説明

被検査物検査装置、検査方法、及びプログラム

【課題】従来の技術と比較して、迅速に精度の高い検査を行う。
【解決手段】被検査物としてのタイヤ34にレーザ光を照射した状態で撮影された画像38にレーザ光照射領域36が含まれ、かつ画像38の基準領域40からレーザ光照射領域36の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段としてのカメラ24で撮影された画像38内の基準領域40内にレーザ光照射領域36が含まれるように、移動手段としての垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物検査装置、検査方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検査物を検査するための被検査物検査装置が知られている。例えば、被検査物としてのタイヤの外観を検査するためにタイヤの画像を撮影するカメラを含んで構成された外観検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一般的に、被検査物検査装置では、カメラと撮影対象のタイヤとの間の距離が検査に適した所定距離であることが望まれる。これは、カメラと撮影対象のタイヤとの間の距離が検査に適した所定距離より遠い場合には、遠ければ遠いほど撮影された画像から細部の欠陥を発見することが困難になり、一方カメラとタイヤとの間の距離が当該所定距離より近い場合には撮影範囲が狭まってしまい、検査のために必要な範囲のタイヤの画像が得られなくなると共に、カメラとタイヤとが接触するぐらい近すぎるとカメラとタイヤとの接触事故が発生して外観検査が中断してしまう場合があるからである。そのため、被検査物検査装置によってタイヤの検査を行う場合には、一般的に、例えば、オペレータによって検査対象となるタイヤの外形寸法(外径及びタイヤ幅等)を含むタイヤ情報が入力されると、入力されたタイヤ情報を用いてタイヤの大きさ(外径やタイヤ幅等)を判断し、タイヤとカメラとの間の距離を検査に適した距離に設定し、その後カメラにより撮影が開始される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−333531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の被検査物検査装置では、検査対象のタイヤが正しい位置に設置されておらずその位置が何らかの原因(例えばタイヤが載置される台の大きな破損)によってずれてしまった場合や、オペレータの人為的ミスによって、オペレータによって入力されたタイヤ情報が、検査対象となっているタイヤのタイヤ情報と異なってしまった場合には、これらのことが要因となって、カメラとタイヤとの間の距離が検査に適した距離とならないときがある。
【0006】
このようなときには、そのまま検査を継続した場合には、精度の高い検査を行うことができなくなり、一方被検査物検査装置による外観検査を一度停止しタイヤの生産ラインを停止させたりしてオペレータなどによってカメラの位置を修正したり、タイヤの位置がずれている場合にはその位置のずれを修正したりすると、迅速に検査を行えなくなる、という問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するために成されたものであり、従来の技術と比較して、迅速に精度の高い検査を行うことができる被検査物検査装置、被検査物検査方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の被検査物検査装置は、被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段と、前記検査手段及び前記被検査物の少なくとも一方を移動させる移動手段と、被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記移動手段を制御する制御手段とを含んで構成されている。
【0009】
本発明の被検査物検査装置によれば、被検査物(例えばタイヤ)にレーザ光を照射した状態で撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれ、かつ画像の基準領域からレーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段(例えばカメラ)で撮影された画像内の基準領域内にレーザ光照射領域が含まれるように、移動手段(例えば、垂直駆動用モータ及び水平駆動用モータ)を制御するので、被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態でない場合には、オペレータの作業を必要とすることなく被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態となるように検査手段及び被検査物の少なくとも一方を移動させることが可能となり、迅速に精度の高い検査を行うことができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明のように、警報を報知する報知手段を更に含み、前記制御手段を、被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知するように前記報知手段を制御するようにしてもよい。
【0011】
撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれていない状況は、何らかの大きな故障(例えば、タイヤを載置する台の大きな破損やレーザ光を照射する照射手段の故障など)が外観検査装置に発生していると判断することができる。このため、本発明によれば、このような状況の場合には、警報を報知することにより、オペレータなどに故障が発生していることを報知することができる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明のように、本発明の被検査物をタイヤとしてもよい。
【0013】
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明の検査方法は、被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段を含む被検査物検査装置を用いて被検査物を検査する検査方法であって、被検査物にレーザ光を照射した状態で前記撮影手段によって撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記検査手段を移動させて検査する。
【0014】
本発明の被検査物検査方法によれば、被検査物(例えばタイヤ)にレーザ光を照射した状態で撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれ、かつ画像の基準領域からレーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段(例えばカメラ)で撮影された画像内の基準領域内にレーザ光照射領域が含まれるように、検査手段を移動させるので、被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態でない場合には、オペレータの作業を必要とすることなく被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態となるように検査手段及び被検査物の少なくとも一方を移動させることが可能となり、迅速に精度の高い検査を行うことができる。
【0015】
また、請求項5に記載の発明のように、本発明の検査方法において、前記被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された前記画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知するようにしてもよい。
【0016】
撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれていない状況は、何らかの大きな故障(例えば、タイヤを載置する台の大きな破損やレーザ光を照射する照射手段の故障など)が外観検査装置に発生していると判断することができる。このため、本発明によれば、このような状況の場合には、警報を報知することにより、オペレータなどに故障が発生していることを報知することができる。
【0017】
また、請求項6に記載の発明のように、本発明の検査方法において、被検査物をタイヤとしてもよい。
【0018】
また、上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明のプログラムは、コンピュータを被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段の前記照射手段によって被検査物にレーザ光を照射した状態で前記撮影手段によって撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれているか否かを判断する判断手段、及び前記画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記検査手段及び前記被検査物の少なくとも一方を移動させる移動手段を制御する制御手段として機能させる。
【0019】
本発明のプログラムによれば、被検査物(例えばタイヤ)にレーザ光を照射した状態で撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれ、かつ画像の基準領域からレーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段(例えばカメラ)で撮影された画像内の基準領域内にレーザ光照射領域が含まれるように、移動手段(例えば、垂直駆動用モータ及び水平駆動用モータ)を制御するので、被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態でない場合には、オペレータの作業を必要とすることなく被検査物と撮影手段との間の距離が検査に適した状態となるように検査手段及び被検査物の少なくとも一方を移動させることが可能となり、迅速に精度の高い検査を行うことができる。
【0020】
また、請求項8に記載の発明のように、本発明のプログラムにおいて、被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知するように報知手段を制御するようにしてもよい。
【0021】
撮影された画像にレーザ光照射領域が含まれていない状況は、何らかの大きな故障(例えば、タイヤを載置する台の大きな破損やレーザ光を照射する照射手段の故障など)が外観検査装置に発生していると判断することができる。このため、本発明によれば、このような状況の場合には、警報を報知することにより、オペレータなどに故障が発生していることを報知することができる。
【0022】
また、請求項9に記載の発明のように、本発明のプログラムにおいて、被検査物をタイヤとしてもよい。
【発明の効果】
【0023】
以上、説明したように、本発明の被検査物検査装置、被検査物検査方法、及びプログラムによれば、迅速に精度の高い検査を行うことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態の外観検査装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本実施の形態におけるレーザ機器の照射形態を説明するための図である。
【図3】本実施の形態における基準領域を説明するための図である。
【図4】本実施の形態におけるタイヤ情報−カメラ位置座標変換用テーブルを説明するための図である。
【図5】本実施の形態における画像処理PCが実行するカメラ位置決め処理の処理ルーチンのフローチャートを示す図である。
【図6】本実施の形態におけるPLCが実行する制御処理の処理ルーチンのフローチャートを示す図である。
【図7】カメラ位置決め処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、ベルトコンベア(図示せず)などの搬送手段によって搬送された被検査物としてのタイヤの外観検査を行う被検査物検査装置としての外観検査装置に本発明を適用した例について説明する。
【0026】
図1は、本実施形態の外観検査装置の一例を示す概略構成図である。外観検査装置10は、外観検査装置本体12、画像処理パーソナルコンピュータ(画像処理PC)14、PLC(programmable logic controller)16、表示装置18、キーボード20、及び警報装置90を備えている。
【0027】
外観検査装置本体12は、レーザ機器22、カメラ24、光学取付けブラケット26、垂直駆動用モータ28、水平駆動用モータ30、及び制御装置32を備えている。外観検査装置本体12は、ベルトコンベアから搬送された被検査物としてのタイヤ34の外観検査を行う。本実施の形態の外観検査装置12は、ベルトコンベアからタイヤ34を取り出し、タイヤを載置するための台(図示せず)に取り出したタイヤ34を載置して、タイヤ34とカメラ24との間の距離を検査に適した距離となるように位置を設定するための後述するカメラ位置決め処理を実行した後にカメラ24によってタイヤ34一周分のトレッド部の画像を撮影し、撮影した画像に対して傷などの欠陥の有無を検査する外観検査のための画像処理を施して外観検査処理を行い、検査結果を表示装置18に表示させると共に外観検査処理済みのタイヤ34をベルトコンベアによって排出させ、次の検査対象のタイヤ34を引き込む。なお、これらの各機器の制御は、制御装置32によって行われる。
【0028】
レーザ機器22は、図2に示すように、タイヤ34に対して垂直方向に所定幅Wのレーザ光を照射する。これにより、タイヤ34にはレーザ光照射領域36が形成される。なお、レーザ機器22は、照射手段に対応する。
【0029】
カメラ24は、タイヤ34にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域36を撮影する。なおカメラ24は、撮影手段に対応する。
【0030】
なお、図3(A)に示すように、タイヤ34とカメラ24との間の撮影軸上の距離が検査に適した状態の距離dsとなるように、図3(B)に示すように、予めタイヤ34にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域36を撮影し、撮影された画像38を表示装置18に表示させることにより設計者に画像38を確認させながら、レーザ光照射領域36が表示されている複数の画素においてY座標の最小値yMINをY座標に有する点PV−MIN及び最大値yMAXをY座標に有する点PV−MAX、並びにX座標の最小値xMINをX座標に有する点PH−MIN及び最大値xMAXをX座標に有する点PH−MAXが画像38内の基準領域40(図3(B)中の斜線で示した部分)内に含まれるように、レーザ機器22とカメラ24との距離L、及びレーザ機器22の光軸22aとカメラ24の光軸(撮影軸)24aとの角度θを予め定めている。また、カメラ24で撮影した画像38は、本実施の形態では、表示装置18上で、横軸を垂直方向Y、縦軸を水平方向Xと変換されて表示される。また、図3(B)に示すように、タイヤ34とカメラ24との間の距離が検査に適した状態の距離dsである場合に撮影された画像38のレーザ光照射領域36の画素のY座標の最小値yMINをY座標に有する点PV−MINを含むように、基準領域40の範囲を決定する点y及びyの各々の点が定められ、Y座標の最大値yMAXをY座標に有する点PV−MAXを含むように、基準領域40の範囲を決定する点y及びyの各々の点が定められ、X座標の最小値xMINをX座標に有する点PH−MINを含むように、基準領域40の範囲を決定する点x及びxの各々の点が定められ、X座標の最大値xMAXをX座標に有する点PH−MAXを含むように、基準領域40の範囲を決定する点x及びxの各々の点が定められる。
【0031】
また、画像38におけるレーザ光照射領域36が曲線となっているのは、垂直方向に所定幅Wのレーザ光が照射されたタイヤ34のトレッド部が曲面であり、上述したように、このトレッド部に形成されたレーザ光照射領域36に対してレーザ機器22の光軸と撮影軸との角度が所定の角度θとなる状態でカメラ24によって撮影を行っているからである。
【0032】
また、点y〜yの距離、点y〜yの距離、点x〜xの距離、及び点x〜xの距離の各々の距離が小さくなるように各点を定めることで、後述するカメラ位置決め処理において、良好な精度でカメラ24とタイヤ34との間の距離が適切な距離dとなるようにカメラ24の位置を決定することができる。
【0033】
また、レーザ機器22とカメラ24との上記のような位置関係(ここでは距離L及び角度θを指す)を保持した状態で、レーザ機器22及びカメラ24は光学取付けブラケット26に取付けられている。
【0034】
光学取付けブラケット26は、光学取付けブラケット26の垂直方向の移動を行うための垂直駆動用モータ28によって垂直方向の位置が移動されると共に、水平方向の移動を行うための水平駆動用モータ30によって水平方向の位置が移動される。なお、垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30は、移動手段に対応する。
【0035】
従って、本実施形態の外観検査装置本体12は、被検査物としてのタイヤ34に対してレーザ光を照射する照射手段としてのレーザ機器22、及びタイヤ34にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域36を撮影する撮影手段としてのカメラ24を備え、タイヤ34とカメラ24との間の距離が検査に適した状態で、カメラ24で撮影された画像38内の基準領域40内にレーザ光照射領域36が含まれるように、レーザ機器22とカメラ24との位置関係が定められ、この位置関係を保持した状態で移動可能にレーザ機器22及びカメラ24が設けられている。なお、レーザ機器22及びカメラ24は、検査手段に対応する。
【0036】
制御装置32は、外観検査を行うように、外観検査装置本体12の各機器の動作を司る。
【0037】
画像処理PC14は、I/O(入出力)ポート14a、ROM(Read Only Memory)14b、HDD(Hard Disk Drive)14c、CPU(Central Processing Unit)14d、RAM(Random Access Memory)14e、並びにこれらI/Oポート14a、ROM14b、HDD14c、CPU14d、及びRAM14eを互いに接続するバス14fを含んで構成されている。
【0038】
記憶媒体としてのROM14bには、OS等の基本プログラムが記憶されている。
【0039】
記憶媒体としてのHDD14cには、カメラ位置決め処理の処理ルーチンを実行するためのプログラムが記憶されている。
【0040】
また、HDD14cには、図4(A)に示すように、タイヤ34の外径及びタイヤ幅の情報を含むタイヤ情報毎に、タイヤ34との間の距離が検査に適した状態となるカメラ24の位置を示す位置座標(X,Y)が登録されたタイヤ情報−カメラ位置座標変換用テーブル40が記憶されている。同図に図示されるように、タイヤ情報−カメラ位置座標変換用テーブル40には、タイヤ情報毎にレコード40aが登録される。各レコード40aは、タイヤ情報が登録されるフィールド40b、及びフィールド40bに登録されたタイヤ情報に対応するタイヤ34との間の距離が検査に適した状態となるカメラ24の位置を示す位置座標(X,Y)のデータであるカメラ位置決めデータが登録されるフィールド40cを備えている。なお、フィールド40cに登録される位置座標のデータであるカメラ位置決めデータは、タイヤ情報毎に予め実験的に算出されており、算出された位置決めデータが上記のようにフィールド40cに登録される。
【0041】
CPU14dは、プログラムをROM14b及びHDD14cから読み出して実行し、RAM14eには、各種データが一時的に記憶される。
【0042】
I/Oポート14aには、表示装置18、カメラ24、PLC16、及びオペレータによって上記で説明したタイヤ情報が入力可能であるキーボード20が接続されている。
【0043】
PLC16は、I/Oポート(図示せず)、ROM(図示せず)、CPU(図示せず)、RAM(図示せず)、並びにこれらI/Oポート、ROM、CPU、及びRAMを互いに接続するバス(図示せず)を含んで構成されている。
【0044】
PLC16のROMには、OS等の基本プログラム及び、詳細を以下で説明する制御処理の処理ルーチンを実行するためのプログラムが記憶されている。
【0045】
PLC16のCPUは、プログラムをROMから読み出して実行し、PLC16のRAMには、各種データが一時的に記憶される。
【0046】
PLC16のI/Oポートには、画像処理PC14、垂直駆動用モータ28、水平駆動用モータ30、及び制御装置32が接続されている。
【0047】
報知手段としての警報装置90は、警報を報知するためのものである。
【0048】
次に、画像処理PC14のCPU14dが実行するカメラ位置決め処理の処理ルーチンについて図5を用いて説明する。なお、本実施の形態において、カメラ位置決め処理は、被検査物としてのタイヤ34の外観検査装置本体12内への引き込みが完了し、カメラ位置決め処理が実行可能であることを示す情報を制御装置32からPLC16を介してCPU14dが受信し、かつオペレータによってキーボード20から入力された今回引き込んだタイヤ34の外径及びタイヤ幅を含むタイヤ情報を、CPU14dが受信した場合に実行される。
【0049】
まず、ステップ100で、タイヤ情報−カメラ位置座標変換用テーブル40を読み込んで、受信したタイヤ情報に含まれる外径及び幅がフィールド40bに登録されたレコード40aを特定し、特定したレコード40aのフィールド40cに登録されているカメラ位置決めデータ(すなわち位置座標(X,Y))を取得する。
【0050】
次のステップ102では、上記ステップ100で取得したカメラ位置決めデータをPLC16に出力する。
【0051】
ここで、PLC16のCPUが実行する制御処理の処理ルーチンについて、図6を用いて説明する。
【0052】
まず、ステップ200では、カメラ位置決めデータ、詳細を後述する水平方向の補正量及び垂直方向の補正量、詳細を後述する位置決め完了信号、又は詳細を後述する非常停止信号の何れかを受信したか否かを判定する。
【0053】
ステップ200で、何れかを受信したと判定された場合には、次のステップ202に進む。
【0054】
ステップ202では、カメラ位置決めデータを今回受信したか否かを判定する。
【0055】
ステップ202でカメラ位置決めデータを今回受信したと判定された場合には、次のステップ204で、カメラ位置決めデータとして受信した位置座標が表す位置にカメラ24が移動するように、垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30の各々の駆動を制御する。これにより、位置座標が表す位置にカメラ24が移動する。
【0056】
次のステップ206では、カメラ位置確認信号を画像処理PC14に出力する。そして、制御処理を終了する。
【0057】
一方、ステップ202で、カメラ位置決めデータを今回受信していないと判定された場合には、次のステップ208で、水平方向の補正量及び垂直方向の補正量を今回受信したか否かを判定する。
【0058】
ステップ208で水平方向の補正量及び垂直方向の補正量を今回受信したと判定された場合には、次のステップ210で、カメラ24の位置を補正するために、垂直方向の補正量に応じて垂直駆動用モータ28の駆動を制御すると共に、水平方向の補正量に応じて水平駆動用モータ30の駆動を制御する。これにより、各補正量に応じてカメラ24の位置が補正される。
【0059】
次のステップ212では、補正完了通知を画像処理PC14に出力する。そして、制御処理を終了する。
【0060】
一方、ステップ208で、補正量を今回受信していないと判定された場合には、次のステップ214で、位置決め完了信号を今回受信したか否かを判定する。
【0061】
ステップ214で、位置決め完了信号を今回受信したと判定された場合には、次のステップ216で、現在のカメラ24の位置の位置座標を画像処理PC14に出力する。
【0062】
次のステップ218では、外観検査処理を行う指示を制御装置32に出力する。これにより、制御装置32によって、外観検査装置本体12の各機器の制御が行われて外観検査処理が行われる。なお、この外観検査処理では、カメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した距離dである場合に上記ステップ210で位置が決められたカメラ24によってタイヤ34の画像の撮影が行われ、撮影されたタイヤ34の画像が用いられる。そして、制御装置32の制御によって、外観検査処理が行われたタイヤ34は、ベルトコンベアで排出されると共に、次の被検査物としてのタイヤ34が引き込まれる。
【0063】
一方、ステップ214で位置決め完了信号を今回受信していないと判定された場合には、今回警告及び非常停止信号を受信したと判断して、次のステップ220へ進む。
【0064】
次のステップ220では、外観検査装置10に大きな異常が発生したと判断して、警告及び非常停止処理を実行する。この警告及び非常停止処理では、警報を報知するように警報装置90を制御すると共に、外観検査装置本体12のベルトコンベアを停止させる制御を行うように制御装置32に指示を出力する。これにより、オペレータは外観検査装置10に大きな異常が発生したことを警報から認識することができ、ベルトコンベアが停止された状態で異常の発生箇所を調査することができる。すなわち、上記ステップ110、124、及び220の処理によって、被検査物としてのタイヤ34にレーザ光を照射した状態で撮影された画像38にレーザ光照射領域36が含まれていない場合には、警報を報知するように報知手段としての警報装置90が制御される。そして、制御処理を終了する。
【0065】
ここで、図5の説明に戻る。ステップ104では、PLC16からカメラ位置確認信号を受信したか否かを判定する。
【0066】
ステップ104で、カメラ位置確認信号を受信したと判定された場合には、次のステップ106へ進む。
【0067】
次のステップ106では、カメラ24で撮影された画像の画像データを取り込む。
【0068】
次のステップ108では、上記ステップ106で取り込んだ画像データを表示装置18に出力する。これにより、例えば、図3(B)に示すように、上記ステップ106で取り込んだ画像データが表す画像38が表示される。なお、上述したように、カメラ24で撮影した画像38は、本実施の形態では、表示装置18上で、横軸を垂直方向Y、縦軸を水平方向Xとして表示される。
【0069】
次のステップ110では、上記ステップ106で取り込んだ画像データが表す画像に、レーザ光照射領域36が含まれているか否かを判断する。なお、画像の背景と輝度変化が所定値以上となる部分をレーザ光照射領域36として検出することにより、上記ステップ106で取り込んだ画像データが表す画像に、レーザ光照射領域36が含まれているか否かを判断することができる。
【0070】
ステップ110で、画像データが表す画像に、レーザ光照射領域36が含まれていないと判定された場合には、外観検査装置10に大きな異常が発生したと判断して、次のステップ124で、警告及び非常停止信号をPLC16に出力する。これにより、上述したように、PLC16はステップ220で警告及び非常停止処理を実行する。
【0071】
一方、ステップ110で、画像データが表す画像に、レーザ光照射領域36が含まれていると判定された場合には、次のステップ112へ進む。
【0072】
ステップ112では、上記ステップ106で取り込んだ画像データが表す画像において、レーザ光照射領域36の画素のY座標の最小値yMINをY座標に有する点PV−MIN及び最大値yMAXをY座標に有する点PV−MAX、並びにX座標の最小値xMINをX座標に有する点PH−MIN及び最大値xMAXをX座標に有する点PH−MAXを検出する。
【0073】
次のステップ114では、上記ステップ112で検出した点PV−MIN、点PV−MAX、点PH−MIN、及び点PH−MAXの全ての点が基準領域40内に収まっているか否かを判定する。
【0074】
ステップ114で全ての点が基準領域40内に収まっていないと判定された場合には、現在のカメラ24とタイヤ34との間の距離は検査に適した適切な距離dではないと判断して、次のステップ116へ進む。
【0075】
ステップ116では、点PV−MIN、点PV−MAX、点PH−MIN、及び点PH−MAXのうち基準領域40内に収まっていない点が、対応する基準領域40内の箇所に収まるまでに必要な距離をピクセル数で演算する。
【0076】
ステップ116の処理を具体例を挙げて説明する。例えば、図7(A)に示すように、タイヤ34を載置する台の故障またはオペレータにより入力されたタイヤ情報の誤り等の要因によって、レーザ機器22とタイヤ34との距離がΔx分だけずれてしまい、上記ステップ204で位置が移動されたカメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した適切な距離dよりも大きい距離dとなってしまう場合がある。このような場合には、本実施の形態では、図7(B)に示すように、表示装置18に表示される画像38において、レーザ光照射領域36の表示位置が下側にずれる。そこで、カメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した適切な距離dである場合には点PH−MAXが収まっているはずの点x〜xの間の領域と、点PH−MAXのX座標の値xMAXとの距離をピクセル数で演算する。具体的には、(((x+x)/2)−xMAX)の値をピクセル数で演算する。そして、同様の原理で、カメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した適切な距離dである場合には点PH−MINが収まっているはずの点x〜xの間の領域と、点PH−MINのX座標の値xMINとの距離をピクセル数で演算する。具体的には、(((x+x)/2)−xMIN)の値をピクセル数で演算する。また、同様の原理で、カメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した適切な距離dである場合には点PV−MAXが収まっているはずの点y〜yの間の領域と、点PV−MAXのY座標の値yMAXとの距離をピクセル数で演算する。具体的には、(((y+y)/2)−yMAX)の値をピクセル数で演算する。また、同様の原理で、カメラ24とタイヤ34との間の距離が検査に適した適切な距離dである場合には点PV−MINが収まっているはずの点y〜yの間の領域と、点PV−MINのY座標の値yMINとの距離をピクセル数で演算する。具体的には、(((y+y)/2)−yMIN)の値をピクセル数で演算する。なお、図7(B)の例では、点PV−MAXが点y〜yの間の領域に収まっており、点PV−MINが点y〜yの間の領域に収まっているので、これらの場合において演算されるピクセル数は両方とも0となる。
【0077】
次のステップ118では、上記ステップ116で算出された(((x+x)/2)−xMIN)と(((x+x)/2)−xMAX)との和のピクセル数の平均値(((((x+x)/2)−xMIN)+(((x+x)/2)−xMAX))/2)と、予め定められたピクセル間の物理距離(実際の距離)dとを乗算した値(((((x+x)/2)−xMIN)+(((x+x)/2)−xMAX))/2)・dを水平方向にカメラ24を移動させる物理距離の補正量(水平方向の補正量)として演算する。
【0078】
同様に、上記ステップ116で算出された(((y+y)/2)−yMIN)と(((y+y)/2)−yMAX)との和のピクセル値の平均値(((((y+y)/2)−yMIN)+(((y+y)/2)−yMAY))/2)と、予め定められたピクセル間の距離dとを乗算した値(((((y+y)/2)−yMIN)+(((y+y)/2)−yMAY))/2)・dを垂直方向にカメラ24を移動させる物理距離の補正量(垂直方向の補正量)として演算する。
【0079】
なお、ピクセル間の物理距離(実際の距離)dは、公知の技術を用いて以下のようにして求めることができる。例えば、カメラ24からの撮影軸上での距離がdとなる位置に、所定の長さLの物体を配置し、カメラ24でこの物体が全て含まれるように撮影し、撮影して得られた画像に基づいて、物体の所定の長さLをそれに要したピクセル数で割ることによりピクセル間の実際の距離dを求めることができる。
【0080】
次のステップ120では、上記ステップ118で演算した水平方向の補正量及び垂直方向の補正量をPLC16に出力する。これにより、上述したように、ステップ210で、カメラ24の位置を補正するために、垂直方向の補正量に応じて垂直駆動用モータ28の駆動を制御すると共に、水平方向の補正量に応じて水平駆動用モータ30の駆動を制御し、ステップ212で、補正完了通知を画像処理PC14に出力する。
【0081】
次のステップ122では、補正完了通知を受信したか否かを判定する。
【0082】
ステップ122で補正完了通知を受信したと判定された場合には、上記のステップ106へ戻り、以降の処理を再び実行する。
【0083】
すなわち、上記ステップ106〜122及び上記ステップ210の処理によって、被検査物としてのタイヤ34にレーザ光を照射した状態で撮影された画像38にレーザ光照射領域36が含まれ、かつ画像38の基準領域40からレーザ光照射領域36の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段としてのカメラ24で撮影された画像38内の基準領域40内にレーザ光照射領域36が含まれるように、移動手段としての垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30が制御される。
【0084】
一方、ステップ114で基準領域40内に収まっていると判定された場合には、現在のカメラ24とタイヤ34との間の距離は検査に適した適切な距離dでありカメラ24の位置決めが完了したと判断して、次のステップ126へ進む。
【0085】
次のステップ126では、位置決め完了信号をPLC16に出力する。これにより、上述したように、PLC16は、ステップ216で現在のカメラ24の位置の位置座標を画像処理PC14に出力し、ステップ218で外観検査処理を行う指示を制御装置32に出力する。これにより、制御装置32によって、外観検査装置本体12の各機器の制御が行われて外観検査処理が行われる。
【0086】
次のステップ128では、PLC16から現在のカメラ24の位置の位置座標を受信したか否かを判定する。
【0087】
ステップ128でPLC16から現在のカメラ24の位置の位置座標を受信したと判定された場合には、次のステップ130へ進む。
【0088】
次のステップ130では、受信したカメラ24の位置の位置座標を履歴としてHDD14cに記憶する。そして、カメラ位置決め処理を終了する。
【0089】
以上、説明したように、本実施の形態の被検査物検査装置10によれば、被検査物としてのタイヤ34にレーザ光を照射した状態で撮影された画像38にレーザ光照射領域36が含まれ、かつ画像38の基準領域40からレーザ光照射領域36の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、撮影手段としてのカメラ24で撮影された画像38内の基準領域40内にレーザ光照射領域36が含まれるように、移動手段としての垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30を制御するので、タイヤ34とカメラ24との間の距離が検査に適した状態でない場合には、オペレータの作業を必要とすることなくタイヤ34とカメラ24との間の距離が検査に適した状態となるようにカメラ24及びレーザ機器22を移動させることが可能となり、迅速に精度の高い検査を行うことができる。
【0090】
なお、本実施の形態では、移動手段としての垂直駆動用モータ28及び水平駆動用モータ30によってカメラ24及びレーザ機器22を移動させる例について説明したが、タイヤ34が載置されると共に位置が変更可能な台、並びにこの台の垂直方向の移動を行うための垂直駆動用モータ及び水平方向の移動を行うための水平駆動用モータを新たに設けて当該台を移動させることによりタイヤ34の位置を移動可能にして、カメラ24及びレーザ機器22、並びにタイヤ34の少なくとも一方を移動させるようにしてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、HDD14cに記憶されているカメラ位置決め処理の処理ルーチンを実行するためのプログラムをCPU14dがHDD14cから読み取って実行すると共に、PLC16のROMに記憶されている制御処理の処理ルーチンを実行するためのプログラムをPLC16のCPUが当該ROMから読み取って実行する例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られない。例えば、これらのカメラ位置決め処理及び制御処理を統合した統合処理の処理ルーチンを実行するためのプログラムをHDD14cに予め記憶しておき、このプログラムをCPU14dがHDD14cから読み取って統合処理を実行するようにしてもよい。
【0092】
また、本実施の形態では、タイヤ34のトレッド部をカメラ24で撮影することによりトレッド部の検査を行う被検査物検査装置10の例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、被検査物を撮影手段により撮影することによって検査を行う被検査物検査装置であるならば、本発明を適用可能である。なお、この場合には、被検査物と撮影対象との距離が検査に適した距離となるようにするために、被検査物の撮影対象となる部位に対してレーザ光が照射される。
【符号の説明】
【0093】
10 外観検査装置
12 外観検査装置本体
14 画像処理PC
14d CPU
16 PLC
22 レーザ機器
24 カメラ
28 垂直駆動用モータ
30 水平駆動用モータ
32 制御装置
34 タイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段と、
前記検査手段及び前記被検査物の少なくとも一方を移動させる移動手段と、
被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記移動手段を制御する制御手段と、
を含む被検査物検査装置。
【請求項2】
警報を報知する報知手段を更に含み、
前記制御手段は、被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知するように前記報知手段を制御する請求項1に記載の被検査物検査装置。
【請求項3】
前記被検査物はタイヤである請求項1または請求項2に記載の被検査物検査装置。
【請求項4】
被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段を含む被検査物検査装置を用いて被検査物を検査する検査方法であって、
被検査物にレーザ光を照射した状態で前記撮影手段によって撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記検査手段を移動させて検査する検査方法。
【請求項5】
前記被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された前記画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知する請求項4に記載の検査方法。
【請求項6】
前記被検査物はタイヤである請求項4または請求項5に記載の検査方法。
【請求項7】
コンピュータを
被検査物に対してレーザ光を照射する照射手段、及び前記被検査物にレーザ光が照射された状態でレーザ光照射領域を撮影する撮影手段を備え、前記被検査物と前記撮影手段との間の距離が検査に適した状態で、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記照射手段と前記撮影手段との位置関係が定められ、前記位置関係を保持した状態で移動可能に設けられた検査手段の前記照射手段によって被検査物にレーザ光を照射した状態で前記撮影手段によって撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれているか否かを判断する判断手段、及び
前記画像に前記レーザ光照射領域が含まれ、かつ該画像の前記基準領域から前記レーザ光照射領域の少なくとも一部分がはみ出ている場合には、前記撮影手段で撮影された画像内の基準領域内に前記レーザ光照射領域が含まれるように、前記検査手段及び前記被検査物の少なくとも一方を移動させる移動手段を制御する制御手段
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
前記制御手段は、被検査物にレーザ光を照射した状態で撮影された画像に前記レーザ光照射領域が含まれていない場合には、警報を報知するように報知手段を制御する請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記被検査物はタイヤである請求項7または請求項8に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−223919(P2010−223919A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74590(P2009−74590)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】