説明

端末装置、認証システム及びプログラム

【課題】撮像された本人の承認を得ずにその本人が写っている画像を無断でコピーしたり外部へ送信してしまうことを防止する。
【解決手段】認証装置3の認証データベース35には、個人の顔画像情報や指紋情報などが登録されている。携帯電話装置1で撮像が行われ撮影画像にその個人の顔画像が写っていた場合には、その個人に認証入力部21から指紋情報を入力してもらい、顔画像情報及び指紋情報を認証装置3に送って同一情報が既に登録されていることの認証を受けて始めてその撮影画像のコピーや外部送信が可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、この端末装置を用いた認証システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルカメラやカメラ機能付携帯電話などが広く一般的に普及しており、そのため盗撮などの犯罪行為が行われ、あるいは盗撮ではなくても本人が他人によって被写体として撮影され、その撮像画像がいつの間にかネットワーク等に流布してしまうという危険が高まっている。このような状況を防止するために、カメラ機能を備えた電子機器の使用を予め特定の人だけが出来るようにすることが考えられている。
【0003】
即ち、電子機器内部にその電子機器を使用できる人の顔画像を予め記憶させておき、その電子機器を使用する場合にはカメラで使用者の顔画像を撮像して予め記憶されている顔画像と一致する場合のみ電子機器を使用可能な状態にするものである((例えば、特許文献1参照)。従って、このような技術をデジタルカメラやカメラ機能付携帯電話に採用すればデジタルカメラやカメラ機能付携帯電話の所有者以外の人が撮像されている画像を勝手にコピー(複写)したり、ネットワーク等に送信したりすることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−081147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている様な、電子機器の使用に当たって使用者の顔を撮影し予め登録されている顔画像と一致する場合に使用を許可するといった方法では、本人が他人のデジタルカメラなどによって撮影された場合、その撮像画像がデジタルカメラの使用者によって勝手にコピーされ、外部のパーソナルコンピュータやネットワーク等に転送されてしまうといったことを防止することはできなかった。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、撮像された本人の承認を得ずに無断でコピーや外部への送信がなされてしまうことを防止し得る端末装置、認証システム及びプログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の端末装置は、人物を撮像可能な撮像手段と、この撮像手段により撮影された撮影画像を表示する表示手段と、人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、前記撮像手段により撮影され前記表示手段に表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定手段と、認証情報を入力する認証情報入力手段と、この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得手段と、この判別結果取得手段により取得した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、前記撮影画像に複数の人物が撮影されている場合は撮影されている全ての人物に対して前記人物特定手段、前記認証情報入力手段及び判別結果取得手段による処理を実行し、前記制御手段は、撮影されている全ての人物に対しての判別が許可であった場合のみ前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、前記判別結果取得手段は、前記人物特定手段により前記撮影画像から特定された人物に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている人物識別情報及び前記認証情報入力手段により入力された認証情報を外部の認証装置に送信する送信手段と、前記外部の認証装置により送られてくる前記認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かを認証した判別結果を受信する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、前記人物情報記憶手段には、前記人物識別情報に対応させて問い合わせ先電子機器との送受信を可能とする問い合わせ先情報を更に記憶しており、前記判別結果取得手段は、前記認証情報入力手段により入力された認証情報を前記人物特定手段により前記撮影画像から特定された人物に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている問い合わせ先情報を用いて問い合わせ先電子機器に送信する送信手段と、前記問い合わせ先電子機器より送られてくる前記認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を受信する受信手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、前記人物情報記憶手段は、前記人物の識別情報に対応させて認証情報を更に記憶しており、前記判別結果取得手段は、前記認証情報入力手段により入力された認証情報が、前記人物特定手段により特定された人物の識別情報に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている認証情報と一致するか否かに応じて認証するか否かを判別することにより判別結果を取得することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、更に、前記判別結果取得手段により取得した判別結果が前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可するか否かのいずれであるかを示す判別情報を前記撮像画像に対応させて保存する保存手段と、この保存手段に保存された撮影画像が再生された際に再生された撮影画像のコピー或いは外部送信を対応して保存されている判別情報に従って許可或いは不許可とする再生制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の端末装置の発明は、人物が被写体となっている被写体画像を表示する表示手段と、人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、前記表示手段に表示された被写体画像の被写体となっている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して被写体となっている人物を特定する人物特定手段と、認証情報を入力する認証情報入力手段と、この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得手段と、この判別結果取得手段により取得した判別結果に基づいて前記被写体画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
更に、請求項8に記載の認証システムの発明は、端末装置と、この端末装置から送信されてきた認証情報が登録されている認証情報に一致するか否かを認証する認証装置とからなる認証システムであって、前記認証装置は、人物の識別情報と該人物の認証情報を対応付けて記憶している認証記憶手段と、前記端末装置から送信された人物を特定する情報と認証情報とを受信する認証受信手段と、前記認証記憶手段に記憶されている認証情報と前記認証受信手段により受信された認証情報から対応する人物の識別情報が一致するか否かに応じて認証するか否かを判別する認証判別手段と、この認証判別手段による判別結果を前記端末装置に送信する認証送信手段とを備え、前記端末装置は、人物を撮像可能な撮像手段と、この撮像手段により撮影された撮影画像を表示する表示手段と、人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、前記撮像手段により撮影され前記表示手段に表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定手段と、認証情報を入力する認証情報入力手段と、この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報とを前記認証装置に送信する端末送信手段と、前記認証装置から送られてくる人物の識別情報が一致したか否かの前記判別結果を受信する端末受信手段と、この端末受信手段で受信した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項9のプログラム発明は、コンピュータに、人物を撮像可能な撮像機能、この撮像機能により撮影された撮影画像を表示する表示機能、人物情報記憶手段に人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶させる人物情報記憶制御機能、前記撮像機能により撮影され前記表示機能で表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定機能、認証情報を入力する認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定機能により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得機能、この判別結果取得機能により取得した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御機能を実現させることを特徴とする。
【0016】
また、請求項10のプログラム発明は、コンピュータに、人物が被写体となっている被写体画像を表示する表示機能、人物情報記憶手段に人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶させる人物情報記憶制御機能、前記表示機能に表示された被写体画像の被写体となっている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して被写体となっている人物を特定する人物特定機能、認証情報を入力する認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定機能により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得機能、この判別結果取得機能により取得した判別結果に基づいて前記被写体画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御機能、を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、撮像された本人の承認を得ずに無断でコピーや外部への送信がなされてしまうことを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の端末装置である携帯電話装置1及び認証装置3を用いた認証システムのシステム構成図。
【図2】図1のアドレス帳記憶部25の記憶領域及び記憶内容を示す図。
【図3】図1の認証データベース35の記憶領域及び記憶内容を示す図。
【図4】図1の携帯電話装置1の動作フローチャート図。
【図5】同じく携帯電話装置1の動作フローチャート図。
【図6】図4のステップS9の人物特定処理の詳細なフローチャート図。
【図7】図4のステップS12の認証判別処理の詳細なフローチャート図。
【図8】図1の認証装置3の動作フローチャート図。
【図9】本発明の第2の実施の形態における携帯電話装置1及び他の携帯電話装置4を用いた認証システムのシステム構成図。
【図10】図9の認証情報記憶部50の記憶領域及び記憶内容を示す図。
【図11】第2の実施の形態における人物特定処理の詳細なフローチャート図。
【図12】第2の実施の形態における認証判別処理の詳細なフローチャート図。
【図13】図9の携帯電話装置4の動作フローチャート図。
【図14】本発明の第3の実施の形態における携帯電話装置5のブロック図。
【図15】図14のアドレス帳記憶部52の記憶領域及び記憶内容を示す図。
【図16】第3の実施の形態における認証判別処理の詳細なフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による端末装置を用いた認証システムのシステム構成図であり、端末装置としての携帯電話装置1と、無線電話回路網やインターネットなどのネットワークから構成される無線通信網2と、この無線通信網2と接続された認証装置3とから構成されている。
【0021】
携帯電話装置1の制御部(CPU)12には、各種のプログラムが記憶されている図示しないROM(リード・オンリ・メモリ)が設けられており、制御部12は、上記ROMに記憶されているプログラムを動作させることにより携帯電話装置1の全体の動作を制御する。
【0022】
即ち、ROMには、後述する各種フローチャートを実行させるためのプログラムや通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能、カメラ機能、アドレス帳機能、スケジュール機能等、各種の機能のアプリケーションを実行させるためのアプリケーションプログラムが記憶されており、制御部12は、上記ROMに記憶されたプログラムに基づいてこの携帯電話装置1の全体の動作を制御する。
【0023】
表示部13は、例えば、ドットマトリクスタイプの液晶表示装置あるいはEL表示装置等から構成され、電話機能として必要な情報(相手方の電話番号、電波受信状態、電池残量等の情報)を表示するとともに、電子メールやWebサイトの内容表示を行う。また、アドレス帳機能においてはアドレス帳情報を表示し、カメラ機能においてはスルー画像表示や撮像しかつ記憶させた画像の再生画像を表示する。
【0024】
操作部14は、この携帯電話装置1に設けられた操作キーであり、詳細は図示していないが、電源のオン・オフを行う電源ONキー、電源OFFキー、数値情報及び文字情報を入力する数値文字入力キー、各種機能(アプリケーション)の起動及び終了を選択する各種のアプリケーションキー、通話のオンフック及びオフフックキー、カメラ機能におけるシャッターキー等各機能を動作させるためのキーを備えている。
【0025】
電源部15は、図示していない充電可能な二次電池と、この二次電池の電池電圧が低下した際に各回路部にバックアップ電圧を供給するバックアップ電池とからなり、各回路部に駆動電圧を供給するものである。
【0026】
電話部16は、電話機能の動作時には図示しない基地局からの音声の無線信号をアンテナ17及び無線通信部18を介して取り込み、取り込んだ音声の無線信号を受信ベースバンド信号に復調した後に、図示しない音声信号処理部を介して受話スピーカ19から音声出力させる。また、送話マイク20から入力された音声信号を音声信号処理部で処理させた後に無線通信部18に送り、無線通信部18では音声信号を送信ベースバンド信号に符号化したのちにアンテナ17から送信出力させる。
【0027】
尚、電子メール機能、インターネット接続機能等の動作時には、アンテナ17及び無線通信部18を介して電子メールの送受信およびWebサイトの閲覧あるいは上述した認証装置3との接続が可能であり、電子メールの送受信情報、Webサイトの閲覧情報、認証装置3から送られてくる情報は表示部13に送られて表示出力される。
【0028】
認証入力部21は図示しない指紋センサを備えており、この指紋センサでの検出に基づく指紋情報を、個人を認証する認証情報として出力する。
【0029】
撮像部22は詳細を示していないがカメラ機能として動作させるための各種構成を備えている。即ち、この撮像部22は、レンズなどの光学系を介して被写体像を撮像素子に写し込み、撮像素子に写し込まれている被写体像を表示部13に表示させると共に、操作部14のシャッターキーが操作されると、その時に写し込まれていた被写体画像を後述する記憶部23の保存画像記憶部24に記憶させるものである。
【0030】
記憶部23は、各種情報を記憶する記憶領域を備えているもので、各種情報の演算や各種情報の一時記憶などのための図示しないワークエリアを有するほか、上述した保存画像記憶部24及びアドレス帳記憶部25を有している。
【0031】
保存画像記憶部24には、上述した如く撮像部22で撮像された撮影画像が記憶されるが、保存される撮影画像には夫々コピー或いは外部への転送を許可或いは不許可とする許可フラグも対応して記憶される様になっている。この点については詳細を後述する。
【0032】
図2は、上記アドレス帳記憶部25の詳細な構成を示すもので、アドレス帳記憶部25は、個人の氏名情報を記憶する氏名情報記憶領域25A、この氏名情報記憶領域25Aに記憶された氏名情報に対応して設けられ上記氏名の人のメールアドレス情報を記憶するメールアドレス情報記憶領域25B、上記氏名の人の電話番号情報を記憶する電話番号情報記憶領域25C、上記氏名の人を特定(識別)する特定ID番号及び上記氏名の人の顔画像情報を記憶した画像情報記憶領域25Dから構成されている。
【0033】
画像情報記憶領域25Dに記憶されている氏名個人を特定する特定ID番号及び顔画像情報は、事前に、その氏名の人から特定ID番号及び顔画像情報を受信して記憶させたものである。
【0034】
図1に戻り、認証装置3には、制御部31と、無線通信網2と通信接続を行う通信部32と、操作部33、記憶部34が設けられており、記憶部34には、認証データベース35が設けられている。
【0035】
図3は、認証データベース35の詳細な構成を示すもので、この認証データベース35には、各個人の識別番号であって各個人を特定する特定ID番号を記憶するID番号記憶領域35A、このID番号記憶領域35Aに記憶されたID番号に対応して識別認証情報記憶領域35B及び画像情報記憶領域35Cが設けられている。
【0036】
識別認証情報記憶領域35Bには、ID番号記憶領域35Aに記憶されたID番号で示される個人を識別する認証情報として、その個人の指紋情報などが記憶され、画像情報記憶領域35Cにはその個人の顔画像が記憶されているものである。
【0037】
しかして、上記の本システムにおいては、認証装置3には、各個人が、自己の特定ID番号、指紋情報及び顔画像情報を事前に登録させておく様になっており、また、上述した携帯電話装置1には、この認証装置3に登録させておいた特定ID番号及び顔画像情報と同じ情報を送ってアドレス帳記憶部25の画像情報記憶領域25Dに記憶させておく様になっている。
【0038】
次に、上記のごとく構成された本システムの携帯電話装置1及び認証装置3の動作につき、図4乃至図8のフローチャートを参照して説明する。
【0039】
図4は、携帯電話装置1の動作フローチャートであり、操作部14の電源ONキーが操作されたことが検出されると、ステップS1で待ち受け状態処理が設定されてステップS2に進む。ステップS2では電話の通話機能の着信の有無が判断され、着信があった場合にはステップS3に進んで着信報知処理がなされると共にオフフックキーが操作されたか否かが判断される。
【0040】
所定時間経過してもオフフックキーの操作がなされなかった場合にはステップS2に戻るが、オフフックキーの操作がなされた場合にはステップS4に進んで通話処理が実行され発呼者との通話が可能となる。通話処理は次のステップS5でオンフックキーの操作が検出されるまで継続され、オンフックキーの操作が検出されるとステップS6に進んで終話処理がなされてステップS2に戻る。
【0041】
ステップS2において着信が検出されなかった場合にはステップS7に進む。このステップS7では、撮像部22を用いて被写体を撮像する撮像操作、即ち、カメラ機能においてシャッターキーの操作がなされたか否かを検出するもので、撮像操作がなされた場合には、撮像された被写体画像を保存画像記憶部24に記憶させると共に、次のステップS8において記憶された被写体画像を読み出して表示部13に表示させる。
【0042】
ステップS8の処理によって被写体画像が表示されるとステップS9に進んで人物特定処理が実行される。
【0043】
図6は、上記ステップS9の人物特定処理の詳細なフローチャートを示すもので、先ずステップS9Aでは、表示部13に表示された被写体画像に中で被写体画像に写し込まれている人物をユーザ操作によって指定する処理が行われる。
【0044】
即ち、ステップS9Aでは、先ず、表示部13に表示された被写体画像に顔画像が存在するか否か判別し、顔画像が存在する場合には、その顔画像を例えばフレーム枠で囲む等の表示を行わせる。
【0045】
この場合、顔画像が極めて小さく見ただけでは人物が特定出来ない顔画像或いは焦点が合っておらず所謂ぼけていて人物が特定出来ない顔画像は、その対象から外す。
【0046】
このようにして、フレーム枠で囲まれた顔画像のうちの一つをユーザが指定する。この指定は、例えば、カーソルを指定する人物の顔画像のフレーム枠内に合わせて決定キーを操作する方法や、表示部13を、表示装置とその前面に配置した透明のタッチスイッチで構成し、表示されている顔画像のフレーム枠位置をタッチする方法を採用することにより、その位置情報が制御部12に送られ、制御部12において被写体画面中のどの人物が指定されたかが判別される。
【0047】
次のステップ9B及び9Cでは、アドレス帳記憶部25を参照して、指定された人物の顔画像をアドレス帳記憶部25の画像情報記憶領域25Dに記憶されている顔画像と照合する処理を行い、ステップ9Dでは指定された人物の顔画像と類似もしくは同一の顔画像があったか否かを判断する。
【0048】
類似もしくは同一の顔画像がなかった場合にはそのまま図6の特定人物処理を抜けて図4のステップS10に進むが、あった場合にはステップS9Eでその人物のID番号を特定してから図4のステップS10に進む。
【0049】
図4のステップS10では、ステップS9EによるID番号の特定がなされたか否かを判断し、なされた場合にはステップS11に進んでユーザ操作による認証情報入力処理を行う。
【0050】
このステップS11の認証情報入力処理は、被写体画像に写し込まれ且つ図6のステップS9Aで指定された人物が、後述する如く、上記被写体画像のコピー或いは外部への転送を許可する為に、その人物の指紋などの認証情報を入力する処理である。従って、上記ステップS9Aでの人物指定は、撮像を行ったユーザでも、被写体画像として写し込まれた人物でも、或いは第三者でもかまわないが、ステップS11の認証情報入力は、ステップS9Aで指定された人物自身(撮影画像に写っている人自身)が認証入力部21から自分の指紋を入力する必要がある。
【0051】
しかして、ステップS11での認証情報入力が行われた後はステップS12に進んで認証判別処理が実行される。
【0052】
図7は、上記ステップS12の認証判別処理の詳細なフローチャートである。
【0053】
先ずステップS12Aでは、図6のステップS9D及び9Eで類似もしくは同一画像有りと判断され且つ特定された人物のアドレス帳記憶部25の画像情報記憶領域25Dに記憶されているID番号及び顔画像情報を、ステップS11で入力された入力認証情報と共に認証装置3に送信する。
【0054】
認証装置3には、図3で示した様に情報データベース35に個人のID番号、顔画像情報及び認証情報が対応させて登録記憶されており、携帯電話装置1から送られてきたID番号、顔画像情報及び入力認証情報と認証データベース35に記憶されているID番号、顔画像情報及び認証情報とが一致すると認証OKか否かの判別結果データを携帯電話装置1に送り返すものである。
【0055】
図8は、上記認証装置3の動作のフローチャートである。
【0056】
ステップS31において待ち受け状態に設定されるとステップS32に進み、ID番号、顔画像情報及び認証情報の受信があるか否かが判断される。受信があった場合にはステップS33で認証データベース35を参照(サーチ)し、ステップS34で送られてきた認証情報と認証情報記憶領域25Bに記憶されている認証情報との照合処理を行い、ステップS35で一致する認証情報が存在するか否かを判別する。
【0057】
一致する認証情報が存在しなかった場合にはステップS36で認証NG(不可)のデータを作成してステップS37で送信元に送る。
【0058】
一方、ステップS35で一致する認証情報が存在した場合にはステップS38に進み、一致した認証情報に対応するID番号記憶領域35AのID番号を読み出し、次のステップS39で、読み出したID番号が受信したID番号と一致するか否かを判断する。
【0059】
ID番号が一致しなかった場合にはステップS36に進むが、一致した場合にはステップS40に進み、ID番号記憶領域35AのID番号に対応する画像情報記憶領域35Cの顔画像を読み出し、ステップS41で受信した顔画像と一致するか否かを判断する。
【0060】
一致しなかった場合にはステップS36に進むが一致した場合にはステップS42に進み、認証OKのデータを作成してステップS37でそのデータを送信する。
【0061】
このように、認証装置3では、携帯電話装置1から送られてきたID番号、顔画像情報及び入力認証情報夫々が認証データベース35に登録されているID番号、顔画像情報及び認証情報夫々と一致するか否かを判別し、全てが一致したときに認証OKの判別結果データを携帯電話装置1に送り返し、一つでも一致しなかった場合には認証NGの判別結果を送り返す。
【0062】
従って、携帯電話装置1は図7のステップ12AでID番号、顔画像情報及び入力認証情報を送信した後は次のステップS12Bで認証装置3から判別結果を受け取り、図4のステップS13に進む。
【0063】
ステップS13では、認証装置3から送られてきた認証の判別結果がOKか否かを判別し、OKである場合にはステップS14に進む。ステップS14では、フレーム枠で囲まれている顔画像のうち、上記ステップ13でOKとなった顔画像のフレーム枠表示を消去すると共に、表示されている被写体画像の顔画像の中でまだフレーム枠が表示されている顔画像が存在するかを判断する。
【0064】
即ち、顔画像としてまだ認証未処理の人物が存在するか否かが判断され、認証未処理の人物が写し込まれている場合にはステップS9に戻って、上述したステップS9乃至S14の処理を繰り返す。
【0065】
この場合、ステップ9Aにおいては、ステップS13でOKとなった顔画像に対してフレーム枠は表示させず、残りの顔画像に対してのみフレーム枠を表示させてユーザに人物特定を行わせる。
【0066】
このようにステップS9乃至S14の処理を繰り返す理由は、被写体画像の中に複数の人物が写し込まれている場合、写し込まれている人物全員の同意を得て始めてその画像のコピー及び転送などを可能にする為のものである。但し、写っている人物の顔画像等が小さかったり焦点が合っていなかったりして誰なのか判別できないような場合は同意を不要としている。
【0067】
そして、いずれかの人物の認証動作において、ステップS13で認証結果がOKでなかった場合、即ち、認証装置3での認証が得られなかった場合にはステップS13からステップS15に進み、その撮影された被写体画像に許可フラグ「0」の対応付けを行い、次のステップS16においてその画像の保存操作がなされるとステップS17で、撮影された被写体画像と許可フラグとを対応付けて保存画像記憶領域24に記憶させる処理を実行するものである。
【0068】
一方、ステップS14で、被写体画像として写し込まれている人物全員の認証が得られた場合にはその撮影された被写体画像に許可フラグ「1」の対応付けを行い、次のステップS16においてその画像の保存操作がなされるとステップS17で撮影された被写体画像と許可フラグとを対応付けて保存画像記憶領域24に記憶させる処理を実行するものである。
【0069】
ステップS16において、保存操作でない場合にはステップS18に進み、コピー操作或いはネットワーク上や外部機器への送信操作がなされたか否かが判断される。
【0070】
コピーもしくは送信の操作がなされた場合には、ステップS19においてその被写体画像に許可フラグ「1」が附されているか否かを判断し、許可フラグ「1」が付されている場合にはステップS20に進んでコピーもしくは送信動作を実行する。
【0071】
許可フラグ「1」が付されておらず、許可フラグが「0」であった場合にはステップS21に進んで、コピーもしくは送信不許可であるとしてその旨を表示部に13に表示させる。
【0072】
ステップS7において、カメラの撮影操作でない場合には図5のステップ22に進む。このステップS22では、図4のステップS17で保存記憶された画像を再生して閲覧する保存画像閲覧開始操作であるか否かが判断される。
【0073】
閲覧開始操作がなされた場合には、ステップS23に進み、ユーザによる表示切替操作によって保存されている画像を順次表示部13に切換表示させる処理を実行する。
【0074】
その後、ステップS24でコピー操作或いは送信操作等がなされたか否かが判断され、これらの操作が行われず、例えば終了キーの操作などがなされた場合には図4のステップS2に戻るが、コピー操作或いは送信操作がなされた場合にはステップS25乃至S27に進む。
【0075】
ステップS25乃至S27は、図4のステップS19乃至S21の処理と同一の処理であり、即ち、閲覧中の画像に対応して記憶されている許可フラグが「1」の時にはコピーもしくは送信を実行し、許可フラグが「0」の時にはコピーもしくは送信を不許可とするものである。
【0076】
ステップS22において、保存画像の閲覧開始操作でない場合にはステップS28に進み、上述した以外の他の機能の操作が検出される。例えば、メール機能においてはメール文作成操作やメースの送信操作、インターネット機能においてはWeb閲覧操作などが検出される。
【0077】
また、図4のステップS7では、撮像時のシャッターキーの操作を検出するが、それ以前のカメラ機能を起動させる操作、ズーム調整や露出調整等の操作などはこのステップS28で検出され、次のステップS29で検出された操作に応じた処理が実行されるものである。
【0078】
以上説明した様に、上記の実施の形態によれば、撮影された被写体画像の中から人物を選択し、その人物が自己のアドレス帳に記憶されている人であるか否か、及び、その人物が認証情報を入力してくれたかどうか、更には、その認証情報が外部の認証装置に登録されているか否か等の条件をクリアした場合のみその撮影された被写体画像のコピーや外部への転送を許可する様に構成されているため、撮影された人物の意図に反して撮影画像が本人の知らない状態で流布してしまうことを防止できる。
【0079】
また、撮影された被写体画像に複数の人物が撮影されている場合は、撮影されている全ての人物を認証して許可を受ける様にしてあるため、撮影された人物全員の許可がない限りは意図に反して撮影画像が流布してしまうことを防止できる。
【0080】
更に、入力された認証情報を、人物の識別情報と該人物の認証情報を対応付けて記憶している外部の認証装置に送信し、外部の認証装置により該外部の認証装置に記憶されている認証情報と送信された認証情報から対応する人物の識別情報が一致するか否かに応じて認証するか否かの判別結果を受信し、判別結果を受信することにより判別結果を取得するようにしたことで、認証情報が外部の認証装置にのみ記憶されるため、認証情報の流出や悪用を防止できる。
【0081】
更にまた、外部の認証装置は人物を識別する情報に該人物の顔画像を更に対応付けて記憶し、撮影画像から特定された人物の顔画像を外部の認証装置に更に送信し、外部の認証装置により該外部の認証装置に記憶されている画像と送信された画像から対応する人物の識別情報が更に一致するか否かに応じて認証するか否か判別された判別結果を受信するようにしたことで、他人が認証情報を不正に入手して登録するなりすましを防止できる。
【0082】
(第2の実施の形態)
図9乃至図13は、本発明の第2の実施の形態を示している。この第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一構成部には第1の実施の形態と同一番号を付しその詳細な説明は省略する。
【0083】
図9は、第2の実施の形態のシステム構成図である。図において、図1に示したシステム構成と異なる点は、図1の認証を受ける認証装置3の代わりに、被写体画像に写し込まれた人物がコントロールし得る端末装置、例えば、その人物の携帯電話装置4を認証結果を問い合わせる、問い合わせ先の電子機器として用いられている点である。
【0084】
また、携帯電話装置1のアドレス帳記憶部25には、図示していないが、各氏名情報に対応して各氏名が所有している端末装置、例えば携帯電話装置への接続情報が問い合わせ先番号として記憶されている。
【0085】
携帯電話装置4には、制御部40、表示部41、操作部42、電源部43、電話部44、アンテナ45、無線通信部46、受話スピーカ47、マイク48が設けられており、これらは携帯電話装置1の制御部12、表示部13、操作部14、電源部15、電話部16、アンテナ17、無線通信部18、受話スピーカ19、マイク20と同一構成であるのでその詳細な説明は省略する。
【0086】
携帯電話装置4の記憶部49には、認証情報記憶部50が設けられており、この認証情報記憶部50には、図10に示す様に、この携帯電話装置4の所有者の認証情報、例えば指紋情報が登録記憶されている。
【0087】
しかして、上記の構成において、携帯電話装置1は、図4に示した動作フローチャートと同様の動作処理を行うが、ステップS9における人物特定処理及びステップS12における認証判定処理が、夫々図11に示す人物特定処理及び図12に示す認証判定処理を実行する点で第1の実施の形態とは異なる。
【0088】
即ち、ステップS9の詳細なフローチャートである図11においては、ステップ9A乃至9Dは、図6のステップ9A乃至9Dと同じ処理であるが、ステップ9Dの後はステップ9Fに進んで、指定された人物の問い合わせ先情報をアドレス帳記憶部25から取得する。
【0089】
これにより、ステップS12の認証判定処理では、図12のステップS12Cに示す様に入力された認証情報を問い合わせ先に送信する。この場合、被写体画像の中で指定された人物が携帯電話装置4の所有者であれば、携帯電話装置4に認証情報が送信される。
【0090】
携帯電話装置4においては、図13に示すフローチャートが実行される。即ち、ステップS51で待ち受け状態が設定されると、次のステップS52では、認証情報の受信があるか否かが判別され、受信があった場合にはステップS53に進み、受信した認証情報と記憶部49の認証情報記憶部50に記憶されている認証情報との照合処理がなされる。
【0091】
ステップS54で照合の結果が一致する場合には、ステップS55に進み、認証OKのデータを作成して次のステップS56で携帯電話装置1に送り返す。
【0092】
一方、照合の結果が一致しなかった場合には、ステップS57に進み、認証NGのデータを作成して次のステップS56で携帯電話装置1に送り返す。
【0093】
その結果、携帯電話装置1では、図12のステップS12Dでその認証判別結果を受信し、図4のステップS13以下で、その結果に基づいてコピーや転送の許可或いは不許可を制御するものである、
【0094】
このように、上記第2の実施の形態では、人物を識別する情報に問合先を更に対応付けて記憶し、判別結果取得手段は、撮影画像から特定された人物を識別する情報に対応付けて記憶されている問合先の装置に入力された認証情報を送信し、問合先の装置により該問合先の装置に記憶されている認証情報と送信された認証情報から対応する人物の識別情報が一致するか否かに応じて認証するか否かの判別結果を受信し、判別結果を受信することにより判別結果を取得するようにしたことで、認証情報は問合先の装置にのみ記憶されるため、認証情報の流出や悪用を防止できる。
【0095】
(第3の実施の形態)
図14乃至図16は、本発明の第3の実施の形態を示している。この第3の実施の形態においては、端末装置、例えば、携帯電話装置のみで、被写体人物の承認がない場合には被写体画像のコピー或いは転送などを防止出来る様にしたものである。
【0096】
図14は、第3の実施の形態における本発明の携帯電話装置5のブロック図である。図において、第1図に示した携帯電話装置1と同一構成部分に関しては同一番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0097】
しかして、携帯電話装置5は、記憶部51のアドレス帳記憶部52の構成及び後述するフローチャートの一部の説明箇所を除くと図1の構成と同一である。
【0098】
図15は、上記携帯電話装置4のアドレス帳記憶部52の構成を示している。このアドレス帳記憶部52には、氏名情報記憶領域52A、メールアドレス情報記憶領域52B、電話番号情報記憶領域52C、画像情報記憶領域52Dが設けられており、これらは夫々図2に示したアドレス帳記憶部25の氏名情報記憶領域25A、メールアドレス情報記憶領域25B、電話番号情報記憶領域25C、画像情報記憶領域25Dと同一である。
【0099】
そして、アドレス帳記憶部52には、氏名情報記憶領域52Aに記憶されている氏名夫々に対応させてその氏名の人の指紋情報を認証情報として登録記憶しておく認証情報記憶領域52Eが設けられている。
【0100】
上記認証情報記憶領域52Eには、その氏名の人に認証入力部21から指紋情報を入力してもらい事前に指紋情報を登録しておく。
【0101】
このような構成において、図4以下に示したフローチャートと同様の処理を実行するが、ステップS12の認証判別処理のみ、図16に示すフローチャートを実行する。
【0102】
先ずステップS61では、アドレス帳記憶部52の認証情報記憶領域52Eを参照し、ステップS62では、顔画像が類似もしくは同一とされた人のID番号に基づきその人の認証情報を認証情報記憶領域52Eから読み出して入力された認証情報と照合する。
【0103】
次のステップ63で一致することが検出された場合にはステップS64で認証OKとし、一致しなかった場合にはステップS65で認証NGとして図4のステップS13に進む。図4のステップS13以下では、その結果に基づいてコピーや転送の許可或いは不許可を制御する。
【0104】
このように、第3の実施の形態では、人物を識別する情報に認証情報を更に対応付けて記憶し、入力された認証情報が、特定された人物の識別情報に対応付けて記憶されている認証情報と一致するか否かに応じて認証するか否かを判別することにより判別結果を取得するようにしたことで、自端末装置内のみで認証の処理を行うことができる。
【0105】
また、いずれの実施の形態においても、撮影画像を、取得された認証するか否か判別結果に応じて該撮影画像のコピー或いは送信を許可するか否かを示す情報と対応付けて保存し、保存された撮影画像を、対応付けて保存された許可するか否かを示す情報に応じて、コピー或いは送信するか否かの制御を行うようにしたことで、保存画像でも撮影された人物の意図に反して撮影画像が流布してしまうことを防止できる。
【0106】
尚、上記の実施の形態では、認証入力部21から入力する認証情報として指紋情報を用いたが、指紋情報に限られることなく、他の生体情報、例えば静脈情報や虹彩情報などであってもよく、或いは、生体情報に限らず、文字や記号などからなるパスワードをキー入力した情報であってもよい。
【0107】
また、上記の実施の形態では、撮像部22で撮像した画像についてコピーや外部送信等の許可を得る様にしたが、例えば、デジタルカメラやパーソナルコンピュータなどの外部装置から人物が写っている画像を受信し、その画像につき、写っている人物を特定し認証情報などを入力してもらい、その画像のコピーや外部送信等を行うことの許可を得る様にしてもよい。
【0108】
また、撮像部22で撮像すると、直ちにその撮影された画像につきコピーや外部送信等を行うことの許可を得る認証動作を行わせる様にしたが、撮像時にはこれを行わずに撮影画像の保存だけを行い、再生モード設定して保存した画像を再生した際にコピーや外部送信等を行うことの許可を得る認証動作を行わせる様にしてもよい。
【0109】
更に、上記の実施の形態では、メールアドレスや電話番号を記憶するアドレス帳記憶部25に特定ID番号や顔画像情報を記憶させたが、アドレス帳記憶部に記憶させるのではなく、専用の記憶部を設けてそこに記憶させてもよい。
【0110】
また、コピーや外部送信等を行うことの許可を得た画像は、許可フラグと共に記憶させておくことによって後日であってもコピーや外部送信等を行うことが出来る様にしたが、許可を得てからの日数などの期間を計時する計時手段や、日数を演算する演算手段を設け、予め定められた日数が経過すると許可を取り消す様にしてもよい。
【0111】
更に、上述した実施の形態では、端末装置として携帯電話装置を用いた例について述べたが、他の端末装置、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、PDA、音楽プレーヤ等にも適用可能である。
【符号の説明】
【0112】
1 携帯電話装置
3 認証装置
4 携帯電話装置
5 携帯電話装置
12 制御部
13 表示部
14 操作部
16 電話部
17 アンテナ
18 無線通信部
23 記憶部
24 保存画像記憶部
25 アドレス帳記憶部
25D 画像情報記憶領域
34 記憶部
35 認証データベース
40 制御部
41 表示部
42 操作部
44 電話部
45 アンテナ
46 無線通信部
49 記憶部
50 認証情報記憶部
52 アドレス帳記憶部
52D 画像情報記憶領域
52E 認証情報記憶領域









【特許請求の範囲】
【請求項1】
人物を撮像可能な撮像手段と、
この撮像手段により撮影された撮影画像を表示する表示手段と、
人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、
前記撮像手段により撮影され前記表示手段に表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定手段と、
認証情報を入力する認証情報入力手段と、
この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得手段と、
この判別結果取得手段により取得した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記撮影画像に複数の人物が撮影されている場合は撮影されている全ての人物に対して前記人物特定手段、前記認証情報入力手段及び判別結果取得手段による処理を実行し、前記制御手段は、撮影されている全ての人物に対しての判別が許可であった場合のみ前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記判別結果取得手段は、
前記人物特定手段により前記撮影画像から特定された人物に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている人物識別情報及び前記認証情報入力手段により入力された認証情報を外部の認証装置に送信する送信手段と、
前記外部の認証装置により送られてくる前記認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かを認証した判別結果を受信する受信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記人物情報記憶手段には、前記人物識別情報に対応させて問い合わせ先電子機器との送受信を可能とする問い合わせ先情報を更に記憶しており、
前記判別結果取得手段は、前記認証情報入力手段により入力された認証情報を前記人物特定手段により前記撮影画像から特定された人物に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている問い合わせ先情報を用いて問い合わせ先電子機器に送信する送信手段と、
前記問い合わせ先電子機器より送られてくる前記認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を受信する受信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項5】
前記人物情報記憶手段は、前記人物の識別情報に対応させて認証情報を更に記憶しており、
前記判別結果取得手段は、前記認証情報入力手段により入力された認証情報が、前記人物特定手段により特定された人物の識別情報に対応付けて前記人物情報記憶手段に記憶されている認証情報と一致するか否かに応じて認証するか否かを判別することにより判別結果を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項6】
更に、前記判別結果取得手段により取得した判別結果が前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可するか否かのいずれであるかを示す判別情報を前記撮像画像に対応させて保存する保存手段と、
この保存手段に保存された撮影画像が再生された際に再生された撮影画像のコピー或いは外部送信を対応して保存されている判別情報に従って許可或いは不許可とする再生制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項7】
人物が被写体となっている被写体画像を表示する表示手段と、
人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、
前記表示手段に表示された被写体画像の被写体となっている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して被写体となっている人物を特定する人物特定手段と、
認証情報を入力する認証情報入力手段と、
この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得手段と、
この判別結果取得手段により取得した判別結果に基づいて前記被写体画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項8】
端末装置と、この端末装置から送信されてきた認証情報が登録されている認証情報に一致するか否かを認証する認証装置とからなる認証システムであって、
前記認証装置は、
人物の識別情報と該人物の認証情報を対応付けて記憶している認証記憶手段と、
前記端末装置から送信された人物を特定する情報と認証情報とを受信する認証受信手段と、
前記認証記憶手段に記憶されている認証情報と前記認証受信手段により受信された認証情報から対応する人物の識別情報が一致するか否かに応じて認証するか否かを判別する認証判別手段と、
この認証判別手段による判別結果を前記端末装置に送信する認証送信手段と、
を備え、
前記端末装置は、
人物を撮像可能な撮像手段と、
この撮像手段により撮影された撮影画像を表示する表示手段と、
人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶する人物情報記憶手段と、
前記撮像手段により撮影され前記表示手段に表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定手段と、
認証情報を入力する認証情報入力手段と、
この認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定手段により特定された人物の認証情報とを前記認証装置に送信する端末送信手段と、
前記認証装置から送られてくる人物の識別情報が一致したか否かの前記判別結果を受信する端末受信手段と、
この端末受信手段で受信した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とする認証システム。
【請求項9】
コンピュータに、
人物を撮像可能な撮像機能、
この撮像機能により撮影された撮影画像を表示する表示機能、
人物情報記憶手段に人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶させる人物情報記憶制御機能、
前記撮像機能により撮影され前記表示機能で表示された撮影画像に撮影されている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して撮影された人物を特定する人物特定機能、
認証情報を入力する認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定機能により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得機能、
この判別結果取得機能により取得した判別結果に基づいて前記撮影画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御機能、
を実現させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
人物が被写体となっている被写体画像を表示する表示機能、
人物情報記憶手段に人物を識別する人物識別情報と前記人物の画像情報を対応付けて記憶させる人物情報記憶制御機能、
前記表示機能に表示された被写体画像の被写体となっている人物の画像と前記人物情報記憶手段に記憶されている人物の画像情報との類似を判別して被写体となっている人物を特定する人物特定機能、
認証情報を入力する認証情報入力手段によって入力された認証情報が前記人物特定機能により特定された人物の認証情報と一致するか否かの判別結果を取得する判別結果取得機能、
この判別結果取得機能により取得した判別結果に基づいて前記被写体画像のコピー或いは外部送信を許可あるいは不許可とする制御を行う制御機能、
を実現させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−191839(P2011−191839A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55311(P2010−55311)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】