説明

通信装置

【課題】有線と無線の両方の回線が利用可能な状況で、一方の回線が断となった際に、能動的に他方の回線に切替えることを可能とする。
【解決手段】無線回線3及び有線回線4のうち通信に優先使用する回線を優先回線としてあらかじめ設定し、無線回線状況検出部11(21)又は有線回線状況検出部12(22)が、優先回線の状態を監視し、優先回線に回線断があった場合に、回線切替部14(24)が、能動的に非優先回線に切替え、また、優先回線の回線復旧があった場合に、回線切替部14(24)が、能動的に優先回線に切替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の有線と無線の通信回線を有する複数の伝送装置間の伝送における、回線の切替えに関するものである。
【背景技術】
【0002】
隔離した2点間の通信を行う際には、ケーブルを敷設することによる有線回線や、空中線を対向させることによる無線回線を設定しなくてはならない。
移動可能な2点間で通信を行う場合、距離や地形に柔軟に対応できるよう、また、高い信頼性を得るために、有線回線と無線回線を冗長にもち切替可能にすることが考えられる。
有線/無線の切替えを手動で行う場合、切替時のタイミングをとるために、連絡用の別回線を使用する必要がある。
この問題を解決するために、有線/無線の切替えを自動化する方法が考えられている。
このような有線/無線の切替えを自動化する方法の一例として、有線と無線の両方の回線が断することなく利用可能な状況において、有線/無線の切替えを自動化する従来技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−280933号公報(第20頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の有線/無線の切替えを自動化する技術では、有線と無線の両方の回線が利用可能な状況で、外部の切替信号により切替えを行うものであり、一方の回線が断となった場合、能動的に他方の回線に切替えることができない課題がある。
また、従来の切替方法では、無線から有線への切替え忘れ等により電波を送出する機会が増加するため、秘匿情報を送信する場合等、低被発見性の確保が必要な場合、その確保が難しいという課題もある。
【0004】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、有線回線又は無線回線のいずれかが回線断となった場合に、通信に用いる回線を能動的に他の回線に切替えることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る通信装置は、
有線通信路及び無線通信路のいずれかを用いて通信を行う通信装置であって、
優先して通信に用いる優先通信路として前記有線通信路及び前記無線通信路のいずれかを指定する優先通信路指定情報を記憶する優先通信路指定情報記憶部と、
前記有線通信路及び前記無線通信路のうち前記優先通信路指定情報において指定されている優先通信路の状態を監視し、前記優先通信路の状態の変化を検出する通信路監視部と、
前記通信路監視部により前記優先通信路の状態の変化が検出された際に、通信に用いる通信路を前記優先通信路と非優先通信路との間で切替える通信路切替部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、有線通信路及び無線通信路のうち優先通信路として指定している通信路の状態の変化が検出された場合に、通信路切替部が能動的に通信に用いる通信路を切替えるので、優先通信路が正常状態でなくなった場合にも、迅速に非優先通信路に切替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の概略構成を示すものである。
図1の1と2はそれぞれ伝送装置Aと伝送装置Bを表しており、この2つの伝送装置の間で伝送を行う。伝送装置A1及び伝送装置B2は、それぞれ通信装置の例である。
図1の3は無線回線、4は有線回線を表している。無線回線3は無線通信路の例であり、有線回線4は有線通信路の例である。
伝送装置A1及び伝送装置B2は、これらの回線のうちいずれかを選択して用いることで伝送を行う。
図1の5及び6は上位装置を表しており、一般のデータの生成・解読等を行う装置である。
【0008】
図1の11は無線回線状況検出部、12は有線回線状況検出部、13は制御部、14は回線切替部、15は電波送信部、16は空中線、17は優先回線指定情報記憶部である。
伝送装置A1は無線回線状況検出部11、有線回線状況検出部12、制御部13、回線切替部14、電波送信部15、空中線16、優先回線指定情報記憶部17を備える。
図1の21は無線回線状況検出部、22は有線回線状況検出部、23は制御部、24は回線切替部、25は電波送信部、26は空中線、27は優先回線指定情報記憶部である。
伝送装置B2は無線回線状況検出部21、有線回線状況検出部22、制御部23、回線切替部24、電波送信部25、空中線26、優先回線指定情報記憶部27を備える。
【0009】
伝送装置A1の無線回線状況検出部11は無線回線3の状況を監視し、無線回線3の同期確立を行う装置である。
また、有線回線状況検出部12は有線回線4の状況を監視し、有線回線4の同期確立を行う装置である。
無線回線状況検出部11は検出された無線回線状況信号を制御部13へ送出する。
有線回線状況検出部12は検出された有線回線状況信号を制御部13へ送出する。
制御部13は無線回線状況検出部11及び有線回線状況検出部12により得られた回線状況に応じて回線切替部14に対して切替制御信号を送出したり、電波送信部15に対して電波送信開始信号や電波送信停止信号を送出したりする。
【0010】
同様に伝送装置B2の無線回線状況検出部21は無線回線3の状況を監視し、無線回線3の同期確立を行う装置である。
また、有線回線状況検出部22は有線回線4の状況を監視し、有線回線4の同期確立を行う装置である。
無線回線状況検出部21は検出された無線回線状況信号を制御部23へ送出する。
有線回線状況検出部22は検出された有線回線状況信号を制御部23へ送出する。
制御部23は無線回線状況検出部21及び有線回線状況検出部22により得られた回線状況に応じて回線切替部24に対して切替制御信号を送出したり、電波送信部25に対して電波送信開始信号や電波送信停止信号を送出したりする。
【0011】
本実施の形態においては、あらかじめ、有線/無線のどちらかの回線を優先して通信に使用するように設定しておくことが好ましい。
あらかじめ優先使用する回線を選択しておくことで、優先回線に断が発生したときには非優先回線に自動で切替え、非優先回線運用中に優先回線が復旧したときに自動で優先回線に切替える運用ができる。
【0012】
優先回線指定情報記憶部17及び優先回線指定情報記憶部27は、優先使用される優先回線(優先通信路)が無線回線3、有線回線4のいずれであるかを指定する優先回線指定情報(優先通信路指定情報)を記憶する。
優先回線指定情報記憶部17及び優先回線指定情報記憶部27は、優先通信路指定情報記憶部の例である。
【0013】
また、無線回線状況検出部11及び無線回線状況検出部21は、優先回線として無線回線3が指定されている場合に無線回線3の状態を監視し、無線回線3の状態変化を検出した場合に、状態変化を制御部13又は制御部23に通知する。
有線回線状況検出部12及び有線回線状況検出部22は、優先回線として有線回線4が指定されている場合に有線回線4の状態を監視し、有線回線4の状態変化を検出した場合に、状態変化を制御部13又は制御部23に通知する。
無線回線状況検出部11及び無線回線状況検出部21、有線回線状況検出部12及び有線回線状況検出部22が検出する状態の変化とは、回線断(正常状態から非正常状態への変化)や回線の復旧(非正常状態から正常状態への変化)である。
無線回線状況検出部11及び無線回線状況検出部21、有線回線状況検出部12及び有線回線状況検出部22は、通信路監視部の例である。
【0014】
回線切替部14は、無線回線状況検出部11又は有線回線状況検出部12により回線の状態変化が制御部13に通知された際に、外部からの切替信号なしに、能動的に、通信に用いる回線を優先回線と非優先回線との間で切替える。
また、回線切替部24は、無線回線状況検出部21又は有線回線状況検出部22により回線の状態変化が制御部23に通知された際に、外部からの切替信号なしに、能動的に、通信に用いる回線を優先回線と非優先回線との間で切替える。
回線切替部14及び回線切替部24は、通信路切替部の例である。
【0015】
本実施の形態では、通信に優先使用する回線を優先回線としてあらかじめ設定し、無線回線状況検出部11(21)又は有線回線状況検出部12(22)が、優先回線の状態を監視し、優先回線に回線断があった場合に、回線切替部14(24)が、能動的に非優先回線に切替え、また、優先回線の回線復旧があった場合に、回線切替部14(24)が、能動的に優先回線に切替える。
つまり、優先回線が回線断となった状態でも、能動的に回線の切替が可能である。
更に、本実施の形態では、回線の切替えにおいて、外部からの切替信号の入力が不要であるため、切替信号の入力を待つことなく、迅速に回線を切替えることができる。
【0016】
図2及び図3は、例えば、優先回線として有線回線を選択した場合の各信号等のタイミングを示す図である。
伝送装置A1と伝送装置B2の間での通信には通常時、有線回線4を使用することになる。
有線回線4での伝送中に有線回線4に何らかの要因で通信不能(有線回線断)が発生した場合、伝送装置A1と伝送装置B2の間の通信は不可能となる。
すると、伝送装置A1側では有線回線状況検出部12により有線回線断を検出する。
有線回線断を検出した有線回線状況検出部12は、制御部13に対して有線回線断信号を送出する。
有線回線断信号を受けた制御部13は、無線回線3への切替え準備を開始する。
また、伝送装置B2側においても、同様に無線回線3への切替え準備を開始する。
無線回線3への切替え準備は、例えば以下の手順で行う。
【0017】
まず、制御部13は電波送信部15に対して電波送信開始信号を送出し、空中線16からの電波の放射を開始する。
伝送装置B2側においても、同様に電波の放射を開始する。
その後、制御部13は無線回線状況検出部11に対して無線回線同期信号の送出指示を行う。
無線回線同期信号の送出指示を受けた無線回線状況検出部11は無線回線3を介して、伝送装置B2へ無線回線同期信号を送出する。
伝送装置B2側においても、同様に無線回線同期信号を送出する。
無線回線状況検出部11及び無線回線状況検出部21双方で無線回線同期信号を授受し同期を確立すると、無線回線3の使用準備が完了する。
この後、伝送装置A1と伝送装置B2は同時に有線回線4から無線回線3へ切替えるために、無線回線3を介して相手方に切替同期信号を送出し、回線を切替えるタイミングを授受する。ここで切替同期信号は、優先回線から非優先回線に切替えるタイミングの同期を取るための信号である。
切替同期信号により指定されたタイミングで、伝送装置A1側では制御部13が回線切替部14に対して切替制御信号を送出し、伝送装置B2側では制御部23が回線切替部24に対して切替制御信号を送出することで、回線切替部14と回線切替部24が同時に回線を有線回線4から無線回線3に切替える。
切替えが完了すると直ちに、伝送装置A1側では回線切替部14が制御部13に対して切替完了信号を送出する。
伝送装置B2側においても、同様に切替完了信号を送出する。
これにより、上位装置A5及び上位装置B6からのデータの送受信を無線回線3を用いて開始する。
【0018】
上記の例において、無線回線3切替後、有線回線4が復旧した場合、伝送装置A1では以下の手順で、優先回線である有線回線4へ回線を切替える。
【0019】
図3に示すように、有線回線状況検出部12により有線回線の復旧が検出されると、制御部13に対して有線回線使用可信号を送出する。
有線回線使用可信号を受けた制御部13は、回線を有線回線4へ切替えるため、有線回線状況検出部12に対して有線回線同期信号の送出指示を行う。
有線回線同期信号の送出指示を受けた有線回線状況検出部12は有線回線4を介して、伝送装置B2へ有線回線同期信号を送出する。
伝送装置B2側においても、同様に有線回線同期信号を送出する。
有線回線状況検出部12及び有線回線状況検出部22双方で有線回線同期信号を授受し同期を確立すると、有線回線4の使用準備が完了する。
この後、伝送装置A1と伝送装置B2は同時に無線回線3から有線回線4へ切替えるために、有線回線4を介して相手方に切替同期信号を送出し、回線を切替えるタイミングを授受する。切替同期信号は、非優先回線から優先回線に切替えるタイミングの同期を取るための信号である。
切替同期信号により指定されたタイミングで、伝送装置A1側では制御部13が回線切替部14に対して切替制御信号を送出し、伝送装置B2側では制御部23が回線切替部24に対して切替制御信号を送出することで、回線切替部14と回線切替部24が同時に回線を無線回線3から有線回線4に切替える。
切替えが完了すると直ちに、伝送装置A1側では回線切替部14が制御部13に対して切替完了信号を送出する。
伝送装置B2側においても、同様に切替完了信号を送出する。
これにより、上位装置A5及び上位装置B6からのデータの送受信を有線回線4を用いて開始する。
なお、伝送装置A1側では切替完了信号を受信した制御部13は電波送信部15に対して、電波送信停止信号を送出する。
電波送信停止信号を受信した電波送信部15は直ちに電波の送信を停止する。
伝送装置B2側においても、同様に電波の送信を停止する。
【0020】
優先使用する回線の復旧を検出するため、各回線状況検出部は、常に、優先使用する回線に対して優先回線監視用の信号を送信しておくことにより、当該回線の状況を監視しておく必要がある。
相手方からの当該信号の受信状況によって、優先使用する回線へ切替えるか否かを決定する。
なお、当該信号は状況が監視できるものであればその形式等は問わない。
【0021】
優先使用する回線に優先回線監視用の信号を常に送信しておくことは、当該回線の断の早期検出にも役立つ。
通信が無いときには、回線が使用不可能となっているのかどうかの検出は不可能である。
このような場合にも対応するため、適切な時間間隔で有線回線監視用の信号を送信しておくことが好ましい。
【0022】
図4及び図5は、回線切替の具体的な例を説明するフローチャートである。
【0023】
まず、前述したように、有線回線/無線回線のうち、優先使用する回線を選択(S100)し、通信を開始する。
優先回線での通信中(S101)、優先回線の回線状況検出部は回線状況を検出し優先回線が通信可能か否かの判断を行う(S102)。
優先回線が使用可能であれば優先回線を使用し通信を続ける。
優先回線が使用不可となった場合、優先回線の回線状況検出部は回線断を検出し(S103)、非優先回線を介して回線同期信号を送出する(S104)。
相手方からの回線同期信号を受信し、回線同期の確立を行う(S105)。
相手方からの回線同期信号が受信されない場合には一定時間ごとに再送する(S104)。
【0024】
回線同期が確立すると、非優先回線を介して切替同期信号を送出する(S106)。
相手方からの切替同期信号を受信する(S107)と、切替同期信号によって指定されたタイミングで制御部から回線切替部に対して切替制御信号を送出する(S108)。
相手方からの切替同期信号が受信されない場合には、切替同期信号を相手方に対して、一定時間ごとに再送する(S106)。
切替制御信号を受信した回線切替部は優先回線から非優先回線へ回線を切替える。切替えが完了する(S109)と、回線切替部は制御部に対して切替完了信号を送出する(S110)。
【0025】
これにより、非優先回線を用いてデータの通信を再開する(S111)。
また、これと同時に、優先回線の回線状況検出部は優先回線が復旧し、通信が可能となったか否かの判断を行う(S112)。
優先回線での通信が不可能な状況が続く場合、非優先回線を用いて通信を続ける(S111)。
一方、優先回線が復旧し、通信が可能となった場合、回線を優先回線に切替える。
非優先回線から優先回線への切替えから通信までのプロセス(S113〜S119)は、優先回線から非優先回線の切替えのとき(S106〜S110)と同じである。
優先回線への切替完了後、優先回線を用いて通信を再開する(S101)。
【0026】
各回線状況検出部による回線状況の検出には、例えば、受信レベルの変動や回線エラー率、伝送装置A1及び伝送装置B2から相手方の伝送装置に送出されるステータス情報の受信可否などの情報を用いる。
受信レベルや回線エラー率を用いて回線状況を検出する場合、通常の正常動作時に想定される値に対してある程度の余裕を持たせた閾値をあらかじめ設定しておき、受信レベルや回線エラー率がこの閾値を下回った場合に回線を切替える方法などがある。
【0027】
このように、本実施の形態によれば、優先使用する回線をあらかじめ設定し、回線の切替えを自動化することにより、使用している回線が断となった場合でも、能動的に他の回線に切替えることが可能である。
さらに断した回線が復旧すれば、自動で元の優先回線に戻すことが可能である。
また、極力電波を送出しないようにして、発見されにくくするような運用をしなければならない場合にも、有線回線を優先使用するように設定することで有効である。
また、極力電波を送出しないようにすることで省電力化も期待できる。
【0028】
上記の実施の形態では、2つの伝送装置間の有線回線及び無線回線からなる2つの回線の切替えに対してのみ説明したが、2つ以上の伝送装置間の有線回線と無線回線が混在した複数の回線の切替えに対しても実施することが可能である。
【0029】
また、図1〜図5に示す構成、使用する信号及びタイミングは、一例であり、2つ以上の伝送装置間の2つ以上の回線を状況に応じて自動で切替える構成であれば、適宜変更可能であり同様な効果を得ることができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態は、有線/無線どちらかの回線が通信不可能となる場合での適用例を示したが、他にも有線回線の敷設準備等の間に無線回線により即時に通信を確立した後、有線回線の準備が完了すると同時に有線回線に切替えるといった運用も可能である。
【0031】
以上、本実施の形態では、複数の有線と無線の通信回線を有し、それらの通信回線から1つを選択して通信を行う複数の伝送装置において、有線回線の状況を監視・検出し、また、回線の同期確立を行う有線回線状況検出部と、無線回線の状況を監視・検出し、また、回線の同期確立を行う無線回線状況検出部と、無線の電波送信・停止を行う電波送信部と、有線と無線の切替えを行う切替部と、それらを制御し、有線/無線の切替えを自動で行う制御部を備えた伝送装置を説明した。
【0032】
また、本実施の形態では、優先使用する回線を設定し、優先使用する回線が断となった場合他の回線に自動で切替え、また断した回線が復旧すれば自動で元の優先回線に切替え可能な伝送装置を説明した。
【0033】
最後に、本実施の形態に示した伝送装置1、2のハードウェア構成例について説明する。
図6は、本実施の形態に示す伝送装置1、2のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図6の構成は、あくまでも伝送装置1、2のハードウェア構成の一例を示すものであり、伝送装置1、2のハードウェア構成は図6に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
【0034】
図6において、伝送装置1、2は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、入力装置及び出力装置の一例である。
【0035】
通信ボード915は、図1に示すように無線回線と有線回線に接続されている。
【0036】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、を利用しながら実行する。
【0037】
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
【0038】
上記プログラム群923には、本実施の形態の説明において「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0039】
ファイル群924には、本実施の形態の説明において、「〜の判断」、「〜の検出」、「〜の比較」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
また、本実施の形態で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0040】
また、本実施の形態の説明において「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、本実施の形態の「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、本実施の形態の「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0041】
このように、本実施の形態に示す伝送装置1、2は、処理装置、記憶装置、入力装置た、出力装置を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施の形態1を説明するための概略構成図である。
【図2】実施の形態1の各信号等のタイミングを説明するための説明図である。
【図3】実施の形態1の各信号等のタイミングを説明するための説明図である。
【図4】実施の形態1の回線切替タイミングを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1の回線切替タイミングを示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1に示す伝送装置のハードウェア資源の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 伝送装置A、2 伝送装置B、3 無線回線、4 有線回線、5 上位装置A、6 上位装置B、11 無線回線状況検出部、12 有線回線状況検出部、13 制御部、14 回線切替部、15 電波送信部、16 空中線、17 優先回線指定情報記憶部、21 無線回線状況検出部、22 有線回線状況検出部、23 制御部、24 回線切替部、25 電波送信部、26 空中線、27 優先回線指定情報記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有線通信路及び無線通信路のいずれかを用いて通信を行う通信装置であって、
優先して通信に用いる優先通信路として前記有線通信路及び前記無線通信路のいずれかを指定する優先通信路指定情報を記憶する優先通信路指定情報記憶部と、
前記有線通信路及び前記無線通信路のうち前記優先通信路指定情報において指定されている優先通信路の状態を監視し、前記優先通信路の状態の変化を検出する通信路監視部と、
前記通信路監視部により前記優先通信路の状態の変化が検出された際に、通信に用いる通信路を前記優先通信路と非優先通信路との間で切替える通信路切替部とを有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信路切替部は、
前記優先通信路が通信に用いられている場合に、前記通信路監視部により前記優先通信路が正常状態から非正常状態に変化したことが検出された際に、通信に用いる通信路を前記優先通信路から前記非優先通信路に切替えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信路切替部は、
前記非優先通信路が通信に用いられている場合に、前記通信路監視部により前記優先通信路が非正常状態から正常状態に変化したことが検出された際に、通信に用いる通信路を前記非優先通信路から前記優先通信路に切替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記優先通信路指定情報記憶部は、
前記有線通信路及び前記無線通信路のいずれかを前記優先通信路として指定する優先通信路指定情報を記憶しており、
前記通信路監視部は、
前記優先通信路として指定した前記有線通信路及び前記無線通信路のいずれかの状態を監視し、前記有線通信路の状態の変化を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信装置は、
前記優先通信路が正常状態から非正常状態に変化したことが検出された場合に、通信に用いる通信路を前記優先通信路から前記非優先通信路に切替えるタイミングの同期を取るための切替同期信号を、前記非優先通信路を介して、通信相手の装置に送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通信装置。
【請求項6】
前記通信装置は、
前記優先通信路が非正常状態から正常状態に変化したことが検出された場合に、通信に用いる通信路を前記非優先通信路から前記優先通信路に切替えるタイミングの同期を取るための切替同期信号を、前記優先通信路を介して、通信相手の装置に送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−296293(P2009−296293A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−147708(P2008−147708)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】