説明

電子文書処理装置及びプログラム

【課題】電子文書を表す画像情報における一部の画像領域が電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する場合に、電子文書を格納先に格納する処理を実行する電子文書処理装置を提供することにある。
【解決手段】電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段と、前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段と、前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段と、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理手段と、を含むことを特徴とする電子文書処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子文書処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、安価なスキャナやペーパーレスFAXなどの普及により、従来紙で管理していた帳票や契約書などを、まとめて電子化して管理する方法が広まっている。
【0003】
文書を電子化して管理する方法として、例えば、特許文献1には、管理される画像などをサムネイル一覧表示するときに、撮影場所や日時などの付加情報を元にした複数の分類を同時に表示し、目的の画像を見つけやすくする手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−202635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の一つは、電子文書を表す画像情報における一部の画像領域が電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する場合に、電子文書を格納先に格納する処理を実行する電子文書処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段と、前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段と、前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段と、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理手段と、を含むことを特徴とする電子文書処理装置である。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段と、前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段と、前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段と、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足しない場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行しない格納処理手段と、を含むことを特徴とする電子文書処理装置である。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、前記格納処理手段は、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域を拡大して表示させる処理が、前記格納先に対応して予め定められた領域の位置に関する条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電子文書処理装置である。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、前記画像情報における文字列の存在領域を表す文字列存在領域を特定する手段と、前記格納先について予め定められた領域の位置に関する条件を、当該領域と重なる前記文字列存在領域の位置に基づいて更新する手段と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1または3いずれかに記載の電子文書処理装置である。
【0010】
また、請求項5に記載の発明は、前記画像領域に含まれる文字列を認識する文字列認識手段をさらに含み、前記格納処理手段は、前記文字列認識手段により認識された文字列が、前記格納先に対応して予め定められた文字列の条件を満足する場合に、前記電子文書を、前記格納先に格納するための処理を実行する、ことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の電子文書処理装置である。
【0011】
また、請求項6に記載の発明は、前記画像情報生成手段は、複数の電子文書のそれぞれの画像を表す画像情報を生成し、前記格納先選択手段は、前記複数の電子文書を格納する格納先を選択し、前記画像領域指定手段は、前記画像情報生成手段によって生成された前記複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域を指定し、前記格納処理手段は、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像情報生成手段によって生成された前記複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、当該画像情報が表す前記電子文書を、前記格納先に格納するための処理を実行する、ことを特徴とする請求項1に記載の電子文書処理装置である。
【0012】
また、請求項7に記載の発明は、電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段、前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段、前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段、及び、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、電子文書を表す画像情報における一部の画像領域が電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する場合に、電子文書を格納先に格納するための処理を実行できる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、電子文書を表す画像情報における一部の画像領域が電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足しない限りは、電子文書を格納先に格納するための処理を実行しないように制御できる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、電子文書の画像を表す画像情報の一部の画像領域の内容が確認されたことを当該領域を拡大表示させる処理で認識し、電子文書を格納先に格納するための処理を実行できる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、画像情報における文字列の存在領域を表す文字列存在領域を特定し、格納先について予め定められた領域の位置に関する条件を、当該領域と重なる文字列存在領域の位置に基づいて更新できる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、電子文書の画像を表す画像情報に特定の文字列が含まれることが確認された場合に、電子文書を格納先に格納するための処理を実行できる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する処理が複数の電子文書を表す画像情報について行われた場合に、複数の電子文書を格納先に格納するための処理を実行できる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する処理が電子文書を表す画像情報について行われた場合に、電子文書を格納先に格納するための処理を実行するようにコンピュータを機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電子文書処理装置の主な構成例を示すブロック図である。
【図2】制御部によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。
【図3A】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置が、文書を電子文書として文書蓄積部に蓄積する一例を説明する図である。
【図3B】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置が処理する、処理の対象となった原稿上に形成された文書の一例を示す図である。
【図4】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置が文書蓄積部から電子文書を取得したのち、表示部において表示される表示画面の一例を説明する図である。
【図5】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置における、格納先情報の一例を示す図である。
【図6】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置が操作部からの指示を受け付けたのち、表示部によって画像情報の一部の領域が拡大されて表示される表示画面の一例を説明する図である。
【図7】第一の実施形態にかかる電子文書処理装置が電子文書を当該電子文書の格納を許可した格納先に格納したのちの、表示画面の一例を説明する図である。
【図8】第二の実施形態にかかる電子文書処理装置における制御部によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。
【図9】第二の実施形態にかかる電子文書処理装置における、格納先情報の一例を示す図である。
【図10】第二の実施形態にかかる電子文書処理装置が操作部からの指示を受け付けたのち、画像情報の指定された一部の領域が表示部によって表示される画面例を説明する図である。
【図11】第三の実施形態にかかる電子文書処理装置における制御部によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。
【図12】第三の実施形態にかかる電子文書処理装置の有する文字列存在領域特定部、格納先情報変更部の構成を有しない電子文書処理装置が操作部からの指示を受け付けたのち、表示部によって画像情報の一部の領域が拡大されて表示される表示画面の一例を説明する図である。
【図13】文字列存在領域特定部における文字列の存在する領域を特定する方法を説明する図である。
【図14】図13におけるXIVで囲まれる部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第一の実施形態]
以下に、本発明の第一の実施形態に係る電子文書処理装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子文書処理装置1の主な構成例を示すブロック図である。図1に示すように、この電子文書処理装置1は、制御部10と、記憶部20と、文書読取部30と、インターフェース部40と、を含んで構成されている。
【0023】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等によって実現され、記憶部20に格納されているプログラムに従って動作する。この制御部10が行う処理の具体的な内容については、後に詳しく述べる。なお、上記プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の情報記録媒体に格納されて提供されるものであってもよいし、インターネット等のネットワークを介して提供されるものであってもよい。
【0024】
記憶部20は、RAM(Random Access Memory)や、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子、並びにハードディスク等によって実現できる。この記憶部20は、制御部10が実行するプログラム(ソフトウェア)を格納している。また、この記憶部20は、制御部10が行う処理の過程で利用される種々のデータを格納するワークメモリとしても動作する。
【0025】
文書読取部30は、スキャナ装置等によって実現できる。この文書読取部30は、制御部10から入力される指示に従って、処理の対象となった原稿上に形成された文書画像(例えば、テキスト、線図、写真等を含む)を読み取り、当該文書画像を表すビットマップデータ等を含む電子文書を生成し、制御部10に出力する。また、スキャナ装置等を用いて文書を走査することによって生成された電子文書は、予め文書蓄積部31に格納されたのち電子文書処理装置1が取得されることとしてもよいし、外部の装置からネットワークを介して電子文書処理装置1が取得されることとしてもよい。また、文書蓄積部31は、前述の記憶部20の一部の記憶領域を利用することによって実現することとしてもよい。
【0026】
インターフェース部40は、タッチパネル、液晶ディスプレイ、入力用デバイス(キーボード、マウス、タッチパッド等)等によって実現できる。このインターフェース部40は、制御部10から入力される指示に従って、制御部10から入力されるデータに基づいた画面(例えば、電子文書の表示画像を表す画像情報)をユーザに表示する。また、このインターフェース部40は、電子文書処理装置1が行う電子文書または電子文書に表わされる画像情報に関するユーザからの操作指示の入力を、制御部10に出力する。ユーザからの操作指示の入力としては、画像情報における一部の画像領域を指定する指示、画像情報における一部の画像領域を指定して拡大する指示、画像情報における一部の画像領域を指定して指定領域に含まれる文字列を認識させる指示等が一例としてあげられる。
【0027】
データ格納部50は、ハードディスク等によって実現できる。このデータ格納部50は、電子文書を格納する格納先を備えており、制御部10から入力される指示に従って電子文書を格納先に格納する。また、データ格納部50は、制御部10にデータ格納部50が保有する格納先の格納先情報を出力する。格納先情報についての具体的な内容については、後に詳しく述べる。また、データ格納部50は、前述の記憶部20の一部の記憶領域を利用することによって実現することとしてもよい。
【0028】
次に、制御部10が行う処理の内容について詳しく説明する。本実施形態に係る制御部10が実行するプログラムは、電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成部と、電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択部と、画像生成手段によって生成された画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定部と、画像領域指定部によって指定された画像領域が、格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理部等、を機能的に含む。
【0029】
図2は、制御部10によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。制御部10に機能的に含まれる各機能部のそれぞれについて図2を参照しつつ説明を行う。
【0030】
電子文書取得部11は、例えば、文書蓄積部31に蓄積されている電子文書を取得する。電子文書取得部11によって取得された電子文書にかかる情報は、画像情報生成部12と、格納処理部17と、に出力される。また、取得された電子文書のそれぞれについて、例えば電子文書に付加された情報を解析した結果などを、電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択部14と、判定部15と、に出力する。ここで、電子文書に付加された情報とは、電子文書が有する、電子文書の画像データ以外の情報であり、例えば電子文書の用紙サイズに関する情報(電子文書のページレイアウト情報)、電子文書自身についての抽象度の高い付加的な情報(メタデータ、アノテーション)等が含まれる。
【0031】
画像情報生成部12は、電子文書取得部11より入力された電子文書の画像データに基づいて、ユーザに提示される表示画像を表す画像情報を生成する。画像情報生成部12によって生成された画像情報は、表示制御部42および画像領域指定部13に出力される。また、画像情報生成部12は、画像領域指定部13によって指定された画像情報の一部の領域を表示する画像を生成し、表示制御部42に出力する処理を行う。
【0032】
操作受付部41は、ユーザからの操作指示の入力を制御部10に出力するインターフェース部40(操作部40B)からの操作指示の入力を受け付けて、画像領域指定部13と、表示制御部42と、に出力する。
【0033】
画像領域指定部13は、画像情報生成部12より出力された画像情報、および操作受付部41より出力されたユーザからの操作指示に基づいて、画像情報生成部12によって生成された画像情報の一部の画像領域を指定する処理を行う。指定された画像領域は、判定部15と、再度画像情報生成部12と、に出力される。
【0034】
格納先情報取得部16は、データ格納部50から格納先情報を取得する。そして取得した格納先情報を判定部15に出力する。
【0035】
ここで格納先情報について説明を行う。第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1において、格納先へ電子文書を格納するためには、格納先に対応して予め定められた条件を満たすものでなくてはならない。ここで、格納先に対応して予め定められた条件とは、例えば、電子文書もしくは電子文書の表示画像を表す画像情報が格納先に対応した特定の特徴を有するとか、電子文書の表示画像を表す画像情報が格納先に対応した画像情報の内容を確認する操作に基づいた処理(画像情報の一部の画像領域を指定する処理)がされていること、などである。したがってデータ格納部50に備えられている複数の格納先には、電子文書を格納する際に必要とされる条件がそれぞれ予め定められている。第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1において格納先情報とは、電子文書を格納先に格納するための処理を実行するために、電子文書もしくは電子文書の表示画像を表す画像情報に対する必要な条件を表すものとする。
【0036】
格納先情報には、例えば電子文書に付加された情報(用紙サイズ,文字列の方向,横長・縦長文書等の印刷の向き,等のページレイアウト情報、メタデータ、アノテーションの有無)、電子文書の画像データ(例えば、カラー・白黒、承認スタンプの有無)、電子文書の表示画像を表す画像情報において確認すべき領域範囲、画像情報において確認すべき領域範囲を拡大表示して確認すべきか否か、画像情報に特定の文字列(キーワード)が含まれているか否か、などが設定される。
【0037】
また、格納先情報には、電子文書の表示画像を表す画像情報の一部を指定する処理に基づいて決定される条件が付与されていることが好ましい。これによって、電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する、処理電子文書を表す画像情報における一部の画像領域を指定する処理を受け付けた場合に、電子文書を格納先に格納する処理を実行するようにする。そして、電子文書を格納する格納先に対応付けられた条件を満足する、処理電子文書を表す画像情報における一部の画像領域を指定する処理を受け付けない限りは、電子文書を格納先に格納する処理を実行しないようにする。
【0038】
判定部15は、入力された、電子文書、電子文書の表示画像を表す画像情報、および電子文書の表示画像を表す画像情報の一部の画像領域を指定する当該画像領域と、格納先情報と、を比較して、電子文書に対し格納先に格納するための処理を実行するか否かを判定する。判定の結果は、電子文書に対し格納先に格納するための処理を実行するか否かいずれの場合においても、表示制御部42に入力される。また、判定の結果が電子文書に対し格納先に格納するための処理を実行する結果となった場合、すなわち、電子文書に対し格納先に対応して予め定められた条件を満足すると判定部15が判定した場合には、当該電子文書を格納先に格納することを実行可能な状態に制御する格納制御手段を備える格納処理部17へと出力する。
【0039】
格納処理部17は、電子文書取得部11から出力された電子文書と、判定部15から出力された当該電子文書を格納するか否かの判定結果と、を受け入れ、当該判定結果が当該電子文書を当該格納先に格納することを許可するものである場合は、当該電子文書を当該格納先に格納するための処理を実行し、また、当該判定結果が当該電子文書を当該格納先に格納することを禁止するものである場合は、当該電子文書を当該格納先に格納するための処理を実行しない。
【0040】
格納先選択部14は、データ格納部50より格納先一覧を作成し表示制御部42に出力する。また、電子文書取得部11によって取得された電子文書に付加された情報を取得する。格納先選択部14は、格納先一覧を作成する際に取得した電子文書に付加された情報に基づいて格納先候補の優先順位づけをする。
【0041】
表示制御部42は、入力された画像情報生成部12によって生成された画像情報と、判定部15によって判定された判定結果と、操作受付部41によって受け付けられたユーザの操作結果と、格納先選択部14によって選択された格納先の一覧と、をインターフェース部40(表示部40A)に出力する。
【0042】
ここで、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、処理対象となった電子文書を格納先に格納する場合を例に具体的に説明を行う。
【0043】
図3Aは、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、文書2を電子文書として文書蓄積部31に蓄積する一例を説明する図である。図3Bは、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が処理する、処理の対象となった原稿上に形成された文書2の一例を示す図である。文書2の用紙サイズはA4であり、また、文書2には、{(200,300)、(400,200)、(300,280)、(400,280)}の位置座標によって囲まれる領域(以下領域Aとする)に申込者の住所の記載2A、{(0,210)、(100,210)、(0,300)、(100,300)}の位置座標によって囲まれる領域(以下領域Bとする)に申し込みプランの記載2Bがされている。
【0044】
また、本実施形態においては、複数の文書2と共にフェイスシート3を束ねて電子文書を作成した。フェイスシート3にはQRコード3Aが記載されている。このQRコード3Aは、電子文書を格納する格納先を特定する情報を含むものである。本実施形態においては、QRコード3Aの電子文書を格納する格納先を特定する情報として、格納先“申込書¥横浜市¥プランA”への格納を優先する旨の情報が含まれている。このQRコード3Aに含まれる情報は、電子文書に付加され、電子文書処理装置1が電子文書を取得した際に、電子文書に付加された情報として格納先選択部14に出力される。
【0045】
図4は、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が文書蓄積部31から電子文書を取得したのち、表示部40Aにおいて表示される表示画面100の一例を説明する図である。文書蓄積部31に蓄積された複数の電子文書は、電子文書取得部11によって取得され、画像情報生成部12によって電子文書の表示画像を表す画像情報が生成される。生成された画像情報は表示制御部42に入力され、表示部40Aにおいて表示される表示画面100の第一の表示領域101に表示される。
【0046】
図4の第一の表示領域101には、画像情報生成部12によって生成された複数の画像情報が表示されている。ユーザは第一の表示領域101に表示された電子文書の画像情報上で当該画像情報の一部の領域を指定したり拡大したりする操作を行う。
【0047】
図4の第二の表示領域102には、格納先選択部14によって作成された格納の一覧が表示されている。本実施形態において、電子文書はQRコード3Aによって“申込書、Aプラン、横浜市”という情報が付加されているものである。このQRコード3Aによって付加された情報に基づいて、格納先選択部14は“申込書¥Aプラン¥横浜市”の格納先を優先的に選択された状態で表示がされるように格納先一覧を作成する。
【0048】
図4の表示画面100においては、表示された画像情報に対応するチェックボックス103が表示されている。電子文書を格納先に格納する際には、格納先を選択し、次いでチェックボタン103にチェックを入れ、最後に“分類する”ボタン104を押下することによって、電子文書の格納先への格納が完了する。図4で示される表示画面100においては、チェックボックス103はチェックを受け付けない状態となっており、格納先への格納が不可能な状態となっている。格納先への格納が不可能な状態にするためには、チェックボックス103にチェックを受け付けない状態とするほかに、例えば“分類する”ボタン104が押下出来ない状態とすることとしてもよい。
【0049】
次に、第一の表示領域101に表示された電子文書が格納されるべき格納先が、第二の表示領域102にて優先的に選択されている格納先であることが正しいかどうかを検証する必要がある。電子文書が格納されるべき格納先が正しいか否かの判断は、図3Bにおける領域Aにおける申込者の住所の記載2A、領域Bにおける申し込みプランの記載2Bの内容を確認する必要がある。しかしながら、図4にて表示されている表示画像100ではその記載の内容を確認することが困難であるため正しい格納先であるかを判断することができない。そこで、第一の表示領域101に表示される画像情報の確認すべき箇所を指定し、当該領域の記載内容を確認する処理が必要となる。
【0050】
図5は、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1における、格納先情報200の一例を示す図である。図5に示されるように、格納先情報200には、格納先に対応して予め定められた条件が設定されている。図4に示される格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”には、用紙サイズはA4、画像情報において確認すべき領域範囲は{(200,300)、(400,200)、(300,280)、(400,280)},{(0,210)、(100,210)、(0,300)、(100,300)}という位置座標によって囲まれる領域および領域箇所は2箇所、画像情報において確認すべき領域範囲をX%の倍率で拡大表示して確認すべき、という格納先情報200が予め定められた条件として設定されている。
【0051】
図6は、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が操作部40Bからの指示を受け付けたのち、表示部40Aによって画像情報の一部の領域が拡大されて表示される表示画面の一例を説明する図である。
【0052】
図6における第一の表示領域101に表示される画像情報は、操作部40Bからの操作を受け付けた操作受付部41からの入力に基づいて、指定された一部を拡大して表示される新たな画像情報として表示する。図6における表示画面100Bは、図4の表示画面100Aにおける画像情報A110上で領域Aの指定がされる操作がされ、ついで指定された領域についてX%の拡大処理を行う操作がされたものである。
【0053】
なおこのとき、第一の表示領域101に表示されている画像情報が複数存在する場合、操作受付部41からの入力がされた一の画像情報との類似度や、一の画像情報に表されているテンプレート(線図等の情報)と予め設定されているテンプレートとの比較等に基づいてお互いに関連付けられた他の画像情報は、一の画像情報に対して受け付けた操作受付部41からの入力と同一の入力がされたものとし、一の画像情報に対して行われた処理と同一の処理がなされることとしてもよい。なお、この類似度を測る方法は既存の技術であれば何でも良い。図6においては、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116が類似している電子文書としてみなされ、画像情報A110に対する操作部40Bからの操作指示と連動して、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116におけるそれぞれの画像情報の一部をX%拡大して、新たな画像情報として表示されている。
【0054】
ここで、判定部15は、画像領域指定部13によって指定された領域、画像情報生成部12によって生成された表示される画像領域の拡大倍率、および電子文書に付加された情報と、格納先情報とを比較して、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納する処理を実行するか否かを判定する。図4における、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116におけるそれぞれの画像情報に対して行われた確認操作は、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に予め定められた条件を満足するものである。よって判定部15は、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116のそれぞれによって表される電子文書を、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納する処理を実行することを許可する判定を行う。
【0055】
判定部15は判定結果を、格納処理部17に対して出力する。格納処理部17は、判定部15の判定結果を受けて、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116によって表されるそれぞれの電子文書を、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納可能な状態に許可する。
【0056】
また、判定結果は表示制御部42にも入力される。図6に示されるように、判定結果を受け付けた表示制御部42はチェックボタン103のそれぞれを、チェックを受け付けることができる状態103A、チェックを受け付けることができない状態103Bに更新し、いくつかの電子文書が選択された格納先に格納可能な状態になったことをユーザに表示するよう表示部40Aに指示する。
【0057】
図6における、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116に対応するチェックボタン103にチェックがされたのち、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116によって表されるそれぞれの電子文書は、“分類する”ボタン14が押下されることによって、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納される。
【0058】
図7は、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、電子文書を当該電子文書の格納を許可した格納先に格納したのちの、表示画面の一例を説明する図である。図7における、画像情報D113で表わされる電子文書は、第一の表示領域101にて拡大表示された結果、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納すべきではなく、格納先“申込書¥川崎市¥Aプラン”に格納されるべきものであるとユーザが判断したためチェックボタン103Bにチェックがされず“申込書¥横浜市¥Aプラン”の格納先に格納されなかったものである。
【0059】
図7における画像情報C112、画像情報D113、画像情報H117で表わされるそれぞれの電子文書は、引き続き他の格納先の格納先情報に基づいて格納先が決定されることとなる。
【0060】
[第二の実施形態]
第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1は、格納先情報として、電子画像の表示画像を表す画像情報の一部の画像領域を指定して、指定された画像領域に含まれる文字列を文字認識された結果が、格納先に対応して予め定められた文字列の条件を満足する場合に、前記電子文書を、前記格納先に格納するための処理を実行するものである。
【0061】
図8は、第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1における制御部10によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る制御部10が実行するプログラムは、文字列認識部18を機能的に含んで構成されている。
【0062】
文字列認識部18は、画像領域指定部13によって指定された画像領域に含まれる文字列を認識する。文字列認識部18は、OCR(Optical Character Recognition)等によって実現される。文字列認識部18によって認識された文字列は判定部15に出力される。
【0063】
そして、文字列認識部18によって認識された文字列が、格納先に対応して予め定められた文字列の条件含む格納先情報を満足すると判定部15によって判定された場合には、格納処理部17は電子文書を格納先に格納するための処理を実行する。
【0064】
第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、処理対象となった電子文書を格納先に格納する場合を例に具体的に説明を行う。
【0065】
第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、文書を電子文書として文書蓄積部31に蓄積する方法と、および第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1が処理する、処理の対象となった原稿上に形成された文書と、は第一の実施形態における具体例において説明されたものと同様のものである。そして、第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1が文書蓄積部31から電子文書を取得したのち、表示部40Aにおいて表示される図4にて示される表示画面100も第一の実施形態における具体例において説明されたものと同様である。
【0066】
図9は、第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1における、格納先情報201の一例を示す図である。図9に示されるように、格納先情報201には、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に対応して予め定められた条件が設定されている。図9に示される格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”は、用紙サイズはA4、画像情報において確認すべき領域範囲は{(200,300)、(400,200)、(300,280)、(400,280)},{(0,210)、(100,210)、(0,300)、(100,300)}という位置座標によって囲まれる領域および領域箇所は2箇所、画像情報において確認すべき領域範囲にはフォルダ名と関連付けられるキーワードである“横浜市”“Aプラン”というキーワードを含む、という予め定められた条件が設定されている。
【0067】
第二の実施形態の電子文書処理装置1は、第一の表示領域101に表示された画像情報上で画像情報の一部の画像領域を指定し、指定された領域に対して例えば拡大処理や文字列認識処理等を行うことが可能である。
【0068】
図10は、第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1が操作部40Bからの指示を受け付けたのち、画像情報の指定された一部の領域が表示部によって表示される表示画面の一例を説明する図である。
【0069】
第一の表示領域101に表示される画像情報は、操作部40Bからの操作を受け付けた操作受付部41からの入力に基づいて、指定された一部の画像領域(OCR処理がなされた画像領域)である。
【0070】
なおこのとき、第一の表示領域101に表示されている画像情報が複数存在する場合、操作受付部41からの入力がされた一の画像情報との類似度や、一の画像情報に表されているテンプレート(線図等の情報)と予め設定されているテンプレートとの比較等に基づいてお互いに関連付けられた他の画像情報は、一の画像情報に対して受け付けた操作受付部41からの入力と同一の入力がされたものとし、一の画像情報に対して行われた処理と同一の処理がなされることとしてもよい。なお、この類似度を測る方法は既存の技術であれば何でも良い。図10においては、画像情報A110、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116が類似している電子文書としてみなされ、画像情報A110に対する操作部40Bからの操作指示と連動して、画像情報B111、画像情報D113、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116におけるそれぞれの画像情報の一部がOCR処理され、新たな画像情報としてOCR処理がなされた画像情報の一部の領域が表示されている。
【0071】
ここで、判定部15は、画像領域指定部13によって指定された領域、指定された領域において文字列認識部18によって認識された文字列、および電子文書に付加された情報と、格納先情報201と、を比較して、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納する処理を実行するか否かを判定する。図4における、画像情報A110、画像情報B111、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116におけるそれぞれの画像情報に対して行われた確認操作は、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に予め定められた条件を満足するものである。よって判定部15は、画像情報A110、画像情報B111、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116のそれぞれによって表される電子文書を、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納する処理を実行することを許可する判定を行う。
【0072】
判定部15は判定結果を、格納処理部17に対して出力する。格納処理部17は、判定部15の判定結果を受けて、画像情報A110、画像情報B111、画像情報E114、画像情報F115、画像情報G116によって表されるそれぞれの電子文書を、格納先“申込書¥横浜市¥Aプラン”に格納可能な状態に許可する。
【0073】
また、判定結果は表示制御部42にも入力される。図6に示されるように、判定結果を受けた表示制御部42はチェックボタン103のそれぞれを、チェックを受け付けることができる状態103A、チェックを受け付けることができない状態103Bに更新し、いくつかの電子文書が格納可能な状態になったことをユーザに表示するよう表示部40Aに指示する。
【0074】
後の電子文書が格納先に格納される処理は、第一の実施形態における具体例で示したものと同様である。
【0075】
[第三の実施形態]
第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1は、例えば、図3Bにて示される文書2における領域Aに記載されるべき申込者の住所の記載2A、領域Bに記載されるべき申し込みプランの記載2Bが、領域A、Bのそれぞれからずれて記載がされた場合でも、画像情報における領域A、Bのそれぞれからずれて記載がされた文字列の存在領域を表す文字列存在領域を特定し、格納先について予め定められた領域A、Bのそれぞれの位置に関する条件を、当該領域と重なる文字列存在領域の位置に基づいて更新する。
【0076】
図11は第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1における制御部10によって行われる主な処理を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る制御部10が実行するプログラムは、文字列存在領域特定部19と、格納先情報変更部21と、を機能的に含んで構成されている。
【0077】
文字列存在領域特定部19は、画像情報生成部12によって生成された画像情報における、文字列の存在する領域を特定する。画像情報生成部12によって生成された画像情報における、文字列の存在する領域を特定した結果は、格納先情報変更部21へ出力される。
【0078】
格納先情報変更部21は、文字列存在領域特定部19によって特定された文字列の存在する領域と、格納先の格納先情報において予め定められた領域と、が重複する領域を有する場合には、格納先情報取得部16によって取得されている格納先について予め定められた領域の位置に関する条件を、当該領域と重なる前記文字列存在領域の位置に基づいて更新する。
【0079】
第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、処理対象となった電子文書を格納先に格納する場合を例に具体的に説明を行う。
【0080】
第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1が、文書を電子文書として文書蓄積部31に蓄積する方法は、第一の実施形態にかかる電子文書処理装置1が行う方法と同様である。また、第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1が処理する、処理の対象となった原稿上に形成された文書は、第一の実施形態における具体例において説明されたものと領域Aに記載されるべき申込者の住所の記載2A、領域Bに記載されるべき申し込みプランの記載2Bが、領域からずれて記載された点で異なるものである。
【0081】
図12は、第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1の有する文字列存在領域特定部19、格納先情報変更部21の構成を有しない電子文書処理装置が、操作部40Bからの指示を受け付けたのち、表示部40Aによって画像情報の一部の領域が拡大されて表示される表示画面100Cの一例を説明する図である。
【0082】
表示画面100Cで表わされるように、文書読取部30によって読み取られる文書は、領域Aに記載されるべき申込者の住所の記載2Aと、領域Bに記載されるべき申し込みプランの記載2Bとが、格納先情報によって予め定められた領域からずれて記載されているため、画像情報の一部を指定し、指定された画像領域を拡大表示するだけでは、充分な確認がされない。また、同様の理由により、画像情報の一部を指定し、指定された画像領域をOCR処理するだけでは、文字列が正しく認識されない。
【0083】
そこで第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1は、文字列存在領域特定部19、格納先情報変更部21を有することによって、画像情報における領域A、Bのそれぞれからずれて記載がされた文字列の存在領域を表す文字列存在領域を特定し、格納先について予め定められた領域A、Bのそれぞれの位置に関する条件を、当該領域と重なる文字列存在領域の位置に基づいて更新する。
【0084】
図13は、文字列存在領域特定部19における文字列の存在する領域を特定する方法を説明する図である。図13で示されるように、例えば、画像情報が予め定められたテンプレートにしたがって作成されたものである場合、画像情報と予め定められたテンプレートの画像情報との差分を抽出する。
【0085】
図13に示される画像300は、電子文書の画像データから予め定められたテンプレートの画像情報との差分を抽出した後の画像である。次に、抽出された画像300より文字列の塊301を認識し、グループ分けを行うことによってグルーピング(エリアを特定)する。なお、抽出した画像300より塊301を認識し、グループ分けを行うグルーピング(エリアを特定)する技術は特に前述の方法に限定されるものではない。文字列存在領域特定部19において特定された文字列の存在領域に関する情報は、格納先情報変更部21に入力される。
【0086】
格納先情報変更部21では、文字列存在領域特定部19において特定された文字列の存在領域301に関する情報と、格納先について予め定められた領域302の位置に関する情報とを比較する。
【0087】
図14は、図13におけるXIVで囲まれる部分の拡大図である。図14に示されるように、文字列存在領域特定部19において特定された文字列の存在領域301Aと、格納先について予め定められた領域302Aとは、お互いが重なる領域303を有する。この様な場合、格納先情報変更部21は格納先について予め定められた領域の位置に関する条件を、当該領域と重なる前記文字列存在領域の位置に基づいて更新する。
【0088】
前述の更新によって、第三の実施形態にかかる電子文書処理装置1は、本来記載されなければいけない領域からずれて記載された文書について処理を行う場合においても文字列存在領域特定部19、格納先情報変更部21を有することによって、図4のような表示画面100Aが得られ、第一、または第二の実施形態にかかる電子文書処理装置1と同様の処理を行うこととなる。
【0089】
また、第一、第二、第三の実施形態にかかる電子文書処理装置において、画像情報生成部12は、複数の電子文書のそれぞれの画像を表す画像情報を生成し、格納先選択部14は、複数の電子文書を格納する格納先を選択し、画像領域指定部13は、画像情報生成部12によって生成された複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域を指定し、格納処理部17は、画像領域指定部13によって指定された画像情報生成部12によって生成された複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域が、格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、当該画像情報が表す電子文書を、格納先に格納するための処理を実行することとしてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 電子文書処理装置、10 制御部、11 電子文書取得部、12 画像情報生成部、13 画像領域指定部、14 格納先選択部、15 判定部、16 格納先情報取得部、17 格納処理部、18 文字列認識部、20記憶部、30 文書読取部、31 文書蓄積部、40 インターフェース部、40A 表示部、40B 操作部、41 操作受付部、42 表示制御部、50 データ格納部、100,100A,100B,100C 表示画面、101 第一の表示領域、102 第二の表示領域、200,201 格納先情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段と、
前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段と、
前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段と、
前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理手段と、
を含むことを特徴とする電子文書処理装置。
【請求項2】
電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段と、
前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段と、
前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段と、
前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足しない場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行しない格納処理手段と、
を含むことを特徴とする電子文書処理装置。
【請求項3】
前記格納処理手段は、
前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域を拡大して表示させる処理が、前記格納先に対応して予め定められた領域の位置に関する条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子文書処理装置。
【請求項4】
前記画像情報における文字列の存在領域を表す文字列存在領域を特定する手段と、
前記格納先について予め定められた領域の位置に関する条件を、当該領域と重なる前記文字列存在領域の位置に基づいて更新する手段と、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1または3いずれかに記載の電子文書処理装置。
【請求項5】
前記画像領域に含まれる文字列を認識する文字列認識手段をさらに含み、
前記格納処理手段は、前記文字列認識手段により認識された文字列が、前記格納先に対応して予め定められた文字列の条件を満足する場合に、前記電子文書を、前記格納先に格納するための処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の電子文書処理装置。
【請求項6】
前記画像情報生成手段は、複数の電子文書のそれぞれの画像を表す画像情報を生成し、
前記格納先選択手段は、前記複数の電子文書を格納する格納先を選択し、
前記画像領域指定手段は、前記画像情報生成手段によって生成された前記複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域を指定し、
前記格納処理手段は、前記画像領域指定手段によって指定された前記画像情報生成手段によって生成された前記複数の電子文書をそれぞれ表す画像情報ごとに、当該画像情報における少なくとも一部の画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、当該画像情報が表す前記電子文書を、前記格納先に格納するための処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子文書処理装置。
【請求項7】
電子文書の表示画像を表す画像情報を生成する画像情報生成手段、
前記電子文書を格納する格納先を選択する格納先選択手段、
前記画像生成手段によって生成された前記画像情報の一部の画像領域を指定する画像領域指定手段、及び、
前記画像領域指定手段によって指定された前記画像領域が、前記格納先に対応して予め定められた条件を満足する場合に、前記電子文書を前記格納先に格納するための処理を実行する格納処理手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−60532(P2012−60532A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203563(P2010−203563)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】