説明

自動式速度感知装置

【課題】
異なる車種であってもパルス信号を発生してに、車速を自動的に感知しながら速度調整を行うことができる自動式速度感知装置を提供する。
【解決手段】
少なくとも、演算、比較機能を有すると共に、その入力端に車から出力されるパルス信号を受信するマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサにおける他の入力端に設けられ、設定指令を入力するための入力ユニットと、前記マイクロプロセッサに接続されると共に、該マイクロプロセッサから出力されるパルス信号を設定値として記憶するメモリとを備える自動式速度感知装置であって、
該自動式速度感知装置は、実際の車速から臨界速度の設定値を設定する設定形式と、常に実際の車速及び臨界速度の設定値と比較することにより、制御信号を発生する作動形式とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に車速を自動的に感知しながら速度調整を行う自動式速度感知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展に伴い、安全運転速度を確保するための自動車用制御システムが次々と開発され、例えば、バックセンサーは速度感知装置によって車速が予定値以下となった時に起動するものであり、現在の自動車によく装備されている。
【0003】
従来の速度感知装置は、例えばVSS(Vehicle Speed Sensor)であり、車速に応じてパルス信号が出力される。車速が異なる場合、出力されたパルス信号の周波数、幅も異なっている。車速メーターはこのような速度感知装置によって車速を測定するものである。尚、前記速度感知装置は一般によく使用されるものであることから、特に特許文献又は非特許文献には記載されていない。
【0004】
異なる車に装備される各速度感知装置は、同じ速度で出力されるパルス信号の幅、周波数が異なることから、これらのパルス信号によって駆動される電子部材は、異なる車に対応した異なる演算方法を採用しなければならない。
【0005】
パルス信号によって駆動される電子部材の従来の演算方法は、例えば、DIPなどのスイッチによって行い、即ち、その電子部材に10BitのDIPスイッチを設置すれば、該電子部材は210=1024の演算方法を有し、そして、異なる車からのパルス信号に対応して適当の演算方法を使用することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記電子部材を設置する場合は、予め各車速感知装置から出力されるパルス信号を正確に測定してから、該パルス信号の幅、周波数などのデータに基づいて電子部材を設定しなければならない。しかし、該パルス信号を正確に測定することは非常に難しいことであるので、該電子部材の実用性及び信頼性が低かった。
そこで、出願されたのが本発明であって、異なる車種であってもパルス信号を発生してに、車速を自動的に感知しながら速度調整を行うことができる自動式速度感知装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1の発明は、少なくとも、演算、比較機能を有すると共に、その入力端に車から出力されるパルス信号を受信するマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサにおける他の入力端に設けられ、設定指令を入力するための入力ユニットと、前記マイクロプロセッサに接続されると共に、該マイクロプロセッサから出力されるパルス信号を設定値として記憶するメモリとを備える自動式速度感知装置であって、
該自動式速度感知装置は、実際の車速から臨界速度の設定値を設定する設定形式と、常に実際の車速及び臨界速度の設定値と比較することにより、制御信号を発生する作動形式とを有することを特徴とする自動式速度感知装置及び、
本願の請求項2の発明は、前記マイクロプロセッサに感知部材が設けられ、実際の速度が臨界速度の設定値より低い場合、該感知部材が起動することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項3の発明は、前記感知部材は超音波センサー、マイクロウェーブセンサー、赤外線センサー又は映像獲得部材であることを特徴とする請求項2に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項4の発明は、前記入力ユニットは少なくとも一つのボタンを有することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項5の発明は、前記入力ユニットはボタン組を有することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項6の発明は、前記メモリはEEPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ又は不揮発性半導体メモリであることを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項7の発明は、前記マイクロプロセッサの出力端に作動状態を表示するための指示ランプが設けられることを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動式速度感知装置及び、
本願の請求項8の発明は、前記マイクロプロセッサの出力端に、障害物を有する場合に、警告を出す警告器が設けられることを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動式速度感知装置、を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するものであり、車自身から発生する速度パルス信号を比較の設定値として使用することにより、比較表や演算方法を必要しないと共に、自動的に設定の比較を行い、非常に便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明に係る自動式速度感知装置の実施例を示すブロック図であり、図2は本発明に係る自動式速度感知装置により、バックセンサーを制御する実施例を示すブロック図である。
【実施例1】
【0011】
図1に示すように、本発明に係る自動式速度感知装置の実施例は、演算、比較機能を有すると共に、その入力端に車から出力されるVSSパルス信号を受信するマイクロプロセッサ(10)と、該マイクロプロセッサ(10)における他の入力端に設けられ、設定指令を入力するための入力ユニット(20)と、前記マイクロプロセッサ(10)に接続されると共に、該マイクロプロセッサ(10)から出力されるパルス信号を設定値として記憶するメモリ(30)と、該マイクロプロセッサ(10)の出力端に接続され、作動状態を表示するための指示ランプ(11)とを備える。
【0012】
前記入力ユニット(20)は少なくとも一つのボタン又はボタン組を有し、本実施例について、該入力ユニット(20)は前記マイクロプロセッサ(10)の入力端における一つのボタンである。又、前記メモリ(30)はデータを長時間記憶すると共に、電力が切れてもデータを失わないEEPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ又は不揮発性半導体メモリである。
【0013】
本発明の実施例を使用する場合、該マイクロプロセッサ(10)は常に車からのVSSパルス信号を受信し、該VSSパルス信号を臨界速度の設定及び速度測定として使用する。又、本発明の実施例を使用する場合は以下に示す二つの形式を有する。
【0014】
1、設定形式:速度感知装置が車に設置された後、車を加速し、この際、速度感知装置が該速度を感知すると共に、パルス信号を発生し、該パルス信号を速度メーター及びマイクロプロセッサ(10)に出力し、設定作業員は速度メーターによって速度データを記録し、該速度データが予定の臨界速度に合う際、入力ユニット(20)から設定指令を入力すると共に、該パルス信号の幅や周波数などのデータを比較値としてメモリ(30)に記憶することにより、複数組の臨界速度を設定することができる。
【0015】
2、作動形式:前記設定形式を完了した後、本発明の実施例を使用することができる。車を走る場合、該マイクロプロセッサ(10)は常に車速のパルス信号を設定値と比較し、即ち、車速が設定値より高い場合、本発明の自動式速度感知装置は制御信号を発生しなく、一方、車速が設定値より低い場合、該マイクロプロセッサ(10)が他の電子部材を制御するため制御信号を出力すると共に、指示ランプ(11)も明るくなることにより、作動形式状態を示す。
【0016】
本発明に係る自動式速度感知装置は、車自身から発生する速度パルス信号を比較の設定値として使用することにより、比較表や演算方法を必要しないと共に、自動的に設定の比較を行い、非常に便利である。
【実施例2】
【0017】
これから、本発明に係る自動式速度感知装置によってバックセンサーを制御する実施例を説明する。図2に示すように、本発明の実施例2は前記実施例の構造を有し、更に、夫々該マイクロプロセッサ(10)の出力端に設けられる感知部材(40)と、データを表示するためのモニタ(12)と、障害物を有する場合、警告を出す警告器(13)とを備える。
【0018】
前記感知部材(40)は超音波センサー、マイクロウェーブセンサー、赤外線センサー又は映像獲得部材であり、本実施例について、該感知部材(40)はバックセンサーとして使用される超音波センサーである。
【0019】
本発明の実施例2における設定形式は、該バックセンサーがどの状態で起動されることを設定し、例えば、車速が5Km/hr以下であると共に、該バックセンサーが起動される場合、その臨界速度の設定値は5Km/hrとする。
【0020】
車が走る速度は設定値より高い場合、該感知部材(40)を起動しなく、一方、車が走る速度は設定値より低い場合、該マイクロプロセッサ(10)は感知部材(40)を起動させると共に、受信した超音波によって障害物からの距離データをモニタ(12)に表示し、そして警告器(13)から発生する異なる周波数の音により、運転手に警告する。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は上記の構造を有するので、車自身から発生する速度パルス信号を比較の設定値として使用することにより、比較表や演算方法を必要しないと共に、自動的に設定の比較を行い、非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る自動式速度感知装置の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る自動式速度感知装置により、バックセンサーを制御する実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0023】
10 マイクロプロセッサ
11 指示ランプ
12 モニタ
13 警告器
20 入力ユニット
30 メモリ
40 感知部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、演算、比較機能を有すると共に、その入力端に車から出力されるパルス信号を受信するマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサにおける他の入力端に設けられ、設定指令を入力するための入力ユニットと、前記マイクロプロセッサに接続されると共に、該マイクロプロセッサから出力されるパルス信号を設定値として記憶するメモリとを備える自動式速度感知装置であって、
該自動式速度感知装置は、実際の車速から臨界速度の設定値を設定する設定形式と、常に実際の車速及び臨界速度の設定値と比較することにより、制御信号を発生する作動形式とを有することを特徴とする自動式速度感知装置。
【請求項2】
前記マイクロプロセッサに感知部材が設けられ、実際の速度が臨界速度の設定値より低い場合、該感知部材が起動することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置。
【請求項3】
前記感知部材は超音波センサー、マイクロウェーブセンサー、赤外線センサー又は映像獲得部材であることを特徴とする請求項2に記載の自動式速度感知装置。
【請求項4】
前記入力ユニットは少なくとも一つのボタンを有することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置。
【請求項5】
前記入力ユニットはボタン組を有することを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置。
【請求項6】
前記メモリはEEPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ又は不揮発性半導体メモリであることを特徴とする請求項1に記載の自動式速度感知装置。
【請求項7】
前記マイクロプロセッサの出力端に作動状態を表示するための指示ランプが設けられることを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動式速度感知装置。
【請求項8】
前記マイクロプロセッサの出力端に、障害物を有する場合に、警告を出す警告器が設けられることを特徴とする請求項1乃至6に記載の自動式速度感知装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−77596(P2006−77596A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−259805(P2004−259805)
【出願日】平成16年9月7日(2004.9.7)
【出願人】(599036532)
【Fターム(参考)】