説明

運動用時計システムのGPS特徴および機能性

運動パフォーマンスモニタリングシステムは、ワークアウト後のデータ分析に加えてワークアウトの様々な特徴を高めるためにGPSデータを含む。そのような特徴は、ルートの各々のセグメントに対する距離の測定値を提供するために利用可能な最も正確なデータを決定するための複数のセンサからの出力を使用することを含む。どのソースからのデータであっても、各ルートセグメントに対する最も正確なデータが、ルート全体の距離を提供するために、およびペース、カロリー消費などのような他の計算を行うベースとして、使用される。別の特徴は、運動パフォーマンス中にあるルートに沿って移動しながら、地理的にタグ付けされたメッセージの入出力を行う能力に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は"Athletic Watch"と題する2009年4月26日に出願された米国特許仮出願第61/172,769号に基づいて優先権の恩典を主張するものである。この先行する仮出願は参照によってその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
技術分野
本発明は全般的に、運動パフォーマンスモニタリングシステム、特に携帯用/着用可能なコンポーネントを含み、様々な全地球測位システム(GPS)装備および機能ならびに高度の運動パフォーマンス装備および機能を有する運動パフォーマンスモニタリングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
時計、特に着用者が運動パフォーマンスをモニタするのを可能にする特徴を有する時計などの装置は公知である。例えば、ランナーは、時間、距離、ペース、ラップ等の記録をとるために時計を身につけることが多い。そのような時計は、しかしながら、利用するのには多くの場合ユーザ・フレンドリでなく扱いにくいことがある。従って、着用者はその時計を、その潜在能力いっぱいまで、利用出来ないこともある。そのような時計はまた運動パフォーマンスモニタリング性能を限定してしまっている。従って、運動機能性を有する或る時計は多くの便利な特徴を提供している一方で、それにもかかわらず或る限界を有している。本発明は、先行技術のこれらの限界の或る部分および他の難点を克服し、そしてこれまで利用可能でなかった新しい特徴を提供することを追求する。
【発明の概要】
【0004】
上記に注記されたように、本発明は全般的に、(時計、MP3プレーヤなどのような)携帯用/着用可能なコンポーネントを含み、様々なGPS装備および機能ならびに高められた運動装備および機能を有する、運動パフォーマンスモニタリングシステムに関する。
【0005】
本発明の1つの局面は運動パフォーマンスをモニタするためのシステムに関する。そのようなシステムは例えば次のものを受信するための入力システム(例えば、有線または無線の入力ポート、アンテナ等)を含んでいてもよい:(a) ルートの少なくとも第1の部分にわたっての運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第1のタイプの入力データ(例えば歩数計データ、速度計データ、走行記録計データ等);および(b) ルートの少なくとも第1の部分にわたっての同じ運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第2のタイプの入力データ(例えば、GPSデータ)。そこでは、第1のタイプの入力データは、第2のタイプの入力データを生成する第2のセンサシステムから独立した第1のセンサシステムによって生成される。運動パフォーマンスモニタリングシステムはさらに次のことのためにプログラムされかつ適合された処理システム(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ)を含む:(a)ルートの第1の部分に対して、第1のタイプの入力データまたは第2のタイプの入力データのどちらがより正確である可能性があるかを決定すること;および(b)ルートの第1の部分にわたって、より正確であると決定された入力データのタイプを用いて、次に記したもののうちの少なくとも1つを決定すること:運動パフォーマンス中の全体の移動距離;ルートの第1の部分にわたっての移動距離;運動パフォーマンス中の全体のペース;ルートの第1の部分にわたってのペース;運動パフォーマンス中の全体のカロリー消費;またはルートの第1の部分にわたってのカロリー消費。この手法において、ルートの各部分またはセグメントに対する最も信頼できるデータが、様々な算定を行うために、全体として最も正確で可能な移動距離情報を提供するために使用されてもよい(そして、1つのセンサがルートのいくつかの部分またはセグメントのためのデータを提供してもよいし、また別のセンサがルートの他の部分またはセグメントのためのデータを提供してもよい)。該システムは、時計などの手首に装着される装置のような、パフォーマンス中に運動者によって携帯される携帯用電子機器の内部に収納されていてもよい。
【0006】
少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムは、他のソースから、どのタイプのデータがより正確である可能性があるかを決定する際に役立つかもしれないデータを受信してもよい。もう1つの特定の例として、少なくともルートの第1の部分にわたって加速度変化を示すデータ(加速度計から)は、ユーザが方向転換したかどうか決定するのに有益かもしれない(GPSのデータが正確なままかどうか決定することにおいて)。別の例として、少なくともルートの第1の部分にわたって、GPS信号の強度またはGPSの信頼度を示す入力データは、どの入力データストリームがルートの該部分に対してより正確か決定する際に、考慮されてもよい。いくつかの実例において、より正確なデータストリームの決定は、任意で、加速度計データ、地図データ、信号強度データ、バッテリ強度データ、足接触力プロファイルデータ、足接触角データ、などの他のデータと共に、少なくとも部分的には、2つのデータストリームの内容(例えば、GPSと歩数計のデータを比較して)を比較することによって、決定されてもよい。
【0007】
本発明のさらなる局面は、運動パフォーマンスをモニタする方法に関する。そのような方法は、例えば、次のことを含んでもよい:(a) 第1のセンサシステム(例えば、歩数計、速度計、走行記録計または他の距離測定センサ)から、少なくともルートの第1の部分にわたって運動パフォーマンス中に運動者の移動距離を示す入力データを受信すること;(b) 第2のセンサシステム(例えば、GPSシステム)から、少なくともルートの第1の部分にわたって同じ運動パフォーマンス中に運動者の移動距離を示す入力データを受信すること、そこでは、第2のセンサシステムは第1のセンサシステムから独立している;(c)ルートの第1の部分にわたって、第1のセンサシステムからの入力データまたは第2のセンサシステムからの入力データのどちらがより正確である可能性があるかを決定すること;そして(d)ルートの第1の部分にわたって、より正確であると決定された入力データを用いて、運動パフォーマンス中の全体の移動距離、ルートの第1の部分にわたっての移動距離、運動パフォーマンス中の全体のペース、ルートの第1の部分にわたってのペース、運動パフォーマンス中の全体のカロリー消費またはルートの第1の部分にわたってのカロリー消費の、少なくとも1つを決定すること。これらの方法は、上に記載されたシステムに対する様々な特徴のうちのいずれかを含んでもよい。
【0008】
本発明のさらなる局面は、例えば、次のものを受信する入力システム(例えば、1つまたは複数の有線または無線の入力ポート、アンテナ等)を含んでもよい運動パフォーマンスモニタリングシステムに関する:(a) 運動者が運動パフォーマンス中にルートに沿って移動するにつれて、ルート上の運動者の位置(例えばGPSデータ)を示す第1のタイプの入力データ;(b) メッセージトリガー位置(例えば地理座標、GPSの座標、マップ座標等)を示す第2のタイプの入力データ;および(c) メッセージ・ペイロード(例えば、テキストデータ、可聴データ、グラフィックデータ、および/または映像データ;可聴メッセージ着信インディケータ; 触覚メッセージ着信インディケータ; 等)を含む第3のタイプの入力データ。そこでは、第2のタイプの入力データおよび第3のタイプの入力データは、入力システムに一時的に接続されたデータ交換用の演算装置を通して受信される。さらに、そのようなシステムは、次のことを行うようにプログラムされかつ適合された処理システム(例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサ)を含んでいてもよい:(a) ルート上の運動者の位置を示す第1のタイプの入力データとメッセージトリガー位置を示す第2のタイプの入力データとを比較すること;および(b)第1のタイプの入力データが、メッセージトリガー位置に運動者が物理的に存在するか、または存在したということを示す場合に、メッセージ・ペイロードを伝達すること。そこでは、演算装置が入力システムに接続されていない時に、およびメッセージトリガー位置に運動者がいるかまたは近くにいる場合には、比較および伝達のステップが遂行される。このように、運動パフォーマンス中にユーザによって携帯されたネットワークに接続されてない装置は、実際にネットワーク化された接続があるように見えるような手法で、ユーザと対話することができる。
【0009】
そのようなシステムは、或る条件の下、例えば、運動者がワークアウトの結果として地理的なトリガー位置に到着したとの条件下で該メッセージ・ペイロードが伝達されるということを確実にするために、さらにセンサを有してもよい。例えば、ルート上の運動者の移動速度または移動距離を示す入力データを提供するために、該入力システムに動作可能につながれた速度センサまたは距離センサを含むことによって、これは遂行されてもよい。この入力データは、例えば、歩数計によって、GPSによって、加速度計によって、速度計によって、走行記録計によって等で、提供されてもよい。いくつかのより特別の例として、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムは、歩数計または速度計のデータが、運動者が徒歩でまたは自転車で該位置に到着したことを示す場合のみ、メッセージ・ペイロードを伝達するようにプログラムされかつ適合されてもよい(例えば、該位置に到達する前に歩数計または走行記録計によって示されるような閾値移動距離を必要とすることによって、または徒歩または自転車等での移動を示すために前もって定義した速度の範囲の中で運動者が該位置に近づくことを必要とすることによって)。
【0010】
本発明のさらなる局面は、運動パフォーマンスをモニタする例えば次の方法を含んでいてもよい:(a)データ交換用の演算装置へと携帯用電子機器を動作可能に接続すること;(b)携帯用電子機器上のメッセージトリガー位置を示す入力データを演算装置から受信すること;(c) 携帯用電子機器上のメッセージ・ペイロードを含む入力データを演算装置から受信すること;(d) 携帯用電子機器と演算装置との間の接続を終了すること;(e) 運動者が運動パフォーマンス中にルートに沿って移動しつつある時および携帯用電子機器と演算装置との間に動作可能なデータ交換接続がない場合に、ルート上の運動者の位置を示す携帯用電子機器上の入力データを受信すること;(f) 携帯用電子機器と演算装置との間に動作可能なデータ交換接続がない場合に、ルート上の運動者の位置を示す入力データとメッセージトリガー位置を示す入力データとを比較すること;および(g) 携帯用電子機器と演算装置との間に動作可能なデータ交換接続がない場合に、メッセージトリガー位置に運動者が物理的に存在するかまたは存在したことを入力データが示した時に、メッセージ・ペイロードを伝達すること。これらの方法は、上に記載されたシステムのための様々な特徴のいずれかを含んでもよい。
【0011】
本発明の他の特徴および利点は、下記の図面に関連して得られる明細書中の下記の例から明白である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本出願で含まれた図面は全般的に概略図であり、かつ本発明の様々な特徴の例を示しているということが、読者への助言である。図面の様々な特徴はまた必然的に原寸に比例した縮尺で描かれている。
【0013】
(図1A〜1C)本発明の例示としての特徴、機能、および局面の内のいくつかまたはすべてを有し得る例示的な時計装置の様々な概観図を示す。
(図2)図1A〜1Cの時計のデータ収集装置を、データのダウンロードおよび分析のための演算装置に接続する一例を示す。
(図3)本発明の局面が利用および/または実行され得る、全体のシステムの例を示す。
(図4A〜28)本発明の局面に従う様々な例示的な時計および/またはコンピュータインタフェース、特徴および機能性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の詳細な説明
本発明は様々な形式の態様に影響され得るけれども、本開示は発明の原理の例示と考えられるべきであり、本発明の広い局面を、図示および記載された態様に限定するようには意図されていないとの理解を以って、本発明の好ましい態様が図面の中に示され、かつ本明細書の中に詳細に記載される。
【0015】
装置構造
図1A〜1Cは本発明の少なくともいくつかの局面に従って使用されてもよい例示的な時計構造100を示す。時計100はユーザの手首に固定するためのバンド構造102およびより詳細に下に記載される様々な機能を果すための脱着可能な電子モジュール104を含む。
【0016】
電子モジュール104は、ユーザ入力部および(歩数計データ、GPSデータ、心拍数モニタデータ、等のような)他のソースから入力を受け取るための1つまたは複数の入力装置を含んでいてもよい。ユーザ入力のために、モジュール104は、例えばより詳細に下に記載されるように、ユーザが電子モジュール104の表示画面108上に提供される情報と対話し変更することを可能にする1つまたは複数のハードボタン106を含んでいてもよい。他の入力装置は、例えば、ハードウェア(例えばUSBポート)のための入力ポート、音声入力のためのマイク(110)、無線入力のための無線レシーバ、アンテナなどを含んでいてもよい。任意の所望のタイプの入力装置、入力ハードウェア、ソフトウェア、および/または通信プロトコルは、従来の入力装置、入力ハードウェア、ソフトウェア、および/または通信プロトコルを含めて、本発明から逸脱しない範囲で使用されてもよい。
【0017】
モジュール104のX軸(左右の軸)およびY軸(上下の軸)に沿ったユーザ入力を可能にするハードボタン106に加えて、本発明の少なくともいくつかの例に従った電子モジュール104は、Z軸方向にディスプレイ108の外側表面を下方へ押す(または「タッピングする」)ことによる入力を受け取る能力を含んでいてもよい。ユーザがランニングなどの運動活動に熱中している時に、ディスプレイ108をタッピングする(および、それを下方に押す)ことにより入力を行う能力は、モジュール104およびそれにより提供されるユーザインタフェース108aとの対話のために、特に有用になりえる。というのも、該アクションは、非常に迅速容易であり、該パフォーマンスからユーザの注意を殆どまたはまったくそらさないで行なわれ得るからである。これらの3つの軸の入力ボタン装備タイプの時計構造のより具体的な例は、例えば、上記の「関連出願」の段落において述べられた特許出願に記載されている。
【0018】
電子モジュール104は、例えば図1Bおよび1Cに示されるように、バンド102に脱着可能に取り付けられてもよい。この機能は、電子モジュール104がバンド102から容易に取り外され、データをダウンロードするためにコンピュータと係合される(例えば図2に全般的に示されているように)ことを可能にする。バンド102に対して電子モジュール104を脱着可能に取り付けるいかなる所望の方法も、この明示された例示的構造100で、本発明から逸脱しない範囲で使用されてもよく、一方で、該取り付けは、バンド102に提供されるポケット114へ嵌合するステム部材112、およびバンド102に提供される開口部118へ嵌合する大きくなっているヘッド部を有する第2のステム部材116によって遂行される。
【0019】
電子モジュール104は、モジュール104からパーソナルコンピュータ200のような他の装置にデータを転送するための1つまたは複数の出力装置を含んでいてもよい(図2を参照)。いくつかのより具体的な例として、バンド102に形成されたポケット114へ嵌合する、電子モジュール104の延在するステム部材112は、データ転送コネクタの一部を構成してもよい。このステム部材112はUSBタイプコネクタを構成してもよい。所望の場合、ステム部材112はフレキシブルであってもよいし(それがバンド102の形のまわりで曲線を描くことができ、着用者の手首のまわりで快適に嵌合することができるように)、また、それはコンピュータ200に対する接続のための従来のUSBタイプポートにかみ合うために構築されてもよい。モジュール104は、このステム部材112を通して、出力を送信し、そして入力を受けてもよい。これらのタイプの入力および/または出力の接続および装備を有する時計構造のより具体的な例は、例えば上記の「関連出願」の段落において述べられた特許出願に記載されている。代案として、所望の場合、時計100は雄コネクタと係合する雌タイプの接続(例えばUSBポート)を有してもよい。
【0020】
図3は、本発明の局面が使用されかつ/または実行されてもよい全体システム300の概略ブロック図を提供する。システム300は、ユーザの動きまたは運動パフォーマンスの或る身体的または生理学的な態様をモニタする様々なセンサを含んでもよい。図3に示されたように、この例示的なシステム300は電子モジュール104を含んでおり、それは、上に注記されたように、X、YおよびZ軸方向のユーザ入力を受けるための1つまたは複数の入力ボタン106およびディスプレイ装置108を含んでいてもよい(例えば、ユーザインタフェース108aを含む情報を着用者へ表示するために)。電子モジュール104(または運動パフォーマンス中にユーザによって携帯された他の或る装置)は、例えば、GPSとナビゲーションの技術(図3の通信アイコン120によって示される)において公知のような従来の手法において、GPS衛星118と対話するためにGPSレシーバ116を含んでいてもよい。
【0021】
電子モジュール104は、他のソースからも入力データを受信してもよい。例えば、図3に示されるように、電子モジュール104は、(例えば、1軸、2軸または3軸の加速度計を含む加速度計などの歩数計タイプの速度および/または距離の情報を受信するための)シューズベースのセンサ122から入力データを受信してもよい。これは、シューズセンサ122に関連づけられた伝送装置126から電子モジュール104と動作可能に接続されたレシーバ装置128へのデータ伝送アイコン124によって、図3に示される。リモート心拍数モニタ130からのデータも、伝送装置132から電子モジュール104用の入力レシーバ装置128へ送られて受信されてもよい(伝送アイコン134によって図3に示される)。本発明から逸脱しない範囲で、センサのいかなる所望のタイプおよび/または数も、任意の所望の手法(例えば、有線、無線等)により、任意の所望のタイプの通信プロトコルを使用して、電子モジュール104に接続されてもよい。本発明から逸脱しない範囲で、様々なセンサおよび他の入力部からのデータは、電子モジュール104(トランシーバ128のような)上の1つまたは複数の入力装置において受信されてもよい。いくつかの例示的なシステムにおいて、GPSレシーバ116は、シューズセンサ122のための入力装置128、および/または心拍数モニタ130のための入力装置128のように、他のセンサのための入力装置とは別になる。様々な通信装置、例えば装置116、126、128および132は、1つまたは複数のソース(例えばトランシーバ)からデータ送受信をすることができる。
【0022】
本発明のこの明示された例に係わる電子モジュール104は、さらに、処理システム、メモリ、電源、およびディスプレイ装置108を含んでおり、該ディスプレイ装置には、ユーザインタフェース108aが表示され、そしてユーザとモジュール104(またはシステム300の他のコンポーネント)との対話が表示され、かつ/または受信されてもよい。計時および表示機能、暦表示能力、(例えば、スプリットタイム等を提供するストップウォッチの測定および表示のための)クロノグラフの能力、アラーム能力、などの他の特徴および機能性が電子モジュール104(または全体のシステムの他の部分)において提供されてもよい。
【0023】
電子モジュール104のトランシーバ128(または他のハードウェア)は、例えばパソコン200に含まれているトランシーバモジュール202を使用して、例えば有線または無線接続(伝送アイコン136によって図3に示される)を介して、別の計算機装置(例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、パームトップ、携帯電話、携帯情報端末など)とデータを交換することができる。この接続は、図1B、図1C、および図2において示されたように、所望の場合、USBタイプ接続112などのハードコネクタによって遂行されてもよい。図3に示されるように、コンピュータ200は、通信アイコン304によって示されたネットワーク302(インターネットなど)と係わり合い、全体のシステムのためにさらなるデータ、情報および機能性へのアクセスを提供してもよい。より特殊な例として、コンピュータ200は、リモートネットワーク化されたサイト306(例えば、本明細書において「リモートサイト」と呼ばれるウェブベースアプリケーション)へ、コミュニティ設定(そこでは、数人のユーザからのデータが受け入れられ、共有され、保存されるなど、および、ユーザグループが定義されてもよく、共通に興味のある情報は保存され共有されてもよく、チャレンジが発せられてもよいなど)で使用されてもよい通信接続304および308を介して、データを転送してもよい。さらにより特殊な例として、少なくとも本発明のいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、該システムおよび方法において使用されるような、NIKE, Inc. of Beaverton, ORから商標NIKE+(商標)の下で商業的に入手可能なハードウェアおよびソフトウェアと共に、使用されてもよい。少なくとも本発明に係わるシステムおよび方法のうちのいくつかは、例えばより詳細に下に記載されたように、GPSの特徴および機能性を含む。
【0024】
コンピュータ200はさらに、データ処理システム(例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサ)、他の入力装置(例えばキーボード、マウス、トラックボール、タッチパッド、タッチスクリーン、マイク、ジョイスティックなど)、電源および記憶装置を含んでいてもよい。ディスプレイ装置204が提供されるが、該ディスプレイ装置204上には、ユーザインタフェース204aが表示され、かつ例えば当技術分野において公知で使用されている従来の方法により、ユーザによって使用されてもよい。ユーザインタフェース108aおよび204aのGPSベースの特徴の例および本発明の例に係わるGPS使用のシステムおよび方法とのユーザ経験の例はより詳細に下に記載される。
【0025】
GPSシステム機能性
上記に注記されたように、本明細書において開示された時計100は「GPS」システムの特徴および機能性を有している。この目的のために、時計100は、電子モジュール104の一部として、または電子モジュール104と動作可能に接続された状態で、GPSアセンブリを組込んでいてもよい。該GPSアセンブリは、少なくとも時計100の収納容器内に実質的に収納されることになり、そして、通常GPSレシーバチップ116および関連するGPSアンテナ116aを含む。GPSレシーバチップ116は一定レベルの信号処理が可能であり、時計100のメイン処理システムと動作可能に通信している。GPSアンテナ116aはGPSレシーバ116に接続され、例示的な態様においてシートメタルアンテナの形式をとってもよい。図3の明示された例において示されたように、時計100は別のアンテナを組込んでもよく、そこでは、GPSアンテナ116aはGPSレシーバ116および外部のGPS信号と通信し、そして、トランシーバ128のアンテナ128aは、シューズセンサ122および心拍数センサ130などの他の外部センサと通信する。
【0026】
上記に言及されたように、本発明の局面は、「GPS」システム116、118からのデータを使用して実行されて、運動パフォーマンスデータの提供とユーザの経験の向上とを支援してもよい。GPSのデータおよび情報を集めて使用するためのハードウェアは、すでに説明したように時計構造100へ、および上記で認証された他の関連出願に、組込まれてもよい。(本明細書において使用されているように、また特に別段の特別な注記がないかぎり、「時計」という用語は、例えば、MP3、および/または他のポータブルオーディオまたは映像再生装置、携帯電話、自立型の且つ携帯用の運動パフォーマンスモニタリング装置などを含むいかなる携帯用電子機器をも、そのような装置がユーザの手首に固定するという特徴を含んでいようがいまいが、含めるように総称的に使用される)。GPSデータ、情報、制御および機能性は時計100に表示することができるユーザインタフェース108aに組み入れられてもよい。さらに、GPSデータ、情報、制御および機能性は、コンピュータ、ウェブサイトまたは長期的なデータ保存および分析のための他の演算装置上で、ユーザに入手可能なユーザインタフェース204aに組み入れられてもよい。さらに、より詳細に以下に説明するGPS関連の特徴の多くは、次に記載されるGPSベースのシステムおよび機能性に関係するか、またはそれらをさらに詳しく説明する:(a) U.S. Patent No. 7,254,516 issued August 7, 2007 in the name of Charles W. Case, Jr., et al; (b) U.S. Patent No. 7,603,255 issued October 13, 2009 in the name of Charles W. Case, Jr., et al.; and (c) U.S. Patent Appln. No. 12/552,958 filed September 2, 2009 in the name of Charles W. Case, Jr., et al.。これらの先の米国特許およびこの係争中の米国特許出願は、各々、参照によって全体が本明細書に組込まれる。
【0027】
すでに説明したハードウェアおよび/またはファームウェアの様々な特徴に加えて、ハードウェアおよび/またはファームウェアのさらなる特徴は、システム300へのGPSの特徴の取り込みと利用に関係するので、以下に説明する。好都合に、少なくとも本発明のいくつかの例に従ったシステムおよび方法において、時計100は、多数のソースから運動パフォーマンスデータを受信することができるだろうし、そして、入ってくるデータおよびパフォーマンス結果に関する情報は時計ディスプレイ108上に表示することができる。図4Aから図4Dは、時計ディスプレイ108の様々な例、およびディスプレイ108に含まれていてもよい情報を、示す。例えば、図4Aにおいて示されたように、時計100は、GPSベースのシステム116、118によってモニタされるような、および歩数計タイプの速度および/または距離センサ(例えば、NIKE, Inc. of Beaverton, ORから商標NIKE+(商標)の下で商業的に入手可能なシステムに提供されるような、シューズ搭載の歩数計に基づいた速度および距離モニタ122)によってモニタされるような運動パフォーマンスデータを受信してもよい。入手可能なセンサシステムに関する情報は、例えば、アイコン402および404をそれぞれ使用して、時計ディスプレイ108に提供されているシステムバー400に、表示されてもよい。このシステムバー400は、心拍数モニタステータス(心拍数モニタ「HR」アイコン406を介して)、バッテリステータス(バッテリステータス・アイコン408を介して)およびGPS(または他のもの)の信号強度(信号強度アイコン410を介して)のような、他の潜在的に入手可能なモニタリングシステムに関する情報およびステータスなどの、さらなる情報を含んでもよい。図4Aにおいて示されるように、アクティブなシステムのためのアイコンはハイライトされて示され(図4Aのアイコン402および404のように)、アクティブではないかまたは発見されないシステムのアイコンはハイライトされない(アイコン406のように)。或いは、もし望まれれば、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、アクティブではないかまたは未使用のパフォーマンス計測システムに関するシステムバー400の情報は全く表示しなくてもよい(例えば、心拍数モニタが検出されなければ、システムバー400からアイコン406を省略することができるかもしれない)。任意の所望の数、配置および/または異なるシステムステータスアイコン(具体的にすでに説明したもの以外のシステムに対するアイコンを含む)の組み合わせは、本発明から逸脱しない範囲で、システムバー400に提供されてもよい。
【0028】
このインタフェース108aのメインディスプレイ部分420は様々なパフォーマンス・メトリックおよび他の情報を含んでいてもよい。例えば、図4Aにおいて示されるように、この例示的なインタフェース108aは瞬間のペース表示エリア422、経過時間表示エリア424、全体距離表示エリア426、現在時間表示エリア428および現在の曜日/日付表示エリア430を含む。いかなる所望の数および表示エリアのタイプも、任意の所望の配置、構成または配向において、本発明から逸脱しない範囲で、ディスプレイ108に提供されてもよい。
【0029】
少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、ジム装置のような他のソースから運動パフォーマンスデータを受信するようにプログラムされかつ適合されてもよい:自転車速度計;スキー、スノーボード、登山装置または他の運動用器材に組み込まれたセンサ;心拍数または脈拍計130(または他の生理学的センサ);等。いくつかのより特殊な例として、図4Bのインタフェース表示108aは、アイコン404が自転車に基づいた速度計データに対応し、かつ心拍数モニタがアクティブである(アクティブにしたアイコン406によって示されるように)という点で、図4Aのそれと異なる。心拍数モニタをアクティブにすることおよびこのデータを検出することによって、同様にこの例において心拍数表示エリア432の瞬間の心拍数データの表示が誘発される。図4Cのインタフェース表示108aは、アイコン404が、ジム装置(例えばトレッドミル、ローイングマシーン、エリプティカルマシーン、スキーシミュレータ、ルームサイクル等)に関係のあるセンサが時計100で検出されていて、それに関係のあるデータが表示されていることを示すという点で、図4Bのそれと異なる。図4Cはさらに、GPS検出システムがアクティブではないことを示す(アイコン402のハイライトされてない状態に注意)が、これは屋内のジム設定では典型的かもしれない。
【0030】
単一のユーザの携帯用運動パフォーマンスモニタリングシステムを使用して、多数の運動パフォーマンスモニタリング装置からデータを集める能力は、多数の利点を提供することができる。例えば、GPSデータがある理由により入手可能でない時に、ワークアウトまたは他の運動パフォーマンス中に、歩数計タイプの速度および距離センサ122(または他の速度センサまたは距離センサ)に何回も依存することができる。樹木がうっそうと茂った地帯において、大建築物の近くで、非常に曇りの条件において、屋内で等のようにGPSデータが妥協的であり信頼性が低い時には、歩数計に基づいたデータだけは信頼することができる。GPS衛星118データが何らかの理由で信頼性が低いと分かる時は何時も、本発明のこれらの例に係わるシステムおよび方法は、歩数計に基づいたデータ(およびコンパスデータ、高度計データ、速度計データ等のような任意の他のセンサデータ)に頼って、運動パフォーマンスモニタリングデータを提供し、そしてGPSベースのデータのいかなる穴または途切れをも満たすのを助けることができる。GPSデータが利用不可能か、一時的に失われる(または、他のあるセンサシグナルが失われた)時に、少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、インタフェース表示108a上にインディケータを提供して、ユーザに失われたセンサデータについて助言をしてもよい。例えば、GPS衛星118への接続が失われた時には、図4Dにおいて示されるように、GPSアイコン402は明滅(図4Dにおいて破線のアイコンによって示されている)し始めてもよく、かつ/またはメインディスプレイ部分420は、図4Dにおいて示された「衛星検索中」メッセージ434のような、適切なメッセージを提供してもよい。本発明に係わるシステムおよび方法は、どのデータが所定のパフォーマンスに対してもっとも正確か(またはパフォーマンスの部分またはセグメントのためにさえ)決定し、そして、その時、入手可能な(任意の入手可能なセンサから)最も正確なデータをつなぎ合わせて、所定のパフォーマンスのために最も正確な全体の速度および/または距離情報を提供することができてもよい。知覚された不正確性または不信頼度が大きすぎる場合、疑わしいデータは自動的に削除されてもよい。
【0031】
いくつかのより特別な例として、少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、様々なソース(例えば歩数計、GPS等)からのデータの信頼度または精度がパフォーマンスの全体にわたって繰り返されると見なしてもよく、そして、次に示されるような最終データ決定を行うために、該パフォーマンスのすべての部分または部分にわたって、最も可能性が高く信頼できるか正確なデータ、例えばパフォーマンスのセグメントに対する移動距離;パフォーマンスに対する全体の移動距離;パフォーマンスのセグメントに対するペース;パフォーマンスに対する全体のペース;パフォーマンスのセグメントに対するカロリー消費量;パフォーマンスに対する全体のカロリー消費量を選択してもよい。任意の望ましいアルゴリズムおよび/または情報が、どのデータソース(例えば歩数計、GPS等)が確からしく最も信頼できるかを決定する際に考慮され得る。例えば、もし望まれれば、本発明に係わるシステムおよび方法は、様々な衛星(パフォーマンスの全体にわたって保存されかつ地理的にタグ取り付けできるデータ)への該ユニットの露出または接続性を考慮することによって、GPSの信頼度を評価してもよい。その時、距離またはペースの決定をなす際に、本発明に係わるシステムおよび方法は以下のことをしてもよい:(a)信頼度が第1の閾値より上にある時には、(歩数計または速度計のデータよりも)GPSデータに依存すること;(b)信頼度が第2の閾値未満である時には、歩数計または速度計のデータに依存すること;そして(任意で)、(c)信頼度がこれらの閾値(第1の閾値が第2の閾値と異なる場合)の間にある場合は、データの他の特徴を考えること。考慮され得るデータの他の特徴は、例えば、関心の対象となる時間の幾ぶん前または後でのGPSの座標の急な変化の有無(それはGPSデータに関して問題を示している可能性がある)、歩数計のバッテリ電源(それは歩数計データに関して問題を示している可能性がある)、天候状況(それは衛星に対する露出に悪影響を与える可能性がある)、ルート条件などを含んでいてもよい。
【0032】
別の例として、もし望まれれば、別のセンサからの入力は、どのデータソース(例えば歩数計、GPS等)が確からしく最も正確かを評価するよう考慮されてもよい。例えば、ユーザが、歩数計とGPSセンサのシステムと共に加速度計を携帯(例えば携帯用電子機器内で、身体に搭載する等)する場合、方向転換は、加速度計によって容易に検出され得るが、一方、ユーザが携帯するGPSアンテナ装置を再び位置づけし、そして、方向転換がなされた後再びそれを追跡するためにGPSシステムに或る時間をとることがある。その時、方向転換がなされた状況において、(1軸、2軸、または3軸でもよい加速度計によって感知された時)、本発明に係わるシステムおよび方法は、特にGPSデータが、該パフォーマンスにおいて、持続的な直線の経路および/または該同じ期間に接続の損失を示す場合、歩数計データが一時的に、より正確であると決定してもよい。
【0033】
別の例として、本発明に係わるシステムおよび方法は、2つのセンサ(例えば歩数計およびGPS)の出力を比較し、どちらが確からしく最も正確かの決定をし得る。より特定の例として、トレッドミルの上でワークアウトしている、たとえ屋内でも(ジムにおいてのように)、ユーザのGPSシステムは、まだGPS衛星への露出を有してもよい。したがって、このワークアウト中、GPS衛星が移動をほとんどまたはまったく示していない一方で、歩数計は多くの活動を登録し得る。例えば、ユーザが立ち止まっている時(例えば信号で止められた時、誰かに話しかけている時、など)、同様の状況が発生してもよい。本発明の例に係わるシステムおよび方法は、どのセンサの出力を使用するか(少なくともパフォーマンスの部分のために)決定するために出力を比較することがある。例えば、ワークアウトがトレッドミルにおいてであれば、GPSセンサは長い期間にわたって有意な緯度および/または経度の移動を登録しないが、一方、コーナーで止められた場合および立ち止まっている場合、緯度経度の移動における一時的な(かつ比較的短い)停止の前後にGPSの移動が明白になる。さらに、立ち止まっていることは、路上またはトレッドミルでの実際のランニングと比較して、足の表面のエリアを通じて異なる、地面との接触力プロファイルおよび/または接触角度を有する。そして、足接触力は足のエリアにわたって変化する。または、他の足接触データを見て、立ち止まっていることと比較して、ユーザが実際に走っているかどうか(トレッドミルの上であっても)決定してもよい。別の例として、もし望まれれば、地図データを調べて例えばユーザが室内にいるかまたは室外にいるかを決定するのに役立ててもよい。そのような状況において、適切なデータソースは、ランの様々な部分またはセグメントのために選ぶことができ、そして、計算は、ランの各セグメントのために入手可能な最も正確なデータを使用して行うことができる(例えば距離、ペース、カロリー消費等)。
【0034】
すでに説明したタイプの計算(例えばランの様々なセグメントのために入手可能な最も正確なデータを決定すること)は、時計100上で、パフォーマンスデータがダウンロードされるパーソナルコンピュータ200上で、ならびに/またはパフォーマンスデータが記憶および/または分析のために送信されるリモートコンピュータサイト306上で、行なわれてもよい。本発明に係わる或る例示的なシステムおよび方法において、パフォーマンス中に時計ディスプレイ108に提供されるパフォーマンスデータは、1つ(または複数のソース)からであってもよく、そして、データ補正は後で、パフォーマンスデータがパーソナルコンピュータ200および/またはリモートコンピュータサイト306へダウンロードされた後に、行なわれてもよい。
【0035】
単一の運動パフォーマンスモニタリングシステム300での多数の速度および/または距離センサの利用は、同様に他の有用な利点を有してもよい。例えば、ワークアウトの第1のフェーズの間中に、GPSシステム116および118が、衛星118に関する運動者の位置をまだ固定していないので、GPSデータは入手可能ではない場合がある。衛星118にロックするには、いくつかの実例において、数分かかることがある。何人かのユーザは、ワークアウトの前に(例えば準備する、ストレッチングするなど後に)パフォーマンスモニタリングシステムが完全に立ち上がるのを待つ(具体的には、GPS信号が入手可能になるのを待つ)ために、大量の「中断時間」を費やしたくない場合がある。典型的には、しかしながら、歩数計に基づいたセンサ122は容易に検出され、直ちに利用可能になる。したがって、全体のシステムで歩数計に基づいた速度および距離センサ122を取り込むことにより、GPSシステムが初期化しアクティブになる間、歩数計に基づいたデータを使用して、「クイックスタート」機能が可能になる。図5Aおよび5Bは、本発明のこの態様に係わるシステムおよび方法において、時計ディスプレイ108を介してユーザに伝えられる情報の1つの例を示す。図5Aにおいて示されたように、歩数計に基づいたセンサが検出される(図5Aにおいてハイライトされたアイコン404によって示される)とすぐに、システムは、ユーザが他のセンサ(この明示された例における、心拍数モニタおよびGPS)の検出を待つことを好むかどうか、または、「クイックスタート」機能を利用したいかどうかを尋ねるメッセージを、ユーザへ表示する。ユーザが待つことを好めば、所望のセンサが検出されるまで、待つことができる。これはこの明示されたシステムにおいて、アイコン402および406の変化によって、ならびに/または「探索する」とのメッセージまたは他のメッセージにおいての変化によって、示され得る。或いは、ユーザがワークアウトを始めることを好む場合、ユーザは、「開始」ボタン(示されるように、インタフェース表示108aはどのボタンが「開始」ボタンであるかユーザに「思い出させ」てもよい)で対話するか、または、歩数計センサ出力(または他のセンサ出力)における変化によって検出されるランニング(または他のワークアウト活動)を単に始めるかのどちらかを行うことができる。図5Bは、クイックスタートオプションが選択された場合、表示画面108が変化し得る方法の例を示す(例えば、インディケータ430が、受信中のセンサデータおよびまだ検出を追求中のセンサを示している間に、ペース、時間、距離、および/または他の情報の表示が始まってもよい)。
【0036】
GPSデータは、すでに説明した時計100の較正により集められたデータを修正することにおいて広汎に使用することもできる。それは、GPSベースの運動パフォーマンスモニタリングシステムを持った共通のシステムにおいて使用される歩数計に基づいた速度および/または距離モニタ122(および/または他の速度または距離モニタ)の較正を含む。例えば、GPSシステム116/118を使用して決定される実際の運動者の移動距離は、歩数計ベースの速度および/または距離モニタ122のための較正データを提供するために、および/または複数の異なる使用条件の下でそのようなセンサによって集められたデータを修正するために使用することができる。いくつかのより特定の例として、異なる較正条件および/または較正データまたは修正データは、異なるペースの条件(ランニングペース 対 ジョギングペース 対 歩くペース)、異なる温度条件、異なる風条件、異なる高度変化条件(上り坂 対 下り坂 対 平面、険しい傾斜 対 適度な傾斜等) の下で、および/またはユーザのステップサイズが変化すると予想され得るあらゆる異なる条件の下で、使用されてもよい。種々の異なるパフォーマンス条件の下での利用のためのマップまたは他の地形データ、速度と距離の較正または修正データと共に、GPS生成データを利用することは、ユーザ入力および/または特徴の認識がないかまたはほとんどないバックグラウンドにおいて、自動的に展開されてもよい。より特定の例として、本発明に係わるシステムおよび方法は、広範囲のペース、高度変化、または他の条件にわたってGPSシステムによって測定された実距離か、歩数計から記録された距離のログかを維持してもよい。それから、将来のパフォーマンスのために、注記されたペース(そして、高度変化、ルートに沿った特定位置、ワークアウトの範囲内の位置、ワークアウトに入る時間などの、任意の他の条件等)は、様々な較正データセットのために分類整理された条件と比較することができ、そして、実際のGPS測定距離データが該パフォーマンスに利用可能でなくても、較正または修正データに対する最良の適合を記録された歩数計距離を調節するために選択し使用することができる。GPS情報は、単一の時計装置100と通信することができる多数のタイプのセンサを含む任意の所望のタイプのセンサ(例えばバイク速度計、ローイング、速度・距離モニタ等)を較正するのに使用することができる。
【0037】
本発明に係わるいくつかの例示的なシステムおよび方法において、歩数計ベースのデータおよびGPSベースのデータは高度変化を見積もるために共に使用されてもよく、それはユーザが丘の上に移動している時に、より正確な距離測定およびまたはカロリー消費測定を提供するために使用されてもよい。GPSシステム116、118は、本質的に、頭上にある位置の変化(例えばGPSレシーバ/送信機116の緯度経度の位置の変化)を検出し測定し、一方、歩数計ベースの速度および距離センサ122は、典型的には、地面との足の接触の特徴を検出し測定する(例えばステップカウント、足が空中にある時間、足衝撃力、 等)。GPSデータだけに依存することは、傾斜に沿って移動した実際の地面上の距離と比較して、丘の上では不正確な距離情報を提供しかねない (例えば比較的小さな頭上にある緯度経度の位置変化による)。および、歩数計データだけに依存することは、丘の上の不正確な高低距離情報を提供しかねない(例えば傾斜を上下に移動する時に、変化するステップカウントおよびステップサイズによる)。しかし、歩数計ステップデータおよびGPSデータの両方(および任意で地形図データ)を使用すると、丘陵性のエリアに対する高度変化および傾斜は、一層よく決定されるかまたは見積もられ、それは丘の上の利用に対して、よりよい実距離データ(つまり傾斜方向に沿った)を提供することができよう。例えば数ステップと結び付けられた比較的小さなGPSの緯度または経度のデータ変化(任意で、ステップ接触力、足表面エリアにわたるステップ加力プロファイル、ステップ角度、 などのステップの他の特性)は、少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法によって、上り坂のエリアを構成すると決定されてもよい。別の例として、少数のしかし比較的大きい力と結び取り付けられた比較的小さなGPSの緯度または経度データ変化、または足が空中にある時間が長いステップ(任意で、足表面エリアにわたるステップ加力プロファイル、ステップ接触角度、などのステップの他の特性)は、少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法によって、下り坂のエリアを構成するとして決定されてもよい。この種の情報は丘の急峻度を見積り、最後に決定した様々なメトリック、例えば、移動した実距離、カロリー消費量、ペースなどに対して補正係数を提供するために使用することができる。さらに、このデータは将来の状況で使用される較正データを展開するために使用することができる(例えばGPSの位置変化とステップ特性との、同様の組み合わせに遭遇した時に)。別の潜在的なオプションとして、この種のデータは本発明の例に係わるシステムおよび方法をトリガーし、位置(GPSの座標によって注記された)に対する地形上のマップデータを調べ、そして注記された位置に対する高度変更情報をソースから得るために使用されてもよい。
【0038】
本発明に従った少なくともいくつかのシステムおよび方法における別の潜在的な機能として、データは、コンパスまたは高度計などのさらなるソースから時計100に入力されてもよい。そのようなさらなるデータは本発明から逸脱しない範囲で、様々な方法において使用することができる。例えば、コンパス機能性が提供される(例えば、時計構造100に組み込まれた)場合、たとえGPSデータが、該運動パフォーマンス中に暫くの間利用できなくても、歩数計に基づいた速度および距離データに加えたコンパスデータは、運動者の位置(緯度および経度の座標)を絶えず決定するのに役立つように使用され得る。同様に高度計データは、様々な方法において使用することができ、例えば、すでに説明したように上り坂および/または下り坂の条件において使用するために、任意で様々な異なるペースにおいて、歩数計ベースの速度および距離のデータに対する較正データを展開するのに役立つ。高度計データはより正確なカロリー消費計算アルゴリズムを提供するために使用されてもよい。
【0039】
(時計100などの)携帯機器に関するユーザ経験
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法におけるGPSベースの特徴の取りこみは、結果として、該システムおよび方法、例えば、携帯用時計装置100自体に、および/または必要ならば(例えば、データを交換するためには、ファームウェアアップデート等を受信する)、携帯機器100が結局接続され得る演算装置200の両方に関連づけられた様々なユーザインタフェース108a、204aへの様々な特徴の取りこみになる。下記の記載は、それが時計装置100(またはワークアウト中にユーザによって携帯された他の携帯用電子機器)の表示および機能に関係するので、ユーザ経験の特徴の例に関していてもよいが、一方、当業者は、これらの様々な機能(または同様の特徴)が、ユーザインタフェース204aを通して提供され、使用され、かつ/または制御され、時計100がワークアウトデータをアップロードするために最終的に接続され得る演算装置200での利用に提供されてもよいことを認識する。
【0040】
本発明に係わるいくつかの例示的なシステムおよび方法において、時計ディスプレイ108は、運動パフォーマンス中にカバーされる(または、カバーされている)ルート(例えば、ルートのマップ上または衛星写真上のサーキットまたは運動者の経路の他の表示)の映像、画像、地形、または他のグラフィック形式の表示の少なくともいくつかを含んでいてもよい。そのようなディスプレイ108の1つの例は図6に示される。GPSの特徴を利用して、運動者のルート(図6に星アイコン600として示される)に沿った位置は、該パフォーマンスが行われるのに伴ってリアルタイムに時計100の表示画面108上に表示されてもよく、特に、この明示された例示的な表示画面108において、カバーされたルートの部分は、近づいている(これは要求ではないが)ルートの部分から異なる手法(例えば異なる色)において示される。図6は、表示画面108がさらなる情報を含むことをさらに示すが、該情報は、時間表示エリア602の現在時間、ルートバー604(「次の方向転換の識別子」のような)の近づくルート情報、およびパフォーマンス・バー606の様々なパフォーマンス・メトリック(ペース、経過時間、距離、心拍数、および/または他の身体的および/または生理学的なデータなど)などである。任意の所望のタイプの情報および配向または情報の配置は、本発明から逸脱しない範囲で、インタフェース表示108aにおいて表示されてもよい。
【0041】
さらにまたは或いは、もし望まれれば、インタフェース表示108a(または他の所望情報)からの情報は、運動パフォーマンス中に別の方法において、可聴出力(例えばヘッドホンまたはスピーカによる)を介してのように、ユーザに提示されてもよい。
【0042】
同じサーキットまたは経路(例えばラップ)を回る多数のトリップを含むルートについては、運動者のラップ内の位置は時計100の画面108上に、該パフォーマンスが行われているのにともなってリアルタイムに、(任意で、聴覚ベース、視覚ベース、または触覚ベースのラップカウンターと共に)、表示されてもよい。そのようなインタフェース表示108aの1つの例は図7に示される。この図において示されるように、そのようなインタフェース表示108aは、ルート700(この例における楕円形の軌跡)、パフォーマンス・バー606、および現行のラップ(または他の情報)に関係のある様々なメトリック、例えば現行のラップ数、ラップ内の現在時間、最後のラップタイム、完了したラップのパーセンテージなど、を提供するための現行のラップバー702の表示を含んでいてもよい。インタフェース108aは、ユーザのラップ内の現在の位置を示すインディケータ600をさらに含んでいてもよい。より多いか、より少ないか、または異なる情報が、本発明から逸脱しない範囲で、異なる配向および相対的な位置づけでディスプレイ108に提供されてもよい。
【0043】
さらなる潜在的なオプションとして、もし望まれれば、GPSの特徴を使用して、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、特定の地理的な位置を通過する運動者に基づいたラップタイムおよび/またはスプリットタイム(または他の時間サブセット特徴)を自動的に記録してもよい。例えば、図7に示されるように、ルート700の表示は、ラップ開始/停止位置のインディケータ704を含んでいてもよい。それは、システムによって(例えば、GPSの使用、そしてランニングが始まった位置の検出によって)またはユーザ入力によって(例えば、開始/終了ラインをマークするために手動で時計ボタン106と対話するユーザによって)自動的に決定されてもよい。この自動ラップまたはスプリットタイミング機能(これはワークアウト前にユーザによって、例えば、もし望まれれば、演算装置インタフェース204aを使用して、プリセットすることができる)は、運動者が手動でラップをマークする(これによりユーザは速度を落とすことがある)ためにイベント中に時計との多数の対話を回避するのを助けることができ、かつ/または誤り(複数のスプリットタイムを手動でマークし損ねることによる)を回避する。
【0044】
また本発明に係わる少なくともいくつかの例示的なシステムおよび方法における時計インタフェース108aは、様々なワークアウト・メトリックをレビューするために、例えば、ワークアウト中に、またはワークアウトの完了後に、使用することができる。例えば、図8Aと8Bを参照。図8Aの例において、時計表示画面108は、他のランに関係のあるヒストリカル情報をユーザが選択する(例えばタッチスクリーン方式等によって、ボタン106と対話することによる)のを許可するインタフェース108aと同様に、様々なメトリックおよび/またはそのランの他の特徴に対するデータを示す。図8Aのインタフェース表示108aの例示的な情報は、「自由形式の」ランに対するデータに関する。図8Bは、他方では、遠回りのパターンを回る多数のラップのランに関係のある例示的なインタフェース表示108aを提供する。特に、図8Bの例示的なインタフェース108aは、ユーザが、所定のラン内の特定のラップに関する情報に加えて、他のラン(自由形式のランも、遠回りのラップ式のランも)に関係のあるヒストリカル情報をも見ることを可能にする。
【0045】
GPSデータを使用すると、ペース、心拍数、距離などのような所定のワークアウトに対するメトリックは、ラップに沿った、ルートに沿った、または該メトリックが測定されたまたは決定されたルートの部分に沿った特定位置に、関連づけることができる。GPSデータタグ取り付けは、本発明に従ったシステムおよび方法によって自動的に遂行されてもよく、かつ/またはルートに沿った特定位置でユーザによって選択的にアクティブにされてもよい。これらの機能は、ワークアウトが完了した後に、時計100上、および/または (例えば、時計100がデータアップロードのために接続され得る) 別のコンピュータデバイス200上のワークアウト・メトリックをレビューする時に、例えば、(現在のNIKE+のウェブサイトと同種のウェブサイト上およびコンピュータインタフェース上などで)ユーザが所定の位置についてのより多くの情報の要請を入力する方法を提供することによって、使用することができる(場合によっては拡大される) 。この機能は、図23Aおよび25Aの記載と共に、より詳細に以下に説明する。
【0046】
さらなる潜在的な特徴として、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、運動者がルートに沿って移動し、かつ/または運動パフォーマンスに参加している時に、地理的に結び取り付けられた特定のメッセージを該運動者へ提供するようにプログラムされかつ適合されてもよい。本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法においては、任意の所望のタイプの情報は、任意の所望の形式またはフォーマット(例えば可聴式、映像形式、テキスト形式、触覚式等)において提供されていてもよいが、該メッセージはユーザによって予め定められた次のメッセージを含んでいてもよい:運動者の友人または同僚、コーチ、またはトレーナなどの第三者により、該システムに提供されるメッセージ;または、システムが生成する自動メッセージ。任意で、所望の場合、ユーザは、任意の注記されたソースから、例えば、システムの「設定」または「構成」性能を使用して、受信されるそのようなメッセージを「止める」ことができる。
【0047】
図9は、この種の地理的に結び取り付けられたメッセージのもう1つの特定の例を示す。この例において、地理的情報バー900が提供される(例えば、常時または一時的な方法で、図6のルートバー604および/またはパフォーマンス・バー606を一時的に置換するなど)。この例において、いかなる所望のメッセージ内容も提供することができるが、地理的情報バー900は「look left for a spectacular view of Mt. Hood(Mt. Hoodの壮観な眺めのために左を見よ)」のようにユーザに助言する。別の代案として、所望の場合、地理的に結び取り付けられたメッセージはメイン表示のマップ部分902に幾分かまたは全てに重ね合わせてもよい(任意で、部分的に透明な方法において)、または、それは、マップ部分902の全てまたは幾分かを置き換えてもよい。地理的に結び取り付けられたメッセージを表示するかそうでなければ提供するいかなる所望の方法も本発明から逸脱しない範囲で使用されてもよい。さらに、所望の場合、新しいメッセージが時計ディスプレイ108上に表示されているとユーザに助言するために、「警報」を提供することができる(例えば信号音、他の可聴出力(時計スピーカから、ヘッドホンを通じて等)、または触覚出力)。
【0048】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法のこれら地理的に結び取り付けられたメッセージ特徴は、例えばオンラインまたはネットワーク化された環境を使用して、ワークアウトデータ、ルート、および友達、同僚、コーチ、トレーナなどとのワークアウトプログラムに関係のある他の情報を共有する能力などの本発明の「コミュニティ」局面に関係があってもよい。それは、である。そのようなコミュニティ配置において、第三者(友達、コーチ、トレーナ、有名人などのような)は、自身の演算装置接続を使用して、別の運動者の典型的なワークアウトルートに沿った(または任意の所望の地理的位置に)所在の「クッキー」を差し込んてもよい。例えば、Friend(友人)Aは、「言葉の報奨」または「テキスト形式の報奨」または他の報奨情報を、地域の大きな丘の頂上のような或る地理的位置において、Athlete(運動者)Aに対して残してもよい。図10は、部分的に透明に配置されたメッセージ表示ボックス1000でそのような情報の表示を含む表示画面108を示す。特に、このメッセージ1000は、該クッキーを発信したユーザを示す(所望の場合、匿名のクッキーを送ることもあるが)。ユーザが、604のルートバーまたはパフォーマンス・バー606の情報などの、時計100によって提供される別の情報を、一時的にでさえ見失わないので、部分的に透明なタイプのオーバーレイメッセージボックス1000は便利である。所望の場合、当初は或る透明度レベル(例えば透明度0%以上の)でオーバーレイメッセージボックス1000を表示することができるが、最後に消えるまで、徐々に、より低いレベルに薄くすることができる。さらにまたは或いは、所望の場合、時計100は、運動パフォーマンス中に受信された様々なクッキーメッセージを再表示するおよび/またはスクロールするのを許可するために、ユーザが入力(例えばタッチスクリーン等を介して、ボタン106を介して)を提供することを可能にしてもよい。
【0049】
図10は、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法のGPSの特徴を使用して提供されてもよい別の機能を示す。示されるように、この例における「Bob(ボブ)」からのメッセージ1000はユーザに「大急ぎの」パフォーマンス「チャレンジ」を含んでおり、システム(例えば、この例においては、時計ディスプレイ108のガラスをタッピングすることによって)に入力を提供することにより、チャレンジを「受け入れる」ようにユーザに促す。このメッセージのトリガーは、地理的な位置タグによって上記に(かつ下記により詳細に)記載されたように始められてもよい。一旦ユーザはGPSの特徴を使用して、チャレンジを受け入れると(または任意で、自動的に)、システムは、チャレンジエリアにわたる(この明示された例において「橋への」)ユーザの時間を記録し、ユーザの時間をBobのチャレンジタイムと比較してもよい。チャレンジのコースにわたって(例えば時計ディスプレイ108上で)、および/またはチャレンジが終わった後に(時計ディスプレイ108上で、および/または、1つまたは両方のユーザのコンピュータインタフェース204a上で)、フィードバック情報がユーザと挑戦者の両方に与えられてもよい。必要ならば、時計100のGPSの機能性は、ユーザのルートを再プログラムして、(例えばユーザの初期ルートが挑戦者のルートと異なる場合は)チャレンジを示すのに使用されたルートと同じルートをカバーし、かつ/または該同じルートが各ユーザによってカバーされることを確実にする。このように、挑戦者は、ユーザが自身のワークアウトのために選んだルートを前もって知る必要はない。
【0050】
図11A〜11Cは、それを通して位置クッキーが当初入力されてもよいコンピュータ・ディスプレイ204(図11A)上、および時計ディスプレイ108上の、両方のユーザインタフェースの例を示す。図11Aにおいて示されるように、「コミュニティ」のいかなるメンバーも他のメンバー(それら自身を含んで)のために地理的なおよび/またはパフォーマンスベースのメッセージを残してもよい。また、インタフェース204aはそうするためにインタフェース要素を提供する。図11Aにおいて示されるように、この例示的なインタフェース204aは、ユーザが選択することを可能にするインタフェース要素およびアイコンを提供する:(a) メッセージのタイプ(例えば、パフォーマンスまたは地理ベースの、インタフェース要素1102を参照);(b) メッセージの受取人(インタフェース要素1104を参照);(c) メッセージをトリガーする位置(インタフェースポインタ要素1106を参照);および(d)メッセージの様々な特徴(インタフェース要素1108を参照)。ユーザは、本発明から逸脱しない範囲で、任意の所望の方法において、様々なインタフェース要素と対話してもよい。それらは、次のものの利用を含む:マウス、キーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、ロールボール、スタイラス、ジョイスティックなど。さらに、様々なインタフェース要素は該入力装置を介してアクティブにされ対話されてよい。その方法は、従来公知であり、コンピュータ技術において使用されるものである。インタフェース204aは、入力パネル1110をさらに含む。それを通して、メッセージが入力されてもよい(例えば、キーボード(ハードまたはソフト)または他の入力装置を介して)このメッセージ(または運動者の時計に送られた他のデータ)は、本明細書において、「メッセージ・ペイロード」とも呼ばれる。所望の場合、インタフェース204aはメッセージ・ペイロードの他の特徴の選択を可能にしてもよい:例えばタイプ(例えばメッセージが到着したと合図する可聴特徴または触覚特徴)、持続期間、グラフィックスなど。
【0051】
図11Aは、メッセージまたは「クッキー」を作成し残すための例示的なインタフェース表示204aを示しているが、図11Bおよび11Cは、クッキーの位置に近づいた時に、受取人ユーザによって受信された時計100上の例示的なインタフェース表示108aを示す。ユーザがクッキーの位置に着く直前に、図11Bはインタフェース表示108aを示す。これは、「Summit Point(頂上地点)」に近づいているユーザ位置アイコン600によって図11Bに示される。その地点は地理的にタグ付けメッセージが残された場所(特に、図11Aは、ポインタ要素1106がポインタ・トラック矢印1112によってSummit Point位置に移動させられたことを示す)である。地理的なクッキーが、受取人(「Surprise(サプライズ)」アイコンに対するものとして「Show Indicator(インディケータを示す)」アイコンのハイライト表示によって図11Aに示されたように)に表示されるような方法において作成されたので、ユーザのインタフェース表示108aはクッキーの位置でジオタグ・アイコン1114を含む。ジオタグの存在および位置を表示するいかなる所望の方法も、本発明から逸脱しない範囲で、色変化、他のアイコンなどを含んで使用されてもよい。運動者のインタフェース表示108a上へのジオタグ・アイコンの取りこみは、「クッキー」を集めるために該注記された位置へ到着するモチベーションを運動者に提供することができる。或いは、「Surprise」アイコンが入力エリア1108で選択されている場合、ジオタグ・アイコン1114は表示された情報から省略することができる。
【0052】
図11Cは、ジオタグ位置に到達した時の、運動者のインタフェース表示108aを示す。この例によって示されるように、ジオタグはインタフェース204aの位置1110にメッセージ入力を表示する(つまり、メッセージ・ペイロードを伝達する)ためにユーザのディスプレイ108上のテキスト形式表示1116をアクティブにした。メッセージを表示するいかなる所望の方法も、本発明から逸脱しない範囲で、使用されてもよい。その方法は、すでに説明した次の様々な方法を含む:例えば、可聴式、テキスト形式、オーバーレイ(薄れていく)として、他の「バー」の1つで、など。この例において、メッセージ表示1116は、メッセージが特定ユーザ(この例における「Bob」)からであることを示す。特に、図11Aにおいて示されるように、該メッセージを作成するのに使用される入力は、該メッセージが「匿名」ではなく「署名」されているべきであることを示した。任意で、所望の場合、メッセージ発生装置が任意の所望の方法(例えば「Your Secret Admirer(あなたの密かなファン)」等)でメッセージに署名する能力、または識別「署名」を含まない能力を、インタフェース204aが含んでもよい。
【0053】
特に、このダウンロードされたメッセージ構成を使用して、時計100は、パフォーマンス中に、接続されたネットワーク(例えばWiFi、WAN、セル等)であるべく、ユーザに対して現われる(例えば現行の位置に基づいて第三者からメッセージを得ることによる)。しかし、運動パフォーマンス中のネットワーク接続がこれらの地理的タグ付けメッセージを提供する必要はない。
【0054】
上記に注記されたように、本発明に係わるシステムおよび方法は、少なくともいくつかのこれらのタイプの所在クッキー(例えば該地理的な位置に到着する励みを提供するか、または該位置に到達したら「サプライズ」の報奨を提供するかの何れか)の存在について運動者Aに助言してもよいし、しなくてもよい。しかし、必要な情報(例えば地理的位置および所望の報奨データ)は、コミュニティシステムに接続する(例えば演算装置を通して)時に、該運動者の時計100にダウンロードされてもよい。それから、該運動者がワークアウトしている時、予め定められた地理的位置(GPSによって決定されたように)に到達した場合は常に、あらかじめ確立されたメッセージが示される(例えば、激励メッセージ; 祝辞; さらなるチャレンジメッセージ; 可聴式か、映像形式か、テキスト形式のメッセージ; 等)。所望ならば、メッセージのプレゼンテーションは、該運動者に関連づけられた他のモニタリングシステム(例えば、歩数計ベースの速度と距離モニタリングシステム122、自転車速度計、シューズの力センサ、ペダル、またはオールロック等)が、該運動者がワークアウトの結果該地理的な位置に到達したことを示す場合のみ(「不正」または不注意なメッセージのトリガーを防ぐために)、トリガーされ、そして自動車を運転した、またはそうでなければ該位置に到達した結果としてではない。「クッキー」は、メッセージがワークアウト(例えば、ランワークアウトによる、サイクリングワークアウトによる等)の複数の特定のタイプの結果としてのみトリガーされるように構成され得る。
【0055】
図11Cは、本発明の例に係わるシステムおよび方法に含まれていてもよい別の特徴を示し、この種のジオタグ(またはパフォーマンスタグまたは他のものの)メッセージ性能を含む。メッセージ1116の表示は、メッセージ受取人が、このメッセージを受信したことを「思い出させる」入力を入力する(例えば時計表面ガラスをタッピングすることにより、身振りをすることにより、ハードボタンを押すことにより等)ことを可能にする特徴をアクティブにする。ワークアウトのコースにわたって、ユーザは、そのようなメッセージを受信したことを忘れてもよいし、かつ適切な処置(例えば、「ありがとう」を送る、他の者に対するチャレンジを発する、「無駄な話」を話す等)を行うことができるように、この種のリマインダ(例えば、時計ディスプレイ108上、それらのコンピュータ・ディスプレイ204上等)を望んでもよい。このインタフェース108aは、さらに、ユーザに対して、リマインダのためのデーを入力するために自身のワークアウトを著しく中断することなく、そのような「リマインダ」を生成し受信する容易な機会を提供する。
【0056】
本発明によるシステムおよび方法は、例えば、時計装置100の「設定」機能内にGPS情報を提供してもよい。例えば、特定の位置では、衛星への露出(例えば、該装置を見る衛星の数、信号強度、信号の信頼度等)に関する情報は、時計装置によって提供され、ワークアウトが実行されている間、任意で、保存されてもよい。この情報は、運動パフォーマンスのコースにわたって周期的に収集されてもよい。そのような情報は、どのデータセット(例えばGPSデータ、歩数計データ、コンパスまたは高度計データなどの他のデータと任意で結び付けられた歩数計データ、等)を、所定の日付でおよび/または所定の位置で、より信頼してもよいか決定するために、ワークアウトの前、最中、またはその後で、有用であり得る。このように、本発明に従ったシステムおよび方法は、任意の所定の運動パフォーマンス(またはそれの部分)中に、利用可能な最も正確な速度および距離情報を(自動的におよび/またはユーザ入力により)決定することができる。
【0057】
上記に注記されたように、いくつかの動作モードにおいて、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、ライブの、リアルタイムの、「方向転換毎の」、指示または命令を時計ディスプレイ108上に提供して、パフォーマンス中に該運動者を所望のルート上に維持するのを手助けしてもよい。そのようなインタフェース表示108aの1つの例は図12に示される。これらの指示および命令は、運動パフォーマンス中に利用可能なGPSデータに、少なくとも一部分は、基づいてもよい。該指示または命令は、本発明から逸脱しない範囲で、任意の所望の方法または方法の組み合わせにおいて、例えば、時計ディスプレイ108上に提供されるグラフィック形式またはテキスト形式の情報を介して;可聴情報または映像情報を介して(例えば、ヘッドホンでの再生で、時計のスピーカで、時計ディスプレイ上で等);触覚情報を介して(例えば、震動インディケータ等)、ユーザに提供されてもよい。様々なさらなる特徴も提供されてもよく、それらは、方向転換までのカウントダウン、左への方向転換または右への方向転換に近づくことに対する異なる可聴音、左への方向転換または右への方向転換に近づくことに対する異なる振動応答等である。
【0058】
また、所望の場合、図12に示されるように、本発明に係わるシステムおよび方法は、運動パフォーマンス中、ランナーを所望のルート上に帰す(あらかじめ計画されたルートからそれているなら)ために、または万一提案されたルートが、ある理由(例えば道路工事、フラッディング等)で利用不可能または使用されないならば、「迂回ルート」決定能力を提供するために、急いで最新の指示を提供してもよい(例えば時計ディスプレイ108による)。図12に示されたように、ユーザが最初のルート上の方向転換を逃した時(所望の3rd Avenue(3番通り)での方向転換を逃すアイコン600によって示されたように)、システムは、「新しいルート」が決定されているユーザにインディケータを提供していた(ルートバー604における情報を参照)。可聴式インディケータも提供されてもよい。本発明に係わるシステムおよび方法は任意の所望の方法において新しい「ルート」、例えば、もともと計画されていた第1のルートへユーザを戻す最短ルート;同じ(または類似した)全体距離で同じ最終目的地へユーザを案内するルート;または当初計画されたルートと同じ(または類似した)全体距離を行く新しいルート、を決定することができる。
【0059】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法に含まれていてもよい別の有用な機能は、「位置まで」のタイプのナビゲーションに対するGPSの利用に関する。図13Aおよび13Bは、この機能によって有用であり得る時計ディスプレイ108上の例示的なインタフェース108aを示す。一例において、図13Aにおいて示されるように、人は特定のランドマークまで(例えば、4番街の丘の頂上まで;特定の交差点まで;自宅まで;第1の出発点まで;最近使用した場所まで;特定のビジネス現場まで等)走りたいと望むことを決定してもよい。この場所の目標の入力を可能にするシステムを設定することによって、(例えば、コンピュータ200によるウェブサイト特徴および/または時計100で利用可能な特徴を用いて)、本発明に従ったシステムおよび方法は、所望の位置まで案内する、ユーザのためのルートを展開するGPS性能およびマッピング性能を使用してもよい。このルート決定機能は、例えば、本発明に係わるシステムおよび方法が、様々な特徴を含んでもよい所望の位置までのルート、例えば全体の目標とされた距離をカバーするルート;最もまっすぐなルートを提供するルート;一方通行または両面通行のルート;同じまたは異なる帰路を有するルート等を決定することによって、様々な特徴でさらに高度化されてもよい。例えば、図13Bのインタフェース表示108aにおいて提供された様々なオプションに注目のこと。別の例として、本発明に係わるシステムおよび方法は、全体のランルート内の特定の時間(例えば、2時間続き得るランが始まって約1/2時間、またはおよそ中間点)で、または全体のランルート内の特定の距離で、所望の位置に到達するルートを展開してもよい。ルートは、次のようなランの様々な特徴を最小限にするか最大限にするように、例えば、交差点の横断を最小限にする;トレイルの時間を最大限にする(または最小限にする);眺めのよい「風景」を持ったエリアを最大限にする;高度変化を最小限にする(または最大限にする);都市のエリアを最小限にするように、展開され得る。本発明によるこれらのシステムおよび方法は、より詳細に以下に説明するように、或る特性、例えば、眺めのよい風景、水または洗面所設備等、を持ったルートをよりよく識別するために、ルートに関するより広域のコミュニティからの入力を利用してもよい:。再び、図12と関連してすでに説明したように、時計100は、ユーザに対して、万一迷っているなら、所望のルートへ戻す指示、または、迂回指示を与えることができるようにプログラムされかつ適合されてもよい。
【0060】
「位置まで」のナビゲーションは、他の方法においても同様に働くことができる。例えば、不慣れな都市(例えば休暇またはビジネス出張の)でのユーザは、時計のタッピングにより、(または、他の方法で入力をいれて)時計100に収納されたメモリに「マーカー」または「ウェイポイント」を保存して(例えば、この位置またはマーカポイントに関連づけられたGPS座標を保存する)ランを始める(例えばホテル正面玄関で)ことができる。或いは、(または他の入力が無い場合は)、ワークアウトの出発点は、「ホーム」または「開始」点として、本発明に係わるシステムおよび方法によって、自動的に識別されてもよい。その後、ランの間のある程度の時に、ユーザは、「私を家へ連れて行く」ために時計へコマンドを入力する(例えば、ボタンを押すことによって、前もって定義した身振りによって、タッチ画面入力などによって)ことができる。そして、GPSシステムは、時計を通して、当初注記された(または自動的に検出された)ホームマーカまたはウェイポイント位置に連れて戻す指示をユーザに与えることができる。所望の場合、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、任意の位置がワークアウト中に可能性のある戻りのためにマークされる(単なるホームベースでない)ことを可能にしてもよい。システムは、所望の場合、他のオプションが利用可能になってもよいが、家へ戻るために最短ルートをデフォルトで提供することができる(例えば出発のルートを逆にする、道路横断を最小限にするなど)。
【0061】
GPS性能を使用して、ユーザが急いで、最も近い公衆便所、水飲み場等のような様々な施設を位置付けるのを助けるために「位置まで」のナビゲーションのタイプを使用することができる。パフォーマンスが行なわれている時に、リアルタイムにおいて、このようにこのタイプのいかなる所望の情報も伝えることができるかもしれない。
【0062】
本発明の局面によるシステムおよび方法のいくつかの例において、ユーザは、時計装置100を使用して、運動パフォーマンスの間に通過した任意の位置のGPS座標をマークしてもよい。例えば、図14に示されるように、ラン中に、ユーザは、(後ほど、ランのコースの間に、ランに対するフィニッシュラインとして、またはほんの少ししてから(例えば、ランニングしていない時にさえ)の何れかに)彼らが戻りたいと願ってもよい興味ある店または他のランドマークを通過してもよい。ユーザは、その位置(本明細書においては「ウェイポイント」とも呼ばれる)に対するGPS座標を記録するために、ある方法(例えば、画面またはクリスタルをタッピングする、ハードボタンを押す、予め定められた身振りをする等)で時計100と対話してもよい。これは、GPSウェイポイント座標が保存されていることを示すダイアログボックス1400の表示によって、図14に例えば示される。その後、本発明の例に従ったシステムおよび方法は、ユーザがその位置へ戻るのを支援するために情報を提供してもよい。例えば、時計装置自体においては、選択された位置にユーザを戻すために、方向転換毎の指示を提供するように、および/またはその位置のための住所情報を提供するように、いかなる希望時間でもGPSを使用することができる。さらにまたは或いは、演算装置200(例えば、これは本発明のウェブサイトまたはコミュニティの特徴にアクセスし、そしてこれに時計装置100またはモジュール104がデータ交換のために接続される等)から、システムおよび方法は、例えば、選択された位置にマップまたは案内を提供するように;選択された位置のまたはその近くのビジネスアイテムまたは他の興味のあるアイテムについての情報を提供するように;選択された位置における注目されるビジネスアイテムまたは他の関心のあるアイテムのウェブサイトにユーザを案内するように、プログラムされかつ適合されてもよい。
【0063】
すでに説明したタイプの「マーカー」および「ウェイポイント」は、他の目的のためにも同様に使用されてもよい。例えば、ラン中に、ユーザは、ルートに沿ってランルートまたは位置の1つまたは複数のセグメントを「マークする」ように、予め定められた方法(例えばすでに説明したように)において時計装置100と対話することがあってもよい。例えば、ラップ(例えば、湖のまわりのランまたは一区画のまわりのランのようなパフォーマンスの間の複数回の遠回りのルートランに対する)の始まりおよび終了点をマークするために、単一のマーカーまたはウェイポイントが適切な位置に入力されてもよい。その後、本発明に係わるシステムおよび方法は、ラップタイム(またはスプリットタイム)に関係のあるデータを自動的に保存し、ユーザにこの情報を提供することがあってもよい。一旦入力されると、同じラップの開始/停止のポイントマーカは、同じサーキットのまわりの将来のランのために使用することができる(或いは、所望の場合は常に、異なる開始/停止のポイントを入力することができる)。ラップタイミングデータも保存され、チャレンジを提供する(例えば、べストラップタイムを刻むように、サードパーティなど(例えば友達、コミュニティメンバー、他)のべストラップタイムを刻むように、ユーザに促す)ために使用されてもよい。特定のルートを走る時に、「ベストタイム」データがユーザまたは別の誰かによって(例えばコミュニティ内に、またはウェブサイト上に、ウェブサイトへデータをアップロードする時に、時計などにデータをダウンロードする時に)保存され、利用のために時計100にダウンロードされてもよい。または、それは、時計100に単に保存されてもよい(例えば時計ユーザのベストタイムについて)。
【0064】
別の例として、ルートのセグメント(例えばルートの部分)を定義するために多数のマーカーを入力することができ、そしてすでに説明したようなチャレンジおよび/または他の特徴はこれらのセグメントに同様に適用されてもよい。図15Aおよび15Bは、そのようなマーキングの例を示している。図15Aにおいて示されるように、GPS Segment Start Point(GPSセグメント開始ポイント)がマークされており、図15Bにおいては、GPS Segment End Point(GPSセグメント終了ポイント)がマークされている(例えばランの間の時計100への適切なユーザ入力によって)。所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、ユーザが、ルートの特定のセグメントに対して(例えば「死ぬほど大変な丘」)、および/またはルート全体に対して(例えば「湖ラン」)自前の名前を作成することを可能にしてもよい。或いは、ランに先立ってコンピュータ200上に、これらのセグメント・マーカー位置を、例えばマップまたはコンピュータインタフェース204aを通して利用可能な他の特徴を使用して、作ることができ、その後それを、データ交換中の時計100にダウンロードすることができる。ユーザのこの選択されたセグメント上のタイミングデータは、多くのランのコースにわたって、および/または同じルートセグメント上の他のユーザからのデータと、比較することができる。
【0065】
保存されたマーカー位置およびランセグメントは、他の方法においても使用されてもよい。例えば、位置およびセグメントは、公のチャレンジまたは個人のチャレンジを生成するために使用されてもよい。該チャレンジは、オンラインまたはネットワーク化されたコミュニティ(例えばウェブサイト経由の)と対話する時に、本発明に係わるシステムおよび方法のその他のユーザが受け取ってもよい。ユーザが正規ルート(または少数の正規ルート)を走るならば、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、コミュニティ内の他の者が走っているルートに沿ったセグメントを捜してもよく、かつ/またはルートまたはセグメントに対する何かチャレンジまたはベストタイムがウェブサイト上に存在するかどうか決定してもよい。GPSデータを使用すると、そのようなセグメントは、ユーザがセグメントのために特に開始終了ポイントを登録するかマークする必要なしに、本発明に係わるシステムおよび方法によって決定され得る。セグメントおよびチャレンジのデータは、任意でユーザが知ることなしに、ユーザの時計100にダウンロードすることができ、その後、ユーザが運動パフォーマンスに関係している時に、時計ディスプレイ108を通してユーザにそのチャレンジを提示することができる。例えば、ユーザが1番通りに近づいていることをGPSのデータが示す時に、時計100内のコントローラは、チャレンジ(例えば、「あなたの友達ボブの1番通りから20番通りまでのベストタイムは、13:32です。あなたがそのタイムを刻むことができるかどうか確かめますか?」)に対してユーザを促すようにプログラムされかつ適合されてもよい。チャレンジが受け入れられた(または任意で、自動的に、承諾の必要なしで)場合、そのセグメントに対してユーザのタイムを記録することができる。また、任意で、コミュニティ内またはユーザの予め定められたグループ内の他のパーティに、ベストタイムマークを破るユーザの試みおよびその結果を通知することができる(例えば、ランが終わり、時計データがコミュニティ・ウェブサイト・システムにアップロードされた後に)。ユーザ、その友達、一般的なオンラインまたはネットワーク化されたコミュニティ、コーチ、トレーナ、システムオペレータ、および/または他の人達がチャレンジを構成し保存してもよい。
【0066】
上記に注記されたように、「マーカー」または「ウェイポイント」(マークされた位置に関連づけられたGPS位置データを保存する)を生成する1つの方法は、所望の地理的な位置でユーザが時計と対話する(例えば、ディスプレイをタッピングし、ボタンを押し、身振りをすることなどによって)ことを含む。所望の場合、マーカーまたはウェイポイントはまた、オンラインまたはネットワーク化されたセッション(例えば、ウェブサイトを使用して)中に演算装置を使用して生成されてもよい。一方の事例においても、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、さらに、ユーザがマーカーまたはウェイポイントに関連づけられた情報を挿入するか、またはそうでなければ、修正することを可能にする(例えば、ワークアウトが完了した後にネットワーク化されたリソースを使用する)。例えば、ユーザは、様々なマーカーまたはウェイポイントに関連づけられた、注記、タグ、絵、可聴音、映像、テキストなどを追加することがあってもよい。これらの追加分は、例えば、もとは情報を入力したユーザにリマインダを提供するために、または、同じルートまたはその部分を使用することを考え得る他の人達に(例えば、その時ルートを選択するのを助ける、または所定のルートが適切かどうか決定するのを助ける)、ルートまたはセグメント上などの他のユーザに、情報を提供するために、 様々な目的のために使用されてもよい。一例として、ユーザはランのコースの中で込み入った交差点に近づくことがあり、そして、所望のルート上にとどまるために、または、所望の位置へ向けて進み続けるために、どの道を行くべきかは、ユーザにとって完全には明らかではないことがある。このルートの前のユーザがこの位置またはマーカーに関連づけられたいくつかの情報、例えば、絵(ハイライトまたはポインタ)、録音メッセージ(「遠い左の道をとれ」)、テキスト形式のメッセージなどを保存していたら、これは、後で、該ルートの他のユーザと同様に、そのユーザが、所望のルート経路上に、よりよくとどまることの助けになり得る。いかなる所望の情報も、保存され、本発明から逸脱しない範囲でウェイポイントまたはマーカーと関連付けることができる。それらは例えばルート条件情報、買い物または他の立ち寄りお勧め情報のように、地域の施設情報、旅行情報などである。保存した情報はまた、ルートの近づく部分に沿って走るために戦略(例えば、「容易な下り坂の部分がまもなく近づいて来るので、次の半マイルは本当に頑張れ」)を提供することができる。
【0067】
様々な注目されるマーカー、ウェイポイントまたはセグメントを保存する(例えば別のユーザの対話または画面をタッピングすることによって)ように時計100はプログラムすることができるので、時計100はまた、次回ユーザがその位置に近づく時に、アクションをとるようにプログラムすることができる。例えば、少なくとも本発明のいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、ユーザが以前にマークした (ユーザまたは別の者によってマークされた)セグメントに近づく時に、前の「ベストタイム」を刻むかまたはそのセグメント上の予め定められた「ゴール」に到着する(例えば実際のユーザのベストタイムまたは別のユーザのベストタイムを刻む)ようにユーザにチャレンジを提供してもよい。そのような特徴は、データがコミュニティウェブサイトへアップロードされた後、本発明に係わるシステムおよび方法が、公のチャレンジ、ラン仮想レース(例えば異なる時間にルートまたはセグメントを走った複数のランナーからのデータを使用する)を生成および受け取ること、かつ/またはチャレンジの試みが成功する時に、報奨または正のフィードバックを提供することを可能にする。
【0068】
所望の場合、異なるタイプの身振りまたは時計装置との対話は異なるタイプのマーカーまたはウェイポイントをマークするために使用されてもよい。例えば、ウェイポイントのタイプは、次を生成することにより、互いに区別されてもよい:1回タッピングを使用した1つのウェイポイント;2回タッピングを使用した別のもの;3回タッピングを使用した別のもの;腕動き・身振りを使用した別のもの;タップおよび/または身振りの組み合わせを使用した別のもの;そして、クリスタル上でプレス・アンド・ホールド・アクションを使用した別のもの等。これらの異なるタイプの入力は、ユーザ(本発明に係わるシステムおよび方法に加えて)が後で1つのマーカーまたはウェイポイントを別のものから区別する(例えばウェイポイントに関するデータを入力したい時に、ユーザにリマインダを提供する)ことを可能にしてもよく、その結果、異なるそして正確なタイプのデータが所定のマーカーまたはウェイポイントに関連づけられ得る。例えば、ルート上に入られたウェイポイントがすべて1つ(それは2回タッピングタイプだった)を除いて1回タッピングタイプだった場合、表示された時のそのウェイポイントの外見または他の機能の違いが、ユーザの記憶を引き起こし、なぜそのウェイポイントは入力されたのかを思い出させてもよい(例えば、「おお、そうだ、私は通りの向う側にこのこじんまりした素敵なコーヒーショップを見た」など)。そのような情報は、すでに説明したように、ユーザが後で位置を見つける(または、他の場合には、特にマークされたウェイポイントに適正情報を関連付ける)ことの助けになってもよい。
【0069】
図16は、GPSベースのマーカーまたはウェイポイントに関連づけられていてもよい別の例示的な機能を示す。ユーザがGPSマーカーを作成するために時計100と対話する時に示されるように、システムはユーザに、直ちに入力情報を、例えば、ボイスまたは可聴式入力を使用して、入力する機会を提供してもよい。この明示された例において、GPSウェイポイントマーキング手順がアクティブになった時に、表示画面は音声記録または入力システムをアクティブにしたいかどうかユーザに尋ねることができる(ダイアログボックス1600を参照)。この質問に対する適切な応答は、マイク110(図1Aおよび1Bを参照)をアクティブにし、ユーザが情報を記録しそしてそのウェイポイントに記録された情報を関連付けることを可能にし得る。ユーザが、コンピュータ200を介してコミュニティ・ウェブサイト・システムと対話する時に、および/または、後で再びこの同じウェイポイント位置(GPSによって決定された)を通過する時に、この情報がユーザに再生され得る。
【0070】
上記に注記されたように、時計100(またはパフォーマンス中にユーザによって携帯された他の携帯機器)は、ルート(例えばマップ、衛星(または他のもの)イメージなど)の特徴を示すインタフェース表示108aを含んでいてもよい。インタフェース表示108aは、またユーザによって(または他の者によって)残されたマーカーの位置を示すためにグラフィックスを、特にそれらに関連づけられたルートに関するいくつかの所望の情報を含むマーカーを、含んでいてもよい。この機能は、アイコン1700により図17に、例えば示される。ユーザが地理的なマーカー(例えばGPSによって決定されたような)に関連づけられた位置に近づいた時、自動的に、または時計100がパフォーマンス中にユーザに提示されたプロンプトへの返事を受け取った後の何れかにおいて、マーカーに関する情報をユーザに提供することができる。例えば、図17に示されたように、ユーザがウェイポイントマーカー1700の位置に近づく時、時計はビープ音を鳴らすか振動し、そして「ウェイポイント情報を望みますか?」のようなプロンプトをダイアログボックス1702に表示することができる。答えが肯定の場合(または自動的に)、ウェイポイント情報(それは誰によってでもコミュニティに置かれ得る)は、ディスプレイ・バー1704(例えば、一時的にルート・バー604と置き換わって)に、例えば少なくとも一時的に表示されてもよい。
【0071】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、ユーザに、例えばパフォーマンスの達成と同時に、時計へ情報を入力する機会を与えるようにプログラムされかつ適合されてもよい。例えば、図18に示されるように、システムおよび方法は、ちょうど完了されたルートの様々な特徴を評価する入力を受け入れる(または、ディスプレイインタフェース108aを介して入力を入力するようにユーザに促す)ようにプログラムされかつ適合されてもよい。評価された特徴は、例えば、ルートの様々な特徴、例えば困難さ、眺め(美的価値観)、顕著な高度変化、施設(例えば飲用のステーション、公衆便所、育児、公共輸送など)の利用可能性、道路事情、照明条件、疎遠などについての、ユーザの主観的なランク付けを含んでいてもよい。もう1つの特定の例として、ユーザがパフォーマンスの達成で評価情報を入力することを決定すれば、時計100は、上記に注記された様々なカテゴリーをランク付け(例えば1と5の間で)するようユーザを促してもよく、例えば、個々の特定のカテゴリーを通してユーザをステップさせ、該カテゴリーのためのランク付けを尋ねる。ユーザは、ボタン106、タッチ画面などを使用して、データを入力してもよい。この情報は、時計100上にローカルに保存し、他の者が該ルートにかかわるこのユーザの経験、意見、知識を利用することができるように、後ほど、ウェブサイトまたは他のコミュニティインタフェースへ(所望の場合)アップロードすることができる。任意で、ランク付け情報がアップロードされた後、所望の場合、より多くの情報またはコメントを追加するようにユーザに促すことができ、それはコミュニティ全体または少なくともその一部分(例えば、ユーザが予め定められたグループ)に利用可能になってもよい。ユーザのランク付けは、走った時刻、天候状況、走った方向などのような他の情報と共に保存されてもよい。
【0072】
運動パフォーマンス中にユーザによって携帯された実際の携帯機器(例えば時計100)は、任意で、同様に他のハードウェアおよび特徴を含んでいてもよい。例えば、図19において明示されたように、所望の場合、2つの時計100(または他の携帯機器)は、ウェブサイト、ネットワークおよび/または任意の介在する装置(例えばIRビーム送信器および受信機、インスタントメッセージング性能などのような、ピアツーピア通信型システム等)の必要なしに、互いにそれらが直接通信することを可能にするハードウェアおよびソフトウェアを含んでいてもよい。これは通信間接続アイコン1900によって図19に例示されている。このように、本発明に係わるシステムおよび方法の二人のユーザが、例えば、ルート、GPSベースの位置マーカーまたはウェイポイント、GPSベースのチャレンジ、GPSトリガールート情報などを交換するために互いに直接通信してもよい。所望の場合、ルートがこのように伝えられる時に、ビーム送出を行っているパーティのそのルート(またはそれの複数のセグメント)上のベストタイムが同様にビーム送出され、自動的に、受け手のパーティに対するチャレンジを設定するために使用すことができる。所望の場合、有線接続がまた、このデータ転送を容易にするために使用されてもよい。
【0073】
図19に示されるような直接の時計 対 時計の通信は、他の状況において同様に使用されてもよい。例えば、レースが完了した後、または二人の(もしくはより多くの)ユーザが同じルートを完了した後、1人のユーザはもう1人のユーザの時計100に自身のパフォーマンスデータを送信することができる。その時、受け時計100は、2つのパーティのパフォーマンスデータのあるタイプの比較を提供するようにプログラムされかつ適合されてもよい。この比較は、本発明から逸脱しない範囲で、いかなる所望の形式を呈してもよい。例えば、図20において明示されたように、表示画面108は、2つのパーティの様々なレースメトリック(例えば全体のタイム、平均ペース、トップペース、ベストマイル、ラップタイム、スプリットタイム、マーカーまたはウェイポイントの間のタイムなど)の比較を、例えば、並んだ関係で、表で、スクロールまたはロール様式で、グラフで、「結果ボード」で、表示してもよい。別の例として、所望の場合、装置100上に表示されたルートのグラフィック形式の表示のまわりに、異なるアイコン(異なる競技者を表わして)を移動させることにより、2つのユーザ間の仮想レースを例えば表示するように受け時計100をプログラムし、適合させてもよい。そのようなシステムおよび方法は、それらのスタート時間がずらされているとしても、または、ユーザが完全に異なった時間にルートを走ったとしても、任意でまだ該競技を行っている間に、競技者が結果の直接の比較をすることを可能にするために、非常に有益であり得る。図20が2つのユーザの結果の比較を示している間に、結果のいかなる数字も、本発明から逸脱しない範囲で、比較することができる。
【0074】
他の考えられる特徴として、図21Aから21Cで示されているように、少なくとも本発明のいくつかの例に従って時計装置100は、イベントにおいて、該イベントの当日に該イベントの登録手続きをする時、時計100に直接送信されたレースコースに関するデータなどのデータを、受信するように備え、プログラムされ、適合されられてもよい。これは、時計100へ情報を送る登録キオスク2102で伝送アイコン(有線または無線通信)2100によって図21Aに例示されている。一旦受信されると、該イベントのために目標時間を入力するようにユーザを促すように(図21Bのインタフェース要素2104を参照。それはレース前の時間における時計インタフェース108aを表わす)時計100をプログラムし、適合させ得る。または、時計入力106またはウェブサイトシステムから時計100にダウンロードされたユーザ入力を通じてのように、時計100に目標時間をあらかじめ保存することができる。その時、例えば、その所望のゴールタイムを達成するために、ゴールに到着するために、所望のスプリットタイムを設定するために、現在と過去のペースに基づいてレースまたはセグメントを完了するための見積時間を提供するために、ユーザペースまたはユーザ自身を助けるように時計100をプログラムし適合させてもよい。例えば、レース中の時計インタフェース108aを表わしている図21Cの、ダイアログボックス2106に提供された情報を参照。任意で、所望の場合、下記についての保存した情報を考慮に入れて、ペース配分データおよび/またはタイミングデータを決定することができる:ユーザの最近のトレーニングの成績;レースルートの地理的な特性;およびユーザのトレーニング成績、(例え、レース当日のコースの丘陵性または平坦の部分を走ることに対して、または、イベントにおける早い時間か遅い時間かに対して、より正確にペースと見積時間を予測するために、時計のコントローラによって生成されたペースと目標のスプリットタイムは、練習の時と同様の地形または同様のレース長さを走る時ユーザによって生成された、保存データを考慮に入れてもよい)。
【0075】
上記に注記されたように、本発明の少なくともいくつかの例に従った時計100(または運動パフォーマンス中に携帯される他の携帯機器)は、さらに該時計が様々な形式(例えば、ボタン、タッチ画面、身振り認識、スタイラス入力、ロールボール入力、など)のユーザ入力を受信することを可能にするようにハードウェアおよび機能性を含んでいてもよい。所望の場合、これらの携帯機器100はまた、言葉入力または可聴入力を受け入れるよう装備されていてもよい。運動パフォーマンス中に、ユーザはマイク110(例えば、図1Aおよび図1Bに示されるような、時計100上の入力ポートに係合されて、時計100に動作可能に接続されるような時計のハードウェアの部分として提供される等)へ話し、そして時計100は可聴メッセージを保存することがあってもよい。また、上記に注記されたように、この種の可聴式入力は、それが入力された(GPSデータを使用して決定される)特定の地理的な位置にタグ付けされてもよい。ユーザは、パフォーマンスデータ(例えばウェブサイト上で)の後ほどのレビューまたはアップロード中に、記録されたメッセージを使用することがあり、例えば、ルートの ヒント(例えば「大きな犬を回避するためジェファーソンロードの北側を走れ」)を提供する、リマインダまたは激励(レース関連または他のもの)を提供する、ルート上に沿って関心の対象となるポイントを識別する、などである。別の例示的なオプションとして、記録された可聴音は時計上に保存され、次回、同じ地理的な位置に近づいた時に、ユーザに対して再生され得る。
【0076】
前記時計または本発明に従った他の携帯機器は、いかなる機能、機能の組み合わせ、またはすでに説明した機能のすべてに加えて、下記に述べられる特徴および機能性を含む他の特徴および機能性を含んでいてもよい。
【0077】
ネットワークに接続されたコンピュータ(例えば、コンピュータ200)上のユーザ経験
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法へのGPSベースの特徴の取りこみは、結果として、すでに説明したリモートサイト306、または、運動パフォーマンスデータがレビューされ、処理され得て且つ高度のまたは他の機能性がアクセスされ得る他の演算環境(例えば、www.nikeplus.comにおいて公に利用可能なものと同様のウェブサイト機能)、などのウェブサイトのための、ユーザインタフェース204a上の様々なさらなる特徴の取りこみになる。これらの特徴および機能性のいくつかのより特別の例は、より詳細に以下に説明する。また、所望の場合、これらの特徴および機能性(またはこれらの特徴および機能性が多少修正されるか縮小されたバージョン)のいくつかまたはすべては、本発明から逸脱しない範囲で、時計装置100、およびそのインタフェース108a、およびディスプレイ108上で直接利用可能になってもよい。
【0078】
もう1つの特別の例として、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、ユーザに利用可能な様々な較正特徴を含んでいてもよい。上記に注記されたように、GPS性能(116/118)、および、圧力および衝撃を感知する歩数計タイプ機能性(例えばセンサ122)または他の速度/距離測定機能性を含む運動パフォーマンスモニタリングシステムは、歩数計に基づいたセンサ122(または他のセンサ)のための較正または修正データを生成し提供するためにGPSデータおよび情報を使用するようにプログラムされかつ適合されてもよい。
【0079】
さらなる較正または修正機能性は本発明の例に従ったシステムおよび方法で可能である。例えば、本発明の例に従ったシステムおよび方法は、ユーザが新しく書き込まれたランからのデータを前のランの較正または修正のために使用することを可能にしてもよい。運動パフォーマンスの所定の時間においては、ユーザはランの正確な距離を知らないこともある(例えば、ランがGPSの利用可能性なしでなされた場合)。その距離は、ある方法(例えば、それを測定することにより、それを思い出すことにより、別のソースからそれを得ることにより、同じルート上の後ほどGPSの表示度数からそれを得ることにより等)において後でユーザが知ることができる。所望の場合、インタフェース204aを通して、図22Aおよび22Bで示されるように、ユーザはそのランに関するデータに戻り、そのランに対する今知った距離を挿入することがあってもよい。図22Aの例示的なインタフェース204aで示されるように、ユーザは較正または修正のために3/18のラン(4.9マイル; 時間: 36:11.13)を選んだ。この選択は、ユーザがそのランに対する距離を調節することができるインタフェースボックス2200を提供する。図22Aおよび22Bの比較によって示されるように、この例において、ユーザは、3/18のランの距離を、4.9マイルから5.0マイルに変更した。その時、この例示的な配置において、ユーザは、再較正または修正目的のためにこのランに対するデータをどの程度使用するか決定しなければならない。例えば、入力インタフェースボックス2200に示されたように、ユーザは、距離および他のメトリックを、次の理由で再計算するためにこのデータを使用することがあってもよい:このランだけのために;任意の既存の較正されていないランのために;任意の既存のラン(較正されていようがいまいが)のために;「最大の再較正」目的(つまり、このデータを過去のランのために加えて将来のランのためにも使用する)のために;この同じルートなどを含んでいたデータの修正のみのために;等。さらに、必要または所望なら、この再較正または補正コマンドからの情報は、時計100および/またはセンサ122へ、再度それらの出力を較正するために、ダウンロードされてもよい。一旦この再較正データの使用の所望のレベルが選択されていれば、その時、本発明のこの例によるシステムおよび方法は、そのランに対して、および他の適用可能なラン(例えば、少なくとも同一または同様のパフォーマンス条件等の下で、同様または同様のルート上でなされたラン)に対して、データの修正をし、ペース、速度、および/または適用可能なランのための距離データを、調節することがあってもよい。
【0080】
「事後の」歩数計データのこの種の較正または修正のためのデータは、該ルートのもとのランナー以外(つまり、ラン・データが関連付けられ、且つそのデータが修正されている人以外)のソースから受信されてもよい。例えば、ランナーAが、ルート(例えばGPSの恩恵なしで)を走り、そしてGPSを持った別のランナー(ランナーB)が同じルートを(同じか異なる時間に)走ったことを知ると、その時、GPSを介してのランナーBの距離情報は、ランナーAのデータの距離を修正するために、および/または将来の利用のためにランナーAの歩数計データを較正するために、使用されてもよい。所望の場合、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、特定のルートに関連づけられた複数ユーザから距離のデータを集めて、データ(例えば平均値、メジアンなど)のこの集合を、該ルートのためとその同じルートの多数の将来のユーザのための較正目的の基準またはデフォルト距離として使用してもよい。較正のためにデータは、事後に、ヒストリカルデータに、および/または多数のユーザのために将来の利用に、適用することができる。
【0081】
GPSを使用すると、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、トラックのような遠回りのルートのまわりのラップに関するデータを自動的に記録し表示することができる。そのようなディスプレイインタフェース204aの1つの例は図23Aで示される。そのような表示において、運動パフォーマンスに関連づけられた、瞬時速度、距離、ペースまたは他のデータは、地理的におよび日付順に(GPSおよびクロノグラフのデータを使用して)タグ付けされてもよい。その結果、ラップのまわりの様々な異なる位置でのデータは保存され、比較されるなどができる。さらに、複数のラップにわたる特定の位置でのデータは、例えば、インタフェース要素2304によって示されるように保存され、比較されることなどができて、パフォーマンスのコースにわたって、様々な異なる位置でユーザに自身のパフォーマンスの変化についてよりよい考えを与えることができる(例えば、全体のランニング時間が同じ「丘の頂上」位置で増加したので、距離がより長くなった、などのように)。そのようなデータは、トレーニング、コーチングなどのために役立ってもよい。同じ方法で、様々なユーザ作成マーカーまたはウェイポイントに関連づけられた情報(マーカー間などのペースデータのような)も見られ、そうでなければウェブサイトを通して対話もされる(例えばデータ、画像、写真、可聴音、映像、テキスト、グラフィックス、アニメーションなどを追加する)。
【0082】
マーカーまたはウェイポイントの間の多数のトリップは、本発明に係わるシステムおよび方法の1人または複数のユーザによって、見られ、比較され、かつ/またはそうでなければ、例えば、それらの時計上の、またはウェブサイトを通しての他のユーザによって処理されてもよい。多数のユーザに対する多数のラップにわたるそのような情報の1つの例示的な表示204は、図23Bで示される。図23Bにおける情報は、図23Aで示される1つまたは複数の比較アイコン2302を持ったユーザの対話によって例えば始められてもよい(任意の所望の数のランナーに対するデータは、本発明から逸脱しない範囲で、比較されてもよい)。さらにまたは或いは、所望の場合、ユーザは、任意の選択されたタイムセットの間に仮想レース(例えば、多数のユーザのレースタイミングデータ、同じユーザによる2つの異なるパフォーマンスに対するレースタイミングデータ、など)を表示するために、図23Aおよび23Bで示される「仮想レース」アイコン2306と対話してもよい。様々な仮想レース参加者を表わす異なるアイコンまたはアバターは、その参加者の運動パフォーマンスデータによって制御された仮想レース参加者(そして所望の数の参加者)の位置を持ったレースルート(例えばマップまたはルートの他の表示)上に表示されてもよい。3人のランナー間のそのような仮想レースの一例は、図23Cに示される。そのような仮想レースデータは、レースが異なる時間に走り終わった時でさえ(または、任意で、異なる位置においてでさえ)、ユーザがパフォーマンスを、いかなる所望の時間でも他の者に対して比較することを可能にしてもよい。
【0083】
GPSの機能性はまたユーザ(時計100を使用して)に「インターバル」または他のコーチングまたはトレーニングのプログラムを(例えばインタフェース204a経由のウェブサイト上に)設定し自動的に提供するのに有用であり得る。それは、ユーザに、何時ランを始めるべきか、何時ハードなランを始めるべきか、何時ハードなランを止めるべきか、何時別のハードなランを始めるべきか等に関するプロンプトを(時計100を介して)提供する。一例が図24Aおよび24Bに示される。図24Aで示されるように、ユーザが1つの予め定められた位置(アイコン2402によって示される)に近づくと、時計ディスプレイ108は、コーチングまたはトレーニングのインストラクション(この情報は、例えばヘッドホンを通じて聞き取れるように伝えることができる)を提供するためのダイアログボックス2404を含む。この明示された例においては、ダイアログボックス2404は、1.1マイル続くG Streetでハードなランを始めるようユーザを促す。このセグメントの終わりに、時計ディスプレイ108は、ユーザに異なるインストラクションを提供するためのダイアログボックス2406を含む。この明示された例において、ダイアログボックス2406は、ペースを遅くするように、および心拍数を遅くして125 bpmの目標にするようにユーザを促す。特に、この例で、少なくともハイペースセグメントの終わりに向けては、パフォーマンス・バー2408は、瞬間のペース、全体のタイムおよび全体の距離情報(図24A)の提供から、セグメントベースの情報(図24Bおよび表示されたセグメントペース、セグメント時間、セグメント距離、このセグメント情報上の前ベストタイムを参照)の提供へと変化する。任意の所望のタイプの情報および表示された情報への変化は、本発明から逸脱しない範囲で、提供されてもよい(表示された情報に変更がない場合を含む)。さらにまたは或いは、所望の場合、この情報のうちのどれについても別の方法で、例えば、聞き取れるように(例えばスピーカまたはヘッドホン等を通じて)提供されてもよい。インターバルの様々なステップまたはコーチングプログラムはユーザによって、ユーザのコーチ、トレーナ、および/または医師によって、および/またはコンピュータアルゴリズムによって、設定されてもよい。
【0084】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、GPSシステムの様々な設定および特徴、時計を介したGPSデータの収集、ならびに時計またはウェブサイトなどを通して利用可能なデータ処理におけるデータの利用をユーザが制御することを可能にしてもよい。例えば、適切なインタフェースおよびデータは、ユーザに対してウェブサイト経由で提示されてもよく、これにより、本発明に係わるシステムおよび方法のGPS関連の特徴を制御することが可能になるが、これには、すでに説明した様々な特徴が含まれる。ウェブサイト経由で制御されてもよいGPSの特徴のいくつかのより特定の例は、次のものを含む:GPSデータポーリング頻度(例えばバッテリ使用法を制御すること);時計上のGPS特徴のアクティブ化または非アクティブ化(「方向転換毎の」ルートインストラクション、自動的なマーカー配置等をつけることなど);GPS援助の較正特徴;マーカーまたはウェイポイントの挿入、編集または制御;GPS援助のチャレンジまたは報奨(例えば、地理的なタグを持ったサードパーティに対するメッセージ、地理的なタグ持った自分自身に対するメッセージ等)、等。
【0085】
ランルートに関するGPSデータの取りこみはまた、時計(または他の携帯機器)上のラン・データの表示を様々な方法で向上させることを可能にする。例えば、ランに関するデータおよび視覚的なインディケータは重ねられてもよいし、またはそうでなければマップ、衛星写真(例えば グーグル・アース(Google Earth)のストリートビュー型の画像など)、または他のルートの外観のグラフィック形式または絵入りの表示のレンダリングに組み入れらてもよい。これは、図25Aの例示的な表示画面204に、例えば示される。ディスプレイ204上(例えば、任意で、時計ディスプレイ108a上)でのルートのプレゼンテーションを含むこの例示的なユーザインタフェース204aは、マップまたはルートの他の視覚的な表示を含んでいてもよい。そこでは、特定の位置で対話するおよび/または「掘り下げ」る「ノード」または他の方法がユーザに提示され、その位置に関する運動パフォーマンスデータが得られる(例えば瞬間のペース、心拍数、脈拍数、その位置までのペース、レースに入る時間、残りの時間、目標ペースなどからの偏差等)。図25Aは、インタフェースボックス2504に表示されたその位置に関連づけられたデータ(例えばタイミング的、身体的、および/または生理学的なデータ )を持つ、これらの「ノード」2502のうちの1つを示す。
【0086】
上記に注記されたように、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法のウェブサイト特徴は、多数のユーザが、タイミングデータ、ルートデータ、チャレンジなどの情報を共有することを可能にする。システムおよび方法は、ユーザがルートのルートまたは部分に関する主観的な情報を共有することをさらに可能にし、それらの情報は例えば次のようなものである:経路タイプ(トレイル、道路、アスファルト、コンクリート、石だらけ、狭いなど );経路タイプにおける変化;経路状況情報(例えば、「道路工事はこの一区画を閉じており、迂回せよ」);ルート困難情報(および、ルートのまわりの1つの道か、ルートのまわりの別のまたは他の道に対する、おそらくは異なるルート困難情報);景観情報;ランニングヒント情報(例えば「このブロックは北側の道を走れ」など);施設情報など。いかなる所望の情報もユーザによって入力され、そして本発明から逸脱しない範囲で、ルート、マーカー、ウェイポイント、ルートセグメントなどに関連づけられてもよい。例えば、図25Aで示されるように、ウェブサイトインタフェース204aは、図25Aで示されたWay-Point(ウェイポイント) No. 4のような様々なマークされたウェイポイントのためにユーザが情報を入力することを可能にしてもよい。この地理的なタグ付けウェイポイントに関連づけられるべき情報は、インプットボックス2506での適切なユーザの対話を介して、例えば入力されてもよい。この明示された例において、ルート提案情報はインプットボックス2506によって提供される。その時、このユーザ(または他のユーザ)がこのタグ付けウェイポイント位置(同じランルート上またはジオタグ付け情報を入力した第1のユーザによって使用されたランルートとは異なるランルート上の何れかの)に近づく時、図25Bで示されるように、それらの時計ディスプレイ108は、提案されたルート情報をボックス2508に表示する。
【0087】
ユーザによって入力された情報(例えばマーカー、ウェイポイント、マークされたルートセグメント、ルートなどに関連づけられた、情報)は、一般的な特徴のルートおよび/または該ルートに関連づけられた他の情報をよりよく可能性のあるユーザに知らせるのを援助するために、他の者によって検索可能であってもよい(例えばキーワード検索可能) 。所望の場合、ユーザは、私的にまたは選択された他のユーザ(例えば「友達」として指定された人等)のみに利用可能なシステムに、彼らの個人情報を入力しておくことができる。
【0088】
上記に注記されたように、数人のパーティが本発明に係わる運動パフォーマンスモニタリングのシステムおよび方法を使用する時に、ユーザのコミュニティおよび集合的な知識および情報データベースはアップロードされ、保存され、そして維持されることができる(例えば、NIKE, Inc. of Beaverton, OR から 商標NIKE+のもとで提供される運動パフォーマンスモニタリングのシステムおよび方法のコミュニティ局面と同族の、複数の個別サーバにおいて)。ユーザが該システムに情報を入力するために時間をかければ、1人のユーザからの知識および情報は他のユーザに役立つ場合がある。例えば、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、ルートの様々な特徴および該ルートを走ったユーザに関するデータを、自動的にまたは目的のあるユーザの入力を通して、集めてもよい。それらは次のようなものである:様々な個人がルートを走った時間;彼らがルートを走った日;ランナーの性別;ランナーのコンディショニングレベル;彼らがルートのまわりを走った方向;特定の位置からのそのルートの距離;ルート困難情報;ルート高度変化情報;そして主観的な情報(風景美、施設情報、ランナーの快適情報、など)。この種の情報は、次のような様々な方法でデータシステムに入力されてもよい:ランク付けによって;予め定められた色またはコードワード(「黒色の菱形」等)を使用して;または単にテキスト形式の言葉または情報として。そのような情報(それは検索可能であってもよい)は、その場所を旅行中または新人(またはランニング新人)のユーザにとって有用になりえる。
【0089】
他の興味ある特徴、および本発明に従ったシステムおよび方法のコミュニティ局面の利点は、グループの友達またはトレーニング相手を定義する人の能力に関する。それは、互いのパフォーマンスデータへの少なくともあるレベルのアクセスにおいて与えられてもよい。本発明のコミュニティとデータ共有の局面は、友達間およびパートナーとの種々のチャレンジおよび他の対話につながり得る。それらはウェブサイトまたは他のネットワーク化されたユーザインタフェース(例えば、携帯用時計がデータアップロードおよびダウンロードのために接続される演算装置を通して利用可能な)経由で本発明の例に係わるシステムおよび方法に入力されてもよい。いくつかのより特定の例として、ユーザは、ワークアウトプログラム(例えば、今月の最長マイル、特定のトレーニングプログラムにとどまる最長の連続日数、特定のルートへのチャレンジ、特定の位置への高度登坂、またはランを行なうというチャレンジ等 )において興味を動機づけて維持するのに役立ち得る、互いの間のチャレンジを展開することができる。また上に注記されたように、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法を通して、ユーザは、ユーザの時計100上にダウンロードされる激励または祝辞の言葉でのメッセージのような、地理ベースの「報奨」または「ニンジン」を残すことができる(ユーザがこのダウンロードのことを知っている場合(やる気を起こさせるツールとして)も知らない場合(そして、報奨がアクティブにされた時に驚く) の何れでも)。その時、GPSによって決定されるような、予め決定された位置にユーザが到達した時に、報奨またはニンジンメッセージがアクティブになる(例えば、時計は「おめでとう- あの丘へ登る道!」と表示してもよい)。上記に注記されたように、そのような報奨をトリガーするためには、ユーザが「不正に」報奨を得るかまたは不注意に報奨を得ることができないように、或る閾値のワークアウトパフォーマンスを少なくとも必要とするように(例えば予め決定されたワークアウト時間または距離等を示す歩数計センサデータの出力などを必要とすることによって)制御されてもよい。
【0090】
ユーザはまた、GPSの位置情報に依存する、やる気を起こさせるゲームを構成することがあってもよい。例えば、本発明に係わるシステムおよび方法は、グループ(例えば友達のグループ)内の個人がそれぞれ、6マイルのランが完了する丘の頂上へ走る(任意で予め定められたタイミングおよび/または距離パラメータ内で)などのゴールに到着する回数を追跡し得る。そして、該システムおよび方法は、ゴールを遂行しグループの他のメンバーにこの情報を提供する者を識別することがあってもよい(例えば、グループ内のユーザがネットワーク上などにログインした時に、ディスプレイ、可聴/映像出力などによって)。別のゲームとして、ユーザは「ジオタグ」を行うことがある。そこでは、地理的な目的地のゴール(例えば、丘の頂上、「丘のキング」など)に到着するグループ内の直近のユーザが、該グループに対して識別される。種々のGPS、地理ベースのやる気を起こさせるゲームおよびチャレンジは、個人、選択されたまたは予め決定されたグループ、またはユーザのすべてのコミュニティ全体のために本発明から逸脱しない範囲で展開されてもよい。再び、他のセンサ出力が、偶然または他のある方法ではなく実際のワークアウトによってゴールに到達することを確実にするためにモニタされてもよい。
【0091】
ランルートに関するGPSデータの取りこみはまた、ウェブサイト上のラン・データの表示を様々な方法で向上させることを可能にする。例えば、上記に注記されたように、マップ、衛星写真(例えばグーグル・アースのストリートビュー型の写真など)、またはルートの外観の他のグラフィック形式または図形での表示に、ランに関するデータおよび視覚的なインディケータが重ね合わせられるか、または、そうでなければ組み入れられてもよい。該システムおよび方法は、例えばマップ上のルートの「フライスルー」プレビュー(ストリートレベル、地形などの)を衛星または他の写真上で提供するようにプログラムされかつ適合されてもよい。さらなる例として、システムおよび方法はまた、例えばマップ(ストリートレベル、地形等)上のルートに沿った実際のランの「フライスルー」レビューを、例えば任意でアバター、写真、アニメーションまたはルート上のランナーの他のグラフィック形式の表示を持った衛星または他の写真等上で提供するようにプログラムされかつ適合されてもよい。所望の場合、ユーザは、ルートの描写を向上させる自分の写真または他のデータを追加する(例えば自身の写真または他の画像、光景(例えば、道無しの眺め、トレイルなど等)の写真または他の画像をアップロードすることにより)ことが可能となり得る。
【0092】
本発明のウェブサイトおよびネットワーク化された局面はまた、パフォーマンスデータをアップロードするためにネットワークと時計装置とを繰り返し接続することに加えて、利点を有する。それはユーザが演算装置と該演算装置に接続する時計とに対するユーザインタフェースのためのソフトウェアとファームウェアの更新(例えば、時計を接続する演算装置に対しておよびそれを通してダウンロード可能)を容易に受信することをこれらの特徴が可能にしてくれるからである。これらの特徴は、ユーザを最新状態に保ち、かつ該インタフェースと時計の両方のために最も新しい利点および特徴を提供するのに役立ち得る。
【0093】
演算装置200からウェブサイトおよびユーザインタフェース特徴204aを使用して、ユーザはまた、自身の関心の対象となるルート上の様々な位置ベースのマーカー、ウェイポイントまたはセグメントをあらかじめ定めることができる。例えば、ウェブサイト特徴を使用して、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、常に1つの位置的場所から別の場所まで(例えば「その橋の端から私の家まで」)セグメントをマークし、そして自動的にそのセグメントに対するタイミング情報をとるよう指示されてもよい。ラン中に、所望の場合、この予め定められたセグメントに近づく時にユーザは促され、かつ/または任意で該セグメントに対してベストタイム(または該セグメント走った別の人のベストタイム)を刻むようにチャレンジを受けることがあってもよい。ウェブサイト上にそのようなセグメントをマークする性能およびこれらのセグメントに近づいた時の所望の機能性の自動的アクティブ化を提供することは、時計装置100を使用してセグメントをマークする、および/またはルートを走る時に繰り返し同じセグメントをマークする、そうでなければ何度も時計100と対話するといった不便をユーザが回避するための助けとなる。同じ開始および終了のポイントが常に使用されるので、この性能はまた、セグメントに対するデータの比較をより有意義に且つより正確にする。
【0094】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法に提供されてもよい別の便利な機能は、「一方向のルート」を展開する能力である。いくつかの事例において、ユーザは、通常の一方向の走行距離を超えている位置またはラウンドトリップワークアウトで到達できる能力を超えている位置まで走ることを欲することがある。言いかえれば、ユーザが該所望の位置まで一方向に走ったならば、例えば距離、高度変化、利用可能な時間などが原因で(帰路は歩いたりすれば長い時間がかかるだろうから)、ユーザの能力または帰路も走って帰りたいという望みを超えているかもしれない。これは、ランナーの、自身にチャレンジする能力の妨げになり得、かつ/または外出することの楽しみに悪影響を与えるかもしれない(例えば、眺めのよい景観がルートのより終わりの方に在るならば)。本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、ユーザが開始位置および終了位置を含むインタフェース204aによってルートを作ることを可能にし、そしてその時システムに開始位置まで(または別の所望の位置まで)の帰路のための適切な公的な交通機関の案内または情報(例えばバスルートおよびスケジュール、地下鉄ルート、タクシー呼び出しなど)を決定させることを可能にしてもよい。
【0095】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法はまた、ワークアウトの「タイプ」に関する情報の挿入および保存(自動的にまたはユーザ入力を通しての何れか)を可能にするようにプログラムされかつ適合されてもよい。上記の論考の多くは、行なわれたワークアウトのタイプの例としてランニングを利用する。本発明の例に係わるシステムおよび方法は、本明細書において記載されたように、様々なGPSの特徴および機能性を含んでおり、他のタイプのワークアウトのために使用されてもよい。それらは、サイクリング、スイミング、ハイキング、ウォーキング、登山、ローイング、スキー、ドライブ、ヨットなどである。所望の場合、個々のワークアウトについては、ワークアウトのタイプを規定するかまたはシステムへと入力してもよい(例えば、ワークアウトが始まる前か終わった後に時計100上に、ワークアウトのデータがアップロードされた後にウェブサイト上に等)。これは、例えば、ユーザに対して、ワークアウトのタイプが選ばれ得るリストまたは「ドロップダウン」タイプのメニューを提供することにより、遂行されてもよい。別の例として、例えば、ワークアウトのタイプは、イベントのGPS位置を考えることによって自動的に検出されてもよい(例えば、もし水上ならば、それはGPSまたは他のものによって決定されるような移動速度に依存して、スイミング、ローイングまたはヨットレースとして規定される;もし地上ならば、GPSによって決定されるような移動速度に依存して、ランニングまたはサイクリングとして規定される;そして、もし冬ならば、山地などの場合、スキーとして規定される)。少なくともいくつかの事例においては、経路のタイプはまた、GPSおよびマップデータを使用して、自動的に検出されてもよい(例えば道、歩道、トレイル、水、スキー場、公園など)。ワークアウトのタイプはまた、様々な特徴、例えば、速度および/または距離を測定するために生成された非GPSセンサ出力のタイプまたは特性(例えば、ランニングステップを示すセンサ出力は、エリプティカルマシーン、自転車、ローイングマシーンなどでの移動を示すセンサ出力とは異なって見える)などに基づいて、自動的に検出されてもよい。ワークアウトのタイプの自動検出は、またワークアウト中に使用されている時計100と装置との間の対話またはデータ交換によって可能になってもよい。そこでは、時計は、時計に送信されたID情報(例えば自転車か、オールロックか、スキーか、エリプティカルマシーンか、歩数計か、などの異なったID情報)によって使用されている装置のタイプの同一性を識別することができる。ワークアウトのタイプ決定における間違いが自動検出システムによって起きた場合、ユーザは、データを無効にし且つ修正する能力を与えられてもよい。
【0096】
本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法はまた、コミュニティ設定内 (例えば友達のグループ中)のユーザが、すべてのコミュニティまたはグループ内の他の人によって走られたルートまたはルートのセグメントを、自動的に発見することを可能にしてもよい。より特定の例として、ユーザのコミュニティまたはグループのうちの何人かによって走られたルートは、ネットワーク化されたセッションの間にユーザの時計にダウンロードされてもよい。そのユーザが友達のルート(またはルートのセグメント)の位置に近い位置を後で走っている場合、該ランの間にGPSデータによって決定されたように、該時計は、友達のルート(またはセグメント)に近いことをユーザに助言し、そして該友達のルート(またはセグメント)を走りたいかどうか尋ねる(例えば、「あなたは友人Aが走っているルートに近いです。そこを走りたいですか?」と時計は表示してもよい)ようにプログラムされかつ適合されてもよい。さらに、友達のそのルートまたはセグメント上のベストタイムが「チャレンジ」としてユーザに提供されてもよい。本発明の少なくともいくつかの例で、ユーザはこれらのルートを時計にダウンロードさせるためのいかなるアクションもとる必要はない(例えば、ユーザが時計からウェブサイトへワークアウトのデータをアップロードしている間、データ交換中に自動的に生じることがあってもよい)。別の例として、本発明に係わるシステムおよび方法は、例えば、時計からまたはワークアウト後のオンライン分析期間中に、現在または最近走られたルートに基づいておよび/または以前に保存された複数のルートに基づいて、ユーザに自動的に他のルート(任意で、同様の特性を有する)を提案するようにプログラムされかつ適合されてもよい。異なるルートの提案および利用は、ユーザを定型化したワークアウトで退屈しないようにするのに役立つことができる。
【0097】
本発明の例に従ったシステムおよび方法の可能性のある1つの機能は、ユーザインタフェース上のワークアウトのデータの表示(例えば、任意ですでに説明したようにマップまたは写真データの上に配置される)に関する。所望の場合、表示されたランラインの特性はワークアウトに関してユーザに情報を提供するためにコード化されてもよい。図26はもう1つの特定の例を示す。この図で示されるように、該ルートおよび/または該運動パフォーマンスの異なる身体的または生理学的特徴または特性を示すために、ルート2600のランの色(または他の外見特性)は、表示されたランルートのコース上で変更されてもよい。さらに、凡例2602は、この例における心拍数範囲のように、ユーザが、表示された色を該ランの1つまたは複数の特定の特徴に対応させることを可能にする情報を提供する。図26は、ルートの色がルートに沿って様々な位置で決定した心拍数に基づいて変更されることを示しているが、他のデータおよび情報が提供されてもよい。例えば、インタフェース204a上のルートの色の変更は、ペースの変更、高度の変更等に対応してもよい。所望の場合、ユーザは、異なるモニタされたメトリックの間で切り替えを行う能力を有し得る(または経時的なパラメータ間の周期的なスイッチによるように、これが自動的に遂行されてもよい)、そして最初はルート2600の表示は1つのメトリック(例えばペース)に対してコード化された色であってもよく、そしてその後は、ルート2600は別のメトリック(例えば心拍数または高度)に対してコード化された色であってもよい。この機能の例は、ユーザが1つのパラメータと別のパラメータとの間で、表示されたルート2600を選択的に変更することを可能にするインタフェース要素2604によって図26に例示されている。別の代案として、所望の場合、1つを超えるパラメータに関する情報を同時に提供するようにルート2600の表示を分割することができる。ルート2600の表示と共にユーザにこの情報を提供することは、ユーザがパフォーマンスを改善するのを助ける有益なトレーニングまたはコーチング情報を提供するのに役立ち得る。
【0098】
本発明の例に係わるシステムおよび方法の、可能性のあるさらなる特徴
本発明に係わるシステムおよび方法へのGPSまたは他の運動パフォーマンスモニタリング特徴の取りこみは、他の特徴および機能性をさらに含む性能を提供する。そのような特徴および機能性の様々な例をより詳細に以下に説明する。
【0099】
或る活動(例えばゴルフ)を実行するか、都市またはもっと人口の密なエリア内を走る人々にとって、パフォーマンスの間の「アクティブ時間」は、該活動で費やされたすべての合計の時間よりももっと関心のあるものであってもよい。より具体的には、どの所定のワークアウト(ランを含む)の間も、ワークアウト時間は少なくとも2つの関心の対象となる異なる時間フレーム、すなわち「合計時間」(例えば、ワークアウトモードをアクティブにする時間から終了するまで)、およびその合計時間内の「アクティブ時間」を含んでいてもよい。これらの2つの期間は、次の様々な理由のどれに関しても異なり得る:横断歩道または赤信号で止まること;ルートに沿って誰かに話しかけるために止まること;案内をチェックするか得るために止まること;ルートに沿って何かを見るために止まること;ゴルフショットを打つために止まること;プレーまたはタイムアウトの期間(例えば、フットボール、野球、バスケットボール、ホッケーなどにおいて)の間待つこと;ベンチに座っていること;休んでいること等。これらの遅れは記録されたデータにおける望まれない不正確さを引き起こすことがあり得る(例えば、意図しないまたは避けられない遅れの間中で時間カウンタを止めないことは、実質的にペース決定を低下させることがあり得る)。従って、GPSシステム116/118および歩数計タイプセンサ122(または他のタイプの運動活動に対する他のセンサ)を使用して、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、何時ユーザが移動をやめて「アクティブ時間」の時計を止めてしまうか決定してもよい。しかし「合計時間」の時計は稼働続けさせてもよい。このように、より正確な「ペース」の決定は「アクティブ時間」の時計上においてのみ行われ得る。そのようなシステムは、ユーザにアクティブ時間と合計時間の両方を報告してもよく、そして、どの時間を様々な計算(例えば、「あなたのワークアウトは2時間続きましたが、1.75時間しか走っていません。どちらの時間がペースの計算に対してより正確でしょうか?」)のために使用するべきかの選択をユーザに与える。
【0100】
いくつかの事例で、ランナーは止まった場合(例えば、ストップライトで、話をするため等)、その場で走るかまたはジョギングするだろう。本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法はまた、自動的に、例えば、GPSの位置が実質的に変化していないが、歩数計センサからの出力が地面との足の接触を示して生成され続けていることに注目することによって、そのようなアクションを検出することができる。任意で、地面と足の接触の特性の変化(足の動的な圧力プロファイルまたは地面との足の衝撃の角度の変化等)は、実際にランニングすることと、その場でランニングすることとの間の差異を示すために検出されてもよい。そのような事例において、より正確なデータを維持するために、「アクティブ時間」の時計は停止される(より正確な「ペース」計算を維持するように)ことがあってもよい。しかし、全体のカロリー消費カウントは継続され(恐らく異なるカロリー消費の速さで)てもよい。また、合計時間は累積し続けてもよい。
【0101】
しかしながら、「アクティブ時間」の時計特徴のこの「自動休止」は、すべての状況で所望とはされない可能性がある。例えば、レースまたは他の競技(一般的なトレーニングまたはワークアウトに対立するものとして)に対しては、「合計時間」の時計が「アクティブ時間」の時計と異なることは望まれない。従って、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、ユーザが「自動休止」特徴のオンとオフとを選択的に切り替えることを可能にしてもよい。或いは、所望の場合、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、少なくともいくつかの事例で、この特徴のオンとオフとを自動的に切り替えてもよい。例えば、レースが或る時間フレームにおいておよび或る位置において開催されていて、そして、この情報が該時計にダウンロードされた場合、時計は、ユーザが、注記された時間フレーム内に特定のルート(GPSを使用して)に沿って移動して、特定の位置(GPSを使用して)にいるかどうかを自動的に検出し得る。パフォーマンスのこれらの特徴が検出され、かつ予期されたパフォーマンス・メトリックが測定されるか、所定の時間に存在する場合、時計は、自動的に「自動休止」機能をオフにし、ユーザが参加する「合計時間」を単に追跡するようにプログラムされかつ適合されてもよい。ユーザの運動パフォーマンスが、異なる時間に、異なる位置で、かつ/または異なるルートに沿って行なわれる場合、「自動休止」機能性は維持されてもよい(ユーザがそれを望む場合)。トライアスロンのような複合イベントのワークアウトにおいては、すべての時間が、複数のイベントへの積極的な参加の間の時間さえも数えられるように自動休止機能は無効にされてもよい。また、所望の場合、時計が、スイミングタイプのデータ、サイクリングタイプのデータ、およびランニングタイプのデータ(またはイベントの特定の組合せに対する他のデータタイプ)を自動的に捜し且つそれらのデータ収集を切り替えるように「トライアスロンモード」は提供されてもよい。
【0102】
様々な較正特徴および機能性は上記に記載されている。しかし、GPSシステム116/118または歩数計システム122によって測定された全体の距離は、所定のルートまたはルートセグメントに対してさえ、例えば、何処で通りを横断するか、カーブの内側または外側を走るかどうか、GPSの利用可能性等により、次から次へと変化してもよい。該特定のルートまたはセグメントに対する平均値または中央値の「距離」を規定するために(任意で、異なる平均または中央値の距離は、ルートまたはセグメントを走り得る各方向に対して維持されてもよい)、本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法は、所定のルートまたはルートセグメントに対するGPSおよび/または歩数計ワークアウトデータの複数のセット(例えば、1人または数人の人々から集められた)を使用してもよい。一旦所望のレベルのデータが所定のルートまたはセグメントに対して集められると、最終的に決定された平均または中央値の距離は、将来の計算のための(本発明に係わるシステムおよび方法の任意のユーザに対して、GPSデータを持っておらず、歩数計を使用して、単にルートを走った(採られたルートについてシステムおよび方法に助言すると仮定して)ユーザのためにさえ)該ルートまたはセグメントの「確証された距離」とし、本発明に係わるシステムおよび方法によって使用されてもよい。図27は、そのような特徴を含む例示的なユーザインタフェース204aを示す。歩数計122および/またはGPS 116/118によって集められたデータは、より正確なデータがランに対して報告され得るように、かつ/または例えば予め決定されたルートがとられていない時におよび/またはGPSデータが信頼性が低いか利用されない時によりよいデータを提供するためにより正確な歩数計測定が今後なされ得るように、この「確証された距離」(上に注記されたように、GPSデータを使用せずに走ったユーザに対してさえ)に対してチェックされ較正されてもよい。
【0103】
別の可能性のある特徴として、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、複数の潜在的に利用可能なソースのうちの1つから、特定のランまたはルート(事後の)に対してユーザが距離を選ぶことを可能にしてもよい。所定のランまたはルートについては、距離データのいくつかの異なるソースは利用可能でもよく、例えばランの間中ユーザに対して生成されたGPSシステム116/118データ、ランの間中ユーザに対して生成された歩数計122データ、コミュニティGPS、またはそのルート(すでに説明したように)に沿って先に測定されたデータに関する他のデータ、そのルートに関するマップデータ、すでに説明した「確証された距離」、など。ラン・データがアップロードされた後、ユーザは、ルート上でどのデータソースを距離の測定に対して使用するべきか(そして、任意で、どのソースが最も正確なものであると考えられるか)に関して尋ねられてもよい。この特徴の例は図27のユーザインタフェースボックス2702によって示される。雲による覆い、樹木または高層建築により、与えられたランに対する実際に測定されたGPSデータの精度が落ち得る場合、ユーザは、自身の歩数計データまたは独自のマップデータがその日のランに対してより正確であると決定してもよい。ユーザが、あるポイントで、割り当てられたルートから幾分それているかもしれないと考える場合、またはそれらのランがいくつかの非線形のセグメント(例えば、ジグザグ等)を含んでいた場合は、ユーザは、それらの実際に生成された歩数計および/またはGPSのデータはその日のランに対してとても正確であると決定してもよい。いくつかの異なる距離測定ソースからの測定結果のユーザに対するプレゼンテーションは、該データおよび全体のシステムに対するユーザの信頼を高めてもよい。GPSまたは歩数計、ルート案内、またはルートの他の特徴によって定められるようなルート距離の精度についてコメントするか評価するよう、ユーザにポーリングすることがあってもよい(例えばウェブサイトを使用する時に)。この情報は、精度を高めるために再考されるか再度測定される必要があり得る部分に関連づけられる、それらのルートおよび距離の部分を識別するために、システムオペレータによって使用されてもよい。
【0104】
いくつかの事例において、システムは、GPSデータ等の各種データの感知された精度レベルを追跡し(例えば、途中の様々な地理的にタグ付けされたポイントに「信頼水準」またはGPS信号強度レベルをマークすることによって)、そして、GPSデータが或る閾値より下に落ちた時に自動的に他のデータ(または最も「信頼できるデータ」 )を使用してもよい。このタイプの信頼水準は任意のタイプのセンサに対して決定されてもよく、そして、他のデータは、可能な限り正確な結果が得られていることを確実にするために適切な回数において使用されてもよい。
【0105】
較正特徴の利用を促進しデータの精度を改善するために、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、例えば本明細書において記載された様々な修正または較正技術によってその精度を改善したデータとは異なる、未較正または未修正のデータを、ウェブサイトディスプレイ上にマークしてもまたは表示してもよい。図28はそのような特徴の例を提供する。この図で示されるように、較正されたデータまたは訂正されたデータとは異なる色(または他の外見特徴)で未較正または未修正のデータを示すことができる、データが未較正であると助言する、および較正手順を提案するポップアップが現われ得る、可聴音または映像表示が提供され得る、など。すでに説明したように、様々な手順は、ワークアウトが完了した後でさえ、データを較正するかまたは修正するために本発明に係わるシステムおよび方法において利用可能になってもよく、そして、本発明に係わるシステムおよび方法は、任意のユーザのデータ精度を高めるために、実際のワークアウト以外で生成されたデータおよび/または他のパーティによって生成されたデータを使用してもよい。したがって未較正または未修正のデータがウェブサイトへアップロードされると、インタフェース204aは、データを修正するようにユーザを促す(例えば、「あなたの測定データを自動修正したいですか?」のようなメッセージの表示によって)ことがあってもよく、ユーザは、自動修正または較正システムによって行なわれた変化を受け入れるかまたは拒絶するかの最終機会を与えられてもよい。
【0106】
図28は、様々なランの較正または修正の程度が表示された(例えば、凡例2800に示されるように、データは較正されていなくてもよく、個人ユーザの較正技術を使用して較正されていてもよく、広域のコミュニティ情報などを使用して較正されていてもよい)例示的なインタフェース204aを示す。インタフェース204aは、インタフェース・エリア2802に示されたように、データを較正するためにユーザにさらに様々なオプションを提供してもよく、次のようなオプションを提供し得る:グローバルデータを使用したすべての較正または修正;以前に較正されていないすべてのデータの較正または修正;および1つまたは複数の個々に選択されたランの較正または修正等。いかなる所望のインタフェースおよび対話オプションも、本発明から逸脱しない範囲で、データ較正・修正特徴のこれらのタイプに対して提供され得る。
【0107】
さらに、そのような自動修正または自動較正特徴は、本発明に係わるシステムおよび方法が、ランの諸特性に基づいて測定された距離データ(例えば、歩数計122または他のセンサで測定されたような)に対する修正係数のプロファイルを組み立てることを可能にしてもよい。より特定の例として、較正または修正情報は、様々な異なるペース、高地、高度変化、ランの早い 対 遅い、ユーザの身長(歩幅に関連する)、ユーザ股下丈測定結果(歩幅に関連する)、ユーザの体重などに対して保存されてもよい。その時、新しいランについては、そのラン(または該ランの様々な部分)の状況は、様々な保存された較正または修正係数に対して注記された状況と対照して考慮され得、そして、ラン(または該ランの一部分)に対する、最も適切な較正または修正係数が、該修正手順の中で使用されてもよい。したがって、複数の修正または較正係数が、単一の全体のランに関するデータを修正するために適用されてもよく(例えば、1つの修正係数は平らな部分に関して使用され、別の修正係数は上り坂の部分に関して使用され、別の修正係数は下り坂の部分に関して使用される、など)、異なる較正または修正係数が、同じ位置で異なるユーザに適用されてもよい。
【0108】
本発明の少なくともいくつかの例に従ったシステムおよび方法上で利用可能であり得る別の機能は、ダウンロード可能なイベントパッケージに関する。より具体的には、マラソン、トライアスロンまたは他のレースのような公的(または他の)イベントについては、該イベントに対するコースはユーザのシステム(例えば、ウェブサイトまたはネットワーク化された演算装置経由で)にダウンロードされてもよい。これらのイベントは世界中のどこに位置されてもよい。GPS、マップまたは他のデータを使用して、本発明に係わるシステムおよび方法は、イベントに対してユーザを訓練するのに役立つユーザの地理的なエリア(またはユーザがいつか旅行するような他のエリア)内のコースまたはルートを走ることを予期するようにプログラムされかつ適合されてもよい。いくつかのより特定の例として、実際のイベントコースの特定セグメントは、ユーザの地域内の特定の位置に一致してもよい。高度変化に対するより特定の例として、実際のイベントが高さ125フィートを登る0.5マイルの丘を有する場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、任意でレースプロセス(例えば、トレーニングランで早い、トレーニングランで並みの、トレーニングランで遅い等)における同様の全体時間で同様の特性を有する複数の地域ルートをユーザに提示してもよい。実際のイベントに対するルート経路タイプおよび経路タイプの変化はまた、地域ルートの適当な選択によって考慮され且つ模擬され得る。そのような地域トレーニングルートは、ユーザが実際のレースに対する準備を行うのをより良好に助け得る。
【0109】
このタイプのトレーニング(例えば、模擬されたルート情報を将来のイベントに対して使用すること)は、他の方法においてもランナーにとって有用であり得る。これらの特定の模擬のセグメントにおけるトレーニングに関するデータは、実際のイベントの間に使用されて、実際のイベントで走る時に、ユーザのフィニッシュタイムをよりよく見積もるのに役立つ。イベント時間および日付が到来した時、(例えば、時間、カレンダーおよびGPSデータから)時計100はユーザがイベントにいるかどうかを自動的に知り、かつ、それにより該イベントに対する「レース」モードを入力することができる。例えば、時計100は、コース案内データまたはイベントに関する他の以前に保存された情報を、ユーザに提供するようにプログラムされかつ適合されてもよい。また、上記の注記される模擬のトレーニングランからのデータは、ユーザが予め定めた目標時間内にレースを終えることが可能になる様々な位置およびセグメントに対するレースでのよりよいペース目標および/またはスプリットタイムを、本発明に係わるシステムおよび方法が自動的に決定するのを助けるのに有用であり得る。時計100は、レースが進行するにつれて(任意で、少なくとも一部分は模擬の訓練データに基づいて、レースの間のこれまでのペースおよび接近中のセグメント上の予測ペースを考慮する)見積フィニッシュタイム(絶対時間またはレースタイミング情報)を表示するようにプログラムされかつ適合されてもよい。これらのペース目標および/または所望のスプリットタイムは、 時計100に提供されるかまたはそれにより計算されて、そして、イベントのコースの間でランナーにフィードバックを与える(例えば、ゴールタイムを達成するためのペース変更の必要性に関してリアルタイムフィードバックを提供すること)ために使用されてもよい。
【0110】
イベントルート(またはその部分)を模擬する地域ルートを決定するのではなく(または決定するのに加えて)、このタイプのダウンロード可能なイベントパックは、ユーザに適切なトレーニングランまたはプログラムを提供するトレッドミルをプログラムするために使用されてもよい。例えば、トレッドミルの傾斜プロファイルはランナーを実際のイベントに対してマッチさせるか訓練するために変更されてもよく、かつ/またはトレッドミルの速度は、実際のイベントに対する所望または目標のペースに調節されてもよい(例えば、予め決定されたゴールタイムを達成するために)。さらなる特徴として、所望の場合、トレッドミルは、ランナーがトレッドミル上で「コースを走る」につれて、実際のイベント位置を通した移動を示す映像ディスプレイを装備していてもよい。
【0111】
上記に注記されたように、所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、ユーザまたは他の者に対して、様々なルートまたはルートの部分に関する情報を評価し、ランク付けし、提供するよう促してもよい。様々な評価、ランク付けまたは他のルート上の高度変化、ルート上の移動の方向、ルートの長さ、ルート上の表面、施設の利用可能性、環境要因(例えば、風が強い、風景がよい、湿気が多い等)、工事情報、ルート迂回情報等、などの情報が集められてもよい。共通ランク付けまたは評価システムは、異なるルートの容易な比較を可能にしかつ/またはユーザがその能力に対して適切な新しいルートをよりよく選択することを可能にするように提供されてもよい。どんな所望のランク付けまたは評価システム、例えば、「星」評価(例えば3つ星の困難性)、数的な評価(例えば高度変化に対するクラス4ルート)、色で分類された評価(例えば黒色菱形評価)等も使用されてもよい。所定のルート上の複数の個人からのデータが集められてもよく、そして最終的に割り当てられた評価またはランク付けは、評価またはランク付け(例えば、平均、中央値など)の全体のサンプルから決定されてもよい。コミュニティシステムはまた、ユーザのコンディショニングに対する評価システムを提供することがあってもよく、その結果、ユーザが同様のコンディショニング特性を有する他のユーザの視点から、ルートランク付け情報を見ることがあってもよい。個々のユーザのコンディショニングはまた、様々なルートに対するシステムのランク付けを決定する際に考慮に入れられてもよい(または、異なるランク付けレートは、異なるレベルのコンディショニングに対して、システムによって提供されてもよい)。
【0112】
多数の個人からのデータを考慮に入れる共通のランク付けシステムが展開されていなくても、個人からの評価およびランク付けは他の人にとって有用であり得る。可能性のある別の特徴として、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、1人のユーザが自身のルートに関するランク付けまたは考えを、同じルートに関する別のパーティのランク付けまたは考えと比較することを可能にしてもよい。この他のパーティが、ユーザにとって公知のルートをどのように評価したか確かめることによって、ユーザは、この同一パーティによってランク付けられた他のルートの特性についてのよりよい考えを有することができる(例えば、それは、ユーザが自身のルートの特徴づけを、他の者による該ルートの特徴づけと比較して、他の者がルートの困難性について同様のランク付けを有しているかどうかを確かめることを可能にしてもよい)。所望の場合、ルートランク付け情報はまた、検索可能であってもよい。
【0113】
すでに説明したように、本発明の例に係わるシステムおよび方法のコミュニティ環境特徴を使用して、様々なワークアウトのルートに関する多くのデータが生成され集められてもよい。何人かのユーザは、彼らが走るルートに関する情報にコミュニティ全体がアクセスすることを、少なくとも個人レベルでは、欲しないことがある。従って、本発明の例に係わるシステムおよび方法は、ユーザにそのルートデータが集められ共有されることから「脱退する」機会、または匿名および/または統制を少なくとも提供する機会、そしてデータ量および/またはデータが共有されるユーザの数を制限する機会を与えてもよい。
【0114】
さらなる可能性のある例として、所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、様々なユーザに、或る成績に対する報奨としておよび/またはワークアウトの励みとして、ルートを提供することがあってもよい。例えば、或るマイル数または距離に(任意で特定された期間内に)及んだ人は、地理的なエリアに「報奨ルート」を送られ、そして、該ルートに対する時間を公表するよう招かれてもよい。贈り物などの他の特徴が該報奨とともに含まれていてもよい。そのようなルートは、直接に、または上に記載されたコミュニティネットワークの接続を通しての何れかで、時計100へ送られ得る。
【0115】
ユーザによって携帯された(時計100のような)携帯機器が直接の通信性能(例えば、携帯電話、WiFi、WANまたは他の通信技術によって)を有している場合、所望の場合、ユーザは、例えば、GPSによって決定されるような現在の位置に基づいた様々なルートに関するリアルタイムの更新事項を受信することがあってもよい。そのような情報は、天気情報、緊急情報(ユーザの配偶者または別の人によって送信される情報のような、地域のまたは個人の何れかの緊急事態)、地域の警察活動情報などを含むことがあってもよい。
【0116】
本発明の例に係わるシステムおよび方法は、ユーザが、異なるルート上の活動を比較することを可能にする「努力」メトリックをさらに提供してもよい。例えば、1人のユーザのラン・データは、18分で完了した200フットの高さの増加を有する2マイルのアスファルトルートを示してもよい。一方、別のユーザのデータが、21分で完了した252フットの高さの増加と1.9マイルのトレイルルートとを示してもよい。どのユーザがそれぞれのワークアウトにおいてより多くの「努力」を費やしたか決定するために、メトリックは展開され得る。距離、タイミング、経路タイプ、高度および高さの増加に加えて、様々なユーザの体重および身長、コンディショニング履歴等のような他の要因は、これらの異なるルートおよび活動を比較できる共通のメトリックを得るために、努力メトリックを決定する際に考慮に入れられてもよい。そのような努力メトリックを使用して、チャレンジが展開されることができるかもしれない。それは例えば、誰が所定の期間内に最多の「努力メトリック」ポイントを 獲得することができるか等に関するチャレンジなどである。ゴルフ(または他の活動)でハンディキャップをつけることと同種の手法において、例えば、公平な立場、または異なる能力の他の人と直接比較するための共通のスコアリングシステムなどを提供する試みにおいて、このタイプの努力メトリックを使用することができる。
【0117】
上記に注記されたように、本発明の例示的な保存されたルートおよびコミュニティ局面はまた、ユーザが新しいルートを選択し、およびデータベース内の既存ルートに関する情報を獲得する(例えば、人気のあるルートを見つける)のを助けるために有用になり得る。特定のルートまたはその部分に関して保存されてもよい、およびユーザに利用可能になってもよい情報のうちのいくつかは、次を含み得るが、これらに限定されない:該ルートを走った人々の数;該ルートを走る1日のうち最も人気のある時間帯;該ルートを走る最も人気のある日;該ルート上の活動のタイプまたは活動種目(例えば、サイクリング、ランニング、ウォーキング、スイミング、ボート、ローイング、ドライブなど)、該ルートに関するナビゲーション情報;該ルートを走る最も人気のある方向(例えば、右回り、左回り);該ルート上の各方向を走る人々のパーセンテージ等。この情報は、ユーザが何時特定のルートを走るのを好み得るか、および/またはどの程度そこを走りたいと欲し得るかを決定するのを助けることができる。
【0118】
ランニングしているまたは他の運動パフォーマンスに参加している時に、多くのユーザは、パフォーマンスの間の娯楽に役立てるため、ラジオまたは記録した音楽を聞くおよび映像を見るなどを好む。本発明の例に係わるシステムおよび方法へのGPSの取りこみは、様々なオプションおよび機能を提供するために、この可聴情報または映像情報と共に使用されてもよい。例えば、運動パフォーマンスの間、ラン中にユーザに提供される歌または他の情報は、GPSデータからの位置情報にタグ付けされていてもよい。後のワークアウト中に、ユーザは、歌(または提供された他の情報)をスキップし、「次の」歌(または他の情報)が提供されるよう要求することを望んでもよい。本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、以前にこの同じ地理的な位置でユーザに提供された歌(または他の情報)から「次の」歌(または他の情報)を選ぶようにプログラムされかつ適合されてもよい。また、所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、スキップされた歌が再びユーザに提供されないように、少なくともその特定の位置(またはその近くで)では提供されないように、または少なくとも同様のワークアウト状況の間は提供されないように、スキップされた歌(または他の情報)をマークしてもよい。
【0119】
本発明の例に係わるシステムおよび方法のユーザは、特定のルートおよび/または特定のペースにマッチさせるために、歌(または他のメディア)の再生リストを作成してもよい。これらの再生リストは、例えば、ユーザの認可された「友達」の特定のグループに、全体としてはコミュニティ等に、利用可能にしてもよく、そして、該システムのユーザは利用可能な再生リスト(任意で、特定のルートを目標としたおよび/または特定のペースを目標とした)を検索するかブラウズすることができる。所望の場合、他の者は再生リストをダウンロードし、かつ/または任意で、コンピュータ200によってアクセスされるコミュニティインタフェースを通して再生リスト、または再生リストを構成する歌を購入することがあってもよい。GPSシステムは、適切な歌がルートに沿って適切な場所で流れていることを確実にする(例えば、もとの再生リスト作成者が走ったのと同じ一般的なペースで新規のユーザが走ると仮定して)ことがあってもよい。
【0120】
別の機能として、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、ユーザにラン・リマインダ(例えば、時計ディスプレイ上に現われる; 可聴式、映像形式、テキスト形式;電子メールまたはインスタントメッセージ経由;等)を送るようにプログラムされかつ適合されてもよい。ユーザがしばらくの間(例えば2日間)ランニングをしなければ、時計(または他の装置)がその時、リマインダを送るようにプログラムされかつ適合されてもよい。リマインダは、GPSデータに基づいて立地的に(例えば、「あなたはビーコン丘ルートに近づいています。それに登りましょう!」)、季節的に(例えば、「春が来ました。川に沿ってランしましょう!」)、ユーモア的に、叱咤的に、駆り立てるように、有名人またはコーチから、配偶者またはユーザが知る他の人から等、であってもよい。任意の所望のタイプのリマインダは本発明から逸脱しない範囲で提供されてもよい。
【0121】
また別の特徴として、本発明に係わるシステムおよび方法は、ユーザが、公表されたルートから決まってそれるのがいつかを指摘することがあってもよい。公表されたルートからの繰り返しのずれが指摘される場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、最も共通して指摘されるずれに対応するために、または新しいルートを開発するために、保存されたルートを少なくとも一時的に変更してもよい。そのような繰り返しのずれは、道路工事などのように、もとの公表されたルートにはある種の問題があるなどのインディケータを構成してもよく、そして、この情報はシステム管理者を動かして、このルートまたはそのセグメントの現状を調査させるように使用されてもよい(そして、任意で、更新を提供しかつ/またはコミュニティウェブサイト経由でルートを更新してもよい)。
【0122】
本発明の他の特徴は、集められたGPSデータの結果として、ならびに様々な個人の「ルート」を知るおよび/またはそれを決定するシステムの結果として、開発されてもよい。例えば、システムは、個人が使用するルートを知ることになるので、システムは、他の人による同じルート(またはそれの部分)の利用について、誰がそれを走るか、どのくらい多くの人々それを走るか等を、その個人に伝えることができる。システムは、人にルートの「追加」または「代案」を提供する(リアルタイムにおいて、またはネットワーク接続の部分としてのいずれか)、例えば、それらのルートを追加するようにチャレンジを提供する(ルートにさらなる半マイルを追加したいかどうかユーザに尋ね、そして、該チャレンジが受け入れられた場合、GPSシステムを使用して今のルートにそれを自動的に追加するなど)ことがあってもよい。これはリアルタイムに遂行されることができる(例えば、運動者がよい個人のペースでランニングしていることがシステムに分かる場合、それは距離を追加するようまたは個人のベストを刻むためにペースを上げるよう提案し得る)。GPSの特徴を使用して、ルートがすでに説明した方法で「急いで」の決定として変更される時でさえ、システムは、なお、運動者を、自身のホームベースまたは出発点に戻すことがあり得る。
【0123】
複数のソースからのルートについてのより広域の知識のために、本発明の少なくともいくつかの例に係わるシステムおよび方法は、既存ルートのセグメントの組合せに基づいて、新しいルートを作ることができてもよい(例えば、1つのルートの部分を別のルートと組み合わせることによって、ルートをともに加えることによって、あるルートから別のルートへ交差することによって等)。交差するルートまたは接近して位置している個々のルート(トレイルルートを含む)は、全部または一部分において連結されて、ユーザに対して異なるオプションおよび異なるルートを構成することができる。これらのタイプの代案をユーザに利用可能にすることは、風景を新鮮に、そしてワークアウトをより楽しくするのに役立ち得る。所望の場合、これらの代案は、例えば、様々な地理的なポイントに接近している時に、GPSを使用して決定されたように、ユーザに急いで提供することができる。
【0124】
所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は「タイミング」機能を提供することができる。ユーザがワークアウトへ時間制限(例えば、「私は今日45分間しか行うことができない」)を入力した場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、ユーザが所望の時間フレーム内に彼らのホームベースまたは出発点に戻るルートを開発することができる。ランナーの典型的またはヒストリカルなペースを使用して、例えば、このルートを開発することができ、そして、更に、経過時間およびユーザの現在のパフォーマンス(例えば、これまでのペースを含んで)に依存して、ルートはそれを延長するか短くするために必要な場合急いで変更することができる。別のオプションとして、所望の場合、時計100は、ワークアウトを延長させてくれるようまたはワークアウトを短くさせてくれるよう依頼するユーザからの入力を、急いで受け入れることがあってもよい(例えば、任意で、5分または10分のインターバルでユーザがワークアウトに対して時間を加えるか引くことを可能にするボタン106)。この種のボタンがアクティブになると、ルートは、新しく入力された時間フレームに適応するために自動的に変更され得る(したがって、示されたルートは修正され得る)。
【0125】
他の「リアルタイム」または「急いで」の特徴は、本発明のコミュニティおよびネットワーク化された特徴を包含する本発明に係わるシステムおよび方法によって提供されてもよい。例えば、所望の場合、時計100は、個人が現在走っている(または、他の活動に取り掛かっている)コミュニティの他の人に助言するために使用されてもよい信号を生成することがあってもよい。所望の場合、本発明に係わるシステムおよび方法は、GPSデータを使用して、ユーザがラン、ワークアウトまたはレース中に地理的に友達の1人の近くにいる時に(例えば、GPSまたは別の人に関連づけられた他のセンサによって決定されるように)、任意で、その別の人もワークアウトを行っている間だけ、ユーザに助言する(例えば、「友達に近づいてきています;友達に追いついてください!」)ことがあってもよい。該システムは、コミュニティの他の人と共にランをスケジュールするために、または他の人に、典型的なランニングのスケジュールを知らせるために、使用され得る。別のオプションとして、時計装置100自体に通信性能を有するシステムに対して、同時にワークアウトしている2人の地理的に離れているユーザは互いに通信する(例えば、「押して話す」タイプの機能、または可聴メッセージを送る送受信兼用の無線タイプの通信を利用する)ことが可能にされ得る。
【0126】
用語「ラン」、「ワークアウト」、「パフォーマンス」、「運動パフォーマンス」、「イベント」などは、本明細書において様々な異なる場所で用いられている。これらの用語は交換可能に使用され、そしていかなる特定のタイプの活動、いかなる特定のタイプのワークアウト、および/またはいかなる特定のタイプの利用の環境にも限定するようには考えられるべきではない。例えば、これらの用語はワークアウトセッション、トレーニングセッション、実際のレースまたはイベント、練習セッション、個人のトレーニングセッション、コーチまたはトレーナにモニタされたトレーニングセッション、および/または屋内の活動、屋外活動、ジム活動、遊び場活動などを含む任意の所望のタイプの身体的活動を説明するために使用されてもよい。
【0127】
結論
本発明の装置の様々な態様は、運動パフォーマンスデータを記録しモニタすることにおいて、高められた機能性を提供する。本明細書において記載されたように、データは、規則的にリモートサイトに加えてコンピュータにもアップロードすることができる。さらに、リモートサイトからのデータは、ユーザがリモートサイトを利用できる装置にユーザによりダウンロードすることができる。収納容器は頑丈で着用可能な時計を提供する。収納容器構造は、コントローラが滑らかに動作することができるように、ランニングの衝撃およびインパクトを吸収することができる。さらに、収納容器構造は、コントローラを汚染し、操作性に悪影響を及ぼすおそれのある屑、水、汗または他の湿気が収納容器の内部に進入することを防ぐ。1つの例示的な態様において、収納容器はおよそ5気圧下でも耐水である。ユーザインタフェースの構成は、時計の特に3つの軸の構成の単純で容易な操作を提供する。装置の正面かクリスタルをタッピングことによって、衝撃センサを使用し、特に、ラップをマーキングするようにユーザは容易に機能を実行することができる。時計に特有のユーザ入力部を置くのではなく、そのような容易な操作により、ユーザは運動パフォーマンスに集中することができる。本明細書において記載されたように、ユーザインタフェースは、装置の高度の操作性を提供するために多くの特徴を提供する。
【0128】
態様が具体的に示され記載されたが、本発明の精神から逸脱することなく数多くの修正が可能である。また、保護される範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22A】

【図22B】

【図23A】

【図23B】

【図23C】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動パフォーマンスをモニタするためのシステムであって、
該システムが、
(a)ルートの少なくとも第1の部分にわたる運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第1のタイプの入力データ、および
(b)前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる同じ運動パフォーマンス中の前記運動者の前記移動距離を示す第2のタイプの入力データ
を受け取るための入力システムと、
(a)前記第1のタイプの入力データまたは前記第2のタイプの入力データのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定し、
(b)前記ルートの前記第1の部分にわたりより正確であると決定されたタイプの入力データを使用して、前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離、前記運動パフォーマンス中の全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたるペースのうちの少なくとも1つを決定する
ようにプログラムされかつ適合されている処理システムと
を含み、
前記第1のタイプの入力データが、前記第2のタイプの入力データを生成する第2のセンサシステムから独立した第1のセンサシステムによって生成される、
システム。
【請求項2】
前記第1のタイプの入力データが歩数計データであり、かつ前記第2のタイプの入力データがGPSデータである、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記入力システムが、前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる加速度変化を示す第3のタイプの入力データをさらに受け取る、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する際に、前記第3のタイプの入力データが前記処理システムによって使用される、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記入力システムが、前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたるGPS信号の強度またはGPSの信頼性を示す第3のタイプの入力データをさらに受け取る、請求項2記載のシステム。
【請求項6】
前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する際に、前記第3のタイプの入力データが前記処理システムによって使用される、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも部分的には、前記第1のセンサシステムおよび前記第2のセンサシステムの両方から受け取られた前記データから決定された、前記ルートの前記第1の部分に対して決定された前記移動距離を比較することによって、前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを前記処理システムが決定する、請求項2記載のシステム。
【請求項8】
前記入力システムが、前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる地面との足接触の特徴を示す第3のタイプの入力データをさらに受け取る、請求項2記載のシステム。
【請求項9】
前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する際に、前記第3のタイプの入力データが前記処理システムによって使用される、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のセンサシステムが、前記運動パフォーマンス中に前記ルートの第2の部分にわたる前記歩数計データを生成し、前記第2のセンサシステムが、前記運動パフォーマンス中に前記ルートの前記第2の部分にわたる前記GPSデータを生成する、請求項2記載のシステム。
【請求項11】
前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離、前記運動パフォーマンス中の全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたるペースのうちの少なくとも1つを決定する前記工程において、前記処理システムが、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離を提供するために前記歩数計データを使用し、前記ルートの前記第2の部分にわたる移動距離を提供するために前記GPSデータを使用する、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記入力システムが、前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる加速度変化を示す第3のタイプの入力データをさらに受け取る、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のタイプの入力データまたは前記第2のタイプの入力のどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する際に、前記第3のタイプの入力データが前記処理システムによって使用される、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のセンサシステムが、前記運動パフォーマンス中に前記ルートの第2の部分にわたる前記第1のタイプの入力データを生成し、前記第2のセンサシステムが、前記運動パフォーマンス中に前記ルートの前記第2の部分にわたる前記第2のタイプの入力データを生成する、請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離、前記運動パフォーマンス中の全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたるペースのうちの少なくとも1つを決定する前記工程において、前記処理システムが、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離を提供するために前記第1のタイプの入力データを使用し、前記ルートの前記第2の部分にわたる移動距離を提供するために前記第2のタイプの入力データを使用する、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記入力システムおよび前記処理システムが携帯用電子機器の一部として含まれる、請求項1記載のシステム。
【請求項17】
前記入力システムおよび前記処理システムが時計装置の一部として含まれる、請求項1記載のシステム。
【請求項18】
前記入力システムおよび処理システムがパソコン装置の一部として含まれる、請求項1記載のシステム。
【請求項19】
運動パフォーマンスをモニタするためのシステムであって、
該システムが、
(a)ルートの複数の距離セグメントにわたる運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第1のタイプの入力データ、および
(b)前記ルートの複数の距離セグメントにわたる同じ運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す第2のタイプの入力データ
を受け取るための入力システムと、
(a)前記第1のタイプの入力データまたは前記第2のタイプの入力データのどちらが前記ルートの前記セグメントに対してより正確である可能性があるかを決定し、
(b)前記セグメントの第1の部分に関連づけられた距離を決定するために前記第1のタイプの入力データが使用され、かつ前記セグメントの第2の部分に関連づけられた距離を決定するために前記第2のタイプの入力データが使用されるように、前記ルートの各セグメントに対してより正確である可能性があると決定されたタイプの入力データを使用することによって、前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離および前記運動パフォーマンス中の全体のペースのうちの少なくとも1つを決定する
ようにプログラムされかつ適合されている処理システムと
を含み、
前記第2のタイプの入力データを生成する第2のセンサシステムから独立した第1のセンサシステムによって前記第1のタイプの入力データが生成され、前記第1のセンサシステムおよび前記第2のセンサシステムが前記ルートの少なくとも部分的に重なるセグメントのための入力データを提供する、
システム。
【請求項20】
前記第1のタイプの入力データが歩数計データであり、かつ前記第2のタイプの入力データがGPSデータである、請求項19記載のシステム。
【請求項21】
前記ルートのスタートに対応する前記ルートのセグメントにおいて前記歩数計データが使用される、請求項20記載のシステム。
【請求項22】
GPSデータが利用可能でない時に、前記ルートのセグメントにおいて前記歩数計データが使用される、請求項20記載のシステム。
【請求項23】
前記入力システムおよび処理システムが携帯用電子機器の一部として含まれる、請求項19記載のシステム。
【請求項24】
前記入力システムおよび処理システムが時計装置の一部として含まれる、請求項19記載のシステム。
【請求項25】
前記入力システムおよび処理システムがパソコン装置の一部として含まれる、請求項19記載のシステム。
【請求項26】
ルートの少なくとも第1の部分にわたる運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第1のセンサシステムからの入力データを受け取る工程と、
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる同じ運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す、前記第1のセンサシステムから独立している第2のセンサシステムからの入力データを受け取る工程と、
前記第1のセンサシステムからの前記入力データまたは前記第2のセンサシステムからの前記入力データのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する工程と、
前記ルートの前記第1の部分に対してより正確であると決定された前記入力データを使用することによって、前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる移動距離、前記運動パフォーマンス中の全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたるペースのうちの少なくとも1つを決定する工程と
を含む、運動パフォーマンスをモニタするための方法。
【請求項27】
前記第1のセンサシステムからの前記入力データが歩数計データであり、かつ前記第2のセンサシステムからの前記入力データがGPSデータである、請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる加速度変化を示す入力データを受け取る工程をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
加速度変化を示す前記入力データが、前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらがより正確である可能性があるかを決定する前記工程において使用される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたるGPS信号の強度またはGPSの信頼性を示す入力データを受け取る工程をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項31】
前記GPS信号の強度またはGPSの信頼性を示す前記入力データが、前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらがより正確である可能性があるかを決定する前記工程において使用される、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記第1のセンサシステムからの前記入力データまたは前記第2のセンサシステムからの前記入力データのどちらがより正確である可能性があるかを決定する前記工程が、前記第1のセンサシステムおよび前記第2のセンサシステムの両方から受け取られた前記データから決定された、前記ルートの前記第1の部分に対して決定された前記移動距離を比較することを含む、請求項27記載の方法。
【請求項33】
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる地面との足接触の特徴を示す入力データを受け取る工程をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項34】
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる地面との足接触の前記特徴を示す前記入力データが、前記歩数計データまたは前記GPSデータのどちらがより正確である可能性があるかを決定する前記工程において使用される、請求項33記載の方法。
【請求項35】
ルートの第2の部分にわたる運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す前記第1のセンサシステムからの入力データを受け取る工程、および
前記ルートの前記第2の部分にわたる前記運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す前記第2のセンサシステムからの入力データを受け取る工程
をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項36】
前記運動パフォーマンス中の前記全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる前記移動距離、前記運動パフォーマンス中の前記全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたる前記ペースのうちの少なくとも1つを決定する前記工程が、前記ルートの前記第1の部分にわたる前記移動距離を提供するために前記歩数計データを使用することと、前記ルートの前記第2の部分にわたる前記移動距離を提供するために前記GPSデータを使用することとを含む、請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記ルートの少なくとも前記第1の部分にわたる加速度変化を示す入力データを受け取る工程をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項38】
加速度変化を示す前記入力データが、前記第1のセンサシステムからの前記入力データまたは前記第2のセンサシステムからの前記入力データのどちらが前記ルートの前記第1の部分に対してより正確である可能性があるかを決定する前記工程において使用される、請求項37記載の方法。
【請求項39】
ルートの第2の部分にわたる前記運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す前記第1のセンサシステムからの入力データを受け取る工程と、
前記ルートの前記第2の部分にわたる前記運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す前記第2のセンサシステムからの入力データを受け取る工程と
をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項40】
前記運動パフォーマンス中の前記全体の移動距離、前記ルートの前記第1の部分にわたる前記移動距離、前記運動パフォーマンス中の前記全体のペース、または前記ルートの前記第1の部分にわたる前記ペースのうちの少なくとも1つを決定する前記工程が、前記ルートの前記第1の部分にわたる前記移動距離を提供するために前記第1のセンサシステムからの前記入力データを使用することと、前記ルートの前記第2の部分にわたる前記移動距離を提供するために前記第2のセンサシステムからの前記入力データを使用することとを含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データが携帯用電子機器において受け取られる、請求項26記載の方法。
【請求項42】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データが時計装置において受け取られる、請求項26記載の方法。
【請求項43】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データがパソコン装置において受け取られる、請求項26記載の方法。
【請求項44】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データがネットワークを通してリモート演算装置に送信される、請求項26記載の方法。
【請求項45】
運動パフォーマンスをモニタするための方法であって、
該方法が、
ルートの複数の距離セグメントにわたる運動パフォーマンス中の運動者の移動距離を示す第1のセンサシステムからの入力データを受け取る工程、
前記ルートの複数の距離セグメントにわたる同じ運動パフォーマンス中の前記運動者の移動距離を示す第2のセンサシステムからの入力データを受け取る工程、
前記第1のセンサシステムからの前記入力データまたは前記第2のセンサシステムからの前記入力データのどちらが、前記ルートの前記セグメントに対してより正確である可能性があるかを決定する工程、および
前記第1のセンサシステムからの前記入力データが前記セグメントの第1の部分に関連づけられた距離を決定するために使用され、かつ前記第2のセンサシステムからの前記入力データが前記セグメントの第2の部分に関連づけられた距離を決定するために使用されるように、前記ルートの各セグメントに対してより正確である可能性があると決定された前記入力データを使用して、前記運動パフォーマンス中の全体の移動距離および前記運動パフォーマンス中の全体のペースのうちの少なくとも1つを決定する工程
を含み、
前記第1のセンサシステムが前記第2のセンサシステムから独立しており、かつ前記第1のセンサシステムおよび前記第2のセンサシステムが、前記ルートの少なくとも部分的に重なるセグメントのための入力データを生成する、
運動パフォーマンスをモニタするための方法。
【請求項46】
前記第1のセンサシステムからの前記入力データが歩数計データであり、かつ前記第2のセンサシステムからの前記入力データがGPSデータである、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記ルートのスタートに対応する前記ルートのセグメントにおいて前記歩数計データが使用される、請求項46記載の方法。
【請求項48】
GPSデータが利用可能でない時に、前記ルートのセグメントにおいて前記歩数計データが使用される、請求項46記載の方法。
【請求項49】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データが携帯用電子機器において受け取られる、請求項45記載の方法。
【請求項50】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データが時計装置において受け取られる、請求項45記載の方法。
【請求項51】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データがパソコン装置において受け取られる、請求項45記載の方法。
【請求項52】
前記第1および第2のセンサシステムからの前記入力データがネットワークを通してリモート演算装置に送信される、請求項45記載の方法。
【請求項53】
運動パフォーマンスモニタリングシステムであって、
該システムが、
(a)運動者が運動パフォーマンス中にルートに沿って移動する際の前記ルート上の前記運動者の位置を示す第1のタイプの入力データ、(b)メッセージトリガー位置を示す第2のタイプの入力データ、および(c)メッセージ・ペイロードを含む第3のタイプの入力データを受け取るための入力システムと、
(a)前記ルート上の前記運動者の位置を示す前記第1のタイプの入力データおよび前記メッセージトリガー位置を示す前記第2のタイプの入力データを比較し、(b)前記運動者が前記メッセージトリガー位置に物理的に存在するかまたは存在したことを前記第1のタイプの入力データが示す場合に前記メッセージ・ペイロードを伝達するようにプログラムされかつ適合されている処理システムと
を含み、
前記第2のタイプの入力データおよび前記第3のタイプの入力データが、前記入力システムに一時的に接続されたデータ交換用の演算装置を通して受け取られ、
前記演算装置が前記入力システムに接続されていない場合、および前記運動者が前記メッセージトリガー位置に存在するかまたはそのすぐ近くに存在する場合に、前記比較および伝達が遂行される、
システム。
【請求項54】
前記第1のタイプの入力データがGPSデータである、請求項53記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項55】
前記メッセージ・ペイロードが、前記運動パフォーマンス中に前記運動者によって携帯された携帯用電子機器を通して前記運動者に伝達される、請求項54記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項56】
前記メッセージ・ペイロードが、テキストメッセージ、可聴メッセージ、映像メッセージ、触覚メッセージ着信インディケータ、および可聴メッセージ着信インディケータから成るグループから選ばれた少なくとも1つの形式で前記運動者に伝達される情報を含む、請求項55記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項57】
前記入力システムへ送信するための前記第2のタイプの入力データおよび前記第3のタイプの入力データを生成する際に使用される情報が、前記運動パフォーマンスを行なう前記運動者以外の人によって生成される、請求項54記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項58】
前記運動パフォーマンス中に前記運動者によって携帯される、前記入力システムおよび前記処理システムをサポートしている携帯用電子機器をさらに含む、請求項54記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項59】
前記携帯用電子機器が手首に装着される装置である、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項60】
前記携帯用電子機器が表示画面を含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前に、前記表示画面が前記メッセージトリガー位置のインディケータを表示する、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項61】
前記携帯用電子機器が表示画面を含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前には、前記表示画面が前記メッセージトリガー位置のインディケータを表示しない、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項62】
前記携帯用電子機器が、前記運動パフォーマンス中はセルラーネットワーク通信性能を有しない、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項63】
前記携帯用電子機器が、前記運動パフォーマンス中はWiFiまたはWAN通信性能を有しない、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項64】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す第4のタイプの入力データを提供するために、前記入力システムに動作可能に接続された速度センサまたは距離センサをさらに含む、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項65】
前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前の時点で生成された前記第4のタイプの入力データを評価するように前記処理システムがさらにプログラムされかつ適合されており、かつ運動パフォーマンスの結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記速度センサまたは距離センサからの前記入力データが示す場合にのみ前記処理システムが前記メッセージ・ペイロードを伝達する、請求項64記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項66】
前記運動者による前記運動パフォーマンスが1つまたは複数の閾値の速度または距離パラメータを満たしたことを前記速度センサまたは距離センサからのデータが示す場合にのみ前記メッセージ・ペイロードを伝達するように前記処理システムがさらにプログラムされかつ適合されている、請求項64記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項67】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す入力データを提供するために前記入力システムに動作可能に接続された歩数計センサを前記運動パフォーマンスモニタリングシステムがさらに含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前の時点で生成された前記歩数計センサからの前記入力データを評価するように前記処理システムがさらにプログラムされかつ適合されており、かつ移動活動の結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記歩数計センサからの前記入力データが示す場合にのみ前記処理システムが前記メッセージ・ペイロードを伝達する、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項68】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す入力データを提供するために前記入力システムに動作可能に接続された自転車速度計または走行記録計センサを前記運動パフォーマンスモニタリングシステムがさらに含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前の時点で生成された前記自転車速度計または走行記録計センサからの前記入力データを評価するように前記処理システムがさらにプログラムされかつ適合されており、サイクリング活動の結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記自転車速度計または走行記録計センサからの前記入力データが示す場合にのみ、前記処理システムが前記メッセージ・ペイロードを伝達する、請求項58記載の運動パフォーマンスモニタリングシステム。
【請求項69】
携帯用電子機器をデータ交換用の演算装置に動作可能に接続する工程、
前記携帯用電子機器上のメッセージトリガー位置を示す入力データを前記演算装置から受け取る工程、
前記携帯用電子機器上のメッセージ・ペイロードを含む入力データを前記演算装置から受け取る工程、
前記携帯用電子機器および前記演算装置の間の接続を終結させる工程、
前記運動者が運動パフォーマンス中にあるルートに沿って移動する場合に、および前記携帯用電子機器および前記演算装置の間に動作可能なデータ交換接続がない場合に、前記ルート上の前記運動者の位置を示す前記携帯用電子機器上の入力データを受け取る工程、
前記携帯用電子機器と前記演算装置との間に動作可能なデータ交換接続がない場合に、前記ルート上の前記運動者の位置を示す前記入力データと前記メッセージトリガー位置を示す前記入力データとを比較する工程、および
前記携帯用電子機器と前記演算装置との間に動作可能なデータ交換接続がない場合に前記運動者が前記メッセージトリガー位置に物理的に存在するかまたは存在したことを前記入力データが示す場合に、前記メッセージ・ペイロードを伝達する工程
を含む、運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項70】
前記ルート上の前記運動者の位置を示す前記入力データがGPSデータである、請求項69記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項71】
前記運動者が前記メッセージトリガー位置に存在するかまたはすぐ近くに存在する場合、前記運動パフォーマンス中に前記携帯用電子機器を通して前記メッセージ・ペイロードが前記運動者に伝達される、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項72】
前記メッセージ・ペイロードが、テキストメッセージ、可聴メッセージ、映像メッセージ、触覚メッセージ着信インディケータ、および可聴メッセージ着信インディケータから成るグループから選ばれた少なくとも1つの形式で前記運動者に伝達される情報を含む、請求項71記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項73】
前記メッセージトリガー位置を示す前記入力データおよび前記メッセージ・ペイロードを含む前記入力データを生成する際に使用される情報が、前記運動パフォーマンスを行なう前記運動者以外の人によって生成される、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項74】
前記携帯用電子機器が手首に装着される装置である、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項75】
前記携帯用電子機器が表示画面を含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前に、前記表示画面上に前記メッセージトリガー位置のインディケータを表示する工程を前記方法がさらに含む、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項76】
前記携帯用電子機器が表示画面を含み、前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到着する前には、前記表示画面上に前記メッセージトリガー位置のインディケータを表示しない工程を前記方法がさらに含む、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項77】
前記運動パフォーマンス中は、前記携帯用電子機器がセルラーネットワーク通信性能を有しない、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項78】
前記運動パフォーマンス中は、前記携帯用電子機器がWiFiまたはWANの通信性能を有しない、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項79】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す入力データを受け取る工程をさらに含む、請求項70記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項80】
運動パフォーマンスの結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記運動者の移動速度または移動距離を示す前記入力データが示す場合にのみ前記伝達する工程が実行される、請求項79記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項81】
前記メッセージトリガー位置に達する際の前記運動者による前記運動パフォーマンスが1つまたは複数の閾値の速度または距離パラメータを満たしたことを前記運動者の移動速度または移動距離を示す前記入力データが示す場合にのみ前記伝達する工程が実行される、請求項79記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項82】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す前記入力データが、前記運動パフォーマンス中に前記携帯用電子機器に動作可能に接続された歩数計センサによって生成され、移動活動の結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記歩数計センサからの前記入力データが示す場合にのみ前記伝達する工程が実行される、請求項79記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。
【請求項83】
前記ルート上の前記運動者の移動速度または移動距離を示す前記入力データが、前記運動パフォーマンス中に前記携帯用電子機器に動作可能に接続された自転車速度計または走行記録計センサによって生成され、サイクリング活動の結果として前記運動者が前記メッセージトリガー位置に到達したことを前記自転車速度計または走行記録計センサからの前記入力データが示す場合にのみ前記伝達する工程が実行される、請求項79記載の運動パフォーマンスモニタリング方法。

【公表番号】特表2012−524638(P2012−524638A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507466(P2012−507466)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/032381
【国際公開番号】WO2010/129221
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】