説明

電力変換装置および鉄道車両

【課題】小型軽量で汎用性の高い電力変換装置を提供することを目的とする。
【解決手段】電力変換回路を構成する複数の半導体素子1200a,1200bと、冷却装置と、を備える電力変換装置であって、半導体素子の取り付け面を備える冷却モジュール100a,100bを、冷却風1301が流れる方向に対して直列または並列に、複数の冷却モジュール100a,100bの構成を少なくとも一つは異ならせて、複数個を組み合わせて冷却装置を構成することにより、半導体素子1200a,1200bの発熱量や発熱密度に応じて、素子許容温度上限を満たすことができ、冷却装置の小型軽量化を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機を制御するための電力変換装置およびこれを備える鉄道車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気鉄道車両には、車両を駆動する電動機を制御するために、コンバータやインバータ等の電力変換装置が搭載される。これらの電力変換装置は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やGTO(Gate Turn Off Thyristor)等の半導体素子により高周波でスイッチングを行うことで電力変換を行う。
【0003】
半導体素子においては、通電時およびスイッチング時に熱が発生し、この熱により半導体素子が高温になると、変換効率が低下したり、素子破壊が発生するおそれがあるため、半導体素子を所定の温度範囲になるように冷却する必要がある。電力変換装置は主に搭載スペースの限られた車両床下等に搭載されるために、小型な装置構成で複数個の半導体素子を効率良く冷却する必要がある。
【0004】
電力変換装置の一例として、特許文献1に示すようなものが知られている。図15に半導体素子の冷却を行う冷却装置の構成を示す。冷却装置の受熱ブロック1101の片方の面には半導体素子1200が取り付けられ、その反対側の面には複数枚の平板フィン1106がろう付けにより取り付けられている。
【0005】
この構成において、半導体素子1200で発生した熱は受熱ブロック1101を介して平板フィン1106に伝えられて、平板フィン1106の間を流通する空気に放出される。ここで、特許文献1では平板フィン1106のうち半導体素子が取り付けられている部分に、その他の部分よりも2倍以上の厚みをもつ平板フィン1106bを設置し、放熱効率を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−222664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した通り、電力変換装置においては小型軽量化が望まれるため、複数の半導体素子を高密度に設置する必要がある。特許文献1の構成においては、半導体素子に合わせて厚みの大きい平板フィンも高密度に設置する必要があるため、通風抵抗が増大し電力変換装置に供給される空気の量が減少してしまうという問題がある。
【0008】
一方、電力変換装置に供給される冷却風は、放熱フィンから熱を受け取るために、上流側から下流側にいくにつれて冷却風温度が上昇し、それにともなって半導体素子温度も上流側より下流側の方が高くなる。
【0009】
また、鉄道車両では、運転条件やシステム仕様によって、半導体素子の数や発熱量が異なってくる場合があり、例えば、3レベルコンバータ・インバータ等の半導体素子構成においては、運転条件によってそれぞれの半導体素子毎の発熱量が異なる場合がある。
【0010】
このように、電力変換装置では、運転条件や電力変換装置が組み込まれるシステムの仕様等に応じて、その部位に応じて冷却条件や発熱条件が異なるのに対し、条件の厳しい部位での温度条件を満足する冷却設計がなされると、半導体素子の温度上限を大きく下回る半導体素子が生じるため、冷却装置全体としての小型軽量化の観点から最適化することが困難であった。
【0011】
本発明は、できるだけ電力変換装置の実装構成を共有化しながら、システムの仕様、より具体的には、電力変換回路を構成する複数の半導体素子の発熱特性に応じて、特に軽量化の観点から最適な冷却装置を容易に構成可能とする電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の課題を解決するために本発明の電力変換装置は、電力変換回路を構成する複数の半導体素子と、冷却装置と、を備える電力変換装置であって、該冷却装置が、半導体素子の取り付け面を備える冷却モジュールを、冷却風が流れる方向に対して直列または並列に、複数の冷却モジュールの構成を少なくとも一つは異ならせて、複数個を組み合わせて配置することにより、電力変換回路の複数の半導体素子を取り付ける平面を構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の半導体素子から構成される電力変換回路の冷却用に、各素子の発熱量や発熱密度に応じた小型で軽量な冷却モジュールを配置することが可能となり、その結果、小型で軽量な電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の電力変換装置に搭載される冷却装置を構成する冷却モジュールの冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図である。
【図2】図2は本発明の電力変換装置に搭載される冷却装置を構成する冷却モジュールの冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図である。
【図3】図3は本発明の実施例1の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図である。
【図4】図4は本発明の実施例1の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図である。
【図5】図5は本発明の実施例1の電力変換装置の受熱ブロックおよび半導体素子の構成を示す図3のA−A’矢視図である。
【図6】図6は本発明の実施例1の電力変換装置の平板フィンおよびヒートパイプの構成を示す図3のB−B’矢視図である。
【図7】図7は本発明の実施例1の電力変換装置を鉄道車両に搭載した強制空冷方式の構成を示す図である。
【図8】図8は本発明の実施例2の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図である。
【図9】図9は本発明の実施例3の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図である。
【図10】図10は本発明の実施例4の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図である。
【図11】図11は本発明の実施例5の電力変換装置を鉄道車両に搭載した自然空冷方式および走行風冷方式の構成を示す図である。
【図12】図12は本発明の実施例5の電力変換装置の全体構成を示す車両進行方向の鉛直方向断面図である。
【図13】図13は本発明の実施例5の電力変換装置の受熱ブロックおよび半導体素子の構成を示す図12のC−C’矢視図である。
【図14】図14は本発明の実施例5の電力変換装置の平板フィンおよびヒートパイプの構成を示す図12のD−D’矢視図である。
【図15】図15は従来技術である特許文献1における冷却装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の電力変換装置について図面を参照して詳細に説明する。図7に本発明の電力変換装置を鉄道車両に搭載した強制空冷方式の構成を示す。紙面の奥行き方向は車両進行方向を、左右方向は枕木方向を示す。本発明の電力変換装置は、車両を駆動する電動機に供給する電力の周波数を変えることにより、電動機の回転速度の制御を行う。
【0016】
図7において、電力変換装置1000は車体2000の床下に設置されたカウル3000の内部に固定されている。冷却風1301は送風機1300によってグリル4000から吸い込まれ、ダクト1400内を通過して、電力変換装置1000に搭載される冷却装置1100に供給され、枕木方向に排気される。
【0017】
図1に、本発明の電力変換装置に搭載される冷却装置を構成する冷却モジュールの冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図を示し、図2に冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図を示す。
【0018】
冷却モジュール100は、半導体素子1200から発生する熱を受熱する受熱ブロック1101と、受熱ブロック1101からの熱を平板フィン1106に輸送する複数本のヒートパイプ1104と、冷却風1301に放熱する複数枚の平板フィン1106で構成される。受熱ブロック1101の片面には、複数個の半導体素子1200がグリース等の部材(図示せず)を介してねじ等(図示せず)によって固定される。
【0019】
受熱ブロック1101の半導体素子設置面の反対側の面には、U字形状あるいはL字形状のヒートパイプ1104の蒸発部1104aが埋設されており、蒸発部1104aはハンダ1105等により受熱ブロック1101と熱的に接続される。蒸発部1104aからは凝縮部1104bが垂直方向に立ち上げられており、凝縮部1104bには複数枚の平板フィン1106が圧入やろう付け等によって貫通接続される。
【0020】
図6では、点線で記載されているヒートパイプ1104の蒸発部1104aと、丸で記載されている凝縮部1104bは千鳥状になるように配置されている。また、受熱ブロック1101の一側面には貫通穴1103aを有する突起部1102aが、反対側の一側面にはねじ穴1103bを有する突起部1102bが備えられている。
【0021】
冷却モジュール100が半導体素子1200を冷却する動作は次の通りである。半導体素子1200に通電し、スイッチングを行うことによって発生した熱は、受熱ブロック1101に伝えられ、ヒートパイプ1104の蒸発部1104aに達する。
【0022】
ヒートパイプ1104には冷媒(純水、ハイドロフルオロカーボン等)が封入されており、蒸発部1104aにおいて加熱された冷媒は蒸発して気体となり、凝縮部1104bに移動する。凝縮部1104bにおいて冷却風1301によって冷却された冷媒は凝縮して液体に戻り、重力によって蒸発部1104aに戻ってくる。このように、蒸発、凝縮を繰り返して冷媒が循環することにより、半導体素子1200からの熱が冷却風1301に放熱される。
【実施例1】
【0023】
図3は、本発明の実施例1の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図を示しており、図4は本発明の実施例1の電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図を示している。
【0024】
本発明の実施例1の電力変換装置1000は、複数個の半導体素子1200を冷却するために、図1および図2に示すような冷却モジュール100を複数個組み合わせて構成される。
【0025】
図3および図4では、冷却モジュール100を、冷却風1301の流れと平行な方向に2個、冷却風1301の流れと垂直な方向に3個組み合わせて構成しており、冷却風に対し上流側に位置する冷却モジュール100aのフィン枚数は、同じく下流側に位置する100bのフィン枚数より少ない構成としている。
【0026】
冷却モジュール100bを接続する際には、一方の冷却モジュール100aの突起部1102aに設けられた貫通穴1103aと、もう一方の冷却モジュール100bの突起部1102bに設けられたねじ穴1103bの位置を合わせ、ねじ1109によって冷却モジュール100同士を固定、接続している。
【0027】
また、冷却モジュール100は、平板フィン1106がダクト1400の内部に設置されるように固定されており、冷却装置1100に設けられた貫通穴1103aと、ダクト1400を構成するダクト壁1401に設けられたねじ穴の位置を合わせ、ねじ1109によって固定される。もしくはアタッチメント1110を介して、ねじ1109によって固定される。
【0028】
一方、受熱ブロック1101に固定された半導体素子1200には、半導体駆動回路やフィルタコンデンサ等の周辺回路部品1500が接続されている。半導体素子1200および周辺回路部品1500は密閉部1600内に設置されており、冷却風1301には接しない。
【0029】
図5に受熱ブロックおよび半導体素子の構成を示す図3のA−A’矢視図を、図6に平板フィンおよびヒートパイプの構成を示すB−B’矢視図を示す。図5に示すように、受熱ブロック1101には、半導体素子1200が、冷却風1301の流れと平行な方向にそれぞれ4個設置されている。
【0030】
一方、流れと垂直な方向には、半導体素子1200a、1200b、1200cがそれぞれ2個ずつ、計6個設置されており、図5に示す一点鎖線を中心に対称に設置されている。すなわち、半導体素子1200a、1200b、1200cはそれぞれ8個ずつ設置されている。また、図6に示すように、点線で記載されているヒートパイプ1104は、千鳥状になるように配置されている。
【0031】
次に、本発明の実施例1の電力変換装置における作用効果について説明する。冷却風1301は半導体素子1200からの熱を受け取るために、冷却風1301の温度は上流側から下流側にいくに従って上昇する。そのため、それぞれの半導体素子1200からの発熱量が同じであっても、下流側の半導体素子温度は、上流側の半導体素子温度よりも高くなる傾向がある。
【0032】
ここで、上流側の冷却モジュール100aの放熱フィン枚数を、下流側の冷却モジュール100bに対して少なく設定して冷却装置を軽量化しても、上流側の半導体素子の冷却性能は下流に対して劣るものの、冷却風温度が低いことから、下流側の半導体素子温度と同等とすることを可能とし、結果として、電力変換装置全体の軽量化が冷却モジュールの交換だけで容易に可能となる。
【0033】
このように、本発明によれば、半導体素子1200から発生する熱量や半導体素子1200の構成に合わせて、半導体素子の発熱特性や冷却風に対する位置に応じた冷却性能の冷却モジュールを選択することで、冷却装置1100の全体形状を大幅に変えることなくそれぞれの半導体素子1200の温度を、大きなバラツキなく、均一に所定の温度以下に抑えることができるようになり、結果として軽量な電力変換装置を提供することができる。
【0034】
なお、前記の通り、本実施形態における電力変換装置では、冷却装置1100を冷却風1301の流れと平行な方向に2個、冷却風1301の流れと垂直な方向に3個組み合わせているが、組み合わせについてはこれに限定されるものではなく、冷却すべき電力変換回路を構成する半導体素子の個数や発熱特性に合わせて変更してもよい。
【0035】
以下では、本発明の他の実施形態の電力変換装置に関して説明する。
【実施例2】
【0036】
図8に本発明の他の実施形態(第二の実施形態)における電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図を示す。
【0037】
図8では、冷却風に対し上流側に位置する冷却モジュール100aの受熱ブロック1101aの熱伝導率を、下流側にある冷却モジュール100bの受熱ブロック1101bの熱伝導率と異ならせることで、各冷却モジュールの冷却性能を異ならせた。
【0038】
例えば、受熱ブロック1101bとして、銅を用いるのに対し、受熱ブロック1101aでは銅より熱伝導率が小さいものの、密度も小さいアルミを採用することで、上流の冷却モジュール100aを、配置に応じた適切な冷却性能を維持しつつ、軽量化することができる。
【実施例3】
【0039】
図9に本発明の他の実施形態(第三の実施形態)における電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと垂直な方向の鉛直方向断面図を示す。
【0040】
図9では、半導体素子1200cに対して、半導体素子1200bの発熱量が小さいことを前提に、側部にある冷却モジュール100bの受熱ブロック1101bの熱伝導率を、中央に配置される冷却モジュール100cの受熱ブロック1101cの熱伝導率と異ならせることで、各冷却モジュールの冷却性能を異ならせた。
【0041】
例えば、受熱ブロック1101cとして、銅を用いるのに対し、受熱ブロック1101bでは銅より熱伝導率が小さいものの、密度も小さいアルミを採用することで、中央に配置する冷却モジュール100cを、配置に応じた適切な冷却性能を維持しつつ、軽量化することができる。
【0042】
以上、本発明の実施例1から実施例3までの電力変換装置では、取り付けられる半導体素子の発熱特性や、冷却風条件の違いに応じて、フィンの枚数や受熱ブロックの熱伝導率を異ならせたが、他にも、フィンの材質やヒートパイプの能力、ヒートパイプ取り付け部の接合材料など、冷却モジュールを構成するあらゆる要素の変更によって、冷却モジュールの冷却性能を制御し、電力変換装置全体としての小型軽量化に寄与することができる。
【実施例4】
【0043】
図10に本発明の他の実施形態(第四の実施形態)における電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れと平行な方向の鉛直方向断面図を示す。
【0044】
図10では、冷却風に対し上流側に位置する冷却モジュール100aを、ヒートパイプを介さないアルミプレートフィンとして構成した。このように、冷却モジュールの冷却方式自体と他の冷却モジュールと異なる軽量なものを採用することで、電力変換装置全体としての小型軽量化に寄与することができる。
【実施例5】
【0045】
図11に本発明の他の実施形態(第五の実施形態)における電力変換装置を鉄道車両に搭載した自然空冷方式および走行風冷方式の構成を示す図を示す。
【0046】
紙面の奥行き方向は車両進行方向を、左右方向は枕木方向を示す。電力変換装置1000は車体2000の床下に設置されており、電力変換装置1000に搭載される冷却装置1100は枕木方向にせり出すように設置されている。
【0047】
冷却装置1100は外気にさらされるため、飛び石等による破損を防ぐために格子状のフィンカバー5000により覆われている。第五の実施形態における冷却装置1100では、自然対流によりフィンカバー5000の下側から冷却風を取り込むか、車両走行風をフィンカバー5000の側面から取り込むことによって、半導体素子1200を冷却する。
【0048】
図12に本発明の他の実施形態(第五の実施形態)における電力変換装置の全体構成を示す冷却風の流れ方向と平行な鉛直方向断面図を示す。
【0049】
また、図13に電力変換装置の受熱ブロックおよび半導体素子の構成を示す図12のC−C’矢視図を、図14に電力変換装置の平板フィンおよびヒートパイプの構成を示す図12のD−D’矢視図を示す。
【0050】
図12に示す電力変換装置1000は、図3に示す電力変換装置1100を90度回転させて、受熱ブロックを鉛直方向に立てるように設置している。ヒートパイプの凝縮部1104bは蒸発部1104aのやや上部になるように傾けて設置されている。他の部分の構成は第一の実施形態と同様である。
【0051】
ここで、自然対流による冷却風を取り込む際に、冷却風は下側から上側に流れるため、上段の半導体素子の温度が高くなることが想定される。そのため、受熱ブロック1101a、1101c、1101e、および平板フィン1106a、1106c、1106eの熱伝導率を他よりも高い材質となるように冷却装置1100を組み替えることで、局所的な温度上昇を抑制することができる。
【符号の説明】
【0052】
100 冷却モジュール
100a〜c 冷却モジュール
1000 電力変換装置
1100 冷却装置
1101 受熱ブロック
1101a〜f 受熱ブロック
1102a 突起部
1103a 貫通穴
1103b ねじ穴
1104 ヒートパイプ
1104a ヒートパイプの蒸発部
1104b ヒートパイプの凝縮部
1105 ハンダ
1106 平板フィン
1106a〜f 平板フィン
1109 ねじ
1110 アタッチメント
1200 半導体素子
1200a〜c 半導体素子
1300 送風機
1301 冷却風
1302 液体冷媒
1400 ダクト
1401 ダクト壁
1500 周辺回路部品
1600 密閉部
2000 車体
3000 カウル
4000 グリル
5000 フィンカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力変換回路を構成する複数の半導体素子と、冷却装置と、を備える電力変換装置であって、該冷却装置が、半導体素子の取り付け面を備える冷却モジュールを、冷却風が流れる方向に対して直列または並列に、複数の冷却モジュールの構成を少なくとも一つは異ならせて、複数個を組み合わせて配置することにより、電力変換回路の複数の半導体素子を取り付ける平面を構成することを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記冷却装置において、冷却モジュールに突起部を設けて、ねじ、あるいは溶接により、複数の冷却モジュールを一体の冷却装置として接合することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記複数の冷却モジュールのうち、冷却風の下流側に設置した冷却モジュールは、上流側に設置した冷却モジュールよりも、ブロックおよび放熱フィンを熱伝導率の高い材質で構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記複数の冷却モジュールのうち、発熱量の比較的大きい半導体素子を取り付けた冷却モジュールは、発熱量の比較的小さい半導体素子を取り付けた冷却モジュールよりも、ブロックおよび放熱フィンを熱伝導率の高い材質で構成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電力変換装置が車両の駆動システムに組み込まれてなることを特徴とする鉄道車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−233562(P2011−233562A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99831(P2010−99831)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】