説明

自動分析装置

【課題】自動分析装置の光度計の直線性を容易に検査できる反応容器と同じ形状の検査器と検査方法を提供すること。
【解決手段】臨床検査用自動分析装置において、光度計の直線性は重要性能であり、従来、本性能を色素の希釈系列を調製し、試薬として測定して8時間かかっていた。本発明では検査波長と同じ波長に吸収をもつ液体,ガラス板,樹脂,シールのうち少なくとも1種類を用いた光度計直線性測定用の検査容器を提供し、検査作業時間を4分の1の2時間とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血清,尿等の生体試料の定性・定量分析を行う自動分析装置に係り、特に分光光度計の直線性を確認する検査装置または検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ISO9001に代表される商品品質の保障制度は近年では医療関係にも浸透し、病院の臨床検査室では、ISO9001,ISO15189を始めとする臨床検査室認定や認証の動きが活発化している。これに対応し、自動分析装置でも平成7年より装置保守サービス会社を中心に製薬メーカなどを対象にしたGLP検査サービスを開始し、顧客先の自動分析装置で基本性能検査を行い、分析精度の保障活動を行っている。
【0003】
自動分析装置における分析精度の保障に係る項目はいくつかあるが、その中の1つに分光光度計の直線性がある。これは、指示物質濃度とその吸光度を測定する分光光度計の出力増減との比例性の程度を表したものである。自動分析装置においては、検査波長に吸収を持つ物質を用いて、吸収スペクトルの極大吸収波長付近における分光光度計の直線性がどの程度であるかにより直線性を確認している。一般に、分光光度計の直線性は吸光度2〜3以上で吸光度と濃度との直線関係が失われはじめる。主な原因は迷光であるが、自動分析装置では消耗品の光源ランプの劣化により、ランプの輝度が下がることでも原因となるため、定期的な検査が必要である。現在の一般的な直線性の検査方法は、検査波長に吸収を持つ色素を溶媒に溶解し、本液を原液とし、溶媒を希釈液として、通常1,2,3,4,5,6,7,8,9,10を分子とする1/10から10/10濃度と色素をまったく含まないブランク液(0/10)を含む11段階の希釈系列を調製し測定している。
【0004】
分光光度計の直線性は、基本性能として重要だが、現実は、検査波長に吸収を持つ色素の選択,色素溶液の溶解,希釈系列調製などの作業のため測定に手間と時間がかかるのが問題である。簡単な検査器具作成の要望が昔からあったが、効率的な方法は見つかっていない。
【0005】
ISOの動向を鑑みれば、直線性の確認を含む自動分析装置の基本性能の頻繁な確認が要求されると思われ、今後は、基本性能の確認作業を保守サービス会社に一任するのでなく、装置オペレータ自身が行うことになると予想される。
【0006】
このことから、分光光度計の直線性を簡便に検査する検査器具への要求がますます強くなると考えられる。自動分析装置の基本性能確認方法としては、例えば特許文献1記載のように、検知器である分光光度計の波長の正確性を検査する方法は知られているが、分光光度計の直線性の確認に関するものは提案されていないようである。
【0007】
【特許文献1】特開平10−148615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、自動分析装置の分光光度計の直線性の確認は、現状では、溶質の秤量,溶媒の調製,溶質の溶媒への溶解,溶解液の最終吸光度の確認,希釈系列の調製,反応容器への手分注という熟練技術が必要な作業が必要である。このため測定者間のデータ差が存在する。
【0009】
本発明の目的は、熟練技術をもたないユーザでも分光光度計の直線性試験を短時間で簡便かつ再現性良く行うことができる検査装置/方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ランバート・ベールの法則で知られるように吸光光度法は「E=ecl」(E:吸光度,e:モル吸光係数,c:モル濃度,l:光路長)の関係式が成立し、分光光度計の吸光度は反応容器内の光吸収物質の濃度,反応容器の光路長に比例する。分光光度計を応用した自動分析装置では、光吸収物質の濃度または光路長と吸光度の関係が直線関係でないと吸光光度法による定量は成立しない。よって定期的に光吸収物質の吸光度と濃度との関係を検査し、直線関係を確認する必要がある。つまり、吸光度と光吸収物質の濃度が直線関係になるように作られた反応容器を試験に使用する必要がある。本発明では、光路長を標準光路長の10分の1から2,3,4,5,6,7,8,9,10になるように変えること、または、反応容器に吸光度に比例性をもたせた光吸収物質を充填することの2通りの方法を提案する。
【0011】
光路長を変える方法として、(1)通常ガラス製やプラスチックのモールド品である反応容器の光路長を、製造段階で標準光路長の10分の1の1倍から10倍になるようにモールド型を作り打つ方法、(2)光路長を変えるために吸光度と厚みが管理された透明ガラス板を複数枚反応容器へはめこみ、空いた空間に一定濃度の色素液を入れる方法、(3)光吸収を持つガラス板を複数枚はめ込み、空いた空間に光吸収しない透明なガラス板をはめ込む方法がある。また反応容器に吸光度に比例性をもたせた光吸収物質を充填する方法として、(4)光吸収物質として従来の色素の希釈系列を使用するが、吸光度の安定化剤を加えて長期間の保存に耐えるようにし、漏れないように蓋をする方法、(5)基本は
(4)と同じだが色素の希釈系列の代わりに検査波長に吸光度を持つ樹脂を詰め込む方法、(6)検査波長に吸光度を持つシートを枚数を変えて反応容器に貼り付ける方法の6つを提案する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の分光光度計直線性測定装置を使用すれば従来、図10のように試薬調製を含め約8時間かかったものが、4分の1の2時間程度までに短縮でき、作業時間を減らすことができる。また作業者間のデータ差も無くすことができるため、最終的に性能の経時的なトレースに有意義である。
【0013】
また、本発明によればだれでも測定ができるため、GLP・GMP・ISOの標準規格に対応した比例性確認作業を装置ユーザ自らが、やりたい時に容易に実施できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明では、ルーチン検査用に使用している反応容器を一旦取り外し、検査用反応容器を取り付け、吸光度を自動測定するだけで、従来の希釈系列を調製する方法よりも簡便に直線性を確認することができる。方法は2つあり、1つは光路長をかえる方法、2つは反応容器に入っている試料の吸光度を変える方法である。光路長をかえるには(1)光路長を反応容器の射出成型段階で変える方法と、(2)射出成型用の型は変えないが、光路長の10分の1の厚みを持つ透明なガラス板を複数枚組み合わせ、反応容器にはめ込み実質の光路長を変える方法がある。反応容器に入っている試料の吸光度を変える方法には、
(1)希釈系列を用いるが、反応容器の出荷段階で試料を詰め、さらに蓋をして蒸発を防ぐ方法。(2)吸光度を持つシートを用いる方法。(3)色つきの樹脂を用いる方法が考えられる。測定者は、分光光度計の直線性を測定する時、光路長が最大の時に吸光度が分光光度計検出上限になるよう調製された直線性測定用反応容器を反応ディスクに通常の反応容器と同様に手で取り付ける。次に反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定機能を実行する。セルブランク測定機能とは、各反応容器が光軸上を通過する際に測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される機能である。測定吸光度が印字されたら吸光度0設定の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引いて、0点補正された直線性計算用吸光度を計算で求め、縦軸を0点補正後の吸光度、横軸を光吸収物質の濃度(mol /L)などするグラフを描き、たとえば濃度の小さいほうから4点の吸光度を用いて最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×100を計算する。測定者は乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認し、入っていれば合格の判定をし、入っていなければ装置の点検作業を実施をする。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。
【0016】
図2は、本実施例で示す自動分析装置の動作原理図であり、次にその基本動作を示す。1はサンプルディスク機構であり、この機構1には、多数の試料容器25が配置されている。試料容器25内の試料は、血清サンプリング機構2のサンプルノズル27によって抽出され、所定の反応容器に注入される。5は試薬ディスク機構であり、この機構5は、多数の試薬容器6を備えている。また、機構5には、試薬ピペッティング機構7が配置されており、試薬は、この機構7の試薬ノズル28によって吸引され、所定の反応容器に注入される。
【0017】
10は分光光度計、26は光源であり、分光光度計10と光源26の間に、測定対象を収容する反応ディスク3が配置される。この反応ディスク3の外周上には、例えば、120個の、多数の反応容器4が設けられている。また、反応ディスク3の全体は、恒温槽9によって、所定の温度に保持されている。11は洗浄機構である。
【0018】
19はマイクロコンピュータ、23はインターフェース、18はLog変換器およびA/D変換器、17は試薬用ピペッタ、16は洗浄水ポンプ、15は血清用ピペッタである。また、20はプリンタ、21はCRT、22は記憶装置としてのハードディスク、24は操作パネルである。
【0019】
上述の構成において、操作者は、操作パネル24を用いて分析依頼情報の入力を行う。操作者が入力した分析依頼情報は、マイクロコンピュータ19内のメモリに記憶される。試料容器25に入れられ、サンプルディスク機構1の所定の位置にセットされた測定対象試料はマイクロコンピュータ19のメモリに記憶された分析依頼情報に従って、血清用ピペッタ15および血清サンプリング機構2のサンプルノズル27によって、反応容器に所定量分注される。サンプルノズル27は水洗浄される。当該反応容器に試薬ピペッティング機構7の試薬ノズル28によって、所定量の試薬が分注される。試薬ノズル28は水洗浄された後、次の反応容器のための試薬を分注する。試料と試薬の混合液は、撹拌機構8の撹拌棒29により撹拌される。撹拌棒29は水洗浄された後、次の反応容器の混合液を撹拌する。反応容器4は恒温槽9により一定温度に保持されており、反応と測光容器の両方を兼ねる。反応の過程は一定時間ごとに分光光度計10によって測光され、設定された2つの波長を用いて混合液の吸光度が測定される。測定された吸光度はLog変換器およびA/D変換器18,インターフェース23を介してマイクロコンピュータ19に取り込まれる。
【0020】
取り込まれた吸光度は濃度値に換算され、濃度値はハードディスク22に保存したり、プリンタ20に出力される。また、CRT21に検査データを表示させることもできる。
【0021】
測定が終了した反応容器4は洗浄機構11により水洗浄される。洗浄の終了した反応容器は次の分析に順次供される。
【0022】
図1と図2に本実施例で示す反応容器の形状の概略を示す。反応容器成型用の型の段階で反応容器は、光路長を0から10mmまで1mm刻みで変える形状とする、または、光路長を0から10mmまで連続して光路長を変える形状とする。図9に本実施例で示す自動分析装置の分光光度計直線性の測定フローを示す。ステップ901において、測定者は先ず自動分析装置の電源を入れ装置を立ち上げる。ステップ902において、反応容器内の反応液を37℃に加温する反応槽の水を交換して、反応槽に浮いたごみや埃を除去する。ステップ903において、分光光度計直線性測定専用の反応容器を取り付ける。ステップ904において、一つ一つの反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定を実行する。ステップ905において、プリンタや記憶媒体のデータを出力し、ステップ906において、データを整理して分光光度計の直線性を検査する。
【0023】
測定者は、分光光度計の直線性を測定する時、光路長が最大で吸光度が約4Abs.程度になるように調製された液状試料を手で図1と図2に示した反応容器の試料注入穴に充填する。液状試料を充填した反応容器を自動分析装置の反応ディスクに通常の反応容器と同様に取り付ける。試料が濃縮しないうちに迅速に反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定を実行する。セルブランク測定機能とは、各反応容器が光軸上を通過する際に測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される機能である。測定吸光度が印字されたら吸光度0設定の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引いて、0点補正された直線性計算用吸光度が得られる。縦軸を0点補正後の吸光度、横軸を反応容器の光路長(mm)とするグラフを描き、光路長0,1,2,3mmの4点の吸光度から最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×100を計算する。測定者は乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認し、入っていれば合格の判定をする。入っていなければ装置の点検作業実施をする。
【実施例2】
【0024】
図4に、本実施例で示す反応容器の形状の概略を示す。反応容器の中には光軸と垂直の向きに透明なガラス板が左から10枚,9枚,8枚,7枚,6枚,5枚,4枚,3枚,2枚,1枚,なしと密接してはめ込んである。測定者は、分光光度計の直線性を測定する時、光路長が最大の時に吸光度が分光光度計検出上限の約4Abs.程度になるよう調製された液状試料を手で反応容器の穴に充填する。液状試料を充填した反応容器を自動分析装置の反応ディスクに通常の反応容器と同様に取り付ける。試料が濃縮しないうちに迅速に反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定を実行する。セルブランク測定機能とは、各反応容器が光軸上を通過する際に測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される機能である。測定吸光度が印字されたら吸光度0設定の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引いて、0点補正された直線性計算用吸光度が得られる。縦軸を0点補正後の吸光度、横軸を反応容器の光路長(mm)とするグラフを描き、光路長0,1,2,3mmの4点の吸光度から最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×
100を計算する。測定者は乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認する。入っていれば合格の判定をし、入っていなければ装置の点検作業実施をする。
【実施例3】
【0025】
図5に、本実施例で示す反応容器の形状の概略を示す。測定者は、保守サービス会社から販売されている直線性測定用の反応容器をあらかじめ購入し、分光光度計の直線性を測定する時、当該反応容器を自動分析装置の反応ディスクに通常の反応容器と同様に取り付ける。直線性測定用の反応容器は、分析に使用する反応容器の中に正確に吸光度が調製された色素液が吸光度安定化剤といっしょに充填され、気密性のある蓋で密閉されたものである。吸光度が調製された色素液の代わりに吸光度が調整された樹脂であっても良い。当該反応容器を取り付け後、反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定を実行する。セルブランク測定とは、各反応容器が光軸上を通過する際、測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される機能である。測定吸光度が印字されたら吸光度0設定の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引いて、0点補正された直線性計算用吸光度が得られる。縦軸を0点補正後の吸光度、横軸を希釈系列No.とするグラフを描き、希釈系列No.0,1,2,3の4点の吸光度から最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×100を計算する。乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認し、入っていれば合格の判定をし、入っていなければ装置の点検作業実施をする。
【実施例4】
【0026】
図6に、本実施例で示す反応容器の形状の概略を示す。反応容器の中には光軸と垂直の向きに透明なガラス板が左端のセルから10枚,9枚,8枚,7枚,6枚,5枚,4枚,3枚,2枚,1枚,なしと密接してはめ込まれ、逆に右からは検査波長に吸収を持つ色のついたガラス板が10枚,9枚,8枚,7枚,6枚,5枚,4枚,3枚,2枚,1枚、なしと密接してはめ込まれ、吸光度が11段階に断続して変わる工夫がなされ、最高吸光度が約4Abs.程度になるよう調製される。図7に、組み合わせる色ガラスと透明ガラスの枚数を示す。測定者は、分光光度計の直線性を測定する時、当該反応容器を自動分析装置の反応ディスクに通常の反応容器と同様に取り付ける。反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定を実行する。セルブランク測定機能とは、各反応容器が光軸上を通過する際に測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される機能である。測定吸光度が印字されたら吸光度0設定の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引いて、0点補正された直線性計算用吸光度が得られる。縦軸を0点補正後の吸光度、横軸を反応容器の光路長(mm)とするグラフを描き、光路長0,1,2,3mmの4点の吸光度から最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率
(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×100を計算する。測定者は乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認する。入っていれば合格の判定をし、入っていなければ装置の点検作業実施をする。
【実施例5】
【0027】
図8に、本実施例で示す反応容器の形状の概略を示す。測定者は、分光光度計の直線性を測定する時、色素の希釈液の代わりに測定波長に吸収を持つシールを左端から0枚,1枚,・・・10枚まで枚数を変えて貼り付けた反応容器を自動分析装置の反応ディスクに通常の反応容器と同じに取り付ける。反応容器の吸光度を測定するセルブランク測定機能を実行する。本測定によって当該反応容器が光軸上を通過する際に測定吸光度が反応容器毎に全波長分出力される。吸光度0の試料の吸光度を吸光度0以外の試料の吸光度から差し引くことで、0点補正された直線性計算用吸光度が得られる。縦軸を0点補正後の吸光度、横軸をシールの枚数とするグラフを描き、シール枚数0枚,1枚,2枚,3枚の4点の吸光度から最小二乗法で近似直線を引き、近似直線上の吸光度3Abs.のポイントと測定吸光度との差から、乖離率(%)=(近似直線からの吸光度差)/(近似吸光度)×100を計算する。乖離率(%)が仕様に入っているかどうか確認し、入っていれば合格の判定をし、入っていなければ装置の点検作業をする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施例で示す反応容器の図。
【図2】本発明の第1実施例で示す2番目の反応容器の図。
【図3】本発明の第1実施例で示す自動分析装置の動作原理図。
【図4】本発明の第2実施例で示す反応容器の図。
【図5】本発明の第3実施例で示す反応容器の図。
【図6】本発明の第4実施例で示す反応容器の図。
【図7】本発明の第4実施例で示す色ガラス板と透明板の枚数の関係を表す図。
【図8】本発明の第5実施例で示す反応容器の図。
【図9】本発明第1実施例での分光光度計直線性の測定フロー図。
【図10】従来と本発明第1実施例との自動分析装置分光光度計直線性の測定時間の比較図。
【符号の説明】
【0029】
1…サンプルディスク、2…血清サンプリング機構、3…反応ディスク、4…反応容器、5…試薬ディスク、6…試薬容器、7…試薬ピペッティング機構、8…撹拌機構、9…恒温槽、10…分光光度計、11…洗浄機構(ノズルアーム)、12…吸引ノズル、13…洗浄剤、14…洗剤注入ノズル、15…血清用ピペッタ、16…洗浄水ポンプ、17…試薬用ピペッタ、18…Log変換器およびA/D変換器、19…マイクロコンピュータ、20…プリンタ、21…CRT、22…ハードディスク、23…インターフェース、
24…操作パネル、25…試料容器、26…光源、27…サンプルプローブ、28…試薬プローブ、29…撹拌棒、30…第2試薬用試薬バーコードリーダ、31…第1試薬用試薬バーコードリーダ、32…反応容器の取っ手、33…反応容器の固定ねじ穴、34…反応容器の固定ピン穴、35…光路長1/10の試料注入穴、36…光路長2/10の試料注入穴、37…光路長3/10の試料注入穴、38…光路長4/10の試料注入穴、39…光路長5/10の試料注入穴、40…光路長6/10の試料注入穴、41…光路長7/10の試料注入穴、42…光路長8/10の試料注入穴、43…光路長9/10の試料注入穴、44…光路長10/10の試料注入穴、45…試料注入穴、46…試料、47,
51…透明なガラス板、48…反応容器を上から見た図、49…色素試料、50…蓋、
52…フィルタ、53…色シート、54…着色樹脂。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
異なる光路長を有する反応容器を備えた反応容器ブロックを反応容器載置手段に設置し、
該反応容器ブロックの反応容器に濃度既知の同一濃度の標準液を注入し、
該標準液が注入された状態で異なる光路長毎に吸光度を測定し、
測定結果に基づき光度計の直線性を算出すること、
を特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項2】
請求項1記載の自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
前記異なる光路長を有する反応容器を備えた反応容器ブロックは、光路長の異なる複数の反応容器を備えたことを特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項3】
請求項1記載の自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
前記異なる光路長を有する反応容器を備えた反応容器ブロックは、光路長が連続的に異なる単一の反応容器を備えたことを特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項4】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
異なる吸光度を有する複数の固体ブロックを前記反応容器中に設置し、
該固体ブロックが入った状態で前記反応容器の吸光度を測定し、
測定結果に基づき光度計の直線性を算出すること、
を特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項5】
請求項4記載の自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
前記異なる吸光度を有する複数の固体ブロックは、少なくとも2種類の吸光度を有する複数の部材から構成され、吸光度の異なる部材の配合割合により吸光度を変化させていることを特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項6】
請求項5記載の自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
前記複数の部材は板状のガラスで構成されていることを特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項7】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認方法において、
異なる吸光度を有するシートを前記反応容器中に貼付し、
該シートが貼付された状態で前記反応容器の吸光度を測定し、
測定結果に基づき光度計の直線性を算出すること、
を特徴とする自動分析装置の光度計の直線性確認方法。
【請求項8】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認のために使用する、異なる光路長を有する反応容器を備えたことを特徴とする反応容器ブロック。
【請求項9】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認のために使用する、前記反応容器に挿入可能であり、かつ異なる吸光度を有する複数の固体ブロックを含む自動分析装置の光度計の直線性確認キット。
【請求項10】
反応容器中の被測定物の吸光度変化を測定する光度計を備えた自動分析装置の光度計の直線性確認のために使用する、前記反応容器に貼付可能であり、かつ異なる吸光度を有する複数のシートを含む自動分析装置の光度計の直線性確認キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−187445(P2007−187445A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−3161(P2006−3161)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【出願人】(000233550)株式会社日立ハイテクサイエンスシステムズ (112)
【Fターム(参考)】