説明

電子機器

【課題】電子機器において、ユーザ認証時の操作内容などが他人に知覚され難くする。
【解決手段】電子機器1は、ユーザ認証コードの入力が行われる入力部12と、登録コードを記憶する記憶部17と、入力部12の操作による入力データを有効または無効と判定する判定部42と、判定部42により有効と判定された入力データによる入力データ列と登録コードとを比較し、入力データ列と登録コードとが一致する場合にユーザを認証する認証部43とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ認証機能を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ダイヤルロック機能を有する携帯電話端末を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−142010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯電話機などの電子機器には、機器のユーザを認証し、認証したユーザに対してのみロックを解除し、機器を使用可能とするものがある。
特に、携帯電話機では、電話帳機能、電子メール機能などを記憶するため、携帯電話機のユーザを認証機能を標準的に備えている。
ユーザを認証することにより、電話番号、住所、電子メールアドレスといった個人情報が他人により閲覧され難くすることができる。
【0005】
ところで、ユーザ認証のために、携帯電話機などにおいて入力キーの操作により認証コードを入力させ、この認証コードと予め登録された登録コードとを比較する場合、ユーザの近くにいる他人に入力操作を見られてしまう可能性がある。
【0006】
このように携帯電話機などの電子機器では、ユーザ認証時の操作内容などが他人に知覚され難くすることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点の電子機器は、ユーザ認証コードの入力が行われる入力部と、登録コードを記憶する記憶部と、前記入力部の操作による入力データを有効または無効と判定する判定部と、前記判定部により有効と判定された入力データによる入力データ列と前記登録コードとを比較し、前記入力データ列と前記登録コードとが一致する場合にユーザを認証する認証部とを有する。
【0008】
好適には、筐体を更に備え、前記入力部は、前記筐体の前面に設けられ、前記筐体は、側面または背面に所定のキーを有し、前記判定部は、前記入力部とともに前記所定のキーが操作された場合、または前記所定のキーの操作直後に前記入力部が操作された場合、当該前記入力部の操作による入力データを有効および無効の一方と判定し、前記所定のキーの操作を伴わずに前記入力部が操作された場合、当該前記入力部の操作による入力データを有効および無効の他方と判定してもよい。
【0009】
好適には、ユーザ認証コードの入力画面を表示する表示部を更に備え、前記表示部は、前記判定部の判定結果に関係なく、前記入力部が操作される度に、入力されたユーザ認証コードの桁数を示すマークを表示してもよい。
【0010】
好適には、前記判定部により有効と判定された入力データを入力順に蓄積記憶するバッファメモリを更に備え、前記認証部は、前記バッファメモリから、入力順に蓄積された複数の入力データによる前記入力データ列を読み込み、前記登録コードと比較してもよい。
【0011】
好適には、前記筐体とは異なる、表示部を有する第2筐体をさらに備え、前記所定のキーは、前記筐体に備えられてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、電子機器において、ユーザ認証時の操作内容などが他人に知覚され難くできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機の外観の斜視図である。
【図2】図2は、図1の携帯電話機のハードウェア構成図である。
【図3】図3は、ユーザ認証時に携帯電話機に実現される機能を示すブロック図である。
【図4】図4は、図1の携帯電話機によるユーザ認証処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、図4のユーザ認証処理の下での、通常の操作での表示画面の遷移の一例の説明図である。
【図6】図6は、図4のユーザ認証処理の下での、ダミー入力する操作での表示画面の遷移の一例の説明図である。
【図7】図7は、図6のダミー入力操作での携帯電話機の状態変化の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機1の外観の斜視図である。
図1の携帯電話機1は、上部筐体101、下部筐体102およびヒンジ部103を有する。
下部筐体102は、人手に把持可能である。
【0016】
上部筐体101および下部筐体102は、略同一サイズの長方形形状を有する。
上部筐体101と下部筐体102とは、ヒンジ部103により開閉可能に連結される。
図1は、上部筐体101と下部筐体102とを開いた状態である。
上部筐体101には、表示部13が設けられる。
下部筐体102には、操作部12の複数の入力キーが設けられる。
【0017】
図2は、図1の携帯電話機1のハードウェア構成図である。
携帯電話機1は、たとえば無線通信部(RF)11と、操作部(KEY)12と、表示部(DISP)13と、タイマ(RTC)14と、音声モデム部(MODEM)15と、CPU(Central Processing Unit)16と、記憶部(MEM)17と、これらを接続するシステムバス18とを有する。
【0018】
無線通信部11は、基地局との通信チャネルを確立し、基地局と通信データを送受する。
そして、無線通信部11は、CPU16からの入力信号に含まれる通信データを基地局へ無線送信する。
また、無線通信部11は、基地局から受信した通信データを含む信号をCPU16へ出力する。
【0019】
操作部12は、複数の入力キーと、サイドキー21とを有する。
複数の入力キーには、たとえばテンキー、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、発信キーなどがある。
入力キーは、図1に示すように、携帯電話機1の下部筐体102の前面に配置される。
サイドキー21は、図1に示すように、携帯電話機1の下部筐体102の右側面に配置される。
そして、操作部12は、ユーザにより操作された入力キーまたはサイドキー21に対応する入力データを含む信号をCPU16へ出力する。
【0020】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display Device)や有機EL(Electro-Luminescence)デバイスなどを有する。
LCDまたは有機ELデバイスは、図1に示すように、携帯電話機1の上部筐体101の前面に配置される。
そして、表示部13は、CPU16から入力された信号に含まれる表示データを表示する。
これにより、表示部13には、たとえばストリーミング信号に含まれる映像が再生される。
【0021】
タイマ14は、時刻および経過時間を計測する。
そして、タイマ14は、ストリーミング信号の受信開始時刻からの経過時間などを計測し、計測した経過時間の情報を含む信号をCPU16へ出力する。
【0022】
音声モデム部15は、スピーカ19およびマイクロホン20に接続される。
そして、音声モデム部15は、マイクロホン20に入力された音声をサンプリングし、音声データを含む信号をCPU16へ出力する。
また、音声モデム部15は、CPU16からの入力信号に含まれる音声データによりスピーカ19を駆動する。
これにより、スピーカ19からストリーミング信号に含まれる音声が再生される。
【0023】
記憶部17は、CPU16が読み込んで実行可能なプログラム、CPU16が使用するデータなどを有する。
記憶部17は、後述する図3に示すように、バッファデータ、登録コード32を記憶する。
【0024】
バッファデータは、バッファメモリ31に記憶される。
そして、バッファメモリ31は、判定部42により有効と判定された入力キーに対応する入力データを蓄積記憶する。
これにより、バッファメモリ31には、複数の入力データによる入力データ列が生成される。
複数の入力データは、入力データ列において、入力順に並ぶ。
【0025】
登録コード32は、ユーザ認証のためにユーザにより予め登録されたコードである。
登録コード32は、登録時にユーザが操作した入力キーによる複数の入力データで構成される。
【0026】
記憶部17に記憶されるプログラムは、たとえばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたものをインストールしたものであってもよい。
また、記憶部17に記憶されるプログラムは、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
【0027】
CPU16は、プログラムを実行するコンピュータである。
そして、CPU16が、記憶部17に記憶されるプログラムを実行することで、携帯電話機1の制御部が実現される。
制御部は、携帯電話機1の動作を制御する。
【0028】
図3は、ユーザ認証時に携帯電話機1に実現される機能を示すブロック図である。
ユーザ認証時には、CPU16には、表示制御部(D_CTRL)41、判定部(JDG)42、認証部(CRD)43、ロック制御部(LOCK)44が実現される。
【0029】
表示制御部41には、操作部12が出力した入力キーに対応する入力データが入力される。
そして、表示制御部41は、操作部12の最初の操作時に、ユーザ認証コードの入力画面の表示データを生成し、当該表示データを含む信号を表示部13へ出力する。
これにより、表示部13には、ユーザ認証コードの入力画面が表示される。
また、表示制御部41は、操作部12の操作キーが操作される度に、ユーザによる入力キーの操作数に対応する個数の複数のマークを表示する表示画面の表示データを生成し、表示部13へ出力する。
これにより、表示部13には、ユーザが操作した入力キーの個数に対応する桁数のマークが表示される。
【0030】
判定部42には、操作部12が出力した入力キーに対応する入力データと、サイドキー21に対応する入力データとが入力される。
そして、判定部42は、操作部12から入力データが入力される度に、入力される入力データの有効無効を判断する。
判定部42は、入力キーに対応する入力データを、ユーザ認証に用いるデータとして有効か否かを判断する。
たとえば、判定部42は、サイドキー21に対応する入力データが入力されると、その直後の入力キーに対応する入力データを無効と判断する。
また、判定部42は、サイドキー21に対応する入力データが入力されることなく、入力キーに対応する入力データが入力されると、当該入力データを有効と判断する。
判定部42は、有効と判定した入力キーに対応する入力データをバッファメモリ31に保存する。
【0031】
認証部43は、操作部12の操作に基づいてユーザを認証する。
具体的には、認証部43は、バッファメモリ31に蓄積された入力データ列を読み込む。
また、認証部43は、記憶部17に予め登録された登録コード32を読み込む。
そして、認証部43は、たとえば有効な所定桁数の入力データ列が蓄積された場合に、入力データ列と登録コード32とが一致するか否かを判断する。
入力データ列と登録コード32とが一致する場合、認証部43は、承認信号をロック制御部44へ出力する。
入力データ列と登録コード32とが一致しない場合、認証部43は、承認信号をロック制御部44へ出力することなく処理を終了する。
【0032】
ロック制御部44は、携帯電話機1の各種の機能の利用を管理する。
そして、ロック制御部44は、携帯電話機1がたとえばタイマ14により所定時間使用されていないと判断すると、携帯電話機1の機能をロックする。
これにより、携帯電話機1の機能は使用できない状態になる。
また、ロック制御部44は、認証部43から承認信号が入力されると、携帯電話機1の機能のロックを解除する。
これにより、携帯電話機1の機能は使用できる状態になる。
【0033】
図4は、図1の携帯電話機1によるユーザ認証処理の流れを示すフローチャートである。
携帯電話機1がロックされている状態において操作部12の入力キーが操作されると、CPU16は図4のユーザ認証処理を開始する(ステップST1)。
【0034】
ユーザ認証処理において、操作部12から入力キーの入力データが入力されると、判定部42は、入力された入力データの有効無効を判断する。
具体的には、判定部42は、当該入力キーの入力データの入力直前にサイドキー21の入力データが入力されたか否かを判断する(ステップST2)。
サイドキー21の入力データは、サイドキー21が操作された場合に出力される。
【0035】
直前にサイドキー21の入力データが入力されている場合、判定部42は、当該入力キーの入力データを無効と判断する。
判定部42は、次の入力キーの入力データの待ち状態に戻る(ステップST1)。
【0036】
直前にサイドキー21の入力データが入力されていない場合、判定部42は、当該入力キーの入力データを有効と判断する。
判定部42は、当該入力キーの入力データをバッファメモリ31に保存する。
また、判定部42は、当該入力キーの入力データを、有効な暗証番号としてカウントする(ステップST3)。
判定部42は、カウントした桁数が、予め登録された登録コード32の桁数に到達したか否かを判断する(ステップST4)。
カウント桁数が登録コード32の桁数に到達していない場合、判定部42は、次の入力キーの入力データの待ち状態に戻る(ステップST1)。
【0037】
カウント桁数が登録コード32の桁数に到達した場合、判定部42は、認証部43に認証処理を指示する。
認証部43は、バッファメモリ31から暗証番号としての入力データ列を読み込む。
また、認証部43は、記憶部17から登録コード32を読み込み、入力データ列と比較する(ステップST5,ST6)。
入力データ列と登録コード32とが合致する場合、認証部43は、承認信号をロック制御部44へ出力する。
ロック制御部44は、携帯電話機1の機能のロックを解除する(ステップST7)。
【0038】
入力データ列と登録コード32とが合致しない場合、認証部43は、ロック制御部44へ承認信号を出力しない。
ロック制御部44は、携帯電話機1の機能のロックを維持する。
また、認証部43は、エラー表示を表示制御部41へ指示する。
表示制御部41は、エラー表示画面を表示する表示データを生成し、当該表示データを含む信号を表示部13へ出力する(ステップST8)。
これにより、携帯電話機1の表示画面には、認証のエラー表示画面が表示される。
また、認証部43は、バッファメモリ31をクリアする(ステップST9)。
これにより、入力データ列による暗証番号がクリアされる。
その後、携帯電話機1は、判定部42による入力キーの入力データ待ち状態に戻る(ステップST1)。
【0039】
図5および図6は、図4のユーザ認証処理の下での画面遷移例の説明図である。
図5は、登録コード32を入力する通常の操作での画面遷移例である。
図6は、サイドキー21を操作してダミー入力する操作での画面遷移例である。
また、図5、図6は、4桁の登録コード32「1234」が登録され、3桁の有効入力により認証される例である。
【0040】
通常入力のユーザ認証処理では、表示制御部41は、まず、図5(A)に示すように、ユーザ認証コードの入力画面を表示部13に表示する。
そして、入力キー「1」が操作されると、表示制御部41は、図5(B)に示すように、1個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、入力キー「2」が操作されると、表示制御部41は、図5(C)に示すように、2個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、入力キー「3」が操作されると、表示制御部41は、図5(D)に示すように、3個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、入力キー「4」が操作されると、ユーザはこの4桁の入力「1234」により認証され、携帯電話機1を使用可能となる。
表示制御部41は、図5(E)に示すように、ロック解除を表示する。
【0041】
ダミー入力のユーザ認証処理では、表示制御部41は、まず、図6(A)に示すように、ユーザ認証コードの入力画面を表示部13に表示する。
そして、入力キー「1」が操作されると、表示制御部41は、図6(B)に示すように、1個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作した後に入力キー「2」が操作されると、表示制御部41は、図6(C)に示すように、2個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作した後に入力キー「3」が操作されると、表示制御部41は、図6(D)に示すように、3個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作した後に入力キー「4」が操作されると、表示制御部41は、図6(E)に示すように、4個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作することなく入力キー「2」が操作されると、表示制御部41は、図6(F)に示すように、5個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作することなく入力キー「3」が操作されると、表示制御部41は、図6(G)に示すように、6個の桁数マーク51を表示部13に表示させる。
次に、サイドキー21を操作することなく入力キー「4」が操作されると、表示制御部41は、図6(H)に示すように、ロック解除を表示する。
【0042】
図7は、図6のサイドキー21の操作を伴う入力での携帯電話機1の状態変化の説明図である。
図7(A)は、入力キーの操作毎の入力データの有効無効の判定結果である。図7(B)は、画面表示である。図7(C)は、入力キーの入力データである。
図7(D)は、サイドキー21の操作によるダミーキー入力の有無を示す。図7(E)は、バッファメモリ31に蓄積される入力データ列である。
【0043】
そして、図7(C)および図7(D)に示すように、図6のダミー入力操作では、2から4番目の入力操作前にサイドキー21を押下する。
これにより、合計7桁の暗証番号が入力される。
この場合、判定部42は、1番目、5番目、6番目、および7番目に入力した入力データを有効と判断し、バッファメモリ31に蓄積保存される。
これにより、バッファメモリ31には、ユーザがサイドキー21を操作することなく入力された4桁の入力データ列「1234」が蓄積保存される。
認証部43は、この入力データ列「1234」によりユーザを認証し、ロック制御部44はロックを解除する。
ユーザは、携帯電話機1を使用可能となる。
【0044】
以上のように、この実施形態では、判定部42は、操作部12にて操作された入力キーによる入力データを有効または無効と判定する。
また、証部43は、有効と判定された入力データによる入力データ列と登録コード32との一致によりユーザを認証する。
よって、ユーザは、ユーザ認証時に、本来の認証コードに加えた余分な操作をし、ユーザ認証を受けることができる。
また、この実施形態では、ユーザ認証時に余分な操作をすることにより、ユーザの指の動きなどを盗み見ている他人がいたとしても、その他人には正規の認証コードを認識することができない。
特に、この実施形態では、判定部42は、携帯電話機1の側面に設けたサイドキー21が操作された場合に無効と判定するので、ユーザは、たとえば携帯電話機1を持つ手の親指などを微妙に動かしてサイドキー21を操作し、余分な操作をすることができる。
【0045】
また、この実施形態では、表示部13は、判定部42の判定結果に関係なく、入力キーの操作数に対応する個数の複数のマークを、入力されたユーザ認証コードの桁数を示すマークとして表示する。
よって、他人が、表示部13に表示されたマークによる桁数を盗み見ても、正規の認証コードの桁数を認識することができない。
【0046】
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
【0047】
たとえば上記実施形態では、操作部12の入力キーの操作による入力データの有効無効を判断している。
この他にも例えば、タッチパネルなどによる入力データの有効無効を判断してもよい。
【0048】
上記実施形態では、判定部42は、サイドキー21の操作直後に入力キーが操作された場合、当該入力キーによる入力データを無効と判定し、サイドキー21の操作を伴わずに入力キーが操作された場合、当該入力キーによる入力データを有効と判定する。
この他にも例えば、判定部42は、入力キーとともにサイドキー21が操作された場合、当該入力キーによる入力データを無効と判定してもよい。
また、判定部42は、入力キーとともにサイドキー21が操作された場合、またはサイドキー21の操作直後に入力キーが操作された場合に、当該入力キーによる入力データを有効と判定し、サイドキー21の操作を伴わずに入力キーが操作された場合、当該入力キーによる入力データを無効と判定してもよい。
また、サイドキー21は、表示部13が備えられる上部筐体101とは異なる筐体であり、操作部12が備えられる下部筐体102に備えられてもよい。
この場合、ユーザは、サイドキー21を押す際に、上部筐体101へ手を動かす必要が無くなるため、より他人に暗証番号の解除方法を悟られ難くなる。
【0049】
上記実施形態では、判定部42は、携帯電話機1の下部筐体の側面に設けられたサイドキー21の操作の有無に応じて、入力キーの操作による入力データの有効無効を判定している。
この他にも例えば、携帯電話機1の下部筐体の背面または上部筐体にダミーキーを設け、このダミーキーの操作の有無に応じて、判定部42は入力キーの操作による入力データの有効無効を判定してもよい。
また、携帯電話機1に、傾斜センサなどを設け、この傾斜センサの検出状態に応じて、判定部42は入力キーの操作による入力データの有効無効を判定してもよい。
【0050】
上記実施形態は、携帯電話機1にユーザ認証機能を設けた例である。
この他にも例えば、本発明のユーザ認証機能は、PHS端末、携帯ゲーム機器、携帯AV機器、携帯液晶表示装置、携帯ナビゲーション装置、携帯パーソナルコンピュータ端末などの電子機器に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…携帯電話機(電子機器)、12…操作部(入力部)、13…表示部、17…記憶部、21…サイドキー(所定のキー)、31…バッファメモリ、32…登録コード、42…判定部、43…認証部、51…桁数マーク(マーク)、101…上部筐体(第2筐体)、102…下部筐体(筐体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ認証コードの入力が行われる入力部と、
登録コードを記憶する記憶部と、
前記入力部の操作による入力データを有効または無効と判定する判定部と、
前記判定部により有効と判定された入力データによる入力データ列と前記登録コードとを比較し、前記入力データ列と前記登録コードとが一致する場合にユーザを認証する認証部と
を有する電子機器。
【請求項2】
筐体を更に備え、
前記入力部は、前記筐体の前面に設けられ、
前記筐体は、側面または背面に所定のキーを有し、
前記判定部は、
前記入力部とともに前記所定のキーが操作された場合、または前記所定のキーの操作直後に前記入力部が操作された場合、当該前記入力部の操作による入力データを有効および無効の一方と判定し、
前記所定のキーの操作を伴わずに前記入力部が操作された場合、当該前記入力部の操作による入力データを有効および無効の他方と判定する
請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
ユーザ認証コードの入力画面を表示する表示部を更に備え、
前記表示部は、
前記判定部の判定結果に関係なく、前記入力部が操作される度に、入力されたユーザ認証コードの桁数を示すマークを表示する
請求項1または2記載の電子機器。
【請求項4】
前記判定部により有効と判定された入力データを入力順に蓄積記憶するバッファメモリを更に備え、
前記認証部は、
前記バッファメモリから、入力順に蓄積された複数の入力データによる前記入力データ列を読み込み、前記登録コードと比較する
請求項1から3のいずれか一項記載の電子機器。
【請求項5】
前記筐体とは異なる、表示部を有する第2筐体をさらに備え、
前記所定のキーは、前記筐体に備えられる
請求項2記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−70612(P2011−70612A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223526(P2009−223526)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】