説明

表示機器

【課題】タッチセンサの操作上の違和感を減らすことのできる表示機器を提供する。
【解決手段】タッチセンサを、所定の状態、例えば、筐体の開閉状態やサイドキー押下状態等により起動させ、キャリブレーションを行う時間(約500ms)の経過後にタッチセンサによる接触操作ができる状態とする一方、サブ表示部には、キャリブレーションを行う時間の経過後に所定の描画、例えば「タッチセンサ操作可能。」の文字列を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示機器に関し、より詳細には、操作入力部として接触を検出するセンサ素子を設けた表示機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示機器の操作入力部として様々なインターフェースや構成が開発されてきた。例えば、表示機器に回転ダイヤル式入力デバイスを設け、表示部上に表示させたカーソルを回転ダイヤル式入力デバイスの回転量に応じて移動させる技術がある(特許文献1参照)。しかしながら、このような従来技術では、物理的・機械的な回転を伴う「回転ダイヤル」を用いているため、機械的な磨耗などによって誤動作や故障などが発生し易く、操作入力部のメンテナンスが必要であったり、耐用期間が短かかったりするという問題があった。
【0003】
そこで、物理的・機械的な回転を伴わない操作入力部としてタッチセンサを利用する技術が提案されている(特許文献2、3参照)。この提案技術は、複数のタッチセンサ素子を円環状に配して、個々のタッチセンサ素子からの接触検出を監視し、連続的な接触検出を検出した場合は、その接触検出箇所の移動に応じて、表示位置の移動指示が生じたと判定するものである。
【特許文献1】特開2003−280792号公報
【特許文献2】特開2005−522797号公報
【特許文献3】特開2004−311196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示機器では、電源OFF状態から電源ON状態に移行させるときにキャリブレーション(内部初期化)を行う必要があるため、ユーザは、タッチセンサを起動させるための操作を行った後、一定期間(約500ms)タッチセンサを使用することができないという問題があった。また、キャリブレーションを行うときに表示器をON状態にする制御を行った場合においても、表示器がON状態になった状態からタッチセンサがON状態になるまでの間隔を同じく待たなければならない上、この間隔は、表示器がON状態になっているにもかかわらず、タッチセンサを使用できない間隔でもあるため、ユーザは違和感を覚える。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、タッチセンサの操作上の違和感を減らすことのできる表示機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の表示機器は、表示器と、接触操作が可能であるタッチセンサと、前記表示器および前記タッチセンサの制御を行う制御部とを有し、前記制御部が、前記タッチセンサが使用可能状態となった後に前記表示器に所定の描画を表示させるように制御することを特徴とする。
【0007】
前記表示機器が所定の状態になると、前記表示器および前記タッチセンサを起動させると共に、前記表示器は、前記タッチセンサが使用可能状態となる前に表示可能な状態となることが好ましく、前記制御部は、前記表示器が前記表示可能な状態となったときから、前記タッチセンサの使用可能状態になるまでの間は前記所定の描画を表示させない、または待機状態を示す描画を表示させる制御を行うことが好ましい。
【0008】
また、本発明の表示機器は、接触操作が可能であると共に、起動開始から使用可能状態となるまでに第1所定時間を要するタッチセンサと、起動開始から表示可能な状態となるまでに前記第1所定時間よりも短い第2所定時間を要する表示器と、前記タッチセンサの動作および前記表示器の動作を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記タッチセンサの起動を開始した後、前記表示器の起動を開始し、前記第1所定時間の経過前に前記表示部に所定の描画を表示させる制御を行うことを特徴とする。
【0009】
前記制御部は、前記タッチセンサへの前記接触操作の検知を行うと共に、前記第1所定時間の経過後に、前記タッチセンサの前記接触操作の検出結果に応じて前記表示器に描画位置変更物を表示させる制御を行うことが好ましく、前記表示器は、前記タッチセンサの操作の内容に係る描画の表示をすることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、タッチセンサによる接触操作ができるタイミングと表示器の描画表示のタイミングを場面場面で制御することにより、タッチセンサの操作上の違和感を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下、表示機器の典型例として携帯電話端末に本発明を適用して説明する。図1は、本発明を適用した携帯電話端末の基本的な構成を示すブロック図である。図1に示す携帯電話端末100は、制御部110、センサ部120、表示部130、記憶部(フラッシュメモリなど)140、情報処理機能部150、電話機能部160、キー操作部KEYおよびスピーカSP、さらに、図示しないCDMA通信網に接続して通信を行う通信部COMにより構成されている。さらに、センサ部120は、複数のセンサ素子(例えば、その検知部を機器筐体の外面に設けてあり、指などの物体の接触・近接を検出する接触センサ)を含んだセンサ素子群を、用途に応じてn個、即ち、第1のセンサ素子群G1、第2のセンサ素子群G2および第nのセンサ素子群G3を含み、記憶部140は、保存領域142、外部データ保存領域144から構成されている。制御部110および情報処理機能部150は、CPUなどの演算手段およびソフトウェアモジュールなどから構成させることが好適である。なお、後述するシリアルインターフェース部SI、シリアルインターフェース部SIを介して制御部110に接続されるRFIDモジュールRFIDや赤外線通信部IR、さらにはカメラ220やライト230の他、マイクMIC、ラジオモジュールRM、電源PS、電源コントローラPSCON等が制御部110に接続されるが、ここでは簡略化のため省略する。
【0012】
図1のブロック図における各ブロックの機能を簡単に説明する。制御部110は、センサ部120によりユーザの指などによる物体の接触を検出し、記憶部140の保存領域142に検出した情報を格納し、情報処理機能部150により格納した情報の処理を制御する。そして、処理結果に応じた情報を表示部130に表示させる。さらに制御部110は、通常の通話機能のための電話機能部160、キー操作部KEY(後述するサイドキー240を含む)およびスピーカSPを制御する。なお、表示部130は、サブ表示部ELDおよび図示しないメイン表示部(携帯電話端末100が閉状態にて隠れ、開状態にて露出する位置に設けられる表示部)を含んで構成される。
【0013】
図2は、センサ素子を筐体に実装した携帯電話端末の斜視図である。携帯電話端末100は、図2に示すような閉状態のほか、ヒンジ部を回動、スライドさせて開状態を形成することも可能であって、タッチセンサ部210は、閉状態においても操作可能な位置に設けられている。図2(a)は携帯電話端末100の外観を示す斜視図である。携帯電話端末100は、タッチセンサ部210(外観上、センサ部130、すなわちセンサ素子群G1、G2を覆う、図6にて後述するパネルPNLが見えている)、カメラ220、ライト230、およびサイドキー240を備える。図2(b)は、タッチセンサの動作の説明のために、パネルPNLを省略し、センサ素子とサブ表示部ELD周辺のみの配置を表示した携帯電話端末100の斜視図である。図のように、センサ素子L1〜L4およびR1〜R4が、サブ表示部ELDの周囲に沿って並べて配置されている。センサ素子L1〜L4は第1のセンサ素子群G1を構成し、センサ素子R1〜R4は第2のセンサ素子群G2を構成している。第1のセンサ素子群G1と第2のセンサ素子群G2は、離間部SP1、SP2を隔てて並べられている。第1のセンサ素子群G1のレイアウトに対して、第2のセンサ素子群G2は、サブ表示部ELDを挟み、選択候補項目の並べられている方向を中心線とする線対称なレイアウトを持つ。また、本構成ではサブ表示部ELDに有機ELディスプレイを用いたが、例えば液晶表示ディスプレイ等を用いることもできる。また、本構成ではセンサ素子として静電容量式の接触センサを用いることとする。サイドキー240は、筐体側面に配置されたタクトスイッチで構成される。
【0014】
図2の携帯電話端末100において、サブ表示部ELDは、タッチセンサ部210の操作の内容に係る描画の表示をする。例えば、携帯電話端末100を音楽プレーヤーとして用いる場合、サブ表示部ELDには選択候補項目として演奏できる曲目が表示される。図3にタッチセンサ部210の操作の内容に係る描画の表示の一例を示す。ユーザは、操作入力部としてタッチセンサ部210を操作してセンサ素子L1〜L4、R1〜R4の静電容量を変化させて、サブ表示部ELDに表示された項目や操作対象領域を移動させて曲目の選択を行う。このときタッチセンサは、図2のように、サブ表示部ELDの周囲にセンサ素子を並べる構成とすれば、小型な表示機器の外部筐体における実装部分を大きく占有せずに済み、かつ、ユーザは、サブ表示部ELDの表示を見ながらセンサ素子を操作することができる。
【0015】
図4は、本発明を適用した携帯電話端末100の詳細な機能ブロック図である。言うまでもないが、図4に示す各種ソフトウエアは、記憶部140に記憶されるプログラムに基づいて、同じく記憶部140上にワークエリアを設けた上で、制御部110が実行することにより動作する。図に示すように、携帯電話端末の諸機能は、ソフトウェアブロックとハードウェアブロックとに分かれる。ソフトウェアブロックは、フラグ記憶部FLGを持つベースアプリBA、サブ表示部表示アプリAP1、ロックセキュリティアプリAP2、その他アプリAP3、およびラジオアプリAP4から構成される。ソフトウェアブロックは、さらに、赤外線通信アプリAPIRおよびRFIDアプリAPRFも含む。これらの各種アプリ(アプリケーションソフトウェア)がハードウェアブロックの各種ハードウェアを制御するときに、赤外線通信ドライバIRD、RFIDドライバRFD、オーディオドライバAUD、ラジオドライバRD、およびプロトコルPRをドライバとして使用する。例えば、オーディオドライバAUD、ラジオドライバRD、およびプロトコルPRは、それぞれ、マイクMIC、スピーカSP、通信部COM、およびラジオモジュールRMを制御する。ソフトウェアブロックは、さらに、ハードウェアの操作状態を監視・検出するキースキャンポートドライバKSPも含み、タッチセンサドライバ関連検出、キー検出、折り畳み式やスライド式などの携帯電話端末の開閉を検出する開閉検出、イヤホン着脱検出などを行う。
【0016】
ハードウェアブロックは、ダイヤルキーや後述するタクトスイッチSW1〜SW4を含む各種ボタンなどを含むキー操作部KEY、ヒンジ部の動作状況などに基づき開閉を検出する開閉検出デバイスOCD、機器本体付属のマイクMIC、着脱可能なイヤホンEAP、スピーカSP、通信部COM、ラジオモジュールRM、シリアルインターフェース部SI、および切替制御部SWCONから構成される。切替制御部SWCONは、ソフトウェアブロックの該当ブロックからの指示に従って、赤外線通信部IR、RFIDモジュール(無線識別タグ)RFID、タッチセンサモジュールTSM(センサ部120と、発振回路などのセンサ部120を駆動する上で必要な部品一式をモジュール化したもの)のうちのいずれか1つを選択して当該信号をシリアルインターフェース部SIが拾い上げるように選択対象ハードウェア(IR、RFID、TSM)を切り替える。電源PSは、電源コントローラPSCONを介して選択対象ハードウェア(IR、RFID、TSM)に電力を供給する。
【0017】
図5は、本発明による携帯電話端末100のタッチセンサ機能のより詳細な構成を示すブロック図である。図に示すように、本携帯電話端末100は、タッチセンサドライバブロックTDB、タッチセンサベースアプリブロックTSBA、デバイス層DL、割込ハンドラIH、キューQUE、OSタイマーCLK、各種アプリAP1〜AP3を備える。ここでタッチセンサベースアプリブロックTSBAは、ベースアプリBAおよびタッチセンサドライバ上位アプリケーションプログラムインターフェースAPIを備え、タッチセンサドライバブロックTDBは、タッチセンサドライバTSDおよび結果通知部NTFを備える。また、デバイス層DLは、切替制御部SWCON、切替部SW、シリアルインターフェース部SI、赤外線通信部IR、RFIDモジュールRFIDおよびタッチセンサモジュールTSMを備え、割込ハンドラIHは、シリアル割込み監視部SIMONおよび確認部CNFを備える。
【0018】
次に、各ブロックの機能を図を参照して説明する。タッチセンサベースアプリブロックTSBAにおいて、ベースアプリBAと、タッチセンサドライバ上位アプリケーションプログラムインターフェースAPIとの間では、タッチセンサを起動するか否かのやり取りが行われる。ベースアプリBAは、サブ表示部用のアプリケーションであるサブ表示部表示アプリAP1、セキュリティ保護用に携帯電話端末100にロックをかけるアプリケーションであるロックセキュリティアプリAP2、その他のアプリケーションAP3のベースとなるアプリケーションであり、ベースアプリBAに前記各アプリからタッチセンサの起動が要求された場合に、タッチセンサドライバ上位アプリケーションプログラムインターフェースAPIにタッチセンサの起動を要求する。なお、サブ表示部とは、各図に示すサブ表示部ELDであって、本実施例における携帯電話端末100において、環状に配置されたセンサ素子群の中央領域に設けられた表示部のことを指す。
【0019】
起動の要求を受け、タッチセンサドライバ上位アプリケーションプログラムインターフェースAPIは、ベースアプリBA内のアプリケーションの起動を管理するブロック(図示せず)に、タッチセンサの起動が可能か否かの確認を行う。即ち、アプリケーションの選択が実行されていることを示すサブ表示部ELDの点灯、またはFMラジオその他の携帯電話端末100に付属するアプリケーション等の、あらかじめタッチセンサの起動が不可能と設定されたアプリケーションの起動を示すフラグの有無を確認する。その結果、タッチセンサの起動が可能と判断された場合、タッチセンサドライバ上位アプリケーションプログラムインターフェースAPIは、タッチセンサドライバTSDにタッチセンサモジュールTSMの起動を要求する。すなわち、実質的には電源コントローラPSCOMを介した電源PSからタッチセンサモジュールTSMへの電源供給を開始する。
【0020】
起動が要求されると、タッチセンサドライバTSDは、デバイス層DL内のシリアルインターフェース部SIに要求して、シリアルインターフェース部SIにおけるタッチセンサドライバTSDとのポートを開くように制御する。
【0021】
その後、タッチセンサドライバTSDは、タッチセンサのセンシング結果の情報を有する信号(以下、接触信号と記す)を、タッチセンサモジュールTSMが有する内部クロックによる20msの周期で、シリアルインターフェース部SIに出力されるように制御する。
【0022】
接触信号は、上述した各センサ素子L1〜L4およびR1〜R4の8つのセンサ素子それぞれに対応した8ビット信号で出力されている。即ち、各センサ素子が接触を検知したときには、この接触を検知したセンサ素子に対応するビットに、接触検知を表す「フラグ:1」を立てた信号であって、これらのビット列により接触信号が形成される。つまり、接触信号には、「どのセンサ素子」が「接触/非接触のいずれか」を示す情報が含まれる。
【0023】
割込ハンドラIHにおけるシリアル割込み監視部SIMONは、シリアルインターフェース部SIに出力された接触信号を取り出す。ここで確認部CNFが、シリアルインターフェース部SIにおいてあらかじめ設定された条件に従い、取り出した接触信号のTrue/Falseの確認を行い、True(真)な信号のデータのみをキューQUEに入れる(信号のTrue/Falseの種別については後述する。)。また、シリアル割込み監視部SIMONは、タクトスイッチの押下の発生などのタッチセンサ起動中のシリアルインターフェース部SIの他の割込み事象の監視も行う。
【0024】
なお、監視部SIMONは、検出した接触が最初の接触であった場合には「プレス」を意味する信号を接触信号の前にキューQUEに入れる(キューイングする)。その後、オペレーションシステムの有するOSタイマーCLKによるクロック40ms周期で接触信号の更新を行い、所定回数接触を検出しなかった場合には「リリース」を意味する信号をキューQUEに入れる。このことにより、接触開始からリリースまでのセンサ素子間での接触検出の移動を監視することができるようになる。なお、「最初の接触」とは、キューQUEにデータのない状態、或いは、直近の入力データが「リリース」である場合に「フラグ:1」を有する信号が発生する事象を指す。これらの処理により、タッチセンサドライバTSDは、「プレス」から「リリース」の区間のセンサ素子の検出状態を知ることができる。
【0025】
同時に、監視部SIMONは、タッチセンサから出力される接触信号がFalseとなる条件を満たす信号であった場合に、「リリース」を意味する信号を擬似的に生成してキューQUEに入れる。ここでFalse(偽)となる条件としては、「非連続な2つのセンサ素子で接触を検出した場合」、「タッチセンサ起動中に割込みが生じた場合(例えば、メール着信等の通知でサブ表示部ELDの点灯/消灯状態が変更された場合)」、「タッチセンサ起動中にキー押下が発生した場合」、または後述するように「複数のセンサ素子群をまたぐ接触を検出した場合」などが設定される。
【0026】
また、監視部SIMONは、例えば、センサ素子R2とR3といった隣接する2つのセンサ素子で同時に接触を検出した場合には、単一の素子を検出した場合と同様に、接触を検出した素子に対応するビットにフラグが立った接触信号をキューQUEに入れる。
【0027】
タッチセンサドライバTSDは、45ms周期でキューQUEから接触信号を読み出し、読み出した接触信号によって、接触を検知した素子を判定する。タッチセンサドライバTSDは、キューQUEから順次に読み出した接触信号により判定した接触の変化、および、検知した素子との位置関係を考慮して、「接触スタートの素子」、「接触の移動方向(右/左回り)の検出」、および「プレスからリリースまでの移動距離」の判定を行う。タッチセンサドライバTSDは、判定された結果を結果通知部NTFに書き込むとともに、ベースアプリBAに結果を更新するように通知する。
【0028】
接触の移動方向および移動距離の判定は、隣接するセンサ素子の検出および各センサ素子の検出の組合せによって行うが、これには種々の手法(判定ルール)を適用することができる。例えば、ある1つのセンサ素子(例えばR2)から隣接するセンサ素子(この例の場合、R2およびR3)へと接触が遷移すると、その方向に、1素子分(サブ表示部における1項目分)の移動とすると判定する。
【0029】
前述のように、結果の更新がタッチセンサドライバTSDによってベースアプリBAに通知されると、ベースアプリBAは結果通知部NTFを確認し、結果通知部NTFに通知された情報の内容を、さらに上位のアプリケーションであってタッチセンサ結果を要するアプリケーション(サブ表示部におけるメニュー画面表示のための表示部表示アプリAP1、およびロック制御のためのロックセキュリテイアプリAP2など)に通知する。
【0030】
図6は、本発明による携帯電話端末100の特にタッチセンサ部210の構成要素の配置を示す平面図である。作図および説明の便宜上、一部の構成要素のみを図示および説明する。図に示すように、有機EL素子からなるサブ表示部ELDの周囲に沿って円環状のパネルPNLが配されている。パネルPNLは、下部に設けるセンサ素子の感度に影響を与えないように十分に薄くすることが好適である。パネルPNLの下部には、人体の指の接触/近接を検知できる静電容量型の8個のセンサ素子L1〜L4、R1〜R4をほぼ環状に配置してある。左側の4つのセンサ素子L1〜L4で第1のセンサ素子群G1、右側の4つのセンサ素子R1〜R4で第2のセンサ素子群G2をそれぞれ構成している。各センサ素子群内の隣接するセンサ素子の間には、隣接するセンサ素子同士で接触検出機能に干渉しないように、クリアランス(隙間)を設けて配置してある。なお、干渉しないタイプのセンサ素子を用いる場合にはこのクリアランスは不要である。第1のセンサ素子群G1の一端に位置するセンサ素子L4と、第2のセンサ素子群G2の一端に位置するセンサ素子R1との間には、前記クリアランスより大きいクリアランス(例えば、2倍以上の長さ)である離間部SP1を設ける。第1のセンサ素子群G1の他端に位置するセンサ素子L1と、第2のセンサ素子群G2の他端に位置するセンサ素子R4との間にも、離間部SP1と同様に離間部SP2を設ける。このような離間部SP1、SP2によって、第1のセンサ素子群G1と第2のセンサ素子群G2とが別個に機能させる際に、互いに干渉することを防止することができる。
【0031】
第1のセンサ素子群G1の各センサ素子は円弧状に配置されているが、この円弧の中央、即ち、センサ素子L2およびL3の中間の下部に、タクトスイッチSW1の中心を配置する。同様に、第2のセンサ素子群G2の各センサ素子で形成される円弧の中央、即ち、センサ素子R2およびR3の中間の下部に、タクトスイッチSW2の中心を配置する(図7参照)。このように、方向性を連想させない位置であるセンサ素子群の配置方向のほぼ中央にタクトスイッチを配置することによって、センサ素子上におけるユーザによる指の方向性を持った移動指示操作による方向指示とは直接関係しない操作を行うスイッチであることを、ユーザは容易に把握することができる。センサ素子群の配置方向の中央ではなく端部(例えばL1やL4)にタクトスイッチを配置してあると、端部側向きの方向性を連想させるため、タッチセンサによる移動動作を継続するなどのために長押しする「スイッチ」であるという誤解をユーザに与え易い。一方、本発明の構成のように、センサ素子群の配置方向の中央にタクトスイッチを配置してあれば、このような誤解を防止することができ、より快適なユーザインターフェースを提供することが可能である。また、センサ素子の下方にタクトスイッチを配して機器外面に露出していないため、機器の外観上も露出する操作部の点数を削減でき、複雑な操作を要さない様なスマートな印象となる。なお、スイッチをパネルPNL下部以外の箇所に設ける場合には、機器筐体に別途貫通孔を設ける必要があるが、貫通孔を設ける位置によっては筐体強度の低下が生じ得る。本構成では、パネルPNL、および、センサ素子の下方にタクトスイッチを配することによって、新たな貫通孔を設ける必要がなくなり、筐体強度の低下も防止できる。
【0032】
ユーザが、例えば、指で順次にセンサ素子L1、L2、L3、L4を円弧状に上方に向かってなぞると、表示部ELDに表示されている選択候補項目(この場合は、音、表示、データ、カメラ)のうち選択対象領域(反転表示や別のカラーでの強調表示など)として表示されている項目が上方のものに順次変化したり、選択候補項目が上方にスクロールしたりする。所望の選択候補項目が選択対象領域として表示されているときに、ユーザは、パネルPNLおよびセンサ素子L2,L3越しにタクトスイッチSW1を押下して選択決定を行ったり、タクトスイッチSW2を押下して表示自体を別画面に変更したりすることができる。即ち、パネルPNLは、タクトスイッチSW1、SW2を押下するのに十分な可撓性を持ち、あるいはわずかに傾倒可能に機器筐体に取り付けられ、タクトスイッチSW1、SW2に対する押し子の役も持っている。
【0033】
図7は、図2および図6に示した携帯電話端末の構成要素、特にタッチセンサ部210の分解斜視図である。図に示すように、端末筐体の外面をなす第1の層には、パネルPNLおよび表示部ELDが配される。第1の層のパネルPNLの下方に位置する第2の層には、センサ素子L1〜L4、R1〜R4が配される。第2の層のセンサ素子L2、L3の間の下方、および、センサ素子R2、R3の間の下方に位置する第3の層には、タクトスイッチSW1、SW2がそれぞれ配される。
【0034】
図8は、本発明による携帯電話端末における各センサ素子からの接触検知データの処理を説明する概略ブロック図である。説明の簡易化のため、センサ素子R1〜R4についてのみ示してあるが、センサ素子L1〜L4についても同様である。センサ素子R1〜R4の各々には、高周波が印加されており、一定の浮遊容量の変化を考慮してキャリブレーションし、このときの高周波状態を基準として設定されており、それぞれ、前処理部300(R1用前処理部300a、R2用前処理部300b、R3用前処理部300c、R4用前処理部300d)にて、指の接触などによる静電容量の変化に基づく高周波状態の変動を検出すると、A/D変換器310(R1用A/D変換器310a、R2用A/D変換器310b、R3用A/D変換器310c、R4用A/D変換器310d)へと送信され、接触検出を示すデジタル信号に変換される。デジタル化された信号は制御部320へと送信されてセンサ素子群としてのまとまった信号の集合として、記憶部330に信号の保持する情報を格納する。その後、シリアルインターフェース部、割り込みハンドラにこの信号が送出され、割り込みハンドラにて、タッチセンサドライバが読み取り可能な信号に変換した後、変換後の信号をキューに入れる。なお、制御部320は、記憶部330に格納した情報に基づき、隣接したセンサ素子の2つ以上で接触を検出した時点で方向の検出を行う。
【0035】
以下、図9および図10は、センサ素子上をユーザがなぞった場合のサブ表示部の応答を説明する図である。図9および図10において、(a)は携帯電話端末に実装したサブ表示部と、その周辺に沿って並べて配置したセンサ素子のみを、説明の簡易化のために示した概略図、(b)は時間推移に伴い検知したセンサ素子を示す図、(c)は検知したセンサ素子に応じたサブ表示部ELDの操作対象領域の位置変化を示す図である。これらの図の(a)において、センサ素子、センサ素子群および離間部には図2(b)と同様の符号を付している。また(c)のサブ表示部ELDの表示において、TIはサブ表示部が表示する項目リストのタイトル、LS1〜LS4は選択候補項目(例えば、スクロール可能な幾つかの行)を示す。また(c)のサブ表示部において、操作の対象となる状態にある項目は、現在の操作対象領域であることが識別できるように、当該項目にカーソルを配置する、或いは、項目自体を反転表示などで強調表示する。これらの図では、操作対象領域として表示されている項目にはハッチングを施して強調して示している。説明の便宜上、「移動対象」を操作対象領域のみで説明するが、項目自体を移動(スクロール)させる場合も同様の原理でサブ表示部は動作する。
【0036】
図9(a)において矢印AR1に示す上から下の向きに、例えば指などの接触手段を用いて各センサ素子上を連続的になぞると、制御部は、(b)で示す時間推移で接触を検知する。この場合は、センサ素子R1、R2、R3、R4の順に接触を検知する。このR1からR4までの連続した接触は、隣接したセンサ素子の2つ以上で検知しているため、方向の検出を行い、隣接したセンサ素子を遷移した回数とその方向に応じて、操作対象領域がサブ表示部ELDに表示したリスト上を移動する。この場合は、(c)で示したように、操作対象領域は、初期位置の項目LS1から項目LS4まで下方へ項目を3つ分移動する。なお、操作対象領域は、ハッチングで表してあるが、ハッチングピッチの狭いものが初期位置であり、ハッチングピッチの広いものが移動後の位置である。このように、本構成によれば、ユーザの「下方への指の指示動作」と同じように、サブ表示部の「操作対象領域が下方に移動」するため、ユーザはあたかも自己の指で操作対象領域を自在に移動させているように感じることになる。即ち、ユーザの意図した通りの操作感覚が得られる。
【0037】
同様に、同図(a)において矢印AR2に示す向きにセンサ素子がなぞられたとすると、(b)で示したように各センサ素子のうちセンサ素子L4、L3、L2、L1がこの順に接触を検知し、この場合、矢印AR1と同じく上から下へ、隣接するセンサ素子を3つ遷移する接触のため、(c)のように下方に向かって項目LS1から項目LS4まで操作対象領域が3つ分移動する。
【0038】
図10(a)において矢印AR1に示す下から上の向き(反時計回り方向)にセンサ素子がなぞられたとすると、(b)で示したように各センサ素子のうちセンサ素子R4、R3、R2、R1がこの順に接触を検知し、この場合、下から上へ、隣接するセンサ素子を3つ遷移する接触のため、(c)のように上方に向かって項目LS4から項目LS1まで操作対象領域が3つ分移動する。
【0039】
同様に、同図(a)において矢印AR2に示す下から上の向き(時計回り方向)にセンサ素子がなぞられたとすると、(b)で示したように各センサ素子のうちセンサ素子L1、L2、L3、L4がこの順に接触を検知し、この場合、矢印AR1と同じく下から上へ、隣接するセンサ素子を3つ遷移する接触のため、(c)のように上方に向かって項目LS4から項目LS1まで操作対象領域が3つ分移動する。
【0040】
次に、タッチセンサ部210(タッチセンサ)による接触操作ができるタイミングとサブ表示部ELD(表示器)の描画表示のタイミングとの関係を説明する。タッチセンサ部210(タッチセンサ)は、上述したように静電容量式のセンサ素子を有して構成されるため、電源投入後からキャリブレーション(内部初期化)を行うために約500msの時間(所定時間)がかかり、その間タッチセンサ部210(タッチセンサ)での検出が行えず、特にサブ表示部ELDがON状態になっているときは、ユーザにおいて操作上の違和感があった。ここで、キャリブレーションとは、センサ素子の基準容量値を測定するための動作である(静電容量式のセンサ素子は、基準容量値の変化に基づいて操作状態を検出する構成となっているため、使用する際には基準容量値を把握しておく必要がある)。本発明では、タッチセンサ部210(タッチセンサ)による接触操作ができるタイミングとサブ表示部ELDの描画表示のタイミングを異ならせることにより、タッチセンサ部210(タッチセンサ)の操作上の違和感を減らしている。なお、ここではサブ表示部ELDの起動時間(起動開始から表示可能状態になるまでの時間(第2所定時間))は、タッチセンサ部210(タッチセンサ)のキャリブレーション時間である500msよりも短いものとする。
【0041】
図11は、第1実施例にかかるタッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用状態とサブ表示部ELDの表示状態とのタイミングを説明する図である。制御部110は、図11に示すように、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を、所定の状態、例えば、筐体の閉状態やサイドキー押下状態等により起動させ、図示しないタイマーによりキャリブレーションを行う時間(約500ms)が経過したと判断すると、タッチセンサ部210(タッチセンサ)による接触操作を使用可能な状態(使用可能状態)とする一方、サブ表示部ELDには、キャリブレーションを行う時間の経過後に所定の描画を表示させる。図において、aは、サブ表示部がキャリブレーションを行う時間の経過前に描画の表示を行うことのできる状態(表示可能状態)となった場合を示しており、b、c、dは、キャリブレーションを行う時間の経過後に表示可能状態となった場合を示しているが、いずれの場合においてもキャリブレーションを行う時間の経過後にサブ表示部ELDに所定の描画を表示させる(aの場合、キャリブレーションを行う時間の経過前に表示可能状態にあるが、敢えてキャリブレーションを行う時間の経過後にならないと所定の描画を行わない)。図12に所定の描画の表示の一例を示す。サブ表示部ELDには、例えば「タッチセンサ操作可能。」の文字列が表示される。ユーザは、サブ表示部ELDに所定の描画の表示が行われた段階で少なくともタッチセンサ部210(タッチセンサ)の操作が可能であることがわかる。なお、サブ表示部ELDへの表示内容はこれに限らず、何らかの表示がなされればそれでよい。また、所定の状態も、閉状態やサイドキー押下状態に限らず、その他の状態でもよく、要は、タッチセンサ部210(タッチセンサ)の起動を要する、もしくはさせたい等の何らかの状態をトリガーとすればよい。
【0042】
図13は、第2実施例にかかるタッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用状態とサブ表示部ELDの表示状態とのタイミングを説明する図である。制御部110は、図13に示すように、筐体の閉状態やサイドキー押下の状態を検出すると、サブ表示部ELDの起動と連動してタッチセンサを起動させる。これにより、所定の状態をトリガーにサブ表示部ELDとタッチセンサ部210(タッチセンサ)の両方を連動して制御でき、制御を単純化させることができる。
【0043】
図14は、第3実施例にかかるタッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用状態とサブ表示部ELDの表示状態とのタイミングを説明する図である。制御部110は、図14に示すように、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を、筐体の閉状態やサイドキー押下状態等により起動させ、キャリブレーションを行う時間の経過後にタッチセンサ部210(タッチセンサ)を使用可能状態とする一方、サブ表示部ELDを、キャリブレーションを行う時間の経過前から表示可能状態とし、キャリブレーションを行っている期間中は、サブ表示部ELDに上述した所定の描画を表示させないか、または、待機状態を示す描画(タッチセンサが使用可能状態になるまで待機することを示す描画)を表示させる。図15に待機状態を示す描画の表示の一例を示す。サブ表示部ELDには、例えば「タッチセンサ起動中。しばらくお待ちください。」の文字列が表示される。ユーザは、タッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用可能状態を、サブ表示部ELDの所定の描画を基に知ることができる。逆に言えば、サブ表示部ELDが描画されているにもかかわらずタッチセンサ部210(タッチセンサ)が使えないという弊害をなくすことができる。
【0044】
図16は、第4実施例にかかるタッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用状態とサブ表示部ELDの表示状態とのタイミングを説明する図である。制御部110は、図16に示すように、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を、筐体の閉状態やサイドキー押下状態等により起動させ、キャリブレーションを行う時間(第1所定時間)の経過後にタッチセンサ部210(タッチセンサ)を使用可能状態とする一方、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を起動させた後にサブ表示部ELDを起動させ、キャリブレーションを行う時間の経過前にサブ表示部ELDに所定の描画を表示させる。こうすることにより、サブ表示部ELDが所定の描画を表示してからタッチセンサ部210(タッチセンサ)が起動するまでの時間は500msよりも短くなる。つまり、タッチセンサ部210(タッチセンサ)が使用可能状態になるまでの所定時間への意識を減らすことができる。なお、サブ表示部ELDは、タッチセンサ部210(タッチセンサ)が使用可能状態となる前に表示可能な状態になるよう、その起動の設定がされている。また、サブ表示部ELDの所定の描画は、サブ表示部ELDが表示可能な状態となってから、タッチセンサ部210(タッチセンサ)が使用可能状態となる前であればいつでもよい。
【0045】
図17は、第5実施例にかかるタッチセンサ部210(タッチセンサ)の使用状態とサブ表示部ELDの表示状態とのタイミングを説明する図である。制御部110は、図17に示すように、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を、筐体の閉状態やサイドキー押下状態等により起動させ、キャリブレーションを行う時間の経過後にタッチセンサ部210(タッチセンサ)を使用可能状態とする一方、タッチセンサ部210(タッチセンサ)を起動させた後にサブ表示部ELDを起動させ、キャリブレーションを行う時間の経過前にサブ表示部ELDに所定の描画を表示させる。そして、キャリブレーションを行う時間の経過後にタッチセンサ部210(タッチセンサ)への接触操作の検出結果に応じてサブ表示部ELDに、例えば、カーソルやポインタ等(描画位置変更物)を表示させる。図18に描画位置変更物の表示の一例を示す。サブ表示部には、選択候補項目が表示され、現在の操作対象領域であることが識別できるように、当該項目にカーソルが表示される。カーソルやポインタの表示によりユーザはタッチセンサの使えるタイミングを知ることができる。
【0046】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。例えば、実施例では、円環状に設けたセンサ素子レイアウトで説明したが、コ字状に配置されるセンサ素子群を表示部を挟んで対向配置させてもよい。また、センサ素子群は左右の配置の実施例で説明したが、上下2群で構成してもよい。さらに、実施例では、携帯電話端末を挙げて説明してあるが、電話以外の携帯無線端末、PDA(パーソナルデジタルアシスタンス)、携帯ゲーム機、携帯オーディオプレイヤー、携帯ビデオプレイヤー、携帯電子辞書、携帯電子書籍ビューワーなどの携帯電子機器に幅広く本発明を適用することが可能である。また、実施例では、センサ素子として静電容量式の接触センサを挙げたが、前述した薄膜抵抗式、さらには、受光量の変動によって接触を検知する光学方式、表面弾性波の減衰によって接触を検知するSAW方式、誘導電流の発生によって接触を検知する電磁誘導方式のセンサ素子を用いてもよい。また、接触センサのタイプによっては、指以外の専用ペンなどの指示器具を使用するものがあるが、本発明の原理はこのような接触センサを搭載した携帯電子機器にも適用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明を適用した携帯電話端末の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】センサ素子を筐体に実装した携帯電話端末の斜視図である。
【図3】タッチセンサ部の操作の内容に係る描画の表示の一例を示す
【図4】本発明を適用した携帯電話端末の詳細な機能ブロック図である。
【図5】本発明による携帯電話端末のタッチセンサ機能のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】本発明による携帯電話端末の構成要素の配置を示す平面図である。
【図7】図5に示した携帯電話端末の構成要素の分解斜視図である。
【図8】本発明による携帯電話端末における各センサ素子からの接触検知データの処理を説明する概略ブロック図である。
【図9】センサ素子上をユーザがなぞった場合のサブ表示部の応答を説明する図である。
【図10】センサ素子上をユーザがなぞった場合のサブ表示部の応答を説明する図である。
【図11】第1実施例にかかるタッチセンサの使用状態とサブ表示部の表示状態とのタイミングを説明する図である。
【図12】所定の描画の表示の一例を示す図である。
【図13】第2実施例にかかるタッチセンサの使用状態とサブ表示部の表示状態とのタイミングを説明する図である。
【図14】第3実施例にかかるタッチセンサの使用状態とサブ表示部の表示状態とのタイミングを説明する図である。
【図15】待機状態を示す描画の表示の一例を示す図である。
【図16】第4実施例にかかるタッチセンサの使用状態とサブ表示部の表示状態とのタイミングを説明する図である。
【図17】第5実施例にかかるタッチセンサの使用状態とサブ表示部の表示状態とのタイミングを説明する図である。
【図18】描画位置変更物の表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
100 携帯電話端末
110 制御部
120 センサ部
130 表示部
140 記憶部
142 保存領域
144 外部データ保存領域
150 情報処理機能部
160 電話機能部
210 タッチセンサ部
220 カメラ
230 ライト
300 前処理部
310 A/D変換器
320 制御部
330 記憶部
AP1 サブ表示部表示アプリ
AP2 ロックセキュリティアプリ
AP3 アプリケーション
AP3 その他アプリ
AP4 ラジオアプリ
API アプリケーションプログラムインターフェース
APIR 赤外線通信アプリ
APRF RFIDアプリアプリ
AUD オーディオドライバ
BA ベースアプリ
CLK OSタイマー
CNF 確認部
COM 通信部
DL デバイス層
EAP イヤホン
FLG フラグ記憶部
IH 割込ハンドラ
IR 赤外線通信部
IRD 赤外線通信ドライバ
KEY キー操作部
KSP キースキャンポートドライバ
MIC マイク
NTF 結果通知部
OCD 開閉検出デバイス
PR プロトコル
PS 電源
PSCON 電源コントローラ
QUE キュー
RD ラジオドライバ
RFD RFIDドライバ
RFID RFIDモジュール
RM ラジオモジュール
SI シリアルインターフェース部
SIMON 監視部
SP スピーカ
SW 切替部
SWCON 切替制御部
TSBA タッチセンサベースアプリブロック
TSD タッチセンサドライバ
TDB タッチセンサドライバブロック
TSM タッチセンサモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器と、
接触操作が可能であるタッチセンサと、
前記表示器および前記タッチセンサの制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、前記タッチセンサが使用可能状態となった後に前記表示器に所定の描画を表示させるように制御する、ことを特徴とする表示機器。
【請求項2】
前記表示機器が所定の状態になると、前記表示器および前記タッチセンサを起動させると共に、前記表示器は、前記タッチセンサが使用可能状態となる前に表示可能な状態となる、ことを特徴とする請求項1に記載の表示機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示器が前記表示可能な状態となったときから、前記タッチセンサの使用可能状態になるまでの間は前記所定の描画を表示させない、または待機状態を示す描画を表示させる制御を行う、ことを特徴とする請求項2に記載の表示機器。
【請求項4】
接触操作が可能であると共に、起動開始から使用可能状態となるまでに第1所定時間を要するタッチセンサと、
起動開始から表示可能な状態となるまでに前記第1所定時間よりも短い第2所定時間を要する表示器と、
前記タッチセンサの動作および前記表示器の動作を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記タッチセンサの起動を開始した後、前記表示器の起動を開始し、前記第1所定時間の経過前に前記表示部に所定の描画を表示させる制御を行う、ことを特徴とする表示機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記タッチセンサへの前記接触操作の検知を行うと共に、前記第1所定時間の経過後に、前記タッチセンサの前記接触操作の検出結果に応じて前記表示器に描画位置変更物を表示させる制御を行う、ことを特徴とする請求項4に記載の表示機器。
【請求項6】
前記表示器は、前記タッチセンサの操作の内容に係る描画の表示をする、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−52583(P2008−52583A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−229530(P2006−229530)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】