説明

電気自動車のバッテリ搭載構造

【課題】重量やコストが増大することを抑制しながら、電気自動車に搭載されたバッテリの耐衝突性能を高めることが出来るようにする。
【解決手段】 電気自動車10の前後方向に延在する一対の第1車体部材11,11と、一対の第1車体部材11,11を接続し電気自動車10の幅方向に延在する第2車体部材12と、一対の第1車体部材11,11の間で且つ第2車体部材12の後方に配設されバッテリを内蔵するバッテリケース13と、バッテリケース13の底面に固定され且つ一対の第1車体部材11,11の間を接続する複数の第1支持部材61A,61B,61C,61Dと、これらの第1支持部材61A,61B,61C,61Dのうち最前に配設されたもののみと第2車体部材12とを接続する第2支持部材62A,62Bとを備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車のバッテリ搭載構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電気自動車にバッテリを搭載するための構造が知られている。このような構造の一例として、以下の特許文献1の技術が挙げられる。
この特許文献1においては、その図1に示されるように、バッテリ(16)は、バッテリ取付けフレーム(17)によって、リアシートクロスメンバ(7),バッテリクロスメンバ(11),サイドシル(3)およびリアサイドメンバ(9)に取付けられている。
【特許文献1】特開平6−32247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような特許文献1の技術では、バッテリ取付けフレーム(17)が格子状に形成されており、電気自動車の重量やコストが増大することを避けることはできない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、重量やコストが増大することを抑制しながら、電気自動車に搭載されたバッテリの耐衝突性能を高めることが出来る、電気自動車のバッテリ搭載構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明の電気自動車のバッテリ搭載構造(請求項1)は、電気自動車のバッテリ搭載構造であって、該電気自動車の前後方向に延在し車体を形成する一対の第1車体部材と、該一対の第1車体部材を接続し該電気自動車の幅方向に延在して該車体を形成する第2車体部材と、該一対の第1車体部材の間で且つ該第2車体部材の後方に配設されバッテリを内蔵するバッテリケースと、該バッテリケースの底面に固定され且つ該一対の第1車体部材の間を接続する複数の第1支持部材と、複数の該第1支持部材のうち最前に配設されたもののみと該第2車体部材とを接続する第2支持部材とを備えることを特徴としている。
【0005】
また、請求項2記載の本発明の電気自動車のバッテリ搭載構造は、請求項1記載の内容において、該第1支持部材および該第2支持部材は、金属により形成され、該バッテリケースは、樹脂により形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明の電気自動車のバッテリ搭載構造によれば、重量やコストが増大することを抑制しながら、電気自動車に搭載されたバッテリの耐衝突性能を高めることが出来る(請求項1)。
また、バッテリケースの軽量化を図りながら安価に量産することを可能とし、且つ、電気自動車に対するバッテリケースの取付け剛性を向上させることが出来る(請求項2)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造について説明すると、図1はその全体構成を示す模式的な上面図、図2はその全体構成を示す模式的な側面図、図3はバッテリトレイを示す模式的な上面図、図4はバッテリケース内のバッテリ配置を主に示す模式的な分解斜視図、図5はバッテリトレイに埋め込まれるメタルフレームを示す模式的な斜視図、図6は埋設ナットを示す模式図であって(A)はその上面図、(B)はその側面図、(C)はその下面図、図7は埋設ナットの模式的な断面図、図8はバッテリケースの裏側を主に示す模式的な斜視図である。
【0008】
また、図9はバッテリケースの裏側を主に示す模式的な平面図、図10は側端サポートメンバおよび前端サポートメンバを示す模式図、図11は図1の模式的なXI−XI矢視断面図、図12は図1の模式的なXII−XII矢視断面図、図13は図1の模式的なXIII−XIII矢視断面図、図14は図3の模式的なXIV−XIV矢視断面図である。
さらに、図15はカバープレートを示す模式的な正面図、図16はカバープレートを主に示す模式的な斜視図、図17は図16の模式的なXVII−XVII断面図、図18は図16の模式的なXVIII−XVIII断面図である。
【0009】
また、図19はバッテリカバーを示す模式的な斜視図、図20はバッテリカバーを示す模式的な上面図である。
図1に示すように、電気自動車10には、前後方向に延在するサイドメンバ(車体部材,第1車体部材)11,11が、左右にそれぞれ設けられている。
また、この電気自動車10には、車幅方向(左右方向)に延在し、一対のサイドメンバ11,11を相互に接続するバッテリクロスメンバ(車体部材,第2車体部材)12が設けられている。
【0010】
これらのサイドメンバ11,11およびバッテリクロスメンバ12はいずれも鉄により形成され、電気自動車10の車体を形成している。
また、一対のサイドメンバ11、11の間で且つバッテリクロスメンバ12の後方において、バッテリケース13が配設されている。このバッテリケース13は、ガラス繊維を含むポリブチレン樹脂により主に形成され、その内部と外部との間で空気が流通することを防ぎながら(即ち、バッテリケース13内の気密性を保ちながら)、複数のバッテリ20(図4参照)をその内部に保持するものである。
【0011】
図2に示すように、バッテリケース13は、バッテリトレイ14と、バッテリカバー15とから主に形成されている。
また、図3に示すように、バッテリトレイ14には、前側壁部16,左側壁部17,右側壁部18,後側壁部19,前仕切壁21,中仕切壁22および後仕切壁23が設けられている。
【0012】
これらのうち、前仕切壁21,中仕切壁22および後仕切壁23は、それぞれ、左側壁部17と右側壁部18との間に亘りバッテリトレイ14の左右方向に形成された壁である。
また、前仕切壁21は、中仕切壁22の前方に配設され、後仕切壁23は中仕切壁22の後方に配設されている。
【0013】
前側壁部16と前仕切壁21との間において前後方向に延在する壁である、前側バッテリ仕切壁24A,24B,24C,24Dが設けられている。
また、後側壁部19と後仕切壁23との間において前後方向に延在する壁である、後側バッテリ仕切壁27A,27B,27C,27Dが設けられている。
また、前仕切壁21と中仕切壁22との間において前後方向に延在する壁である、前側補強壁25A,25Bが設けられるとともに、後述する一対の凹部28A,28Bをそれぞれ形成する凹奥壁部29,29が設けられている。
【0014】
また、後仕切壁23と中仕切壁22との間において前後方向に延在する壁である、中側バッテリ仕切壁26A,26Bが設けられるとともに、これらの中側バッテリ仕切壁26A,26Bの間において、前後方向に延在する壁である後側補強壁31A,31Bが設けられている。
そして、図4に示すように、バッテリ20は、バッテリトレイ14上における所定の場所に載置された後、それぞれ、図示しないバッテリホルダにより保持され、且つ、このバッテリホルダが図示しないボルトによりバッテリトレイ14に固定されることで、バッテリ20がバッテリケース13内に確実に固定されるようになっている。
【0015】
また、図5に示すように、バッテリトレイ14の内部には、鉄製のフレーム(メタルフレーム)32が埋め込まれている。このメタルフレーム32は、主に、前側フレームセット33と後側フレームセット34とから構成されている。
また、前側フレームセット33は、前左フレーム38,前中フレーム36および前右フレーム37から構成されている。
【0016】
これらのうち、前左フレーム38は、略L字形の部品であって、左側面にナット38A,38B,38C,38Dが溶接され、且つ、前面にナット38Eが溶接されている。また、この前左フレーム38は、図3に示すバッテリトレイ14の左側壁部17および前側壁部16の内部に埋め込まれている。
同様に、図5に示す前右フレーム37も、略L字形の部品であって、右側面に4つのナット(図示略)が溶接され且つ前面にナット37Eが溶接されている。また、この前右フレーム37は、図3に示すバッテリトレイ14の右側壁部18と前側壁部16の内部に埋め込まれている。
【0017】
図5に示す前中フレーム36は、略U字形の部品であって、前面に2つのナット36A,36Bが溶接されている。また、この前中フレーム36の一部であって前後方向へ延在する2つの補強部39A,39Bは、前方ブロック(第1耐衝撃部材)63A,63Bから後方に延びる仮想線の間(即ち、図3に示す仮想線L1,L2の間および仮想線L3,L4の間)に配設され、前側バッテリ仕切壁24A,24Dの内部に埋め込まれている。また、この前中フレーム36の一部であって左右方向へ延在する前端部36Cは、前側壁部16の内部に埋め込まれている。なお、これらのナット38A,38B,38C,38D,38E,37Eには、ボルト67がそれぞれ螺合するようになっている。
【0018】
一方、図5に示す後側フレームセット34は、後横左フレーム41,後端左フレーム42,後端中フレーム43,後端右フレーム44および後横右フレーム45から構成されている。
これらのうち、後横左フレーム41は、図3に示す左側壁部17の内部に埋め込まれる部品であり、また、その左側面にはナット41A,41B,41C,41Dが溶接されている。
【0019】
同様に、図5に示す後横右フレーム45は、図3に示す右側壁部18の内部に埋め込まれる部品であって、その右側面には図示しない4つのナットが溶接されている。
また、図5に示す後端左フレーム42,後端中フレーム43および後端右フレーム44は、図3に示す後側壁部19の内部に埋め込まれる部品である。
また、前左フレーム38と前中フレーム36との間には隙間G1が形成され、また、前右フレーム37と前中フレーム36との間には隙間G2が形成されている。また、後横左フレーム41と後端左フレーム42との間には隙間G3が形成され,後端左フレーム42と後端中フレーム43との間には隙間G4が形成されている。さらに、後端中フレーム43と後端右フレーム44との間には隙間G5が形成され、後端右フレーム44と後横右フレーム45との間には隙間G6が形成されている。
【0020】
図6および図7(A),(B)および(C)に示す埋設ナット51が、バッテリトレイ14の内部に埋め込まれている。
この埋設ナット51は、上側ナット52,中間部53および下側ナット54により主に構成された鉄製の部品である。
これらのうち、上側ナット52は、上方に開口した上方開口部52Aを有し上下方向に延在した円筒状の部分であって、その内部にはボルト溝52Bが形成されている。
【0021】
また、下側ナット54は、上側ナット52の開口部52Aが下方向を向くように180度回転させた形状をしている部分である。つまり、下方に開口した下方開口部54Aを有し上下方向に延在した円筒状の部分であって、その内部にはボルト溝54Bが形成されている。
また、中間部53は、上側ナット52と下側ナット54との間に設けられた円柱状の部分であって、その周面には多数の溝部(セレーション)53Aが形成されている。
【0022】
さらに、上側ナット52と中間部53との間、および、下側ナット54と中間部53との間には、それぞれ、上側細径部55Aおよび下側細径部55Bが形成されている。これらの上側細径部55Aおよび下側細径部55Bは、上側ナット52,下側ナット54および中間部53の外径(第1径)D1よりも小さい外径(第2径)D2(D1>D2)を有する円柱状の部分である。
【0023】
そして、中間部53に形成されたセレーション53Aにより、埋設ナット51に対して中心軸C51を中心とするトルクが加わった場合であっても、埋設ナット51がバッテリトレイ14内で回転しないようにすることができるようになっている。
また、細径部55A,55Bにより、埋設ナット51に対して中心軸C51に沿った方向の力が加わった場合であっても、埋設ナット51がバッテリトレイ14から脱落することを防ぐことができるようになっている。
【0024】
図8および図9に示すように、バッテリトレイ14の底面14Aには、側端サポートメンバ(支持部材,第1支持部材)61A,61B,61C,61Dが設けられている。なお、これらの側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dのうち、最前側に配設されたものをAサポートメンバ61Aといい、このAサポートメンバ61Aの後側に配設されたものをBサポートメンバ61Bという。さらに、このBサポートメンバ61Bの後側に配設されたものをCサポートメンバ61Cといい、Cサポートメンバ61Cの後側、即ち、最後側に配設されたものをDサポートメンバ61Dという。
【0025】
図1に示すように、これらの側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dは、それぞれ、電気自動車10の幅方向に延在し、一対のサイドメンバ11,11の間に亘って設けられ、バッテリトレイ14の底面14Aを支持している。また、これらの側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dは鉄製である。
図8に示すように、Aサポートメンバ61Aには、前端サポートメンバ(支持部材,第2支持部材)62A,62Bが設けられている。これらの前端サポートメンバ62A,62Bは、それぞれ、電気自動車10の前後方向に延在し、且つ、バッテリトレイ14の前端よりも前方へ突出した部品である。
【0026】
そして、図10に示すように、これらの前端サポートメンバ62A,62Bは、Aサポートメンバ61Aにのみ接続され、Bサポートメンバ61B,Cサポートメンバ61CおよびDサポートメンバ61Dには接続されていない(図10中×印参照)。
また、図1に示すように、これらの前端サポートメンバ62A,62Bは、後述する前方ブロック63A,63Bを介して、バッテリクロスメンバ12とAサポートメンバ61Aとを接続している。また、これらの前端サポートメンバ62A,62Bは鉄製である。
【0027】
また、これらの前端サポートメンバ62A,62Bの上には、それぞれ、前方ブロック(耐衝撃部材,第1耐衝撃部材)63A,63Bが溶接されている。さらに、これらの前方ブロック63A,63Bは、バッテリトレイ14の前側壁部16に対してボルト64により固定され(図8参照)、且つ、バッテリクロスメンバ12に対してボルト65により固定されている(図1参照)。つまり、これらの前方ブロック63A,63Bは、それぞれ、バッテリクロスメンバ12とAサポートメンバ61Aとを接続し、且つ、バッテリクロスメンバ12とバッテリケース14との間に介装されている部品である。また、これらの前方ブロック63A,63Bは鉄製である。
【0028】
図1に示すように、側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dの両端部上には、それぞれ、側方ブロック(耐衝撃部材,第2耐衝撃部材)66A,66B,66C,66Dが溶接されている。なお、これらの側方ブロック66A,66B,66C,66Dのうち、Aサポートメンバ61A上に設けられたものをA側方ブロック66Aといい、Bサポートメンバ61Bに設けられたものをB側方ブロック66Bという。さらに、Cサポートメンバ61C上に設けられたものをC側方ブロック66Cといい、Dサポートメンバ61D上に設けられたものをD側方ブロック66Dという。
【0029】
図8に示すように、これらの側方ブロック66A,66B,66C,66Dは、バッテリトレイ14の左側壁部17または右側壁部18に対してボルト67により固定されるとともに、図1に示すように、サイドメンバ11,11に対してボルト68により固定されている。
つまり、図2に示すように、これらの側方ブロック66A,66B,66C,66Dは、それぞれ、サイドメンバ11の下面と側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dとの間に介装され、且つ、サイドメンバ11とバッテリケース14とを接続している部品である。なお、これらの側方ブロック66A,66B,66C,66Dは、断面が中空の四角柱形であり、その材質は鉄である。
【0030】
また、これらの側方ブロック66A,66B,66C,66Dのうち、A側方ブロック66AおよびB側方ブロック66Bは、それぞれ、直接サイドメンバ11に固定されているが、図2に示すように、C側方ブロック66Cは、C接続ブロック69Cを介してサイドメンバ11に固定されている。また、D側方ブロック66Dは、D接続ブロック69Dを介してサイドメンバ11に固定されている。
【0031】
これは、サイドメンバ11が、所定の部分(図2中矢印A1参照)から斜め後上方へ延在しているためであって、Cサポートメンバ61CおよびDサポートメンバ61Dとサイドメンバ11との間にC接続ブロック69CおよびD接続ブロック69Dを介装することで、バッテリトレイ14を水平に配設しているものである。
この点を以下、もう少し詳しく説明する。
【0032】
図11に示すように、Aサポートメンバ61Aは、サイドメンバ11内のリンフォース11Aに固定された袋ナット11Bに対して螺合するボルト68により固定されている。なお、Bサポートメンバ61Bも、原則的には図11に示す構造によりサイドメンバ11に固定されているので、ここでは、その図示は省略する。
図12に示すように、Cサポートメンバ61Cは、C接続ブロック69Cを介してサイドメンバ11に接続されている。このC接続ブロック69Cはサイドメンバ11の下側に接続された断面中空の鉄製の部品であり、その内部には袋ナット11Cが固定されている。そして、この袋ナット11Cに対して螺合するボルト68によってCサポートメンバ61CがC接続ブロック69Cに固定されている。
【0033】
図13に示すように、Dサポートメンバ61Dは、D接続ブロック69Dを介してサイドメンバ11に接続されている。このD接続ブロック69Dは、サイドメンバ11の下側に接続された断面中空の鉄製の部品であって、サイドメンバ11内に設けられた袋ナット11Dに対してボルト68が螺合することによって、サイドメンバ11に固定されている。
【0034】
また、このD接続ブロック69Dの底部にはナット69D1が溶接されており、このナット69D1に対して螺合するボルト71によってDサポートメンバ61DがD接続ブロック69Dに固定されている。
図9に示すように、バッテリトレイ14の左側壁部17とサイドメンバ11との間、および、バッテリトレイ14の右側壁部18とサイドメンバ11との間には、それぞれ、高電圧ケーブル72が2本ずつ配設されている。これらの高電圧ケーブル72は、バッテリケース13に内蔵されたバッテリ20と、図示しないインバータ(外部機器)とを接続し、約300Vの電圧が印加されることが許容される電気ケーブルである。
【0035】
また、これらの高電圧ケーブル72には、バッテリケース13内の電力出力端子(図示略)に接続される丸穴端子73がそれぞれ備えられている。そして、バッテリトレイ14におけるサイドメンバ11と対向する側面(即ち、左側壁部17と右側壁部18)およびその裏面14Aには凹部28A,28Bが形成されている。
また、これらの凹部28A,28Bは、それぞれ、サイドメンバ11と対向する凹奥壁部29と、この凹奥壁部29の前端から側方へ延在する前壁部74と、凹奥壁部29の後端から側方へ延在する後壁部75とにより形成されている。
【0036】
また、図14に示すように、凹奥壁部29には、ケースボルト穴76,低電圧ケーブル用ケース穴77,センタケース穴78および高電圧ケーブル用ケース穴(ケース穴部)79が形成されている。
また、この凹奥壁部29の裏側には、図15に示すカバープレート81が固定されている。なお、このカバープレート81の詳細については後述する。
【0037】
図14に示すケースボルト穴76は、カバープレート81に形成されたプレートボルト穴82に螺合するプレート固定ボルト(図示略)が挿通する穴部である。
また、低電圧ケーブル用ケース穴77は、約12V系電装機器(図示略)への給電に用いられる低電圧ケーブル89(図16参照)が相通する穴部であって、カバープレート81の低電圧ケーブル用プレート穴83と連通するようになっている。
【0038】
また、センタケース穴78は、カバープレート81に形成されたガス抜き穴84と連通する穴部である。
また、高電圧ケーブル用ケース穴79,79は、それぞれ、高電圧ケーブル72(図9参照)が相通する穴部であって、カバープレート81の高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bと連通するようになっている。
【0039】
そして、凹奥壁部29は、高電圧ケーブルの外径D3に応じて、サイドメンバ11から所定距離(図9中矢印L1参照)離間して配設されている。つまり、この凹奥壁部29は、高電圧ケーブル72の外径D3が大きくなるに連れて、サイドメンバ11から離れるように設定され、逆に、高電圧ケーブル72の外径D3が小さくなるに連れて、サイドメンバ11に近づくように設定されている。
【0040】
図15に示すように、バッテリトレイ14の凹奥壁部29の裏側には、図14を用いて上述したケースボルト穴76,低電圧ケーブル用ケース穴77,センタケース穴78および高電圧ケーブル用ケース穴79を覆うアルミニウム製の板材であるカバープレート81が固定されている。なお、カバープレート81の材質としてアルミニウムが選定されたのは、必要な剛性を確保しながら軽量化を図るという目的に加え、気温の変化によりバッテリトレイ14の樹脂部分が膨張・収縮した場合であっても、このカバープレート81と樹脂部分とが離隔しないようにしていることによる。
【0041】
つまり、バッテリトレイ14の材料であるガラス繊維入りのポリブチレン樹脂と、カバープレート81の材料であるアルミニウムとの双方が略同程度の線膨張係数を有していることに本発明者らは着目し、このカバープレート81をアルミニウムにより形成しているのである。
このカバープレート81には、プレートボルト穴82,低電圧ケーブル用プレート穴83,ガス抜き穴84および高電圧ケーブル用プレート穴(ケーブル用穴部)85A,85Bが形成されている。
【0042】
これらのうち、プレートボルト穴82は、図17に示すプレート固定ボルト104が螺合する穴部である。また、このプレートボルト穴82は、カバープレート81の前面側(図15中紙面手前側)とは連通しているが、カバープレート81の裏面側(図15中紙面奥側)とは連通していない。即ち、このプレートボルト穴82は、カバープレート81を貫通しないように形成されている。
【0043】
低電圧ケーブル用プレート穴83には、図16に示すように、ラバーキャップ88がはめ込まれ、さらに、このラバーキャップ88内に低電圧ケーブル89が挿通されるようになっている。
ガス抜き穴84は、バッテリケース13内部の気圧が上昇した場合に、バッテリケース13内の空気をバッテリケース13外に排出するために設けられた穴部である。なお、このガス抜き穴84には、図示しないワンウェイバルブがはめ込まれており、バッテリケース13内部の気密性が保たれるようになっている。
【0044】
図15および図18に示すように、高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bは、それぞれ、ケーブルホルダ101,101の先端部101A,101Aが挿入される穴部であって、図14に示す高電圧ケーブル用ケース穴79,79と連通するようになっている。
ケーブルホルダ101,101内には、高電圧ケーブル72,72が挿通されている。また、これらのケーブルホルダ101,101の先端部101A,101Aには、それぞれ、ラバー性のOリング103が装着されており、バッテリケース13内部の気密性が保たれるようになっている。
【0045】
また、これらのケーブルホルダ101,101は、それぞれ、ホルダ固定ボルト102,102によりカバープレート81に対して固定されている。なお、これらのホルダ固定ボルト102,102は、それぞれ、ケーブルホルダ用穴部86A,86Bに螺合するボルトである。
これらのケーブルホルダ用穴部86A,86Bは、高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bの周縁に形成された穴部であって、カバープレート81の前面側とは連通しているが、カバープレート81の裏面側とは連通していない。
【0046】
また、高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bは、その内周面が鏡面磨き加工されており、高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bに対してOリング103が隙間なく密着できるようになっている。さらに、この鏡面磨き加工により、Oリング103が高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bにはめ込まれる際に、Oリング103が傷つくことを防止することが出来るようになっている。
【0047】
さらに、このカバープレート81には、その全周に渡ってシール溝87が形成されている。このシール溝87には図示しないシール材が充填され、図17に示すように、バッテリトレイ14の凹奥壁部29とカバープレート81との間で隙間が生じることを防ぐことが出来るようになっている。
図19および図20に示すように、バッテリカバー13には、前隆起部91,中隆起部92および後隆起部93が形成されている。
【0048】
これらのうち、前隆起部91は、バッテリカバー13の前方において隆起した部分であり、一方、後隆起部93は、バッテリカバー13の後方において隆起した部分である。また、前隆起部91にはメンテナンス穴部94が形成されている。このメンテナンス穴部94は、バッテリケース13内部の保守・点検作業のために形成されているものであって、通常はカバープレート(図示略)により塞がれている。
【0049】
また、中隆起部92は、前隆起部91と後隆起部93との間において隆起した部分であるが、前隆起部91および後隆起部93よりもその高さが低く形成されている。
そして、このバッテリカバー13の周縁にはフランジ部95が形成され、さらに、このフランジ部95には複数のカバーボルト穴96が形成されている。
一方、図3に示すように、バッテリトレイ14の前側壁部16,左側壁部17,右側壁部18および後側壁部19(即ち、バッテリトレイ14の周縁)には、上述のカバーボルト穴96のそれぞれと対応する位置にトレイボルト穴101が形成されている。これにより、バッテリトレイ14上にバッテリカバー15が載置された際に、これらのカバーボルト穴96とトレイボルト穴101とが連通し、これらのカバーボルト穴96とトレイボルト穴101とに図示しないボルトが挿通されて、バッテリトレイ14とバッテリカバー15とが固定されるようになっている。
【0050】
本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
例えば、電気自動車10の前方が衝突した際、バッテリ20を内蔵するバッテリケース13は、慣性により前方へ移動しようとする。特に、バッテリ20は比較的重いものであり、電気自動車10の衝突時におけるバッテリケース13の運動エネルギーは到底無視できるものではない。
【0051】
しかし、本実施形態に係る本発明によれば、側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dや、前端サポートメンバ62A,62Bを備えることで、バッテリケース13が前方に移動し、バッテリクロスメンバ12に衝突する事態を防ぐことが可能となる。つまり、バッテリケース13とバッテリクロスメンバ12との間の隙間(図1中符号GF参照)を電気自動車10の衝突時においても確保することが可能であり、この隙間GFに配設された種々のケーブル(図示略)が損傷を受ける事態を防ぎ、電気自動車10の信頼性を向上させることが出来る。
【0052】
また、前端サポートメンバ62A,62Bは、側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dの全てと接続されるのではなく、最前に配設された側端サポートメンバ61Aのみと接続されているので、前端サポートメンバ62A,62Bの長さを短く形成することが可能となり、前端サポートメンバ62A,62B自体の重量およびコストを抑制することが可能となる。
【0053】
したがって、重量やコストが増大することを抑制しながら、電気自動車10に搭載されたバッテリ20の耐衝突性能を高めることが出来る。
また、側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dおよび前端サポートメンバ62A,62Bを鉄により形成するとともに、バッテリケース13をガラス繊維入りのポリブチレン樹脂により形成している。これにより、バッテリケース13の軽量化を図りながら安価に量産することを可能とし、且つ、電気自動車10に対するバッテリケース13の取付け剛性を向上させることが出来る。
【0054】
また、バッテリ20を内蔵するバッテリケース13を側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dにより確実に支持しながら、前方ブロック63A,63Bにより、電気自動車10の前方が衝突した場合であっても、バッテリケース13が慣性により前方へ移動しバッテリクロスメンバ12に衝突する事態を防ぐことが可能となる。
また、側方ブロック66A,66B,66C,66Dを、バッテリケース13の側面とサイドメンバ11との間設けることで、電気自動車10の側方が衝突した場合であっても、バッテリケース13が慣性により側方へ移動しサイドメンバ11に衝突することを防ぐことが可能となる。
【0055】
したがって、電気自動車10の側方が衝突した場合であっても、バッテリケース13とサイドメンバ11との間の隙間(図1中符号GS,GS参照)を確保することが可能であり、この隙間GSに配設された種々の高電圧ケーブル72や低電圧ケーブル89が断線することを防ぎ、電気自動車10の信頼性を向上させることが出来る。
また、側端サポートメンバ61A,61B,61C,61D,前方ブロック63A,63Bおよびバッテリクロスメンバ12は鉄により形成し、一方、バッテリケース13は、ガラス繊維入りのポリブチレン樹脂により形成している。
【0056】
これにより、バッテリケース13の軽量化を図りながら安価に量産することを可能とし、且つ、電気自動車10に対するバッテリケース13の取付け剛性を向上させることが出来る。
また、サイドメンバ11およびバッテリクロスメンバ12と、前端サポートメンバ62A,62Bおよび側端サポートメンバ61A,61B,61C,61Dとを、前方ブロック63A,63Bおよび側方ブロック66A,66B,66C,66Dにより接続することで、重量物であるバッテリ20を内蔵するバッテリケース13の重心位置を低くすることが可能となる。
【0057】
また、前方ブロック63A,63B,側方ブロック66A,66B,66C,66Dを、バッテリケース13とサイドメンバ11およびバッテリクロスメンバ12との間に介装することで、電気自動車10の衝突時にバッテリケース13が慣性により移動し、サイドメンバ11やバッテリクロスメンバ12に衝突することを防ぐことが可能となる。
したがって、電気自動車10に搭載されたバッテリ20の耐衝突性能を高めることが出来る。
【0058】
特に、電気自動車10の前方が衝突した場合には、バッテリケース13が慣性により前方へ移動してバッテリクロスメンバ12に衝突することを防ぐことが可能となるとともに、電気自動車10の側方が衝突した場合には、バッテリケース13が慣性により横方向へ移動しサイドメンバ11に衝突することを防ぐことが出来る。
また、図9を用いて上述したように、高電圧ケーブル72,72は、バッテリケース13の凹部28A,28Bに設けられたカバープレート81に形成された高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bを通じて、バッテリケース13の内部と外部とに亘って延在し、所定の半径(曲げ半径)で円弧状に曲げられて、サイドメンバ11,11とバッテリケース13との間にそれぞれ配設されている。
【0059】
このとき、凹部28A,28Bの凹奥壁部29が、高電圧ケーブル72の径D3に応じてサイドメンバ11から所定距離L1離間して配設されているので、高電圧ケーブル72の曲げ半径が小さすぎて高電圧ケーブル72を損傷させたり、曲げ半径が大きすぎてバッテリケース13内のスペースの有効活用が出来なかったりする事態を避けることが出来る。
【0060】
つまり、限られた電気自動車10内のスペースを有効活用しながら、電気自動車10に搭載されたバッテリ20に接続される高電圧ケーブル72の配線を容易に行なうことが出来るのである。
また、高電圧ケーブル72は、丸穴端子73によりバッテリケース13内のバッテリ20に接続されるので、コストの増大を招くことなく、高電圧ケーブルとバッテリとを確実に接続することが出来る。
【0061】
また、この丸穴端子73を用いてバッテリ20と高電圧ケーブル72とを接続した場合には、一般的な脱着式のコネクタを用いた場合に比べて、高電圧ケーブル72がバッテリ20から取り外しにくくすることが可能となる。
したがって、高電圧ケーブル72がバッテリ20から外れてしまうことを確実に防ぐことで、電気自動車10の信頼性をさらに向上させることが出来る。
【0062】
また、簡素な丸穴端子73を用いることで、一般的な脱着式コネクタを用いた場合よりも、大幅にコストを抑制することが可能となるほか、電気自動車10の軽量化にも寄与することが出来る。
また、アルミニウム製のカバープレート81に形成された高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bを通じて高電圧ケーブル72,72をバッテリケース13から引き出すことで、温度変化等に起因して高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bの大きさが変化する事態を防ぐとともに、Oリング103により高電圧ケーブル72,72の外周面と高電圧ケーブル用プレート穴85A,85Bの内周面との間を閉塞することで、外気がバッテリケース13内に入り込むことを防ぐことが出来る。
【0063】
また、固定ボルト穴は、カバープレートの前面側とは連通するものの、カバープレートの裏面側とは連通していないので、バッテリケースに対してカバープレートを固定する固定ボルトが固定ボルト穴に螺合することを妨げることなく、バッテリケース内の気密性を向上させることが出来る。
プレートボルト穴82は、カバープレート81の前面側とは連通するものの、カバープレート81の裏面側とは連通していないので、バッテリケース13に対してカバープレート81を固定するプレート固定ボルト104がプレートボルト穴82に螺合することを妨げることなく、バッテリケース13内の気密性を向上させることが出来る。
【0064】
また、図6および図7に示すように、埋設ナット51における局所的に小さい径(第2径D2)の部分、即ち、上側細径部55Aおよび下側細径部55Bを、樹脂製のバッテリトレイ14の内部にくい込ませることで、埋設ナット51に対して上下方向の力が加わった場合であっても、この埋設ナット51がバッテリトレイ14から容易に脱落することを防ぐことが出来る。
【0065】
また、中間部53の外周面には、上下方向に延在する複数の溝部(即ち、セレーション)53Aが形成されているので、中心軸C51を中心とするトルクが埋設ナット15に加えられた場合であっても、この埋設ナット51がバッテリトレイ14内で空回りすることを防ぐことが可能となり、埋設ナット51に対して図示しないボルトを締結する作業を適切に行なうことが出来る。
【0066】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の全体構成を示す模式的な上面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の全体構成を示す模式的な側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリトレイを示す模式的な上面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリケース内のバッテリおよびバッテリ固定部を主に示す模式的な斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリトレイに埋め込まれるメタルフレームを示す模式的な斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造における埋設ナットを示す模式図であって(A)はその上面図、(B)はその側面図、(C)はその下面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造における埋設ナットの模式的な断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリケースの裏側を主に示す模式的な斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリケースの裏側を主に示す模式的な平面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造における側端サポートメンバおよび前端サポートメンバを示す模式図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図1の模式的なXI−XI矢視断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図1の模式的なXII−XII矢視断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図1の模式的なXIII−XIII矢視断面図である。
【図14】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図1の模式的なXIV−XIV矢視断面図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるカバープレートを示す模式的な正面図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるカバープレートを主に示す模式的な斜視図である。
【図17】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図16の模式的なXVII−XVII矢視断面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造の要部を示す断面図であって、図16の模式的なXVIII−XVIII矢視断面図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリカバーを示す模式的な斜視図である。
【図20】本発明の一実施形態に係る電気自動車のバッテリ搭載構造におけるバッテリカバーを示す模式的な上面図である。
【符号の説明】
【0068】
10 電気自動車(車両)
11 サイドメンバ(車体部材,第1車体部材)
12 バッテリクロスメンバ(車体部材,第2車体部材)
13 バッテリケース
14 バッテリトレイ
15 バッテリカバー
16 バッテリ
28A,28B 凹部
29 凹奥壁部(奥壁部)
61A,61B,61C,61D 側端サポートメンバ(支持部材,第1支持部材)
62A,62B 前端サポートメンバ(支持部材,第2支持部材)
63A,63B 前方ブロック(耐衝撃部材,第1耐衝撃部材)
66A,66B,66C,66D 側方ブロック(耐衝撃部材,第2耐衝撃部材)
72 高電圧ケーブル
79 高電圧ケーブル用ケース穴(ケース穴部)
81 カバープレート
82 プレートボルト穴(固定ボルト穴)
85A,85B 高電圧ケーブル用プレート穴85A,85B(プレート穴部)
103 Oリング(弾性材)
104 プレート固定ボルト(固定ボルト)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車のバッテリ搭載構造であって、
該電気自動車の前後方向に延在し車体を形成する一対の第1車体部材と、
該一対の第1車体部材を接続し該電気自動車の幅方向に延在して該車体を形成する第2車体部材と、
該一対の第1車体部材の間で且つ該第2車体部材の後方に配設されバッテリを内蔵するバッテリケースと、
該バッテリケースの底面に固定され且つ該一対の第1車体部材の間を接続する複数の第1支持部材と、
複数の該第1支持部材のうち最前に配設されたもののみと該第2車体部材とを接続する第2支持部材とを備える
ことを特徴とする、電気自動車のバッテリ搭載構造。
【請求項2】
該第1支持部材および該第2支持部材は、金属により形成され、
該バッテリケースは、樹脂により形成されている
ことを特徴とする、請求項1記載の電気自動車のバッテリ搭載構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−162497(P2008−162497A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−356358(P2006−356358)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】