遊技情報表示装置
【課題】目押しサービスを希望する遊技者に対して迅速、かつ、適切に対応するために有用な情報を提示できる遊技情報表示装置を提供すること。
【解決手段】スロットマシン5に付設される遊技情報表示装置1は、遊技者が従業員を呼び出すために操作する呼出ボタン162と、従業員を呼び出すための報知動作を開始する呼出ランプ165Aと、ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段104と、を備え、呼出ランプ165Aは、ボーナス役フラグ検知手段104がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で呼出動作を実行する。
【解決手段】スロットマシン5に付設される遊技情報表示装置1は、遊技者が従業員を呼び出すために操作する呼出ボタン162と、従業員を呼び出すための報知動作を開始する呼出ランプ165Aと、ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段104と、を備え、呼出ランプ165Aは、ボーナス役フラグ検知手段104がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で呼出動作を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに対応して設けられる遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ボーナス役の内部当選に応じてボーナス役フラグが成立したときに報知ランプを点灯させて従業員を呼び出すスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このようなスロットマシンによれば、ボーナス役フラグの成立を従業員等が速やかに把握でき、目押しが不得手な遊技者に代わってボーナス役に対応するボーナス図柄を目押しするサービス等を迅速に提供できる。
【0003】
しかしながら、上記従来の遊技場用表示システムでは、次のような問題がある。すなわち、自力でボーナス図柄を目押ししたいと考える遊技者にとっては、ボーナス役フラグが成立するたびにその都度、従業員が呼び出されることがかえって煩わしいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−10385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、目押しサービスを迅速、かつ、的確に提供するために有用な情報を提示する遊技情報表示装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
遊技価値が賭けられた状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、小役及びボーナス役を含む複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行し、内部当選役のフラグを成立させる内部抽選手段と、
前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作されたときに、内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により小役の入賞が発生したと判定されたときに、当該小役に対応する遊技価値を遊技者に付与する利益付与手段と、
前記入賞判定手段によりボーナス役の入賞が発生したと判定されたときに、少なくともいずれかの小役が内部当選役として決定される確率を高めたボーナス状態を発生するボーナス状態発生手段と、
前記内部抽選手段が成立させた小役のフラグを次のゲームが開始されるまでに消去する一方、ボーナス役のフラグであるボーナス役フラグについては当該ボーナス役の入賞が発生するまで次のゲームへ持ち越すフラグ制御手段と、を備えたスロットマシンに付設される遊技情報表示装置において、
遊技場の従業員を呼び出すために遊技者が操作する呼出操作手段と、
該呼出操作手段が操作されたときに従業員を呼び出すための呼出動作を開始する呼出報知手段と、
前記ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段と、を備え、
前記呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたときに、前記ボーナス役フラグ検知手段がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする遊技情報表示装置にある。
【0007】
本発明の遊技情報表示装置が備える呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたとき、前記ボーナス役フラグの成立が検知されているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行する。この遊技情報表示装置によれば、前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で呼出操作が行われたとき、非検知状態とは異なる態様で前記呼出動作を実行可能である。
【0008】
遊技場の従業員等は、前記呼出報知手段による呼出動作の態様に応じて、ボーナス役を入賞させるための目押しサービスの呼出であるか否かを直ちに認識できる。目押しサービスの呼出である場合には、従業員の中でも目押しが得意な従業員が対応することで、遊技者側のニーズに的確に対応できるようになる。また、目押しする際に使用するメダルを予め準備した上で対応できるようになるので、極めて迅速に目押しサービスを実施できるようになる。
一方、本発明の遊技情報表示装置は、ボーナス役が内部当選しても前記呼出操作手段が操作されなければ、従業員を呼び出すことがない。目押ししたいと考える遊技者にとっては無用となる目押しサービスの呼出を未然に回避でき、煩わしさを感じさせるおそれがない。
【0009】
以上のように、本発明の遊技情報表示装置は、目押しサービスを希望する遊技者に対して迅速、かつ、的確にサービスを提供するために有用な情報を提示できる優れた表示装置である。
【0010】
本発明の遊技情報表示装置を組み合わせるスロットマシンは、メダルやコイン等の遊技媒体を遊技価値として使用するスロットマシンでも良いが、遊技媒体を使用しない、いわゆる完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。さらに、遊技媒体を使用するスロットマシンの場合であれば、パチンコ玉を遊技媒体として使用するパロット(R)であっても良い。
【0011】
また、前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で前記呼出報知手段が呼出動作を実行した当選呼出回数を計数する計数手段を備え、
前記呼出報知手段は、前記計数手段により計数された当選呼出回数に応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することが好ましい。
この場合には、遊技場の従業員等が前記呼出動作の態様によって前記当選呼出回数の度合いを把握できるようになる。例えば、その当選呼出回数の多寡に応じて、対応する優先順位を決定する等の運用が可能となる。
【0012】
また、前記計数手段により計数された当選呼出回数が予め設定された回数に達したときに、遊技者に対して自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を備えていることが好ましい。
この場合には、遊技者の自力の目押しを促すことができる。自力の目押しを試みる遊技者が増えれば、遊技場の従業員等の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例における、遊技場用表示システムの構成を示すブロック図。
【図2】実施例における、スロットマシンの外観を示す正面図。
【図3】実施例における、入賞ラインが設定された図柄表示窓の正面図。
【図4】実施例における、リールの外周に配置された図柄の配列を展開して示す展開図。
【図5】実施例における、スロットマシンの役、入賞図柄、利益を示す説明図。
【図6】実施例における、スロットマシンの電気的な構成を示すブロック図。
【図7】実施例における、遊技情報表示装置を示す正面図。
【図8】実施例における、遊技情報表示装置の電気的な構成を示すブロック図。
【図9】実施例における、通常画面を示す正面図。
【図10】実施例における、目押しサービス呼出画面を示す正面図。
【図11】実施例における、呼出処理の流れを示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例)
本例は、従業員等の呼出機能を備えていると共に、スロットマシン5に対応して設けられる遊技情報表示装置1に関する例である。この内容について、図1〜図11を用いて説明する。
【0015】
本例の遊技情報表示装置1(以下、表示装置1という。)は、貸出用のメダル(遊技価値をなす遊技媒体)を払い出す貸出装置38と共に各スロットマシン5に対応して個別に設けられている。遊技場では、表示装置1、貸出装置38、及びスロットマシン5の組合せが管理装置30により管理され、全体として遊技場管理システム3が形成されている。この遊技場管理システム3では、管理装置30のほか、中継端末としての機能を備えた表示装置1が通信ネットワーク300に接続されている。スロットマシン5及び貸出装置38は、表示装置1を介して通信可能な状態で通信ネットワーク300に接続されている。
【0016】
まず、本例のスロットマシン5について説明する。スロットマシン5は、図2のごとく外観的な構成を有している。スロットマシン5の前面部分は、略矩形状の図柄表示窓51を略中央に設けた前面枠体50によって形成されている。前面枠体50は、向かって左側に設けられた図示しないヒンジを介して回動可能な状態で台枠に固定されている。
【0017】
前面枠体50では、図柄表示窓51の上側に、液晶表示部638、左右一対のスピーカ59及び装飾ランプ部636が配置されている。図柄表示窓51の下側には、スロットマシン5の基部をなすベース部500が形成されている。図柄表示窓51の右側には、メダルの付与数を表示する付与数表示部551、及びクレジット数を表示するクレジット表示部552が配置され、左側には、ボーナス役の内部当選を告知する告知ランプ637が配置されている。
【0018】
ベース部500は、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓51に相対して張り出すように形成されている。ベース部500は、図柄表示窓51に隣り合う上端部に棚面状の操作面54を有し、下端部にメダルの受け皿55を有し、操作面54の下側に隣接して操作パネル53を有している。
【0019】
操作面54には、クレジット機能によりクレジット(貯留)されたメダルを投入するためのベットボタン64と、クレジットされたメダルを払い出させるための精算ボタン65と、メダルを直接投入するためのメダル投入口630と、が配置されている。操作パネル53には、リール52の図柄変動を開始させるためのスタートレバー(ゲーム開始操作手段)62、図柄変動を停止させるためのストップボタン(停止操作手段)61が配置されている。本例のスロットマシン5では、ベットボタン64の操作あるいはメダル投入口630へのメダル投入に応じて規定数のメダルがゲームに賭けられたときにゲームの開始が許可される。
【0020】
図柄表示窓51は、図3のごとく、図柄表示領域510L、C、Rを含む表示窓である。各図柄表示領域510L、C、Rは、いずれも3図柄分の図柄表示領域である。図柄表示窓51全体では、3行3列よりなる2次元マトリクス状に配置された9図柄分の図柄表示領域が形成されている。2次元マトリクス状に9個の図柄525が配置される図柄表示領域においては、入賞の対象となる入賞図柄の並び方向である入賞ライン511〜515が設定されている。
【0021】
各図柄表示領域510L、C、Rの裏側には、図2のごとく、リール52L、C、Rがそれぞれ配置されている。リール52L、C、Rは、図4のごとく、円柱形状の外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄525が配置された回転式のリールである。リール52L、C、Rにそれぞれ個別に対応するストップボタン61として、左ストップボタン61L、中ストップボタン61C、右ストップボタン61Rが設けられている。
液晶表示部638は、液晶ディスプレイよりなる。液晶表示部638は、遊技を演出するための各種の演出画面等を表示可能である。
【0022】
告知ランプ637は、ボーナス役が内部当選したときに成立するボーナス役フラグの持越し状態を告知するランプである。告知ランプ637は、ボーナス役が内部当選役として決定されたゲームでそのボーナス役が入賞せずボーナス役フラグが持ち越されたときに発光し、その旨を告知する。前面枠体50の回動に応じて開放されるスロットマシン5の内部では、前面枠体50の告知ランプ637に対応する位置に図示しないLED灯が配設されている。本例では、このLED灯の発光を検知可能なように前面枠体50の内側に光センサ18(図7を参照して後述する。)が取り付けられている。
【0023】
本例のスロットマシン5では、図5のごとく、ボーナス役(BB役、RB役)、4種類の小役のほか、リプレイ役が設定されている。同図では、各役の名称を左列に、各役に対応する図柄の組合せである入賞図柄を中列に、入賞に応じて遊技者に付与される利益を右列に、それぞれ示してある。利益としては、同図中「利益」欄の左側に示す通常状態下の利益と、同右側に示すボーナス状態下の利益と、がある。
【0024】
スロットマシン5の電気的な構成は、図6に示す通りである。スロットマシン5の全体動作を制御する制御部58に対しては、既出の構成のほか、メダル投入口630(図2)から投入されたメダルを検知する投入メダル検知部63、リール52と共に図柄変動表示手段520を構成するリール駆動部521、リール52の回転位置を検知する基準位置検知部632、メダルを受け皿55に払い出すメダル払出部633、付与数表示部551やクレジット表示部552(図2)を含む各種表示部634、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定するための設定値操作部68、スピーカ59を制御する音声出力部639、各種の信号を出力する信号出力部635等が電気的に接続されている。
【0025】
リール駆動部521は、ステップ単位で制御可能なステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール52を回転駆動する駆動部である。
基準位置検知部632は、各リール52L、C、Rについて基準位置片の通過を検知する毎に検知信号を出力する検知部である。
設定値操作部68は、設定キー680を利用して、ボーナス役及び小役の内部当選確率が異なる6段階の設定値を変更するための操作部である。
【0026】
制御部58は、図6のごとく、CPU581と、メモリ手段であるROM583・RAM584と、入出力インターフェースとしてのI/O部582と、内部当選役抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部585と、乱数を発生する乱数発生部586と、を有している。制御部58は、内部当選役を抽選する内部抽選手段71、内部当選役に対応する内部当選フラグ(フラグ)を制御するフラグ制御手段710、リール52を制御する表示制御手段72、入賞図柄を判定する入賞判定手段73、入賞に応じてメダルを付与する利益付与手段74、ボーナス状態発生手段75としての各機能を実現する。
【0027】
ROM583は、内部当選役の抽選に用いる内部当選役抽選テーブル(図示略)、リール52の停止制御に用いるリール制御テーブル(図示略)を記憶している。
リール制御テーブルは、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたデータテーブルである。
【0028】
内部当選役抽選テーブルは、0〜65535の内部当選役抽選用の乱数のうち、各役の当選乱数の範囲が規定されたデータテーブルである。内部当選役抽選テーブルとしては、通常状態に適用されるテーブル、ボーナス状態に適用されるテーブルがある。通常状態用の内部当選役抽選テーブルは、1〜6の設定値毎に用意されている。また、ボーナス状態用の内部当選役抽選テーブルでは、いずれかの小役が内部当選する確率が100%近くになるように当選乱数が規定されている。一方、ボーナス役、リプレイ役の当選乱数が未設定となっており、これにより、ボーナス状態の発生中では、ボーナス役及びリプレイ役が内部抽選対象から除外される。
【0029】
図6に示す乱数抽出部585は、乱数発生部586が発生する乱数(0〜65535)の中から内部当選役抽選用の乱数を抽出する。
制御部58は、内部当選役抽選テーブルに規定された各役の当選乱数に対して内部当選役抽選用の乱数を照合することにより内部抽選を実行し、内部当選役を決定する。内部当選役が決定された場合には、その内部当選役に対応する内部当選フラグを成立させる。内部抽選では、前記内部当選役抽選テーブルのうちの何れかが、遊技状態及び設定値に応じて選択的に利用される。
【0030】
ボーナス役以外の他の役の内部当選フラグについては、その内部当選フラグが初めて成立したゲームで入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでにオフ状態(ゼロ)にリセットされる。したがって、ボーナス役以外の各役が内部当選したゲームで入賞しなかった場合、全て取りこぼしとなる。一方、ボーナス役の内部当選フラグであるボーナス役フラグについては、内部当選フラグの成立状態が入賞するまで順次、次回のゲームに持ち越され、入賞に応じてオフ状態にリセットされる。
【0031】
制御部58は、ゲームの開始が許可された状態でスタートレバー62が操作されたときにリール52の図柄変動を開始し、ストップボタン61の操作に応じてリール52の図柄変動を停止させる。制御部58は、リール駆動部521を構成するステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。ステッピングモータの回転中、制御部58は、リール駆動部521に入力した制御パルス数、すなわちステッピングモータが回転したステップ数をカウントしている。このステップ数のカウンタ値は、各リール52の基準位置片の検知信号の取り込み毎にゼロリセットされ、直近の検知信号の後に生じたステップ数となる。
【0032】
制御部58は、リール52を停止させるに当たって、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実行する。本例では、引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。引込制御では、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたリール制御テーブルに対してストップボタン61が操作された時のステップ数が照合され、停止位置が決定される。引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄があれば、その図柄が停止位置として決定される。
【0033】
制御部58は、リール52が停止した後、対応するステッピングモータ(リール駆動部521)のステップ数に基づいて入賞ライン511〜515上に停止した図柄525の種類を求める。全てのリール52が停止した後、3基のリール52L、C、Rを横断するように設定された入賞ライン511〜515(図3参照。)上に停止した図柄の組合せが所定の入賞図柄であるか否かに応じて入賞役を判定する。
【0034】
制御部58は、入賞役に対応する数のメダル(遊技価値をなす遊技媒体)を付与する。例えば、15枚役が入賞役である場合には15枚のメダルを付与する(図5参照。)。但し、ボーナス状態では、全ての小役についてメダルの付与枚数が15枚となっている。
【0035】
制御部58は、ボーナス役の入賞に応じてボーナス状態を発生させると共に、所定の終了条件の成立に応じてボーナス状態を終了させる。ボーナス状態としては、BB役の入賞に応じたBB状態と、RB役の入賞に応じたRB状態がある。BB状態の終了条件は、付与したメダルが360枚を超過したことであり、RB状態の終了条件は、付与したメダルが120枚を超過したことである。
【0036】
以上のように構成されたスロットマシン5が、信号出力部635(図6)を介して表示装置1に向けて外部出力する信号としては、少なくとも以下の各信号がある。
(1)セーフ信号:入賞に応じてメダルが1枚付与される毎に出力される信号。
(2)アウト信号:ゲームに使用されたメダル数分、ゲームの開始に応じて連続的に出力される信号。
(3)RB信号:RB状態の発生中に出力される信号。
(4)BB信号:BB状態の発生中に出力される信号。
【0037】
さらに、本例のスロットマシン5は、告知ランプ637(図2)が発光することによりボーナス役フラグが成立した旨を告知する。この告知ランプ637の発光は、表示装置1により検知されるようになっている。告知ランプ637の発光が開始されるタイミングは、ボーナス役が内部当選したゲームでそのボーナス役が入賞しなかったときである。つまり、告知ランプ637は、ボーナス役フラグが次のゲームへ持ち越されることが確定したときに発光する。ボーナス役が内部当選したゲームでボーナス役が直ちに入賞した場合には、告知ランプ637による告知が行われることなくボーナス状態が発生する。
【0038】
次に、表示装置1について説明する。表示装置1は、図1及び図7のごとく、スロットマシン5の上側のスペースに配設される横長の装置である。表示装置1の正面では、液晶ディスプレイよりなる情報表示部15を中心として、左右両側にランプ部165が配置されている。情報表示部15の下側には、向かって左側から順番に、データ切換ボタン161及び呼出ボタン(呼出操作手段)162が配置されている。なお、表示装置1は、スロットマシン5に対応して個別に設置されていれば良く、その設置場所は本例に限定されない。例えば、スロットマシン5の側方や前方であってもよい。
【0039】
情報表示部15は、対応するスロットマシン5の各種の遊技データを表示する表示手段としての機能を備えている。
ランプ部165は、呼出報知手段106(図8)を構成する呼出ランプ165A、及びボーナス状態の発生中に点灯するボーナスランプ165Bにより構成されている。
データ切換ボタン161は、情報表示部15に表示させる遊技データを切り換えるための操作ボタンである。
【0040】
呼出ボタン162は、押し込まれた位置を保持しないラッチレスの押込み操作ボタンである。呼出ボタン162は、押込み操作毎にオン状態とオフ状態とが交互に切り換わる。オフ状態の呼出ボタン162が押込み操作されるとオン状態に切り換わり、オン状態の呼出ボタン162が押込み操作されるとオフ状態に切り換わる。呼出ボタン162がオフ状態からオン状態に切り換わったとき、遊技場の従業員等を呼び出すための呼出表示(呼出動作)が呼出ランプ165Aにより実行される。
【0041】
表示装置1の内部には、図8のごとく、各種の演算処理を実行するCPU11、ROM121・RAM122を含む記憶部12、各種信号あるいは情報の入出力を行うI/O部13を含む制御部100が収容されている。
【0042】
表示装置1は、I/O部13の外部端子である信号入力端子130等を介してスロットマシン5に接続されている。なお、信号入力端子130を介してスロットマシン5側から取り込む信号としては、上記のごとく、セーフ信号、アウト信号、BB信号、RB信号等がある。
さらに、本例の表示装置1では、告知ランプ637の発光を検知するようにスロットマシン5の内部に取り付けられた光センサ18から延設された信号線180が信号入力端子130に電気的に接続されている。光センサ18は、告知ランプ637の発光を検知したとき、検知信号を出力する。
【0043】
記憶部12は、スロットマシン5の遊技データを記憶する遊技データ記憶手段102としての機能を備えている。記憶部12が記憶する遊技データとしては、下記の(1)〜(7)の各データがある。
【0044】
(1)只今ゲーム数:直近のボーナス状態が終了してからの消化ゲーム数。
(2)累計ゲーム数:通常状態下で実行された累計ゲーム数。
(3)本日BB回数:BB状態の発生回数。
(4)本日RB回数:RB状態の発生回数。
(5)連チャン回数:前回のボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生した回数。
(6)連チャン突入回数:100ゲーム以内の通常状態を挟んでボーナス状態が連続的に発生する連チャン状態へ突入した回数。
(7)差枚数:遊技者が獲得したメダル数(付与数−賭け数)の当日の累計。
【0045】
制御部100は、図8のごとく、上記(1)〜(7)の各遊技データを生成する遊技データ生成手段101、情報表示部15の表示を制御する表示制御手段103、ボーナス役フラグの成立を検知するボーナス役フラグ検知手段104、ボーナス状態を検知するボーナス状態判定手段105、呼出表示を実行する呼出報知手段106としての機能を備えている。
【0046】
制御部100は、光センサ18の検知信号を入力したときに、スロットマシン5でボーナス役フラグが成立したことを検知する。また、スロットマシン5が外部出力するBB信号又はRB信号を受信したとき、スロットマシン5がBB状態又はRB状態である旨を判定する。
【0047】
制御部100は、呼出ボタン162が押込み操作されてオフ状態からオン状態に切り換わったとき、呼出ランプ165Aによる呼出表示を開始させる。呼出表示の点灯パターンとしては、目押しサービス用点灯パターンと、通常サービス用点灯パターンと、がある。目押しサービス用点灯パターンは、1秒間隔で点滅する点灯パターンである。通常サービス用点灯パターンは、常時点灯の点灯パターンである。
【0048】
制御部100は、呼出ボタン162が操作されたとき、ボーナス役フラグの成立が検知されているか否かを判断する。ボーナス役フラグの成立が検知されていれば目押しサービス用点灯パターンによる呼出表示を実行し、検知されていなければ通常サービス用点灯パターンによる呼出表示を実行する。
【0049】
制御部100は、以下に説明する方法で上記(1)〜(7)の各遊技データを生成する。
(1)只今ゲーム数:直近のボーナス状態が終了したときにゼロスタートで計数開始し、アウト信号を3回連続的に受信してゲームスタートを検知する毎に1ゲームずつ加算する。
(2)累計ゲーム数:通常状態においてアウト信号を3回連続的に受信したときにゲームスタートを検知し、検知する毎に1ゲームずつ加算する。
(3)本日BB回数:BB状態が判定される毎に1回ずつ加算する。
(4)本日RB回数:RB状態が判定される毎に1回ずつ加算する。
(5)連チャン回数:前回のボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生する毎に1回ずつ加算する。
(6)連チャン突入回数:前回のボーナス状態が終了してから100ゲームを超えて発生したボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生して新たな連チャン状態に突入したときに1回ずつ加算する。
(7)差枚数:セーフ信号の受信に応じて1枚ずつ加算し、アウト信号の受信に応じて1枚ずつ減算する。
【0050】
制御部100は、データ切換ボタン161の操作に応じて、情報表示部15が表示する遊技データを切り換える。情報表示部15には、スロットマシン5が非ボーナス状態のときに表示される図9の通常画面21、ボーナス役フラグの成立が検知されたときに表示される図10の目押しサービス呼出画面23が表示される。
【0051】
通常画面21は、図9のごとく、遊技データを表示するデータ表示エリア211とグラフ表示エリア212とが配置された画面である。データ表示エリア211には、只今ゲーム数及び累計ゲーム数を表示するゲーム数表示欄211A、本日BB回数及び本日RB回数を表示するボーナス回数表示欄211B、連チャン回数及び連チャン突入回数を表示する連チャン表示欄211Cが配置されている。グラフ表示エリア212には、投入枚数(横軸)に対する差枚数(縦軸)の変動が折れ線グラフで表示される。同図の通常画面21は、連チャン状態へ6回突入し、連チャン状態下でボーナス状態が20回発生している状況での表示例である。
【0052】
目押しサービス呼出画面23は、図10のごとく、通常画面21に対して、目押しサービスの呼出中である旨を表示する呼出サービス表示欄230がポップアップ表示された画面である。この目押しサービス呼出画面23は、その後、呼出ボタン162の再操作に応じてオフ状態に切り換えられたときに表示終了される。
【0053】
以上のように構成された本例の表示装置1の動作について、図11を参照して説明する。図11は、呼出ボタン162の操作に応じて実行される呼出処理の流れを示すフロー図である。
呼出処理では、まず、呼出ボタン162がオフ状態からオン状態に変化したか否かが判断される(S101)。呼出ボタン162がオン状態へ変化した場合には(S101:YES)、光センサ18の検知信号の入力状態であるか否かが判断される(S102)。光センサ18の検知信号の入力状態であり、ボーナス役フラグの成立が検知されている状態であれば(S102:YES)、前記目押しサービス用点灯パターンによる目押し呼出表示が開始される(S113)。また、このとき、図10の目押しサービス呼出画面23の表示が開始される。
【0054】
ステップS102において光センサ18による検知状態ではなく、ボーナス役フラグの成立が検知されていない状態である場合には(S102:NO)、前記通常サービス用点灯パターンによる通常呼出表示が開始される(S103)。その後、呼出ボタン162がオフ状態に切り換えられたとき(S104:YES)、呼出表示が終了される(S105)。
【0055】
以上のように構成された本例の表示装置1によれば、呼出ボタン162が操作されたとき、スロットマシン5でボーナス役フラグが成立しているか否かに応じて異なる点灯パターンで呼出表示を実行できる。遊技場の従業員等は、目押しサービス用点灯パターンによる呼出表示が実行された際、ボーナス役を入賞させるための目押しサービスの呼出であることを直ちに認識できる。目押しサービスの呼出である場合には、従業員の中でも目押しが得意な従業員が対応することで、遊技者側のニーズに的確に対応できるようになる。また、目押しする際に使用するメダルを予め準備した上で対応すれば、極めて迅速に目押しサービスを提供できるようになる。
【0056】
このように、本例の遊技情報表示装置1は、目押しサービスを希望する遊技者に対して迅速、かつ、適切に対応するために有用な情報を提示する優れた表示装置である。
【0057】
なお、本例の構成に代えて、以下の構成を採用することもできる。
目押しサービスの呼出回数(当選呼出回数)を計数する計数手段を設けることも良い。目押しサービスの呼出回数が所定数を超えたとき、呼出ランプの点灯パターンを変化させても良い。遊技場の従業員等が、呼出ランプの点灯パターンに基づいて目押しサービスの呼出回数の度合いを把握できるようになる。目押しサービスの呼出回数が多い遊技者に対しては、対応する優先順位を下げる等の運用が可能になる。
【0058】
さらに、自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を設けることも良い。例えば、目押しサービスの呼出回数が所定数を超えたときに上記のようなメッセージを表示すれば、遊技者に自力の目押しを促すことができる。メッセージに応じて目押しサービスの呼出をキャンセルし、自力でボーナス役を入賞させた遊技者に対して、何らかの特典を付与することも良い。特典を付与すれば、自力の目押しを遊技者に動機付けでき、目押しを試みる遊技者を増やすことができる。特典としては、例えば、特定景品と交換する権利を付与する、あるいは次回来店時に他の遊技客よりも優先的に入場できる権利を付与する等、様々な種類の特典を採用することができる。自力で目押しする遊技者が多くなれば、従業員の負担を軽減できる。
【0059】
本例の表示装置1は、スロットマシン5が備える告知ランプ637の点灯に応じてボーナス役フラグの成立を検知している。スロットマシン5がボーナス役フラグの成立を表す当選信号を外部出力する場合であれば、表示装置1から光センサ18を省略することも可能である。
本例では、呼出表示について、点滅と常時点灯との2つの点灯パターンを設定している。点滅の時間的な間隔や点灯時間の長さ等を変更することで点灯パターンにバリエーションを持たせることも良い。さらに、点灯色が異なる点灯パターンを設定しても良い。
本例の表示装置1は、スロットマシン5とは別体で構成されているが、スロットマシンに組み込んで一体的に設けることも良い。
【0060】
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
【符号の説明】
【0061】
1…遊技情報表示装置(表示装置)、101…遊技データ生成手段、102…遊技データ記憶手段、103…表示制御手段、104…ボーナス役フラグ検知手段、105…ボーナス状態判定手段、106…呼出報知手段、15…情報表示部、162…呼出ボタン(呼出操作手段)、165A…呼出ランプ、18…光センサ、21…通常画面、23…目押しサービス呼出画面、3…遊技場管理システム、30…管理装置、38…貸出装置、5…スロットマシン、520…図柄変動表示手段、61…ストップボタン(停止操作手段)、62…スタートレバー(ゲーム開始操作手段)、635…信号出力部、637…告知ランプ、71…内部抽選手段、710…フラグ制御手段、72…表示制御手段、73…入賞判定手段、74…利益付与手段、75…ボーナス状態発生手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに対応して設けられる遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ボーナス役の内部当選に応じてボーナス役フラグが成立したときに報知ランプを点灯させて従業員を呼び出すスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このようなスロットマシンによれば、ボーナス役フラグの成立を従業員等が速やかに把握でき、目押しが不得手な遊技者に代わってボーナス役に対応するボーナス図柄を目押しするサービス等を迅速に提供できる。
【0003】
しかしながら、上記従来の遊技場用表示システムでは、次のような問題がある。すなわち、自力でボーナス図柄を目押ししたいと考える遊技者にとっては、ボーナス役フラグが成立するたびにその都度、従業員が呼び出されることがかえって煩わしいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−10385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、目押しサービスを迅速、かつ、的確に提供するために有用な情報を提示する遊技情報表示装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
遊技価値が賭けられた状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、小役及びボーナス役を含む複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行し、内部当選役のフラグを成立させる内部抽選手段と、
前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作されたときに、内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により小役の入賞が発生したと判定されたときに、当該小役に対応する遊技価値を遊技者に付与する利益付与手段と、
前記入賞判定手段によりボーナス役の入賞が発生したと判定されたときに、少なくともいずれかの小役が内部当選役として決定される確率を高めたボーナス状態を発生するボーナス状態発生手段と、
前記内部抽選手段が成立させた小役のフラグを次のゲームが開始されるまでに消去する一方、ボーナス役のフラグであるボーナス役フラグについては当該ボーナス役の入賞が発生するまで次のゲームへ持ち越すフラグ制御手段と、を備えたスロットマシンに付設される遊技情報表示装置において、
遊技場の従業員を呼び出すために遊技者が操作する呼出操作手段と、
該呼出操作手段が操作されたときに従業員を呼び出すための呼出動作を開始する呼出報知手段と、
前記ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段と、を備え、
前記呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたときに、前記ボーナス役フラグ検知手段がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする遊技情報表示装置にある。
【0007】
本発明の遊技情報表示装置が備える呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたとき、前記ボーナス役フラグの成立が検知されているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行する。この遊技情報表示装置によれば、前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で呼出操作が行われたとき、非検知状態とは異なる態様で前記呼出動作を実行可能である。
【0008】
遊技場の従業員等は、前記呼出報知手段による呼出動作の態様に応じて、ボーナス役を入賞させるための目押しサービスの呼出であるか否かを直ちに認識できる。目押しサービスの呼出である場合には、従業員の中でも目押しが得意な従業員が対応することで、遊技者側のニーズに的確に対応できるようになる。また、目押しする際に使用するメダルを予め準備した上で対応できるようになるので、極めて迅速に目押しサービスを実施できるようになる。
一方、本発明の遊技情報表示装置は、ボーナス役が内部当選しても前記呼出操作手段が操作されなければ、従業員を呼び出すことがない。目押ししたいと考える遊技者にとっては無用となる目押しサービスの呼出を未然に回避でき、煩わしさを感じさせるおそれがない。
【0009】
以上のように、本発明の遊技情報表示装置は、目押しサービスを希望する遊技者に対して迅速、かつ、的確にサービスを提供するために有用な情報を提示できる優れた表示装置である。
【0010】
本発明の遊技情報表示装置を組み合わせるスロットマシンは、メダルやコイン等の遊技媒体を遊技価値として使用するスロットマシンでも良いが、遊技媒体を使用しない、いわゆる完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。さらに、遊技媒体を使用するスロットマシンの場合であれば、パチンコ玉を遊技媒体として使用するパロット(R)であっても良い。
【0011】
また、前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で前記呼出報知手段が呼出動作を実行した当選呼出回数を計数する計数手段を備え、
前記呼出報知手段は、前記計数手段により計数された当選呼出回数に応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することが好ましい。
この場合には、遊技場の従業員等が前記呼出動作の態様によって前記当選呼出回数の度合いを把握できるようになる。例えば、その当選呼出回数の多寡に応じて、対応する優先順位を決定する等の運用が可能となる。
【0012】
また、前記計数手段により計数された当選呼出回数が予め設定された回数に達したときに、遊技者に対して自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を備えていることが好ましい。
この場合には、遊技者の自力の目押しを促すことができる。自力の目押しを試みる遊技者が増えれば、遊技場の従業員等の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例における、遊技場用表示システムの構成を示すブロック図。
【図2】実施例における、スロットマシンの外観を示す正面図。
【図3】実施例における、入賞ラインが設定された図柄表示窓の正面図。
【図4】実施例における、リールの外周に配置された図柄の配列を展開して示す展開図。
【図5】実施例における、スロットマシンの役、入賞図柄、利益を示す説明図。
【図6】実施例における、スロットマシンの電気的な構成を示すブロック図。
【図7】実施例における、遊技情報表示装置を示す正面図。
【図8】実施例における、遊技情報表示装置の電気的な構成を示すブロック図。
【図9】実施例における、通常画面を示す正面図。
【図10】実施例における、目押しサービス呼出画面を示す正面図。
【図11】実施例における、呼出処理の流れを示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例)
本例は、従業員等の呼出機能を備えていると共に、スロットマシン5に対応して設けられる遊技情報表示装置1に関する例である。この内容について、図1〜図11を用いて説明する。
【0015】
本例の遊技情報表示装置1(以下、表示装置1という。)は、貸出用のメダル(遊技価値をなす遊技媒体)を払い出す貸出装置38と共に各スロットマシン5に対応して個別に設けられている。遊技場では、表示装置1、貸出装置38、及びスロットマシン5の組合せが管理装置30により管理され、全体として遊技場管理システム3が形成されている。この遊技場管理システム3では、管理装置30のほか、中継端末としての機能を備えた表示装置1が通信ネットワーク300に接続されている。スロットマシン5及び貸出装置38は、表示装置1を介して通信可能な状態で通信ネットワーク300に接続されている。
【0016】
まず、本例のスロットマシン5について説明する。スロットマシン5は、図2のごとく外観的な構成を有している。スロットマシン5の前面部分は、略矩形状の図柄表示窓51を略中央に設けた前面枠体50によって形成されている。前面枠体50は、向かって左側に設けられた図示しないヒンジを介して回動可能な状態で台枠に固定されている。
【0017】
前面枠体50では、図柄表示窓51の上側に、液晶表示部638、左右一対のスピーカ59及び装飾ランプ部636が配置されている。図柄表示窓51の下側には、スロットマシン5の基部をなすベース部500が形成されている。図柄表示窓51の右側には、メダルの付与数を表示する付与数表示部551、及びクレジット数を表示するクレジット表示部552が配置され、左側には、ボーナス役の内部当選を告知する告知ランプ637が配置されている。
【0018】
ベース部500は、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓51に相対して張り出すように形成されている。ベース部500は、図柄表示窓51に隣り合う上端部に棚面状の操作面54を有し、下端部にメダルの受け皿55を有し、操作面54の下側に隣接して操作パネル53を有している。
【0019】
操作面54には、クレジット機能によりクレジット(貯留)されたメダルを投入するためのベットボタン64と、クレジットされたメダルを払い出させるための精算ボタン65と、メダルを直接投入するためのメダル投入口630と、が配置されている。操作パネル53には、リール52の図柄変動を開始させるためのスタートレバー(ゲーム開始操作手段)62、図柄変動を停止させるためのストップボタン(停止操作手段)61が配置されている。本例のスロットマシン5では、ベットボタン64の操作あるいはメダル投入口630へのメダル投入に応じて規定数のメダルがゲームに賭けられたときにゲームの開始が許可される。
【0020】
図柄表示窓51は、図3のごとく、図柄表示領域510L、C、Rを含む表示窓である。各図柄表示領域510L、C、Rは、いずれも3図柄分の図柄表示領域である。図柄表示窓51全体では、3行3列よりなる2次元マトリクス状に配置された9図柄分の図柄表示領域が形成されている。2次元マトリクス状に9個の図柄525が配置される図柄表示領域においては、入賞の対象となる入賞図柄の並び方向である入賞ライン511〜515が設定されている。
【0021】
各図柄表示領域510L、C、Rの裏側には、図2のごとく、リール52L、C、Rがそれぞれ配置されている。リール52L、C、Rは、図4のごとく、円柱形状の外周面に略一定の間隔を空けて21個の図柄525が配置された回転式のリールである。リール52L、C、Rにそれぞれ個別に対応するストップボタン61として、左ストップボタン61L、中ストップボタン61C、右ストップボタン61Rが設けられている。
液晶表示部638は、液晶ディスプレイよりなる。液晶表示部638は、遊技を演出するための各種の演出画面等を表示可能である。
【0022】
告知ランプ637は、ボーナス役が内部当選したときに成立するボーナス役フラグの持越し状態を告知するランプである。告知ランプ637は、ボーナス役が内部当選役として決定されたゲームでそのボーナス役が入賞せずボーナス役フラグが持ち越されたときに発光し、その旨を告知する。前面枠体50の回動に応じて開放されるスロットマシン5の内部では、前面枠体50の告知ランプ637に対応する位置に図示しないLED灯が配設されている。本例では、このLED灯の発光を検知可能なように前面枠体50の内側に光センサ18(図7を参照して後述する。)が取り付けられている。
【0023】
本例のスロットマシン5では、図5のごとく、ボーナス役(BB役、RB役)、4種類の小役のほか、リプレイ役が設定されている。同図では、各役の名称を左列に、各役に対応する図柄の組合せである入賞図柄を中列に、入賞に応じて遊技者に付与される利益を右列に、それぞれ示してある。利益としては、同図中「利益」欄の左側に示す通常状態下の利益と、同右側に示すボーナス状態下の利益と、がある。
【0024】
スロットマシン5の電気的な構成は、図6に示す通りである。スロットマシン5の全体動作を制御する制御部58に対しては、既出の構成のほか、メダル投入口630(図2)から投入されたメダルを検知する投入メダル検知部63、リール52と共に図柄変動表示手段520を構成するリール駆動部521、リール52の回転位置を検知する基準位置検知部632、メダルを受け皿55に払い出すメダル払出部633、付与数表示部551やクレジット表示部552(図2)を含む各種表示部634、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定するための設定値操作部68、スピーカ59を制御する音声出力部639、各種の信号を出力する信号出力部635等が電気的に接続されている。
【0025】
リール駆動部521は、ステップ単位で制御可能なステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール52を回転駆動する駆動部である。
基準位置検知部632は、各リール52L、C、Rについて基準位置片の通過を検知する毎に検知信号を出力する検知部である。
設定値操作部68は、設定キー680を利用して、ボーナス役及び小役の内部当選確率が異なる6段階の設定値を変更するための操作部である。
【0026】
制御部58は、図6のごとく、CPU581と、メモリ手段であるROM583・RAM584と、入出力インターフェースとしてのI/O部582と、内部当選役抽選用の乱数を抽出する乱数抽出部585と、乱数を発生する乱数発生部586と、を有している。制御部58は、内部当選役を抽選する内部抽選手段71、内部当選役に対応する内部当選フラグ(フラグ)を制御するフラグ制御手段710、リール52を制御する表示制御手段72、入賞図柄を判定する入賞判定手段73、入賞に応じてメダルを付与する利益付与手段74、ボーナス状態発生手段75としての各機能を実現する。
【0027】
ROM583は、内部当選役の抽選に用いる内部当選役抽選テーブル(図示略)、リール52の停止制御に用いるリール制御テーブル(図示略)を記憶している。
リール制御テーブルは、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたデータテーブルである。
【0028】
内部当選役抽選テーブルは、0〜65535の内部当選役抽選用の乱数のうち、各役の当選乱数の範囲が規定されたデータテーブルである。内部当選役抽選テーブルとしては、通常状態に適用されるテーブル、ボーナス状態に適用されるテーブルがある。通常状態用の内部当選役抽選テーブルは、1〜6の設定値毎に用意されている。また、ボーナス状態用の内部当選役抽選テーブルでは、いずれかの小役が内部当選する確率が100%近くになるように当選乱数が規定されている。一方、ボーナス役、リプレイ役の当選乱数が未設定となっており、これにより、ボーナス状態の発生中では、ボーナス役及びリプレイ役が内部抽選対象から除外される。
【0029】
図6に示す乱数抽出部585は、乱数発生部586が発生する乱数(0〜65535)の中から内部当選役抽選用の乱数を抽出する。
制御部58は、内部当選役抽選テーブルに規定された各役の当選乱数に対して内部当選役抽選用の乱数を照合することにより内部抽選を実行し、内部当選役を決定する。内部当選役が決定された場合には、その内部当選役に対応する内部当選フラグを成立させる。内部抽選では、前記内部当選役抽選テーブルのうちの何れかが、遊技状態及び設定値に応じて選択的に利用される。
【0030】
ボーナス役以外の他の役の内部当選フラグについては、その内部当選フラグが初めて成立したゲームで入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでにオフ状態(ゼロ)にリセットされる。したがって、ボーナス役以外の各役が内部当選したゲームで入賞しなかった場合、全て取りこぼしとなる。一方、ボーナス役の内部当選フラグであるボーナス役フラグについては、内部当選フラグの成立状態が入賞するまで順次、次回のゲームに持ち越され、入賞に応じてオフ状態にリセットされる。
【0031】
制御部58は、ゲームの開始が許可された状態でスタートレバー62が操作されたときにリール52の図柄変動を開始し、ストップボタン61の操作に応じてリール52の図柄変動を停止させる。制御部58は、リール駆動部521を構成するステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。ステッピングモータの回転中、制御部58は、リール駆動部521に入力した制御パルス数、すなわちステッピングモータが回転したステップ数をカウントしている。このステップ数のカウンタ値は、各リール52の基準位置片の検知信号の取り込み毎にゼロリセットされ、直近の検知信号の後に生じたステップ数となる。
【0032】
制御部58は、リール52を停止させるに当たって、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実行する。本例では、引込範囲として4図柄分に相当する範囲が設定されている。引込制御では、入賞ライン上に停止可能な停止位置が規定されたリール制御テーブルに対してストップボタン61が操作された時のステップ数が照合され、停止位置が決定される。引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄があれば、その図柄が停止位置として決定される。
【0033】
制御部58は、リール52が停止した後、対応するステッピングモータ(リール駆動部521)のステップ数に基づいて入賞ライン511〜515上に停止した図柄525の種類を求める。全てのリール52が停止した後、3基のリール52L、C、Rを横断するように設定された入賞ライン511〜515(図3参照。)上に停止した図柄の組合せが所定の入賞図柄であるか否かに応じて入賞役を判定する。
【0034】
制御部58は、入賞役に対応する数のメダル(遊技価値をなす遊技媒体)を付与する。例えば、15枚役が入賞役である場合には15枚のメダルを付与する(図5参照。)。但し、ボーナス状態では、全ての小役についてメダルの付与枚数が15枚となっている。
【0035】
制御部58は、ボーナス役の入賞に応じてボーナス状態を発生させると共に、所定の終了条件の成立に応じてボーナス状態を終了させる。ボーナス状態としては、BB役の入賞に応じたBB状態と、RB役の入賞に応じたRB状態がある。BB状態の終了条件は、付与したメダルが360枚を超過したことであり、RB状態の終了条件は、付与したメダルが120枚を超過したことである。
【0036】
以上のように構成されたスロットマシン5が、信号出力部635(図6)を介して表示装置1に向けて外部出力する信号としては、少なくとも以下の各信号がある。
(1)セーフ信号:入賞に応じてメダルが1枚付与される毎に出力される信号。
(2)アウト信号:ゲームに使用されたメダル数分、ゲームの開始に応じて連続的に出力される信号。
(3)RB信号:RB状態の発生中に出力される信号。
(4)BB信号:BB状態の発生中に出力される信号。
【0037】
さらに、本例のスロットマシン5は、告知ランプ637(図2)が発光することによりボーナス役フラグが成立した旨を告知する。この告知ランプ637の発光は、表示装置1により検知されるようになっている。告知ランプ637の発光が開始されるタイミングは、ボーナス役が内部当選したゲームでそのボーナス役が入賞しなかったときである。つまり、告知ランプ637は、ボーナス役フラグが次のゲームへ持ち越されることが確定したときに発光する。ボーナス役が内部当選したゲームでボーナス役が直ちに入賞した場合には、告知ランプ637による告知が行われることなくボーナス状態が発生する。
【0038】
次に、表示装置1について説明する。表示装置1は、図1及び図7のごとく、スロットマシン5の上側のスペースに配設される横長の装置である。表示装置1の正面では、液晶ディスプレイよりなる情報表示部15を中心として、左右両側にランプ部165が配置されている。情報表示部15の下側には、向かって左側から順番に、データ切換ボタン161及び呼出ボタン(呼出操作手段)162が配置されている。なお、表示装置1は、スロットマシン5に対応して個別に設置されていれば良く、その設置場所は本例に限定されない。例えば、スロットマシン5の側方や前方であってもよい。
【0039】
情報表示部15は、対応するスロットマシン5の各種の遊技データを表示する表示手段としての機能を備えている。
ランプ部165は、呼出報知手段106(図8)を構成する呼出ランプ165A、及びボーナス状態の発生中に点灯するボーナスランプ165Bにより構成されている。
データ切換ボタン161は、情報表示部15に表示させる遊技データを切り換えるための操作ボタンである。
【0040】
呼出ボタン162は、押し込まれた位置を保持しないラッチレスの押込み操作ボタンである。呼出ボタン162は、押込み操作毎にオン状態とオフ状態とが交互に切り換わる。オフ状態の呼出ボタン162が押込み操作されるとオン状態に切り換わり、オン状態の呼出ボタン162が押込み操作されるとオフ状態に切り換わる。呼出ボタン162がオフ状態からオン状態に切り換わったとき、遊技場の従業員等を呼び出すための呼出表示(呼出動作)が呼出ランプ165Aにより実行される。
【0041】
表示装置1の内部には、図8のごとく、各種の演算処理を実行するCPU11、ROM121・RAM122を含む記憶部12、各種信号あるいは情報の入出力を行うI/O部13を含む制御部100が収容されている。
【0042】
表示装置1は、I/O部13の外部端子である信号入力端子130等を介してスロットマシン5に接続されている。なお、信号入力端子130を介してスロットマシン5側から取り込む信号としては、上記のごとく、セーフ信号、アウト信号、BB信号、RB信号等がある。
さらに、本例の表示装置1では、告知ランプ637の発光を検知するようにスロットマシン5の内部に取り付けられた光センサ18から延設された信号線180が信号入力端子130に電気的に接続されている。光センサ18は、告知ランプ637の発光を検知したとき、検知信号を出力する。
【0043】
記憶部12は、スロットマシン5の遊技データを記憶する遊技データ記憶手段102としての機能を備えている。記憶部12が記憶する遊技データとしては、下記の(1)〜(7)の各データがある。
【0044】
(1)只今ゲーム数:直近のボーナス状態が終了してからの消化ゲーム数。
(2)累計ゲーム数:通常状態下で実行された累計ゲーム数。
(3)本日BB回数:BB状態の発生回数。
(4)本日RB回数:RB状態の発生回数。
(5)連チャン回数:前回のボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生した回数。
(6)連チャン突入回数:100ゲーム以内の通常状態を挟んでボーナス状態が連続的に発生する連チャン状態へ突入した回数。
(7)差枚数:遊技者が獲得したメダル数(付与数−賭け数)の当日の累計。
【0045】
制御部100は、図8のごとく、上記(1)〜(7)の各遊技データを生成する遊技データ生成手段101、情報表示部15の表示を制御する表示制御手段103、ボーナス役フラグの成立を検知するボーナス役フラグ検知手段104、ボーナス状態を検知するボーナス状態判定手段105、呼出表示を実行する呼出報知手段106としての機能を備えている。
【0046】
制御部100は、光センサ18の検知信号を入力したときに、スロットマシン5でボーナス役フラグが成立したことを検知する。また、スロットマシン5が外部出力するBB信号又はRB信号を受信したとき、スロットマシン5がBB状態又はRB状態である旨を判定する。
【0047】
制御部100は、呼出ボタン162が押込み操作されてオフ状態からオン状態に切り換わったとき、呼出ランプ165Aによる呼出表示を開始させる。呼出表示の点灯パターンとしては、目押しサービス用点灯パターンと、通常サービス用点灯パターンと、がある。目押しサービス用点灯パターンは、1秒間隔で点滅する点灯パターンである。通常サービス用点灯パターンは、常時点灯の点灯パターンである。
【0048】
制御部100は、呼出ボタン162が操作されたとき、ボーナス役フラグの成立が検知されているか否かを判断する。ボーナス役フラグの成立が検知されていれば目押しサービス用点灯パターンによる呼出表示を実行し、検知されていなければ通常サービス用点灯パターンによる呼出表示を実行する。
【0049】
制御部100は、以下に説明する方法で上記(1)〜(7)の各遊技データを生成する。
(1)只今ゲーム数:直近のボーナス状態が終了したときにゼロスタートで計数開始し、アウト信号を3回連続的に受信してゲームスタートを検知する毎に1ゲームずつ加算する。
(2)累計ゲーム数:通常状態においてアウト信号を3回連続的に受信したときにゲームスタートを検知し、検知する毎に1ゲームずつ加算する。
(3)本日BB回数:BB状態が判定される毎に1回ずつ加算する。
(4)本日RB回数:RB状態が判定される毎に1回ずつ加算する。
(5)連チャン回数:前回のボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生する毎に1回ずつ加算する。
(6)連チャン突入回数:前回のボーナス状態が終了してから100ゲームを超えて発生したボーナス状態の終了後、100ゲーム以内で再度ボーナス状態が発生して新たな連チャン状態に突入したときに1回ずつ加算する。
(7)差枚数:セーフ信号の受信に応じて1枚ずつ加算し、アウト信号の受信に応じて1枚ずつ減算する。
【0050】
制御部100は、データ切換ボタン161の操作に応じて、情報表示部15が表示する遊技データを切り換える。情報表示部15には、スロットマシン5が非ボーナス状態のときに表示される図9の通常画面21、ボーナス役フラグの成立が検知されたときに表示される図10の目押しサービス呼出画面23が表示される。
【0051】
通常画面21は、図9のごとく、遊技データを表示するデータ表示エリア211とグラフ表示エリア212とが配置された画面である。データ表示エリア211には、只今ゲーム数及び累計ゲーム数を表示するゲーム数表示欄211A、本日BB回数及び本日RB回数を表示するボーナス回数表示欄211B、連チャン回数及び連チャン突入回数を表示する連チャン表示欄211Cが配置されている。グラフ表示エリア212には、投入枚数(横軸)に対する差枚数(縦軸)の変動が折れ線グラフで表示される。同図の通常画面21は、連チャン状態へ6回突入し、連チャン状態下でボーナス状態が20回発生している状況での表示例である。
【0052】
目押しサービス呼出画面23は、図10のごとく、通常画面21に対して、目押しサービスの呼出中である旨を表示する呼出サービス表示欄230がポップアップ表示された画面である。この目押しサービス呼出画面23は、その後、呼出ボタン162の再操作に応じてオフ状態に切り換えられたときに表示終了される。
【0053】
以上のように構成された本例の表示装置1の動作について、図11を参照して説明する。図11は、呼出ボタン162の操作に応じて実行される呼出処理の流れを示すフロー図である。
呼出処理では、まず、呼出ボタン162がオフ状態からオン状態に変化したか否かが判断される(S101)。呼出ボタン162がオン状態へ変化した場合には(S101:YES)、光センサ18の検知信号の入力状態であるか否かが判断される(S102)。光センサ18の検知信号の入力状態であり、ボーナス役フラグの成立が検知されている状態であれば(S102:YES)、前記目押しサービス用点灯パターンによる目押し呼出表示が開始される(S113)。また、このとき、図10の目押しサービス呼出画面23の表示が開始される。
【0054】
ステップS102において光センサ18による検知状態ではなく、ボーナス役フラグの成立が検知されていない状態である場合には(S102:NO)、前記通常サービス用点灯パターンによる通常呼出表示が開始される(S103)。その後、呼出ボタン162がオフ状態に切り換えられたとき(S104:YES)、呼出表示が終了される(S105)。
【0055】
以上のように構成された本例の表示装置1によれば、呼出ボタン162が操作されたとき、スロットマシン5でボーナス役フラグが成立しているか否かに応じて異なる点灯パターンで呼出表示を実行できる。遊技場の従業員等は、目押しサービス用点灯パターンによる呼出表示が実行された際、ボーナス役を入賞させるための目押しサービスの呼出であることを直ちに認識できる。目押しサービスの呼出である場合には、従業員の中でも目押しが得意な従業員が対応することで、遊技者側のニーズに的確に対応できるようになる。また、目押しする際に使用するメダルを予め準備した上で対応すれば、極めて迅速に目押しサービスを提供できるようになる。
【0056】
このように、本例の遊技情報表示装置1は、目押しサービスを希望する遊技者に対して迅速、かつ、適切に対応するために有用な情報を提示する優れた表示装置である。
【0057】
なお、本例の構成に代えて、以下の構成を採用することもできる。
目押しサービスの呼出回数(当選呼出回数)を計数する計数手段を設けることも良い。目押しサービスの呼出回数が所定数を超えたとき、呼出ランプの点灯パターンを変化させても良い。遊技場の従業員等が、呼出ランプの点灯パターンに基づいて目押しサービスの呼出回数の度合いを把握できるようになる。目押しサービスの呼出回数が多い遊技者に対しては、対応する優先順位を下げる等の運用が可能になる。
【0058】
さらに、自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を設けることも良い。例えば、目押しサービスの呼出回数が所定数を超えたときに上記のようなメッセージを表示すれば、遊技者に自力の目押しを促すことができる。メッセージに応じて目押しサービスの呼出をキャンセルし、自力でボーナス役を入賞させた遊技者に対して、何らかの特典を付与することも良い。特典を付与すれば、自力の目押しを遊技者に動機付けでき、目押しを試みる遊技者を増やすことができる。特典としては、例えば、特定景品と交換する権利を付与する、あるいは次回来店時に他の遊技客よりも優先的に入場できる権利を付与する等、様々な種類の特典を採用することができる。自力で目押しする遊技者が多くなれば、従業員の負担を軽減できる。
【0059】
本例の表示装置1は、スロットマシン5が備える告知ランプ637の点灯に応じてボーナス役フラグの成立を検知している。スロットマシン5がボーナス役フラグの成立を表す当選信号を外部出力する場合であれば、表示装置1から光センサ18を省略することも可能である。
本例では、呼出表示について、点滅と常時点灯との2つの点灯パターンを設定している。点滅の時間的な間隔や点灯時間の長さ等を変更することで点灯パターンにバリエーションを持たせることも良い。さらに、点灯色が異なる点灯パターンを設定しても良い。
本例の表示装置1は、スロットマシン5とは別体で構成されているが、スロットマシンに組み込んで一体的に設けることも良い。
【0060】
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
【符号の説明】
【0061】
1…遊技情報表示装置(表示装置)、101…遊技データ生成手段、102…遊技データ記憶手段、103…表示制御手段、104…ボーナス役フラグ検知手段、105…ボーナス状態判定手段、106…呼出報知手段、15…情報表示部、162…呼出ボタン(呼出操作手段)、165A…呼出ランプ、18…光センサ、21…通常画面、23…目押しサービス呼出画面、3…遊技場管理システム、30…管理装置、38…貸出装置、5…スロットマシン、520…図柄変動表示手段、61…ストップボタン(停止操作手段)、62…スタートレバー(ゲーム開始操作手段)、635…信号出力部、637…告知ランプ、71…内部抽選手段、710…フラグ制御手段、72…表示制御手段、73…入賞判定手段、74…利益付与手段、75…ボーナス状態発生手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
遊技価値が賭けられた状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、小役及びボーナス役を含む複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行し、内部当選役のフラグを成立させる内部抽選手段と、
前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作されたときに、内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により小役の入賞が発生したと判定されたときに、当該小役に対応する遊技価値を遊技者に付与する利益付与手段と、
前記入賞判定手段によりボーナス役の入賞が発生したと判定されたときに、少なくともいずれかの小役が内部当選役として決定される確率を高めたボーナス状態を発生するボーナス状態発生手段と、
前記内部抽選手段が成立させた小役のフラグを次のゲームが開始されるまでに消去する一方、ボーナス役のフラグであるボーナス役フラグについては当該ボーナス役の入賞が発生するまで次のゲームへ持ち越すフラグ制御手段と、を備えたスロットマシンに付設される遊技情報表示装置において、
遊技場の従業員を呼び出すために遊技者が操作する呼出操作手段と、
該呼出操作手段が操作されたときに従業員を呼び出すための呼出動作を開始する呼出報知手段と、
前記ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段と、を備え、
前記呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたときに、前記ボーナス役フラグ検知手段がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で前記呼出報知手段が呼出動作を実行した当選呼出回数を計数する計数手段を備え、
前記呼出報知手段は、前記計数手段により計数された当選呼出回数に応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【請求項3】
前記計数手段により計数された当選呼出回数が予め設定された回数に達したときに、遊技者に対して自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技情報表示装置。
【請求項1】
複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段と、
遊技価値が賭けられた状態でゲームを開始するために遊技者が操作するゲーム開始操作手段と、
前記ゲーム開始操作手段が操作されたときに、小役及びボーナス役を含む複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行し、内部当選役のフラグを成立させる内部抽選手段と、
前記図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段と、
前記停止操作手段が操作されたときに、内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段と、
前記図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定手段と、
前記入賞判定手段により小役の入賞が発生したと判定されたときに、当該小役に対応する遊技価値を遊技者に付与する利益付与手段と、
前記入賞判定手段によりボーナス役の入賞が発生したと判定されたときに、少なくともいずれかの小役が内部当選役として決定される確率を高めたボーナス状態を発生するボーナス状態発生手段と、
前記内部抽選手段が成立させた小役のフラグを次のゲームが開始されるまでに消去する一方、ボーナス役のフラグであるボーナス役フラグについては当該ボーナス役の入賞が発生するまで次のゲームへ持ち越すフラグ制御手段と、を備えたスロットマシンに付設される遊技情報表示装置において、
遊技場の従業員を呼び出すために遊技者が操作する呼出操作手段と、
該呼出操作手段が操作されたときに従業員を呼び出すための呼出動作を開始する呼出報知手段と、
前記ボーナス役フラグが成立したことを検知するボーナス役フラグ検知手段と、を備え、
前記呼出報知手段は、前記呼出操作手段が操作されたときに、前記ボーナス役フラグ検知手段がボーナス役フラグの成立を検知しているか否かに応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記ボーナス役フラグの成立が検知されている状態で前記呼出報知手段が呼出動作を実行した当選呼出回数を計数する計数手段を備え、
前記呼出報知手段は、前記計数手段により計数された当選呼出回数に応じて異なる態様で前記呼出動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【請求項3】
前記計数手段により計数された当選呼出回数が予め設定された回数に達したときに、遊技者に対して自力でボーナス役を入賞させるよう促すメッセージを表示するメッセージ表示手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技情報表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−223393(P2012−223393A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94072(P2011−94072)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
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