説明

置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト

【課題】置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト及びそのアゴニストに有用な、炎症性疾患又は免疫疾患の予防又は治療剤、特に眼炎性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤を提供する。
【解決手段】式(1)で表される化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。R1はフェノキシ基等を、R2は−(CO)−等を、R2−O−はベンゼン環Aの4又は5位に置換し、R3は低級アルキル基等を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医薬として有用な置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体からなるグルココルチコイド受容体アゴニストに関する。本発明のグルココルチコイド受容体アゴニストは炎症性疾患又は免疫疾患の予防又は治療剤、特に眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤として有用である。
【背景技術】
【0002】
グルココルチコイド受容体は、核内レセプタースーパーファミリーに属する94kDaのリガンド−活性化細胞内転写調節因子である。この受容体は、その転写調節作用により、炭水化物・タンパク質・脂肪等の代謝調節、免疫・炎症反応の抑制、中枢神経系の活性化、心血管系機能の調節、基礎・ストレス関連ホメオスタシス等に影響を及ぼすことが知られている。(非特許文献1、特許文献1)。
【0003】
このグルココルチコイド受容体に結合する薬物は、グルココルチコイド受容体アゴニスト作用又はグルココルチコイド受容体アンタゴニスト作用を有する。しかし、それらの作用は全く異なるものであり、薬物の微細な化学構造の相違により、どちらの作用を示すかが決定される。
【0004】
代表的なグルココルチコイド受容体アゴニストとしては、コルチゾール、コルチコステロン等の生体内で作られるグルココルチコイド受容体アゴニストやデキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン等の合成グルココルチコイド受容体アゴニストが知られている(特許文献1)。これらのグルココルチコイド受容体アゴニストは、ステロイド構造を有する為、総称してステロイド類と呼ばれており、種々の疾患の治療に応用されている。
【0005】
しかし、これらステロイド類は、その使用により、ステロイド消化性潰瘍、ステロイド紫斑、ステロイド膵炎、ステロイド糖尿病、ステロイド白内障、ステロイド緑内障等の副作用を発現する場合がある。(非特許文献2)。よって、それらの副作用を回避する為に、ステロイド構造を有さない薬剤の創生が望まれている。
【0006】
一方、1,2−ジヒドロキノリン構造を有する化合物が、ステロイド受容体のモジュレーターとして特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されている。特許文献2、特許文献3及び特許文献4に開示されている化合物は、非常に広範で、かつ、種々の化学構造を有しており、それらの一つとして1,2−ジヒドロキノリン構造の化合物が開示されている。しかし、それらの内、どのような化学構造の化合物がグルココルチコイド受容体アゴニスト作用を有するか、すなわち、置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体がグルココルチコイド受容体アゴニスト作用を有するかどうかについての具体的な開示は全くされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−193955号公報
【特許文献2】国際公開第04/018429号パンフレット
【特許文献3】特表平10−0510840号公報
【特許文献4】国際公開第06/019716号パンフレット
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】総合臨床,54(7),1951-2076(2005)
【非特許文献2】南山堂 医学大辞典 第17版,1038-1040頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体の新たな薬理作用を見出すことは非常に興味深い課題である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明者等は置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体の新たな薬理作用を見出す為に鋭意研究した結果、置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体がグルココルチコイド受容体に対して、優れたアゴニスト活性を有し、炎症性疾患の予防又は治療剤として有用であることを見出した。
【0011】
また、置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体を眼炎症性疾患モデル(マウスアレルギー性結膜炎モデル、ラット脈絡膜血管新生モデル又はラット角膜障害モデル)に点眼投与したところ、それらの疾患モデルに対して、優れた抑制効果(各々、血管透過性亢進阻害効果、脈絡膜血管新生阻害効果、角膜障害改善効果)を認めた。
【0012】
さらにこの誘導体は、マウスアトピー性皮膚炎モデルにおいても、優れた血管透過性亢進阻害効果を認め、この誘導体が眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤として特に有用であることを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
本発明における置換オキシ基を有する2,2,4−トリメチル−6−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン誘導体とは、下記一般式(1)で表される化合物又はその塩(以下、「本化合物」とする)を意味し、本化合物からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト及びそのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する医薬組成物が本発明であり、好ましくは、そのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する炎症性疾患の予防又は治療剤、より好ましくは、そのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤が本発明である。
【化1】

【0014】
[R1は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;
【化2】

【0015】
2は−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO)−R10、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示し;
2−O−は、ベンゼン環Aの4又は5位に置換し;
3は低級アルキル基を示し;
4、R5、R6又はR7は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はホルミル基を示し;
m、n、p又はqは、0、1又は2を示し;
m、n、p又はqが2を示す場合、各R4、R5、R6又はR7は同一又は異なっていてもよく;
8、R9、R10又はR11は、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;
12及びR13は同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は複素環基を示す。以下、同じ。]

本明細書中で使用される文言(原子、基等)の定義について以下に詳しく説明する。また、以下の文言の定義が別の文言の定義に準用される場合、各定義の好ましい範囲及び特に好ましい範囲も準用する。
【0016】
「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を示す。
【0017】
「低級アルキル基」とは、炭素原子数が1〜8個、好ましくは1〜6個の直鎖又は分枝のアルキル基を示す。
【0018】
具体例として、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル基等が挙げられる。
【0019】
「低級アルケニル基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルケニル基を示す。具体例として、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−ブテニル基等が挙げられる。
【0020】
「低級アルキニル基」とは、炭素原子数が2〜8個、好ましくは2〜6個の直鎖又は分枝のアルキニル基を示す。具体例として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、イソブチニル、イソペンチニル基等が挙げられる。
【0021】
「低級シクロアルキル基」とは、炭素原子数が3〜10個、好ましくは3〜8個のシクロアルキル基を示す。具体例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノナニル又はシクロデカニル基が挙げられる。
【0022】
「アリール基」とは、炭素原子数が6〜14個の単環式芳香族炭化水素基又は2環式若しくは3環式の縮合多環式芳香族炭化水素から水素1原子を除いた残基を示す。具体例として、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル基等が挙げられ、特にフェニルが好ましい。
【0023】
「複素環」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される1又は複数個のヘテロ原子を環内に有する飽和若しくは不飽和単環式複素環(好ましくは,1若しくは2個のヘテロ原子を環内に有する、炭素原子数3〜5個の飽和若しくは不飽和単環式複素五又は六員環)又は2環式若しくは3環式の縮合多環式複素環(好ましくは,1若しくは2個のヘテロ原子を環内に有する、炭素原子数7〜13個の2環式若しくは3環式の縮合多環式複素環)を示す。
【0024】
「飽和単環式複素環」の具体例として、窒素原子を環内に有するピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、ピペリジン、ヘキサヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペラジン環等が、酸素原子を環内に有するテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン環等が、硫黄原子を環内に有するテトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン環等が、窒素原子と酸素原子を環内に有するオキサゾリジン、イソオキサゾリジン、モルホリン環等が、窒素原子と硫黄原子を環内に有するチアゾリジン、イソチアゾリジン、チオモルホリン環等が挙げられる。
【0025】
また、それらの飽和単環式複素環はベンゼン環等と縮合してジヒドロインドール、ジヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、クロマン、イソクロマン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、チオクロマン、イソチオクロマン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾイソオキサゾール、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロベンゾチアジン、キサンテン、4a−カルバゾール、ペリミジン環等の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0026】
「不飽和単環式複素環」の具体例として、窒素原子を環内に有するジヒドロピロール、ピロール、ジヒドロピラゾール、ピラゾール、ジヒドロイミダゾール、イミダゾール、ジヒドロトリアゾール、トリアゾール、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ピリジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピリダジン、ピリダジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロピリミジン、ピリミジン、テトラヒドロピラジン、ジヒドロピラジン、ピラジン環等が、酸素原子を環内に有するジヒドロフラン、フラン、ジヒドロピラン、ピラン環等が、硫黄原子を環内に有するジヒドロチオフェン、チオフェン、ジヒドロチオピラン、チオピラン環等が、窒素原子と酸素原子を環内に有するジヒドロオキサゾール、オキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、イソオキサゾール、ジヒドロオキサジン、オキサジン環等が、窒素原子と硫黄原子を環内に有するジヒドロチアゾール、チアゾール、ジヒドロイソチアゾール、イソチアゾール、ジヒドロチアジン、チアジン環等が挙げられる。
【0027】
また、それらの不飽和単環式複素環はベンゼン環等と縮合してインドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ジヒドロキノリン、キノリン、ジヒドロイソキノリン、イソキノリン、フェナントリジン、ジヒドロシンノリン、シンノリン、ジヒドロフタラジン、フタラジン、ジヒドロキナゾリン、キナゾリン、ジヒドロキノキサリン、キノキサリン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、クロメン、イソクロメン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、チオクロメン、イソチオクロメン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアジン、フェノキサンチン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン環等の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を形成してもよい。
【0028】
尚、前記の「複素環」の内、ピペリジン、モルホリン、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェン、オキサゾール又はチアゾール環が好ましい。
【0029】
「複素環基」とは、前記複素環から水素1原子を除いた残基を示す。
【0030】
「低級アルコキシ基」とは、ヒドロキシ基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ基等が挙げられる。
【0031】
「低級アルキルチオ基」とは、メルカプト基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例として、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、イソペンチルチオ基等が挙げられる。
【0032】
「低級アルキルカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級アルキル基で置換された基を示す。具体例としてメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル、n−オクチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソペンチルカルボニル基等が挙げられる。
【0033】
「低級アルコキシカルボニル基」とは、ホルミル基の水素原子が低級アルコキシ基で置換された基を示す。具体例として、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、n−ペントキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル、n−ヘプチルオキシカルボニル、n−オクチルオキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソペントキシカルボニル基等が挙げられる。
【0034】
「低級アルキルカルボニルオキシ基」とは、ヒドロキシ基の水素原子が低級アルキルカルボニル基で置換された基を示す。具体例としてメチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、n−ヘキシルカルボニルオキシ、n−ヘプチルカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0035】
「置換基を有してもよい低級アルキル基」とは、下記、α1群から選択される1又は複数個の置換基を有してもよい、好ましくはα2群から選択される1又は複数個の置換基を有してもよい「低級アルキル基」を示す。
【0036】
[α1群]
ハロゲン原子、低級シクロアルキル基、アリール基、複素環基、低級アルコキシ基及び-NRab
【0037】
[α2群]
ハロゲン原子、アリール基、複素環基、低級アルコキシ基及び-NRab
【0038】
「置換基を有してもよいアリール基」及び/又は「置換基を有してもよい複素環基」とは、下記、β1群から選択される1又は複数個の置換基を有してもよい、好ましくはβ2群から選択される1又は複数個の置換基を有してもよい「アリール基」及び/又は「複素環基」を示す。
【0039】
[β1群]
ハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、ホルミル基、低級アルキルカルボニル基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基及びシアノ基。
【0040】
[β2群]
ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルカルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基及びシアノ基。
【0041】
尚、前記「-NRab」のRa及びRbは、同一又は異なって、下記γ1群から選択される置換基を、好ましくはγ2群から選択される置換基を示す。
【0042】
[γ1群]
水素原子、低級アルキル基及び低級アルコキシカルボニル基。
【0043】
[γ群]
水素原子及び低級アルキル基。
【0044】
本発明でいう「複数個の基」とは、夫々の基が同一であっても異なってもよく、置換する部位において2個以上、置換可能な数以下の個数の基を示し、その個数は2又は3個の場合が好ましく、2個の場合が特に好ましい。
【0045】
また、本発明において、水素原子やハロゲン原子も「基」の概念に含まれる。
【0046】
本発明でいう「グルココルチコイド受容体アゴニスト」とは、グルココルチコイド受容体と結合することにより、完全アゴニスト作用又は部分アゴニスト作用を発現するものをいう。
【0047】
本発明でいう「予防又は治療剤」とは、疾病の予防及び/又は治療の為の薬剤を意味する。
【0048】
また、本発明の「グルココルチコイド受容体アゴニスト」の医薬用途としては、グルココルチコイド受容体アゴニストで予防又は治療可能な疾患であれば、特に制限はなく、通常、糖質ステロイド類で治療可能な疾患のすべてに適用することができる。
【0049】
例えば、慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症、特発性低血糖症等の内分泌疾患; エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(大動脈炎症候群、結節性動脈周囲炎、多発性動脈炎、ヴェゲナ肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)、強皮症等の膠原病;ネフローゼ、ネフローゼ症候群等の腎疾患; うっ血性心不全等の心疾患;気管支喘息、喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)、薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)、血清病等のアレルギー性疾患;紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病、皮膚白血病を含む)、溶血性貧血、顆粒球減少症等の血液疾患;潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)等の消化器疾患;劇症肝炎、胆汁うっ滞型急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変等の肝疾患;サルコイドーシス、びまん性間質性肺炎(肺線維症、放射線肺臓炎を含む)等の肺疾患;重症感染症;肺結核、結核性髄膜炎、結核性胸膜炎、結核性腹膜炎、結核性心のう炎等の 結核性疾患;脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)、末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)、筋強直症、重症筋無力症、多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)、小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎等の神経疾患;悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)、好酸性肉芽腫、乳癌の再発転移等の悪性腫瘍;抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐);副腎摘除、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、侵襲後肺水腫、臓器・組織移植、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)、原因不明の発熱等の外科疾患;卵管整形術後の癒着防止等の産婦人科疾患;前立腺癌、陰茎硬結等の泌尿器科疾患;急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎・耳管狭窄症、メニエル病及びメニエル症候群、急性感音性難聴、血管運動(神経)性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、進行性壊疽性鼻炎、喉頭炎・喉頭浮腫、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法、嗅覚障害、急性・慢性(反復性)唾液腺炎等の耳鼻咽喉科疾患;難治性口内炎及び舌炎等の口腔外科疾患;リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)、リウマチ性多発筋痛、強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)等のリウマチ性疾患、下記、炎症性疾患等が挙げられる。
【0050】
本発明でいう「炎症性疾患」とは、炎症を伴う疾患であれば、特に制限はない。
【0051】
例えば、炎症性の骨・関節疾患、眼炎症性疾患、喘息、気管支炎、鼻炎、皮膚炎、炎症性腸疾患等が挙げられ、好ましくは、炎症性の骨・関節疾患、眼炎症性疾患、皮膚炎が挙げられる。
【0052】
この時、「炎症性の骨・関節疾患」とは、関節部において炎症を伴う疾患であれば、特に制限はない。例えば、関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)変形性関節症、骨粗鬆症、脊椎関節炎等が挙げられ、好ましくは関節リウマチ又は変形性関節症が挙げられる。
【0053】
また、「眼炎症性疾患」とは、眼部において炎症を伴う疾患であれば、特に制限はない。例えば、前眼部炎症性疾患であれば、角膜炎、角結膜炎、結膜炎、眼瞼炎、眼球乾燥症候群(「ドライアイ」とも呼ばれる)、アレルギー性結膜炎、前部ぶどう膜炎、前眼部の手術後炎症、眼組織移植拒絶反応による炎症等が、好ましくは、眼球乾燥症候群(「ドライアイ」とも呼ばれる)又はアレルギー性結膜炎が挙げられる。また、後眼部炎症性疾患であれば、加齢黄斑変性(初期加齢黄斑変性、萎縮型加齢黄斑変性及び/又は滲出型加齢黄斑変性)、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、血管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝子体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外傷を起因とした炎症や変性、後眼部の手術後炎症、網膜炎、ぶどう膜炎、強膜炎、視神経炎等が、好ましくは、加齢黄斑変性(初期加齢黄斑変性、萎縮型加齢黄斑変性及び/又は滲出型加齢黄斑変性)、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、血管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝子体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外傷を起因とした炎症や変性、網膜炎等の網膜疾患が、特に好ましくは、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症又は糖尿病黄斑浮腫が挙げられる。
【0054】
さらに、「皮膚炎」とは、皮膚において炎症を伴う疾患であれば、特に制限はない。例えば、湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎等)、痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)、蕁麻疹、乾癬及び類症(尋常性乾癬(重症例)、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群)、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、成年性浮腫性硬化症、紅斑症(多形滲出性紅斑、結節性紅斑)、アナフィラクトイド紫斑(単純型、シェーンライン型、ヘノッホ型)、ウェーバークリスチャン病、粘膜皮膚眼症候群(開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病、リップシュッツ急性陰門潰瘍)、レイノー病、円形脱毛症、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、葉状天疱瘡、Senear‐Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、先天性表皮水疱症、帯状疱疹、紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)、顔面播種状粟粒性狼瘡、アレルギー性血管炎及びその類症(急性痘瘡様苔癬状粃糠疹を含む)、潰瘍性慢性膿皮症、新生児スクレレーマ等の皮膚科疾患が、好ましくは、湿疹・皮膚炎群、痒疹群、蕁麻疹、乾癬及び類症又はアトピー性皮膚炎が、特に好ましくはアトピー性皮膚炎が挙げられる。
【0055】
本発明でいう「免疫疾患」とは、免疫が関与する疾患であれば、特に制限はなく、特に「自己免疫疾患」が挙げられる。
【0056】
本化合物における「塩」とは、医薬として許容される塩であれば、特に制限はなく、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2−エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸等の有機酸との塩、臭化メチル、ヨウ化メチル等との四級アンモニウム塩、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオンとの塩、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、鉄、亜鉛等との金属塩、アンモニアとの塩、トリエチレンジアミン、2−アミノエタノール、2,2−イミノビス(エタノール)、1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−2−D−ソルビトール、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、プロカイン、N,N−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン等の有機アミンとの塩等が挙げられる。
【0057】
本化合物に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。また、本化合物は水和物又は溶媒和物の形態をとっていてもよい。
【0058】
本化合物にプロトン互変異性が存在する場合には、それらの互変異性体も本発明に含まれる。
【0059】
本化合物に結晶多形及び結晶多形群(結晶多形システム)が存在する場合には、それらの結晶多形体及び結晶多形群(結晶多形システム)も本発明に含まれる。ここで、結晶多形群(結晶多形システム)とは、それら結晶の製造、晶出、保存等の条件及び状態(尚、本状態には製剤化した状態も含む)により、結晶形が変化する場合の各段階における個々の結晶形及びその過程全体を意味する。
【0060】
(A)本化合物の例として、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、各基が以下に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【化3】

【0061】

(A1)R1は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;及び/又は
【化4】

【0062】
(A2)R2は−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO)−R10、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示し;及び/又は
(A3)R2−O−は、ベンゼン環Aの4又は5位に置換し;及び/又は
(A4)R3は低級アルキル基を示し;及び/又は
(A5)R4、R5、R6又はR7は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はホルミル基を示し;及び/又は
(A6)m、n、p又はqは、0、1又は2を示し;及び/又は
(A7)m、n、p又はqが2を示す場合、各R4、R5、R6又はR7は同一又は異なっていてもよく;及び/又は
(A8)R8、R9、R10又はR11は、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;及び/又は
(A9)R12及びR13は同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は複素環基を示す。
【0063】
すなわち、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、上記(A1)、(A2)、(A3)、(A4)、(A5)、(A6)、(A7)、(A8)及び(A9)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩。
【0064】
(B)本化合物の好ましい例として、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、各基が以下に示す基である化合物又はその塩が挙げられる。
【0065】
(B1)R1が下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;及び/又は
【化5】

【0066】
(B2)R2が−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO)−R10、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示し;及び/又は
(B3)R2−O−がベンゼン環Aの4又は5位に置換し;及び/又は
(B4)R3が低級アルキル基を示し;及び/又は
(B5)R4がハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はニトロ基を示し;及び/又は
(B6)R5がハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し;及び/又は
(B7)R6がハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し;及び/又は
(B8)R7がハロゲン原子又は低級アルキル基を示し;及び/又は
(B9)m、n又はpが1又は2を示し;及び/又は
(B10)m、n又はpが2を示す場合、各R4、R5又はR6は同一又は異なっていてもよく;及び/又は
(B11)qが1を示し;及び/又は
(B12)R8が置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;及び/又は
(B13)R9が置換基を有してもよい低級アルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し;及び/又は
(B14)R10又はR11が、置換基を有してもよい低級アルキル基又は低級シクロアルキル基を示し;及び/又は
(B15)R12及びR13が同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は複素環基を示す。
【0067】
すなわち、一般式(1)で示される化合物又はその塩において、上記(B1)、(B2)、(B3)、(B4)、(B5)、(B6)、(B7)、(B8)、(B9)、(B10)、(B11)、(B12)、(B13)、(B14)及び(B15)から選択される1又は2以上の各組み合わせからなる化合物又はその塩。
【0068】
(C)本化合物におけるR1の好ましい例として、一般式(1)において、R1が下記一般式(2a−1)、(2a−2)、(2a−3)、(3a−1)、(3a−2)、(4a−1)、(4a−2)、(4a−3)、(5a−1)又は(5a−2)を示す場合が挙げられ、
【化6】

【0069】
より好ましくは、R1が下記一般式(2a−1)、(2a−2)、(2a−3)、(3a−1)、(3a−2)、(4a−2)又は(5a−1)を示す場合が挙げられる。
【化7】

【0070】
尚、この条件(C)と前記(A)及び/又は(B)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0071】
(D)本化合物におけるR2の好ましい例として、一般式(1)において、R2が−(CO)−R8、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示す場合が挙げられ、より好ましくは、R2が−(CO)−R8又は−(SO2)−R11を示す場合が挙げられ、さらに好ましくはR2が−(CO)−R8を示す場合が挙げられる。
【0072】
尚、この条件(D)と前記(A)及び/又は(B)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0073】
(E)本化合物におけるR3の好ましい例として、一般式(1)において、R3がメチル基を示す場合が挙げられる。
【0074】
尚、この条件(E)と前記(A)及び/又は(B)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0075】
(F)本化合物におけるR2−O−の好ましい置換位置として、一般式(1)において、R2−O−がベンゼン環Aの4位に置換している場合が挙げられる。
【0076】
尚、この条件(F)と前記(A)及び/又は(B)の条件を充足する化合物又はその塩が特に好ましい。
【0077】
(G)本化合物の好ましい具体例として、以下の化合物又はその塩が挙げられる。
【0078】
・6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0079】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0080】
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0081】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0082】
・6−(4−ブチリルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0083】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0084】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0085】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−イソブチリルオキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0086】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−フェニルアセトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0087】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[5−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0088】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−5−プロピオニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0089】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−5−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0090】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0091】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0092】
・6−[4−(2−アセトキシベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0093】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0094】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チアゾール−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0095】
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0096】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(5−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0097】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0098】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メトキシカルボニルベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0099】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(6−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0100】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0101】
・6−(4−t−ブチルカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0102】
・6−[4−(2−クロロピリジン−4−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0103】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(3−フルオロピリジン−4−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0104】
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0105】
・5−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0106】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0107】
・6−(4−ベンゾイルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0108】
・6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0109】
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0110】
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0111】
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0112】
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0113】
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0114】
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0115】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0116】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0117】
・6−[2−メトキシ−4−(3−メトキシカルボニルベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0118】
・6−[4−(4−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0119】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0120】
・6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0121】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0122】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0123】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0124】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0125】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0126】
・6−[2−メトキシ−4−(6−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0127】
・5−(4−メチルベンゾイルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0128】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0129】
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0130】
・6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0131】
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0132】
・6−[4−(4−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0133】
・6−(4−ベンゾイルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0134】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0135】
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0136】
・6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0137】
・6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0138】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0139】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0140】
・6−[2−メトキシ−4−(チアゾール−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0141】
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0142】
・5−(4−メトキシベンゾイルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0143】
・5−(5−ブロモチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0144】
・5−(5−ブロモチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0145】
・6−(4−イソプロピルカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0146】
・6−[4−(2−アセトキシベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0147】
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0148】
・6−[4−(4−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0149】
・6−[2−メトキシ−4−(2−ニトロベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0150】
・6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0151】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0152】
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0153】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−イソプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0154】
・6−(4−ブチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0155】
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0156】
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0157】
・6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0158】
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0159】
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0160】
・6−(2−メトキシ−4−メチルスルホニルオキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0161】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0162】
・6−[2−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロピルスルホニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0163】
・6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0164】
・6−(4−イソプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0165】
・6−(4−シクロペンチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0166】
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0167】
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0168】
・6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0169】
・6−[4−[N−(2−ジメチルアミノエチル)−N−エチルアミノカルボニルオキシ]−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0170】
・6−[2−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0171】
・6−[4−(4−クロロフェニルアミノカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0172】
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0173】
・6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0174】
・6−[2−メトキシ−4−(モリホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0175】
6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン。
【0176】
本化合物は、以下の方法により製造することができる。尚、個々の具体的な製造方法については、後述の実施例『製造例の項』で詳細に説明する。また、これらの例示は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。尚、下記の合成経路中で示されているhalはハロゲン原子、Fmocは9−フルオレニルメトキシカルボニル基を示す。
【0177】
本化合物(I)−(a)(一般式(1)においてR2が−(CO)−R8である化合物)、本化合物(I)−(b)(一般式(1)においてR2が−(CO)O−R9である化合物)、本化合物(I)−(c)(一般式(1)においてRが−(SO)−R11である化合物)、本化合物(I)−(d)(一般式(1)においてR2が−(CO)NR1213である化合物)は合成経路1に従い合成することができる。すなわち、化合物(II)を塩化メチレン、ピリジン、テトラヒドロフラン(以下、「THF」とする)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」とする)等の有機溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(以下、「DIEA」とする)等の塩基存在下、対応する酸ハロゲン化物(III)、(IV)、(V)、(VI)と、0℃から100℃で、10分間から2日間反応させることにより本化合物(I)−(a)、(I)−(b)、(I)−(c)、(I)−(d)を得ることができる。
【化8】

【0178】
また本化合物(I)−(a)(一般式(1)においてR2が−(CO)−R8である化合物)は合成経路2に従い合成することもできる。すなわち、化合物(II)を塩化メチレン、DMF等の有機溶媒中、トリエチルアミン、DIEA等の塩基、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート等の縮合剤存在下、対応するカルボン酸(VII)と0℃から室温で、30分間から3日間反応させることにより本化合物(I)−(a)を得ることができる。
【化9】

【0179】
本化合物(I)−(d)(一般式(1)においてR2が−(CO)NR1213である化合物)は合成経路3に従い合成することもできる。すなわち、化合物(II)と1,1’−カルボニルジイミダゾール(以下、「CDI」とする)をジクロロメタン、THF等の有機溶媒中、4−ジメチルアミノピリジン等の触媒存在下、室温から50℃で、30分間から12時間反応させた後、さらに対応するアミン(VIII)と室温から100℃で、30分から5時間反応させることにより、本化合物(I)−(d)を得ることができる。
【化10】

【0180】
本化合物(I)−(e)(一般式(1)においてR2が−(CO)NR1213、R13が水素原子である化合物)は合成経路4に従い合成することができる。すなわち、化合物(II)をジクロロメタン、THF、DMF等の有機溶媒中、トリエチルアミン、DIEA等の塩基存在下、対応するイソシアネート(IX)と0℃から室温で、30分間から1日間反応させることにより本化合物(I)−(e)を得ることができる。
【化11】

【0181】
本化合物(I)−(f)(一般式(1)においてR1が基(3a)である化合物)は合成経路5に従い合成することもできる。すなわち、合成経路1〜4の方法に従い化合物(X)にR2を導入した後、DMF、ジクロロメタン等の有機溶媒中、ピペリジン等の塩基存在下、0℃から50℃で、5分間から24時間処理することにより、本化合物(I)−(f)を得ることができる。
【化12】

【0182】
化合物(II)−(a)(化合物(II)においてRが基(2a)である化合物)、化合物(II)−(b)(化合物(II)においてRが基(3a)である化合物)、化合物(II)−(c)(化合物(II)においてRが基(4a)である化合物)、化合物(II)−(d)(化合物(II)においてRが基(5a)である化合物)は合成経路6に従い合成することができる。すなわち、化合物(XI)と塩化メタンスルホニルを塩化メチレン、DMF等の有機溶媒中、トリエチルアミン、DIEA等の塩基存在下、0℃から室温で、30分間から3日間反応させることにより化合物(XII)が得られる。得られる化合物(XII)と対応するフェノール類(XIII)、アニリン類(XIV)、安息香酸類(XV)もしくはチオフェンカルボン酸類(XVI)をDMF、塩化メチレン等の有機溶媒中、炭酸カリウム、DIEA、水素化ナトリウム等の塩基存在下、50℃から100℃で1時間から2日間反応させることにより化合物(XVII)−(a)〜(XVII)−(d)が得られる。得られる化合物(XVII)−(a)〜(XVII)−(d)を塩化メチレンや1,4−ジオキサンなどの有機溶媒中、塩化水素やトリフルオロ酢酸等の酸で0℃から室温で1時間から2日間処理することにより化合物(II)−(a)〜(II)−(d)を得ることができる。
【化13】

【0183】
化合物(II)−(a)(化合物(II)においてRが基(2a)である化合物)、化合物(II)−(c)(化合物(II)においてRが基(4a)である化合物)、化合物(II)−(d)(化合物(II)においてRが基(5a)である化合物)は合成経路7に従い合成することもできる。すなわち、化合物(XI)と対応するフェノール類(XIII)、安息香酸類(XV)もしくはチオフェンカルボン酸類(XVI)をベンゼン、THF等の有機溶媒中、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等のホスフィンとジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン等の試薬存在下、室温で1時間から2日間反応させることにより化合物(XVII)−(a)、(XVII)−(c)、(XVII)−(d)が得られる。得られる化合物(XVII)−(a)、(XVII)−(c)、(XVII)−(d)を塩化メチレンや1,4−ジオキサンなどの有機溶媒中、塩化水素やトリフルオロ酢酸等の酸で0℃から室温で1時間から2日間処理することにより化合物(II)−(a)、(II)−(c)、(II)−(d)を得ることができる。
【化14】

【0184】
化合物(X)は合成経路8に従い合成することができる。すなわち、(II)−(b)と塩化9−フルオレニルメトキシカルボニルを1,4−ジオキサン、水等の溶媒中、炭酸水素ナトリウム等の塩基存在下、0℃から50℃で、1時間から24時間反応することにより、化合物(X)を得ることができる。
【化15】

【0185】
化合物(XI)は合成経路9に従い合成することができる。すなわちボロン酸(XVIII)とハロゲン化合物やトリフレート化合物(XIX)をDMF、エタノール、トルエン、水等の溶媒中、炭酸セシウム、炭酸ナトリウムやリン酸カリウム等の塩基と二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)やテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の触媒存在下、50℃から120℃で、12時間から2日間反応させることにより化合物(XX)が得られる。得られる化合物(XX)を塩化メチレン、THF等の溶媒中、三臭化ホウ素や塩酸等の酸存在下、−78℃から室温で、1時間から1日間処理することにより化合物(XXI)が得られる。得られる化合物(XXI)をメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、THF等の有機溶媒中、水素雰囲気下、パラジウム炭素、二酸化白金等の触媒存在下、室温で2時間から2日間処理することにより化合物(XXII)が得られる。得られる化合物(XXII)をアセトン中、ヨウ素存在下、80℃から130℃で、24時間から5日間処理することにより化合物(XXIII)が得られる。得られる化合物(XXIII)とクロロジメチルエーテルを塩化メチレン、DMF等の有機溶媒中、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン存在下、反応させることにより化合物(XXIV)が得られる。得られる化合物(XXIV)をジエチルエーテル、THF等の有機溶媒中、水素化リチウムアルミニウム等の還元剤の存在下、0℃から50℃で、1時間から1日間処理することにより、化合物(XXV)が得られる。得られる化合物(XXV)と対応するハロゲン化化合物(XXVI)をDMF、エタノール等の有機溶媒中、炭酸カリウム、DIEA等の塩基存在下、室温から100℃で、1時間から24時間反応させることにより化合物(XI)を得ることができる。
【化16】

【0186】
また、この詳細については、後述の実施例「薬理試験の項」で詳細に説明するが、まず、グルココルチコイド受容体(以下、「GR」ともいう)競合アッセイキット(インビトロジェン社製、Cat No.P2816)を使用した、偏光蛍光法による受容体競合アッセイを実施し、本化合物のGRに対する結合活性について検討した。その結果、本化合物は、GRに対して、64%以上のGR結合率を示した。
【0187】
つぎに、本化合物のGRアゴニストとしての作用を評価するために、Lipopolysaccharide(以下、「LPS」とする)刺激後のヒト角膜上皮細胞株におけるIL−6産生抑制作用を検討した。その結果、本化合物は優れたIL−6産生抑制作用を示した。すなわち、本化合物はGRアゴニスト作用を有し、炎症性疾患の予防又は治療剤として有用である。
【0188】
また、本化合物の点眼投与による前眼部炎症治療剤としての可能性を評価するため、マウスアレルギー性結膜炎モデルに対する本化合物の色素漏出量抑制効果及びラット角膜障害モデルに対する本化合物の角膜障害の改善効果を検討した。その結果、本化合物は血管透過性亢進抑制作用及び角膜障害の改善効果を示した。すなわち、本化合物は前眼部炎症性疾患の予防又は治療剤、特にアレルギー性結膜炎及び眼球乾燥症候群(「ドライアイ」とも呼ばれる)の予防又は治療剤として有用である。
【0189】
また、本化合物の後眼部炎症性疾患の予防又は治療剤としての可能性を評価するため、ラット脈絡膜血管新生モデルに対する本化合物の点眼投与による脈絡膜血管新生阻害効果を検討した。その結果、本化合物は新生血管抑制作用を示した。すなわち、本化合物は後眼部炎症性疾患の予防又は治療剤、特に加齢黄斑変性や糖尿病網膜症等の網膜疾患の予防又は治療剤として有用である。
【0190】
さらに、本化合物の皮膚炎の予防又は治療剤としての可能性を評価するため、マウスアトピー性皮膚炎モデルに対する本化合物の塗布投与による血管透過性亢進抑制効果を検討した。その結果、本化合物は本モデルにおいても、血管透過性亢進抑制作用を示した。すなわち、本化合物は皮膚炎の予防又は治療剤、特にアトピー性皮膚炎の予防又は治療剤として有用である。
【0191】
以上の薬理試験より、本化合物は、GRアゴニスト、そのGRアゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する医薬組成物、そのGRアゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する炎症性疾患又は免疫疾患の予防又は治療剤、そのGRアゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤等として有用である。
【0192】
本化合物は経口でも、非経口でも投与することができる。投与剤型として、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤、坐剤、経皮吸収製剤、軟膏剤、エアゾール剤(吸入剤含む)等が挙げられ、それらは汎用される技術を使用して製剤化することができる。
【0193】
例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の経口剤は、乳糖、マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等の賦形剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等のコーティング剤、パラオキシ安息香酸エチル、ベンジルアルコール等の安定化剤、甘味料、酸味料、香料等の矯味矯臭剤等を必要に応じて、必要量を使用し、調製することができる。
【0194】
また、注射剤、点眼剤等の非経口剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、塩化カリウム、ソルビトール、マンニトール等の等張化剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸,氷酢酸、トロメタモール等の緩衝化剤、ポリソルベート80、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベン、塩化ベンゾトニウム、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、クロロブタノール、ソルビン酸等の防腐剤、塩酸、クエン酸、リン酸、氷酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、ベンジルアルコール等の無痛化剤等を必要に応じて、必要量を使用し、調製することができる。
【0195】
本化合物の投与量は、症状、年齢、剤型等により適宜選択して使用することができる。例えば、経口剤は通常1日当たり0.01〜1000mg、好ましくは1〜100mgを1回又は数回に分けて投与することができる。また、点眼剤は通常0.0001%〜10%(w/v)、好ましくは0.01%〜5%(w/v)の濃度のものを1回又は数回に分けて投与することができる。
【発明の効果】
【0196】
本発明は医薬として有用な、本化合物からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト、そのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する医薬組成物、そのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する炎症性疾患の予防又は治療剤及びそのグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤を提供する。
【0197】
特に本発明のグルココルチコイド受容体アゴニストは眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤として有用であり、角膜炎、角結膜炎、結膜炎、眼瞼炎、眼球乾燥症候群(「ドライアイ」とも呼ばれる)、アレルギー性結膜炎、前部ぶどう膜炎、前眼部の手術後炎症、眼組織移植拒絶反応による炎症等の前眼部炎症性疾患、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、血管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝子体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外傷を起因とした炎症や変性、後眼部の手術後炎症、網膜炎、ぶどう膜炎、強膜炎、視神経炎等の後眼部炎症性疾患および/又は湿疹・皮膚炎群、痒疹群、蕁麻疹、乾癬及び類症、アトピー性皮膚炎等の皮膚炎の予防又は治療剤として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0198】
以下に本化合物の製造例、製剤例及び薬理試験の結果を示す。尚、これらの例示は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0199】
[製造例]
参考例1
5−ヒドロキシメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1)
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−ニトロ安息香酸メチル(参考化合物1−1−(1))
2,4−ジメトキシフェニルボロン酸(25.0g、137mmol)、2−ブロモ−5−ニトロ安息香酸メチル(35.7g、137mmol)、炭酸セシウム(89.4g、274mmol)及び二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(4.81g、6.85mmol)の混合物をN,N−ジメチルホルムアミド(450mL)に懸濁し、アルゴン窒素雰囲気下、80℃で一晩攪拌した。放冷後、酢酸エチル(200mL)、ジエチルエーテル(400mL)及び水(1000mL)を加えて分配した。水層を酢酸エチル(150mL)−ジエチルエーテル(150mL)の混合溶媒で抽出(2回)した。有機層を合わせて、水(500mL、3回)及び飽和食塩水(500mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去することにより標記参考化合物を褐色油状物として得た。(定量的)
【表1】

【0200】
3−ヒドロキシ−8−ニトロベンゾ[c]クロメン−6−オン(参考化合物1−1−(2))
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−ニトロ安息香酸メチル(参考化合物1−1−(1)、43.5g、137mmol)の無水塩化メチレン(250mL)溶液を−78℃に冷却し、三臭化ホウ素(96.2g、384mmol)を滴下後、室温で1時間攪拌した。−50℃に冷却し、メタノール(300mL)を加えた。析出物をメタノールでろ取することにより標記参考化合物(18.0g)を黄色固体として得た。(収率51%)
【表2】

【0201】
8−アミノ−3−ヒドロキシベンゾ[c]クロメン−6−オン(参考化合物1−1−(3))
3−ヒドロキシ−8−ニトロベンゾ[c]クロメン−6−オン(参考化合物1−1−(2)、52.01g、202mmol)をメタノール(150mL)−N,N−ジメチルホルムアミド(600mL)に溶解し、10%パラジウム−炭素(5.00g)を加え、加圧(3kgf/cm)水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。不溶物を濾去した後、減圧下メタノールを留去した。残留物に水(2L)を加えた。析出した固体を濾取し、減圧下90℃で乾燥することにより標記参考化合物(44.02g)を淡黄色固体として得た。(収率96%)
【表3】

【0202】
8−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−6−オキサ−1−アザクリセン−5−オン(参考化合物1−1−(4))
耐圧管中で、8−アミノ−3−ヒドロキシベンゾ[c]クロメン−6−オン(参考化合物1−1−(3)、40.0g、176mmol)をアセトン(440mL)−N−メチルピロリドン(240mL)に溶解し、よう素(17.9g、70.5mmol)を加え密封した後、110℃で3日間攪拌した。放冷後、減圧下アセトンを留去した。得られた残留物に酢酸エチル(700mL)、ヘキサン(150mL)及び1%チオ硫酸ナトリウム水溶液(700mL)を加えて分配した。水層を酢酸エチル(250mL)−ヘキサン(50mL)の混合溶媒で抽出(3回)した。有機層を合わせて、水(500mL、3回)及び飽和食塩水(500mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物にクロロホルム(150mL)を加え不溶物を濾去した。濾液を濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(26.0g)を黄色固体として得た。(収率48%)
【表4】

【0203】
8−メトキシメトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−6−オキサ−1−アザクリセン−5−オン(参考化合物1−1−(5))
8−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−6−オキサ−1−アザクリセン−5−オン(参考化合物1−1−(4)、1.00g、3.25mmol)、クロロジメチルエーテル(420μl、5.53mmol)及び炭酸カリウム(1.35g、9.77mmol)の混合物を無水N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に懸濁し、50℃で一晩攪拌した。放冷後、酢酸エチル(100mL)及びジエチルエーテル(100mL)を加えた。水(150mL、100mL)及び飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(747mg)を黄色固体として得た。(収率66%)
【表5】

【0204】
6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−5−ヒドロキシメチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1−(6))
水素化リチウムアルミニウム(167mg、4.40mmol)を無水テトラヒドロフラン(3mL)に懸濁した。0℃で8−メトキシメトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−6−オキサ−1−アザクリセン−5−オン(参考化合物1−1−(5)、744.1mg、2.12mmol)の無水テトラヒドロフラン(10mL)溶液を滴下し、同温で30分間攪拌した。反応液に酢酸エチル(2mL)及び水(1mL)を順次滴下した後、酢酸エチル(150mL)を加えた。1規定塩酸(6mL)を加えた後、水(100mL、2回)及び飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去することにより標記参考化合物(750.6mg)を淡黄色アモルファスとして得た。(定量的)
【表6】

【0205】
5−ヒドロキシメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1)
6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−5−ヒドロキシメチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1−(6)、746.1mg、2.10mmol)、よう化メチル(131μl、2.10mmol)及び炭酸カリウム(582mg、4.21mmol)の混合物を無水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に懸濁し、50℃で1時間攪拌した。放冷後、酢酸エチル(50mL)及びジエチルエーテル(50mL)を加え希釈した。水(100mL、2回)及び飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(513.2mg)を無色固体として得た。(収率66%)
【表7】

【0206】
以下、市販化合物を使用し、参考化合物1−1の製造方法に準じて、参考化合物1−2を得た。
【表8】

【0207】
参考例2
5−クロロメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物2)
5−ヒドロキシメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1、1.02g、2.76mmol)を無水ジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.490mL、3.52mmol)及び塩化メタンスルホニル(231μL、2.98mmol)を順次加えた。反応液を室温で5時間攪拌した。反応液にクロロホルム(50mL)及び水(50mL)を加えて分配した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(515mg)を橙色アモルファスとして得た。(収率49%)
【表9】

【0208】
参考例3
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物3−1)
5−ヒドロキシメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物1−1、511.7mg、1.39mmol)、5−フルオロ−2−メチルフェノール(182μL、1.67mmol)、トリ−n−ブチルホスフィン(521μL、2.09mmol)、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(526mg、2.08mmol)を無水ベンゼン(8mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌した。反応液にヘキサン(15mL)を加えて、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(411.4mg)を無色アモルファスとして得た。(収率62%)
【表10】

【0209】
以下、参考化合物1−1又は1−2を使用し、参考化合物3−1の製造方法に準じて、参考化合物3−2〜3−9を得た。
【表11−1】

【表11−2】

【表11−3】

【0210】
参考例4
6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物4−1)
5−クロロメチル−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物2、262mg、0.675mmol)、2−メトキシアニリン(84μL、0.74mmol)及び炭酸カリウム(151mg、1.09mmol)の混合物を無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に懸濁し、80℃で一晩攪拌した。放冷後、酢酸エチル(20mL)及び水(20mL)を加えて分配した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(196mg)を黄色アモルファスとして得た。(収率61%)
【表12】

【0211】
以下、参考化合物2を使用し、参考化合物4−1の製造方法に準じて、参考化合物4−2を得た。
【表13】

【0212】
参考例5
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−メトキシメトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物3−1、424mg、0.888mmol)を1,4−ジオキサン(5mL)に溶解し、4規定塩化水素/1,4−ジオキサン(666μL)を加え、室温で一晩攪拌した。酢酸エチル(150mL)を加え希釈した。水(100mL、2回)及び飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(241.7mg)を無色固体として得た。(収率63%)
【表14】

【0213】
以下、参考化合物3−2〜3−9及び4−1〜4−2から選択される化合物を使用し、参考化合物5−1の製造方法に準じて、参考化合物5−2〜5−11を得た。
【表15−1】

【表15−2】

【表15−3】

【表15−4】

【0214】
参考例6
6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−5−[N−(2−メトキシフェニル)−N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)アミノメチル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物6)
6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−10、37.7mg、0.0876mmol)及び炭酸水素ナトリウム(9.5mg、0.113mmol)を1,4−ジオキサン(0.5mL)−水(0.5mL)に溶解し、氷冷下、塩化9−フルオレニルメトキシカルボニル(25.6mg、0.0990mmol)を加えた。反応液を室温で3時間攪拌した後、酢酸エチル(10mL)を加え希釈した。1規定塩酸(10mL)、水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記参考化合物(19.7mg)を無色アモルファスとして得た。(収率34%)
【表16】

【0215】
実施例1
6−(4−ベンゾイルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物1−1)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、25.5mg、0.588mmol)を無水テトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(19.7μl、0.141mmol)及び塩化ベンゾイル(8.2μl、0.071mmol)を加えた。反応液を室温で30分間攪拌した。反応液に酢酸エチル(100mL)を加え希釈した。水(100mL)、飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(26.7mg)を無色固体として得た。(収率63%)
【表17】

【0216】
6−(4−t−ブトキシカルボニルアミノアセトキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物1−2)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、30.2mg、0.070mmol)、Boc−グリシン(15.1mg、0.086mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.4μl、0.18mmol)とO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(35.4mg、0.093mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(10ml)を加え、水(10ml)、飽和食塩水(10ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(35.3mg)を無色アモルファスとして得た。(収率86%)
【表18】

【0217】
6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物1−3)
6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−5−[N−(2−メトキシフェニル)−N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)アミノメチル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物6、17.4mg、0.0267mmol)をジクロロメタン(0.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(10μL、0.072mmol)及び塩化2−フロイル(3.6μL、0.036mmol)を順次加えた。反応液を室温で3時間攪拌した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し無色アモルファス(15.6mg)を得た。得られた無色アモルファス(11.8mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)に溶解し、ピペリジン(15.6μL、0.158mmol)を加えた。反応液を室温で1分間攪拌した後、酢酸エチル(10mL)で希釈した。水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(6.0mg)を無色固体として得た。(収率76%)
【表19】

【0218】
以下、参考化合物5−1〜5−11及び6から選択される化合物を使用し、化合物1−1〜1−3のいずれかの製造方法に準じて、化合物1−4〜1−175を得た。
【表20−1】

【表20−2】

【表20−3】

【表20−4】

【表20−5】

【表20−6】

【表20−7】

【表20−8】

【表20−9】

【表20−10】

【表20−11】

【表20−12】

【表20−13】

【表20−14】

【表20−15】

【表20−16】

【表20−17】

【表20−18】

【表20−19】

【表20−20】

【表20−21】

【表20−22】

【表20−23】

【表20−24】

【表20−25】

【表20−26】

【表20−27】

【表20−28】

【表20−29】

【表20−30】

【表20−31】

【表20−32】

【表20−33】

【表20−34】

【表20−35】

【表20−36】

【表20−37】

【表20−38】

【表20−39】

【表20−40】

【表20−41】

【表20−42】

【表20−43】

【表20−44】

【表20−45】

【表20−46】

【表20−47】

【表20−48】

【表20−49】

【表20−50】

【表20−51】

【表20−52】

【表20−53】

【表20−54】

【表20−55】

【表20−56】

【表20−57】

【表20−58】

【表20−59】

【0219】
(実施例2)
6−(5−アセトキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物2)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(5−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−2、62.5mg、0.14mmol)、トリエチルアミン(154μL、1.11mmol)を無水ジクロロメタン(1mL)に溶解し、無水酢酸(52μL、0.55mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応液にクロロホルム(10mL)を加え、水(10mL)及び飽和食塩水(300mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(56.6mg)を無色アモルファスとして得た。(収率83%)
【表21】

【0220】
(実施例3)
6−(4−アミノアセトキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン・1塩酸塩(化合物3−1)
6−(4−t−ブトキシカルボニルアミノアセトキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物1−2、20.1mg、0.034mmol)を1,4−ジオキサン(0.5mL)に溶解し、4規定塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(34μL)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮することにより標記化合物(17.5mg)を無色固体として得た。(収率98%)
【表22】

【0221】
以下、化合物1−37を使用し、化合物3−1の製造方法に準じて、化合物3−2を得た。
【表23】

【0222】
(実施例4)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−メチルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物4−1)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、61.0mg、0.141mmol)を塩化メチレン(2mL)に溶解し、塩化メタンスルホニル(26μL、0.34mmol)、トリエチルアミン(92μL、0.66mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(58.0mg)を淡桃色固体として得た。(収率82%)
【表24】

【0223】
以下、参考化合物5−1、5−3〜5−6及び5−10〜5−11から選択される化合物を使用し、化合物4−1の製造方法に準じて、化合物4−2〜4−36を得た。
【表25−1】

【表25−2】

【表25−3】

【表25−4】

【表25−5】

【表25−6】

【表25−7】

【表25−8】

【表25−9】

【表25−10】

【表25−11】

【表25−12】

【表25−13】

【0224】
(実施例5)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−メトキシカルボニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物5−1)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、25.0mg、0.058mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(23μL、0.17mmol)、クロロ炭酸メチル(6.8μL、0.088mmol)を加え、室温で20分間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(28.0mg)を無色アモルファスとして得た。(収率99%)
【表26】

【0225】
以下、参考化合物5−1、5−4、5−6及び5−10から選択される化合物を使用し、化合物5−1の製造方法に準じて、化合物5−2〜5−11を得た。
【表27−1】

【表27−2】

【表27−3】

【表27−4】

【0226】
(実施例6)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−フェニルアミノカルボニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物6−1)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、25.0mg、0.058mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解し、トリエチルアミン(19.3μL、0.138mmol)、イソシアン酸フェニル(9.5μL、0.087mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(27.3mg)を無色アモルファスとして得た。(収率86%)
【表28】

【0227】
6−[4−[N−(2−ジメチルアミノエチル)−N−メチルアミノカルボニルオキシ]−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物6−2)
6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−5−[N−(2−メトキシフェニル)−N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)アミノメチル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物6、25.0mg、0.0383mmol)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(62.0mg、0.382mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.5mg、0.004mmol)の混合物を無水テトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、室温で4.5時間攪拌した。N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン(39.2mg、0.383mmol)を加え、60℃で2時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製した。得られた無色アモルファスをN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、ピペリジン(50μL)を加えた。反応液を室温で15分間攪拌した後、酢酸エチル(20mL)で希釈した。水(15mL)及び飽和食塩水(15mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(9.9mg)を無色アモルファスとして得た。(収率47%)
【表29】

【0228】
6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(化合物6−3)
5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(参考化合物5−1、25mg、0.058mmol)をピリジン(1mL)に溶解し、塩化N,Nージメチルカルバモイル(6.9μL、0.075mmol)を加え、100℃で3時間撹拌した。反応液に塩化N,Nージメチルカルバモイル(3.0μL、0.033mmol)を加え、100℃にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(20mL)で希釈した。0.2規定塩酸(75mL)、水(50mL)及び飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目:ヘキサン−酢酸エチル、2回目:トルエンー酢酸エチル)で精製することにより標記化合物(8.5mg)を無色アモルファスとして得た。(収率29%)
【表30】

【0229】
以下、参考化合物5−1、5−3〜5−6及び5−10〜5−11から選択される化合物を使用し、化合物6−1〜6−3のいずれかの製造方法に準じて、化合物6−4〜6−39を得た。
【表31−1】

【表31−2】

【表31−3】

【表31−4】

【表31−5】

【表31−6】

【表31−7】

【表31−8】

【表31−9】

【表31−10】

【表31−11】

【表31−12】

【表31−13】

【0230】
[製剤例]
以下に本化合物を含む一般的な製剤例を示す。
【0231】

1)錠剤(150mg中)
本化合物 1mg
乳糖 100mg
トウモロコシデンプン 40mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 4.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg

上記処方の錠剤にコーティング剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコーン樹脂等の通常のコーティング剤)3mgを用いてコーティングを施し、目的とする錠剤を得ることができる。また、本化合物並びに添加物の種類及び/又は量を適宜変更することで、所望の錠剤を得ることもできる。
【0232】

2)カプセル剤(150mg中)
本化合物 5mg
乳糖 135mg
カルボキシメチルセルロースカルシウム 4.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース 4mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg

本化合物並びに添加剤の種類及び又は量を適宜変更することで、所望のカプセル剤を得ることができる。
【0233】

3)点眼剤(100ml中)
本化合物 100mg
塩化ナトリウム 900mg
ポリソルベート80 500mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量
滅菌精製水 適量

本化合物及び添加物の種類及び/又は量を適宜変更することで、所望の点眼剤を得ることができる。
【0234】
[薬理試験]
1.GR結合活性評価試験
本化合物のGRに対する結合活性を評価するために、偏光蛍光法によるGR受容体競合アッセイを実施した。アッセイにはGR競合アッセイキット(Invitrogen社製、Cat No.P2816)を使用して、本キットに添付のプロットコールに準じて行った。以下にその具体的な方法を記載する。
【0235】
(試薬の調製)
GRスクリーニング緩衝液:10mM リン酸カリウム(pH 7.4)、20mM モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4)、0.1mM エチレンジアミン四酢酸(以下、「EDTA」とする)、5mM ジチオスレイトール(DTT)、0.1mM 安定化ペプチド及び2% ジメチルスルホキシドの緩衝液となるよう調製した。
【0236】
4×GS1溶液:蛍光グルココルチコイドリガンドであるFluormoneTM GS1をGRスクリーニング緩衝液で希釈して、4 nMの溶液を調製した。
【0237】
4×GR溶液:リコンビナントヒトGRをGRスクリーニング緩衝液で希釈して、16nMの溶液を調製した。
【0238】
(被験化合物溶液の調製)
被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解後、GRスクリーニング緩衝液で希釈し、20μMの被験化合物溶液を調製した。
【0239】
(試験方法及び測定方法)
1) 384穴プレートに被験化合物溶液を1ウェルあたり10μLずつ注入し、次いで、4×GS1溶液及び4×GR溶液を1ウェルあたり各々5μLずつ添加した。
【0240】
2) 暗所かつ室温で2-4時間インキュベートした。
【0241】
3) マルチモードプレートリーダーAnalystTM HT(LJL Biosystems社製)を使用し、ブランクとして、被験化合物溶液及び4×GS1溶液に代えてGRスクリーニング緩衝液を含むウェルを用いて各ウェルの蛍光偏光を測定した。
【0242】
4) 被験化合物溶液に代えてGRスクリーニング緩衝液を用いて、他は前記1〜3)と同じ操作を実施し、その結果を陰性対照とした。
【0243】
5) 被験化合物溶液に代えて2mM デキサメタゾンを用いて、他は前記1〜3)と同じ操作を実施し、その結果を陽性対照とした。
【0244】
(GR結合率の計算式)
GR結合率(%)は以下の式により算出した。
【0245】
GR結合率(%) = 100×{1−(被験化合物溶液の蛍光偏光−陽性対照溶液の蛍光偏光)/(陰性対照溶液の蛍光偏光−陽性対照溶液の蛍光偏光)}

(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−3、化合物1−6、化合物1−7、化合物1−8、化合物1−9、化合物1−12、化合物1−13、化合物1−14、化合物1−15、化合物1−17、化合物1−18、化合物1−19、化合物1−25、化合物1−33、化合物1−36、化合物1−38、化合物1−40、化合物1−45、化合物1−48、化合物1−49、化合物1−54、化合物1−55、化合物1−57、化合物1−58、化合物1−68、化合物1−69、化合物1−72、化合物1−81、化合物1−91、化合物1−92、化合物1−95、化合物1−97、化合物1−98、化合物1−99、化合物1−101、化合物1−102、化合物1−104、化合物1−105、化合物1−106、化合物1−107、化合物1−110、化合物1−111、化合物1−114、化合物1−117、化合物1−119、化合物1−122、化合物1−125、化合物1−126、化合物1−128、化合物1−133、化合物1−136、化合物1−137、化合物1−138、化合物1−139、化合物1−141、化合物1−142、化合物1−143、化合物1−144、化合物1−147、化合物1−148、化合物1−151、化合物1−153、化合物1−155、化合物1−156、化合物1−157、化合物1−160、化合物1−162、化合物1−164、化合物1−165、化合物1−166、化合物1−169、化合物1−170、化合物1−171、化合物4−3、化合物4−4、化合物4−5、化合物4−6、化合物4−8、化合物4−11、化合物4−12、化合物4−14、化合物4−18、化合物4−20、化合物4−21、化合物4−26、化合物4−27、化合物4−29、化合物4−30、化合物4−32、化合物4−34、化合物6−3、化合物6−20、化合物6−26、化合物6−27、化合物6−31、化合物6−33、化合物6−35又は化合物6−37を被験化合物として使用した場合の試験結果を以下に示す。
【0246】
それらの化合物は全て64%以上のGR結合率を示した。
【0247】
2.GRアゴニスト活性の評価試験
本化合物のGRアゴニストとしての作用を評価するために、LPS刺激後のヒト角膜上皮細胞株におけるIL-6産生抑制作用を検討した。サンプル中のIL-6産生量の測定にはHTRF法(Boehringer-Ingelheim社製、Cat No.62IL6PEB)を使用し、添付のプロトコールに準じて行った。以下にその具体的な方法を記載する。
【0248】
(試薬の調製)
LPS調製液:LPSをリン酸緩衝生理食塩液(以下、「PBS(-)」とする)に溶解後、培養液で希釈して1 μg/mL LPS溶液を調製した。
【0249】
(被験化合物溶液及びデキサメタゾン(以下、「DEX」とする)溶液の調製)
被験化合物をジメチルスルホキシド(以下、「DMSO」とする)に溶解後、培養液で希釈して100μMの被験化合物溶液を調製した。また、DEXを同様に溶解して100μM DEX溶液を調製し、DEXのIL-6産生抑制率を測定し、Efficacy(%DEX)の算出に用いた。
【0250】
(使用細胞及び培養方法)
使用細胞:ヒト角膜上皮細胞株(HCE-T)(理化学研究所)
培養方法:
1) サブコンフルエントな状態まで増殖したHCE-TをPBS(-)で洗浄、trypsin-EDTA処理により細胞を剥離した。
【0251】
2) SHEM培地(supplemented hormone epithelial medium: 15%FBS、5μg/mL insulin、0.1μg/mL choleratoxin、10ng/mL human EGF、40μg/mL gentamicin含有DMEM/Ham’s F12)を添加し、trypsinを不活性化した。
【0252】
3) 上記懸濁液を回収し、1000rpmで5min遠心後の細胞沈渣を得た。
【0253】
4) 細胞沈渣をSHEM培地で懸濁し、培養フラスコに播種後、CO2インキュベーター(温度:37℃、CO2濃度:5%)内で培養した。本方法により、継代培養を続けた細胞を試験に使用した。
【0254】
(試験方法及び測定方法)
1) 継代培養したHCE-Tを回収し、96穴平底培養プレートに細胞を2.0×104cells/0.1mL/wellずつ播種した。
【0255】
2) 一晩培養した後、培地を除去し、10% FBS-DMEM/Ham’s F12培地を80μL/wellずつ添加した。
【0256】
3) 各被験化合物溶液を10μL/wellずつ添加した。
【0257】
4) LPS溶液を10μL/wellずつ添加した。
【0258】
5) 各被験化合物溶液及びLPS溶液のかわりに10% FBS-DMEM/Ham’s F12培地を添加したものを陰性対照とした。
【0259】
6) 各被験化合物溶液のかわりに1% DMSO含有10% FBS-DMEM/Ham’s F12培地を10μL/wellずつ添加したものを陽性対照とした。
【0260】
7) 4時間の培養終了後、上清を回収し、上清中に遊離しているIL-6量をHTRF human IL-6 Kitを用いて測定した。
【0261】
8) 以下の計算式に従いIL-6産生抑制率を算出した。
【0262】
(IL-6産生抑制率の計算式)
IL-6産生抑制率(%)は以下の式により算出した。
【0263】
IL-6産生抑制率(%) = 100X{1−(各サンプルのIL-6産生量−陰性対照群のIL-6産生量平均値)/(陽性対照群のIL-6産生量平均値−陰性対照群のIL-6産生量平均値)} (%)

さらに、DEX処置群を100としたときのIL-6産生抑制率(Efficacy(%DEX))を算出した。
【0264】
Efficacy(%DEX) = 100X{(各サンプルのIL-6産生抑制率の平均)/(DEX処置群IL-6産生抑制率の平均値)}(%)
(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−3、化合物1−6、化合物1−7、化合物1−8、化合物1−9、化合物1−12、化合物1−13、化合物1−14、化合物1−15、化合物1−17、化合物1−18、化合物1−19、化合物1−25、化合物1−33、化合物1−36、化合物1−38、化合物1−40、化合物1−45、化合物1−48、化合物1−49、化合物1−54、化合物1−55、化合物1−57、化合物1−58、化合物1−68、化合物1−69、化合物1−72、化合物1−81、化合物1−91、化合物1−92、化合物1−95、化合物1−97、化合物1−98、化合物1−99、化合物1−101、化合物1−102、化合物1−104、化合物1−105、化合物1−106、化合物1−107、化合物1−110、化合物1−111、化合物1−114、化合物1−117、化合物1−119、化合物1−122、化合物1−125、化合物1−126、化合物1−128、化合物1−133、化合物1−136、化合物1−137、化合物1−138、化合物1−139、化合物1−141、化合物1−142、化合物1−143、化合物1−144、化合物1−147、化合物1−148、化合物1−151、化合物1−153、化合物1−155、化合物1−156、化合物1−157、化合物1−160、化合物1−162、化合物1−164、化合物1−165、化合物1−166、化合物1−169、化合物1−170、化合物1−171、化合物4−3、化合物4−4、化合物4−5、化合物4−6、化合物4−8、化合物4−11、化合物4−12、化合物4−14、化合物4−18、化合物4−20、化合物4−21、化合物4−26、化合物4−27、化合物4−29、化合物4−30、化合物4−32、化合物4−34、化合物6−3、化合物6−20、化合物6−26、化合物6−27、化合物6−31、化合物6−33、化合物6−35又は化合物6−37を被験化合物として使用した場合のIL-6産生抑制作用(%DEX)を表I−1、表I−2に示す。
【表I−1】

【表I−2】

【0265】
[表I]
表I−1、表I−2に示したとおり本化合物は優れたIL-6産生抑制作用を示した。よって、本化合物はGRアゴニストとして使用でき、炎症性疾患、特に前眼部若しくは後眼部炎症性疾患並びに炎症性の骨・関節疾患の予防又は治療剤として有用である。
【0266】
3.アレルギー性結膜炎モデルにおける血管透過性亢進抑制効果
本化合物の抗アレルギー作用を評価するため、マウスのアレルギー性結膜炎モデルに対する本化合物の血管透過性亢進抑制効果を検討した。尚、本効果は基剤投与群(コントロール群)の色素漏出量と被験化合物投与群の色素漏出量とから算出した。
【0267】
(被験化合物懸濁溶液の調製)
被験化合物に0.5%ポリソルベート80/生理食塩液を加えて、1%(W/V)の被験化合物懸濁液を調製した。
【0268】

(アレルギー性結膜炎モデルの作製及び評価方法)
1) 水酸化アルミニウムゲル吸着オブアルブミン(20μg/mL)を生理食塩液に溶解し、6週齢の雄性BALB/c系マウスの腹腔内に500μLずつ注射し、能動感作を行った。
【0269】
2) 感作6日目に再度水酸化アルミニウムゲル吸着オブアルブミン(20μg/mL)を500μLずつ注射して追感作を行った。
【0270】
3) 初回感作から11日目、12日目、13日目、14日目及び15日目に、オブアルブミン15%(W/V)含有50%グリセロール溶液を2μL/眼ずつマウスの右眼に点眼投与して、アレルギー性結膜炎を惹起させた。
【0271】
4) 感作15日目のオブアルブミン点眼投与の3時間前、1時間前及び15分前(合計3回)に、被験化合物懸濁溶液を、上記マウスの右眼にそれぞれ2μL/眼ずつ点眼投与した。なお、基剤投与群(コントロール群)には被験化合物懸濁溶液に代えて0.5%ポリソルベート80/生理食塩液を用いた。
【0272】
5) 感作15日目のオブアルブミン点眼直前に0.1%Evans Blue溶液をマウスの尾静脈より注射し、オブアルブミン点眼30分後に色素漏出部位であるマウスの右眼周辺を摘出し、色素抽出液にて色素を抽出した。ついで、抽出した色素の吸光度を測定し、得られた吸光度より色素漏出量を算出し、計算式1によりアレルギー性結膜炎に伴う血管透過性亢進に対する被験化合物投与群の血管透過性亢進抑制率を算出した。
【0273】
(計算式1)
被験化合物投与群の血管透過性亢進抑制率(%) = (1-Ax/Ao)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の色素漏出量
Ax: 被験化合物投与群の色素漏出量

(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−7、化合物1−12、化合物1−13、化合物1−18、化合物1−72、化合物1−97、化合物1−102、化合物1−105、化合物1−136、化合物1−137、化合物1−138、化合物1−139又は化合物4−18を被験化合物として使用した場合の血管透過性亢進抑制率(%)を表IIに示す。
【表II】

【0274】
表IIに示されるように、本化合物は血管透過性亢進阻害効果を有する。よって、本化合物は前眼部炎症性疾患の予防又は治療剤として有用である。
【0275】
4.脈絡膜血管新生阻害効果の評価試験
薬物の脈絡膜血管新生阻害効果を評価する一般的な方法の一つとして、ラット脈絡膜血管新生モデルを用いた新生血管発現試験が知られており、その試験方法がGraefe’s Arch. Cli. Exp. Ophthalmol., 235,313-319(1997)に報告されている。そこで、前記文献記載の方法に準じて、本化合物の新生血管発現試験を行い、基剤投与群(コントロール群)の新生血管発現率に対する本化合物投与群の新生血管発現率の割合を算出して、それを指標に本化合物の脈絡膜血管新生阻害効果を評価した。
【0276】
(被験化合物懸濁溶液の調製)
点眼投与の場合は、被験化合物に0.5%ポリソルベート80/生理食塩液を加えて懸濁し、1%(W/V)の被験化合物懸濁液を調製した。結膜下投与の場合は、被験化合物に0.5%硬化ヒマシ油/生理食塩液を加えて懸濁し、20mg/mLの被験化合物懸濁液を調製した。
【0277】
(レーザー誘発ラット脈絡膜血管新生モデルの作製)
1) ラット(Brown Norway雄性ラット、7-8週齢、体重140-240g)に5%塩酸ケタミン注射液と2%塩酸キシラジン注射液の7 : 1混合液(1mL/kg)を筋肉内投与し、全身麻酔した。
【0278】
2) トロピカミド・塩酸フェニレフリン点眼液(商品名:ミドリンP)を点眼して散瞳させた後、クリプトンレーザー光凝固装置を使用して、ラットのブルーフ膜を光凝固した。
【0279】
尚、レーザー照射は、眼底後局部の太い網膜血管を避け、その焦点を網膜深層に合わせて、1眼につき8-9ヶ所散在状に実施した。また、その光凝固の条件は、スポットサイズ100μm、出力100mM、凝固時間0.1秒とした。
【0280】
3) 光凝固後、眼底撮影を行い、光凝固(レーザー照射)部位を確認した。
【0281】
(試験方法及び測定方法)
1) 点眼投与の場合は、レーザー照射日(1日目)から8日目まで、被験化合物懸濁溶液を1日4回、連日点眼投与した。結膜下投与の場合は、レーザー照射直後に1回50μLを注射した。
【0282】
2) 基剤投与群(コントロール群)として被験化合物懸濁溶液に代えて、0.5%ポリソルベート80/生理食塩液又は0.5%硬化ヒマシ油/生理食塩液を使用し、他は1)と同じ方法で試験を行い、その結果をコントロールとした。
【0283】
(評価方法)
1) 光凝固7日目に10%フルオロセイン水溶液0.1mLをラットの尾静脈から注入して、蛍光眼底造影を実施した。
【0284】
2) 次いで、蛍光眼底造影で蛍光の漏出が認められなかったスポットを陰性、蛍光漏出が認められたスポットを陽性とし、若干の蛍光漏出が認められる光凝固部位は、それが2ヶ所存在した時に陽性と判断した。
【0285】
3) 計算式1に従って新生血管発現率を算出した。各投与群の新生血管発現率から計算式2に従い、基剤投与群に対する被験化合物投与群の新生血管発現率の割合を算出した。
【0286】
(計算式1)
新生血管発現率(%) = (陽性光凝固部位数/全光凝固部位数)×100
(計算式2)
被験化合物投与群の新生血管抑制率(%) = (1-Ax/Ao)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の新生血管発現率
Ax: 被験化合物投与群の新生血管発現率

(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−9、化合物1−12、化合物1―13、化合物1−14、化合物1−17、化合物1−19、化合物1−25、化合物1−33、化合物1―49、化合物1−72、化合物4−5、化合物4−8、化合物4−18、化合物6−3、化合物6―31又は化合物6−35を被験化合物として使用した場合の新生血管抑制率(%)を表IIIに示す。
【表III】

【0287】
表IIIに示されるように、本化合物は基剤に比べて新生血管を抑制し、脈絡膜血管新生阻害効果を有する。よって、本化合物は後眼部炎症性疾患の予防又は治療剤として有用である。
【0288】
5.角膜障害の治癒効力試験
薬物のドライアイに伴う角膜障害の改善効果を検討するため、雄性SDラットを用い、Fujiharaらの方法(Invest. Ophthalmol. Vis. Sci 42(1):96−100 (2001))に準じ、角膜障害モデルを作製した。角膜障害モデル作成後、村上らの方法(あたらしい眼科 21(1):87-90(2004))に準じて、角膜障害の改善率を判定した。
【0289】
(被験化合物懸濁溶液の調製)
被験化合物にポリソルベート80や一般的な添加剤を含む基剤を加えて、0.03%(W/V)の被験化合物懸濁液を調製した。
【0290】
(ドライアイに伴う角膜障害モデルの作製及び評価方法)
1) 雄性SDラットを用い、ソムノペンチルを投与して全身麻酔を施した後、眼窩外涙腺を摘出し、2ヶ月かけて角膜障害を誘発させた。
【0291】
2) 被験化合物懸濁液を両眼に1日6回、14日間点眼した。なお、コントロール群には基剤を同様に点眼した。
【0292】
3) 点眼開始14日後、角膜の障害部分をフルオレセインにて染色した。角膜の上部、中間部及び下部のそれぞれについて、フルオレセインによる染色の程度を下記の基準に従ってスコア判定し、それらのスコアの合計の平均値を算出した。なお、0、1、2、3の各スコア間に中間値として0.5を設けた。
【0293】
《判定基準》
0:染色されていない
1:染色が疎であり、各点状の染色部分は離れている
2:染色が中程度であり、点状の染色部分の一部が隣接している
3:染色が密であり、各点状の染色部分は隣接している

(計算式)
被験化合物投与群の改善率(%) = (Ao-Ax)/(Ao-An)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の角膜障害スコア平均値
Ax: 被験化合物投与群の角膜障害スコア平均値
An: 正常ラットの角膜障害スコア平均値

(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−12、化合物1―13、化合物1−72又は化合物4−18を被験化合物として使用した場合の角膜障害改善率(%)を表IVに示す。
【表IV】

【0294】
表IVに示されるように、本化合物は基剤に比べて角膜障害改善効果を有する。よって、本化合物はドライアイなどに伴う角膜障害の予防又は治療剤として有用である。
【0295】
6.アトピー性皮膚炎モデルにおける血管透過性亢進抑制作用
本化合物のアトピー性皮膚炎に対する作用を評価するため、マウスのアトピー性皮膚炎モデルとして報告されているNagaiらの手法(J. Pharmacol. Exp. Ther., 283: 321-327 (1997))に修正を加えた方法で血管透過性亢進抑制効果を検討した。尚、本効果は基剤投与群(コントロール群)の色素漏出量と被験化合物投与群の色素漏出量とから算出した。
【0296】
(被験化合物軟膏の調製)
被験化合物に白色ワセリンを加えて、1%(W/W)の被験化合物軟膏を調製した。
【0297】
(アトピー性皮膚炎モデルの作製および評価方法)
1) 週に1回、4週間にかけて5回、マウスの両耳介の両面に0.15%DNFB溶液25μLを塗布して皮膚炎を惹起した。
【0298】
2) 被験化合物軟膏を初回DNFB塗布の前日から5回目塗布前日までの間、週5回、計21回、マウス耳介の片面あたり25μLずつ両耳介の両面に塗布することにより投与した。なお、基剤投与群(コントロール群)には白色ワセリンを同様に塗布することにより投与した。
【0299】
3) 5回目のDNFB溶液塗布直後、マウスに0.2%Evans Blue溶液を尾静脈より注射し、色素尾静脈注射2時間後、色素漏出部位であるマウスの耳介を摘出し、色素抽出液にて色素を抽出した。ついで、抽出した色素の吸光度を測定し、得られた吸光度より漏出色素量を算出し、計算式1によりアトピー性皮膚炎に伴う血管透過性亢進に対する被験化合物投与群の血管透過性亢進抑制率を算出した。
【0300】
(計算式1)
被験化合物投与群の血管透過性亢進抑制率(%) = (1-Ax/Ao)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の色素漏出量
Ax: 被験化合物投与群の色素漏出量

(試験結果及び考察)
試験結果の一例として、化合物1−12、化合物1―13、化合物1−72又は化合物4−18を被験化合物として使用した場合の血管透過性亢進抑制率(%)を表Vに示す。
【表V】

【0301】
表Vに示されるように、本化合物は基剤に比べてアトピー皮膚炎に伴う血管透過性亢進阻害効果を有する。よって、本化合物はアトピー性皮膚炎などの皮膚炎の予防又は治療剤として有用である。
【産業上の利用可能性】
【0302】
本発明はグルココルチコイド受容体アゴニスト、そのグルココルチコイド受容体アゴニストを有効成分として含有する医薬組成物、そのグルココルチコイド受容体アゴニストを有効成分として含有する炎症性疾患の予防又は治療剤及びそのグルココルチコイド受容体アゴニストを有効成分として含有する眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤として有用であり、特に角膜炎、角結膜炎、結膜炎、眼瞼炎、眼球乾燥症候群(「ドライアイ」とも呼ばれる)、アレルギー性結膜炎、前部ぶどう膜炎、前眼部の手術後炎症、眼組織移植拒絶反応による炎症等の前眼部炎症性疾患及び/又は加齢黄斑変性(初期加齢黄斑変性、萎縮型加齢黄斑変性及び/又は滲出型加齢黄斑変性)、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、血管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝子体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈閉塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外傷を起因とした炎症や変性、後眼部の手術後炎症、網膜炎、ぶどう膜炎、強膜炎、視神経炎等の後眼部炎症性疾患の予防又は治療剤として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【化1】


[R1は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;
【化2】


2は−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO)−R10、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示し;
2−O−は、ベンゼン環Aの4又は5位に置換し;
3は低級アルキル基を示し;
4、R5、R6又はR7は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はホルミル基を示し;
m、n、p又はqは、0、1又は2を示し;
m、n、p又はqが2を示す場合、各R4、R5、R6又はR7は同一又は異なっていてもよく;
8、R9、R10又はR11は、置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;
12及びR13は同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は複素環基を示す。]
【請求項2】
一般式(1)において、
1が下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;
【化3】


2が−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO)−R10、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示し;
2−O−がベンゼン環Aの4又は5位に置換し;
3が低級アルキル基を示し;
4がハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はニトロ基を示し;
5がハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し;
6がハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し;
7がハロゲン原子又は低級アルキル基を示し;
m、n又はpが1又は2を示し、
m、n又はpが2を示す場合、各R4、R5又はR6は同一又は異なっていてもよく;
qが1を示し;
8が置換基を有してもよい低級アルキル基、低級アルケニル基、低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し;
9が置換基を有してもよい低級アルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し;
10又はR11が、置換基を有してもよい低級アルキル基又は低級シクロアルキル基を示し;
12及びR13が同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は複素環基を示す請求項1記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項3】
一般式(1)において、
1が下記一般式(2a−1)、(2a−2)、(2a−3)、(3a−1)、(3a−2)、(4a−1)、(4a−2)、(4a−3)、(5a−1)又は(5a−2)を示す請求項1又は2記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【化4】

【請求項4】
一般式(1)において、
1が下記一般式(2a−1)、(2a−2)、(2a−3)、(3a−1)、(3a−2)、(4a−2)又は(5a−1)を示す請求項3記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【化5】

【請求項5】
一般式(1)において、
2が−(CO)−R8、−(CO)O−R9、−(SO2)−R11又は−(CO)NR1213を示す請求項1又は2記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項6】
一般式(1)において、
2が−(CO)−R8又は−(SO2)−R11を示す請求項5記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項7】
一般式(1)において、
2が−(CO)−R8を示す請求項6記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項8】
一般式(1)において、
3がメチル基を示す請求項1又は2記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項9】
一般式(1)において、
2−O−がベンゼン環Aの4位に置換している請求項1又は2記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項10】
・6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ブチリルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−イソブチリルオキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−フェニルアセトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[5−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−5−プロピオニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−5−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−アセトキシベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チアゾール−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(5−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メトキシカルボニルベンゾイルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(6−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−t−ブチルカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−クロロピリジン−4−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[4−(3−フルオロピリジン−4−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ベンゾイルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(3−メトキシカルボニルベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(4−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(6−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(4−メチルベンゾイルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(4−クロロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ベンゾイルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(チオフェン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(フラン−3−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルチオベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メチルピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(チアゾール−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(4−メトキシベンゾイルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−ブロモチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(ピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−ブロモチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−6−[4−(フラン−2−イルカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−イソプロピルカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(2−アセトキシベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−メトキシピリジン−3−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(4−フルオロベンゾイルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(2−ニトロベンゾイルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(3−メチルフラン−2−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−(4−イソプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ブチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(2−メトキシ−4−メチルスルホニルオキシフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェニルアミノメチル)−6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(3,3,3−トリフルオロプロピルスルホニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(2−メトキシ−4−プロピルスルホニルオキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−イソプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−シクロペンチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−エチルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−シクロプロピルスルホニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−[N−(2−ジメチルアミノエチル)−N−エチルアミノカルボニルオキシ]−2−メトキシフェニル]−5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[4−(4−クロロフェニルアミノカルボニルオキシ)−2−メトキシフェニル]−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・5−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシメチル)−6−[2−メトキシ−4−(モルホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、
・6−[2−メトキシ−4−(モリホリン−4−イルカルボニルオキシ)フェニル]−5−(2−メトキシフェニルアミノメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、及び
6−(4−ジメチルアミノカルボニルオキシ−2−メトキシフェニル)−5−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニルオキシメチル)−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンからなる群より選択される化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体アゴニスト。
【請求項11】
請求項1〜10記載のグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項12】
請求項1〜10記載のグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する炎症性疾患又は免疫疾患の予防又は治療剤。
【請求項13】
請求項1〜10記載のグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する眼炎症性疾患又は皮膚炎の予防又は治療剤。
【請求項14】
眼炎症性疾患が前眼部炎症性疾患である請求項13記載の予防又は治療剤。
【請求項15】
前眼部炎症性疾患が、眼球乾燥症候群又はアレルギー性結膜炎である請求項14記載の予防又は治療剤。
【請求項16】
眼炎症性疾患が後眼部炎症性疾患である請求項13記載の予防又は治療剤。
【請求項17】
後眼部炎症性疾患が、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症又は糖尿病黄斑浮腫である請求項16記載の予防又は治療剤。
【請求項18】
皮膚炎がアトピー性皮膚炎である請求項13記載の予防又は治療剤。
【請求項19】
請求項1〜10記載のグルココルチコイド受容体アゴニストの少なくとも1つを有効成分として含有する自己免疫疾患の予防又は治療剤。

【公開番号】特開2009−298775(P2009−298775A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115070(P2009−115070)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(000177634)参天製薬株式会社 (177)
【Fターム(参考)】