説明

表示装置

【課題】部材の追加等をなくし、配線の引き回しに制限が付されることなく、製造工程での加熱や加湿による基板膨張、使用時における衝撃、湾曲表示時の歪みなどによる基板の破断、あるいは基板上に実装された半導体チップと配線端子との接続不良、半導体チップの搭載領域の近傍の基板に生じるクラックの防止を図った表示装置の提供。
【解決手段】フレキシブルな基板の一方の面に、画像表示部が形成されており、前記基板の他方の面に、前記基板の厚さに達しない深さの溝が、連続的あるいは断続的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に係り、特に、たとえば樹脂材からなるフレキシブルな基板を具備する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、従来のガラス基板に代えて、たとえば樹脂材からなるフレキシブルな基板を用いるようにしたフレキシブルディスプレイが知られるに至っている。フレキシブル基板を用いることによって、薄型化、軽量化、対衝撃性、湾曲表示性の向上が図れるからである。
【0003】
しかし、フレキシブル基板が用いられたディスプレイパネルは、製造工程での加熱や加湿による基板膨張、使用時における衝撃、さらに湾曲表示させた場合の歪みなど、様々な要因による応力が加わる。この応力により、フレキシブル基板が破断するなどの問題が起こるため、実用化への大きな課題となっている。基板の破断以外にも、基板上に実装された半導体チップと配線端子との接続不良が生じたり、半導体チップの搭載領域の近傍の基板にクラックが発生したりすることが確認される。
【0004】
前者の基板破断は最近になって明らかとなってきた問題であるが、後者の半導体チップの接続不良や周辺基板のクラックは従来から問題視されており、このため、フレキシブルディスプレイに発生する応力が半導体チップの搭載領域に伝達されないような工夫がされてきた。
【0005】
すでに実用化されている技術としては、表示パネルと別個に形成されるフレキシブル基板に半導体チップを搭載し、該フレキシブル基板の端子部を表示パネルに圧着接続し、該フレキシブル基板の半導体チップの搭載された部分は折り曲げられて液晶表示パネルの基板の裏面にたとえば粘着テープによって貼り付ける技術である。
【0006】
また、この他の工夫も、たとえば、下記特許文献1、2に開示されている。
【0007】
特許文献1には、補助光源装置を有する液晶表示装置において、フレキシブル基板に細長い切れ込みを入れて帯状部分を形成し、この帯状部分に光源に関わる一群の半導体チップ素子を実装する技術が開示されている。
【0008】
特許文献2には、フレキシブル基板の半導体チップの搭載部分において、該半導体チップを一部囲むようにして基板に切り欠きを設け、この切り欠きによって、画像表示領域から半導体チップへ至る基板の幅を小さくするようにした構成のものが開示されている。
【特許文献1】特開2003−114433号公報
【特許文献2】特開2005−331914号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、従来技術のように、表示パネルと別個にフレキシブル基板を用意することは、その分の部材費が増加し、また圧着工程のプロセスコストを要するようになる。
【0010】
また、特許文献1に開示された液晶表示装置は、切れ込みを入れる工程が複雑であり、さらに形成された帯状部分が細長いため、その取扱いが難しいという問題がある。
【0011】
また、特許文献2に開示されたフレキシブルディスプレイは、特許文献1と同様に切り欠きを入れる工程が複雑であることに加え、切り欠きが形成された部分を回避させて画像表示領域と半導体チップの間の配線を引き回す必要が生じる。
【0012】
本発明の目的は、部材の追加等をなくし、配線の引き回しに制限が付されることなく、製造工程での加熱や加湿による基板膨張、使用時における衝撃、湾曲表示時の歪みなどによる基板の破断、あるいは基板上に実装された半導体チップと配線端子との接続不良、半導体チップの搭載領域の近傍の基板に生じるクラックの防止を図った表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の表示装置は、その基板に生じる応力を、該基板に形成した溝(基板の厚さに達しない深さを有する凹陥部)により吸収し、それにより溝以外の領域に応力が伝わることを回避した構成としたものである。
【0014】
本発明の構成は、たとえば、以下のようなものとすることができる。
【0015】
(1)本発明の表示装置は、たとえば、フレキシブルな基板の一方の面に、画像表示部が形成されており、前記基板の他方の面に、前記基板の厚さに達しない深さの溝が、連続的あるいは断続的に形成されていることを特徴とする。
【0016】
(2)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記溝が、特に表示装置の湾曲方向に平行または垂直な、複数の連続的あるいは断続的な平行線により形成されていることを特徴とする。
【0017】
(3)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記溝が、特に前記基板の一辺に平行または垂直な、複数の連続的あるいは断続的な線により形成されていることを特徴とする。
【0018】
(4)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記溝が、特に前記基板の中心から外側へ向かう、複数の連続的あるいは断続的な放射状の線により形成されていることを特徴とする。
【0019】
(5)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記溝が、特に前記基板の中心に対し、概略、同心円状な複数の連続的あるいは断続的な線により形成されていることを特徴とする。
【0020】
(6)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記基板の一方の面に、画像表示部とともに、該画像表示部に隣接して半導体チップが搭載されており、
前記溝は、前記画素表示部が形成された領域と、前記半導体チップが搭載された領域を画するように連続的あるいは断続的に形成されていることを特徴とする。
【0021】
(7)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、連続的あるいは断続的な前記溝が、前記半導体チップが搭載された領域を囲み、両端が前記基板の周辺に至るパターンとして形成されていることを特徴とする。
【0022】
(8)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、前記半導体チップが複数搭載され、前記基板の他方の面に、1個または複数個の半導体チップが搭載された領域を画する連続的あるいは断続的な溝が形成されていることを特徴とする。
【0023】
(9)本発明の表示装置は、たとえば、(1)乃至(5)に記載の前記溝と、(6)乃至(8)記載の前記溝を、同一基板に組み合わせて形成したことを特徴とする。
【0024】
(10)本発明の表示装置は、たとえば、(1)乃至(8)のいずれかにおいて、前記溝がレーザー光の照射によって形成されていることを特徴とする。
【0025】
(11)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、表示装置が液晶表示装置であって、前記画像表示部は前記基板と液晶を挟持して他のフレキシブルな基板が対向配置されていることを特徴とする。
【0026】
(12)本発明の表示装置は、たとえば、(1)において、表示装置が有機EL表示装置であって、前記画像表示部は自発光する有機膜を蒸着などで形成されており、その表面に電極を兼ねたフレキシブルな対向基板が配置されていることを特徴とする。
【0027】
(13)本発明の表示装置は、たとえば、少なくとも、表示パネルと、この表示パネルの一方の面側に配置される第1のフレームと、前記表示パネルの他方の面側に配置される第2のフレームを備えてモジュール化された表示装置であって、
前記表示パネルは、フレキシブルな基板の一方の面に、画像表示部が形成されており、
前記基板の他方の面に、前記基板の厚さに達しない深さの溝が、連続的あるいは断続的に形成され、
前記第1のフレームと前記第2のフレームのそれぞれの表示パネル側の面に、前記基板のうち前記溝がない領域に対向してこれを保持する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0028】
(14)本発明の表示装置は、たとえば、(12)において、第1のフレームと第2のフレームが同方向に凸を有して湾曲されていることを特徴とする。
【0029】
(15)本発明の表示装置は、たとえば、(12)において、表示パネルが液晶表示パネルであって、表示パネルと第2のフレームの間にバックライトが配置されていることを特徴とする。
【0030】
(16)本発明の表示装置は、たとえば、(12)において、表示パネルが有機ELパネルであって、表示パネルと台のフレームの間に反射板が配置されていることを特徴とする。
【0031】
なお、上記した構成はあくまで一例であって、本発明は、技術的思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。また、上記した構成以外の本発明の構成の例は、本願明細書全体の記載または図面から明らかにされる。
【発明の効果】
【0032】
このように構成した表示装置は、部材の追加等をなくし、配線の引き回しに制限が付されることなく、製造工程での加熱や加湿による基板膨張、使用時における衝撃、湾曲表示時の歪みなどによる基板の破断、あるいは基板上に実装された半導体チップと配線端子との接続不良、半導体チップの搭載領域の近傍の基板に生じるクラックなどの防止を図ることができる。
【0033】
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。なお、各図および各実施例において、同一または類似の構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0035】
〈実施例1〉
図1は、本発明の表示装置の実施例1を示す構成図で、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のb−b線における断面図を示している。
【0036】
まず、たとえば樹脂材で形成されたフレキシブルな基板SUB1があり、この基板SUB1の画像表示部AR側の面にはいわゆるTFT層PLLが形成されている。このTFT層PLLは、絶縁膜、半導体層、および金属膜等が所定の順序、所定のパターンで積層された積層体によって、画像表示に必要な電子回路を構成すようになっている。なお、このTFT層PLLは、図示していないが、たとえば、基板SUB1に接着層を介して該基板SUB1の表面に被着されて構成されている。耐熱性および剛性のガラスからなる仮基板上に前記TFT層PLLを形成した後に前記基板SUB1上に転写する手法などが採用されるからである。
【0037】
TFT層PLLの表面には、画像表示部ARが形成され、さらにその表面には、たとえば樹脂材で形成されたフレキシブルな基板SUB2が対向配置されている。この画像表示部ARは、たとえば液晶方式であれば、基板SUB2との間に液晶を挟持してなり、また有機EL方式であれば、自発光性の有機膜を真空蒸着などの方法で堆積してなる。基板SUB2は電極の役目を担う場合がある。基板SUB2は、基板SUB1と比較して面積が若干小さく形成され、平面的に観て、たとえば、図中左および下側に基板SUB1の表面を露出させて該基板SUB1上に配置されるようになっている。基板SUB1の基板SUB2から露出された領域には後述する半導体チップCHが搭載される場合がある。
【0038】
画像表示部ARにおける前記TFT層PLLには、信号線とともに薄膜トランジスタを備える各画素がマトリックス状に配置されて形成されている。基板SUB1の基板SUB2から露出した領域にも前記TFT層PLLが延在されて形成され、このTFT層PLLによって画像表示部AR内の信号線が周辺部へ引き出されるようになっている。
【0039】
基板SUB1の図中左側の基板SUB2から露出した領域には複数(図では3個)の半導体チップCHが図中y方向に並設されて搭載されている。これら半導体チップCHはたとえば走査信号駆動回路からなり、画像表示部ARにおいて図中x方向に延在しy方向に並設されるゲート信号線(図示せず)と接続されるようになっている。また、基板SUB1の図中下側の基板SUB2から露出した領域には複数(図では4個)の半導体チップCHが図中x方向に並設されて搭載されている。これら半導体チップCHはたとえば映像信号駆動回路からなり、画像表示部ARにおいて図中y方向に延在しx方向に並設されるドレイン信号線(図示せず)と接続されるようになっている。なお、画像表示部ARには、隣接する一対のゲート信号線と隣接する一対のドレイン信号線とで囲まれる領域に各画素が構成されるようになっている。
【0040】
そして、上述した各半導体チップCHが搭載された基板SUB1の裏面には溝(基板の厚さに達しない深さを有する凹陥部)GTが形成されている。この溝GTは、基板SUB1の画像表示部AR側から観た場合、次に示すように形成されている。
【0041】
まず、図1(a)に示すように、走査信号駆動回路を構成する半導体チップCHが搭載された領域と液晶表示領域ARの間に、これら各領域を画するように図中y方向へ基板SUB1の一辺側からその対向辺側へ延在する溝(図中符号GT1で示す)が形成されている。そして、前記半導体チップCHが搭載された領域において一方の半導体チップCHとこれに隣接する他方の半導体チップCHが搭載された各領域を画するように図中x方向へパネル左端から右端までを横断する溝(図中符号GT2で示す)が形成されている。
【0042】
また、映像信号駆動回路を構成する半導体チップCHが搭載された領域と画像表示部ARの間に、これら各領域を画するように図中x方向へ基板SUB1の一辺側からその対向辺側へ延在する溝(図中符号GT3で示す)が形成されている。そして、前記半導体チップCHが搭載された領域において一の半導体チップCHとこれに隣接する他の半導体チップCHが搭載された各領域を画するように図中y方向へ前記溝GT3の部分から図中下側辺へ延在する溝(図中符号GT4で示す)が形成されている。
【0043】
このように形成される溝GTは、パネル全体を図のy方向にほぼ3等分する大きなパターンと、半導体チップCHが搭載された領域を囲み、両端が基板SUB1の周辺に至るパターンの組み合わせとして形成されるようになる。これにより、パネル全体が複数の大きな領域に分割されると同時に、各半導体チップCHの搭載領域も、前記各溝GTによって、画像表示部ARと、さらには他の半導体チップCHの搭載領域と画されるようになる。
【0044】
図2は、上述した表示装置において、基板SUB1に前記溝GTを形成する方法の例を示した斜視図である。図2に示す表示装置は、基板SUB1の裏面(画像表示部ARとは反対側の面)がレーザー加工機RMに対向するようにして配置されている。
【0045】
表示装置は、たとえば、基板SUB1に対して基板SUB2が対向配置され、半導体チップCHが搭載された状態のものとなっている。表示装置は、たとえばxyステージ(図示せず)に載置され、レーザー加工機RMに対して図中xy方向に動くようになっている。レーザー加工機RMからレーザー光RLを照射させるともに、表示装置をxy方向に動かすことによって、基板SUB1の裏面に図1(a)に示したパターンからなる溝GTを形成することができる。
【0046】
レーザー加工機RMからのレーザー光RLは、その波長と基板SUB1の光吸収係数によって定まる深さまで、基板SUB1内に侵入し、瞬間的な加熱による基板材料の蒸発で、前記溝GTが形成されるようになっている。基板SUB1の光吸収係数に合わせて、レーザー光RLの強度を適切に調節することで、基板SUB1に形成する前記溝GTの深さを精度よく容易に設定することが可能となる。
【0047】
このように構成された表示装置は、パネル全体が複数の大きな領域に分割されると同時に、各半導体チップCHの搭載領域が、前記溝GTによって、画像表示部ARと、さらには他の半導体チップCHの搭載領域と画されるようになる。このようにした場合、たとえば、パネルへの衝撃印加や湾曲により発生する応力は、前記溝GTによって吸収され、パネル全体の耐衝撃性が向上し、かつy方向に容易に湾曲するようになる。さらに、各半導体チップCTの搭載領域に伝導してしまうのを回避できるため、半導体チップCTの基板SUB1上に形成された配線端子との接続不良あるいは半導体チップCTの搭載領域の近傍の基板SUB1に生じるクラックの防止を図ることができる。
【0048】
はじめにパネル全体を複数の大きな領域に分割する溝GTの効果について述べる。図3は、表示装置への衝撃や湾曲により発生する応力が、基板SUB1に形成された溝GTによってどのように変化するかを、前記応力の分布によって示した図である。図3(a)は、表示装置のx方向に沿った衝撃または湾曲の場合を、図3(b)は同一の表示装置のy方向に沿った衝撃または湾曲の場合を示している。なお、図3(a)、(b)に示す表示装置は、説明を簡単にするため、y方向に2本の平行な溝GTを形成したパターンとしている。
【0049】
図3(a)に示すように、表示装置に、そのx方向に沿った衝撃や湾曲が加わった場合、その大部分の領域において、歪み応力(図中ベクトルで示している)はx方向に平行に発生するが、前記溝GTによって応力が吸収されて、前記溝GTに挟まれた領域では、前記歪み応力が前記溝GTを横切って発生することなく、当該領域内にて小さな値に留まる。したがって、前記溝GTに挟まれた各々の領域では、基板破断や、半導体チップCHの基板SUB1との接続不良、あるいはクラック発生を防止できることになる。
【0050】
図3(b)に示すように、表示装置に、そのy方向に沿った衝撃や湾曲が加わった場合、その大部分の領域において、歪み応力(図中ベクトルで示している)はy方向に平行に発生するが、この場合は前記溝GTが歪み応力を吸収する効果は持たない。前記溝GTに挟まれた各々の領域における歪み応力の大きさは、前記溝GTがない場合に等しい。言い換えると、前記溝GTは、この場合には何らの悪影響も持たないということになる。従って、衝撃や湾曲による応力の方向があらかじめ分かっている場合、それに合わせた所定の方向に前記溝GTを設けることにより、パネル全体の応力を軽減できるという効果がある。
【0051】
〈実施例2〉
図4(a)は、本発明の表示装置の実施例2を示す構成図である。
【0052】
図4(a)において、図1(a)の場合と比較して異なる構成は、溝GTが3本あり、パネル全体をより細かい4つの領域に分割していることにある。このようにある方向に沿う溝GTの本数を多くすることによって、より曲率半径の小さな湾曲に対しても応力を減少できる利点がある。溝GTが多いほど対応できる曲率半径は小さくなるが、一方でパネル全体の強度が減少することと多くの溝GTを形成する工程コストが増える欠点があるため、使用条件に応じて適切な溝GTの本数を設定すればよい。従って溝GTの本数は3〜4本に限定されるものではない。
【0053】
〈実施例3〉
図4(b)は、本発明の表示装置の実施例3を示す構成図である。
【0054】
図4(b)において、図4(a)の場合と比較して異なる構成は、各領域を分割して囲むように形成される溝GTは、連続したものではなく、一部において断続したものを、x方向とy方向の足し合わせにより形成していることにある。この場合、パネルに加わる衝撃や湾曲の方向がx方向とy方向のどちらであっても、断続した溝GTの一部が必ず応力を吸収できるという効果を持つため、あらかじめ応力の方向が定まらない環境においてパネル全体の強度を向上させることができる。さらに、一方向の湾曲に加え、それと垂直方向の湾曲もある程度可能となるため、x方向とy方向が同時に湾曲したような表示方法も可能となる。一方、特定方向の湾曲に対しては、図4(a)に比べて、溝GTの1本あたりの応力吸収効果が小さいため、同一の曲率半径に対応するためには、より多くの溝GTを形成しなければならないという欠点がある。図4(b)の溝GTの形成パターンはこれに限らず、x方向とy方向でピッチを変更するなどが可能であることは言うまでもない。
【0055】
〈実施例4〉
図4(c)は、本発明の表示装置の実施例4を示す構成図である。
【0056】
図4(c)において、溝GTは、基板の中心から放射状に伸びる方向に沿って、断続的なパターンで形成されている。通常、表示装置は長方形であることが一般的であるが、このような形状を基本とした場合、製造工程時の熱ストレスや加湿などでフレキシブル基板が膨張することにより発生する歪み応力は、基板の中心から同心円状に分布し、基板の四隅に集中することが実験やシミュレーション等の結果からわかっている。この場合、基板の四隅が最も弱くなり、この領域での基板破断やクラックが表示装置全体の強度を決定する場合がある。図4(c)の場合、溝GTを基板角に向けて形成することにより、この領域の歪み応力を溝GTに集中させることができる。これにより、熱ストレスや加湿などに対する信頼性を向上させることができる。本実施例では4本の溝GTを基板四隅に配置したが、この他に、基板中心から放射状に伸びたx方向やy方向の溝GTを加えても良い。それらの本数、長さ、などは使用環境に応じた選択が可能であり、図4(c)のパターンに限定されるものではない。
【0057】
〈実施例5〉
図4(d)は、本発明の表示装置の実施例5を示す構成図である。
【0058】
図4(d)において、溝GTは基板中心からの同心円を基本として、基板の長方形に合わせた長楕円のパターンとして形成されている。この場合も図4(c)と同様に、基板四隅付近に溝GTが存在することにより、基板角に集中する熱ストレスや加湿による歪み応力を吸収する効果を持つ。図4(c)の場合と比較して異なる点は、曲線によるパターンで構成しているため、ある特定方向に偏った歪み応力に対して強度が保たれる点と、溝GTを一筆書きの要領で形成できるため、製造工程を簡略化できることである。このパターンも、基板中心からの距離、長楕円の形状、溝GTの本数、などは使用状況に応じて適宜選択することができ、図4(d)のパターンに限定されるものではない。
【0059】
続いて、半導体チップCH周辺に形成された溝GTの効果について述べる。図5は、表示装置の湾曲によって発生する歪み応力が、基板SUB1に形成された溝GTによって画された半導体チップCHの搭載領域にどのように関係するかを、前記歪み応力の分布によって示した図である。図5(a)は、表示装置をそのx方向に沿って湾曲させた場合を、図5(b)は同一の表示装置をそのy方向に沿って湾曲させた場合を示している。なお、図5(a)、(b)に示す表示装置は、説明を簡単にするため、そのy方向の一端側に1個の半導体チップCHを搭載させたものを示し、基板1の裏面に形成する溝GTは、該半導体チップCHを囲んで形成したパターンとしている。
【0060】
図5(a)に示すように、表示装置を、そのx方向に沿って湾曲させた場合、その大部分の領域において、歪み応力(図中ベクトルで示している)はx方向に平行に発生するが、前記溝GTによって囲まれた半導体チップCHの搭載領域では、前記歪み応力は、当該半導体チップCHの搭載領域を横切って発生することなく、当該領域の近傍にて、当該領域を迂回した弧状方向に沿って発生するようになることが確認される。このことは、表示装置の湾曲によって発生する歪み応力は溝GTによって吸収され、該溝GTによって囲まれた半導体チップCHの搭載領域内には伝導されないものと解される。したがって、半導体チップCHの基板SUB1との接続不良が発生することはなく、また、半導体チップCHから基板SUB1への応力の減少によって基板のクラックも防止できることになる。
【0061】
図5(b)に示すように、表示装置を、そのy方向に沿って湾曲させた場合、その大部分の領域において、歪み応力(図中ベクトルで示している)はy方向に平行に発生するが、この場合においても、前記溝GTによって囲まれた半導体チップCHの搭載領域では、前記歪み応力は、当該半導体チップCHの搭載領域を横切って発生することなく、当該領域の近傍にて、当該領域を迂回した弧状方向に沿って発生するようになることが確認される。したがって、この場合においても、半導体チップCHの基板SUB1との接続不良が発生することはなく、また、半導体チップCHから基板SUB1への応力の減少によって基板SUB1のクラックも防止できることになる。
【0062】
〈実施例6〉
図6(a)は、本発明の表示装置の実施例6を示す構成図である。
【0063】
図6(a)において、図1(a)の場合と比較して異なる構成は、溝GTによって囲まれる半導体チップCHは、互いに隣接して配置される2個の半導体チップCHとしたことにある。図1(a)に示すように、溝GTによって1個の半導体チップCHごとに囲むようにすれば、一方の半導体チップCHの搭載領域に発生する歪み応力は隣接する他方の半導体チップCHの搭載領域に影響を及ぼさないようにできるが、その歪み応力は比較的小さいことに鑑み、上述したように、2個の半導体チップCHを囲むようにして溝GTを形成してもよい。また、必ずしも2個である必要はなく、3個以上であってもよい。
【0064】
〈実施例7〉
図6(b)は、本発明の表示装置の実施例7を示す構成図である。
【0065】
図6(b)において、図1(a)の場合と比較して異なる構成は、各半導体チップCHを囲んで形成される溝GTは、連続したものではなく、一部において断続したものとして形成されていることにある。この場合、溝GTの断続した部分は、各半導体チップCHを囲む部分のうち角部に相当する部分となっている。
【0066】
半導体チップCHの搭載領域に歪み応力を伝導させないためには、該搭載領域を囲む溝GTは連続するように構成するのが望ましいが、該歪み応力がある程度に低減され半導体チップCHの基板SUB1との接続不良等の発生において憂いがない場合に、本実施例を適用することができる。また、溝GTの断続された線分の長さを調節することにより、基板SUB1、SUB2の柔軟さを調整できるので、たとえば表示装置の湾曲表示において、その曲率に対し最適な基板の柔軟さを設定できる効果を奏する。
【0067】
〈実施例8〉
図6(c)は、本発明の表示装置の実施例8を示す構成図である。
【0068】
図6(c)において、各半導体チップCHを囲んで形成される溝GTは、図6(b)の場合と同様に、連続したものではなく、一部において断続したものとして形成されていることにある。しかし、図6(b)の場合と異なって、溝GTの断続した部分は、各半導体チップCHを囲む部分のうち角部を除く部分となっている。このようにした場合でも、図6(b)に示したと同様の効果を奏する。
【0069】
〈実施例9〉
図6(d)は、本発明の表示装置の実施例9を示す構成図である。
【0070】
図6(d)において、図1(a)の場合と比較して異なる構成は、各半導体チップCHの搭載領域を、それぞれ、個別の各溝GTによって囲むようにし、また、該溝GTは、直線のみでなく、湾曲部をも有したパターンで形成されていることにある。
【0071】
〈比較例〉
図7(a)、(b)は、いずれも、搭載されている半導体チップに歪み応力が伝導されないように構成された表示装置を示す図である。
【0072】
図7(a)は従来の表示装置で多く用いられている構成を、図7(b)は前記特許文献2に開示された構成を示している。なお、図7は、その(c)において、本発明の表示装置の簡易な構成も併せて描画している。図4(a)、(b)、(c)のそれぞれにおいて、その右側に全体の構成を、左側に要部の構成を示している。
【0073】
図7(a)は、表示パネルPNLと別個に形成されるフレキシブル基板FPCがあり、このフレキシブル基板FPCには半導体チップCHが搭載されている。フレキシブル基板FPCの端子部は表示パネルPNLに圧着接続され、該フレキシブル基板FPCの半導体チップCHの搭載された部分は折り曲げられて表示パネルの基板SUB1の裏面にたとえば粘着テープ(図示せず)によって貼り付けられている。このように構成された表示パネルPNLは、これに生じる歪み応力が半導体チップCHに伝達され難いという利点がある。しかし、フレキシブル基板FCPを別途用意することから部材費が増加し、また圧着工程のプロセスコストも要するようになる。さらに、装置自体の厚みが増加してしまい、携帯電話やモバイル情報端末における薄型化要求を満足できなくなるという不都合を有する。
【0074】
図7(b)は、表示パネルPNLの基板SUB1の半導体チップCHの搭載部分において、該半導体チップCHを一部囲むようにして基板SUB1に切り欠きCLを設け、この切り欠きCLによって、表示領域ARから半導体チップCHへ至る基板SUB1の幅を小さくするようにしたものである。このようにすることによって、半導体チップCHの搭載領域に歪み応力が伝達し難く構成でき、部材費増加や装置自体の厚さが厚くなるという不都合を回避できるようになる。しかし、前記切り欠きCLが形成された部分を回避させて表示領域ARと半導体チップCHの間の配線WLを引き回す必要があり、また、切り欠きCLを形成する際も配線WLを切断しないよう留意が必要であるなど不都合が多くなる。さらに基板SUBを切り欠くことにより、半導体チップCHを実装した部分が機械的に充分に保持されなくなり、製造工程でのハンドリングが悪化するという問題もある。
【0075】
図7(c)は、本発明の表示装置の簡易な構成を示した図である。半導体チップCHが搭載された基板SUB1において、その裏面に該半導体チップCHの搭載領域を囲むようにして溝GTが形成されている。このように構成した表示装置は、図7(a)に示すように、フレキシブル基板FPC等のような新たな部材は不要となる。さらに、図7(b)に示すように配線の形成領域に制限が付されることはなく、従前通りの配線パターンをそのまま適用することができる。さらに、半導体チップCHが実装された部分も基板SUB1と一体化されたままなので保持機構が不要となり、製造時のハンドリングの悪化も免れる。
【0076】
〈実施例10〉
図8(a)は、本発明の表示装置の実施例10を示す構成図で、これまでの実施例で示した表示装置を、上部フレームと下部フレームを用いてモジュール化した構成を分解斜視図として示している。
【0077】
図8において、下部フレームDFRは、液晶表示方式の場合、バックライトBLを搭載するようになっている。有機EL方式の場合、このバックライトBLは反射板となる。バックライトBLは、表示パネルPNLの少なくとも表示領域ARと対向する面からなり、該表示領域ARに画像を表示させる光源の全部または一部を発生させるようになっている。
【0078】
表示パネルPNLは、バックライトBLと重ねられて下部フレームDFRに搭載され、この下部フレームDRFと上部フレームUFRによって挟持されるようになっている。上部フレームUFRは、表示パネルPNLの表示領域ARに対向する部分に開口(窓)OPが形成され、この開口OPを通して該表示領域ARを目視できるようになっている。
【0079】
ここで、前記下部フレームDFRには、表示パネルPNLの基板SUB1における前記溝GTによって囲まれる領域であって、半導体チップCHが実装されていない部分に対向するようにして突起部PR1が形成されている。また、前記上部フレームUFRにも、前記下部フレームDFRの各突起部PR1とそれぞれ対向するよう配置された突起部PR2が形成されている。
【0080】
これにより、表示パネルPNLの基板SUB1は、モジュール化された場合に、前記溝GTによって囲まれる領域は、それぞれ、その上下面において、上部フレームUFRの突起部PR2および下部フレームDFRの突起部PR1がたとえば点接触によって当接されるようになる。
【0081】
ここで、表示パネルPNLの基板SUB1、SUB2がフレキシブルの場合、下部フレームDFRおよび上部フレームUFRが、それぞれ、平板状であれば、モジュール化された表示装置は平板状として構成される。また、下部フレームDFRおよび上部フレームUFRが、それぞれ、同方向に凸を有する湾曲状であれば、その形状に合わせて表示パネルPNLも変形し、表示装置は湾曲状として構成される。
【0082】
そして、下部フレームDFRおよび上部フレームUFRが、それぞれ、たとえば図中x方向に沿って湾曲している構成の場合、下部フレームDFRに形成された前記突起部PR1(あるいは上部フレームUFRに形成された前記突起部PR2)を結ぶ線(図8(a)のb−b線に相当する)における断面図を図8(b)に示す。
【0083】
この場合、図8(b)から明らかになるように、基板SUB1の前記溝GTに囲まれた各領域は、上部フレームUFRの突起部PR2および下部フレームDFRの突起部PR1によっていわゆる点支持されるようになる。すなわち、一方の溝GTに囲まれた領域と他方の隣接する溝GTに囲まれた領域の間の前記溝GTが形成された部分において屈曲がなされるが、該一方の溝GTに囲まれた領域と他方の溝GTに囲まれた領域は、それぞれ、平面を維持できるようになる。このことは、それぞれの溝GTに囲まれた領域に生じる歪み応力を低減させることができ、これら領域に搭載されている半導体チップCHへの該歪み応力による悪影響を回避できることを意味する。
【0084】
ちなみに、図8(c)は、上部フレームUFRおよび下部フレームDFRにそれぞれ上述した突起部を形成していない場合を示した図で、図8(b)に対応させて描いている。表示パネルPNLの基板SUB1の前記溝が形成された部分は、その上下面において上部フレームUFRおよび下部フレームDFRによって面支持されることになる。このため、前記基板SUB1は、上部フレームUFRおよび下部フレームDFRの湾曲度合いに応じて湾曲される結果、該基板SUB1に発生する歪み応力は大きな値となってしまう。このため、これら領域に搭載されている半導体チップCHへの該歪み応力による悪影響を免れ得ない構成となる。
【0085】
〈実施例11〉
図9は、本発明の表示装置の製造方法の例を示すフロー図である。
【0086】
まず、ステップSP1において、樹脂からなるフレキシブルな基板SUB1を用意し、この基板SUB1を洗浄する。次に、ステップSP2において、基板SUB1の表面にTFT層PLLを接着層を介して接着する。このTFT層PLLは、たとえばガラスからなる仮基板上に形成された絶縁膜、半導体層、金属膜等が所定の順序、所定のパターンで積層された積層体からなり、前記基板SUB1に転写させて該基板SUB1上に形成される。TFT層PLLは、その平面領域において、マトリックス状に配置された多数の画素およびこれら画素を駆動させるための駆動回路が形成されている。次に、ステップSP3において、基板SUB1のTFT層PLLが形成された面に、たとえば液晶表示方式であれば、シール材SLを表示領域ARを囲んで形成し、その中に液晶を封入し、有機EL方式であれば自発光する有機膜を真空蒸着などの方法により形成する。ステップSP4において、樹脂からなるフレキシブルな基板SUB2を用意し、この基板SUB2を前記基板SUB1に対向配置させる。基板SUB2は、対向電極の機能を有する場合がある。次に、ステップSP5において、基板SUB1に半導体チップCHを実装する。前記TFT層PLLには半導体チップCHの各電極と接続されるべく配線層の端子が露出されており、いわゆるフェースダウンボンディングによって該半導体チップCHと配線層は電気的接続がなされるようになる。次に、ステップSP6において、基板SUB1の裏面に溝GTを形成する。この溝GTの形成の方法の一例は、図2において説明した通りである。次に、ステップSP7において、図8(a)に示したように、バックライトBL、下部フレームDFR、上部フレームUFR等を用意し、モジュール化することにより表示装置の製造を完成させる。この場合、図8(a)に示したように、下部フレームDFR、上部フレームUFRに突起部PR1、PR2を設けておくことにより、これら下部フレームDFR、上部フレームUFRが湾曲した形状の場合において、表示パネルPNLの基板SUB1の半導体チップCHの搭載領域に生じる歪み応力を低減させる効果を奏する。
【0087】
〈実施例12〉
図10(a)ないし(d)は、それぞれ、本発明の表示装置が組み込まれて用いられる電子機器の例を示した図である。図10(a)は、本発明の表示パネルPNLが具備された携帯電話である。図10(b)は、本発明の表示パネルPNLが具備されたポータブルゲーム機である。図10(c)は、本発明の表示パネルPNLが具備された電子書籍である。図10(d)は、本発明の表示パネルPNLが具備された電子ゴーグルである。
【0088】

【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の表示装置の実施例1を示す構成図である。
【図2】本発明の表示装置の基板の裏面に溝を形成する方法の一例を示した斜視図である。
【図3】本発明の表示装置の効果を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例2ないし実施例5を示す構成図である。
【図5】本発明の表示装置の効果を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例6ないし実施例9を示す構成図である。
【図7】本発明の表示装置を従来の表示装置と比較した場合の説明図である。
【図8】本発明の表示装置の実施例10を示す構成図である。
【図9】本発明の表示装置の製造方法の一例を示すフロー図である。
【図10】本発明の表示装置を具備された電子機器を示す説明図である。
【符号の説明】
【0090】
SUB1、SUB2……基板、PLL……TFT層、AR……画像表示部、CH……半導体チップ、GT……溝、RM……レーザー加工機、RL……レーザー光、PNL……表示パネル、DFR……下部フレーム、UFR……上部フレーム、PR1、PR2……突起部、BL……バックライト。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルな基板の一方の面に、画像表示部が形成されており、前記基板の他方の面に、前記基板の厚さに達しない深さの溝が、連続的あるいは断続的に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記溝は、特に表示装置の湾曲方向に平行または垂直な、複数の連続的あるいは断続的な平行線により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記溝は、特に前記基板の一辺に平行または垂直な、複数の連続的あるいは断続的な線により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記溝は、特に前記基板の中心から外側へ向かう、複数の連続的あるいは断続的な放射状の線により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記溝は、特に前記基板の中心に対し、概略、同心円状な複数の連続的あるいは断続的な線により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記基板の一方の面に、画像表示部とともに、該画像表示部に隣接して半導体チップが搭載されており、
前記溝は、前記画素表示部が形成された領域と、前記半導体チップが搭載された領域を画するように連続的あるいは断続的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
連続的あるいは断続的な前記溝は、前記半導体チップが搭載された領域を囲み、両端が前記基板の周辺に至るパターンとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記半導体チップは複数搭載され、前記基板の他方の面に、1個または複数個の半導体チップが搭載された領域を画する連続的あるいは断続的な溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至5のいずれかに記載の前記溝と、請求項6乃至8記載のいずれかに前記溝を、すくなくとも複数、同一基板に組み合わせて形成したことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記溝はレーザー光の照射によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の表示装置。
【請求項11】
表示装置は液晶表示装置であって、前記画像表示部は前記基板と液晶を挟持して他のフレキシブルな基板が対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
表示装置は有機EL表示装置であって、前記画像表示部は自発光する有機膜を蒸着などで形成されており、その表面に電極を兼ねたフレキシブルな対向基板が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
少なくとも、表示パネルと、この表示パネルの一方の面側に配置される第1のフレームと、前記表示パネルの他方の面側に配置される第2のフレームを備えてモジュール化された表示装置であって、
前記表示パネルは、フレキシブルな基板の一方の面に、画像表示部が形成されており、
前記基板の他方の面に、前記基板の厚さに達しない深さの溝が、連続的あるいは断続的に形成され、
前記第1のフレームと前記第2のフレームのそれぞれの表示パネル側の面に、前記基板のうち前記溝がない領域に対向してこれを保持する突起部が形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項14】
第1のフレームと第2のフレームは同方向に凸を有して湾曲されていることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項15】
表示パネルは液晶表示パネルであって、表示パネルと第2のフレームの間にバックライトが配置されていることを特徴とする請求項12に記載の表示装置
【請求項16】
表示パネルは有機ELパネルであって、表示パネルと台のフレームの間に反射板が配置されていることを特徴とする請求項12に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−72380(P2010−72380A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240272(P2008−240272)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】