Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
車両におけるフロントウィンド側部構造
説明

車両におけるフロントウィンド側部構造

【課題】車室がわから見た車両前方の視界を拡大するための車両におけるフロントウィンド側部構造につき、その構成部品の車体本体がわへの組付作業が容易にでき、かつ、視界の拡大が、より効果的に得られるようにする。
【解決手段】車両におけるフロントウィンド側部構造は、車体2の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材28,29を有するフロントピラー19と、前、後ピラー部材28,29の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネル38と、ガラスパネル38の外縁部を内包するようインサート成形によりこの外縁部に面接合されるモール39と、前ピラー部材28の車室2がわ面を覆うよう設けられるガーニッシュ41とを備える。前ピラー部材28を車体2本体がわに対し締結具35,36により固着する。インサート成形により、ガーニッシュ41をモール39と一体的に形成すると共に前ピラー部材28の車室12がわ面に面接合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントピラーが前、後ピラー部材を有し、これら前、後ピラー部材の間の空間を閉じるガラスパネルを設けた車両におけるフロントウィンド側部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記車両におけるフロントウィンド側部構造には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、車両におけるフロントウィンド側部構造は、車体の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材を有するフロントピラーと、上記前、後ピラー部材の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネルと、上記前、後ピラー部材の各車室がわ面をそれぞれ覆うよう設けられる前、後ガーニッシュとを備えている。
【0003】
そして、上記したように、フロントピラーが前、後ピラー部材を有し、これら前、後ピラー部材の間の空間を閉じるようガラスパネルを設けたことにより、車室がわから見た車両前方の視界の拡大が図られている。
【0004】
また、上記したように前、後ピラー部材の各車室がわ面をそれぞれ覆うようガーニッシュが設けられたことにより、車室における外観上の見栄えの向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−276519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来の技術において、上記前、後ピラー部材、ガラスパネル、および各ガーニッシュを互いに別体として設け、これら各構成部品を車体本体がわにそれぞれ個別に取り付けるようにしたものがある。しかし、この場合には、車体本体がわに対する上記各構成部品の組付作業が煩雑になって、その生産性が低下するおそれがある。
【0007】
また、上記ガーニッシュは、上記ピラー部材に対し別体として設けられ、かつ、このピラー部材の車室がわ面から少し離れ、隙間をあけて設けられている。このため、上記ピラー部材とこれに対応するガーニッシュとの占有空間が大きくなりがちであり、これは、前記した車両前方の視界の拡大を阻害するおそれがあって好ましくない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車室がわから見た車両前方の視界を拡大するための車両におけるフロントウィンド側部構造につき、その各構成部品を車体本体がわへ組み付けるときの組付作業が容易にできるようにし、かつ、上記視界の拡大が、より効果的に得られるようにすることである。
【0009】
請求項1の発明は、車体2の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材28,29を有するフロントピラー19と、上記前、後ピラー部材28,29の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネル38と、このガラスパネル38の外縁部を内包するようインサート成形によりこの外縁部に面接合されるモール39と、上記前ピラー部材28の車室2がわ面を覆うよう設けられるガーニッシュ41とを備えた車両におけるフロントウィンド側部構造において、
上記前ピラー部材28を車体2本体がわに対し締結具35,36により固着し、上記インサート成形により、上記ガーニッシュ41を上記モール39と一体的に形成すると共に上記前ピラー部材28の車室12がわ面に面接合させたことを特徴とする車両におけるフロントウィンド側部構造である。
【0010】
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
【発明の効果】
【0011】
本発明による効果は、次の如くである。
【0012】
請求項1の発明は、車体の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材を有するフロントピラーと、上記前、後ピラー部材の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネルと、このガラスパネルの外縁部を内包するようインサート成形によりこの外縁部に面接合されるモールと、上記前ピラー部材の車室がわ面を覆うよう設けられるガーニッシュとを備えた車両におけるフロントウィンド側部構造において、
上記前ピラー部材を車体本体がわに対し締結具により固着し、上記インサート成形により、上記ガーニッシュを上記モールと一体的に形成すると共に上記前ピラー部材の車室がわ面に面接合させている。
【0013】
このため、上記したように一体的に形成されたモールとガーニッシュとにより、これらと上記前ピラー部材およびガラスパネルとの一体的な組み合わせ体が形成される。そして、この組み合わせ体のうちの上記前ピラー部材は、上記したように車体本体がわに対し締結具により固着されるものであることから、この前ピラー部材の固着によれば、上記車体本体がわに対し、上記前ピラー部材に加えて上記ガラスパネル、モール、およびガーニッシュの一体的な組み付けができる。よって、これら各構成部品が個別に設けられる場合に比べ、車体本体がわに上記各構成部品を組み付けるときの組付作業が容易にできて、その生産性が向上する。
【0014】
また、上記ガーニッシュをインサート成形により上記前ピラー部材の車室がわ面に面接合させたため、前ピラー部材に対しガーニッシュを別体に設けていた従来の技術に比べて、上記前ピラー部材とガーニッシュとの占有空間を小さくできる。よって、その分、車室がわから見た車両前方の視界の拡大が、より効果的に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】フロントウィンド側部の斜視展開図である。
【図2】車両の全体側面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視断面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図4のV−V線矢視断面図である。
【図6】図1のVI−VI線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の車両におけるフロントウィンド側部構造に関し、このフロントウィンド側部構造の各構成部を車体本体がわへ組み付けるときの組付作業が容易にできるようにし、かつ、上記視界の拡大が、より効果的に得られるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
【0017】
即ち、車両におけるフロントウィンド側部構造は、車体の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材を有するフロントピラーと、上記前、後ピラー部材の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネルと、このガラスパネルの外縁部を内包するようインサート成形によりこの外縁部に面接合されるモールと、上記前ピラー部材の車室がわ面を覆うよう設けられるガーニッシュとを備える。上記前ピラー部材が車体本体がわに対し締結具により固着される。上記インサート成形により、上記ガーニッシュが上記モールと一体的に形成されると共に上記前ピラー部材の車室がわ面に面接合される。
【実施例】
【0018】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
【0019】
図において、符号1は、自動車で例示される車両であり、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記車両1の幅方向をいうものとする。
【0020】
上記車両1は、板金製の車体2と、この車体2を懸架してこの車体2を走行面3上に支持する前、後車輪4,5とを備えている。
【0021】
上記車体2後部は、左、右側壁8と、これら左、右側壁8の各上端縁部に架設されるルーフパネル9と、このルーフパネル9の前端縁部を補強するようこの前端縁部の下面に結合されるフロントヘッダパネル10と、上記ルーフパネル9の外側端縁部を補強するようこの外側端縁部の下面に結合されるルーフサイドレール11とを備えている。そして、上記左、右側壁8とルーフパネル9とで囲まれた空間が車室12とされている。
【0022】
上記側壁8には、車室12の内外を連通させる前、後ドア開口15,16が形成され、これら前、後ドア開口15,16をそれぞれ開閉可能に閉じる前、後サイドドア17,18が設けられる。上記側壁8の前端縁部は、上記前ドア開口15の前部開口縁部を構成し、これが車体2の骨格部材を構成するフロントピラー19に相当している。
【0023】
車体2前部の後上端縁部、上記ルーフパネル9の前端縁部、および左、右フロントピラー19の上部と、これらで囲まれた空間とによりフロントウィンド22が形成される。このフロントウィンド22は、上記空間により形成されるウィンド開口23と、このウィンド開口23をその前方から覆うウィンドガラス24と、上記ウィンド開口23の開口縁部に上記ウィンドガラス24の外縁部を接着する接着材25とを備えている。
【0024】
以下、上記フロントウィンド22の側部構造につき、説明する。
【0025】
上記フロントピラー19の上部は、車体2の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材28,29を有している。上記前ピラー部材28は、上下方向に延びるパイプ材31と、このパイプ材31の上端部に溶接Wにより結合される上部取付片32と、上記パイプ材31の下端部に溶接により結合される下部取付片33とを有している。上記パイプ材31と上、下部取付片32,33はいずれも金属製である。上記パイプ材31は、断面円形のパイプの前面部分31aと外側面部分31bとがそれぞれ平坦板となるよう押出し成形され、もしくはバルジ成形(ハイドロフォーミング)されたもので、その長手方向の各部断面は扇形状をなしている。
【0026】
上記上部取付片32は車体2本体がわである上記ヘッダパネル10の外側端部と上記ルーフサイドレール11の前端部とに跨るよう一対の締結具35,35により締結されている。また、上記下部取付片33は車体2本体がわである車体2の前部の後端部に一対の締結具36,36により締結されている。つまり、上記前ピラー部材28は、車体2本体がわに対し上記各締結具35,36により固着されている。
【0027】
上記後ピラー部材29は板金製で、車両1の側面視で前方に向かって開くコの字形状とされる。上記後ピラー部材29の上端部は上記ルーフサイドレール11の前端部に結合され、下端部はフロントピラー19の下部に結合されている。
【0028】
上記前、後ピラー部材28,29の間の空間を車両1の外側方から閉じるガラスパネル38が設けられる。このガラスパネル38はフィックスガラスといわれるものである。また、このガラスパネル38の外縁部を内包するようこの外縁部に面接合されるモール39が設けられる。このモール39はわずかに弾性のある樹脂製とされている。このモール39は、上記ガラスパネル38を金型内にセットしてインサート成形されたもので、このガラスパネル38の外縁部に強固に固着されている。
【0029】
上記前ピラー部材28の車室12がわ面を覆うガーニッシュ41が設けられ、このガーニッシュ41は上記モール39と同材質の樹脂製とされている。上記ガーニッシュ41は、上記インサート成形により、上記ガラスパネル38の前端部に接合されたモール39の前部分と一体的に形成されている。具体的には、上記モール39の前部分は、上記前ピラー部材28のパイプ材31の外側面部分31bの外面とこのパイプ材31の上、下端部の各外周面とにそれぞれ面接合されて強固に固着されている。なお、上記パイプ材31の長手方向の中途部における前面部分31aの外面には、上記モール39は接合されておらず、この前面部分31aの外面に前記接着材25により上記ウィンドガラス24の外縁部が接着されている。
【0030】
上記ガラスパネル38の下部外縁部に接合される上記モール39の下部分には、前後一対の係止突起43,43の各基部が埋設されている。これら係止突起43,43は、上記後ピラー部材29の下部に向かって突出し、この後ピラー部材29の下部に形成された係止孔44,44に係止される。また、上記後ピラー部材29の外面に対し上記モール39が接着される。
【0031】
図3〜5において、上記前ピラー部材28の上端部の外周面に面接合された上記モール39の部分の前面と外側面には、上記ヘッダパネル10の外側端部と上記ルーフサイドレール11の前端部とが面接触かつ圧接している。これにより、上記モール39の部分は、上記前ピラー部材28の上端部と上記ヘッダパネル10の外側端部およびルーフサイドレール11の前端部との間をシールする。そして、このシールにより、車体2の外部から車室12がわへの雨水の浸入が防止される。
【0032】
また、上記と同様に、上記前ピラー部材28の下端部の外周面に面接合された上記モール39の部分の外面には、上記車体2下部の部分が面接触かつ圧接している。これにより、上記モール39の部分は、上記前ピラー部材28の下端部と上記車体2下部の部分との間をシールする。そして、このシールにより、車体2の外部から車室12がわへの雨水の浸入が防止される。
【0033】
上記構成によれば、前ピラー部材28を車体2本体がわに対し締結具35,36により固着し、上記インサート成形により、上記ガーニッシュ41を上記モール39と一体的に形成すると共に上記前ピラー部材28の車室12がわ面に面接合させている。
【0034】
このため、上記したように一体的に形成されたモール39とガーニッシュ41とにより、これら39,41と上記前ピラー部材28およびガラスパネル38との一体的な組み合わせ体28,38,39,41が形成される。
【0035】
そして、上記組み合わせ体28,38,39,41のうちの上記前ピラー部材28は、上記したように車体2本体がわに対し締結具35,36により固着されるものであることから、この前ピラー部材28の固着によれば、上記車体2本体がわに対し、上記前ピラー部材28に加えて上記ガラスパネル38、モール39、およびガーニッシュ41の一体的な組み付けができる。よって、これら各構成部品が個別に設けられる場合に比べ、車体2本体がわに上記各構成部品28,38,39,41を組み付けるときの組付作業が容易にできて、その生産性が向上する。
【0036】
また、上記した車体2本体がわへの上記組み合わせ体の組み付けの際、上記後ピラー部材29にガラスパネル38のモール39を他の接着材45により接着し、かつ、上記後ピラー部材29の係止孔44に上記ガラスパネル38側の係止突起43を係止させれば、上記後ピラー部材29への上記組み合わせ体の組み付けもできる。
【0037】
そして、上記組み合わせ体28,38,39,41は、上記後ピラー部材29に対し他の接着材45による接着や係止突起43および係止孔44による係止により組み付けられるため、上記後ピラー部材29によって補強される。よって、上記前ピラー部材28の主体を、二枚重ねの最中形状である板金製のものに比べて断面積が小さくできるパイプ材31にしたのである。よって、その分、車室12がわから見た車両1前方の視界をより拡大することができる。
【0038】
また、上記ガーニッシュ41をインサート成形により上記前ピラー部材28の車室12がわ面に面接合させたため、前ピラー部材28に対しガーニッシュ41を別体に設けていた従来の技術に比べて、上記前ピラー部材28とガーニッシュ41との占有空間を小さくできる。よって、その分、車室12がわから見た車両1前方の視界の拡大が、より効果的に得られる。
【0039】
ここで、上記車体2本体がわは、押し型などにより外力を与えて形成される板金製のものである一方、上記前ピラー部材28の主体は上記板金製のものとは形成方法が異なるパイプ材31である。このため、車体2の生産時には、一般に、上記車体2本体がわと前ピラー部材28とは、互いに個別の生産ラインで形成し、その後、上記車体2本体がわに前ピラー部材28を上記締結具35,36により固着することとされる。
【0040】
そこで、上記した車体2の生産ラインの実情に鑑み、車体2本体がわを、ある一つの生産ラインで形成する一方、上記前ピラー部材28、ガラスパネル38、モール39、およびガーニッシュ41を他の生産ラインで一体的な組み合わせ体28,38,39,41に形成し、その後、この組み合わせ体のうちの前ピラー部材28を車体2本体がわに対し締結具35,36により固着できるようにしたのである。そして、この前ピラー部材28の固着により、前記したように、前ピラー部材28に加えて上記ガラスパネル38、モール39、およびガーニッシュ41の一体的な組付けができるのであり、よって、これらの組み付けが、車体2の生産ラインの実情に沿って合理的にできることから、その生産性が効果的に向上する。
【0041】
なお、以上は図示の例によるが、上記前ピラー部材28のパイプ材31は、断面円形、楕円、および多角形のうち、いずれであってもよい。また、上記前、後ピラー部材28,29は、少なくともいずれか一方を樹脂製としてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 車両
2 車体
3 走行面
4 車輪
5 車輪
8 側壁
9 ルーフパネル
10 ヘッダパネル
11 ルーフサイドレール
12 車室
15 ドア開口
17 ドア
19 フロントピラー
22 フロントウィンド
23 ウィンド開口
24 ウィンドガラス
25 接着材
28 前ピラー部材
29 後ピラー部材
31 パイプ材
31a 前面部分
31b 外側面部分
32 上部取付片
33 下部取付片
35 締結具
36 締結具
38 ガラスパネル
39 モール
41 ガーニッシュ
W 溶接

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の前後方向で離れて並設される前、後ピラー部材を有するフロントピラーと、上記前、後ピラー部材の間の空間を閉じるよう設けられるガラスパネルと、このガラスパネルの外縁部を内包するようインサート成形によりこの外縁部に面接合されるモールと、上記前ピラー部材の車室がわ面を覆うよう設けられるガーニッシュとを備えた車両におけるフロントウィンド側部構造において、
上記前ピラー部材を車体本体がわに対し締結具により固着し、上記インサート成形により、上記ガーニッシュを上記モールと一体的に形成すると共に上記前ピラー部材の車室がわ面に面接合させたことを特徴とする車両におけるフロントウィンド側部構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−112274(P2013−112274A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262263(P2011−262263)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】