説明

精神病の処置のためのグリシン取り込み阻害剤としての1−ベンゾイル−ピペラジン誘導体

精神病、疼痛、記憶および学習の神経変性機能不全、統合失調症、認知症、および認知過程が損なわれている他の疾患、例えば注意欠陥障害またはアルツハイマー病の処置用の式(I)〔式中、Arは、置換アリールであるか、または1、2、もしくは3つの窒素原子を含む非置換もしくは置換6員環ヘテロアリールであり、ここでのアリールおよびヘテロアリール基は、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10からなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されていてもよく;Rは、水素または(C〜C)−アルキルであり;Rは、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、−(CH−アリール、または−(CH−5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;R、R、およびRは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、または(C〜C)−アルコキシであり;Rは、NO、CN、C(O)R、SO10、またはNR1112であり;RおよびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;他の置換基は請求項に定義されている〕で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式
【化21】

【0002】
〔式中、
Arは、置換アリールであるか、または1、2、もしくは3つの窒素原子を含む非置換もしくは置換6員環ヘテロアリールであり、ここでのアリールおよびヘテロアリール基は、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10からなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
は、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、−(CH−アリール、または−(CH−5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、または(C〜C)−アルコキシであり;
は、NO、CN、C(O)R、SO10、またはNR1112であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
11およびR12は、互いに独立して、水素であるか、またはそれらが結合しているN原子と一緒に5員環ヘテロアリール基を形成し;
nは、0、1、または2である〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩に関する(ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除外する)。これらの排除された化合物は、商業的に入手可能な製品である。
【0003】
本発明は、一般式Iの化合物、それらを含む医薬組成物、ならびに神経および神経精神医学的疾患の処置におけるその使用に関する。驚くべきことに、一般式Iの化合物は、グリシン輸送体1(GlyT−1)の良好な阻害剤であること、そしてグリシン輸送体2(GlyT−2)阻害剤に対して良好な選択性を示すことが判明した。
【0004】
統合失調症は、妄想、幻覚、思考障害および精神病などの突発性陽性症状、ならびに感情の平板化、注意障害および社会的引きこもりなどの持続性陰性症状、ならびに認知障害により特徴づけられる、進行的で荒廃的な神経疾患である(Lewis DAおよびLieberman JA, Neuron, 28:325-33, 2000)。何十年間も「ドーパミン作動性活動亢進」仮説に研究の焦点が当てられており、これによりドーパミン作動系の遮断を含む治療介入をもたらしてきた(Vandenberg RJおよびAubrey KR, Exp. Opin. Ther. Targets, 5(4): 507-518, 2001; Nakazato AおよびOkuyama Sら、Exp. Opin. Ther. Patents, 10(1): 75-98, 2000)。この薬理学的アプローチでは、機能的結果の最善の予測判断材料である陰性および認知症状はあまり解決されない(Sharma T., Br. J. Psychiatry, 174 (補刊28): 44-51, 1999)。
【0005】
非競合的NMDA受容体アンタゴニストであるフェンシクリジン(PCP)および関連薬剤(ケタミン)のような化合物によるグルタメート系の遮断により引き起こされる精神異常発現作用に基づいて、統合失調症の補完的モデルが1960年代中頃に提案された。興味深いことに、健康試験志願者において、PCP誘導精神異常発現作用は、陽性および陰性症状ならびに認知機能不全を合併し、従って、患者における統合失調症に極めて類似している(Javitt DCら, Biol. Psychiatry, 45: 668-679, 1999)。さらに、NMDAR1サブユニットの発現レベルの低下したトランスジェニックマウスは、薬理学的に誘導した統合失調症モデルに観察されるものと類似した挙動異常を示し、NMDA受容体活性の低下したモデルでは、統合失調症に似た挙動が起こることが支持される(Mohn ARら、Cell, 98:427-236, 1999)。
【0006】
グルタメート神経伝達、特にNMDA受容体活性は、シナプス可塑性、学習および記憶に重要な役割を果たしており、NMDA受容体は、シナプス可塑性および記憶形成の閾値を開口する段階的スイッチとして作用するようである(Wiley, NY;Bliss TVおよびCollingridge GL, Nature, 361:31-39, 1993)。NMDA NR2Bサブユニットを過剰発現しているトランスジェニックマウスは、亢進したシナプス可塑性ならびに学習および記憶における優れた能力を示す(Tang JPら、Natur, 401-63-69, 1999)。
【0007】
従って、グルタメート不足が、統合失調症の病態生理に関与しているならば、グルタメート伝達の亢進、特にNMDA受容体活性化を介しての亢進が、抗精神病作用および認知増強作用の両方をもたらすと予測されるだろう。
【0008】
アミノ酸グリシンは、CNSにおいて少なくとも2つの重要な機能を有していることが知られている。それは阻害性アミノ酸として作用し、ストリキニーネ感受性グリシン受容体に結合し、それはまた興奮性活性にも影響を及ぼし、N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体機能に関してグルタメートと共に実質的な共同アゴニストとして作用する。グルタメートは、シナプス終末から活性依存的様式で放出されるが、グリシンは、より一定したレベルで明らかに存在し、グルタメートに対するその応答に関して受容体を調節/制御するようである。
【0009】
神経伝達物質のシナプス濃度を制御する最も効果的な方法の1つは、シナプスでのその再取り込みに影響を及ぼすことである。細胞外空間から神経伝達物質を除去することにより神経伝達物質輸送体は、その細胞外寿命を制御し、これによりシナプス伝達の大きさを調節できる(Gainetdinov RRら、Trends in Pharm.Sci., 23(8): 367-373, 2002)。
【0010】
神経伝達物質輸送体のナトリウムおよびクロライドファミリーの一部を形成しているグリシン輸送体は、シナプス後グリシン作動性作用の終結、ならびにシナプス前神経終末および周辺の細かいグリア過程へのグリシンの再取り込みによる低い細胞外グリシン濃度の維持に重要な役割を果たしている。
【0011】
2つの別個のグリシン輸送体遺伝子(GlyT−1およびGlyT−2)が哺乳動物の脳からクローニングされ、これから約50%のアミノ酸配列相同性を有する2つの輸送体が得られる。GlyT−1は、選択的スプライシングおよび選択的プロモーター利用から生じる4つのアイソフォームを提示する(1a、1b、1c、および1d)。これらのアイソフォームの2つだけが、げっ歯類脳に見出された(GlyT−1aおよびGlyT−1b)。GlyT−2はまたある程度の異種性を提示する。2つのGlyT−2アイソフォーム(2aおよび2b)が、げっ歯類脳において同定された。GlyT−1は、CNSおよび末梢組織に局在することが知られており、一方、GlyT−2は、CNSに特異的である。GlyT−1は、圧倒的にグリアに分布し、ストリキニーネ感受性グリシン受容体に対応する領域だけでなく、これらの領域の外にも見出され、ここでNMDA受容体機能の調節に関与していると推定されている(Lopez-Corcuera Bら、Mol. Mem. Biol., 18: 13-20, 2001)。従って、NMDA受容体活性を亢進する1つの戦略は、GlyT−1輸送体の阻害により、シナプスNMDA受容体の局所微小環境におけるグリシン濃度を上昇させることである(Bergereon Rら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95: 15730-15734, 1998; Chen L.ら、J. Neurophysiol. 89(2): 691-703, 2003)。
【0012】
グリシン輸送体阻害剤は、神経および神経精神疾患の処置に適している。関与する疾患状態の大半は、精神病、統合失調症(Armer REおよびMiller DJ, Exp. Opin. Ther. Patents, 11(4): 563-572, 2001)、精神病性気分障害、例えば重度の大うつ病性障害、精神病疾患に関連した気分障害、例えば急性躁病、または双極性疾患に関連したうつ病、および統合失調症に関連した気分障害、(Pralong ETら、Prog. Neurobiol. 67: 173-202, 2002)、自閉性障害(Carlsson ML, J. Neural Trans, 105: 525-535, 1998)、認知疾患、例えば認知症(年齢に関連した認知症およびアルツハイマー型の老年性認知症を含む)、ヒトを含む哺乳動物の記憶疾患、注意欠陥障害および疼痛(Armer REおよびMiller DJ, Exp. Opin. Ther. Patents, 11(4): 563-572, 2001)である。
【0013】
従って、GlyT−1阻害を介してのNMDA受容体の活性化増強により、精神病、統合失調症、認知症、および認知過程が損なわれている他の疾患、例えば注意欠陥障害またはアルツハイマー病を処置する薬剤がもたらされ得る。
【0014】
本発明の目的は、式Iの化合物それ自体、GlyT−1阻害を介したNMDA受容体の活性化に関連した疾患の処置のための医薬の製造における式Iの化合物およびその医薬的に許容される塩の使用、その製造、本発明の化合物に基づいた医薬およびその生産、ならびに精神病、記憶および学習の機能不全、統合失調症、認知症、および認知過程が損なわれている他の疾患、例えば注意欠陥障害またはアルツハイマー病などの病気の制御または予防における式Iの化合物の使用である。
【0015】
本発明の化合物を使用する好ましい適応症は、統合失調症、認知障害、およびアルツハイマー病である。
【0016】
さらに、本発明は、全てのラセミ混合物、全てのその対応するエナンチオマー、および/または光学異性体を含む。
【0017】
本明細書に使用したような「アルキル」なる用語は、1〜6個の炭素原子を含む、飽和の直鎖または分岐鎖基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを示す。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0018】
本明細書に使用したような「アルケニル」なる用語は、少なくとも1個の二重結合を有する2〜6個の炭素原子を含む、不飽和直鎖または分岐鎖基を示し、「アルキニル」なる用語は、少なくとも1個の三重結合を有する2〜6個の炭素原子を含む不飽和直鎖または分岐鎖基を示す。
【0019】
「シクロアルキル」なる用語は、3〜7個の炭素原子を含む飽和または部分的に飽和した環、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、またはシクロヘプテニルを示す。
【0020】
「ハロゲン」なる用語は、塩素、ヨウ素、フッ素および臭素を示す。
【0021】
「アリール」なる用語は、少なくとも1個の環が芳香族性である、1つ以上の縮合環からなる一価の環式芳香族炭化水素基、例えばフェニルまたはナフチルを示す。
【0022】
「1、2、または3つの窒素原子を含む6員環ヘテロアリール」なる用語は、一価芳香族炭素環式基、例えば、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルを示す。
【0023】
「ヘテロシクロアルキル」なる用語は、非芳香族炭化水素基、例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニルを示す。
【0024】
「5または6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)」なる用語は、一価芳香族炭素環式基、例えば、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チアゾリル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、またはイソオキサゾリルを示す。
【0025】
「医薬的に許容されうる酸付加塩」なる用語は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの、無機酸および有機酸との塩を包含する。
【0026】
式Iの好ましい化合物は、式
【0027】
【化22】

【0028】
〔式中、
Rは、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10であり;
pは、1、2、または3であり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、またはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、水素であり;
は、NOまたはSO10であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
nは、0、1、または2である〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩である。
【0029】
式I−1の好ましい化合物群は、Rが、非置換であるかまたはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換された、アリールであり、他の置換基が前記した通りであるもの、例えば、以下の化合物:
1−{3−フルオロ−4−[4−(4−ニトロ−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン、
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
2−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ビフェニル−4−スルホン酸メチルアミド、
3−フルオロ−4−[4−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル、または
3−フルオロ−4−[4−(2′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリルである。
【0030】
式I−1のさらに好ましい化合物群は、Rが(C〜C)−シクロアルキルであるもの、例えば以下の化合物:
1−{4−[4−(2−クロロプロピル−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
1−{4−[4−(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
(2−シクロペンチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンである。
【0031】
式I−1の好ましい化合物群は、Rがヘテロシクロアルキルであるもの、例えば、以下の化合物:
[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノン、または
4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−ベンゾニトリルである。
【0032】
式I−1のさらに好ましい化合物群は、Rが、非置換であるかまたは(C〜C)−アルキルにより置換された、5または6員環ヘテロアリール基(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であるもの、例えば、以下の化合物:
(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−2−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−ピリジン−4−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−メタノン、または
1−{4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノンである。
【0033】
式I−1の好ましい化合物群は、さらに、Rが、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子が、CN、C(O)−Rもしくは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRが、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、または−C(O)−Rであるもの、例えば、化合物2−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルである。
【0034】
式Iの好ましい化合物は、式
【0035】
【化23】

【0036】
〔式中、
Rは、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10であり;
oは、0、1、2、または3であり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、水素であり;
は、NOまたはSO10であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
nは、0、1、または2である〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩である。
【0037】
式I−2のさらに好ましい化合物は、Rが、非置換であるかまたはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換された、アリールであり、他の置換基が前記した通りであるものであり、例えば以下の化合物:
[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(2′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン、または
[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノンである。
【0038】
式I−2のさらに好ましい化合物群は、Rが、5または6員環ヘテロアリール基(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であるもの、例えば以下の化合物:
[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−メタノンである。
【0039】
本発明の1つの実施形態は、式
【0040】
【化24】

【0041】
〔式中、
Arは、置換アリールであるか、または1、2、もしくは3つの窒素原子を含む非置換もしくは置換6員環ヘテロアリールであり、ここでのアリールおよびヘテロアリール基は、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10からなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
は、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニル、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、(C〜C)−アルキル−(C−C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルキル−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
は、NO、CN、C(O)R、SO10、またはNR1112であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ヒドロキシ、(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたはNRであり;
11およびR12は、互いに独立して、水素、C(O)−(C〜C)−アルキル、SO−(C〜C)−アルキルであるか、またはN原子と一緒になって、5員環ヘテロアリール基(所望によりハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、または(C−C)−シクロアルキルにより置換されている)を形成している〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩である〔ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除く〕。
【0042】
本発明の別の実施形態は、式Ia
【0043】
【化25】

【0044】
(式中、
Arは、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、またはC(O)Rからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換された、アリールであり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素またはハロゲンであり;
は、NO、CN、SO10、またはNR1112であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルコキシであり;
10は、(C〜C)−アルキルまたはNRであり;
11およびR12は、N原子と一緒になってテトラゾール環を形成している)
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩であるが、ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除く。
【0045】
さらなる実施形態は、式Ia
(式中、
Arは、ハロゲン、メチル、エチル、CF、またはC(O)CHからなる群より選択された1、2、または3つの置換基により置換された、フェニルであり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、メチル、イソプロピル、イソプロペニル、CF、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘプテニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、−COOCH、フェニル、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1または2つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのフェニル、シクロプロピル、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロゲン、メチル、CF、またはメトキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素またはクロロであり;
は、NO、CN、SOCH、SONHCH、またはテトラゾールである)
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩であるが、ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除く。
【0046】
さらに、本発明の実施形態は、Rがハロゲンである化合物であり、例えば以下の化合物:
1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノンまたは
3−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−クロロ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミドである。
【0047】
さらに、本発明の実施形態は、Rが所望によりフルオロにより置換されたフェニルである化合物であり、例えば以下の化合物:
1−{3−フルオロ−4−[4−(4−ニトロ−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン、
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(3′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2′,4′−ジフルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(3′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
2−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ビフェニル−4−スルホン酸メチルアミドである。
【0048】
さらに、本発明の実施形態は、Rがシクロアルキルである化合物であり、例えば以下の化合物:
1−{4−[4−(2−シクロプロピル−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
1−{4−[4−(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンである。
【0049】
さらに、本発明の実施形態は、Rが−C(O)OCHである化合物であり、例えば以下の化合物:
2−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルである。
【0050】
さらに、本発明の実施形態は、Rが、所望によりメチルにより置換された、5または6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)である化合物であり、例えば以下の化合物:
(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−2−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(4−メチル−チオフェン−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−ピリジン−4−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−メタノンである。
【0051】
さらに、本発明の実施形態は、Rがヘテロシクロアルキルである化合物であり、例えば以下の化合物:
[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノンである。
【0052】
式Iの本発明の化合物およびその医薬的に許容される塩は、当分野で既知の方法により、例えば、下記の方法により調製でき、この方法は、
a)式
【0053】
【化26】

【0054】
で示される化合物を式
【0055】
【化27】

【0056】
で示される化合物と反応させて、式
【0057】
【化28】

【0058】
(式中、Zはヒドロキシまたはハロゲンであり、他の置換基は前記に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
b)式
【0059】
【化29】

【0060】
で示される化合物を、パラジウム触媒の存在下で式RB(OH)またはRB(OR)で示される化合物と反応させて、式
【0061】
【化30】

【0062】
(式中、Xはハロゲンであり、他の置換基は前記に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
c)式
【0063】
【化31】

【0064】
で示される化合物を、パラジウム触媒の存在下でRSnBuまたはRSnMeと反応させて、式
【0065】
【化32】

【0066】
(式中、Xはハロゲンであり、他の置換基は前記に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
d)式
【0067】
【化33】

【0068】
で示される化合物を、式
【0069】
【化34】

【0070】
で示される化合物と、パラジウム触媒および塩基の存在下で反応させて、式
【0071】
【化35】

【0072】
(式中、Xはハロゲンであり、他の置換基は前記に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
e)式
【0073】
【化36】

【0074】
(式中、Rは(C〜C)−アルケニルまたは(C〜C)−アルキニルである)
で示される化合物を水素化して、式
【0075】
【化37】

【0076】
(式中、R′は(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルケニルである)
で示される化合物とするか、または
f)式
【0077】
【化38】

【0078】
で示される化合物を塩基の存在下でヨウ化トリメチルスルホキソニウムと反応させて、式
【0079】
【化39】

【0080】
で示される化合物とするか、または
g)式
【0081】
【化40】

【0082】
で示される化合物を、銅の存在下で式TMSCFの化合物と反応させて、式
【0083】
【化41】

【0084】
(式中、Xはハロゲンであり、他の置換基は前記に定義した通りである)
で示される化合物とし、所望であれば、得られた化合物を医薬的に許容されうる酸付加塩へと変換することを含む。
【0085】
式Iの化合物は、変法a)〜g)および以下のスキーム1〜8に従って製造してもよい。
【0086】
出発物質は商業的に入手可能であるか、または既知の方法に従って調製し得る。
【0087】
【化42】

【0088】
ArおよびR〜Rは、前記した通りである。
一般式Iの化合物は、CDI(N,N−カルボニルジイミダゾール)またはTBTU(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート)のような活性化剤の存在下で、式IIのピペラジンを、式III(Z=Cl)またはIII(Z=OH)の化合物と反応させることにより調製できる。式IIのピペラジンは、対応するピペラジンをArXと共に加熱することにより、またはパラジウム触媒の存在下で対応するN保護ピペラジンをArXと反応させ、次いで保護基を除去することにより調製できる。保護基は、典型的には、tert−ブトキシカルボニル(Boc)である。
【0089】
【化43】

【0090】
Xは、Cl、Br、またはIである。
ArおよびR〜Rは前記した通りである。
一般式Iの化合物は、スズキ条件下で、パラジウム触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、トリ−tert−ブチルホスフィン)および塩基(例えば炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、フッ化カリウム)の存在下で、対応する式Ibのアリールハライドをホウ酸またはエステルと反応させることにより調製できる。
【0091】
【化44】

【0092】
Xは、Cl、Br、またはIである。
ArおよびR〜Rは前記した通りである。
一般式Iの化合物は、スティル条件下で、パラジウム触媒(例えばトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムクロロホルム複合体)、リガンド(例えばトリフェニルアルシン)およびヨウ化銅の存在下で、式Ibのアリールハライドを有機スタンナンと反応させることにより調製できる。
【0093】
【化45】

【0094】
Xは、Cl、Br、またはIである。
ArおよびRおよびR〜Rは前記した通りである。
一般式Icの化合物は、ソナガシラ(Sonagashira)条件下で、パラジウム触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)、ヨウ化銅、および塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で、式Ibのアリールハライドをエチニルトリメチルシランと反応させ、次いで、塩基処理して化合物Icを得ることにより調製することができる。
【0095】
【化46】

【0096】
ここでのRは(C〜C)−アルケニルまたは(C〜C)−アルキニルであり、R′は(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルケニルであり、Ar、RおよびR〜Rは前記した通りである。
不飽和を含まない一般式Ieの化合物は、水素および触媒(例えばパラジウム炭素またはラネーNi)の存在下で、式Id(Rは不飽和を含む)で示される誘導体を水素化することにより調製できる。
【0097】
【化47】

【0098】
ArおよびRおよびR〜Rは、前記した通りである。
式Igのメチル−シクロプロピル化合物は、コーリーの条件下で、トリメチルスルホキソニウムおよび塩基(例えばカリウムtert−ブトキシド)の存在下で、式Ifのイソプロペニル化合物を反応させることにより調製できる。
【0099】
【化48】

【0100】
Xは、Cl、Br、またはIである。
ArおよびRおよびR〜Rは、前記した通りである。
一般式Ihの化合物は、銅触媒(例えばCuI)およびフッ化カリウムの存在下で、式Ibのアリールハライドを(トリフルオロメチル)トリメチルシランと反応させることにより調製できる。
【0101】
【化49】

【0102】
Xは、Cl、Br、またはIであり、Zは、OHである。
ArおよびR〜Rは、前記した通りである。
式III(Z=ヒドロキシ)の中間化合物は、スズキ条件下で、パラジウム触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム、トリ−tert−ブチルホスフィン、PdCl(dppf))および塩基(例えば炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、フッ化カリウム、水酸化カリウム)の存在下で、式IIIaのアリールハライドをホウ酸またはエステルと反応させることにより調製できる。
【0103】
式Iの塩基性化合物の酸付加塩を、少なくとも化学量論的当量の適切な塩基、例えば水酸化ナトリウムまたはカリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニアなどでの処理により、対応する遊離塩基に変換してもよい。
【0104】
式Iの化合物およびその医薬的に利用できる付加塩は、価値ある薬理学的特性を有する。特に、本発明の化合物は、グリシン輸送体I(GlyT−1)の良好な阻害剤であることが判明した。
【0105】
化合物は、以下に記載した試験に従って調べた。
【0106】
溶液および材料
DMEM完全培地:栄養混合物F−12(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ)、ウシ胎児血清(FBS)5%(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ)、ペニシリン/ストレプトマイシン1%(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ)、ヒグロマイシン0.6mg/ml(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ)、グルタミン1mM(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ)
【0107】
取り込み緩衝液(UB):150mM NaCl、10mMヘペス−トリス、pH7.4、1mM CaCl、2.5mM KCl、2.5mM MgSO、10mM(+)D−グルコース。mGlyT1b cDNAを安定にトランスフェクトしたFlp−in(商標)−CHO(インビトロゲンカタログ番号R758−07)細胞。
【0108】
グリシン取り込み阻害アッセイ(mGlyT−1b)
1日目にmGLyT−1b cDNAをトランスフェクトした哺乳動物細胞(Flp−in(商標)−CHO)を、96ウェル培養プレート中にてヒグロマイシンを含まない完全F−12培地中に、40,000細胞/ウェルの密度で播種した。2日目に、培地を吸引し、細胞を取り込み緩衝液(UB)で2回洗浄した。その後、細胞を20分間22℃で、(i)潜在的競合剤の非存在下、(ii)10mM非放射性グリシンの存在下、(iii)ある濃度の潜在的阻害剤の存在下のいずれかでインキュベートした。一連の濃度の潜在的阻害剤を使用して、効果の50%が得られる阻害剤濃度(例えば、IC50、グリシン取り込みを50%阻害する競合剤の濃度)を計算するためにデータを作成した。その後、[H]−グリシン60nM(11〜16Ci/mmol)および25μMの非放射性グリシンを含む溶液を直ちに加えた。プレートを、穏やかに振とうしながらインキュベートし、反応を、混合物の吸引および氷冷UBで(3回)洗浄することにより停止した。細胞をシンチレーション液体で溶解し、3時間振とうし、細胞中の放射能をシンチレーションカウンターを使用して計測した。
【0109】
好ましい化合物は、0.04未満のGlyT−1のIC50(μM)を示した。
【0110】
【表1】

【0111】
式Iの化合物および式lの化合物の医薬的に許容される塩は、医薬品として、例えば医薬調製物の形態で使用できる。医薬調製物は、経口で、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル、液剤、乳剤、または懸濁剤の形態で投与できる。しかし、投与は、直腸、例えば坐剤の形態で;非経口的に、例えば注射溶液の形態で行なうこともできる。
【0112】
式Iの化合物は、医薬調製物の製造のために、医薬的に不活性な無機または有機担体を用いて加工できる。ラクトース、コーンスターチ、またはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などは、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、および硬ゼラチンカプセル剤のための担体として使用できる。軟ゼラチンカプセル用の適切な担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体および液体ポリオールなどである。しかしながら、活性物質の性質に応じて、軟ゼラチンカプセルの場合には担体は通常必要ではない。液剤およびシロップ剤の製造に適した担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤用の適切な担体は、例えば、天然および硬化油、ワックス、脂肪、半固体および液体ポリオールなどである。
【0113】
医薬調製物は、さらに、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、芳香剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝液、マスキング剤、または抗酸化剤を含むことができる。それらはまた、さらに他の治療的に価値ある物質も含むことができる。
【0114】
式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩と、治療的に不活性な担体とを含む医薬もまた、本発明の目的であり、その製造方法もそうであり、これには、1種以上の式Iの化合物および/または医薬的に許容されうる酸付加塩と、所望であれば1種以上の他の治療的に価値ある物質とを、1種以上の治療的に不活性な担体と一緒にガレヌス投与形態に取り込むことを含む。
【0115】
本発明による最も好ましい適応症は、中枢神経系の疾患を含むものであり、例えば統合失調症、認知障害およびアルツハイマー病の治療または予防である。
【0116】
投与量は、幅広い制限範囲内で変更することができ、もちろん、各々の特定の症例において個々の要件に合わせて調整しなければならない。経口投与の場合、成人の投与量は、約0.01mg/日から約1000mg/日の一般式Iの化合物または医薬的に許容されるその塩の対応量まで変更し得る。1日量は、1回量としてまたは分割量で投与してもよく、さらに、上限は適応されると判明した場合には超過することもできる。
【0117】
以下の実施例は、本発明を制限することなく本発明を説明するものである。全ての温度は摂氏温度で記載される。
【0118】
中間体
実施例A
2−ブロモ−5−シアノ−安息香酸
【0119】
【化50】

【0120】
アセトニトリル(30ml)中の臭化銅(II)(1.6g、7.1mmol)の懸濁液に、亜硝酸tert−ブチル(1.15ml、8.63mmol)を0℃で2分以内に滴下して加えた。2−アミノ−5−シアノ−安息香酸(CAS : 99767-45-0 ; W09518097)(1.0g、6.17mmol)を、0℃で10分以内に少量ずつ加えた。混合物を0℃で2時間、次に室温で一晩撹拌した。溶媒の半分を真空下で除去した。残渣を1N HCl(15ml)及び酢酸エチル(30ml)に取った。有機層を1N NaOH(3×10ml)で抽出した。水層を2N HClで酸性化した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて(高真空下、50℃)、2−ブロモ−5−シアノ−安息香酸(0.92g、66%)黄色の固体、M+H+=227.1を得た。
【0121】
実施例B
2−クロロ−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0122】
【化51】

【0123】
2−クロロ−5−(メチルチオ)安息香酸(CAS : 51546-12-4 ;2.5g、11.8mmol)の溶液をメタノール(50ml)に溶解し、0℃に冷却した。オキソン(21.9g、35.5mmol)を5分以内に少量ずつ加えた。混合物を0℃で30分間、次に室温で22時間撹拌した。混合物を濾過した。濾液を水(200ml)に注いだ。水層をジクロロメタン(5×50ml)で抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。固体をエーテル(30ml)で撹拌し、濾過し、乾燥させて(高真空下、50℃)、2−クロロ−5−メタンスルホニル−安息香酸(1.96g、70%)をベージュ色の固体、M−H:232.9として得た。
【0124】
実施例C
2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0125】
【化52】

【0126】
(a)2−アミノ−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0127】
【化53】

【0128】
2−クロロ−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例K、工程1参照)4.26mmol、銅粉末0.39mmol及び25%水酸化アンモニウム10mlの混合物を125〜130℃で18時間撹拌しながら加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過した。固体をメタノールで洗浄した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を1N HClでpH=2に酸性化した。得られた固体を水で洗浄し、乾燥させて(高真空下(HV)、50℃、1時間)、標記化合物を得た。MS(m/e):214.1(M−H、100%)。
【0129】
(b)2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0130】
【化54】

【0131】
硫酸1.7ml及び水1.7mlの混合物中の2−アミノ−5−メタンスルホニル−安息香酸3.0mmolの懸濁液に、水1.7ml中の亜硝酸ナトリウム3.92mmolの溶液を、温度が3℃を超えないような速度で滴下して加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。水1.7ml中のKIの3.0mmolの溶液を、0℃で滴下して加えた。褐色の懸濁液を室温に温め、30分間撹拌した。過剰ヨウ素を、亜硫酸水素ナトリウム溶液を数滴加えて、破壊した。固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて(高真空下、50℃、1時間)、標記化合物を得た。MS(m/e):325.0(M−H、100%)。
【0132】
実施例D
rac−3−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0133】
【化55】

【0134】
トルエン(10ml)中の3−メチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g、5.3mmol)及び1−ブロモ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン(1.0g、4.4mmol)の溶液に、ナトリウムtert−ブチラート(0.6g、6.2mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(31mg、89mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム−クロロホルム錯体(23mg、22mmo1)を加えた。次に、反応混合物を80℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO2の70g、ヘプタン/酢酸エチル 0〜30%)により精製して、標記化合物を明褐色の固体(0.47g)として得た。MS(m/e):345.2(M+H+、100%)。
【0135】
実施例E
4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0136】
【化56】

【0137】
トルエン50ml中の1−ブロモ−2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−ベンゼン5g(20mmol)、n−Boc−ピペラジン4.6g(24.7mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムクロロホルム錯体106mg(0.1mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド2.77g(28.8mmol)及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル144mg(0.4mmol)の混合物を80℃で16時間加熱した。室温に冷却後、混合物をアイソリュート(Isolute)HM−Nの15gで処理し、全ての揮発物を真空下で除去した。残渣を、ヘプタン/EtOAcの勾配を用いて溶離するシリカ上で精製して、蒸発させた後、標記化合物4.54g(63%)を白色で無定形の固体として得た。MS(m/e):349.2(MH+、100%)。
【0138】
実施例F
1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン
【0139】
【化57】

【0140】
ジオキサン20ml中の4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル3.11g(9mmol)の混合物を、ジオキサン中の4N HClの8.93mlで80℃にて2時間処理した。混合物を濃縮し、水20ml、2M Na2CO320mlで処理し、EtOAcの50mlで抽出した。有機相を飽和NaClの30mlで洗浄した。全ての水相を合わせ、EtOAcの50mlで抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、蒸発させて、標記化合物2.1g(95%)を褐色を帯びた結晶として得た。MS(m/e):249.2(MH+、100%)。
【0141】
手順A:スズキ−ミヤウラカップリング
実施例G
2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0142】
【化58】

【0143】
Masuda et al. [M. Murata, T. Oyama, S. Watanabe, Y. Masuda, Synthesis 2000, 778]により記載された手順と同様にして、ジオキサン(1mmol当たり0.2ml)中の2−シクロヘキサ−1−エニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン1当量、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸0.8当量、3M KOH水溶液2当量及びPdCl2(dppf)2・CHCl3の0.03当量の撹拌混合物を80℃に5時間加熱した。次に、反応混合物を水で希釈し、AcOEtで抽出し、水相を2N H2SO4で酸性化し、AcOEtで抽出し、プールした有機抽出物をNa2SOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、ヘプタン/AcOEtを溶離剤として用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を得た。MS(ISN):279.8、M−H-
【0144】
実施例H
2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0145】
【化59】

【0146】
手順Aに従って、2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸を、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸及び2−シクロペンタ−1−エニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン[[M. Murata, T. Oyama, S. Watanabe, Y. Masuda, Synthesis 2000, 778]から調製した。MS(ISN):264.8、M−H-
【0147】
実施例I
2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0148】
【化60】

【0149】
手順Aに従って、2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸を、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸及び2−シクロヘプタ−1−エニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン[[M. Murata, T. Oyama, S. Watanabe, Y. Masuda, Synthesis 2000, 778]から調製した。MS(ISN):292.9、M−H-
【0150】
実施例J
2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−安息香酸
【0151】
【化61】

【0152】
手順Aに従って、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−安息香酸を、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸及び2−シクロヘプタ−1−エニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン[[M. Murata, T. Oyama, S. Watanabe, Y. Masuda, Synthesis 2000, 778]から調製した。MS(ISN):280.8、M−H-
【0153】
実施例K
5−ニトロ−2−トリフルオロメチル−安息香酸
【0154】
【化62】

【0155】
5−ニトロ−2−トリフルオロメチル−安息香酸を、Aeberli et al. [P. Aeberli, P. Eden, J. H. Gogerty, W. J. Houlihan, C. Penberthy, J. Med. Chem. 18, 177 (1975)]により記載された手順に従って、酢酸/水/硫酸 混合物中の三酸化クロムで、既知の2−メチル−4−ニトロ−1−トリフルオロメチル−ベンゼンを酸化することにより調製した。無色の固体、MS(ISN):233.9、M−H-
【0156】
実施例L
手順B:Sonoghashira反応
(5−メタンスルホニル−2−トリメチルシラニルエチニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
【0157】
【化63】

【0158】
トリエチルアミン(0.4ml)中の(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、実施例9(100mg、0.186mmol)、Pd(PPh3)4(10mg、0.0093mmol)、CuI(1.8mg、0.0093mmol)及びエチニルトリメチルシラン(32ul、0.223mmol)の混合物を80℃に4時間加熱した。混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、濾過し、溶媒を真空下で除去した。褐色の粗油状物をSiO2で精製して(ヘプタン/AcOEt 0〜40%、15分間)、標記化合物を得た。(50mg、53%、黄色の泡状物);M+H=590.2
【0159】
実施例M
4−クロロ−N−メチル−3−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド
【0160】
【化64】

【0161】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン及び2−クロロ−5−(N−メチルスルファモイル)安息香酸から調製した(CAS = [68901- 09-7]);M−H=460.1。
【0162】
実施例N
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
【0163】
【化65】

【0164】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン(実施例F)及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=556.9。
【0165】
実施例O
5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸
【0166】
【化66】

【0167】
(a)2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸メチルエステル
【0168】
【化67】

【0169】
手順Dに従って、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸メチルエステルを、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)及びメタノールから調製した。収率86%、白色の固体、MS(m/e):357.8(M+NH4+、100%)。
【0170】
(b)5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸メチルエステル
【0171】
【化68】

【0172】
手順Iに従って、5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸メチルエステルを、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸メチルエステル及び2−トリブチルスタンニル−チアゾール(CAS : 121359-48-6)から調製した。無色の油状物、収率65%、MS(m/e):(MH+、100%)。
【0173】
(c)5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸
5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸メチルエステを、ジオキサン及びエタノールの混合物中の水酸化ナトリウム(2N)の存在下で、80度で30分間鹸化することにより、5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸を調製した。褐色の固体、収率50%、MS(m/e):282.2(M−H、100%)。
【0174】
実施例P
1−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン
【0175】
【化69】

【0176】
(a)4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0177】
【化70】

【0178】
ナトリウムtert−ブトキシド(0.68g、6.9mmol)、酢酸パラジウム(II)(11mg、0.05mmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(149mg、0.49mmol)、tert−ブチル−1−ピペラジン−カルボキシラート(1.1g、5.9mmol)及び4−クロロ−2−フルオロベンゾトリフルオリド(1g、4.94mmol)の混合物に、脱ガスしたトルエン(10ml)を加えた。混合物を80℃に一晩加熱した。混合物を室温に冷却し、エーテルで希釈し、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を15分かけてシリカゲル上でクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル 0〜10%)に付して、標記化合物(1.05g、61%)を白色の固体として得た。MS(m/e):349.2(M+H、100%)。
【0179】
(b)1−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン
【0180】
【化71】

【0181】
標記化合物を、実施例Fについて記載した手順に従って、4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから調製した。(98%、褐色の固体、MS(m/e):249.2(M+H、100%)。
【0182】
実施例Q
1−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン
【0183】
【化72】

【0184】
標記化合物は市販されている。
【0185】
実施例R
[4−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
【0186】
【化73】

【0187】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン(Peakdaleから市販)及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=567.0(100%)。
【0188】
実施例S
3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
【0189】
【化74】

【0190】
手順Eに従って、標記化合物を、3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル(W09625414,[182181-38-0])及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=514.0。
【0191】
実施例T
(5−メタンスルホニル−2−トリメチルスタンニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
【0192】
【化75】

【0193】
テトラヒドロフラン(15ml)及びトリエチルアミン(0.75ml)中の(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例9、2.62g、4.87mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)(248mg、0.21mmol)、酢酸パラジウム(II)(77mg、0.34mmol)及びヘキサメチルジスタンナン(1.72ml、8.27mmol)の混合物を100℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン/トリエチルアミン 0/98/2〜18/80/2)に付して、標記化合物(990mg、35%)をオフホワイトの固体として得た。
【0194】
実施例U
2−ヨード−5−メチル−チアゾール
【0195】
【化76】

【0196】
テトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(6.78ml、21.7mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(9.83ml、19.7mmol)中のブチルマグネシウムクロリド2M溶液を滴下して加え、混合物を室温で16時間撹拌した。次に、5−メチルチアゾール(1.00g、10.1mmol)を加え、更に1時間撹拌を続け、そこにテトラヒドロフラン(50ml)中のヨウ素(6.53g、25.7mmol)の溶液を滴下して加えた。更に1時間撹拌した後、反応混合物をチオ硫酸ナトリウム水溶液(20%、100ml)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン 1/1)に付して、標記化合物(1.95g、86%)を褐色の油状物として得た。
【0197】
実施例V
4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸
【0198】
【化77】

【0199】
(a)2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸メチルエステル
THFの250ml中の2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C、10.0g、30.7mmol)に、CDI(5.50g、33.7mmol)を加え、混合物を70℃で1時間加熱した。次に、メタノール(12.4ml、307mmol)を加え、混合物を70℃で更に1時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ジクロロメタン 4:1)に付して、標記化合物(8.95g、86%)を白色の結晶質固体として得た。
【0200】
(b)4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸メチルエステル
N,N−ジメチルホルムアミド(30ml)中の2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸メチルエステル(1.20g、3.53mmol)、フェニルトリ−n−ブチルスズ(1.27ml、3.88mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(O)(226mg、0.25mmol)、トリフェニルアルシン(108mg、0.35mmol)及びヨウ化銅(309mg、1.62mmol)の混合物を90℃で16時間加熱した。混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン勾配)に付して、標記化合物(1.02g、99%)をオフホワイトの結晶質固体として得た。MS(ISP):291.0、MH+
【0201】
(c)4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸
THFの5ml中の4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸メチルエステル(1.00g、3.44mmol)に、5M NaOH水溶液(7.58ml、37.9mmol)を加え、混合物を60℃で16時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、濃塩酸でpH1に酸性化し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させた。真空下で濃縮し、標記化合物(903mg、95%)をオフホワイトの結晶質固体として得た。MS(ISN):275.1、M−H-
【0202】
実施例W
1−(4−シクロプロパンスルホニル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン
【0203】
【化78】

【0204】
(a)3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルフィン酸
水80ml中の亜硫酸ナトリウム(22.2g、176mmol)に、ジオキサン40ml中の3,4−ジフルオロ−塩化ベンゼンスルホニル(5.00g、23.5mmol)の溶液を室温で20分かけて加えた。次に、1M NaOH水溶液(40ml)を、反応混合物がpH14になるまで滴下して加え、混合物を室温で更に16時間撹拌した。次に、混合物を0℃に冷却し、濃H2SO4を、反応混合物がpH1になるまで加えた。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、次にNa2SO4で乾燥させた。真空下で蒸発させ、標記化合物(4.21g、97%)を白色の結晶質固体として得た。
MS(ISN):177.1、M−H-
【0205】
(b)4−(3−クロロ−プロパン−1−スルホニル)−1,2−ジフルオロ−ベンゼン
DMFの10ml中の3,4−ジフルオロ−ベンゼンスルフィン酸(500mg、2.81mmol)及びトリエチルアミン(0.43ml、3.10mmol)に、1−クロロ−3−ヨードプロパン(1.43g、7.00mmol)を加え、混合物を65℃で3時間加熱した。次に、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。次に、合わせた有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン 1:50)に付して、標記化合物(300mg、42%)をオフホワイトの結晶質固体として得た。
MS(ISP):257.2{37Cl}MH+、255.1{35Cl}MH+
【0206】
(c)4−シクロプロパンスルホニル−1,2−ジフルオロ−ベンゼン
THFの10ml中の4−(3−クロロ−プロパン−1−スルホニル)−1,2−ジフルオロ−ベンゼン(300mg、1.18mmol)に、THF(3.65ml、3.32mmol)中のカリウムビス(トリメチルシリル)アミド0.9M溶液を−78℃で滴下して加えた。次に、反応混合物を室温に暖め、室温で更に30分間撹拌を続けた。反応混合物を、1M HCl水溶液(2ml)及び水(10ml)を加えてクエンチし、次に酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン 1:10)に付して、標記化合物(90mg、37%)をオフホワイトの無定形固体として得た。MS(ISP):219.2、MH+
【0207】
(d)1−(4−シクロプロパンスルホニル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン
N,N−ジメチルアセトアミド5ml中の4−シクロプロパンスルホニル−1,2−ジフルオロ−ベンゼン(40mg、0.18mmol)に、ピペラジン(47mg、0.55mmol)を加え、混合物を80℃で90分間加熱した。次に、混合物を真空下で濃縮して、標記化合物(27mg、52%)を褐色の固体として得た。MS(ISP):285.0、MH+
【0208】
実施例X
ジメチル−(4−ピペラジン−1−イル−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−アミン
【0209】
【化79】

【0210】
(a)4−(4−クロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
アセトニトリル20ml中の2,4−ジクロロトリアジン(WO02/083654)11mmolの溶液を冷やし、トリエチルアミン11mmol及びN−BOC−ピペラジン11mmolで処理した。反応混合物を0℃で2時間、次に室温で2時間撹拌した。ブライン100mlを加え、酢酸エチルで抽出して、粗生成物を得て、それを酢酸エチルで混練して、精製した。MS(m/e):300.3(MH+、100%)。
【0211】
(b)4−(4−ジメチルアミノ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
メタノール中の2Mジメチルアミン15ml中の4−(4−クロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2mmolの溶液を室温で1時間撹拌した。濃縮し、クロマトグラフィー(SiO2;酢酸エチル/シクロヘキサン 1:1)により精製して、標記化合物を無色の固体として得た。MS(m/e):309.1(MH+、100%)。
【0212】
(c)ジメチル−(4−ピペラジン−1−イル−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−アミン
ジクロロメタン10ml中の4−(4−ジメチルアミノ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル1mmolの溶液を冷やし、トリフルオロ酢酸14mmolで処理した。反応混合物を40℃に30分間加熱した。冷却後、2M水酸化ナトリウム水溶液50mlを加えた。有機層を分離し、乾燥させ、濃縮し、標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。
MS(m/e):267.0(M+CH3COO+、100%)。
【0213】
実施例Y
[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
【0214】
【化80】

【0215】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン([132834-59-4])及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=574。
【0216】
実施例Z
[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
【0217】
【化81】

【0218】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(2−フルオロフェニル)ピペラジン([1011-15-0])及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=489。
【0219】
実施例AA
1−{3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
【0220】
【化82】

【0221】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン[189763-57-3]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=531。
【0222】
実施例AB
3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
【0223】
【化83】

【0224】
手順Eに従って、標記化合物を、3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[182181-38-0]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=514。
【0225】
実施例AC
1−{4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
【0226】
【化84】

【0227】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン[51639-48-6]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=513。
【0228】
実施例AD
[4−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
【0229】
【化85】

【0230】
手順Eに従って、標記化合物を、1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピペラジン[115761-79-0]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=507。
【0231】
実施例AE
2−ピペラジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン
【0232】
【化86】

【0233】
(a)2−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ピリミジン
アセトニトリル(10mL)中の(3−ジメチルアミノ−2−トリフルオロメチル−アリリデン)−ジメチル−塩化アンモニウム([176214-18-9]、0.60g)の溶液に、4−ベンジル−ピペラジン−1−カルボキサミジン塩酸塩([7773-69-5]、0.66g)及びトリエチルアミン(0.87mL)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を明黄色の固体(0.79g)として得た。MS(m/e):323.4(M+H+
【0234】
(b)2−ピペラジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン
メタノール中の2−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−5−トリフルオロメチル−ピリミジン(0.63g)の溶液に、パラジウム−C(Degussa E101N ; 5%)を加え、反応混合物を水素雰囲気下で60℃にて加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却し、触媒を濾取し、溶媒を真空下で除去して、標記化合物を無色の固体として得た(0.41g)。MS(m/e):233.1(M+H+)。
【0235】
実施例AF
2−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
【0236】
【化87】

【0237】
手順Eに従って、標記化合物を、2−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[111373-03-6]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=496。
【0238】
実施例AG
4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
【0239】
【化88】

【0240】
手順Eに従って、標記化合物を、4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[68104-63-2]及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C)から合成した;M+H=496。
【0241】
実施例1
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン
既知の化合物、CAS No.:[313377-35-4]
【0242】
手順C
実施例2
1−{3−フルオロ−4−[4−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
ジオキサン(1ml)中の2−フルオロ−5−ニトロ−塩化ベンゾイル(CAS : 7304-32-7 ; Feng, Y. ; Burgess, K. ; Chem. Europ.J. ; EN ; 5 ; 11 ; 1999 ; 3261-3272)(0.054g、0.261mmol)の溶液をトリエチルアミン(0.073ml、0.522mmol)、次にジオキサン(1ml)中の1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン(CAS : 189763-57-3 ; W09714690)(58mg、0.261mmol)の溶液で処理した。混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。粗油状物を水に取った。水層をCH2Cl2で3回抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。粗ガムをSiO2(ヘプタン/AcOEt 0〜20%(10分間)、次に20%(5分間))上で精製して、1−{3−フルオロ−4−[4−(2−フルオロ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン(69mg、68%)を明黄色の固体として得た。(M+H+、390.2)。
【0243】
手順D
実施例3
3−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ブロモベンゾニトリル
DMF(3ml)中の2−ブロモ−5−シアノ−安息香酸(200mg、0.885mmol)の溶液に、1,1'−カルボニルジイミダゾール(148mg、0.885mmol)を滴下して加えた。CO2の発生が停止したとき、混合物を50℃に15分間加熱した。混合物を室温に冷却した。1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン(198mg、0.885mmol)を少量ずつ加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣を酢酸エチルに溶解した。溶液を水で2回洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。粗油状物をSiO2(ヘプタン/AcOEt 0〜30%(10分)上で精製して、3−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ブロモベンゾニトリル(185mg、49%)を白色の固体として得た。(M+、430.3)。
【0244】
実施例4
1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例2について記載した手順Cに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−ブロモ−5−ニトロ−塩化ベンゾイル(CAS : 80887-01-0 ; Grohmann, Chem. Ber. ; 24 ;1891 ; 3814)から調製した(収率81%、黄色の固体、M+:450.0)。
【0245】
実施例5
1−{4−[4−(2−クロロ−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例2について記載した手順Dに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−クロロ−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例B)から調製した(72%、白色の固体、M+H+:439.1)。
【0246】
実施例6
3−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−クロロ−ベンゼンスルホンアミド
標記化合物を、実施例2について記載した手順Dに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−クロロ−5−スルファモイル−安息香酸(CAS : 97-04-1 ; Basu ; D.-G. ;J. Indian Chem. Soc. ; 16 ; 1939 ;100, 106)から調製した(42%、白色の固体、M−H:438.1)。
【0247】
実施例7
3−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−クロロ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
標記化合物を、実施例2について記載した手順Dに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−クロロ−5−メチルスルファモイル−安息香酸(CAS : 68901-09-7 ; BE 620741)から調製した(69%、明黄色の泡状物、M−H:452.1)。
【0248】
実施例8
1−{4−[4−(2−クロロ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例2について記載した手順Dに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−クロロ−5−ニトロ−安息香酸(CAS : 2516-96-3)から調製した;MS(ISP):406.2、MH+
【0249】
手順E
実施例9
(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
ジメチルホルムアミド(20ml)中の2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C、3.0g、9.2mmol)の溶液に、TBTU(3.8g、11.5mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(8.0ml、46.0mmol)及び1−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン(ABCR F07741NB, [30459-17-7]、2.5g、11.0mmol)を連続して加えた。次に、反応物を室温で2時間撹拌し、次に真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO2、50g、CH2Cl2/MeOH/NH3=100/0/0〜95/4.5/0.5)により精製して、標記化合物を淡褐色の泡状物として得た;MS(m/e):539.1(M+H+)。
TBTU=2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
【0250】
実施例10
(2−クロロ−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン(ABCR F07741NB,[30459-17-7])及び2−クロロ−5−(メチルスルホニル)−安息香酸(CAS : 89938-62-5)から調製した;MS(m/e):464.3(M+NH4+)。
【0251】
実施例11
1−{4−[4−(2−クロロ−5−テトラゾール−1−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例2について記載した手順Eに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン及び2−クロロ−5−テトラゾール−1−イル−安息香酸(CAS : 190270-10-1;市販)から調製した(50%、白色の固体、M+H:492.2)。
【0252】
実施例12
1−{4−[4−(2,6−ジクロロ−3−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、2,6−ジクロロ−3−ニトロ−安息香酸(CAS : 55775-97-8 ; 市販)及び1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した:無色の固体、融点209〜211℃、MS(ISP):440.1、MH+
【0253】
実施例82
2−フルオロ−4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、2−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[204192-45-0]及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):471.0、MH+
【0254】
実施例83
4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[68104-63-2]及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):453.5、MH+
【0255】
実施例84
3−フルオロ−4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−ベンゾニトリル[182181-38-0]及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):471.4、MH+
【0256】
実施例85
1−{3−フルオロ−4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノン[189763-57-3]及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):488.5、MH+
【0257】
実施例86
[4−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−フェニル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン(実施例P)及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):514.5、MH+
【0258】
実施例87
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−フェニル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン(実施例F)及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):514.3、MH+
【0259】
実施例88
[4−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−フェニル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン(実施例Q)及び5−メタンスルホニル−2−チアゾール−2−イル−安息香酸(実施例O)から調製した。MS(ISP):524.3、MH+
【0260】
実施例98
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、フェニルピペラジン[189457-54-3]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):421.3、MH+
【0261】
実施例99
[4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、′1−(4−ヒドロキシフェニル)−ピペラジン[56621-48-8]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):437.4、MH+
【0262】
実施例100
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−メトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、′1−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン[38212-30-5]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):451.5、MH+
【0263】
実施例101
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、2−ピペラジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−ピリミジン[179756-91-3]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):491.1、MH+
【0264】
実施例102
[4−(4−シクロプロパンスルホニル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(4−シクロプロパンスルホニル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン(実施例W)及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):543.3、MH+
【0265】
実施例103
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピペラジン[187669-62-1]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):505.4、MH+
【0266】
実施例104
[4−(4−ジメチルアミノ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、ジメチル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン[91703-23-0]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):464.3、MH+
【0267】
実施例105
[4−(4−ジメチルアミノ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、ジメチル−(4−ピペラジン−1−イル−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−アミン(実施例X)及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):467.4、MH+
【0268】
実施例106
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−メトキシ−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、2−メトキシ−4−ピペラジン−1−イル−[1,3,5]トリアジン[59215-45-1]及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):454.5、MH+
【0269】
実施例108
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、1−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン(実施例F)及び2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例F)から調製した。MS(ISP):556.9、MH+
【0270】
実施例134
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
標記化合物を、実施例9について記載した手順Eに従って、2−ピペラジン−1−イル−5−トリフルオロメチル−ピリミジン(実施例AE)及び4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボン酸(実施例V)から調製した。MS(ISP):431.1、MH+
【0271】
手順F
実施例13
rac−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[3−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
ジクロロメタン(2ml)中のrac−3−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例D、95mg、0.27mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解した。溶液に、2−ヨード−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例C、81mg、0.25mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.29ml、1.7mmol)及びTBTU(99mg、0.3mmol)を加えた。次に反応混合物を室温で2時間撹拌した。次に反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、20g、ヘプタン/EtOAc 0〜100%)により精製して、標記化合物を明褐色の固体(135mg)として得た。MS(m/e):553.1(M+H+)。
TBTU=2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート
【0272】
手順G:スズキカップリング
実施例17
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
ジオキサン(2ml)中の(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例13、70mg、0.130mmol)の溶液に、フェニルボロン酸(31mg、0.260mmol)、続いて炭酸セシウム(85mg)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)を加えた。次に、反応混合物を100℃で24時間撹拌した。次に、反応混合物をセライトで濾過し、真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製した(MeCN、H20+ 0.005N HCOOH)。
【0273】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例9)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例17〜27、38〜42、45〜55、65及び107を包含する。
【0274】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン及びトリメチルボロキシン(実施例14)又はフェニルボロン酸(実施例15)(表2)から合成した。
【0275】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例N)及びボロン酸(実施例62〜64)から合成した。
【0276】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例Y)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例108〜116を包含する。
【0277】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例Z)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例117〜121を包含する。
【0278】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、1−{3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン(実施例AA)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例122〜124を包含する。
【0279】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル(実施例AB)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例125及び126を包含する。
【0280】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、1−{4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン(実施例AC)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例127を包含する。
【0281】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、[4−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例AD)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例128〜133を包含する。
【0282】
実施例17の合成について記載した上記手順Gに従って、更なる誘導体を、2−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル(実施例AF)及びボロン酸又はエステルから合成し、(表2)の実施例135〜138を包含する。
【0283】
手順H:Leadbeaterスズキバリエーション(variation)
実施例29
1−{3−フルオロ−4−[4−(4'−メチル−4−ニトロ−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
Leadbeaterら[N. E. Leadbeater, M. Marco, Org. Lett. 4, 2973(2002)]により記載された手順と同様にして、水(1mmol当たり20ml)中の1当量の1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン(実施例4)、1.05当量の4−メチルフェニルボロン酸、1当量のテトラブチルアンモニウムブロミド、2.5当量の炭酸ナトリウム及び0.01当量のPd(OAc)2の撹拌混合物を密閉管中で、マイクロ波照射により150℃に1分間加熱した。次に、反応混合物を水で希釈し、AcOEtで抽出し、プールした有機抽出物をNa2SO4で乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、アセトニトリル/水 +0.1%ギ酸勾配を用いたYMC Combiprep ODS-AQカラム上の分取HPLCにより精製して、標記化合物を得た(表2)。
【0284】
実施例29の合成について記載した上記手順Hに従って、更なる誘導体を、1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン及びボロン酸(実施例29〜32)から合成した。
【0285】
手順I:Stilleカップリング
実施例44
(2−イソプロペニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中の(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例9;100mg、0.186mmol)、トリブチル−イソプロペニル−スタンナン(CAS : 100073-15-2;74mg、0.223mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムクロロホルム錯体(15.4mg、0.0149mmol)、トリフェニルアルシン(27mg、0.0856mmol)、ヨウ化銅(3.2mg、0.0167mmol)の混合物を90℃で75分間加熱した。混合物を室温に冷却し、DMFを高真空下で蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解し、30%フッ化カリウム溶液4mLを加えた。混合物を30分間撹拌した。次に、水相を分離し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合わせ、水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。そのようにして得られた残渣をSiO2上でクロマトグラフィーに付して(15分かけて、ヘプタン/EtOAc 0〜30%)、標記化合物を得た。(59mg、70%、黄色の固体として)
【0286】
実施例44の合成について記載した上記手順Iに従って、更なる誘導体を、(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン及びスタンナン(実施例28、34〜37、57〜60)から合成した。
【0287】
実施例44の合成について記載した上記手順Iに従って、実施例16を、1−{4−[4−(2−ブロモ−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノンから合成した。
【0288】
手順J
実施例33
(2−エチニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
メタノール(0.5ml)中の(5−メタンスルホニル−2−トリメチルシラニルエチニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、実施例L(45mg、0.0885mmol)の溶液に、K2CO3(4mg、0.0289mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣をSiO2上で精製して(溶離剤:ヘプタン/AcOEt 0〜40%(10分間)、次に40%(5分間))、標記化合物(16mg、42%、黄色の泡状物)を得た。M+H=437.1。
【0289】
手順K:水素化
実施例56
(2−イソプロピル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
酢酸エチル(1ml)中の(2−イソプロペニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例44、20mg、0.0442mmol)の溶液に、10%Pd/C(1mg)を加えた。混合物を室温で1時間水素化した。次に、10%Pd/C(10mg)及び酢酸エチル(5mL)を加え、混合物を還流温度で1時間水素化した。混合物をMeCl2で希釈し、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。粗混合物をSiO2上で精製して(溶離剤:ヘプタン/AcOEt 0〜40%(20分間))、標記化合物(14mg、70%、黄色の固体)を得た。M+H=455.2。
【0290】
手順L:水素化
実施例67
[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
メタノール(1.5ml)中の[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例60、(30mg、0.0607mmol)の懸濁液を、エーテル中のHCl溶液で、pH=1に酸性化した。混合物を蒸発乾固し、残渣をメタノール(5mL)に取った。次に、10%Pd/C(15mg)を加え、混合物を還流温度で20時間水素化した。混合物をMeOHで希釈し、濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた混合物をSiO2上で精製して(溶離剤:ヘプタン/EtOAc 0〜70%(20分間)、次に70%(10分間))、標記化合物(19mg、白色の固体、固体、M+H=497.2)を得た。
【0291】
実施例67の合成について記載した上記手順Lに従って、実施例92を、実施例89から合成した。
【0292】
実施例67の合成について記載した上記手順Lに従って、実施例93を、実施例91から合成した。
【0293】
手順M:シクロプロパン化、Corey反応
実施例61
[5−メタンスルホニル−2−(1−メチル−シクロプロピル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
乾燥DMSO(300uL)中のヨウ化トリメチルスルホキソニウム(21.9mg、0.1mmol)の懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(11.3mg、0.101mmol)を少量ずつ加えた。(2−イソプロペニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン;乾燥THF(200uL)中の実施例44(20mg、0.0442mmol)の溶液を別個に調製し、次に室温で上記懸濁液に滴下して加えた。反応混合物を室温で1時間、次に60℃で2時間撹拌した。次に、それを室温に冷却し、乾燥DMSO(300uL)中のヨウ化トリメチルスルホキソニウム(21.9mg、0.1mmol)及びカリウムtert−ブトキシド(11.3mg、0.101mmol)の溶液をゆっくりと加えた。水を加え、溶液を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し(3回)、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/EtOAc)に付して、標記化合物(4.2mg、20%、白色の固体、固体、M+H=467.2)を得た。
【0294】
手順N:トリフルオロメチル化
実施例66
5−メタンスルホニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
N,N−ジメチルホルムアミド(0.25ml)中の(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例9;50mg、0.0929mmol)、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(27ul、0.186mmol)、フッ化カリウム(7.5mg、0.13mmol)、ヨウ化銅(28mg、0.149mmol)及び1−メチル−2−ピロリドン(0.25ml)の混合物を、アルゴン下、密閉管中で室温にて17時間撹拌した。水を溶液に加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。この油状物をSiO2上で精製して(溶離剤:ヘプタン/EtOAc 0〜100%(10分間))、標記化合物(40mg、収率90%、褐色の泡状物、M+H=481.1)を得た。
【0295】
実施例43
2−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ニトロ−安息香酸メチルエステル
実施例Dに従って、メチル4−フタル酸ニトロ[90072-77-8]を1−(3フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンと反応させることにより標記化合物を調製した(融点 189−191℃、MS(ISP):429.4、M+H+)。
【0296】
実施例68
1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
実施例Eに従って、1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノンを、2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例G)及び1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した。明黄色のガム、MS(ISP):485.3、MH+
【0297】
実施例70
1−{3−フルオロ−4−[4−(5−ニトロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン
実施例Eに従って、1−{3−フルオロ−4−[4−(5−ニトロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノンを、5−ニトロ−2−トリフルオロメチル−安息香酸(実施例K)及び1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した。無色の固体、MS(ISP):440.2、M+H+
【0298】
実施例77
(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Eに従って、(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例G)、1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジンから調製した。無色の固体、MS(ISP):493.2(M+H+)。
【0299】
実施例71
1−{4−[4−(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
実施例Eに従って、1−{4−[4−(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノンを、2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例H)、1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した。無色の泡状物、MS(ISP):471.4(M+H+)。
【0300】
実施例74
(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Eに従って、(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例H)及び1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジンから調製した。無色の泡状物、MS(ISP):479.5(M+H+)。
【0301】
実施例72
1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノン
実施例Eに従って、1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノンを、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例J)及び1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した。明黄色の結晶、MS(ISP):487.4(M+H+)。
【0302】
実施例75
(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Eに従って、(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸(実施例I)及び1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジンから調製した。無色の結晶、MS(ISP):507.5(M+H+)。
【0303】
実施例73
1−{4−[4−(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン
実施例Eに従って、1−{4−[4−(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノンを、2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−安息香酸及び1−(3−フルオロ−4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンから調製した。無色の泡状物、MS(ISP):499.4(M+H+)。
【0304】
実施例69
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Kに従って、溶媒として酢酸エチルの代わりにメタノールを使用して、(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン(実施例68)から調製した。無色の固体、MS(ISP):474.0、MH+
【0305】
実施例78
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Kに従って、溶媒として酢酸エチルの代わりにメタノールを使用して、(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例77)から調製した。無色の固体、MS(ISP):495.9、MH+、537.0(M+H+MeCN)+
【0306】
手順O
実施例76
2−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ビフェニル−4−スルホン酸メチルアミド
ジオキサン(2ml)中の4−クロロ−N−メチル−3−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ベンゼンスルホンアミド(実施例M;30mg、0.065mmol)の溶液に、フェニルボロン酸(12mg、0.098mmol)、続いてフッ化カリウム(12mg)及びビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウムを加えた。次に、反応混合物を90℃で19時間撹拌した。その後、再び同量のフェニルボロン酸、フッ化カリウム及びビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウムを加えた(24時間毎)。
3日後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して(MeCN、H20+ 0.005N HCOOH)、標記化合物(7.4mg)を得た。(M+H+:504.4)。
【0307】
手順P
実施例79
(2−シクロペンチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例74)を、MeOH中、10%Pd/Cの存在下、50barの水素圧下で、50℃にて18時間、水素化した。溶媒を濾過し、蒸発させ、残渣を、H2O/MeCN勾配を用いるC-18カラム上の分取HPLCにより精製して、(2−シクロペンチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、収率94%で無色の泡状物として得た。(M+H+:481.5)。
【0308】
手順Q
実施例80
[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−メタノン
1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノン(実施例72)を、EtOH中、ラネーニッケルの存在下、100barの水素圧下で、100℃にて18時間、水素化した。溶媒を濾過し、蒸発させ、残渣を、H2O/MeCN勾配を用いるC-18カラム上の分取HPLCにより精製して、[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−メタノンを、収率41%で無色の結晶として得た。(M+H+:475.5)。
【0309】
手順R
実施例81
(2−シクロヘプチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例75))を、MeOH中、10%Pd/Cの存在下、100barの水素圧下で、100℃にて18時間、水素化した。溶媒を濾過し、蒸発させ、残渣を、H2O/MeCN勾配を用いるC-18カラム上の分取HPLCにより精製して、(2−シクロペンチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、収率73%で無色のガムとして得た。(M+H+:509.6)。
【0310】
手順S
実施例89
[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Iに従って、[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、[4−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例R)及びトリブチル−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−スタンナン(CAS: 535924-69-7)から調製した。収率42%、明黄色の泡状物(M+NH4+:540.3)。
【0311】
実施例90
4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−ベンゾニトリル
実施例Iに従って、4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−ベンゾニトリルを、3−フルオロ−4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル(実施例S)及びトリブチル−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−スタンナン(CAS: 535924-69-7)から調製した。収率36%、白色の泡状物(M+H+:470.1)。
【0312】
実施例91
[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Iに従って、[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−フェニル)−メタノン(実施例N)及びトリブチル−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−スタンナン(CAS: 535924-69-7)から調製した。収率40%、白色の泡状物(M+H+:513.2)。
【0313】
手順T
実施例94
[5−メタンスルホニル−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の(5−メタンスルホニル−2−トリメチルスタンニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例T、100mg、0.17mmol)、2−ヨード−4−メチル−チアゾール(CAS : 34203-25-3;43mg、0.19mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(8mg、0.01mmol)、トリフェニルアルシン(25mg、0.08mmol)及びヨウ化銅(3mg、0.02mmol)の混合物を100℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。残渣をSiO2上でクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン 0〜0.5%)に付して、標記化合物(22mg、25%)を、明黄色の固体として得た。MS(ISP):510.5、MH+
【0314】
実施例95
[5−メタンスルホニル−2−(5−メチル−チアゾール−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Tに従って、[5−メタンスルホニル−2−(5−メチル−チアゾール−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、(5−メタンスルホニル−2−トリメチルスタンニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル−メタノン(実施例T)及び2−ヨード−5−メチル−チアゾール(実施例U)から調製した。オフホワイトの固体、MS(IPS):510.3(M+H+)。
【0315】
実施例96
[5−メタンスルホニル−2−(2−メチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Tに従って、[5−メタンスルホニル−2−(2−メチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、(5−メタンスルホニル−2−トリメチルスタンニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例T)及び4−ブロモ−2−メチル−ピリジン(CAS : 22282- 99-1)から調製した。オフホワイトの固体、MS(IPS):504.0(M+H+)。
【0316】
実施例97
[5−メタンスルホニル−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン
実施例Tに従って、[5−メタンスルホニル−2−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンを、(5−メタンスルホニル−2−トリメチルスタンニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン(実施例T)及び4−ヨード−1−メチル−1H−イミダゾール(CAS :71759-87-)から調製した。明黄色の固体、MS(IPS):493.3(M+H+)。
【0317】
手順U
実施例139
4−{4−[2((E)−2−シアノ−ビニル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−ベンゾニトリル
ジメチルホルムアミド10ml中の4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル(実施例AG)0.5mmol、アクリロニトリル6.3mmol、トリエチルアミン9.0mmol及びビス−(トリフェニルホスフィン)−二塩化パラジウム(II)0.2mmolの混合物を、アルゴン下で80℃にて2時間保持した。反応混合物を濃縮した。クロマトグラフィー(SiO2;シクロヘキサン/酢酸エチル 9:1)に付して、標記化合物を僅かに黄色の固体(105mg)として得た。(M+H+:421.2)。
【0318】
実施例140
(E)−3−{2−[4−(4−シアノ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−メタンスルホニル−フェニル}−アクリル酸メチルエステル
実施例139と同様にして、4−[4−(2−ヨード−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル(実施例AG)及びアクリル酸メチルから調製。クロマトグラフィー(SiO2;シクロヘキサン/酢酸エチル 3:7)に付して、標記化合物を僅かに黄色の固体として得た。(M+H+:454.3)。
【0319】
【表2】



【0320】
【表3】











































【0321】
【表4】

【0322】
製造手順
1.項目1、2、3及び4を混合し、精製水で造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.項目5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0323】
【表5】

【0324】
製造手順
1.項目1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する。
2.項目4及び5を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】


〔式中、
Arは、置換アリールであるか、または1、2、もしくは3つの窒素原子を含む非置換もしくは置換6員環ヘテロアリールであり、ここでのアリールおよびヘテロアリール基は、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10からなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
は、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C−C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、−(CH−アリール、または−(CH−5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、または(C〜C)−アルコキシであり;
は、NO、CN、C(O)R、SO10、またはNR1112であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
11およびR12は、互いに独立して、水素であるか、またはそれらが結合しているN原子と一緒になって5員環ヘテロアリール基を形成し;
nは、0、1、または2である〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩(ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除く)。
【請求項2】

【化2】


〔式中、
Arは、置換アリールであるか、または1、2、もしくは3つの窒素原子を含む非置換もしくは置換6員環ヘテロアリールであり、ここでのアリールおよびヘテロアリール基は、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10からなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
は、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニル、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、(C〜C)−アルキル−(C−C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルキル−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、互いに独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
は、NO、CN、C(O)R、SO10、またはNR1112であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、ヒドロキシ、(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキルまたはNRであり;
11およびR12は、互いに独立して、水素、C(O)−(C〜C)−アルキル、SO−(C〜C)−アルキルであるか、またはN原子と一緒になって5員環ヘテロアリール基(場合によりハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、または(C−C)−シクロアルキルにより置換されている)を形成している〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩(ただし、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンは除く)。
【請求項3】
請求項1に記載の式I−1
【化3】


〔式中、
Rは、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10であり;
pは、1、2、または3であり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、水素であり;
は、NOまたはSO10であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
nは、0、1、または2である〕
で示される化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩。
【請求項4】
が、非置換であるかまたはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換された、アリールであり、他の置換基が請求項1に記載の通りである、請求項3に記載の式I−1の化合物。
【請求項5】
化合物が、1−{3−フルオロ−4−[4−(4−ニトロ−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノン、
(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノン、
(4′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
2−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−ビフェニル−4−スルホン酸メチルアミド、
3−フルオロ−4−[4−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリル、または
3−フルオロ−4−[4−(2′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−カルボニル)−ピペラジン−1−イル]−ベンゾニトリルである、請求項4に記載の式I−1の化合物。
【請求項6】
が(C〜C)−シクロアルキルである、請求項3に記載の式I−1の化合物。
【請求項7】
化合物が、1−{4−[4−(2−シクロプロピル−5−ニトロ−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−エチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
1−{4−[4−(2−シクロペンタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
1−{4−[4−(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−3−フルオロ−フェニル}−エタノン、
(2−シクロヘプタ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘキサ−1−エニル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(2−シクロヘキシル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、または
(2−シクロペンチル−5−メタンスルホニル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノンである、請求項6に記載の式I−1の化合物。
【請求項8】
がヘテロシクロアルキルである、請求項3に記載の式I−1の化合物。
【請求項9】
化合物が、[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
1−(4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−フェニル)−エタノン、または
4−{4−[2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−5−メタンスルホニル−ベンゾイル]−ピペラジン−1−イル}−3−フルオロ−ベンゾニトリルである、請求項8に記載の式I−1の化合物。
【請求項10】
が、非置換であるかまたは(C〜C)−アルキルにより置換された、5または6員環ヘテロアリール基(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)である、請求項3に記載の式I−1の化合物。
【請求項11】
化合物が、(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−2−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[5−メタンスルホニル−2−(5−メチル−チオフェン−2−イル)−フェニル]−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
(5−メタンスルホニル−2−ピリジン−4−イル−フェニル)−[4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−メタノン、
[4−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−メタノン、または
1−{4−[4−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−ベンゾイル)−ピペラジン−1−イル]−フェニル}−エタノンである、請求項10に記載の式I−1の化合物。
【請求項12】
が、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子がCN、C(O)−R、もしくは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRが、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは−C(O)−Rである、請求項3に記載の式I−1の化合物。
【請求項13】
化合物が、2−[4−(4−アセチル−2−フルオロ−フェニル)−ピペラジン−1−カルボニル]−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルである、請求項12に記載の式I−1の化合物。
【請求項14】

【化4】


〔式中、
Rは、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルコキシ、NR、C(O)R、またはSO10であり;
oは、0、1、2、または3であり;
は、水素であり;
は、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニルであり、ここでの水素原子はCN、C(O)−Rまたは(C〜C)−アルキルに置き換えられていてもよいか、あるいはRは、(C〜C)−アルキニル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、−(CH−(C〜C)−シクロアルキル、−(CH−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−R、アリール、または5もしくは6員環ヘテロアリール(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)であり、ここでのアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、非置換であるか、またはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換されており;
、R、およびRは、水素であり;
は、NOまたはSO10であり;
およびRは、互いに独立して、水素または(C〜C)−アルキルであり;
は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、(C〜C)−アルコキシ、またはNRであり;
10は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−シクロアルキル、またはNRであり;
nは、0、1、または2である〕
で示される請求項1に記載の式I−2の化合物およびその医薬的に許容されうる酸付加塩。
【請求項15】
が、非置換であるかまたはヒドロキシ、ハロゲン、(C〜C)−アルキル、ハロゲンにより置換された(C〜C)−アルキル、もしくは(C〜C)−アルコキシからなる群より選択された1つ以上の置換基により置換された、アリールであり、他の置換基が請求項1に記載の通りである、請求項14に記載の式I−2の化合物。
【請求項16】
化合物が、[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(2′−フルオロ−4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノンまたは、
[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(4−メタンスルホニル−ビフェニル−2−イル)−メタノンである、請求項15に記載の式I−2の化合物。
【請求項17】
が、5または6員環ヘテロアリール基(酸素、硫黄、または窒素からなる群より選択された1、2、または3つのヘテロ原子を含む)である、請求項14に記載の式I−2の化合物。
【請求項18】
化合物が、[4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−(5−メタンスルホニル−2−チオフェン−3−イル−フェニル)−メタノンである、請求項17に記載の式I−2の化合物。
【請求項19】
式Iの化合物およびその医薬的に許容される塩の製造方法であって、
a)式
【化5】


で示される化合物を式
【化6】


で示される化合物と反応させて、式
【化7】


(式中、
Zはヒドロキシまたはハロゲンであり、他の置換基は請求項1に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
b)式
【化8】


で示される化合物を、パラジウム触媒の存在下で式RB(OH)またはRB(OR)で示される化合物と反応させて、式
【化9】


(式中、
Xはハロゲンであり、他の置換基は請求項1に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
c)式
【化10】


で示される化合物を、パラジウム触媒の存在下でRSnBuまたはRSnMeと反応させて、式
【化11】


(式中、
Xはハロゲンであり、他の置換基は請求項1に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
d)式
【化12】


で示される化合物を、式
【化13】


で示される化合物と、パラジウム触媒および塩基の存在下で反応させて、式
【化14】


(式中、
Xはハロゲンであり、他の置換基は請求項1に定義した通りである)
で示される化合物とするか、または
e)式
【化15】


(式中、
Rは(C〜C)−アルケニルまたは(C〜C)−アルキニルである)
で示される化合物を水素化して、式
【化16】


(式中、
R′は(C〜C)−アルキルまたは(C〜C)−アルケニルである)
で示される化合物とするか、または
f)式
【化17】


で示される化合物を塩基の存在下でヨウ化トリメチルスルホキソニウムと反応させて、式
【化18】


で示される化合物とするか、または
g)式
【化19】


で示される化合物を、銅の存在下で式TMSCFの化合物と反応させて、式
【化20】


(式中、
Xはハロゲンであり、他の置換基は請求項1に定義した通りである)
で示される化合物とし、
所望であれば、得られた化合物を医薬的に許容されうる酸付加塩へと変換することが含まれる、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法によりまたは等価な方法により製造される、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
請求項1に記載の1種以上の化合物、または
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン
および医薬的に許容される賦形剤を含む医薬。
【請求項22】
グリシン取り込み阻害剤に基づいた病気の処置のための、請求項21に記載の医薬。
【請求項23】
病気が、精神病、疼痛、記憶および学習の機能不全、統合失調症、認知症、および認知過程が損なわれている他の疾患、例えば注意欠陥障害またはアルツハイマー病である、請求項22に記載の医薬。
【請求項24】
精神病、疼痛、記憶および学習の神経変性機能不全、統合失調症、認知症、および認知過程が損なわれている他の疾患、例えば注意欠陥障害またはアルツハイマー病の処置用の医薬の製造のための、請求項1に記載の化合物および
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソブチル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−4−[2−フルオロ−4−(1−オキソプロピル)フェニル]−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2,3−ジメチルフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(3−クロロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、
1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(4−フルオロフェニル)−ピペラジン、
1−(2−クロロ−5−ニトロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン、および
1−(4−アセチル−2−フルオロ−5−メチルフェニル)−4−(2−フルオロ−5−ニトロベンゾイル)−ピペラジンの使用。
【請求項25】
本明細書において前記した本発明。

【公表番号】特表2007−505062(P2007−505062A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525700(P2006−525700)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009699
【国際公開番号】WO2005/023261
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】