説明

組織を方向性をもって切除するための方法およびデバイス

心臓組織のような疾患組織を切除するための切除機器および方法が開示される。この切除デバイスは、切除エネルギーを生物学的組織に遠隔で適用し得、可撓性細長部材であって、近位端、遠位端、およびこれらの間を通って延びる長手方向管腔を有する、細長部材を備える。エネルギー放出要素は、可撓性細長部材の長手方向管腔内に配置される。エネルギー放出要素は、エネルギー放出要素の長さの少なくとも一部に沿ってエネルギーを放出するための近位端および遠位端を有する。このデバイスは、可撓性細長部材の長さに沿って種々の量のエネルギーを発するように構成される。この方法は、標的組織を切除するために、可撓性細長部材を所定の組織部位に導入する工程を包含する。標的組織は、周囲の組織を損傷させることなく、切除、凝固、または光化学的に調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2004年6月7日に出願された米国仮出願番号60/578,021号、および2005年4月18日に出願された米国仮出願番号60/672,919号に対する優先権を主張し、これらは、その全体が本明細書によって参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、医療的療法のための切除デバイスに関する。詳細には、本発明は、内部身体組織を切除するためのエネルギーを使用する切除機器システム、および疾患の処置のためのこのようなシステムを使用するための方法に関する。さらにより詳細には、本発明のシステムおよび方法は、例えば、心臓不整脈のような心臓の状態の処置において使用され得る。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
心臓不整脈(例えば、細動)は、心臓の正常に拍動するパターンにおける不規則性であり、心房または心室のいずれかに由来し得る。例えば、心房細動は、心房心筋の迅速なランダムな収縮によって特徴付けられる不整脈の形態であり、不規則な、しばしば迅速な心室速度を引き起こす。心房の規則的なポンプ送り機能は、心臓の上側の心室を通る電気信号の無秩序な状態の結果としての混乱した効果的でない震えによって置き換えられる。心房細動は、しばしば、他の形態の心臓血管疾患(うっ血性心不全、リウマチ性心臓疾患、冠状動脈疾患、左心室肥大、心筋症または高血圧を含む)と関連する。
【0004】
心房不整脈は、いくつかの方法を使用して処置され得る。例えば、心房細動の薬理学的処置は、第1に、正常な洞調律を維持するため、または第2に、心室応答速度を減少させるために、最初に好ましいアプローチである。他の形態の処置としては、薬物治療、電気除細動、およびマッピングによって決定される選択された領域の無線周波数カテーテル切除が挙げられる。より最近において、他の外科手術手順が、心房細動のために開発されている(左心房隔離(isolation))、ヒス束の経静脈カテーテルまたは冷凍外科切除、およびCorridor手順(これは、不規則な心室調律を効果的に除去する)を含む)。しかし、心房が細動を続け得るので、これらの手順は、大部分が、正常な心臓の血流力学を回復しないか、または血栓塞栓症に対する患者の受けやすさを軽減しない。従って、より効率的な外科手術処置は、心臓の医学的に難治性の心房細動を治癒するために必要とされていた。
【0005】
従って、より効率的な外科手術技術は、心臓の医学的に難治性の心房細動を処置するために提案されている。これらの手順は、もともと、小刀を用いて実行されていたが、これらの技術ももた、切除(凝固とも呼ばれる)を使用し得る。1つのこのような技術は、組織の壊死(すなわち、細胞破壊)を引き起こすために、組織を処置する切除カテーテル(一般的に、加熱または冷却を使用する)による心房組織の戦略的切除である。破壊された筋細胞は、心臓内に正常な電気活性を伝導し得ない瘢痕組織で置換される。
【0006】
例えば、肺静脈は、心房細動の誘発の原因である不規則な電気信号の起源のうちの1つとして同定されている。1つの公知のアプローチにおいて、肺静脈内またはこのような静脈の孔における組織の周囲切除は、心房細動を処置するために実行されている。同様に、グループとしての肺静脈の周りの領域の切除もまた提案されている。選択された位置において心臓組織を(代表的に、直線の損傷または曲線の損傷の形態で)切除することによって、1つのセグメントから別のセグメントへの電気伝導性は遮断され得、得られるセグメントは、それら自身で細動プロセスを持続するには小さすぎるようになる。切除手順は、しばしば、このような患者における不整脈の最も高い危険、およびこのような外科手術が心臓への直接的なアクセスを提示する機会に起因して、冠状動脈バイパスおよび僧帽弁置換操作の間に実行される。
【0007】
いくつかのタイプの切除デバイスは、最近、心臓不整脈を処置するための損傷を作製するために提案されており、これには、電流(例えば、無線周波数「RF」)、加熱または低温冷却を使用するデバイスを含む。このような切除デバイスは、電気伝導を遮断するために十分な厚みの心筋を通って延びる細長い損傷を作製することが提案されている。
【0008】
しかし、これらのデバイスは、それらの欠点が無い訳ではない。心臓外科手術が「ポンプ中(on pump)」に実施される場合、損傷を形成するために必要な時間の量は、重要な因子になる。これらのデバイスが抵抗性および伝導性加熱(または冷却)に依存するので、これは、心臓と直接接触して配置されなければならず、このような接触は、心筋の全体的な厚みを通って延びる損傷を形成するためにかなりの時間、維持されなければならない。必要な損傷を形成するための全体の時間は、過大であり得る。これは、「拍動する心臓(beating heart)」の患者において実行される手順に特に問題である。このような場合、心臓自体が拍動を続け、従って、血液で満たされ、伝導性および/または抵抗性切除デバイスに対して作動するヒートシンク(またはレザバ)を提供する。「拍動する心臓」手順が、(患者の心臓を停止することおよび患者をポンプに配置することに関連する問題を避けるために)よりありふれたものになるので、より良い切除デバイスの必要性が増加し続けている。
【0009】
さらに、抵抗性または伝導性熱移動に依存するデバイスは、重篤な手術後の合併症の傾向があり得る。このような「接触」デバイスを用いる切除を迅速に実行するために、有意な量なエネルギーが標的組織部位に直接適用されなければならない。経壁貫通を達成するために、接触する表面は、より大きな程度の加熱(または凍結)を経験する。例えば、心臓壁のRF加熱において、経壁損傷は、組織温度が壁の厚みを通して約50℃まで上昇することを必要とする。これを達成するために、接触表面は、代表的に、少なくとも80℃に上昇する。心臓組織の表面を焦がすこと(charring)は、手術後の合併症(卒中を含む)を導き得る表面上の血塊の作製を導き得る。構造的損傷が避けられたとしても、接触されている表面上の損傷の範囲(すなわち、切除される領域の幅)が必要よりも大きくなる。
【0010】
直接的接触を必要としない切除デバイス(音響エネルギーおよび放射エネルギーを含む)もまた提案されている。音響エネルギー(例えば、超音波)は、(カップリング流体が挿入されない限り)組織に伝達されるのが乏しい。レーザーエネルギーもまた、提案されているが、スポットまたは他のパターンに光の焦点を合わせるデバイスの文脈でのみである。光エネルギーが焦点スポットの形態で送達される場合、このプロセスは、連続的な線形損傷または曲線損傷を形成するための多くのスポットを曝露するための必要性のため、固有に時間を消費する。
【0011】
さらに、心臓切除のための既存装置もまた、種々の設計の制限を被っている。心筋の形状は、心臓構造(例えば、心臓の後面上に配置される肺静脈)にアクセスすることの困難性を加える。さらに、心外膜脂肪の存在は、多くの切除エネルギー源に対する切除貫通の深さを制限する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、並んだ組織に対して最小の過熱および/または損傷で損傷を形成し得るより良い外科手術切除機器の必要性が存在する。さらに、均一、迅速かつ効率的に損傷を作り出し得る機器は、当該分野における有意な必要性を満足する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の要旨)
本発明は、不整脈および他の心臓状態の処置のための組織(特に心臓組織)において損傷を作り出すための外科手術切除機器システムを提供する。手持ち式の機器は、伝導ブロックとして役立つ曲線損傷の迅速かつ効率的な作製のための開胸またはポートアクセス心臓外科手術において特に有用である。この機器は、心内膜切除または心外膜切除のいずれかを形成するために適用され得、損傷の対向する側面上において組織セグメントを電気的に切り離すために、心房組織における損傷を作り出すように設計される。
【0014】
本発明の1つの局面において、外科手術切除機器が開示され、この機器は、心臓の複雑な構造においてまたはその周囲での使用に十分に適している。1つの実施形態において、この機器の遠位端は、機器が使用される外科手術空間に一致するように可鍛性形状を有し得る。この機器は、遠位端が所望の形状に適合され得るように、機器本体またはハウジングの遠位端内に配置される少なくとも1つの可鍛性ストリップ要素を備える。さらに、この機器はまた、標的部位(例えば、肺静脈)を取り囲んだ後に閉じたループを形成するためのクラスプを備え得る。このような機器は、貫通エネルギーデバイスだけでなく、他の切除手段(例えば、RF加熱、低温冷却、超音波、マイクロ波、切除流体注射など)も使用され得る。なお別の実施形態において、この機器の遠位端は、種々の構成で機器の先端を配置するための直動機構を備え得る。
【0015】
1つの実施形態において、外科手術切除機器は、近位端、遠位端およびそれらの間に延びる長手方向管腔を有するハウジングまたは可撓性細長部材を備える。近位端および遠位端を有するエネルギー放出要素は、エネルギーを細長部材の遠位端に伝達するための管腔内にスライド可能に配置され得る。ハウジングは、複数の相互接続されたリングを備え得るか、または曲げを促進するためにその外面に溝のようなカットアウトを備え得る。このハウジングはまた、可撓性ストリップまたは可撓性ベローから形成され得る。
【0016】
本発明の別の局面において、ハウジングは、長手方向可撓性およびねじり強さを提供するプロフィールを備え得る。1つの実施形態において、このハウジングは、相補的な形状の光送達要素を備えるための形付けられた内側管腔を備える。管腔および要素の特定の形状は、内側管腔内の光送達要素のねじれまたは回転が妨げられ、そしてハウジングに対する光送達要素の配向が確実にされるような形状である。別の実施形態において、このハウジングは、曲がりくねった解剖学的表面上に配置された場合にハウジングがねじれることを妨げるために、形状記憶ワイヤまたはポリマー支持体のような強化部材を備え得る。
【0017】
本発明の1つの局面において、貫通放射線(特に、分散放射エネルギー)の使用による迅速かつ効果的な光切除を達成し得る手持ち式経皮的機器が開示される。放射エネルギー(例えば、拡散赤外放射線)が、より少ない時間で、先行技術のアプローチと通常関連する有害なタイプの組織破壊の危険がより少なく損傷を作製し得ることが発見された。熱伝導または抵抗加熱に頼る機器とは異なり、制御された貫通放射エネルギーは、心臓が血液で満たされている場合でさえ、標的組織(例えば、心臓組織)の厚み全体を通ってエネルギーを同時に与えるために使用され得る。分散放射エネルギーはまた、より良く規定され、より均一な損傷を生成し得る。
【0018】
赤外放射線が光切除損傷を形成する際に特に有用であることがまた発見されている。1つの好ましい実施形態において、この機器は、約800nm〜約1000nmの範囲の波長の放射線を発し、好ましくは、約915nm〜約980nmの範囲の波長を発する。915nmまたは980nmの波長の放射線は、いくつかの適用において、これらの波長において心臓組織による赤外放射線の最適な吸収のため、通常好ましい。心外膜表面に向かう切除放射線の場合において、約915nmの波長の光は、特に好ましくあり得る。
【0019】
本発明の別の局面において、心臓の複雑な構造内またはその周りでの使用に良く適合する外科切除機器が開示される。1つの実施形態において、この機器の遠位端は、この機器が使用される外科手術空間に一致するように可鍛性形状を有し得る。必要に応じて、この機器の遠位端は、約5ミリメートルと約25ミリメートルとの間の半径を有する曲線に形付けられ得る。この機器は、遠位端が所望の形状に位置され得るように、機器本体またはハウジングの遠位端内に配置される少なくとも1つの可鍛性ストリップ要素を備え得る。さらに、この機器はまた、標的部位(例えば、肺静脈)を取り囲んだ後に閉じたループを形成するためのクラスプを備え得る。
【0020】
本発明のなお別の局面において、中に少なくとも1つの管腔を備えるハウジングを有し、光切除放射線に対して少なくとも部分的に伝導性である遠位端を有する外科切除機器が、開示される。この機器は、さらに、放射線を供給源から受容し、放射エネルギーをハウジングの伝導性領域を通して標的組織部位に送達するように適合されたハウジングの管腔内の光送達要素を備える。放射エネルギーは、本発明の機器が伝導性加熱または抵抗性加熱に頼らないので、光放射要素と標的組織との間の接触を必要としないで送達される。
【0021】
本発明の他の局面において、肺静脈の全体を取り囲む経路を造り出すのに十分な長さを有する切除機器が提供される。この機器は、その長さに沿って種々の量の切除エネルギーを発するように構成され得る。1つの実施形態において、切除デバイスは、複数のセグメントを備えるエネルギー放出要素を備え、各セグメントは、その長さに沿って種々の直径を有する細長エネルギー放出要素を集合的に形成するために、隣接セグメントとは異なる直径を有する。エネルギー放出要素はまた、放出される切除エネルギーの量を変えるために、その長さに沿ってテーパー状のプロフィールを提供され得る。この機器は、両方の対の肺静脈、または個々の対の肺静脈の周りに切除経路を提供するために使用され得る。
【0022】
別の実施形態において、この機器は、光送達要素に沿ってハウジング内にある膨張可能な細長バルーンを備え得る。バルーンおよび膨張供給源(例えば、空気、ガス、または流体ポンプ)と連絡する膨張コントローラーは、バルーンの選択的膨張を可能にするように提供され得る。膨張において、バルーンは、光送達要素を押し、そしてハウジングの長手方向軸に関して要素の角度配向をもたらす。これによって、外科医は、バルーンの膨張を制御することによって光送達要素の角度を変化させ得、結果として、光送達要素の長さに沿ってエネルギー放出経路を変化させ得る。
【0023】
なお別の実施形態において、機器は、種々の長さの複数の光送達要素を備え得、各要素は、ハウジングの長さに関して特定の位置で特定線量の切除エネルギーを発するように構成される。各々の光送達要素は、他の要素とは異なる長さを有し得る。選択機構は、外科医が活性化のために複数の光送達要素のうちの任意の1つを選択し得るように、切除機器を提供し得る。好ましくは、光送達要素のそれぞれが、遠位端に拡散先端を備える。この機器は、放出されるエネルギーに対して透明な部分を有するハウジングを備え得る。
【0024】
光送達要素は、拡散放射線または焦点をはずした放射線を発するためのファイバーの遠位端において放射供給源および光を発する先端から切除放射線を受容するように適合された光伝達光ファイバーであり得る。光送達要素は、ハウジングの内側管腔内でスライド可能に配置され得、そしてこの機器は、さらに、ハウジングを用いて複数の位置の1つ以上において光送達要素の先端を配置するために、直動機構を備え得る。必要に応じて、潤滑流体は、光送達要素とハウジングとの間に配置され得る。この流体は、生理学的に適合性の流体(例えば、生理食塩水)であり得、そしてこの流体はまた、光放出要素を冷却するために、またはハウジング内の1つ以上の出口ポートを開始して洗浄のために、使用され得る。
【0025】
本発明の1つの実施形態において、切除デバイスは、近位端、遠位端およびこれらの間に延びる長手方向管腔を有するハウジングを備える。切除要素は、標的部位において組織を切除するために、ハウジングの管腔内に配置される。切除要素の遠位端に洗浄キャップもまた備える。ハウジングに接続される流体供給源は、切除エネルギーの送達の間に接続要素に流体を提供する。この流体は、切除要素と洗浄キャップとの間に送達されるように、洗浄キャップ上の流体入口を介して導入され得る。洗浄キャップ内に形成されるカットアウト部分は、切除要素に流体を送達するために流体保持キャビティーを形成する。1つの特定の局面において、洗浄キャップは、一対のジョーとして形成され、ジョーの自由端が、表面特徴(例えば、向上した把持のための歯、溝など)を有する。この流体は、切除エネルギーの送達の間、切除要素を冷却する材料を備え得、そして潤滑流体、および/または生理学的に適合性の流体(例えば、生理食塩水)を備え得る。
【0026】
光放出先端は、光伝達光ファイバーに接続される近位端、閉じた遠位端、およびそれらの間にチャンバを規定する内側空間を有する中空管を備え得る。チャンバ内に配置される光散乱媒体は、中に含まれる、光散乱粒子(例えば、アルミナ、シリカ、またはチタニア化合物またはその混合物)を有するポリマー材料または液体材料であり得る。チューブの遠位端は、反射端部を備え得、必要に応じて、散乱媒体および反射端部は、ハウジングの長さにわたって放射線の実質的に均一な軸分布を提供するように相互作用し得る。
【0027】
あるいは、光放出先端は、標的部位に向かってハウジングの伝達領域を通って放射線を向けるための少なくとも1つの反射体を備え得、必要に応じて、細長パターンで放射線を分散するために複数の反射体および/または少なくとも1つの焦点をはずしたレンズを備え得る。
【0028】
光放出先端は、さらに、先端によって分散される放射線が所望の角度分散に制限されるように、少なくとも1つの長手方向反射体または類似の光学要素を備え得る。1つの実施形態において、反射体は、エネルギー放出要素の一部を切除エネルギーから選択的に遮断するように構成される。この反射体は、エネルギー放出要素の周りに配置されるように構成され得、そしてエネルギーを放出するためのウインドウまたはカットアウト部分を備える。ウインドウは、反射体の長さに沿って調節可能に配置され得る。あるいは、または加えて、ウインドウのサイズは、調節可能であり得る。
【0029】
手持ち式機器は、ハウジング内に組み込まれたハンドルを備え得る。内側管腔は、光送達要素を受容するように、ハンドルを通って伸長され得る。この機器の遠位端は、切除要素の形状が意図される使用に基づいて調整され得るように、弾性的に変形可能または可鍛性であり得る。
【0030】
1つの実施形態において、曲線形状を有するハウジングおよびその中の少なくとも1つの管腔を有する手持ち式心臓切除機器が提供される。光送達要素は、ハウジングに隣接する標的組織部位において曲線損傷を形成するように、切除放射線を送達するためにハウジングの管腔内で使い捨て可能である。
【0031】
本発明の別の局面において、光送達要素は、ハウジングの内側管腔内にスライド可能に配置され得、そして放射線を放出するための光拡散先端、およびファイバーの遠位端に放射供給源からの切除放射線を受容するように適合された光伝達光ファイバーを備え得る。この機器は、必要に応じて、このハウジングに接続され、光送達要素が放射供給源からハウジングに通過し得る内側管腔を有するハンドルを備え得る。この機器の遠位端は、細長パターンおよび/または弧状パターンの貫通エネルギーの分散を可能にするように曲線であり得る。この方法は、さらに、エネルギー要素を活性化して貫通エネルギーを伝達して、標的領域を曝露し、損傷を誘導する工程;および必要に応じて、所望の形状の複合損傷が形成されるまで、位置付ける工程および曝露する工程を繰り返す工程を包含する。
【0032】
別の方法において、光切除放射線の供給源に接続され、そして弧状パターンの放射線を発するような曲線形状で形成される光送達要素を有するデバイスが提供される。このデバイスは、心臓組織の標的領域の近位に配置され、曲線の損傷を誘導するように適用される。次いで、このデバイスは、第2の位置に移動され、そして第2の曲線の損傷を誘導するように再適用される。位置付ける工程および再適用する工程は、複雑な損傷(例えば、1つ以上の心臓構造を取り囲む閉じたループ)を作り出すために損傷が一緒に接続されるまで、繰り返され得る。
【0033】
別の実施形態において、心臓組織を切除する方法が提供される。中に少なくとも1つの管腔および少なくとも1つの開放端を有する中空管腔または部分管腔の形態のハウジング、ならびにハウジングに隣接する標的領域に円形損傷を形成するために切除放射線を送達するためのハウジングの管腔内にスライド可能に配置された光送達要素を有するデバイスが提供される。この方法は、心臓組織の標的領域の近位にデバイスを位置付ける工程、このデバイスを標的領域に適用して、直動損傷を誘導する工程、光送達要素を第2の位置に前進させる工程、このデバイスを標的領域に再適用して、第2の直動損傷を誘導する工程、ならびに損傷が一緒に接続されて複合周辺損傷を作り出すまで、前進および適用する工程を繰り返す工程を包含する。
【0034】
本発明は、以下の詳細な説明が添付の図面とともにより完全に理解される。ここで、類似の参照数字は、図面全体を通じて類似の部分を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(本発明の詳細な説明)
本発明は、心臓状態(例えば、心房不整脈)を有する患者を処置するために有用な手持ち式外科手術式切除機器を提供する。ここで、図面、特に図1を参照して、本発明に従う手持ち式心臓切除機器10の例示的実施形態が示される。切除機器10は、一般的に、近位端14および遠位端16を有するハンドル12、ハンドル12の遠位端16に嵌合されるかまたは遠位端16から遠位に延びる切除要素20、ならびに貫通エネルギー供給源50を備える。エネルギー供給源50は、例えば、放射線のレーザー供給源(例えば、コヒーレント光)であり得、これは、周囲の組織に対する害も損傷も避けながら、標的部位に効率的かつ均一に分布され得る。使用において、機器10は、心内膜的にまたは心外膜的にのいずれかで、適用されて、標的切除部位を均一に照射するのに効率的である。
【0036】
切除機器10のハンドル12は、標的組織部位の近位の切除要素20を手動で配置するのに有効である。ハンドル12は、種々の形状およびサイズを有し得るものの、好ましくは、ハンドル12は、一般的に、細長く、少なくとも1つの内側管腔がその中を通って延びている。ハンドル12の近位端14は、放射エネルギーの供給源50と連結するために適合され得、ハンドル16の遠位端は、切除要素20に嵌合されるかまたは一体的に形成される。好ましい実施形態において、ハンドル12は、切除要素20の中心と実質的に同軸に位置付けられる。ハンドル14は、必要に応じて、レーザエネルギー供給源50を活性化するためにオン−オフスイッチ18を備え得る。
【0037】
図1Aに詳細に示されるように、切除要素20は、内側管腔が中を通っている外側ハウジング22、および外側ハウジング22の内側管腔内に配置される光送達要素32を備え得る。外側ハウジング22は、可撓性であり得、好ましくは、必要とされる場合、外側ハウジング22の形状が種々の解剖学的形状に一致し得るように、可鍛性である。外側ハウジング22内に配置される光送達要素32は、光伝達光ファイバー34は、貫通エネルギー供給源50から切除エネルギーを受容するように適合され、レーザエネルギー供給源50からの放射エネルギーを光拡散先端36に送達するのに効率的であり、このレーザエネルギーは、先端36を通って拡散し、標的切除部位に送達される。
【0038】
光送達要素32は、外側ハウジング22内にスライド可能に配置され得、光拡散先端36が標的切除部位に対して位置付けられ得る。レバー52または類似の直動機構は、ハンドル12に対して光送達要素32をスライド可能に移動させるために提供され得る。図1Aおよび1B(外側ハウジング22無しで、中に光送達要素32をスライド可能に備えるハンドル12を示す)に示されるように、レバー52は、光送達要素32に嵌合され得、ハンドル12に形成される遠位伸長スロット54から突出し得る。この構成において、レバー52の直動移動は、光送達要素32の前進またはスライドをもたらし、外側ハウジング22内の別個の位置に、切除される組織表面に対して近位に光送達要素32を選択的に配置する。移動距離および形成される損傷の長さを決定するためにハンドル12に、マーキングが提供され得る。当業者は、容易に、種々の異なる機構がハンドル12に対して光送達要素32をスライド可能に移動させるために使用され得ることを理解する。
【0039】
外側ハウジング22は、必要に応じて、閉じたループの円周切除要素20を形成するための接続要素を備え得る。非限定的な例として、図1Aは、外側ハウジング22の先頭の遠位端24から延びる接続要素30を示す。接続要素30は、実質的にU字型形状を有し、外側ハウジング22の後端26またはハンドル12の遠位端16と嵌合するように適合される。接続要素30は、必要に応じて、一旦肺静脈の周囲に位置付けられると、円周切除要素20のサイズが調節され得るように適合され得る。例えば、接続要素30は、円周切除要素20が肺静脈の周りでループ状にされた後に、外側ハウジング22の後端26の周囲に位置付けられ得、次いで、ハンドル12が引っ張られて、切除要素20が肺静脈の周囲を締め付ける。図1AがU字型接続要素を示すものの、当業者は、種々の接続要素またはクラスプ30(例えば、フック、ひも、スナップまたは他の類似の接続デバイス)が使用され得ることが理解される。
【0040】
外科手術切除機器10Aの別の実施形態を図2に示し、ここで、回転可能レバー82が、機器の遠位先端の光送達要素の位置を制御するために使用され得る。レバー82は、図2Aにより詳細に示されるように、直動機構80を回す。この実施形態において、ハンドルの部分84は、回転し得るように、ハウジング88の残りとは分離され、そして好ましくは、Oリング90および91などによってシールされる。回転可能セグメント84は、内部ネジ山92を有する。ハンドルのこのセグメント内で、光送達ファイバー32Aは、外部ネジ山94を有するジャケット93に接続される。ジャケット93のネジ山94は、回転可能セグメント84のネジ山92と嵌合する。レバー82は、回転可能セグメント84に(例えば、固定ネジ86によって)取り付けられ、ノブ82の回転によってハウジング88に対して、ファイバー32Aの長手方向に動く。
【0041】
外側ハウジング22Aは、光送達要素32Aを切除経路に沿って導くために、ガイドデバイスとして機能するように予め形成され得る。要素32Aが内側管腔を通って前進する場合、光送達要素32Aと内側管腔との間の協同作業は、切除要素を適切な配向に位置付け、前進の間の標的組織の切除を容易にする。従って、一旦外側ハウジング22Aが標的組織部位に対して置かれると、光送達要素32Aは、所望の組織切除を生じるように、切除経路に沿って容易に前進し得る。
【0042】
図2に示されるように、外側ハウジング22Aは、前端24Aおよび後端26Aを有する開いたループを形成する中空環(または部分環)の形状であり得る。開いたループの形状によって、円周切除要素20Aが1つ以上の肺静脈の周囲に位置付けられ得る。開いたループ形状が示されるが、外側ハウジング22Aはまた、線形損傷または他の形状の損傷を作り出すために形成されるかまたは位置付けられ得る。光送達要素のスライド可能な通過は、切除経路上の複数の位置に沿って光送達要素32Aを増加的に前進させて、実質的に連続な損傷を作り出すことによって実行され得る。
【0043】
図1および2の外側ハウジング22、22Aの内側管腔は、必要に応じて、外側ハウジング22、22A内をスライド可能に移動する場合、光送達要素32、32Aを補助するために、潤滑流体または洗浄流体を含み得る。流体はまた、切除エネルギーの送達の間、光送達要素32、32Aを冷却し得る。流体は、当該分野で公知の技術を使用して導入され得るが、好ましくは、ハンドルに形成されるポートおよび管腔を通して導入される。外側ハウジング22、22Aの遠位端24、24Aは、流体が流れることを可能にするように、流体流出ポート28、28Aを備え得る。
【0044】
図3(切除機器10の一部を示す)に示されるように、流体は、光送達要素32の間を外側ハウジング22の先頭の遠位端26に向かって移動させ、流体流出ポート28から出る。ポート28が外側ハウジング22の遠位端26上に位置付けられるので、流体は、切除手順を妨害しない。図3が外側ハウジング22の遠位端24上に配置される流体流出ポート28を示すものの、当業者は、容易に、流体流出ポート28が外側ハウジング22の長さに沿って任意の場所に配置され得ることを理解する。
【0045】
図3Aにおいて、本発明に従う光送達要素の別の実施形態を示し、ファイバー34Aが一連の部分的反射要素35A〜35Gで終わる。当業者は、反射要素の数が適用に依存して変化し得、6個の選択が単に説明のためであることを理解する。種々のセグメントの伝達は、例えば、光の均一な拡散を達成するために、セグメント35Aがセグメント35Bよりも反射性でなく、セグメント35Bが、セグメント35Cよりも反射性でないなどであるように、制御され得る。図3Aの反射要素はまた、類似の漸進性の特性を有する一連の光散乱要素によって置換または増強され得る。図3Aはまた、流体放出のためにハウジング22A’の出口ポート28’の別の配置を示し、これによって、流体は、標的部位を洗浄するために使用され得る。
【0046】
図3を再び参照して、光伝達光ファイバー34は、一般的に、クラッディングおよび緩衝コーティング(図示せず)によって取り囲まれた光学透過性コアを備える。光ファイバー34は、ハンドル12に対してファイバー34がスライド可能に移動し得るように可撓性であるべきである。使用において、光伝達光ファイバー34は、紫外線、赤外線、またはコヒーレント光(例えば、レーザ光)の形態で、光エネルギーを伝達する。ファイバー34は、ガラス、石英、ポリマー材料、または光エネルギーを伝導する他の類似の材料から形成され得る。
【0047】
光拡散先端36は、光ファイバー34から遠位に延び、中に配置される光散乱媒体40を有する透過性チューブ38から形成される。光拡散要素の構成についてのさらなる詳細について、例えば、1999年6月1日に発行された米国特許第5,908,415号を参照のこと。
【0048】
光拡散先端36内に配置される散乱媒体40は、種々の材料から形成され得、好ましくは、光散乱粒子を備える。散乱媒体40の屈折率は、好ましくは、ハウジング22の屈折率より大きい。使用において、光ファイバー34を伝播する光は、光拡散先端36を通って散乱媒体40内に伝達される。光は、光拡散先端36の長さに沿って円筒形パターンで散乱し、各時間において、光は、散乱粒子に遭遇し、偏向する。いくつかの点において、正味の偏向は、ハウジング22と散乱媒体40との間のインターフェースにおいて内部反射の臨界角を越え、光は、ハウジング22から組織に出る。
【0049】
好ましい散乱媒体40としては、ポリマー材料(例えば、シリコーン、エポキシ、または他の適切な液体)が挙げられる。光散乱粒子は、例えば、アルミナ、シリカ、またはチタニア化合物、またはこれらの混合物から形成され得る。好ましくは、光拡散先端36は、空気の泡の閉じ込めを避けるために、散乱媒体40で完全に満たされる。
【0050】
図3により詳細に示されるように、光拡散先端36は、必要に応じて、光拡散先端36の1つの側面の長さに沿って延びる反射端42および/または反射コーティング44を備え、その結果、コーティングは、標的切除部位に実質的に正反対である。反射端42および反射コーティング44は、光拡散先端36を通る光の実質的に均一な分布を提供するように相互作用する。反射端42および反射コーティング44は、例えば、鏡または金コーティング表面から形成され得る。図3が拡散先端36の長さの1つの側面に沿って延びるコーティングを示すものの、当業者は、光拡散先端36が標的切除部位に対して異なる位置でコーティングされ得ることを理解する。例えば、反射コーティング44は、光拡散先端36の直径全体の50%を越えて適用されて、反射光を特定の標的組織部位に集め、それによって、比較的狭い幅を有する損傷を形成する。
【0051】
1つの用途において、手持ち式切除機器10は、貫通エネルギー50の供給源に接続され、心臓組織を切除するために、心内膜的または心外膜的のいずれかで、患者の身体内に位置付けられ得る。貫通エネルギーが光である場合、この供給源は、光ファイバー34を通して、光拡散先端36に光を伝達するように起動し、光は、先端36の長さに沿って円形パターンで散乱する。チューブ38および反射端42は、先端36を通る光の実質的に均一な分布を提供するように相互作用する。鏡面端キャップ42が使用される場合、光拡散先端36を通って伝播する光は、鏡42に達する前に少なくとも部分的に散乱する。光が鏡42に達する場合、鏡42によって反射され、先端36を通って戻る。第2の経路の間、残りの放射線は、光のさらなる拡散を提供する散乱媒体40に遭遇する。
【0052】
図4に示されように、反射コーティングまたは長手方向に配置された反射体44が使用される場合、拡散先端36によって発せられる光58は、標的切除部位56に向かって反射し、均一な損傷48が作製されることを確実にする。反射性コーティングまたは要素44は、標的切除部位56に向かって光58の焦点を合わせるかまたは標的切除部位56に向かって光58を向けるのに特に有効であり、これによって、光58がハウジング22の円周全体の周囲でハウジング22を通過することを妨げる。
【0053】
図4Aに示される別の実施形態において、光を放出する要素は、さらに、長手方向に延びるレンズ要素45Aをさらに備え、その結果、散乱媒体40によって散乱される光は、反射体44Aによって反射されるだけではなく、狭い角度に制限される。
【0054】
本発明の別の局面において、洗浄キャップ100が、図4Bに示されるように、拡散先端36の上に配置され得る。洗浄キャップ100は、可撓性材料(例えば、シリコーン)から形成され得る。洗浄キャップ100は、一対の接続ジョーを備える。図4Cにおいて断面で示されるように、洗浄キャップ100の内部は、光ファイバー34の一部を取り囲む開いたブラケットのような光ファイバー34の上にフィットするように構成された形付けられたカットアウト部分を備える。洗浄キャップ100はまた、光送達要素32とキャップ100との間の洗浄流体または潤滑流体の導入のための流体入口106を備える。光ファイバー36および拡散先端36が図4Bおよび4Cに示されるように、カットアウト部分内に捕捉される場合、流体保持キャビティー108がキャップ100の切断部分の一部として形成される。使用において、流体は、入口102を通り、キャビティー108内に入り、光ファイバー34を冷却する。過剰な流体が光ファイバー34と洗浄キャップ100との間の裂け目の周囲で流れ、ジョー102、104の間の空間でキャップ100から出る。好ましくは、ジョー102、104の自由端は、よりよい把持を提供するために、表面特徴110(例えば、溝または歯)を備える。
【0055】
本発明のなお別の実施形態において、図5に示すように、光送達要素40Bを取り囲むハウジングは、可鍛性要素47B(例えば、柔らかい金属バーまたはストリップ)を備え得るかまたは取り囲まれ得、その結果、医師は、使用の前に、機器の遠位端を所望の形状に形成し得る。可鍛性要素47Bがハウジング内に埋め込まれて示されているが、光送達要素内に(例えば、長手方向に延びる反射体の一部として)組み込まれ得るか、またはハウジングおよび光エミッターの両方とは別個であり得ることが明らかである。
【0056】
本発明のなお別の実施形態において、外側ハウジング122Aは、図6および6Aに示されるように、複数のリンクされたユニット120を備え得、図6Bが外側ハウジングの展開図を示す。リンクされたユニットは、ハウジング122Aが所望の形状に曲げられ得るように、可撓性で相互接続され得る。ハウジング122Aは、ユニット120の移動をもたらす制御機構122を備える。例えば、回転可能ノブ124は、外側ハウジング122Aの遠位端を曲げるために備えられ得る。回転可能ノブ124は、ハウジング122Aの遠位端に接続されるワイヤまたは細長フィラメント(図示せず)で連結され、その結果、ノブ124の回転の際に、ワイヤまたはフィラメントは、ハウジング122Aに対するワイヤの長手方向の動きをもたらすように遠位または近位に移動させる。好ましくは、ワイヤは、外側ハウジング122Aが予め形付けられた形態を取り得るように、予め形成された形状を有する形状記憶ワイヤである。
【0057】
本発明の別の局面において、切除要素(ハウジングおよび内側管腔を備える)は、光送達要素および外側ハウジングを整列させるために特定の形状で構成され得る。図7A〜7Fに示されるように、機器20A’〜20F’の外側ハウジング22A’〜22F’および内側管腔は、種々の形状を有し得るが、光送達要素32A’〜32F’がまた、外側ハウジング22A’〜22F’の内側管腔の形状に相補的である特定の形状を有し得る。例えば、光送達要素32A7〜32F’は、形状作製要素130A’〜130F’を備え得、光送達要素32A’〜32F’が外側ハウジング22A’〜22F’の内側管腔と整列することを確実にする。例えば、図7A〜7Dに示されるように、光送達要素32A’〜32D’は、形状作製要素130A’〜130D’の周囲で熱収縮して、発せられる切除エネルギーの配向および方向を制限する独特のプラミッドプロフィールを形成する。このプロフィールにおいて、光送達要素32A’〜32D’は、スライドする場合に、ハウジング22A’〜22D’内で回転することを妨げる。形状作製要素130A’〜130D’は、例えば、示されるような形状記憶平坦ワイヤ(例えば、Nitinol平坦ワイヤ)、ポリマーリボン、または光送達要素32A’〜32D’に接着され得るかまたは組み込まれ得、ハウジング22A’〜22D’の内側管腔に相補的な独特のプロフィールを作り出す任意の突出デバイスであり得る。図7Eおよび7Fは、ハウジング22E’、22F’の内側管腔内で一度回転を制限する形状またはプロフィール形状を有する光送達要素32E’、32F’の他の実施形態を示す。示されるように、ハウジング22E’、22F’の内側管腔は、鍵穴様形状を形成し得るが、ハウジング22E’、22F’の外側形状は、実質的に円筒形であり得る。
【0058】
ハウジングは、種々の材料から形成され得、これには、ポリマー性電気非伝導性材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、ウレタン、ポリウレタン、またはポリ塩化ビニル(PVC)が挙げられ、溶融することなく、組織凝固温度を耐えることができ、高い程度のレーザー光透過性を提供する。好ましくは、ハウジングは、Teflon(登録商標)チューブおよび/またはコーティングから作製される。Teflon(登録商標)の使用は、使用の間、切除要素と心臓組織との間での融合または接触接着の問題を避けることによって、この手順を改善する。Teflon(登録商標)の使用が融合または接触接着の問題を避けるものの、手持ち式心臓切除機器は、治療または予防処置をもたらすために、組織との直接的な接触を必要としない。好ましくは、ハウジングは、不透明または半不透明な材料(例えば、伸張PTFE(ePTFE))を組み込み、そして/または光伝達を提供する光学的に透明なウインドウを備える。
【0059】
ハウジングは、種々の組織トポロジーに対する適切な一致を確実にするために長手方向の可撓性で設計される。例えば、図8に示されるように、可撓性ハウジングは、切除機器が、肺静脈の周りの心臓組織と適切に接触することを可能にする。長手方向可撓性に加えて、ハウジングは、ねじり強さ特徴を有し、ねじれに抵抗するように構成され得る。ねじれに対する抵抗は、切除エネルギーが、切除の効率を最大化し、側方の損傷を最小化するように、所望の標的組織に向けられることを確実にする。大部分のハウジングが、左心房が心臓の後面に位置するので、使用の間、外科医に可視でないので、従って、ハウジングが、標的組織との適切な接触および回転の整列の両方を確実にし、効果的な切除を提供することが重要である。
【0060】
長手方向可撓性および抗ねじれまたはねじり強さ特性を有するハウジングを提供するために、PTFE、PFA、FEP、ウレタン、またはPVCのような材料が、使用され得る。長手方向軸に沿ったねじれに抵抗する曲げ率特性、プロフィール、強化材、または充填材料を有する他の類似の材料がまた使用され得る。種々の構造要素および材料特性を組み合わせることによって、ハウジングは、ねじれに抵抗し得、2つの面で真っ直ぐなままである。さらに、ハウジングの内側の3次元の形状である要素を提供することによって、困難な解剖学的位置内で適切な位置付けおよび曲げを提供することが可能である。例えば、形付けられた要素は、所望の形状または幾何形状に予め形付けられたステンレス鋼、Nitinolまたはポリマーを備え得る。この形付けられた要素はまた、図6および6Aの実施形態において先に記載されるように、所望の位置付けを提供するために、外科医によって操作される可鍛性ステンレス鋼またはポリマー構造を備え得る。代替の実施形態において、ハウジングは、一連の膨張性チャンバ(図示せず)を備え得、所望の形状をもたらし、そして/または構造からねじれを除く。
【0061】
なおさらなる実施形態において、ハウジングは、一旦標的組織の近位に位置付けられると、固定剤で満たされ得るチャネルまたは管腔を備え得、この固定剤は、例えば、エポキシ、UV硬化接着剤、熱硬化性ポリマー、または硬化した場合にハウジングに剛性構造を提供するチャネルまたは管腔内に液体またはゲル形態で挿入され得る他の材料である。この剛性構造は、次いで、この手順の間、ハウジングに適切な形状および位置を提供する。あるいは、特定の温度で硬化および軟化する熱可塑性金属、ポリマーまたは液体が適用され、剛性構造を提供し得る。切除プロセスに続いて、溶解され得るか、溶融され得るか破断され得るか、またはそれ以外で除去され、除去のために、ハウジングをその元の可撓性形態に戻し得る。
【0062】
さらに、本発明のハウジングは、切除される標的組織に対して長手方向の可撓性および適切な配向を提供するプロフィールを備え得る。示されるように、図8A〜8Hは、本発明に従うハウジング22a、22b、22c、22dの種々のプロフィール設計、ならびに反射体23a、23b、23c、23dのプロフィール設計を示す。図8A、8C、8E、および8Gは、ハウジング22a、22b、22c、22dが光学的に透明な材料から形成され得、一体的ユニットとして、または一緒にリンクされた別個のユニットとして形成され得ることを示す。ハウジング22a、22b、22c、22dはまた、曲げを容易にするために溝を備える。さらに、ハウジング22a、22b、22c、22dは、曲げを可能にするためにベローとして形成され得る。図8B、8D、および8Hは、反射体23a、23b、23c、23dが、一方向のみで、ハウジング22a、22b、22c、22dの内側で光送達要素32a、32b、32c、32dの配置を可能にする3次元プロフィールを有し得ることを示す。例えば、プロフィールは、図7A〜7Fにおいて以前に記載されるように、「D」形状、半月、開いた「C」チャネル、または特定の配向でハウジング22a、22b、22c、22dの内側管腔と整列する他の類似の構成を備え得る。
【0063】
本発明の別の実施形態において、光送達要素32とハウジングとの整列のためのプロフィール形状に頼らないで、このような特定の形状の必要性を排除する反射要素が備えられ得る。図9に示されるように、ハウジング22’’は、光送達要素32を備え32’’がスライド可能に含まれる内側管腔を規定するように開いた「C」形状を有して示される。「C」形状反射体132’’は、カバーされていない部分に切除エネルギーの放射を隔離するために、光送達要素32’’の上に配置される。この切除エネルギーは、ハウジング22’’上および標的組織の上に配置される光透過性シート130’’を通って伝達され得る。反射体は、可鍛性箔、高い反射表面を有するポリマー、蒸着または化学蒸着表面、または反射表面もしくは鏡様表面を有する他の材料から、形成され得る。
【0064】
光送達外科手術機器の文脈で示されるが、本明細書中に開示される可鍛性構造は、切除エネルギーの他の供給源(例えば、RF加熱、凍結冷却、超音波、マイクロ波、切除流体注入など)を用いて等しく適切である。例えば、RF加熱デバイスは、Swartzらに発行された米国特許第5,690,611号に記載され、本明細書中において参考として援用される。凍結デバイスは、例えば、Coxらに発行された米国特許第6,161,543号に同様に記載され、本明細書中において参考として援用される。
【0065】
心外膜切除は、代表的には、外科手術手順の間に実行され、これは、心臓にアクセスするために患者の胸腔を開くことを包含する。心臓が停止され、バイパス機が置かれ得るか、またはこの手順は、拍動する心臓において実行され得る。手持ち式切除機器10は、一種の肺静脈に周りに配置し、好ましくは、4つ全ての肺静脈の周りに配置される。次いで、接続要素30は、ハンドル12の遠位端16に、または開いたループを閉じるために外側ハウジング22の近位の後端24に取り付けられ得る。ハンドル12は、必要に応じて、肺静脈の周りに切除要素20を締め付けるために引っ張られ得る。次いで、エネルギー送達要素32は、図10に示されるように、第1の位置に移動し、エネルギー供給源50は、起動される。第1の損傷は、好ましくは、先端36の長さによって決定されるように、約4cmの長さである。肺静脈の周囲の距離が約10cmであるので、エネルギー送達要素32は、図10に示すように、約4cm前に第2の位置60に移動し、組織が第2の損傷を作り出すために切除される。この手順は、2回以上繰り返され、エネルギー送達要素32を第3の位置62および第4の位置64に位置付ける。4つの損傷がともに、例えば、肺静脈の周囲の損傷48を形成し得る。このような様式での前進は、初期の位置と前進位置との間での特定の量の重複を備える。代表的には、5cmの長さの切除要素20について、この機器10は、一度に4cm前進して、それによって、一連の局所的な1cmの長さを作り出し、連続的な損傷を確実にし得る。
【0066】
本発明の別の局面において、本発明の機器は、心臓の心外膜表面に向かって放射エネルギーを方向付けることによって肺静脈の周りに損傷を形成することにおいて特に有用であり、この機器の遠位端部分のループ構成は、このような使用を容易にする。あるとき、肺静脈が不規則な電気信号の供給源であり得ることが公知であり、種々の臨床医が損傷を用いて肺静脈の1つ以上を取り囲むことによって伝導ブロックを形成することを提案している。図11および12に示されるように、本発明の機器10は、このような切除手順に十分適切である。肺静脈が心筋の前方に位置するので、開胸外科手術の間でさえ、アクセスが困難である。従って、開いたループの遠位端は、肺静脈を取り囲むように提供される。次いで、開いたループは、示されるように、クラスプによって閉じられ得る(または密接に締め付けられ得る)。(クラスプはまた、縫合糸の形態を取り得、この機器の遠位端は、図2に示されるように、このような構造を受容するように1つ以上の穴を備え得る。)上記の長手方向反射体構造は、光放出要素からの光が肺または他の隣接する構造ではなく、心臓に向けられることを確実にすることによって、このような心外膜手順を容易にする。
【0067】
他方、心内膜適用は、代表的に、心筋を露出するために胸を開くことを包含する弁置換手順の間に実行される。弁は、最初に、除去され、次いで、本発明に従う手持ち式心臓切除機器10は、図12に示されるように、心臓の内部に位置付けられる。別のアプローチにおいて、機器10は、図13に示されるように、アクセスポートを通って挿入され得る。切除要素20は、所望の損傷を形成するための形状であり得、次いで、1つ以上の肺静脈の孔の周囲の心房壁に位置付けられる。一旦形付けられ、位置付けられると、レーザエネルギー供給源50は、組織の第1の部分を切除するために起動される。次いで、光送達要素32は、心外膜適用に対して上記のように、スライド可能に移動し得るか、あるいは、デバイス全体が、第2の位置に回転され得、第2の損傷を形成し得る。
【0068】
本発明の別の局面において、切除要素20は、外側ハウジング22を通る光送達要素32を前進させること無しに、全体を取り囲む経路を作製するのに十分な長さを有するように構成され得る。例えば、切除機器10は、短い(5cm)増分で送達される、同じエネルギーレベル(W/長さ)で発し得るか、またはより低いレベルで発し得る長い(20cm)活性長さを備え得る。効果的な切除治療を提供するために、組織1容量当たりの適切な量のジュールが送達され得るべきである。しかし、送達率は、切除機器10の材料および構成要素の能力に依存して調整され得る。従って、切除機器20の長さ、結果として、切除治療を完了するために必要とされる時間は、切除プロセス全体の完全性に影響を与えることなく、変化し得る。
【0069】
従って、その長さに沿って種々の量の切除エネルギーを発し得る光送達要素32を提供することが可能である。図14A〜14Dは、このような切除要素220、220’を示し、そのそれぞれが、切除経路に沿って連続的な治療を作り出すために、光送達要素232、232’の繰り返しの前進を必要とすることなく、連続的に取り囲む損傷を提供するのに十分な長さで構成される。例えば、1つの特定の実施形態において、光ファイバー234は、その長さに沿って種々の直径を有し得る。図14Aに示されるように、第1のセクション234aは、隣接する第2のセクション234bよりも大きな直径を有し、これは、光ファイバー234の隣接する第3のセクション234cよりも大きな直径を有する。示される実施形態において、光送達要素232は、複数のセグメントを備え、それぞれの要素が、その長さに沿って種々の直径を有する細長エネルギー放出要素を集合的に形成するために、隣接するセグメントとは異なる直径を有する。光送達要素232はまた、放出される切除エネルギーの量を変えるために、その長さに沿ってテーパー状のプロフィールを提供し得る。
【0070】
図14Bに示される切除要素220’の別の実施形態において、膨張可能細長バルーン240’は、光送達要素232’とともに、ハウジング222’内にあり得る。バルーン240’および膨張供給源(例えば、空気、ガス、または流体ポンプ)と連絡する膨張コントローラーは、バルーン240’の選択的膨張を可能にするように提供され得る。膨張において、バルーン240’は、光送達要素232’へと押しやるように構成され得、光ファイバー234’の角配向が、ハウジング222’の長手方向軸に対して調整される。従って、バルーン240’を選択的に膨張および収縮させることによって、外科医は、光送達要素232’の角度、結果として、その長さに沿ったエネルギー放出経路を変化させ得る。
【0071】
図14Cに示される別の実施形態において、切除要素220’’は、全切除エネルギーの画分を切除要素220’’の長さに沿って異なる領域に送達するための種々の長さの複数の光送達要素232’’を備え得る。図14Cは、6つの光送達要素232a’’〜232e’’(例えば、光ファイバー)を含むハウジング222’’を示す;しかし、任意の数のファイバー232a’’〜232e’’が必要な場合に利用され得ることが理解される。送達される全切除エネルギーが画分にされるので、ファイバー232a’’〜232e’’のそれぞれが、同じ合計量のエネルギーを送達する単一の光ファイバー232a’’〜232e’’に必要とされるよりも小さい直径を有する。従って、ファイバー232a’’〜232e’’は、より可撓性であり、全体的により可撓性の切除要素220’’を生じる。
【0072】
切除要素によって送達される切除エネルギーのレベルを変化させるための別の方法は、光送達要素の長さに沿って領域を選択的に遮断または覆うことである。例えば、図14Dに示されるように、金属性または反射性材料(例えば、金)から形成されるウインドウ152または不連続外面を有する反射体150は、光送達要素153の上に適用され得る。反射体150は、光送達要素153の周りに配置されるように構成され得、ウインドウは、光送達要素153から切除エネルギーの放出を可能にするように提供され得る。ウインドウ152は、光送達要素153の長さに沿って送達される切除エネルギーのレベルの変化をもたらせるために、光送達要素153の長さに沿って調節可能に移動され得る。あるいは、調節可能なサイズのウインドウ132を有する反射体150を提供することが可能であり、これによって、外科医は、光送達要素153の放出される切除エネルギーのレベルを調節するために曝露量を制御し得る。
【0073】
切除機器10が前進を必要とするかまたは完全に取り囲まれるかにかかわらず、外側ハウジング22のいずれかの端部において切除の重複を提供することが潜在的に必要である。図15に示されるように、クランプまたはクリップ機構154は、治療損傷の両方の端部が連続的な取り囲みのために重複することを確実にするために、両方の端部において外側ハウジング22を固定するように提供され得る。もちろん、他の構成はまた、図2および12とともに以前に記載されるように、外側ハウジング22の2つの端部の接続または重複を可能にすることが可能である。完全に取り囲む損傷が形成されることをより良く確実にするために、重複において切除のための時間を増加することがまた可能である。
【0074】
上で考察されるように、患者の解剖学に関して、ハウジング22の正しい位置付けは、作製される損傷の効力に対して重要である。具体的には、左心房心耳(LAA)に対してハウジング22の位置は、損傷が肺静脈を正しく隔離することを確実にするために重要である。このような手順のハウジング22の正しい位置は、LAAに対して後方であるべきかまたはLAAと肺静脈との間であるべきである。特定の外科手術アプローチ(例えば、開胸術、胸鏡(thorascopy)、胸骨切開術、サブキシホイド(sub xyphoid)、または他の決定されていない外科アプローチもしくはスコープアプローチ)によって、ハウジング22の送達および位置付けは、LAAに対する位置のさらなる確認を必要とし得る。従って、本発明の切除機器10は、放射線不透過性またはエコー超音波可視コーティングまたは構成要素を組み込み得る。さらに、経食道超音波心エコー(TEE)または透視装置のような技術を用いる血液容量に対する放射線不透過性マーカー/色素の適用は、ハウジング22の位置のさらなる確認を提供し得る。さらなる侵襲性手順において、胸鏡は、左胸からの視覚的確認を得るために使用され得る。他のあまり侵襲性でない方法としては、電極とハウジングとの間のインピーダンス測定の使用、または図16に示されるように、ハウジングの優先的な配置を提供する形付けられた導入ガイド156の使用が挙げられる。
【0075】
図17B〜17Dは、本発明の切除機器160の別の実施形態を示す。図17Bおよび17Dに示されるように、切除機器160は、作製される損傷の有効性を決定するために、ハウジング166上に伝導性ブロックセンサー162および伝導性ブロックインジケーター164を備える。これらのセンサーは、ハウジング166内に一体化され得るか、またはハウジング166に取り付けられ得る。示される特定の実施形態において、切除機器170は、拡散先端170内に延びる単一のスライド可能光送達要素168を備える。ハウジング166は、切除エネルギーが放出され得るウインドウ172、洗浄流体をハウジング166内に導入し、機器160を冷却するための複数の洗浄ポート174を備え得る。図1および2に記載される先の洗浄機器10と同様に、光送達要素168は、直動機構(先に示される)によってハウジング166の長さに沿って移動し得る。図17Cおよび17Dに示されるように、ウインドウ172に沿った印176は、光送達要素168がどれだけ遠くに移動されるかを決定するために、外科医に対して視覚的合図を提供する。切除機器は、図17Aに示されるように、形付けられた可撓性ガイドワイヤ178を用いて使用され得る。
【0076】
図18A〜18Dは、類似の切除機器180を示すが、複数の光送達要素188が種々の長さを有する。図17Bおよび17Dと同様に、切除機器180は、図18Bおよび18Dに示されるように、作製される損傷の効果を決定するために、ハウジング186上の伝導性ブロックセンサー182および伝導性ブロックインジケーター184を備える。スライド可能光送達要素188のそれぞれは、拡散先端190内に延びる。ハウジング186は、切除エネルギーが発せられ得るウインドウ192、および洗浄流体をハウジング166内に導入し、機器160を冷却するための複数の洗浄ポート194を備え得る。光送達要素188は、どの要素188が選択されるかを示すためにマーキングを備える印を含む回転可能選択機構196によって選択的に選択され得る。切除機器180は、図18A〜18Dに示されるように、形付けられた可撓性ガイドワイヤ198を用いて使用され得る。
【0077】
なお別の実施形態において、本発明は、上記の先の実施形態の利点および特徴の多くを組み込む切除機器300を提供する。図19に示されるように、切除機器300は、可撓性シース330が接続されたハンドル部分310を備え得る。可撓性シース330は、伸長部340によってハンドル部分310に接続され得る。シース330内に、ハンドル310に接続され得、ハンドル310上に配置されるインデックス付けボタン312の動きを介してシース330内に切除経路または管腔330に沿って移動可能である切除要素350がある。シース330は、機器300の先端または担体の端部に無外傷性ガイド370に延び得る。
【0078】
示されるように、ケーブル302は、切除要素350およびハンドル部分310からケーブルコネクタ304のような接続デバイス(レーザ供給源のようなエネルギー源によって受容されるように適合されている)に延びる。また、機器300が洗浄流体を受容し得る洗浄ライン306が、ケーブル302から延びている。洗浄ライン306は、洗浄流体供給源に取り付けるために、取り付けデバイス(例えば、雄型ルアーロック306)を備え得る。
【0079】
切除要素350のシース330は、種々の構成を有し得、シース330は、予め形付けられ得るかまたは弛緩し得る。例示的な実施形態において、シース330は、処置経路に沿って切除要素350を方向付けるためにガイドデバイスとして機能するように適合され、より好ましくは、前進の間、標的組織の切除を容易にするために、適切な配向で切除要素を位置付けるために、切除要素と協働して適合され得る。従って、一旦、切除シース330が標的接触表面に対して固定されると、切除要素350は、所望の組織処置を生じさせるために切除経路に沿って容易に前進し得る。シース330はまた、処置のための標的とされていない組織を保護するためにエネルギーシールドとして役立ち得る。
【0080】
図19Aおよび19Bは、シース330の1つの例示的な実施形態を示す。示されるように、シース330は、切除要素350をスライド可能に受容するための中を延びる内側管腔332、およびその少なくとも一部に沿って形成される光学的に透過性のウインドウ336を有する。切除要素350は、周囲に配置される拡散器354、および標的切除部位に向かう放出されたエネルギーを反射するためのその一部に配置される反射要素352を備える。シース330の内側管腔332は、管腔の形付けられたプロフィールを実質的に補う形付けられたプロフィールを有する切除要素350を受容するように適合される形付けられたプロフィールまたは特定の幾何形状を有する。形付けられたプロフィールが種々であり得るが、示される例示的な実施形態において、シース330は、実質的にD形状であり、切除要素350は、その上に形成され、シース330の内側管腔332内に受容されるように適合されたT−バー形状のスパイン(spine)要素334を備える。スパイン要素334のT−バー形状は、管腔330内の切除要素350の回転を妨げる。従って、切除機器300がエネルギー送達部分と呼ばれる機器の選択された領域から切除エネルギーを方向性を持って発するように設計されるので、スパイン334は、組織領域に向かう発せられた切除エネルギーの正しい方向が発せられることを確実にするために、切除要素350およびシース330が、整列されることを可能にする。
【0081】
シース330は、種々の材料から作製され得るが、1つの例示的な材料は、ePTFEである。この材料の多孔度、密度、細孔径および他の物理的特徴は、シースの性能を改善するために選択されるべきである。これらの特徴は、長手方向可撓性、組織適合性、ねじれ耐性、潤滑性、無外傷性および遮蔽の最も良い組合せを与えるように注意深く選択されるべきである。好ましくは、シース330は、ポリマー材料、類似のポリエチレン、PTFE、PTFA、FEP、またはポリウレタンから作製され、これらは、融解することなく組織凝固温度に耐え得、高い程度のレーザ光透過の透過を提供し得る。シースの代替の設計は、光透過性を提供する、光学的に透明な「ウインドウ」(例えば、ウインドウ336)を組み込む不透明または半不透明材料(例えば、ePTFE)を組み込み得る。スパイン要素334は、好ましくは、PEBAXポリマーの押し出しによって形成される。
【0082】
シースは、好ましくは、心臓組織との適切な接触を確実にするための長手方向の可撓性を備えて設計され得るが、ねじれに耐えるためのねじり強さ特性を有し得る。ねじれに対する耐性は、切除エネルギーが、所望の組織にのみ向けられ、切除抗力を最大化し、そして隣接する損傷を最小化する。代替の設計は、種々の組織トポグラフィーに一致し得るために独特の形状のプロフィールおよびねじれ可撓性に頼り得る。シースの大部分は、左心室が心臓の後面にあり、近位に心膜および大血管のようなさらなる他の解剖学的部位が存在するので、使用の間、外科医に可視ではない。従って、シースの視覚無しで、シースが標的組織と適切に接触し、回転的に整列することを確実にすることが重要である。
【0083】
シース330の別の特徴は、その抗ねじれ特性であり、これは、標的に向かって回転式で向けられることが要求されるデバイスを正しく配向させ、特定のエネルギーに対して半透過性であり得るウインドウを用いて可撓性線形経路を通って進行する能力に関する。本発明の機構は、回転性変位を妨げるように相互作用するゆるく相互ロックする幾何学的形状を作り出すことである。次いで、これらの構成要素は、方向性の配向が確実にされるように、これらの構成要素のうちの1つまたは両方内に治療デバイスを固定するために利用される。図19Aに示されるように、T字型スパイン要素334は、透明な治療ウインドウ336に向かって治療デバイスの反射体352を適切に整列させるために、管腔332のより大きなT字形状チャネル(「D」形状)内で相互作用する。シース330はまた、スタビライザー338、例えば、Nitinol(NiTi)フラットワイヤ、ポリマーリボン、またはそのプロフィールに接着されるかまたは組み込まれ、ガイドシース330と相互作用し、シース330内で回転する切除デバイス350の能力を制限する突出デバイスを備え得る。スタビライザー338はまた、ウインドウ336に向かうエネルギーを方向付けるために、遮蔽効果および/または反射効果を提供するように適合され得る。従って、スタビライザー338の形状は、意図された目的に依存して変化し得る。
【0084】
抗ねじれ特性またはねじり強さ特性を含む開示される発明の好ましい実施形態は、PTFE、PFA、FEP、ウレタン、PVC、または曲率、プロフィール、強化材または充填材料のような特性によって、長手方向軸に沿ったねじれに抵抗するシースを生じる他の類似の材料から、シースを作製することを包含する。種々の構造的要素および材料特性を組み合わせることによって、ねじれに抵抗し、2つの面において真っ直ぐなままであるか、優先的に3次元で形付けられるデバイスを提供することがさらに可能である。シース内に3次元的に形付けられた要素を提供することによって、最も可変な解剖学的部位においてさえ適切に位置付けることが可能である。
【0085】
本開示のないさらなる実施形態は、シース内にチャネルまたは管腔を備え、これは、一旦適所になると、エポキシ、UV硬化接着剤、熱硬化ポリマー、またはこのような管腔またはチャネル内に液体またはゲル形態で挿入され得、硬化した場合にシースに剛性構造を提供する他の材料で満たされる。次いで、この剛性構造は、手順の間、シースに適切な形状および位置を提供する。あるいは、この材料は、適切な温度で硬化および軟化し、類似の構造を提供する熱可塑性金属、ポリマーまたは液体であり得る。治療プロセスに続いて、充填材料が溶解されるか、溶融されるか、破壊されるか、または先の剛性構造を破壊し、除去のためにシースを可撓性形態に戻すようにされる。
【0086】
別の例示的な実施形態において、シース330は、ウインドウ336に向かったエネルギーの焦点を合わせるための遮蔽材料(例えば、色素または粒子)を用いて押し出され得る。例えば、材料内に充填材として金属粒子を利用することによって、エネルギーの芳香性の放出を作り出すためのRFまたは超音波アンテナを適切に遮蔽することが可能である。図23は、遮蔽硬化を作り出すために、中に埋め込まれた粒子を有するシース330’を示す。反射体352’がスパイン334’上に配置して示されるが、粒子は、単独でエネルギーを遮蔽するのに有効であり得、従って、反射体352’は、必要でなくてもよい。
【0087】
抗ねじれ設計は、標的組織に対する正しい整列を提供するために、ねじれ剛性よりもプロフィールの形状に依存するシースの好ましいプロフィールをさらに含み得る。このような好ましいプロフィールは、「D」形状、半月、開いた「C」チャネル、三角形チャネル、または光送達要素を組織と整列させるように相互作用する種々の設計を含む。本開示の好ましい実施形態は、「D」形状であり、これによって、「D」の平坦なセグメントは、ねじれ弛緩性であるシース材料と連結される場合、組織と正確な整列を提供する。「D」の王冠は、さらに、整列の視覚的または触覚的確認を提供する。
【0088】
シースの抗ねじれまたは整列を提供する先に記載された実施形態は、光放出デバイスを整列させるように作動する上記「特定の幾何形状」についての必要性を排除する反射要素を組み込め得る。従って、反射要素をガイドシースに提供することによって、切除デバイス上の方向性の配向を排除することが可能である。反射要素はまた、図23に示されるように、スパイン334’で提供され得、エネルギー放出デバイス(例えば、ファイバー350’)がスパイン334’内で自由に回転し得る。このような構成を用いて、スパイン334’は、カテーテルまたはエネルギー放出デバイスのためのガイドチューブを形成し得、そしてスパイン334’は、適切な配向で反射要素を位置付けるためにシース330と相互作用する。図23において示されるように、反射要素352’は、エネルギーをウインドウ336’に向けるためのスパイン334’の管腔内に配置される。図示しないが、スパイン334’は、反射要素352’がエネルギーをウインドウ336’に向け得る湾曲構成または他の形状を有し得る。反射要素352’は、内側管腔におけるよりも、スパイン334’自体内に配置され得る。拡散器354はまた、図19Bに示されるように、鏡356を備え得る。
【0089】
このような反射要素としては、金属箔、高い反射表面を有するポリマー、蒸着または化学蒸着表面、または反射表面もしくは鏡様表面を有する他の材料が挙げられるが、これらに限定されない。先行技術に対するこのシステムの利点は、エネルギー放出要素がチャネルを適合させるために形付けられる必要がないことである。むしろ、位置付け構成要素は、適切に形付けられ得、次いで、エネルギー放出要素は、この構成要素に固定され得るか、またはこの構成要素内で自由にスライドおよび/または回転し得る。反射体352を位置付け構成要素(例えば、スパイン334またはシース330)に取り付けることによって、エネルギートランスミッターの回転は、エネルギー放出方向と無関係である。これは、整列特徴がこの出力を指示するよりも、エミッターが形付けられた出力を必要としないという利点がある。
【0090】
本発明の第2の利点は、絶縁および透過性ガイドチャネルを作り出すために、FEPおよびePTFEの新規な使用である。これは、FEPの追加が光学的に透明なウインドウ336を作り出す点で、先行技術より有利である。例示的な実施形態において、シース330は、ePTFEから形成される半円筒形部分、熱および圧力を使用して一緒に結合され、D形状シース330を形成するFEPから形成される平坦底面を備える。さらに、この同じ技術が、解剖学的構造の内視鏡的評価に利用され得、これによって、内視鏡評価デバイスがチャネルの長さを下に通過し得、ガイドチャネルと接触する組織を視覚的に検査し得る。これは、代表的に、不透明または視覚的に妨害する流体の組織が処置される構造を取り囲む場合に非常に有利であり得る。放射装置を制御するために電磁遮蔽および/または光学的遮蔽のいずれかを作り出すために、整列スパイン334に(多色押し出しラインを使用して)粒子または顔料を充填する能力がまた、本発明のさらなる特徴である。また、本発明は、スパイン334に光学レンズを作り出し、焦点の合わされたエネルギー放出を作り出す能力を提供する。詳細には、チュービングのセグメントを大きくする(bulking up)かまたは形付けることによって、適切な放出を作り出すために、焦点レンズまたは発散レンズを作り出すことを可能にする。
【0091】
第3に、T形状収縮チューブの作製は、チャネルの長さ全体を通る冷却剤の適切な通過の能力を提供し、適切な配向を提供する。さらに、シース330は、デバイスを心臓組織に配向および位置付けることにおいて外科医を補助するために、グラフィカルなマーキングおよびナンバリングを有する。好ましくは、マーキングおよびそれらの色は、手術室の明るさ条件下での可視性および認識を向上させるために具体的に設計される。例えば、マーキングは、青色であり得る。さらに、経壁センサーまたは他の損傷効力/評価センサーもまた、シースに組み込まれ得るかまたは取り付けられ得る。
【0092】
ここで、切除機器300の別の構成要素を考察して、図20A〜20Cは、可撓性先端またはガイド370を示す。図20Aは、無外傷性先端370(これはまた、エネルギー放出のためにウインドウ378を備える)の展開図を示す。示されるように、スパイン334は、切除要素350および拡散部354がその管腔376を通ってスライド可能に延びることを可能にする。図20Bおよび20Cに示されるように、ガイド370は、鈍い無外傷性先端372およびフレア状伸長部374を対向する端部で、シース330との無外傷接続を作り出すために備える。スパイン334および切除要素350をスライド可能に通過させる管腔376が、ガイド370内で長手方向に延びる。
【0093】
ガイド構成要素設計は、外科的配置の間、最小の外傷および抵抗性を提供し、OR光の下での最大の可視性を提供し、鉗子および他の外科手術機器による最大の把持を提供するように最適化される。その寸法において、幾何形状および材料は、この目的のために具体的に選択される。その設計は、使用の間、容易な視覚および触覚的配向のための外部平坦表面、および外科医に最適な感触を提供するように設計された内部チャネルを備える。ガイドは、合成ゴム(TPE)から作製された射出成形構成要素である。これは、一体のコネクターを備え、これは、UV接着を用いてシースの遠位端に結合させ得る。その外科手術的「感触」は、その閉鎖端の中空円筒形設計によって向上する。この内部特性は、射出の前に鋳型に配置され、パート成型が完了した後に除去されるワイヤの使用によって作製される。遠位端の先端は、RF熱形成プロセスによって閉じられる。ガイドの外部断面が本質的に丸いものの、その底に平坦な表面を備える。この平坦な表面は、外科手術機器を用いてガイドを把持する場合、外科医が認識する感触を向上するのに役立つ。ガイドの外側表面は、磨かれた仕上げよりも、滑らないマット仕上げを有し、機器を有する部分を容易に把持する外科医の能力を向上させる。
【0094】
一体的なコネクターは、より小さな断面ガイドからより大きな断面のシースへの移行の無外傷性の手段として機能するように設計される。この特徴は、デバイスがまた、外科手術配置の間、ときどき脆弱性の心臓組織を拡大および分離するので、重要である。
【0095】
デバイスの伸長部340は、剛性の構成要素よりも可撓性として具体的に設計される。このアプローチは、機器300を、外科医に対してより人間工学的にし、混み合った外科手術部位においてよりじゃまでなくする。これは、押し出し可能ポリマーから形成され、螺旋に巻かれたステンレス鋼を含み、曲げた場合のよじれを妨げる。この構成要素は、2つの機能に役立つ。これは、前方および後方にインデックス付けされる場合、治療ファイバー350の7cmの移動のための余地を提供する。これはまた、光送達シース330とハンドル310との間の物理的分離を提供する。この分離によって、機器300は、常に混み合っている滅菌部位においてより容易かつ簡便に使用し得る。これは、角度配向を含む外科手術アクセス部位に対してハンドルのより人間工学的な位置付けを可能にする。
【0096】
1つの好ましい実施形態において、伸長部340は、成型された熱可塑性コネクターを使用してUV硬化接着剤を用いてシース330に結合される。伸長部340は、図21Aおよび21Bに示されるように、シースコネクター342を用いてシースに取り付けられ得る。
【0097】
機器300は、シース330に取り付けられるハンドル310を備える。内側管腔は、光送達要素350を受容するようにハンドルを通って延び得る。光送達要素の通過は、切除経路の複数の位置に沿って、切除要素350を増分的に前進させることによって実施され、実質的に連続な損傷を作り出す。
【0098】
本開示の連続的に取り囲む損傷を用いる切除は、短い、おそらく1〜5cmの長さ前進させることによって行われることが意図され、切除デバイスは、ガイドシースの経路に沿って首尾良い治療を作り出すために、繰り返し、位置付けられ、活性化され、そして前進される。前進は、初期の位置と前進位置との間の特定量の重複を含む。例えば、5cm長のデバイスは、一度に4cm前進し得、これによって、二重治療を経験する一連の局所1cmの長さを作り出す。この様式において、連続的損傷セットが保証され得る
ハンドル310は、快適な片手のインデックス付けを可能にするように設計される。インデックス付けボタン312および機構は、各インデックス位置が到達する場合に使用者に非常に積極的な触覚的および聴覚的フィードバックを提供する。利点しては、とりわけ、この設計は、外科医が、ハンドルを見ることなくデバイスを効率的にインデックス付けすることを可能にする。外科医は、ハンドルのフィードバック機構の感触および音によって切除拡散器の位置を追跡し得る。外科医はまた、シース330の遮蔽側を通して可視性である、デバイスの赤色照準ビームの赤色の増加を観察することによって、シース内で切除要素の位置を視覚的に位置付けおよび追跡し得る。
【0099】
ハンドル310は、外科医の手を人間工学的に一致させるように設計された全体的な三角形の断面を有する。これは、インデックス付けボタン312の片手の作動を補助する複数の指のグリップを備える。可聴応答および触覚応答は、インデックス付けボタン312に含まれるバネ装填ボールデテントアセンブリ314および各インデックス付け位置に形成される対応するスロットの使用によって作られる。
【0100】
ハンドル310は、連続的に数1〜7によってマークされ、1つの数は、各インデックス位置である。これらの数字は、シースの上にもマークされた切除要素インデックス付け位置に対応する。ハンドル310はまた、動的Oリングシールを備え、これは、容易なインデックス付けを可能にしながら、デバイスの内側に洗浄流体を含むように機能する。
【0101】
デバイスの代替の実施形態は、ガイドシースを通ってデバイスを前進させること無しに、全体的に取り囲む経路を作り出すために、適所に配置して残す長い(20cm+)活性長さを備え得る。これは、より短い(4cm)デバイスによって送達される場合、同じ線量レベル(おそらくW単位長さ)で定められ得るか、あるいは、有意に少ない線量であり得る。組織の容量当たりの一定量のジュールが、効果的な治療を提供するために、送達されなければならないと考えられる。従って、このエネルギーの送達率は、材料および構成要素の能力に依存して加速または遅延され得、従って、異なる活性長さを提供する種々の構成の使用が可能である。送達される一定量のエネルギーを制御するために変化される変数は、次いで、治療時間である。
【0102】
図22は、切除機器300のハンドル部分310の展開図を示す。図示されるように、伸長部340は、内側伸長部346によってインデックス付けボタン312に取り付けられる。内側伸長部346は、Oリングハウジング360内で構成され、これらの間に、ハンドル部分310内に配置されるOリング362がある。外側ファイバーカバー316および内側ファイバーカバー318は、切除要素またはファイバー350を包み、これは、内側伸長部346に接続されるフローチャネル344内に延びる。インデックス付けボタン312がフローチャネル344の伸長部に配置され、このボタンは、図22Aに示されるように、ボールデテントアセンブリ314を備える。インデックス付けボタン312に対して下向きの圧力を及ぼすことによって、外科医は、フローチャネル344の線形移動を可能にし得、これは、次いで、切除要素350を移動させる。図22Bは、ハンドル部分310の代替の実施形態を示し、ここで、フローチャネル344は、単一のOリング362に取り付けられ、内側の伸長部346の近くにシールを形成する。
【0103】
図19に示されるように、本発明の切除機器300はまた、洗浄流体を利用する。洗浄流体は、光送達要素350とシース350との間に配置される。この流体は、生理学的に適合性の流体(生理食塩水)であり、光放出要素を冷却し、シース350内の1つ以上の出口ポートを介して組織洗浄のために使用される。
【0104】
洗浄は、拡散器と組織との間の光学的接続として作用することによってデバイスの効力および硬化を増加するのに役立つ。これは、次いで、表面温度および引き続く組織のチャーリング(charring)を減少し、そして隣接する損傷の可能性を減少させる。このデバイスの洗浄設計は、治療が適用されない場合、一定の低い流れを提供し、切除の間、より高い流速を提供する。この連続的な低い流速の洗浄は、デバイスの洗浄穴に入る血液、生物学的流体、または他の流体を妨げるために含まれ、なお、連続的な高い流速の洗浄の無駄および不都合を防ぐ。切除が開始される場合、このシステムは、洗浄のために、十分な大きさの流速に自動的に切換える。洗浄システムの設計は、低い流れの洗浄を提供するために供給ラインで「ループ」を含む。
【0105】
デバイスは、60Wのレーザ源で駆動されるとしても、クラス1として標識され得るように設計される。これは、外科手術およびORスタッフに非常に有利である。なぜなら、これは、保護アイウエア、ORドアの警告光、進入ドアインターロックのようなクラス4デバイスの複雑さを軽減するからである。クラス1の標識は、一部、デバイスの拡散光送達に起因し、また製造物のTSSに起因して達成される。TSS作業性にするために、E360は、ガラスファイバーに特別なカバーを備える。これらのカバーは、レーザシステムがファイバーが切断された場合に迅速に停止することを確実にするように作動する。ファイバは、レーザコネクタからハンドルまで、織られたステンレス鋼メッシュおよび2層のポリマーチュービングで覆われる。ハンドル内から拡散器近くの点まで、ファイバは、2層のポリマーチュービングによって覆われる。
【0106】
本発明の手持ち式心臓切除機器10およびバルーンカテーテルとともに使用するための好ましいエネルギー供給源としては、約200nmと2.5μmとの間の範囲のレーザ光が挙げられる。詳細には、水吸収ピークに対応するかまたは近い波長がしばしば好ましい。このような波長としては、約805nmと約1060nmとの間、好ましくは、900nmと1000nmとの間、最も好ましくは、約915nmと980nmとの間の波長が挙げられる。好ましい実施形態において、約915nmの波長は、心外膜手順の間に使用され、約980nmの波長は、心内膜手順の間に使用される。適切なレーザとしては、エキシマーレーザ、ガスレーザ、固体レーザおよびレーザダイオードが挙げられる。1つの好ましいAlGaAsダイオードアレイ(Optopower,Tucson,Arizonaによって製造される)は、980nmの波長を生じる。代表的には、光拡散要素は、約2〜約10ワット/cmの間の長さ、好ましくは、約3〜約6ワット/cm、最も好ましくは、約4ワット/cmを発する。
【0107】
用語「貫通エネルギー」は、本明細書中で使用される場合、伝導性または対流性の熱移動に主に頼らないエネルギー供給源を包含することが意図される。このような供給源としては、音響供給源および電磁放射線供給源が挙げられるがこれらに限定されず、より詳細には、マイクロ波、X線、γ線、および放射線光源が挙げられる。
【0108】
用語「曲線(curviliner)」(その誘導体を含む)は、本明細書中において、組織の領域を部分的または完全に取り囲むか、または別の領域から組織の1つの領域を分離する外側境界または周を形成する経路またはラインを意味することを意図する。さらに、「周辺」経路または要素は、1つ以上のいくつかの形状を備え得、例えば、円形、環状、長方形、卵形、楕円形、またはトロイド状であり得る。用語「クラスプ」は、種々のタイプの固定機構(縫合糸および磁石コネクター、ならびに機械的デバイスを含む)を包含することが意図される。用語「光」は、可視であるか否かにかかわらず、放射エネルギーを包含することが意図され、これには、紫外線、可視線、および赤外線が挙げられる。
【0109】
用語「管腔」(その誘導体を含む)は、本明細書中において、任意の細長キャビティーまたは経路を意味することが意図される。
【0110】
用語「透明」は、当該分野において十分に認識されており、エネルギーの透過を可能にする材料を含むことが意図される。好ましい透明材料は、組織または細胞部位へのエネルギートランスミッターから移動されるエネルギーを有意に妨害しない(例えば、伝達されるエネルギーの20%の損失を生じる)。適切な透明材料としては、フルオロポリマー、例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、およびエチレン−テトラフルオロエチレン(ETEE)が挙げられる。
【0111】
用語「カテーテル」は、本明細書中で使用される場合、身体組織または間質腔を貫通し得、溶液またはガスを選択するための導管(制限ではなく、種々のサイズおよび形状の静脈導管、および動脈導管、気管枝鏡、内視鏡、膀胱鏡、カルパスコープ(culpascope)、結腸鏡、トロカール、腹腔鏡など)を提供する任意の中空機器を包含することが意図される。本発明のカテーテルは、当業者に公知の生体適合性材料(例えば、シラスティック、ポリエチレン、テフロン(登録商標)、ポリウレタンなどの上記のもの)で構築され得る。
【0112】
当業者は、上記実施形態に基づいて、本発明のさらなる特徴および利点を理解する。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除いて、特定の示され、記載されたものによって制限されない。本明細書中において引用される全ての刊行物および参考文献は、その全体が本明細書中において参考として援用される。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】図1は、本発明に従う手持ち式外科手術切除機器の概略的な斜視図である。
【図1A】図1Aは、図1の手持ち式外科手術切除機器の部分断面図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの手持ち式外科手術切除機器のハンドルおよび光送達要素の斜視図である。
【図2】図2は、本発明に従う手持ち式外科手術切除機器の別の実施形態の概略的斜視図である。
【図2A】図2Aは、図2の手持ち式外科手術切除機器の部分的断面図である。
【図3】図3は、本発明の別の実施形態に従う切除機器の先端部分の概略的側面斜視図であり、光送達要素を示す。
【図3A】図3Aは、本発明に従う別の切除機器の先端部分の概略的側面斜視図である。
【図4】図4は、図3の光送達要素の概略的断面図である。
【図4A】図4Aは、光送達要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の別の実施形態の洗浄キャップおよび光送達要素の長さに沿った概略的断面図である。
【図4C】図4Cは、図4Bの洗浄キャップおよび光送達要素の概略的断面側面図である。
【図5】図5は、可鍛性ハウジングによって取り囲まれる光送達要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図6】図6は、可撓性ハウジングの別の実施形態の斜視図である。
【図6A】図6Aは、図6の可撓性ハウジングの拡大斜視図である。
【図6B】図6Bは、図6の可撓性ハウジングの分解図である。
【図7A】図7Aは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略断面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図7F】図7Fは、本発明の切除要素の別の実施形態の概略的断面図である。
【図8】図8は、心臓の肺静脈の周りの位置に切除要素を示す。
【図8A】図8Aは、図8の切除要素の1つの実施形態の斜視側面図である。
【図8B】図8Bは、図8Aの切除要素の反射体の斜視断面図である。
【図8C】図8Cは、図8の切除要素の別の実施形態の斜視側面図である。
【図8D】図8Dは、図8Cの切除要素の反射体の斜視断面図である。
【図8E】図8Eは、図8の切除要素のなお別の実施形態の斜視側面図である。
【図8F】図8Fは、図8Eの切除要素の反射体の斜視断面図である。
【図8G】図8Gは、図8の切除要素のさらになお別の実施形態の斜視側面図である。
【図8H】図8Hは、図8Gの切除要素の反射体の斜視断面図である。
【図9】図9は、本発明の切除要素の別の実施形態の斜視図である。
【図10】図10は、本発明に従う外科手術切除要素の概略的断面上面図であり、光送達要素の異なる切除位置を示す。
【図11】図11は、本発明に従うヒト心臓および機器の概略斜視図であり、心外膜損傷を作り出すための1つの技術を示す。
【図12】図12は、本発明に従うヒト心臓および機器の概略斜視図であり、心内膜損傷を作り出すための1つの技術を示す。
【図13】図13は、本発明に従うヒト心臓および機器の概略斜視図であり、心内膜損傷を作り出すための別の技術を示す。
【図14A】図14Aは、本発明の切除要素のなお別の実施形態の斜視断面図である。
【図14B】図14Bは、本発明の切除要素のなお別の実施形態の斜視断面図である。
【図14C】図14Cは、本発明の切除要素の別の実施形態の斜視断面図である。
【図14D】図14Dは、本発明の切除要素のなお別の実施形態の斜視断面図である。
【図15】図15は、本発明の切除機器の別の実施形態の分解概略図である。
【図16】図16は、本発明に従うヒト心臓および機器の概略斜視図であり、心内膜損傷を作り出すための別の技術を示す。
【図17A】図17Aは、本発明の可撓性ガイドワイヤの斜視図である。
【図17B】図17Bは、本発明の切除機器の斜視側面図である。
【図17C】図17Cは、図17Bの切除機器の別の斜視側面図である。
【図17D】図17Dは、図17Bの切除機器のなお別の斜視側面図である。
【図18A】図18Aは、本発明の可撓性ガイドワイヤの斜視図である。
【図18B】図18Bは、本発明の切除機器の斜視図である。
【図18C】図18Cは、図18Bの切除機器の別の斜視図である。
【図18D】図18Dは、図18Bの切除機器のなお別の斜視図である。
【図19】図19は、本発明の心臓切除機器のなお別の実施形態の斜視図である。
【図19A】図19Aは、図19の切除機器の断面図である。
【図19B】図19Bは、図19の切除機器の分解図である。
【図20A】図20Aは、図19の機器のガイドまたは先端の分解図である。
【図20B】図20Bは、図19の機器のガイドまたは先端の斜視外部図である。
【図20C】図20Cは、図20Bのガイドまたは先端の斜視断面図である。
【図21A】図21Aは、図19のシースアセンブリへの伸長部の分解図である。
【図21B】図21Bは、図19のシースアセンブリへの伸長部の断面図である。
【図22】図22は、図19のハンドル部分の分解図である。
【図22A】図22Aは、図22のインデックスボタンの拡大詳細図である。
【図22B】図22Bは、図22のハンドル部分の断面図である。
【図23】図23は、図19に示される切除機器の別の実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
切除エネルギーを生物学的組織に遠隔で適用するための切除デバイスであって、以下:
可撓性細長部材であって、該細長部材が、近位端、遠位端、およびこれらの間を通って延びる長手方向管腔を有する、細長部材;
エネルギー放出要素であって、該エネルギー放出要素が、該可撓性細長部材の長手方向管腔内に配置され、該エネルギー放出要素の長さの少なくとも一部に沿ってエネルギーを放出するための近位端および遠位端を有する、エネルギー放出要素、
を備える、切除デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の切除デバイスであって、前記エネルギー放出要素が、複数のセグメントを備え、各セグメントが、隣接セグメントとは異なる直径を有する、切除デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の切除デバイスであって、前記エネルギー放出要素が、その長さに沿ってテーパ状である、切除デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載の切除デバイスであって、前記エネルギー放出要素から放出されるエネルギーの一部を選択的に遮断するための反射体をさらに備える、切除デバイス。
【請求項5】
請求項3に記載の切除デバイスであって、前記反射体が、前記エネルギー放出要素の周りに配置されている、切除デバイス。
【請求項6】
請求項5に記載の切除デバイスであって、前記反射体が、ウインドウを備え、該ウインドウが、エネルギーが該ウインドウを通って発せられ得るように構成されている、切除デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載の切除デバイスであって、前記ウインドウが、前記反射体の長さに沿って調節可能である、切除デバイス。
【請求項8】
請求項6に記載の切除デバイスであって、前記ウインドウのサイズが、調節可能である、切除デバイス。
【請求項9】
請求項4に記載の切除デバイスであって、前記反射体が、反射材料から形成される、切除デバイス。
【請求項10】
請求項7に記載の切除デバイスであって、前記反射材料が、金である、切除デバイス。
【請求項11】
請求項1に記載の切除デバイスであって、前記可撓性細長部材の少なくとも一部が、放出されるエネルギーに対して透過性である、切除デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載の切除デバイスであって、細長バルーンをさらに備え、該細長バルーンが、前記可撓性細長部材の長手管腔内に配置され、膨張の際に前記エネルギー放出要素と接触するように構成されている、切除デバイス。
【請求項13】
請求項12に記載の切除デバイスであって、前記細長バルーンの少なくとも一部を選択的に膨張させるための細長バルーンと接触するコントローラーをさらに備える、切除デバイス。
【請求項14】
請求項12に記載の切除デバイスであって、前記細長バルーンの膨張が、前記可撓性細長部材に対して該エネルギー放出要素の角度配向をもたらすように適合されている、切除デバイス。
【請求項15】
請求項12に記載の切除デバイスであって、前記可撓性細長部材の少なくとも一部が、放出されるエネルギーに対して透過性である、切除デバイス。
【請求項16】
請求項1に記載の切除デバイスであって、複数のエネルギー放出要素をさらに備え、各要素が、該要素の長さに沿ってエネルギーを放出するために近位端および遠位端を有し、各要素が、他の要素と異なる長さを有する、切除デバイス。
【請求項17】
請求項16に記載の切除デバイスであって、活性化のために複数のエネルギー放出要素のうちの少なくとも1つを選択するための選択機構をさらに備える、切除デバイス。
【請求項18】
請求項16に記載の切除デバイスであって、各エネルギー放出要素が遠位端において拡散先端に延びる、切除デバイス。
【請求項19】
請求項16に記載の切除デバイスであって、前記可撓性細長部材の少なくとも一部が、放出されるエネルギーに対して透過性である、切除デバイス。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図8G】
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【図8H】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図19】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【公表番号】特表2008−501441(P2008−501441A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515670(P2007−515670)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/019763
【国際公開番号】WO2005/120379
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(500218127)エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション (93)
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
【Fターム(参考)】