配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板及び電気光学装置の製造方法
【課題】 導電パターン同士の導通を確実に得ることができる配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板さらには電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 間隔をあけて設けられた複数の導電パターン11,12を接続する工程を含む配線基板1の製造方法であって、複数の導電パターン11,12のうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体14,15よりも幅狭の幅狭部16,17を有する形状となるように、複数の導電パターン11,12を形成する導電パターン形成工程と、複数の導電パターン11,12を無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【解決手段】 間隔をあけて設けられた複数の導電パターン11,12を接続する工程を含む配線基板1の製造方法であって、複数の導電パターン11,12のうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体14,15よりも幅狭の幅狭部16,17を有する形状となるように、複数の導電パターン11,12を形成する導電パターン形成工程と、複数の導電パターン11,12を無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板及び電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと称する)装置等の電気光学装置として、薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)等の半導体素子を基板上に備えた構成を含むものが知られている。このような半導体素子を含む半導体基板の製造に際しては、高温プロセスを必要とする場合が多いため、該半導体素子を基板上に形成して電気光学装置を構成すると、基板の熱変形や周辺の回路素子の破壊、寿命低下を招いてしまい、結果として当該電気光学装置の特性低下を引き起こす惧れがあった。
【0003】
そこで、近年では、高温プロセスを含む従来の半導体製造技術を用いてTFT等の半導体素子を耐熱性の基礎基板上に形成した後に、当該基礎基板からTFTが形成されている素子形成膜(層)を剥離し、これを配線基板に貼り付けることによって電気光学装置を製造する転写技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような転写技術を用いることにより、比較的耐熱性の低いプラスチック基板等の上に半導体素子を形成することができ、当該電気光学装置の設計の幅が広がるとともに、周辺の回路素子を高温プロセスに曝すこともなく、結果的に基板の熱変形や回路素子の破壊を抑制し、好適な電気光学装置を提供することが可能となる。
【特許文献1】特開2003−031778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した転写技術において、半導体素子を配線基板に実装するには、配線基板上に形成したバンプ上に導電性粒子を印刷して配置し、さらに硬化性樹脂を介して半導体素子を転写した後に、加熱加圧により配線基板と半導体素子とを接合させている。しかしながら、オープン不良を回避すべく加熱加圧量を高めると、半導体素子が破損、損傷してしまう惧れがあった。
そこで、半導体素子の接続端子(導電パターン)が上面を向くように配線基板上に転写する方法が提案されている。この場合の実装方法として、配線基板の接続端子(導電パターン)および半導体素子の接続端子の両方から、無電解めっき法によりめっきを成長させ、両者の導通をとる方法が採用されている。また、配線基板上に配された複数の導電パターン同士を接続する方法としても無電解めっき法が採用されている。
【0005】
しかしながら、接続端子の形状は、一般的に矩形状であるため、異なる接続端子から成長させためっきの出合部(接触部)では、両めっき間に微小な隙間が形成されるので、両めっきは接合されにくくなる。しかも、接続端子の狭ピッチ化に伴って、両めっきの出合部には、横からめっき液が流入しにくくなっている。そして、出合部に隙間を保持したまま両めっきが成長すると、接続端子間の導通が得られないか、又は接続信頼性が確保できないという問題が発生する。また、異なる接続端子から成長させためっきの出合部は、面(線)接触となるため、出合部には界面が発生し、この界面においてめっきが剥離してしまうという問題が生じる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、導電パターン同士の導通を確実に得ることができる配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板さらには電気光学装置の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の配線基板の製造方法は、間隔をあけて設けられた複数の導電パターンを接続する工程を含む配線基板の製造方法であって、前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、前記複数の導電パターンを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る配線基板の製造方法では、複数の導電パターンのうち少なくとも一つの接続する側の端部に幅狭部を有する形状に形成した後、導電パターン同士を無電解めっきにより電気的に接続をとるものとしている。このとき、導電パターンの幅狭部から成長しためっき金属は、幅狭部の形状に沿って成長するので、他の導電パターンから成長しためっき金属と接触する際、これらめっき金属の接触面積は従来に比べて小さくなっている。このため、めっき金属の接触部分には、めっき液が供給され易くなり、導電パターン同士の接続する際の処理時間の短縮を図ることができる。また、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の接触面積を小さくすることができるため、めっき金属の接触部における界面及び微小スペースの発生を抑えることができ、従来のような界面におけるめっき金属の剥離を防止することが可能となる。したがって、導電パターン同士の導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0008】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることが好ましい。
本発明に係る配線基板の製造方法では、幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であるため、幅狭部から成長しためっき金属は、他の導電パターンから成長しためっき金属と接触する際、点接触に近い状態となるため、接触面積を最も小さくすることができる。したがって、導電パターン同士の導通を、さらに確実に確保することが可能となる。
【0009】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、前記少なくとも一つの導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成することが好ましい。
【0010】
本発明に係る配線基板の製造方法では、導電パターンのうち少なくとも一つの接続する側の端部に幅狭部を複数有する形状に形成した後、それぞれ導電パターンからめっき金属を成長させた際、導電パターンに幅狭部が複数形成されているため、複数箇所においてめっき金属の接触面積を小さくすることができる。すなわち、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0011】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記導電パターンを形成することが好ましい。
【0012】
本発明に係る配線基板の製造方法では、一対の導電パターンの一方の導電パターンの幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状に形成した後、一対の導電パターンからめっき金属を成長させる。このとき、一方の導電パターンの幅狭部から成長しためっき金属は、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部から成長しためっき金属と接触する際、これらめっき金属の接触面積を小さくすることができる。そして、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0013】
また、本発明の配線基板は、上記の配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明に係る配線基板では、上記配線基板の製造方法を用いることにより、導電パターン同士を確実に導通することができるため、信頼性の高い基板を得ることが可能となる。
【0014】
本発明の半導体基板の製造方法は、配線基板上に半導体素子が実装されてなり、前記配線基板上の基板側導電パターンと前記半導体素子上の素子側導電パターンとを電気的に接続する工程を含む半導体基板の製造方法であって、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の他方の導電パターンと接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記各導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、前記配線基板上に半導体素子を実装する素子実装工程と、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンとを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、基板側導電パターンと素子側導電パターンとのうち少なくとも一方の接続する側の端部に幅狭部を有する形状に形成した後、配線基板上に半導体素子を実装する。そして、基板側導電パターンと素子側導電パターンとをめっき金属により電気的に接続をとるものとしている。このとき、上述した配線基板の製造方法と同様に、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の接触面積を小さくすることができるため、めっき金属の剥離を防止することが可能となる。したがって、基板側導電パターンと素子側導電パターンとの導通を確実に確保することができるため、高い接続信頼性を得た半導体基板を製造することが可能となる。
【0016】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることが好ましい。
本発明に係る半導体基板の製造方法では、上述した配線基板の製造方法と同様に、それぞれから成長しためっき金属同士が点接触に近い状態となるため、導電パターン同士の導通を、さらに確実に確保することが可能となる。
【0017】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記各導電パターンを形成することが好ましい。
【0018】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、基板側導電パターンと素子側導電パターンのうち少なくとも一方の接続する側の端部に幅狭部を複数有する形状に形成した後、基板側導電パターンと素子側導電パターンとからめっき金属を成長させた際、上述した配線基板の製造方法と同様に、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、基板側導電パターンと素子側導電パターンとから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0019】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンを形成することが好ましい。
【0020】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、一対の基板側導電パターン及び素子側導電パターンの一方の導電パターン幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置するように形成した後、一対の基板側導電パターン及び素子側導電パターンとからめっき金属を成長させる。このとき、上述した配線基板の製造方法と同様に、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0021】
また、本発明の半導体基板は、上記の半導体基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明に係る半導体基板では、上記半導体基板の製造方法を用いることにより、基板側導電パターン及び素子側導電パターンとを確実に導通することができる。その結果、信頼性の高い半導体基板を製造することができる。
【0022】
また、本発明の電気光学装置は、発光素子を駆動するためのスイッチング素子が配線基板に実装されてなる電気光学装置の製造方法であって、前記スイッチング素子として半導体素子を用い、該半導体素子を前記配線基板に実装する工程として、上記の半導体基板の製造方法を用いることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る電気光学装置の製造方法では、素子特性が良好で非常に信頼性の高い電気光学装置を得ることができる。
なお、本願発明において、電気光学装置とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称している。具体的には、電気光学物質として液晶を用いる液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)を用いる有機EL装置、無機ELを用いる無機EL装置、電気光学物質としてプラズマ用ガスを用いるプラズマディスプレイ装置等がある。さらには、電気泳動ディスプレイ装置(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:電界放出表示装置:Field Emission Display)等がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0025】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る配線基板の製造方法を用いて製造された配線基板1の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、配線基板1の構成を示す平面図(図1(a))及びそのA−A’断面図(図1(b))、図2は、導電パターン接続後の配線基板1を示す平面図(図2(a))及びそのB−B’断面図(図2(b))である。本実施形態の配線基板1は、ガラス基板10の表面10aに導電パターン11が形成されたものである。
【0026】
(1−1.導電パターンの形成工程)
まず、図1に示した配線基板1上に導電パターン11を形成する工程について説明する。
はじめに、ガラス基板10を用意する。ガラス基板10としては、石英ガラス、ソーダガラス等からなる透光性耐熱基板が好ましい。そして、スパッタリング法または真空蒸着法を用いて、このガラス基板10の表面10aに、Al,Cu等の金属導電材料を成膜する。このように、金属導電材料が成膜されたガラス基板をフォトリソグラフィを用いて加工を行う。まず、金属導電材料の膜上に、紫外線反応型レジスト等のフォトレジスト(ネガ型、ポジ型のいずれでも良い)を塗布してレジスト層(図示略)を形成する。そして、このレジスト層上に、所定の形状のフォトマスクを設置した状態で、紫外光等の光源を用いてフォトレジスト層を露光する。なお、本実施形態ではネガ型フォトレジストを用いている。
【0027】
そして、露光工程が終了した後、現像処理を行う。ここで、ネガ型のフォトレジストは溶剤に溶ける性質を持っているため、光化学反応によって光が照射されたレジスト層は、溶剤に不溶となり、残ることになる。
さらに、マスクパターンが形成された金属導電材の膜に、エッチングを施して、ガラス基板10上に所望の形状の導電パターン11を形成する。
【0028】
この導電パターン11は、図1に示すように、対向して配置された、第1の導電パターン(導電パターン)12と、第2の導電パターン(導電パターン)13とを備えている。これら導電パターン12,13は、接続する側の端部12a,13aにパターン本体14,15の幅Lより狭い幅の幅狭部16,17を有する形状となっている。なお、ここでの幅とは、第1の導電パターン12と第2の導電パターン13とを接続する方向(図1に示すX方向)に垂直な方向(図1に示すY方向)の長さを示している。
上記幅狭部16,17は、対向する導電パターンの方向(第1の導電パターン12は第2の導電パターン13の方向,第2の導電パターン13は第2の導電パターン12の方向)に向かって漸次幅が狭くなるとともに、先端が尖った形状となっている。
【0029】
(1−2.導電パターン接続工程)
以上の導電パターン11を形成した後、各導電パターン12,13の電気的接続を行う。ここでは、無電解めっき処理法を用いて接続するものとしている。まず、各導電パターン12,13の表面の濡れ性向上、及び残さを除去するために処理液に浸漬する。本実施形態では、フッ酸が0.01%〜0.1%、及び硫酸が0.01%〜0.1%含有した水溶液中に1分〜5分間含浸する。あるいは0.1%〜10%の水酸化ナトリウム等のアルカリベースの水溶液に1分〜10分浸漬してもよい。
【0030】
次に、水酸化ナトリウムベースでpHが9〜13のアルカリ性水溶液を20℃〜60℃に加温した中に1秒〜5分間浸漬し、表面の酸化膜を除去する。あるいは5%〜30%硝酸をベースとしたpH1〜3の酸性水溶液を20℃〜60℃に加温した中に1秒〜5分間浸漬してもよい。
さらに、ZnOを含有したpH11〜13のジンケート液中に1秒〜2分間浸漬し、端子表面をZnに置換する。その後、5%〜30%の硝酸水溶液に1秒〜60秒浸漬し、Znを剥離する。そして、再度ジンケート浴中に1秒〜2分浸漬し、緻密なZn粒子をAl表面に析出させる。その後、無電解Niめっき浴に浸漬し、Niめっきを形成する。
めっき高さは2μm〜10μm程度析出させる。めっき浴は次亜リン酸を還元剤とした浴であり、pH4〜5、浴温80℃〜95℃である。
【0031】
このような工程においては、次亜リン酸浴を行うので、リン(P)が共析する。めっき金属は、第1の導電パターン12と、第2の導電パターン13との双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン12,13の幅狭部16,17の形状に沿って成長しためっき金属が、ガラス基板10の表面10aの第1の導電パターン12と第2の導電パターン13との中間地点まで成長することにより接触する。そして、図2に示すように、第1,第2の導電パターン12,13から成長しためっき金属19,20の接触部18にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
【0032】
第1,第2の導電パターン12,13同士が接続されたら、最後に置換Auめっき浴中に浸漬し、Ni表面をAuにする。Auは0.05μm〜0.3μm程度に形成する。Au浴はシアンフリータイプを用い、pH6〜8、浴温50℃〜80℃で、1分〜30分間の浸漬を行う。このようにして、双方の第1,第2の導電パターン12,13上にNi−Auめっきバンプを形成する。
以上により、双方の第1,第2の導電パターン12,13は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0033】
このように、本実施形態では、第1,第2の導電パターン12,13の端部12a,13aに幅狭部16,17を有する形状となっているため、第1の導電パターン12から成長しためっき金属19と、第2の導電パターン13から成長しためっき金属20とが接触する際、これらめっき金属19,20の接触面積は、図3に示すような従来の導電パターン21,22から成長しためっき金属23,24の接触面積に比べて小さくなっている。したがって、めっき金属19,20の接触部18における界面及び微小スペースの発生を抑えることができ、めっき金属19,20の剥離を防止することが可能となる。すなわち、各導電パターン12,13同士の導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得た配線基板1を得ることが可能となる。
【0034】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る配線基板1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る配線基板30において、第1実施形態と導電パターン31の形状で異なっている。
【0035】
図4は、配線基板30の構成を示す平面図(図4(a))及びそのA−A’断面図(図4(b))、図5は、導電パターン接続後の配線基板30を示す平面図(図5(a))及びそのB−B’断面図(図5(b))である。本実施形態の配線基板30は、ガラス基板30aの表面30bに導電パターン31が形成されたものである。
上記導電パターン31は、図4に示すように、対向して配置された、第1の導電パターン(導電パターン)32と、第2の導電パターン(導電パターン)33とを備えている。これら導電パターン32,33は、接続する側の端部32a,33aにパターン本体34,35の幅Mより狭い幅の幅狭部36,37を複数(本実施形態では3個)有する形状となっている。
上記複数の幅狭部36,37は、第1実施形態と同様に、対向する第2,第1の導電パターン33,32の方向に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0036】
まず、第1実施形態と同様にして、フォトリソグラフィを用いて導電パターン31を形成した後、各導電パターン32,33の電気的接続を行う。そして、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、第1の導電パターン32と、第2の導電パターン33の双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン32,33の複数の幅狭部36,37の形状に沿って成長しためっき金属が、ガラス基板30aの表面30bの第1の導電パターン32に設けられた複数の幅狭部36と第2の導電パターン33に設けられた複数の幅狭部37との中間地点まで成長することにより複数箇所において接触する。そして、図5に示すように、第1,第2の導電パターン32,33から成長しためっき金属38,39の接触部40にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
このようにして、双方の第1,第2の導電パターン32,33上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の第1,第2の導電パターン32,33は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0037】
このように、本実施形態では、第1,第2の導電パターン32,33の端部32a,33aに幅狭部36,37を複数有する形状となっているため、複数箇所においてめっき金属の接触面積を小さくすることができる。すなわち、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、第1,第2の導電パターン32,33のそれぞれから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0038】
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。
本実施形態に係る配線基板40において、第1実施形態と導電パターン41の形状で異なっている。
【0039】
図6は、配線基板40の構成を示す平面図(図6(a))及びそのA−A’断面図(図6(b))、図7は、導電パターン接続後の配線基板40を示す平面図(図7(a))及びそのB−B’断面図(図7(b))である。本実施形態の配線基板40は、ガラス基板40aの表面40bに導電パターン41が形成されたものである。
上記導電パターン41は、図6に示すように、対向して配置された一対の第1の導電パターン42(一方の導電パターン)と及び第2の導電パターン(他方の導電パターン)43とを備えている。これら導電パターン42,43は、接続する側の端部42a,43aにパターン本体44,45の幅Nより狭い幅の幅狭部46,47を複数有する形状となっている。
上記複数の幅狭部46,47は、第1実施形態と同様に、対向する第2,第1の導電パターン43,42の方向に向かって漸次幅が狭くなっている。
また、導電パターン41は、第1の導電パターン42の幅狭部46と、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aとを対向配置する形状に形成されている。
【0040】
まず、第1実施形態と同様にして、フォトリソグラフィを用いて導電パターン41を形成した後、各導電パターン42,43の電気的接続を行う。そして、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、第1の導電パターン42と、第2の導電パターン43の双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン42,43の複数の幅狭部46,47の形状に沿って成長しためっき金属48,49が、ガラス基板40aの表面40bの第1の導電パターン42に設けられた複数の幅狭部46と第1の導電パターン43に設けられた複数の幅狭部47間の凹部47aとの中間地点まで成長することにより接触する。そして、さらにめっき金属48,49が成長すると、図7に示すように、第1の導電パターン42と第2の導電パターン43とのすべてにめっき金属48,49が供給される。
このようにして、双方の第1,第2の導電パターン42,43上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の第1,第2の導電パターン42,43は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0041】
このように、本実施形態では、第1の導電パターン42の幅狭部46と、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aとを対向配置する形状に形成されているため、第1の導電パターン42の幅狭部46から成長しためっき金属48は、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aから成長しためっき金属49と接触する際、これらめっき金属の接触面積を小さくすることができる。そして、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
なお、本実施形態において、第1,第2の導電パターン42,43に幅狭部46,47を複数設けたが、図8に示すように、対向する導電パターンの一方の電極パターン51に幅狭部52を一つ設け、他方の電極パターン53に、幅狭部52に対応した凹部54を設けた形状であっても、同様な効果が得られる。
【0042】
[第4実施形態]
次に、本発明に係る第4実施形態について、図9から図11を参照して説明する。
まず、本発明の第4実施形態に係る半導体基板の製造方法を用いて製造された電気光学装置の構成について、図9を参照して説明する。図9は電気光学装置の概略構成を示す断面図であって、電気光学装置55は少なくとも基板接合体56を具備しており、該基板接合体56は半導体基板60と有機EL基板57とが貼り合わされた構成を具備している。
【0043】
図10は、半導体基板60の構成を示す平面図(図10(a))及びそのA−A’断面図(図10(b))、図11は、導電パターン接続後の半導体基板60を示す平面図である。
半導体基板60は、図9及び図10に示すように、配線基板61と、配線基板61に形成された所定形状の導電パターン(基板側導電パターン)62と、有機EL素子58等を駆動させるTFT(半導体素子)63と、TFT63に形成された所定形状の導電パターン(素子側導電パターン)64とを備えている。なお、導電パターン62は、TFT63に形成された導電パターン64に応じて形成されるものである。
【0044】
まず、半導体基板61の製造プロセスにおいては、半導体素子の形成方法として、配線基板10に対して半導体素子たるTFTを複数転写させる方法を採用している。つまり、導電パターン62を有する配線基板61に対して、TFT63を有する基板(以下「素子基板」という)を貼り合わせ、該TFT63を配線基板61側に転写させることで、半導体基板61を得ている。
【0045】
まず、図10に示した配線基板61上に導電パターン62を形成する工程について説明する。
はじめに、ガラス基板65を用意し、第1実施形態と同様に、金属導電材料を成膜した後、フォトリソグラフィを用いて、図10に示すように、図1に示した第1,第2の導電パターン12,13と同様の形状の導電パターン62を形成する。この導電パターン62は、TFT63の貼合わせ領域63aを挟んで対向する配置とされている。また、導電パターン62は、接続する側の端部62aに設けられた幅狭部66は、TFT63に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0046】
次に、素子基板の製造工程について説明する。
はじめに、ガラス基板(図示略)を用意する。ガラス基板としては、石英ガラス、ソーダガラス等からなる透光性耐熱基板が好ましい。そして、このガラス基板の表面にTFT63を形成する。TFT63の製造方法は、高温プロセスを含む公知の技術が採用されるので、説明を省略する。なお、ここではTFT63の導電パターン64がガラス基板の直上に位置するように、つまりTFT63の導電パターン64がガラス基板の表面に面するように、該TFT63を公知の高温プロセス技術にて形成するものとしている。また、導電パターン64は、図10に示すように、図1に示した第1,第2の導電パターン12,13と同様の形状の導電パターン64が形成されている。この導電パターン64は、配線基板61に形成された導電パターン62と対向する位置に設けられており、導電パターン64の接続する側の端部64aに設けられた幅狭部67は、TFT63の端部、すなわち、導電パターン62に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0047】
なお、ガラス基板のTFT13が形成された表面には、剥離層(図示略)が形成されている。剥離層は、レーザ光等の照射により当該層内や界面において剥離(「層内剥離」又は「界面剥離」ともいう)が生ずる材料からなる。即ち、一定の強度の光を照射することにより、構成物質を構成する原子又は分子における原子間又は分子間の結合力が消失し又は減少し、アブレーション(ablation)等を生じ、剥離を起こすものである。また、照射光の照射により、剥離層に含有されていた成分が気体となって放出され分離に至る場合と、剥離層が光を吸収して気体になり、その蒸気が放出されて分離に至る場合とがある。
【0048】
以上のような方法により製造した配線基板61の貼合せ領域63aに接着剤59を塗布し、素子基板(図示略)を貼り合わせる。
その後、ガラス基板65の裏面側(素子基板のTFT63が形成されていない側の面)から、レーザ光を照射する。そうすると、剥離層の原子や分子の結合が弱まり、また、剥離層内の水素が分子化し、結晶の結合から分離され、即ち、TFT63とガラス基板との結合力が完全になくなり、レーザ光が照射された部分のガラス基板とTFT63との結合(接着)を容易に取り外すことが可能となる。
以上のようなレーザ光照射により、TFT63からガラス基板を剥離することで、図10(b)に示したように、配線基板61の導電パターン62の表面と、TFT63の導電パターン64の表面とが、それぞれ同方向(上方向)を指向する形にて配置されるようになる。
【0049】
以上のように、配線基板61上にTFT63を実装した後、配線基板61に形成された導電パターン62と、TFT63に形成された導電パターン64との電気的接続を行う。この場合も、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、導電パターン62と、導電パターン64の双方から等方成長するため、双方の導電パターン62,64の幅狭部66,67の形状に沿って成長しためっき金属68,69が、TFT63の側面63bの略半分の高さの位置まで成長することより接合する。そして、図11に示すように、導電パターン62,64から成長しためっき金属68,69の接触部70にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
このようにして、双方の導電パターン62,64上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の導電パターン62,64は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0050】
このように、本実施形態では、導電パターン62,64の端部62a,64aに幅狭部66,67を有する形状とすることにより、めっき金属68,69の接触面積を小さくすることができる。このため、めっき金属68,69の接触部分には、めっき液が供給され易くなり、配線基板61側の導電パターン62とTFT63側の導電パターン64との接続する際の処理時間の短縮を図ることができる。また、配線基板61側の導電パターン62とTFT63側の導電パターン64との導通を確実に確保することができるため、高い接続信頼性を得た半導体基板60を製造することが可能となる。
【0051】
なお、本実施形態において、配線基板61側の導電パターン62及びTFT63側の導電パターン64の端部に幅狭部を1つ設けたが、第2実施形態に示したように、複数設けた形状であっても良く、さらには第3実施形態に示したように、配線基板61側の導電パターン62及びTFT63側の導電パターン64のうち一方の導電パターンの幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状であっても良い。
【0052】
次に、上記電気光学装置を用いた電子機器として、例えば、有機EL装置を備えた電子機器の例について、図12を用いて説明する。図12は、携帯電話1000の斜視図である。有機EL装置は、半導体基板上に有機EL素子を備えた構成となっており、この半導体基板に本発明の半導体基板が用いられている。
本実施形態の半導体基板は、前記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々、種々の電子機器に適用することができる。いずれの電子機器においても、本発明の半導体基板を適用することで、高性能な電子機器を製造することができる。
【0053】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態において、導電パターンは先端が尖った形状に限らず、パターン本体より幅狭が狭くなっていれば良いため、例えば図13に示すように、導電パターン75は、パターン本体76より幅の狭い突起部77が形成された形状であっても良い。また、すべての導電パターンにおいて、幅狭部を設けた形状にしたが、接続する複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部に幅狭部が形成されていれば良い。
また、導電パターン12,13,32,33,42,43,62,64を構成する材料としては、例えばAl,Cu等の金属導電材料の他、TiN等の金属窒化膜を用いても良い。
【0054】
また、第1実施形態から第3実施形態において、配線基板10の同一平面状に導電パターン12,13,32,33,42,43を形成したが、図14に示すように、段差があるガラス基板81に導電パターン82,83を設けた配線基板80であっても良い。この構成の場合も、それぞれの導電パターン81,82から成長しためっき金属の接触面積を小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図2】本発明の第1実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図3】従来の導電パターンを示す平面図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図5】本発明の第2実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図6】本発明の第3実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図7】本発明の第3実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図8】本発明の第3実施形態に係る配線基板の変形例を示す平面図。
【図9】本発明の第4実施形態に係る半導体基板及び電気光学装置の概略構成を示す断面図。
【図10】本発明の第4実施形態に係る半導体基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図11】本発明の第4実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す断面図。
【図12】本発明の電子機器の一実施形態を示す斜視図。
【図13】上記実施形態に係る導電パターンの変形例を示す平面図。
【図14】上記実施形態に係る配線基板の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
【0056】
10,61,80…配線基板、12…第1の導電パターン(導電パターン)、13…第2の導電パターン(導電パターン)、14,15,34,35,44,45…パターン本体、16,17,36,37,46,47,52,66,67…幅狭部、32…第1の導電パターン(導電パターン)、33…第2の導電パターン(導電パターン)、42…第1の導電パターン(一方の導電パターン)、43…第2の導電パターン(他方の導電パターン)、62…導電パターン(基板側導電パターン)、63…TFT(半導体素子)、64…導電パターン(素子側導電パターン)
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板及び電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと称する)装置等の電気光学装置として、薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)等の半導体素子を基板上に備えた構成を含むものが知られている。このような半導体素子を含む半導体基板の製造に際しては、高温プロセスを必要とする場合が多いため、該半導体素子を基板上に形成して電気光学装置を構成すると、基板の熱変形や周辺の回路素子の破壊、寿命低下を招いてしまい、結果として当該電気光学装置の特性低下を引き起こす惧れがあった。
【0003】
そこで、近年では、高温プロセスを含む従来の半導体製造技術を用いてTFT等の半導体素子を耐熱性の基礎基板上に形成した後に、当該基礎基板からTFTが形成されている素子形成膜(層)を剥離し、これを配線基板に貼り付けることによって電気光学装置を製造する転写技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような転写技術を用いることにより、比較的耐熱性の低いプラスチック基板等の上に半導体素子を形成することができ、当該電気光学装置の設計の幅が広がるとともに、周辺の回路素子を高温プロセスに曝すこともなく、結果的に基板の熱変形や回路素子の破壊を抑制し、好適な電気光学装置を提供することが可能となる。
【特許文献1】特開2003−031778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した転写技術において、半導体素子を配線基板に実装するには、配線基板上に形成したバンプ上に導電性粒子を印刷して配置し、さらに硬化性樹脂を介して半導体素子を転写した後に、加熱加圧により配線基板と半導体素子とを接合させている。しかしながら、オープン不良を回避すべく加熱加圧量を高めると、半導体素子が破損、損傷してしまう惧れがあった。
そこで、半導体素子の接続端子(導電パターン)が上面を向くように配線基板上に転写する方法が提案されている。この場合の実装方法として、配線基板の接続端子(導電パターン)および半導体素子の接続端子の両方から、無電解めっき法によりめっきを成長させ、両者の導通をとる方法が採用されている。また、配線基板上に配された複数の導電パターン同士を接続する方法としても無電解めっき法が採用されている。
【0005】
しかしながら、接続端子の形状は、一般的に矩形状であるため、異なる接続端子から成長させためっきの出合部(接触部)では、両めっき間に微小な隙間が形成されるので、両めっきは接合されにくくなる。しかも、接続端子の狭ピッチ化に伴って、両めっきの出合部には、横からめっき液が流入しにくくなっている。そして、出合部に隙間を保持したまま両めっきが成長すると、接続端子間の導通が得られないか、又は接続信頼性が確保できないという問題が発生する。また、異なる接続端子から成長させためっきの出合部は、面(線)接触となるため、出合部には界面が発生し、この界面においてめっきが剥離してしまうという問題が生じる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、導電パターン同士の導通を確実に得ることができる配線基板の製造方法、配線基板、半導体基板の製造方法、半導体基板さらには電気光学装置の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の配線基板の製造方法は、間隔をあけて設けられた複数の導電パターンを接続する工程を含む配線基板の製造方法であって、前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、前記複数の導電パターンを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る配線基板の製造方法では、複数の導電パターンのうち少なくとも一つの接続する側の端部に幅狭部を有する形状に形成した後、導電パターン同士を無電解めっきにより電気的に接続をとるものとしている。このとき、導電パターンの幅狭部から成長しためっき金属は、幅狭部の形状に沿って成長するので、他の導電パターンから成長しためっき金属と接触する際、これらめっき金属の接触面積は従来に比べて小さくなっている。このため、めっき金属の接触部分には、めっき液が供給され易くなり、導電パターン同士の接続する際の処理時間の短縮を図ることができる。また、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の接触面積を小さくすることができるため、めっき金属の接触部における界面及び微小スペースの発生を抑えることができ、従来のような界面におけるめっき金属の剥離を防止することが可能となる。したがって、導電パターン同士の導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0008】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることが好ましい。
本発明に係る配線基板の製造方法では、幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であるため、幅狭部から成長しためっき金属は、他の導電パターンから成長しためっき金属と接触する際、点接触に近い状態となるため、接触面積を最も小さくすることができる。したがって、導電パターン同士の導通を、さらに確実に確保することが可能となる。
【0009】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、前記少なくとも一つの導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成することが好ましい。
【0010】
本発明に係る配線基板の製造方法では、導電パターンのうち少なくとも一つの接続する側の端部に幅狭部を複数有する形状に形成した後、それぞれ導電パターンからめっき金属を成長させた際、導電パターンに幅狭部が複数形成されているため、複数箇所においてめっき金属の接触面積を小さくすることができる。すなわち、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0011】
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記導電パターンを形成することが好ましい。
【0012】
本発明に係る配線基板の製造方法では、一対の導電パターンの一方の導電パターンの幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状に形成した後、一対の導電パターンからめっき金属を成長させる。このとき、一方の導電パターンの幅狭部から成長しためっき金属は、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部から成長しためっき金属と接触する際、これらめっき金属の接触面積を小さくすることができる。そして、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0013】
また、本発明の配線基板は、上記の配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明に係る配線基板では、上記配線基板の製造方法を用いることにより、導電パターン同士を確実に導通することができるため、信頼性の高い基板を得ることが可能となる。
【0014】
本発明の半導体基板の製造方法は、配線基板上に半導体素子が実装されてなり、前記配線基板上の基板側導電パターンと前記半導体素子上の素子側導電パターンとを電気的に接続する工程を含む半導体基板の製造方法であって、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の他方の導電パターンと接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記各導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、前記配線基板上に半導体素子を実装する素子実装工程と、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンとを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、基板側導電パターンと素子側導電パターンとのうち少なくとも一方の接続する側の端部に幅狭部を有する形状に形成した後、配線基板上に半導体素子を実装する。そして、基板側導電パターンと素子側導電パターンとをめっき金属により電気的に接続をとるものとしている。このとき、上述した配線基板の製造方法と同様に、それぞれの導電パターンから成長しためっき金属の接触面積を小さくすることができるため、めっき金属の剥離を防止することが可能となる。したがって、基板側導電パターンと素子側導電パターンとの導通を確実に確保することができるため、高い接続信頼性を得た半導体基板を製造することが可能となる。
【0016】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることが好ましい。
本発明に係る半導体基板の製造方法では、上述した配線基板の製造方法と同様に、それぞれから成長しためっき金属同士が点接触に近い状態となるため、導電パターン同士の導通を、さらに確実に確保することが可能となる。
【0017】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記各導電パターンを形成することが好ましい。
【0018】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、基板側導電パターンと素子側導電パターンのうち少なくとも一方の接続する側の端部に幅狭部を複数有する形状に形成した後、基板側導電パターンと素子側導電パターンとからめっき金属を成長させた際、上述した配線基板の製造方法と同様に、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、基板側導電パターンと素子側導電パターンとから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0019】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンを形成することが好ましい。
【0020】
本発明に係る半導体基板の製造方法では、一対の基板側導電パターン及び素子側導電パターンの一方の導電パターン幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置するように形成した後、一対の基板側導電パターン及び素子側導電パターンとからめっき金属を成長させる。このとき、上述した配線基板の製造方法と同様に、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
【0021】
また、本発明の半導体基板は、上記の半導体基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明に係る半導体基板では、上記半導体基板の製造方法を用いることにより、基板側導電パターン及び素子側導電パターンとを確実に導通することができる。その結果、信頼性の高い半導体基板を製造することができる。
【0022】
また、本発明の電気光学装置は、発光素子を駆動するためのスイッチング素子が配線基板に実装されてなる電気光学装置の製造方法であって、前記スイッチング素子として半導体素子を用い、該半導体素子を前記配線基板に実装する工程として、上記の半導体基板の製造方法を用いることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る電気光学装置の製造方法では、素子特性が良好で非常に信頼性の高い電気光学装置を得ることができる。
なお、本願発明において、電気光学装置とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称している。具体的には、電気光学物質として液晶を用いる液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)を用いる有機EL装置、無機ELを用いる無機EL装置、電気光学物質としてプラズマ用ガスを用いるプラズマディスプレイ装置等がある。さらには、電気泳動ディスプレイ装置(EPD:Electrophoretic Display)、フィールドエミッションディスプレイ装置(FED:電界放出表示装置:Field Emission Display)等がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0025】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る配線基板の製造方法を用いて製造された配線基板1の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、配線基板1の構成を示す平面図(図1(a))及びそのA−A’断面図(図1(b))、図2は、導電パターン接続後の配線基板1を示す平面図(図2(a))及びそのB−B’断面図(図2(b))である。本実施形態の配線基板1は、ガラス基板10の表面10aに導電パターン11が形成されたものである。
【0026】
(1−1.導電パターンの形成工程)
まず、図1に示した配線基板1上に導電パターン11を形成する工程について説明する。
はじめに、ガラス基板10を用意する。ガラス基板10としては、石英ガラス、ソーダガラス等からなる透光性耐熱基板が好ましい。そして、スパッタリング法または真空蒸着法を用いて、このガラス基板10の表面10aに、Al,Cu等の金属導電材料を成膜する。このように、金属導電材料が成膜されたガラス基板をフォトリソグラフィを用いて加工を行う。まず、金属導電材料の膜上に、紫外線反応型レジスト等のフォトレジスト(ネガ型、ポジ型のいずれでも良い)を塗布してレジスト層(図示略)を形成する。そして、このレジスト層上に、所定の形状のフォトマスクを設置した状態で、紫外光等の光源を用いてフォトレジスト層を露光する。なお、本実施形態ではネガ型フォトレジストを用いている。
【0027】
そして、露光工程が終了した後、現像処理を行う。ここで、ネガ型のフォトレジストは溶剤に溶ける性質を持っているため、光化学反応によって光が照射されたレジスト層は、溶剤に不溶となり、残ることになる。
さらに、マスクパターンが形成された金属導電材の膜に、エッチングを施して、ガラス基板10上に所望の形状の導電パターン11を形成する。
【0028】
この導電パターン11は、図1に示すように、対向して配置された、第1の導電パターン(導電パターン)12と、第2の導電パターン(導電パターン)13とを備えている。これら導電パターン12,13は、接続する側の端部12a,13aにパターン本体14,15の幅Lより狭い幅の幅狭部16,17を有する形状となっている。なお、ここでの幅とは、第1の導電パターン12と第2の導電パターン13とを接続する方向(図1に示すX方向)に垂直な方向(図1に示すY方向)の長さを示している。
上記幅狭部16,17は、対向する導電パターンの方向(第1の導電パターン12は第2の導電パターン13の方向,第2の導電パターン13は第2の導電パターン12の方向)に向かって漸次幅が狭くなるとともに、先端が尖った形状となっている。
【0029】
(1−2.導電パターン接続工程)
以上の導電パターン11を形成した後、各導電パターン12,13の電気的接続を行う。ここでは、無電解めっき処理法を用いて接続するものとしている。まず、各導電パターン12,13の表面の濡れ性向上、及び残さを除去するために処理液に浸漬する。本実施形態では、フッ酸が0.01%〜0.1%、及び硫酸が0.01%〜0.1%含有した水溶液中に1分〜5分間含浸する。あるいは0.1%〜10%の水酸化ナトリウム等のアルカリベースの水溶液に1分〜10分浸漬してもよい。
【0030】
次に、水酸化ナトリウムベースでpHが9〜13のアルカリ性水溶液を20℃〜60℃に加温した中に1秒〜5分間浸漬し、表面の酸化膜を除去する。あるいは5%〜30%硝酸をベースとしたpH1〜3の酸性水溶液を20℃〜60℃に加温した中に1秒〜5分間浸漬してもよい。
さらに、ZnOを含有したpH11〜13のジンケート液中に1秒〜2分間浸漬し、端子表面をZnに置換する。その後、5%〜30%の硝酸水溶液に1秒〜60秒浸漬し、Znを剥離する。そして、再度ジンケート浴中に1秒〜2分浸漬し、緻密なZn粒子をAl表面に析出させる。その後、無電解Niめっき浴に浸漬し、Niめっきを形成する。
めっき高さは2μm〜10μm程度析出させる。めっき浴は次亜リン酸を還元剤とした浴であり、pH4〜5、浴温80℃〜95℃である。
【0031】
このような工程においては、次亜リン酸浴を行うので、リン(P)が共析する。めっき金属は、第1の導電パターン12と、第2の導電パターン13との双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン12,13の幅狭部16,17の形状に沿って成長しためっき金属が、ガラス基板10の表面10aの第1の導電パターン12と第2の導電パターン13との中間地点まで成長することにより接触する。そして、図2に示すように、第1,第2の導電パターン12,13から成長しためっき金属19,20の接触部18にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
【0032】
第1,第2の導電パターン12,13同士が接続されたら、最後に置換Auめっき浴中に浸漬し、Ni表面をAuにする。Auは0.05μm〜0.3μm程度に形成する。Au浴はシアンフリータイプを用い、pH6〜8、浴温50℃〜80℃で、1分〜30分間の浸漬を行う。このようにして、双方の第1,第2の導電パターン12,13上にNi−Auめっきバンプを形成する。
以上により、双方の第1,第2の導電パターン12,13は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0033】
このように、本実施形態では、第1,第2の導電パターン12,13の端部12a,13aに幅狭部16,17を有する形状となっているため、第1の導電パターン12から成長しためっき金属19と、第2の導電パターン13から成長しためっき金属20とが接触する際、これらめっき金属19,20の接触面積は、図3に示すような従来の導電パターン21,22から成長しためっき金属23,24の接触面積に比べて小さくなっている。したがって、めっき金属19,20の接触部18における界面及び微小スペースの発生を抑えることができ、めっき金属19,20の剥離を防止することが可能となる。すなわち、各導電パターン12,13同士の導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得た配線基板1を得ることが可能となる。
【0034】
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る配線基板1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る配線基板30において、第1実施形態と導電パターン31の形状で異なっている。
【0035】
図4は、配線基板30の構成を示す平面図(図4(a))及びそのA−A’断面図(図4(b))、図5は、導電パターン接続後の配線基板30を示す平面図(図5(a))及びそのB−B’断面図(図5(b))である。本実施形態の配線基板30は、ガラス基板30aの表面30bに導電パターン31が形成されたものである。
上記導電パターン31は、図4に示すように、対向して配置された、第1の導電パターン(導電パターン)32と、第2の導電パターン(導電パターン)33とを備えている。これら導電パターン32,33は、接続する側の端部32a,33aにパターン本体34,35の幅Mより狭い幅の幅狭部36,37を複数(本実施形態では3個)有する形状となっている。
上記複数の幅狭部36,37は、第1実施形態と同様に、対向する第2,第1の導電パターン33,32の方向に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0036】
まず、第1実施形態と同様にして、フォトリソグラフィを用いて導電パターン31を形成した後、各導電パターン32,33の電気的接続を行う。そして、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、第1の導電パターン32と、第2の導電パターン33の双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン32,33の複数の幅狭部36,37の形状に沿って成長しためっき金属が、ガラス基板30aの表面30bの第1の導電パターン32に設けられた複数の幅狭部36と第2の導電パターン33に設けられた複数の幅狭部37との中間地点まで成長することにより複数箇所において接触する。そして、図5に示すように、第1,第2の導電パターン32,33から成長しためっき金属38,39の接触部40にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
このようにして、双方の第1,第2の導電パターン32,33上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の第1,第2の導電パターン32,33は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0037】
このように、本実施形態では、第1,第2の導電パターン32,33の端部32a,33aに幅狭部36,37を複数有する形状となっているため、複数箇所においてめっき金属の接触面積を小さくすることができる。すなわち、複数箇所においてめっき液が供給され易くなっているため、第1,第2の導電パターン32,33のそれぞれから成長しためっき金属の導通を確実に得ることができる。
【0038】
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。
本実施形態に係る配線基板40において、第1実施形態と導電パターン41の形状で異なっている。
【0039】
図6は、配線基板40の構成を示す平面図(図6(a))及びそのA−A’断面図(図6(b))、図7は、導電パターン接続後の配線基板40を示す平面図(図7(a))及びそのB−B’断面図(図7(b))である。本実施形態の配線基板40は、ガラス基板40aの表面40bに導電パターン41が形成されたものである。
上記導電パターン41は、図6に示すように、対向して配置された一対の第1の導電パターン42(一方の導電パターン)と及び第2の導電パターン(他方の導電パターン)43とを備えている。これら導電パターン42,43は、接続する側の端部42a,43aにパターン本体44,45の幅Nより狭い幅の幅狭部46,47を複数有する形状となっている。
上記複数の幅狭部46,47は、第1実施形態と同様に、対向する第2,第1の導電パターン43,42の方向に向かって漸次幅が狭くなっている。
また、導電パターン41は、第1の導電パターン42の幅狭部46と、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aとを対向配置する形状に形成されている。
【0040】
まず、第1実施形態と同様にして、フォトリソグラフィを用いて導電パターン41を形成した後、各導電パターン42,43の電気的接続を行う。そして、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、第1の導電パターン42と、第2の導電パターン43の双方から等方成長するため、双方の第1,第2の導電パターン42,43の複数の幅狭部46,47の形状に沿って成長しためっき金属48,49が、ガラス基板40aの表面40bの第1の導電パターン42に設けられた複数の幅狭部46と第1の導電パターン43に設けられた複数の幅狭部47間の凹部47aとの中間地点まで成長することにより接触する。そして、さらにめっき金属48,49が成長すると、図7に示すように、第1の導電パターン42と第2の導電パターン43とのすべてにめっき金属48,49が供給される。
このようにして、双方の第1,第2の導電パターン42,43上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の第1,第2の導電パターン42,43は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0041】
このように、本実施形態では、第1の導電パターン42の幅狭部46と、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aとを対向配置する形状に形成されているため、第1の導電パターン42の幅狭部46から成長しためっき金属48は、第2の導電パターン43の幅狭部47間の凹部47aから成長しためっき金属49と接触する際、これらめっき金属の接触面積を小さくすることができる。そして、めっき金属の成長が進むにつれて、接触面積は次第に大きくなるため、導通を確実に確保し、高い接続信頼性を得ることが可能となる。
なお、本実施形態において、第1,第2の導電パターン42,43に幅狭部46,47を複数設けたが、図8に示すように、対向する導電パターンの一方の電極パターン51に幅狭部52を一つ設け、他方の電極パターン53に、幅狭部52に対応した凹部54を設けた形状であっても、同様な効果が得られる。
【0042】
[第4実施形態]
次に、本発明に係る第4実施形態について、図9から図11を参照して説明する。
まず、本発明の第4実施形態に係る半導体基板の製造方法を用いて製造された電気光学装置の構成について、図9を参照して説明する。図9は電気光学装置の概略構成を示す断面図であって、電気光学装置55は少なくとも基板接合体56を具備しており、該基板接合体56は半導体基板60と有機EL基板57とが貼り合わされた構成を具備している。
【0043】
図10は、半導体基板60の構成を示す平面図(図10(a))及びそのA−A’断面図(図10(b))、図11は、導電パターン接続後の半導体基板60を示す平面図である。
半導体基板60は、図9及び図10に示すように、配線基板61と、配線基板61に形成された所定形状の導電パターン(基板側導電パターン)62と、有機EL素子58等を駆動させるTFT(半導体素子)63と、TFT63に形成された所定形状の導電パターン(素子側導電パターン)64とを備えている。なお、導電パターン62は、TFT63に形成された導電パターン64に応じて形成されるものである。
【0044】
まず、半導体基板61の製造プロセスにおいては、半導体素子の形成方法として、配線基板10に対して半導体素子たるTFTを複数転写させる方法を採用している。つまり、導電パターン62を有する配線基板61に対して、TFT63を有する基板(以下「素子基板」という)を貼り合わせ、該TFT63を配線基板61側に転写させることで、半導体基板61を得ている。
【0045】
まず、図10に示した配線基板61上に導電パターン62を形成する工程について説明する。
はじめに、ガラス基板65を用意し、第1実施形態と同様に、金属導電材料を成膜した後、フォトリソグラフィを用いて、図10に示すように、図1に示した第1,第2の導電パターン12,13と同様の形状の導電パターン62を形成する。この導電パターン62は、TFT63の貼合わせ領域63aを挟んで対向する配置とされている。また、導電パターン62は、接続する側の端部62aに設けられた幅狭部66は、TFT63に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0046】
次に、素子基板の製造工程について説明する。
はじめに、ガラス基板(図示略)を用意する。ガラス基板としては、石英ガラス、ソーダガラス等からなる透光性耐熱基板が好ましい。そして、このガラス基板の表面にTFT63を形成する。TFT63の製造方法は、高温プロセスを含む公知の技術が採用されるので、説明を省略する。なお、ここではTFT63の導電パターン64がガラス基板の直上に位置するように、つまりTFT63の導電パターン64がガラス基板の表面に面するように、該TFT63を公知の高温プロセス技術にて形成するものとしている。また、導電パターン64は、図10に示すように、図1に示した第1,第2の導電パターン12,13と同様の形状の導電パターン64が形成されている。この導電パターン64は、配線基板61に形成された導電パターン62と対向する位置に設けられており、導電パターン64の接続する側の端部64aに設けられた幅狭部67は、TFT63の端部、すなわち、導電パターン62に向かって漸次幅が狭くなっている。
【0047】
なお、ガラス基板のTFT13が形成された表面には、剥離層(図示略)が形成されている。剥離層は、レーザ光等の照射により当該層内や界面において剥離(「層内剥離」又は「界面剥離」ともいう)が生ずる材料からなる。即ち、一定の強度の光を照射することにより、構成物質を構成する原子又は分子における原子間又は分子間の結合力が消失し又は減少し、アブレーション(ablation)等を生じ、剥離を起こすものである。また、照射光の照射により、剥離層に含有されていた成分が気体となって放出され分離に至る場合と、剥離層が光を吸収して気体になり、その蒸気が放出されて分離に至る場合とがある。
【0048】
以上のような方法により製造した配線基板61の貼合せ領域63aに接着剤59を塗布し、素子基板(図示略)を貼り合わせる。
その後、ガラス基板65の裏面側(素子基板のTFT63が形成されていない側の面)から、レーザ光を照射する。そうすると、剥離層の原子や分子の結合が弱まり、また、剥離層内の水素が分子化し、結晶の結合から分離され、即ち、TFT63とガラス基板との結合力が完全になくなり、レーザ光が照射された部分のガラス基板とTFT63との結合(接着)を容易に取り外すことが可能となる。
以上のようなレーザ光照射により、TFT63からガラス基板を剥離することで、図10(b)に示したように、配線基板61の導電パターン62の表面と、TFT63の導電パターン64の表面とが、それぞれ同方向(上方向)を指向する形にて配置されるようになる。
【0049】
以上のように、配線基板61上にTFT63を実装した後、配線基板61に形成された導電パターン62と、TFT63に形成された導電パターン64との電気的接続を行う。この場合も、第1実施形態と同様にして、無電解めっきNiめっき浴に浸漬すると、めっき金属は、導電パターン62と、導電パターン64の双方から等方成長するため、双方の導電パターン62,64の幅狭部66,67の形状に沿って成長しためっき金属68,69が、TFT63の側面63bの略半分の高さの位置まで成長することより接合する。そして、図11に示すように、導電パターン62,64から成長しためっき金属68,69の接触部70にさらにめっき液が供給され、接触面積が増えて行く。
このようにして、双方の導電パターン62,64上にNi−Auめっきバンプを形成し、双方の導電パターン62,64は、無電解めっきによって成長したバンプによって互いに電気的に接続される。
【0050】
このように、本実施形態では、導電パターン62,64の端部62a,64aに幅狭部66,67を有する形状とすることにより、めっき金属68,69の接触面積を小さくすることができる。このため、めっき金属68,69の接触部分には、めっき液が供給され易くなり、配線基板61側の導電パターン62とTFT63側の導電パターン64との接続する際の処理時間の短縮を図ることができる。また、配線基板61側の導電パターン62とTFT63側の導電パターン64との導通を確実に確保することができるため、高い接続信頼性を得た半導体基板60を製造することが可能となる。
【0051】
なお、本実施形態において、配線基板61側の導電パターン62及びTFT63側の導電パターン64の端部に幅狭部を1つ設けたが、第2実施形態に示したように、複数設けた形状であっても良く、さらには第3実施形態に示したように、配線基板61側の導電パターン62及びTFT63側の導電パターン64のうち一方の導電パターンの幅狭部と、他方の導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状であっても良い。
【0052】
次に、上記電気光学装置を用いた電子機器として、例えば、有機EL装置を備えた電子機器の例について、図12を用いて説明する。図12は、携帯電話1000の斜視図である。有機EL装置は、半導体基板上に有機EL素子を備えた構成となっており、この半導体基板に本発明の半導体基板が用いられている。
本実施形態の半導体基板は、前記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々、種々の電子機器に適用することができる。いずれの電子機器においても、本発明の半導体基板を適用することで、高性能な電子機器を製造することができる。
【0053】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態において、導電パターンは先端が尖った形状に限らず、パターン本体より幅狭が狭くなっていれば良いため、例えば図13に示すように、導電パターン75は、パターン本体76より幅の狭い突起部77が形成された形状であっても良い。また、すべての導電パターンにおいて、幅狭部を設けた形状にしたが、接続する複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部に幅狭部が形成されていれば良い。
また、導電パターン12,13,32,33,42,43,62,64を構成する材料としては、例えばAl,Cu等の金属導電材料の他、TiN等の金属窒化膜を用いても良い。
【0054】
また、第1実施形態から第3実施形態において、配線基板10の同一平面状に導電パターン12,13,32,33,42,43を形成したが、図14に示すように、段差があるガラス基板81に導電パターン82,83を設けた配線基板80であっても良い。この構成の場合も、それぞれの導電パターン81,82から成長しためっき金属の接触面積を小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図2】本発明の第1実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図3】従来の導電パターンを示す平面図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図5】本発明の第2実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図6】本発明の第3実施形態に係る配線基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図7】本発明の第3実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図8】本発明の第3実施形態に係る配線基板の変形例を示す平面図。
【図9】本発明の第4実施形態に係る半導体基板及び電気光学装置の概略構成を示す断面図。
【図10】本発明の第4実施形態に係る半導体基板を示す平面図(a)及び断面図(b)。
【図11】本発明の第4実施形態に係る配線基板の導電パターン接続後を示す断面図。
【図12】本発明の電子機器の一実施形態を示す斜視図。
【図13】上記実施形態に係る導電パターンの変形例を示す平面図。
【図14】上記実施形態に係る配線基板の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
【0056】
10,61,80…配線基板、12…第1の導電パターン(導電パターン)、13…第2の導電パターン(導電パターン)、14,15,34,35,44,45…パターン本体、16,17,36,37,46,47,52,66,67…幅狭部、32…第1の導電パターン(導電パターン)、33…第2の導電パターン(導電パターン)、42…第1の導電パターン(一方の導電パターン)、43…第2の導電パターン(他方の導電パターン)、62…導電パターン(基板側導電パターン)、63…TFT(半導体素子)、64…導電パターン(素子側導電パターン)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔をあけて設けられた複数の導電パターンを接続する工程を含む配線基板の製造方法であって、
前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
前記複数の導電パターンを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記導電パターン形成工程において、前記少なくとも一つの導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記導電パターンを形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする配線基板。
【請求項6】
配線基板上に半導体素子が実装されてなり、前記配線基板上の基板側導電パターンと前記半導体素子上の素子側導電パターンとを電気的に接続する工程を含む半導体基板の製造方法であって、
前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の他方の導電パターンと接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記各導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
前記配線基板上に半導体素子を実装する素子実装工程と、
前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンとを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
【請求項7】
前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることを特徴とする請求項6に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項8】
前記導電パターン形成工程において、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記各導電パターンを形成することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項9】
前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンを形成することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法により製造されたことを特徴とする半導体基板。
【請求項11】
発光素子を駆動するためのスイッチング素子が配線基板に実装されてなる電気光学装置の製造方法であって、前記スイッチング素子として半導体素子を用い、該半導体素子を前記配線基板に実装する工程として、請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法を用いることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項1】
間隔をあけて設けられた複数の導電パターンを接続する工程を含む配線基板の製造方法であって、
前記複数の導電パターンのうちの少なくとも一つの導電パターンの接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
前記複数の導電パターンを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記導電パターン形成工程において、前記少なくとも一つの導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記複数の導電パターンを形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記導電パターンを形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法により製造されたことを特徴とする配線基板。
【請求項6】
配線基板上に半導体素子が実装されてなり、前記配線基板上の基板側導電パターンと前記半導体素子上の素子側導電パターンとを電気的に接続する工程を含む半導体基板の製造方法であって、
前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の他方の導電パターンと接続する側の端部にパターン本体よりも幅狭の幅狭部を有する形状となるように、前記各導電パターンを形成する導電パターン形成工程と、
前記配線基板上に半導体素子を実装する素子実装工程と、
前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンとを無電解めっきにより電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
【請求項7】
前記幅狭部が、先端に向かって細くなるとともに、尖った形状であることを特徴とする請求項6に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項8】
前記導電パターン形成工程において、前記基板側導電パターンと前記素子側導電パターンの少なくとも一方の導電パターンと接続する側の端部に前記幅狭部を複数有する形状となるように、前記各導電パターンを形成することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項9】
前記導電パターン形成工程において、対向する一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンの互いに接続する側の端部に前記幅狭部がそれぞれ設けられ、一方の前記導電パターンの幅狭部と、他方の前記導電パターンの幅狭部間の凹部とを対向配置する形状となるように、一対の前記基板側導電パターン及び前記素子側導電パターンを形成することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法により製造されたことを特徴とする半導体基板。
【請求項11】
発光素子を駆動するためのスイッチング素子が配線基板に実装されてなる電気光学装置の製造方法であって、前記スイッチング素子として半導体素子を用い、該半導体素子を前記配線基板に実装する工程として、請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法を用いることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−171099(P2006−171099A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−360026(P2004−360026)
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月13日(2004.12.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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