移動端末の位置の解析が容易となる。
【0018】
また、本発明の端末位置特定システムでは、ランドマーク情報は、ランドマークの所在位置を示すランドマーク位置情報を含み、移動端末は、当該移動端末の概略位置とランドマーク位置情報に示されるランドマークの所在位置との位置関係に基づき、ランドマークの位置を案内するための案内情報を、当該移動端末が有する表示手段に表示させるランドマーク案内手段を更に備えることを特徴とする。
【0019】
この場合には、ランドマークの所在位置が移動端末の表示手段を介してユーザに対して案内されるので、ユーザはランドマークの位置を確実に認識できる。従って、ランドマーク画像の撮影及び取得が容易となる。
【0020】
また、本発明の端末位置特定システムでは、ランドマーク情報は、ランドマークが存在する位置の高さに関する情報を含み、ランドマーク案内手段は、ランドマークの位置及び高さを案内情報として、表示手段に表示させることを特徴とする。
【0021】
この場合には、ランドマークが存在する高さに関する情報も、移動端末の表示手段を介してユーザに対して案内されるので、ユーザはランドマークの位置をより確実に認識できる。従って、ランドマーク画像の撮影及び取得が確実に実施される。
【0022】
また、本発明の端末位置特定システムでは、端末位置解析手段は、現実空間におけるランドマークの位置、大きさ及び形状と、ランドマーク画像におけるランドマークの位置、大きさ及び形状との相違に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を解析することを特徴とする。これにより、移動端末の位置を高精度に解析することが可能となる。
【0023】
また、上記課題を解決するために、本発明の端末位置特定システムは、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムであって、移動端末は、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信手段と、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信手段と、ランドマーク情報受信手段により受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析手段と、端末位置解析手段により解析された移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理手段とを備え、サーバは、移動端末から送信された概略位置情報を受信する概略位置情報受信手段と、複数のランドマーク情報を記憶しているランドマーク情報記憶手段と、概略位置情報受信手段により受信された概略位置情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶手段から検索するランドマーク検索手段と、ランドマーク検索手段により検索されたランドマーク情報を移動端末に送信するランドマーク情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決するために、本発明の移動端末は、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける移動端末であって、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信手段と、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象であるランドマークに関するランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信手段と、ランドマーク情報受信手段により受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析手段と、端末位置解析手段により解析された移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
また、上記課題を解決するために、本発明の端末位置特定方法は、移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける端末位置特定方法であって、移動端末が、移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位ステップと、移動端末が、概略位置測位ステップにおいて測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバに送信する概略位置情報送信ステップと、サーバが、概略位置情報送信ステップにおいて送信された概略位置情報を受信する概略位置情報受信ステップと、サーバが、移動端末の位置特定のために移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を複数記憶しているランドマーク情報記憶手段を参照し、概略位置情報受信ステップにおいて受信された概略位置情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報を検索するランドマーク検索ステップと、サーバが、ランドマーク検索ステップにおいて検索されたランドマーク情報を移動端末に送信するランドマーク情報送信ステップと、移動端末が、ランドマーク情報をサーバから受信するランドマーク情報受信ステップと、移動端末が、ランドマーク情報受信ステップにおいて受信されたランドマーク情報に示されるランドマークを撮影するランドマーク撮影ステップと、移動端末が、ランドマーク撮影ステップにおいて撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析ステップと、移動端末が、端末位置解析ステップにおいて解析された移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理ステップとを有することを特徴とする。
【0026】
本発明の端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法によれば、移動端末の概略位置情報に基づき、当該概略位置から所定の距離以内に存在するランドマークのランドマーク情報が検索され、検索されたランドマーク情報が移動端末に送信される。これにより、移動端末は、移動端末の周辺に存在するランドマークに関するランドマーク情報を取得することができる。また、サーバにおいて予め記憶されていたランドマーク情報が移動端末に送信されるので、確実にランドマーク画像に基づく移動端末の位置特定を行うことが可能となる。そして、移動端末において、ランドマーク画像に基づき当該画像の撮影位置が解析され、その撮影位置が移動端末の所在位置として管理されるので、高精度且つ容易に移動端末の位置特定が可能となる。
【発明の効果】
【0027】
AR技術において、移動端末の位置を高精度且つ確実に特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】端末位置特定システムの装置構成を示す図である。
【図2】第1実施形態における移動端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】移動端末のハードブロック図である。
【図4】第1実施形態におけるサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】ランドマーク情報記憶部の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
【図6】移動端末を保持するユーザと、ランドマークの位置関係を示す図である。
【図7】第1実施形態における端末位置特定方法の処理内容を示すタイミングチャートである。
【図8】図7におけるランドマーク検索処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態における移動端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図10】表示部19に表示された案内情報の例を示す図である。
【図11】第2実施形態における端末位置特定方法の処理内容を示すタイミングチャートである。
【図12】第3実施形態における移動端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図13】第3実施形態における端末位置特定方法の処理内容を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明に係る端末位置特定システム、移動端末及び端末位置特定方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0030】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る端末位置特定システム7の装置構成を示すブロック図である。図1に示すように端末位置特定システム7は、移動端末1と、当該移動端末1と通信可能なサーバ3を含む。移動端末1は、例えば、移動体通信網を介した通信が可能な携帯端末である。従って、移動端末1は、移動体通信網の基地局5を介してサーバとの通信を行う。
【0031】
図2は、第1実施形態に係る移動端末1の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態の移動端末1は、例えば、現実空間又は仮想空間に配置されたオブジェクトの表示制御を行う装置であって、現実空間又は仮想空間において移動端末1の所在位置の周辺に配置されたオブジェクトをサーバから取得し、移動端末1に備えられたカメラにより取得した現実空間の画像に種々の情報や画像を含むオブジェクトを重畳表示する機能を有する。移動端末1のディスプレイといった表示手段におけるオブジェクトの表示位置を高精度に制御するために、本実施形態では、移動端末1の所在位置を高精度に検出することが必要である。
【0032】
図2に示すように、移動端末1は、機能的には、概略位置測位部10(概略位置測位手段)、方位測位部11(方位測位手段)、概略位置情報送信部12(概略位置情報送信手段)、ランドマーク情報受信部13(ランドマーク情報受信手段)、ランドマーク撮影部14(ランドマーク撮影手段)、ランドマーク画像送信部15(ランドマーク画像送信手段)、位置情報受信部16(位置情報受信手段)、及び位置情報管理部17(位置情報管理手段)を備える。
【0033】
図3は、移動端末1のハードウエア構成図である。移動端末1は、物理的には、図3に示すように、CPU101、主記憶装置であるRAM102及びROM103、データ送受信デバイスである通信モジュール104、ハードディスク、フラッシュメモリ等の補助記憶装置105、入力デバイスであるキーボード等の入力装置106、ディスプレイ等の出力装置107などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図2に示した各機能は、図3に示すCPU101、RAM102等のハードウエア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール104、入力装置106、出力装置107を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置105におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。再び、図2を参照し、端末位置特定システム7の各機能部について詳細に説明する。
【0034】
概略位置測位部10は、移動端末1が所在する概略位置を測位する部分である。概略位置測位部10は、例えばGPS装置により構成される。GPSによる位置計測には、測定原理に起因する誤差が含まれる。従って、概略位置測位部10により測位される位置は、概略的な位置となる。概略位置測位部10は、概略位置に関する概略位置情報を概略位置情報送信部12に送出する。
【0035】
方位測位部11は、ランドマーク撮影部14における視野の方向である視野方位を測位する部分である。方位測位部11は、測位された視野方位に関する情報を方位情報として概略位置情報送信部12に送出する。
【0036】
概略位置情報送信部12は、概略位置測位部10により測位された概略位置に関する概略位置情報をサーバ3に送信する部分である。また、方位測位部11による視野方位の測位が行われた場合には、概略位置情報送信部12は、概略位置情報と併せて方位情報をサーバ3に送信する。
【0037】
ランドマーク情報受信部13は、ランドマークに関するランドマーク情報をサーバから受信する部分である。ランドマークは、現実空間に存在し、移動端末1の位置特定のために移動端末1に撮影させる撮影対象物である。例えば、ランドマークは、所定の建物や看板といった構造物である。また、ランドマーク情報は、ランドマークの所在位置に関する情報、ランドマークの外見を認識可能なオブジェクト情報を含む。ランドマーク情報の詳細については後述する。
【0038】
ランドマーク撮影部14は、ランドマーク情報により示されるランドマークを撮影するための部分であり、例えばカメラにより構成される。移動端末1のユーザは、ランドマーク情報に基づきランドマークの所在位置等を認識可能であるので、ランドマーク撮影部14を作動させることにより、ランドマークを撮影することができる。ランドマーク撮影部14は、撮影されたランドマークの画像をランドマーク画像送信部15に送出する。
【0039】
ランドマーク画像送信部15は、ランドマーク撮影部14から取得したランドマーク画像をサーバ3に送信する部分である。
【0040】
位置情報受信部16は、サーバ3により解析された端末位置情報をサーバ3から受信する部分である。端末位置情報は、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末の位置を示す情報である。端末位置情報の解析については後述する。
【0041】
位置情報管理部17は、位置情報受信部16により受信された端末位置情報により示される位置を移動端末1の所在位置として管理する部分である。具体的には、位置情報管理部17は、移動端末1において、現実空間又は仮想空間に配置されたオブジェクトをカメラにより取得した現実空間の画像に重畳表示させる際の基準位置として、端末位置情報により示される位置を用いる。移動端末1は、端末位置情報により示される位置を基準位置として、現実空間又は仮想空間において移動端末1の周辺に配置されたオブジェクトを取得し、移動端末1の基準位置とオブジェクトの位置との位置関係に基づきオブジェクトを表示する。
【0042】
続いて、サーバ3の機能を詳細に説明する。図4は、第1実施形態に係るサーバ3の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態のサーバ3は、概略位置情報受信部30(概略位置情報受信手段)、ランドマーク情報記憶部31(ランドマーク情報記憶手段)、ランドマーク検索部32(ランドマーク検索手段)、ランドマーク情報送信部38(ランドマーク情報送信手段)、ランドマーク画像受信部39(ランドマーク画像受信手段)、端末位置解析部40(端末位置解析手段)、端末位置情報送信部41(端末位置情報送信手段)及び地図データ記憶部42(地図データ記憶手段)を備える。サーバ3も、図3に示した移動端末1のハードウエア構成と同様のハードウエア構成を有するコンピュータである。図4を参照し、サーバ3の各機能部について詳細に説明する。
【0043】
概略位置情報受信部30は、移動端末1から送信された概略位置情報を受信する部分である。また、概略位置情報送信部12から概略位置情報と併せて方位情報が送信された場合には、概略位置情報受信部30は、概略位置情報及び方位情報を受信する。概略位置情報受信部30は、受信した概略位置情報及び方位情報をランドマーク検索部32に送出する。
【0044】
ランドマーク情報記憶部31は、ランドマーク情報を記憶している部分である。図5は、ランドマーク情報記憶部31の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。図5に示すように、ランドマーク情報記憶部31は、ランドマーク情報として、位置、名称、オブジェクト情報、高さ情報、向き、視認角度及び大きさの情報を対応付けて、項番ごとに記憶している。
【0045】
「位置」は、ランドマークの2次元的な所在位置を示す情報である。「名称」は、ランドマークの名称を示す情報である。「オブジェクト情報」は、ランドマークに形状を視覚的に示した2次元又は3次元のデータである。「高さ情報」は、ランドマークが所在する位置の高さを示す情報である。「向き」は、ランドマークの正対方向の向きを示す角度の情報であり、北方向を0度として右回りに回転するに従って増加する。「視認角度」は、ランドマークを視認可能な角度範囲を示す情報である。視認角度における「水平」の角度範囲は、ランドマークの正対方向を基準とする。また、視認角度における「鉛直」の角度範囲は、水平方向を基準とする。「大きさ」は、ランドマークの外形の大きさを示す情報である。
【0046】
ランドマーク検索部32は、移動端末1の位置特定に好適な撮影対象としてのランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶部31から検索する部分である。ランドマーク検索部32は、図4に示すように、ランドマーク抽出部33、携帯方位照合部34、視認角度照合部35、表示サイズ照合部36及び遮蔽物検索部37を備える。
【0047】
ランドマーク抽出部33は、移動端末1の概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「位置」の情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶部31から抽出する部分である。
【0048】
携帯方位照合部34は、移動端末1からの方位情報、概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「位置」の情報に基づき、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが移動端末1の視野方位を中心とする所定の角度範囲に位置するか否かを照合する部分である。
【0049】
視認角度照合部35は、概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「視認角度」に基づき、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが移動端末1の所在位置から見て視認可能なランドマークであるか否かを照合する部分である。図6は、移動端末1を保持するユーザPと、ランドマークの位置関係を示す図である。ユーザPが移動端末1を保持しているので、ユーザPの所在位置は、移動端末1の概略位置と概ね等しい。図6において、ユーザPの所在位置は、ランドマークLの視認角度に含まれているが、ランドマークLの視認角度に含まれていない。従って、視認角度照合部35は、ランドマークLを移動端末1の所在位置から見て視認可能なランドマークであると判定し、ランドマークLを移動端末1の所在位置から見て視認可能でないランドマークであると判定する。
【0050】
表示サイズ照合部36は、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが、移動端末1のランドマーク撮影部14で捉えられたランドマークを移動端末1の表示部(図示せず)に表示させた場合において、表示部におけるランドマークの画像が画像全体に占める領域のサイズが予め設定されたサイズの範囲内となるランドマークであるか否かを照合する部分である。表示部においてランドマークの画像が占める領域のサイズは、移動端末1とランドマークとの距離及びランドマーク撮影部14がランドマークを捉える際の倍率に依存する。移動端末1の位置特定のためのランドマーク画像は、表示部において適度な大きさに表示されることが好ましい。従って、表示サイズ照合部36により、撮影に好適なランドマークのランドマーク情報が抽出されることとなる。
【0051】
遮蔽物検索部37は、地図データ記憶部42に記憶されている地図データ及び概略位置情報に基づき、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが、移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークであるか否かを照合する部分である。図6を参照して説明すると、ランドマークLとユーザPとの間には遮蔽物が存在しないが、ランドマークLとユーザPとの間には遮蔽物Cが存在する。従って、遮蔽物検索部37は、ランドマークLを移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークであると判定し、ランドマークLを移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在するランドマークであると判定する。
【0052】
表示サイズ照合部36及び視認角度照合部35によるランドマーク情報の照合及び抽出が行われる場合には、移動端末1は、ランドマーク撮影部14がランドマークの画像を捉える際の、撮影視野角度、焦点距離、倍率等に関する撮影情報をサーバ3に送信することとしてもよい。この場合には、ランドマーク検索部32は、移動端末1から送信された撮影情報を取得する。そして、ランドマーク検索部32は、視認角度照合部35が照合に用いる「視認角度」、及び表示サイズ照合部36が照合に用いる表示サイズに関する閾値を撮影情報に従って変更することができる。なお、撮影情報は、サーバ3に予め保持されていることとしてもよい。
【0053】
ランドマーク検索部32は、機能部33〜37により抽出されたランドマーク情報をランドマーク情報送信部38に送出する。なお、本実施形態のランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33、携帯方位照合部34、視認角度照合部35、表示サイズ照合部36、遮蔽物検索部37の順番にランドマーク情報の照合及び抽出を実施させることとしているが、この順番には限られない。
【0054】
ランドマーク情報送信部38は、ランドマーク検索部32により検索されたランドマーク情報を移動端末1に送信する部分である。
【0055】
ランドマーク画像受信部39は、移動端末1から送信されたランドマーク画像を受信する部分である。
【0056】
端末位置解析部40は、ランドマーク画像受信部39により受信されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析・算出する部分である。具体的には、端末位置解析部40は、ランドマーク情報記憶部31から抽出した、現実空間におけるランドマークの位置、大きさ及び形状と、ランドマーク画像におけるランドマークの位置、大きさ及び形状との相違に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析する。
【0057】
端末位置情報送信部41は、端末位置解析部40により解析された移動端末1の位置を端末位置情報として移動端末に送信する部分である。
【0058】
地図データ記憶部42は、地図データを記憶している部分である。地図データは、現実空間における道路形状、地形、建物等の構造物の位置及び形状を含む。
【0059】
続いて、図7を参照して、本実施形態の端末位置特定方法における端末位置特定システム7の動作について説明する。図7は、端末位置特定システム7において実施される処理内容を示すフローチャートである。
【0060】
まず、移動端末1は、概略位置測位部10を起動させる(S1)。なお、ここで、移動端末1は、方位測位部11を併せて起動させることとしてもよい。次に、概略位置測位部10は、移動端末1が所在する概略位置を測位する(S2、概略位置測位ステップ)。なお、ステップS2において併せて、方位測位部11は、ランドマーク撮影部14における視野方位を測位することとしてもよい。そして、概略位置情報送信部12は、概略位置情報をサーバ3に送信する(S3、概略位置情報送信ステップ)。また、方位測位部11による視野方位の測位が行われた場合には、概略位置情報送信部12は、ステップS3において、概略位置情報と併せて方位情報をサーバ3に送信することとしてもよい。
【0061】
移動端末1から概略位置情報等が送信されると、概略位置情報受信部30は、移動端末1から送信された概略位置情報を受信する(S4、概略位置情報受信ステップ)。なお、概略位置情報送信部12から概略位置情報と併せて方位情報が送信された場合には、概略位置情報受信部30は、ステップS4において、概略位置情報及び方位情報を受信する。
【0062】
続いて、ランドマーク検索部32は、ランドマーク情報をランドマーク情報記憶部31から検索する(S5、ランドマーク検索ステップ)。ここで、図8を参照して、ランドマーク検索処理の詳細を説明する。図8は、ランドマーク検索処理の内容を示すフローチャートである。
【0063】
まず、ランドマーク抽出部33は、移動端末1の概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「位置」の情報に基づき、概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置するランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報記憶部31から抽出する(S20)。ステップS20において、一以上のランドマークが抽出された場合には処理手順はステップS22に進められる。一方、ステップS20において、概略位置から予め設定された所定の距離以内にランドマークが存在しない場合には、処理手順はステップS31に進められる(S21)。
【0064】
ステップS22では、ランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33に抽出されたランドマークの中から、概略位置からの距離が最も近いランドマークを抽出する(S22)。
【0065】
次に、携帯方位照合部34は、移動端末1からの方位情報、概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「位置」の情報に基づき、ステップS22において抽出されたランドマークが移動端末1の視野方位を中心とする所定の角度範囲に位置するか否かを照合する(S23)。照合対象のランドマークが移動端末1の視野方位を中心とする所定の角度範囲に位置すると判定された場合には、処理手順はステップS24に進められる。一方、照合対象のランドマークが移動端末1の視野方位を中心とする所定の角度範囲に位置すると判定されなかった場合には、処理手順はステップS28に進められる。
【0066】
ステップS24において、視認角度照合部35は、概略位置情報及びランドマーク情報記憶部31における「視認角度」に基づき、ステップS22においてランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが移動端末1の所在位置から見て視認可能なランドマークであるか否かを照合する(S24)。照合対象のランドマークが移動端末1の所在位置から見て視認可能なランドマークであると判定された場合には、処理手順はステップS25に進められる。一方、照合対象のランドマークが移動端末1の所在位置から見て視認可能なランドマークであると判定されなかった場合には、処理手順はステップS28に進められる。
【0067】
ステップS25において、表示サイズ照合部36は、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが、移動端末1のランドマーク撮影部14で捉えられたランドマークを移動端末1の表示部(図示せず)に表示させた場合において、表示部におけるランドマークの画像が占める領域のサイズが予め設定されたサイズの範囲内となるランドマークであるか否かを照合する(S25)。照合対象のランドマークが、移動端末1で表示された場合に所定サイズ範囲内で表示されるランドマークであると判定された場合には、処理手順はステップS26に進められる。一方、照合対象のランドマークが、移動端末1で表示された場合に所定サイズ範囲内で表示されるランドマークであると判定されなかった場合には、処理手順はステップS28に進められる。
【0068】
ステップS26において、遮蔽物検索部37は、地図データ記憶部42に記憶されている地図データ及び概略位置情報に基づき、ランドマーク抽出部33により抽出されたランドマークが、移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークであるか否かを照合する(S26)。照合対象のランドマークが移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークであると判定された場合には、ランドマーク検索部32は、当該ランドマークのランドマーク情報をランドマーク情報送信部38に送出して、ランドマーク検索処理を終了する(S27)。一方、照合対象のランドマークが移動端末1の概略位置との間に遮蔽物が存在しないランドマークであると判定されなかった場合には、処理手順はステップS28に進められる。
【0069】
ステップS28において、ランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33に抽出されたランドマークの中から、ステップS22で抽出されたランドマークに次いで概略位置からの距離が近いランドマークを検索する(S28)。
【0070】
ステップS28において一以上のランドマークが抽出された場合には処理手順はステップS30に進められる(S29)。一方、ステップS28において、一以上のランドマークが抽出されなかった場合には処理手順はステップS31に進められる(S29)。
【0071】
ステップS29において、ランドマーク検索部32は、ステップS22及びステップS28におけるランドマークの検索の回数が予め設定された所定回数(N回)となったか否かを判定する。ランドマークの検索の回数がN回となった場合には処理手順はステップS31に進められる。一方、ランドマークの検索の回数がN回に達していない場合には処理手順はステップS23に進められる。
【0072】
ステップS31において、ランドマーク検索部32は、移動端末1に送信すべきランドマーク情報が存在しない旨を、ランドマーク情報送信部38を介して移動端末1に通知する。この場合には、図7におけるステップS5の処理が終了した後、ステップS6以降の処理が実施されることなく端末位置特定方法の処理手順が終了する。
【0073】
ここで再び図7を参照する。ステップS6において、ランドマーク情報送信部38は、ランドマーク検索部32により検索されたランドマーク情報を移動端末1に送信する(S6、ランドマーク情報送信ステップ)。
【0074】
続いて、ランドマーク情報受信部13は、ランドマーク情報をサーバ3から受信する(S7、ランドマーク情報受信ステップ)。次に、移動端末1は、ランドマーク撮影部14を起動させる(S8)。なお、本実施形態では、ステップS8においてランドマーク撮影部14が起動されることとしているが、図7のフローチャートに示される端末位置特定方法の処理が開始された時点や、開始される前の時点において起動されることとしてもよい。
【0075】
次に、ランドマーク情報に基づきランドマークの所在位置等を認識したユーザがランドマーク撮影部14を作動させることにより、ランドマーク撮影部14は、ランドマークの画像を撮影・取得する(S9、ランドマーク撮影ステップ)。
【0076】
なお、ステップS7において受信したランドマーク情報に示されるランドマークが移動端末1の周辺において発見されない場合には、移動端末1は、撮影の候補となる他のランドマークのランドマーク情報の送信要求をサーバ1に送信することとしてもよい。この場合には、サーバ1のランドマーク検索部32は、ステップS23〜S30の処理を再び実施することにより、他のランドマーク情報を抽出する。
【0077】
続いて、ランドマーク画像送信部15は、ランドマーク撮影部14から取得したランドマーク画像をサーバ3に送信する(S10、ランドマーク画像送信ステップ)。
【0078】
ステップS11において、ランドマーク画像受信部39は、移動端末1から送信されたランドマーク画像を受信する(S11、ランドマーク画像受信ステップ)。次に、端末位置解析部40は、ステップS11においてランドマーク画像受信部39に受信されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析する(S12、端末位置解析ステップ)。そして、端末位置情報送信部41は、端末位置解析部40により解析された移動端末1の位置を端末位置情報として移動端末に送信する(S13、端末位置情報送信ステップ)。
【0079】
続いて、位置情報受信部16は、サーバ3により解析された端末位置情報をサーバ3から受信する(S14、位置情報受信ステップ)。そして、位置情報管理部17は、位置情報受信部16により受信された端末位置情報により示される位置を移動端末1の所在位置として管理すると共に、端末位置情報を自端末の位置の補正に用いる(S15、位置情報管理ステップ)。こうして、本実施形態の処理を終了する。
【0080】
なお、本実施形態のランドマーク検索処理では、図8に示すように、ステップS23〜S27においてランドマークの照合・抽出処理を行っているが、ステップS23、S24、S25、(S26,S27)の処理は、順序不同である。
【0081】
また、ランドマーク検索処理において、ステップS23の処理を実施しないこととしてもよい。即ち、ランドマーク検索処理において、ランドマーク検索部32は、方位情報を用いないこととすることができる。その場合には、移動端末1は方位測位部11を備えないこととしてもよい。また、サーバ3は、携帯方位照合部34を備えないこととしてもよい。
【0082】
また、ランドマーク検索処理において、ステップS26,S27の処理を実施しないこととしてもよい。即ち、ランドマーク検索処理において、ランドマーク検索部32は、遮蔽物の有無を判断しないこととしてもよい。その場合には、サーバ3は、遮蔽物検索部37を備えないこととしてもよい。
【0083】
また、ランドマーク検索処理において、ステップS24の処理を実施しないこととしてもよい。即ち、ランドマーク検索処理において、ランドマーク検索部32は、ランドマークの視認角度を考慮しないこととしてもよい。その場合には、サーバ3は、視認角度照合部35を備えないこととしてもよい。
【0084】
また、ランドマーク検索処理において、ステップS25の処理を実施しないこととしてもよい。即ち、ランドマーク検索処理において、ランドマーク検索部32は、移動端末1におけるランドマーク画像のサイズを考慮しないこととしてもよい。その場合には、サーバ3は、表示サイズ照合部36を備えないこととしてもよい。
【0085】
また、概略位置測位部10により測位される概略位置には、測定原理に起因する測位誤差が含まれるので、概略位置情報は、概略位置の測位誤差情報を含むこととしてもよい。この場合には、概略位置情報送信部12は、測位誤差情報を含む概略位置情報をサーバ3に送信し、測位誤差情報を受信したサーバ3は、測位誤差の大きさに応じて、ランドマーク検索部32におけるランドマークの検索のための条件を変更することができる。例えば、測位誤差情報に示される誤差が予め設定された所定の値より大きい場合には、ランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33においてランドマークを抽出する際の「所定の距離」を、より大きい値に変更する。
【0086】
また、位置情報管理部17は、ステップS15において取得した端末位置情報と、概略位置情報との誤差を算出し、算出された誤差情報をサーバ3に通知することとしてもよい。誤差情報を受信したサーバ3は、誤差の大きさに応じて、ランドマーク検索部32におけるランドマークの検索のための条件を変更することができる。例えば、誤差情報に示される誤差が予め設定された第1の所定の値より大きく第2の所定の値より小さい場合には、ランドマークの撮影及び移動端末1の位置解析が困難となるようなランドマークが抽出されることを防止するために、ランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33においてランドマークを抽出する際の「所定の距離」を、より小さい値に変更する。さらに、誤差情報に示される誤差が予め設定された第2の所定の値より大きい場合には、移動端末1の周辺において撮影対象のランドマークが発見されないことを防止するために、ランドマーク検索部32は、ランドマーク抽出部33においてランドマークを抽出する際の「所定の距離」を、より大きい値に変更する。
【0087】
以上説明した第1実施形態の端末位置特定システム7、移動端末1及び端末位置特定方法では、移動端末1の概略位置情報に基づき、当該概略位置から所定の距離以内に存在するランドマークのランドマーク情報が検索され、検索されたランドマーク情報が移動端末1に送信される。これにより、移動端末1は、移動端末の周辺に存在するランドマークに関するランドマーク情報を取得することができる。また、サーバ3において予め記憶されていたランドマーク情報が移動端末1に送信されるので、確実にランドマーク画像に基づく移動端末1の位置特定を行うことが可能となる。そして、ランドマーク画像に基づき当該画像の撮影位置が解析され、その撮影位置が移動端末1の所在位置として移動端末1において管理され、位置の補正に用いられるので、高精度な移動端末1の位置特定が可能となる。
【0088】
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る移動端末1の機能的構成を示すブロック図である。第2実施形態における移動端末1は、第1実施形態の移動端末1が有する各機能部10〜17に加えて、ランドマーク案内部18(ランドマーク案内手段)及び表示部19(表示手段)を備える。
【0089】
ランドマーク案内部18は、移動端末1の概略位置とランドマーク位置情報に示されるランドマークの所在位置との位置関係に基づき、ランドマークの位置を案内するための案内情報を、移動端末1が有する表示部19に表示させる部分である。表示部19は、ランドマーク案内部により生成された案内情報を表示する部分である。ランドマーク情報は、ランドマークの所在位置を示すランドマーク位置情報及びランドマークが存在する位置の高さに関する情報を含む。
【0090】
具体的には、ランドマーク案内部18は、移動端末1の概略位置を基準とするランドマークの相対位置、ランドマークが存在する方向、及びランドマークまでの距離を案内情報として算出する。そして、ランドマーク案内部18は、算出された案内情報を表示部19に表示させる。図10は、表示部19に表示された案内情報の例を示す図である。図10(a)に示すように、表示部19は、移動端末1が備えるカメラにより捉えられた現実空間の画像に重畳して、案内情報Iを表示している。案内情報Iは、ランドマーク「XXXの看板」の位置までの距離、ランドマーク「XXXの看板」が存在する方向及び高さ、並びにランドマークを撮影するために移動端末1を回転させるべき方向を示している。
【0091】
また、図10(b)に示すように、表示部19は、移動端末1の正面に捉えた現実空間のランドマーク「XXXの看板」の画像に重畳して、案内情報Iを表示している。案内情報Iは、ランドマーク「XXXの看板」の位置までの距離、ランドマーク「XXXの看板」が存在する方向及び高さ、並びにランドマークを撮影するために移動端末1を回転させるべき方向を示している。
【0092】
続いて、図11を参照して、第2実施形態の端末位置特定方法における端末位置特定システム7の動作について説明する。図11は、第2実施形態における端末位置特定システム7の処理内容を示すフローチャートである。
【0093】
ステップS60〜S66の処理内容はそれぞれ、第1実施形態(図7)におけるステップS1〜S7の処理内容と同様である。ステップS67において、ランドマーク案内部18は、移動端末1の概略位置とランドマーク位置情報に示されるランドマークの所在位置との位置関係に基づき案内情報を生成し、生成された案内情報を表示部19に表示させる。案内情報の表示により、移動端末1のユーザは容易にランドマークの所在位置を認識することが可能となる。
【0094】
ステップS68〜S75の処理内容はそれぞれ、第1実施形態(図7)におけるステップS8〜S15の処理内容と同様である。
【0095】
以上説明した第2実施形態の端末位置特定システム7では、ランドマークの所在位置が移動端末1の表示部19を介してユーザに対して案内されるので、ユーザはランドマークの位置を確実に認識できる。従って、ランドマーク画像の撮影及び取得が容易となる。また、ランドマークが存在する高さに関する情報も、移動端末1の表示部19を介してユーザに対して案内されるので、ユーザはランドマークの位置をより確実に認識できる。従って、ランドマーク画像の撮影及び取得が確実に実施される。
【0096】
(第3実施形態)
第3実施形態は、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置の解析がサーバ3ではなく移動端末1により実施される点において、第1実施形態と相違する。図12は、第3実施形態に係る移動端末1の機能的構成を示すブロック図である。第3実施形態における移動端末1は、第1実施形態の移動端末1が有する各機能部10,12〜14,17に加えて、撮影位置解析部20(撮影位置解析手段)を備える。
【0097】
撮影位置解析部20は、ランドマーク撮影部14により撮影されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析する部分である。具体的には、撮影位置解析部20は、ランドマーク情報受信部により受信したランドマーク情報に含まれる、現実空間におけるランドマークの位置、大きさ及び形状に関する情報と、ランドマーク画像におけるランドマークの位置、大きさ及び形状との相違に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析する。
【0098】
続いて、図13を参照して、第3実施形態の端末位置特定方法における端末位置特定システム7の動作について説明する。図13は、第3実施形態における端末位置特定システム7の処理内容を示すフローチャートである。
【0099】
ステップS80〜S88の処理内容はそれぞれ、第1実施形態(図7)におけるステップS1〜S9の処理内容と同様である。
【0100】
ステップS89において、撮影位置解析部20は、ランドマーク撮影部14により撮影されたランドマーク画像に基づき、ランドマーク画像が撮影されたときの移動端末1の位置を解析する(S89、撮影位置解析ステップ)。
【0101】
そして、位置情報管理部17は、撮影位置解析部20により解析された端末位置情報により示される位置を移動端末1の所在位置として管理すると共に、端末位置情報を自端末の位置の補正に用いる(S90、位置情報管理ステップ)。こうして、本実施形態の処理を終了する。
【0102】
以上説明した第3実施形態の端末位置特定システム7、移動端末1及び端末位置特定方法では、移動端末の概略位置情報に基づき、当該概略位置から所定の距離以内に存在するランドマークのランドマーク情報が検索され、検索されたランドマーク情報が移動端末1に送信される。これにより、移動端末1は、移動端末1の周辺に存在するランドマークに関するランドマーク情報を取得することができる。また、サーバ3において予め記憶されていたランドマーク情報が移動端末1に送信されるので、確実にランドマーク画像に基づく移動端末1の位置特定を行うことが可能となる。そして、移動端末1において、ランドマーク画像に基づき当該画像の撮影位置が解析され、その撮影位置が移動端末1の所在位置として管理されるので、高精度且つ容易に移動端末の位置特定が可能となる。
【0103】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0104】
1…移動端末、3…サーバ、5…基地局、7…端末位置特定システム、10…概略位置測位部、11…方位測位部、12…概略位置情報送信部、13…ランドマーク情報受信部、14…ランドマーク撮影部、15…ランドマーク画像送信部、16…位置情報受信部、17…位置情報管理部、18…ランドマーク案内部、19…表示部、20…撮影位置解析部、30…概略位置情報受信部、31…ランドマーク情報記憶部、32…ランドマーク検索部、33…ランドマーク抽出部、34…携帯方位照合部、35…視認角度照合部、36…表示サイズ照合部、37…遮蔽物検索部、38…ランドマーク情報送信部、39…ランドマーク画像受信部、40…端末位置解析部、41…端末位置情報送信部、42…地図データ記憶部、C…遮蔽物、I,I…案内情報、L,L,L…ランドマーク、P…ユーザ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムであって、
前記移動端末は、
前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、
前記概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信手段と、
前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信手段と、
前記ランドマーク情報受信手段により受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、
前記ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像を前記サーバに送信するランドマーク画像送信手段と、
前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の位置を示す端末位置情報を前記サーバから受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段により受信された前記端末位置情報により示される位置を前記移動端末の所在位置として管理する位置情報管理手段とを備え、
前記サーバは、
前記移動端末から送信された前記概略位置情報を受信する概略位置情報受信手段と、
複数の前記ランドマーク情報を記憶しているランドマーク情報記憶手段と、
前記概略位置情報受信手段により受信された前記概略位置情報に基づき、前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置する前記ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索するランドマーク検索手段と、
前記ランドマーク検索手段により検索された前記ランドマーク情報を前記移動端末に送信するランドマーク情報送信手段と、
前記移動端末から送信された前記ランドマーク画像を受信するランドマーク画像受信手段と、
前記ランドマーク画像受信手段により受信された前記ランドマーク画像に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の位置を解析する端末位置解析手段と、
前記端末位置解析手段により解析された前記移動端末の位置を端末位置情報として前記移動端末に送信する端末位置情報送信手段とを備える
ことを特徴とする端末位置特定システム。
【請求項2】
前記移動端末は、前記ランドマーク撮影手段における視野の方向である視野方位を測位する方位測位手段を更に備え、
前記概略位置情報送信手段は、前記方位測位手段により測位された前記視野方位に関する情報を方位情報として、前記概略位置情報と併せて前記サーバに送信し、
前記ランドマーク検索手段は、前記概略位置情報に示される前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置すると共に、前記方位情報に示される前記視野方位を中心とする所定の角度範囲に存在する前記ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末位置特定システム。
【請求項3】
前記サーバは、地図データを記憶する地図データ記憶手段を備え、
前記ランドマーク検索手段は、前記地図データ記憶手段を参照し、前記概略位置情報に示される前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置すると共に、前記概略位置との間に遮蔽物が存在しない前記ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の端末位置特定システム。
【請求項4】
前記ランドマーク情報は、前記ランドマークを視認可能な、当該ランドマークの正対方向を基準とする角度の範囲を示す情報である視認角度を含み、
前記ランドマーク検索手段は、前記概略位置が前記ランドマークの前記視認角度に示される角度の範囲内に存在する場合に、当該ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の端末位置特定システム。
【請求項5】
前記ランドマーク検索手段は、前記ランドマークを前記ランドマーク撮影手段により撮影した場合において、撮影された画像全体に占める当該ランドマークの画像の領域のサイズが、予め設定されたサイズの範囲内となる当該ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の端末位置特定システム。
【請求項6】
前記ランドマーク情報は、前記ランドマークの所在位置を示すランドマーク位置情報を含み、
前記移動端末は、当該移動端末の前記概略位置とランドマーク位置情報に示される前記ランドマークの所在位置との位置関係に基づき、前記ランドマークの位置を案内するための案内情報を、当該移動端末が有する表示手段に表示させるランドマーク案内手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の端末位置特定システム。
【請求項7】
前記ランドマーク情報は、前記ランドマークが存在する位置の高さに関する情報を含み、
前記ランドマーク案内手段は、前記ランドマークの位置及び高さを前記案内情報として、前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項6に記載の端末位置特定システム。
【請求項8】
前記端末位置解析手段は、現実空間における前記ランドマークの位置、大きさ及び形状と、前記ランドマーク画像における前記ランドマークの位置、大きさ及び形状との相違に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の位置を解析する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の端末位置特定システム。
【請求項9】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムであって、
前記移動端末は、
前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、
前記概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信手段と、
前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信手段と、
前記ランドマーク情報受信手段により受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、
前記ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析手段と、
前記端末位置解析手段により解析された前記移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理手段とを備え、
前記サーバは、
前記移動端末から送信された前記概略位置情報を受信する概略位置情報受信手段と、
複数の前記ランドマーク情報を記憶しているランドマーク情報記憶手段と、
前記概略位置情報受信手段により受信された前記概略位置情報に基づき、前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置する前記ランドマークの前記ランドマーク情報を前記ランドマーク情報記憶手段から検索するランドマーク検索手段と、
前記ランドマーク検索手段により検索された前記ランドマーク情報を前記移動端末に送信するランドマーク情報送信手段とを備える
ことを特徴とする端末位置特定システム。
【請求項10】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける移動端末であって、
前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、
前記概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信手段と、
前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象であるランドマークに関するランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信手段と、
前記ランドマーク情報受信手段により受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、
前記ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像を前記サーバに送信するランドマーク画像送信手段と、
前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の位置を示す端末位置情報を前記サーバから受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段により受信された前記端末位置情報により示される位置を前記移動端末の所在位置として管理する位置情報管理手段と
を備えることを特徴とする移動端末。
【請求項11】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける移動端末であって、
前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位手段と、
前記概略位置測位手段により測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信手段と、
前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象であるランドマークに関するランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信手段と、
前記ランドマーク情報受信手段により受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するためのランドマーク撮影手段と、
前記ランドマーク撮影手段により撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析手段と、
前記端末位置解析手段により解析された前記移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理手段と
を備えることを特徴とする移動端末。
【請求項12】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける端末位置特定方法であって、
前記移動端末が、前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位ステップと、
前記移動端末が、前記概略位置測位ステップにおいて測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信ステップと、
前記サーバが、前記概略位置情報送信ステップにおいて送信された前記概略位置情報を受信する概略位置情報受信ステップと、
前記サーバが、前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を複数記憶しているランドマーク情報記憶手段を参照し、前記概略位置情報受信ステップにおいて受信された前記概略位置情報に基づき、前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置する前記ランドマークの前記ランドマーク情報を検索するランドマーク検索ステップと、
前記サーバが、前記ランドマーク検索ステップにおいて検索された前記ランドマーク情報を前記移動端末に送信するランドマーク情報送信ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク情報受信ステップにおいて受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するランドマーク撮影ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク撮影ステップにおいて撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像を前記サーバに送信するランドマーク画像送信ステップと、
前記サーバが、前記ランドマーク画像送信ステップにおいて送信された前記ランドマーク画像を受信するランドマーク画像受信ステップと、
前記サーバが、前記ランドマーク画像受信ステップにおいて受信された前記ランドマーク画像に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の位置を解析する端末位置解析ステップと、
前記サーバが、前記端末位置解析ステップにおいて解析された前記移動端末の位置を端末位置情報として前記移動端末に送信する端末位置情報送信ステップと、
前記移動端末が、前記端末位置情報送信ステップにおいて送信された前記端末位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記移動端末が、前記位置情報受信ステップにおいて受信された前記端末位置情報により示される位置を前記移動端末の所在位置として管理する位置情報管理ステップと
を有することを特徴とする端末位置特定方法。
【請求項13】
移動端末と、当該移動端末と通信可能なサーバとを備え、前記移動端末の位置を特定する端末位置特定システムにおける端末位置特定方法であって、
前記移動端末が、前記移動端末が所在する概略位置を測位する概略位置測位ステップと、
前記移動端末が、前記概略位置測位ステップにおいて測位された概略位置に関する概略位置情報を前記サーバに送信する概略位置情報送信ステップと、
前記サーバが、前記概略位置情報送信ステップにおいて送信された前記概略位置情報を受信する概略位置情報受信ステップと、
前記サーバが、前記移動端末の位置特定のために前記移動端末に撮影させる撮影対象物であるランドマークに関するランドマーク情報を複数記憶しているランドマーク情報記憶手段を参照し、前記概略位置情報受信ステップにおいて受信された前記概略位置情報に基づき、前記概略位置から予め設定された所定の距離以内に位置する前記ランドマークの前記ランドマーク情報を検索するランドマーク検索ステップと、
前記サーバが、前記ランドマーク検索ステップにおいて検索された前記ランドマーク情報を前記移動端末に送信するランドマーク情報送信ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク情報を前記サーバから受信するランドマーク情報受信ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク情報受信ステップにおいて受信された前記ランドマーク情報に示される前記ランドマークを撮影するランドマーク撮影ステップと、
前記移動端末が、前記ランドマーク撮影ステップにおいて撮影されたランドマークの画像であるランドマーク画像に基づき、前記ランドマーク画像が撮影されたときの前記移動端末の所在位置を解析する撮影位置解析ステップと、
前記移動端末が、前記端末位置解析ステップにおいて解析された前記移動端末の所在位置の関する情報を管理する位置情報管理ステップと
を有することを特徴とする端末位置特定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−242207(P2011−242207A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113304(P2010−113304)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】