説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】液晶装置等の電気光学装置において、フリッカーを低減し、高品位な表示を行う。
【解決手段】電気光学装置は、透明基板(10s)と、透明基板の第1面側に設けられた複数の透明画素電極(9)と、透明基板と複数の透明画素電極との間に設けられた反射膜(61、62)と、透明基板と反射膜との間に、複数の透明画素電極に対応して設けられた複数の画素トランジスター(30)と、透明基板の第1面とは異なる第2面側に設けられ、第2面の法線方向から見て少なくとも一部が反射膜に重ならないように設けられ、透明基板を透過した光を検出する光検出素子(600)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクター等の電子機器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、液晶の特性の劣化を防ぐために交流駆動が採用される。例えば、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置においては、液晶を挟んで複数の画素電極に対向する対向電極に対して所定のコモン電位(或いは「共通電位」とも呼ばれる)が供給される一方、画像の内容を示す画像信号がコモン電位を基準として周期的に極性反転されたうえで各画素電極に供給される。しかしながら、画像信号が正極性である場合と負極性である場合とで液晶に印加される電圧実効値が異なると、液晶装置から出射される表示光の光量が周期的に変動するフリッカーと呼ばれる現象が発生するおそれがある。フリッカーは、表示画像のちらつきとして視認されてしまう。一方、このような液晶装置として、光源からの光を反射することにより表示を行う反射型の液晶装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1や2には、反射型の液晶装置によって反射された光を光検出素子(特許文献1において「光センサ」。特許文献2において「受光手段」。)によって受光して、該受光した光の光量に基づいてコモン電位を調整することによりフリッカーを低減する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−193044号公報
【特許文献2】特開2001−331155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した例えば特許文献1や2に開示された技術によれば、反射型の液晶装置による表示を妨げずに、反射型の液晶装置によって反射された光を受光可能に光検出素子を配置することが困難であるという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば前述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば光検出素子の配置の自由度が高く、フリッカーを低減可能な電気光学装置、及びこのような電気光学装置を備える電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、透明基板と、前記透明基板の第1面側に設けられた複数の透明画素電極と、前記透明基板と前記複数の透明画素電極との間に設けられた反射膜と、前記透明基板と前記反射膜との間に、前記複数の透明画素電極に対応して設けられた複数の画素トランジスターと、前記透明基板の前記第1面とは異なる第2面側に設けられ、前記第2面の法線方向から見て少なくとも一部が前記反射膜に重ならないように設けられ、前記透明基板を透過した光を検出する光検出素子と、を備える。
【0008】
本発明の電気光学装置によれば、例えば石英基板、ガラス基板等である透明基板の第1面側に、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる複数の透明画素電極が設けられる。透明画素電極は、例えば、透明基板の表示領域においてマトリクス状に規定される複数の画素の各々に1つずつ設けられることで、マトリクス状に配列される。透明基板と複数の透明画素電極との間(言い換えれば、透明基板の第1面側に形成された積層構造における複数の透明画素電極よりも透明基板側)に、例えばアルミニウム(Al)等の反射材料からなる反射膜が設けられる。反射膜は、例えば透明基板の表示領域に設けられ、複数の透明画素電極を透過した光を反射する。透明基板と反射膜との間(言い換えれば、透明基板の第1面側に形成された積層構造における反射膜よりも透明基板側)に、複数の画素トランジスターが設けられる。画素トランジスターは、例えば、複数の透明画素電極の各々に対応して1つずつ設けられている。本発明の電気光学装置では、複数の透明画素電極、反射膜、複数の画素トランジスター等が設けられた透明基板と、例えばITO等の透明導電材料からなる対向電極が形成された対向基板とが、例えば液晶等の電気光学物質を介して互いに対向するように配置される。本発明の電気光学装置の動作時には、透明画素電極と対向電極と間に画像信号に応じた電圧が印加されることで、例えば液晶等の電気光学物質が入射光を変調することで、表示領域における画像表示が行われる。入射光は、電気光学物質に対して対向基板側から入射され、電気光学物質及び透明画素電極を通過して、反射膜によって反射されて、最終的に表示光として電気光学装置から出射される。対向電極には、所定のコモン電位(或いは共通電位)が供給され、画像信号はコモン電位を基準として周期的に極性反転される。
【0009】
本発明では特に、透明基板の第1面とは異なる第2面(言い換えれば、透明基板の2つの基板面のうち複数の透明画素電極が設けられた基板面とは異なる基板面)側に設けられ、透明基板を透過した光を検出する光検出素子を備える。光検出素子は、透明基板の第2面の法線方向から見て少なくとも一部が反射膜に重ならないように設けられる。よって、本発明の電気光学装置の動作時に、例えば液晶等の電気光学物質を透過した光を光検出素子によって検出することができる。従って、光検出素子によって検出した光の光量に基づいて、フリッカーを低減するようにコモン電位を調整することが可能となる。即ち、例えば、光検出素子によって検出した光の光量に基づいて、発生しているフリッカー(言い換えれば、光の光量の周期的な変動量)を検出し、該検出したフリッカーが小さく或いは無くなるようにコモン電位を設定することができる。これにより、本発明の電気光学装置の動作時におけるフリッカーを低減できる。この結果、高品位な表示を行うことが可能となる。
【0010】
ここで本発明では特に、光検出素子は、透明基板の第1面とは異なる第2面側(言い換えれば、電気光学装置の表示光が出射されない面側)に設けられるので、表示領域における表示を妨げない(即ち、表示に悪影響を及ぼさない)。よって、例えば、光検出素子が透明基板の第1面側に設けられる場合や、光検出素子が電気光学装置の表示光が出射される面側に設けられる場合と比較して、光検出素子の配置の自由度が高く、実践上大変有利である。
【0011】
以上説明したように、本発明の電気光学装置によれば、光検出素子によって検出した光の光量に基づいてコモン電位を調整することで、フリッカーを低減でき、高品位な表示を行うことが可能となる。更に、光検出素子の配置の自由度が高いので、実践上大変有利である。
【0012】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記反射膜と同一層に設けられた透明電極を備える。
【0013】
この態様によれば、透明電極によって、透明基板の第1面側に形成される積層構造の表面の平坦性を高めることができる。更に、反射膜及び透明電極に一定の電位を供給することにより、反射膜が設けられた領域(言い換えれば、透明基板における光が反射される領域)と透明電極が設けられた領域(言い換えれば、透明基板における光が透過する領域)とで、例えば液晶等の電気光学物質に印加される電圧を殆ど或いは実践上完全に揃えることができる。即ち、反射膜が設けられた領域と透明電極が設けられた領域とで、例えば液晶等の電気光学物質に印加される電界の差を小さくすることができる。
【0014】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記反射膜は、前記透明基板の表示領域に設けられるとともに、前記透明基板の前記表示領域の周辺に位置する周辺領域において少なくとも部分的に除去されており、前記光検出素子は、前記周辺領域に設けられる。
【0015】
この態様によれば、表示領域において反射膜によって光を確実に反射することができるとともに、周辺領域において透明基板を透過した光を光検出素子によって確実に検出できる。よって、光検出素子によって表示が妨げられることがなく、フリッカーが低減された高品位な表示を行うことが可能となる。
【0016】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、前述した本発明の電気光学装置(但し、各種態様を含む)を備える。
【0017】
本発明の電子機器によれば、前述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な表示を行うことが可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサー、ビューファインダー型又はモニター直視型のビデオテープレコーダー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパーなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
【0018】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態に係る液晶パネルの構成を示す平面図である。
【図2】図1のII−II’線断面図である。
【図3】第1実施形態に係る液晶装置の全体構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る液晶パネルの電気的な構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係る液晶パネルの複数の画素の具体的な構成を示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI’線断面図である。
【図7】第1実施形態に係る上部反射膜の平面形状を示す平面図である。
【図8】第1実施形態に係る下部反射膜の平面形状を示す平面図である。
【図9】第1実施形態に係る液晶パネルのダミー画素の構成を示す平面図である。
【図10】図9のX−X’線断面図である。
【図11】第1実施形態に係る光検出器の配置を模式的に示す平面図である。
【図12】第1実施形態に係る光検出器の配置を模式的に示す断面図である。
【図13】第2実施形態に係る液晶パネルのダミー画素の構成を示す平面図である。
【図14】図13のXIV−XIV’線断面図である。
【図15】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクターの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例であるTFTアクティブマトリクス駆動方式の反射型の液晶装置を例にとる。
【0021】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図12を参照して説明する。
【0022】
先ず、本実施形態に係る液晶装置が備える液晶パネルの全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0023】
図1は、本実施形態に係る液晶パネルの構成を示す平面図であり、図2は、図1のII−II’線断面図である。
【0024】
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶パネル100では、素子基板10と対向基板20とが互いに対向して配置されている。素子基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、素子基板10と対向基板20とは、表示領域10aの周囲に位置するシール領域52aに設けられたシール材52により相互に接着されている。液晶パネル100は、対向基板20側から入射される光を、液晶層50によって変調するとともに素子基板10に設けられた反射膜によって反射して表示光として出射する反射型の液晶パネルである。
【0025】
図1において、シール材52が配置されたシール領域52aの内側に並行して、表示領域10aの額縁領域53aを規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域52aの外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が素子基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域52aよりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域52aの内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、素子基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、素子基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。なお、額縁領域53aは、表示領域10aを取り囲む額縁状の領域であり、シール領域52aよりも表示領域10a側に規定されている。額縁領域53aは、表示領域10aとシール領域52aとの間で、表示領域10aを囲むように規定された領域である。
【0026】
素子基板10には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線190が形成されている。
【0027】
図2において、素子基板10は、透明基板上に画素スイッチング用の画素TFTや反射膜、走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されてなる。素子基板10における表示領域10aには、画素TFTや走査線、データ線等の配線の上層に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材からなる画素電極9がマトリクス状に設けられている。画素電極9上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20における素子基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9と対向してベタ状に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0028】
なお、ここでは図示しないが、素子基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
【0029】
次に、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図3を参照して説明する。
【0030】
図3は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、本実施形態に係る液晶装置1は、図1及び図2を参照して前述した液晶パネル100に加えて、タイミング制御回路200、画像信号供給回路300、電源回路400、フリッカー検出回路500及び光検出器600を備えている。なお、光検出器600は、本発明に係る「光検出素子」の一例である。
【0032】
タイミング制御回路200は、各部で使用される各種タイミング信号を出力するように構成されている。タイミング制御回路200の一部であるタイミング信号出力手段により、最小単位のクロックであり各画素を走査するためのドットクロックが作成され、このドットクロックに基づいて、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号XCLinv、YスタートパルスDY及びXスタートパルスDXが生成される。
【0033】
画像信号供給回路300は、外部から入力される1系統の入力画像データDATAを、1水平走査期間毎に電位が、後述する電源回路400から供給されるコモン電位Vcomに対して正極性及び負極性に反転するように変換して、画像信号VIDを生成する。尚、画像信号供給回路300は、1系統の入力画像データDATAをシリアル−パラレル変換して、例えば6相、9相、12相、24相、48相、96相、・・・などn相の画像信号VID1〜VIDnを生成するようにしてもよい。
【0034】
電源回路400は、各部で使用される各種の電源電位を生成して出力する電源回路である。電源回路400は、コモン電位Vcomを、画像信号供給回路300及び図2を参照して前述した対向電極21に供給する。電源回路400は、後述するフリッカー検出回路500の検出信号に基づいて、液晶パネル100で発生するフリッカーが小さくなるように、コモン電位Vcomを調整する。具体的には、例えば、電源回路400は、フリッカー検出回路500によって検出されたフリッカーに基づいて、コモン電位Vcomをフリッカーが小さくなるように補正するための補正電圧を算出する補正電圧算出手段を有しており、この補正電圧算出手段により算出した補正電圧をコモン電位Vcomの基準値(例えば7ボルト)に加えることにより、出力すべきコモン電位Vcomとして設定する。なお、電源回路400における、検出されたフリッカーに基づいてフリッカーが小さくなるようにコモン電位Vcomを調整する方法については、周知の技術を採用することができる。
【0035】
フリッカー検出回路500は、後述する光検出器600の検出信号に基づいて、液晶パネル100で発生しているフリッカーを検出する。フリッカー検出回路500は、光検出器600によって検出される光の光量の周期的な変動量をフリッカーとして検出する。フリッカー検出回路500は、検出したフリッカーに関する情報を示す検出信号を電源回路400に出力する。
【0036】
光検出器600は、液晶パネル100を透過した光(以下、適宜「透過光」と称する)を検出する光センサーであり、液晶パネル100の素子基板10における画素電極9等が設けられた面とは異なる面側に設けられている。本実施形態に係る液晶装置1は、液晶パネル100における周辺領域を通過した光を光検出器600が検出可能に構成されている。なお、光検出器600の配置については、後に図11及び図12を参照して詳細に説明する。
【0037】
次に、液晶パネル100の電気的な構成について、図4を参照して説明する。
【0038】
図4は、液晶パネル100の電気的な構成を示すブロック図である。
【0039】
図4に示すように、液晶パネル100は、その素子基板10上の周辺領域に、走査線駆動回路104、データ線駆動回路101及びサンプリング回路7を備えている。
【0040】
走査線駆動回路104には、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv及びYスタートパルスDYが供給される。走査線駆動回路104は、YスタートパルスDYが入力されると、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づくタイミングで、走査信号Gi(但し、i=1、・・・、m)を順次生成して出力する。
【0041】
データ線駆動回路101には、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv、及びXスタートパルスDXが供給される。データ線駆動回路101は、XスタートパルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX及び反転Xクロック信号XCLXinvに基づくタイミングで、サンプリング信号Si(但し、i=1、2、・・・、n)を順次生成して出力する。
【0042】
サンプリング回路7は、データ線6毎に設けられた複数のサンプリングスイッチ71を備えている。各サンプリングスイッチ71には、画像信号VIDが供給され、データ線駆動回路101から出力されるサンプリング信号Siにより各サンプリングスイッチ71は順次閉じられる。即ち、画像信号VIDをデータ線6毎にサンプリング信号Siに応じてサンプリングして、複数のデータ線6にデータ信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)として夫々印加するように構成されている。
【0043】
より具体的には、サンプリングスイッチ71は、例えばPチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFT若しくは相補型のTFTから構成されており、画像信号線8がサンプリングスイッチ71のソース電極に接続されており、サンプリング信号線191がサンプリングスイッチ71のゲート電極に接続されている。そして、画像信号線8を介して画像信号VIDが入力されると共にサンプリング信号線191を介してデータ線駆動回路101からサンプリング信号Siが入力されると、画像信号VIDをサンプリングして、各データ線6にデータ信号Diとして印加するように構成されている。
【0044】
図4に示すように、素子基板10の表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9と該画素電極9をスイッチング制御するための画素TFT30とが形成されており、データ信号Diが供給されるデータ線6が当該画素TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6に書き込むデータ信号Diは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。尚、画素TFT30は、本発明に係る「画素トランジスター」の一例である。
【0045】
また、画素TFT30のゲートに走査線11が電気的に接続されている。走査線11には、走査線駆動回路104から所定のタイミングで走査信号G1、G2、・・・、Gmが、この順に線順次で印加されるように構成されている。尚、本実施形態では、説明の簡単のため、走査信号G1、G2、・・・、Gmがこの順に線順次で走査線11に印加されるように構成しているが、走査信号Gi(但し、i=1、2、・・・、m)が走査線11に印加される順序は、任意の順序であってもよい。画素電極9は、画素TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子である画素TFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6から供給されるデータ信号Diを所定のタイミングで書き込む。
【0046】
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルのデータ信号Di(但し、i=1、2、・・・、n)は、対向基板20(図2参照)に形成された対向電極21(図2参照)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
【0047】
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9と並列して画素TFT30のドレインに接続され、他方の電極は、コモン電位Vcomが供給される容量線400に電気的に接続されている。
【0048】
次に、液晶パネル100の表示領域10aを構成する複数の画素の具体的な構成について、図5から図8を参照して説明する。
【0049】
図5は、液晶パネル100の複数の画素の具体的な構成を示す平面図であり、図6は、図5のVI−VI’線断面図である。
【0050】
図5及び図6において、素子基板10は、例えば石英基板、ガラス基板等である透明基板10sと、この透明基板10sの面S1側に形成された画素TFT30、走査線11、データ線6、下部反射膜62、上部反射膜61、画素電極9、中継層91、92及び93とを備えている。なお、上部反射膜61及び下部反射膜62は、本発明に係る「反射膜」の一例である。
【0051】
透明基板10sの表示領域10aは、画素電極9及び画素TFT30が夫々設けられた複数の画素900によって構成されている。
【0052】
図5に示すように、走査線11及びデータ線6は互いに交差するように設けられている。具体的には、走査線11は、X方向に沿って延在しており、データ線6は、X方向に交差するY方向に沿って延在している。走査線11及びデータ線6が互いに交差する個所の各々に画素TFT30が設けられている。
【0053】
図5及び図6において、画素TFT30は、例えばポリシリコンからなる半導体層30aを備えている。半導体層30aは、透明基板10s上に設けられた例えばシリコン酸化膜からなる下地絶縁膜12上に形成されており、チャネル領域30ac、ソース領域30as及びドレイン領域30adを有している。なお、チャネル領域30acとソース領域30asとの界面、又は、チャネル領域30acとドレイン領域30adとの界面にはLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成されていてもよい。
【0054】
チャネル領域30acは、例えばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜13を介して走査線11と対向しており、走査線11のうちチャネル領域30acに対向する部分が画素TFT30のゲート電極として機能する。半導体層30aは、データ線6に重なるようにY方向に延在する部分と、この部分からX方向に沿って延在する部分とを有している。チャネル領域30acは、データ線6と走査線11とが交差する部分において、走査線11に重なっている。
【0055】
ソース領域30asは、層間絶縁膜41を介して走査線11の上層側に形成されたデータ線6に、層間絶縁膜41及びゲート絶縁膜13を貫通するコンタクトホール84を介して電気的に接続されている。
【0056】
ドレイン領域30adは、データ線6と同層に形成された中継層91に、層間絶縁膜41及びゲート絶縁膜13を貫通するコンタクトホール84を介して電気的に接続されている。中継層91は、層間絶縁膜42を介して当該中継層91の上層側に形成された中継層92に、層間絶縁膜42を貫通するコンタクトホール82を介して電気的に接続されている。中継層92は、層間絶縁膜44上に形成された画素電極9に、層間絶縁膜44及び43を貫通するコンタクトホール83を介して電気的に接続されている。即ち、ドレイン領域30adは、中継層91及び92を介して画素電極9に電気的に接続されている。
【0057】
ドレイン領域30adは、誘電体膜を介して容量線400と対向する部分を有している。図4を参照して前述した蓄積容量70は、ドレイン領域30adと容量線400とが誘電体膜を介して対向することにより形成されている。
【0058】
層間絶縁膜41、42、43及び44は、例えばシリコン酸化膜等からなる。
【0059】
本実施形態では、透明基板10s上の積層構造において、画素TFT30と画素電極9との間(言い換えれば、画素TFT30よりも上層側であって画素電極9よりも下層側)に上部反射膜61が設けられており、この上部反射膜61と画素TFT30との間(言い換えれば、画素TFT30よりも上層側であって上部反射膜61よりも下層側)に下部反射膜62が設けられている。
【0060】
図7は、上部反射膜61の平面形状を示す平面図である。
【0061】
図7に示すように、上部反射膜61は、複数の画素900の各々に、画素電極9に重なるように島状に設けられている。隣り合う上部反射膜61間には隙間が形成されている。
【0062】
図5に示すように、上部反射膜61は、層間絶縁膜43(図6参照)を貫通するコンタクトホール83を介して、中継層92と同層(即ち、層間絶縁膜42上)に形成された中継層93に電気的に接続されている。中継層93は、層間絶縁膜42(図6参照)を貫通するコンタクトホール84を介して下部反射膜62に電気的に接続されている。即ち、上部反射膜61は、中継層93を介して下部反射膜62に電気的に接続されている。下部反射膜62は、周辺領域において、所定電位を供給する所定電位線に電気的に接続されている。上部反射膜61は、例えばアルミニウムを含んでなる。上部反射膜61は、アルミニウム単体膜、アルミニウム合金膜、銀単体膜、銀合金膜、或いはこれらの積層膜から形成されてもよい。
【0063】
図8は、下部反射膜62の平面形状を示す平面図である。
【0064】
図8に示すように、下部反射膜62は、X方向(即ち、走査線11が延びる方向)で隣り合う上部反射膜61間の隙間に重なるように、Y方向(即ち、データ線6が延びる方向)に沿って延びる本線部と、この本線部から、Y方向で隣り合う上部反射膜61間の隙間に重なるように、X方向に沿って延びる延在部とを有している。下部反射膜62は、上部反射膜61と同様に、例えばアルミニウムを含んでなる。下部反射膜62は、アルミニウム単体膜、アルミニウム合金膜、銀単体膜、銀合金膜、或いはこれらの積層膜から形成されてもよい。
【0065】
このように、液晶パネル100は、表示領域10a内の概ね全体に上部反射膜61及び下部反射膜62の少なくとも一方が形成されており、対向基板20(図2参照)側から入射される光を、液晶層50(図2参照)によって変調するとともに上部反射膜61及び下部反射膜62によって反射して、対向基板20側から表示光として出射する。
【0066】
図5及び図6において、画素電極9は、表示領域10aにおいて、マトリクス状に配列された複数の画素900の各々に1つずつ設けられている。画素電極9は、層間絶縁膜44を介して上部反射膜61の上層側に設けられている。画素電極9は、例えばITO等の透明導電材料からなる。画素電極9は、前述したように、中継層91及び92を介してTFT30のドレイン領域30adに電気的に接続されている。
【0067】
次に、液晶パネル100の周辺領域の一部である額縁領域53aに設けられたダミー画素の構成について、図9及び図10を参照して説明する。
【0068】
図9は、液晶パネル100のダミー画素の構成を示す平面図であり、図10は、図9のX−X’線断面図である。
【0069】
図9及び図10において、本実施形態では、液晶パネル100の額縁領域53aにダミー画素900dが設けられている。ダミー画素900dは、前述した表示領域10aに設けられた画素900と概ね同様の構成を有している。以下では、ダミー画素900dが、画素900と異なる構成について主に説明し、画素900と同様の構成については、それらの説明を適宜省略する。
【0070】
図9及び図10において、ダミー画素900dは、図5から図8を参照して前述した上部反射膜61及び下部反射膜62を有していない点で、前述した画素900と異なり、その他の点については、画素900と概ね同様に構成されている。
【0071】
ダミー画素900dは、上部反射膜61及び下部反射膜62を有していないので、液晶層50を通過して額縁領域53aにおいて素子基板10に入射した光の少なくとも一部は、透明基板10sを透過して透過基板10sにおける対向基板20と対向しない面S2側に到達する。本実施形態に係る液晶装置1は、このように透過基板10sの面S2から出射される光(言い換えれば、液晶パネル100を透過した光)を、図3を参照して前述した光検出器600によって検出する。
【0072】
次に、光検出器600の配置について、図11及び図12を参照して説明する。
【0073】
図11は、光検出器600の配置を模式的に示す平面図である。図12は、光検出器600の配置を模式的に示す断面図である。なお、図11及び図12では、説明の便宜上、図5から図8を参照して前述した上部反射膜61及び下部反射膜62を一体的に示してある。図12では、説明の便宜上、図5から図10を参照して前述した素子基板10の透明基板10s上の積層構造の図示を省略している。
【0074】
図11に示すように、光検出器600は、液晶パネル100の額縁領域53aの一部に重なるように4個設けられている。なお、光検出器600の個数は、4個に限定されるものではなく、1個だけであってもよいし、2個、3個或いは5個以上であってもよい。
【0075】
光検出器600は、額縁領域53aにおいて透明基板10sの面S2から出射される光を受光可能なように、透明基板10sの面S2に対向する受光面を有している。
【0076】
以上のように構成された本実施形態に係る液晶装置1によれば、その動作時に、液晶層50(図2参照)を透過した光を光検出器600によって確実に検出することができる。よって、光検出器600によって検出した光の光量に基づいて、液晶パネル100で発生しているフリッカーをフリッカー検出回路500によって確実に検出することができる。従って、フリッカー検出回路500の検出信号に基づいて、液晶パネル100で発生するフリッカーが小さくなるように、電源回路400によってコモン電位Vcomを確実に調整することが可能となる。これにより、液晶装置1の動作時におけるフリッカーを低減できる。この結果、高品位な表示を行うことが可能となる。
【0077】
ここで本実施形態では特に、光検出器600は、透明基板10sの面S2側(言い換えれば、液晶パネル100の表示光が出射されない面側)に設けられるので、表示領域10aにおける表示を妨げない(即ち、表示に悪影響を及ぼさない)。よって、例えば、光検出器600が透明基板10sの面S1上の積層構造の一部として設けられる場合や、光検出器600が液晶パネル100の表示光が出射される面側に設けられる場合と比較して、光検出器600の配置の自由度が高く、実践上大変有利である。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置1によれば、光検出器600によって検出した光の光量に基づいてコモン電位Vcomを調整することで、フリッカーを低減でき、高品位な表示を行うことが可能となる。更に、光検出器600の配置の自由度が高いので、実践上大変有利である。
【0079】
なお、本実施形態では、ダミー画素900dが上部反射膜61及び下部反射膜62を有していない場合を例として挙げたが、表示領域10aを構成する複数の画素900の一部が上部反射膜61及び下部反射膜62の少なくとも一方を有していないように構成してもよい。この場合にも、透明基板10sの面S2から出射される光を受光可能なように光検出器600を配置することで、液晶パネル100を透過した光を光検出器600によって検出することができ、フリッカーをフリッカー検出回路500によって検出することが可能となる。
【0080】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図13及び図14を参照して説明する。
【0081】
図13は、第2実施形態に係る液晶パネルのダミー画素の構成を示す平面図であり、図14は、図13のXIV−XIV’線断面図である。なお、図13及び図14において、図1から図12に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0082】
図13及び図14において、第2実施形態に係る液晶装置は、前述した第1実施形態におけるダミー画素900dに代えてダミー画素900d2を備える点で、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と異なり、その他の点については、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と概ね同様に構成されている。
【0083】
図13及び図14において、第2実施形態では、液晶パネル100の額縁領域53aにダミー画素900d2が設けられている。ダミー画素900d2は、表示領域10aに設けられた画素900(図5及び図6参照)と概ね同様の構成を有している。以下では、ダミー画素900d2が、画素900と異なる構成について主に説明することとし、画素900と同様の構成については、それらの説明を適宜省略する。
【0084】
図13及び図14において、ダミー画素900d2は、図5から図7を参照して前述した上部反射膜61に代えて透明電極65を有する点で、画素900と異なり、その他の点については、画素900と概ね同様に構成されている。
【0085】
ダミー画素900d2は、上部反射膜61に代えて透明電極65を有しているので、液晶層50を通過して額縁領域53aにおいて素子基板10に入射した光の少なくとも一部は、透明基板10sを透過して透明基板10sにおける対向基板20と対向しない面S2側に到達する。よって、本実施形態に係る液晶装置によれば、このように透明基板1010sの面S2から出射される光(言い換えれば、液晶パネル100を透過した光)を、図3を参照して前述した光検出器600によって検出することができる。よって、前述した第1実施形態に係る液晶装置1と同様に、光検出器600によって検出した光の光量に基づいて、液晶パネル100で発生しているフリッカーをフリッカー検出回路500によって検出できる。従って、フリッカー検出回路500の検出信号に基づいて、液晶パネル100で発生するフリッカーが小さくなるように、電源回路400によってコモン電位Vcomを確実に調整することが可能となる。これにより、本実施形態に係る液晶装置の動作時におけるフリッカーを低減できる。この結果、高品位な表示を行うことが可能となる。
【0086】
本実施形態では特に、ダミー画素900d2は、画素900における上部反射膜61に代えて透明電極65を有しており、透明電極65は、所定電位とされる。上部反射膜61が設けられた領域(言い換えれば、表示領域10a)と透明電極65が設けられた領域(言い換えれば、額縁領域53a)とで、液晶層50に印加される電圧を殆ど或いは実践上完全に揃えることができる。即ち、上部反射膜61が設けられた表示領域10aと透明電極65が設けられた額縁領域53aとで、液晶層50に印加される電界の差を小さくすることができる。この結果、より高品位な表示を行うことが可能となる。
【0087】
<電子機器>
次に、前述した電気光学装置である反射型の液晶装置を電子機器に適用する場合について説明する。ここでは、本発明に係る電子機器として、投射型液晶プロジェクターを例にとる。
【0088】
図15は、本実施形態に係る投射型液晶プロジェクターの図式的断面図である。
【0089】
図15において、液晶プロジェクター1100は、夫々RGB用の液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bの3枚を用いた複板式カラープロジェクタとして構築されている。液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bの各々は、前述した反射型の液晶装置1が使用されている。
【0090】
図15に示すように、液晶プロジェクター1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、2枚のミラー1106、2枚のダイクロイックミラー1108及び3つの偏光ビームスプリッタ(PBS)1113によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応する液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。尚、この際、光路における光損失を防ぐために、光路の途中にレンズを適宜設けてもよい。そして、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、クロスプリズム1112により合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー映像として投射される。
【0091】
なお、液晶ライトバルブ1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108及び偏光ビームスプリッター1113によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0092】
なお、図15を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピューターや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0093】
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
【0094】
本発明は、前述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備える電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0095】
6…データ線、9…画素電極、10…素子基板、10s…透明基板、11…走査線、20…対向基板、30…画素TFT、30a…半導体層、50…液晶層、10a…表示領域、53a…額縁領域、61…上部反射膜、62…下部反射膜、91、92、93…中継層、100…液晶パネル、200…タイミング制御回路、300…画像信号供給回路、400…電源回路、500…フリッカー検出回路、600…光検出器、900…画素、900d、900d2…ダミー画素。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板と、
前記透明基板の第1面側に設けられた複数の透明画素電極と、
前記透明基板と前記複数の透明画素電極との間に設けられた反射膜と、
前記透明基板と前記反射膜との間に、前記複数の透明画素電極に対応して設けられた複数の画素トランジスターと、
前記透明基板の前記第1面とは異なる第2面側に設けられ、前記第2面の法線方向から見て少なくとも一部が前記反射膜に重ならないように設けられ、前記透明基板を透過した光を検出する光検出素子と、
を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記反射膜と同一層に設けられた透明電極を備えることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記反射膜は、前記透明基板の表示領域に設けられるとともに、前記透明基板の前記表示領域の周辺に位置する周辺領域において少なくとも部分的に除去されており、
前記光検出素子は、前記周辺領域に設けられる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−173304(P2012−173304A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31713(P2011−31713)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】