行動監視方法、および行動監視装置
【課題】被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ること。
【解決手段】行動監視装置101において、受信部901は、各駅の管理装置110から送信されてくる各種情報を受信する機能を有する。検出部902は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の途中地点からの被監視者の入出場を検出する機能を有する。判断部903は、検出部902によって検出された途中地点からの入出場の妥当性を判断する機能を有する。決定部904は、被監視者の関係者に報知する通報メッセージを、判断部903によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する機能を有する。送信部905は、決定部904によって決定されたメッセージを、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する機能を有する。
【解決手段】行動監視装置101において、受信部901は、各駅の管理装置110から送信されてくる各種情報を受信する機能を有する。検出部902は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の途中地点からの被監視者の入出場を検出する機能を有する。判断部903は、検出部902によって検出された途中地点からの入出場の妥当性を判断する機能を有する。決定部904は、被監視者の関係者に報知する通報メッセージを、判断部903によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する機能を有する。送信部905は、決定部904によって決定されたメッセージを、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する機能を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被監視者の予定外の行動を監視する行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、子供の現在位置を監視する技術として、子供の所持する端末の所在を監視し、ある地点から所定時間以上経過しても次のチェック地点に到達しなかった場合に、親の所持する端末に警告を通知する技術が説明されている(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−293255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、携帯端末の利用を前提としているものであって、基地局に対して電波が届かない場所(地下鉄の車両内など)では利用できないという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出し、検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断し、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定し、決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0008】
また、上記発明において、入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断することとしてもよい。特に、前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記途中地点からの入場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記交通網内に前記トラブルが発生している場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0009】
この発明によれば、トラブルが発生していないときの地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0010】
また、上記発明において、前記行動予定区間と前記トラブルの発生地点との関連性に基づいて、前記入場の妥当性を判断し、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記関連性に基づく判断結果に応じた内容のメッセージに決定することとしてもよい。
【0011】
特に、前記関連性がない場合、前記途中地点からの入場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記関連性がある場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0012】
この発明によれば、トラブル発生中であってかつ関連性がないときの地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0013】
また、上記発明において、出場が検出されたときに前記行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの出場の妥当性を判断することとしてもよい。
【0014】
特に、前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの出場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記トラブルが発生している場合、前記地点からの出場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0015】
この発明によれば、トラブルが行動予定区間内に発生していないときの地点からの出場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、行動予定区間内でのトラブル発生中における地点からの出場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0016】
また、上記発明において、正常メッセージの送信後、前記被監視者が途中地点に対する前記行動予定区間外における代替地点に入場したことを検出し、検出された前記代替地点からの入場の妥当性を判断し、正常メッセージの送信後に前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、判断結果に応じた内容のメッセージに決定し、決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信することとしてもよい。
【0017】
特に、前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出された場合に妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記代替地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出されなかった場合、妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記被監視者の行動が前記途中地点を出場してから前記代替地点に入場していない異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。
【0018】
この発明によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった正常な行動の安全確認後においても、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認を実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することにより、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
(行動監視システム100の概略構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる行動監視システム100の概略構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる行動監視システム100の概略構成を示す説明図である。図1において、行動監視システム100は、サーバとして機能する行動監視装置101と、各駅に設置されている管理装置110と、通報先となる通信端末120とがインターネットや携帯電話網などのネットワーク130を介して相互に交信可能に接続されている。
【0022】
行動監視装置101は、各駅に設置されている管理装置110を統合管理するコンピュータ装置であり、鉄道網の路線、ダイヤなどを管理するほか、被監視者の行動を監視する。行動監視装置101は、交通網DB102と代替DB103と被監視者DB104とを備えている。交通網DB102は、監視対象となる交通網に関する各種情報を記憶する。代替DB103は、交通網内の各駅において振替輸送が実施される場合の代替駅に関する各種情報を記憶する。また、被監視者DB104は、行動監視の対象となる被監視者に関する各種情報を記憶する。これらのデータベースの詳細については後述する。
【0023】
また、管理装置110は、駅ごとに設置されている。管理装置110は、設置されている駅構内の自動改札機111と通信可能に接続されている。自動改札機111は、駅ごとに改札口に設置され、定期券として機能する被監視者のICカード112を接触または近接させることで、被監視者IDや有効区間、有効期限とった情報を読み取ってゲートを開閉する。開放した場合は、被監視者を駅構内または駅構外へ通過させる。開放した場合、被監視者ID、入場/出場時刻などが管理装置110に吸い上げられ、行動監視装置101に送信される。
【0024】
また、通信端末120は、被監視者の関係者(たとえば、被監視者が子供である場合にはその保護者)のコンピュータ装置であり、行動監視装置101からの各種通報メッセージを受信する。通信端末120は、携帯電話機でもよく、またパーソナル・コンピュータでもよい。
【0025】
(コンピュータ装置のハードウェア構成)
つぎに、図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、コンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、ディスプレイ208と、I/F(インターフェース)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
【0026】
ここで、CPU201は、コンピュータ装置の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0027】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD207に記憶されたデータをコンピュータ装置に読み取らせたりする。
【0028】
また、着脱可能な記録媒体として、FD207のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0029】
I/F209は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク130に接続され、このネットワーク130を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク130と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0030】
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0031】
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、コンピュータ装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
【0032】
(交通網DB102の記憶内容)
つぎに、図1に示した交通網DB102の記憶内容について説明する。図3は、図1に示した交通網DB102の記憶内容を示す説明図である。交通網DB102は、監視対象となる交通網に関する各種情報を記憶する。交通網は、特定の鉄道会社の交通網でもよく、複数の鉄道会社の交通網をあわせた交通網であってもよい。
【0033】
この交通網DB102には、具体的には、たとえば、駅情報や複数の駅により構成される路線情報、路線を変更(乗り換え)する場合の乗換え情報などが記憶されている。図3では、模式的に交通網データを示しており、黒塗り矩形が駅、当該矩形間の線が線路を示している。
【0034】
(代替DB103の記憶内容)
つぎに、図1に示した代替DB103の記憶内容について説明する。図4は、代替DB103の記憶内容を示す説明図である。代替DB103は、交通網内の各駅において振替輸送が実施される場合の代替駅に関する各種情報を記憶する。
【0035】
具体的には、駅ごとに、代替駅(名)、移動手段、移動時間などが記憶されている。代替駅とは、振替輸送時に乗客に代わりに利用してもらう駅であり、たとえば、最も距離が近い駅に設定される。図3に示した交通網も参照すると、A2駅の代替駅はB1駅、A3駅の代替駅はB2駅というように設定されている。また、移動手段としては、徒歩、バス、タクシーなどがその移動時間とともに設定されている。移動時間については、振替輸送時の混雑を考慮して長めに設定しておくこととしてもよい。
【0036】
(被監視者DB104の記憶内容)
つぎに、図1に示した被監視者DB104の記憶内容について説明する。図5は、被監視者DB104の記憶内容を示す説明図である。被監視者DB104は、行動監視の対象となる被監視者に関する各種情報を記憶する。具体的には、被監視者ごとに、被監視者ID、個人情報、定期券情報、入出場記録情報、トラブルステータス、メッセージ送信先情報が記憶されている。
【0037】
被監視者IDとは、乗客となる被監視者を特定する識別情報である。個人情報とは、乗客となる被監視者の氏名や連絡先などの個人的な情報である。定期券情報とは、行動予定区間をあらわす始点の駅および終点の駅と有効期間とを含む情報である。この行動予定区間とは、被監視者の定期券の有効区間である。入出場記録情報とは、被監視者が入場した入場駅および入場日時と、出場した出場駅および出場日時とを記録する。入出場記録情報は、入場/出場した駅の管理装置110から送信される情報である。
【0038】
また、トラブルステータスとは、交通網内または当該被監視者の行動予定区間内において、運行上のトラブル(たとえば、人身事故、急病人発生、信号機故障、悪天候や地震などの天災による運行の停止)の発生の有無を示すフラグであり、「2」の場合が交通網内でトラブルが発生していることを示しており、「1」の場合が行動予定区間内でトラブルが発生していることを示しており、「0」の場合が行動予定区間内でトラブルがないことを示している。
【0039】
このトラブルステータスは、行動監視装置101のオペレータにより操作入力してもよく、管理装置110のオペレータが操作入力することにより、行動監視装置101に送信することで設定可能とする。また、メッセージ送信先情報とは、通報メッセージの送信先と特定する情報であり、たとえば、被監視者の関係者の電子メールアドレスが挙げられる。
【0040】
(行動予定区間と運行停止区間の一例)
つぎに、行動予定区間と運行停止区間の一例について説明する。図6は、行動予定区間と運行停止区間の一例を示す説明図である。図6において、被監視者ID0001の被監視者の定期券情報では、路線AのA1駅〜A7駅が行動予定区間[A1,A7]として設定されている。路線Bは、路線Aの近くに敷設された路線であり、路線B内のB1駅〜B5駅は、路線AのA2駅〜A7駅の代替駅となり得る。
【0041】
この行動予定区間[A1,A7]内において、たとえばA3駅でトラブルが発生したことにより、A2駅からA5駅までの区間が運行停止区間[A2,A5]となった場合、この被監視者がA1駅に入場したとすると、目的地であるA7駅に到達できないこととなる。このような場合、代替ルートが設定される。
【0042】
図7は、代替ルートの一例を示す説明図である。図7においては、代替ルートR1が設定されている。代替ルートR1は、部分ルートr1〜r4からなる代替ルートである。部分ルートr1は、A2駅からA2駅の代替駅となるB1駅までのルートであり、部分ルートr2は、路線BにおいてB1駅からB3駅までのルートであり、部分ルートr3は、B3駅からB3駅の代替駅となるA5駅までのルートであり、部分ルートr4は、路線AにおいてA5駅からA7駅までのルートである。
【0043】
図8は、代替ルートの他の例を示す説明図である。代替ルートR2は、部分ルートr1および部分ルートr5とからなる代替ルートである。部分ルートr5は、路線BにおいてB1駅からB5駅までのルートである。
【0044】
(行動監視装置101の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101の機能的構成について説明する。図9は、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101の機能的構成を示すブロック図である。図9において、行動監視装置101は、受信部901と、検出部902と、判断部903と、決定部904と、送信部905と、から構成されている。これら各機能的構成は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202,RAM203,HD205などの記録媒体に記録されているプログラムを、CPU201に実行させることによって、またはI/F209によって、その機能を実現する。
【0045】
まず、受信部901は、各駅の管理装置110から送信されてくる各種情報を受信する機能を有する。送信されてくる情報としては、被監視者IDや入出場記録情報、トラブル情報などがある。トラブル情報には、トラブルが発生した駅とトラブルによる運行停止区間が含まれる。
【0046】
また、検出部902は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの被監視者の入出場を検出する機能を有する。ここで、行動予定区間の始点および終点以外の地点とは、行動予定区間内の途中地点のほか、交通網の中の行動予定区間外の地点も含む。入出場の検出対象を行動予定区間内の途中地点とすると、検出部902は、受信部901によって受信された被監視者IDと入出場記録情報から、被監視者の行動予定区間内の途中駅から被監視者が入場/出場したことを検出する。
【0047】
たとえば、被監視者の行動予定区間をA1駅〜A7駅とすると、途中駅であるA2駅の駅構外からA2駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるA2駅に入場したことが検出される。同様に、途中駅であるA5駅の駅構内からA5駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるA5駅から出場したことが検出される。
【0048】
また、検出部902は、被監視者が行動予定区間外における地点に入場したことを検出する機能を有する。具体的には、受信部901によって受信された被監視者IDと入出場記録情報から、被監視者の行動予定区間外の駅から被監視者が入場/出場したことを検出する。特に、行動予定区間外の駅が、行動予定区間内の途中駅に対する代替駅である場合、被監視者が振替輸送により代替駅に入出場したことを検出することができる。
【0049】
たとえば、被監視者の行動予定区間をA1駅〜A7駅とすると、行動予定区間外であるB1駅の駅構外からB1駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるB1駅に入場したことが検出される。同様に、途中駅であるB3駅の駅構内からB3駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるB3駅から出場したことが検出される。
【0050】
また、判断部903は、検出部902によって検出された途中地点からの入出場の妥当性を判断する機能を有する。正常な行動であれば妥当性ありと判断され、異常な行動であれば妥当性なしと判断される。まず、入場の妥当性についての判断基準について説明する。
【0051】
判断部903は、具体的には、検出部902によって入場が検出されたときに交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、途中地点からの入場の妥当性を判断する。たとえば、交通網内にトラブルが発生していない場合、途中地点からの入場を妥当性なしと判断する。そもそも、トラブルが発生していなければ、行動予定区間となる行動予定ルートを進めばよいので、このような場合には、途中地点の駅から入場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0052】
また、交通網内にトラブルが発生している場合、途中地点からの入場を妥当性ありと判断することとしてもよい。このような場合は、行動予定区間内において運行が停止している可能性があるため、途中地点となる駅から入場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。
【0053】
また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性に基づいて、入場の妥当性を判断する。ここで、関連性とは、行動予定区間とトラブルの発生地点とが抵触することである。たとえば、行動予定区間内にトラブルの発生地点となる駅があると、行動予定区間内で運行停止区間が存在することとなり、関連性があることとなる。一方、行動予定区間内にトラブルの発生地点となる駅がないと、行動予定区間内で運行停止区間が存在しないこととなる。
【0054】
したがって、関連性がある場合、途中地点の駅から入場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。一方、関連性がない場合、途中地点の駅から入場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0055】
また、被監視者が途中地点に対する行動予定区間外の代替地点に入場した場合、当該代替地点からの入場の妥当性を判断することもできる。具体的には、行動予定区間内の駅でトラブルが発生しているときに、発生地点となる駅に対する他の路線の代替駅に入場した場合は、入場の妥当性ありと判断する。一方、代替駅でない駅に入場した場合は、入場の妥当性なしと判断する。また、この妥当性の判断においては、時間制限を設け、一定時間以内に代替駅に入場した場合に限り、入場の妥当性ありと判断することとしてもよい。
【0056】
つぎに、出場の妥当性についての判断基準について説明する。出場の妥当性については、検出部902によって出場が検出されたときに行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、途中地点となる駅からの出場の妥当性を判断する。
【0057】
たとえば、行動予定区間内においてトラブルが発生している場合、途中地点からの出場を妥当性ありと判断する。このような場合は、行動予定区間内において運行が停止しているため、途中地点となる駅から出場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。
【0058】
一方、行動予定区間内においてトラブルが発生していない場合、途中地点からの出場を妥当性なしと判断する。そもそも、トラブルが発生していなければ、行動予定区間となる行動予定ルートを進めばよいので、このような場合には、途中地点の駅から出場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0059】
また、行動予定区間内においてトラブルが発生している場合、代替ルート上の終点となる駅からの出場を妥当性ありと判断する。このような場合は、運行停止区間を迂回して、行動予定区間に戻ろうとする行動であることから、正常な行動であるといえ、妥当性があることとなる。
【0060】
なお、代替ルート上の区間であってもその中途地点の駅である場合、当該駅の代替駅が運行停止区間内の駅からの出場であると、正常な行動とはいえない。このような場合には、妥当性なしと判断することとしてもよい。
【0061】
また、決定部904は、被監視者の関係者に報知する通報メッセージを、判断部903によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する機能を有する。メッセージとは、被監視者の関係者に通報する電子データである。
【0062】
メッセージの内容としては、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』、『お客様(被監視者のこと)は、まだ○○駅に入っておりません。』、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』、『○○駅でのトラブルにより○○駅〜○○駅の区間での運転を見合わせております。』、『現在、○○線の○○駅〜○○駅の区間で振替輸送を実施しております。』などがある。
【0063】
これらのメッセージの内容は、判断部903の判断結果に応じて決定される。具体的には、たとえば、判断部903により「入場の妥当性あり」や「出場の妥当性あり」と判断された場合、通報メッセージを、上述した内容のメッセージは正常な行動であることを意味するメッセージ(以降、「正常メッセージ」と称す。)に決定し、「入場の妥当性なし」や「出場の妥当性なし」と判断された場合、上述した内容のメッセージは異常な行動であることを意味するメッセージ(以降、「警告メッセージ」と称す。)に決定する。
【0064】
より具体的には、メッセージデータにさらに、正常な行動か異常な行動かを示す情報として、たとえば、1ビットの警告フラグ(1のときは警告、0のときは正常)を付加することで、正常メッセージであるか警告メッセージであるかを識別することができる。
【0065】
たとえば、交通網内にトラブルが発生していない場合に途中地点からの入場を妥当性なしと判断された場合、途中地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性がない場合に途中地点からの入場を妥当性なしと判断された場合も、途中地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0066】
一方、途中地点からの入場を妥当性ありと判断された場合、途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性がある場合に途中地点からの入場を妥当性ありと判断された場合も、途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0067】
また、行動予定区間内でトラブルが発生していない場合に途中地点からの出場を妥当性なしと判断された場合、被監視者の関係者に報知するメッセージを、途中地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0068】
一方、行動予定区間内でトラブルが発生していない場合に途中地点からの出場を妥当性ありと判断された場合、通報メッセージを、途中地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0069】
また、被監視者が代替駅に入場したことが一定時間以内に検出されたことにより妥当性ありと判断された場合、通報メッセージを、代替駅からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅(代替駅のこと)に入りました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0070】
一方、被監視者が代替駅に入場したことが一定時間以内に検出されなかったことにより妥当性なしと判断された場合、通報メッセージを、代替駅からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、まだ○○駅(代替駅のこと)に入っておりません。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0071】
また、送信部905は、決定部904によって決定されたメッセージを、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する機能を有する。この被監視者の関係者(たとえば、被監視者が子供である場合にはその保護者)の電子メールアドレスを送信先に設定して、決定されたメッセージを関係者の通信端末120に送信する。
【0072】
また、送信部905は、検出部902によって入出場が検出されたことにより、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に、被監視者の行動が異常であることを意味する内容の警告メッセージを送信することとしてもよい。これによれば、ICカード型定期券を使用する子供(被監視者)が通学途中の駅の改札を通過したことを検知すると、親(関係者)の通信端末に警告メッセージが通知されることとなる。
【0073】
なお、当該関係者の電子メールアドレスがWebメールの電子メールアドレスである場合、必ずしも関係者が所有する通信端末120である必要はなく、ログインIDとパスワードにより認証されれば、インターネット上の他の通信端末120で受信することができる。
【0074】
(通報メッセージの表示例)
つぎに、関係者の通信端末120で受信された通報メッセージの表示例について説明する。図10〜図20は、関係者の通信端末120で受信された通報メッセージの表示例(その1〜その11)を示す説明図である。なお、各図において、被監視者DB104の内容を一部抜粋する。また、図10〜図20においては、図6に示したケースを例にして説明する。
【0075】
まず、図10に示したように、被監視者がA1駅に14:51に入場した場合、トラブルステータスが「0」であるため、『お客様(被監視者のこと)は、14時51分にA1駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0076】
つぎに、図11に示したように、被監視者の行動予定区間[A1,A7]の途中駅であるA3駅でトラブルが発生し、A2駅〜A5駅間が運行停止区間となり、B線のB1駅〜B3駅間で振替輸送が実施されるとすると、トラブルステータスが「0」から「1」に変更され、関係者の通信端末120に対し、『A3駅でのトラブルにより、A2駅〜A5駅の区間での運転を見合わせております。現在、B線のB1駅〜B3駅の区間で振替輸送を実施しております。』という通報メッセージが送信される。通信端末120の表示画面には、この通報メッセージが表示される。
【0077】
そして、図12に示したように、トラブルステータスが「1」であるときに、被監視者が15:03にA2駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時03分にA2駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面(図12中、左側の表示画面)に表示される。
【0078】
このあと、一定時間以内に代替駅となるB1駅に被監視者が入場していない場合、『お客様(被監視者のこと)は、まだB1駅に入っておりません。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。関係者の通信端末120では、警告メッセージが受信されるとそのメッセージ内容を表示画面に表示するとともに、警告であることを示すような表示(ここでは反転表示)する(図12中、右側の表示画面を参照)。警告をあらわす表示は、正常メッセージと区別できれば、どのような表示形式でもよい。
【0079】
一方、図13に示したように、被監視者が、一定時間以内、たとえば、ここでは15:29に代替駅であるB1駅に入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時29分にB1駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0080】
このあと、図14に示したように、被監視者が15:53に代替区間の終点となるB3駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時53分にB3駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0081】
このあと、図15に示したように、被監視者がA7駅への運行が可能なA5駅に16:18に入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時18分にA5駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。また、行動予定区間への復帰に対しても、一定期間以内にA5駅に入場しない場合には、警告メッセージを送信するように設定してもよい。
【0082】
このあと、図16に示したように、被監視者が16:45に行動予定区間の終点となるA7駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時45分にA7駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0083】
また、A7駅とB5駅とが代替関係にある場合、代替区間の始点となるB3駅に入場した被監視者はB5駅まで乗車する可能性がある。このような場合、図17に示したように、B3駅から出場しなくても、B5駅から出場すれば、B5駅から出場した旨の正常メッセージを送信することとしてもよい。たとえば、被監視者が16:37にB5駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時37分にB5駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0084】
一方、被監視者がA7駅との代替関係がない駅から出場した場合、その出場行為については妥当性がない。したがって、たとえば、図18に示したように、被監視者が16:49に代替関係のないB6駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時49分にB6駅を出ました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0085】
また、図19に示したように、トラブルステータスが「0」であるときに、被監視者が14:51に行動予定区間の途中駅であるA3駅から入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、14時51分にA3駅に入りました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0086】
また、図20に示したように、トラブルステータスが「0」であるときに、被監視者が15:10に行動予定区間の途中駅であるA3駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時10分にA3駅を出ました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0087】
(行動監視処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101による行動監視処理手順について説明する。図21は、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101による行動監視処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
まず、被監視者が自動改札機111にICカード112を接触または近接した場合、その駅の管理装置110を介してICカード112情報が送信される。行動監視装置101では、そのICカード112情報が受信されるまで待ち受け(ステップS2101:No)、受信された場合(ステップS2101:Yes)、ICカード112情報を参照することで、被監視者の行動が入場か出場かを判断する(ステップS2102)。
【0089】
出場である場合(ステップS2102:No)、出場処理を実行する(ステップS2103)。出場処理については、図22において後述する。一方、入場である場合(ステップS2102:Yes)、被監視者DB104への入場記録処理、すなわち、入場駅および入場時刻の記録をおこなう(ステップS2104)。
【0090】
このとき、入場駅が被監視者の行動予定区間の始点または終点であるか否かを判断する(ステップS2105)。始点または終点である場合(ステップS2105:Yes)、正常な行動であるため、入場妥当性がある。この場合、ステップS2110に移行する。
【0091】
一方、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2105:No)、交通網内においてトラブルが発生中であるか否かを判断する(ステップS2106)。具体的には、被監視者DB104内のトラブルステータスを参照することで判断する。
【0092】
そして、交通網内においてトラブルが発生中でない場合(ステップS2106:No)、すなわち、トラブルステータスが「0」である場合、通報メッセージを警告メッセージに決定し(ステップS2107)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2108)。これにより、一連の処理を終了する。
【0093】
なお、ステップS2105において、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2105:No)、ステップS2106においてトラブル発生中であるか否かを判断することなく、ステップS2107に移行して被監視者の関係者に警告メッセージを送信することとしてもよい。
【0094】
一方、トラブル発生中である場合(ステップS2106:Yes)、被監視者の行動予定区間とトラブル発生地点との関連性の有無について判断する(ステップS2109)。そして、関連性がない場合(ステップS2109:No)、たとえば、トラブル発生地点が行動予定区間外の駅である場合、被監視者の入場に妥当性がないため、ステップS2107に移行する。
【0095】
一方、関連性がある場合(ステップS2109:Yes)、たとえば、トラブル発生地点が行動予定区間内の駅である場合、被監視者の入場には妥当性があるため、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2110)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2111)。これにより、一連の処理を終了する。
【0096】
このように、この入場処理によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0097】
特に、トラブルが発生していないときの途中地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0098】
また、トラブル発生中であっても、行動予定区間とトラブル発生地点との間に関連性がなければ、このときの途中地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができる。
【0099】
一方で、トラブル発生中で、かつ、行動予定区間とトラブル発生地点との間に関連性がある場合、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0100】
つぎに、図21に示した出場処理(ステップS2103)の詳細な処理手順について説明する。図22は、出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(前半)であり、図23は、出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(後半)である。
【0101】
図22において、まず、被監視者DB104への出場記録処理、すなわち、出場駅および出場時刻の記録をおこなう(ステップS2201)。そして、出場駅が行動予定区間の始点または終点であるか否かを判断する(ステップS2202)。始点または終点である場合(ステップS2202:No)、正常な行動であるといえるため、入出場記録情報の消し込み処理をおこない(ステップS2203)、一連の出場処理を終了する。
【0102】
なお、消し込み処理をおこなわず、行動履歴情報として保持しておくこととしてもよい。また、この場合の出場は正常な行動であるため、通報メッセージを正常メッセージに決定して、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信することとしてもよい。
【0103】
一方、出場駅が行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2202:No)、行動予定区間内においてトラブル発生中であるか否かを判断する(ステップS2204)。具体的には、被監視者DB104のトラブルステータスが「1」であるか否かを判断する。
【0104】
トラブル発生中でない場合(ステップS2204:No)、通報メッセージを警告メッセージに決定して(ステップS2205)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2206)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0105】
なお、ステップS2204において、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2202:No)、ステップS2204においてトラブル発生中であるか否かを判断することなく、ステップS2205に移行して被監視者の関係者に警告メッセージを送信することとしてもよい。
【0106】
一方、行動予定区間内においてトラブル発生中である場合(ステップS2204:Yes)、出場駅が行動予定区間内の途中地点であるか否かを判断する(ステップS2207)。出場駅が行動予定区間内の途中地点でない場合(ステップS2207:No)、出場駅が代替区間の終点であるか否かを判断する(ステップS2208)。たとえば、図7に示したように、代替区間となる部分ルートr2の終点となるB3駅を出場したか否かを判断する。代替区間の終点である場合(ステップS2208:Yes)、ステップS2212に移行する。
【0107】
一方、代替区間の終点でない場合(ステップS2208:No)、行動予定区間の終点の代替地点であるか否かを判断する(ステップS2209)。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係があるB線のB5駅であるか否かを判断する。
【0108】
行動予定区間の終点の代替地点でない場合(ステップS2209:No)、ステップS2205に移行する。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係がないB線のB6駅である場合、ステップS2205に移行する。
【0109】
一方、行動予定区間の終点の代替地点である場合(ステップS2209:Yes)、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2210)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2211)。これにより一連の出場処理を終了する。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係があるB線のB5駅である場合、正常メッセージを送信することで一連の出場処理を終了する。
【0110】
また、ステップS2207において、出場駅が行動予定区間内の途中地点である場合(ステップS2207:Yes)、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2212)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2213)。このあと、図23に示すステップS2301に移行する。
【0111】
図23において、正常メッセージを送信してから所定時間経過するまで待ち受け(ステップS2301:No)、所定時間経過した場合(ステップS2301:Yes)、代替区間の始点となる代替地点からの入場があったか否かを判断する(ステップS2302)。たとえば、図6に示したケースにおいて、A2駅の代替地点となるB線のB1駅からの入場があったか否かを判断する(図7および図8を参照。)。
【0112】
代替地点からの入場がない場合(ステップS2302:No)、タイムアップ、すなわち、ステップS2301における最初に所定時間の計時を開始してから一定時間経過したか否かを判断する(ステップS2303)。タイムアップである場合(ステップS2303:Yes)、通報メッセージを代替地点から入場していない旨の警告メッセージに決定し(ステップS2304)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2305)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0113】
一方、タイムアップでない場合(ステップS2303:No)、ステップS2302に戻る。また、ステップS2302において、代替地点からの入場があった場合(ステップS2302:Yes)、その入場駅および入場時刻について入場記録処理をおこない(ステップS2306)、通報メッセージを代替地点から入場した旨の正常メッセージに決定し(ステップS2307)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2308)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0114】
このように、この出場処理によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0115】
特に、トラブルが行動予定区間内に発生していないときの途中地点からの出場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができる。一方、行動予定区間内でのトラブル発生中における途中地点からの出場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0116】
また、被監視者の行動予定ルートにしたがった正常な行動の安全確認後においても、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認を実現することができる。
【0117】
このように、上述した実施の形態では、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することにより、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができる。
【0118】
なお、本実施の形態で説明した行動監視方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0119】
(付記1)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出させる検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる送信工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする行動監視プログラム。
【0120】
(付記2)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出させる検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断させる判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定させる決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる送信工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする行動監視プログラム。
【0121】
(付記3)前記判断工程は、
前記検出工程によって入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断させることを特徴とする付記2に記載の行動監視プログラム。
【0122】
(付記4)前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記3に記載の行動監視プログラム。
【0123】
(付記5)前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生している場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記3または4に記載の行動監視プログラム。
【0124】
(付記6)前記判断工程は、
前記行動予定区間と前記トラブルの発生地点との関連性に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記関連性に基づく判断結果に応じた内容のメッセージに決定させることを特徴とする付記5に記載の行動監視プログラム。
【0125】
(付記7)前記判断工程は、
前記関連性がない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記6に記載の行動監視プログラム。
【0126】
(付記8)前記判断工程は、
前記関連性がある場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記6または7に記載の行動監視プログラム。
【0127】
(付記9)前記判断工程は、
前記検出工程によって出場が検出されたときに前記行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの出場の妥当性を判断させることを特徴とする付記2に記載の行動監視プログラム。
【0128】
(付記10)前記判断工程は、
前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの出場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記9に記載の行動監視プログラム。
【0129】
(付記11)前記判断工程は、
前記トラブルが発生している場合、前記地点からの出場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記9または10に記載の行動監視プログラム。
【0130】
(付記12)前記行動予定区間内の途中地点について、前記検出工程(以下、「第1の検出工程」という)、前記判断工程(以下、「第1の判断工程」という)、前記決定工程(以下、「第1の決定工程」という)、および前記送信工程(以下、第1の送信工程)という)まで前記コンピュータに実行させた後、前記第1の検出工程によって検出された前記地点からの出場が前記第1の判断工程によって妥当性ありと判断された場合、前記被監視者が前記途中地点に対する前記行動予定区間外における代替地点に入場したことを検出させる第2の検出工程と、
前記第2の検出工程によって検出された前記代替地点からの入場の妥当性を判断させる第2の判断工程と、
前記第1の決定工程によって決定された正常メッセージが前記第1の送信工程によって送信された後に前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記第2の判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定させる第2の決定工程と、
前記第2の決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる第2の送信工程と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記11に記載の行動監視プログラム。
【0131】
(付記13)前記第2の判断工程は、
前記第2の検出工程によって前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出された場合、妥当性ありと判断させ、
前記第2の決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記代替地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記12に記載の行動監視プログラム。
【0132】
(付記14)前記第2の判断工程は、
前記第2の検出工程によって前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出されなかった場合、妥当性なしと判断させ、
前記第2の決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記被監視者の行動が前記途中地点を出場してから前記代替地点に入場していない異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記12または13に記載の行動監視プログラム。
【0133】
(付記15)付記1〜14のいずれか一つに記載の行動監視プログラムが格納された前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【0134】
(付記16)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【0135】
(付記17)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断手段と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【0136】
(付記18)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【0137】
(付記19)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【産業上の利用可能性】
【0138】
以上のように、本発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法は、被監視者の行動監視に有用であり、特に、鉄道、バスなどの交通網を利用して通学する幼稚園児や児童の行動監視に適している。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】この発明の実施の形態にかかる行動監視システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した交通網DBの記憶内容を示す説明図である。
【図4】代替DBの記憶内容を示す説明図である。
【図5】被監視者DBの記憶内容を示す説明図である。
【図6】行動予定区間と運行停止区間の一例を示す説明図である。
【図7】代替ルートの一例を示す説明図である。
【図8】代替ルートの他の例を示す説明図である。
【図9】この発明の実施の形態にかかる行動監視装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図10】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その1)を示す説明図である。
【図11】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その2)を示す説明図である。
【図12】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その3)を示す説明図である。
【図13】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その4)を示す説明図である。
【図14】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その5)を示す説明図である。
【図15】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その6)を示す説明図である。
【図16】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その7)を示す説明図である。
【図17】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その8)を示す説明図である。
【図18】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その9)を示す説明図である。
【図19】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その10)を示す説明図である。
【図20】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その11)を示す説明図である。
【図21】この発明の実施の形態にかかる行動監視装置による行動監視処理手順を示すフローチャートである。
【図22】出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(前半)である。
【図23】出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(後半)である。
【符号の説明】
【0140】
100 行動監視システム
101 行動監視装置
110 管理装置
111 自動改札機
112 ICカード
120 通信端末
901 受信部
902 検出部
903 判断部
904 決定部
905 送信部
【技術分野】
【0001】
この発明は、被監視者の予定外の行動を監視する行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、子供の現在位置を監視する技術として、子供の所持する端末の所在を監視し、ある地点から所定時間以上経過しても次のチェック地点に到達しなかった場合に、親の所持する端末に警告を通知する技術が説明されている(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−293255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、携帯端末の利用を前提としているものであって、基地局に対して電波が届かない場所(地下鉄の車両内など)では利用できないという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出し、検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断し、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定し、決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0008】
また、上記発明において、入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断することとしてもよい。特に、前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記途中地点からの入場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記交通網内に前記トラブルが発生している場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0009】
この発明によれば、トラブルが発生していないときの地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0010】
また、上記発明において、前記行動予定区間と前記トラブルの発生地点との関連性に基づいて、前記入場の妥当性を判断し、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記関連性に基づく判断結果に応じた内容のメッセージに決定することとしてもよい。
【0011】
特に、前記関連性がない場合、前記途中地点からの入場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記関連性がある場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0012】
この発明によれば、トラブル発生中であってかつ関連性がないときの地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0013】
また、上記発明において、出場が検出されたときに前記行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの出場の妥当性を判断することとしてもよい。
【0014】
特に、前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの出場を妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記トラブルが発生している場合、前記地点からの出場を妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。
【0015】
この発明によれば、トラブルが行動予定区間内に発生していないときの地点からの出場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、行動予定区間内でのトラブル発生中における地点からの出場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0016】
また、上記発明において、正常メッセージの送信後、前記被監視者が途中地点に対する前記行動予定区間外における代替地点に入場したことを検出し、検出された前記代替地点からの入場の妥当性を判断し、正常メッセージの送信後に前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、判断結果に応じた内容のメッセージに決定し、決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信することとしてもよい。
【0017】
特に、前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出された場合に妥当性ありと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記代替地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定することとしてもよい。一方、前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出されなかった場合、妥当性なしと判断することにより、前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記被監視者の行動が前記途中地点を出場してから前記代替地点に入場していない異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することとしてもよい。
【0018】
この発明によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった正常な行動の安全確認後においても、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認を実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することにより、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
(行動監視システム100の概略構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる行動監視システム100の概略構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる行動監視システム100の概略構成を示す説明図である。図1において、行動監視システム100は、サーバとして機能する行動監視装置101と、各駅に設置されている管理装置110と、通報先となる通信端末120とがインターネットや携帯電話網などのネットワーク130を介して相互に交信可能に接続されている。
【0022】
行動監視装置101は、各駅に設置されている管理装置110を統合管理するコンピュータ装置であり、鉄道網の路線、ダイヤなどを管理するほか、被監視者の行動を監視する。行動監視装置101は、交通網DB102と代替DB103と被監視者DB104とを備えている。交通網DB102は、監視対象となる交通網に関する各種情報を記憶する。代替DB103は、交通網内の各駅において振替輸送が実施される場合の代替駅に関する各種情報を記憶する。また、被監視者DB104は、行動監視の対象となる被監視者に関する各種情報を記憶する。これらのデータベースの詳細については後述する。
【0023】
また、管理装置110は、駅ごとに設置されている。管理装置110は、設置されている駅構内の自動改札機111と通信可能に接続されている。自動改札機111は、駅ごとに改札口に設置され、定期券として機能する被監視者のICカード112を接触または近接させることで、被監視者IDや有効区間、有効期限とった情報を読み取ってゲートを開閉する。開放した場合は、被監視者を駅構内または駅構外へ通過させる。開放した場合、被監視者ID、入場/出場時刻などが管理装置110に吸い上げられ、行動監視装置101に送信される。
【0024】
また、通信端末120は、被監視者の関係者(たとえば、被監視者が子供である場合にはその保護者)のコンピュータ装置であり、行動監視装置101からの各種通報メッセージを受信する。通信端末120は、携帯電話機でもよく、またパーソナル・コンピュータでもよい。
【0025】
(コンピュータ装置のハードウェア構成)
つぎに、図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成について説明する。図2は、図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、コンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、ディスプレイ208と、I/F(インターフェース)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
【0026】
ここで、CPU201は、コンピュータ装置の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0027】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD207に記憶されたデータをコンピュータ装置に読み取らせたりする。
【0028】
また、着脱可能な記録媒体として、FD207のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0029】
I/F209は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク130に接続され、このネットワーク130を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク130と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0030】
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0031】
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、コンピュータ装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
【0032】
(交通網DB102の記憶内容)
つぎに、図1に示した交通網DB102の記憶内容について説明する。図3は、図1に示した交通網DB102の記憶内容を示す説明図である。交通網DB102は、監視対象となる交通網に関する各種情報を記憶する。交通網は、特定の鉄道会社の交通網でもよく、複数の鉄道会社の交通網をあわせた交通網であってもよい。
【0033】
この交通網DB102には、具体的には、たとえば、駅情報や複数の駅により構成される路線情報、路線を変更(乗り換え)する場合の乗換え情報などが記憶されている。図3では、模式的に交通網データを示しており、黒塗り矩形が駅、当該矩形間の線が線路を示している。
【0034】
(代替DB103の記憶内容)
つぎに、図1に示した代替DB103の記憶内容について説明する。図4は、代替DB103の記憶内容を示す説明図である。代替DB103は、交通網内の各駅において振替輸送が実施される場合の代替駅に関する各種情報を記憶する。
【0035】
具体的には、駅ごとに、代替駅(名)、移動手段、移動時間などが記憶されている。代替駅とは、振替輸送時に乗客に代わりに利用してもらう駅であり、たとえば、最も距離が近い駅に設定される。図3に示した交通網も参照すると、A2駅の代替駅はB1駅、A3駅の代替駅はB2駅というように設定されている。また、移動手段としては、徒歩、バス、タクシーなどがその移動時間とともに設定されている。移動時間については、振替輸送時の混雑を考慮して長めに設定しておくこととしてもよい。
【0036】
(被監視者DB104の記憶内容)
つぎに、図1に示した被監視者DB104の記憶内容について説明する。図5は、被監視者DB104の記憶内容を示す説明図である。被監視者DB104は、行動監視の対象となる被監視者に関する各種情報を記憶する。具体的には、被監視者ごとに、被監視者ID、個人情報、定期券情報、入出場記録情報、トラブルステータス、メッセージ送信先情報が記憶されている。
【0037】
被監視者IDとは、乗客となる被監視者を特定する識別情報である。個人情報とは、乗客となる被監視者の氏名や連絡先などの個人的な情報である。定期券情報とは、行動予定区間をあらわす始点の駅および終点の駅と有効期間とを含む情報である。この行動予定区間とは、被監視者の定期券の有効区間である。入出場記録情報とは、被監視者が入場した入場駅および入場日時と、出場した出場駅および出場日時とを記録する。入出場記録情報は、入場/出場した駅の管理装置110から送信される情報である。
【0038】
また、トラブルステータスとは、交通網内または当該被監視者の行動予定区間内において、運行上のトラブル(たとえば、人身事故、急病人発生、信号機故障、悪天候や地震などの天災による運行の停止)の発生の有無を示すフラグであり、「2」の場合が交通網内でトラブルが発生していることを示しており、「1」の場合が行動予定区間内でトラブルが発生していることを示しており、「0」の場合が行動予定区間内でトラブルがないことを示している。
【0039】
このトラブルステータスは、行動監視装置101のオペレータにより操作入力してもよく、管理装置110のオペレータが操作入力することにより、行動監視装置101に送信することで設定可能とする。また、メッセージ送信先情報とは、通報メッセージの送信先と特定する情報であり、たとえば、被監視者の関係者の電子メールアドレスが挙げられる。
【0040】
(行動予定区間と運行停止区間の一例)
つぎに、行動予定区間と運行停止区間の一例について説明する。図6は、行動予定区間と運行停止区間の一例を示す説明図である。図6において、被監視者ID0001の被監視者の定期券情報では、路線AのA1駅〜A7駅が行動予定区間[A1,A7]として設定されている。路線Bは、路線Aの近くに敷設された路線であり、路線B内のB1駅〜B5駅は、路線AのA2駅〜A7駅の代替駅となり得る。
【0041】
この行動予定区間[A1,A7]内において、たとえばA3駅でトラブルが発生したことにより、A2駅からA5駅までの区間が運行停止区間[A2,A5]となった場合、この被監視者がA1駅に入場したとすると、目的地であるA7駅に到達できないこととなる。このような場合、代替ルートが設定される。
【0042】
図7は、代替ルートの一例を示す説明図である。図7においては、代替ルートR1が設定されている。代替ルートR1は、部分ルートr1〜r4からなる代替ルートである。部分ルートr1は、A2駅からA2駅の代替駅となるB1駅までのルートであり、部分ルートr2は、路線BにおいてB1駅からB3駅までのルートであり、部分ルートr3は、B3駅からB3駅の代替駅となるA5駅までのルートであり、部分ルートr4は、路線AにおいてA5駅からA7駅までのルートである。
【0043】
図8は、代替ルートの他の例を示す説明図である。代替ルートR2は、部分ルートr1および部分ルートr5とからなる代替ルートである。部分ルートr5は、路線BにおいてB1駅からB5駅までのルートである。
【0044】
(行動監視装置101の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101の機能的構成について説明する。図9は、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101の機能的構成を示すブロック図である。図9において、行動監視装置101は、受信部901と、検出部902と、判断部903と、決定部904と、送信部905と、から構成されている。これら各機能的構成は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202,RAM203,HD205などの記録媒体に記録されているプログラムを、CPU201に実行させることによって、またはI/F209によって、その機能を実現する。
【0045】
まず、受信部901は、各駅の管理装置110から送信されてくる各種情報を受信する機能を有する。送信されてくる情報としては、被監視者IDや入出場記録情報、トラブル情報などがある。トラブル情報には、トラブルが発生した駅とトラブルによる運行停止区間が含まれる。
【0046】
また、検出部902は、交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの被監視者の入出場を検出する機能を有する。ここで、行動予定区間の始点および終点以外の地点とは、行動予定区間内の途中地点のほか、交通網の中の行動予定区間外の地点も含む。入出場の検出対象を行動予定区間内の途中地点とすると、検出部902は、受信部901によって受信された被監視者IDと入出場記録情報から、被監視者の行動予定区間内の途中駅から被監視者が入場/出場したことを検出する。
【0047】
たとえば、被監視者の行動予定区間をA1駅〜A7駅とすると、途中駅であるA2駅の駅構外からA2駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるA2駅に入場したことが検出される。同様に、途中駅であるA5駅の駅構内からA5駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるA5駅から出場したことが検出される。
【0048】
また、検出部902は、被監視者が行動予定区間外における地点に入場したことを検出する機能を有する。具体的には、受信部901によって受信された被監視者IDと入出場記録情報から、被監視者の行動予定区間外の駅から被監視者が入場/出場したことを検出する。特に、行動予定区間外の駅が、行動予定区間内の途中駅に対する代替駅である場合、被監視者が振替輸送により代替駅に入出場したことを検出することができる。
【0049】
たとえば、被監視者の行動予定区間をA1駅〜A7駅とすると、行動予定区間外であるB1駅の駅構外からB1駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるB1駅に入場したことが検出される。同様に、途中駅であるB3駅の駅構内からB3駅の改札口の自動改札機111に被監視者のICカード112を接触または近接して自動改札機111を通過することで、被監視者が途中駅であるB3駅から出場したことが検出される。
【0050】
また、判断部903は、検出部902によって検出された途中地点からの入出場の妥当性を判断する機能を有する。正常な行動であれば妥当性ありと判断され、異常な行動であれば妥当性なしと判断される。まず、入場の妥当性についての判断基準について説明する。
【0051】
判断部903は、具体的には、検出部902によって入場が検出されたときに交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、途中地点からの入場の妥当性を判断する。たとえば、交通網内にトラブルが発生していない場合、途中地点からの入場を妥当性なしと判断する。そもそも、トラブルが発生していなければ、行動予定区間となる行動予定ルートを進めばよいので、このような場合には、途中地点の駅から入場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0052】
また、交通網内にトラブルが発生している場合、途中地点からの入場を妥当性ありと判断することとしてもよい。このような場合は、行動予定区間内において運行が停止している可能性があるため、途中地点となる駅から入場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。
【0053】
また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性に基づいて、入場の妥当性を判断する。ここで、関連性とは、行動予定区間とトラブルの発生地点とが抵触することである。たとえば、行動予定区間内にトラブルの発生地点となる駅があると、行動予定区間内で運行停止区間が存在することとなり、関連性があることとなる。一方、行動予定区間内にトラブルの発生地点となる駅がないと、行動予定区間内で運行停止区間が存在しないこととなる。
【0054】
したがって、関連性がある場合、途中地点の駅から入場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。一方、関連性がない場合、途中地点の駅から入場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0055】
また、被監視者が途中地点に対する行動予定区間外の代替地点に入場した場合、当該代替地点からの入場の妥当性を判断することもできる。具体的には、行動予定区間内の駅でトラブルが発生しているときに、発生地点となる駅に対する他の路線の代替駅に入場した場合は、入場の妥当性ありと判断する。一方、代替駅でない駅に入場した場合は、入場の妥当性なしと判断する。また、この妥当性の判断においては、時間制限を設け、一定時間以内に代替駅に入場した場合に限り、入場の妥当性ありと判断することとしてもよい。
【0056】
つぎに、出場の妥当性についての判断基準について説明する。出場の妥当性については、検出部902によって出場が検出されたときに行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、途中地点となる駅からの出場の妥当性を判断する。
【0057】
たとえば、行動予定区間内においてトラブルが発生している場合、途中地点からの出場を妥当性ありと判断する。このような場合は、行動予定区間内において運行が停止しているため、途中地点となる駅から出場することは正常な行動であり、妥当性があることとなる。
【0058】
一方、行動予定区間内においてトラブルが発生していない場合、途中地点からの出場を妥当性なしと判断する。そもそも、トラブルが発生していなければ、行動予定区間となる行動予定ルートを進めばよいので、このような場合には、途中地点の駅から出場することは異常な行動であり、妥当性がないこととなる。
【0059】
また、行動予定区間内においてトラブルが発生している場合、代替ルート上の終点となる駅からの出場を妥当性ありと判断する。このような場合は、運行停止区間を迂回して、行動予定区間に戻ろうとする行動であることから、正常な行動であるといえ、妥当性があることとなる。
【0060】
なお、代替ルート上の区間であってもその中途地点の駅である場合、当該駅の代替駅が運行停止区間内の駅からの出場であると、正常な行動とはいえない。このような場合には、妥当性なしと判断することとしてもよい。
【0061】
また、決定部904は、被監視者の関係者に報知する通報メッセージを、判断部903によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する機能を有する。メッセージとは、被監視者の関係者に通報する電子データである。
【0062】
メッセージの内容としては、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』、『お客様(被監視者のこと)は、まだ○○駅に入っておりません。』、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』、『○○駅でのトラブルにより○○駅〜○○駅の区間での運転を見合わせております。』、『現在、○○線の○○駅〜○○駅の区間で振替輸送を実施しております。』などがある。
【0063】
これらのメッセージの内容は、判断部903の判断結果に応じて決定される。具体的には、たとえば、判断部903により「入場の妥当性あり」や「出場の妥当性あり」と判断された場合、通報メッセージを、上述した内容のメッセージは正常な行動であることを意味するメッセージ(以降、「正常メッセージ」と称す。)に決定し、「入場の妥当性なし」や「出場の妥当性なし」と判断された場合、上述した内容のメッセージは異常な行動であることを意味するメッセージ(以降、「警告メッセージ」と称す。)に決定する。
【0064】
より具体的には、メッセージデータにさらに、正常な行動か異常な行動かを示す情報として、たとえば、1ビットの警告フラグ(1のときは警告、0のときは正常)を付加することで、正常メッセージであるか警告メッセージであるかを識別することができる。
【0065】
たとえば、交通網内にトラブルが発生していない場合に途中地点からの入場を妥当性なしと判断された場合、途中地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性がない場合に途中地点からの入場を妥当性なしと判断された場合も、途中地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0066】
一方、途中地点からの入場を妥当性ありと判断された場合、途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。また、行動予定区間とトラブルの発生地点との関連性がある場合に途中地点からの入場を妥当性ありと判断された場合も、途中地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅に入りました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0067】
また、行動予定区間内でトラブルが発生していない場合に途中地点からの出場を妥当性なしと判断された場合、被監視者の関係者に報知するメッセージを、途中地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0068】
一方、行動予定区間内でトラブルが発生していない場合に途中地点からの出場を妥当性ありと判断された場合、通報メッセージを、途中地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅を出ました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0069】
また、被監視者が代替駅に入場したことが一定時間以内に検出されたことにより妥当性ありと判断された場合、通報メッセージを、代替駅からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、○○時○○分に○○駅(代替駅のこと)に入りました。』となり、警告フラグは「0」に設定される。
【0070】
一方、被監視者が代替駅に入場したことが一定時間以内に検出されなかったことにより妥当性なしと判断された場合、通報メッセージを、代替駅からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定する。この場合、メッセージの内容は、たとえば、『お客様(被監視者のこと)は、まだ○○駅(代替駅のこと)に入っておりません。』となり、警告フラグは「1」に設定される。
【0071】
また、送信部905は、決定部904によって決定されたメッセージを、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する機能を有する。この被監視者の関係者(たとえば、被監視者が子供である場合にはその保護者)の電子メールアドレスを送信先に設定して、決定されたメッセージを関係者の通信端末120に送信する。
【0072】
また、送信部905は、検出部902によって入出場が検出されたことにより、被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に、被監視者の行動が異常であることを意味する内容の警告メッセージを送信することとしてもよい。これによれば、ICカード型定期券を使用する子供(被監視者)が通学途中の駅の改札を通過したことを検知すると、親(関係者)の通信端末に警告メッセージが通知されることとなる。
【0073】
なお、当該関係者の電子メールアドレスがWebメールの電子メールアドレスである場合、必ずしも関係者が所有する通信端末120である必要はなく、ログインIDとパスワードにより認証されれば、インターネット上の他の通信端末120で受信することができる。
【0074】
(通報メッセージの表示例)
つぎに、関係者の通信端末120で受信された通報メッセージの表示例について説明する。図10〜図20は、関係者の通信端末120で受信された通報メッセージの表示例(その1〜その11)を示す説明図である。なお、各図において、被監視者DB104の内容を一部抜粋する。また、図10〜図20においては、図6に示したケースを例にして説明する。
【0075】
まず、図10に示したように、被監視者がA1駅に14:51に入場した場合、トラブルステータスが「0」であるため、『お客様(被監視者のこと)は、14時51分にA1駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0076】
つぎに、図11に示したように、被監視者の行動予定区間[A1,A7]の途中駅であるA3駅でトラブルが発生し、A2駅〜A5駅間が運行停止区間となり、B線のB1駅〜B3駅間で振替輸送が実施されるとすると、トラブルステータスが「0」から「1」に変更され、関係者の通信端末120に対し、『A3駅でのトラブルにより、A2駅〜A5駅の区間での運転を見合わせております。現在、B線のB1駅〜B3駅の区間で振替輸送を実施しております。』という通報メッセージが送信される。通信端末120の表示画面には、この通報メッセージが表示される。
【0077】
そして、図12に示したように、トラブルステータスが「1」であるときに、被監視者が15:03にA2駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時03分にA2駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面(図12中、左側の表示画面)に表示される。
【0078】
このあと、一定時間以内に代替駅となるB1駅に被監視者が入場していない場合、『お客様(被監視者のこと)は、まだB1駅に入っておりません。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。関係者の通信端末120では、警告メッセージが受信されるとそのメッセージ内容を表示画面に表示するとともに、警告であることを示すような表示(ここでは反転表示)する(図12中、右側の表示画面を参照)。警告をあらわす表示は、正常メッセージと区別できれば、どのような表示形式でもよい。
【0079】
一方、図13に示したように、被監視者が、一定時間以内、たとえば、ここでは15:29に代替駅であるB1駅に入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時29分にB1駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0080】
このあと、図14に示したように、被監視者が15:53に代替区間の終点となるB3駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時53分にB3駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0081】
このあと、図15に示したように、被監視者がA7駅への運行が可能なA5駅に16:18に入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時18分にA5駅に入りました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。また、行動予定区間への復帰に対しても、一定期間以内にA5駅に入場しない場合には、警告メッセージを送信するように設定してもよい。
【0082】
このあと、図16に示したように、被監視者が16:45に行動予定区間の終点となるA7駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時45分にA7駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0083】
また、A7駅とB5駅とが代替関係にある場合、代替区間の始点となるB3駅に入場した被監視者はB5駅まで乗車する可能性がある。このような場合、図17に示したように、B3駅から出場しなくても、B5駅から出場すれば、B5駅から出場した旨の正常メッセージを送信することとしてもよい。たとえば、被監視者が16:37にB5駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時37分にB5駅を出ました。』という内容の正常メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この正常メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に表示される。
【0084】
一方、被監視者がA7駅との代替関係がない駅から出場した場合、その出場行為については妥当性がない。したがって、たとえば、図18に示したように、被監視者が16:49に代替関係のないB6駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、16時49分にB6駅を出ました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0085】
また、図19に示したように、トラブルステータスが「0」であるときに、被監視者が14:51に行動予定区間の途中駅であるA3駅から入場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、14時51分にA3駅に入りました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0086】
また、図20に示したように、トラブルステータスが「0」であるときに、被監視者が15:10に行動予定区間の途中駅であるA3駅から出場した場合、『お客様(被監視者のこと)は、15時10分にA3駅を出ました。』という内容の警告メッセージが関係者の通信端末120に送信される。この警告メッセージは、当該通信端末120に受信されて表示画面に反転表示される。
【0087】
(行動監視処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101による行動監視処理手順について説明する。図21は、この発明の実施の形態にかかる行動監視装置101による行動監視処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
まず、被監視者が自動改札機111にICカード112を接触または近接した場合、その駅の管理装置110を介してICカード112情報が送信される。行動監視装置101では、そのICカード112情報が受信されるまで待ち受け(ステップS2101:No)、受信された場合(ステップS2101:Yes)、ICカード112情報を参照することで、被監視者の行動が入場か出場かを判断する(ステップS2102)。
【0089】
出場である場合(ステップS2102:No)、出場処理を実行する(ステップS2103)。出場処理については、図22において後述する。一方、入場である場合(ステップS2102:Yes)、被監視者DB104への入場記録処理、すなわち、入場駅および入場時刻の記録をおこなう(ステップS2104)。
【0090】
このとき、入場駅が被監視者の行動予定区間の始点または終点であるか否かを判断する(ステップS2105)。始点または終点である場合(ステップS2105:Yes)、正常な行動であるため、入場妥当性がある。この場合、ステップS2110に移行する。
【0091】
一方、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2105:No)、交通網内においてトラブルが発生中であるか否かを判断する(ステップS2106)。具体的には、被監視者DB104内のトラブルステータスを参照することで判断する。
【0092】
そして、交通網内においてトラブルが発生中でない場合(ステップS2106:No)、すなわち、トラブルステータスが「0」である場合、通報メッセージを警告メッセージに決定し(ステップS2107)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2108)。これにより、一連の処理を終了する。
【0093】
なお、ステップS2105において、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2105:No)、ステップS2106においてトラブル発生中であるか否かを判断することなく、ステップS2107に移行して被監視者の関係者に警告メッセージを送信することとしてもよい。
【0094】
一方、トラブル発生中である場合(ステップS2106:Yes)、被監視者の行動予定区間とトラブル発生地点との関連性の有無について判断する(ステップS2109)。そして、関連性がない場合(ステップS2109:No)、たとえば、トラブル発生地点が行動予定区間外の駅である場合、被監視者の入場に妥当性がないため、ステップS2107に移行する。
【0095】
一方、関連性がある場合(ステップS2109:Yes)、たとえば、トラブル発生地点が行動予定区間内の駅である場合、被監視者の入場には妥当性があるため、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2110)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2111)。これにより、一連の処理を終了する。
【0096】
このように、この入場処理によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0097】
特に、トラブルが発生していないときの途中地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができ、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0098】
また、トラブル発生中であっても、行動予定区間とトラブル発生地点との間に関連性がなければ、このときの途中地点からの入場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができる。
【0099】
一方で、トラブル発生中で、かつ、行動予定区間とトラブル発生地点との間に関連性がある場合、トラブル発生中における途中地点からの入場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0100】
つぎに、図21に示した出場処理(ステップS2103)の詳細な処理手順について説明する。図22は、出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(前半)であり、図23は、出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(後半)である。
【0101】
図22において、まず、被監視者DB104への出場記録処理、すなわち、出場駅および出場時刻の記録をおこなう(ステップS2201)。そして、出場駅が行動予定区間の始点または終点であるか否かを判断する(ステップS2202)。始点または終点である場合(ステップS2202:No)、正常な行動であるといえるため、入出場記録情報の消し込み処理をおこない(ステップS2203)、一連の出場処理を終了する。
【0102】
なお、消し込み処理をおこなわず、行動履歴情報として保持しておくこととしてもよい。また、この場合の出場は正常な行動であるため、通報メッセージを正常メッセージに決定して、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信することとしてもよい。
【0103】
一方、出場駅が行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2202:No)、行動予定区間内においてトラブル発生中であるか否かを判断する(ステップS2204)。具体的には、被監視者DB104のトラブルステータスが「1」であるか否かを判断する。
【0104】
トラブル発生中でない場合(ステップS2204:No)、通報メッセージを警告メッセージに決定して(ステップS2205)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2206)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0105】
なお、ステップS2204において、行動予定区間の始点または終点でない場合(ステップS2202:No)、ステップS2204においてトラブル発生中であるか否かを判断することなく、ステップS2205に移行して被監視者の関係者に警告メッセージを送信することとしてもよい。
【0106】
一方、行動予定区間内においてトラブル発生中である場合(ステップS2204:Yes)、出場駅が行動予定区間内の途中地点であるか否かを判断する(ステップS2207)。出場駅が行動予定区間内の途中地点でない場合(ステップS2207:No)、出場駅が代替区間の終点であるか否かを判断する(ステップS2208)。たとえば、図7に示したように、代替区間となる部分ルートr2の終点となるB3駅を出場したか否かを判断する。代替区間の終点である場合(ステップS2208:Yes)、ステップS2212に移行する。
【0107】
一方、代替区間の終点でない場合(ステップS2208:No)、行動予定区間の終点の代替地点であるか否かを判断する(ステップS2209)。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係があるB線のB5駅であるか否かを判断する。
【0108】
行動予定区間の終点の代替地点でない場合(ステップS2209:No)、ステップS2205に移行する。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係がないB線のB6駅である場合、ステップS2205に移行する。
【0109】
一方、行動予定区間の終点の代替地点である場合(ステップS2209:Yes)、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2210)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2211)。これにより一連の出場処理を終了する。たとえば、図8に示したように、出場駅が、行動予定区間の終点となるA7駅と代替関係があるB線のB5駅である場合、正常メッセージを送信することで一連の出場処理を終了する。
【0110】
また、ステップS2207において、出場駅が行動予定区間内の途中地点である場合(ステップS2207:Yes)、通報メッセージを正常メッセージに決定し(ステップS2212)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2213)。このあと、図23に示すステップS2301に移行する。
【0111】
図23において、正常メッセージを送信してから所定時間経過するまで待ち受け(ステップS2301:No)、所定時間経過した場合(ステップS2301:Yes)、代替区間の始点となる代替地点からの入場があったか否かを判断する(ステップS2302)。たとえば、図6に示したケースにおいて、A2駅の代替地点となるB線のB1駅からの入場があったか否かを判断する(図7および図8を参照。)。
【0112】
代替地点からの入場がない場合(ステップS2302:No)、タイムアップ、すなわち、ステップS2301における最初に所定時間の計時を開始してから一定時間経過したか否かを判断する(ステップS2303)。タイムアップである場合(ステップS2303:Yes)、通報メッセージを代替地点から入場していない旨の警告メッセージに決定し(ステップS2304)、関係者の電子メールアドレスを宛先として警告メッセージを送信する(ステップS2305)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0113】
一方、タイムアップでない場合(ステップS2303:No)、ステップS2302に戻る。また、ステップS2302において、代替地点からの入場があった場合(ステップS2302:Yes)、その入場駅および入場時刻について入場記録処理をおこない(ステップS2306)、通報メッセージを代替地点から入場した旨の正常メッセージに決定し(ステップS2307)、関係者の電子メールアドレスを宛先として正常メッセージを送信する(ステップS2308)。これにより、一連の出場処理を終了する。
【0114】
このように、この出場処理によれば、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することができる。
【0115】
特に、トラブルが行動予定区間内に発生していないときの途中地点からの出場を、被監視者の行動予定ルートから外れた異常な行動として通報することができる。一方、行動予定区間内でのトラブル発生中における途中地点からの出場を、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった正常な行動として通報することができる。
【0116】
また、被監視者の行動予定ルートにしたがった正常な行動の安全確認後においても、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認を実現することができる。
【0117】
このように、上述した実施の形態では、被監視者の行動予定ルートにしたがった行動の安全確認と、やむを得ない場合の代替ルートにしたがった行動の安全確認とを同時に実現することにより、被監視者の安全確認の網羅性の向上を図ることができる。
【0118】
なお、本実施の形態で説明した行動監視方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0119】
(付記1)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出させる検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる送信工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする行動監視プログラム。
【0120】
(付記2)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出させる検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断させる判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定させる決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる送信工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする行動監視プログラム。
【0121】
(付記3)前記判断工程は、
前記検出工程によって入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断させることを特徴とする付記2に記載の行動監視プログラム。
【0122】
(付記4)前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記3に記載の行動監視プログラム。
【0123】
(付記5)前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生している場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記3または4に記載の行動監視プログラム。
【0124】
(付記6)前記判断工程は、
前記行動予定区間と前記トラブルの発生地点との関連性に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記関連性に基づく判断結果に応じた内容のメッセージに決定させることを特徴とする付記5に記載の行動監視プログラム。
【0125】
(付記7)前記判断工程は、
前記関連性がない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記6に記載の行動監視プログラム。
【0126】
(付記8)前記判断工程は、
前記関連性がある場合、前記地点からの入場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記6または7に記載の行動監視プログラム。
【0127】
(付記9)前記判断工程は、
前記検出工程によって出場が検出されたときに前記行動予定区間内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの出場の妥当性を判断させることを特徴とする付記2に記載の行動監視プログラム。
【0128】
(付記10)前記判断工程は、
前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの出場を妥当性なしと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記9に記載の行動監視プログラム。
【0129】
(付記11)前記判断工程は、
前記トラブルが発生している場合、前記地点からの出場を妥当性ありと判断させ、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの出場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記9または10に記載の行動監視プログラム。
【0130】
(付記12)前記行動予定区間内の途中地点について、前記検出工程(以下、「第1の検出工程」という)、前記判断工程(以下、「第1の判断工程」という)、前記決定工程(以下、「第1の決定工程」という)、および前記送信工程(以下、第1の送信工程)という)まで前記コンピュータに実行させた後、前記第1の検出工程によって検出された前記地点からの出場が前記第1の判断工程によって妥当性ありと判断された場合、前記被監視者が前記途中地点に対する前記行動予定区間外における代替地点に入場したことを検出させる第2の検出工程と、
前記第2の検出工程によって検出された前記代替地点からの入場の妥当性を判断させる第2の判断工程と、
前記第1の決定工程によって決定された正常メッセージが前記第1の送信工程によって送信された後に前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記第2の判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定させる第2の決定工程と、
前記第2の決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信させる第2の送信工程と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記11に記載の行動監視プログラム。
【0131】
(付記13)前記第2の判断工程は、
前記第2の検出工程によって前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出された場合、妥当性ありと判断させ、
前記第2の決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記代替地点からの入場が正常な行動であることを意味する内容の正常メッセージに決定させることを特徴とする付記12に記載の行動監視プログラム。
【0132】
(付記14)前記第2の判断工程は、
前記第2の検出工程によって前記代替地点に入場したことが一定時間以内に検出されなかった場合、妥当性なしと判断させ、
前記第2の決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するあらたなメッセージを、前記被監視者の行動が前記途中地点を出場してから前記代替地点に入場していない異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定させることを特徴とする付記12または13に記載の行動監視プログラム。
【0133】
(付記15)付記1〜14のいずれか一つに記載の行動監視プログラムが格納された前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【0134】
(付記16)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【0135】
(付記17)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断手段と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断手段によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【0136】
(付記18)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【0137】
(付記19)交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【産業上の利用可能性】
【0138】
以上のように、本発明にかかる行動監視プログラム、該プログラムを記録した記録媒体、行動監視装置、および行動監視方法は、被監視者の行動監視に有用であり、特に、鉄道、バスなどの交通網を利用して通学する幼稚園児や児童の行動監視に適している。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】この発明の実施の形態にかかる行動監視システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1に示したコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した交通網DBの記憶内容を示す説明図である。
【図4】代替DBの記憶内容を示す説明図である。
【図5】被監視者DBの記憶内容を示す説明図である。
【図6】行動予定区間と運行停止区間の一例を示す説明図である。
【図7】代替ルートの一例を示す説明図である。
【図8】代替ルートの他の例を示す説明図である。
【図9】この発明の実施の形態にかかる行動監視装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図10】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その1)を示す説明図である。
【図11】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その2)を示す説明図である。
【図12】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その3)を示す説明図である。
【図13】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その4)を示す説明図である。
【図14】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その5)を示す説明図である。
【図15】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その6)を示す説明図である。
【図16】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その7)を示す説明図である。
【図17】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その8)を示す説明図である。
【図18】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その9)を示す説明図である。
【図19】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その10)を示す説明図である。
【図20】関係者の通信端末で受信された通報メッセージの表示例(その11)を示す説明図である。
【図21】この発明の実施の形態にかかる行動監視装置による行動監視処理手順を示すフローチャートである。
【図22】出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(前半)である。
【図23】出場処理の詳細な処理手順を示すフローチャート(後半)である。
【符号の説明】
【0140】
100 行動監視システム
101 行動監視装置
110 管理装置
111 自動改札機
112 ICカード
120 通信端末
901 受信部
902 検出部
903 判断部
904 決定部
905 送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【請求項2】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【請求項3】
前記判断工程は、
前記検出工程によって入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断することを特徴とする請求項2に記載の行動監視方法。
【請求項4】
前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断し、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することを特徴とする請求項3に記載の行動監視方法。
【請求項5】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【請求項1】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【請求項2】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記地点からの入出場の妥当性を判断する判断工程と、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記判断工程によって判断された判断結果に応じた内容のメッセージに決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定されたメッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信工程と、
を含んだことを特徴とする行動監視方法。
【請求項3】
前記判断工程は、
前記検出工程によって入場が検出されたときに前記交通網内に発生しているトラブルの有無に基づいて、前記地点からの入場の妥当性を判断することを特徴とする請求項2に記載の行動監視方法。
【請求項4】
前記判断工程は、
前記交通網内に前記トラブルが発生していない場合、前記地点からの入場を妥当性なしと判断し、
前記決定工程は、
前記被監視者の関係者に報知するメッセージを、前記地点からの入場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージに決定することを特徴とする請求項3に記載の行動監視方法。
【請求項5】
交通網の中から選ばれた被監視者固有の行動予定区間の始点および終点以外の地点からの前記被監視者の入出場を検出する検出手段と、
前記検出手段によって入出場が検出された場合、前記地点からの入出場が異常な行動であることを意味する内容の警告メッセージを、前記被監視者の関係者の電子メールアドレス宛に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする行動監視装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
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【図13】
【図14】
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【図16】
【図17】
【図18】
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【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2008−108211(P2008−108211A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292790(P2006−292790)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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