説明

自動ドア付シャッター

【課題】外部にワイヤ等が露出しない自動ドア付きシャッターを提供する。
【解決手段】自動ドア付シャッター1は、シャッター部2とドア部3とを有し、シャッター部2は、シャッター21と、シャッター外枠22と、シャッター21の上部に設けたシャッター駆動部23とを有し、ドア部3は、ドア本体31と、案内溝を有するドア枠32と、ドア枠32の一側部を回動可能に支持するドア枠外枠33と、ドア枠32を駆動するドア枠駆動部34とを有し、ドア枠駆動部34は、ドア枠32を閉鎖状態から開放状態へ回動させる付勢手段である第1ヒンジ35およびダンパー機構を有する第2ヒンジ36と、ドア枠32を開放状態から閉鎖状態へ引き寄せる紐体を駆動する紐体駆動部37と、ドア枠32を閉鎖状態に維持する閉鎖状態維持手段であるソレノイド38と、ドア枠32の閉鎖状態を検知する閉鎖状態検知手段である接触検知スイッチとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動ドア付シャッターに関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、特許文献1の建築物用のドア付シャッターを発明した。図8に示す特許文献1に開示されているドア付きシャッターは、ドア部105とシャッター部104を有し、このドア部105がドア本体とドア枠を有している。ドア本体は玄関ドアとして機能する。即ち、建築物101への人の出入はドア本体の開閉により行う。
また、建築物101の車庫からの車の出入は、シャッター部104を開放した後、ドア部105を開放して行う。
このドア部105の開放は、ドア枠がドア本体と共に建築物1の外側に開放される。
【0003】
また、自動ドアに関しては特許文献2にドアクローザーを使用した構造が開示されている。図9に示すこの自動ドアはフレーム206を開き戸204に固定し、このフレーム206に取り付けられたモータにより回転するプーリ207にワイヤ208の一端を固定し他の端を対向する位置に取り付けたアングル210に固定し、モータの回転によりワイヤ208を巻き取る事により開き戸204を開け、モータの動力をなくすことにより、既存の自動的に閉じる機能を持つ装置205の力により閉じるようにし、これを人の通行を検知し行わせることで自動的に開閉を可能としたものである。
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−77783号公報
【特許文献2】特開2003−343153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図9に示す自動ドアを図8に示すドア付きシャッターに適用する場合、アングル210が外部に露出してしまう。このドア付きシャッターを備えた建築物は主に狭小地に建築されるため、アングル210が建物の外部に突出しているのは好ましくない。
さらに、ワイヤ208が常時外部に露出することになり、ワイヤ208の耐久性等によっては断線のような故障が生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、外部にワイヤ等が露出しない自動ドア付きシャッターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、シャッター部とドア部とを有し、
前記シャッター部は、前記ドア部の側方に設けられたシャッターと、前記シャッターの一側部を案内するシャッター外枠と、前記シャッターの上部に設けたシャッター駆動部とを有し、
前記ドア部は、ドア本体と、前記シャッターの他側部を案内するシャッター案内手段を有するドア枠と、前記ドア枠の一側部を回動可能に支持するドア枠外枠と、前記ドア枠を駆動するドア枠駆動部とを有し、
前記ドア枠駆動部は、前記ドア枠を閉鎖状態から開放状態へ回動させる付勢手段と、前記ドア枠を開放状態から閉鎖状態へ引き寄せる紐体を駆動する紐体駆動部と、前記ドア枠を閉鎖状態に維持可能な閉鎖状態維持手段と、
前記ドア枠の閉鎖状態を検知する閉鎖状態検知手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記付勢手段が前記ドア枠と前記ドア枠外枠に取り付けられた1以上のヒンジのうち付勢機構を有する1のヒンジであることが好ましい。
【0009】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記1以上のヒンジのうち付勢機構を有しないヒンジがダンパー機構を有することが好ましい。
【0010】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記紐体駆動部が、紐体と紐体を巻き取るプーリーと減速ギアとモーターからなることが好ましい。
【0011】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記紐体駆動部が、さらにワンウェイクラッチを備えていることが好ましい。
【0012】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記閉鎖状態維持手段が、前記ドア枠に形成した孔に挿脱自在となっているソレノイドであることが好ましい。
【0013】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記閉鎖状態検知手段が、接触検知スイッチであることが好ましい。
【0014】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記紐体駆動部が、前記ドア枠が前記付勢手段により閉鎖状態から開放状態へ回動させる際に弱い駆動力で駆動されることが好ましい。
【0015】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記シャッター駆動部と前記ドア枠駆動部とが連動して開閉動作を行うことが好ましい。
【0016】
本発明に係る自動ドア付シャッターは、前記シャッター駆動部と前記ドア枠駆動部が、単一のリモートコントローラーにより開閉動作が指示可能となっていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の本発明によれば、ドア枠は閉鎖状態維持手段により閉鎖状態を維持し、ドア枠を閉鎖状態から開放状態へ回動させる付勢手段を有しているために、閉鎖状態維持手段により閉鎖状態が維持されなくなるとドア枠は開放状態となる。そして、紐体駆動部が紐体を引き寄せることによりドア枠が開放状態から閉鎖状態になり、再度ドア枠は閉鎖状態維持手段により閉鎖状態を維持される。このため、ドア枠の周囲に突出するアングルのような部材を必要とせずにドア付シャッターを自動化することができる。
【0018】
請求項2記載の本発明によれば、付勢手段がドア枠とドア枠外枠に取り付けられた1以上のヒンジのうち付勢機構を有する1のヒンジであるため、ドア枠の周囲に突出する部材を必要としない。
【0019】
請求項3記載の本発明によれば、1以上のヒンジのうち付勢機構を有しないヒンジがダンパー機構を有しているため、ドア枠が開放状態になる際の衝撃が緩和される。
【0020】
請求項4記載の本発明によれば、紐体駆動部が、紐体と紐体を巻き取るプーリーと減速ギアとモーターからなるため、ドア枠の閉鎖速度を容易に調整でき、また、小型モーターにより駆動できる。
【0021】
請求項5記載の本発明によれば、紐体駆動部が、さらにワンウェイクラッチを備えているため、ドア枠が開放される場合において、モーターの逆回転方向のトルクがキャンセルされる。
【0022】
請求項6記載の本発明によれば、閉鎖状態維持手段がドア枠に形成した孔に挿脱自在となっているソレノイドであるため、ドア枠への加工が最低限ですむ。
【0023】
請求項7記載の本発明によれば、閉鎖状態検知手段が接触検知スイッチであるため、センサーのような高コストの部材を必要としない。
【0024】
請求項8記載の本発明によれば、紐体駆動部が、ドア枠が付勢手段により閉鎖状態から開放状態へ回動させる際に弱い駆動力で駆動されるため、付勢手段にダンパー機構を有していない場合でもドア枠が開放状態になる際の衝撃を緩和することができる。
【0025】
請求項9記載の本発明によれば、シャッター駆動部とドア枠駆動部とが連動して開閉動作を行うため、シャッターの開放動作や閉鎖動作に対して、ドア枠の開放状態や閉鎖状態の誤動作を防止することができる。
【0026】
請求項10記載の本発明によれば、シャッター駆動部とドア枠駆動部が単一のリモートコントローラーにより開閉動作が指示可能となっているため、利用者はシャッター駆動部とドア枠駆動部を別々のコントローラーで指示する必要がなく利便性が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図1ないし図7を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。自動ドア付きシャッター1は、建築物(図示せず)の開口に設けられており、その内部は車庫となっているが、自動ドア付シャッター1によって、その車庫の出入り口であると共に玄関として機能している。即ち、ドア本体31が玄関ドアとして機能する。
【0028】
本実施形態の自動ドア付シャッター1は、シャッター部2とドア部3とを有し、シャッター部2は、ドア部3の側方に設けられたシャッター21と、シャッター21の一側部を案内するシャッター外枠22と、シャッター21の上部に設けたシャッター駆動部23とを有し、ドア部3は、ドア本体31と、シャッター21の他側部を案内するシャッター案内手段である案内溝24を有するドア枠32と、ドア枠32の一側部を回動可能に支持するドア枠外枠33と、ドア枠32を駆動するドア枠駆動部34とを有し、ドア枠駆動部34は、ドア枠32を閉鎖状態から開放状態へ回動させる付勢手段である第1ヒンジ35およびダンパー機構を有する第2ヒンジ36と、ドア枠32を開放状態から閉鎖状態へ引き寄せる紐体を駆動する紐体駆動部37と、ドア枠32を閉鎖状態に維持する閉鎖状態維持手段であるソレノイド38と、ドア枠32の閉鎖状態を検知する閉鎖状態検知手段である接触検知スイッチ39とを有することを特徴とする。
【0029】
図1に示すように、シャッター部2は、ドア部3の側方に設けられた巻取り式のシャッター21と、シャッター21の一側部を案内するシャッター外枠22と、シャッター21の上部に設けたシャッター駆動部23とを有する。シャッター駆動部23は、シャッターの巻き取りリール(図示せず)と当該リールを駆動するリール駆動部(図示せず)がある。このリール駆動部は電動モーターにより駆動されており、当該モーターは後述する制御部(図示せず)により制御されている。
【0030】
ドア部3は、ドア本体31と、シャッター21の他側部を案内するシャッター案内手段である案内溝24を有するドア枠32と、ドア枠32の一側部を回動可能に支持するドア枠外枠33を有している。ドア枠32の上方にある上部枠(図示せず)に、シャッター駆動部23と併置して、固定板23Aが設けられている。
【0031】
ドア枠32はドア枠駆動部34により駆動される。このドア枠駆動部34は、ドア枠32とドア外枠33との間に取り付けられた第1ヒンジ35と第2ヒンジ36と、固定板23Aに取り付けられている紐体駆動部37、ソレノイド38、および接触検知スイッチ39とから成る。
【0032】
第1ヒンジ35は、図6に示すように、外枠固定部35A、ドア枠固定部35B、コイルスプリング35C、第1スプリング固定部35D、第2スプリング固定部35Eにより構成されている。第1スプリング固定部35Dは外枠固定部35Aとコイルスプリング35Cの上端と固定されている。また、第2スプリング固定部35Eはドア枠固定部35Bとコイルスプリング35Cの下端と固定されている。
【0033】
第1ヒンジ35は、ドア枠32がドア外枠33に対して開放状態(図5において示す状態)である場合にはコイルスプリング35Cは無負荷の状態であり、閉鎖状態(図2又は図3において示す状態)である場合にはコイルスプリング35Cはねじれた状態になっている。このような状態は、第1スプリング固定部35D及び第2スプリング固定部35Eと、コイルスプリング35Cとの各固定位置を調整することにより実現される。
【0034】
第1ヒンジ35により、閉鎖状態にあるドア枠32は常に開放状態へ移行するように付勢されている。この第1ヒンジ35の付勢力は、後述するようにドア枠32の開放状態への移行の動力となっている。
【0035】
第2ヒンジ36は、図7に示すように、外枠固定部36A、ドア枠固定部36B、コイルスプリング36C、複数の第1摩擦円板36D、複数の第2摩擦円板36E、ドア枠固定部軸36Fにより構成されている。複数の第1摩擦円板36Dは、ドア枠固定部軸36Fの外周に当該軸の軸方向において移動可能に係止され、当該軸の周方向において固定されており、複数の第2摩擦円板36Eは、外枠固定部36Aの内周に当該固定部の軸方向において移動可能に係止され、当該固定部の周方向において固定されている。
【0036】
複数の第1摩擦円板36Dと複数の第2摩擦円板36Eは交互に配置されており、コイルスプリング36Cによりそれぞれの摩擦円板が密着するように付勢されている。この構造はダンパー機構となっており、ドア枠32のドア外枠33に対する移動速度を減速することができる。
【0037】
固定板23Aに取り付けられている紐体駆動部37は、モーター37Aと、モーター37Aの回転速度を減速する減速ギア部37Bと、減速ギア部37Bの出力軸に固定されているプーリー37Cと、プーリー37Cに巻回されている紐体37Dとから構成されている。紐体37Dの他端は、ドア枠32の上端中央に設けられている突起32Aに係止されている。紐体駆動部37は、主にドア枠32を閉鎖するための駆動手段であり、モーター37Aの回転力によって紐体37Dをプーリー37Cに巻き取る。この紐体駆動部37によりドア枠32を閉鎖する力は、第1ヒンジ35によるドア枠32を開放状態へ移行させる付勢力よりも大きい。
【0038】
固定板23Aに取り付けられている紐体駆動部37の側方には、さらにソレノイド38と接触検知スイッチ39が取り付けられている。このソレノイド38と接触検知スイッチ39はドア枠32の案内溝24側の上端に対応する位置に取り付けられている。ソレノイド38は、本体38Aとロッド38Bから構成されている。ロッド38Bはドア枠32の閉鎖時にドア枠32の案内溝24側の上端部に形成されている穴32Bに貫入され、ドア枠32を固定するために用いられる。
【0039】
接触検知スイッチ39は、ドア枠32の閉鎖時にドア枠32の案内溝24側の上端部と接触し、ドア枠32が閉鎖状態にあることを検知する。
【0040】
上記紐体駆動部37とソレノイド38は、シャッター駆動部23と共に制御部(図示せず)により制御され、接触検知スイッチの接触情報は当該制御部へ伝達される。なお、この制御部はリモコン(図示せず)の操作により後述するシャッター21とドア枠32の開閉動作を自動的に行う。
【0041】
以下、本実施形態の自動ドア付シャッター1の作用効果について説明する。図1及び図2は、シャッター部2のシャッター21が閉鎖状態であり、また、ドア部3のドア本体31とドア枠32の何れもが閉鎖状態であることを示している。
【0042】
図3は、ドア本体31の開放状態を示している。この状態においてドア本体31は玄関扉として機能し、利用者の建物への出入が可能となっている。シャッター21とドア枠32は、この状態においても閉鎖状態である。
【0043】
次に、車両の出入を可能とするために、シャッター21とドア枠32の開放について説明する。利用者はリモコンの開放ボタンを押す。リモコンから開放指示情報が制御部へ送信され、制御部は最初にシャッター駆動部23を駆動してシャッター21を巻き上げて開放状態にする。
【0044】
次に、制御部はドア枠駆動部34を制御する。即ち、ソレノイド38を駆動してロッド38Bを穴32Bから抜脱させる。ソレノイド38により係止されていたドア枠32は、第1ヒンジ35による付勢力により開放状態へ移行してゆく(図4参照)。この際、プーリー37Cに巻き取られていた紐体37Dが引き出されてゆく。ドア枠32の開放状態への移行はストッパー40により完了する(図5参照)。
【0045】
車両の出入が終わりシャッター21とドア枠32の閉鎖を行う場合には、利用者はリモコンの閉鎖ボタンを押す。リモコンから閉鎖指示情報が制御部へ送信され、制御部はドア枠32を閉鎖状態へ移行させるために紐体駆動部37を駆動して紐体37Dをプーリー37Cに巻き取ってゆく。上述したように、この紐体駆動部37によるドア枠32を閉鎖する力は、第1ヒンジ35によるドア枠32を開放状態へ移行させる付勢力よりも大きい。
【0046】
紐体駆動部37によりドア枠32が閉鎖状態の位置に移行すると、ドア枠32の上端部に接触検知スイッチ39が接触し、接触情報は当該制御部に伝達される。この接触情報により制御部は紐体駆動部37を停止し、同時にソレノイド38を駆動してロッド38Bを穴32Bへ貫入し、ドア枠32を閉鎖状態にする。さらに制御部シャッター駆動部23を駆動してシャッター21を下降させてシャッター部2を閉鎖状態にする。
【0047】
上記実施形態では、特許文献2のアングル210のような部材が建物の外部に突出せず、また、同文献のワイヤ208が建物の外部に露出しない。さらに、第1ヒンジ35が付勢機構を有しているため、上記アングル210のような部材を必要としない。なお、第1ヒンジ35のヒンジ内部の構造は例示であり、同様の機能を果たすのであればその構造は問わない。
【0048】
さらに、第2ヒンジ36がダンパー機構を有しているため、ドア枠32が開放状態になる際の衝撃が緩和される。なお、第2ヒンジ36のヒンジ内部の構造は例示であり、同様の機能を果たすのであればその構造は問わない。
【0049】
さらに、紐体駆動部37は、紐体37Dと紐体37Dを巻き取るプーリー37Cと減速ギア部37Bとモーター37Aからなるため、ドア枠32の閉鎖速度を容易に調整でき、また、比較的小型のモーターにより駆動できる。したがって低廉な製造コストを実現できる。
【0050】
上記実施形態の紐体駆動部37にさらにワンウェイクラッチを設けることが可能である。このワンウェイクラッチによりドア枠32が開放される際のモーター37Aの逆回転方向のトルクがキャンセルされるため、減速ギア部37Bへの望ましくない負荷を減少することができる。
【0051】
さらに、ドア枠32はソレノイド38と穴32Bによる閉鎖状態維持手段により閉鎖状態を維持することが出来るため、ドア枠32への加工が最低限ですむという利点がある。
【0052】
さらに、ドア枠32の閉鎖状態は接触検知スイッチ39で検知されるため製造コストの低廉化を図ることができる。
【0053】
さらに、紐体駆動部37が、ドア枠32が付勢手段である第1ヒンジ35により閉鎖状態から開放状態へ回動させる際に弱い駆動力で駆動されるように構成することも可能である。即ち、紐体駆動部37が弱い駆動力で駆動されると、ドア枠32の開放速度が減速される。このため、第2ヒンジ36にダンパー機構を有していない場合でもドア枠32が開放状態になる際の衝撃を緩和することができる。
【0054】
さらに、シャッター駆動部23とドア枠駆動部34とが連動して開閉動作を行うため、シャッター21の開放動作や閉鎖動作に対して、ドア枠32の開放状態や閉鎖状態の誤動作を防止することができる。
【0055】
さらに、シャッター駆動部23とドア枠駆動部34が単一のリモートコントローラーにより開閉動作が指示可能となっているため、利用者はシャッター駆動部23とドア枠駆動部34を別々のコントローラーで指示する必要がなく利便性が高い。
【0056】
なお、上記実施形態においてストッパー40は、第1ヒンジ35又は第2ヒンジ36の内部に設けたヒンジ開き角度を制限する手段、例えば、ヒンジの回転部に設けた所定の角度で接触する突起等によって代替することができる。また、ストッパー40によるドア枠32の開き角度の制限は、紐体37Dの長さ調整によっても代替できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る第1実施形態の自動ドア付シャッター1の正面図である。
【図2】図1に示す自動ドア付シャッター1の閉鎖状態を示す平面図である。
【図3】図1に示す自動ドア付シャッター1のドア本体31の開放状態を示す平面図である。
【図4】図1に示す自動ドア付シャッター1のドア枠32の開放状態への移行を示す平面図である。
【図5】図1に示す自動ドア付シャッター1のドア枠32の開放状態を示す平面図である。
【図6】図1に示す自動ドア付シャッター1の第1ヒンジ35の内部構造を示す断面説明図である。
【図7】図1に示す自動ドア付シャッター1の第2ヒンジ36の内部構造を示す断面説明図である。
【図8】従来のドア付シャッターの説明図である。
【図9】従来の自動ドアの説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 自動ドア付シャッター
2 シャッター部
21 シャッター
22 シャッター外枠
23 シャッター駆動部
23A 固定板
24 案内溝
3 ドア部
31 ドア本体
32 ドア枠
32A 突起
32B 穴
33 ドア枠外枠
34 ドア枠駆動部
35 第1ヒンジ
35A 外枠固定部
35B ドア枠固定部
35C コイルスプリング
35D 第1スプリング固定部
35E 第2スプリング固定部
36 第2ヒンジ
36A 外枠固定部
36B ドア枠固定部
36C コイルスプリング
36D 第1摩擦円板
36E 第2摩擦円板
36F ドア枠固定部軸
37 紐体駆動部
37A モーター
37B 減速ギア部
37C プーリー
37D 紐体
38 ソレノイド
38A 本体
38B ロッド
39 接触検知スイッチ
40 ストッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャッター部とドア部とを有し、
前記シャッター部は、前記ドア部の側方に設けられたシャッターと、前記シャッターの一側部を案内するシャッター外枠と、前記シャッターの上部に設けたシャッター駆動部とを有し、
前記ドア部は、ドア本体と、前記シャッターの他側部を案内するシャッター案内手段を有するドア枠と、前記ドア枠の一側部を回動可能に支持するドア枠外枠と、前記ドア枠を駆動するドア枠駆動部とを有し、
前記ドア枠駆動部は、前記ドア枠を閉鎖状態から開放状態へ回動させる付勢手段と、前記ドア枠を開放状態から閉鎖状態へ引き寄せる紐体を駆動する紐体駆動部と、前記ドア枠を閉鎖状態に維持する閉鎖状態維持手段と、前記ドア枠の閉鎖状態を検知する閉鎖状態検知手段とを有することを特徴とする自動ドア付きシャッター。
【請求項2】
前記付勢手段は前記ドア枠と前記ドア枠外枠に取り付けられた1以上のヒンジのうち付勢機構を有する1のヒンジである請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項3】
前記1以上のヒンジのうち付勢機構を有しないヒンジがダンパー機構を有する請求項2記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項4】
前記紐体駆動部は、紐体と紐体を巻き取るプーリーと減速ギアとモーターからなる請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項5】
前記紐体駆動部は、さらにワンウェイクラッチを備えている請求項4記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項6】
前記閉鎖状態維持手段は、前記ドア枠に形成した孔に挿脱自在となっているソレノイドである請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項7】
前記閉鎖状態検知手段は、接触検知スイッチである請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項8】
前記紐体駆動部は、前記ドア枠が前記付勢手段により閉鎖状態から開放状態へ回動させる際に弱い駆動力で駆動される請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項9】
前記自動ドア付きシャッターは、前記シャッター駆動部と前記ドア枠駆動部とが連動して開閉動作を行う請求項1記載の自動ドア付きシャッター。
【請求項10】
前記シャッター駆動部と前記ドア枠駆動部は、単一のリモートコントローラーにより開閉動作が指示可能となっている請求項9記載の自動ドア付きシャッター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−251407(P2012−251407A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135732(P2011−135732)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(507010256)
【Fターム(参考)】