説明

管理システム及び駐輪場管理システム

【課題】 物品を保管する領域の貸し出しもしくは物品の管理を行うシステムにおいて、盗難やいたずらなどの被害を防止することができる管理システムを提供することを課題とする。また、万が一被害に遭ったとしても犯人の特定がしやすい管理システムを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の管理システムにより物品や駐輪場管理を簡便に行いつつ、盗難やいたずらなどの被害を防止することができる。また、万が一被害に遭ったとしても犯人の特定がしやすくなる。また、善意、悪意関係なく他人が権利を有する物品を持ち出してしまうことを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品の管理システムに関し、特に無線プロセッサを利用して物品を管理するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐輪場、駐車場や貸倉庫などのように、貸し主が物品を保管するスペースを提供し、借り主が当該スペースに物品を保管するといったシステムは、今やどこにおいても普通に用いられているシステムである。
【0003】
ここで、特に駐輪場において問題となってくるのが、正当な権利を有していない者の当該スペースの不正利用である。また、多くの借り主がいる場合、一人一人に対して使用料がきちんと払われているかの把握することはさらに困難である。
【0004】
不正利用については、厳格に管理するのなら煩わしい確認作業が生じ、シールなどによる利用証を物品に添付することでの管理では常に監視を行わなければいけない。
【0005】
このような駐輪場の不正利用に関して、簡便に取り締まる為、無線により通信を行うことが可能なICカード等による電子利用券を用いた管理システムが提案されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−338341号公報
【特許文献2】特開2003−173461号公報
【0006】
これらでは、ICカード等に納められた情報をゲートに設置したリーダにより読み取り、その中に納められた情報もしくは納められている情報を元にサーバ内の情報を参照することによって利用の不正、適正が判断される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、これらのシステムでは不正利用に関する管理は行うことができても、盗難やいたずらなど、より悪意のある行為に関しての対策が不十分である。
【0008】
例えば、無線プロセッサを管理するべき物品に取り付けて管理するような方法である場合、当該物品を持ち出すことを考えた場合、誰が持ち出しを行っても正当な借り主が使用料を適正に納めていれば何の問題もなく持ち去られてしまう。また、利用者の方が無線プロセッサを携行するシステムであった場合、無線プロセッサを携行していない者が物品を持ち出そうとする際、ゲートにより阻まれても当該ゲートを破壊して突破してしまえば後にとれる対策は無い。さらに同じ施設の利用者であるならば他人の自転車を持ち出してしまうことも可能である。
【0009】
また、いたずらに関してはそれがゲートの内部で行われる限り防止する手だてはなく、さらにこれらのような被害に遭ってしまったとしても、犯人を検挙することはほぼ不可能と言って良い。
【0010】
そこで本発明では、物品を保管する領域の貸し出しもしくは物品の管理を行うシステムにおいて、盗難やいたずらなどの被害を防止することができる管理システムを提供することを課題とする。また、万が一被害に遭ったとしても犯人の特定がしやすい管理システムを提供することを課題とする。
【0011】
また、善意、悪意関係なく他人が権利を有する物品を持ち出してしまうことを防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する為の本発明の管理システムは、一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられた第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、第1の無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に第2の無線プロセッサが存在しているかを確認する存在確認手段と、第1の無線プロセッサと第2の無線プロセッサに記録された情報を読み取る手段と、読み取った第1の無線プロセッサに記録された情報と第2の無線プロセッサに記録された情報の整合性を確認する手段と、整合性を確認する手段によって整合性が確認できなかった場合に、第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する手段を有することを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決する為の本発明の管理システムにおける他の構成は、一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられた第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、第1の無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に第2の無線プロセッサが存在しているかを確認する手段と、第2の無線プロセッサの存在が確認できなかった場合、前記第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する手段を有することを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決する為の本発明の管理システムにおける他の構成は、一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられた第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、第1の無線プロセッサの変位が検出された際、第1の無線プロセッサに記録された情報及び第1の無線プロセッサの位置を基準として一定の範囲内に存在する第2の無線プロセッサに記録された情報を読み取る手段と、読み取った第1の無線プロセッサの情報と第2の無線プロセッサの情報の整合性を確認する手段と、整合性を確認する手段によって整合性が確認できなかった場合または第2の無線プロセッサに記載された情報が読み取れなかった場合に第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する手段を有することを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決する為の本発明の駐輪場管理システムは、駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられた自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、自転車用無線プロセッサの変位が検出された際、自転車用無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に利用者用無線プロセッサが存在しているかを確認する手段と、自転車用無線プロセッサに記録された情報と利用者用無線プロセッサに記録された情報を読み取るリーダと、リーダで読み取った自転車用無線プロセッサの情報と利用者用無線プロセッサの情報の整合性を確認するコンピュータと、コンピュータにより整合性が確認できなかった場合、前記自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決する為の本発明の駐輪場管理システムは、駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられた自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、自転車用無線プロセッサの変位が検出された際、自転車用無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に利用者用無線プロセッサが存在しているかを確認する手段と、利用者用無線プロセッサの存在が確認できなかった場合、自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決する為の本発明の駐輪場管理システムは、駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられた自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する手段と、自転車用無線プロセッサの変位が検出された際、自転車用無線プロセッサに記録された情報と自転車用無線プロセッサの位置を基準として一定の範囲内に存在する利用者用無線プロセッサに記録された情報を読み取るリーダと、リーダにより読み取った自転車用無線プロセッサの情報と利用者用無線プロセッサの情報の整合性を確認するコンピュータと、コンピュータにより整合性が確認できなかった場合、自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の管理システムにより物品や駐輪場管理を簡便に行いつつ、盗難やいたずらなどの被害を防止することができる。また、万が一被害に遭ったとしても犯人の特定がしやすくなる。
【0019】
また、善意、悪意関係なく他人が権利を有する物品を持ち出してしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0021】
(実施の形態1)
図1、図2を参照しながら、本発明の管理システムについて説明する。なお、図中100番台の番号は図1に対応し、200番台の番号は図2に対応する。本実施の形態における管理システムは、管理される物品、第1の無線プロセッサ100、第2の無線プロセッサ101、検出手段103、存在確認手段104、読み取り手段105、整合性確認手段106、制御手段107、108、111撮像手段109からなる。なお、これに加えて警告音発生手段110、ゲート112、通報手段113などを備えていても良い。
【0022】
管理されている物品には第1の無線プロセッサ100が取り付けられている。また、第2の無線プロセッサ101は利用者が携帯し、第1の無線プロセッサ100及び第2の無線プロセッサ101に書き込まれている情報によって、第1の無線プロセッサ100には対応する第2の無線プロセッサ101が少なくとも1つ、第2の無線プロセッサ101にも対応する第1の無線プロセッサ101が1つ以上存在する。物品の所有者もしくは所有者に許可を受けた権利者は物品に取り付けられている第1の無線プロセッサ100と対応する第2の無線プロセッサ101を有しており、第1の無線プロセッサ100に書き込まれている情報と第2の無線プロセッサ102に書き込まれている情報を参照することでその整合性が確認できるようになっている。
【0023】
検出手段103は当該物品の移動(第1の無線プロセッサの位置の変位)を少なくとも一定の領域内で監視している。検出手段103が第1の無線プロセッサ100の位置変位を検出(200)したら、存在確認手段104が第2の無線プロセッサ101が当該第1の無線プロセッサ100を基準として規定範囲114内にあるかどうかを確認(201)する。存在確認手段104により第2の無線プロセッサ101が規定範囲114内に存在することが確認されたら、続いて無線プロセッサ読み取り手段105が第1の無線プロセッサ100及び第2の無線プロセッサ101の情報を読み取る(202)。読み取り手段105は第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101で別々に設けられていても良いし、同じでも構わない。読み取り手段105は読み取った情報を整合性確認手段106に送信し、整合性確認手段106は受信したデータを予め作成されているデータベース115に照会し、第1の無線プロセッサ100の情報と第2の無線プロセッサ101の情報の整合性を確認する(203)。
【0024】
第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101は各々対応するものがあり、となっており、それぞれに書き込まれている情報(例えば物品の固有情報や利用者の固有情報)を読み取り手段105により読み取って、整合性確認手段106によって予め蓄積されていたデータベース115(例えば第1の無線プロセッサに書き込まれる物品の固有情報と、第2の無線プロセッサに書き込まれる利用者の固有情報を関連づけたテーブルなど)に照会することによって、当該情報の組み合わせが整合性を有するかどうかを確認する。整合性を確認することで、当該物品を動かした人物が物品の所有者もしくは所有者に許可を受けた正当な権利者であるかどうかが確認できる。
【0025】
また、単に簡単に第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101に利用者ID番号など同じ利用者情報を入れておき、それが一致するかを見るだけでも良い。この場合データベースの構築は必ずしも必要ではなく、整合性確認手段106も極簡単なもので良い。
【0026】
データベースには第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101の整合性を確認する情報だけではなく、利用料の払い込み情報なども関連づけておき、整合性の確認と同時に確認しても良い。この際、払い込み期限が近づいたり、利用料が未払いであったような場合お知らせする手段を併設することで注意を促すことも可能である。これにより、利用料金の支払い管理を簡略化することができ、チェック漏れも防ぐことができる。
【0027】
ここで、存在確認手段104により第2の無線プロセッサ101が規定範囲114内にあることが確認されなかった場合(210)、もしくは整合性確認手段106により第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101の整合性が確認されなかった場合(211)、存在確認手段104もしくは整合性確認手段106は制御手段108に確認ができなかった旨の情報を送信する。当該情報を受け取った制御手段108は位置検出手段117からの位置情報を参照して撮像手段109に第1の無線プロセッサ100が位置する方向を向き、第1の無線プロセッサ100の周辺を撮像するように指令を出す。この指令を受けて撮像手段109は撮影、もしくは録画を始める(220)。
【0028】
撮像手段109は複数存在することが望ましく、各々が異なる位置、高さに備え付けられ、一定の領域内をくまなく撮像できるようにしておくとなお良い。制御手段108は複数あっても一つで全ての撮像手段を制御しても構わない。このような撮像手段109は常に撮影をしていたのではコストがかかりすぎて現実的ではないし、全ての人を撮影するというのではプライバシー的な問題もある。しかし、本実施の形態のように異常を認識し、その時のみ稼働するのであればそのどちらの問題も低減されることとなる。なお、撮像手段109はデジタル、アナログの区別はなく、静止画、動画の区別もない。
【0029】
また、撮像手段109に代えて警告音発生手段110を備えて警報を発する(221)ようにしても良いし撮像手段109と警告音発生手段110の両方を備えていても良い。もし、悪意を持った者が物品を持ち去ろうとしたり、いたずらしようとしていたとしても、警告音を発することによって、自分が監視されていることを認識させることができ、そのような違法行為を抑制する手段となる。
【0030】
なお、上記のように存在確認手段104により第2の無線プロセッサ101が規定範囲114内にあることが確認されなかった場合、もしくは整合性確認手段106により第1の無線プロセッサ100と第2の無線プロセッサ101の整合性が確認されなかった場合、確認ができなかった旨の報告を、管理者に通報する通報手段113を備えていても良い(222)。管理者へ通報する手段は有線、無線どちらでも良く、アラームや予め録音されている音声などの音による通報に加えて撮像手段109が撮影した映像を見ることができるようにしても良い(224)。ネットワークを介して送信する場合は一度情報処理手段118を介して適当な画質に変換してから送るとスムーズである。通報を受けた管理者がその時点で現場へ向かうことができれば、被害を未然に防いだり、最低限の被害で済ませることも可能となる。
【0031】
上記確認がとれなかった場合、また、当該物品の正当な権利者として登録されている者の所有する携帯端末へ通報するようにしても良い(223)。存在確認手段104及び整合性確認手段106は確認がとれなかった場合、通信部116にその旨情報を送り、通信部116は第1の無線プロセッサ100に書き込まれていた情報から、データベース115を参照し、正当な権利者の携帯端末のメールアドレスを取得することで通報することができる。権利者は物品の状況をリアルタイムで把握することが可能となる。また、本実施の形態では正当な利用者への通報はメールでもって行っているが、同様に電話番号を取得することで電話による通報も可能である。このような場合は予め録音された自動音声を流すことで対応ができる。
【0032】
さらに、一定の領域の外周に外壁とゲート112及びゲート制御手段111を設け、一定の領域内にはゲート112を介して出入りすることとしても良い。前記確認がなされなかった場合、存在確認手段104及び整合性確認手段106はゲート制御手段111にも情報を送信し、当該第1の無線プロセッサ100が取り付けられた物品がゲート112を通過できないようにしてもよい。ゲート制御手段111は、ゲート112の直前で第1の無線プロセッサ100を検出したら、ゲート112を閉じるようにすればよい(225)。なお、他の利用者がいることも考慮し、ゲート112は当該第1の無線プロセッサ100が通り抜けようとする直前に稼働することが望ましい。このようなゲートを設けることによって2重の防犯対策となり、本実施の携帯における管理システムはより信頼性の高いものとなりうる。
【0033】
ここで、第2の無線プロセッサ101が規定範囲内に存在し、且つ第1の無線プロセッサ100の情報と第2の無線プロセッサ101の情報に整合性がとれた場合、第2の無線プロセッサ101を所有している利用者は正当な権利者であることが確認されたこととなり、存在確認手段104及び整合性確認手段1016は制御手段107、108、111、通信部116に情報の送信を行わず、撮像手段、警告音を発する手段及び通報する手段の稼働はない。また、第1の無線プロセッサが取り付けられた物品は問題なくゲートを通過することができる。
【0034】
このように正当な権利者に対しては確認作業は全て自動で行われ、煩わしい操作は行わなくて済むようになる。また、管理を簡便に行うことができ、さらに盗難やいたずらの被害も低減させることができる。
【0035】
本実施の形態の管理システムにより物品管理を簡便に行いつつ、盗難やいたずらなどの被害を防止することができる。また、万が一被害に遭ったとしても犯人の特定がしやすくなる。
【0036】
また、善意、悪意関係なく他人が権利を有する物品を持ち出してしまうことを防止することができる。
【0037】
なお、これら手段は適宜同一の装置が複数の手段をいくつか兼ねていても良く、また全て異なる装置であっても良い。
【0038】
(実施の形態2)
本実施の形態では、具体的に駐輪場をモデルとして本発明の管理システムを運用する駐輪場管理システムについて説明する。本実施の形態では、自転車が実施の形態1における物品に相当し、駐輪場が一定の領域に相当する。
【0039】
まず、正当な権利者が自転車を持ち出す場合について説明する。
【0040】
自転車には実施の形態1における第1の無線プロセッサに相当する自転車用無線プロセッサが取り付けられている。自転車用無線プロセッサはどのように取り付けられていても良いが、自転車用無線プロセッサは容易に取り外しができないように取り付けると良い。例えばタイヤの中など取り外してしまうと自転車としての機能を有さなくなってしまうような場所が好ましい。また、ねじのように埋め込んでしまっても良く、ねじ頭の溝に相当する部分を特殊な形にしておけば、簡単に取り外しができないようにすることが可能である。また、ねじ頭がある一定以上の負荷をかけるとねじ切れたりおれたりするような構造としておけば、自転車用無線プロセッサを充分にねじ込んだ後、ねじ頭を当該構造を利用して取ってしまえば、簡単には無線プロセッサの取り外しができなくなる。図3に図示した自転車の矢印で示したような位置などに取り付けると良い。
【0041】
利用者は実施の形態1における第2の無線プロセッサに相当する利用者用無線プロセッサを携帯する。利用者用無線プロセッサはどのような形状をしていても良く、カード状、キーホルダー状、シール状など様々な形態が考えられ得るが、本発明に関しては形状による違いは無い。
【0042】
自転車用無線プロセッサ、利用者用無線プロセッサにはそれぞれ自転車固有番号や利用者固有番号など、自転車や利用者を特定できる情報が書き込まれている。もしくはどちらにも同じ情報や1:1で対応する情報が書き込まれていてもよい。
【0043】
利用者が駐輪場内に入り、自分の自転車を持ち出そうとすると、それまで静止していた自転車用無線プロセッサの位置に変位が生じる。すると、この変位を検出手段が検出する。検出手段はこの変位を検出したら、存在確認手段に利用者用無線プロセッサの確認を行う旨、指令を送る。指令を受けた存在確認手段は当該自転車用無線プロセッサを基準として一定範囲内に利用者用無線プロセッサがあることを確認する。なお、この範囲は自転車のどの部分に自転車用無線プロセッサが取り付けられていても誤作動が起きず自転車が取り出せるよう考慮して、半径2m以内であることが好ましい。
【0044】
利用者用無線プロセッサは利用者が所持しているので、この場合、存在確認手段は利用者用無線プロセッサの存在を確認することができる。存在確認手段は利用者用無線プロセッサの存在を確認することができたら、無線プロセッサに書き込まれている情報を読み取ることをリーダに指示する。リーダは当該自転車用無線プロセッサと利用者用無線プロセッサに書き込まれている情報を読み取り、整合性確認手段であるコンピュータに送信する。なお、リーダは一つであっても良いし、自転車用無線プロセッサ用と利用者用無線プロセッサ用の2つであっても良い。
【0045】
自転車用無線プロセッサの情報と利用者用無線プロセッサの情報を受け取ったコンピュータは、利用者情報や自転車情報が蓄積されているデータベースを参照し、自転車用無線プロセッサに記録されている情報と利用者用無線プロセッサに記録されている情報に整合性があるかどうか確認する。例えば、利用者個人番号に自転車個人番号が関連づけられたデータベースが作成されていたとしたら、自転車用無線プロセッサに書き込まれていた自転車用個人番号と利用者用無線プロセッサに書き込まれていた利用者個人番号が同じように対応するかどうかが確認される。なお、データベースの作製方法によって整合性確認の仕方は様々であり、この方法に限らないことはもちろんである。
【0046】
また、自転車用無線プロセッサと利用者用無線プロセッサに書き込まれている情報を全く同じものにするか、簡単な対応関係において1:1で対応する情報にしておけば、それらが一致することのみを確認すれば良く、データベースへのアクセスは不要となりシステムを簡略化することができる。
【0047】
また、さらに駐輪場使用料の支払い状況と関連づけたデータベースが作成されていれば、そのデータベースを参照することで、更新の期限が近づいたり、使用料が未納であるかどうかがわかる。そして、その際にお知らせをすることもできる。お知らせの方法としては、駐輪場内にスピーカを設け、コンピュータが指示を行うことでスピーカーを介して行っても良いが、予めさらに利用者の携帯端末やパソコンなどのメールアドレスをデータベースに登録しておけばコンピュータは当該データベースを参照することで使用者のメールアドレスを取得し、メールによるお知らせとすることもできる。メールを送信するコンピュータは整合性確認のために用いられたコンピュータでも良いし、別でも良い。
【0048】
整合性の確認をすることができたら、当該利用者はその自転車の正当な持ち出し権利者であることが認証されたので、そのまま利用者は自転車を持ち出すことができる。なお、これら一連の認証プロセスは無線プロセッサを用いて利用者がなんら意識してアクションを起こさずともなされるものである。これにより、利用者は煩わしい思いを全くせず、安全に自転車を管理することが可能となる。また、利用料金の不注意による未納も大きく減少させることができる。
【0049】
続いて、正当な持ち出す権利を有していない不正利用者が自転車を持ち出そうとしたり、いたずらをしようとした場合について説明する。
【0050】
まず、不正利用者が利用者用無線プロセッサを有していない場合を説明する。不正利用者が持ち出しやいたずらをしようとして自転車を動かした際、存在確認手段は利用者用無線プロセッサの存在を確認しようとする。しかし、この場合の不正利用者は利用者用無線プロセッサを所持していない為、存在確認手段により自転車用無線プロセッサを基準として一定範囲内に利用者用無線プロセッサを確認することができない。このような場合は存在確認手段は、利用者用無線プロセッサが確認できなかった旨、カメラ制御手段に情報を送信する。
【0051】
一方、利用者用無線プロセッサを有してはいるもののそれに記録されている情報が、自転車に取り付けられた自転車用無線プロセッサに記録されている情報と整合性がとれない場合、つまり、自分の自転車でない自転車をいたずらしたり、善意、悪意どちらの場合でも持ち出したりしようとしている場合を説明する。不正利用者が持ち出しやいたずらをしようとして自転車を動かした際、存在確認手段は利用者用無線プロセッサの存在を確認しようとする。この場合、不正利用者は利用者用無線プロセッサを有している為、利用者用無線プロセッサの存在は確認される。利用者用無線プロセッサの存在が確認されたらリーダが自転車用務先タグに記録されている情報と利用者用無線プロセッサに記録されている情報を読み込み、整合性確認手段であるコンピュータに送信する。当該情報が送信されたコンピュータは予め作成されている自転車用無線プロセッサに記録されている情報と利用者用無線プロセッサに記録されている情報を関連づけたデータベースを参照し、当該情報の整合性を確認する。この場合、この段階に置いて自転車用無線プロセッサに記録されていた情報と利用者用無線プロセッサに記録されていた情報の整合性がとれないため、整合性確認手段であるコンピュータによって整合性の確認がとれない旨、カメラ制御手段に情報が送信される。
【0052】
これらのようなステップをふまえて存在確認手段もしくは整合性確認手段により情報を受け取ったカメラ制御手段は、位置検出手段が検出した自転車用無線プロセッサの位置情報を元にカメラを自転車用無線プロセッサがある方向に向くように回転させ、撮影を開始するように指令を送る。指令を受けたカメラは当該自転車用無線プロセッサの周辺を撮像する。カメラは多くのカメラが駐輪場内に死角が無いように設置されていることが最も良いが、カメラが移動できるようにレールを設けておいて、問題の位置が撮影できる所までカメラが移動してゆくことで対応がなされても良い。もちろんこの場合も1台のカメラで対応するよりは複数台のカメラがあった方が好ましい。また、もし万が一自転車が盗まれてしまったとしても、このカメラの映像があることから犯人の特定がしやすくなる。
【0053】
また、カメラ制御手段に情報を送信するのとほぼ同時に、存在確認手段もしくは整合性確認手段は警告音声を発する手段に情報を送信し、警告音を駐輪場内に設置したスピーカーから発するようにしても良い。不正利用者は警告音声を耳にすることによって自分が監視されていることを認識させ、不正利用者による自転車の持ちだしやいたずらを抑制することが可能となる。もしくは、間違った自転車を動かそうとしていることに気づかせることができる。
【0054】
また、存在確認手段もしくは整合性確認手段は同時に確認できなかった旨、管理者に通報しても良い。さらに、管理者がカメラで撮影した映像を見ることができるようにしておいてもよい。通報が行われる時点では、まだ自転車は静置されていた位置から動かされて間もないため、管理者は通報があった後すぐに、駐輪場に向かうことで自転車の盗難を未然に防ぐことができ、いたずらも軽微な被害で済む。
【0055】
また、存在確認手段、もしくは整合性確認手段は当該自転車用無線プロセッサに記録されていた情報をサーバに照会することで自転車の正当な権利者として登録されている者のメールアドレスを取得し、携帯端末へメールを送信することで通報するようにしても良い。権利者は自転車の状況をリアルタイムで把握することが可能となる。
【0056】
さらに、駐輪場の外周に外壁とゲート及びゲート制御手段を設け、駐輪場内にはゲートを介して出入りすることとしても良い。前記確認がなされなかった場合、存在確認手段及び整合性確認手段はゲート制御手段にも情報を送信し、当該自転車用無線プロセッサが取り付けられた自転車がゲートを通過できないようにしてもよい。なお、他の利用者がいることも考慮し、ゲートは当該自転車用無線プロセッサが通り抜けようとする直前に稼働することが望ましい。このようなゲートを設けることによって2重の防犯対策となり、本実施の携帯における駐輪場管理システムはより信頼性の高いものとなりうる。
【0057】
このように正当な権利者に対しては確認作業は全て自動で行われ、煩わしい操作は行わなくて済むようになる。また、駐輪場の管理を簡便に行うことができ、さらに盗難やいたずらの被害も低減させることができる。
【0058】
なお、本駐輪場管理システムでは、まず始めに自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出して管理を行うため、自転車用無線プロセッサの変位があったことを利用者情報に関連づけてデータベースを作成しておくことで、長期間動かされていない自転車の情報を得ることができ、放置自転車の管理及び対策とすることも可能である。
【0059】
(実施の形態3)
実施の形態1に記載の本発明の構成を具体的に傘の管理に適用した傘管理システムの例について説明する。紳士用の傘などは似通った色、柄のものが多く、見分けが付かないことがある。また、ビニール傘はその安さ、購入の便利さから非常に良く使われるようになってきているがほとんど特徴が無く、見分けることは困難である。さらに、ビニール傘はその手軽さ感、見分けにくさから他人に容易に持ち去られてしまうという面も有している。
【0060】
そこで、本実施の形態では、実施の形態1において無線プロセッサ1に相当する傘用無線プロセッサを傘に取り付け、当該傘の持ち主が実施の形態1における無線プロセッサ2に相当する所有者用無線プロセッサを携帯する。傘管理システムは検出手段が傘用無線プロセッサの位置の変位を検出し、存在確認手段が傘用無線プロセッサを基準として一定の範囲内に所有者用無線プロセッサが存在しているかを確認する。本実施の形態における一定の範囲とは、傘用無線プロセッサをどの位置に取り付けるかによって範囲の取り方が変わってくるが、どの部分に取り付けたとしても半径2mの範囲があれば充分である。図4(A)に傘への無線プロセッサ取り付け位置の例を示した。
【0061】
続いて、存在が確認されたら傘用無線プロセッサ及び所有者用無線プロセッサに記録された情報をリーダが読み取り、整合性確認手段によって当該情報の整合性が確認される。整合性が確認されたら、当該傘用無線プロセッサが取り付けられた傘を持ち出したのは正当な所有者であることが確認される。
【0062】
一方、存在確認手段で存在が確認できなかった場合、もしくは整合性確認手段で整合性が確認できなかった場合は存在確認手段もしくは整合性確認手段はカメラに傘用無線プロセッサの方向を撮影することを指示すると共に、警報を発する手段に警報を発するよう指示する。これにより、もし、善意で他人の傘を持ち出していた場合はその事実を知ることができ、自分の傘を間違えずに持ち出すことができる。また、もし、悪意のある者が他人の傘を持ち出していた場合は警報が鳴ることによって、自分の行動が監視されていることを認識させることができ、そのような行為を抑制することができる。また、万が一、傘用無線プロセッサが取り付けられた傘が他人に持ち出されてしまったとしても、カメラによる映像が残っているため、犯人を特定することが可能となる。
【0063】
なお、上記構成の他に管理者や正当な持ち主への通報手段を備えていても良く、その他の動作、構成などは実施の形態1を参照されたい。
【0064】
(実施の形態4)
本発明をシューズの管理に適用したシューズ管理システムの例について説明する。学校や会社などで使用されるシューズは指定があったり、支給されたりすることから、皆同じ種類のシューズを履いていることが多い。このため、シューズの取り違えや紛失などが頻繁に起こる。
【0065】
そこで本実施の形態では実施の形態1において無線プロセッサ1に相当するシューズ用無線プロセッサをシューズに取り付け、当該シューズの持ち主が実施の形態1における無線プロセッサ2に相当する所有者用無線プロセッサを携帯する。シューズ管理システムの構成や動作については実施の形態3の傘管理システムに準ずるので説明を省略するが、シューズは両足分で一足であるため、両方にシューズ用無線プロセッサを備えていても良い。これにより、片足づつの取り違えも防止することができる。図4(B)にシューズへの無線プロセッサ取り付け位置の例を示した。
【0066】
このような本発明のシューズ管理システムを適用することによって、善意、悪意関わらず他人が自分のシューズを持ち出してしまうようなことが低減される。
【0067】
なお、その他の動作、構成などは実施の形態3を参照されたい。
【実施例1】
【0068】
図5を用いて、無線プロセッサの一種としてIDチップの、機能的な構成の一形態について説明する。
【0069】
アンテナ400は、アンテナコイル402と、アンテナコイル402内で形成される容量素子409とを有する。また薄膜集積回路401は、復調回路403、変調回路404、整流回路405、マイクロプロセッサ406、メモリ407、負荷をアンテナ400に与えるためのスイッチ408とを有している。なおメモリ407は1つに限定されず、複数であってもよい。
【0070】
リーダライタから電波として送られてきた信号は、アンテナコイル402が受信して交流の電気信号に変換される。復調回路403では該交流の電気信号を復調し、後段のマイクロプロセッサ406に送信する。また整流回路405では、交流の電気信号を用いて電源電圧を生成し、後段のマイクロプロセッサ406に供給する。
【0071】
マイクロプロセッサ406では、入力された信号に従って各種演算処理を行う。メモリ407にはマイクロプロセッサ406において用いられるプログラム、データなどが記憶されている他、演算処理時の作業エリアとしても用いることができる。そしてマイクロプロセッサ406から変調回路404に送られた信号は、交流の電気信号に変調される。スイッチ408は、変調回路404からの交流の電気信号に従って、アンテナコイル402に負荷を加えることができる。リーダライタは、アンテナコイル402に加えられた負荷を電波で受け取ることで、結果的にマイクロプロセッサ406からの信号を読み取ることができる。
【0072】
図5に示すIDチップは、本発明の一形態を示したのに過ぎず、本発明は上記構成に限定されない。信号の伝送方式は、図5に示したような電磁結合方式に限定されず、電磁誘導方式、マイクロ波方式やその他の伝送方式を用いていてもよい。また例えばGPSなどの機能を有していてもよい。
【0073】
図5にその機能的な構成示したIDチップの断面図と上面図を図6に示す。図6においてAはBにおけるa−bの断面図に相当する。アンテナ400と薄膜集積回路401は積層して設けられ、アンテナ400と薄膜集積回路401は封止材により密閉されている。また、封止材内部の空間は樹脂などにより充填されている。
【0074】
また、図7は薄膜集積回路401の一部における断面図である。本実施例における薄膜集積回路401は薄膜トランジスタ(TFT)により構成されている。本実施例における薄膜トランジスタは絶縁膜500、501上に形成されたシリコンによりなる半導体層502と、ゲート絶縁膜506及びゲート絶縁膜506を介して形成されるゲート電極514とでなっている。メモリ407を構成するメモリ用薄膜トランジスタ503にはフローティングゲート504とコントロールゲート505の二つのゲート電極が設けられ、読込や書込を行うことができるようになっている。薄膜トランジスタは第1のパッシベーション膜507、第2のパッシベーション膜508(このうち第1のパッシベーション膜507はメモリ用薄膜トランジスタ503におけるコントロールゲート505のゲート絶縁膜として用いられる)及び層間絶縁膜509で覆われた後、第1のパッシベーション膜507、第2のパッシベーション膜508及び層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して層間絶縁膜509上に形成された配線510と半導体層502とが電気的に接続される。アンテナ400との接続は配線510と層間絶縁膜509を覆って形成された平坦化膜511上に形成されたアンテナ端子512を介して行われる。アンテナ端子512は平坦化膜511に形成されたコンタクトホールを介して層間絶縁膜509上に形成された配線510と電気的に接続している。
【0075】
このような薄膜集積回路401はガラス基板上や石英基板上に形成すると形成しやすい。図7に示した薄膜集積回路は一度ガラス基板上に形成した後、絶縁膜とその下部に形成された下地膜との間で剥離した状態のものである。剥離した薄膜集積回路は任意の基板に貼り付けることができ、小型化、薄型化が可能でさらに可撓性を付与することも可能となる。
【0076】
本実施例に示したIDチップはあくまで1例であり、本発明はこの構成を有するIDチップに限らず実現が可能であることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本管理システムのブロック図。
【図2】本管理システムのフローチャート。
【図3】自転車への無線プロセッサ取り付け位置の例を示す図。
【図4】無線プロセッサ取り付け位置の例を示す図。
【図5】IDチップの機能的構成例を示すブロック図。
【図6】IDチップの構成例を示す断面図及び上面図。
【図7】薄膜集積回路の例を示す断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられている第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記第1の無線プロセッサの変位が検出された場合、前記第1の無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に第2の無線プロセッサが存在しているかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段によって位置確認がなされた場合、前記第1の無線プロセッサに記録された情報と第2の無線プロセッサに記録された情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により読み取った前記第1の無線プロセッサに記録された情報と前記第2の無線プロセッサに記録された情報の整合性を確認する整合性確認手段と、
前記整合性が確認できなかった場合、前記第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する撮像手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項2】
一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられている第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記第1の無線プロセッサの変位が検出された場合、前記第1の無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に第2の無線プロセッサが存在しているかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段によって前記第2の無線プロセッサの存在が確認できなかった場合、前記第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する撮像手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項3】
一定の領域内に静置されていた物品に取り付けられている第1の無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記検出手段によち前記第1の無線プロセッサの変位が検出された場合、前記第1の無線プロセッサに記録された情報と前記第1の無線プロセッサの位置を基準として一定の範囲内に存在する第2の無線プロセッサに記録された情報を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取った前記第1の無線プロセッサに記録された情報と前記第2の無線プロセッサに記録された情報の整合性を確認する整合性確認手段と、
前記整合性確認手段によって前記整合性が確認できなかった場合、前記第1の無線プロセッサが位置している周辺を撮像する撮像手段を有することを特徴とする管理システム。
線タグが位置している周辺を録画する手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記撮像手段に代えて警告音を発する手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記整合性が確認できなかった場合に警告音を発する手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、前記各手段は各々独立に単数もしくは複数存在していることを特徴とする管理システム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、前記整合性が確認できなかった場合管理者に通報する手段を有することを特徴とする管理システム。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項において、前記一定の領域の外周に設けられた外壁及びゲートと、前記整合性が確認できた場合にのみ前記ゲートを開くゲート制御手段を有していることを特徴とする管理システム。
【請求項9】
駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられている自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記自転車用無線プロセッサの変位が検出された場合、前記自転車用無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に利用者用無線プロセッサが存在しているかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段によって一定範囲内に利用者用無線プロセッサが存在していることが確認された場合、前記自転車用無線プロセッサと利用者用無線プロセッサに記録された情報を読み取るリーダと、
前記リーダにより読み取った前記自転車用無線プロセッサに記録されていた情報と前記利用者用無線プロセッサに記録されていた情報の整合性を確認するコンピュータと、
前記コンピュータにより前記整合性が確認できなかった場合、前記自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項10】
駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられている自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記自転車用無線プロセッサの変位が検出された場合、前記自転車用無線プロセッサの位置を基準として、一定の範囲内に利用者用無線プロセッサが存在しているかを確認する存在確認手段と、
前記存在確認手段によって前記一定の範囲内において前記利用者用無線プロセッサの存在が確認できなかった場合、前記自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項11】
駐輪場内に静置されていた自転車に取り付けられ手いる自転車用無線プロセッサの位置の変位を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記自転車用無線プロセッサの変位が検出された場合、前記自転車用無線プロセッサに記録された情報と前記自転車用無線プロセッサの位置を基準として一定の範囲内に存在する利用者用無線プロセッサに記録された情報を読み取るリーダと、
前記リーダにより読み取った前記自転車用無線プロセッサに記載されていた情報と前記利用者用無線プロセッサに記載されていた情報の整合性を確認するコンピュータと、
前記コンピュータにより前記整合性が確認できなかった場合、前記自転車用無線プロセッサが位置している周辺を撮像するカメラを有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項12】
請求項9乃至請求項11のいずれか一項において、前記カメラに代えて警告音を発する手段を有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項13】
請求項9乃至請求項11のいずれか一項において、前記整合性が確認できなかった場合、警告音を発する手段を有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項14】
請求項9乃至請求項13のいずれか一項において、前記各手段は各々独立に単数もしくは複数存在していることを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項15】
請求項1乃至請求項14のいずれか一項において、前記整合性が確認できなかった場合に管理者に通報する手段を有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項16】
請求項1乃至請求項15のいずれか一項において、前記整合性が確認できなかった場合に前記自転車の所有者に通報する手段を有することを特徴とする駐輪場管理システム。
【請求項17】
請求項1乃至請求項16のいずれか一項において、前記駐輪場の外周に外壁及びゲートが設けられ、前記整合性が確認できた場合にのみ前記ゲートを開くゲート制御手段を有していることを特徴とする駐輪場管理システム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−39727(P2006−39727A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215705(P2004−215705)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】