説明

電子機器

【課題】製造性に優れ、かつ良好な防水構造を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】外縁近傍に沿って溝状のパッキン成形部31を有する硬質樹脂からなるパッキン成形側筐体12aと、パッキン成形部31と対向するパッキン対向部34を有するパッキン対向側筐体12bと、インサート成形または二色成形によりパッキン成形部31においてパッキン成形側筐体12aと一体成形されたパッキン部42と、パッキン成形部31に対する軟質樹脂の流入に伴ってパッキン部42内周に形成されたゲート部43と、パッキン成形部31からオーバフローした軟質樹脂により形成されたオーバフロー部44とを有し、パッキン部42がパッキン対向部34により圧縮されることにより防水構造をなす軟質樹脂からなるパッキン部材41とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水機能を備えた電子機器に係り、特に製造性に優れた防水機能を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機、カメラ機器などの電子機器は、組み合わされる一方の筐体の嵌合部にシリコンゴム製のパッキンを嵌め込み、このパッキンにより実現された防水構造を備えている。しかし、筐体にパッキンを嵌め込む作業やその嵌め込み検査作業に対するコストが発生するという課題があった。また、パッキン嵌め込み時の作業に応じて防水性能にばらつきが生じるという課題もあった。
【0003】
そこで、これらの課題に対処するため、硬質樹脂で成形した前ケースと後ケースとの間の防水性を保持するためのパッキングを、軟質樹脂により後ケースと一体成形することで防水構造を実現した技術が知られている(例えば特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−333871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術は、ケースを防水構造にするための独立の部品が不要となり、部品点数および組立工数の削減を可能にしたものであった。
【0006】
しかし、携帯電話機やカメラ機器などの電子機器はその筐体の大きさから、パッキン成形時の軟質樹脂流入の際には多点ゲートを採用する必要があった。しかし、多点ゲートを採用した場合、異なるゲートから流入された樹脂の流れが合流して融着した部分においては、ウエルドラインが発生する場合があった。
【0007】
この結果、ウエルドラインを有するパッキンを備えた防水構造は、そのウエルドライン箇所においては十分なパッキン効果が得られず、所望の防水効果を得ることができないという課題があった。
【0008】
また、従来用いられていたシリコン製のパッキンとは異なり、選択した軟質樹脂材料によっては硬度、圧縮永久ひずみに基づくパッキン性能や、筐体としての硬質樹脂との密着性によっては、パッキン材料に適用しづらいものもあった。
【0009】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、製造性に優れ、かつ良好な防水構造を備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る電子機器は、上述した課題を解決するために、外縁近傍に沿って溝状のパッキン成形部を有する硬質樹脂からなるパッキン成形側筐体と、前記パッキン成形部と対向するパッキン対向部を有するパッキン対向側筐体と、インサート成形または二色成形により前記パッキン成形部において前記パッキン成形側筐体と一体成形されたパッキン部と、前記パッキン成形部に対する前記軟質樹脂の流入に伴って前記パッキン部内周に形成されたゲート部と、前記パッキン成形部からオーバフローした前記軟質樹脂により形成されたオーバフロー部とを有し、前記パッキン部が前記パッキン対向部により圧縮されることにより防水構造をなす軟質樹脂からなるパッキン部材とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る電子機器は、製造性に優れ、かつ良好な防水構造を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る電子機器の一例である折り畳み式の携帯電話機を約180度に開いた開状態のときの正面から見た外観の構成を示す図。
【図2】図1の携帯電話機を閉状態としたときの正面から見た外観の構成を示す図。
【図3】本実施形態における携帯電話機の第一の筐体の分解斜視図。
【図4】図3の第一の筐体のIV−IV間の断面図。
【図5】図4の領域Vの拡大図。
【図6】パッキン部材が成形された第一の筐体のパッキン成形側筐体の外観斜視図。
【図7】図6の領域VIIの拡大図。
【図8】図7のパッキン成形側筐体のVIII−VIII間の断面図。
【図9】図7のパッキン部材が取り除かれた状態の断面図。
【図10】図8のパッキン部材が取り除かれた状態の断面図。
【図11】パッキン部材に用いられる材料の一般的な物性を示す表。
【図12】図7のゲート切欠部の変形例を示す図。
【図13】図12のXIII−XIII間の断面図。
【図14】図12のパッキン部材が取り除かれた状態の図。
【図15】図13のパッキン部材が取り除かれた状態の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る電子機器の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。本実施形態においては、電子機器の一例として携帯電話機を適用して説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る電子機器の一例である折り畳み式の携帯電話機1を約180度に開いた開状態のときの正面から見た外観の構成を示す図である。
【0015】
図2は、図1の携帯電話機1を閉状態としたときの正面から見た外観の構成を示す図である。
【0016】
携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第一の筐体12と第二の筐体13とがヒンジ結合されている。第一の筐体12と第二の筐体13とは、ヒンジ部11を介して図1の矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナが設けられる。携帯電話機1は、この内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
【0017】
第一の筐体12には、その表面に操作キー14が設けられる。操作キー14は、数字キー15、十字キー16、確定キー17などの複数のキーを備える。
【0018】
数字キー15は、「0」から「9」の数字や「あ」行から「わ」行のかな文字、「A」から「Z」のアルファベットの入力の受け付けが可能なキーである。十字キー16は、上下左右方向に操作されることにより、メインディスプレイ21に表示されたカーソルなどを上下左右方向に移動させる入力を受け付ける。また、確定キー17は、押下されることにより、種々の処理の確定処理などの実行指示を受け付ける。
【0019】
第一の筐体12の側面には、サイドキー22、22が設けられる。サイドキー22、22は、携帯電話機1が開状態および閉状態のときに第一の筐体12の内部方向に押下されることによって、それぞれ所定の処理の実行指示を受け付ける。また、第一の筐体12のサイドキー22、22が設けられた側面と異なる側面には、外部機器と接続を行うための外部接続端子23を有する。外部接続端子23は、例えば携帯電話機1のバッテリの充電を行うための電源端子やUSB端子などである。
【0020】
第一の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン24が設けられる。携帯電話機1は、マイクロフォン24によって通話時のユーザの音声を集音する。
【0021】
なお、第一の筐体12は、背面側にはバッテリパックが装着されるバッテリ装着口(図示せず)が設けられる。
【0022】
一方、第二の筐体13には、その大部分の面積を占めるメインディスプレイ21が設けられる。メインディスプレイ21は、電波の受信状態および電池残量を示すピクトアイコンや現在日時の他、電子メールの内容、簡易ホームページなどを表示することができる。なお、メインディスプレイ21は、例えばLCD(LiquidCrystalDisplay)、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイにより構成されるディスプレイである。
【0023】
第二の筐体13のメインディスプレイ21の上部の所定の位置にはレシーバ(受話器)25が設けられる。携帯電話機1は、レシーバ25によって通話時の通話相手の音声を出力する。これらのレシーバ25およびマイクロフォン24を利用することにより、ユーザは音声通話することが可能となる。
【0024】
図2に示すように、第二の筐体13には、例えばLCDにより構成されるサブディスプレイ28が設けられている。サブディスプレイ28には、例えば電波の受信状態および電池残量を示すピクトアイコンや現在日時が表示される。
【0025】
次に、本実施形態における携帯電話機1の防水構造について、第一の筐体12の防水構造を例に説明する。なお、特に第一の筐体12の防水構造について説明するが、第二の筐体13についても同様な防水構造を備えてもよい。
【0026】
図3は、本実施形態における携帯電話機1の第一の筐体12の分解斜視図である。
【0027】
図4は、図3の第一の筐体12のIV−IV間の断面図である。
【0028】
図5は、図4の領域Vの拡大図である。
【0029】
図6は、パッキン部材41が成形された第一の筐体12のパッキン成形側筐体12aの外観斜視図である。
【0030】
図7は、図6の領域VIIの拡大図である。
【0031】
図8は、図7のパッキン成形側筐体12aのVIII−VIII間の断面図である。
【0032】
図9は、図7のパッキン部材41が取り除かれた状態の断面図である。
【0033】
図10は、図8のパッキン部材41が取り除かれた状態の断面図である。
【0034】
図3に示すように、第一の筐体12は、携帯電話機1の防水構造を実現するための構成として、パッキン成形側筐体12aと、パッキン対向側筐体12bと、パッキン部材41とを有する。なお、第一の筐体12に収容される他の内部部品については説明の便宜上説明および図示を省略した。
【0035】
パッキン成形側筐体12aは、外縁近傍に沿って溝状のパッキン成形部31を有する。パッキン成形部31は、パッキン部材41のオーバフロー部44をパッキン成形側筐体12aの内部方向に形成させるために溝壁面を切り欠いたオーバフロー切欠部32を有する(図5参照)。また、パッキン成形部31は、パッキン部材41のゲート部43をパッキン成形側筐体12aの内部方向に形成させるために溝壁面を切り欠いたゲート切欠部33を有する(図7〜図10参照)。ゲート切欠部33およびオーバフロー切欠部32は、インサート成形または二色成形時のゲート数およびオーバフロー数に応じて所定の位置に設けられる。
【0036】
パッキン対向側筐体12bは、パッキン成形側筐体12aと組み合わされることにより第一の筐体12の外観を構成する。パッキン対向側筐体12bは、組立時においてパッキン成形側筐体12aのパッキン成形部31と対向するパッキン対向部34を有する(図5参照)。パッキン対向部34は、パッキン成形部31の形状に対応してパッキン対向側筐体12bのほぼ外縁に沿って設けられる。パッキン対向部34は、パッキン成形部31に形成されたパッキン部42をパッキン成形側筐体12a側方向に圧縮できるよう、一定の幅を有する。
【0037】
パッキン部材41は、インサート成形または二色成形(以下、「インサート成形など」と言う。)により、パッキン成形側筐体12aのパッキン成形部31に一体成形された部材である。パッキン部材41は、パッキン部42とゲート部43とオーバフロー部44とを有する。
【0038】
パッキン部42は、パッキン成形部31の溝に収容され、さらに溝の上縁から盛り上がった状態で形成される(図8参照)。パッキン部42は、上述したパッキン対向側筐体12bのパッキン対向部34により圧縮されることにより防水構造をなすようになっている。
【0039】
図3に示すように、ゲート部43は、インサート成形などの際、金型に形成されたゲートから行われるパッキン成形部31側への軟質樹脂の流入に伴って、パッキン部42内周側に形成された部分である。オーバフロー部44は、インサート成形などの際、金型に形成されたオーバフロー領域に対してパッキン成形部31側からオーバフローした軟質樹脂によりパッキン部42内周側に形成された部分である。ゲート部43は、パッキン成形側筐体12aの形状、大きさに合わせて所定位置に複数個備えられている。また、オーバフロー部44はゲート部43とゲート部43との間にそれぞれ設けられる。
【0040】
パッキン成形側筐体12aおよびパッキン対向側筐体12bは、金型により成形された、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂などの硬質樹脂からなる部材である。パッキン成形側筐体12aのパッキン成形部31、ゲート切欠部33、オーバフロー切欠部32、およびパッキン成形側筐体12aのパッキン対向部34は、それぞれ成形時に所定形状に形成される。
【0041】
上述したように、パッキン部材41は、パッキン成形側筐体12aのパッキン成形部31に対してインサート成形または二色成形された、ポリエステル系エラストマ、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマなどの軟質樹脂からなる部材である。パッキン部材41は、金型に設けられたゲートから、軟質樹脂が射出されることによって形成される。このゲートから射出された軟質樹脂は、パッキン成形側筐体12aのゲート切欠部33を通過して溝状のパッキン成形部31に流入し、冷却後パッキン部42を形成する。また、ゲート上で冷却された軟質樹脂は、ゲート切欠部33上からパッキン部42内周側にかけて形成されたゲート部43となる。
【0042】
一方、パッキン成形部31に射出された軟質樹脂の一部は、オーバフロー切欠部32を通過して金型の形状に応じてオーバフローするようになっている。オーバフローして冷却された軟質樹脂は、オーバフロー切欠部32上からパッキン部42内周側にかけて形成されたオーバフロー部44となる。
【0043】
この携帯電話機1の防水構造は、上述したようにインサート成形などでパッキン成形側筐体12aと一体成形したパッキン部材41により実現した。このため、パッキン部材41をパッキン成形側筐体12aに嵌め込む作業や、パッキン部材41が嵌め込まれたパッキン成形側筐体12aの検査作業が発生しないため、作業コスト、検査コストを低減させることができる。
【0044】
また、インサート成形や二色成形により一体成形することができるため、パッキン部材41の形状や、嵌め込み作業のばらつきに伴う、パッキン性能のばらつきを低減することができる。
【0045】
さらに、パッキン部材41は一体成形されるため、嵌め込み時のハンドリングを考慮する必要がなく、パッキン部42の幅はパッキン性能を満足する最小限の幅を取ることができる。この結果、携帯電話機1自体の小型化を実現することができる。
【0046】
さらにまた、多点ゲートによるウエルドラインの発生を防止するためにオーバフロー部を設けた。このため、ウエルドラインの発生に伴い満足する防水機能が得られないという問題にも対処することができる。
【0047】
ここで、パッキン部材41の材料に用いられる軟質樹脂について説明する。
【0048】
図11は、パッキン部材に用いられる材料の一般的な物性を示す表である。
【0049】
軟質樹脂として用いられる材料には、例えばポリエステル系エラストマ、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマ、液状シリコンが挙げられる。これらの材料のうち、硬度、圧縮永久ひずみが小さく、かつパッキン成形側筐体12aの材料となる硬質樹脂との密着性を有するものがパッキン部材41に適している。硬度が小さい場合には、反発力が小さいため、つぶししろが大きくとれ、嵌め込み時のばらつきを吸収しやすく、追従性に優れているからである。圧縮永久ひずみが小さい場合には、つぶされても復元性がよくパッキン性に優れている。また、硬質樹脂との密着性を有するものは、パッキン成形側筐体12aから抜けにくく、作業性、生産性に優れている。また、エラストマの成形は成形時間・コストが抑えられるため、製造単価を抑えられるというメリットがある。
【0050】
以上の点を考慮すると、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマについては、硬度、圧縮永久ひずみがポリエステル系エラストマに比べて小さくパッキン性能に優れているといえる。しかし、硬質樹脂との密着性がなく、作業性、生産性に劣ってしまうという欠点があった。
【0051】
そこで、スチレン系エラストマおよびオレフィン系エラストマをパッキン部材41の材料として用いる場合であっても、パッキン成形側筐体12aにパッキン部材41を物理的に保持できる構造を以下に説明する。
【0052】
図12は、図7のゲート切欠部の変形例を示す図である。
【0053】
図13は、図12のXIII−XIII間の断面図である。
【0054】
図14は、図12のパッキン部材41が取り除かれた状態の図である。
【0055】
図15は、図13のパッキン部材41が取り除かれた状態の断面図である。
【0056】
パッキン部材41をパッキン成形側筐体12aに物理的に保持するため、パッキン成形側筐体12aのパッキン成形部31にゲート部43およびオーバフロー部44の抜け止めとして機能するゲート部係止孔51、オーバフロー部係止孔を設けた。なお、図12〜15においては、ゲート部係止孔51のみを図示したが、オーバフロー部係止孔についても同様の構成であるため図面を用いた説明を省略する。
【0057】
ゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔は、パッキン成形部31の内周側の溝壁面52に形成された開口部である。ゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔は、パッキン成形側筐体12aの形成時においてパッキン成形部31などと共に形成される。
【0058】
ゲート部係止孔51は、インサート成形などが行われる際、金型に設けられたゲートから射出された軟質樹脂を通過させてパッキン成形部31に流入させる部分となる。オーバフロー部係止孔は、パッキン成形部31に流入した軟質樹脂の一部を通過させ、パッキン成形部31外にオーバフローさせる部分となる。
【0059】
ゲートからゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔を通過中の軟質樹脂は、成形後に冷却されてゲート部43およびオーバフロー部44を形成する。すなわち、ゲート部43およびオーバフロー部44は、それぞれゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔を通り、各孔に係止された状態でパッキン部42内周に形成される。
【0060】
この結果、パッキン成形部31に形成されたパッキン部材41は、パッキン成形側筐体12aから抜け出る恐れがあっても、ゲート部43およびオーバフロー部44がゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔の上側面53(図15参照)に物理的に押え付けられる構造となる。このような構造とすることで、ゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔をパッキン部材41の抜け止めとして機能させることができる。よって、硬質樹脂との密着性を備えないスチレン系エラストマやオレフィン系エラストマであっても、パッキン成形部31からはずれることを抑制でき、密着性を有するポリエステル系エラストマなどと同様に扱うことができる。
【0061】
なお、ゲート部係止孔51およびオーバフロー部係止孔は、すべてのゲート部43およびオーバフロー部44に設ける必要はない。また、ゲート部係止孔51のみ設けたり、オーバフロー部係止孔のみ設けるようにしてもよい。
【0062】
本発明に係る電子機器を携帯電話機1に適用して説明したが、PDA(PersonalDigitalAssistant)、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の電子機器にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1 携帯電話機
11 ヒンジ部
12 第一の筐体
12a パッキン成形側筐体
12b パッキン対向側筐体
13 第二の筐体
14 操作キー
15 数字キー
16 十字キー
17 確定キー
21 メインディスプレイ
22 サイドキー
23 外部接続端子
24 マイクロフォン
26 レシーバ(受話器)
31 パッキン成形部
32 オーバフロー切欠部
33 ゲート切欠部
34 パッキン対向部
41 パッキン部材
42 パッキン部
43 ゲート部
44 オーバフロー部
51 オーバフロー部係止孔
52 溝壁面
53 上側面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外縁近傍に沿って溝状のパッキン成形部を有する硬質樹脂からなるパッキン成形側筐体と、
前記パッキン成形部と対向するパッキン対向部を有するパッキン対向側筐体と、
インサート成形または二色成形により前記パッキン成形部において前記パッキン成形側筐体と一体成形されたパッキン部と、前記パッキン成形部に対する前記軟質樹脂の流入に伴って前記パッキン部内周に形成されたゲート部と、前記パッキン成形部からオーバフローした前記軟質樹脂により形成されたオーバフロー部とを有し、前記パッキン部が前記パッキン対向部により圧縮されることにより防水構造をなす軟質樹脂からなるパッキン部材とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記パッキン成形部は、溝壁面に形成され、前記パッキン部成形時に前記軟質樹脂を流入させた後、形成された前記ゲート部を係止するゲート部係止孔と、前記パッキン成形時に前記軟質樹脂をオーバフローさせた後、形成された前記オーバフロー部を係止するオーバフロー部係止孔とを有する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記軟質樹脂は、スチレン系エラストマまたはオレフィン系エラストマである請求項2記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−119960(P2011−119960A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−275193(P2009−275193)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(310022372)富士通東芝モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】