説明

電力変換装置

【課題】静電気による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止することができる電力変換装置を得る。
【解決手段】絶縁ゲートバイポーラトランジスタと保護回路とを内蔵し、保護回路は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと電流センス端子との間に互いに逆向きに直列接続された第1、第2のツェナダイオードと、絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第3、第4のツェナダイオードとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チョッパやインバータなどの電力変換装置に関し、特に静電気による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止することができる電力変換装置電力変換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大電流・高耐圧用の電力変換装置であるトランスファーモールドパワーモジュール(Transfer-mold power modules: TPM)は、コンパクトで信頼性が高いため自動車用インテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module:IPM)に使用されている。
【0003】
図22は、従来の電力変換装置及び外部回路を示す回路図である。電力変換装置1は、トランスファーモールドパッケージ内に、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor: IGBT)2とフリーホイールダイオード(Free Wheeling Diode: FWD)3とを内蔵し、電力変換装置1の外に外部回路4が設けられている。そして、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタがそれぞれG端子5、Es端子6、Ec端子7を介して外部回路4と接続されている。また、IGBT2のコレクタ、エミッタは、それぞれ出力端子であるC端子8、E端子9に接続されている。そして、フリーホイールダイオード3はC端子8とE端子9の間に接続されている。
【0004】
外部回路4は、IGBT2を駆動する機能と、短絡等による大電流からIGBT2を保護する機能とを有している。しかし、大電流に対する保護機能を外部回路4に持たせると、IGBT2との間の配線が長くなるため、大電流に対する応答が遅くなるという問題があった。また、誘導ノイズ等による誤動作が発生する場合もあった。
【0005】
この問題を解決するために、図23に示すように、大電流からIGBT2を保護する保護回路10をIGBT2と共に電力変換装置1内に設けた電力変換装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この保護回路10は、RTC(リアルタイムコントロール)回路であり、NMOSトランジスタ11と、第1の抵抗12と、第1のダイオード13とを有する。そして、NMOSトランジスタ11のゲートはIGBT2の電流センス端子に接続され、ソースはIGBT2のエミッタに接続され、ドレインは第1のダイオード13を介してIGBT2のゲートに接続されている。また、第1の抵抗12は、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間に接続されている。
【0006】
このNMOSトランジスタ11は、IGBT2の電流センス端子に大電流が流れて第1の抵抗12において閾値電圧に達した場合にONする。これにより、IGBT2に流れる大電流を減少させ又は遮断することで、IGBT2の破壊を防止することができる。
【0007】
【特許文献1】特開昭62−143450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように従来の電力変換装置では、RTC回路を内蔵したことにより、過電流による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止し、誘導ノイズによる誤動作も防止することができる。しかし、従来の電力変換装置では、動作中に生じる静電気による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止することができなかった。
【0009】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、静電気による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止することができる電力変換装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る電力変換装置は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタと保護回路とを内蔵し、保護回路は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと電流センス端子との間に互いに逆向きに直列接続された第1、第2のツェナダイオードと、絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第3、第4のツェナダイオードとを有する。本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、静電気による絶縁ゲートバイポーラトランジスタの破損を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置を示す回路図である。電力変換装置1は、トランスファーモールドパッケージ内に、IGBT2と、フリーホイールダイオード3と、保護回路10とを内蔵している。そして、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタがそれぞれ外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7に接続されている。また、IGBT2のコレクタ、エミッタは、それぞれ出力端子であるC端子8、E端子9に接続されている。そして、フリーホイールダイオード3はC端子8とE端子9の間に接続されている。
【0013】
また、保護回路10は、IGBT2のゲートと電流センス端子との間に互いに逆向きに直列接続された第1、第2のツェナダイオード21、22と、IGBT2のゲートとエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第3、第4のツェナダイオード23、24とを有する。そして、第1、第2のツェナダイオード21、22のツェナ電圧は、IGBT2のゲート−電流センス端子間に印加される制御電圧より高く、ゲート−電流センス端子間の破壊電圧よりも低い。また、第3、第4のツェナダイオード23、24のツェナ電圧は、IGBT2のゲート−エミッタ間にかかる制御電圧より高く、ゲート−エミッタ間の破壊電圧よりも低い。
【0014】
これにより、電力変換装置1が静電気に曝された際、第1〜第4ツェナダイオード21〜24は各端子の電圧を安全な値にクランプするため、IGBT2の破損を防止することができる。また、電流センス端子を外部端子に接続したことで、過電流のトリップレベルを外部から調整することができる。
【0015】
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、ゲートはIGBT2の電流センス端子に接続され、ソースはIGBT2のエミッタに接続され、ドレインはIGBT2のゲートに接続されたNMOSトランジスタ11と、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間に接続された第1の抵抗12とを更に有する。その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0016】
NMOSトランジスタ11は、IGBT2の電流センス端子に大電流が流れて第1の抵抗12において閾値電圧に達した場合にONする。これにより、IGBT2に流れる大電流を減少させ又は遮断することで、IGBT2の破壊を防止することができる。また、保護回路10を電力変換装置1と同じパッケージに集積化したことで、IGBT2の電流センス端子とNMOSトランジスタ11のゲートとの間の配線が短くなるため、大電流に対する応答が向上し、誘導ノイズによる誤動作も防止することができる。
【0017】
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2のゲートとNMOSトランジスタ11のドレインとの間に接続された第1のダイオード13を更に有する。その他の構成は実施の形態2と同様である。これにより、G端子5とEc端子7に負電圧が印加された場合でも、NMOSトランジスタ11を保護することができる。
【0018】
実施の形態4.
図4は、本発明の実施の形態4に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2の電流センス端子とNMOSトランジスタ11のゲートとの間に接続された第2の抵抗25を更に有する。その他の構成は実施の形態3と同様である。これにより、ゲートに流れる大電流からNMOSトランジスタ11を保護することができる。
【0019】
実施の形態5.
図5は、本発明の実施の形態5に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列26と、第1のダイオード列26と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第2のダイオード列27とを更に有する。ここで、第1のダイオード列26の順方向電圧の最小値は、NMOSトランジスタ11の閾値電圧より高い。そして、第1のダイオード列26の順方向電圧の最大値は、第2のダイオード列27の逆方向耐圧よりも低く、IGBT2の電流センス端子とエミッタの破壊電圧より低い。その他の構成は、実施の形態1〜4と同様である。
【0020】
これにより、電力変換装置1が静電気に曝された際、第1、第2のダイオード列26,27はIGBT2の電流センス端子とエミッタとの間の電圧を安全な値(例えば2〜3Vの範囲)にクランプするため、IGBT2の破損を防止することができる。
【0021】
実施の形態6.
図6は、本発明の実施の形態6に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列26と、第1のダイオード列26と並列かつ逆向きに接続された単一の第2のダイオード28とを更に有する。ここでは、第2のダイオード28のアノードは、IGBT2のエミッタに接続され、カソードはIGBT2の電流センス端子に接続されている。そして、第1のダイオード列26の順方向電圧の最大値は、第2のダイオード28の逆方向耐圧よりも低い。その他の構成は、実施の形態1〜4と同様である。
【0022】
これにより、電力変換装置1が静電気に曝された際、第1のダイオード列26と単一の第2のダイオード28はIGBT2の電流センス端子とエミッタとの間の電圧を安全な値にクランプするため、IGBT2の破損を防止することができる。
【0023】
実施の形態7.
図7は、本発明の実施の形態7に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第5、第6のツェナダイオード29、30を更に有する。そして、第5、第6のツェナダイオード29、30のツェナ電圧は、NMOSトランジスタ11の閾値電圧より高く、IGBT2の電流センス端子とエミッタとの間の破壊電圧よりも低い。その他の構成は、実施の形態1〜4と同様である。
【0024】
これにより、電力変換装置1が静電気に曝された際、第5、第6のツェナダイオード29、30はIGBT2の電流センス端子とエミッタとの間の電圧を安全な値にクランプするため、IGBT2の破損を防止することができる。
【0025】
実施の形態8.
図8は、本発明の実施の形態8に係る電力変換装置を示す回路図である。第1の抵抗に並行に接続された外部抵抗31又は外部コンデンサ32を更に有する。その他の構成は、実施の形態2〜7と同様である。この外部抵抗31により、集積された抵抗12の抵抗値(即ち、大電流トリップレベル)を外部から調整することができる。また、外部コンデンサ32により、電流センス信号に含まれるノイズ成分をフィルタリングすることができる。
【0026】
実施の形態9.
図9は、本発明の実施の形態9に係る電力変換装置を示す上面図である。図10(a)は保護回路を示す上面図であり、図10(b)は本発明の実施の形態9に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、図10(c)は図10(b)のX−XXにおける断面図である。
【0027】
金属ブロック40上に、IGBT2とフリーホイールダイオード3が搭載されている。そして、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタは、外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7の上面にそれぞれワイヤ41を介してワイヤボンドされている。また、保護回路10を形成した保護チップ42は、G端子5、Es端子6、Ec端子7の下面に半田ボール43を介してダイレクトボンドされている。そして、これら全体がモールド樹脂44でトランスファーモールドされている。このように保護チップ42を外部端子にダイレクトボンドすることで電力変換装置をコンパクト化することができる。
【0028】
実施の形態10.
図11(a)は保護回路を示す上面図であり、図11(b)は本発明の実施の形態10に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、図11(c)は図11(b)のX−XXにおける断面図である。
【0029】
保護回路10を形成した保護チップ42は、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタにそれぞれ接続された外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7の上面に裏返されて半田ボール43を介してダイレクトボンドされている。これにより、実施の形態9よりも簡単に保護チップ42を外部端子にダイレクトボンドすることができる。
【0030】
実施の形態11.
図12は、本発明の実施の形態11に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図である。保護回路10を形成した保護チップ42は、分離された金属ブロック45上に搭載され、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタ及び外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7にワイヤ41を介してワイヤボンドされている。このように、本発明は、保護チップ42と外部端子の接合形状にとらわれず、保護チップ42と外部端子をワイヤボンドした場合にも適用することができる。
【0031】
実施の形態12.
図13は、本発明の実施の形態12に係る電力変換装置を示す回路図である。保護回路10は、IGBT2のゲートと電流センス端子との間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列51と、第1のダイオード列51と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第2のダイオード列52と、IGBT2のゲートとエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第3のダイオード列53と、第3のダイオード列53と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第4のダイオード列54とを有する。そして、第1、第2のダイオード列51、52の順方向電圧の最小値は、IGBT2のゲート−電流センス端子間に印加される制御電圧よりも高く、ゲート−電流センス端子間の破壊電圧より低い。また、第3、第4のダイオード列53、54の順方向電圧の最小値は、IGBT2のゲート−エミッタ間に印加される制御電圧よりも高く、ゲート−エミッタ間の破壊電圧より低い。
【0032】
このように、ダイオード列を用いたことにより、IGBT2のゲートと電流センス端子との間のクランプ電圧の設定自由度が向上する。また、ダイオード列はツェナダイオードよりもクランプ電圧を低利得に調整することができるため、実施の形態1よりも更に効果的にIGBT2の破損を防止することができる。ただし、ダイオード列のリーク電流はツェナダイオードよりも高い。
【0033】
実施の形態13.
図14は、本発明の実施の形態13に係る電力変換装置を示す回路図である。第1、第2のダイオード列51、52はIGBT2と集積されている。その他の構成は実施の形態12と同様である。これにより、実施の形態12と同様の効果を奏する。
【0034】
実施の形態14.
図15は、本発明の実施の形態14に係る電力変換装置を示す回路図である。この電力変換装置1は、IGBT2の近傍に温度測定用ダイオード55を更に有する。その他の構成は実施の形態6と同様である。そして、温度測定用ダイオード55のアノード、カソードは、それぞれ外部端子であるA端子56、K端子57に接続されており、外部からアクセスが可能である。また、保護回路10は、温度測定用ダイオード55のアノードにカソードが接続され、温度測定用ダイオード55のカソードにアノードが接続された第3のダイオード58を更に有する。この第3のダイオード58により温度測定用ダイオード55は静電気から保護される。
【0035】
実施の形態15.
図16(a)は保護回路を示す上面図であり、図16(b)は本発明の実施の形態15に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、図16(c)は図16(b)のX−XXにおける断面図である。
【0036】
金属ブロック40上に、IGBT2とフリーホイールダイオード3が搭載されている。そして、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタ、温度測定用ダイオード55のアノード、カソードは、外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7、A端子56、K端子57の上面にそれぞれワイヤ41を介してワイヤボンドされている。また、保護回路10を形成した保護チップ42は、G端子5、Es端子6、Ec端子7、A端子56、K端子57の下面に半田ボール43を介してダイレクトボンドされている。そして、これら全体がモールド樹脂44でトランスファーモールドされている。このように保護チップ42を外部端子にダイレクトボンドすることで電力変換装置をコンパクト化することができる。
【0037】
実施の形態16.
図17(a)は保護回路を示す上面図であり、図17(b)は本発明の実施の形態16に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、図17(c)は図17(b)のX−XXにおける断面図である。
【0038】
保護回路10を形成した保護チップ42は、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタ、温度測定用ダイオード55のアノード、カソードにそれぞれ接続された外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7、A端子56、K端子57の上面に裏返されて半田ボール43を介してダイレクトボンドされている。これにより、実施の形態9よりも簡単に保護チップ42を外部端子にダイレクトボンドすることができる。
【0039】
実施の形態17.
図18は、本発明の実施の形態17に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図である。保護回路10を形成した保護チップ42は、分離された金属ブロック45上に搭載され、IGBT2のゲート、電流センス端子、エミッタ、温度測定用ダイオード55のアノード、カソード及び外部端子であるG端子5、Es端子6、Ec端子7、A端子56、K端子57にワイヤ41を介してワイヤボンドされている。このように、本発明は、保護チップ42と外部端子の接合形状にとらわれず、保護チップ42と外部端子をワイヤボンドした場合にも適用することができる。
【0040】
実施の形態18.
図19は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用したハーフブリッジチョッパを示す回路図である。2つの電力変換装置1が直列接続されてハーフブリッジ回路60を構成している。そして、図面上側の電力変換装置1のE端子と下側の電力変換装置1のC端子が接続され、ハーフブリッジ回路60の中央接続端子61を構成する。また、上側の電力変換装置1のC端子はハーフブリッジ回路60の高電位端子62を構成し、下側の電力変換装置1のE端子はハーフブリッジ回路60の低電位端子63を構成する。
【0041】
また、高電位端子62は、第1直流電源64の高電位側に外部接続され、低電位端子63は、第1直流電源64の低電位側に外部接続されている。そして、中央接続端子61は負荷65の一端に外部接続され、負荷65の他端は、第2直流電源66の高電位側に外部接続されている。また、第2直流電源66の低電位側は低電位端子63に外部接続されている。
【0042】
実施の形態19.
図20は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用した単相フルブリッジインバータを示す回路図である。2つのハーフブリッジ回路60が並列接続されている。そして、2つのハーフブリッジ回路60の高電位端子62は互いに接続され、高電位端子71を構成し、第1直流電源64の高電位側に外部接続されている。また、2つのハーフブリッジ回路60の低電位端子63は互いに接続され、低電位端子を構成し、第1直流電源64の低電位側に外部接続されている。そして、2つのハーフブリッジ回路60の各中央接続端61は、それぞれ負荷65の異なる端子に外部接続されている。
【0043】
実施の形態20.
図21は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用した三相フルブリッジインバータを示す回路図である。3つのハーフブリッジ回路60が並列接続されている。そして、3つのハーフブリッジ回路60の高電位端子62は互いに接続され、高電位端子を構成し、第1直流電源64の高電位側に外部接続されている。また、3つのハーフブリッジ回路60の低電位端子63は互いに接続され、低電位端子を構成し、第1直流電源64の低電位側に外部接続されている。そして、3つのハーフブリッジ回路60の各中央接続端61は、それぞれ三相負荷66の異なる端子に外部接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図5】本発明の実施の形態5に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図6】本発明の実施の形態6に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図7】本発明の実施の形態7に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図8】本発明の実施の形態8に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図9】本発明の実施の形態9に係る電力変換装置を示す上面図である。
【図10】(a)は保護回路を示す上面図であり、(b)は本発明の実施の形態9に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、(c)は(b)のX−XXにおける断面図である。
【図11】(a)は保護回路を示す上面図であり、(b)は本発明の実施の形態10に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、(c)は(b)のX−XXにおける断面図である。
【図12】本発明の実施の形態11に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図である。
【図13】本発明の実施の形態12に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態13に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図15】本発明の実施の形態14に係る電力変換装置を示す回路図である。
【図16】(a)は保護回路を示す上面図であり、(b)は本発明の実施の形態15に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、(c)は(b)のX−XXにおける断面図である。
【図17】(a)は保護回路を示す上面図であり、(b)は本発明の実施の形態16に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図であり、(c)は(b)のX−XXにおける断面図である。
【図18】本発明の実施の形態17に係る電力変換装置に保護チップを接合した状態を示す上面図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用したハーフブリッジチョッパを示す回路図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用した単相フルブリッジインバータを示す回路図である。
【図21】本発明の実施の形態に係る電力変換装置を適用した三相フルブリッジインバータを示す回路図である。
【図22】従来の電力変換装置及び外部回路を示す回路図である。
【図23】RTC回路を設けた従来の電力変換装置を示す回路図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電力変換装置
2 IGBT
5 G端子(外部端子)
6 Es端子(外部端子)
7 Ec端子(外部端子)
10 保護回路
11 NMOSトランジスタ
12 第1の抵抗
13 第1のダイオード
21 第1のツェナダイオード
22 第2のツェナダイオード
23 第3のツェナダイオード
24 第4のツェナダイオード
25 第2の抵抗
26 第1のダイオード列
27 第2のダイオード列
28 第2のダイオード
29 第5のツェナダイオード
30 第6のツェナダイオード
31 外部抵抗
32 外部コンデンサ
42 保護チップ
51 第1のダイオード列
52 第2のダイオード列
53 第3のダイオード列
54 第4のダイオード列
55 温度測定用ダイオード
56 A端子(外部端子)
57 K端子(外部端子)
58 第3のダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁ゲートバイポーラトランジスタと保護回路とを内蔵し、
前記保護回路は、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと電流センス端子との間に互いに逆向きに直列接続された第1、第2のツェナダイオードと、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第3、第4のツェナダイオードとを有することを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記保護回路は、
ゲートは前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子に接続され、ソースは前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのエミッタに接続され、ドレインは前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートに接続されたNMOSトランジスタと、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子とエミッタとの間に接続された第1の抵抗とを更に有することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記保護回路は、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと前記NMOSトランジスタのドレインとの間に接続された第1のダイオードを更に有することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記保護回路は、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子と前記NMOSトランジスタのゲートとの間に接続された第2の抵抗を更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記保護回路は、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子とエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列と、
前記第1のダイオード列と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第2のダイオード列とを更に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記保護回路は、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子とエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列と、
前記第1のダイオード列と並列かつ逆向きに接続された単一の第2のダイオードとを更に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記保護回路は、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子とエミッタとの間に互いに逆向きに直列接続された第5、第6のツェナダイオードを更に有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記第1の抵抗に並行に接続された外部抵抗又は外部コンデンサを更に有することを特徴とする請求項2〜7の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
絶縁ゲートバイポーラトランジスタと保護回路とを内蔵し、
前記保護回路は、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと電流センス端子との間に直列接続された複数のダイオードからなる第1のダイオード列と、
前記第1のダイオード列と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第2のダイオード列と、
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートとエミッタとの間に直列接続された複数のダイオードからなる第3のダイオード列と、
前記第3のダイオード列と並列かつ逆向きに直列接続された複数のダイオードからなる第4のダイオード列とを有することを特徴とする電力変換装置。
【請求項10】
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの電流センス端子が外部端子に接続されていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタの近傍に温度測定用ダイオードを更に有し、
前記保護回路は、前記温度測定用ダイオードのアノードにカソードが接続され、前記温度測定用ダイオードのカソードにアノードが接続された第3のダイオードを更に有することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−42950(P2008−42950A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−209532(P2006−209532)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】