説明

部品取付構造

【課題】発泡層を用いた内装基材に適用でき、取り付けのために他の部品を用いることなく、軽量化を達して内装基材と別体の部品とを取り付ける取付構造を提供する。
【解決手段】第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33を順に備える内装基材3に、別体部品5を取り付けた部品取付構造1であって、部品5は、本体部50を有し、本体部50には、回動基点を中心として回動する回動部51が備えられ、回動部51は第1スキン層31に接触する第1接触部位511を有し、本体部50には第2スキン層33に接触する第2接触部位521が備えられ、本体部50には回動部51に当接して回動部51の回動を規制する回動規制部53が備えられ、内装基材3は、第1接触部位511と第2接触部位521とで挟持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品取付構造に関する。更に詳しくは、本発明は、内装基材と別体たる部品との取り付けに際して、取付専用部品等を要することなく取り付けることができる部品取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車などの車両内装に用いられる内装材において、燃費向上のための軽量化が進められている。この観点から、内装材を構成する基材(内装基材)として、射出成形材に代わり、発泡材を用いた積層型の基材が注目されている。この内装基材は、外表面にスキン層を備えるとともに、発泡材から形成された樹脂発泡層をコアとして軽量化が図られている。
【0003】
ところで、内装基材に別体の部品を取り付けることを考えた場合、従来の射出成形材では、取付部を基材自体に射出成形により一体的に設けることができた。しかしながら、発泡材を用いた内装基材では、射出成形工程等を経ず製造され、内装基材自体に取付部を設けることが困難である。このような発泡材を用いた内装基材においても、部品の取り付けが可能な技術として下記特許文献1及び2に開示された技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−59631号公報
【特許文献2】特開2008−44419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1は、付属部品(特許文献1における符号11)を締結する部分の強度及び剛性を確保するために、取付用フレーム(特許文献1における符号24)を要し、発泡材を用いたとしても、結果的に取付用の大きな射出成形部品を要することとなり、十分な軽量化を達することが困難になるものと考えられる。
一方、特許文献2には、部品本体に配設された回転アームを回転させて、部品本体と回転アームとの間に内装基材を挟み込んで保持する取付構造が開示されている。この構造は、発泡材を用いた内装基材に適用できるとともに、取り付けも強固に行うことができ、更に、軽量化も達することができる優れた取付構造である。しかし、この取付構造では、内装基材の裏側に回転アームを回転させるスペースを要するなど、適用部位又は工程的な制約を受ける場合がある。このため、適用部位や工程に応じて選択可能なより多く選択肢として、他の取付構造が望まれる。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、発泡層を用いた内装基材に適用でき、取り付けのために他の部品を用いることなく、軽量化を達して内装基材と別体の部品とを取り付けることができる取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の部品取付構造は、第1スキン層、樹脂発泡層及び第2スキン層を順に備える内装基材に、別体たる部品を取り付けた部品取付構造であって、前記部品は、本体部を有し、前記本体部には、回動基点を中心として回動する回動部が備えられ、前記回動部は前記第1スキン層に接触する第1接触部位を有し、前記本体部には、前記第2スキン層に接触する第2接触部位が備えられ、前記本体部には、前記回動部に当接して前記回動部の回動を規制する回動規制部が備えられ、前記内装基材は、前記第1接触部位と前記第2接触部位とで挟持されていることを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の部品取付構造は、請求項1において、前記内装基材の端面では、前記樹脂発泡層が露出しており、前記回動部は、前記端面に向いた差込片を有し、前記差込片が前記端面の前記樹脂発泡層に差し込まれた状態で、前記内装基材に前記部品が取り付けられていることを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の部品取付構造は、請求項2において、前記回動部は、前記差込片が形成された側と反対側で、前記回動規制部とロックされていることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の部品取付構造は、請求項1乃至3のうちのいずれか1項において、前記本体部、前記回動部、及び前記回動規制部は樹脂からなる一体成形体であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の部品取付構造によると、取付用部品を用いることなく、また、溶着工程を要することなく、内装基材に別体たる部品(以下、単に「別体部品」ともいう)を取り付けることができる。このため、内装材の軽量化を図ることができるとともに、簡素で十分な取り付けを行うことができる。更に、内装基材と別体部品との間の位置決めを両者間のみで行うことができ、位置決めピン等を要しない。また、この位置決めを別体部品の外周において行うことができる。
【0012】
内装基材の端面に樹脂発泡層が露出し、回動部が端面に向いた差込片を有し、差込片が端面の樹脂発泡層に差し込まれた状態で内装基材に部品が取り付けられている場合には、差込片を用いない場合に比べて、内装基材との当接面を大きくすることができ、内装基材の端面をより強固に保持でき、内装基材と別体部品とをより強固に取り付けられる。
【0013】
回動部に、差込片が形成された側と反対側で回動規制部とロックされている場合には、回動部の回動が規制されるとともに、回動規制部が上記反対側から差込片が形成された側に向かって間隙を小さく維持できるため、差込片がより強固に樹脂発泡層に差し込まれた状態で固定され、内装基材の端面の更に強固に保持して、内装基材と別体部品とを更に強固に結合した状態で取り付けることができる。
【0014】
本体部、回動部、及び回動規制部が樹脂からなる一体成形体である場合には、本体部とは別体に回動部及び回動規制部などを備える場合に比べて、部品点数が少なく軽量化することができる。また、本体部に回動部及び回動規制部などを配設する工程を行う必要もなく、取り付け作業性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】本部品取付構造の一例の概略を示す一部断面図である。
【図2】図1における要部を説明する拡大図である。
【図3】本部品取付構造の一例を構成する内装基材と別体部品との取り付け前における要部を説明する一部断面拡大図である。
【図4】本部品取付構造の一例における取り付け方法を説明する説明図である。
【図5】本部品取付構造の一例における取り付け方法を説明する図であって、図4に続く状態を説明する説明図である。
【図6】本部品取付構造の一例における取り付け方法を説明する図であって、図5に続く状態を説明する説明図である。
【図7】本部品取付構造の一例における図5の状態を斜視にて説明する斜視図である。
【図8】本部品取付構造の一例における図1の状態を斜視にて説明する斜視図である。
【図9】本部品取付構造の他例を斜視にて説明する斜視図である。
【図10】図11のX−X’における部品取付構造を説明する一部断面図である。
【図11】本部品取付構造をドアトリムを用いて説明する説明図である。
【図12】本部品取付構造を説明するドアトリムであって、別体部品を取り付ける前の状態を説明する説明図である。
【図13】部品取付構造の他例を説明する一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を図1〜13を参照しながら詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0017】
本実施形態に係る部品取付構造1は、内装基材3に別体たる部品5(別体部品5)を取り付けた部品取付構造1である。この内装基材3は、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33を順に備えている。また、別体部品5は、本体部50を有している。本体部50には、回動基点512を中心として回動する回動部51が備えられ、回動部51は内装基材3が備える第1スキン層31に接触する第1接触部位511を有している。更に、本体部50には、第2スキン層33に接触する第2接触部位521が備えられている。加えて、本体部50には、回動部51に当接して回動部51の回動を規制する回動規制部53が備えられている。そして、内装基材3は、第1接触部位511と第2接触部位521とで挟持されている(図1、図7及び図8参照)。
【0018】
「部品取付構造(1)」は、内装基材3に、別体部品5を取り付けた構造であり、内装基材3と別体部品5とを備える。
このうち内装基材3としては、各種トリム類及び各種シェルフ類が含まれる。即ち、例えば、ドアトリム、ルーフトリム、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム、リヤパーセルシェルフなどが挙げられる。一方、別体部品5としては、各種グリル類、各種エスカッション類及び各種フィニッシャー類が含まれる。即ち、例えば、スピーカーグリル、インサイドハンドルパネル、パワーウィンドウスイッチパネル、プルハンドルパネル、オーナメントパネルなどが挙げられる。
【0019】
より具体的な部品取付構造1としては、上記内装基材3と上記別体部品5との各々の組合せが含まれる。即ち、例えば、ドアトリム(内装基材3)とスピーカーグリル5s(別体部品5)との取付構造(図11参照)、ドアトリム(内装基材3)とインサイドハンドルパネル5h(別体部品5)との取付構造(図11参照)、ドアトリム(内装基材)とパワーウィンドウスイッチパネル(別体部品)との取付構造などが挙げられる。
【0020】
上記「内装基材(3)」は、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33を順に備える。この内装基材3は、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33を順に備える限り、その他の構造、大きさ、形状、材質等は特に限定されない。
また、内装基材3は、第1スキン層31と樹脂発泡層32との間、及び、樹脂発泡層32と第2スキン層33との間、の一方又は両方に、他の層を介在して備えてもよい。即ち、内装基材3は必要に応じて、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33以外の他の層を備えることができるが、これらの必須の3層のみからなってもよい。
【0021】
更に、内装基材3を構成する各層は、通常、内装基材3を一体的に構成する層である。この内装基材3は、例えば、軟化又は溶融状態の、第1スキン層31となる樹脂、樹脂発泡層32となる樹脂、第2スキン層33となる樹脂、を積層状態となるように押出成形して溶着して得ることができる。樹脂発泡層32となる樹脂は、発泡された発泡樹脂であってもよく、発泡剤を含むことによって事後的に発泡できる樹脂であってもよく、更には、その他の状態の樹脂であってもよい。
【0022】
「第1スキン層(31)」は、別体部品5が備える回動部51が有する第1接触部511と接する層である。この第1スキン層31は、通常、熱可塑性樹脂から構成される。この熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の汎用の熱可塑性樹脂を用いることができる。なかでもポリオレフィン樹脂が好ましい。更に、ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂、高圧法低密度ポリエチレン、中低圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂などが挙げられる。これらのなかでもポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0023】
「樹脂発泡層(32)」は、第1スキン層31と第2スキン層33との間に位置する層である。この樹脂発泡層32としては、熱可塑性樹脂を発泡させてなる発泡樹脂を用いることができる。発泡樹脂は、軽量であって且つ十分な強度を有するために、架橋された樹脂から構成されることが好ましい。
【0024】
樹脂発泡層32を構成する熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、第1スキン層31において例示された各種材料を用いることができる。樹脂発泡層32を構成する熱可塑性樹脂は、第1スキン層31を構成する熱可塑性樹脂と同じであってもよく、異なっていてもよく、また、第2スキン層33を構成する熱可塑性樹脂と同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。即ち、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。
【0025】
また、樹脂発泡層32を形成するために用いる発泡剤の種類も特に限定されず、例えば、加熱により分解してガスを発生する熱分解型化学発泡剤を用いることができ、有機系熱分解型発泡剤及び無機系熱分解型発泡剤のいずれを使用してもよい。
更に、前述のように、架橋された樹脂とするために、架橋剤を用いることができる。架橋剤を配合し、発泡とともに、架橋構造を導入することにより、樹脂発泡層32の強度及び耐熱性等を向上させることもできる。
【0026】
以上のような樹脂発泡層32における発泡倍率は特に限定されないが、例えば、2〜10倍、特に2〜8倍、更に3〜7倍が好ましい。また、セル径は、0.1〜500μm、特に5〜400μm、更に10〜300μmが好ましい。
【0027】
「第2スキン層(33)」は、別体部品5が有する第2接触部521と接する層である。この第2スキン層33は、通常、熱可塑性樹脂から構成される。この熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、第1スキン層31において例示された各種材料を用いることができる。第2スキン層33を構成する熱可塑性樹脂は、第1スキン層31を構成する熱可塑性樹脂と同じであってもよく、異なっていてもよく、また、樹脂発泡層32を構成する熱可塑性樹脂と同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。即ち、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。
【0028】
また、第1スキン層31及び第2スキン層33を構成する熱可塑性樹脂には、充填剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、抗菌剤、防臭剤及び軟化剤等を配合できる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。このうち充填剤の種類は特に限定されないが、無機充填剤が好ましく、例えば、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子、及びガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維などが挙げられる。これらの充填剤の配合により、各スキン層の強度及び剛性等を向上させることができ、これにより、内装基材3の強度及び剛性等を向上でき、別体部品5をより安定して強固に取り付けることができる。
【0029】
更に、内装基材3を構成する各層は、通常、内装基材3を一体的に構成する。特に、各層間に接着剤等を用いず、それぞれの層が融着されてなる基材であることが好ましい。この内装基材3は、例えば、軟化又は溶融状態の、第1スキン層31となる樹脂、樹脂発泡層32となる樹脂、第2スキン層33となる樹脂、を積層状態となるように押出成形して溶着して得ることができる。
【0030】
即ち、より具体的には、(1)内装基材3が、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33の必須3層のみを備える場合には、所定速度で供給され、走行する樹脂発泡層32となる樹脂発泡シートの一面に、押出成形機に取り付けられたTダイ等から押し出された第1スキン層31となる溶融樹脂シートを積層させ、その後、冷却ロール間を挿通させる等の手段により冷却して接合させ、次いで、第1スキン層31となる樹脂シートが接合された樹脂発泡シートを、所定速度で供給し、走行させ、この樹脂発泡シートの他面に、押出成形機に取り付けられたTダイ等から押し出された第2スキン層33となる溶融樹脂シートを積層させ、その後、冷却ロール間を挿通させる等の手段により冷却して接合させることにより、内装基材3を得ることができる。また、(2)発泡樹脂シートと、各スキン層となる樹脂シートとは、各々のシートをシート形状に成形した後、それぞれのシートの積層面を合わせて加熱・溶着することで内装基材3を得ることもできる。尚、上記(1)及び上記(2)のいずれの方法においても、樹脂発泡層32となる樹脂シートは、発泡されたものであってもよく、発泡剤を含むことによって事後的に発泡できるものであってもよい。
【0031】
本実施形態の部品取付構造1を自動車用内装材に対して採用する場合、内装基材3のうち、第1スキン層31及び第2スキン層33のいずれの層が車室側に配置され、いずれの層が車外側に配置されてもよいが、第1スキン層31が車外側であり且つ第2スキン層33が車室側に配置されることが好ましい。この場合には、回動部51及び回動規制部53等を車室側に露出させることなく、車室側の内装の外観自由度を向上させることができる。車両(特に自動車)において第2スキン層33を車室側に配置する場合、第2スキン層33はどのように利用してもよいが、例えば、車室側の意匠面を成すことができる。意匠面を成す場合には、車室側の表面に模様を有することができる。この模様としは、例えば、シボ模様等があげられる。
【0032】
また、内装基材3の末端部分は、図13に例示されるように、平板状であってもよく、また、図1〜12に例示されるように、湾曲されていてもよい。平板状である場合には、図13に例示されるように、部品取付構造1の一面側1aに別体部品5を突設することができる。一方、湾曲されている場合には、図1〜12に例示されるように、部品取付構造1の一面側1aにおいて内装基材3及び別体部品5のいずれも突設されることなく、平面的に連続した面1aを形成することができる。
【0033】
以上のような内装基材3の厚さは、十分な強度及び剛性等を有し、所定形状が保持される限り特に限定されないが、例えば、必須の3層のみを備える内装基材3の場合、その全体厚さは2.5〜10.0mmとすることができ、3.0〜6.0mm、特に3.5〜5.0mmが好ましい。また、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33の各々の厚さも特に限定されないが、樹脂発泡層32は、1.5〜8.0mm、特に2.5〜4.5mm、更に3.0〜4.0mmが好ましい。また、第1スキン層31及び第2スキン層33の厚さは、それぞれ100〜400μm、特に120〜380μm、更に150〜350μmが好ましい。
【0034】
樹脂発泡層32と、第1スキン層31及び第2スキン層33のそれぞれの厚さの比も特に限定されないが、樹脂発泡層32の厚さ(t)と、第1スキン層31の厚さ(t)及び第2スキン層33の厚さ(t)との比[(t/t)及び(t/t)]が、5〜25、特に8〜22、更に12〜18が好ましい。(t/t)及び(t/t)が5〜25であれば、十分な強度及び剛性等を有し、所定形状が保持される内装基材3とすることができる。
【0035】
更に、第1スキン層31及び第2スキン層33のそれぞれの厚さは同じでもよく、異なっていてもよいが、大差がないことが好ましく、(t/t)が0.7〜1.3、特に0.8〜1.2、更に0.9〜1.1であることがより好ましく、同じであることが特に好ましい。
【0036】
「部品(5)」は、本体部50、第1接触部位511を有する回動部51、第2接触部位521、回動規制部53、を備える。この他、後述するように、第2接触部位521を搭載した第2接触部位搭載部52(例えば、立設部52)などを備えることができる。
【0037】
「本体部(50)」は、回動部51、第2接触部位521及び回動規制部53等が配設された部分である。これらの部分は、通常、各々機能的に対応する回動部51、第2接触部位521及び回動規制部53が組となって本体部50に配設されている。そして、本体部50は、これらの回動部51、第2接触部位521及び回動規制部53による組を1組のみ備えてもよいが、2組以上備えることができる(図10及び図11参照)。例えば、図11に例示される別体部品5であるスピーカーグリル5sにおいては3〜6組を備えることができ、特に、図11におけるスピーカーグリル裏側5sRに例示されるように、4組を備えた形態とすることができる。
また、本体部50は、取り付け状態において、内装基材3の第1スキン層31側に配置されてもよいが、図1等に例示されるように、第2スキン層33側に配置することができる。
【0038】
「回動部(51)」は、回動基点512を中心として回動する部分である。また、回動部51は内装基材3が備える第1スキン層31に接触する第1接触部位511を有するとともに、第2接触部位521と共に内装基材3を挟持する部分である。
回動部51の形状及び大きさ等は特に限定されないが、通常、第2接触部位521と共に内装基材3を挟持するために、第2接触部位521と内装基材3を挟んで反対側に第1接触部位511が配置される形状をなす。即ち、例えば、図1及び図3等に例示されるように、略逆L字形状の部分(即ち、Γ様の部位)を有する形状とすることができる。略逆L字形状の部分を有することで、この略逆L字形状の部分の短辺51p内側(図3参照)を第1接触部位115として用いることができる。また、回動部51は、1ヶ所に1つのみを備えてもよく、2つ以上を備えてもよい。
【0039】
回動基点512は、回動部51が前述のごとく機能できればよく、その配設位置は特に限定されない。即ち、例えば、回動基点512は、図3における回動部51のうち、本体部50と端部受け用凸部位514との中間位置に備えることができる。より具体的には、本体部50と端部受け用凸部位514との間の中央に備えることができるが、通常、図3に例示されるように、本体部50と回動部51との接続部に位置されることが好ましい。
【0040】
また、回動基点512は、1ヶ所のみを備えてもよいが、必要に応じて2ヶ所以上備えることができる。即ち、例えば、本体部50と回動部51との接続部に1ヶ所と、本体部50と端部受け用凸部位514との間の中央に1ヶ所と、の合計2ヶ所を備えることができる。このような場合には、回動部51の回動自由度をより大きくすることができる。
更に、回動基点512は、図7及び図8に例示されるように、通常、本体部50と回動部51との接続部に、回動部51の幅方向に線状に形成される。即ち、ヒンジとして機能できる部位である。
【0041】
この回動基点512は、本体部50と回動部51とを一体にして熱可塑性樹脂による射出成形により容易に形成できる。即ち、図3に例示されるように、回動部51の本体部50に対する接続部(付け根)を薄く形成することで回動基点512として利用できる。本体部50と回動部51との接続部寄りに回動基点512を形成することで、回動規制部53により回動規制をより十分に発揮さえることができ、回動部51の回動をより確実に止めることができる。回動基点512は、どのようにして形成してもよいが、得に熱可塑性樹脂を用いて、この部分の厚みを薄く形成することにより形成できる。即ち、いわゆる永久ヒンジ又は一体ヒンジと称される形態を回動基点512として利用できる。
【0042】
「第1接触部位(511)」は、回動部51のうち、第1スキン層31と接触するための部位である。この第1接触部位511は回動部51にどのように設けられていてもよいが、例えば、図3に例示されるように、上記略逆L字形状の部分の短辺51p内側(図3参照)に備えることができる。
この第1接触部位511は、図3に例示されるように、平坦に形成されていてもよく、その表面に突起等を備えてもよい。突起等を備える場合には、第1スキン層に対して突起を引っかけたり、差し込んだりすることができ、第1接触部位511による第1スキン層31の保持力を向上させることができる。
【0043】
回動部51は、第1接触部位511及び回動基点512以外にも、他の部位を備えることができる。他の部位としては、図3等に例示されるように、差込片513が挙げられる。差込片513は、内装基材3の端面35の側51aに向いて回動部51に形成された突起であり、端面35の側51aに向かって先窄まりの形状をなす。先窄まりの形状をなすことにより、差込片513は、端面35に差し込んで利用できる。差込片513を端面35に差し込むことにより回動部51が内装基材3を保持する力を向上させることができる。この差込片513は、特に、樹脂発泡層32が内装基材3の端面35に露出された場合に、その端面35に差し込まれていることが好ましい。差込片513が端面35の樹脂発泡層32に差し込まれた状態で、内装基材3と別体部品5とが取り付けられていることにより、内装基材3と別体部品5との接合性を特に向上させることができる。
【0044】
更に、回動部51には、他の部位として、図3等に例示されるように、端部受け用凸部位514を備えることができる。端部受け用凸部位514は、内装基材3の端面35の側51aに向いて回動部51に形成された突起である。そして、上記差込片513とは異なり、端面35には差し込まれず、図2等に例示されるように、端面35の第2スキン層33側を受けて保持するための突起である。この端部受け用凸部位514を備える場合には、回動部51のみで内装基材3の端部を保持することができるようになり、内装基材3と別体部品5との接合性をより安定させるとともに、その接合性をより確実なものとすることができる。従って、回動部51において、短辺51pと端部受け用凸部位514との間は、内装基材3の総厚が収まる間隔とすることが好ましい。更には、短辺51pの長さ(長辺からの突出距離)に対して、端部受け用凸部位514の長さ(長辺からの突出距離)は短いことが好ましい。
【0045】
また、回動部51には、他の部位として、図3等に例示されるように、ロック用凸部位515を備えることができる。ロック用凸部位515は、後述する回動規制部53のロック角部位539と係合して、回動規制部53によるロックを実効するための突起である。このロック用凸部位515は、端面35の側とは反対側51bに形成できる。これにより、回動部51を、差込片513(差込片513を備える場合には)が形成された側51aと反対側51bで、回動規制部53とロックすることができる。
【0046】
これらの回動部51が有する各部、及び、回動部51が有することができる各部、は各々別体として形成された部品を組み合わせて回動部51として組み立てて形成してもよいが、回動部51は、その全体が一体的に熱可塑性樹脂により成形されていることが好ましい。更には、本体部50と回動部51とも一体的に熱可塑性樹脂により成形されていることが好ましい。
【0047】
「第2接触部位(521)」は、第2スキン層33と接触する部位である。この第2接触部位521はどのように設けられていてもよい。例えば、図1に例示されるように、本体部から立設された立設部52を備え、この立設部52の上端に第2接触部位521を備えることができる。また、この第2接触部位521は、図3に例示されるように、平坦に形成されていてもよく、その表面に突起等を備えてもよい。突起等を備える場合には、第2スキン層に対して突起を引っかけたり、差し込んだりすることができ、第2接触部位521による第2スキン層33の保持力を向上させることができる。
【0048】
また、上記立設部52を備える場合、この立設部52は、回動部51の第1接触部位511に対応する位置にのみ備えてもよいが、図7〜9に例示されるように、回動部51の第1接触部位511に対応されない部位にまで広範に形成されていてもよい。即ち、例えば、図11に例示されるスピーカーグリル5sや、インサイドハンドルパネル5hにおいては、これらの全周に立設部52を設けることができる。
【0049】
更に、立設部52は、回動部51に対向する側52b(面52b)が、回動部51のうちの内装基材3の端面35の側51a(面51a)と、が接するように配置されてもよいが、図3に例示されるように、面52bと面51aとが離間されて配置されることが好ましい。即ち、立設部52と、回動部51とが離間されて配置されることが好ましい。これらの部分が離間されることにより、第1接触部位511と第2接触部位521とで内装基材3を挟持しながら、その挟持力をより向上させることができる。
【0050】
「回動規制部(53)」は、回動部51の回動を規制する部分である。回動規制部53の配置は特に限定されず、回動部51の回動を規制することができればよい。通常、回動規制部53は、回動部51の内装基材3の端面35と対向する側51aと反対の側51bに配置されて、回動部51が反対側51bへ回動することを規制することが好ましい。即ち、図1〜10に例示されるように、第2接触部位521(立設部52)、回動部51、回動規制部53が、この順に本体部50上に配置されることが好ましい。
【0051】
また、回動規制部53の形状は特に限定されない。例えば、図7及び図8に例示されるような、本体部50に対して略水平に配置されて回動部51の回動を規制する水平部位532を備えることができる。また、図7及び図8に例示されるような、本体部50に対して略垂直に配置されて回動部51の回動を規制する垂直部位533を備えることができる。これらの水平部位532及び垂直部位533は、これらのうちの少なくとも一方を備えることが好ましく、特に、図7及び図8に例示されるように、水平部位532及び垂直部位533の両方を備えることがより好ましい。両方を備えることで、水平部位532と垂直部位533とが互いに強度を補いあうことができ、相乗的により安定して回動部51の回動規制を行うことができる。
【0052】
また、回動規制部53が、水平部位532及び垂直部位533の両方を備える場合、垂直部位533は、側方視において略台形状(図1及び図2等参照)を呈するか、又は、略三角形状を呈することが好ましい。これらのうちのいずれかの形状を呈することで、回動部51に51b側に回動する力が加わった場合にも、高い耐久性を持って回動規制することができる。更に、垂直部位533を備える場合、回動規制部53に対して垂直部位533を1つのみ備えてもよいが、図9に例示されるように、2つ以上の垂直部位533を備えることができる。2つ以上の垂直部位533を備えることで、より強固に回動部51の回動規制を行うことができる。
尚、図3及び図7に示す回動規制面53aは、回動部51の面51bに対向して回動規制する面である。従って、回動規制面53aは、回動部51の面51bに対向する面積がより大きい方が好ましい。
【0053】
更に、回動規制部53は、本体部50とは別体であってもよいが、本体部50と一体であることが好ましい。回動規制部53が、本体部50と一体である場合には、回動規制部53は、回動部51と同様に、回動基点531を備えることができる。
回動規制部53の回動基点531の配設位置は特に限定されず、例えば、図3における回動規制部53のうち、本体部50と垂直部位533との中間位置に備えることができる。より具体的には、本体部50と垂直部位533との間の中央に備えることができるが、通常、図3に例示されるように、本体部50と回動規制部53との接続部に位置されることが好ましい。
【0054】
また、回動基点531は、1ヶ所のみを備えてもよいが、必要に応じて2ヶ所以上備えることができる。即ち、例えば、本体部50と回動規制部53との接続部に1ヶ所と、本体部50と垂直部位533との間の中央に1ヶ所と、の合計2ヶ所を備えることができる。このような場合には、回動規制部53の回動自由度をより大きくすることができる。
更に、回動基点531は、図7に例示されるように、通常、本体部50と回動規制部53との接続部に、回動規制部53の幅方向に線状に形成される。即ち、ヒンジとして機能することができる部位である。
【0055】
この回動基点531は、本体部50と回動規制部53とを一体にして熱可塑性樹脂による射出成形により容易に形成できる。即ち、図3に例示されるように、回動規制部53の本体部50に対する接続部(付け根)を薄く形成することで回動基点531として利用できる。本体部50と回動規制部53との接続部寄りに回動基点531を形成することで、回動部51の本体部50に近い位置、即ち、回動部51のより根元側を回動規制部53により回動規制することができ、回動部51の回動をより効果的に抑えることができる。回動基点531は、どのようにして形成してもよいが、得に熱可塑性樹脂を用いて、この部分の厚みを薄く形成することにより形成できる。即ち、いわゆる永久ヒンジ又は一体ヒンジと称される形態を回動基点531として利用できる。
【0056】
以上、説明したように、本発明の部品取付構造1は、別体部品5が、内装基材3を、第1接触部位511と第2接触部位521とで挟持して保持する。更に、回動部51が回動規制部53によって回動規制されていることによって、内装基材3が第1接触部位511と第2接触部位521とを挟持し続けることができ、部品取り付け構造1において内装基材3と別体部品5との取り付け状態が維持される。
【0057】
その他、別体部品5が、内装基材3を、第1接触部位511と第2接触部位521とで挟持する際には、第1接触部位511と第2接触部位521とが内装基材3の厚み方向に対向して配置(即ち、内装基材3の厚み方向に垂直に配置)されてもよく、図1等に例示されるように、内装基材3の厚み方向に対向せず配置(即ち、内装基材3の厚み方向に非垂直に配置)されていてもよいが、前述のように、立設部52を備える場合には、立設部52と回動部51とを離間して配置することが好ましいことから、内装基材3の厚み方向に対向せず配置することが好ましい。
【0058】
更に、別体部品5は、各部が別々に形成されてもよいが、一体的に熱可塑性樹脂により形成されることが好ましい。即ち、少なくとも、本体部50、回動部51及び回動規制部53は樹脂からなる一体成形体であることが好ましく、この樹脂としては熱可塑性樹脂がより好ましい。熱可塑性樹脂を用いることで、上記永久ヒンジを形成できるからである。
【0059】
この熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の汎用の熱可塑性樹脂を用いることができる。なかでもポリオレフィン樹脂が好ましい。更に、ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂、高圧法低密度ポリエチレン、中低圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂などが挙げられる。これらのなかでもポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0060】
更に、別体部品5の端部は、内装基材3に当接させる当接部位501として利用することができる。即ち、当接部位501を内装部品3に当接させることにより、内装基材3に対する別体部品5の位置を当接部位501により決定して位置合わせを行うことができる(図3〜9参照)。これにより、位置決めピン等の他部材を要することなく、簡便に位置決めを行うことができる。
【0061】
以下、本実施形態における図1に示す部品取付構造における内装基材3と別体部品5との取り付けを以下に図4〜6及び図7〜8等を用いて説明する。
この実施形態で用いる内装基材3は、図1〜6に例示されるように、第1スキン層31、樹脂発泡層32及び第2スキン層33の3層から構成されるとともに、末端部分が前述のように湾曲されている。
【0062】
また、図1〜6に例示されるように、別体部品5は、溶接部位501を有する本体部50を有し、この本体部50の外縁から中心部に向かって順に、立設部52、回動部51及び回動規制部53が一体的に配設されている。更に、立設部52は本体部50に固定状態で立設されており、回動部51は一体ヒンジを回動基点511として回動可能に立設され、回動規制部53もまた一体ヒンジを回動基点531として回動可能に立設されている。更に、回動部51は、前述した短辺51p、差込片513、短辺51pに対して突設が小さい(長さが短い)端部受け用凸部位514、及び、ロック用凸部位515を備える。
【0063】
また、回動規制部53は、図7及び図8に例示されるように、水平部位532と、上端に回動規制部のロック角部位539を有する垂直部位533とを備える。そして、水平部位532と垂直部位533とが構成する一体面からなる回動規制面53aを有する。この回動規制面53aは、回動部51の面51bに当接されてその回動を規制する面である。
【0064】
そして、図4に例示されるように、回動特性を利用して回動部51を、回動規制部53寄りに回動させて、内装基材3との接触を回避させつつ、第2スキン層33に別体部品5の立設部52の第2接触部位521を当接する。この際には、本体部50の当接部位501もまた第2スキン層33の表面に当接されて、内装基材3と別体部品5との位置が決定される。
【0065】
次いで、図5に例示されるように、回動部51を回動させて、差込片513を内装基材3の端面35に露出された樹脂発泡層32に差し込みながら、回動部51の短辺51pと端部受け用凸部位514との間で内装基材3を挟み込むように保持する。これにより、回動部51の第1接触部位511と立設部52の第2接触部位521とで内装基材3が挟持されることとなる。
【0066】
その後、回動規制部53の回動規制面53aを回動部51の面51bに当接させるように、回動規制部53を回動部51側に回動させて、回動規制部のロック角部位539が回動部51のロック用凸部位515によってロック(係合)させる。これにより、回動部51は内装基材3によって、面51aから面51bに向かって押圧されて、面51b側に倒す力が加わったとしても、面51bが回動規制部53の回動規制面53aによって回動規制されており、内装基材3と別体部品5とは強固な取り付け状態が維持される。
【0067】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、車両用内装材を軽量化することができ、且つ設備が高価で、操作も煩雑な射出成形を必要最小限とすることができるため、各種の自動車、特に乗用車の車両用部品取付構造として好適に利用できる。
【符号の説明】
【0069】
1;部品取付構造(部材取付体)、1a;部品取付構造の一面側(車室側、意匠面側)、
3;内装基材、31;第1スキン層、32;樹脂発泡層、33;第2スキン層、35;端面(内装基材の端面)、
5;部品(別体部品)、5s;スピーカーグリル(表側)、5sR;スピーカーグリル(裏側)、5h;インサイドハンドルパネル、
50;本体部、501;当接部位、
51;回動部、51p;短辺(短辺部位)、511;第1接触部位、512;回動基点(回動部の回動基点)、513;差込片、514;端部受け用凸部位、515;ロック用凸部位、51a;内装基材の端面側(差込片が形成された側)及びその面、51b;51aに対する反対側及びその面、
52;立設部、521;第2接触部位、52b;回動部51に対向する側及びその面、
53;回動規制部、531;回動基点(回動規制部の回動基点)、532;水平部位(回動規制部の水平部位)、533;垂直部位(回動規制部の垂直部位)、539;回動規制部のロック角部位、53a;回動規制面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1スキン層、樹脂発泡層及び第2スキン層を順に備える内装基材に、
別体たる部品を取り付けた部品取付構造であって、
前記部品は、本体部を有し、
前記本体部には、回動基点を中心として回動する回動部が備えられ、前記回動部は前記第1スキン層に接触する第1接触部位を有し、
前記本体部には、前記第2スキン層に接触する第2接触部位が備えられ、
前記本体部には、前記回動部に当接して前記回動部の回動を規制する回動規制部が備えられ、
前記内装基材は、前記第1接触部位と前記第2接触部位とで挟持されていることを特徴とする部品取付構造。
【請求項2】
前記内装基材の端面では、前記樹脂発泡層が露出しており、
前記回動部は、前記端面に向いた差込片を有し、
前記差込片が前記端面の前記樹脂発泡層に差し込まれた状態で、前記内装基材に前記部品が取り付けられている請求項1記載の部品取付構造。
【請求項3】
前記回動部は、前記差込片が形成された側と反対側で、前記回動規制部とロックされている請求項2に記載の部品取付構造。
【請求項4】
前記本体部、前記回動部、及び前記回動規制部は樹脂からなる一体成形体である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の部品取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−52613(P2012−52613A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196192(P2010−196192)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】