説明

道案内表示装置

【目的】道案内表示方法ないし顧客誘導システム等の案内誘導システムに用いられ、客等の被案内者を所望箇所や任意箇所に円滑且つ確実に案内又は誘導できる道案内表示装置を提供する。
【構成】予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられる道案内表示装置であって、
該道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる方向表示を表示可能な表示体を有することを特徴とする道案内表示装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は道案内表示装置に関し、詳しくは駅、空港、商業施設等の施設等で被案内者を所望箇所または任意箇所に誘導案内する道案内表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
駅、空港、商業施設等の大規模施設では、被案内者である客が円滑且つ確実に目的(乗車、搭乗、買物等)を達することができるように、様々な案内表示が成されている。
【0003】
例えば、空港の場合、客は空港に到着すると、出発フロア〜チェックイン〜セキュリティチェック〜出国審査〜搭乗ゲートと多数の手続きを定められた順番通りに、広い空港内の各所にて行わなければ搭乗することはできない。
【0004】
搭乗に到る各手続きは手間暇がかかり、旅慣れた者でも煩雑であり、慣れない者では手続きを把握することさえ困難であり、順番を間違えたり、違う場所へ向かってしまったり、場合によっては広い空港内で迷子になってしまうことさえある。
【0005】
特に繁忙期には旅行客数の増加によって、各手続きも時間を更に要することになるだけでなく、空港内も一層混雑するため、前記問題点はより顕著となる。
【0006】
そこで、このような施設等においては、客を円滑確実に案内できる誘導手段等が求められている。例えば、空港内旅客の誘導システムの如き、大規模施設での道案内表示方法ないし顧客誘導システムについては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
【0007】
特許文献1の技術は、被案内者である客に固有の識別タグ情報とその位置情報とを送信する識別タグが手渡されており、かかる情報を認識装置が受信して設備サーバの認識用PCに送り、該認識用PCはこの情報を解析し、その解析結果を画像データサーバに送ることにより、客が必要とする案内画像のための画像データをこのサーバから読み取り、画像生成用PCは、かかる画像データから案内画像信号を生成し、客に最も近い画像投影装置に送って、この客の近傍の床面に案内画像を表示させることで、客の誘導を行うものである。さらに、客に時間的な余裕があるときには、サービスサーバからのサービス情報により、他の設備の案内情報も同時に表示されることになる。
【0008】
しかし、特許文献1の技術では、識別タグ近傍の床面に、道案内画像を表示するための設備としてのプロジェクターや、多人数の客一人一人を追跡するプロジェクター、これに替わるLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)、LED(発光ダイオード)等の表示ディスプレイを用いているため、即ち、床面全体を1つのスクリーンとする考えに基いているために、かかる技術の実現のためには多大の設備投資費用とメンテナンス費用が必要となる。また、道案内画像の表示は、繁忙期で混雑している時等に、他の客の画像を重なり合う虞れがあり、適切な案内の表示が困難な場合もある。さらに、情報の必要のないときでも表示されているため、人によっては行動を管理・監視されているような不快感を感じる場合がある。
【0009】
そこで本発明らは、道案内表示方法ないし顧客誘導システムについて鋭意研究を続けた結果、多大な設備投資費用やメンテナンス費用をかけることなく、繁忙期であっても、円滑、確実且つ快適に客を案内できる空港等の大規模施設の客誘導システム(特許文献2)を先に提供した。
【0010】
【特許文献1】特開2004−110377
【特許文献2】特願2005−233275
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、前記客誘導システムについて更に研究を進めたところ、客等の被案内者を所望箇所や任意箇所に円滑且つ確実に案内又は誘導できるか否かは、客等の被案内者と当該システムとの直接の接点となるインターフェースである道案内表示装置に大きく影響されることが判明した。
【0012】
そこで本発明の課題は、道案内表示方法ないし顧客誘導システム等の案内誘導システムに用いられ、客等の被案内者を所望箇所や任意箇所に円滑且つ確実に案内又は誘導できる道案内表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
【0014】
1.予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられる道案内表示装置であって、
該道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる方向表示を表示可能な表示体を有することを特徴とする道案内表示装置。
【0015】
2.前記表示体が、被案内者が進むべき方向が2以上である場合には2以上の方向を表示する構成であることを特徴とする上記1に記載の道案内表示装置。
【0016】
3.前記表示体が、2以上の方向を表示する場合には該2以上の方向を区別可能に表示する構成であることを特徴とする上記2に記載の道案内表示装置。
【0017】
4.前記道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向に関連する情報及び/又はその他の情報を表示可能な表示体を有する構成であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0018】
5.前記道案内表示装置が、表示体と、該表示体が配設されるベース部材と、少なくとも前記表示体を被覆保護する保護層とを有すると共に、所望箇所又は任意箇所に関する情報に基いて表示体の表示を制御する制御部を直接又は間接的に有する構成であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0019】
6.前記表示体が1又は2以上配設されており、該表示体が方向表示を示す形状に形成された構成であることを特徴とする上記5に記載の道案内表示装置。
【0020】
7.前記表示体が1又は2以上配設されており、該表示体の表面ないし上方に表示方向を示す形状の開口部、透明部、半透明部のいずれかが形成された間接媒体を配設した構成であることを特徴とする上記5に記載の道案内表示装置。
【0021】
8.前記道案内表示装置が、所望箇所又は任意箇所に関する情報及び/又は該情報に紐付けられる情報が記憶されるe−タグを認識するリーダーを直接又は間接的に有し、e−タグの位置情報と該e-タグに格納されているe−タグ情報とを認識し、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報を通信回線を介してサーバから取得し、取得した該関連情報に基いて案内誘導表示をする構成であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0022】
9.前記リーダーの読取可能範囲内に、e−タグの読み取りに適した位置を示す位置表示(被案内者の立ち位置を示す足型、e−タグをかざす位置を示す手形又はe−タグ図形、その他の表示)を有する構成であることを特徴とする上記8に記載の道案内表示装置。
【0023】
10.表示体が電子ペーパーを用いた構成であることを特徴とする上記1〜9のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0024】
11.床面又は地面に配設される構成であることを特徴とする上記1〜10のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0025】
12.前記表示体の表示が、略水平的に表示する構成であることを特徴とする上記1〜11のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0026】
13.前記道案内表示装置が適宜間隔を以って複数配置され、予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられるものであることを特徴とする上記1〜12のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0027】
14.前記道案内表示装置が空港内の案内誘導システムに用いられるものであり、前記被案内者が旅客、送迎客、見学客、トランジット客のいずれかであり、被案内者の種類に応じた案内誘導表示をする構成であることを特徴とする上記1〜13のいずれかに記載の道案内表示装置。
【0028】
また本発明は、e−タグの位置情報と該e−タグに格納されているe−タグ情報とを認識し、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報を通信回線を介してサーバから取得し、取得した該関連情報に基いて道案内表示を行う案内誘導システムに用いられた態様において、上記構成に加えて下記構成を付加することもできる。
【0029】
案内誘導システムのサーバが、e−タグを読み取った道案内表示装置の位置情報と読取時刻情報とを認識し、該取得した情報と被案内者の目的とする所望箇所(プラットホーム、搭乗ゲート、到着ゲート、その他の目的とする所望箇所又は任意箇所)及び目的時刻(乗車時刻、搭乗時刻、到着時刻、その他の時刻)の情報に基いて、目的とする所望箇所及び目的時刻迄の残り時間を算出し、所定時間以上の余裕があった場合に寄り道案内表示をする構成。。
【0030】
案内誘導システムのサーバが、e−タグを読み取った道案内表示装置の位置情報と読取時刻情報とを認識し、該取得した情報と被案内者の目的とする所望箇所(プラットホーム、搭乗ゲート、到着ゲート、その他の目的とする所望箇所又は任意箇所)及び目的時刻(乗車時刻、搭乗時刻、到着時刻、その他の時刻)の情報に基いて、目的とする所望箇所及び目的時刻迄の残り時間を算出し、前記表示体の表示を残り時間の程度に応じて変える構成。
【0031】
案内誘導システムのサーバが、寄り道案内された一人ないし複数の被案内者の情報に基き、該一人ないし複数の被案内者の向かう一つないし複数の寄り道箇所の要配置人数及び/又は事前準備の基礎情報を算出する構成。
【0032】
案内誘導システムのサーバが、e−タグを読み取った一人ないし複数の被案内者の情報に基き、該一人ないし複数の被案内者の向かう一つないし複数の目的とする所望箇所の要配置人数の基礎情報を算出する構成。
【発明の効果】
【0033】
請求項1に示す発明によれば、道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる方向表示を表示可能な表示体を有する構成により、被案内者を被案内者を所望箇所や任意箇所に円滑且つ確実に案内又は誘導することができる。
【0034】
請求項2に示す発明によれば、表示体が、被案内者が進むべき方向が2以上である場合には2以上の方向を表示する構成により、被案内者がその時の気分や状況等によって進路を選択して進むことができる。
【0035】
請求項3に示す発明によれば、表示体が、2以上の方向を表示する場合には該2以上の方向を区別可能に表示する構成により、進むべき方向の選択の手助けになる。
【0036】
請求項4に示す発明によれば、道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向に関連する情報及び/又はその他の情報を表示可能な表示体を有する構成により、進むべき方向以外の情報も知ることができる。
【0037】
請求項5に示す発明によれば、道案内表示装置が、表示体と、該表示体が配設されるベース部材と、少なくとも前記表示体を被覆保護する保護層とを有すると共に、所望箇所又は任意箇所に関する情報に基いて表示体の表示を制御する制御部を直接又は間接的に有する構成により、ベース部材に配設された表示体は保護層によって保護された状態で制御部によって制御される。
【0038】
請求項6に示す発明によれば、表示体が1又は2以上配設されており、該表示体が方向表示を示す形状に形成された構成により、1又は2以上の方向を表示することができる。
【0039】
請求項7に示す発明によれば、表示体が1又は2以上配設されており、該表示体の表面ないし上方に表示方向を示す形状の開口部、透明部、半透明部のいずれかが形成された間接媒体を配設した構成により、表示体自体を表示方向を示す形状に加工する手間をかけることなく方向表示が可能となる。
【0040】
請求項8に示す発明によれば、道案内表示装置が、所望箇所又は任意箇所に関する情報及び/又は該情報に紐付けられる情報が記憶されるe−タグを認識するリーダーを直接又は間接的に有し、e−タグの位置情報と該e-タグに格納されているe−タグ情報とを認識し、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報を通信回線を介してサーバから取得し、取得した該関連情報に基いて案内誘導表示をする構成により、e−タグを用いた迅速な被案内者及び所望箇所又は任意箇所の確認を行うことができ、被案内者を迅速に円滑且つ確実に案内することができる。
【0041】
請求項9に示す発明によれば、リーダーの読取可能範囲内に、e−タグの読み取りに適した位置を示す位置表示(被案内者の立ち位置を示す足型、e−タグをかざす位置を示す手形又はe−タグ図形、その他の表示)を有する構成により、e−タグの認識度を向上させることができる。
【0042】
請求項10に示す発明によれば、表示体が電子ペーパーを用いた構成により、省電力性・視認性に優れた表示を得ることができる。
【0043】
請求項11に示す発明によれば、床面又は地面に配設される構成により、表示体に表示される方向表示を被案内者が立つ床面又は地面と同じ平面に表示することができる。従って、被案内者の方向認識をより高まることとなる。
【0044】
請求項12に示す発明によれば、表示体の表示が、略水平的に表示する構成により、被案内者の移動方向と同じ略水平的に表示されるので、直感的・視覚的に無意識的に方向を認識することができる。
【0045】
請求項13に示す発明によれば、道案内表示装置が適宜間隔を以って複数配置され、予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられるものであることにより、道案内表示装置の方向表示に従って複数の道案内表示装置を辿ることにより、所望箇所又は任意箇所に被案内者を確実に案内誘導することができる。
【0046】
請求項14に示す発明によれば、道案内表示装置が空港内の案内誘導システムに用いられるものであり、前記被案内者が旅客、送迎客、見学客、トランジット客のいずれかであり、被案内者の種類に応じた案内誘導表示をする構成により、空港における案内誘導システムに用いた際に、被案内者が旅客の場合には搭乗ゲートに確実に道案内し、被案内者が送迎客の場合には出発ゲート又は到着ゲートに確実に道案内し、被案内者が見学客の場合には空港内の各施設や店舗等を効率良く道案内し、被案内者がトランジット客の場合には誘導の係員無しで乗り換え便に確実に道案内することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明について添付図面に基き説明する。
図1は本発明に係る道案内表示装置の一実施例を示す概略構成図、図2は図1の道案内表示装置の概略構成斜視図、図3は図1の道案内表示装置の他の実施例を示す概略構成斜視図である。
【0048】
図1において、3は本発明に係る道案内表示装置であり、予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられるものである。4’はサーバ4等のデータベース部であり、5は道案内表示装置3の後述する表示体30’の表示や被案内者の情報等を制御するPC等の制御部5である。道案内表示装置3、データベース部4’、制御部5は有線又は無線等の通信回線により接続されている。尚、制御部5は、道案内表示装置3に近接して設けられていてもよいし、内蔵されていてもよいし、或いは有線又は無線による通信回線を介して離れた位置に設置されていてもよい。
【0049】
道案内表示装置3は、被案内者が所望箇所又は任意箇所に対して進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる方向表示を表示可能な表示体30を有する。本実施例では、表示体30の方向表示は矢符が示され、図1では図面上の方向において上方向の矢符が表示されている。
【0050】
また、道案内表示装置3には、被案内者が進むべき方向に関連する情報及び/又はその他の情報を表示可能な表示体30’を有する。進むべき方向に関連する情報としては、例えば、空港等で用いる場合には進むべきゲート番号等であり、ビル等では進むべきフロア番号、エレベータ番号、部屋番号、ドア番号等が挙げられる。その他の情報としては、例えば、所望箇所又は任意箇所に到着すべき時刻迄の残り時間(空港の場合では搭乗までの残り時間等)、到着予想時刻、その他の時刻や時間等の時間や、当該道案内表示装置3自体の情報や位置情報(フロア番号、住所等)、或いは付近の情報(トイレの有無や案内所の有無等)、寄り道情報(付近の店舗等)等が挙げられる。図1に示す本実施例では、進むべき方向にあるゲートのゲート番号「59」が表示されている。
【0051】
道案内表示装置3、図2に示すように1又は2以上の表示体30(本実施例では8方向を示す8個)と、表示体30’と、該表示体30・30’が配設されるベース部材34と、前記表示体30・30’を被覆保護する保護層35とを有して構成されている。
【0052】
表示体30・30’としては、被案内者に進むべき方向や進むべき方向に関連する情報及び/又はその他の情報を表示可能なものであればよく、例えば、電子ペーパー、LED、液晶、有機EL、無機EL等の単色乃至は複数色表示の表示機能を有する公知公用の表示媒体を用いることができる。表示体30・30’として好ましい表示媒体としては、省電力性・視認性に優れた電子ペーパーが挙げられる。
【0053】
表示体30は、前記したように進むべき方向を表示できるように、方向表示を示す形状(本実施例は矢符形状)に形成された構成であることが好ましい。方向表示を示す形状に形成するには、図2に示すように、電子ペーパー等の表示体30そのものが方向表示を示す形状となっているもの又は方向表示を示す形状に加工したものを用いてもよいし、図3に示すように、電子ペーパー等の表示体30は四角形等の製造・加工に適した形状のものを用いて、該表示体30の表面ないし上方に表示方向を示す形状(本実施例では矢符形状)の開口部、透明部、半透明部のいずれかが形成された間接媒体36を配設することで表示体30が擬似的に方向表示を示すようにしてもよい。表示方向を示す形状の開口部・透明部・半透明部は、方向を示す形状の内側が開口部・透明部・半透明部のいずれかでもよいし(いわゆる内抜き)、方向を示す形状の外側が開口部・透明部・半透明部のいずれかでもよい(いわゆる外抜き)。間接媒体36としては、合成樹脂製、金属製、木製、紙製等のフィルム、シート、板材等から形成され、好ましくは合成樹脂製のシート又は板材である。
【0054】
表示体30による方向表示は、1回の表示で1方向を示す表示に限らず、被案内者が進むべき方向が2以上である場合には2以上の方向を表示してもよい。2以上の方向を表示する場合には該2以上の方向を色や明度を変えること等によって区別可能に表示することが好ましい。
【0055】
表示体30・30’は、被案内者が当該道案内表示装置3を訪れた際に、該被案内者を所望箇所又は任意箇所に案内又は誘導するために予めデータベース部4’等に登録される情報に基き制御部5の制御によって被案内者が進むべき方向の表示や他の情報が表示される。
【0056】
被案内者が道案内表示装置3を訪れた時に表示体30・30’を表示させるための最も好ましい構成としては、所望箇所又は任意箇所に関する情報及び/又は該情報に紐付けられる情報が記憶されるe−タグを被案内者に所持させ、且つ該e−タグを認識するリーダー32を道案内表示装置3に直接又は間接的に設けることである。かかる構成によれば、被案内者が任意の道案内表示装置3を訪れると、該被案内者が所持する前記e−タグがリーダー32の読取認識範囲内に入ることで認識され、認識されたe−タグから、e−タグの位置情報と該e−タグに格納されているe−タグ情報とが認識され、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報が通信回線を介してサーバ4等のデータベース部4’から取得され、取得した該関連情報に基いて被案内者が進むべき方向表示が道案内表示装置3の表示体30によって表示されることとなる。このとき、必要に応じて表示体30’によってその他の情報も表示される。
【0057】
e−タグ及び該e−タグを読取認識するリーダー32を設ける構成では、図1に示すようにリーダー32(の読取部であるアンテナ)を道案内表示装置3の近傍に設置し、被案内者がe−タグをリーダー32にかざしたり接触させることで認識させることができる。リーダー32の配設は、図1の道案内表示装置3の近傍に通信回線等を介して間接的に配置する構成に限らず、道案内表示装置3に直接配設してもよい。リーダー32を直接配設する構成としては、道案内表示装置3のベース部材34の縁部の一部(例えば、後述する図10や図14の構成)ないしは全周にリーダー部32(の読取部であるアンテナ)を設けてもよいし、道案内表示装置3の略中央部分に設けてもよい(例えば、後述する図8の構成)。
【0058】
リーダー32によるe−タグの読取認識をより確実とするために、読取認識可能範囲内に、e−タグの読み取りに適した位置を示す位置表示(被案内者の立ち位置を示す足型、e−タグをかざす位置を示す手形又はe−タグ図形、その他の表示)を設けることが好ましい。
【0059】
保護層35は、表示体30・30’を被覆保護するものであり、合成樹脂製のフィルム、シート、板材や、ガラス板(強化ガラス等)等から形成されるが、道案内表示装置3を床面や地面に載置・埋め込み等して配設する場合には、被案内者や
その他の人・その他の物(台車、車椅子、自転車、車両等)に踏まれるため、アクリル製板等の強化樹脂製板で形成されていることが好ましい。保護層35に被覆保護は、表示体30・30’を少なくとも被覆する部分のみ被覆する構成であればよいが、汚損・破損等を防止して道案内表示装置3の耐久性をより高めるためにベース部材34(図3の構成では、ベース部材34及び間接媒体36)の略全面を被覆する構成であることが好ましい。
【0060】
以上の構成を有する道案内表示装置3は、好ましくは床面又は地面に配設されて、表示体30(及び30’)の表示を好ましくは略水平的に表示する。床面又は地面に配設される場合、道案内表示装置3は床面又は地面に載置してもよいし埋め込んでもよい。床面又は地面に載置する場合、該道案内表示装置3の厚みは10mm以下が好ましく、より好ましくは5mm以下、特に好ましくは3mm以下であり、更に、被案内者やその他の人がつまづいたり、車椅子や台車等の移動を妨げないように縁部に段差が生じないように斜めに形成することが好ましい。尚、床面又は地面に埋め込む場合の厚みは特に限定されない。
【0061】
また、道案内表示装置3は、適用される案内誘導システムの導入場所の適宜箇所に適宜間隔を以って複数配置することにより、予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導することができる。
【0062】
次に上記説明した本発明に係る道案内表示装置が適用可能な案内誘導システムの一例である空港等の大規模施設の客誘導システム(以下、単に客誘導システムということもある。)について説明する。尚、本発明の道案内表示装置は、空港、駅、商業施設(スーパー・デパート、ショッピングセンター、市場、見本市会場等)、娯楽施設(遊園地、動物園、公園、レジャーランド、テーマパーク、コンサートホール、競技場、博覧会会場等)、その他の施設(図書館、博物館、病院、療養施設、検査場、役所、学校、各種教育施設等)、一般的な建物(企業ビル、一般ビル、公共ビル、マンション等)等の他、閉鎖された施設内に限らず、市街地(道路、通路、公共スペース、私有地等)等の開かれた場所等の配設されて、各種の案内誘導を行うことができる。
【0063】
以下、空港に配設する場合の実施例について添付図面に基き説明する。即ち、客誘導システムによって、空港に到着した被案内者である客(以下、単に客という。)を、搭乗に必要な諸手続きを行う各手続き場所に順序通りに案内し、搭乗時刻までに搭乗便にまで円滑且つ確実に案内する構成の実施例について説明する。
【0064】
客誘導システムは、e−タグの位置情報と該e-タグに格納されているe−タグ情報とを認識し、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報を通信回線を介してサーバから取得し、取得した該関連情報に基いて道案内表示をする客誘導システムであり、被案内者である客(以下、単に客という。)が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる表示を表示可能な表示体を有する道案内表示装置が、適宜間隔を以って配置され、この道案内表示装置には直接又は間接的にe−タグのリーダーが配置され、客のe−タグ情報に応じて、前記表示体が表示されることにより、客を目的箇所に目的時刻までに円滑且つ確実に案内するものである。
【0065】
図4及び図5は空港の客誘導システムの一実施例を示す構成図、図6はe−タグの使用形態例を示す正面図、図7はe−タグ情報の登録の他の例を示す説明図、図8は空港に用いられる道案内表示装置の一例を示す説明図、図9は図8の道案内表示装置の表示例を示す説明図、図10は道案内表示装置の他の実施例を示す斜視図、図11は道案内の一例を示す説明図、図12は客の種類の選別構成を示すフロー図である。
【0066】
客誘導システムは、図4及び図5に示すように、e−タグ1、e−タグ登録機2、道案内表示装置3、サーバ4とから主として構成される。サーバ4は、フライトインフォメーション等とネットワークを介して連絡されている。また、サーバ4内の統計情報は、税関・入国管理局・店舗等とネットワークを介して連絡されている。
【0067】
以下、空港内における客の流れに従って、客誘導システムの各構成を説明する。
【0068】
先ず、客は空港に到着すると、空港入場ゲート、旅客案内所、チェックインカウンター等のいずれかにおいて、e−タグ1を受け取る。旅客以外の客である送迎客・見学客は、空港入口の案内所や空港入場ゲート等において、e−タグを受け取る。e−タグ1は、小さなチップ様であるためe−タグのみでは紛失し易いので、例えば、図6の(A)に示すようなIDケース様のものや(B)に示すようなテープシール様のものに格納された使用形態を有することが好ましく、IDケース様のストラップ等やテープシール様のシール部によって、脚や腕に留めたり貼付する。e−タグ1の取付位置は、該e−タグ1のリーダーによる読取精度を確実にするために特定の箇所に統一して定めることが好ましい。
【0069】
本実施例に用いられるe−タグ1とは「RFID」と呼ばれるものである。「RFID」という呼び方の他、「無線ICチップ」、「無線チップ」、「非接触ICチップ」、「ICタグ」、「無線タグ」、「RFIDタグ」、「非接触ICカード」など様々な呼び方がある。本発明はいずれのものであってもよい。
【0070】
RFIDとは、Radio Frequency-Identification(無線利用による移動体の自動認識)の略で、非接触で通信を行い、内部に搭載されたICチップのデジタル情報のやり取りを通して、物品管理や自動識別を行う通信方法である。RFIDシステムは、情報の記録先である「非接触データキャリア」と、非接触データキャリアから情報を読み取ったり書き込んだりするリーダライター(アンテナ+コントローラー)から構成される。
【0071】
RFID技術を用いた非接触ICカードは、国内外の多くのメーカーにより製品化されている。
【0072】
本実施例では、片面電極に限らず両面電極の構造を有するものであってもよく、具体的には、ICを搭載した日立製作所社製「ミューチップ」、凸版印刷社製「T−ジャンクション」、YRP・ユビキタスネットワークワーキング研究所と東京大学坂村研究室及びルネサンステクノロジが共同開発した「eトロン/16−AE45X」等が挙げられる。
【0073】
例えば、上記「ミューチップ」は0.4ミリ角の大きさのROMチップで、このサイズに2.45GHzの高周波アナログ回路と128ビットのROMを集積しており、厚さは0.06ミリしかないものである。
【0074】
このミューチップは、より小さくすることを追求したため機能面では限定され、一般の無線ICチップが書換可能なRAM方式であるのに対し、読み出し専用のROM方式である。本発明では、ROM方式、RAM方式のいずれも採用することができるが、RAM方式が好ましい。即ち、ROM方式のチップの場合、ROMチップを足し加える必要があるが、RAMチップの場合、1個で足りる。
【0075】
このミューチップは、より小さくすることを追求したため機能面では限定され、一般の無線ICチップが書換可能なRAM方式であるのに対し、読み出し専用のROM方式である。本発明では、ROM方式、RAM方式のいずれも採用することができるが、RAM方式が好ましい。即ち、ROM方式のチップの場合、ROMチップを足し加える必要があるが、RAMチップの場合、1個で足りる。
【0076】
客が受け取った時点のe−タグ1は、記憶されている情報がタグID等のタグ情報程度の状態であるため、e−タグ登録機2によって各種の情報をチェックインカウンター等にて登録する。
【0077】
登録する情報としては、行く先情報(搭乗機の便名、渡航先空港、乗り継ぎ空港)、空港内の寄り道情報(立ち寄りたいレストランや店舗、設備等)、旅客個人情報(パスポートID、氏名、住所等)等である。登録は、タグリーダ、情報入力キーボード、タッチパネル、パスポートリーダ(例えば、パスポートをかざすだけで必要事項の登録が可能であることが好ましい)等の入力手段によりモニタ画面にて確認しながら担当スタッフ等が行う。担当スタッフが行うことで、不慣れな客の入力による登録ミスを防止することができると共に、煩雑な登録作業から客を解放することができる。
【0078】
登録される情報は、セキュリティ確保のためにe−タグ1自体に記録されるのではなく、e−タグ登録機2から通信ネットワークを介してサーバ4の旅客情報データベース40に記憶されることになる。これらの情報の一部ないしは全部は、旅行申し込み時から空港到着前迄に予め登録されていてもよい。e−タグ登録機2は、専用機でもよいし、チェックインカウンター等の登録場所の端末装置との兼用機でもよい。
【0079】
また、旅客以外の客である送迎客・見学客の各種情報の登録は、e−タグを受け取る案内所等で担当スタッフ等が行う。送迎客の登録する情報としては、送迎する航空機の情報(便名、出発又は到着時刻等)である。
【0080】
各種情報の登録は、登録に習熟した担当スタッフが行うことが好ましいが、担当スタッフに限らず、空港スタッフ・航空会社スタッフ・旅行会社スタッフ、案内所スタッフ等の他のスタッフが行うこともできるし、また、客自身が登録するようにしてもよい。
【0081】
客自身が登録する場合には、図7の(A)及び(B)に示すようなe−タグ登録機2’のように、タグリーダ21、情報入力キーボード22等の入力手段及び確認用のモニタ画面20(タッチパネルの如き入力手段を備えていてもよい)を備えたセルフサービス型の装置を用いることができる。また、図7の(B)に示すように、旅客自身が登録する場合には、パスポートリーダ23(例えば、パスポートをかざすだけで旅券番号等の必要事項の登録が可能であることが好ましい)を備えていることが好ましい。更に、e−登録機2’は、自動チェックイン機、マイレージカード登録機等の施設に既設された種々の装置にe−タグ登録機能を持たせた併用機とすることもできる。
【0082】
セルフサービス型のe−タグ登録機2’の場合、空港内の任意の多数箇所に配設しておくことで、客が必要に応じて登録情報の変更・追加・削除を行えるようにすることが好ましい。配設する場所としては、空港内の案内図の設置場所、エレベータ・階段、休憩所等が挙げられる。
【0083】
e−タグ1を既に用いた旅行を既に経験しているリピーター客の場合は、前回旅行時に登録されたデータを利用することもできる。この場合、行く先情報等の前回旅行と異なる情報のみe−タグ登録機2によって変更可能とすることが好ましい。
【0084】
団体旅行の場合には、行く先情報のように同一情報については主要な一人が登録した内容を他の者はコピー登録し、パスポートID等の個人情報や寄り道情報は各々が登録できるようにすることもできる。家族旅行等のように行く先も寄り道箇所も同じような団体の場合には、家族を一単位としてサーバ4に登録し、主要な一人以外の登録作業を簡略化ないしは省略化することもできる。
【0085】
尚、e−タグ登録機2による登録を含めて本発明が適用可能な客誘導システムは、日本語以外に英語・仏語・伊語・独語・韓国語等の他国言語についても対応可能であることが好ましい。特に、後述するトランジット客に適用する場合には複数言語に必須対応とすることが好ましい。
【0086】
上記のe−タグ1の情報登録によって、パスポートID等の旅客個人情報を登録した客は旅客としてサーバ4に認識される。また、パスポートID等の旅客個人情報は登録されないが、便名(出発便名又は到着便名)を登録した客は送迎客としてサーバ4に認識される。さらに、これらの情報が登録されず、空港内の立ち寄りたいレストランや店舗名等を登録した客は見学客としてサーバ4に認識される。尚、これらの客種の区別は、e−タグ登録機2による登録の際に、旅客・送迎客・見学客のいずれかを単に選択するだけでもよい。
【0087】
e−タグ登録機2による登録の際に、客の歩行速度や障害の有無等に関する情報について登録できるようにしてもよい。例えば、歩行スピードを速い・普通・遅い等の複数段階から選択登録できるようにしたり、松葉杖や車椅子を選択登録できるようにすることが好ましい。この登録によって道案内の際に、後述する残り時間の算出の参照情報としたり、階段や段差を避けた経路とするか否かの参照情報とすることができる。
【0088】
サーバ4は、客に各種情報を提供するために、旅客情報データベース40、フライトインフォメーション41、各店舗(レストラン、店舗、他の設備等)の位置情報等からなる店舗情報データベース42等の他に、道案内した客の数や目的箇所や店舗毎の訪問数等の各種データ(客動態把握ログデータ)からなる統計情報データベース43を有することが好ましい。統計情報は、税関・入国管理局の利用者数を元にした人員配置の調整、店舗等の人員(店員)配置や事前準備のための基礎情報として利用される。
【0089】
e−タグ登録機2から個人情報が登録されることにより、登録情報を基にフライトインフォメーション(出発ゲート情報、フライトスケジュール等)、店舗情報等の客が必要とする各情報が取得され、各データベースに登録される。この登録により、客が持つe−タグ1とサーバ4のデータベースに登録されている旅客情報とが紐付けられることになる。
【0090】
次に、上記のe−タグ1を持つ客を道案内をする空港に用いられる道案内表示装置3の一例について説明する。
【0091】
図8に示すように道案内表示装置3は、客が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる表示を表示可能な表示体30を有し、床面上に表示可能に配設される。
【0092】
方向を示す表示は、図示の矢印に限らず、他の符号、記号、文字ないし図形等でもよく、誰にでも一目で容易に認識できる表示(例えば、ユニバーサルデザインに基く表示等)であることが好ましい。また、示す方向についても図示の8方向に限らず、8方向より少なくてもよいし、多くてもよく、360度全周方向を無段階に示すようにしてもよく、分岐点等では分岐の数に応じた方向を示す表示とすることが好ましい。さらに、LED等の点灯体31により点灯ないしは点滅表示させたり、動画像や立体画像とすることで視認率を上げることが好ましい。尚、本実施例では、表示体30に点灯体31としてのLEDを用いているが、表示体30として、前記した電子ペーパーを用いてもよいし、表示体30の一部として電子ペーパーから成る点灯体31を用いてもよい。
【0093】
道案内表示装置3の表示体30は、客が進むべき方向、即ち、客が移動する床面と同じ面方向である略水平的に表示することが好ましい。略水平的に表示することにより、垂直的に表示されている一般的な表示体のように垂直面で方向付けられたものを頭の中で水平的に置き換える必要がないので、無意識的・直感的に方向を認識することができる。
【0094】
尚、道案内表示装置3は、床面上に配設される盤状のものに限らず、客が見え易い位置・形状・高さであればよく、図10に示す箱形状の上面や、卓形等の台状の上面のように、床から任意の高さを有する面上に表示するようにしてもよい。この場合も、表示体30による表示は略水平的に表示することが好ましい。
【0095】
道案内表示装置3には、前記e−タグ1を読み取るリーダー32が配置されている。リーダー32の配置は、道案内表示の際に客のe−タグ1を認識できる位置であればよく、道案内表示装置3の内部又は外部に直接的に配設してもよいし、道案内表示装置3の近傍に別体構成で間接的に配設してもよい。
【0096】
リーダー32によるe−タグ1の読取りを確実にするために、該リーダー32の読取可能範囲内に、e−タグ1を有する客が位置すべき基準位置33を表示することが好ましい。基準位置表示33としては、例えば、図8に示すように、8方向の矢印の中心位置に足型を配した表示、即ち、客の立ち位置を示せば、図9に示すように客は足型の上に立つことで、足や脚等の定められた位置に取り付けられているe−タグ1が、リーダー32の読取可能範囲内となるために確実に読み取ることができると共に、客の周囲に表示される方向を速やかに無意識的・直感的に認識することができる。
【0097】
基準位置表示33は、図8の足型に限らず他の表示であってもよい。前述した図10のように道案内表示装置3が箱形状を有する場合には、他の表示が成されていてもよい。例えば、e−タグ1を腕や手に取り付けた場合にはe−タグをかざす位置を示す腕や手の図形の表示がよい。また、e−タグ1を示す図形や、IDケース様のものに格納したe−タグ1を持っている場合にはIDケース様のものを手でかざす図形の表示がよい。図形ではなく文字によって表示されていてもよい。
【0098】
以上の構成を有する道案内表示装置3は、空港内の要所要所に適宜間隔を以って配置され、ネットワークインターフェース等を介して無線又は有線によりサーバ4に接続される。具体的配置箇所としては、旅客ターミナル入口ロビー、チェックインアイランド出口(エアサイド)、セキュリティ検査場入口及び出口、出国審査の出口、各店舗等の入出口、通路等の分岐点、空港内フロアの任意の箇所等、道案内が必要な箇所や、進むべき方向の選択を要する箇所等である。
【0099】
空港内の各所に配置されている道案内表示装置3のいずれかに客が接近し、当該道案内表示装置3の基準位置表示33に客が位置すると、リーダー32が該客のe−タグ1を読み取り、当該道案内表示装置3の場所を示す位置情報とe−タグ1のID情報とがサーバ4に伝達される。サーバ4は、伝達された時間と、伝達された情報と、サーバ4内に格納されている客の関連情報等に基き、客が次に進むべき方向を表示する。
【0100】
次に、空港内における道案内の一例を図11に基き説明すると、
(1)客が旅客ターミナル入口から、搭乗券を受け取ると共にe−タグ1に各種情報を登録するために搭乗する航空会社のカウンターに向かう。
(2)客がチェックイン(搭乗券の受け取り及びe−タグ1の受け取り及び登録)を終えて、チェックインアイランドの出口(エアサイド側)の道案内表示装置3に位置すると、セキュリティ検査場に進むべき方向を表示体30が表示する、
(3)客がセキュリティ検査場に着き、該セキュリティ検査場の入口の道案内表示装置3に位置すると、セキュリティブースの中で待ち時間の一番短いブースに進むべき方向を表示体30が表示する、
(4)客がセキュリティ検査を終え、出口の道案内表示装置3に位置すると、出国審査ブースの中で待ち時間の一番短いブースに進むべき方向を表示体30が表示する、
(5)客が出国審査を終え、出口の道案内表示装置3に位置すると、搭乗ゲートに進むべき方向を表示体30が表示する、
という表示が各所にて成されるので、客は表示体30の表示に従って進むだけで必要な手続きを間違えることなく順序通りに行うこともできる。尚、図11の各手続き箇所に設置される道案内表示装置3の数は図示の各1つに限らず、複数の客に対応できる数が各々の箇所で設置されることが好ましい。
【0101】
(1)〜(5)の各手続き場所間の移動途中において、トイレに行く等して進むべき進路から外れたとしても、空港内に複数配置されている道案内表示装置3(図11では図示を省略)の何れかに位置すれば、次に進むべき正しい方向が表示体30に表示されるので迷子になることはない。
【0102】
次に進むべき方向が2以上の複数有る場合は2以上の方向を表示し、該2以上の方向を区別して表示する。例えば、2以上の経路のどれを通っても距離も時間も大差がない場合には2以上の方向を表示するようにしてもよいし、僅かな差でも楽な経路の方向の1つのみを表示するようにしてもよい。また、進むべきブースが複数有り、複数の中のいずれでも手続きが可能である場合等では、複数の中で待ち時間が一番短いブースの方向の1つのみ道案内してもよいし、表示の色や大きさを変えることで順位付けをした表示としてもよい。
【0103】
複数の中で待ち時間が一番短いブースを道案内する場合等では、サーバが、既に道案内した人数情報と当該手続き箇所を終えて次の手続きに進んだ人数情報から現在のブース毎の手続き待ち人数をリアルタイムで集計し、集計されたデータに基いて待ち時間の短いブースに道案内することが好ましい。
【0104】
また、一人ないし複数の客の向かう一つないし複数の目的箇所毎の人数情報から基礎情報を算出し、リアルタイムで訪れる客の数に応じた人員配置の調整を効率的に行うことも好ましい。
【0105】
さらに、得られた人数情報を蓄積して統計化し、蓄積された統計情報から各手続き箇所の必要配置人数の基礎情報を算出することが好ましい。必要配置人数の基礎情報を得ることで、時間毎や曜日毎等の利用客数を把握し、無駄の無い必要充分な効率的な人員配置を行うことができることになる。従って、無駄な人員配置や偏った人員配置を防ぐことができるだけでなく、混雑の緩和・解消や、諸施設の拡充・縮小等に役立てることができる。
【0106】
さらにまた、空港内の道案内表示装置3のどれが、いつ、どの客に対し、どの方向にある手続き場所へ道案内をしたのか旅客の一意のIDであるe−タグID及び/又は旅券番号を基に統計情報データベース43にて集計し、集計したログを旅客の通過情報として航空会社がチェックし、航空会社の顧客がおおよそどこにいるのかを把握することができる。この把握によって、集合時間に旅客が搭乗ゲートに現れない場合、従来は航空会社は人海戦術で旅客を探しているが、本実施例では統計情報データベース43をチェックすることによっておおよその旅客の位置を把握することができるので、効率的な旅客探索作業を行うことができる。
【0107】
以上説明したように、客のe−タグ1の情報に応じて、道案内表示装置3の表示により、客を途中の目的箇所である各手続き箇所と最終の目的箇所である搭乗便まで目的時刻迄に確実に案内することができる。
【0108】
本発明が適用可能な客誘導システムでは、客を目的箇所に道案内するだけでなく、所定時間以上の余裕があった場合には、e−タグ登録機2に登録した寄り道情報(立ち寄りたいレストランや店舗、設備等)に基き、寄り道案内することもできる。
【0109】
即ち、目的箇所への道案内の過程において、サーバ4が、e−タグ1を読み取った道案内表示装置3の位置情報と読取時刻情報とを認識し、該取得した情報と客の目的箇所及び目的時刻の情報に基いて、目的位置及び目的時刻迄の残り時間を算出し、所定時間以上の余裕があるとの判断がなされた場合に寄り道案内表示をするものである。
【0110】
所定時間以上の余裕の算出は、目的時刻迄の残り時間と、寄り道先の情報(寄り道先までの到達時間、寄り道先から目的箇所までの到達時間、寄り道先の混雑の程度、寄り道先での所要時間等)、歩行速度情報等(速い・普通・遅い等の登録情報)を基に判断される。
【0111】
寄り道案内された一人ないし複数の客の向かう一つないし複数の寄り道箇所毎の人数情報から基礎情報を算出し、リアルタイムで訪れる客の数に応じた人員(店員)配置の調整や事前準備を効率的に行うことも好ましい。
【0112】
さらに、得られた人数情報を蓄積して統計化し、蓄積された統計情報から各寄り道箇所の必要配置人数の基礎情報を算出することが好ましい。必要配置人数の基礎情報を得ることで、時間毎や曜日毎等の寄り道客数を把握し、無駄の無い必要充分な効率的な人員(店員)配置を行うことができることになる。従って、無駄な人員配置を防ぐことができるだけでなく、混雑の緩和・解消や、諸施設の拡充・縮小等に役立てることができる。
【0113】
寄り道先が複数箇所有る場合には、予め優先順位を登録しておくことが好ましく、優先順位順に残り時間を使って寄り道案内がなされる。
【0114】
尚、残り時間に余裕は有るが、その時の気分や状況によって寄り道をキャンセルしたくなった時のために、表示体30の表示は寄り道案内の他に目的箇所への案内表示も表示しておくことで、寄り道せずに又は寄り道を途中で打ち切って目的箇所へ直接進むことができるようにすることが好ましい。この場合、目的箇所への表示と寄り道箇所への表示を異なる色等で区別して表示することが好ましい。また、寄り道を打ち切りたい時等には、寄り道情報をキャンセルできるようにしてもよい。寄り道案内のキャンセルは、e−タグ登録機2で行うことが好ましい。
【0115】
前記表示体30の表示は、搭乗機の出発時刻が迫って残り時間が無い場合には寄り道案内の表示を行わず、残り時間が少なくなった場合には、表示体30の点灯体31の点滅速度を上げたり、異なる色(例えば、余裕のある時は青色、余裕が無くなりそうな時は黄色、余裕が無くなった時は赤色等)等のように、残り時間の程度(緊急度)に応じて変えることが好ましい。また、目的箇所までの到達度合に応じて表示を変えること、例えば、目的箇所が近付くに従って表示の色が濃くなるように変えることも好ましい。
【0116】
以上説明した道案内は、客が旅客である場合に限らず、送迎客又は見学客の場合にも道案内表示を行う。
【0117】
客が送迎客の場合には、旅客の出発又は到着時刻に合せて送迎ができる時間迄に、出発又は到着フロア/ロビーに道案内する。送迎時刻迄に所定時間以上の余裕があった場合には、上述した旅客の場合と同様に、e−タグ登録機2に登録した寄り道情報(立ち寄りたいレストランや店舗、設備等)に基き、寄り道案内することもできる。
【0118】
客が見学客の場合には、空港内のレストランや店舗、展望台、他の施設・設備等、e−タグ登録機2に登録した情報に基いて各箇所に道案内する。
【0119】
客が旅客・送迎客・見学客のいずれであるかは前述したように、登録情報に基いて区別され、客の種別に応じた道案内が行われる。客の種類(旅客・送迎客・見学客)を選別し、かかる選別に基く道案内についてのフロー図を図12に示す。
【0120】
また、本発明が適用可能な客誘導システムは、トランジット客の場合にも道案内表示を行うことができる。
【0121】
トランジットレーンに道案内表示装置3を配設し、乗り換え時にトランジット用のe−タグを(例えば、トランジットカードと一緒に)トランジットカウンターで受け取ることで、トランジット客は乗り換え便に定刻までに確実に道案内を受けることができる。トランジットの場合、客は外国人であることが多いため、表示体30の表示は矢符等の万国共通の記号であることが好ましい。
【0122】
更に本発明が適用可能な客誘導システムは、緊急時(例えば、火災、震災、天災、テロ等)の避難誘導システムとしても機能させることが好ましい。緊急時には、道案内表示を中止して避難経路表示に切り替えることで客を安全な場所まで誘導することができる。この場合、道案内表示装置3の表示体30の表示は、当該道案内表示装置3が位置する場所から安全且つ最短の避難経路方向、即ち、火災等が発生している場合には火災発生地点を回避した避難経路を表示して、客を速やか且つ安全に避難させることが好ましい。また、表示体30の表示を緊急時を示す赤い点滅表示等とすると共に、警報音を発生させる等して、客に緊急事態であることを認識させることも好ましい。緊急時の際の道案内表示装置3の表示によって、客であるか否か、即ち、e−タグ1を所持しているか否かに拘らず、当該施設内の全ての人に避難経路を表示することができるので、全員を漏れなく避難誘導することができる。
【0123】
以上、本発明に係る道案内表示装置を空港の客誘導システムに適用した場合の実施例について説明したが、他の施設、例えば、駅に適用する場合は、乗車券の購入と共に、e−タグ1を客に渡してもよいし、或いは乗車券自体にe−タグを格納してもよいし、上記したe−タグ1と同様のタグ情報(タグID等)を客の携帯電話機にダウンロードする等して、客誘導システムを機能させることができる。
【0124】
また、病院に適用する場合は、診察券にe−タグを格納させて、受診場所まで患者を誘導させるようにすることもできる。
【0125】
更に、娯楽施設に適用する場合は、入場口でe−タグを客に配布し、娯楽施設内の道案内を表示することもできる。
【0126】
更にまた、図書館に適用する場合は、各書棚や本にアドレスを予め割り振っておき、受付でe−タグを受け取るか又は図書カードにe−タグを格納することで、所望の書棚や本の場所まで誘導させるようにすることもできる。
【実施例】
【0127】
以下、本発明が適用可能な客誘導システムを空港に適用した場合の実施例について、前記図4、前記図5、前記図8、前記図11、並びに図13及び図14に基き説明する。
【0128】
図13は道案内表示装置の実施例を示す説明図、図14は道案内表示装置の他の実施例を示す説明斜視図である。尚、図13及び図14において、前記図8〜図10と同様の符号を付すものは同様の構成を有する。
【0129】
空港に到着した旅客は、e−タグ1を空港入場ゲート、旅客ターミナル入口、旅客案内所、チェックインカウンター等のいずれかで受け取る。
【0130】
旅客は、チェックインカウンターで搭乗手続きをする際に、搭乗券を渡されると共に、その搭乗券に記載のフライト番号やその出発時刻、旅券番号(これらは、氏名などの顧客情報とともに、航空会社のデータベースに既に登録されている)をe−タグ登録機2を利用して登録する。これにより、航空会社のデータベースに格納されているこの旅客の旅客情報や搭乗する航空機に関する情報が旅客に渡されたe−タグ1のe−タグIDと関連付けられて、空港の客誘導システムコンピュータ(図示せず)のサーバ4の旅客情報データベース40に登録される。このe−タグ1のe−タグIDと旅客情報とは1対1に対応し、サーバ4では、e−タグIDからこれに対応する航空便、出発時刻、立ち寄りたい店舗情報等の旅客情報と一意的に対応付ける。
【0131】
e−タグ1の情報登録によってe−タグIDと旅客情報とが関連付けられて、サーバ4内の旅客情報データベース40に送信され、登録される。
【0132】
旅客情報データベース40に登録されると、サーバ4内にある搭乗便、搭乗ゲート番号が登録されているフライトインフォメーション41、店舗、セキュリティ検査場、出国審査場、搭乗ゲート、旅客が立ち寄りたい店舗などの施設の位置情報が登録されている店舗情報データベース42と紐付けられる。
【0133】
このようにして旅客情報データベース40では、旅客が携帯するe−タグ1のe−タグIDが旅客の搭乗する航空機等に関する情報と関連付けて登録される。
【0134】
道案内表示装置3に配置されているリーダー32(図8参照)は、所定の短い周期で呼び出し信号を発信しており、旅客は基準位置表示33に位置すると、e−タグ1はリーダー32からの送信信号を受信しe−タグIDを返す。
【0135】
e−タグ1の情報をリーダー32が受信すると、当該道案内表示装置3の場所を示す位置情報とe−タグ1のe−タグID情報とがサーバ4に伝達される。サーバ4は伝達された時間と、伝達された情報とサーバ4内の旅客情報データベース40に格納されている客の関連情報等に基づき、旅客が次に進むべき方向を当該道案内表示装置3の表示体30が表示する。
【0136】
即ち、e−タグ1の情報を受け取ったサーバ4の顧客情報データベース40は、e−タグ1のe−タグID及び道案内表示装置3の位置情報を把握・分析し、旅客の個人情報や搭乗する航空機に関する情報、店舗に関する情報と情報を受信した時間とを突合せ、出発時間までに時間的な余裕があるかどうかを判断する。
【0137】
そして、サーバ4の旅客情報データベース40は、判断した解析結果を道案内表示装置3に送る。この際、この旅客が出発時間までに時間的な余裕があると判断した場合には、次の手続き先と事前に登録されてある店舗に関する方向を伝達し、旅客が出発時刻までに時間的な余裕がない場合には、店舗を利用する時間が無いので、店舗に関する情報は伝達しない。
【0138】
サーバ4の旅客情報データベース40から進路指示に関する解析結果を受け取った道案内表示装置3は、旅客に対する案内用の表示信号を生成し、表示体30の中にあるLED等からなる点灯体31に進路を表示させる。
【0139】
道案内表示装置3は、前記図11に示すように、チェックインアイランド、セキュリティ検査場、出国審査場に設置されている。
【0140】
道案内表示装置3の表示は、出発時間までに時間的な余裕があり、寄り道したい店舗も近くにある場合は、図13(A)及び図14(A)に示すように2つの方向30a・30bが表示される。30aは、旅客が次に行うべき手続きの方向を表示しており、30bは予め登録したレストラン等の寄り道したい店舗の方向を表示している。2つの方向30a・30bは、例えば、方向30aを青色、方向30bを緑色等のように区別可能に表示される。
【0141】
また、出発時間まで時間的に余裕が無い、または旅客が寄り道したい店舗が次の手続き以降に存在している場合は、図13(B)及び図14(B)に示すように方向30aのみが表示される。
【0142】
以上のようにして、旅客は空港内の各所に配設されている道案内表示装置3に誘導されることによって、旅客ターミナル入口から、チェックインアイランド、セキュリティ検査場、出国審査を経て、搭乗ゲートに進み、搭乗すべき航空機に搭乗する。この誘導途中において、時間的な余裕がある場合には、予め登録した寄り道情報に基き、レストラン等の店舗に慌てることなく安心して寄り道し、寄り道をした後に、搭乗ゲートに進み、搭乗すべき航空機に搭乗する。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明に係る道案内表示装置の一実施例を示す概略構成図
【図2】図1の道案内表示装置の概略構成斜視図
【図3】図1の道案内表示装置の他の実施例を示す概略構成斜視図
【図4】空港の客誘導システムの一実施例を示す構成図
【図5】空港の客誘導システムの一実施例を示す構成図
【図6】e−タグの使用形態例を示す正面図
【図7】e−タグ情報の登録の他の例を示す説明図
【図8】空港に用いられる道案内表示装置の一例を示す説明図
【図9】図5の道案内表示装置の表示例を示す説明図
【図10】道案内表示装置の他の実施例を示す斜視図
【図11】道案内の一例を示す説明図
【図12】客の種類の選別構成を示すフロー図
【図13】道案内表示装置の実施例を示す説明図
【図14】道案内表示装置の他の実施例を示す説明斜視図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられる道案内表示装置であって、
該道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向を示す符号、記号、文字ないし図形及びこれらの組合せからなる方向表示を表示可能な表示体を有することを特徴とする道案内表示装置。
【請求項2】
前記表示体が、被案内者が進むべき方向が2以上である場合には2以上の方向を表示する構成であることを特徴とする請求項1に記載の道案内表示装置。
【請求項3】
前記表示体が、2以上の方向を表示する場合には該2以上の方向を区別可能に表示する構成であることを特徴とする請求項2に記載の道案内表示装置。
【請求項4】
前記道案内表示装置が、被案内者が進むべき方向に関連する情報及び/又はその他の情報を表示可能な表示体を有する構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項5】
前記道案内表示装置が、表示体と、該表示体が配設されるベース部材と、少なくとも前記表示体を被覆保護する保護層とを有すると共に、所望箇所又は任意箇所に関する情報に基いて表示体の表示を制御する制御部を直接又は間接的に有する構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項6】
前記表示体が1又は2以上配設されており、該表示体が方向表示を示す形状に形成された構成であることを特徴とする請求項5に記載の道案内表示装置。
【請求項7】
前記表示体が1又は2以上配設されており、該表示体の表面ないし上方に表示方向を示す形状の開口部、透明部、半透明部のいずれかが形成された間接媒体を配設した構成であることを特徴とする請求項5に記載の道案内表示装置。
【請求項8】
前記道案内表示装置が、所望箇所又は任意箇所に関する情報及び/又は該情報に紐付けられる情報が記憶されるe−タグを認識するリーダーを直接又は間接的に有し、e−タグの位置情報と該e-タグに格納されているe−タグ情報とを認識し、認識した該位置情報とe−タグ情報との関連情報を通信回線を介してサーバから取得し、取得した該関連情報に基いて案内誘導表示をする構成であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項9】
前記リーダーの読取可能範囲内に、e−タグの読み取りに適した位置を示す位置表示(被案内者の立ち位置を示す足型、e−タグをかざす位置を示す手形又はe−タグ図形、その他の表示)を有する構成であることを特徴とする請求項8に記載の道案内表示装置。
【請求項10】
表示体が電子ペーパーを用いた構成であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項11】
床面又は地面に配設される構成であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項12】
前記表示体の表示が、略水平的に表示する構成であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項13】
前記道案内表示装置が適宜間隔を以って複数配置され、予め登録される情報に基づき所望箇所又は任意箇所に被案内者を案内又は誘導する案内誘導システムに用いられるものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の道案内表示装置。
【請求項14】
前記道案内表示装置が空港内の案内誘導システムに用いられるものであり、前記被案内者が旅客、送迎客、見学客、トランジット客のいずれかであり、被案内者の種類に応じた案内誘導表示をする構成であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の道案内表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−199805(P2007−199805A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−14643(P2006−14643)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(505304757)学校法人田村学園 (3)
【Fターム(参考)】