説明

車両方向検出装置及び方法

【課題】動作開始時の車両の方向を、消費電力を低く維持したまま正確に検出することができる車両方向検出装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置2は、角速度検出部10、オンオフ検出部62及び中央処理部4の制御部42を有する。角速度検出部10は、車両の回転方向の変位量(角速度ω)を検出する。オンオフ検出部62は、イグニッションキースイッチ68のオンオフ状態を検出する。中央処理部4の制御部42は、イグニッションキースイッチ68がオフ状態からオン状態になるまでの間の車両の回転方向の角速度ωを取得するとともに、その後再びオン状態になった後に、取得した角速度ωに基づいて現在の車両の方向を演算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置などに組み込まれる車両方向検出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジャイロや車速パルスなどの自立走行センサを用いて自車両の位置や方向の検出を行うナビゲーション装置において、車両のエンジン停止(イグニッションキースイッチOFF)後所定時間が経過するまで車両の位置計測を継続し、エンジン停止後に車両の方向が変更された場合でも、エンジン始動後の自車両の方向を正確に検出するための技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−264073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この技術では、位置計測を継続する所定時間内に車両の動きがない場合に測位動作を停止する。このため、測位動作を停止した後に車両の方向が変更されてしまうと、エンジン始動後の車両の方向を正確に検出することができないという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、車両の動作が停止してから車両の方向が変更された場合でも、消費電力を低く維持したまま動作開始時の車両の方向を正確に検出することができる車両方向検出装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。すなわち本発明は、車両のイグニッションキースイッチがオフ状態からオン状態になるまでの間の、前記車両の回転方向の変位量を取得し、前記オン状態になった後に、前記取得した変位量に基づいて現在の車両の方向を演算することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両の動作が停止してから車両の向きが変更された場合でも、消費電力を低く維持したまま動作開始時の車両の方向を正確に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
以下の説明では、本発明の車両方向検出装置をナビゲーション装置に適用した場合を例示して説明する。
【0010】
《第1実施形態》
図1及び図2に示す本実施形態に係るナビゲーション装置2は、車両の現在位置を表す緯度データ、経度データ、高度データ等を基に地図データを検索し、その地図データに基づいて現在位置を中心とする地図をディスプレイ21に表示させる機能を備える。またこれとともに、目的地を検索、設定し、ついで出発地又は現在地から目的地までの最適経路を探索し、経路設定を行って、地図と併せて適切な案内をディスプレイ21に表示させるナビゲーション機能も備える。
【0011】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置2は、本装置2全体の基本的制御を司るコントローラとしての中央処理部4を有する。中央処理部4は、制御部42と、ROM44と、RAM46とを備える。
【0012】
制御部42は、本発明の演算処理手段として機能し、CPUで構成される。
【0013】
ROM44には、制御部42での制御動作の基となる制御プログラムや、本装置2に電源が投入された際にディスプレイ21上に表示される初期画面を構成する画像データなどが予め記憶してある。ROM44は不揮発性の記憶手段で構成される。
【0014】
RAM46は、本発明の第1記憶手段として機能し、制御部42が処理中のデータを一時的に記憶する。具体的には、RAM46には、GPS装置8、角速度検出部10及び走行距離センサ12で測位された結果の緯度、経度、高度などの位置情報が随時、格納される。RAM46には、その他にも、本装置2に対して使用者が設定した動作環境を示す情報なども格納される。
【0015】
本実施形態では、RAM46には各種車両情報が格納される。車両情報は、エンジン停止時の車両情報を含む。この車両情報には、1)停止時の車両方向、2)車両停止時刻、3)停止時の車両位置及び4)停止回数が含まれる。本実施形態では、1)停止時の車両方向を2)停止時刻に関連付けて格納してあることが望ましい。
【0016】
なお、中央処理部4は、ディスプレイ21への情報表示を制御する表示制御部(図示省略)や、スピーカ23への音声出力情報を音声信号に変換制御する音声制御部(図示省略)をさらに備えることが望ましい。
【0017】
このような中央処理部4は、バスラインBに接続してある。
【0018】
バスラインBには、電源部6と、GPS装置8と、角速度検出部10と、走行距離センサ12と、角速度処理部14と、ディスクドライブ18と、ビデオメモリ20と、デコーダ22と、音声認識部24と、操作部26とが接続してある。
【0019】
GPS装置8は、本発明の車両位置検出手段として機能し、地表から所定高度の軌道上に位置する複数のGPS(Global Positioning System)用の人工衛星(NAVSTAR)から出力される電波をアンテナ9で受信し、この受信した信号を利用して予め定められた測位計算を実行することにより、受信地点の位置(即ち現在位置)を表す緯度データ、経度データ、高度データを算出する。また、受信地点の移動速度(即ち車両の走行速度)を表す速度データ及び移動方位を表す方位データも算出する。このGPS装置8は、高周波増幅回路、周波数変換回路、ノイズ除去回路などで構成される。
【0020】
角速度検出部10及び走行距離センサ12は、GPS装置8がGPS衛星から出力される電波を取得できない場合に、それに代わって自車両の現在位置を測位する。
【0021】
角速度検出部10は、本発明の回転変位検出手段として機能し、車両の角速度ωを検出する。検出された角速度ωは、単位時間t1あたりに車両が鉛直軸回りにどのくらい移動(変位)したかを表すものである。そして、角速度検出部10では、この検出した物理量を電気信号に置き換えて角速度処理部14へ出力する。このような角速度検出部10は、例えばジャイロで構成することができる。ジャイロとしては、例えばガスレートジャイロや振動ジャイロなどが使用可能である。
【0022】
ディスクドライブ18は、ディスク状記録媒体19から各種データを読み取る。記録媒体19には、地図データや中央処理部4の制御動作の基となる制御プログラムの一部が格納してある。
【0023】
ビデオメモリ20は、ディスクドライブ18がディスク状記録媒体19から読み取った地図や位置測位手段によって測位された自車両の現在位置を示す現在位置マークなどを、視覚的情報としてディスプレイ21上に表示させるために一時的に表示画像データを格納する。
【0024】
デコーダ22は、ROM44やRAM46に記憶されている経路案内音声や各種警報などの音声情報をデコードし、このデコードされた音声情報を、スピーカ23を通じて聴覚的情報として出力する。
【0025】
音声認識部24は、マイク25によって収集された使用者が発した発話を認識する。使用者は、特定のコマンドを発話することにより、この音声認識部24を介して本装置2の動作をコントロールすることができる。
【0026】
操作部26も、本装置2の動作を使用者がコントロールするための操作指示手段の1つであり、赤外線などを利用したワイヤレスリモコンなどから構成されている。
【0027】
次に、角速度処理部14、電源部6及び中央処理部4の制御部42の詳細を説明する。
【0028】
《角速度処理部14》
角速度処理部14は、本発明の回転変位処理手段として機能し、角速度検出部10から出力される電気信号の入力を受け、所定の処理を実行する。こうした角速度処理部14は、本実施形態では、比較部142と、記憶部144とを備える。
【0029】
比較部142は、本発明の比較手段として機能し、中央処理部4の制御部42とは別のCPUで構成される。
【0030】
比較部142は、本実施形態では、角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)と当該変位量の基準値Δθとの差(Δθ−Δθ)を算出する。そして、その差が所定値以上の場合にはじめて前記変位量Δθを記憶部144に送出し、記憶させる。なお、変位量の基準値Δθおよび所定値は予め決められた値であり、角速度検出部10により検出された変位量Δθと基準値Δθとの差が所定値未満である場合は記憶部144に記憶させない。
【0031】
比較部142で送出する情報には、角速度検出部10からの出力値(角速度ω=変位量Δθ)及びその検出時刻の他に、角速度検出部10からの出力値を時間積分した角度量(すなわち前記変位量の積分値)も含まれる。角度量に変換する場合に積分する時間間隔は、最新の出力値から、一つ手前の出力値までの時間間隔と同じものとすることができる。この時間積分によってその時点における車両方位を算出することができる。なお、比較部142が角速度検出部10から出力される角速度(変位量)の積分値(=角度量)を出力する場合、比較対象となる基準値は、変位量の積分値の基準値とされる。
【0032】
記憶部144は、本発明の第2記憶手段として機能し、比較部142からの出力値情報を記憶する。
【0033】
なお、本実施形態では、角速度検出部10から取り込んだ車両の変位量Δθを、比較部142で所定の比較判断を行うことなく所定の時間(例えば5〜10分程度)間隔で随時、送出し、記憶部144に記憶させるようにしてもよい。
【0034】
《電源部6》
電源部6は、本装置2に電源を供給するための電力供給手段であり、車両に搭載されたバッテリ7に接続されたイグニッションキースイッチ(以下「IGN」という。)68を使用者が操作することに連動してオン/オフ制御される。IGN68がオンされると、これに連動して装置2の内部構成部分が起動し、IGN62がオフされると、所定の情報処理を行った後、装置2の内部構成部分をシャットオフする構成としている。
【0035】
電源部6は、オン/オフ検出部62と、切替部64と、制御部66(電力供給制御手段)とを備える。
【0036】
オン/オフ検出部62は、本発明のオン/オフ検出手段として機能し、IGN68のオン/オフ状態を検出し、電気信号に置き換えて出力する。IGN68は、OFF、アクセサリポジション、ON及びスタートポジションの4つのポジションから構成されているが、本例のオン/オフ検出部62は、イグニッションキーがOFF以外のポジション、即ちアクセサリポジション、ON及びスタートポジションの何れかに入っているときにはオン状態であると検出し、OFFに入っているときにはオフ状態であると検出する。そして、検出した検出信号を制御部66に送出する。
【0037】
制御部66は、本発明の電力供給制御手段として機能し、オン/オフ検出部62での検出がオンのときに角速度処理部14及び中央処理部4へ電力を供給し、オフのときに角速度処理部14へ電力を供給するが、中央処理部4へは電力の供給を停止するよう切替部64に対して出力する。なお、制御部66は、中央処理部4からの指令如何によっては、角速度処理部14及び中央処理部4双方への電力の供給を停止するよう切替部64に対して出力することもある。
【0038】
切替部64は、本発明の電力供給制御手段として機能し、切替部64には、制御部66から所定の制御信号が入力され、入力された制御信号に基づいた切り替え処理が実行される。
【0039】
《中央処理部4の制御部42》
中央処理部4の制御部42は、角速度処理部14からの出力に基づいて所定の処理を実行する。
【0040】
本発明の演算処理手段として機能する制御部42は、本実施形態では、停止時情報登録手段422と、最新出力値取得手段424と、現車両角速度算出手段426と、現車両方向演算処理手段428と、車両情報変更手段429とを備える。
【0041】
停止時情報登録手段422は、オン/オフ検出部62からの出力がオンからオフに切り替わったときの、所定の基準方向に対する車両の角速度ωに関する情報を角速度検出部10から取得する。そして、この取得した情報に基づいて停止時の車両方向を算出し、この停止時車両方向とともに車両停止時刻をRAM46に記憶させる。
【0042】
最新出力値取得手段424は、オン/オフ検出部62からの出力がオフから再びオンに切り替わったときに記憶部144での最新の出力値情報を取得する。
【0043】
現車両角速度算出手段426は、最新出力値取得手段424からの取得値に基づいて、所定の基準方向に対する現在の車両の角速度ω(変位量Δθ)を算出する。このとき、角速度ωを時間積分した角度量(すなわち前記変位量の積分値)を算出しても良い。
【0044】
現車両方向演算処理手段428は、現車両角速度算出手段426での算出値に基づいて現在の車両の方向を演算する。
【0045】
車両情報変更手段429は、現車両方向演算処理手段428での算出値に基づいて、停止時情報登録手段422により記憶したRAM46内のエンジン停止時の車両情報を変更する。
【0046】
なお本実施形態では、バスラインBには、特に図示しない地磁気センサ、ステアリングセンサ、ビーコンセンサ及び高度計などが接続してあってもよい。
【0047】
地磁気センサは、地磁気を測定することによって自車方位を検出する。ステアリングセンサは、舵角を検出し、ステアリングセンサとしては、例えばステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。ビーコンセンサは、道路に沿って配設された電波ビーコン、光ビーコン等からの位置情報を受信して現在の車両位置を検出する。
【0048】
なお、GPS装置8及びビーコンセンサは、それぞれ単独で現在地を検出することができる。そして、走行距離センサ12によって検出された距離と、地磁気センサによって検出された自車方位、又は角速度検出部10によって検出された角速度とを組み合わせることにより現在の車両位置を検出することもできる。また、走行距離センサ12によって検出された距離と、ステアリングセンサによって検出された舵角とを組み合わせることにより現在の車両位置を検出することもできる。
【0049】
本実施形態に係るナビゲーション装置2は、例えば車両のインストルメントパネルの中央上部にディスプレイ21を装着し、その近傍に設けた操作盤に操作部26を取り付けて構成することができる。
【0050】
《動作》
次に、まず本実施形態に係るナビゲーション装置2の通常動作を説明する。
【0051】
使用者が、車両エンジンを始動することにより(IGN−ON)、車両に搭載されたバッテリ7からの電力が電源部6を介して本装置2全体に供給され、上述した本装置2の各要素が中央処理部4の制御部42の制御により始動する。GPS装置8は、前回の測位時に得られた測位データをRAM46から読み出し、それを基に現在位置の測位を開始する。ディスクドライブ18はGPS装置8により測位された現在位置に基づき、その現在位置を含む地図データをディスク状記録媒体19から読み取る。ビデオメモリ20には、読取られた地図と位置測位手段によって測位された車の現在位置を示す現在位置マークなどが供給され、これがディスプレイ21に表示され使用者に視覚的情報として伝達される。これにより、使用者は、刻々と変化する車両の移動状況について、ディスプレイ21を見ることにより直ちに入手することができる。また、使用者により発せられた発話内容や操作部26による操作指示に基づき、表示している地図の縮尺や、表示地域が適宜変更され、状況に応じた的確な情報を得ることが可能となる。
【0052】
次に、本実施形態に係るナビゲーション装置2の特徴的動作を、図3に示す動作フローチャートを用いて説明する。
【0053】
図3に示す動作フローチャートは、本装置2におけるROM44に予め記憶されているプログラム、又はディスク状記録媒体19に記録されているプログラムであってシステムの起動後にRAM46に転送記憶されたプログラムにより実行動作される、中央処理部4の制御部42あるいは角速度処理部14の比較部142の動作制御を示す。
【0054】
このプログラムは、本システムが起動した後に、電源部6がOFF(IGN−OFF)とされ、バスラインBへの電力の供給が遮断された時点でスタート実行される。このとき、本装置2ではディスクドライブ18によるディスク状記録媒体19からの情報の読取や、ディスプレイ21による各種表示、音声認識手段24による発話語の認識など、主たる動作は停止する。
【0055】
当初、車両は起動状態にあり、IGN68はONの状態となっている。この状態では、角速度処理部14の他、角速度処理部14以外の部位にも電力が供給されている。これに対し、IGN68がOFFになると、角速度処理部14にのみ電力が供給し続けられ、角速度処理部14以外の部位には電力の供給がストップされる。
【0056】
本実施形態では、まずステップS1において、電源部6の制御部66は、オン/オフ検出部62からの検出信号を読み込み、IGN68がOFFしているかどうかを判断する。このステップS1にてIGN68のOFFが検出されたら(S1にてYes)、ステップS2へ移行し、角速度処理部14へ電力を供給するが、中央処理部4へは電力の供給をストップするよう切替部64に対して出力する。切替部64は、制御部66からの制御信号を取り込んで所定の切替を行う。これらの動作とともに、中央処理部4の制御部42では、停止時情報登録手段422にて、オン/オフ検出部62からの出力がオンからオフに切り替わったときの角速度検出部10からの出力値(その時点での車両の角速度ωとその検出時刻)を取得する。そして、この取得した出力値に基づいて停止時の車両方向を算出し、この1)停止時の車両方向と2)車両停止時刻を車両情報としてRAM46に記憶させる。これに対し、ステップS1にてIGN68のONの場合(S1にてNo)にはスタートに戻る。
【0057】
ステップ2にて切替部64により電力供給の切り替えが行われると、角速度処理部14の比較部142は、ステップS3にて、角速度検出部10から出力される車両の角速度(変位量)に関する検出信号を所定の時間間隔で取得する。このとき、比較部142は、車両の角速度の情報とともに、その検出時刻を取得してもよい。
【0058】
次に、ステップS4にて、比較部142では、角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)と、予め決めてある当該変位量の基準値Δθとを比較し、変位量Δθと基準値Δθとの差(Δθ−Δθ)を算出する。そして、その差が所定値(例えば5度)以上であると判断された場合(S4にてYes)には、ステップS5へ移行し、その変位量Δθを記憶部144に送出し、記憶させる。このとき、変位量Δθに加えてその検出時刻も記憶させることが好ましい。
【0059】
これに対し、角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)が基準値未満の場合(S4にてNo)には、ステップS5には移行せず、その情報(変位量)の保存要求は行わない。このように、角速度検出部10からの出力値と予め決めてある基準値との差が所定値に満たない場合、その情報の保存を行わないようにすることで、不必要な情報の保存を防止することができ、メモリ容量の低減を実現することができる。
【0060】
本実施形態では、S1〜S5の動作を、所定の時間間隔(例えば5分程度)で定期的に繰り返す。
【0061】
そして、S1〜S5までを所定回数繰り返した後のステップS1にて、IGN−ONが検出されたら(S6にてYes)、ステップS7へ移行し、電源部6の制御部66は、角速度処理部14とともに中央処理部4へ電力を供給するよう切替部64に対して出力する。切替部64は、制御部66からの制御信号を取り込んで所定の切替を行う。
【0062】
ステップS6にて、切替部64により電力供給の切り替えが行われると、中央処理部4の制御部42では、ステップS8にて、角速度処理部14の記憶部144に保存データがあるか否かを判断する。そして、記憶部144に保存データがない場合(S4にて角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)が基準値未満の場合が相当する。S8にてNo)には、処理動作を終了する。
【0063】
これに対し、ステップS8にて、記憶部144に保存データがあれば(S8にてYes)、ステップS9へ移行し、このデータを元に中央処理部4の制御部42は、ステップ10にて、現在の車両方向を決定する。具体的には以下のようにして現在の車両方向を算出する。
【0064】
まず、最新出力値取得手段424にて、記憶部144に保存されているデータのうち最新の出力値情報を取得する。
【0065】
次に、現車両角速度算出手段426にて、最新出力値取得手段424からの取得値に基づいて、所定の基準方向に対する現在の車両の角速度ω(変位量Δθ)を算出する。このとき、角速度ωを時間積分した角度量(すなわち前記変位量の積分値)を算出しても良い。
【0066】
次に、現車両方向演算処理手段428にて、現車両角速度算出手段426での算出値に基づき、現在の車両の方向を演算する。本実施形態では、このようにして、IGN68がOFF(車両停止)の状態からON(車両始動開始)の状態になるまでの間に変化した車両の方向を算出する。
【0067】
そして次に、車両情報変更手段429にて、現車両方向演算処理手段428での算出値に基づいて、上述した停止時情報登録手段422により記憶したRAM46内のエンジン停止時の車両情報を置き換えて(ステップS11)、処理動作を終了する。
【0068】
本実施形態では、車庫内にターンテーブルが配設されたタワーパーキングなどの駐車場を運転者が利用する場合を想定している。この場合、入庫の際に、運転者は、車庫内の所定の箇所で車両を停止させ、エンジンをオフにして下車する。また、出庫の際に、駐車場の管理者、運転者等が、ターンテーブルを回転させて車両の方向を反転させる。そして、運転者は、車庫内の所定の箇所において乗車し、エンジンをオンにし、車両を前進させて車庫から出す。すなわち、車庫内にターンテーブルが配設された駐車場を利用する場合、エンジンをオフにした状態で車両が反転されるので、エンジンをオフにする前の車両の向きと、エンジンをオンにした後の車両の向きとは異なる。従って、従来のナビゲーション装置では、出庫する際に、エンジンをオンにしたときの自車両の方向(自車方位)を地図画面に正確に表示することができない。
【0069】
これに対し本実施形態では、IGN−OFF時に角速度処理部14で車両の角速度のみを記憶し、その後IGN−ONとなった後に現在の車両方向を演算するので、IGN−OFF時での消費電力を低く維持したまま、現在の車両方向を正確に測位することができる。なお、IGN−OFF時での消費電力を低く維持できるのは、IGN−OFF時に角速度処理部14にて検出した車両の角速度のみを記憶し、その時点における車両方向を演算しないからである。本実施形態では、この演算を、その後IGN−ONとなった後に行う。
【0070】
このように本実施形態では、一旦、IGN−OFFが検出されて、その後IGN−ONが検出されたときにはじめて、角速度処理部14の記憶部144へのアクセスを開始し、車両の動作停止中における車両方向の変化を演算する。すなわち、IGN−OFF時に上述した車両方向の演算を行わない。その結果、IGN−OFF時でのバッテリ7による消費電力を最小限に抑えることができる。
【0071】
《第2実施形態》
図1及び図2に示す第1実施形態のナビゲーション装置2では、角速度処理部14を比較部142と記憶部144とで構成する場合を例示している。
【0072】
これに対し、本実施形態に係るナビゲーション装置2aでは、図4に示すように、角速度処理部14aを、比較部142と記憶部144の他に、計時部146(計時手段)を含めて構成するようにしてある。
【0073】
本実施形態では、計時部146は例えばタイマーなどで構成され、IGN68がオフとされ、中央処理部4への電力の供給がストップした時点から計時を開始する。
【0074】
なお、その他の第1実施形態と共通する構成については図4に同一の符号を付し、その説明を援用することとする。
【0075】
次に、計時部146を備える場合の動作を、図5に示す動作フローチャートを用いて説明する。
【0076】
まずステップS1にて、IGN68のOFFが検出されたら(S1にてYes)、ステップS2へ移行し、ステップ2にて切替部64により電力供給の切り替えが行われた時点で、計時部146による計時を開始する(ステップS21)。
【0077】
ステップ2にて切替部64により電力供給の切り替えが行われると、中央処理部4の制御部42では、停止時情報登録手段422にて、オン/オフ検出部62からの出力がオンからオフに切り替わったときの角速度検出部10からの出力値(その時点での車両の角速度ωとその検出時刻)を取得する。そして、この取得した出力値に基づいて停止時の車両方向を算出し、この1)停止時の車両方向と2)車両停止時刻を車両情報としてRAM46に記憶させる。
【0078】
次にステップS3にて、角速度処理部14aの比較部142は、角速度検出部10から出力される車両の角速度(変位量)に関する検出信号を所定の時間間隔で取得する。なお、本実施形態では、取得する車両情報は、IGN−OFF後の車両の移動が確認できるのであれば、車両の角速度ωに限定する必要はない。
【0079】
次に、ステップS4にて、比較部142では、角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)と、予め決めてある当該変位量の基準値Δθとを比較し、変位量Δθと基準値Δθとの差(Δθ−Δθ)を算出する。そして、その差が所定値(例えば5度)以上であると判断された場合(S4にてYes)には、ステップS5へ移行し、その変位量Δθを記憶部144に送出し、記憶させる。このとき、変位量Δθに加えてその検出時刻も記憶させることが好ましい。
【0080】
これに対し、角速度検出部10から出力される角速度ωの値(変位量Δθ)が基準値未満の場合(S4にてNo)には、ステップS41へ移行し、計時部146による計時開始から所定時間(例えばXmin.)以上経過しているかどうかを判断する。そして、所定時間を経過している場合には、比較部142をスリープ状態(必要最小限の動作しかできない状態)にして上述の車両の角速度ω(変位量)の取得を中断するとともに、所定の時間間隔ごとに間欠的に比較部142を動作させ、車両角速度ωの取得→基準値との比較を行う(ステップS42、S43)。
【0081】
そして、比較部142で、出力値と基準値との差が所定値(例えば5度)以上であると判断された場合(S44にてYes)には、ステップS21へ移行し、その時点で計時部146をリセットして、通常のデータ収集動作(S3以降)を行う。
【0082】
これに対し、未だ角速度検出部10からの出力値が基準値未満の場合(S44にてNo)、ステップS43へ戻る。
【0083】
本実施形態によれば、上述した第1実施形態と比較してさらに、IGN−OFF時の消費電力を少なくすることが出来る。従って、動作停止後の状態で車両の移動が無い時間が長い場合に有益である。
【0084】
《第3実施形態》
本実施形態では、図6及び図7に示すように、ナビゲーション装置2bにおける中央処理部4の制御部42は、ステップS12にて、オン/オフ検出部62からの出力がオンからオフに切り替わった(IGN68がON→OFF)とき、すなわち車両の動作が停止したとき、動作停止時の車両の場所(例えば駐車場)に関する位置情報(緯度、軽度)をGPS装置8(車両位置検出手段)で取得し、これをRAM46に記憶させる。
【0085】
そして、中央処理部4の制御部42は、ステップS13にて、その後再びオンに切り替わった(IGN68がON→OFF→ON)とき、すなわち車両の動作が再開したとき、動作再開後の車両の方向に関する情報をRAM46に記憶させる(図6参照)。
【0086】
本実施形態では、このステップS12及びS13の動作を複数回繰り返す。
【0087】
その後、再び、オン/オフ検出部62からの出力がオンからオフに切り替わった(IGN68がON→OFF→ON・・・ON→OFF)とき、第1実施形態と同様に、ステップS2からステップS6の動作(図3参照)を行う。
【0088】
これに加えて本実施形態では、ステップS14にて、中央処理部4の制御部42は、そのオンからオフに切り替わったときの位置情報をGPS装置8(車両位置検出手段)から取得する。そしてステップS15にて、この取得した車両位置と同一の位置情報を含む情報がすでにRAM46に記憶してあるか否かを判断する。そして、すでにRAM46に記憶してある場合(S15にてYes)、すなわちGPS装置8から取得した車両の位置情報と同一の位置情報がRAM46に記憶してある場合、ステップS16に移行し、RAM46から位置情報とともに車両の方向情報を取得し、かつ電源部6の制御部66に対して、角速度処理部14及び中央処理部4双方への電力の供給を停止する制御信号を切替部64に出力する。
【0089】
これに対し、GPS装置8から取得した車両の位置情報と同一の位置情報がRAM46に存在しない場合(S15にてNo)には、処理動作を終了する。
【0090】
本実施形態によれば、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様にIGN−OFF時の消費電力を抑えながら、何度も同じ場所に駐車する場合に正確な出庫方向を得ることができる。
【0091】
《第4実施形態》
上述した実施形態に係るナビゲーション装置を用いて情報提供システムを構成することもできる。図8は、本実施形態に係る情報提示システムの概要図、図9は、図8の情報提示システムを構成する集中管理センター103が備えるサーバ104の機能ブロック図である。
【0092】
本実施形態に係る情報提示システム100は、図8に示すように、複数の車両101と、集中管理センター103(管理センター)との間で構成されるシステムである。
【0093】
各車両101には、それぞれナビゲーション装置102,102aが設置されている。
【0094】
集中管理センター103には、ナビゲーション装置102からの各種情報(例えば、IGN−OFF時の車両の位置情報、駐車場への車両の入庫方向に関する情報、IGN−ON後の車両の出庫方向に関する情報、車両のIGN−OFFの回数など)が送信される。集中管理センター103は、ナビゲーション装置102から得られた各種情報を、別のナビゲーション装置102aからの要求に応じ当該ナビゲーション装置102aに対して送信する。集中管理センター103には上記機能を備えたサーバ(情報処理装置)104が設置される。サーバ104は、ネットワーク200を介して各車両101の各ナビゲーション装置102,102aに接続される。
【0095】
なお、集中管理センター103へ情報を送信するナビゲーション装置を符号102で示し、集中管理センター103から情報を受信するナビゲーション装置を符号102aで示したが、ナビゲーション装置の構成は同じであり、情報の授受を便宜的に表現しただけである。
【0096】
ネットワーク200としては、各種電気通信網が適用可能である。
【0097】
図9に示すように、集中管理センター103に設置されるサーバ104は、データベース1042と、受信部1044と、位置方向情報登録部1046と、位置方向情報取得部1048と、送信部1049とを有する。
【0098】
データベース1042は、本発明の記憶手段として機能し、車両101の位置情報を、車両101のIGN68がオン状態からオフ状態になったときの車両方向情報と、車両101のIGN68がオフ状態からオン状態になったときの車両方向情報とに関連付けて記憶する。
【0099】
受信部1044は、本発明の受信手段として機能し、各ナビゲーション装置102から送信された、車両101の位置及びその位置での車両101の方向に関する位置方向情報を受信する。
【0100】
位置方向情報登録部1046は、本発明の位置方向情報登録手段として機能し、受信部1044で受信した車両101の位置方向情報を前記データベースに記憶させる。
【0101】
位置方向情報取得部1048は、本発明の位置方向情報取得手段として機能し、データベース1042から車両101の位置方向情報を取得する。
【0102】
送信部1049は、本発明の送信手段として機能し、位置方向情報取得部1048で取得した車両101の位置方向情報を要求のあったナビゲーション装置102aへ送信する。
【0103】
本実施形態では、ナビゲーション装置102,102aとして、第3実施形態のナビゲーション装置2bを使用することができる。
【0104】
本実施形態に係る情報提示システム100によれば、他車両が一度行った場所の駐車場を利用すると、その駐車場における出庫時の車両方向がデータベース1042に登録される。したがって、自車両が一度も行った事のない場所の駐車場を利用する場合でも、集中管理センター103にアクセスすることで出庫時の車両方向を正確に検知できる。このとき、自車両において車両方向を演算する必要がないことから、バッテリ7(図1及び図2等参照)の消費電力を抑制することもできる。
【0105】
なお、上述した各実施形態では、ターンテーブルが配設されたタワーパーキングなどの駐車場を運転者が利用する場合を想定しているが、これに限定する趣旨ではなく、IGN−OFFの状態で上述した各動作を実行することによって、さまざまな形式の駐車場や停車状況に対して適応させることができる。
【0106】
また、上述した各実施形態では、角速度処理部14,14aを独立させて動作させる場合を想定しているが、これに限定する趣旨ではなく、角速度処理部14と同等の機能を実現できるのであれば、他のブロック中に組み込むことも可能である。
【0107】
また、各実施形態では、ナビゲーション装置2,2a,2b内での角速度検出部10からのデータを保存できる構成を採用するが、この構成に限定されず、例えば外部のセンサ(例えばセキュリティセンサ等)からのデータを収集し、IGN−ON後に、データもしくは、検出した車両の方向を送信するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図2】図2は図1のナビゲーション装置のブロック図である。
【図3】図3は図1及び図2のナビゲーション装置の動作制御を示すフローチャートである。
【図4】図4は本発明の他の実施形態に係るナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図5】図5は図4のナビゲーション装置の動作制御を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の他の実施形態に係るナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図7】図7は図6のナビゲーション装置の動作制御を示すフローチャートである。
【図8】図8は本発明の一実施形態に係る情報提示システムの概要図である。
【図9】図9は図8の情報提示システムを構成する集中管理センター103が備えるサーバ104の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0109】
2,2a,2b,102…ナビゲーション装置(車両方向検出装置)
4…中央処理部
42…制御部(演算処理手段)
422…停止時情報登録手段
424…最新出力値取得手段
426…現車両角速度算出手段
428…現車両方向演算処理手段
429…車両情報変更手段
44…ROM
46…RAM(第1記憶手段)
6…電源部
62…オンオフ検出部(オンオフ検出手段)
64…切替部
66…制御部(電力供給制御手段)
68…イグニッションキースイッチ(IGN)
7…バッテリ
10…角速度検出部(回転変位検出手段)
14,14a…角速度処理部(回転変位処理手段)
142…比較部(比較手段)
144…記憶部(第2記憶手段)
146…計時部(計時手段)
100…情報提示システム
101…車両
103…集中管理センター
104…サーバ(情報処理装置)
1042…データベース(記憶部)
1044…受信部(受信手段)
1046…位置方向情報登録部(位置方向情報登録手段)
1048…位置方向情報取得部(位置方向情報取得手段)
1049…送信部(送信手段)
200…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の回転方向の変位量を検出する回転変位検出手段と、
イグニッションキースイッチのオン状態及びオフ状態を検出するオンオフ検出手段と、
前記イグニッションキースイッチがオフ状態になってからオン状態になるまでの間の前記車両の回転方向の変位量を取得するとともに、前記オン状態になった後に、前記取得した変位量に基づいて現在の車両の方向を演算する演算処理手段とを、有する車両方向検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両方向検出装置であって、
前記イグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になったときの前記車両の方向を記憶する第1記憶手段と、
前記回転変位検出手段により検出された変位量を記憶する第2記憶手段と、を有し、
前記演算処理手段は、前記第1記憶手段に記憶された前記車両の方向と前記第2記憶手段に記憶された前記変位量に基づいて現在の車両の方向を演算することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車両方向検出装置であって、
前記回転変位検出手段は、前記変位量と当該変位量の基準値との差を比較する比較手段を有し、
前記比較手段は、前記差が所定値以上の場合に前記変位量を前記第2記憶手段に記憶させることを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両方向検出装置であって、
前記第1記憶手段は、前記イグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になったときの時刻を前記車両の方向に関連付けて記憶することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の車両方向検出装置であって、
前記第2記憶手段は、前記イグニッションキースイッチがオフ状態になってからオン状態になるまでの間に検出する前記変位量の検出時刻を前記変位量に関連付けて記憶することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項6】
請求項2に記載の車両方向検出装置であって、
前記第2記憶手段は、前記変位量を所定の時間間隔で記憶することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載の車両方向検出装置であって、
前記回転変位検出手段と前記演算処理手段とのそれぞれに対し電力の供給及び停止を制御する電力供給制御手段を有し、
前記電力供給制御手段は、前記イグニッションキースイッチがオン状態の場合は前記回転変位検出手段及び前記演算処理手段へ電力を供給し、前記イグニッションキースイッチがオフ状態の場合は前記回転変位検出手段へ電力を供給するとともに前記演算処理手段へ電力の供給を停止することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項8】
請求項7に記載の車両方向検出装置であって、
前記電力供給制御手段は、前記イグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になってから所定時間内に前記第2記憶手段への前記変位量の記憶処理がない場合は、前記回転変位検出手段への電力の供給を間欠的に行うことを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の車両方向検出装置であって、
車両の位置を検出する車両位置検出手段を有し、
前記第1記憶手段は、前記イグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になったときの前記車両の位置を前記車両の方向に関連付けて記憶し、
前記演算処理手段は、前記イグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になったときの前記車両の位置を取得し、当該位置が前記第1記憶手段に記憶された前記車両の位置と同一である場合には、前記電力供給制御手段に対して、前記回転変位検出手段及び前記演算処理手段の双方への電力の供給を停止する指令を送出することを特徴とする車両方向検出装置。
【請求項10】
請求項9に記載の複数の車両方向検出装置と、外部の情報処理装置とがネットワークを介して接続してある情報提示システムであって、
前記情報処理装置は、
車両の位置情報と、当該車両のイグニッションキースイッチがオン状態からオフ状態になったときの車両の方向情報及び前記車両の前記イグニッションキースイッチがオフ状態からオン状態になったときの車両の方向情報とを関連付けて記憶するデータベースと、
前記車両方向検出装置から送信された前記車両の位置情報と前記車両の方向情報を受信して前記データベースに登録する位置方向情報登録手段と、
前記車両方向検出装置から送信された車両の位置情報に基づいて、当該車両の位置情報に関連する車両の方向情報を前記データベースから取得する位置方向情報取得手段と、
前記位置方向情報取得手段で取得した前記車両の方向情報を前記車両方向検出装置へ送信する送信手段と、を有することを特徴とする情報提示システム。
【請求項11】
車両のイグニッションキースイッチがオフ状態からオン状態になるまでの間の前記車両の回転方向の変位量を検出し、前記オン状態になった後に、前記取得した変位量に基づいて現在の車両の方向を演算することを特徴とする車両方向検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−115742(P2009−115742A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291865(P2007−291865)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】