説明

防音パネルの取付構造および防音パネルの取付方法

【課題】美観に優れ、防音パネルの取付作業も容易で、異なる防音パネルや支柱にも対応でき、さらに構造体の突出部分にも対応可能な防音パネルの取付構造を提供すること。
【解決手段】支柱11にブラケット6が水平方向に延出するように配設され、断面L字状の第1および第2の長尺材701、702を対向配置するようにして断面コ字状のレール部材が構成され、このレール部材が支柱11との間に間隔をおいた状態でブラケット6に支持固定され、このレール部材に防音パネル5が嵌入するようにし、これにより、防音パネル5が支柱11との間に間隔をおいて取り付けられた構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防音壁を構成するために支柱等の構造体に防音パネルを取り付ける構造ならびに構造体に防音パネルを取り付ける方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばコージェネレーションシステムに使用される機器や、冷却機(クーリングタワー)、チラー等の屋外熱源機器のような、熱ドラフト効果による空気の移動により排気を要する屋外用機器(以下、室外機と総称する)や道路などから発する騒音を遮蔽するための防音壁として、例えば図9に示すように、H形鋼よりなる支柱111を一定間隔で配置し、これら支柱111間に横長の防音パネル105を架設し複数段に積み上げるように取り付けて構成された防音壁101がある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−132912
【0004】
このような防音壁において、防音パネルを取り付ける構造には、取り付けの作業効率が良好であること、外観を損なうことがなく美観に優れること等が要求されるが、このような要求にこたえるべく、上記特許文献1では、図10に示すように、留付金具115の一方端部115aをパネル105の中空部分105aに挿入するとともに、他方端部115bを支柱111にボルト116により締結するようにしたパネル取付構造が開示されている(以下、従来構造1と称す)。
【0005】
上記図10に示す従来構造1によれば、下地材である支柱111が外側から見えない構造とすることができ、またパネル105に穿孔加工を施す必要もないため外観が良好であり、さらに、パネル105を支柱111に容易に取り付けられるといった利点が得られる。
【0006】
また、図11に示すように、H形鋼よりなる支柱211のフランジ211a、211bのうちの一方のフランジ211aにボルト挿通孔を穿孔しナット217を溶接することによりねじ孔を設けておき、両側のフランジ211a、211bの間に防音パネル205、205の端部を挿入し、前記フランジ211aのねじ孔に外側からボルト216を螺入しその先端で防音パネル205、205の端部を押圧し固定するようにした構造もある(以下、従来構造2と称す)。
【0007】
さらに、上記図11に示す従来構造2においてボルト216により防音パネル205を固定するのにかえて、図12に示すように、支柱211の一方のフランジ211aと防音パネル205との間に、断面くさび形状の取付金物218を圧入し、この取付金物218の一方片をタッピングビス219によりパネル205に固定するようにした構造もある(以下、従来構造3と称す)。
【0008】
さらにまた、例えば図13に示すように、支柱211の一方のフランジ211bの外側面に、所定間隔をおいてフックボルト220を溶接固定しておき、防音パネル205の端部を支柱211のフランジ211b上に外側から重合するように配置した状態で、さらにその外側からカバープレート221を添設し、このカバープレート221に前記フックボルト220を挿通しナットで締結することにより、防音パネル205を支柱211に固定するようにした構造もある(以下、従来構造4と称す)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記図11に示す従来構造2および図12に示す従来構造3によれば、支柱211のフランジ211a、211bの間に防音パネル205を保持させた状態で取付作業を行うことができるため作業がしやすいが、支柱211が外側へ露出する構造となり外観に劣るという問題がある。
【0010】
また、例えば高い防音壁を構築する場合には、これに応じて支柱211も大型のものを用いることが必要となり、それにともなって一方のフランジ211aと防音パネル205との間隔も大となる。この場合、図11に示す従来構造2ではボルト216を長尺のものにかえて固定することも考えられるが、十分な強度が確保できず、一方、図12に示す従来構造3では断面くさび形状の取付金物218によっては防音パネル205の固定が困難となる。このため、例えば図14に示すように、支柱211のウエブ211cにアングル222を溶接しておき、このアングル222の一方片を支柱211のフランジ211aのかわりに用いるようにして、図12に示す従来構造3における取付金物218(または図11に示す従来構造2におけるボルト216およびナット217)により防音パネル205を固定するようにすることも可能であるが、これによれば、支柱211にアングル222を溶接するため、それだけ支柱211に対する加工が多くなり、またアングル222の溶接作業が比較的に手間を要するという問題がある。
【0011】
さらに図11に示す従来構造2の場合、支柱211に対し、フランジ211aの穿孔やナット217の溶接が必要であり、そのぶん加工が多くなる。また、支柱211に防錆加工として溶融亜鉛メッキを施すと、ナット217のねじ孔がメッキにより閉塞されたり、ねじ孔が閉塞されないまでもねじ溝がメッキにより潰れたりすることとなり、後から改めてねじ切りを行う必要を生じるという問題もある。
【0012】
また、上記図13に示す従来構造4によれば、支柱211が外側へ露出することもなく、また、支柱211として大型のものを用いても防音パネル205の取付構造には影響はないが、フックボルト220の溶接が必要であってそのぶん加工が多く、またフックボルト220は比較的短い間隔で配設する必要があり、溶接もやや手間を要するものとなっている。またこの場合にも、フックボルト220のねじ山がメッキにより潰れるという問題がある。さらに、前記したように支柱211は露出しないものの、フックボルト220の先端やナットは露出するため、そのぶん外観が劣るものとなっている。
【0013】
これに対し、前記図10に示す従来構造1によれば、概ね上記図11に示す従来構造2乃至図13に示す従来構造4におけるような問題は見当たらないと考えられるものの、パネル105の中空部分105aを利用して固定する構造となっているため、中空部分を有していない防音パネルには対応できない。中空部分を有していない防音パネルの場合、例えば防音パネルの一方側面(固定側面)に、前記中空部分105aと同等に機能し得るような金具を取り付け、この金具を利用して防音パネルを固定するようにすることも考えられるが、これによれば部品点数や工程数も多くなる。
【0014】
さらに重要なことに、高い防音壁を構築するためにH形鋼よりなる支柱を長さ方向に連結するような場合には、この連結部分にスプライスプレート(添板)を添設しボルトで締結することが必要となり、これらスプライスプレートやボルトが支柱の外表面から段差をなして突出することとなるが、上記図10に示す従来構造1から図13に示す従来構造4のいずれの場合にも、防音パネルを支柱に当接させるようにして固定するようにしているため、連結部分ではスプライスプレートやボルトよりなる突出部分が障害となって防音パネルを固定することができないという問題がある。
【0015】
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、外観が損なわれることがなく美観に優れ、構造も簡略で支柱の加工や防音パネルの取付作業も容易に行うことができ、防音パネルの構造や支柱の寸法の変動に影響されることもなく、さらに支柱の連結部分のような構造体の突出部分に対応することも可能な防音パネルの取付構造を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、防音パネルの取付作業を効率よく容易に行うことが可能な防音パネルの取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明にかかる防音パネルの取付構造は、上記目的を達成するためになされたものであり、その第1の要旨とするところは、
防音壁を構築するための防音パネルを構造体に取り付ける構造であって、
構造体に、少なくとも1つの取付面を有する支持部材が水平方向に延出するように配設され、
この支持部材の取付面に、少なくとも1つの断面コ字状のレール部材が、構造体との間に間隔をおいた状態で支持固定され、
このレール部材に防音パネルが嵌入していることを特徴とするものである。
【0018】
本発明において、「防音パネル」とは、遮音性および/または吸音性を有していて音の伝播を抑制し得る板状体であればいずれも含意する。また、「構造体」とは、防音パネルを支持し得るものであればいかなるものも含み、例えば、立設された支柱の他、架構を構成する柱、梁、桁等(壁パネル等が取り付けられているものも含め)や構造壁などをいずれも含む。またこのため、「防音壁」とは、支柱に防音パネルが架設されたものの他、壁面等に防音パネルが貼設されたようなものなども含意する。
【0019】
また、本発明にかかる防音パネルの取付構造の第2の要旨とするところは、前記第1の要旨において、
前記支持部材が、方形状の板材を縦にした状態で構造体に接合することにより構成されているものである。
【0020】
また、本発明にかかる防音パネルの取付構造の第3の要旨とするところは、前記第1または第2の要旨において、
前記レール部材が、断面L字状の部材を対向配置することにより断面コ字状に構成され、該断面L字状の部材が、仮止め状態で支持部材の延出方向に沿ってスライド可能となるように支持されているものである。
【0021】
また、本発明にかかる防音パネルの取付方法は、
防音壁を構築するための防音パネルを構造体に取り付ける方法であって、
構造体に、少なくとも1つの取付面を有する支持部材が水平方向に延出するように配設されており、以下のa)およびb)の工程を有することを特徴とするものである。
a)支持部材の取付面に、少なくとも1つの断面コ字状のレール部材を、構造体との間に間隔をおいた状態で支持固定する
b)レール部材に防音パネルを嵌入させ固定する
【発明の効果】
【0022】
本発明にかかる防音パネルの取付構造よれば、水平方向に延出する支持部材を介し、構造体との間に間隔をおいた状態で防音パネルを取り付ける構造としたので、構造体が外側に露出しない構造とすることができ、したがって構造体により外観が損なわれることがない。また、断面コ字状のレール部材に防音パネルが保持される構造としたので、ボルトやナットを用いずに防音パネルを取り付けることができ、そのぶん外観を良好に維持することができる。
【0023】
また、断面コ字状のレール部材を用いることにより、構造も簡略化され、また構造体に直接パネルが固定されないため構造体に対する加工も少なくなっている。
【0024】
また、断面コ字状のレール部材に防音パネルを保持させておくことにより、防音パネルの取付がしやすく作業効率も良好となっている。また、防音パネルの構造として中空のものであること等の制約がなく、それ以外の構造の防音パネルにも対応することができる。
【0025】
また、構造体との間に間隔をおいて防音パネルを取り付けるようにしたことで、構造体の寸法が変動してもなんら影響を受けることがない。さらにまた、例えば構造体がH形鋼を連結して構成されているような場合にはその連結部分でスプライスプレートやボルトが突出しているといったように、構造体に突出部分がある場合もあるが、このような突出部分に干渉することなく防音パネルを取り付けることができる。
【0026】
また、本発明の第2の要旨にかかる防音パネルの取付構造によれば、支持部材を、方形状の板材を縦にした状態で構造体に接合することにより構成したので、取付構造が簡略なものとなっている。即ち、方形状の板材の接合は従来のフックボルト等の溶接に比して位置合わせが容易である等、作業が比較的に簡易である。また、支持部材の配置間隔も比較的に大きくとることができる。したがって、従来よりも構造体に対する加工を容易化できるとともに、加工点数を減じることができる。また、レール部材を例えばボルトおよびナットにより支持部材に固定するようにすれば、支持部材にはボルト挿通孔を穿設するのみでよく、ねじ等は設ける必要がないため、構造体に溶融亜鉛メッキ等を施しても不具合を生じることがない。
【0027】
また、本発明の第3の要旨にかかる防音パネルの取付構造によれば、レール部材を、断面L字状の部材を対向配置することにより断面コ字状に構成し、該断面L字状の部材を、仮止め状態で支持部材の延出方向に沿ってスライド可能となるように支持する構造としたので、これらの部材を構造体に取り付ける際の位置合わせを容易に行うことができる。このとき、構造体に対する防音パネルの位置は構造体に対する断面L字状の部材の位置によって規定されるから、防音パネルの位置合わせも同時に容易になされることとなる。また、これら断面L字状の部材をスライドさせることにより、レール部材の幅を容易に調整することができるため、厚さの異なる防音パネルを使用する場合にも容易に対応することができる。
【0028】
また、本発明にかかる防音パネルの取付方法によれば、構造体に、少なくとも1つの取付面を有する支持部材が水平方向に延出するように配設されており、
a)支持部材の取付面に、少なくとも1つの断面コ字状のレール部材を、構造体との間に間隔をおいた状態で支持固定する工程
ならびに
b)レール部材に防音パネルを嵌入させ固定する工程
を有するので、防音パネルの取付作業を効率よく容易に行うことが可能となっている。即ち、取付作業を行う際に、断面コ字状のレール部材に防音パネルを嵌入させることにより、防音パネルを取付位置に容易に案内させることができる。また、防音パネルが取付位置に保持された状態で取付作業を行うことができ、作業者が防音パネルを取付位置に直接保持しておく必要がない。したがって防音パネルの取付がしやすく作業効率も良好となっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら本発明に係る防音パネルの取付構造の実施形態について説明する。
図1は本実施形態の防音パネルの取付構造を示す縦断面図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は図1のB−B線矢視断面図、図4は支柱からレール部材を分離した状態の分解斜視図である。
【0030】
(防音パネルの取付構造)
図1乃至図3に示すように、構造体である支柱11に防音パネル5が取り付けられて、防音壁1が構築されている。支柱11は、H形鋼を長さ方向に連結して構成されており、その連結部分11Jにおいては、フランジ11a、11bおよびウエブ11cのそれぞれの表裏両面にスプライスプレート11dが添設され多数のボルト11eで締結されている。また、支柱11は、水平方向に所定間隔(本実施形態では約3000mm)をおいて立設されている。
【0031】
防音パネル5は、概略箱形状のパネルとなっており、厚さ約100mm、高さ約600mm、長さ約3000mmを有している。図2に示すように、防音パネル5の一方面は多数の孔を有する板材(本実施形態ではパンチングメタル)よりなる第1面板501で覆われ、他方面は孔を有していない板材(本実施形態では金属板)よりなる第2面板502で覆われている。この第1面板501の両側端部と第2面板502の両側端部との間には、横断面コ字状の金属板よりなる枠材503が、その内側の溝状部を外方に向けた状態で嵌入され、これにより、防音パネル5の両側端面が閉塞されるとともに、防音パネル5の表裏両面の側端縁からそれぞれ側方へ延出する延出片504a、504bが形成されている。防音パネル5の内部には吸音材505が充填されており、この吸音材505は、撥水加工により撥水性が付与されたグラスウールよりなるもので、屋外で使用した場合に、雨水等により劣化し難く好適に使用されるものとなっている。また、図1に示すように、防音パネル5の上端面には、上方に矩形状に突出する縦断面形状を有しかつパネルの長さ方向に沿って延びる突条506が設けられ、下端面には、上方に矩形状に陥入する縦断面形状を有しかつパネルの長さ方向に沿って延びる凹条507が設けられている。
【0032】
図1、図2および図4に示すように、支柱11のフランジ11a、11bのうちの一方のフランジ11bには、支持部材であるブラケット6が水平方向に延出するように配設されている。このブラケット6は、長方形状の鋼製プレートよりなり、その長辺を縦にした状態で、支柱11のフランジ11bの幅方向中央に直交するように溶接により接合されている。即ち、図2に示すように、ブラケット6は、支柱11のウエブ11cと同一平面内に位置するようにして、フランジ11bの幅方向中央から外方へ垂直に突出するように、フランジ11bに固着されている。図1に示すように、ブラケット6は支柱11の長さ方向に所定間隔をおいて複数個所に配設されている。本実施形態のブラケット6は、図4に示すように、1枚の方形状の板材を縦にした状態で支柱11に接合することにより構成されており、その両面がそれぞれ取付面6R、6Lとなっている。また、ブラケット6の中央の高さ位置には、前後方向に即ちブラケット6の延出方向に並置するように2個のボルト挿通孔601a、601bが穿設され、各ボルト挿通孔601a、601bは、前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿って延びる長孔となっている。
【0033】
図1乃至図4に示すように、ブラケット6の両面すなわち両側の取付面6R、6Lにはそれぞれ、横断面L字状の第1の長尺材701、701の一方片701a、701aが重合され、該一方片701a、701aに穿設されたボルト挿通孔701c、701cと、ブラケット6の内側(支柱11側)のボルト挿通孔601aとにボルト703aが挿通されナット704aにより締結されている。第1の長尺材701、701において、ブラケット6に固定された一方片701a、701aの外側縁からは、他方片701b、701bが側方へ垂直に(即ち支柱11のフランジ11bに平行に)延出している。さらに、第1の長尺材701、701において、ブラケット6に固定された一方片701a、701aの表面には、横断面L字状の第2の長尺材702、702の一方片702a、702aが重合され、該一方片702a、702aに穿設されたボルト挿通孔702c、702cと、第1の長尺材701、701の一方片701a、701aに穿設されたボルト挿通孔701d、701dと、ブラケット6の外側(2つのボルト挿通孔601a、601bのうち比較的に支柱11から遠い側)のボルト挿通孔601bとにボルト703bが挿通されナット704bにより締結されている。上記第2の長尺材702、702の一方片702a、702aに穿設されたボルト挿通孔702c、702cは、前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿って延びる長孔となっている。第2の長尺材702、702において、第1の長尺材701、701上に重合固定された一方片702a、702aの内側縁からは、他方片702b、702bが側方へ垂直に(即ち支柱11のフランジ11bに平行に)延出しており、この他方片702b、702bは、図2に示すように、支柱11との間に間隔をおいた位置に配置されている。
【0034】
上記のように第1の長尺材701および第2の長尺材702を対向配置することにより、断面コ字状のレール部材が構成されている。即ち、横断面L字状の第1および第2の長尺材701、702のそれぞれの一方片701b、702bを両側に平行に配置した状態で、それぞれの他方片701a、702a同士が重合され、第1および第2の長尺材701、702が全体として断面コ字状となるように組み合わされている。レール部材の内側片(支柱11側片)を構成する第2の長尺材702の一方片702bは、前記したように支柱11との間に間隔をおいた位置に配置されており、したがってレール部材も支柱11との間に間隔をおいた位置に構成され、この状態でブラケット6に支持固定されている。
【0035】
図1および図2に示すように、上記レール部材は、ブラケット6の両面に、内側の溝状部を両側方に向けるようにして、それぞれ設けられており、各レール部材に、左右両側から防音パネル5、5の側端部がそれぞれ嵌入し保持されている。防音パネル5は第1面板501を内側(支柱11側)に向けるようにして配置され、外側の延出片504bが第1の長尺材701の内面に当接し、内側の延出片504aが第2の長尺材702の内面に当接した状態で保持されている。即ち、防音パネル5の内側の延出片504aおよび外側の延出片504bが、第1および第2の長尺材701、702により前後から挟持されるようにして保持されている。この状態で、防音パネル5の外側の延出片504bが第1の長尺材701にリベット(図示せず)により締結され固定されている。
【0036】
また、図2に示すように、第1の長尺材701、701は、ブラケット6の外側端縁(支柱11から遠い側の端縁)よりも外側に一部が突き出るようにして取り付けられ、この突き出た部分の間に、ブラケット6の厚みに等しい間隔の間隙が形成されているが、この間隙はコーキング材、ゴムパッキン等よりなる封止材8により封止されている。
【0037】
本実施形態に示す防音パネル5の取付構造は、建物の屋外部に設置された室外機から発生する騒音を抑制するための防音壁1の構築に適用されたものである。例えば図2において、支柱11の防音パネル5が取り付けられた側と反対側の方向には室外機(図示せず)が設置されており、この室外機から発生した騒音が、図中の矢印Xに示すように支柱11から防音パネル5へ向かう方向に伝播してくるが、この騒音が防音パネル5により遮蔽されるようになっている。
【0038】
(防音パネルの取付工程)
次に、防音パネルの取付工程について説明する。本実施形態の防音パネルの取付工程は、基本的に、以下のa)およびb)の工程よりなる。
a)ブラケット6の取付面6R、6Lに、レール部材を、支柱11との間に間隔をおいた状態で支持固定する
b)レール部材に防音パネル5を嵌入させ固定する
以下、上記a)およびb)の各工程を詳述する。
【0039】
a)まず、図4に示すように、ブラケット6の両面すなわち両側の取付面6R、6Lに、第1の長尺材701、701をそれぞれ重合し固定する。このとき、前記したようにブラケット6のボルト挿通孔601aは前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿って延びる長孔となっており、したがってこれにより第1の長尺材701、701が仮止め状態では前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿ってスライド可能に支持されるので、ボルト703aおよびナット704aで仮止めした状態で、第1の長尺材701、701を前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿ってスライドさせて位置合わせを行った後、本締めするようにする。第1の長尺材701、701の間に形成された間隙は、この後適宜段階で、封止材8を充填して封止する。
【0040】
次いで、第1の長尺材701、701のブラケット6に固定された一方片701a、701aの表面に、第2の長尺材702、702をそれぞれ重合し固定する。このとき、前記したように第2の長尺材702、702のボルト挿通孔702c、702cは前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿って延びる長孔となっており、したがってこれにより第2の長尺材702、702が仮止め状態では前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿ってスライド可能に支持されるので、ボルト703bおよびナット704bで仮止めした状態で、第2の長尺材702、702を前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿ってスライドさせて位置合わせを行った後、本締めするようにする。
【0041】
b)この後、図2に示すように、上記第1の長尺材701、701と第2の長尺材702、702とにより形成された断面コ字状のレール部材の溝状部に、防音パネル5、5の側端部を嵌入するようにして、防音パネル5を下段から順次落とし込むように配置していき、防音パネル5の外側の延出片504bを第1の長尺材701にリベットにより固定する。このとき、図1に示すように、下段の防音パネル5の上端面に設けられた突条506に、その上段の防音パネル5の下端面に設けられた凹条507を嵌合させるようにしながら、防音パネル5を下から上へ順次積み上げるようにして配置し取り付けていく。最上段の防音パネル5には上端に笠木を取り付ける(図示せず)。また、防音壁1の端部やコーナー部分においては、当該部分に位置する支柱11に配設されたブラケット6の両側の取付面6R、6Lのうちの一方の取付面のみにレール部材を固定し防音パネル5を取り付けるようにし、他方の取付面は被覆部材で覆うようにするとともに、コーナー部分の支柱11においては、フランジに加えウエブにもブラケットを配設しておき、これにより支柱11の隣接する2側面にそれぞれブラケットを配設してレール部材を固定し、防音パネル5を取り付けるようにする(図示せず)。以上のような工程を経ることにより、防音壁1を完成する。
【0042】
(作用)
上記防音パネル5の取付構造においては、構造体である支柱11に、両側に取付面6R、6Lを有する支持部材であるブラケット6が水平方向に延出するように配設され、このブラケット6の両側の取付面6R、6Lにそれぞれ断面コ字状のレール部材が支柱11との間に間隔をおいた状態で支持固定され、このレール部材に防音パネル5が嵌入しており、支柱11は外側に露出しない構造となっている。このため、支柱11により防音壁1の外観が損なわれることがないようになっている。また、断面コ字状のレール部材に防音パネル5が嵌入して保持されリベットで固定される構造としたので、ボルトやナットが外部に露出することもなく、そのぶん外観がすっきりとしたものとなっており、美観が良好となっている。
【0043】
また、断面コ字状のレール部材を用いることにより、構造も簡略化されている。即ち、高さ方向に延びるレール部材で防音パネル5が保持されることにより、従来のように各防音パネルごとに直接ボルト等で構造体に取り付けていくような場合に比して、取付構造自体が簡略なものとなっている。また支柱11に直接防音パネル5が固定されないため、支柱11に対するナットの溶接やボルト挿通孔の穿孔、さらにはアングル等の溶接といった比較的に手間を要する加工も不要となっている。
【0044】
また、断面コ字状のレール部材に防音パネル5が嵌入する構造としたことにより、取付作業を行う際に防音パネル5がレール部材によって取付位置に案内される構造となっているため、そのぶん防音パネル5の設置作業が容易となっている。また、防音パネル5がレール部材によって取付位置に保持される構造となっているため、取付作業のあいだ作業者が防音パネル5を取付位置に直接保持しておく必要がなく、そのぶん取付作業が行いやすい。また、防音パネル5の構造としてはレール部材に嵌入し得るものであればよいため、中空のものであること等の制約がなく、それ以外の構造の防音パネルにも対応することができる。
【0045】
また、支柱11との間に間隔をおいて防音パネル5を取り付けるようにしたことで、支柱11の寸法が変動してもなんら影響を受けることがない。即ち、例えば従来のように支柱のフランジ間隔が大となった場合にフランジの代替となる部材を追加するといった必要もない。
【0046】
さらにまた、図1および図3に示すように、支柱11の連結部分11Jにおいても、スプライスプレート11dやボルト11eで形成された突出部分に干渉することなく防音パネル5を取り付けることができる。支柱11の連結部分11Jにおいては、スプライスプレート11dや多数のボルト11eによって突出部分が形成されているが、防音パネル5が支柱11に当接することなく間に間隔をおいて取り付けられているため、この防音パネル5の取付にスプライスプレート11dやボルト11eよりなる突出部分が障害となることはない。
【0047】
なお、本実施形態では、図1に示すように、第1の長尺材701の内側端縁(支柱11側の端縁)に、支柱11の連結部分11Jよりやや長い切欠部701eが設けられ、これにより、第1の長尺材701が連結部分11Jのスプライスプレート11dに干渉しないように構成されているが、例えば第1の長尺材701を支柱11との間にさらに大きな間隔をおいて取り付ける構成とすることにより、このような切欠部は不要とすることができる。
【0048】
さらに、上記防音パネル5の取付構造においては、支持部材であるブラケット6が方形状の鋼製プレートよりなる板状の部材を縦にした状態で支柱11に接合することにより構成されているので、取付構造が簡略なものとなっている。即ち、方形状の板材の溶接は従来のフックボルト等の溶接に比して位置合わせが容易である等、作業が比較的に簡易である。また、前記レール部材を用いたことともあいまって、ブラケット6の配置間隔は比較的に大きくとることができる。したがって、従来よりも支柱11に対する加工を容易化できるとともに、加工点数を減じることができる。また、ブラケット6にはボルト挿通孔601a、601bが穿設されているのみであってねじ等は設けられておらず、したがって支柱11に溶融亜鉛メッキ等を施しても不具合を生じることがない。
【0049】
さらに、上記防音パネル5の取付構造においては、前記レール部材が、断面L字状の第1の長尺材701と第2の長尺材702とを対向配置することにより断面コ字状に構成され、これら第1および第2の長尺材701、702を支柱11に締結し固定するためのボルト挿通孔601a、601b、702cがブラケット6の延出方向に延びる長孔となっており、したがってこれにより、ボルト703a、703bおよびナット704a、704bで仮止めした状態ではこれら第1および第2の長尺材701、702がブラケット6の延出方向に沿ってスライド可能に支持されているので、これらの部材を支柱11に取り付ける際の位置合わせを容易に行うことができる。このとき、防音パネル5の前後位置(ブラケット6の延出方向における位置)は第1および第2の長尺材701、702の前後位置によって規定されるから、防音パネル5の位置合わせも同時に容易になされることとなる。また、これら第1および第2の長尺材701、702をスライドさせることにより、レール部材の幅を容易に調整することができるため、厚さの異なる防音パネル5を使用する場合にも容易に対応することができる。
【0050】
また、上記防音パネル5の取付方法においては、a)ブラケット6の取付面6R、6Lに、レール部材を、支柱11との間に間隔をおいた状態で支持固定し、b)レール部材に防音パネル5を嵌入させ固定するようにしたので、防音パネルの取付作業を効率よく容易に行うことが可能となっている。即ち、取付作業を行う際に、断面コ字状のレール部材に防音パネル5を嵌入させることにより、防音パネル5を取付位置に容易に案内させることができる。また、防音パネル5が取付位置に保持された状態で取付作業を行うことができ、作業者が防音パネル5を取付位置に直接保持しておく必要がない。したがって防音パネルの取付がしやすく作業効率も良好となっている。
【0051】
(変更態様)
上記防音パネル5の取付構造において、レール部材を支柱11に支持固定するための支持部材としては、前記のような方形状の板材よりなるブラケット6に限定されるものではなく、これ以外にも三角形状、扇状等の任意の形状のものが使用でき、例えば図5に示すように、支柱11より水平方向に帯形状をなして細長に延出するように配設された横架部611aと、該横架部611aを下方から支持するように支柱11との間に斜方向に架設された方杖部611bとよりなるブラケット611なども用いることができる。同図に示すブラケット611は、横架部611aに、前後に即ち該横架部611aの延出方向に延びる長孔のボルト挿通孔が前後に並置するように2個穿設され、かつ該横架部611aの両面が取付面となっており、前記方形状の板材よりなるブラケット6とほぼ同等に機能し得るとともに、軽量化されたものとなっている。
【0052】
また、防音壁1の端部やコーナー部分においては、ブラケット6の両側の取付面6R、6Lのうちの一方の取付面のみにレール部材が固定され防音パネル5が取り付けられるため、端部やコーナー部分専用のブラケットとして、防音パネル5が取り付けられる一方面のみに取付面を有し、他方面は任意の構成を有するものとしてもよく、例えば、取付面と反対側の面に予め適宜な被覆や装飾等を施したブラケット(図示せず)としてもよい。
【0053】
また、レール部材としては、前記のように断面L字状の長尺材701、702を対向配置することにより断面コ字状に構成されたもの以外にも、例えば図6に示すように、金属板を断面コ字状に折曲してなるものや溝形鋼よりなる長尺材711をレール部材としてもよい。さらには、レール部材として、高さ方向に延びる長尺の部材で構成されたもの以外にも、例えば、比較的に短尺の部材を高さ方向の複数個所に配置して構成されたものとしてもよい。
【0054】
また、上記防音パネル5の取付構造においては、図7に示すように、第1および第2の長尺材701、702で構成されるレール部材と、防音パネル5の両側端面に嵌入された枠材503の内側の溝状部とにより前後左右を包囲されるようにして、高さ方向に連通する空隙部503Cが形成されているが、同図に示すように、この空隙部503Cに、前記防音パネル5の内部に充填された吸音材505と同一または別の材料よりなる吸音材508を充填し、これにより空隙部503Cに吸音性を付与することで騒音の漏れを防ぎ、防音壁としての遮音性を高めることができる。
【0055】
また、上記防音パネル5の取付構造においては、図4に示すように、ブラケット6の両ボルト挿通孔601a、601bおよび第2の長尺材702のボルト挿通孔702cが前後方向に水平に、即ちブラケット6の延出方向に沿って延びる長孔となっており、第1の長尺材701の両ボルト挿通孔701c、701dが丸孔となっているが、これにかえて例えば、ブラケット6の両ボルト挿通孔601a、601bを丸孔、第1の長尺材701の両ボルト挿通孔701c、701dおよび第2の長尺材702のボルト挿通孔702cを前記と同様の長孔としてもよく、この場合にも、ボルト703a、703bおよびナット704a、704bで仮止めした状態ではこれら第1および第2の長尺材701、702がブラケット6の延出方向に沿ってスライド可能に支持される。ただしこの場合、ブラケット6の両側の第1の長尺材701、701は互いによって拘束されず、それぞれ個別にスライドし得る構成となる。
【0056】
また、両側端面に枠材503により溝状部が形成された構成を有する上記防音パネル5にかえて、例えば図8に示すように、側端面に溝状部が形成されていない防音パネル510を用いることもできる。同図に示す例では、防音パネル510の両側端面に、横断面コ字状の金属板よりなる枠材530が、その内側の溝状部を内方に向けた状態で嵌着され、これにより、防音パネル510の両側端部が外側から覆われるようにして閉塞され、前記実施形態におけるような延出片は形成されていない。この場合、防音パネル510の両側端部はレール部材内に挿入された状態でビス止め等の適宜手段により固定される。
【0057】
さらに、これら以外にも、レール部材に嵌入し得るものであれば、いかなる形状の防音パネルを用いてもよく、また、例えば前記防音パネル5の第1面板501として用いられているパンチングメタルにかえて、メッシュシート等の他の多孔性材料よりなるものを用いたり、第2面板502として用いられている金属板にかえて、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂板を用いたり、吸音材505として用いられているグラスウールにかえて、ロックウール、アルミ繊維等の金属繊維、セラミック粒子といった他の吸音材を用いたり、あるいは防音パネルの一部または全部がプレキャストコンクリートよりなるもの等、防音パネルとして公知のものがいずれも使用できる。
【0058】
また、上記実施形態と同様の防音パネルの取付構造は、前記のようなH形鋼よりなる支柱11以外にも、角形鋼管や丸形鋼管よりなる支柱や、さらには柱、梁等で構成された架構、構造壁など、支持部材を配設し得るものであればいかなる構造体にも適用することができる。上記実施形態と同様の防音パネルの取付構造によれば、いかなる構造体に適用した場合でも、下地となる構造体が露出することがなく外観に優れる他、前記のようなH形鋼の連結部分以外にも、いかなる突出部分があってもこれに干渉することなく防音パネルを取り付けることができる等、前記のようなH形鋼よりなる支柱11に適用した場合と同等の効果が得られる。
【0059】
さらにまた、上記実施形態では、室外機から発生する騒音を抑制する場合の防音パネルの取付構造が例示されているが、上記実施形態と同様の防音パネルの取付構造は、このような室外機の設置箇所以外にも、例えば高速道路等の道路や鉄道など、広汎な騒音発生箇所に適用することができる。なお、騒音発生箇所によっては、防音壁を構成する部材の位置関係が変更される場合もある。例えば、上記実施形態では支柱11にたいし騒音源が位置する側と反対側に防音パネル5が取り付けられているが、これとは逆に、支柱11にたいし騒音源が位置する側に防音パネル5が取り付けられる場合も考えられる。この場合、防音パネル5は表裏を逆にして、即ち第1面板501を外側に、第2面板502を内側(支柱11側)にそれぞれ向けた状態で取り付けられる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、構造体に防音パネルが取り付けられた構造を有する防音壁であればいずれにも適用することができ、室外機設置箇所や道路、鉄道等に構築される各種の防音壁に広汎に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明にかかる防音パネルの取付構造の一例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】図1のB−B線矢視断面図である。
【図4】支柱からレール部材を分離した状態の分解斜視図である。
【図5】他の実施形態にかかるブラケットを支柱に設けた状態の側面図である。
【図6】他の実施形態にかかるレール部材の斜視図である。
【図7】他の実施形態にかかる防音パネルの取付構造を示す横断面図である。
【図8】他の実施形態にかかる防音パネルの取付構造を示す横断面図である。
【図9】従来の防音壁の一例を示す背面図である。
【図10】図9のC−C線矢視断面図である。
【図11】従来の防音パネルの取付構造の一例を示す横断面図である。
【図12】従来の防音パネルの取付構造の一例を示す横断面図である。
【図13】従来の防音パネルの取付構造の一例を示す一部分解斜視図である。
【図14】大型の支柱を使用した場合における従来の防音パネルの取付構造の一例を示す横断面図である。
【符号の説明】
【0062】
5:防音パネル
6:ブラケット(支持部材)
11:支柱
701:第1の長尺材
702:第2の長尺材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防音壁を構築するための防音パネルを構造体に取り付ける構造であって、
構造体に、少なくとも1つの取付面を有する支持部材が水平方向に延出するように配設され、
この支持部材の取付面に、少なくとも1つの断面コ字状のレール部材が、構造体との間に間隔をおいた状態で支持固定され、
このレール部材に防音パネルが嵌入していることを特徴とする防音パネルの取付構造。
【請求項2】
前記支持部材が、方形状の板材を縦にした状態で構造体に接合することにより構成されている請求項1に記載の防音パネルの取付構造。
【請求項3】
前記レール部材が、断面L字状の部材を対向配置することにより断面コ字状に構成され、該断面L字状の部材が、仮止め状態で支持部材の延出方向に沿ってスライド可能となるように支持されている請求項1または2に記載の防音パネルの取付構造。
【請求項4】
防音壁を構築するための防音パネルを構造体に取り付ける方法であって、
構造体に、少なくとも1つの取付面を有する支持部材が水平方向に延出するように配設されており、以下のa)およびb)の工程を有することを特徴とする防音パネルの取付方法。
a)支持部材の取付面に、少なくとも1つの断面コ字状のレール部材を、構造体との間に間隔をおいた状態で支持固定する
b)レール部材に防音パネルを嵌入させ固定する

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−138438(P2008−138438A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−325327(P2006−325327)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000143972)株式会社ササクラ (138)
【Fターム(参考)】