説明

通信端末装置及びプログラム

【課題】 省電力性を追求しつつ現在位置情報の要求から取得までの時間の短縮化を図る。
【解決手段】 現在位置で接続可能な基地局が記憶手段に記憶されている基地局情報と一致すると判別された場合に、該基地局に関連付けて前記記憶手段に記憶されている、場所を表す任意の情報を通知する。通知される任意の情報は、記憶手段に記憶されていた情報であり、位置取得手段によって取得された現在位置ではない。このため、位置取得手段による情報取得のような遅れを生じないので、要求元への通知時間の短縮化を図ることができる。加えて、位置取得手段を使用しないので、たとえば、この位置取得手段がGPS信号に基づいて現在位置情報を取得するものである場合に、省電力性も図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末装置及びプログラムに関し、詳細には、基地局を介して通信ネットワークに無線接続される通信端末装置であって、位置通知機能付き携帯電話機等の携帯型の通信端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型通信端末の普及が著しく、携帯電話機はその代表である。一方、端末の多機能化も目覚ましく、たとえば、携帯電話機にあっては、GPS端末(以下、GPS携帯という。)としても使用できるものも多く普及している。GPS携帯では、GPS衛星を利用した現在位置(緯度経度等の現在位置情報)の把握のみならず、たとえば、その現在位置情報を他の端末等に通知するサービスも行われている。
【0003】
たとえば、下記の特許文献1には、外回りの営業マンやサービスマンなどの所在地を営業拠点等から随時モニタできるようにした技術が開示されている。具体的には、当該拠点に設置された端末から、外回りの営業マンやサービスマンなどが携行するGPS携帯に対して現在位置情報要求を送信すると、そのGPS携帯は、GPS機能をオンにしてGPS衛星からの信号を取得し、その信号に基づいて現在地を把握した後、その現在地情報を要求元の端末に返送する仕組みになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−47032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記の従来技術にあっては、営業拠点等からの要求がある度に、いちいち、GPS携帯のGPS機能をオンにし、GPS衛星からの信号を取得し、その信号に基づいて現在地を把握するという処理を行う必要がある。このため、現在位置情報の要求から取得までに相当の時間がかかり(第一の問題点)、さらに、GPS携帯の電力消費が大きいという問題点(第二の問題点)がある。
【0006】
第一の問題点の原因はGPS衛星からの信号捕捉に相応の時間がかかるうえ、複数(少なくとも3個)の衛星からの信号を捕捉しなければならないからである。また、第二の問題点の原因はGPS携帯のGPS回路部分で大きな電力が消費されるからである。
【0007】
そこで、本発明は、省電力性を追求しつつ現在位置情報の要求から取得までの時間の短縮化を図った通信端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、基地局を介して通信ネットワークに無線接続される通信端末装置であって、前記通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、当該通信端末装置が現在位置において接続可能な基地局を取得する基地局取得手段と、前記基地局取得手段によって取得された基地局の情報と場所を表す任意の情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記基地局取得手段によって取得された現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、前記基地局一致判別手段により、現在位置で接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致すると判別された場合は、該基地局に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記任意の情報を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、を具備することを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項12記載の発明)。
【0009】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記基地局取得手段は、所定の電波強度以上の基地局を取得することを特徴とする(請求項2記載の発明)。
前記基地局取得手段は、前記通信ネットワークに接続せずに当該通信端末装置のみで基地局を取得することを特徴とする(請求項3記載の発明)。
前記位置取得手段によって取得される現在位置は、前記基地局一致判別手段により、現在位置で接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致しないと判別された場合に前記位置取得手段によって取得される現在位置であることを特徴とする(請求項4記載の発明)。
前記位置取得手段は、前記通知手段によって現在位置の通知が行われた後に、現在位置の取得を抑止することを特徴とする(請求項5記載の発明)。
更に、前記通信端末装置ユーザの所在位置(所在位置情報)と日時情報とを関連付けて管理するスケジュール管理手段と、現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致する場合であって、該日時情報に関連付けて管理されている所在位置情報と前記基地局情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記任意の情報とが一致するか否かの判別を行うスケジュール判別手段と、を具備し、前記通知手段は、前記スケジュール判別手段によって前記所在位置情報と前記任意の情報が一致しないと判別された場合に、前記任意の情報の通知と共に一致しない旨を通知することを特徴とする(請求項6記載の発明)。
前記通知手段は、現在位置の問い合わせに応答して前記通知の動作を行うことを特徴とする(請求項9記載の発明)。
【0010】
請求項7記載の発明は、当該通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、通信端末装置ユーザの所在位置の情報(所在位置情報)と日時情報とを関連付けて管理するスケジュール管理手段と、現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致するか否かを判別する日時判別手段と、前記日時判別手段によって現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致すると判別された場合は、該日時情報に関連付けて管理されている所在位置を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、を具備することを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項13記載の発明)。
【0011】
なお、上述した請求項7記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記位置取得手段は、前記通知手段によって所在位置の通知が行われた後に、現在位置の取得を抑止することを特徴とする(請求項8記載の発明)。
前記通知手段は、現在位置の問い合わせに応答して前記通知の動作を行うことを特徴とする(請求項9記載の発明)。
【0012】
請求項10記載の発明は、自通信端末装置の現在位置を取得する機能および自通信端末装置が現在位置において接続可能な一乃至複数の基地局を取得する機能を有する相手通信端末装置との間で通信を行い得る通信端末装置であって、前記相手通信端末装置が取得した基地局情報と前記相手通信端末装置の現在位置情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記相手通信端末装置が取得した現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、前記基地局一致判別手段により現在位置において前記相手通信端末装置が接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致すると判別された場合は、該基地局情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている現在位置を取得する一方、一致しないと判別された場合は、該相手通信端末装置が取得した現在位置を取得する位置取得手段と、を具備することを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項10記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項14記載の発明)。
【0013】
なお、上述した請求項10記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記記憶手段に記憶されている現在位置情報は、前記相手通信端末装置の現在位置を取得する機能により取得されたものであることを特徴とする(請求項11記載の発明)。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、省電力性を追求しつつ現在位置情報の要求から取得までの時間の短縮化を図った通信端末装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、特にそれに限定しないが「GPS機能付き携帯電話機」への適用を例にして、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0016】
図1は、GPS機能付き携帯電話機(以下、GPS携帯電話機という。)の構成図である。このGPS携帯電話機1は、制御部2と、操作部3と、電源部4と、通信部5と、位置検出部6と、表示部7と、電話部8と、記憶部9と、時計部10と、これらの各部を接続するバス11とを含む。
【0017】
制御部2は、たとえば、マイクロプログラム方式の制御要素(マイクロコンピュータ)で構成されており、この制御部2は、ROM2aに予め記憶されている制御プログラムをRAM2bにロードし、その制御プログラムをCPU2cで実行することにより、GPS携帯電話機1に必要な各種機能(電話機能やGPS位置捕捉機能及び位置通報機能・・・・等)を実現する。
【0018】
操作部3は、電話操作に必要な各種キー(オンフックキーやオフフックキー及びテンキー等)を備えるほか、GPS位置捕捉や位置通報などに必要な様々な機能キーを備える。さらに、カーソルキーや決定キー、取り消しキー等の所要のキーを備えていてもよい。なお、キーをボタンと読み替えてもよい。
【0019】
電源部4は、上記の各部に所要の電源を供給する要素であり、一般的に充電可能な二次電池と、その充電回路とによって構成されている。
【0020】
通信部5は、高周波アンテナ5aを介して最寄りの基地局との間で無線によるセルラー方式の通信を行いながら定期的に所在セルを把握し、ユーザ操作に応答して相手側端末を呼び出し(発呼)たり、相手側端末からの呼び出しに応答(着呼)したりして、これらの発呼/着呼に伴って相手側端末との間で通信を確立し、所要の音声通信またはデータ通信を実行する。
【0021】
位置検出部6は、GPS衛星を利用して位置検出を行うものである。すなわち、この位置検出部6は、制御部2からの指令に応答して起動し、GPSアンテナ6aを介して不図示のGPS衛星からのGPS信号を捕捉する。そして、複数(少なくとも3個)の衛星からのGPS信号を捕捉すると、それらのGPS信号に基づいて、公知の手法により、地球上における緯度と経度(GPS信号の数によってはそれらに加えて高度)の情報(以下、現在位置情報)を計算し、その現在位置情報を制御部2に出力する。
【0022】
表示部7は、液晶ディスプレイ等の平面型二次元表示デバイスであり、電話機能に必要な様々な情報(電話番号や電話帳情報等)を表示したりするほか、必要に応じて前記の現在位置情報を表示したり、あるいは、各種設定や登録のための画面を表示したりする。
【0023】
電話部8は、スピーカ8aとマイク8bを含み、これらのスピーカ8aとマイク8bを用いて音声通信の拡声と集音を行うほか、必要に応じて所要の警告音(着信音等)を出力したりする。
【0024】
記憶部9は、たとえば、PROM等の不揮発性書き換え可能記憶デバイスで構成されており、このGPS携帯電話機1の所有者(ユーザ)固有の情報(端末番号や氏名等のパーソナルデータや電話帳データ)を書き換え可能に保存すると共に、後述の「基地局テーブル17」や「スケジュールデータ18」及び「基地局リスト19」などの可変データを保存する。
【0025】
時計部10は、日時情報(曜日情報を含む)を生成して制御部2に出力する。
【0026】
図2は、GPS携帯電話機1の使用状況を示す概念図である。この図において、通信ネットワークとしての携帯電話網12には、たとえば、6個の基地局13が接続されている。以下、説明の便宜上、これら6個の基地局13をアルファベットA〜Eの符号を付して識別することにする。なお、この図では略しているが、携帯電話網12は、公衆電話回線やインターネット等の他の通信インフラにも接続されており、それらのインフラ上の各種端末(公衆電話機や他社の携帯電話機またはパーソナルコンピュータさらにはサーバ等)との相互通信が可能になっている。
【0027】
図中に示す3個のGPS携帯電話機1は、いずれも前出(図1参照)のGPS携帯電話機1を示しており、ここでは、それぞれ異なる場所に位置していることを表している。すなわち、図面左側のGPS携帯電話機1は、たとえば、「学校」に位置しているものとし、この「学校」は基地局A、B、Cの通信範囲14に入っているものとする。また、図面下側のGPS携帯電話機1は、たとえば、「塾」に位置しているものとし、この「塾」は基地局C、Dの通信範囲15に入っているものとする。さらに、図面右上側のGPS携帯電話機1は、たとえば、「病院」に位置しているものとし、この「病院」は基地局F、Eの通信範囲16に入っているものとする。
【0028】
なお、基地局13の数(基地局A〜F)や、学校、塾及び病院といった場所は、いずれも説明のための便宜例に過ぎない。これ以下または以上の基地局数であってもよく、また、上記以外の場所であっても当然構わない。
【0029】
本実施の形態におけるGPS携帯電話機1は、以下の説明からも明らかとなるが、要するに、現在位置の情報が後述の基地局テーブル17やスケジュールテーブル18に登録済みの場合には、位置検出部6(電力消費が大きく、しかも、現在位置情報の取得に相当の時間がかかる点に留意)を起動せずに、そのテープルの登録情報に基づいて直ちに所要の通知メッセージを作成して、他の端末等に送信するようにし、これによって、位置の問い合わせから通知までの時間短縮を図り、加えて、GPS携帯電話機1の省電力化(したがって、バッテリ寿命の延命化)を図るようにしたことをポイントとするものである。
【0030】
以下、その詳細を説明する。
図3は、GPS携帯電話機1の記憶部9に保持される基地局テーブル17とスケジュールテーブル18の概念図である。まず、基地局テーブル17について説明する。基地局テーブル17は、場所情報フィールド17aと、基地局情報フィールド17bと、現在位置情報フィールド17cとからなる複数のレコードを有し、各レコードに「場所情報」と「基地局情報」と「現在位置情報」とを格納する。ここで、「場所情報」とは、図2における場所情報(ユーザによって任意に設定される場所識別のための情報、つまり、場所を表す任意の情報)のことであり、図2の例示に従えば、「学校」、「塾」または「病院」のことである。また、「基地局情報」とは、図2における基地局13の識別情報のことであり、図2の例示に従えば、「基地局A」、「基地局B」、「基地局C」、「基地局D」、「基地局E」または「基地局F」のことである。また、「現在位置情報」とは、図2におけるGPS携帯電話機1の各々の現在位置情報のことであり、具体的には、各々の位置において、GPS携帯電話機1の位置検出部6によって特定された地球上の座標情報のことである。ちなみに、X1,Y1は、図2の左側のGPS携帯電話機1の現在位置情報を表し、X2,Y2は、図2の下側のGPS携帯電話機1の現在位置情報を表し、X3,Y3は、図2の右上側のGPS携帯電話機1の現在位置情報を表しており、且つ、Xは経度、Yは緯度を表している。なお、X,Yに加えて高度情報を格納してもよい。なお、本明細書においては、これらの現在位置情報(X1,X1〜X3,Y3)を総称する場合、Xn,Ynということにする。nは1、2、3、・・・・である。
【0031】
次に、スケジュールテーブル18は、時間フィールド18aと、曜日フィールド18bと、所在情報フィールド18cとからなる複数のレコードを有し、各レコードに「時間」と「曜日」と「所在情報」とを格納する。
【0032】
ここで、「時間」とは、GPS携帯電話機1のユーザスケジュールの時間帯のことであり、また、「曜日」とは、そのスケジュールを実行する曜日のことであり、さらに、「所在場所」とは、そのスケジュールを実行する場所のことである。たとえば、図示の例では、毎週月曜から金曜の08:30〜16:00は「学校」を所在場所とするスケジュールが組まれており、また、毎週月曜、水曜及び金曜の17:00〜21:00は「塾」を所在場所とするスケジュールが組まれており、さらに、毎週火曜の17:00〜18:00は「病院」を所在場所とするスケジュールが組まれている。つまり、このユーザは、土日を除く午前8時半から午後4時まで「学校」に通い、また、土日と火曜以外の学校が終わった後の午後5時から午後9時まで「塾」に通い、さらに、火曜だけは午後5時から同6時までの1時間、病院に通うといったスケジュールに従って行動する。
【0033】
図4及び図5は、GPS携帯電話機1の制御プログラムの簡略フローを示す図であり、この制御プログラムは、GPS携帯電話機1の制御部2において定期的に実行されるものである。この制御プログラムを開始すると、まず、表示部7に所定の待ち受け画面を表示し(ステップS11)、電話着信ありを判定する(ステップS12)。
【0034】
そして、電話着信ありの場合は、ユーザによるオンフック操作を判定し(ステップS13)、オンフック操作が行われなければ再び待ち受け画面の表示処理に戻り、オンフック操作が行われたときには通話処理を行い(ステップS14)、ユーザによるオフフック操作を判定し(ステップS15)、オフフック操作を判定すると、切断処理(ステップS16)を行った後、再び待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0035】
一方、電話着信ありでない場合は、他の端末等からの位置問い合わせ着信ありを判定する(ステップS17)。ここで、「他の端末等」とは、たとえば、冒頭の従来技術における営業拠点等に設置された端末(外回りの営業マンやサービスマンなどの所在地を問い合わせるための端末)のことであり、あるいは、本実施の形態のGPS携帯電話機1の所有者位置を問い合わせるための、たとえば、保護者の携帯電話機または同保護者宅に設置されたパーソナルコンピュータ等の端末のことである。
【0036】
他の端末等からの位置問い合わせ着信があった場合は、後述の「基地局取得処理」(ステップS18)と、これも後述の「現在位置取得処理」(ステップS19)を実行した後、それらの取得情報に基づいて所要のメッセージを作成し、そのメッセージを問い合わせ元に返信する(ステップS20)という処理を実行した後、切断処理(ステップS16)を行い、再び待ち受け画面の表示処理に復帰する。「基地局取得処理」と「現在位置取得処理」については、後で詳しく説明する。
【0037】
他の端末等からの位置問い合わせ着信がなかった場合は、次に、ユーザによる基地局情報の登録操作が行われたか否かを判定する(ステップS21)。そして、基地局情報の登録操作が行われた場合には、GPS携帯電話機1の位置検出部6を動作状態にして、その位置検出部6による位置測位機能(GPS衛星を利用したもの)を起動し、GPS携帯電話機1の現在の現在位置情報を取得する(ステップS22)。次いで、後述の「基地局取得処理」(ステップS23)を実行し、さらに、地図情報を取得し(ステップS24)、それらの取得情報(基地局リスト19と地図情報)から現在位置の確認画面を作成し(ステップS25)、ユーザによる確認OK操作を判定し(ステップS26)、OK操作が行われなければ再びステップS22に復帰する一方、OK操作が行われた場合にはユーザによる場所情報(つまり、場所を表す任意の情報)の入力(たとえば、学校、塾または病院といった文字入力)操作を受け付け(ステップS27)、それらの情報(場所情報、基地局情報及び現在位置情報)を前出の基地局テーブル17に保存(ステップS28)した後、再び待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0038】
一方、基地局情報の登録操作が行われなかった場合には、次に、ユーザによる現在位置の発信操作が行われたか否かを判定し(ステップS29)、現在位置の発信操作が行われた場合は、後述の「基地局取得処理」(ステップS30)と「現在位置取得処理」(ステップS31)とを実行し、それらの取得情報に基づいてメッセージを作成し、そのメッセージを予め設定された所定の通知先(たとえば、保護者の端末等)に発信(ステップS32)し、切断処理(ステップS33)を行った後、再び待ち受け画面の表示処理に戻るが、現在位置の発信操作が行われなかった場合は、その他の操作であるか否かを判定し(ステップS34)、その他の操作でなければそのまま待ち受け画面の表示処理に戻り、その他の操作の場合は、その操作に応じた処理(ステップS35)を実行した後、待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0039】
図6は、「基地局取得処理」の概略フローを示す図であり、この「基地局取得処理」は、図4及び図5の「基地局取得処理」(ステップS18、ステップS23、ステップS30)に相当する。この「基地局取得処理」では、まず、最寄りの基地局をサーチ(ステップS101)して、接続可能な全ての基地局を探し出す。そして、探し出した全ての基地局の電波強度を測定し(ステップS102)、それぞれの基地局の電波強度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS103)。そして、所定値以上の電波強度を持つ基地局を基地局リスト19に追加保存し(ステップS104)、その処理を他に接続可能な基地局が無くなるまで繰り返し実行する(ステップS105)。なお、基地局リスト19とは、記憶部9に設定される基地局情報の一時保存領域のことであり、詳細には、現在位置において位置検出部6により取得される接続可能な基地局の情報を一時的に格納し、基地局テーブル17に登録されている基地局情報との一致判断(図7のステップS202)や基地局テーブル17への基地局情報登録操作時(図5のステップS25、ステップS28)に使用されるものである。
【0040】
図7は、「現在位置取得処理」の概略フローを示す図であり、この「現在位置取得処理」は、図4及び図5の「現在位置取得処理」(ステップS19、ステップ31)に相当する。この「現在位置取得処理」では、まず、前出の基地局テーブル17を参照し(ステップS201)、この基地局テーブル17に、基地局リスト19に一時保存されている基地局と一致する基地局がすでに登録済みであるか否かを判定する(ステップS202)。そして、登録済みであれば、取得基地局情報に対応する場所情報(基地局テーブル17に格納された学校、塾または病院、つまり、場所を表す任意の情報)を取得(ステップS203)すると共に、現在日時を取得し(ステップS204)、前出のスケジュールテーブル18を参照する(ステップS205)。そして、スケジュールテーブル18に一致する日時情報が格納されているか否かを判定し(ステップS206)、格納されていれば、その日時情報に対応する所在情報(スケジュールテーブル18に格納された学校、塾または病院)を取得(ステップS207)すると共に、その所在情報(スケジュールテーブル18に格納された学校、塾または病院)と取得場所情報(基地局テーブル17に格納された学校、塾または病院)が一致するか否かを判定する(ステップS208)。
【0041】
そして、一致していれば、その取得所在情報(スケジュールテーブル18に格納された学校、塾または病院)を現在位置と特定し(ステップS209)、その現在位置に基づく通知メッセージを作成(ステップS210)してフローを抜けるが、一致していない場合には、取得場所情報(基地局テーブル17に格納された学校、塾または病院)を現在位置と特定し(ステップS221)、その現在位置に基づく通知メッセージを作成(ステップS210)してフローを抜ける。
【0042】
一方、先のステップS202で、一致する基地局情報ありが判定されなかった場合は、次に、現在日時を取得し(ステップS211)、スケジュールテーブル18を参照する(ステップS212)。そして、一致する日時情報があるか否かを判定し(ステップS213)、一致する日時情報がある場合には、その日時情報に対応した所在情報をスケジュールテーブル18から取得(ステップS214)してから、GPS携帯電話機1の位置検出部6を動作状態にして、その位置検出部6による位置測位機能(GPS衛星を利用したもの)を起動し、GPS携帯電話機1の現在の現在位置情報を取得する(ステップS215)。一方、ステップS213で、一致する日時情報が判定されなかった場合には、ステップS214をパスし、そのまま、GPS携帯電話機1の位置検出部6を動作状態にして、その位置検出部6による位置測位機能(GPS衛星を利用したもの)を起動し、GPS携帯電話機1の現在の現在位置情報を取得する(ステップS215)。
【0043】
次いで、その取得現在位置情報(GPS現在位置情報)を現在位置と特定し(ステップS216)、基地局情報登録確認画面を作成し(ステップS217)、ユーザ確認OKを判定し(ステップS218)、ユーザによる場所情報の入力(たとえば、学校、塾または病院といった文字入力)操作を受け付け(ステップS219)、その入力情報を基地局テーブル17に登録(ステップS220)した後、通知メッセージを作成(ステップS210)してフローを抜ける。
【0044】
図8は、本実施の形態のGPS携帯電話機1から送信される通知メッセージのいくつかの例を示す図であり、(a)〜(c)は取得基地局が基地局テーブル17に登録されている場合の例、(d)及び(e)は取得基地局が基地局テーブル17に登録されていない場合の例である。さらに詳細には、(a)はスケジュールテーブル18に登録済みの所在情報と基地局テーブル17に登録済みの場所情報が一致している場合の例、(b)はスケジュールテーブル18に登録済みの所在情報と基地局テーブル17に登録済みの場所情報が一致していない場合の例である。さらに、(c)はスケジュールテーブル18に所在情報が登録されていない場合の例である。また、(d)はスケジュールテーブル18に所在情報が登録されている場合の例、(e)はスケジュールテーブル18に所在情報が登録されていない場合の例である。
【0045】
まず、基地局が基地局テーブル17に登録済みであり、且つ、スケジュールテーブル18に登録されている所在情報と、基地局テーブル17に登録されている場所情報とが一致する場合は、(a)に示すように、たとえば、保護者等の端末に“現在スケジュール通り学校にいます”というメッセージが表示される。したがって、保護者等はこのメッセージから、GPS携帯電話機1のユーザが予定通りの行動をしていることを知ることができる。
【0046】
一方、予定と異なる行動をしている場合には、(b)に示すように、たとえば、“現在スケジュールとは異なり●●にいます”というメッセージが表示される。ここで、“現在スケジュールとは異なり”は、所在位置情報と現在位置情報が一致しない旨を示す通知メッセージの例であり、また、“●●”は、基地局テーブル17に登録されている場所情報(ユーザによって任意に設定されたもの)である。したがって、この場合は、予定と異なる行動をしているものの所在場所(●●)を保護者側で把握できるので、所望により、電話で確認するなどの対策を講じることにより、安心感を得ることができる。
【0047】
同様に、スケジュールにない不定期な行動をしている場合にも、(c)に示すように、“現在●●にいます”というメッセージを保護者端末に表示することができ、やはり、所望により、電話で確認するなどの対策を講じることにより、安心感を得ることができる。
【0048】
一方、基地局テーブル17に未登録の基地局と交信している場合には、上記のような具体的な場所情報(学校、塾、病院等)を通知できないものの、そのような場合には、(d)や(e)に示すように、GPS情報に基づく現在位置情報(X,Y座標による緯度経度の情報:Xn,Yn)を通知するので、たとえば、通知された緯度経度情報をカーナビゲーションシステムに入力したり、あるいは、緯度経度付きの地図にプロットしたりして、現在位置を特定することができ、やはり、上記と同様に、所望により、電話で確認するなどの対策を講じることにより、安心感を得ることができる。
【0049】
以上のとおり、本実施の形態のGPS携帯電話機1によれば、現在位置の情報を、たとえば、保護者端末等に通知することができるから、とりわけ学童等の子供に対する効率的な防犯対策を講じることができるという優れた効果が得られる上、さらに、位置の問い合わせから通知までの時間短縮を図り、加えて、GPS携帯電話機1の省電力化(したがって、バッテリ寿命の延命化)を図ることができるという格別有益な効果が得られる。
【0050】
これは、前記のフロー(図7)において、現在位置の情報が基地局テーブル17やスケジュールテーブル18に登録済みの場合には、電力消費が大きく、しかも、現在位置情報の取得に相当の時間がかかる位置検出部6を起動せずに、そのテープルの登録情報に基づいて直ちに所要の通知メッセージを作成して、保護者端末等に送信するようにしているからである。
【0051】
より詳細には、基地局情報と現在位置情報とを関連付けて基地局テーブル17に記憶し、現在位置においてGPS携帯電話機1と接続可能な基地局13が、基地局テーブル17に記憶されている基地局13と一致する場合は、基地局テーブル17に関連付けて記憶されている任意の情報(前記の例示に従えば、学校や塾あるいは病院等の情報)を通知し、一致しない場合は位置検出部6により現在位置情報の取得を行って、その現在位置情報を通知するようにしたので、毎回、位置検出部6による現在位置の取得を行わなくとも基地局13の情報だけで、精度の高い現在位置情報(任意の情報)を通知することができる。加えて、基地局テーブル17に関連付けて記憶されている現在位置情報(任意の情報)を取り出して通知するだけで済むから、位置検出部6による現在位置情報の取得に要する時間に比べてはるかに短い時間で通知することができ、さらに、位置検出部6を使用しないので、この位置検出部6の電力消費を押さえることができ、GPS携帯電話機1のバッテリ消耗を抑制できる。
【0052】
また、現在位置においてGPS携帯電話機1と接続可能な基地局13が複数ある場合は、所定の電波強度以上の基地局13の情報のみを取得するようにしたので、時々により接続できたりできなかったりする基地局13を除外することができ、安定した基地局13の情報取得を行うことができる。
【0053】
また、携帯電話網12等の通信ネットワークに接続せずに、通信端末装置(GPS携帯電話機1)のみで基地局13の情報を取得するようにしたので、通信ネットワークとの接続処理(ネゴシエーション)を不要にすることができ、より一層、短い時間で基地局13の情報取得を行うことができる。
【0054】
また、現在位置において接続可能な基地局13の情報と基地局テーブル17に記憶されている基地局情報とが一致しないと判別された場合に、位置検出部6により取得される位置を登録するようにしたので、いちいち基地局情報の登録操作を行う必要がなく、手間を軽減できる。
【0055】
また、現在位置情報を通知した後、位置検出部6による現在位置の取得を抑止するようにしたので、この位置検出部6の電力消費を抑えて省電力化を図ることができる。ここで、“抑止”とは、次のことを意味する。一般的にGPS携帯電話機1の位置検出機能(つまりGPS衛星を利用した位置検出機能)は、GPS携帯電話機1の主機能である通話や通信機能に対し、ユーザの求めによって不定期に用いられる副次的機能(または補助的機能)ということができ、この点で、その位置検出機能が主たる機能であるGPS専用端末(カーナビゲーションシステム等)と根本的に異なる。したがって、GPS携帯電話機1にあっては、通常、GPS機能部(本実施の形態では位置検出部6)が電源オフ状態若しくは微弱消費電力の待機状態にあり、所要の位置検出要求の際に、制御部2からの指令によってGPS機能部(位置検出部6)が起動して動作状態に遷移するようになっているが、所要の位置検出処理が行われた後は、制御部2からの指令によって速やかに元の電源オフ状態若しくは微弱消費電力の待機状態に復帰するようになっており、前記の“抑止”は、この復帰遷移のことをいう。
【0056】
また、更に、スケジュールテーブル18に登録されている所在情報と現在位置情報が一致しない場合は、その現在位置情報と共に「一致しない旨」(たとえば、図8(b)や(d)の“現在スケジュールとは異なり・・・・”)を通知するようにしたので、予定通りの場所にいるか否かを確認することができる。
【0057】
また、スケジュールテーブル18で日時情報と所在情報とを関連付けて管理し、現在日時が管理されている日時情報と一致する場合は、関連付けて記憶されている現在位置情報を通知し、一致しない場合は位置検出部6により現在位置の取得を行い通知するようにしたので、毎回、位置検出部6による現在位置の取得を行わずに基地局13の情報だけで、速やかに精度の高い現在位置情報を通知することができ、加えて、位置検出手段6を使用しないので、その分の省電力化を図ることができる。
【0058】
また、前記の通知は、現在位置の問い合わせに対する応答の形でも実行するので、自主的な通知だけでなく、他者の求めに応じて自分の所在地を知らせることができる。
【0059】
なお、以上の実施の形態では、GPS携帯電話機1から、たとえば、保護者端末等への通知を例にしたが、つまり、本発明の主要な機能を通知元のGPS携帯電話機1に実装することとしたが、これに限らず、たとえば、通知要求元の端末(保護者端末等)に実装することも可能である。
【0060】
図9は、通知要求元の端末で動作する制御プログラムの簡略フローを示す図である。ここで、通知要求元の端末を、たとえば、保護者の携帯電話機とすると、この携帯電話機にGPS機能は必須でない。つまり、図1の構成から位置検出部6とGPSアンテナ6aを取り除いた構成としてもよい。
【0061】
この制御プログラムを開始すると、まず、表示部7に所定の待ち受け画面を表示し(ステップS301)、電話着信ありを判定する(ステップS302)。
【0062】
そして、電話着信ありの場合は、ユーザによるオンフック操作を判定し(ステップS303)、オンフック操作が行われなければ再び待ち受け画面の表示処理に戻り、オンフック操作が行われたときには通話処理を行い(ステップS304)、ユーザによるオフフック操作を判定し(ステップS305)、オフフック操作を判定すると、切断処理(ステップS306)を行った後、再び待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0063】
一方、電話着信ありでない場合は、相手通信端末装置に対する現在位置の取得要求操作であるかいなかを判定する(ステップS307)。ここで、「相手通信端末装置」は、少なくとも、セルラー方式の通信端末(典型的にはPHSを含む携帯電話機)であって、基地局情報の取得機能と、より精密な現在位置情報の取得機能(典型的にはGPS機能)とを有し、且つ、通信回線を介して基地局情報やより精密な現在位置情報の取得要求があったときには、それら基地局情報や現在位置情報を要求元に通知できる機能を有している端末であればよく、たとえば、GPS機能付きの携帯電話機やPHSであってもよい。
【0064】
相手通信端末装置に対する現在位置の取得要求操作を判定しなかった場合は、その他の操作であるか否かを判定し(ステップS313)、その他の操作でなければそのまま待ち受け画面の表示処理に戻り、その他の操作の場合は、その操作に応じた処理(ステップS314)を実行した後、待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0065】
一方、相手通信端末装置に対する現在位置の取得要求操作を判定した場合は、次に、相手通信端末装置に対して、基地局情報の取得を指示し(ステップS308)、相手通信端末からの取得基地局情報を受信する(ステップS309)。そして、基地局テーブル17(図3(a))を参照して(ステップS310)、取得基地局情報と一致する基地局が同テーブル17に登録済みであるか否かを判定し(ステップS311)、一致する基地局が同テーブル17に登録済みである場合には、その基地局テーブル17の対応する場所情報(学校、塾、病院)を現在位置と特定し(ステップS312)、あるいは、一致する基地局が同テーブル17に登録済みでない場合には、相手通信端末に対して、より精密な現在位置情報(GPS情報)の取得を指示し(ステップS315)、その取得情報を受信して現在位置を特定(ステップS316)した後、いずれの場合も、切断処理(ステップS306)を行った後、再び待ち受け画面の表示処理に戻る。
【0066】
以上のとおり、この実施の形態においては、相手通信端末装置から通知された基地局情報が基地局テーブル17に登録済みであれば、その基地局テーブル17に登録されている場所情報(学校、塾、病院)を相手通信端末装置の現在位置として特定することができ、この場合、相手通信端末装置に対して、より精密な現在位置情報(GPS情報)の取得を指示しない(ステップS315、S316を実行しない)ため、相手通信端末装置の省電力化と現在位置情報通知の時間短縮化を共に図ることができる。
【0067】
また、相手通信端末から取得した基地局が基地局テーブル17に登録されていない場合は、相手通信端末に対して、より精密な現在位置情報(GPS情報)の取得を指示し(ステップS315)、その取得情報を受信して相手通信端末の現在位置を特定(ステップS316)するが、取得した現在位置情報を記憶部9(の基地局テーブル17)に登録しておいてもよい。相手通信端末のより精密な現在位置把握ができるうえ、相手通信端末との回線が切断された後も、所要の位置把握を行うことができる。
【0068】
なお、上記の実施形態では、GPS携帯電話機1への適用を例にして説明したが、これに限定されない。要は、基地局を介して通信ネットワークに無線接続される他の通信端末装置であればよく、たとえば、無線LANアクセスポイント(これも基地局ということができる)を介して有線や有線・無線混在の通信ネットワークに接続されるパーソナルコンピュータ等の通信端末装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】GPS携帯電話機1の構成図である。
【図2】GPS携帯電話機1の使用状況を示す概念図である。
【図3】基地局テーブル17とスケジュールテーブル18の概念図である。
【図4】GPS携帯電話機1の制御プログラムの簡略フローを示す図(1/2)である。
【図5】GPS携帯電話機1の制御プログラムの簡略フローを示す図(2/2)である。
【図6】「基地局取得処理」の概略フローを示す図である。
【図7】「現在位置取得処理」の概略フローを示す図である。
【図8】本実施の形態のGPS携帯電話機1から送信される通知メッセージのいくつかの例を示すである。
【図9】通知要求元の端末で動作する制御プログラムの簡略フローを示す図である。
【符号の説明】
【0070】
1 GPS携帯電話機(通信端末装置)
2 制御部(基地局取得手段、基地局一致判別手段、通知手段、スケジュール管理手段、スケジュール判別手段、日時判別手段)
6 位置検出部(位置取得手段)
9 記憶部(記憶手段)
12 携帯電話網(通信ネットワーク)
13 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局を介して通信ネットワークに無線接続される通信端末装置であって、
前記通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、
当該通信端末装置が現在位置において接続可能な基地局を取得する基地局取得手段と、
前記基地局取得手段によって取得された基地局の情報と場所を表す任意の情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記基地局取得手段によって取得された現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、
前記基地局一致判別手段により、現在位置で接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致すると判別された場合は、該基地局に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記任意の情報を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
前記基地局取得手段は、所定の電波強度以上の基地局を取得することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項3】
前記基地局取得手段は、前記通信ネットワークに接続せずに当該通信端末装置のみで基地局を取得することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項4】
前記位置取得手段によって取得される現在位置は、前記基地局一致判別手段により、現在位置で接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致しないと判別された場合に前記位置取得手段によって取得される現在位置であることを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項5】
前記位置取得手段は、前記通知手段によって現在位置の通知が行われた後に、現在位置の取得を抑止することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項6】
更に、前記通信端末装置ユーザの所在位置(所在位置情報)と日時情報とを関連付けて管理するスケジュール管理手段と、
現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致する場合であって、該日時情報に関連付けて管理されている所在位置情報と前記基地局情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記任意の情報とが一致するか否かの判別を行うスケジュール判別手段と、を具備し、
前記通知手段は、前記スケジュール判別手段によって前記所在位置情報と前記任意の情報が一致しないと判別された場合に、前記任意の情報の通知と共に一致しない旨を通知することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
【請求項7】
当該通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、
通信端末装置ユーザの所在位置の情報(所在位置情報)と日時情報とを関連付けて管理するスケジュール管理手段と、
現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致するか否かを判別する日時判別手段と、
前記日時判別手段によって現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致すると判別された場合は、該日時情報に関連付けて管理されている所在位置を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、
を具備することを特徴とする通信端末装置。
【請求項8】
前記位置取得手段は、前記通知手段によって所在位置の通知が行われた後に、現在位置の取得を抑止することを特徴とする請求項7記載の通信端末装置。
【請求項9】
前記通知手段は、現在位置の問い合わせに応答して前記通知の動作を行うことを特徴とする請求項1または請求項7記載の通信端末装置。
【請求項10】
自通信端末装置の現在位置を取得する機能および自通信端末装置が現在位置において接続可能な一乃至複数の基地局を取得する機能を有する相手通信端末装置との間で通信を行い得る通信端末装置であって、
前記相手通信端末装置が取得した基地局情報と前記相手通信端末装置の現在位置情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記相手通信端末装置が取得した現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、
前記基地局一致判別手段により現在位置において前記相手通信端末装置が接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致すると判別された場合は、該基地局情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている現在位置を取得する一方、一致しないと判別された場合は、該相手通信端末装置が取得した現在位置を取得する位置取得手段と、
を具備することを特徴とする通信端末装置。
【請求項11】
前記記憶手段に記憶されている現在位置情報は、前記相手通信端末装置の現在位置を取得する機能により取得されたものであることを特徴とする請求項10記載の通信端末装置。
【請求項12】
基地局を介して通信ネットワークに無線接続される通信端末装置に搭載されたコンピュータを、
前記通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、
当該通信端末装置が現在位置において接続可能な基地局を取得する基地局取得手段と、
前記基地局取得手段によって取得された基地局の情報と場所を表す任意の情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記基地局取得手段によって取得された現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、
前記基地局一致判別手段により、現在位置で接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局の情報と一致すると判別された場合は、該基地局に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記任意の情報を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
基地局を介して通信ネットワークに無線接続される通信端末装置に搭載されたコンピュータを、
当該通信端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、
通信端末装置ユーザの所在位置の情報(所在位置情報)と日時情報とを関連付けて管理するスケジュール管理手段と、
現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致するか否かを判別する日時判別手段と、
前記日時判別手段によって現在日時が前記スケジュール管理手段によって管理されている日時情報と一致すると判別された場合は、該日時情報に関連付けて管理されている所在位置を通知する一方、一致しないと判別された場合は、前記位置取得手段によって現在位置の取得を行い、該現在位置を通知する通知手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
自通信端末装置の現在位置を取得する機能および自通信端末装置が現在位置において接続可能な一乃至複数の基地局を取得する機能を有する相手通信端末装置との間で通信を行い得る通信端末装置に搭載されたコンピュータを、
前記相手通信端末装置が取得した基地局情報と前記相手通信端末装置の現在位置情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記相手通信端末装置が取得した現在位置において接続可能な基地局が、前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致するか否かを判別する基地局一致判別手段と、
前記基地局一致判別手段により現在位置において前記相手通信端末装置が接続可能な基地局が前記記憶手段に記憶されている基地局情報と一致すると判別された場合は、該基地局情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている現在位置を取得する一方、一致しないと判別された場合は、該相手通信端末装置が取得した現在位置を取得する位置取得手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−198458(P2009−198458A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43322(P2008−43322)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】