説明

運転支援装置及び方法

【課題】矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合に、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能な運転支援装置を提供する。
【解決手段】信号通過可否判定部7は、信号機情報に基づいて交通信号機11が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、通過可能な矢灯器と通過不可能な矢灯器との1サイクルにおける前後関係に基づいて交通信号機11の通過不可能な時間を判定する。これにより、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合であっても、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通信号機に関する情報を利用して運転支援を行う運転支援装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の運転支援装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、車載用ナビゲーションにおいて、予め決定された誘導ルートに含まれる経由地点に交通信号機が存在する場合に、信号機データに基づいて、矢灯器付きの有無や時差式であるか否かといった交通信号機の属性情報を案内するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−232573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、交通信号機が矢灯器付き信号機である場合に、例えば路側施設より矢灯器の点灯状態を示す情報を取得して運転支援を実施すると、逆に運転者が混乱する可能性がある。すなわち、矢灯器付き信号機の信号サイクルの一例として、青信号点灯→黄信号点灯→赤信号一時点灯(所定秒数未満の点灯時間、以下、短赤と呼ぶことがある)→赤信号(所定秒数以上の点灯時間、以下通常赤信号と呼ぶことがある)及び矢灯器点灯→黄信号点灯→赤信号点灯(所定秒数以上の点灯時間)→青信号点灯というものがある。この場合、黄信号が点灯しているときは、信号機を通過可であるとみなして運転支援を行なわないこととすると、運転支援の実施及び不実施が目まぐるしく切り替わることになるため、運転者が混乱し易くなる可能性がある。
【0005】
そこで、運転支援装置が、信号サイクルにおいて交通信号機の通過不可能な時間を判定する場合は、以下の手法が考えられる。すなわち、まず、運転支援装置は、信号サイクルにおいて、通常の点灯時間の赤信号が存在するか否かを判断する。通常の赤信号が存在する場合は、運転支援装置は、当該赤信号から信号サイクルを点灯される順序とは逆に遡って行き、通過可能な信号状態となるまで信号サイクルを後ろから順に辿っていく。
【0006】
運転支援装置は、今度は、当該通過可能な信号から信号サイクルを点灯される順序に辿っていき、当該青信号の点灯が終了した後に最初に赤信号(通常赤信号及び短赤を含む)が点灯した時点から、その次の通過可能な信号の点灯直前の赤信号の点灯が終了する時点までを通過不可能な時間として判定する。
【0007】
この場合、運転支援装置は、車両の進行方向等に応じて通過不可能と認識される矢灯器の点灯時間及び当該矢灯器の点灯に続く黄信号の点灯時間を通過不可と判定する。これにより、上記のような矢灯器の点灯を含む信号サイクルの場合でも、運転支援の実施及び不実施が目まぐるしく切り替わることを防止することが可能となる。
【0008】
しかしながら、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合には、運転支援装置が矢灯器の点灯時間及び当該矢灯器の点灯に続く黄信号の点灯時間を通過不可と判定するだけでは、実際の通過不可能な時間を正確に計算することができない場合がある。
【0009】
本発明は、このような実情に考慮してなされたものであり、その目的は、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合に、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能な運転支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、交通信号機に関する信号機情報を取得する信号機情報取得手段と、信号機情報取得手段が取得した信号機情報に基づいて交通信号機の車両の通過の可否を判定する通過可否判定手段と、通過可否判定手段の判定結果に基づいて車両の運転支援内容を決定する支援内容決定手段とを備え、通過可否判定手段は、信号機情報に基づいて交通信号機が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との前記1サイクルにおける前後関係に基づいて交通信号機の通過不可能な時間を判定する運転支援装置である。
【0011】
図5に示すように、信号サイクルにおいて、青信号→黄信号→短赤→赤信号+直進矢灯器(通過可)→黄信号→短赤→赤信号+右折矢灯器(通過不可)→黄信号→赤信号と、通過可の矢灯器が点灯した後に通過不可と認識される矢灯器が点灯する場合を想定する。上述したような通常赤信号から通過可能な信号まで信号サイクルを遡ることで通過不可能な時間を判定する場合、運転支援装置は、通常赤信号から赤+直矢(通過可)まで信号サイクルを遡る。赤+直矢(通過可)の点灯後に最初に点灯する赤信号は短赤であるから、運転支援装置は当該短赤から赤信号の点灯終了の時間までを通過不可時間R1と判定する。
【0012】
一方、図6に示すように、信号サイクルにおいて、青信号→黄信号→短赤→赤信号+右折矢灯器(通過不可)→黄信号→短赤→赤信号+直進矢灯器(通過可)→黄信号→赤信号と、通過不可と認識される矢灯器が点灯した後に通過可と認識される矢灯器が点灯する場合を想定する。この場合、運転支援装置は、通常赤信号から赤+直矢(通過可)まで信号サイクルを遡る。赤+直矢(通過可)の点灯後に黄信号が点灯し、黄信号の点灯後に最初に赤信号が点灯するため、運転支援装置は、当該赤信号の点灯時間のみを通過不可時間R1と判定する。そのため、赤+右矢(通過不可)の点灯時間については、運転支援装置は、実際には通過不可と認識されているにもかかわらず、通過不可能な時間と判定しない可能性もある。
【0013】
以上のように、1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とが点灯される場合は、それらの前後関係によって通過の可否を判定する必要がある。そこで、上記本発明の構成によれば、通過可否判定手段は、信号機情報に基づいて交通信号機が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との前記1サイクルにおける前後関係に基づいて交通信号機の通過不可能な時間を判定する。これにより、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合であっても、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。
【0014】
この場合、通過可否判定手段は、青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機の通過不可能な時間と判定することが好適である。
【0015】
この構成によれば、通過可否判定手段は、青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機の通過不可能な時間と判定するため、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との信号サイクルにおける先後がいずれであっても、赤信号又は通過不可能な矢灯器が点灯した時点からそれらに付随した通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。
【0016】
この場合、通過可否判定手段は、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯するときは、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、赤信号が点灯した後に、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機の通過可能な時間と判定することが好適である。
【0017】
この構成によれば、青信号等の通過可能な信号が点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号等の通過可能な信号が点灯するように、通過可能な信号の間に短い赤信号が点灯するような場合に、通過可否判定手段は、これらの時間を通過可能な時間として判定するため、閾値未満の短い点灯時間の赤信号のたびに通過不可と判定し、通過可能と通過不可とがめまぐるしく切り替わることがなく、運転者の混乱を回避することができる。
【0018】
また、通過可否判定手段は、直進方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、直進方向以外を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定することが好適である。
【0019】
矢灯器付き信号機が設置された交差点では、一般に直進方向に進む車両が多いと考えられる。従って、通過可否判定手段は、直進方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であると判定することにより、多くの運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0020】
また、通過可否判定手段は、交通量が最も多い方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、交通量が最も多い方向以外を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定することが好適である。
【0021】
例えば、交通量が最も多い方向は自車両を含めた多くの車両が通過することが多いと思われるため、通過可否判定手段は、交通量が最も多い方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であると判定することにより、多くの運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0022】
また、通過可否判定手段は、自車両の走行方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、自車両の走行方向以外を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定することが好適である。
【0023】
この構成では、自車両の走行方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、自車両の走行方向以外を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定するため、自車両の走行方向に応じて通過の可否の判定がなされることになり、自車両の運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0024】
一方、本発明は、交通信号機に関する信号機情報を取得する信号機情報取得ステップと、信号機情報取得ステップで取得した信号機情報に基づいて交通信号機の車両の通過の可否を判定する通過可否判定ステップと、通過可否判定ステップでの判定結果に基づいて車両の運転支援内容を決定する支援内容決定ステップとを含み、通過可否判定ステップにおいては、信号機情報に基づいて交通信号機が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との1サイクルにおける前後関係に基づいて交通信号機の通過不可能な時間を判定する運転支援方法である。
【0025】
この場合、通過可否判定ステップにおいては、青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機の通過不可能な時間と判定することが好適である。
【0026】
この場合、通過可否判定ステップにおいては、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯するときは、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、赤信号が点灯した後に、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機の通過可能な時間と判定することが好適である。
【発明の効果】
【0027】
本発明の運転支援装置及び方法によれば、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合に、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係わる運転支援装置の一実施態様の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した信号通過可否判定部により実行される信号通過可否判定処理の全体的な手順を示すフローチャートである。
【図3】矢灯器付き信号機の一例を示す正面図である。
【図4】単数の矢灯器がある場合の信号通過可否判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】通過不可と認識される矢灯器の前に通過可と認識される矢灯器が点灯される際の通過不可時間の算出例を示す図である。
【図6】通過可と認識される矢灯器の前に通過不可と認識される矢灯器が点灯される信号サイクルの例を示す図である。
【図7】通過可と認識される矢灯器の前に通過不可と認識される矢灯器が点灯される際の通過不可時間の算出例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0030】
図1に示すように、本実施形態の運転支援装置1は、交通信号機に関する信号情報を利用して交通信号機での待ち時間(信号待ち時間)をドライバーに通知するシステムに適用されるものであり、車両に搭載されている。
【0031】
運転支援装置1は、インフラクチャー情報受信機2と、ナビゲーション3と、自車状態監視センサ4と、表示部5と、ECU(Electronic Control Unit)6とを備えている。
【0032】
インフラクチャー情報受信機2は、道路に設置された路側施設(例えば光ビーコン通信機)から送信されるインフラクチャー情報を受信する機器である。インフラクチャー情報としては、例えば交通信号機における信号機形態や信号サイクル等の信号機情報、道路の車線構成、道路幅や道路曲率等の道路情報が含まれている。
【0033】
ナビゲーション3は、GPS(全地球測位システム)を利用して自車両の現在位置を検出したり、内蔵メモリに記憶された道路地図情報から自車両が走行している道路情報(上記と同様)を含む各種情報を取得する機器である。
【0034】
自車状態監視センサ4は、自車両の状態を監視するセンサである。具体的には、自車状態監視センサ4としては、自車両の車速を検出する車速センサ、ブレーキのON状態を検出するブレーキセンサ、ウィンカースイッチの操作状態を検出するウィンカーセンサ、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ等がある。
【0035】
表示部5は、交通信号機での自車両の信号待ち時間情報を含む各種情報を表示する。表示部5は、メータ表示パネル等にあっても良いし、ナビゲーション3と一体化されていても良い。
【0036】
ECU6は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入出力回路等により構成されている。ECU6は、信号通過可否判定部7と、信号待ち時間通知制御部8とを有している。信号通過可否判定部7は、自車両が信号機を通過可能であるか否かを判定する。信号待ち時間通知制御部8は、信号通過可否判定部7により自車両が信号機を通過不可であると判定されたときに、自車両の信号待ち時間を決定して表示部5に表示させる。
【0037】
以下、本実施形態の運転支援装置1の動作について説明する。図2に示すように、信号通過可否判定部7は、インフラクチャー情報受信機2により受信した信号機情報を取得する(S11)。信号通過可否判定部7は、取得した信号機情報から、交通信号機の一信号サイクルに含まれる矢灯器の個数(点灯回数)nを算出する(S12)。信号機情報には、図3に示すような交通信号機11の形態(矢灯器の有無及び数)や、図5〜7に示すような信号サイクル(灯色順及び表示秒数)等が含まれている。
【0038】
図3に示す交通信号機11は、信号機本体(丸灯器)12と2つの矢灯器13とを有する矢灯器付き信号機である。交通信号機11の信号サイクルは、図5に示すように、青信号→黄信号→短赤→赤信号+直進矢灯器(通過可)→黄信号→短赤→赤信号+右折矢灯器(通過不可)→黄信号→赤信号と、通過可と認識される矢灯器が点灯した後に通過不可と認識される矢灯器が点灯する場合がある。また、交通信号機11の信号サイクルは、図6に示すように、信号→黄信号→短赤→赤信号+右折矢灯器(通過不可)→黄信号→短赤→赤信号+直進矢灯器(通過可)→黄信号→赤信号と、通過不可と認識される矢灯器が点灯した後に通過可と認識される矢灯器が点灯する場合がある。
【0039】
なお、赤信号(通常赤信号)とは、赤信号の点灯時間が閾値以上である例えば4秒以上の状態であり、短赤とは、赤信号の点灯時間が閾値未満である例えば4秒未満の状態である。また、以下の例では、一般に直進方向に進む車両が多いと考えられるため、信号通過可否判定部7は、直進方向の矢灯器を通過可と認識とし、右折方向の矢灯器を通過不可と認識する。なお、それ以外にも、信号通過可否判定部7は、インフラクチャー情報受信機2又はナビゲーション3により取得した情報に従い、交通信号機11の交差点の交通量が多い方向を示す矢灯器を通過可と認識し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可と認識することができる。あるいは、信号通過可否判定部7は、自車両の進行方向をナビゲーション3や自車状態監視センサ4により検出し、当該自車両の進行する方向を示す矢灯器を通過可と認識し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可と認識することができる。
【0040】
図2に戻り、矢灯器の個数nが0より多い(1以上ある)ときは(S13)、信号通過可否判定部7は、交通信号機11の通過不可時間を算出する(S14)。以下、本実施形態の信号通過可否判定部7が一般的に交通信号機11の通過不可時間を算出する手順について説明する。図4に示すように、信号通過可否判定部7は、変数iを0に初期設定し、変数jを1に初期設定し、変数kを1に初期設定する(S1401)。
【0041】
信号通過可否判定部7は、取得された信号サイクルに含まれる通常赤信号(短赤を除く)の数Nを抽出する(S1402)。例えば、図5に示す信号サイクルでは、通常赤信号の数は信号サイクル末尾の1つである。
【0042】
信号通過可否判定部7は、N>0であるか否か、すなわち通常赤信号が存在するか否かを判断し(S1403)、通常赤信号が存在するときは、(N−i)番目の通常赤信号の前j番目の信号灯が青信号又は通過可と認識される矢灯器であるか否かを判断する(S1404)。(N−i)番目の赤信号の前j番目の信号灯が青信号又は通過可と認識される矢灯器でないときは、信号通過可否判定部7は、変数jをインクリメント、つまり変数jを1だけ加算し(S1405)、S1404に戻る。すなわち、信号通過可否判定部7は、通常赤信号の点灯以前の信号灯が青信号又は通過可と認識される矢灯器になるまで信号サイクルを後ろから順に辿っていく。例えば、図5に示す信号サイクルでは、信号サイクル末尾の通常赤信号から点灯順の逆方向へ5番目の赤+直矢に達するまで、信号通過可否判定部7は信号サイクルを後ろから順に辿っていく。
【0043】
(N−i)番目の赤信号の前j番目の信号灯が青信号又は通過可と認識される矢灯器であると判断されたときは(S1404)、信号通過可否判定部7は、(N−i)番目の通常赤信号の前(j−k)番目の丸灯器の灯色が通常赤信号及び短赤を問わず赤であるか否か、あるいは通過不可の矢灯器であるか否かを判断する(S1406)。(N−i)番目の赤信号の前(j−k)番目の丸灯器の灯色が赤でないとき、あるいは通過不可の矢灯器でないときは(S1406)、信号通過可否判定部7は変数kをインクリメントし(S1407)、S1406に戻る。すなわち、信号通過可否判定部7は、青信号又は通過可と認識される矢灯器から、通常赤信号及び短赤を問わず赤信号あるいは通過不可と認識される矢灯器になるまで点灯順に従って信号サイクルを辿っていく。例えば、図5に示す信号サイクルでは、赤+直矢から点灯順へ2番目の短赤に達するまで、信号通過可否判定部7は信号サイクルを前から順に辿っていく。
【0044】
S1406において(N−i)番目の通常赤信号の前(i−k)番目の丸灯器の灯色が通常赤信号及び短赤を問わず赤か、又は通過不可と認識される矢灯器であるときは(S1406)、信号通過可否判定部7は、下記式を用いて時間RN−1を算出する(S1408)。このRN−1は、青信号又は通過可と認識される矢灯器の後に最初に赤信号又は通過不可と認識される矢灯器になった時点から(N−i)番目の通常赤信号が終了するまでの時間である。
【数1】



【0045】
信号通過可否判定部7は、変数iをインクリメントした後(S1409)、変数iが通常赤信号の数Nと等しいか否かを判断し(S1410)、変数iが通常赤信号の数Nと等しくないときは、S1404に戻る。
【0046】
信号通過可否判定部7は、変数iが通常赤信号の数Nと等しいときは、S1408において算出された時間R〜Rを通過不可時間とする(S1411)。例えば、時間Rは、1つ目の通常赤信号に付随する通過不可時間であり、時間Rは、2つ目の通常赤信号に付随する通過不可時間である。
【0047】
一方、S1403において通常赤信号が存在しないと判断されたときは、信号通過可否判定部7は、通過可能と判定する(S1412)。
【0048】
図2に戻り、矢灯器の個数nが1より多い(2以上ある)ときは(S13)、信号通過可否判定部7は、信号サイクルにおいて通過可と認識される矢灯器の前に通過不可と認識される矢灯器があるか否かを判断する(S14)。
【0049】
ここで、図5に示すように、信号サイクルにおいて通過不可と認識される矢灯器の前に通過可と認識される矢灯器があるときは、信号通過可否判定部7は、通常赤信号から赤+直矢(通過可)まで信号サイクルを遡る。赤+直矢(通過可)の点灯後に最初に点灯する赤信号は短赤であるから、信号通過可否判定部7は、当該短赤から赤信号の点灯終了の時間までを通過不可時間R1と判定する。一方、図6に示すように、通過可と認識される矢灯器の前に通過不可と認識される矢灯器があるときは、信号通過可否判定部7は、通常赤信号から赤+直矢(通過可)まで信号サイクルを遡る。赤+直矢(通過可)の点灯後に黄信号が点灯し、黄信号の点灯後に最初に赤信号が点灯するため、信号通過可否判定部7は、当該赤信号の点灯時間のみを通過不可時間R1と判定する。そのため、赤+右矢(通過不可)の点灯時間については、信号通過可否判定部7は、実際には通過不可と認識されるにもかかわらず、通過不可能な時間と判定しない可能性もある。
【0050】
そこで、本実施形態では、通過可と認識される矢灯器の前に通過不可と認識される矢灯器があるときは、信号通過可否判定部7は、通過不可と認識される矢灯器を丸灯が通常赤信号であるとみなし、当該通過不可と認識される矢灯器の前の信号サイクルを点灯の順序とは逆に遡る(S17)。信号通過可否判定部7は、青信号又は通過可と認識される矢灯器に到達したときは(S18)、S19に進む。信号通過可否判定部7は、青信号又は通過可と認識される矢灯器に到達しないときは(S18)、S17を繰り返す。図7の例では、信号通過可否判定部7は、赤+右矢(通過不可)から、信号サイクルの点灯順を逆に、短赤→黄→青に到達する。
【0051】
信号通過可否判定部7は、青信号又は通過可と認識される矢灯器から、信号サイクルを点灯順に戻る(S20)。信号通過可否判定部7は、丸灯器の灯色が通常赤信号及び短赤を問わず赤である信号あるいは通過不可と認識される矢灯器に到達したときは(S20)、S21に進む。信号通過可否判定部7は、丸灯器の灯色が通常赤信号及び短赤を問わず赤である信号あるいは通過不可と認識される矢灯器に到達しないときは(S20)、S19を繰り返す。図7の例では、信号通過可否判定部7は、青から、信号サイクルの点灯順に、黄→短赤に到達する。
【0052】
信号通過可否判定部7は、通常赤信号及び短赤を問わず赤である信号あるいは通過不可と認識される矢灯器が点灯を開始する時点から、S17で通常赤信号とみなした通過不可と認識される矢灯器の点灯終了までの時間を通過不可能な時間と判定する(S21)。図7の例では、短赤及び赤+右矢(通過不可)の点灯時間が通過不可時間r1と判定される。以上のS16〜S21の手順を信号通過可否判定部7は、通過可と認識される矢灯器の前に点灯される全ての通過不可の矢灯器について行なう。
【0053】
なお、図7の例では、短赤及び赤+右矢(通過不可)の点灯終了後、黄→短赤が点灯し、短赤も、通過不可とする信号である。しかし、青信号等の通過可能な信号が点灯し、次に点灯時間が閾値未満の短赤が点灯し、次に青信号等の通過可能な信号が点灯するように、通過可能な信号の間に短い赤信号が点灯する時間を通過不可時間と判定すると、めまぐるしく通過可能な時間と通過不可能な時間とが切り替わり、運転者を混乱させる可能性がある。そこで、本実施形態では、信号通過可否判定部7は、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器いずれかが点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯するときは、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、赤信号が点灯した後に、青信号、黄信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機11の通過可能な時間と判定する。
【0054】
以上のS11〜S21により判定された通過不可時間を信号待ち時間通知制御部8は、表示部5に表示する(S22)。なお、S13において、矢灯器の個数nが0であるときは、信号通過可否判定部7は、図4に示すS1401〜S1412の手順により通過不可時間を算出し、信号待ち時間通知制御部8は、当該通過不可時間を表示部5に表示する。
【0055】
この場合、信号待ち時間通知制御部8は、自車状態監視センサ4の検出値やナビゲーション3の情報に基づいて、先にインフラクチャー情報受信機2が取得した信号機情報に該当交通信号機11において、自車両が信号通過可否判定部7で設定された通過不可時間内に停止したかどうかを判断する。
【0056】
自車両が通過不可時間内に停止したときは、信号待ち時間通知制御部8は、自車両が停止した時点から、通過不可時間が終了するまでの残り時間を表示部5に順次表示させる。これにより、自車両が停止してからの正確な信号待ち時間が自車両のドライバーに対して通知される。
【0057】
一方、自車両が通過不可時間内に停止しなかったときは、信号待ち時間通知制御部8は、上記と同様にして自車両が信号通過可否判定部7で設定された通過不可時間が開始される前に停止したか否かを判断する。
【0058】
自車両が通過不可時間が開始される前に停止したときは、信号待ち時間通知制御部8は、通過不可時間になった時点から通過不可時間が終了するまでの残り時間を表示部5に順次表示させる。これにより、例えば信号機が青信号であるが、前方車両が停止しているために信号機を通過できないような場合でも、信号機が赤信号になった時点からの正確な信号待ち時間が自車両のドライバーに対して通知される。
【0059】
1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とが点灯される場合は、それらの前後関係によって通過の可否を判定する必要がある。そこで、本実施形態によれば、信号通過可否判定部7は、信号機情報に基づいて交通信号機11が信号の1サイクルに通過可能な矢灯器と通過不可能な矢灯器とを点灯すると判断されたときは、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との1サイクルにおける前後関係に基づいて交通信号機11の通過不可能な時間を判定する。これにより、矢灯器付き信号機の一信号サイクル内に通過可と認識される矢灯器と通過不可と認識される矢灯器とが点灯される場合であっても、実際の通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。
【0060】
特に本実施形態によれば、通過可否判定部7は、青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを交通信号機11の通過不可能な時間と判定するため、通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器との信号サイクルにおける先後がいずれであっても、赤信号又は通過不可能と認識される矢灯器が点灯した時点からそれらに付随した通過不可能な時間をより正確に判定することが可能となる。
【0061】
加えて、本実施形態によれば、青信号等の通過可能な信号が点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号等の通過可能な信号が点灯するように、通過可能な信号の間に短い赤信号が点灯するような場合に、通過可否判定部7は、これらの時間を通過可能な時間として判定するため、閾値未満の短い点灯時間の赤信号のたびに通過不可と判定し、通過可能と通過不可とがめまぐるしく切り替わることがなく、運転者の混乱を回避することができる。
【0062】
また、矢灯器付き信号機が設置された交差点では、一般に直進方向に進む車両が多いと考えられる。そこで本実施形態では、通過可否判定部7は、直進方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であると判定することにより、多くの運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0063】
また、例えば、交通量が最も多い方向は自車両を含めた多くの車両が通過することが多いと思われる。そこで本実施形態では、通過可否判定部7は、交通量が最も多い方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、それ以外の方向を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であると判定することにより、多くの運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0064】
また、本実施形態では、通過可否判定部7は、自車両の走行方向を示す矢灯器を通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、自車両の走行方向以外を示す矢灯器を通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定するため、自車両の走行方向に応じて通過の可否の判定がなされることになり、自車両の運転者の混乱を十分に回避することができる。
【0065】
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態は、運転支援装置を車両に搭載したものであるが、運転支援装置は、例えば路側のインフラ装置に設けられていても良い。この場合には、例えば路車間通信を用いて信号待ち時間を通知したり警告を行なうようにする。また、本発明の運転支援装置及び方法は、上述した信号待ち時間を通知するシステムや信号機を赤信号で侵入しないように警告を行なうシステム以外の運転支援システムにも適用可能である。
【符号の説明】
【0066】
1…運転支援装置、2…インフラクチャー情報受信機、3…ナビゲーション、4…自車状態監視センサ、5…表示部、6…ECU、7…信号通過可否判定部、8…信号待ち時間通知制御部、11…矢灯器付き信号機(交通信号機)、12…信号機本体(丸灯器)、13…矢灯器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通信号機に関する信号機情報を取得する信号機情報取得手段と、
前記信号機情報取得手段が取得した前記信号機情報に基づいて前記交通信号機の車両の通過の可否を判定する通過可否判定手段と、
前記通過可否判定手段の判定結果に基づいて前記車両の運転支援内容を決定する支援内容決定手段と、
を備え、
前記通過可否判定手段は、前記信号機情報に基づいて前記交通信号機が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、前記通過可能と認識される矢灯器と前記通過不可能と認識される矢灯器との前記1サイクルにおける前後関係に基づいて前記交通信号機の通過不可能な時間を判定する、運転支援装置。
【請求項2】
前記通過可否判定手段は、
青信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び前記通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び前記通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを前記交通信号機の通過不可能な時間と判定する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記通過可否判定手段は、
青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器いずれかが点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯するときは、青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、赤信号が点灯した後に、青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを前記交通信号機の通過可能な時間と判定する、請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記通過可否判定手段は、
直進方向を示す矢灯器を前記通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、直進方向以外を示す矢灯器を前記通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記通過可否判定手段は、
交通量が最も多い方向を示す矢灯器を前記通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、交通量が最も多い方向以外を示す矢灯器を前記通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記通過可否判定手段は、
自車両の走行方向を示す矢灯器を前記通過可能と認識される矢灯器であるとして判定し、前記自車両の走行方向以外を示す矢灯器を前記通過不可能と認識される矢灯器であるとして判定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
【請求項7】
交通信号機に関する信号機情報を取得する信号機情報取得ステップと、
前記信号機情報取得ステップで取得した前記信号機情報に基づいて前記交通信号機の車両の通過の可否を判定する通過可否判定ステップと、
前記通過可否判定ステップでの判定結果に基づいて車両の運転支援内容を決定する支援内容決定ステップと、
を含み、
前記通過可否判定ステップにおいては、前記信号機情報に基づいて前記交通信号機が信号の1サイクルに通過可能と認識される矢灯器と通過不可能と認識される矢灯器とを点灯すると判断されたときは、前記通過可能と認識される矢灯器と前記通過不可能と認識される矢灯器との前記1サイクルにおける前後関係に基づいて前記交通信号機の通過不可能な時間を判定する、運転支援方法。
【請求項8】
前記通過可否判定ステップにおいては、
青信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了した後に、最初に赤信号及び前記通過不可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、次の青信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯直前の赤信号及び前記通過不可能と認識される矢灯器のいずれかの点灯が終了する時点までを前記交通信号機の通過不可能な時間と判定する、請求項7に記載の運転支援方法。
【請求項9】
前記通過可否判定ステップにおいては、
青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器いずれかが点灯し、次に点灯時間が閾値未満の赤信号が点灯し、次に青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯するときは、青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器のいずれかが点灯した時点から、赤信号が点灯した後に、青信号、黄信号及び前記通過可能と認識される矢灯器いずれかの点灯が終了する時点までを前記交通信号機の通過可能な時間と判定する、請求項8に記載の運転支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−198197(P2010−198197A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−40929(P2009−40929)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】