説明

金属板ラミネート用フィルム

【課題】 2ピース缶用のラミネートフィルムとして適用できる、製缶における成形加工性に優れかつ飲料のフレーバー性に優れた金属ラミネート用フィルム、フィルムラミネート金属板及びフィルムラミネート金属容器を提供することにある。
【解決手段】 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からなり、前記熱可塑性樹脂組成物がポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位がポリエステル樹脂組成物の全酸量に対して2〜20モル%含有し、かつ前記フィルムを金属基体上に貼り合わせて存在するフィルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)後、急速に冷却させた後の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)が40000を越えることを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂被覆金属板に好適な熱可塑性樹脂フィルムに関するものである。特には、絞りしごき缶の表面被覆に好適に用いられる熱可塑性樹脂フィルムに関する。さらに詳細には、絞り・しごき加工などの製缶加工性に優れる絞りしごき缶被覆用フィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属缶内壁面及び外壁面の腐食防止方法として、熱可塑性樹脂フィルムをラミネートする方法がある。食品缶詰め用の金属材料にラミネートするためのポリエステルフィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平7―227946号公報
【0003】
このポリエステルフィルムは耐スクラッチ性に優れていて、例えば、金属板を円筒成形し、この円筒の上下開口部分に蓋体を巻締め加工するという製缶工程において、フィルムがラミネートされた金属板(以下、「フィルムラミネート金属板」という)を移送する時や、巻締め加工などによりラミネート金属板を加工する時に、スクラッチ傷が発生したりして、商品価値を低下せしめるということがなくて済む。
【0004】
また、このフィルムは巻締め加工時の耐性に優れ、かつ製缶後に食品を充填後、レトルト処理などの加熱温水処理を行った時のオリゴマー溶出量が少ないので、金属容器の内壁面にラミネートするポリエステルフィルムとして優れている。
【0005】
ところで、食品用缶には、金属板を円筒成形してなる金属円筒の上下開口部に蓋体を取り付けてなる、所謂3ピース缶の他に、金属板を深絞り成形して容器部を形成し、この容器部の上面開口部に蓋体を巻締め加工してなる、所謂2ピース缶がある。
【0006】
3ピース缶の場合には、フィルムラミネート金属板は円筒状に成形されるだけであるが、2ピース缶の場合には、フィルムラミネート金属板は、絞りしごき成形されることになる。従って2ピース缶に適用できるためには、金属板の成形に追随して成形されるという良好な成形性を有し、金属板に対する密着性が優れている必要がある。成形性が不十分であったり、金属板に対するフィルムの密着性が不十分な場合には、フィルムが金属板から剥がれるという、所謂デラミネート現象が起こったり、2ピース缶の容器部の作製時にフィルムが破れてしまったりするからである。
【0007】
さらに、絞り加工では、ポンチの下降上昇を繰返しながらフィルムラミネート金属板を容器状に加工していくので、容器内壁面側にラミネートされるフィルムの場合にはポンチとの離型性、同様に容器外壁面の場合にはダイスとの離型性が要求される事となる。さらに、製缶時に缶胴先端部にツバを残さず打ち抜く成型方法を用いた場合、フィルムの引き裂き性が悪くヒゲ状のフィルム屑が製缶工程に蓄積し、工業的に連続製缶した場合の製缶性を悪化させるといった問題があるため、フィルムの易引き裂き性に於いても優れている必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的はこのような事情に鑑みてなされたものであり、所謂2ピース缶用のラミネートフィルムとして適用できる、製缶における成形加工性に優れた絞りしごき缶被覆用フィルム、フィルムラミネート金属板及びフィルムラミネート金属容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成し得た本発明の金属板ラミネート用フィルム。
は、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からなり、前記熱可塑性樹脂組成物がポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位がポリエステル樹脂組成物の全酸量に対して2〜20モル%含有し、かつ前記フィルムを金属基体上に貼り合わせて存在するフィルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)後、急速に冷却させた後の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)が40000を越えることを特徴とするものである。
【0010】
この場合において、前記フィルムを金属基体上に貼り合わせて存在するフィルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)後、急速に冷却させた後、前記リメルト処理板を製缶加工した後の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(B)が4000を超えることが好適である。
【0011】
またこの場合において、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)及び(B)が下記式1の関係を満たす事を特徴とする絞りしごき缶被覆用フィルム。
(A)/(B)≦1 (1)
【0012】
さらにまた、この場合において、前記フィルムが酸化防止剤を0.01〜1.0重量%含有することが好適である。
【0013】
さらにまた、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物がポリアルキレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体を含有することが好適である。
【0014】
また、この場合において、前記絞りしごき缶被覆用フィルムを金属板に被覆したことを特徴とする絞りしごき缶用金属板が有用である。
【0015】
さらにまた、この場合において、前記フィルム被覆金属板を製缶してなることを特徴とする絞りしごき缶が有用である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムは、2ピース缶用のラミネートフィルムとして使用した場合、金属との密着性や成形加工性及び意匠性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムに用いる熱可塑性樹脂材料は特に限定されないが、耐熱性及び保香性などの点より熱可塑性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。さらに詳細には、ポリエチレンイソフタレート共重合PETを用い、イソフタル酸mol%として10mol%以上20mol%以下の範囲で構成させることが好ましい。イソフタル酸比率が10mol%未満であると製缶工程において製缶時の延展性不良が発生し、20mol%を超えると融解ピークが200℃未満となり製缶性が損なわれ、且つ製膜・原料コストの面からも経済的ではないからである。
【0018】
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中には、フィルムラミネート金属板の製缶時の成形密着性および引裂き性を改良するために、炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位の繰り返しが3以上であるポリオキシアルキレングリコール成分を2〜10wt%の範囲で含有することが好ましい。該範囲で上記成分を含有することにより、熱可塑性ポリエステルフィルムの常温、低温での弾性を付与し、また、他の樹脂層との成形密着性を向上させることが出来る。特に高速で衝撃的な変形が加わる絞り・しごき製缶時の成形性を向上させるのに効果的である。また、製缶時のフィルムの引裂き性不良による切り屑(ヒゲ)の蓄積による連続生産時の工程異常を防ぐことが出来る。炭素数が2個上のアルキレンオキサイド単位からなるポリオキシアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール(炭素数2)、ポリトリメチレングリコール(炭素数3)、ポリテトラメチレングリコール(炭素数4)、ポリヘキサメチレングリコール(炭素数6)などが挙げられ、これらの成分のうち1種を単独で用いても良いが、2種以上の成分を混合して用いても良い。ポリオキシアルキレングリコールの平均分子量は500〜3000の範囲のものを好適に用いることができ、平均分子量が800〜2000の範囲のものがさらに好ましい。
【0019】
本発明において、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の量は、ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位の量が、ポリエステル組成物の全酸成分に対して2〜20モル%であることが好ましい。ポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位とは、アルキレン鎖の両端が酸素原子を挟んで隣りのアルキレン鎖とのエーテル結合を形成している構成単位で、上記の量が2モル%未満では製缶性、引裂き性の改良効果が不十分であり、20モル%を超えるとフィルムの強度、熱特性が低下し、フィルム製造工程、ラミネート金属板の製造工程での取扱い性を悪化させる場合がある。
また、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の量は、2〜10モル%がさらに好適で、2〜5モル%が特に好適である。
【0020】
本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中、上記のポリオキシアルキレングリコール成分を含有させる方法としては、特に限定されるものではない。例えば、樹脂層のポリエステル組成物を製造する段階でポリオキシアルキレングリコール成分を他の原料と同様に添加した後、ポリエステル合成反応を終了して得られたポリエステル組成物を用いてもよいし、ポリオキシアルキレングリコールを共重合した別の共重合ポリエステルを本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂に溶融混合してもよい。本発明では、後者の溶融混合する方法が缶の成形性および引裂き性を改良する効果がより効率的に発揮されるため好ましく、特にポリアルキレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体を溶融混合する方法が最も好ましい形態である。
【0021】
また、前記熱可塑性ポリエステルにおいては、融解ピークが200℃〜240℃の範囲内に存在する事が好ましい。融解ピークが200℃未満であると製缶工程での耐熱性・製缶性が損なわれ、240℃を超える場合はリメルト処理での温度バランスが崩れ、収率が低下する為、共に好ましくない。
【0022】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムにおいては、酸化防止剤を0.01〜1重量%含有することが好ましい。これは該フィルムを金属基体上に貼り合わせて、そのフィルムの融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)の工程及び製缶工程に於いてフィルムの分子量低下を抑制する為である。特に前記ポリアルキレングリコール成分は熱分解を起こしやすく、酸化防止剤が0.01重量%未満ではラミネート・リメルト処理工程で大幅に分子量低下が発生する。また、1重量%以上含有しても効果が変わらず、コスト的に不利になるからである。
これは、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中に含有されるポリオキシアルキレングリコール成分の熱による分解が熱可塑性ポリエステル樹脂成分全体に連鎖するためである。
【0023】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムに用いられる酸化防止剤としては、一次酸化防止剤(これは、フェノール系またはアミン系のラジカル捕捉や連鎖停止作用を有する)、および二次酸化防止剤(これは、リン系、イオウ系などの過酸化物分解作用を有する)が挙げられ、これらのいずれも用いることができる。具体例としては、フェノール系酸化防止剤(例えば、フェノールタイプ、ビスフェノールタイプ、チオビスフェノールタイプ、ポリフェノールタイプなど)、アミン系酸化防止剤(例えば、ジフェニルアミンタイプ、キノリンタイプなど)、リン系酸化防止剤(例えば、ホスファイトタイプ、ホスホナイトタイプなど)、イオウ系酸化防止剤(例えば、チオジプロピオン酸エステルタイプなど)が挙げられる。具体的には、n−オクタデシル−βー(4‘−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3‘,5’−ジ−t−ブチル−4‘−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](これは、「イルガノックス1010」(商品名)として市販されている)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(これは、「イルガノックス1330」(商品名)として市販されている)、トリス(ミックスドモノおよび/またはジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジ−ラウリル−チオジプロピオネート、ジ−ミリスチル−チオジプロピオネート、ジ−ステアリル−チオジプロピオネートなどが挙げられる。これらの酸化防止剤は、1種類で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0024】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムには滑剤として、不活性無機粒子や架橋高分子粒子等またはワックスを用いることが好ましい。
【0025】
前記不活性粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、酸化チタン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、フッ化リチウム、硫酸バリウム、カーボンブラック等が例示できる。
【0026】
また前記の架橋高分子粒子としては、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等のアクリル系単量体、スチレンやアルキル置換スチレン等のスチレン系単量体等と、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、エチレングリコールジメタアクリレート、トリメチロールプロパントリメチルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメチルアクリレート等の架橋性単量体との共重合体;メラミン系樹脂;ベンゾグアナミン系樹脂;フェノール系樹脂;シリコン含有系樹脂等が例示できる。
【0027】
また前記のワックスとしてはポリオレフィン系ワックス、ポリエステル系ワックス等の合成ワックス、カルナバワックス等の天然ワックス等が例示できる。
【0028】
前記粒子系滑剤の平均粒径としては、1〜3μmが好ましい。1μm未満ではポンチ離型性の改良効果が発現できないからである。逆に3μmを越えるとポンチ離型性の向上効果が飽和する一方、摩耗による滑剤の脱落が起こりやすくなったり、金属板とのラミネート時にフィルム破断が起こる場合があるからである。
【0029】
滑剤の量としては0.05〜2.0重量%の範囲で添加するのが好ましい。これは50℃環境下での動摩擦係数を0.30以下にする為には、0.05重量%以上の滑剤量が好ましいからである。一方、2.0重量%を超える量を含有しても、離型性の効果が変わらず、コスト的に不利になるだけだからである。
【0030】
また、本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムにおいては製缶ラインの防汚性、缶内面の場合における保香性等の点より、低分子量化合物含有量が少ないものほど好ましい。例えばポリエステル系フィルムの場合、エチレンテレフタレート環状三量体をはじめとする環状三量体の該フィルムのリメルト処理後の含有量は0.7重量%以下が好ましい。これは、フィルムからオリゴマーが析出するのを抑制し、製缶ラインが汚染されにくくするためと、飲料等へのオリゴマーの析出を抑制するためである。2ピース缶を製造する場合、フィルムを無配向とするリメルト処理を経た後、絞り加工されたのち、飲料等を充填しレトルト処理などの加熱処理をほどこされる。各工程においてフィルムからオリゴマーが溶出し、更にこのオリゴマーが飲料に移行して、飲料等の味やフレーバーに対して悪影響を及ぼすことを防ぐためである。
【0031】
ポリエステル中のエチレンテレフタレート環状三量体をはじめとする環状三量体の含有量を0.7重量%以下にする方法は特に限定せず、1.積層フィルム形成後に、この積層フィルムから水または有機溶剤で環状三量体を抽出除去する方法、2.環状三量体の少ないポリエステルを用いて、ポリエステルフィルムを構成する方法などが挙げられる。これらのうち、2.の方法の方が経済的で好ましい。
上記2.の方法において、環状三量体の含有量の少ないポリエステルを製造する方法も限定されず、固相重合法;重合後、減圧加熱処理により、あるいは水または有機溶剤による抽出により環状三量体を抽出除去する方法;及びこれらの方法を組合わせた方法などが挙げられる。特に、固相重合法により環状三量体含有量の少ないポリエステルを製造した後、得られたポリエステルを水で抽出してさらに環状三量体を低減させる方法は、フィルム形成工程での環状三量体の生成量が押さえられるので最も好ましい。
【0032】
本発明に用いられるポリエステルは、ジカルボン酸とジオールとを直接反応させる直接エステル化法;ジカルボン酸ジメチルエステルとジオールとを反応させるエステル交換法などの従来より公知の方法により合成される。これらの方法はそれぞれ、回分式および連続式のいずれの方法で行ってもよい。あるいは、分子量を高めるために固相重合法を用いてもよい。固相重合法は、前述のように環状三量体の含有量を低減する点からも好ましい。このようにして合成されるポリエステルは、ポリエステルフィルムに1種類だけ含まれていてもよいし、2種以上が混合して含まれていてもよい。
【0033】
上記各種成分を混合したときのポリエステルフィルムの極限粘度は、0.6〜1.2の範囲であることが好ましい。ポリエステルの極限粘度が0.6未満の場合には、得られるフィルムの力学特性が低下するおそれがあり、1.2を越えても力学特性の効果は変わらず、また原料のポリエステルの生産性も低下するので経済的ではない。
【0034】
本発明の絞りしごき缶被覆用フィルムは、金属板と接する面に水分散型共重合ポリエステル樹脂が塗布されていても良い。
【0035】
ここで、水分散型子共重合ポリエステル樹脂について説明する。本発明のポリエステルフィルムには、該フィルムの金属板との接着面側に水分散型共重合ポリエステル樹脂を5〜25nm範囲の厚みで塗布されていても良い。この際水分散型共重合ポリエステル樹脂は、Tgが40℃以上であり且つ、所謂コーティングにより5nmから25nmの厚みに制御されてなることが好ましい。コート厚みが5nm以下ではコート層が所謂膜割れを起こし、適正な樹脂膜を形成できず、25nmを超えてると該リメルト板のレトルト処理時に、剥がれ・浮きなどが起こり品質上好ましくないからである。このコーティング処理に関しては、製膜中(インライン)の延伸膜でも製膜後(オフライン)のフィルムに処理してもどちらでも良い。水分散型高分子とはそれ自身は水には不溶であるが、水系溶媒に分散または溶解することが出来る高分子化合物である。具体的には分子内に親水性基を有するモノマー成分を共重合した高分子化合物が挙げられる。このような高分子を用いることにより金属板との優れた密着強度を実現することが出来る。
また、有機溶剤を使用しないことにより、人体や環境への悪影響を低減することが出本発明の水分散型高分子化合物としては、親水性基を有するモノマー成分を共重合したポリエステル樹脂が挙げられる。親水性基とは、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基または、それらの誘導体や金属塩基、エーテル基等であり、これらの基を分子内に含むモノマーを共重合し、水に分散可能な状態で存在するものである。
親水性基を含むモノマーとしては、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸等のスルホン酸含有モノマーの金属塩等が挙げられる。
また、共重合ポリエステルに、親水性基を有するピニル系モノマーをグラフト重合させる方法がある。上記親水性基を有するビニル系モノマーとしては、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基、アミド基等を含むもの、親水性基に変化させることが出来る基としては酸無水物基、グリシジル基、クロル基などを含むものが挙げられる。なかでもカルボキシル基を有するものが好ましい。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びそれらの塩等のモノマーである。
【0036】
本発明のフィルムの金属板と接する面に水分散型共重合ポリエステル樹脂が塗布されていてる際には、コーティング層側が金属板側となるようにラミネートするのが好ましい。離型性を有する層がフィルムラミネート金属板の表層を構成することにより、絞り成形時にポンチとの離型性を発揮できるからである。
【0037】
また、本発明のフィルムはニ軸延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。ここで、ニ軸延伸法としては、遂次ニ軸延伸、同時ニ軸延伸、それらを組合わせたいずれの方法であってもよい。そして遂次ニ軸延伸の場合は、一般的には縦方向に延伸した後、横方向に延伸する方法が採用されているが、逆の順序で延伸する方法で実施してもかまわない。またニ軸延伸後、熱処理によりポリエステルの配向を固定することが好ましいが、二軸延伸後、熱処理工程を供する前に長手方向および/または幅方向に再延伸を行なってもよい。さらに、延伸工程またはその前後において、フィルムの片面または両面にコロナ放電処理を施すことも何ら制限を受けない。
【0038】
本発明のフィルムの金属板へのラミネート方法は特に限定しない。例えば、ドライラミネート法、サーマルラミネート法などを採用することができる。具体的にはフィルムのラミネート面の融点以上に金属板を加熱し、その金属板の表面にフィルムを接触させ、かかる状態でニップロール間を通過させる。次いで、10〜40℃の水槽中で急冷固化させることによりラミネートさせる。
【0039】
また、フィルムのラミネートは金属板の片面だけに行っても、両面に行ってもよい。両面ラミネートの場合は同時にラミネートしても遂次でラミネートしてもよい。
【0040】
本発明中のニ軸延伸フィルムラミネート金属板を2ピース缶に適用する場合、ラミネート後、ポリエステルの配向を除去するために、フィルムを構成するポリエステルの融点以上で加熱した後、急冷するというリメルト処理を行なうことが好ましい。リメルト処理後のX線観察による配向度は、10%以下で、実質的に無配向と言えるものである。つまり、ポリエステルが配向状態にある2軸延伸フィルムでは、塑性変形したり、延びにくいため、容器部を形成するための絞り成形工程を行いにくくなり、ひどい場合には、絞りしごき成形時に金属板から剥がれるというデラミネート現象が起こったり、破れたり、削れたりするからである。一方、実質的に無配向であれば、ラミネートしている金属板の変形に追随できるので、デラミネートや破れ等を生じることなく、2ピース缶のように、金属の塑性変形を伴う成形を行なうことができるからである。
【0041】
本発明のフィルムラミネート金属容器は、本発明の二軸延伸タイプ又は無配向タイプのフィルムラミネート金属板を、適宜成形してなる金属容器であり、その容器の形状、金属容器を成形する方法は、特に限定しない。具体的には、天地蓋を巻き締めて内容物を充填する、いわゆる3ピース缶は勿論、金属板を絞り成形して容器部を形成する2ピース缶などが挙げられる。
【0042】
本発明の金属容器において、本発明のポリエステルフィルムは、金属容器の内壁面側になるように成形してもよいし、外壁面側になるように成形してもよい。但し、2ピース缶の場合には、その絞り加工適正の点から、離型性に優れているポリエステルがポンチと接するように、容器内壁面側に用いることが好適である。
【0043】
尚、絞りしごき成形を行なう場合、必要に応じて、ポンチが接触するフィルム表面に、潤滑剤を塗布してもよい。
本発明のフィルムラミネート金属容器には、必要に応じて印刷等を施してもよく、また製缶工程・印刷工程等の後、再リメルト処理を行ってもかまわない。
【0044】
また、本発明におけるフィルムには、ここまで挙げてきた添加剤・滑剤・ワックス等の他に、必要に応じて紫外線吸収剤,可塑剤,顔料,帯電防止剤,潤滑剤,結晶核剤等を配合させてもよい。
【0045】
本発明では金属板として、ティンフリースティール等の表面処理鋼板あるいはアルミニウム板又はアルミニウム合金板あるいは表面処理を施したアルミニウム板又はアルミニウム合金板が使用できる。
【実施例】
【0046】
以下、実施例をもとに本発明を説明する。
【0047】
以下に本発明における各種評価方法を示す。
【0048】
(1)フィルムの熱特性
フィルム組成物を300℃で5分間加熱溶融した後、液体窒素で急冷して
得たサンプル10mgを用い、窒素気流中、示差走査型熱量計(DSC)を用いて10℃
/分の昇温速度で発熱・吸熱曲線(DSC曲線)を測定したときの、融解に伴う吸熱ピークの頂点温度を融点Tm(℃)とし昇温結晶化時の頂点温度をTC(℃)とした。
【0049】
(2)フィルムの分子量
リメルト板乃至製缶品より塩酸処理にてアルミを除去し、フィルムを2mgサンプリングした。それぞれ、HFIP/クロロホルム=2/3(v/v)0.4mlに浸漬し、溶解後、クロロホルムで8mlに定容した。0.2μmのメンブランフィルターで濾過し、濾液をGPCに供した。
装置:TOSOH HLC−8220GPC
カラム:TSKgel SuperHM−H×2+TSKgel SuperH2000
(TOSOH)
溶媒:クロロホルム/HFIP=98/2(v/v)、
流速:0.6ml/min
濃度:0.025%
温度:40℃
検出器:UV 254nm
分子量は標準ポリスチレン(PS)換算で計算した。
【0050】
(3)引裂き性
ラミネート金属板より7cm角のサンプルを切り出した。このサンプルを希塩酸に浸漬し金属板の一部を溶解除去しフィルムを取り出した。このフィルムにノッチを入れその両端部を引っ張り試験機の上下のチャックに固定し、500mm/分の速度で上下方向に引っ張り、その際の引裂き応力を測定した。測定したフィルムの厚みを測定し、25μm厚みに換算した引裂き応力が0.7N以下であれば、連続製缶時のフィルムの切れ性は実質的に問題ないといえる。
【0051】
(4)製缶性
ラミネート金属板を絞り加工によってカップに成形した後、180缶/分の速度で下記成形条件で再絞り・しごき加工によって300缶連続製缶し、成形缶上部に起る座屈程度を目視観察した。評価基準は以下のとおり設定し、○を実用性ありと評価した。
○:缶開口部の座屈未発生
△:缶開口部円周の約1/3に座屈発生
×:缶開口部円周の1/3以上に座屈発生
(成形条件)ブランク径 :152mm絞り比 :1.60 再絞り比:1.44 缶胴側壁部のしごき率:56% 〔ただし、しごき率は(t−t)/t×100 t:加工前の板厚t:加工後の缶胴側壁部の板厚 から算出する〕
絞りしごき加工した。
【0052】
(5)エチレンテレフタレート環状三量体の定量方法
実施例1、2、比較例1、2で得られたポリエステル系フィルム約100mgを精秤し、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール/クロロホルム=2/3(V/V、容量比)、3mlで浸漬してポリエステルを溶解させた。次いで、クロロホルム20mlを加え、メタノール10mlでポリエステルを沈殿させ、沈殿したポリエステルをろ別し、乾燥した後、その量を測定した。また、沈殿したポリエステルをろ別した際に得られたろ液を蒸発乾固した後、該蒸発乾固物をN,N−ジメチルホルムアミド10mlで溶解させた。該溶液を遠心ろ過した溶液をHewlettPackerd社製のHPLC(LC−100)にて分析を行った。主な分析条件を以下に示す。
カラム:μ−Bondasper C18 5μ 100Å3.9mm×15cm(waters社製)
溶離液A:2%酢酸/水(v/v)
溶離液B:アセトニトリル
グラジェントB%:10→100%(0→55分)リニアー
流速:0.8ml/分
検出波長:UV−258nm
【0053】
(6)粒子の平均粒径
高速撹拌機を使用して所定の回転速度(約5000rpm)で撹拌したイオン交換水中にシリカ微粒子を分散させ、その分散液をイソトン(生理食塩水)に加えて超音波分散機でさらに分散した後に、コールターカウンターマルチサイザーII(ベックマン・コールター株)を用い、コールターカウンター法によって粒度分布を求め、重量累積分布の50%における粒子径を平均粒径として算出した。
【0054】
次に、実施例および比較例に用いたポリエステルの種類と内容について説明する。
A:ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレンイソフタレートの繰り返し単位12モル%、IV=0.74、エチレンテレフタレート環状3量体は0.5重量%含有)。
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置にテレフタル酸88重量部、イソフタル酸12重量部、エチレングリコール82重量部(エチレングリコール/全酸成分のモル比=2.2)、酸成分に対して酸化ゲルマニウムをGe元素として0.05モル%、酢酸マグネシウムをMg元素として0.05モル%を仕込み、撹拌しながら窒素を導入し系内の圧力を0.3MPaに保ち、温度230℃〜250℃で生成する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。反応終了後、250℃にて、リン酸トリメチルをP量として0.04モル%加え、昇温しながら徐々に減圧し、275℃、1.0hPa以下の真空下で重縮合反応を行いポリエステルを得た。ついで、このポリエステルを200℃、1.0hPaの真空下で12時間加熱処理して、PET−I(12)を得た。得られたポリエステルの極限粘度は0.74(dl/g)、エチレンテレフタレート環状3量体は0.5重量%であった。
B:ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート(エチレンイソフタレートの繰り返し単位12モル%、IV=0.74、エチレンテレフタレート環状3量体は0.5重量%、重合時にSiO量10000ppmとなるように添加調整したもの)
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置にテレフタル酸90重量部、イソフタル酸12重量部、エチレングリコール82重量部(エチレングリコール/全酸成分のモル比=2.2)、酸成分に対して酸化ゲルマニウムをGe元素として0.05モル%、酢酸マグネシウムをMg元素として0.05モル%、そして、平均粒径1.3μmの無定形シリカ粒子を仕込み、撹拌しながら窒素を導入し系内の圧力を0.3MPaに保ち、温度230℃〜250℃で生成する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。反応終了後、250℃にて、リン酸トリメチルをP量として0.04モル%加え、昇温しながら徐々に減圧し、275℃、1.0hPa以下の真空下で重縮合反応を行いポリエステルを得た。ついで、このポリエステルを200℃、1.0hPaの真空下で12時間加熱処理して、PET−I(12)を得た。得られたポリエステルの極限粘度は0.74(dl/g)、エチレンテレフタレート環状3量体は0.5重量%であった。
C:ポリテトラメチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合ポリエステル
投入口、温度計、圧力計及び精留塔付留出管、撹拌翼を備えた反応装置に、テレフタル酸ジメチル100重量部に対して、1,4−ブタンジオール75重量部、ポリテトラメチレングリコール(平均分子量1000)75重量部、ノルマルブチルチタネート0.05重量部を仕込み、190℃〜230℃で生成するメタノールを系外に留出しながらエステル交換反応を行った。反応終了後、テトラノルマルブチルチタネート0.05重量部、およびリン酸0.025重量部を添加し250℃、減圧下(1.0hPa以下)で重縮合反応を行い、得られた共重合ポリエステル(ポリテトラメチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合、ポリテトラメチレンオキサイドの比率40重量%、極限粘度0.75)を得た。(銘柄GP301東洋紡製)
D:酸化防止剤5重量%含有ポリエステル
ポリエステルAを95重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010、チバガイギー社製)5重量部を2軸押出機にて溶融混練して、酸化防止剤5%含有ポリエステル樹脂(D)を得た。
【0055】
(実施例−1)
〔ポリエステルフィルムの作製〕
原料としてポリエステルA/B/C/D=76/14/5/5(重量%)を100℃で24時間乾燥し、単軸押出機を用いて270℃で溶融させた後、Tダイより層状に冷却ロール上に押出し未延伸シートを得た。該未延伸シートを予熱温度80℃、延伸温度100℃で縦方向に3.3倍延伸し、さらにテンターで予熱温度80℃、延伸温度100℃で横方向に3.7倍延伸した後、180℃で8秒間熱処理して厚みが10μmのポリエステルフィルムを得た
【0056】
〔フィルムラミネート金属板の作製〕
予熱したアルミ板の両面に、上記で作製したポリエステルフィルムとアルミ板とが接するように、ニップロール間を通過させてラミネートした後、熱処理を行い、直後に10〜40℃の水槽中で急冷し、両面にフィルムがラミネートされたアルミ板を得た。ラミネート時には、初期密着性や張力変動、ニップロールへの巻付け等もなく、本実施例の積層フィルムのラミネート適性は良好であった。
次に該フィルムラミネートアルミ板を、270℃で加熱した後空冷し更に水中急冷して、リメルトアルミ板を作製した。リメルトにおいては分子量の低下も発生せず、良好なリメルト板を得られた。
【0057】
〔フィルムラミネート金属容器の作製〕
上記で作製したリメルトアルミ板を、板厚減少率30%となるように、絞りしごき成形を行なって、フィルムラミネート金属容器を成形した。得られた製缶品はフィルムの分子量低下もなく、また成形時には、フィルムの剥離や破れはなく、製缶性および引裂き性に優れ、飲料へのオリゴマーの溶出やフィルムからの析出もなかった。
【0058】
(実施例−2)
原料としてポリエステルA/B/C/D=71/14/10/5(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、実施例−1と同様に、リメルト・製缶での分子量低下もなく、製缶性および引裂き性製缶性に優れ、飲料へのオリゴマーの溶出やフィルムからの析出もなかった。
【0059】
(比較例−1)
原料としてポリエステルA/B/C/D=79/14/2/5(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、分子量低下等はないものの、引き裂き性において実施例での品質には及ばなかった。
【0060】
(比較例−2)
原料としてポリエステルA/B/C/D=80/14/5/1(重量%)とした以外、これ以降の製膜・製缶工程、評価については実施例−1に準ずる。
できた飲料缶は、分子量低下が激しく、実施例での品質には及ばなかった。
【0061】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0062】
本願発明の金属ラミネート用フィルムは、製缶における成形加工性に優れ、2ピース缶用のラミネートフィルムとして利用することができ、産業界に寄与すること大である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板ラミネート用フィルムであって、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からなり、前記熱可塑性樹脂組成物がポリオキシアルキレングリコール成分に由来する炭素数が2個以上のアルキレンオキサイド単位がポリエステル樹脂組成物の全酸量に対して2〜20モル%含有し、かつ前記フィルムを金属基体上に貼り合わせて存在するフィルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)後、急速に冷却させた後の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)が40000を越えることを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
【請求項2】
請求項1に記載の金属板ラミネート用フィルムであって、前記フィルムを金属基体上に貼り合わせて存在するフィルムをその融点以上の熱によって再溶融(所謂リメルト処理)後、急速に冷却させた後、前記リメルト処理板を製缶加工した後の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(B)が40000を超えることを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
【請求項3】
請求項2記載の金属板ラミネート用フィルムであって、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の重量平均分子量(A)及び(B)が下記式1を満たすことを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
(B)/(A)≦1 (1)
【請求項4】
請求項1に記載の金属板ラミネート用フィルムであって、前記フィルムが酸化防止剤を0.01〜1.0重量%含有することを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
【請求項5】
請求項1に記載の金属板ラミネート用フィルムであって、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物がポリアルキレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック共重合体を含有することを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
【請求項6】
請求項1記載の金属板ラミネート用フィルムを金属板に被覆したことを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
【請求項7】
請求項6記載のフィルムラミネート金属板を製缶してなることを特徴とする絞りしごき缶。

【公開番号】特開2009−41024(P2009−41024A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225587(P2008−225587)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【分割の表示】特願2006−212256(P2006−212256)の分割
【原出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】