説明

給電装置及び車両

【課題】給電装置と車両のコントロールパイロット検出回路が電力線通信の影響により誤動作するのを防止することである。
【解決手段】ローパスフィルタ17は、電力線通信で使用される周波数帯域の信号であるPLC信号をカットし、コントロールパイロット信号を通過させる周波数特性を持つフィルタである。ローパスフィルタ17をコントロールパイロット検出回路16の入力側に接続することで、PLC信号がパイロット検出回路16に入力してコントロールパイロット検出回路16が誤動作するのを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に電力を供給する給電装置及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車、プラグインハイブリッド車等の普及と共に、それらの車両を充電する充電設備が必要となっている。
特許文献1には、外部電源から充電ケーブルを介してバッテリを充電する第1充電経路と、バッテリから車載コンセントに給電する給電経路と、充電ケーブルを介して車載コンセントに給電する第2給電経路とを備えたプラグイン車両において、充電ケーブルの車両への接続状態を検知し、検知結果に基づいて給電経路を選択して車載コンセントへの給電を行うことが記載されている。
【0003】
充電装置とプラグイン車両との間で充電ケーブルを介してコントロールパイロットを送信し、充電装置とプラグイン車両がそのコントロールパイロットを検出することで、車両の状態の監視、充電制御等を行う技術が知られている。
【0004】
また、充電ケーブルのコネクタと車両のインレットの接続状態を確認するためにPD(接続状態:Proximity Detection)信号が用いられる。給電装置とプラグイン車両にはコントロールパイロットを検出するためのコントロールパイロット検出回路が設けられ、プラグイン車両にはPD検出回路が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−93891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
給電装置とプラグイン車両との通信に電力線通信を用いることが提案されている。しかしながら、上記のコントロールパイロット検出回路、PD検出回路を備えた車両と給電装置との間で電力線通信を行うと、電力線又は接地線を伝送される電力線通信の信号によりコントロールパイロット検出回路、PD検出回路が誤動作することが考えられる。
【0007】
本発明の課題は、給電装置と車両のコントロールパイロット検出回路等が電力線通信の影響により誤動作するのを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の給電装置は、車両に電力を供給する給電装置であって、コントロールパイロット(以下、CPLT)を発生するCPLT発生回路と、車両から信号線を介して伝送されるCPLTを検出するCPLT検出回路と、車両との間で電力線通信(以下、PLC)を行うためのPLC用モデムと、前記CPLT検出回路の入力側に接続され、PLCで使用される周波数帯域の信号を除去し、前記CPLTを通過させる周波数特性を有するローパスフィルタとを備える。
【0009】
この給電装置によれば、PLCの信号によりCPLT検出回路が誤動作をするのを防止できる。
上記の給電装置において、PLCモデムは接地線に挿入されている。このように構成することで、接地線にPLCモデムを挿入した場合でも、CPLT検出回路にPLCで用いる信号が入力するのを防止できる。
【0010】
上記の給電装置において、PLCモデムは電力を供給する電力線と接地線との間に接続されている。
このように構成することで、接地線と電力線の間にPLCモデムを接続した場合でも、CPLT検出回路にPLCの信号が入力するのを防止できる。
【0011】
本発明の車両は、給電装置との間でPLCを行うためのPLCモデムと、充電ケーブルのコネクタと、車両側に設けられるインレットとの接続状態を示す信号を検出するPD検出回路と、前記PD検出回路の入力側に接続され、PLCで使用される周波数帯域の信号を除去する周波数特性を有する第1のローパスフィルタと、給電装置から信号線を介して伝送されるCPLTを検出するCPLT検出回路と、前記CPLT検出回路の入力側に接続され、PLCで使用される周波数帯域の信号を除去し、前記CPLTを通過させる周波数特性を有する第2のローパスフィルタとを備える。
【0012】
この車両によれば、PLCの信号によりCPLT検出回路及びPD検出回路が誤動作をするのを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、給電装置又は車両のCPLT検出回路等の誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態の給電装置と車両の構成を示す図である。
【図2】CPLT制御回路、PD回路等の構成を示す図である。
【図3】ローパスフィルタの構成を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の給電装置と車両の構成を示す図である。
【図5】第3の実施の形態の給電装置と車両の構成を示す図である。
【図6】CPLT検出回路とPD検出回路の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施形態の給電装置11と車両12の構成を示す図で、車に供給する電力は交流である場合を示している。
給電装置11は、リレー14と、コントロールパイロット(以下、CPLT:Control Pilot)発生回路15と、CPLT検出回路16と、ローパスフィルタ(LPF)17と、電力線通信(以下、PLC(Power Line Communication))モデム18と、バンドパスフィルタ(BPF)19を有する。
【0016】
リレー14は、交流電源13から供給される交流電流を充電ケーブル20の電力線23、24を介して車両12に供給する。
CPLT発生回路15はCPLTを生成する。CPLT発生回路15は、矩形波のCPLTのオンパルスのパルス幅を変化させることで車両12に供給可能な電力等を通知する。CPLTは信号線(パイロット線)25を介して車両12に伝送される。
【0017】
CPLT検出回路16は、信号線上の電圧を検出することで、車両12の充電準備ができたか、充電が完了したか否か等を判定する。
PLCモデム(電力線通信用モデム)18は接地線26に挿入されており、接地線26を介してPLC信号を車両12のPLCモデム37に送信する。
【0018】
ローパスフィルタ17は、一定周波数(電力線通信に使用される周波数帯域の下限の周波数)以上の周波数の信号を除去し、CPLT信号を通過させる周波数特性を持つフィルタである。
【0019】
CPLT検出回路16は、ローパスフィルタ17でCPLT信号からPLCに使用される周波数帯域の信号を除去した信号の電圧レベルを検出する。
バンドパスフィルタ19は、電力線23、24と接地線26との間に接続され、PLCに用いられる信号のみを通過させる。
【0020】
車両12は、インレット(接続器)22と、充電制御装置27と、充電器28と、充電用の電池29とを有する。
インレット22は充電ケーブル20のコネクタ21と接続され、給電装置11から交流電流が供給される。
【0021】
充電制御装置27は、CPLT制御回路31と、CPLT検出回路32と、ローパスフィルタ(LPF)33及び35と、接続状態(以下、PD:Proximity Detection)検出回路34と、バンドパスフィルタ(BPF)36と,PLCモデム37とを有する。
【0022】
CPLT制御回路31は、信号線25を介して伝送されるCPLTの電圧レベルを制御する。
CPLT検出回路32は、ローパスフィルタ33でCPLT信号からPLCに使用される周波数帯域の信号を除去した信号の電圧レベル、パルスのオン幅等を検出する。
【0023】
PD回路38は、コネクタ21、インレット22及び充電制御装置27に分割されて設けられており、コネクタ21とインレット22の接続状態を示すPD信号を出力する。
ローパスフィルタ35は、一定周波数(PLCに使用される周波数帯域の下限の周波数)以上の周波数の信号を除去し、PD信号を通過させる周波数特性を持つフィルタである。
【0024】
PD回路34は、ローパスフィルタ35でPD信号からPLCに使用される周波数帯域の信号を除去した信号の電圧レベルを検出する。
PLCモデム37は、接地線26に挿入されており、給電装置11のPLCモデム18と接地線26を介してPLCを行う。
【0025】
図2は、図1のCPLT発生回路15、CPLT制御回路31及びPD回路38等の具体的構成の一例を示す図である。
給電装置11のCPLT発生回路15は、矩形波の信号を生成する発振器41と、一端が発振器41に接続され、他端が信号線25に接続される抵抗R1とを有する。
【0026】
PLCモデム18は、一次側と二次側巻線を有する結合トランス42により接地線26に直列に挿入されている。
車両12のCPLT制御回路31は、CPLT信号の電圧レベルを変化させる回路である。CPLT制御回路31は、信号線25に接続されたダイオードD1と、ダイオードD1のカソードに接続された抵抗R2、R3と、抵抗R3と直列に接続されたスイッチSW1とを有する。抵抗R2とスイッチSW1の他端は車両12の筐体に接地されている。例えば、スイッチSW1としてはトランジスタを用いることができ、図示しないCPUによりトランジスタのオン、オフを切り換えることで、CPLTの電圧レベルを変化させることができる。
【0027】
スイッチSW1がオンのときには、CPLT制御回路31の出力電圧は、CPLT発生回路15の発振器41の出力電圧を、CPLT発生回路15の抵抗R1と、CPLT制御回路31の抵抗R2とR3の並列抵抗で分圧した電圧レベルとなる。
【0028】
スイッチSW1がオフのときには、CPLT制御回路31の出力電圧は、パイロット信号発生回路15の発振器41の出力電圧を、CPLT発生回路15の抵抗R1と、CPLT制御回路31の抵抗R2で分圧した電圧レベルとなる。
【0029】
従って、スイッチSW1をオン又はオフにすることで、CPLTの電圧レベルを変化させることができる。CPLT信号の電圧レベルを変化させることで、給電装置11に車両12の充電の準備ができたこと、充電が完了したこと等を通知することができる。
【0030】
CPLT回路32は、ローパスフィルタ33でCPLT信号からPLCに使用される周波数帯域の信号を除去した信号の電圧レベルを検出するので、CPLT検出回路32が誤動作するのを防止することができる。
【0031】
PD回路38は、コネクタ21とインレット22の接続状態を示す信号を出力する回路であり、コネクタ21とインレット22と充電制御装置27にそれぞれ回路が分割されて設けられている。
【0032】
具体的には、コネクタ21には、接地線26に一端が接続された抵抗R4と、その抵抗R4と並列に接続されたスイッチSW2と、抵抗R4と直列に接続された抵抗R5がPD回路38の一部として設けられている。スイッチSW2は、コネクタ21がインレット22に確実に挿入され、ロック状態となったときにオン状態となり、それ以外のときオフ状態となる機械的又は電気的なスイッチである。
【0033】
インレット22には抵抗R6がPD回路38の一部として設けられている。抵抗R6の一端はインレット22の接点(図2に矢印で示される部分、以下同じ)に接続されており、インレット22とコネクタ21が接続されると、コネクタ21の抵抗R5と接続される。抵抗R6の他端は接地線26に接続されており、インレット22の接点とコネクタ21の接点を介して、コネクタ21側の接地線26と接続される。
【0034】
充電制御装置27には、一端が電源電圧Vdに接続された抵抗R7がPD回路38の一部として設けられている。抵抗R7の他端は、インレット22の接点と接続されている抵抗R6の一端と接続されている。
【0035】
コネクタ21がインレット22に挿入されているが、接続が不十分なときには、スイッチSW2はオフ状態となる。このとき、コネクタ21とインレット22の矢印で示す2組の接点が電気的に接触しているとすると、インレット22の抵抗R6とコネクタ21の抵抗R5等の合成抵抗値は、抵抗R5と抵抗R4の直列抵抗の値と、抵抗R6の並列抵抗値となる。
【0036】
また、コネクタ21がインレット22に確実に挿入され、ロック状態となっているときには、スイッチSW2はオン状態となる。このとき、抵抗R4は短絡されるので、インレット22の抵抗R6と、コネクタ21の抵抗R5の合成抵抗値は、抵抗R6と抵抗R5の並列抵抗値となる。
【0037】
コネクタ21とインレット22の接続状態により、上記の合成抵抗値が変化するので、抵抗R7と抵抗R6の接続点の電圧、つまりPD回路38の出力信号であるPD信号の電圧レベルが変化する。
【0038】
コネクタ21とインレット22が接続されていないときには、抵抗R5とR4は、抵抗R6と切り離されるので、電源電圧Vdを抵抗R7と抵抗R6で分圧した電圧がPD検出回路34に出力される。
【0039】
従って、PD検出回路34によりPD回路38の出力信号の電圧レベルを検出することで、コネクタ21とインレット22がロックされた状態か、それとも接続が不十分な状態か、コネクタ21とインレットが接続されていない状態の何れであるかを判定することができる。
【0040】
PD検出回路34は、ローパスフィルタ35でPD信号からPLCに使用される周波数帯域の信号を除去した信号の電圧レベルを検出するので、PD検出回路34が誤動作するのを防止することができる。
【0041】
図3は、ローパスフィルタ17(又は33、35)の構成を示す図である。ローパスフィルタ17は、抵抗R11とキャパシタC11で構成されている。抵抗R11の一端にはRD信号又はCPLT信号が入力し、抵抗R11の他端はキャパシタC11に接続されると共にPD検出回路34又はCPLT検出回路16、32の入力端子と接続される。キャパシタC11の他端は接地されている。
【0042】
上記の抵抗R11及びキャパシタC11の値は、電力線通信に使用される周波数帯域(例えば、100kHz以上)の信号をカットし、CPLT信号で使用される周波数(例えば、数kHz)の信号を通過させる周波数特性が得られるような値に設定している。ローパスフィルタ17の周波数特性は上記の周波数に限らず、PLCに用いられる周波数帯域の信号を除去できるものであれば良い。
【0043】
上述した第1の実施の形態によれば、給電装置11と車両12との間の通信を電力線通信により行い、かつ信号線25を介してCPLT信号等を送受信する場合に、PLC信号がCPLT検出回路16及び32,PD検出回路34に入力して誤動作するのを防止することができる。
【0044】
また、CPLT信号、PD信号を用いてコネクタ21とインレット22の接続状態、充電状態を検出することで充電時の利用者の安全性を高め、かつ電力線通信を用いることで給電装置11と車両12との間で高速、かつセキュリティを確保したデータ通信を実現できる。
【0045】
図4は、第2の実施の形態の給電装置51と車両52の構成を示す図である。図4において、図1及び図2と同じ回路ブロックには同じ符号を付けてそれらの説明を省略する。
第2の実施の形態は、PLCモデム18と37が、それぞれ結合トランス42と43を介して接地線26と電力線23との間に接続されていることを特徴としている。
【0046】
給電装置51の結合トランス42の一次側巻線の一端は接地線26に接続され、一次側巻線の他端はキャパシタC1を介して正相の電力線23と接続されている。二次側巻線はPLCモデム18に接続されている。
【0047】
車両52の結合トランス43の一次側巻線の一端は接地線26に接続され、一次側巻線の他端はキャパシタC2を介して正相の電力線23と接続されている。二次側巻線はPLCモデム37に接続されている。
【0048】
PLCモデム18及び37を正相の電力線23と接地線26との間に接続する場合も、給電装置51のCPLT検出回路16の入力側にローパスフィルタ17を挿入し、車両52のCPLT検出回路32の入力側にローパスフィルタ33を挿入し、さらにPD検出回路34の入力側にローパスフィルタ35を挿入することで、PLCに用いられる信号の漏洩によるCPLT検出回路16、32、PD検出回路34等の誤動作を防止することができる。
【0049】
図5は、第3の実施の形態の給電装置61と車両62の構成を示す図である。第3の実施の形態は、PLCモデム63が信号を送受信していないときにCPLTの検出及びPD信号の検出を行うようにしたものである。
【0050】
図5において、図1と同じ回路ブロックには同じ符号を付けてそれらの説明を省略する。給電装置61のPLCモデム63は、接地線26に挿入されており、PLC信号(電力線通信に用いる信号)の送受信タイミングでないことを示す信号(又は送受信タイミングであることを示す信号)をCPLT検出回路16に出力する機能を有する。
【0051】
給電装置61のCPLT検出回路16は、PLC信号の送受信タイミングでないことを示す信号を受信したか否かを判定し、送受信タイミングではないと判定したときに、CPLTの検出を行い、それ以外のときはCPLTの判定を行わないようにする機能を有する。
【0052】
車両62のPLCモデム64は、PLC信号の送受信タイミングでないことを示す信号(又は送受信タイミングであることを示す信号)を、CPLT検出回路32とPD検出回路34に出力する機能を有する。
【0053】
CPLT検出回路32は、PLC信号の送受信タイミングではないことを示す信号を受信したか否かを判定し、送受信タイミングではないと判定したときにCPLTの検出を行い、それ以外のときは、CPLTの検出を行わないようにする機能を有する。
【0054】
PD検出回路34も同様に、PLC信号の送受信タイミングでないことを示す信号を受信したか否かを判定し、送受信タイミングではないと判定したときに、PD信号の検出を行い、それ以外のときは、PD信号の検出行わないようにする機能を有する。
【0055】
図6(A)、(B)は、CPLT検出回路32とPD検出回路34の動作を示すフローチャートである。以下の処理は、給電装置61又は車両62のハードウェアにより実現され又はCPUにより実行される。
【0056】
最初に給電装置61のパイロット信号検出回路16の動作を説明する。パイロット信号CPLTの検出タイミングか否かを判定する(S11)。CPLTの検出タイミングでないときには(S11、NO)、ステップS11の処理を繰り返す。
【0057】
CPLTの検出タイミングと判定したときには(S11、YES)、ステップS12に進み、PLCモデム63が接続されている通信線(接地線又は電力線)上でキャリア(PLC信号)が検出されたか否かを判定する。PLC信号の検出は、自装置が送出するPLC信号も含めて判定する。
【0058】
通信線上にPLC信号が検出されたときには(S12、YES)、ステップS12のPLC信号の検出処理を繰り返す。
他方、通信線上にPLC信号が検出されないときには(S12、NO)、ステップS13に進み、CPLTの検出を行う。
【0059】
次に、車両62のPD検出回路34とCPLT検出回路32の動作を説明する。
PD信号又はCPLTの検出タイミングか否かを判定する(S21)。
PD信号又はCPLTの検出タイミングではないときには、ステップS21の処理を繰り返す。
【0060】
PD信号又はCPLTの検出タイミングと判定したときには(S21、YES)、ステップS22に進み、キャリア(PLC信号)が検出されたか否かを判定する。
PLC信号が検出されたときには(S22、YES)、ステップS22の処理を繰り返す。
【0061】
他方、PLC信号が検出されなかったときには(S22、NO)、ステップS23に進み、PD信号又はCPLTの検出を行う。
上述した第3の実施の形態によれば、PLCによる信号の影響を受けずにPD信号及びCPLTを検出することができる。これにより、PLC信号によるPD検出回路34,CPLT検出回路16及び32の誤動作を防止することができる。
【0062】
尚、本発明は実施の一例として車に供給される電力が交流である場合を説明したが、特にこれに限定されるものではなく、車に供給される電力が直流であっても発明の精神から逸脱しないことは明らかである。
【符号の説明】
【0063】
11 給電装置
12 車両
14 リレー
15 CPLT発生回路
16、32 CPLT検出回路
17、33,35 ローパスフィルタ
18、37 PLCモデム
21 コネクタ
22 インレット
27 充電制御装置
31 CPLT制御回路
34 PD検出回路
38 PD回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に電力を供給する給電装置であって、
コントロールパイロットを発生するコントロールパイロット発生回路と、
車両の充電準備や充電完了を判定するための前記コントロールパイロットを検出するコントロールパイロット検出回路と、
車両との間で電力線通信を行うための電力線通信用モデムと、
前記コントロールパイロット検出回路の入力側に接続され、電力線通信で使用される周波数帯域の信号を除去し、前記コントロールパイロットを通過させる周波数特性を有するローパスフィルタとを備える給電装置。
【請求項2】
前記電力線通信用モデムは接地線に挿入されている請求項1記載の給電装置。
【請求項3】
前記電力線通信用モデムは電力を供給する電力線と前記接地線との間に接続されている請求項1記載の給電装置。
【請求項4】
給電装置との間で電力線通信を行うための電力線通信用モデムと、
充電ケーブルのコネクタと、車両側に設けられるインレットとの接続状態を示す信号を検出する接続状態検出回路と、
前記接続状態検出回路の入力側に接続され、電力線通信で使用される周波数帯域の信号を除去する周波数特性を有する第1のローパスフィルタと、
給電装置から信号線を介して伝送されるコントロールパイロットを検出するコントロールパイロット検出回路と、
前記コントロールパイロット検出回路の入力側に接続され、電力線通信で使用される周波数帯域の信号を除去し、前記コントロールパイロットを通過させる周波数特性を有する第2のローパスフィルタとを備える車両。
【請求項5】
前記電力線通信用モデムは接地線に挿入されている請求項4記載の車両。
【請求項6】
前記電力線通信用モデムは電力を供給する電力線と接地線との間に接続されている請求項4記載の車両。
【請求項7】
給電装置との間で電力線通信を行うための電力線通信用モデムと、
充電ケーブルのコネクタと車両側に設けられる接続器との接続状態を示す信号を検出する回路であって、前記電力線通信用モデムが給電装置の電力線通信用モデムとの間で電力線通信を行っていないタイミングで、接続状態を示す前記信号の検出を行う接続状態検出回路と、
給電装置から信号線を介して伝送されるコントロールパイロットを検出する回路であって、前記電力線通信用モデムが給電装置の電力線通信用モデムとの間で電力線通信を行っていないタイミングで、パイロット信号の検出を行うパイロット信号検出回路とを備える車両。
【請求項8】
前記電力線通信用モデムは、電力線通信を行っていない状態であることを通知する信号を、前記接続状態検出回路及び前記パイロット信号検出回路に出力する回路を有する請求項7記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−34484(P2012−34484A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171608(P2010−171608)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】