説明

電力変換装置および電力変換用の半導体装置

【課題】磁気エネルギー回生回路により磁気エネルギーを蓄積・回生する際の導通損失を減らして、電力変換の効率向上が可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】磁気エネルギー回生回路10は、4個の逆導通半導体スイッチ11〜14で構成されたブリッジ回路、およびブリッジ回路の直流端子間に接続されたコンデンサ15を有する。制御回路20は、各逆導通半導体スイッチ11〜14の各ゲートG1〜G4を制御するためのスイッチング信号S1〜S4を出力するものであって、磁気エネルギー回生回路10を交流電源30もしくは誘導性の負荷40に同期する周波数でオンオフ制御を行うように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電源と誘導性負荷の間で直列に接続配置され、誘導性負荷に供給される電流波形を制御する電力変換装置に関し、とくに交流発電機あるいは交流電動機などを含む交流回路に流れる電流を制御する際のスイッチング損失を低減した電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の半導体スイッチング素子をオンオフ制御することにより電力の変換を行う電力変換装置は、従来から広く知られている。
図7は、従来のPWM制御を行うための電力変換装置を示す図である。ここでは、交流発電機100からの電源電圧は、4個の逆導通半導体スイッチ201〜204で構成されたブリッジ回路200によって制御される。このブリッジ回路200は、負荷回路300に所定の大きさで電源供給を行うハードスイッチング回路を構成している。また、逆導通半導体スイッチ201〜204は、それぞれ逆並列に接続されたフリーホイールダイオード(FWD)を備えていて、逆方向の電流を導通させるように構成されている。
【0003】
こうした交流回路においては、負荷回路300内のリアクタンスだけでなく、電源との間の配線に含まれるインダクタンス成分、あるいは交流発電機100の内部に存在するインダクタンス成分により、リアクタンス電圧が発生する。そして、リアクタンス電圧の損失により負荷電流の力率が低下すると、負荷回路300での電流減少や位相遅れが生じる。
【0004】
低力率の交流回路では、こうした負荷回路300で消費される電力や交流発電機100から得られる電力が減少するという問題を回避するため、磁気エネルギー回生回路によって力率を改善するようにしていた。磁気エネルギー回生回路では、インダクタンスに蓄えられた磁気エネルギーを蓄積回生することでリアクタンス電圧の損失を補償することができるからである。
【0005】
たとえば特許文献1には、負荷電流を遮断した場合の回路に残っている磁気エネルギーをブリッジ回路内に設けられた蓄積コンデンサに蓄え、次回のオン時にそのエネルギーを負荷に放電して電流を急速に上昇させる無損失な「電流順逆両方向スナバーエネルギー回生方式スイッチ」の発明が開示されている。
【0006】
一方、電力変換装置の変換効率を向上させるためには、電力変換装置に用いられるスイッチング素子に低オン電圧の半導体装置を用いて導通損失を減らすとともに、高速スイッチング特性を持つスイッチング素子により、さらに導通損失を減らす必要がある。そのため、低オン電圧特性や高速スイッチング特性だけでなく、さらには高い負荷が加わっても破壊しないという負荷短絡耐量特性という、それぞれがトレードオフ関係にある特性を同時に改善する半導体装置の開発が行われてきた(たとえば、特許文献2、あるいは3参照)。
【特許文献1】特開2000−358359号公報(段落番号[0011]〜[0016]、および図2)
【特許文献2】特開2006−228961号公報(段落番号[0012]〜[0020]、および図1)
【特許文献3】特開2006−59876号公報(段落番号[0043]〜[0051]、および図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の磁気エネルギー回生回路では、スイッチング素子としてPWM制御を行う電力変換装置等に使用されているものと同一の半導体装置が使用されていた。すなわち、こうした半導体装置として低オン電圧特性、高速スイッチング特性、および負荷短絡耐量特性を備えたものが選択されていた。たとえば上述した特許文献2、あるいは3に開示されているような絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)を低オン電圧のスイッチング素子として製造するには、そのコレクタ側から少数キャリアを高注入する必要がある。
【0008】
ところが、こうしたIGBTでは高濃度キャリアのためにターンオフ損失が増加するという問題があって、低オン電圧特性、高速スイッチング特性、負荷短絡耐量特性がそれぞれトレードオフ関係となるため、すべての特性を同時に改善したスイッチング素子としてIGBTを製造することが困難であった。そのため、従来から電力変換装置に用いられる電力変換用の半導体装置では低オン電圧化が図られておらず、半導体装置によるエネルギー変換効率を十分に向上させることができないという問題があった。
【0009】
しかも、磁気エネルギー回生回路ではスイッチング素子を直列に接続することにより電力変換装置が構成されており、電流が通過するスイッチング素子数が増え、全電流がスイッチング素子に流れる。そのため、磁気エネルギー回生回路での導通損失が増加するという問題もあった。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、磁気エネルギー回生回路により磁気エネルギーを蓄積・回生する際の導通損失を減らして、電力変換の効率向上が可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明の別の目的は、そのような電力変換装置に用いられる電力変換用の半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、上記問題を解決するために、交流電源と誘導性負荷の間で直列に接続配置され、前記誘導性負荷に供給される電流波形を制御する電力変換装置において、4個の逆導通半導体スイッチで構成されたブリッジ回路、および前記ブリッジ回路の直流端子間に接続されたコンデンサを有する磁気エネルギー回生回路と、前記磁気エネルギー回生回路を前記交流電源もしくは前記誘導性負荷に同期する周波数でオンオフ制御を行うように、前記逆導通半導体スイッチの各ゲートに制御信号を出力する制御回路と、を備えたことを特徴とする電力変換装置が提供される。
【0013】
この電力変換装置では、磁気エネルギー回生回路において、逆導通半導体スイッチがオフ時に誘導性負荷、もしくは交流電源である発電機などに蓄えられた磁気エネルギーが蓄積・回生される。そして、この磁気エネルギー回生回路に低オン電圧化を実現した半導体装置を用いることで、その導通損失を低減することができる。
【0014】
また、こうした電力変換装置に用いられる電力変換用の半導体装置において、ゲート・エミッタ間の電圧(Vge)で駆動され、入力信号によってオンオフ制御ができる自己消弧形の逆導通半導体スイッチであって、コレクタ領域の不純物濃度が5×1016cm-3以上の半導体層によって構成されていることを特徴とする電力変換用の半導体装置が提供される。
【0015】
この半導体装置では、そのコレクタ領域の不純物濃度を少なくとも5×1016cm-3まで高くすることによって、スイッチング損失は増加するがオン電圧を1.9V以下にまで低下できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電力変換の効率向上が可能な電力変換装置、およびそのような電力変換装置に用いて好適な電力変換用の半導体装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を示す図である。
この図1の電力変換装置は、磁気エネルギー回生回路10と制御回路20とから構成され、磁気エネルギー回生回路10が交流電源30と誘導性の負荷40の間で直列に接続配置され、負荷40に供給される電流波形を制御するものである。磁気エネルギー回生回路10は、4個の逆導通半導体スイッチ11〜14で構成されたブリッジ回路、およびブリッジ回路の直流端子間に接続されたコンデンサ15を有する。4個の逆導通半導体スイッチ11〜14には、それぞれ逆方向の電流を導通させるためにフリーホイールダイオード(FWD)が逆並列に接続されている。制御回路20は、各逆導通半導体スイッチ11〜14の各ゲートG1〜G4を制御するためのスイッチング信号S1〜S4を出力するものであって、磁気エネルギー回生回路10を誘導性の負荷40に同期する周波数でオンオフ制御を行うように構成されている。
【0018】
なお、交流電源30が交流発電機であれば、ここからの周波数信号を制御回路20に出力して、磁気エネルギー回生回路10をオンオフ制御することができる。
つぎに、磁気エネルギー回生回路10の動作について説明する。
【0019】
図2は、磁気エネルギー回生回路のスイッチングパターンを示す図である。同図(a)には、誘導性の負荷40における電圧波形(電源電圧E)を示している。また、同図(b)、(c)には、それぞれスイッチング信号S1,S3とスイッチング信号S2,S4を示している。
【0020】
制御回路20では、ブリッジ回路を構成する4個の逆導通半導体スイッチ11〜14のゲートG1〜G4に対して、対角線上に位置するペアの逆導通半導体スイッチ11,13と12,14を電源電圧Eと同一周期でそれぞれ交互にオンするように、スイッチング信号S1,S3とスイッチング信号S2,S4がそれぞれ供給されている。
【0021】
ここで、進み角αは電源電圧Eとスイッチング信号S1,S3との位相差である。逆導通半導体スイッチ11,13は、電源電圧Eの位相に対して基本的に進み角α(=90°)のタイミングでオンする。ただし、この進み角αは誘導性の負荷40の回路定数と磁気エネルギー回生回路10内のコンデンサ15の大きさに応じて、0〜180°の範囲で調整する必要がある。
【0022】
磁気エネルギー回生回路10内のコンデンサ15には、電源電圧Eの半周期分のインダクタンスエネルギーだけが蓄えられる。そのため、従来の電力変換装置で用いられている平滑コンデンサに比べて、磁気エネルギー回生回路10内のコンデンサ15には小さなコンデンサ容量のものを用いればよい。また、アーム短絡時にコンデンサ15に蓄積していた全エネルギーが逆導通半導体スイッチ11〜14に流れるが、その蓄積エネルギーが少ない。したがって、逆導通半導体スイッチ11〜14には負荷短絡耐量が小さいものを使用できる。
【0023】
つぎに、逆導通半導体スイッチ11〜14として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、単にIGBTという。)を用いた場合の、上述した構成の電力変換装置の作用効果について説明する。
【0024】
図3は、磁気エネルギー回生回路10を構成する一つのIGBTのターンオフ波形を示す図、図4は、磁気エネルギー回生回路10と従来のハードスイッチング回路(図7)を構成するIGBTのターンオフ軌跡を比較して示す図である。
【0025】
図3では、ターンオフ時に一つのIGBTのコレクタ電流Icが遮断されると、そのコレクタ・エミッタ間のVce電圧波形がゆっくりと変化する状態を示している。磁気エネルギー回生回路10でのIGBTのターンオフ時には、この図3に示すように、Vce電圧は急激に上昇しない。IGBTのVce電圧は、磁気エネルギー回生回路内部のコンデンサ15に等しい電圧となるからである。
【0026】
したがって、磁気エネルギー回生回路10内部のコンデンサ15に適切な静電容量値のものを使用すると、IGBTはソフトスイッチング動作を行い、ターンオフ時に高電圧が発生しない。
【0027】
一方、図7に示したハードスイッチング回路を構成するIGBTでは、ターンオフ時に電流の急激な変化により配線インダクタンスなどでサージ電圧が誘起される。このときのターンオフ動作軌跡は図4(b)に示すようになる。すなわち、ハードスイッチング回路では広い半導体素子の逆バイアス安全動作領域(Reverse bias Safety Operating Area:以下、RBSOA領域という。)を持つIGBTが必要となる。
【0028】
このように、ハードスイッチング回路ではターンオフ時にIcが大きく減少し始める前にVce電圧が急減に上昇しているが、磁気エネルギー回生回路10では、コレクタ電流Icが減少し始めると同時にコンデンサ15の充電が開始され、コンデンサ電圧とともにVce電圧が上昇する。このとき、コンデンサ電圧は磁気エネルギー回生回路10のインダクタンス成分とコンデンサ15の容量値とで決まる時定数で上昇するため、Vce電圧はハードスイッチング回路に比べ緩やかに上昇する。したがって、磁気エネルギー回生回路10でのターンオフ軌跡は図4(a)に示すようになり、広いRBSOAが必要ないIGBTの設計が可能となる。
【0029】
以上に説明したように、本発明の電力変換装置では、スイッチング信号S1〜S4のスイッチング周波数が図7に示すようなPWM制御等を行う電力変換装置等でのスイッチング周波数(数kHz)に比べて極めて低周波(数10Hz)で動作する。そのため、磁気エネルギー回生回路10に適用される逆導通半導体スイッチ11〜14には、高速スイッチング特性を必要とせず、少なくとも1.9V程度の低オン電圧化だけが要求されることになる。
【0030】
したがって、電力変換装置に磁気エネルギー回生回路10を用いることによって、PWM制御の電力変換装置とは異なり、IGBTにおけるトレードオフ関係の制約から解放され、低オン電圧・低速スイッチングのIGBTを用いることで、電力変換装置の変換効率を高めることができる。また、磁気エネルギー回生回路10のスイッチング周波数は、PWM整流器などの数kHzよりも極端に低い、たとえば数10Hz程度であるから、1パルスあたりのスイッチング損失が増加したとしても、電力変換装置全体でのスイッチング損失を大幅に低減できる。
【0031】
つぎに、電力変換装置に用いられる電力変換用のIGBTとして好適なトレンチゲート型FS−IGBTについて説明する。
図5は、トレンチゲート型FS−IGBTの断面構造を示す図である。
【0032】
図5(a)に示すように、トレンチゲート型FS−IGBTでは、n-ドリフト層51の表面側には、pベース領域52を貫通するトレンチ53が設けられている。ゲート電極は、トレンチ53内にゲート酸化膜を介して設けられている。
【0033】
+エミッタ領域54は、pベース領域52内にトレンチ53と接して設けられている。エミッタ電極55は、pベース領域52およびn+エミッタ領域54に接触し、かつ層間絶縁膜56によりトレンチ53内のゲート電極から絶縁されている。
【0034】
-ドリフト層51の裏面側には、ホールの注入層となるp+コレクタ層57が設けられている。また、n+フィールドストップ層58が、p+コレクタ層57とn-ドリフト層51との間に設けられている。
【0035】
図5(b)には、トレンチゲート型FS−IGBTのエミッタ電極を間引きした断面構造を示している。基板の表面側ではトレンチ53からゲート端子Gが、エミッタ電極55からエミッタ端子Eがそれぞれ引き出され、その裏面側のコレクタ電極59からコレクタ端子Cが引き出されている。
【0036】
こうしたIGBTは、具体的には以下のような手順で製造される。
最初に、基板裏面からp+コレクタ層57の不純物を活性化する。つぎに、レーザアニール法によって熱処理を行って、p+コレクタ層57の不純物濃度を従来の値(1×1016cm-3)以上の大きさ、たとえば5×1016cm-3にまで高める。これによって、少数キャリア注入効率を上げることができる。p+コレクタ層57の不純物濃度を高くすると、電流の遮断能力が徐々に低下する。よって、広いRBSOAが必要ではないとはいえ、実用上は定格電流の3倍程度の電流遮断能力が必要となる。あるいは、p+コレクタ層57の不純物濃度の上限を実用的な濃度である1×1019cm-3として設計するとよい。
【0037】
こうして、IGBTのオン電圧Vceが1.5V程度まで低減でき、そのバイポーラ特性の強化を図ることができる。この場合、p+コレクタ層57の不純物濃度をn-ドリフト層51の不純物濃度より高くするだけであっても、オン電圧Vceが1.9V以下にまで低下して、従来装置より変換効率が向上する。
【0038】
さらに、基板表面をトレンチゲート構造とすることで、総チャネル長を従来のIGBTよりも長く構成することができ、基板表面のMOSゲートからの電子電流の供給を増加させるようにしている。12.8mm角のチップサイズのIGBTでは、従来その総チャネル長が2420mmであったが、ここではその2倍、すなわち5000mm程度のものが実現できる。
【0039】
なお、ここではライフタイムコントロールは行っていない。また、フリーホイールダイオード(FWD)に関してもライフタイム制御を弱め、あるいはまったく行わないで、低オン電圧化を図ることができる。
【0040】
図6は、オン電圧と1パルス当りのターンオフ損失との関係を示すVce−Eoff特性図である。
ここでは、従来のIGBTとレーザアニールによって低オン電圧化したIGBTを、それぞれ125℃の使用条件の下で同じハードスイッチング回路に用いた場合を比較している。レーザアニール法によって熱処理を行ったIGBT(●印)では、ターンオフ損失(Eoff)が増加している。しかし、オン電圧(Vce)に関しては、従来のもの(□印)よりも約0.7V低い、1.5V程度の電力変換用の半導体装置として実現できる。
【0041】
なお、ダイオード素子に関しても同様の設計を行うことで、従来型のものに比ベオン電圧が0.4V低い1.4Vのダイオード素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係る電力変換装置を示す図である。
【図2】磁気エネルギー回生回路のスイッチングパターンを示す図である。
【図3】磁気エネルギー回生回路を構成する一つのIGBTのターンオフ波形を示す図である。
【図4】磁気エネルギー回生回路と従来のハードスイッチング回路を構成するIGBTのターンオフ軌跡を比較して示す図である。
【図5】トレンチゲート型FS−IGBTの断面構造を示す図である。
【図6】オン電圧と1パルス当りのターンオフ損失との関係を示すVce−Eoff特性図である。
【図7】従来のPWM制御を行うための電力変換装置を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
10 磁気エネルギー回生回路
11〜14 逆導通半導体スイッチ
15 コンデンサ
20 制御回路
30 交流電源
40 誘導性負荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源と誘導性負荷の間で直列に接続配置され、前記誘導性負荷に供給される電流波形を制御する電力変換装置において、
4個の逆導通半導体スイッチで構成されたブリッジ回路、および前記ブリッジ回路の直流端子間に接続されたコンデンサを有する磁気エネルギー回生回路と、
前記磁気エネルギー回生回路を前記交流電源もしくは前記誘導性負荷に同期する周波数でオンオフ制御を行うように、前記逆導通半導体スイッチの各ゲートに制御信号を出力する制御回路と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記逆導通半導体スイッチのうち互いに対角線に位置する一対を同時にオン/オフするように、前記制御信号を出力することを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記磁気エネルギー回生回路は、前記逆導通半導体スイッチの少なくとも1つが、そのオン電圧を1.9V以下に設計された絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載の電力変換装置に用いられる電力変換用の半導体装置において、
ゲート・エミッタ間の電圧(Vge)で駆動され、入力信号によってオンオフ制御ができる自己消弧形の逆導通半導体スイッチであって、コレクタ領域の不純物濃度が5×1016cm-3以上の半導体層によって構成されていることを特徴とする電力変換用の半導体装置。
【請求項5】
前記逆導通半導体スイッチは、基板表面側に形成されたトレンチゲートと、基板裏面側に形成されたフィールドストップ(FS)層とを有するトレンチゲート型FS−IGBTであることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記逆導通半導体スイッチは、コレクタ領域へのイオン注入後の熱処理がレーザアニール法によって実施されたものであることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−171294(P2008−171294A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−5354(P2007−5354)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【出願人】(503361248)富士電機デバイステクノロジー株式会社 (1,023)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】