説明

配線基板及びこれを用いたプローブカード

【課題】容易に製造することができながらも、絶縁性基板と配線導体とを接合する金属層の、薬液に触れることによる腐食の可能性を低減する配線基板を提供する。
【解決手段】金属接合層5及び配線導体7よりも耐腐食性の高い真空成膜層である真空成膜層9により、金属接合層5及び配線導体7が被覆されている。このように、メッキ液などの薬液に対しては、真空成膜層9のみが触れるため、真空成膜層9と、金属接合層5及び配線導体7との間の電位差に起因する金属接合層5及び配線導体7のガルバニック腐食の発生が抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路などに用いられる配線基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
絶縁性基板上に配線導体を配設した配線基板を作製する場合、配線導体の表面にメッキを形成する工程などにおいて、絶縁性基板と配線導体とを接合する金属薄膜がメッキ液などの薬液に触れることにより腐食する可能性がある。そこで、特許文献1に開示されているように、樹脂からなる保護絶縁層をベース絶縁層上であって金属薄膜の側面を封止するように配設した配線回路基板が提案されている。
【特許文献1】特開2006−66451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に開示されているように、樹脂からなる保護絶縁層をベース絶縁層上であって金属薄膜の側面を封止するように配設することにより、メッキ液などの薬液による金属薄膜の側面の腐食をある程度防ぐことができる。
【0004】
しかしながら、特許文献1においては、保護絶縁層となるワニスをベース絶縁層の全面に配設する工程及び保護絶縁層の形状にワニスをパターニングする工程により、保護絶縁層を形成している。このように、複数の工程により保護絶縁層を形成しなければならないため、製造コストが増大していた。また、金属薄膜の側面を封止するようにワニスの厚みを調整しなければならず、作業が煩雑であると同時に、金属薄膜が薬液に触れて腐食する可能性があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、容易に製造することができながらも、絶縁性基板と配線導体とを接合する金属層の、薬液に触れることによる腐食の可能性を低減する配線基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の配線基板は、主面を有する絶縁性基板と、該絶縁性基板の主面上に配設され前記絶縁性基板と接合する金属接合層と、該金属接合層上に配設された配線導体と、前記金属接合層及び前記配線導体を被覆する真空成膜層と、該真空成膜層上に配設されたメッキ層とを備えている。そして、前記配線導体は、前記金属接合層を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さく、前記金属接合層及び前記真空成膜層を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分としている。また、前記真空成膜層は、前記金属接合層及び前記配線導体を構成する主成分よりも前記メッキ層の形成に用いられるメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を主成分としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の配線基板によれば、真空成膜層が、金属接合層及び配線導体を構成する主成分よりもメッキ層の形成に用いられるメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を主成分であることにより、メッキ液などの薬液に対しては、真空成膜層のみが触れるため、真空成膜層と、金属接合層及び配線導体との間の電位差に起因する金属接合層及び配線導体のガルバニック腐食の発生が抑制される。また、上記のような保護絶縁層の形成が不要であるので、配線基板を容易に作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の配線基板について図面を用いて詳細に説明する。
【0009】
図1〜3に示すように、本発明の第1の実施形態にかかる配線基板1は、主面3aを有する絶縁性基板3と、絶縁性基板3の主面3a上に配設され、絶縁性基板3と接合する金属接合層5と、金属接合層5上に配設された配線導体7と、金属接合層5及び配線導体7を被覆する真空成膜層9と、真空成膜層9上に配設されたメッキ層11とを備えている。
【0010】
また、配線導体7は、金属接合層5を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さく、金属接合層5及び真空成膜層9を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分としている。さらに、真空成膜層9は、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもメッキ層11の形成に用いられるメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を主成分としている。
【0011】
このように、本実施形態の配線基板1は、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもメッキ層11を形成するためのメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を主成分とする真空成膜層9により、金属接合層5及び配線導体7が被覆されている。そのため、金属接合層5及び配線導体7のガルバニック腐食の発生を抑制することができる。
【0012】
また、真空成膜層9を構成する成分がメッキ液に対する耐腐食性の高いことから、メッキ液のみならず、配線基板1の表面を洗浄する強アルカリ性の薬液に対する金属接合層5及び配線導体7のガルバニック腐食の発生をも抑制することができる。
【0013】
本実施形態における絶縁性基板3は、金属接合層5、配線導体7及び真空成膜層9並びにメッキ層11が配設される主面3aを有している。また、本実施形態の絶縁性基板3中には、金属接合層5と電気的に接続されたビア導体13(第1のビア導体13)及び配線部材(非図示)が埋設されている。このビア導体13及び配線部材を介して金属接合層5に通電することができる。絶縁性基板3としては、電気的に絶縁性の良好な部材を用いればよく、具体的には、Alのようなセラミック部材又は樹脂を用いることができる。また、ビア導体13及び配線部材としては、例えば、Ag,Cu,Mo及びWを用いることができる。
【0014】
本実施形態にかかる配線基板1は、主面3a上に配設された金属接合層5を備えている。本実施形態において、金属接合層5は、絶縁性基板3と配線導体7とを接合する金属接合層として作用している。そのため、金属接合層5としては、絶縁性基板3との接合性のよいものを用いることが好ましく、具体的には、Ti,Cr,TiN,Wを用いることができる。金属接合層5の厚みは0.1〜0.5μmであることが好ましい。金属接合層5は、例えば、別途形成されたものを絶縁性基板3の主面3a上に配設してもよく、スパッタリングにより絶縁性基板3の主面3a上に配設してもよい。
【0015】
本実施形態にかかる配線基板1は、金属接合層5上に配設された配線導体7を備えている。本実施形態における配線導体7は、金属接合層5及び真空成膜層9を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分とする配線導体として作用する。配線導体7としては、電気伝導性が良いものを用いることが好ましい。また、回路パターンとして用いられることから、金属接合層5よりもイオン化傾向が小さく、腐食しにくい部材を用いることが好ましい。具体的には、配線導体7としては、Cu,TiとCuの合金部材を用いることができる。配線導体7の厚みは、金属接合層5の厚みよりも大きいことが好ましく、具体的には1〜10μmであることが好ましい。配線導体7は、金属接合層5と同様に、別途形成されたものを絶縁性基板3の主面3a上に配設してもよく、スパッタリングにより絶縁性基板3の主面3a上に配設してもよい。
【0016】
また、図4に示すように、配線導体7の長手方向に垂直な断面において、配線導体7の幅D2が金属接合層5の幅D1よりも小さいことが好ましい。これにより、真空成膜層9及びメッキ層11と絶縁性基板3との間に隙間が生じたとしても、配線導体7がエッチング液などの薬液や外気に触れる可能性を小さくすることができるので、配線導体7の通電性が低下することを抑制できる。配線導体7の安定した通電性が求められている場合には、本実施形態の形状が有効となる。
【0017】
本実施形態にかかる配線基板1は、金属接合層5及び配線導体7を被覆する真空成膜層9を備えている。真空成膜層9にメッキを被覆する工程などにより、金属接合層5及び配線導体7が腐食してしまう場合がある。そこで、本実施形態における真空成膜層9は、金属接合層5及び配線導体7が腐食により劣化することを抑制する被覆部材として作用している。そのため、真空成膜層9としては、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を用いることが好ましい。具体的には、真空成膜層9として、Cu,Ni及びTiNを用いることができる。真空成膜層9は、スパッタリングや真空蒸着法により絶縁性基板3の主面3a上に配設することができる。
【0018】
また、図4に示すように、配線導体7の長手方向に垂直な断面において、絶縁性基板3と真空成膜層9との接合幅L1が、真空成膜層9の厚みL2よりも大きいことが好ましい。これにより、真空成膜層9の厚みが大きくなることを抑制しつつも、真空成膜層9と絶縁性基板3の接合性を高めることができるからである。
【0019】
また、本実施形態の配線基板1は、真空成膜層9上に配設されたメッキ層11を備えている。本実施形態において、メッキ層11は、長期間の使用により金属接合層5、配線導体7及び真空成膜層9が劣化することを抑制する被覆部材として作用している。具体的には、メッキ層11としては、Ni及びAuを用いることができる。
【0020】
また、配線導体7としてCuを用いると同時に、メッキ層11としてNiメッキを用いている場合には、NiメッキはCuからなる配線導体7よりも熱膨張率が小さく、また同時に弾性率が大きい。そのため、銅の熱膨張による応力をメッキ層11において緩和させることができる。
【0021】
また、図4に示すように、メッキ層11は、真空成膜層9を被覆する第1のメッキ層11aと第1のメッキ層11aを被覆する第2のメッキ層11bとを備えていることが好ましい。このように、第1のメッキ層11a及び第2のメッキ層11bという複数のメッキ層11を備えていることにより、第2のメッキ層11bが剥離してしまった場合であっても、第1のメッキ層11aが真空成膜層9を被覆しているので、金属接合層5、配線導体7及び真空成膜層9が腐食する可能性を低減できる。この場合、例えば、第1のメッキ層11aとしてNiメッキを用いると同時に第2のメッキ層11bとして、Auメッキを用いることができる。
【0022】
また、メッキ層11は、配線導体7よりも熱膨張率が小さいことが好ましい。配線導体7への通電により、配線導体7が発熱した場合であっても、メッキ層11の熱膨張率が配線導体7よりも熱膨張率が小さいため、メッキ層11と真空成膜層9との間、真空成膜層9と配線導体7との間及び配線導体7と金属接合層5との間で剥離が生じる可能性を低減することができるからである。なお、本実施形態において、メッキ層11の熱膨張率が配線導体7の熱膨張率よりも小さいとは、メッキ層11を構成する主成分が、配線導体7を構成する主成分よりも熱膨張率の小さい部材である、と換言しても良い。
【0023】
次に、本発明の配線基板1の製造方法について説明する。
【0024】
本実施形態にかかる配線基板1は、絶縁性基板3を準備する工程を備えている。絶縁性基板3は、例えば、下記のようにして作製することができる。まず、ガラス粉末、セラミック粉末などの原料粉末を有機溶剤及びバインダとともに混練する。これをシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製する。次に、配線部材となる導体ペーストをセラミックグリーンシートの主面上に被着する。さらに、貫通孔が形成されたセラミックグリーンシートを導体ペースト上に積層する。そして、この貫通孔にビア導体13となる導体ペーストを充填する。これらを所定の焼成温度(例えば1000℃)で焼成する。これにより、絶縁性基板3を作製することができる。
【0025】
また、作製された絶縁性基板3の主面3aを表面加工する工程を備えていても良い。平面研削による表面加工を行い、表裏面の平行度や基板の反りを補正するとともに、ラップ研磨やポリッシュにより、平面研削による磁器へのダメージ層を小さくすることができる。
【0026】
また、絶縁性基板3の主面3a上に金属接合層5を配設する工程を備えている。金属接合層5は、スパッタリング法によって絶縁性基板3の主面3a上に配設することができる。また、電解メッキ法を用いたセミアディティブ法によって金属接合層5を配設してもよい。
【0027】
また、金属接合層5上に配線導体7を配設する工程を備えている。配線導体7は、金属接合層5と同様に、スパッタリング法によって絶縁性基板3の主面3a上に形成することができる。
【0028】
また、このとき、配線導体7上にメッキレジストを配設するとともに、電解メッキ法を用いたセミアディティブ法によってメッキを形成してもよい。金属接合層5上全体に配線導体7がスパッタリングにより配設されていることから、金属接合層5のメッキ液による腐食を防ぎつつ、配線導体7などによる回路の厚みを大きくすることができるからである。
【0029】
スパッタリング法を用いて金属接合層5及び配線導体7を絶縁性基板3の主面3a上に配設した場合、金属接合層5及び配線導体7のうち回路配線となる部分以外をエッチングなどにより除去する。
【0030】
さらに、金属接合層5及び配線導体7を被覆するように真空成膜層9を配設する工程を備えている。真空成膜層9は、金属接合層5と同様に、スパッタリング法などによって絶縁性基板3の主面3a上に形成することができる。
【0031】
そして、真空成膜層9を被覆するようにメッキ層11を配設する工程を備えている。メッキ層11としては、例えば、ニッケル層及び/又は金層を用いることができる。メッキ層11は、例えば、電解メッキ法を用いたセミアディティブ法によって真空成膜層9を被覆するように配設することができる。
【0032】
次に、本発明の第2の実施形態にかかる配線基板1について説明する。
【0033】
図1〜3に示すように、本実施形態にかかる配線基板1は、主面3aを有する絶縁性基板3と、絶縁性基板3の主面3a上に配設され、絶縁性基板3と接合する金属接合層5と、金属接合層5上に配設された配線導体7と、金属接合層5及び配線導体7を被覆する真空成膜層9と、真空成膜層9上に配設されたメッキ層11とを備えている。
【0034】
また、配線導体7は、金属接合層5を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さく、金属接合層5及び真空成膜層9を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分としている。さらに、真空成膜層9は、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さい成分を主成分としている。
【0035】
このように、本実施形態の配線基板1における真空成膜層9は、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さい成分を主成分としていることから、メッキ層11を形成するときに用いられるメッキ液による金属接合層5及び配線導体7のガルバニック腐食の発生を抑制することができる。
【0036】
また、金属接合層5及び配線導体7を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さい成分を主成分としていることから、メッキ液のみならず、配線基板1の表面を洗浄する強アルカリ性の薬液に対する金属接合層5及び配線導体7のガルバニック腐食の発生をも抑制することができる。
【0037】
次に、本発明の第3の実施形態にかかる配線基板1について説明する。
【0038】
図5に示すように、本実施形態にかかる配線基板1は、第1の実施形態にかかる配線基板1と比較して、配線導体7の長手方向に垂直な断面において、配線導体7が、金属接合層5を被覆している。
【0039】
本実施形態のように、配線導体7が、金属接合層5を被覆していることにより、金属接合層5が薬液により腐食する可能性を更に低減させることができる。金属接合層5と絶縁性基板3の接合性を高めることが求められている場合には、本実施形態の形状が有効となる。
【0040】
次に、本発明の第4の実施形態にかかる配線基板1について説明する。
【0041】
図6に示すように、本実施形態にかかる配線基板1は、第1の実施形態にかかる配線基板1と比較して、配線導体7よりも熱膨張率が小さく、真空成膜層9を被覆する被覆部材15を更に備えている。
【0042】
配線導体7が発熱した場合であっても、被覆部材15の熱膨張率が配線導体7よりも熱膨張率が小さいため、被覆部材15と真空成膜層9との間及び真空成膜層9と配線導体7との間で剥離が生じる可能性を低減することができるからである。なお、本実施形態において、被覆部材15の熱膨張率が配線導体7の熱膨張率よりも小さいとは、被覆部材15を構成する主成分が、配線導体7を構成する主成分よりも熱膨張率の小さい部材である、と換言しても良い。
【0043】
被覆部材15としては、耐腐食性の高い窒化チタン又は窒化クロムを用いることが好ましい。
【0044】
次に、本発明の一実施形態にかかるプローブカードについて説明する。
【0045】
図7に示すように、本実施形態のプローブカード17は、上記の実施形態に代表される配線基板1と、配線基板1の裏面上に積層された第2の絶縁性基板19と、第2の絶縁性基板19に埋設され、第1のビア導体13と電気的に接続された第2のビア導体21と、配線基板1の主面上に配設された測定端子25と、第2の絶縁性基板19の裏面上に配設された接続端子27と、を備えている。
【0046】
本実施形態において、測定端子25は、配線基板1の主面上に配設された金属接合層5及び配線導体7を介して第1のビア導体13と電気的に接続されている。また、接続端子27は、第2の絶縁性基板19を貫通する第2のビア導体21を介して第1のビア導体13と電気的に接続されている。
【0047】
本実施形態のプローブカード17においては、被測定物である半導体素子の端子を測定端子25に電気的に接続し、半導体素子に通電する。ここで、通電するとは、単に電圧を印加する場合だけでなく、半導体素子に信号を入力することも意図している。そして、接続端子27を介して取り出した出力を測定して期待値と比較することで半導体素子の良否を判定することができる。
【0048】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態における配線基板を示す斜視図である。
【図2】図1に示す配線基板におけるA−A断面図である。
【図3】図2に示す断面図における領域Aを示す拡大断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における配線基板の変形例を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態における配線基板を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態における配線基板を示す拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかるプローブカードを示す断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・配線基板
3・・・絶縁性基板
3a・・・主面
5・・・金属接合層
7・・・配線導体
9・・・真空成膜層
11・・・メッキ層
11a・・・第1のメッキ層
11b・・・第2のメッキ層
13・・・ビア導体
15・・・被覆部材
17・・・プローブカード
19・・・第2の絶縁性基板
21・・・第2のビア導体
25・・・測定端子
27・・・接続端子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面を有する絶縁性基板と、該絶縁性基板の主面上に配設され前記絶縁性基板と接合する金属接合層と、該金属接合層上に配設された配線導体と、前記金属接合層及び前記配線導体を被覆する真空成膜層と、該真空成膜層上に配設されたメッキ層とを備え、
前記配線導体は、前記金属接合層を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さく、前記金属接合層及び前記真空成膜層を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分として、
前記真空成膜層は、前記金属接合層及び前記配線導体を構成する主成分よりも前記メッキ層の形成に用いられるメッキ液に対する耐腐食性の高い成分を主成分とすることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
主面を有する絶縁性基板と、該絶縁性基板の主面上に配設され前記絶縁性基板と接合する金属接合層と、該金属接合層上に配設された配線導体と、前記金属接合層及び前記配線導体を被覆する真空成膜層と、該真空成膜層上に配設されたメッキ層とを備え、
前記配線導体は、前記金属接合層を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さく、前記金属接合層及び前記真空成膜層を構成する主成分よりも電気伝導性の高い成分を主成分として、
前記真空成膜層は、前記金属接合層及び前記配線導体を構成する主成分よりもイオン化傾向が小さい成分を主成分とすることを特徴とする配線基板。
【請求項3】
前記配線導体の長手方向に垂直な断面において、前記配線導体の幅が前記金属接合層の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項4】
前記配線導体の長手方向に垂直な断面において、前記配線導体が、前記金属接合層を被覆していることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項5】
前記配線導体の長手方向に垂直な断面において、前記絶縁性基板と前記真空成膜層との接合幅が、前記真空成膜層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項6】
前記配線導体よりも熱膨張率が小さく、前記真空成膜層を被覆する被覆部材を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項7】
請求項1に記載の配線基板と、該配線基板の主面側に配設された測定端子と、前記配線基板の裏面側に配設された接続端子と、を備えたプローブカード。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−109044(P2010−109044A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277994(P2008−277994)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】