説明

膜材料の触媒被膜

グリーン膜及びその後の焼結に供して作成される多孔被覆高密度焼結セラミック膜であって、前記膜は、塗布とそれに続く熱処理によって作成される特定の濃度の貴金属を含むセラミック材料で被覆されており、被覆中0.2乃至5質量%の貴金属が含まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリーン膜を焼結に供して作成できる被覆高密度焼結セラミック膜に関連する。この膜は、塗布とそれに続く熱処理によって作成できる、特定の濃度の貴金属を含むセラミック材料で被覆されている。膜の被覆は膜を通過する酸素移動率の大幅な改良をもたらし、従って特許を請求している膜リアクタの酸素富化をもたらす。
【0002】
酸素を透過するセラミック膜は、特に高温処理に利用できる。これらは例えば酸素回収における低温空気分離の費用効果の高い代替方法となり、下記の反応式に従ってメタンなどの炭化水素の部分酸化による合成ガスの生産に使用できる。
(1) 2CH + O → 2CO + 4H
【0003】
その他のアプリケーションは、例えば独国特許第102005006571A1号に記載されている酸素富化空気の回収、炭化水素又は炭化水素派生物の酸化的脱水素化、メタンのC2+への酸化カップリング及び水と亜酸化窒素の分解として説明されている。
【0004】
酸化反応は、当該技術分野で周知であるように、酸素イオン伝導性及び電子伝導性(混合伝導)性セラミック材料の混合伝導性膜によって2つの区画又は部分に分けたリアクタが使用される。例えば、国際公開公報2006/081959A1号では800℃を超える温度で酸素又は電子を選択的に伝導する能力を示す気密膜が基礎をなしている。作動中、膜の一方(供給側)の側には酸素供給ガス又は混合ガスが供給されるのに対して、膜の反対側(透過)には被酸化溶媒体が供給される。このような膜リアクタとこれらの作動プロセスが例えば米国特許第5,820,655A号、独国特許第102005005464号、独国特許第102005006571号及び独国特許第102006060171号に記載されている。
【0005】
酸素の透過は高分圧側(供給サイド、基質チャンバ)から低分圧側へ生ずる。膜を通るイオン状酸素の移動は式(2)に従い;
(2)O + 4e → 2O2−
これにより供給ガス(供給ガス、基質ガス)から酸素の高度な選択的分離がなされ、この酸素は、式(3)によって窒素又は希ガスといった不純物がない透過ガスが得られる。
(3)2O2− → O2 + 4e
この酸素は式(1)によって反応して、一定の酸素消費を考慮して酸素透過用推進勾配が維持される。
【0006】
膜組成とは別に、酸素の透過速度は作動条件にかなり依存している。(T.Schiestel,M.Kilgus,S.Peter,K.J.Capary,H.Wang,J.Caro,Journal of Membrane Science 2005,258,1−4)。ここで、温度は一般的に酸素透過速度に対し指数関数的な影響を与えるため特に重要である。
【0007】
当該技術分野で知られているように、典型的な膜材料は、例えばペロブスカイト構造(ABO)又は、ペロブスカイト関連構造物、蛍石構造(AO)、アウリビリウス構造([Bi][An−1])又はブラウンミレライト構造(A)の群からのものである。酸素伝導性材料又は材料種として文献に列挙されているシステムの典型的な例はLa1−x(Ca、Sr、Ba)Co1−yFe3−δ,Ba(Sr)CoFe3−δ,Sr(Ba)Ti(Zr)1−x−y,CoFe3−δ,La1−xSrGa1−yFe3−δ,La0,5Sr0,5MnO3−δ,LaFe(Ni)O3−δ,La0,9Sr0,1FeO3−δ又はBaCoFeZr1−x−y3−δ(A.Thursfieldら,Journal of Material Science 2004,14,275−285;Y.Teraokaら,Chemistry Letters 1985,1743−1746;Y.Teraokaら,Solid State Ionics 1991,48,207−212;J.Tongら,Journal of Membrane Science 2002,203,175−189)である。
【0008】
これらの膜材料に含まれるアルカリ土類元素又はこれらの酸化物はCOの存在下において発熱的全酸化による炭酸塩の形成に影響しやすいので、合成ガス生産用のパワープラント又はプラントではこれらの膜材料によるアプリケーションは困難である。この炭酸塩は膜構造中に沈着し膜をブロックし、従って高温であっても膜の酸素移動率に実質的な影響を与え、更なる経済的な運用を損なう。
【0009】
これらの不利な点を考慮して、このような弱点を取り除く努力が繰り返されてきた。いくつかの例を以下に挙げる。
【0010】
米国特許4,791,079号は炭化水素の酸化に使用する2層から成る膜を請求しており、第1層は不透過性の酸素イオン伝導性及び電子伝導性セラミック膜から成り、第2層は触媒を含む多孔のセラミック材料でできている。第1層は77乃至88モル%の酸化ジルコニウム、10乃至13モル%の酸化安定剤及び1乃至10モル%のV−B族又はVI−B族の酸化物若しくは酸化チタンから成る。ナトリウム含有酸化マンガン複合体とリチウム含有酸化マンガン複合体が第2層の適切な触媒として引用されている。
【0011】
独国特許69026752T2号は、1乃至75容量部の電子伝導相と25乃至99容量部のイオン伝導相から成るガスに対して不透過性の多相混合物によって特徴づけられる固相多成分膜を請求しており、電子伝導相は銀、金、プラチナ、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、酸化ビスマス、プラセオジム−酸化インジウム混合物、セリウム−酸化ランタン混合物、ニオビウム−酸化チタン混合物、マグネシウム−酸化ランタンクロム混合物、又はYBaCuを含んでいる。更に、この第1の膜は、触媒によって被覆してもよいと説明されている。後者は、固相膜の表面を覆うフィルムであってもよく、固相膜の表面へ分散又は混合させた膜、又はセル膜の表面近傍を占める個別の粒子若しくは線維の形でもよい。ここで希少金属については言及していない。
【0012】
米国特許第6,010,614号は、ペロブスカイト構造を有しており、選択的に触媒を混合した多孔層を設けた膜や、ペロブスカイト構造から成る膜について述べており、この目的のための貴金属が提案されている。この貴金属の濃度範囲は、別の多孔性触媒をドープした層ではなく、(Pd)0.5/(YSZ)0.5などの二相の金属−金属酸化物の組み合わせの使用についてのみ述べられている。
【0013】
この技術分野について記載された状況に基づき、改良された長期安定性、高い機械的安定性、及び高い酸素透過特性をCOが安定な膜に対する通常の膜のアプリケーションに特異な性質を改良する。これを提供することが本発明の目的である。
【0014】
驚くことに、当該技術分野において周知である通常の高密度焼結セラミック膜を、極めて明確に規定された濃度幅の貴金属を含むセラミック材料で被覆することが酸素透過率と長期安定性によく作用することが発見された。当業者は、むしろ高い貴金属濃度が特性の改良を常に伴うと予想するであろう。しかし、過剰又は過少の貴金属濃度は酸素移動率に悪影響を与える。
【0015】
本発明はグリーン膜とその後の焼結させてからつくる多孔被覆化高密度焼結セラミック膜であって、特定濃度の貴金属を含むセラミック材料であって、塗布した後に熱処理を行って、0.2乃至5質量%の濃度の貴金属を含むセラミック材料で被覆したセラミック膜に関する。
【0016】
本記載において、高密度焼結セラミック膜は緊密な膜として考えられ、1バールの酸素差圧において膜に残った孔構造を通過するガスの量は、作動条件におけるイオン伝導によるガス透過量の30%未満であり、好ましくは5%未満である。作動条件は600℃乃至1000℃の温度と80乃至200ml/分の酸素含有供給ガスであると理解され、混合物ガスからの酸素分離及び/又は酸化反応の実行に使用する。酸素含有供給ガスの典型的な圧力は10−2乃至100バールであり、好ましくは1乃至80バールであり、特に2乃至10バールである。各ケースについて選択される作動条件は、行われるそれぞれの反応に依存よって異なり、当業者のルーチン試験によって決定できる。
【0017】
本発明では、非焼結膜をグリーン膜と呼ぶ。
【0018】
本発明の有利な実施態様では、高密度焼結セラミック膜の多孔被覆が、好ましくは2.5乃至5質量%、特に好ましくは3.8乃至4.5質量%の濃度の貴金属を含む。
【0019】
高密度焼結セラミック膜の多孔被覆は、銀、ルテニウム、プラチナ及びパラジウム又はこれらの貴金属の混合物から成る群から選択される貴金属を含む。特に好ましくは、この多孔被覆が貴金属パラジウムを含む。
【0020】
本発明の好ましい実施態様では、高密度焼結セラミック膜の多孔被覆は3乃至10μmの厚さを有する。
【0021】
更なる実施態様では、多孔被覆高密度焼結セラミック膜はペロブスカイト構造又はブラウンミライト構造又はアウルビリウス構造を有する酸化物セラミックスから形成される。酸化物セラミックスは、好ましくはぺロブスカイト構造ABO3−δを有し、ここでAは2価カチオンを意味し、Bは3価又はそれ以上のカチオンを意味し、Aのイオン半径はBのイオン半径よりも大きく、δは0.01乃至0.9の数字であり、好ましくは0.7乃至0.9であり、A及び/又はBは異なるカチオンの混合物であってもよい。
【0022】
タイプAのカチオンは、周期表の2族、11族、12族又はランタニド族の化学元素又はこれらのカチオンの混合物、好ましくはMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Cu2+、Ag2+、Zn2+、Cd2+及び/又はランタニドから有利に選択され、タイプBのカチオンは、周期表の3族乃至10族の元素、及び/又はランタニド族、15族の金属から選択されるか、又はこれらのカチオンの混合物であり、好ましくはFe3+、Fe4+、Ti3+、Ti4+、Zr3+、Zr4+、Ce3+、Ce4+、Mn3+、Mn4+、Co2+、Co3+、Nd3+、Nd4+、Gd3+、Gd4+、Sm3+、Sm4+、Dy3+、Dy4+、Ga3+、Yb3+、Al3+、Bi4+又はこれらのカチオンの混合物である。
【0023】
本発明の特に好ましい実施態様において、酸化物セラミックスはBaCoFeZr3−δから成り、ここでa+b+c=1であり、δは0.01乃至0.9の数字であり、好ましくは0.7乃至0.9である。
【0024】
高密度焼結セラミック膜の多孔被覆の酸化物セラミックスは、選択的に高密度焼結セラミック膜の酸化物セラミックスと異なっている。特に好ましい実施態様において、高密度焼結セラミック膜の多孔質にコーティングしている酸化物セラミックスは、BaCoFeZrNdO3−δから成り、ここでa+b+c+d=1であり、d=0.01乃至0.5であり、δは0.01乃至0.9の数字であり、好ましくは0.7乃至0.9であり、Nは貴金属を表わしている。
【0025】
本発明の好ましい実施態様において多孔被覆高密度焼結セラミック膜は、ランダムな断面形状のグリーン中空糸からつくった中空糸タイプのものであり、次いで焼結される。焼結した状態では、この被覆高密度焼結セラミック膜は、非線型のアーチ型又は湾曲型形状であり、前記中空糸は、貴金属を含むセラミック材料で多孔被覆されており、この材料を塗布し、次いで熱処理を行って作成される。有利な実施態様では、円形断面形状の前記中空糸が、0.1mm乃至5mmの外形及び0.01mm乃至4.5mmの内径を有する。
【0026】
本記載において中空糸は、中空の内部空間と、外径、すなわち直径、又は任意であるその他の縦長の寸法を有する構造であると理解される。中空糸は、例えば正方形、楕円形又は特に円形などの所望の任意の断面でよい。
【0027】
中空糸は独国特許第10205005464B4号に記載されているように、結合部を形成するように焼結することがきる。次いで、この結合部を膜モジュールを形成するように接合する。これらのシステムはガス分離だけでなく膜リアクタ成分としてなど特に高温でのアプリケーションに適している。
【0028】
乾燥又は湿式紡糸又は溶解紡糸プロセスといった中空糸の作成に使用する紡糸プロセスは紡糸プロセスのソリューションになりうる。
【0029】
本発明において請求する多孔被膜高密度焼結セラミック膜に関連する生産プロセスは:
a)セラミック材料の成分を水に溶かし、これらをEDTA(エチレンジアミン四酢酸)とクエン酸と共にEDTA:クエン酸:金属カチオン比1:1.5:1で撹拌し、pHを9に調節するステップと、
b)100℃乃至200℃の範囲の温度の熱供給下で縮合させ、ゲルを形成するステップと、
c)700℃に達する温度で1乃至2時間ゲルを熱処理し、アモルファス粉末を形成するステップと、
d)アモルファス粉末を800℃乃至1100℃の温度範囲で、2℃乃至5K/分の連続的な温度上昇で8乃至10時間焼結するステップと、
e)前記粉末を100乃至200kNで10乃至25分間プレスし、次いでグリーン膜を押出成形するステップと、
f)1000℃乃至1400℃の大気において、2乃至5K/分の連続的な温度の上昇又は下降で8乃至16時間の非加圧焼結をし、セラミック膜を形成するステップと、
g)貴金属を含んだセラミック材料を溶かし、クエン酸中でステップa)乃至d)に従って処理し、次いで、すりつぶし、水を含んだ塊(aqueous mass)を形成するステップと、
h)水を含んだ塊をf)に従って作成した前記セラミック膜上に塗布するステップと、
i)1000℃乃至1100℃で0.5乃至1.5時間熱処理し、多孔被覆の貴金属を1乃至5質量%で混合するステップと、
を具えている。
【0030】
本発明は、膜リアクタを、少なくとも1の透過チャンバ(透過ガスチャンバ)と少なくとも1の基質チャンバ(供給ガスチャンバ)に分割する少なくとも1の多孔被覆高密度焼結セラミック膜から成る選択的なガス分離用の膜リアクタも同様に網羅しており;酸素及び/又は酸素放出化合物を含む供給ガス(供給ガス、基質ガス)の少なくとも1の供給ラインであって、当該供給ラインは基質チャンバに連結しており;酸素及び/又は少なくとも酸素放出化合物を使い果たした供給ガスの少なくとも1の排出ラインであって、当該排出ラインは基質チャンバに連結しており;必要に応じて、少なくとも1の反応物を含む必要に応じた少なくとも1のパージガスであり;この供給ラインは透過チャンバに連結しており;及び、酸素、酸素含有混合ガス及び/又は被酸化反応物を含むパージガスの少なくとも1の排出ラインであって、この供給ラインは透過チャンバに連結している。
【0031】
この膜リアクタは、ガス混合物、特に空気から、好ましくは酸素といったガス成分の分離に有利に使用される。分離酸素は、その後のガス層における酸化反応に適切に使用される。この酸化反応は、合成ガス生産のための炭化水素化合物ガス混合物の部分酸化、又は炭化水素の酸化的脱水素化、又はメタンの酸化カップリングでもある。
【0032】
分離した酸素は代替的にパワープラントアプリケーションに使用しうる。例えば、COと水蒸気とも呼ばれる低COを供給するパワープラントに関連している。これらのシステムでは、分離される酸素は、酸素がわずかにでも存在していれば供給ガスとして空気を使用し供給される。透過酸素は燃焼室の高温排気ガスの一部、特にCOと水蒸気から取り除かれる。酸素に富むこの排気ガスは、燃焼室に酸化剤としてフィードバックされる。したがって、酸素燃焼プロセスにおいて燃焼排気は主にCOと水蒸気から成る。燃焼室の下流では、排気ガスの一部から酸素の回収に必要のない水が分離され、残りのCOは例えば、先の天然ガスや油製品の部分に貯蔵され、この貯蔵によってパワープラントの作動によるCO排出を阻止する。
【0033】
どのような酸素及び/又は酸素放出化合物を含むガスでも供給ガスとして使用しうる。実施例は、水蒸気、窒素酸化物であるNO又はNO等、CO又はCOといった炭素酸化物、SOといった硫黄酸化物である。供給ガスとしての空気に特定の選好が与えられている。供給ガスの酸素含量は、一般的に、少なくとも5体積%である。酸素放出成分の実施例は、水蒸気、NO又はNOといった窒素酸化物、CO又はCOといった炭素酸化物、SOといった硫黄酸化物であり、ここでx=1乃至3である。
【0034】
いかなるタイプのガスでもパージガスとして使用してよく、提供された膜中の酸素分圧勾配を維持できる。変形例では、例えば大気といった酸素含有及び窒素含有ガスを使用する。別の変形例では、易酸化性成分を含むガスを使用し、必要に応じて酸素と窒素を組み合わせる。パージガスは水蒸気及び/又は二酸化炭素の他に、飽和及び/又は不飽和脂肪族、及び/又は脂肪族、及び/又は芳香族及び/又は芳香脂肪族炭化水素といった不活性及び/又は易酸化性を含んでもよい。パージガスとして炭化水素の使用が特に好ましい。
【0035】
多孔被覆化高密度焼結セラミック膜の生産プロセスは後述する例示的な態様で詳しく述べる。この実施例では、具体的にはBaCoFeZr3−δ及びBaCoFeZr3−δが生産され、ここでNはパラジウムを表しており、後述するこのタイプの膜組成はBCFZ及びBCFZ−Pdと呼ばれる。
【0036】
Ba(NO、ZrO(NO、Co(NO及びFe(NOの他に、必要に応じてPd(NOを水溶液に溶解し、得られた水溶液をEDTA(エチレンジアミン四酢酸)とクエン酸と共に、EDTA:クエン酸:金属カチオン比を1:1.5:1で撹拌し、NHOHによってpHを9に調節する。この方法は、確立したプロセスでありShaoら,J.Membr.Sci,2000,172−177に開示されている。次いで、この溶液を一定速度で撹拌しながら100℃乃至200℃の温度範囲に加熱し、ゲルが形成される。ゲルを700℃に達する熱処理に1乃至2時間供し、アモルファス粉末が形成される。これに続きアモルファス粉末を2℃乃至5K/分の連続的に上昇する温度で約950℃の温度範囲で約10時間焼成する。粉末を100乃至200kNで10乃至25分間プレスし、グリーン膜を押出成形する。焼結は1300℃の大気雰囲気で2乃至5K/分の上昇又は下降する連続的温度で15時間行い、セラミック膜を形成する。次いで、この膜を前述したステップにしたがって作成したPd(NOを含んだ水を含んだ塊(aqueous mass)で被膜し、再度1050℃で1時間の熱処理に供する。
【0037】
作成した膜の化学組成を表1に示す。
表1:

下記を参照:a+b+c=0.025molは貴金属なしのBCFZ膜であり、a+b+c+d=0.025molは貴金属Nを有するBCFZ膜であり、NはAg、Ni、Pd及びRuを表している。
【0038】
Schiestel T.ら,J Membr.Sci 2005,258,1に開示されているように中空糸の膜は反転紡糸プロセスに次ぐ焼結プロセスによって作成される。
【0039】
セラミック膜表面は、異なる焼結条件により異なる多孔率となることが知られてる。したがって上述した焼結条件によるBCFZ又はBCFZ−Pd被覆は多孔であるにもかかわらずBCFZ膜自体は高密度焼結膜である。膜の多孔は表面積を増加させ、その結果、高い触媒活性が期待できる。
【0040】
以下に、高密度焼結セラミック膜の多孔被覆についてPd濃度の質量%に応じた酸素流を示す。
【0041】
この目的のために、多孔被覆化高密度焼結セラミック膜は、BaCo0,4Fe0,4Zr0,2から成る材料を使用している。膜被覆はBaCo0,4Fe0,4Zr0,2−xPdから成る。試験は900℃の温度で行った。供給ガスとして150ml/分の空気を使用し、透過面に39ml/分のHe、10ml/分のCH、及び1ml/分のNeから成る混成ガスを充填した。表2は多孔被覆の各パラジウム含有量と達成した酸素流率を示している。
表2:

【0042】
表の結果に基づき、4.25質量%まで増加するPd含量は、多孔被覆高密度焼結セラミック膜の酸素透過量を増やす。多孔触媒材料の被覆は、次いでメタン酸化により消費される酸素の加速的消費を引き起こす。これは駆動力となる膜間の酸素勾配の増加を招き、更なる酸素が膜間を移動することとなる。多孔被覆中のPd含量が高くなると、メタン酸化の加速も高まる。しかし、驚くべきことに4.25質量%より多いPd含量では、酸素流量は減少する。高いPd含量では結晶性ぺロブスカイト構造が崩壊し、酸素流が阻害される。これらの結果よれば、パラジウムを含まない多孔被覆による高密度焼結セラミック膜は、何も被覆していない高密度焼結セラミック膜よりも高い酸素流を促進することが同様に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明の例示は、下記の6つの図により詳細に説明される。
【図1】図1は、高密度焼結セラミックBCFZ膜の被覆を担っているBCFZ−Pd粉末のXRDプロファイルを示す。
【図2】図2は、本発明の被覆高密度焼結セラミック膜の描写であり、膜を移動する酸素と電子を示す。
【図3】図3aは、多孔被覆なし(A)、多孔BCFZ被覆(C)及び多孔BCFZ−Pd被覆(B)のBCFZ膜の透過面におけるCH、Ne及びHeから成るガスの温度依存的な酸素通過流量を示しており、膜はディスク状である。図3bは、多孔被覆なし(A)、多孔BCFZ被覆(C)及び多孔被覆BCFZ−Pd(B)のBCFZ膜の透過面におけるCH、Ne及びHeから成るガスの温度依存的な残留酸素分圧を示しており、膜はディスク状である。概略図は反応経路も同様に示す。
【図4】図4は、多孔被覆なし(A)及び多孔被覆BCFZ−Pd(B)のBCFZ膜の透過面におけるCH、Ne及びHeから成るガスの温度依存的な酸素通過流量を示す。膜は中空糸により設計されており、概略図は反応経路を示す。
【図5】図5は、多孔被覆なし(A)及び多孔被覆BCFZ−Pd(B)によるBCFZ膜の透過面におけるCH、Ne及びHeから成るガスの温度依存的な水素生成を示す。膜は中空糸により設計されており、概略図は反応経路を示す。
【図6】図6は、酸素除去(D)及び酸素除去なし(E)の亜酸化窒素の分解、及び反応過程の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、高密度焼結セラミックBCFZ膜の被覆に使用したBCFZ−Pd粉末のX線回折解析(XRD)のプロファイルを示している。ダイアグラムよりPdは最適な方法でBCFZ網状構造に沈着していることがわかる。4.2質量%含有のPdを有するBCFZ粉末に基づいて分析をしており、上記の表より対応する酸素通過量が良好であることがわかる。これらの結果は、走査移動電顕(STEM)によっても同様に確かめられた(ここではデータを記載していない)。
【0045】
図2は、高密度焼結セラミック5で形成された中空糸を示している。この中空糸は、中空糸そのものと酷似又は類似し、貴金属を含みうる多孔セラミック材料6によって被覆されている。空気、HO又はNOから成る酸素を豊富に含むガス1は約4バーの圧力で、この中空糸を通過する。イオン状の酸素は、高密度焼結セラミック5と、その多孔被覆6を通過し、これによって酸素を豊富に含むガス1の高度な選択的分離を引き起こす。次いで酸素は、高密度焼結セラミック材料6の多孔被覆6中に拡散するメタン2と反応でき、その結果、一定の酸素消費による酸素透過の駆動勾配が維持される。この反応は、850℃の温度で行い、酸素を使い果たしたガス4と合成ガス3を生成する。
【0046】
メタン2の変換の大部分は既に多孔被覆6で行われているため、高密度焼結セラミック材料5の破壊はCOの膜材料に含まれるアルカリ土類酸化物の炭酸塩の形成を可能な限り避けることで妨げられる。その結果、一方では、高密度焼結セラミック材料5によって中空糸の機械的安定性が保証され、他方では、多孔被覆6によって制御期間の長期安定性が大幅に改良される。
【0047】
図3(a)は、高密度焼結BCFZ膜(A)、BCFZで被覆した高密度焼結BCFZ膜(C)及び多孔BCFZ−Pd被覆を具えた高密度焼結BCFZ膜(B)を通過する温度依存的な酸素流量を示している。多孔被覆された、高密度焼結セラミック膜は物質BaCo0,4Fe0,4Zr0,2から成る。膜の被覆はBaCo0,4Fe0,4Zr0,2−xPdを含み、ここで、x=0又は0.1である。試験は900℃の温度で行った。供給ガスとして150ml/分の空気を使用し、透過面は39ml/分のHe、10ml/分のCH及び1ml/分のNeを含む混合ガスを充填した。1.0mmの膜厚と1.06cmの膜表面積を有する膜で試験を行った。各膜を通過する酸素量は、次のように明確に判断できた。BCFZ−Pd被覆を有するBCFZ(B)>BCFZ被覆を有するBCFZ(C)>被覆なしのBCFZ(A)。
【0048】
図3(b)は、それぞれの膜の透過面における温度依存的な残留酸素分圧を示している。測定結果は次の通りである。BCFZ−Pd被覆を有するBCFZ(B)<BCFZ被覆を有するBCFZ(C)<被覆なしのBCFZ(A)。適切な濃度のパラジウムの追加は膜の特性に良い方向で作用すると結論づけることができる。
【0049】
図4は、被覆なしのBCFZ中空糸膜(A)及び多孔BCFZ−Pd被覆を具える高密度焼結BCFZ中空糸膜(B)を通過する温度依存的な酸素流量を示している。多孔被覆化高密度焼結セラミック中空糸膜は材料BaCo0,4Fe0,4Zr0,2から成る。膜の被覆はBaCo0,4Fe0,4Zr0,2−xPdから成り、ここで、x=0又は0.1である。供給ガスとして150ml/分の空気を使用し、透過面には39ml/分のHe、10ml/分のCH及び1ml/分のNeを含むガス混合を充填した。0.86cmの膜表面積を有する膜で試験を行った。非被覆膜中空糸と比較して950℃の温度で酸素流量を4.5倍に増加させることができたという事実により多孔パラジウム被覆による膜通過酸素量の向上は本実施例において更に明らかになっている。
【0050】
図4に記載した中空糸を用いると、図5に示すような水の分解による水素生成も同時に進む。結局、950℃における非被覆中空糸膜の水素生成は0.7cm−1cm−2であり、BCFZ−Pd被覆(B)を使用すると、この値を2.1cm−1cm−2の値に向上させることができる。30ml/分の水と10ml/分のHeを供給面に使用し、39ml/分のHe、10ml/分のCH及び1ml/分のNeから成るガス混合を透過面に充填した。
【0051】
この経路では、水素は、原理的にはポリマー電解質膜(PEM)燃料電池による燃料ガスとして生成される。水は900℃以上の温度で水素と酸素に分解される。水をすばやく分解し、その後酸素平衡値を再調整するために中空糸膜の酸素を迅速に除去することができれば、水素と酸素が最小量で平衡に存在しているにもかかわらず水素の生成に使用できる。この経路において、水は中空糸を通過する。通過した酸素が合成ガスを生成する領域にメタンを添加することで、図2に示す原理によって中空糸の多孔被覆6における迅速な酸素消費による被覆化膜の高い駆動力を達成する。
【0052】
図6は被覆化高密度セラミック中空糸膜の別の典型的なアプリケーションを示している。ここで、亜酸化窒素の分解は、合成ガスが同時に生成される方法で実行する。亜酸化窒素は二酸化炭素の300倍高い特殊な温室効果を有している。通常、亜酸化窒素分解の問題は、生成した酸素が触媒表面をブロックして、新たな亜酸化窒素の吸着とそれに続く分解を妨害する点にある。酸素による亜酸化窒素の触媒活性中心の遮断は、ペロブスカイト中空糸膜の壁から酸素を連続的に除去することによって解除できる。酸素流量の高い駆動力を維持するために、中空糸の多孔被覆6で図2に示す原理に酸素消費をすることにより合成ガスを再度生成する。図は、酸素除去をしないと亜酸化窒素の分解が停滞し(E)、一方で、合成ガスの生成による酸素消費によって亜酸化窒素の100%の分解を達成できる(D)ことを示している。
【0053】
試験に関するガス濃度は、ガスクロマトグラフを使用して測定した。酸素流量は、酸素を使い果たしたガス4と酸素を豊富に含んだガス1との比較による酸素濃度の変化に基づいている(図2参照)。水素形成速度は下記の式によって計算できる。
J=F(total)*c/S
J=水素形成率、F(total)=総流量、C=水素濃度及びS=膜表面領域
【0054】
本発明の利点
− 酸素移動率の改良
− COを豊富に含むガスの有効利用
− 機械的に安定な線維の有効生産
− セラミック線維の長期安定性の改良
【0055】
使用した参照のリスト
1 酸素を豊富に含むガス(Oxygen−rich gas)
2 メタン(Methane)
3 合成ガス(Synthesis gas)
4 酸素を使い果たしたガス(Oxygen−depleted gas)
5 高密度焼結セラミック材料(Densely sintered ceramic material )
6 多孔被覆(Porous Coating)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリーン膜及びその後の焼結に供して作成される多孔被覆高密度焼結セラミック膜であって、前記膜は、塗布とそれに続く熱処理によって作成される特定の濃度の貴金属を含むセラミック材料で被覆されており、
前記被覆中2.5乃至5質量%の貴金属が含まれていることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項2】
請求項1に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記被覆中に含まれる前記貴金属が、3.8乃至4.5質量%であることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記多孔被覆の前記貴金属が、銀、ルテニウム、プラチナ及びパラジウムを含む群から選択され、又はこれら貴金属の混合物を含むことを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項4】
請求項3に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記多孔被覆が、パラジウムを含むことを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記多孔被覆が、3乃至10μmの厚さを有することを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記膜が、ペロブスカイト構造又はブラウンミレライト構造又はアウリビリウス構造の酸化物セラミックスで形成されることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項7】
請求項6に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記酸化物セラミックスが、好ましくはペロブスカイト構造ABO3−δを有し、Aは2価のカチオンを意味し、Bは3価又は更に高い価数のカチオンを意味し、Aのイオン半径はBのイオン半径よりも大きく、δは0.01乃至0.9の数字であり、好ましくは0.7乃至0.9であり、A及び/又はBは異なるカチオンの混合物でよいことを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項8】
請求項7に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、タイプAの前記カチオンが、周期表の2族、11族、12族の化学元素又はランタニドの群から選択され、又はこれら前記カチオンの混合物であり、好ましくはMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Cu2+、Ag2+、Zn2+、Cd2+及び/又はランタニドであり、タイプBの前記カチオンが、周期表の3乃至10族の化学元素から選択され、及び/又はランタニドの群、15族の前記貴金属から選択され又はこれらカチオンの混合物であり、好ましくはFe3+、Fe4+、Ti3+、Ti4+、Zr3+、Zr4+、Ce3+、Ce4+、Mn3+、Mn4+、Co2+、Co3+、Nd3+、Nd4+、Gd3+、Gd4+、Sm3+、Sm4+、Dy3+、Dy4+、Ga3+、Yb3+、Al3+、Bi4+又はこれらカチオンの混合物であることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項9】
請求項7に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、BaCoFeZr3−δから成る前記酸化物セラミックスであって、a+b+c=1であり、δは0.01乃至0.9の数字であり、好ましくは0.7乃至0.9であることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項10】
請求項6に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記多孔被膜の前記酸化物セラミックスが、高密度焼結セラミック膜とは異なっていることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項11】
請求項7に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、前記酸化物セラミックスの多孔被覆が、BaCoFeZr3−δから成り、a+b+c+d=1であり、d=0.01乃至0.5であり、δは0.01乃至0.9であり、好ましくは0.7乃至0.9であり、Nは貴金属を表していることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか1項に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、使用される前記膜が、焼結状態において非線型の好みのアーチ型又は湾曲形状の中空糸タイプであり、当該中空糸が、貴金属を含むセラミック材料で被覆されていることを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項13】
請求項12に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜において、円形断面形状の前記中空糸が、0.1mm乃至5mmの外径を有し、0.01mm乃至4.5mmの内径を有することを特徴とする多孔被覆高密度焼結セラミック膜。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜の生産プロセスであって:
a)セラミック材料の成分を水に溶かし、これらをEDTA(エチレンジアミン四酢酸)とクエン酸と共にEDTA:クエン酸:金属カチオン比1:1.5:1で撹拌し、pHの値を9に調節するステップと、
b)100℃乃至200℃の範囲の温度の熱供給下で縮合させ、ゲルを形成するステップと、
c)700℃に達する温度で1乃至2時間ゲルの熱処理をするステップであって、アモルファス粉末をするステップと、
d)前記アモルファス粉末を800℃乃至1100℃の温度範囲において2℃乃至5K/分の連続的な温度上昇で8乃至10時間焼結するステップと、
e)前記粉末を100乃至200kNで10乃至25分間プレスし、次いでグリーン膜を押出成形するステップと、
f)2乃至5K/分の連続的な温度上昇又は下降する1000℃乃至1400℃の空気雰囲気において8乃至16時間の非加圧焼結をし、セラミック膜を作成するステップと、
g)貴金属を含んだセラミック材料を溶解し、クエン酸中でステップa)乃至d)に従って処理し、次いで、すりつぶし、水を含んだ塊(aqueous mass)を形成するステップと、
h)前記水を含んだ塊を、f)によって作成した前記セラミック膜上に塗布するステップと、
i)1000℃乃至1100℃で0.5乃至1.5時間熱処理し、多孔被覆の貴金属を2.5乃至5質量%で混合するステップと、
を具えることを特徴とする生産プロセス。
【請求項15】
少なくとも請求項1乃至13に記載の多孔被覆高密度焼結セラミック膜から成る選択的ガス分離用の膜リアクタであって、当該膜リアクタが少なくとも1の透過チャンバ及び少なくとも1の基質チャンバに分割され;酸素及び/又は酸素放出化合物を含む供給ガスの少なくとも1の供給ラインであって、当該供給ラインが、基質チャンバに連結しており;酸素及び/又は少なくとも酸素放出化合物を使い果たした供給ガスの少なくとも1の排出ラインであって、当該排出ラインが、基質チャンバに連結しており;必要に応じて、少なくとも1の反応物を含む必要に応じた少なくとも1のパージガスであり;この供給ラインが、透過チャンバに連結しており;及び、酸素、酸素含有混合ガス及び/又は被酸化反応物を含むパージガスの少なくとも1の排出ラインであって、この供給ラインは透過チャンバに連結していることを特徴とする選択的ガス分離用の膜リアクタ。
【請求項16】
請求項15に記載の膜リアクタの使用において、ガス成分、好ましくは酸素が、混合ガス、特に空気から分離されることを特徴とする使用。
【請求項17】
請求項16に記載の使用において、前記分離された酸素が、その後のガス相における酸化反応の実行に使用されることを特徴とする使用。
【請求項18】
請求項17に記載の使用において、前記分離された酸素が、合成ガスの生成について炭化水素混合ガスの部分酸化に使用されることを特徴とする使用。
【請求項19】
請求項17に記載の使用において、前記分離された酸素が、炭化水素の酸化的脱水素化に使用されることを特徴とする使用。
【請求項20】
請求項17に記載の使用において、前記分離酸素がメタンの酸化的カップリングに使用されることを特徴とする使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−503027(P2013−503027A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525891(P2012−525891)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003094
【国際公開番号】WO2011/023252
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(502099418)ティッセンクルップ ウーデ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (75)
【氏名又は名称原語表記】ThyssenKrupp Uhde GmbH
【住所又は居所原語表記】Friedrich−Uhde−Strasse 15, D−44141 Dortmund, Germany
【出願人】(512048893)ボルジッヒ プロセス ヒート エクスチェインジャー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【氏名又は名称原語表記】Borsig Process Heat Exchanger GmbH
【Fターム(参考)】