電源制御装置、画像処理装置、電源制御方法、及びプログラム
【課題】 ユーザが所望する処理で使用しないモジュールへの電源供給を制限することで省電力の向上を図ることを可能とした電源制御装置、画像処理装置を提供する。
【解決手段】 複合機は、コントローラ部110、操作部180、リーダ部200、プリンタ部300を備える。コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機の電源供給状態で操作が所定の設定時間行われない場合に複合機の各機能(コピー機能、FAX送信機能、データ配信機能等)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に操作部180に表示し、選択された機能がプリント動作を伴う機能である場合、プリンタ部300の電源を投入し、選択された機能がプリント動作を伴う機能でない場合、プリンタ部300の電源を投入しない。
【解決手段】 複合機は、コントローラ部110、操作部180、リーダ部200、プリンタ部300を備える。コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機の電源供給状態で操作が所定の設定時間行われない場合に複合機の各機能(コピー機能、FAX送信機能、データ配信機能等)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に操作部180に表示し、選択された機能がプリント動作を伴う機能である場合、プリンタ部300の電源を投入し、選択された機能がプリント動作を伴う機能でない場合、プリンタ部300の電源を投入しない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置の使用しないモジュールの電源を切断することで節電を図る場合に適用される電源制御装置、画像処理装置、電源制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ機能、スキャナ機能、通信機能等の複数の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)が普及している。MFPでは、MFPが使用されずに或る設定時間を経過すると、節電のために自動的にスリープモード(段階的に各機能モジュールの電源をオフにするモード)に移行することで、MFPのプリンタ部やスキャナ部等のほとんどの機能モジュールへの供給電力を落とす制御を行っている。MFPをスリープモードの状態から元の状態に復帰させる場合は、ユーザが節電キーを押すことで復帰させることが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−106225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来のMFPにおいて、スリープモードの状態から元の状態に復帰する際には、全ての機能モジュールの電源が再投入されてスタンバイ状態まで立ち上がってしまう。そのため、例えば、プリンタ部を使用する必要のない操作として、スキャナ部で原稿から読み取った画像をハードディスクに格納するボックス格納機能や、スキャナ部で原稿から読み取った画像をクライアントPCに転送するようなSEND機能等を使用したいだけの時には、プリンタ部を立ち上げることは無駄な電力を使うことになってしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、ユーザが所望する処理で使用しないモジュールへの電源供給を制限することで省電力の向上を図ることを可能とした電源制御装置、画像処理装置、電源制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本発明の電源制御装置は、複数の機能を有する画像処理装置の電源を制御する電源制御装置であって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御手段と、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断手段と、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の電源制御方法は、複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法であって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御ステップと、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断ステップと、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【0007】
上述の目的を達成するために、本発明のプログラムは、複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御モジュールと、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断モジュールと、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御モジュールと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に各機能(複写機能、ファクシミリ送信機能、画像格納機能、データ配信機能等)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に表示し、選択された機能が印刷動作を伴う機能である場合、印刷手段の電源を投入し、選択された機能が印刷動作を伴う機能でない場合、印刷手段の電源を投入しない。これにより、ユーザが所望する処理(例えばファクシミリ送信処理、画像格納処理、データ配信処理等)で使用しない機構(例えば印刷手段)への電源供給を制限することで、省電力の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置としての複合機の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、複合機100は、コントローラ部110と、リーダ部(画像入力部)200と、マーキングユニット310、プリンタ部(画像出力部)300と、操作部180と、CD−ROM190を備えている。
【0012】
複合機100は、複数の機能(リーダ部200で原稿から読み取った画像をプリンタ部300で用紙に印刷するコピー機能、リーダ部200で原稿から読み取った画像をファクシミリ(以下FAXと略称)送信するFAX機能、リーダ部200で原稿から読み取った画像をハードディスク等の記憶手段に格納するボックス格納機能、データを出力先や通信先に配信するSEND機能等)を備えると共に、各機能毎に電源供給/電源切断制御が可能であり、複合機100の電源供給状態で使用されずに所定の設定時間が経過した場合(所定の設定時間、操作が行われない場合)、節電のために、各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ機能を備えている。
【0013】
本実施の形態の特徴的な処理である電源制御処理(複合機100のスリープ状態からの復帰処理)については後述の図34のフローチャートを参照しながら説明するものとし、まず、複合機100の上記複数の機能を実現するハードウエア及びソフトウエアの構成と複合機100の操作部180に表示される各種画面について順次説明するものとする。
【0014】
リーダ部200は、原稿の画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読み取るための機能を有するスキャナユニット210と、原稿をプラテンガラス(図2)上に搬送する機能を有する原稿給紙ユニット(Document Feederユニット)250とから構成されている。
【0015】
プリンタ部300は、用紙上に画像データを可視画像として印刷する。プリンタ部300は、複数種類の用紙カセットを有する給紙ユニット360と、画像を用紙に転写及び定着させる機能を有するマーキングユニット310と、印刷が完了した用紙をソート処理/ステイプル処理して機外へ排紙する機能を有する排紙ユニット370とから構成されている。
【0016】
コントローラ部110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続されると共に、LAN等のネットワーク400を介してホストコンピュータであるPC401、402及びサーバ(不図示)と接続されている。コントローラ部110は、リーダ部200を制御して原稿の画像を読み取り、プリンタ部300を制御して用紙に画像を印刷するコピー機能を提供する。また、コントローラ部110は、リーダ部200で原稿から読み取った画像データをコードデータに変換し、ネットワーク400を介してPC401、402へ送信するスキャナ機能と、PC401、402からネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300から印刷出力するプリンタ機能を提供する。
【0017】
操作部180は、コントローラ部110に接続されており、例えば液晶タッチパネルから構成されており、複合機を操作するためのユーザインタフェース(UI:User Interface)を提供する。CD−ROM190は、複合機のCD−ROMドライブ(不図示)に着脱可能に装着され、各種データを記憶する。
【0018】
図2は、複合機の内部構成を示す構成図である。
【0019】
図2において、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出する。リーダ部200では、原稿がプラテンガラス211上に給送されると、ランプ212を点灯し、次に光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217を介してCCDイメージセンサ(以下CCDと略称)218へ導かれる。このように、露光走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0020】
リーダ画像処理部222は、リーダ部200のCCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、スキャナI/F(不図示)を介してコントローラ部110へ出力する。プリンタ画像処理部352は、プリンタI/F(不図示)を介してコントローラ部110から送られる画像データをプリンタ部300のレーザドライバ317へ出力する。
【0021】
プリンタ部300のレーザドライバ317は、レーザ発光部313〜316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313〜316から発光させる。このレーザ光はミラー340〜351を介して感光ドラム325〜328に照射され、感光ドラム325〜328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。現像器321〜324は、それぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の現像剤によって潜像を現像するものであり、現像された各色のトナーは用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0022】
一方、用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て転写ベルト334上に吸着され、搬送される。これに伴い、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤が用紙に転写される。現像剤が転写された用紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤が記像紙に定着される。定着部335を通過した用紙は排出ローラ336によって排紙ユニット370に排出される。排紙ユニット370は、排出された用紙を仕分けるソート処理や、仕分けされた用紙を綴じるステイプル処理を行う。
【0023】
操作部180により用紙の両面に印刷を行う両面記録が設定されている場合は、定着部335を通過した用紙を排出ローラ336の位置まで搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた用紙は複数の再給紙ローラ338により上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0024】
図3は、リーダ画像処理部222の詳細構成を示すブロック図である。
【0025】
図3において、リーダ画像処理部222は、クランプ・アンプ・S/H・A/D部231、シェーディング部232を備えている。
【0026】
上述したように、プラテンガラス211上の原稿はCCD218に読み取られて電気信号(アナログ画像信号)に変換され、リーダ画像処理部222に出力される。ここで、CCD218は、カラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDでRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCD毎に並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化またはフィルタがCCDと別構成になったものでも構わない。
【0027】
CCD218から出力された電気信号(アナログ画像信号)は、リーダ画像処理部222のクランプ・アンプ・S/H・A/D部231によりサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルが基準電位にクランプされ、所定量に増幅され(前記処理順番は表記順とは限らない)、例えばRGB各8ビットのデジタル信号にA/D変換される。更に、RGB信号は、シェーディング部232によりシェーディング補正及び黒補正が施された後、コントローラ部110へ出力される。
【0028】
図4は、コントローラ部110の詳細構成を示すブロック図である。
【0029】
図4において、メインコントローラ111は、主に、CPU112と、バスコントローラ113、調歩同期シリアル通信コントローラ114等の各種I/Fコントローラ回路とから構成されている。CPU112とバスコントローラ113は、コントローラ部110全体の動作を制御する。CPU112は、ROM120からROM I/F121を介して読み込んだプログラムに基づいて動作し、図31〜図33のフローチャートに示す処理と、本実施の形態の特徴的な電源制御処理(スリープ状態からの復帰処理)である図34のフローチャートに示す処理を実行する。また、PCから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈しラスタイメージデータに展開する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウエアによって処理される。
【0030】
バスコントローラ113は、各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMA(Direct Memory Access)データ転送の制御を行う。DRAM122は、DRAM I/F123を介してメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するための記憶エリアとして使用される。調歩同期シリアル通信コントローラ114は、リーダ部200、プリンタ部300の各CPUとの間でシリアルバス172、173を介して制御コマンドを送受信し、操作部180のタッチパネルやキー入力の通信を行う。
【0031】
ネットワークコントローラ125は、I/F127を介してメインコントローラ111と接続されており、コネクタ126を介して外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)が挙げられる。シリアルコネクタ124は、メインコントローラ111と接続されており、シリアルバスを介して外部機器との通信を行う。シリアルバスとしては一般的にUSB(Universal Serial Bus)が挙げられる。
【0032】
ファン128は、メインコントローラ111に接続されており、コントローラ部110を冷却するのに用いる。温度監視IC142は、シリアルバス143を介してメインコントローラ111に接続されており、温度監視IC142の温度検出値は、ファン128の制御や、リアルタイムクロックモジュール137の温度補正等に用いられる。汎用高速バス130には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ135、I/O制御部126、ハードディスク(以下HDと略称)コントローラ131、コーデック133がそれぞれ接続されている。上記汎用高速バス130としては、一般的にPCI(Peripheral Component Interconnect)バスが挙げられる。
【0033】
コーデック133は、DRAM122に蓄積されたラスタイメージデータをMH(Modified Huffman)/MR(Modified Read)/MMR(Modified Modified Read)/JBIG(Joint Bi-level Image Experts Group)/JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスタイメージデータに伸長する。SRAM134は、コーデック133の一時的なワーク領域として使用される。コーデック133とDRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0034】
HDコントローラ131は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施の形態では、HDコントローラ131を介してHDドライブ132を接続している。HDドライブ132は、プログラムの格納や画像データの記憶に用いる。I/O制御部136は、データバスの制御を行い、ポート制御部145や割り込み制御部146の制御を行う。
【0035】
パネルI/F141は、LCDコントローラ140に接続され、操作部180上の液晶画面に表示を行うための表示I/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/F171とから構成される。操作部180は、液晶表示部と、液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーとを有する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は、キー入力I/F171を介してCPU112に伝えられる。液晶表示部は、パネルI/F141から送られてきた画像データや複合機の機能を表示する。
【0036】
リアルタイムクロックモジュール137は、複合機内部で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ用電池138によりバックアップされている。SRAM139は、バックアップ用電池138によりバックアップされており、ユーザモード、各種設定情報、HDドライブ132のファイル管理情報等を蓄積している。
【0037】
グラフィックプロセッサ151は、上記DRAM122に蓄積された画像データに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理を行う。DRAM152は、グラフィックプロセッサ151の一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ151は、I/F150を介してメインコントローラ111と接続されており、DRAM122との間のデータの転送はバスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0038】
コネクタ160、コネクタ155は、それぞれ、リーダ部200、プリンタ部300に接続されている。コネクタ160は、同調歩同期シリアルI/F173とビデオI/F163とを備え、コネクタ155は、同調歩同期シリアルI/F172とビデオI/F162とを備えている。
【0039】
スキャナ画像処理部157は、コネクタ160を介してリーダ部200と接続されると共に、スキャナバス161を介してグラフィックプロセッサ151と接続されている。スキャナ画像処理部157は、リーダ部200から送られた画像に対して所定の処理を施す機能を有し、更に、リーダ部200から送られたビデオ制御信号を基に生成した制御信号をスキャナバス161に出力する機能も有する。FIFO(First In First Out)158は、スキャナ画像処理部157と接続されており、リーダ部200から送られたビデオ信号のライン補正を行うのに用いられる。
【0040】
プリンタ画像処理部153は、コネクタ155を介してプリンタ部300と接続されると共に、プリンタバス156を介してグラフィックプロセッサ151と接続されている。プリンタ画像処理部153は、グラフィックプロセッサ151から出力された画像データに所定の処理を施してプリンタ部300に出力する機能を有し、更に、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号を基に生成した制御信号をプリンタバス162に出力する機能も有する。DRAM154は、プリンタ画像処理部153に接続されており、ビデオ信号を一定時間遅延させるのに用いられる。DRAM122上に展開されたラスタイメージデータのプリンタ部300への転送は、バスコントローラ113によって制御され、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153、コネクタ155を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
【0041】
図5は、スキャナ画像処理部157の詳細構成を示すブロック図である。
【0042】
図5において、スキャナ画像処理部157は、つなぎ・MTF補正部601、入力マスキング部602、ACS(Auto Color Select)カウント部603を備えている。
【0043】
スキャナ画像処理部157では、リーダ部200からコネクタ160を介して送られる画像信号に対して、つなぎ・MTF補正部601により読取速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、読取速度によって変化したMTFを補正する。CCD218が3ラインCCDの場合、つなぎ処理は3ラインの読取位置が同じになるように信号タイミングを補正する。FIFO158は、ライン遅延のバッファとして用いる。読取位置タイミングが補正されたデジタル信号に対して、入力マスキング部602によりCCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。入力マスキング部602の出力はACSカウント部603及びグラフィックプロセッサ151へ送られる。
【0044】
図6は、ACSカウント部603の詳細構成を示すブロック図である。
【0045】
図6において、ACSカウント部603は、フィルタ501、領域検出回路502、色判定部503、カウンタ504、レジスタ507〜510を備えている。
【0046】
ACSは、原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを判断する機能である。つまり、画素毎の彩度を求めてある閾値以上の画素がどれだけ存在するかでカラー/白黒判定を行うものである。しかし、白黒画像であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACSについては様々な方法が提供されているが、本実施の形態では、ACSを実施する方法にはこだわらないため、ごく一般的な方法で説明を行う。
【0047】
上述したように、白黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要がある。フィルタ501は、前記判定を行うためのものであり、注目画素に対して周辺画素を参照するためにFIFOの構造をとる。
【0048】
領域検出回路502は、メインコントローラ111からレジスタ507〜510に設定された値と、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512を基に、ACSをかける領域信号505を作成する。色判定部503は、ACSをかける領域信号505に基づき、注目画素に対してフィルタ501内のメモリに記憶された周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定する。カウンタ504は、色判定部503が出力した色判定信号の個数を計数する。
【0049】
メインコントローラ111は、原稿の読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ507〜510に設定する。尚、本実施の形態では、原稿に対して独立で読み込み範囲を決める構成をとる。また、メインコントローラ111は、ACSをかける領域内での色判定信号の個数を計数するカウンタ504の値を所定の閾値と比較し、当該原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを判断する。
【0050】
レジスタ507〜510には、主走査方向及び副走査方向それぞれについて、色判定部503が判定を開始する位置と判定を終了する位置を、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512に基づいて設定しておく。本実施の形態では、判定を開始する位置と判定を終了する位置位置を実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0051】
図7は、プリンタ画像処理部153の詳細構成を示すブロック図である。
【0052】
図7において、プリンタ画像処理部153は、LOG変換部701、モアレ除去部702、UCR(Under Color Removal)・マスキング部703、γ補正部704、フィルタ部705、出力切り替え部706を備えている。
【0053】
プリンタ画像処理部153に対し、グラフィックプロセッサ151からプリンタバス156を介して送られる画像信号(RGB信号)は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701は、LOG変換によりRGB信号からCMY信号に変換する。次にモアレ除去部702は、CMY信号からモアレを除去する。UCR・マスキング部703は、モアレ除去処理されたCMY信号をUCR処理によりCMYK信号を生成し、マスキング処理によりプリンタ部300での印刷出力に合致した信号に補正する。
【0054】
γ補正部704は、UCR・マスキング部703で処理された信号を濃度調整し、フィルタ部705は、濃度調整後の信号をスムージング処理またはエッジ処理する。出力切り替え706によりフィルタ部705の出力信号を切り替えることで、感光ドラム325〜328間の距離を補正するためにCMYK画像毎に一旦画像データをDRAM154に蓄積し、感光ドラム325〜328間の距離を補正した画像データをコネクタ155を介してプリンタ部300へ出力する。
【0055】
図8は、グラフィックプロセッサ151の詳細構成を示すブロック図である。
【0056】
図8において、グラフィックプロセッサ151は、画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部803、LUT(Look Up Table)804、画像二値化部805、スキャナ入力部806、プリンタ出力部807、DRAMコントローラ808、クロスバースイッチ809、入力I/F810、出力I/F811を備えている。
【0057】
DRAM152は、DRAMコントローラ808を介してグラフィックプロセッサ151の上記各モジュールの一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ151の上記各モジュールが用いるDRAM152のワーク領域が競合しないよう、予め各モジュール毎にワーク領域が静的に割り当てられる。グラフィックプロセッサ151は、I/F150を介してメインコントローラ111のバスコントローラ113と接続されており、グラフィックプロセッサ151とDRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0058】
バスコントローラ113は、グラフィックプロセッサ151の各モジュールにモード等を設定する制御、及び各モジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。入力I/F810は、I/F150から入力された画像データをクロスバースイッチ809に入力する。I/F150から入力される画像データの形式は、二値ラスタイメージデータ、多値ラスタイメージデータ、JPEG圧縮データ等である。JPEG圧縮データの場合は、入力I/F810によりラスタイメージデータに変換してクロスバースイッチ809にデータ出力する。
【0059】
出力I/F811は、クロスバースイッチ809から入力された画像データをI/F150に出力する。クロスバースイッチ809から入力される画像データの形式は、ラスタイメージデータであるが、出力I/F811によりJPEG圧縮を行ってI/F150にデータ出力することも可能である。
【0060】
まず、画像回転部801における処理手順を説明する。
【0061】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して画像回転制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像回転部801に対して、画像回転に必要な設定(例えば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0062】
尚、ここでは、画像回転部801で画像回転を行う画像のサイズを32画素×32ラインとし、また、画像バス上に画像データを転送する際に、24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像データ転送を行うものとする。
【0063】
32画素×32ラインの画像を得るためには、単位画像データ転送を32×32回行う必要があり、且つ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある。不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、SRAM134に書き込まれる。画像の回転方向が例えば90度反時計方向回転であれば、転送される画像データをY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで画像が回転される。
【0064】
画像回転部801は、32画素×32ラインの画像回転(DRAM152への書き込み)が完了した後、DRAM152から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、連続アドレッシングをもって、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0065】
上述した一連の処理は、 メインコントローラ111のCPU112からグラフィックプロセッサ151に対する処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わるまで)繰り返される。
【0066】
次に、画像変倍部802における処理手順を説明する。
【0067】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して画像変倍制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像変倍部802に対して、画像変倍に必要な設定(主走査方向/副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0068】
画像変倍部802は、バスコントローラ113から受け取った画像データを一時DRAM152に格納し、DRAM152を入力バッファとして用いて、格納した画像データに対して主走査方向/副走査方向の変倍率に応じて必要な画素数とライン数の分の補間処理を行い、画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理を行う。画像変倍部802は、変倍後の画像データを再度DRAM152へ書き戻し、DRAM152を出力バッファとしてDRAM152から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0069】
次に、色空間変換部803における処理手順を説明する。
【0070】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して色空間変換制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し色空間変換部803及びLUT804に対して、色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0071】
色空間変換部803は、バスコントローラ113から受け取った画像データの1画素毎に対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0072】
【数1】
【0073】
上式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11〜33、b1〜b3、c1〜c3がそれぞれ係数である。上式の演算によって、例えばRGB色空間からYUV色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0074】
次に、マトリックス演算後のデータに対して、LUT804による変換を行う。これにより、非線形の変換をも行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより、実質的にLUT変換を行わないこともできる。
【0075】
その後、色空間変換部803は、色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0076】
次に、画像二値化部805における処理手順を説明する。
【0077】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して二値化制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像二値化部805に対して、二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0078】
画像二値化部805は、バスコントローラ113から受け取った画像データに対して二値化処理を施す。本実施の形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。勿論、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法を改良したものなど、いずれの手法によっても構わない。その後、画像二値化部805は、二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0079】
次に、スキャナ入力部806における処理手順を説明する。
【0080】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対してスキャナ入力制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介しスキャナ入力部806に対して、必要な設定(入力処理に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。その後、スキャナ画像処理部157から入力される同期信号に同期して画像データがスキャナ入力部806に入力される。
【0081】
スキャナ入力部806は、バスコントローラ113から受け取った画像データを入力バッファとして一旦DRAM152に格納する。その後、スキャナ入力部806は、DRAM152に格納した画像データをバスコントローラ113に転送する。スキャナ入力部806から画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0082】
次に、プリンタ出力部807における処理手順を説明する。
【0083】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対してプリンタ出力制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介しプリンタ出力部807に対して、必要な設定(出力処理に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0084】
プリンタ出力部807は、バスコントローラ113から受け取った画像データを一旦DRAM152に格納する。その後、プリンタ出力部807は、プリンタ画像処理部153から入力される同期信号に応じて、DRAM152に格納した画像をプリンタ画像処理部153に出力する。
【0085】
図9は、上記図1等に示した複合機を含むネットワークシステムの全体構成を示す概略図である。
【0086】
図9において、複合機1001は、上述したようにリーダ部200とプリンタ部300から構成され、リーダ部200により原稿から読み取った画像データをLAN1010に送信する処理や、LAN1010から受信した画像データをプリンタ部300により印刷出力する処理が可能である。また、複合機1001は、リーダ部200により原稿から読み取った画像データを不図示のFAX送信部によりPSTN(Public Switched Telephone Network)又はISDN(Integrated Service Digital Network)1030に送信する処理や、PSTN又はISDN1030から受信した画像データをプリンタ部300により印刷出力する処理が可能である。
【0087】
データベースサーバ1002は、複合機1001により原稿から読み取った二値画像データ及び多値画像データをデータベースとして管理する。データベースクライアント1003は、データベース1002に保存されている画像データを閲覧/検索等を行うことができる。電子メールサーバ1004は、複合機1001により原稿から読み取った画像データを電子メールの添付として受け取ることができる。電子メールクライアント1005は、電子メールサーバ1004が受け取った電子メールを受信し閲覧したり、電子メールを送信したりすることが可能である。
【0088】
WWWサーバ1006は、HTML(HyperText Markup Language)文書をLAN1010に提供する。複合機1001により、WWWサーバ1006から提供されるHTML文書を印刷出力することができる。DNS(Domain Name System)サーバ1007は、ルータ1011を介してLAN1010をインターネット/イントラネット1012と連結する。インターネット/イントラネット1012には、上述した複合機1001、データベースサーバ1002、WWWサーバ1006、電子メールサーバ1004と同様の装置が、それぞれ1020、1021、1022、1023として連結されている。
【0089】
一方、複合機1001は、PSTN又はISDN1030を介してFAX装置1031と送受信可能に構成されている。また、LAN1010上には、プリンタ1040も連結されており、複合機1001により原稿から読み取った画像を印刷出力することが可能に構成されている。
【0090】
図10は、複合機のソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【0091】
図10において、UI1501は、ユーザインタフェースを司るものであり、ユーザが複合機の各種操作や設定を行う際に複合機との仲介を行うモジュールである。UI1501は、ユーザの操作に従い後述の各種モジュールに入力情報を転送し、処理の依頼或いはデータの設定等を行う。アドレスブック(Address-Book)モジュール1502は、データの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。アドレスブックモジュール1502の内容は、UI1501からのユーザの操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、ユーザの操作により後述の各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用される。
【0092】
ウェブサーバ(Web-Server)モジュール1503は、不図示のWebクライアントからの要求により、複合機の管理情報を通知するために使用される。管理情報は、後述のコントロールAPIモジュール1518を介して読み取られ、HTTPモジュール1512、TCP/IPモジュール1516、ネットワークドライバ1517を介してWebクライアントに通知される。
【0093】
ユニバーサルセンド(Universal-Send)モジュール1504は、データの配信を司るモジュールであり、UI1501を介してユーザから指示されたデータを、同様にユーザから指示された通信(出力)先に配布するものである。また、複合機のスキャナ機能を使用した配布データ生成がユーザから指示された場合は、コントロールAPIモジュール1518を介して複合機を動作させ、配布データの生成を行う。
【0094】
プリンタ(P550)モジュール1505は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。E-mailモジュール1506は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で通信先にE-mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。DBモジュール1507は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。DPモジュール1508は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先に本複合機と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。
【0095】
リモートコピースキャン(Remote-Copy-Scan)モジュール1509は、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。リモートコピープリント(Remote-Copy-Print)モジュール1510は、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。ウェブプルプリント(Web-Pull-Print)モジュール1511は、インターネットまたはイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。
【0096】
HTTP(HyperText Transfer Protocol)モジュール1512は、本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、TCP/IP1516モジュールによりウェブサーバモジュール1503、ウェブプルプリントモジュール1511に通信を提供する。lprモジュール1513は、TCP/IPモジュール1516によりユニバーサルセンドモジュール1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供する。
【0097】
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)モジュール1514は、TCP/IP1516モジュールによりユニバーサルセンドモジュール1504内のE-mailモジュール1506に通信を提供する。SLM(Salutation-Manager)モジュール1515は、TCP/IP1516モジュールによりユニバーサルセンドモジュール1504内のDBモジュール1517、DPモジュール1518、及びリモートコピースキャンモジュール1509、リモートコピープリントモジュール1510に通信を提供する。
【0098】
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)通信モジュール1516は、上述の各種モジュールに対しネットワークドライバ1517によりネットワーク通信を提供するものである。ネットワークドライバ(Network-Driver)1517は、ネットワークに物理的に接続される部分を制御する。コントロールAPI(Application Program Interface)モジュール1518は、ユニバーサルセンドモジュール1504等の上流モジュールに対し、ジョブマネージャ1519等の下流モジュールとのインタフェースを提供し、上流及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高める。
【0099】
ジョブマネージャ(Job-Manager)1519は、上述の各種モジュールよりコントロールAPIモジュール1518を介して指示される処理を解釈し、後述の各モジュールに指示を与える。また、ジョブマネージャ1519は、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理する。コーデックマネージャ(CODEC-Manager)1520は、ジョブマネージャ1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮/伸長を管理及び制御する。FBE(First Binari Encoding)エンコーダ1521は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理により原稿から読み取られた画像データをFBEフォーマットにより圧縮する。
【0100】
JPEGコーデック1522は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理、及びプリンタマネージャ1526により実行される印刷処理において、原稿から読み取られた画像データのJPEG圧縮処理及び印刷データのJPEG展開処理を行う。MMRコーデック1523は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理、及びプリンタマネージャ1526により実行される印刷処理において、原稿から読み取られた画像データのMMR圧縮処理及び印刷データのMMR伸長処理を行う。
【0101】
スキャナマネージャ1524は、ジョブマネージャ1519が指示するスキャン処理を管理及び制御する。SCSI(Small Computer System Interface)ドライバ1525は、スキャナマネージャ1524と本複合機が内部的に接続しているリーダ部200との通信を行う。プリンタマネージャ1526は、ジョブマネージャ1519が指示する印刷処理を管理及び制御する。エンジンI/Fドライバ1527は、プリンタマネージャ1526とプリンタ部300とのI/Fを提供する。パラレルポートドライバ1528は、ウェブプルプリントモジュール1511がパラレルポートを介して不図示の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供する。
【0102】
図11は、ネットワークシステムの配信に関する組み込みアプリケーションを示す図である。
【0103】
図11において、4050は、上記図1の操作部180のUIアプリケーションを示すブロックである。4100は、リモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロックである。4150は、同報配信の送信側を示すブロックである。4200は、Web Pull Printモジュールを示すブロックである。4250は、Web Serverモジュールを示すブロックである。4300は、リモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロックである。4350は、同報配信で送信されてきたイメージデータを汎用のプリンタで受信しプリントするブロックである。
【0104】
4400は、リモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロックである。4450は、同報配信で送信されてきたイメージデータを公知のNotes Serverで受信し格納するブロックである。4500は、同報配信で送信されてきた二値のイメージデータを受信し格納するブロックである。4550は、同報配信で送信されてきたイメージデータを公知のMail Serverで受信し格納するブロックである。4600は、同報配信で送信されてきた多値のイメージデータを受信し格納するブロックである。4650は、情報コンテンツを含んだ公知のWeb Serverを示すブロックである。4700は、Web Server等にアクセスする公知のWeb Browserを示すブロックである。
【0105】
以下、上述したそれぞれのブロックに照らし合わせながら、アプリケーション群を詳細に説明する。
【0106】
UIアプリケーション4050の詳細は上述した通りであるが、ここではAddress Book4051について説明する。Address Book4051は、複合機内の不揮発性記憶装置(不揮発性メモリやハードディスク等)に保存されており、ネットワークに接続された複合機(機器)の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
【0107】
機器の正式名やエイリアス(Alias)名
機器のネットワークアドレス
機器の処理可能なネットワークプロトコル
機器の処理可能なドキュメントフォーマット
機器の処理可能な圧縮タイプ
機器の処理可能なイメージ解像度
印刷機器の場合の給紙可能な紙サイズと給紙段情報
サーバ(コンピュータ)機器の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ名
以下に説明する各アプリケーションは、上記Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。また、上記Address Book4051は、編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用するか或いは直接参照することも可能である。
【0108】
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報をAddress Book4051より判別し、それに従い、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103に通して、ネットワーク上のプリンタ機器に送信する。SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(またはSmart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0109】
同報配信アプリケーションは、上記リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信することが可能である。また、配信先もプリンタ機器にとどまらず、いわゆるサーバコンピュータにも直接配信可能である。
【0110】
以下、配信先に従って順に説明する。
【0111】
配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPS(LBP Image Processing System)を処理可能であるとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051により判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施の形態では、公知のFBEを用いて圧縮し、更にLIPSコード化して、公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0112】
配信先の機器が上記SLMにより通信可能でサーバ機器の場合、Address Book4051により、サーバドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0113】
また、本実施の形態の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能であると判別した場合、上記の二値画像と同様に多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0114】
配信先の機器が公知のE-Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF化し、公知のSMTP4153を使用して、E-Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0115】
図12は、複合機の操作部180の構成を示す図である。
【0116】
図12において、LCD表示部3001は、LCD上にタッチパネルシートが貼付けられた構成であり、システムの操作画面を表示すると共に、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラ部110のCPU112に伝える。スタートキー3002は、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー3002の中央部には、緑と赤の2色LEDが配設されており、その色によってスタートキー3002が使える状態にあるかどうかを示す。
【0117】
ストップキー3003は、複合機の稼働中の動作を止める働きをする。IDキー3004は、使用者のユーザIDを入力するときに用いる。リセットキー3005は、操作部180からの設定を初期化するときに用いる。尚、操作部180には、後述の図34のフローチャートに示すスリープ復帰処理で説明するスリープ解除ボタン或いは節電ボタンが配設されているが、図示は省略する。
【0118】
次に、複合機の操作部180の各画面について詳細に説明する。
【0119】
図13は、操作部180に表示される操作画面を示す図である。
【0120】
図13において、複合機が提供する機能は、Copy/Send/Retrieve/Tasks/Management/Configurationの6つの大きなカテゴリに分かれており、これらは操作画面3010上の上部に表示される6つのメインタブ(COPY/SEND/RETRIEVE/TASKS/MGMT/CONFIG)(3011〜3016)に対応している。これらのメインタブを押すことにより、各カテゴリの画面への切り替えが行われる。他のカテゴリへの切り替えが許可されない場合は、メインタブの表示色が変わり、メインタブを押しても反応しない。
【0121】
「Copy」は、自機(複合機)が有するリーダ部200とプリンタ部300を使用して通常のドキュメント複写を行う機能と、自機が有するリーダ部200とネットワークで接続されたプリンタを使用してドキュメントの複写を行う機能(リモートコピー)を含む。「Send」は、自機が有するリーダ部200に置かれたドキュメントを、電子メール、リモートプリンタ、FAX、ファイル転送(FTP)及びデータベースに転送する機能であり、宛先を複数指定することが可能である。
【0122】
「Retrieve」は、外部にあるドキュメントを取得し、自機が有するプリンタ部300で印刷する機能である。ドキュメントの取得手段としてWWW、電子メール、ファイル転送及びファックスの使用が可能である。「Tasks」は、FAXやインターネットプリントなどの外部から送られるドキュメントを自動処理し、定期的に「Retrieve」を行うためのタスクの生成、管理を行う機能である。「Management」は、ジョブ・アドレス帳・ブックマーク・ドキュメント・アカウント情報などの管理を行う機能である。「Configuration」は、自機に関しての設定(ネットワーク、時計など)を行う機能である。
【0123】
以下、上述した各機能の設定を行う方法を操作部180のLCD画面表示の例である図14乃至図30を参照しながら説明する。
【0124】
複合機の電源投入直後及びIDキー3004(図12)押下時に、操作部180にID入力画面(不図示)が表示される。ID入力画面でユーザID及びパスワードを正しく入力し、OKボタンを押すと、操作部180に上述の操作画面3010が表示され、操作が可能になる。ID入力領域とパスワード入力領域の切り替えは、どちらかの入力領域を直接押すことで切替えることができる。
【0125】
COPYメイン画面3100(図14参照)の表示時にスタートボタンを押すと、複合機のリーダ部200が動作し、選択されているプリンタからCOPYメイン画面上に表示されている各設定パラメータに応じた複写物が出力される。
【0126】
COPYメイン画面3100には、プリンタ選択ボタン3103及びプリンタ表示領域3102、Image Quality選択ボタン3105及びImage Quality表示領域3104、従来の複写機と同様のコピーパラメータ表示3101、拡大縮小設定ボタン3106、3107、紙選択ボタン3108、ソータ設定ボタン3110、両面コピー設定ボタン3112、濃度インジケータ及び濃度設定ボタン3109、テンキー3114等が表示される。
【0127】
プリンタ選択ボタン3103を押すと、使用可能なプリンタ(自機が有するプリンタ部300及びネットワークで接続されたプリンタ)の一覧3120がプルダウン表示される。一覧の中から所望のプリンタを選択すると、一覧が消え、プリンタ表示領域3102に選択したプリンタ名が表示される。
【0128】
Image Quality設定ボタン3105を押すと、Image Quality一覧3125が表示され、その中から所望のImage Qualityを選択することができる。コピーパラメータ設定ボタンを押すと、それぞれに対応した設定を行うためのサブ画面(拡大縮小設定、紙選択、ソータ設定、両面コピー設定)が表示され、従来の複写機での設定と同様にパラメータを設定することができる。また、濃度設定も従来の複写機と同様に操作することができる。
【0129】
SENDメイン画面3200(図15参照)の表示時にスタートボタンを押すと、複合機のリーダ部200が動作し、原稿から読み取った画像データを設定された宛先に指定された送信方法で送信する処理が開始される。
【0130】
SENDメイン画面3200には、宛先表示領域3202、詳細宛先数表示領域、宛先スクロールボタン、Address Bookボタン3208、Newボタン3209、Editボタン3210、Deleteボタン3211、Subject入力領域3205、Message入力領域3206、File Name入力領域3207、Cover pageチェックボタン3212、Put Into HDチェックボタン3213、Print Outチェックボタン3214、Scan Settingボタン3215等が表示される。
【0131】
リセットを含む初期化時には、宛先表示領域には1つの宛先も表示されず操作説明が表示される操作説明画面3201(図16参照)が表示される。
【0132】
SENDメイン画面3200の宛先表示領域3202には、入力された宛先の一覧が表示される。入力は順次末尾に追加される。詳細宛先数表示領域3203には、現在設定されている宛先数が表示される。宛先表示領域3202からある宛先を選択した後、Deleteボタン3211を押すと、選択されていた宛先が削除される。Subject入力領域3205、Message入力領域3206、File Name入力領域3207を押すと、フルキーボードが表示され、それぞれの入力が可能になる。
【0133】
SENDメイン画面3200のAddress Bookボタン3208を押すと、アドレスブックサブ画面3220(図17参照)が表示される。アドレスブックサブ画面3220のアドレス帳表示領域3221で選択マーク3232が付けられた宛先は、OKボタン3231を押すことにより、SENDメイン画面3200の宛先表示領域3202に追加される。アドレス帳の表示はソート項目設定ボタン3224〜3226を押すことにより、クラス別、名前昇順、名前降順にソートされる。項目選択件数表示領域3227には、選択マーク3232が付けられた項目数を表示する。
【0134】
OKボタン3231またはキャンセルボタン3230を押すと、アドレスブックサブ画面3220はクローズされ、SENDメイン画面3200が表示される。
【0135】
アドレスブックサブ画面3220でアドレス帳の中の1つの項目を選択した状態でDetailボタン3229を押すと、Detailサブ画面3235(図18参照)が表示される。Detailサブ画面3235には、選択された項目の情報としてアドレス帳から得られるすべての情報が表示される。
【0136】
SENDメイン画面3200のNewボタン3209を押すと、Personクラス詳細サブ画面3270(図19参照)が表示され、新しい宛先の設定が可能になる。Personクラス詳細サブ画面3270での宛先の入力は、送信方法(電子メール、ファックス、プリンタ、FTP)に対応した送信方法選択ボタン3271〜3274を押すか、詳細宛先入力領域3275〜3278を押すと、FAXの場合はテンキーボード、その他はフルキーボードが表示され、入力可能になる。3279〜3282は上記各送信方法の送信オプションを行うためのボタンであるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0137】
SENDメイン画面3200でPersonクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合も、Personクラス詳細サブ画面3290(図20参照)が表示される。Personクラス詳細サブ画面3290の詳細宛先入力領域の該当する領域に、選択された宛先の詳細が表示され、上述した方法でキーボードを表示すると、宛先の編集が可能になる。
【0138】
SENDメイン画面3200でData Baseクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合、Data Baseクラス詳細サブ画面3310(図21参照)が表示される。Data Baseクラス詳細サブ画面3310には、データベース名3311、フォルダリスト3312が表示される。
【0139】
SENDメイン画面3200でGroupクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合、Groupクラス詳細サブ画面3320(図22参照)が表示される。Groupクラス詳細サブ画面3320には、グループメンバー3321が表示される。
【0140】
SENDメイン画面3200でPut Into HDチェックボタン3213を押すと、ハードディスクに画像データを送信するための設定を行うHD SETTINGサブ画面3330(図23参照)が表示される。詳細説明は省略する。
【0141】
SENDメイン画面3200でPrint Outチェックボタン3214を押すと、プリントアウトサブ画面3340(図24参照)が表示される。プリントアウトサブ画面3340では、プリント枚数、紙サイズ、拡大縮小率、両面印刷、ソート、解像度などを設定する。紙サイズ選択ボタン3345を押すと、紙サイズの一覧が表示され、一覧から紙サイズを選択する。ソータ選択ボタン3350を押すと、選択可能なソータ一覧が表示される。他のボタンの機能は省略する。
【0142】
SENDメイン画面3200でScan Settingボタン3215を押すと、SCAN SETTINGサブ画面3370(図25参照)が表示される。SCAN SETTINGサブ画面3370のPresetモード選択領域3371からスキャン設定を1つ選択すると、それに対応する予め設定された解像度、スキャンモード、濃度がそれぞれの表示領域3377、3379、3381に表示される。これらの値は手動で変えることが可能である。
【0143】
RETRIEVEメイン画面3400(図26参照)には、WWW3401、E-mail3402、Fax3403、FTP3404のサブタブ及び各サブカテゴリで共通に使用されるPUT INTO HDチェックボタン3405、PRINT SETTINGボタン3406が表示される。サブタブを押すことにより、対応するWWW、E-mail、Fax、FTPの各サブ画面が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面が表示される。
【0144】
E-mailサブ画面3430(図27参照)では、E-mailを受け取るための設定を行う。E-mailサブ画面3430の各入力領域を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0145】
Faxサブ画面3440(図28参照)では、FAX番号の入力を行う。Faxサブ画面3440の入力領域3441を押すと、テンキーボードが表示され、FAX番号入力が可能になる。
【0146】
FTPサーバサブ画面3450(図29参照)では、複合機がサーバからデータを受け取るための設定を行う。FTPサーバサブ画面3450の各入力領域3451〜3453を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0147】
RETRIEVEメイン画面3400で各カテゴリに共通のPut Into HDチェックボタン3406を押すと、HD SETTINGサブ画面3330が表示される。機能はSendのHD SETTINGサブ画面と同様である。
【0148】
TASKSメイン画面3500(図30参照)が表示されている状態でスタートキーを押すと、TASKSメイン画面上で設定されたパラメータに従って自動的なRETRIEVE動作が実行される。TASKSメイン画面3500には、WWW、E-mail、Print Receive、Fax Receive、Fax Pollingのサブタブ3501〜3505が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面(不図示)が表示される。
【0149】
次に、本実施の形態の複合機における動作を図31乃至図34のフローチャートを参照しながら説明する。
【0150】
図31は、複合機のPDL画像出力処理を示すフローチャートである。
【0151】
図31において、ステップS5001では、複合機からPDL画像をプリント出力させる場合、PC401上でユーザがPDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定パラメータの内容は、プリント出力する部数、用紙サイズ、片面プリント/両面プリントの区別、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0152】
ステップS5002では、PC401上でユーザがプリント指示を与える。該プリント指示と共に、PC401上にインストールされているドライバソフトウエアが、プリント対象となるPC401上のコードデータをいわゆるPDLデータに変換し、該PDLデータを上記ステップS5001で設定したプリント設定パラメータと共にネットワーク400を介して複合機のコントローラ部110のメインコントローラ111に転送する。
【0153】
ステップS5003では、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、コネクタ126及びネットワークコントローラ125を介して受信したPDLデータを、上記プリント設定パラメータに基づいて画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAM122上に行われる。画像データの展開が完了するとステップS5004へ進む。
【0154】
ステップS5004では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に展開された画像データをグラフィックプロセッサ151に転送する。
【0155】
ステップS5005では、グラフィックプロセッサ151は、上記プリント設定パラメータとは独立に画像データの画像処理を行う。例えば、上記プリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにも関わらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙しかない場合には、グラフィックプロセッサ151で画像を90度回転することによって、プリント対象の用紙に合わせたプリント出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとステップS5006へ進む。
【0156】
ステップS5006では、グラフィックプロセッサ151は、メインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0157】
ステップS5007では、メインコントローラ111のCPU112は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0158】
ステップS5008では、メインコントローラ111のCPU112は、コネクタ155を介してプリンタ部300を制御し画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0159】
図32は、複合機のコピー画像出力処理を示すフローチャートである。
【0160】
図32において、ステップS6001では、複合機からコピー画像をプリント出力させる場合、複合機の操作部180上でユーザがコピー画像出力ジョブのコピー設定を行う。コピー設定パラメータの内容は、コピー部数、用紙サイズ、片面コピー/両面コピーの区別、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0161】
ステップS6002では、操作部180上でユーザがコピー開始指示を与えると、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、コネクタ160を介してリーダ部200を制御し原稿の画像読み取り動作を行う。まず、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿積載部に載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取るわけである。原稿から読み取られた画像データは、グラフィックプロセッサ151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。
【0162】
従来の複写機では、上記コピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、すなわち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより、副走査方向の変倍処理を実現していた。これに対し、本実施の形態の複合機では、上記コピー設定の拡大/縮小率の設定に関わらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については主走査方向及び副走査方向共に後述するグラフィックプロセッサ151によって行うものとする。
【0163】
ステップS6003では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをバスコントローラ113を介してグラフィックプロセッサ151に転送する。
【0164】
ステップS6004では、グラフィックプロセッサ151は、上記コピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大率400%の設定がなされているときには、グラフィックプロセッサ151内のモジュールである画像変倍部802を用いて主走査方向と副走査方向の双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとステップS6005へ進む。
【0165】
ステップS6005では、グラフィックプロセッサ151は、画像処理後の画像データを指定された画像形式で圧縮を行ってメインコントローラ111へ転送する。メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0166】
ステップS6006では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を介してHDドライブ132に転送することで、原稿から読み取った画像データをHDドライブ132のHDに格納する。
【0167】
上記ステップS6001〜ステップS6006の動作は原稿給紙ユニット250に原稿が存在する限り繰り返し行われる。
【0168】
ステップS6007では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。この時、プリントを行う画像データファイルがDRAM122上に存在しない場合は、HDドライブ132から画像ファイルを読み込みDRAM122に格納する。メインコントローラ111のCPU112は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0169】
ステップS6008では、メインコントローラ111のCPU112は、コネクタ155を介してプリンタ部300を制御し画像データをプリント出力する。全ての画像データの転送が完了すると、すなわち当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0170】
図33は、複合機のスキャン送信処理を示すフローチャートである。
【0171】
図33において、ステップS7001では、複合機から原稿のスキャン画像を外部に送信する場合、操作部180上でユーザがスキャンジョブのコピー設定を行う。スキャン設定パラメータの内容は、送信アドレス、カラー原稿読み取り/白黒原稿読み取りの区別、読み取り解像度、片面スキャン/両面スキャンの区別等である。尚、本実施の形態では多値画像データを送信するとして説明する。
【0172】
ステップS7002では、操作部180上でユーザがスキャン開始指示を与えると、コントローラ部110のメインコントローラ111は、コネクタ160を介してリーダ部200を制御し原稿画像の読み取り動作を行う。まず、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿積載部に載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取るわけである。読み取られた画像データは、グラフィックプロセッサ151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。
【0173】
本実施の形態では、上記スキャン設定の解像度の設定に関わらず、必ず600dpiで画像データを読み取り、解像度変換については主走査方向及び副走査方向共に後述するグラフィックプロセッサ151によって行うものとする。
【0174】
ステップS7003では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをグラフィックプロセッサ151に転送し、上記スキャン設定パラメータに基づいて画像回転・解像度変換・色空間変換の画像処理を行う。グラフィックプロセッサ151は、メインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送し、メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0175】
ステップS7004では、メインコントローラ111のCPU112は、スキャン送信時の宛先が電子メール送信による宛先かどうかを確認し、電子メール送信でないと判断した場合はステップS7005に移行し、電子メール送信を行うと判断した場合はステップS7007に移行する。
【0176】
ステップS7005では、メインコントローラ111のCPU112は、上記ステップS7004で電子メール送信でないと判断したことに基づき、画像データをファイル化する。即ち、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を介してHDドライブ132に転送することで、原稿から読み取った画像データをHDドライブ132に格納する。
【0177】
ステップS7006では、メインコントローラ111のCPU112は、送信アドレスが例えばE-mailの場合は電子メールサーバ1004に、送信アドレスが例えばデータベースの場合はデータベースサーバ1002に、ネットワークコントローラ125とLAN1010を介して画像データを送信する。また、メインコントローラ111のCPU112は、送信アドレスがプリンタ部300に設定されている場合は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0178】
ステップS7007では、メインコントローラ111のCPU112は、上記ステップS7004で電子メール送信を行うと判断したことに基づき、DRAM122上の画像データサイズと操作部180からユーザモードで設定された上限値とを比較する。メインコントローラ111のCPU112は、画像データサイズが上限値以下の場合はステップS7005に移行しそのまま画像データの送信を行い、画像データサイズが上限値を超えている場合はステップS7008に移行する。
【0179】
ステップS7008では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをグラフィックプロセッサ151に転送し、画像変倍部802により画像データサイズに応じて解像度を下げる。例えば、画像データサイズが上限値を大きく超えている場合は解像度を低くし、画像データサイズが上限値を僅かに超えている場合は解像度を若干下げるように、画像変倍部802の設定を行う。
【0180】
ステップS7009では、メインコントローラ111のCPU112は、出力I/F811の圧縮率の設定を上記ステップS7002の設定よりも高くなるように設定し、解像度・圧縮率を変更した画像データをDRAM122上に記憶し、ステップS7007に戻る。
【0181】
ステップS7007では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122に再度記憶された画像データのサイズを上限値と比較し、上限値よりも大きい場合は再度ステップS7008及びステップS7009の処理を繰り返す。
【0182】
複合機から複合機外部に対する画像データの送信が完了すると、スキャン送信処理を終了する。
【0183】
図34は、本実施の形態の複合機における特徴的な処理である、複合機のスリープ状態からの復帰処理(電源制御処理)を示すフローチャートである。
【0184】
図34において、ステップS8001では、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機がスリープ状態であるかどうかを判断し、複合機がスリープ状態でないと判断した場合は操作部180の上記各種画面を介したユーザの所望の操作を受け付け可能とし、複合機がスリープ状態であると判断した場合はステップS8002に移行する。
【0185】
ステップS8002では、メインコントローラ111のCPU112は、複合機がスリープ状態であると判断したことに伴い、操作部180にモード選択画面(不図示)を表示し、複合機がスリープ状態である旨をユーザに報知する。ユーザが複合機をスリープ状態からスリープ解除状態に復帰させたい場合は、操作部180に装備されているスリープ解除ボタン(不図示)を押下する。
【0186】
尚、スリープ状態からスリープ解除状態に復帰させるための手段は、専用の上記スリープ解除ボタンに限定されるものではなく、節電ボタンや電源用のソフトスイッチなど、スリープ解除以外の機能のボタンやソフトスイッチと併用する構成でも構わない。
【0187】
ステップS8003では、メインコントローラ111のCPU112は、操作部180における、コピー/SEND/FAX転送等のモード選択キーが表示されたモード選択画面上で、ユーザから所定のモード(プリント動作を伴う機能を実行するモード)選択が行われたかどうかを判断する。ユーザから所定のモード選択が行われた場合はステップS8004に移行し、ユーザから所定のモード選択が行われない場合はステップS8005に移行する。この場合、ユーザはモード選択画面上でコピー/SEND/FAX転送等のモード選択キーのどれかを押下する。
【0188】
ステップS8004では、メインコントローラ111のCPU112は、ユーザからモード選択画面上で選択されたモードが、例えば、リーダ部200で原稿から読み取った画像をプリンタ部300で用紙に印刷するコピー機能のようにプリント動作を伴う機能を実行するモードであると判断した場合には、プリンタ部300のスリープ状態を解除してプリンタ部300に対する電源を投入(供給)する。
【0189】
ステップS8005では、メインコントローラ111のCPU112は、ユーザからモード選択画面上で選択されたモードが、例えば、データを出力先や通信先に配布するSEND機能や、原稿から読み取った画像をFAX送信するFAX機能や、原稿から読み取った画像をハードディスクに格納するボックス格納機能等のプリント動作を伴わない機能を実行するモードであると判断した場合には、プリンタ部300に対する電源を投入(供給)せずに、所望の動作を行う。
【0190】
以上説明したように、本実施の形態によれば、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機の電源供給状態で操作が所定の設定時間行われない場合に複合機の各機能(コピー機能、FAX送信機能、データ配信機能、ボックス格納機能を含む各種機能)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に操作部180に表示し、選択された機能がプリント動作を伴う機能である場合、プリンタ部300の電源を投入し、選択された機能がプリント動作を伴う機能でない場合、プリンタ部300の電源を投入しない。これにより、ユーザが所望する処理(例えばFAX送信処理、データ配信処理、ボックス格納処理等)で使用しないモジュール(例えばプリンタ部)への電源供給を制限することで、省電力の向上を図ることができる。
【0191】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、ユーザから選択された機能がプリント動作を伴う機能か否かに基づきプリンタ部300の電源投入を制御する例を説明したが、これに限定されるものではなく、ユーザから選択された機能がプリント動作以外の動作を伴う機能か否かに基づき該当するモジュールの電源投入を制御する場合に適用することも可能である。
【0192】
上記実施の形態では、複合機の電源供給状態でユーザの操作が所定の設定時間行われない場合に複合機をスリープ状態に移行させる際の前記設定時間については、ユーザが操作部180から任意に選択できるように構成することも可能である。
【0193】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラム(図34のフローチャート)をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0194】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0195】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0196】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0197】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0198】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVDRAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0199】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0200】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置としての複合機の構成を示すブロック図である。
【図2】複合機の内部構成を示す構成図である。
【図3】複合機のリーダ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図4】複合機のコントローラ部の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】コントローラ部のスキャナ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図6】スキャナ画像処理部のACSカウント部の詳細構成を示すブロック図である。
【図7】コントローラ部のプリンタ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図8】コントローラ部のグラフィックプロセッサの詳細構成を示すブロック図である。
【図9】複合機を含むネットワークシステムの全体構成を示す概略図である。
【図10】複合機のソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【図11】ネットワークシステムの配信に関する組み込みアプリケーションを示す図である。
【図12】複合機の操作部の構成を示す図である。
【図13】操作部に表示される操作画面を示す図である。
【図14】COPYメイン画面を示す図である。
【図15】SENDメイン画面を示す図である。
【図16】操作説明画面を示す図である。
【図17】アドレスブックサブ画面を示す図である。
【図18】Detailサブ画面を示す図である。
【図19】Personクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図20】Personクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図21】Data Baseクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図22】Groupクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図23】HD SETTINGサブ画面を示す図である。
【図24】プリントアウトサブ画面を示す図である。
【図25】SCAN SETTINGサブ画面を示す図である。
【図26】RETRIEVEメイン画面を示す図である。
【図27】E-Mailサブ画面を示す図である。
【図28】Faxサブ画面を示す図である。
【図29】FTPサーバサブ画面を示す図である。
【図30】TASKSメイン画面を示す図である。
【図31】複合機のPDL画像出力処理を示すフローチャートである。
【図32】複合機のコピー画像出力処理を示すフローチャートである。
【図33】複合機のスキャン送信処理を示すフローチャートである。
【図34】複合機のスリープ状態からの復帰処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0201】
100 複合機(画像処理装置)
110 コントローラ部
111 メインコントローラ
112 CPU(表示制御手段、判断手段、電源制御手段)
180 操作部
200 リーダ部
300 プリンタ部(印刷手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置の使用しないモジュールの電源を切断することで節電を図る場合に適用される電源制御装置、画像処理装置、電源制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ機能、スキャナ機能、通信機能等の複数の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)が普及している。MFPでは、MFPが使用されずに或る設定時間を経過すると、節電のために自動的にスリープモード(段階的に各機能モジュールの電源をオフにするモード)に移行することで、MFPのプリンタ部やスキャナ部等のほとんどの機能モジュールへの供給電力を落とす制御を行っている。MFPをスリープモードの状態から元の状態に復帰させる場合は、ユーザが節電キーを押すことで復帰させることが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−106225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来のMFPにおいて、スリープモードの状態から元の状態に復帰する際には、全ての機能モジュールの電源が再投入されてスタンバイ状態まで立ち上がってしまう。そのため、例えば、プリンタ部を使用する必要のない操作として、スキャナ部で原稿から読み取った画像をハードディスクに格納するボックス格納機能や、スキャナ部で原稿から読み取った画像をクライアントPCに転送するようなSEND機能等を使用したいだけの時には、プリンタ部を立ち上げることは無駄な電力を使うことになってしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、ユーザが所望する処理で使用しないモジュールへの電源供給を制限することで省電力の向上を図ることを可能とした電源制御装置、画像処理装置、電源制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本発明の電源制御装置は、複数の機能を有する画像処理装置の電源を制御する電源制御装置であって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御手段と、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断手段と、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の電源制御方法は、複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法であって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御ステップと、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断ステップと、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【0007】
上述の目的を達成するために、本発明のプログラムは、複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御モジュールと、前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断モジュールと、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御モジュールと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に各機能(複写機能、ファクシミリ送信機能、画像格納機能、データ配信機能等)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に表示し、選択された機能が印刷動作を伴う機能である場合、印刷手段の電源を投入し、選択された機能が印刷動作を伴う機能でない場合、印刷手段の電源を投入しない。これにより、ユーザが所望する処理(例えばファクシミリ送信処理、画像格納処理、データ配信処理等)で使用しない機構(例えば印刷手段)への電源供給を制限することで、省電力の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置としての複合機の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、複合機100は、コントローラ部110と、リーダ部(画像入力部)200と、マーキングユニット310、プリンタ部(画像出力部)300と、操作部180と、CD−ROM190を備えている。
【0012】
複合機100は、複数の機能(リーダ部200で原稿から読み取った画像をプリンタ部300で用紙に印刷するコピー機能、リーダ部200で原稿から読み取った画像をファクシミリ(以下FAXと略称)送信するFAX機能、リーダ部200で原稿から読み取った画像をハードディスク等の記憶手段に格納するボックス格納機能、データを出力先や通信先に配信するSEND機能等)を備えると共に、各機能毎に電源供給/電源切断制御が可能であり、複合機100の電源供給状態で使用されずに所定の設定時間が経過した場合(所定の設定時間、操作が行われない場合)、節電のために、各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ機能を備えている。
【0013】
本実施の形態の特徴的な処理である電源制御処理(複合機100のスリープ状態からの復帰処理)については後述の図34のフローチャートを参照しながら説明するものとし、まず、複合機100の上記複数の機能を実現するハードウエア及びソフトウエアの構成と複合機100の操作部180に表示される各種画面について順次説明するものとする。
【0014】
リーダ部200は、原稿の画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読み取るための機能を有するスキャナユニット210と、原稿をプラテンガラス(図2)上に搬送する機能を有する原稿給紙ユニット(Document Feederユニット)250とから構成されている。
【0015】
プリンタ部300は、用紙上に画像データを可視画像として印刷する。プリンタ部300は、複数種類の用紙カセットを有する給紙ユニット360と、画像を用紙に転写及び定着させる機能を有するマーキングユニット310と、印刷が完了した用紙をソート処理/ステイプル処理して機外へ排紙する機能を有する排紙ユニット370とから構成されている。
【0016】
コントローラ部110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続されると共に、LAN等のネットワーク400を介してホストコンピュータであるPC401、402及びサーバ(不図示)と接続されている。コントローラ部110は、リーダ部200を制御して原稿の画像を読み取り、プリンタ部300を制御して用紙に画像を印刷するコピー機能を提供する。また、コントローラ部110は、リーダ部200で原稿から読み取った画像データをコードデータに変換し、ネットワーク400を介してPC401、402へ送信するスキャナ機能と、PC401、402からネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300から印刷出力するプリンタ機能を提供する。
【0017】
操作部180は、コントローラ部110に接続されており、例えば液晶タッチパネルから構成されており、複合機を操作するためのユーザインタフェース(UI:User Interface)を提供する。CD−ROM190は、複合機のCD−ROMドライブ(不図示)に着脱可能に装着され、各種データを記憶する。
【0018】
図2は、複合機の内部構成を示す構成図である。
【0019】
図2において、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出する。リーダ部200では、原稿がプラテンガラス211上に給送されると、ランプ212を点灯し、次に光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217を介してCCDイメージセンサ(以下CCDと略称)218へ導かれる。このように、露光走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0020】
リーダ画像処理部222は、リーダ部200のCCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、スキャナI/F(不図示)を介してコントローラ部110へ出力する。プリンタ画像処理部352は、プリンタI/F(不図示)を介してコントローラ部110から送られる画像データをプリンタ部300のレーザドライバ317へ出力する。
【0021】
プリンタ部300のレーザドライバ317は、レーザ発光部313〜316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313〜316から発光させる。このレーザ光はミラー340〜351を介して感光ドラム325〜328に照射され、感光ドラム325〜328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。現像器321〜324は、それぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の現像剤によって潜像を現像するものであり、現像された各色のトナーは用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0022】
一方、用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て転写ベルト334上に吸着され、搬送される。これに伴い、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤が用紙に転写される。現像剤が転写された用紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤が記像紙に定着される。定着部335を通過した用紙は排出ローラ336によって排紙ユニット370に排出される。排紙ユニット370は、排出された用紙を仕分けるソート処理や、仕分けされた用紙を綴じるステイプル処理を行う。
【0023】
操作部180により用紙の両面に印刷を行う両面記録が設定されている場合は、定着部335を通過した用紙を排出ローラ336の位置まで搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路へ導く。再給紙搬送路へ導かれた用紙は複数の再給紙ローラ338により上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0024】
図3は、リーダ画像処理部222の詳細構成を示すブロック図である。
【0025】
図3において、リーダ画像処理部222は、クランプ・アンプ・S/H・A/D部231、シェーディング部232を備えている。
【0026】
上述したように、プラテンガラス211上の原稿はCCD218に読み取られて電気信号(アナログ画像信号)に変換され、リーダ画像処理部222に出力される。ここで、CCD218は、カラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDでRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCD毎に並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化またはフィルタがCCDと別構成になったものでも構わない。
【0027】
CCD218から出力された電気信号(アナログ画像信号)は、リーダ画像処理部222のクランプ・アンプ・S/H・A/D部231によりサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルが基準電位にクランプされ、所定量に増幅され(前記処理順番は表記順とは限らない)、例えばRGB各8ビットのデジタル信号にA/D変換される。更に、RGB信号は、シェーディング部232によりシェーディング補正及び黒補正が施された後、コントローラ部110へ出力される。
【0028】
図4は、コントローラ部110の詳細構成を示すブロック図である。
【0029】
図4において、メインコントローラ111は、主に、CPU112と、バスコントローラ113、調歩同期シリアル通信コントローラ114等の各種I/Fコントローラ回路とから構成されている。CPU112とバスコントローラ113は、コントローラ部110全体の動作を制御する。CPU112は、ROM120からROM I/F121を介して読み込んだプログラムに基づいて動作し、図31〜図33のフローチャートに示す処理と、本実施の形態の特徴的な電源制御処理(スリープ状態からの復帰処理)である図34のフローチャートに示す処理を実行する。また、PCから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈しラスタイメージデータに展開する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウエアによって処理される。
【0030】
バスコントローラ113は、各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMA(Direct Memory Access)データ転送の制御を行う。DRAM122は、DRAM I/F123を介してメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するための記憶エリアとして使用される。調歩同期シリアル通信コントローラ114は、リーダ部200、プリンタ部300の各CPUとの間でシリアルバス172、173を介して制御コマンドを送受信し、操作部180のタッチパネルやキー入力の通信を行う。
【0031】
ネットワークコントローラ125は、I/F127を介してメインコントローラ111と接続されており、コネクタ126を介して外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)が挙げられる。シリアルコネクタ124は、メインコントローラ111と接続されており、シリアルバスを介して外部機器との通信を行う。シリアルバスとしては一般的にUSB(Universal Serial Bus)が挙げられる。
【0032】
ファン128は、メインコントローラ111に接続されており、コントローラ部110を冷却するのに用いる。温度監視IC142は、シリアルバス143を介してメインコントローラ111に接続されており、温度監視IC142の温度検出値は、ファン128の制御や、リアルタイムクロックモジュール137の温度補正等に用いられる。汎用高速バス130には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ135、I/O制御部126、ハードディスク(以下HDと略称)コントローラ131、コーデック133がそれぞれ接続されている。上記汎用高速バス130としては、一般的にPCI(Peripheral Component Interconnect)バスが挙げられる。
【0033】
コーデック133は、DRAM122に蓄積されたラスタイメージデータをMH(Modified Huffman)/MR(Modified Read)/MMR(Modified Modified Read)/JBIG(Joint Bi-level Image Experts Group)/JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスタイメージデータに伸長する。SRAM134は、コーデック133の一時的なワーク領域として使用される。コーデック133とDRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0034】
HDコントローラ131は、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施の形態では、HDコントローラ131を介してHDドライブ132を接続している。HDドライブ132は、プログラムの格納や画像データの記憶に用いる。I/O制御部136は、データバスの制御を行い、ポート制御部145や割り込み制御部146の制御を行う。
【0035】
パネルI/F141は、LCDコントローラ140に接続され、操作部180上の液晶画面に表示を行うための表示I/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/F171とから構成される。操作部180は、液晶表示部と、液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーとを有する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は、キー入力I/F171を介してCPU112に伝えられる。液晶表示部は、パネルI/F141から送られてきた画像データや複合機の機能を表示する。
【0036】
リアルタイムクロックモジュール137は、複合機内部で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ用電池138によりバックアップされている。SRAM139は、バックアップ用電池138によりバックアップされており、ユーザモード、各種設定情報、HDドライブ132のファイル管理情報等を蓄積している。
【0037】
グラフィックプロセッサ151は、上記DRAM122に蓄積された画像データに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化、スキャナ画像入力、プリンタ画像出力の処理を行う。DRAM152は、グラフィックプロセッサ151の一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ151は、I/F150を介してメインコントローラ111と接続されており、DRAM122との間のデータの転送はバスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0038】
コネクタ160、コネクタ155は、それぞれ、リーダ部200、プリンタ部300に接続されている。コネクタ160は、同調歩同期シリアルI/F173とビデオI/F163とを備え、コネクタ155は、同調歩同期シリアルI/F172とビデオI/F162とを備えている。
【0039】
スキャナ画像処理部157は、コネクタ160を介してリーダ部200と接続されると共に、スキャナバス161を介してグラフィックプロセッサ151と接続されている。スキャナ画像処理部157は、リーダ部200から送られた画像に対して所定の処理を施す機能を有し、更に、リーダ部200から送られたビデオ制御信号を基に生成した制御信号をスキャナバス161に出力する機能も有する。FIFO(First In First Out)158は、スキャナ画像処理部157と接続されており、リーダ部200から送られたビデオ信号のライン補正を行うのに用いられる。
【0040】
プリンタ画像処理部153は、コネクタ155を介してプリンタ部300と接続されると共に、プリンタバス156を介してグラフィックプロセッサ151と接続されている。プリンタ画像処理部153は、グラフィックプロセッサ151から出力された画像データに所定の処理を施してプリンタ部300に出力する機能を有し、更に、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号を基に生成した制御信号をプリンタバス162に出力する機能も有する。DRAM154は、プリンタ画像処理部153に接続されており、ビデオ信号を一定時間遅延させるのに用いられる。DRAM122上に展開されたラスタイメージデータのプリンタ部300への転送は、バスコントローラ113によって制御され、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153、コネクタ155を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
【0041】
図5は、スキャナ画像処理部157の詳細構成を示すブロック図である。
【0042】
図5において、スキャナ画像処理部157は、つなぎ・MTF補正部601、入力マスキング部602、ACS(Auto Color Select)カウント部603を備えている。
【0043】
スキャナ画像処理部157では、リーダ部200からコネクタ160を介して送られる画像信号に対して、つなぎ・MTF補正部601により読取速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、読取速度によって変化したMTFを補正する。CCD218が3ラインCCDの場合、つなぎ処理は3ラインの読取位置が同じになるように信号タイミングを補正する。FIFO158は、ライン遅延のバッファとして用いる。読取位置タイミングが補正されたデジタル信号に対して、入力マスキング部602によりCCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。入力マスキング部602の出力はACSカウント部603及びグラフィックプロセッサ151へ送られる。
【0044】
図6は、ACSカウント部603の詳細構成を示すブロック図である。
【0045】
図6において、ACSカウント部603は、フィルタ501、領域検出回路502、色判定部503、カウンタ504、レジスタ507〜510を備えている。
【0046】
ACSは、原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを判断する機能である。つまり、画素毎の彩度を求めてある閾値以上の画素がどれだけ存在するかでカラー/白黒判定を行うものである。しかし、白黒画像であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACSについては様々な方法が提供されているが、本実施の形態では、ACSを実施する方法にはこだわらないため、ごく一般的な方法で説明を行う。
【0047】
上述したように、白黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要がある。フィルタ501は、前記判定を行うためのものであり、注目画素に対して周辺画素を参照するためにFIFOの構造をとる。
【0048】
領域検出回路502は、メインコントローラ111からレジスタ507〜510に設定された値と、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512を基に、ACSをかける領域信号505を作成する。色判定部503は、ACSをかける領域信号505に基づき、注目画素に対してフィルタ501内のメモリに記憶された周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定する。カウンタ504は、色判定部503が出力した色判定信号の個数を計数する。
【0049】
メインコントローラ111は、原稿の読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ507〜510に設定する。尚、本実施の形態では、原稿に対して独立で読み込み範囲を決める構成をとる。また、メインコントローラ111は、ACSをかける領域内での色判定信号の個数を計数するカウンタ504の値を所定の閾値と比較し、当該原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを判断する。
【0050】
レジスタ507〜510には、主走査方向及び副走査方向それぞれについて、色判定部503が判定を開始する位置と判定を終了する位置を、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512に基づいて設定しておく。本実施の形態では、判定を開始する位置と判定を終了する位置位置を実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0051】
図7は、プリンタ画像処理部153の詳細構成を示すブロック図である。
【0052】
図7において、プリンタ画像処理部153は、LOG変換部701、モアレ除去部702、UCR(Under Color Removal)・マスキング部703、γ補正部704、フィルタ部705、出力切り替え部706を備えている。
【0053】
プリンタ画像処理部153に対し、グラフィックプロセッサ151からプリンタバス156を介して送られる画像信号(RGB信号)は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701は、LOG変換によりRGB信号からCMY信号に変換する。次にモアレ除去部702は、CMY信号からモアレを除去する。UCR・マスキング部703は、モアレ除去処理されたCMY信号をUCR処理によりCMYK信号を生成し、マスキング処理によりプリンタ部300での印刷出力に合致した信号に補正する。
【0054】
γ補正部704は、UCR・マスキング部703で処理された信号を濃度調整し、フィルタ部705は、濃度調整後の信号をスムージング処理またはエッジ処理する。出力切り替え706によりフィルタ部705の出力信号を切り替えることで、感光ドラム325〜328間の距離を補正するためにCMYK画像毎に一旦画像データをDRAM154に蓄積し、感光ドラム325〜328間の距離を補正した画像データをコネクタ155を介してプリンタ部300へ出力する。
【0055】
図8は、グラフィックプロセッサ151の詳細構成を示すブロック図である。
【0056】
図8において、グラフィックプロセッサ151は、画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部803、LUT(Look Up Table)804、画像二値化部805、スキャナ入力部806、プリンタ出力部807、DRAMコントローラ808、クロスバースイッチ809、入力I/F810、出力I/F811を備えている。
【0057】
DRAM152は、DRAMコントローラ808を介してグラフィックプロセッサ151の上記各モジュールの一時的なワーク領域として使用される。グラフィックプロセッサ151の上記各モジュールが用いるDRAM152のワーク領域が競合しないよう、予め各モジュール毎にワーク領域が静的に割り当てられる。グラフィックプロセッサ151は、I/F150を介してメインコントローラ111のバスコントローラ113と接続されており、グラフィックプロセッサ151とDRAM122との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0058】
バスコントローラ113は、グラフィックプロセッサ151の各モジュールにモード等を設定する制御、及び各モジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。入力I/F810は、I/F150から入力された画像データをクロスバースイッチ809に入力する。I/F150から入力される画像データの形式は、二値ラスタイメージデータ、多値ラスタイメージデータ、JPEG圧縮データ等である。JPEG圧縮データの場合は、入力I/F810によりラスタイメージデータに変換してクロスバースイッチ809にデータ出力する。
【0059】
出力I/F811は、クロスバースイッチ809から入力された画像データをI/F150に出力する。クロスバースイッチ809から入力される画像データの形式は、ラスタイメージデータであるが、出力I/F811によりJPEG圧縮を行ってI/F150にデータ出力することも可能である。
【0060】
まず、画像回転部801における処理手順を説明する。
【0061】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して画像回転制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像回転部801に対して、画像回転に必要な設定(例えば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0062】
尚、ここでは、画像回転部801で画像回転を行う画像のサイズを32画素×32ラインとし、また、画像バス上に画像データを転送する際に、24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像データ転送を行うものとする。
【0063】
32画素×32ラインの画像を得るためには、単位画像データ転送を32×32回行う必要があり、且つ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある。不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、SRAM134に書き込まれる。画像の回転方向が例えば90度反時計方向回転であれば、転送される画像データをY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで画像が回転される。
【0064】
画像回転部801は、32画素×32ラインの画像回転(DRAM152への書き込み)が完了した後、DRAM152から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、連続アドレッシングをもって、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0065】
上述した一連の処理は、 メインコントローラ111のCPU112からグラフィックプロセッサ151に対する処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わるまで)繰り返される。
【0066】
次に、画像変倍部802における処理手順を説明する。
【0067】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して画像変倍制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像変倍部802に対して、画像変倍に必要な設定(主走査方向/副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0068】
画像変倍部802は、バスコントローラ113から受け取った画像データを一時DRAM152に格納し、DRAM152を入力バッファとして用いて、格納した画像データに対して主走査方向/副走査方向の変倍率に応じて必要な画素数とライン数の分の補間処理を行い、画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理を行う。画像変倍部802は、変倍後の画像データを再度DRAM152へ書き戻し、DRAM152を出力バッファとしてDRAM152から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0069】
次に、色空間変換部803における処理手順を説明する。
【0070】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して色空間変換制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し色空間変換部803及びLUT804に対して、色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0071】
色空間変換部803は、バスコントローラ113から受け取った画像データの1画素毎に対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0072】
【数1】
【0073】
上式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11〜33、b1〜b3、c1〜c3がそれぞれ係数である。上式の演算によって、例えばRGB色空間からYUV色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0074】
次に、マトリックス演算後のデータに対して、LUT804による変換を行う。これにより、非線形の変換をも行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより、実質的にLUT変換を行わないこともできる。
【0075】
その後、色空間変換部803は、色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0076】
次に、画像二値化部805における処理手順を説明する。
【0077】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対して二値化制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介し画像二値化部805に対して、二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0078】
画像二値化部805は、バスコントローラ113から受け取った画像データに対して二値化処理を施す。本実施の形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。勿論、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法を改良したものなど、いずれの手法によっても構わない。その後、画像二値化部805は、二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0079】
次に、スキャナ入力部806における処理手順を説明する。
【0080】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対してスキャナ入力制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介しスキャナ入力部806に対して、必要な設定(入力処理に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。その後、スキャナ画像処理部157から入力される同期信号に同期して画像データがスキャナ入力部806に入力される。
【0081】
スキャナ入力部806は、バスコントローラ113から受け取った画像データを入力バッファとして一旦DRAM152に格納する。その後、スキャナ入力部806は、DRAM152に格納した画像データをバスコントローラ113に転送する。スキャナ入力部806から画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM122もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0082】
次に、プリンタ出力部807における処理手順を説明する。
【0083】
メインコントローラ111のCPU112からバスコントローラ113に対してプリンタ出力制御のための設定を行う。この設定により、バスコントローラ113はI/F150を介しプリンタ出力部807に対して、必要な設定(出力処理に応じた各種パラメータ等の設定)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113は、DRAM122もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0084】
プリンタ出力部807は、バスコントローラ113から受け取った画像データを一旦DRAM152に格納する。その後、プリンタ出力部807は、プリンタ画像処理部153から入力される同期信号に応じて、DRAM152に格納した画像をプリンタ画像処理部153に出力する。
【0085】
図9は、上記図1等に示した複合機を含むネットワークシステムの全体構成を示す概略図である。
【0086】
図9において、複合機1001は、上述したようにリーダ部200とプリンタ部300から構成され、リーダ部200により原稿から読み取った画像データをLAN1010に送信する処理や、LAN1010から受信した画像データをプリンタ部300により印刷出力する処理が可能である。また、複合機1001は、リーダ部200により原稿から読み取った画像データを不図示のFAX送信部によりPSTN(Public Switched Telephone Network)又はISDN(Integrated Service Digital Network)1030に送信する処理や、PSTN又はISDN1030から受信した画像データをプリンタ部300により印刷出力する処理が可能である。
【0087】
データベースサーバ1002は、複合機1001により原稿から読み取った二値画像データ及び多値画像データをデータベースとして管理する。データベースクライアント1003は、データベース1002に保存されている画像データを閲覧/検索等を行うことができる。電子メールサーバ1004は、複合機1001により原稿から読み取った画像データを電子メールの添付として受け取ることができる。電子メールクライアント1005は、電子メールサーバ1004が受け取った電子メールを受信し閲覧したり、電子メールを送信したりすることが可能である。
【0088】
WWWサーバ1006は、HTML(HyperText Markup Language)文書をLAN1010に提供する。複合機1001により、WWWサーバ1006から提供されるHTML文書を印刷出力することができる。DNS(Domain Name System)サーバ1007は、ルータ1011を介してLAN1010をインターネット/イントラネット1012と連結する。インターネット/イントラネット1012には、上述した複合機1001、データベースサーバ1002、WWWサーバ1006、電子メールサーバ1004と同様の装置が、それぞれ1020、1021、1022、1023として連結されている。
【0089】
一方、複合機1001は、PSTN又はISDN1030を介してFAX装置1031と送受信可能に構成されている。また、LAN1010上には、プリンタ1040も連結されており、複合機1001により原稿から読み取った画像を印刷出力することが可能に構成されている。
【0090】
図10は、複合機のソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【0091】
図10において、UI1501は、ユーザインタフェースを司るものであり、ユーザが複合機の各種操作や設定を行う際に複合機との仲介を行うモジュールである。UI1501は、ユーザの操作に従い後述の各種モジュールに入力情報を転送し、処理の依頼或いはデータの設定等を行う。アドレスブック(Address-Book)モジュール1502は、データの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。アドレスブックモジュール1502の内容は、UI1501からのユーザの操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、ユーザの操作により後述の各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用される。
【0092】
ウェブサーバ(Web-Server)モジュール1503は、不図示のWebクライアントからの要求により、複合機の管理情報を通知するために使用される。管理情報は、後述のコントロールAPIモジュール1518を介して読み取られ、HTTPモジュール1512、TCP/IPモジュール1516、ネットワークドライバ1517を介してWebクライアントに通知される。
【0093】
ユニバーサルセンド(Universal-Send)モジュール1504は、データの配信を司るモジュールであり、UI1501を介してユーザから指示されたデータを、同様にユーザから指示された通信(出力)先に配布するものである。また、複合機のスキャナ機能を使用した配布データ生成がユーザから指示された場合は、コントロールAPIモジュール1518を介して複合機を動作させ、配布データの生成を行う。
【0094】
プリンタ(P550)モジュール1505は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。E-mailモジュール1506は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で通信先にE-mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。DBモジュール1507は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。DPモジュール1508は、ユニバーサルセンドモジュール1504内で出力先に本複合機と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。
【0095】
リモートコピースキャン(Remote-Copy-Scan)モジュール1509は、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。リモートコピープリント(Remote-Copy-Print)モジュール1510は、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。ウェブプルプリント(Web-Pull-Print)モジュール1511は、インターネットまたはイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。
【0096】
HTTP(HyperText Transfer Protocol)モジュール1512は、本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、TCP/IP1516モジュールによりウェブサーバモジュール1503、ウェブプルプリントモジュール1511に通信を提供する。lprモジュール1513は、TCP/IPモジュール1516によりユニバーサルセンドモジュール1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供する。
【0097】
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)モジュール1514は、TCP/IP1516モジュールによりユニバーサルセンドモジュール1504内のE-mailモジュール1506に通信を提供する。SLM(Salutation-Manager)モジュール1515は、TCP/IP1516モジュールによりユニバーサルセンドモジュール1504内のDBモジュール1517、DPモジュール1518、及びリモートコピースキャンモジュール1509、リモートコピープリントモジュール1510に通信を提供する。
【0098】
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)通信モジュール1516は、上述の各種モジュールに対しネットワークドライバ1517によりネットワーク通信を提供するものである。ネットワークドライバ(Network-Driver)1517は、ネットワークに物理的に接続される部分を制御する。コントロールAPI(Application Program Interface)モジュール1518は、ユニバーサルセンドモジュール1504等の上流モジュールに対し、ジョブマネージャ1519等の下流モジュールとのインタフェースを提供し、上流及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高める。
【0099】
ジョブマネージャ(Job-Manager)1519は、上述の各種モジュールよりコントロールAPIモジュール1518を介して指示される処理を解釈し、後述の各モジュールに指示を与える。また、ジョブマネージャ1519は、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理する。コーデックマネージャ(CODEC-Manager)1520は、ジョブマネージャ1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮/伸長を管理及び制御する。FBE(First Binari Encoding)エンコーダ1521は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理により原稿から読み取られた画像データをFBEフォーマットにより圧縮する。
【0100】
JPEGコーデック1522は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理、及びプリンタマネージャ1526により実行される印刷処理において、原稿から読み取られた画像データのJPEG圧縮処理及び印刷データのJPEG展開処理を行う。MMRコーデック1523は、ジョブマネージャ1519、スキャナマネージャ1524により実行されるスキャン処理、及びプリンタマネージャ1526により実行される印刷処理において、原稿から読み取られた画像データのMMR圧縮処理及び印刷データのMMR伸長処理を行う。
【0101】
スキャナマネージャ1524は、ジョブマネージャ1519が指示するスキャン処理を管理及び制御する。SCSI(Small Computer System Interface)ドライバ1525は、スキャナマネージャ1524と本複合機が内部的に接続しているリーダ部200との通信を行う。プリンタマネージャ1526は、ジョブマネージャ1519が指示する印刷処理を管理及び制御する。エンジンI/Fドライバ1527は、プリンタマネージャ1526とプリンタ部300とのI/Fを提供する。パラレルポートドライバ1528は、ウェブプルプリントモジュール1511がパラレルポートを介して不図示の出力機器にデータを出力する際のI/Fを提供する。
【0102】
図11は、ネットワークシステムの配信に関する組み込みアプリケーションを示す図である。
【0103】
図11において、4050は、上記図1の操作部180のUIアプリケーションを示すブロックである。4100は、リモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロックである。4150は、同報配信の送信側を示すブロックである。4200は、Web Pull Printモジュールを示すブロックである。4250は、Web Serverモジュールを示すブロックである。4300は、リモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロックである。4350は、同報配信で送信されてきたイメージデータを汎用のプリンタで受信しプリントするブロックである。
【0104】
4400は、リモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロックである。4450は、同報配信で送信されてきたイメージデータを公知のNotes Serverで受信し格納するブロックである。4500は、同報配信で送信されてきた二値のイメージデータを受信し格納するブロックである。4550は、同報配信で送信されてきたイメージデータを公知のMail Serverで受信し格納するブロックである。4600は、同報配信で送信されてきた多値のイメージデータを受信し格納するブロックである。4650は、情報コンテンツを含んだ公知のWeb Serverを示すブロックである。4700は、Web Server等にアクセスする公知のWeb Browserを示すブロックである。
【0105】
以下、上述したそれぞれのブロックに照らし合わせながら、アプリケーション群を詳細に説明する。
【0106】
UIアプリケーション4050の詳細は上述した通りであるが、ここではAddress Book4051について説明する。Address Book4051は、複合機内の不揮発性記憶装置(不揮発性メモリやハードディスク等)に保存されており、ネットワークに接続された複合機(機器)の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
【0107】
機器の正式名やエイリアス(Alias)名
機器のネットワークアドレス
機器の処理可能なネットワークプロトコル
機器の処理可能なドキュメントフォーマット
機器の処理可能な圧縮タイプ
機器の処理可能なイメージ解像度
印刷機器の場合の給紙可能な紙サイズと給紙段情報
サーバ(コンピュータ)機器の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ名
以下に説明する各アプリケーションは、上記Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。また、上記Address Book4051は、編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用するか或いは直接参照することも可能である。
【0108】
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報をAddress Book4051より判別し、それに従い、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103に通して、ネットワーク上のプリンタ機器に送信する。SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(またはSmart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0109】
同報配信アプリケーションは、上記リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信することが可能である。また、配信先もプリンタ機器にとどまらず、いわゆるサーバコンピュータにも直接配信可能である。
【0110】
以下、配信先に従って順に説明する。
【0111】
配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPS(LBP Image Processing System)を処理可能であるとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051により判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施の形態では、公知のFBEを用いて圧縮し、更にLIPSコード化して、公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0112】
配信先の機器が上記SLMにより通信可能でサーバ機器の場合、Address Book4051により、サーバドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0113】
また、本実施の形態の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能であると判別した場合、上記の二値画像と同様に多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0114】
配信先の機器が公知のE-Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、リーダ部200により原稿から読み取った二値画像を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF化し、公知のSMTP4153を使用して、E-Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0115】
図12は、複合機の操作部180の構成を示す図である。
【0116】
図12において、LCD表示部3001は、LCD上にタッチパネルシートが貼付けられた構成であり、システムの操作画面を表示すると共に、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラ部110のCPU112に伝える。スタートキー3002は、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー3002の中央部には、緑と赤の2色LEDが配設されており、その色によってスタートキー3002が使える状態にあるかどうかを示す。
【0117】
ストップキー3003は、複合機の稼働中の動作を止める働きをする。IDキー3004は、使用者のユーザIDを入力するときに用いる。リセットキー3005は、操作部180からの設定を初期化するときに用いる。尚、操作部180には、後述の図34のフローチャートに示すスリープ復帰処理で説明するスリープ解除ボタン或いは節電ボタンが配設されているが、図示は省略する。
【0118】
次に、複合機の操作部180の各画面について詳細に説明する。
【0119】
図13は、操作部180に表示される操作画面を示す図である。
【0120】
図13において、複合機が提供する機能は、Copy/Send/Retrieve/Tasks/Management/Configurationの6つの大きなカテゴリに分かれており、これらは操作画面3010上の上部に表示される6つのメインタブ(COPY/SEND/RETRIEVE/TASKS/MGMT/CONFIG)(3011〜3016)に対応している。これらのメインタブを押すことにより、各カテゴリの画面への切り替えが行われる。他のカテゴリへの切り替えが許可されない場合は、メインタブの表示色が変わり、メインタブを押しても反応しない。
【0121】
「Copy」は、自機(複合機)が有するリーダ部200とプリンタ部300を使用して通常のドキュメント複写を行う機能と、自機が有するリーダ部200とネットワークで接続されたプリンタを使用してドキュメントの複写を行う機能(リモートコピー)を含む。「Send」は、自機が有するリーダ部200に置かれたドキュメントを、電子メール、リモートプリンタ、FAX、ファイル転送(FTP)及びデータベースに転送する機能であり、宛先を複数指定することが可能である。
【0122】
「Retrieve」は、外部にあるドキュメントを取得し、自機が有するプリンタ部300で印刷する機能である。ドキュメントの取得手段としてWWW、電子メール、ファイル転送及びファックスの使用が可能である。「Tasks」は、FAXやインターネットプリントなどの外部から送られるドキュメントを自動処理し、定期的に「Retrieve」を行うためのタスクの生成、管理を行う機能である。「Management」は、ジョブ・アドレス帳・ブックマーク・ドキュメント・アカウント情報などの管理を行う機能である。「Configuration」は、自機に関しての設定(ネットワーク、時計など)を行う機能である。
【0123】
以下、上述した各機能の設定を行う方法を操作部180のLCD画面表示の例である図14乃至図30を参照しながら説明する。
【0124】
複合機の電源投入直後及びIDキー3004(図12)押下時に、操作部180にID入力画面(不図示)が表示される。ID入力画面でユーザID及びパスワードを正しく入力し、OKボタンを押すと、操作部180に上述の操作画面3010が表示され、操作が可能になる。ID入力領域とパスワード入力領域の切り替えは、どちらかの入力領域を直接押すことで切替えることができる。
【0125】
COPYメイン画面3100(図14参照)の表示時にスタートボタンを押すと、複合機のリーダ部200が動作し、選択されているプリンタからCOPYメイン画面上に表示されている各設定パラメータに応じた複写物が出力される。
【0126】
COPYメイン画面3100には、プリンタ選択ボタン3103及びプリンタ表示領域3102、Image Quality選択ボタン3105及びImage Quality表示領域3104、従来の複写機と同様のコピーパラメータ表示3101、拡大縮小設定ボタン3106、3107、紙選択ボタン3108、ソータ設定ボタン3110、両面コピー設定ボタン3112、濃度インジケータ及び濃度設定ボタン3109、テンキー3114等が表示される。
【0127】
プリンタ選択ボタン3103を押すと、使用可能なプリンタ(自機が有するプリンタ部300及びネットワークで接続されたプリンタ)の一覧3120がプルダウン表示される。一覧の中から所望のプリンタを選択すると、一覧が消え、プリンタ表示領域3102に選択したプリンタ名が表示される。
【0128】
Image Quality設定ボタン3105を押すと、Image Quality一覧3125が表示され、その中から所望のImage Qualityを選択することができる。コピーパラメータ設定ボタンを押すと、それぞれに対応した設定を行うためのサブ画面(拡大縮小設定、紙選択、ソータ設定、両面コピー設定)が表示され、従来の複写機での設定と同様にパラメータを設定することができる。また、濃度設定も従来の複写機と同様に操作することができる。
【0129】
SENDメイン画面3200(図15参照)の表示時にスタートボタンを押すと、複合機のリーダ部200が動作し、原稿から読み取った画像データを設定された宛先に指定された送信方法で送信する処理が開始される。
【0130】
SENDメイン画面3200には、宛先表示領域3202、詳細宛先数表示領域、宛先スクロールボタン、Address Bookボタン3208、Newボタン3209、Editボタン3210、Deleteボタン3211、Subject入力領域3205、Message入力領域3206、File Name入力領域3207、Cover pageチェックボタン3212、Put Into HDチェックボタン3213、Print Outチェックボタン3214、Scan Settingボタン3215等が表示される。
【0131】
リセットを含む初期化時には、宛先表示領域には1つの宛先も表示されず操作説明が表示される操作説明画面3201(図16参照)が表示される。
【0132】
SENDメイン画面3200の宛先表示領域3202には、入力された宛先の一覧が表示される。入力は順次末尾に追加される。詳細宛先数表示領域3203には、現在設定されている宛先数が表示される。宛先表示領域3202からある宛先を選択した後、Deleteボタン3211を押すと、選択されていた宛先が削除される。Subject入力領域3205、Message入力領域3206、File Name入力領域3207を押すと、フルキーボードが表示され、それぞれの入力が可能になる。
【0133】
SENDメイン画面3200のAddress Bookボタン3208を押すと、アドレスブックサブ画面3220(図17参照)が表示される。アドレスブックサブ画面3220のアドレス帳表示領域3221で選択マーク3232が付けられた宛先は、OKボタン3231を押すことにより、SENDメイン画面3200の宛先表示領域3202に追加される。アドレス帳の表示はソート項目設定ボタン3224〜3226を押すことにより、クラス別、名前昇順、名前降順にソートされる。項目選択件数表示領域3227には、選択マーク3232が付けられた項目数を表示する。
【0134】
OKボタン3231またはキャンセルボタン3230を押すと、アドレスブックサブ画面3220はクローズされ、SENDメイン画面3200が表示される。
【0135】
アドレスブックサブ画面3220でアドレス帳の中の1つの項目を選択した状態でDetailボタン3229を押すと、Detailサブ画面3235(図18参照)が表示される。Detailサブ画面3235には、選択された項目の情報としてアドレス帳から得られるすべての情報が表示される。
【0136】
SENDメイン画面3200のNewボタン3209を押すと、Personクラス詳細サブ画面3270(図19参照)が表示され、新しい宛先の設定が可能になる。Personクラス詳細サブ画面3270での宛先の入力は、送信方法(電子メール、ファックス、プリンタ、FTP)に対応した送信方法選択ボタン3271〜3274を押すか、詳細宛先入力領域3275〜3278を押すと、FAXの場合はテンキーボード、その他はフルキーボードが表示され、入力可能になる。3279〜3282は上記各送信方法の送信オプションを行うためのボタンであるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0137】
SENDメイン画面3200でPersonクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合も、Personクラス詳細サブ画面3290(図20参照)が表示される。Personクラス詳細サブ画面3290の詳細宛先入力領域の該当する領域に、選択された宛先の詳細が表示され、上述した方法でキーボードを表示すると、宛先の編集が可能になる。
【0138】
SENDメイン画面3200でData Baseクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合、Data Baseクラス詳細サブ画面3310(図21参照)が表示される。Data Baseクラス詳細サブ画面3310には、データベース名3311、フォルダリスト3312が表示される。
【0139】
SENDメイン画面3200でGroupクラスの宛先が選択されている状態でEditボタン3210を押した場合、Groupクラス詳細サブ画面3320(図22参照)が表示される。Groupクラス詳細サブ画面3320には、グループメンバー3321が表示される。
【0140】
SENDメイン画面3200でPut Into HDチェックボタン3213を押すと、ハードディスクに画像データを送信するための設定を行うHD SETTINGサブ画面3330(図23参照)が表示される。詳細説明は省略する。
【0141】
SENDメイン画面3200でPrint Outチェックボタン3214を押すと、プリントアウトサブ画面3340(図24参照)が表示される。プリントアウトサブ画面3340では、プリント枚数、紙サイズ、拡大縮小率、両面印刷、ソート、解像度などを設定する。紙サイズ選択ボタン3345を押すと、紙サイズの一覧が表示され、一覧から紙サイズを選択する。ソータ選択ボタン3350を押すと、選択可能なソータ一覧が表示される。他のボタンの機能は省略する。
【0142】
SENDメイン画面3200でScan Settingボタン3215を押すと、SCAN SETTINGサブ画面3370(図25参照)が表示される。SCAN SETTINGサブ画面3370のPresetモード選択領域3371からスキャン設定を1つ選択すると、それに対応する予め設定された解像度、スキャンモード、濃度がそれぞれの表示領域3377、3379、3381に表示される。これらの値は手動で変えることが可能である。
【0143】
RETRIEVEメイン画面3400(図26参照)には、WWW3401、E-mail3402、Fax3403、FTP3404のサブタブ及び各サブカテゴリで共通に使用されるPUT INTO HDチェックボタン3405、PRINT SETTINGボタン3406が表示される。サブタブを押すことにより、対応するWWW、E-mail、Fax、FTPの各サブ画面が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面が表示される。
【0144】
E-mailサブ画面3430(図27参照)では、E-mailを受け取るための設定を行う。E-mailサブ画面3430の各入力領域を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0145】
Faxサブ画面3440(図28参照)では、FAX番号の入力を行う。Faxサブ画面3440の入力領域3441を押すと、テンキーボードが表示され、FAX番号入力が可能になる。
【0146】
FTPサーバサブ画面3450(図29参照)では、複合機がサーバからデータを受け取るための設定を行う。FTPサーバサブ画面3450の各入力領域3451〜3453を押すと、フルキーボードが表示され、入力可能になる。
【0147】
RETRIEVEメイン画面3400で各カテゴリに共通のPut Into HDチェックボタン3406を押すと、HD SETTINGサブ画面3330が表示される。機能はSendのHD SETTINGサブ画面と同様である。
【0148】
TASKSメイン画面3500(図30参照)が表示されている状態でスタートキーを押すと、TASKSメイン画面上で設定されたパラメータに従って自動的なRETRIEVE動作が実行される。TASKSメイン画面3500には、WWW、E-mail、Print Receive、Fax Receive、Fax Pollingのサブタブ3501〜3505が表示される。リセットを含む初期化時にはWWWサブ画面(不図示)が表示される。
【0149】
次に、本実施の形態の複合機における動作を図31乃至図34のフローチャートを参照しながら説明する。
【0150】
図31は、複合機のPDL画像出力処理を示すフローチャートである。
【0151】
図31において、ステップS5001では、複合機からPDL画像をプリント出力させる場合、PC401上でユーザがPDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定パラメータの内容は、プリント出力する部数、用紙サイズ、片面プリント/両面プリントの区別、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0152】
ステップS5002では、PC401上でユーザがプリント指示を与える。該プリント指示と共に、PC401上にインストールされているドライバソフトウエアが、プリント対象となるPC401上のコードデータをいわゆるPDLデータに変換し、該PDLデータを上記ステップS5001で設定したプリント設定パラメータと共にネットワーク400を介して複合機のコントローラ部110のメインコントローラ111に転送する。
【0153】
ステップS5003では、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、コネクタ126及びネットワークコントローラ125を介して受信したPDLデータを、上記プリント設定パラメータに基づいて画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAM122上に行われる。画像データの展開が完了するとステップS5004へ進む。
【0154】
ステップS5004では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に展開された画像データをグラフィックプロセッサ151に転送する。
【0155】
ステップS5005では、グラフィックプロセッサ151は、上記プリント設定パラメータとは独立に画像データの画像処理を行う。例えば、上記プリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにも関わらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙しかない場合には、グラフィックプロセッサ151で画像を90度回転することによって、プリント対象の用紙に合わせたプリント出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとステップS5006へ進む。
【0156】
ステップS5006では、グラフィックプロセッサ151は、メインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0157】
ステップS5007では、メインコントローラ111のCPU112は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0158】
ステップS5008では、メインコントローラ111のCPU112は、コネクタ155を介してプリンタ部300を制御し画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0159】
図32は、複合機のコピー画像出力処理を示すフローチャートである。
【0160】
図32において、ステップS6001では、複合機からコピー画像をプリント出力させる場合、複合機の操作部180上でユーザがコピー画像出力ジョブのコピー設定を行う。コピー設定パラメータの内容は、コピー部数、用紙サイズ、片面コピー/両面コピーの区別、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0161】
ステップS6002では、操作部180上でユーザがコピー開始指示を与えると、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、コネクタ160を介してリーダ部200を制御し原稿の画像読み取り動作を行う。まず、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿積載部に載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取るわけである。原稿から読み取られた画像データは、グラフィックプロセッサ151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。
【0162】
従来の複写機では、上記コピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、すなわち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより、副走査方向の変倍処理を実現していた。これに対し、本実施の形態の複合機では、上記コピー設定の拡大/縮小率の設定に関わらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については主走査方向及び副走査方向共に後述するグラフィックプロセッサ151によって行うものとする。
【0163】
ステップS6003では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをバスコントローラ113を介してグラフィックプロセッサ151に転送する。
【0164】
ステップS6004では、グラフィックプロセッサ151は、上記コピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大率400%の設定がなされているときには、グラフィックプロセッサ151内のモジュールである画像変倍部802を用いて主走査方向と副走査方向の双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとステップS6005へ進む。
【0165】
ステップS6005では、グラフィックプロセッサ151は、画像処理後の画像データを指定された画像形式で圧縮を行ってメインコントローラ111へ転送する。メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0166】
ステップS6006では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を介してHDドライブ132に転送することで、原稿から読み取った画像データをHDドライブ132のHDに格納する。
【0167】
上記ステップS6001〜ステップS6006の動作は原稿給紙ユニット250に原稿が存在する限り繰り返し行われる。
【0168】
ステップS6007では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。この時、プリントを行う画像データファイルがDRAM122上に存在しない場合は、HDドライブ132から画像ファイルを読み込みDRAM122に格納する。メインコントローラ111のCPU112は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0169】
ステップS6008では、メインコントローラ111のCPU112は、コネクタ155を介してプリンタ部300を制御し画像データをプリント出力する。全ての画像データの転送が完了すると、すなわち当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0170】
図33は、複合機のスキャン送信処理を示すフローチャートである。
【0171】
図33において、ステップS7001では、複合機から原稿のスキャン画像を外部に送信する場合、操作部180上でユーザがスキャンジョブのコピー設定を行う。スキャン設定パラメータの内容は、送信アドレス、カラー原稿読み取り/白黒原稿読み取りの区別、読み取り解像度、片面スキャン/両面スキャンの区別等である。尚、本実施の形態では多値画像データを送信するとして説明する。
【0172】
ステップS7002では、操作部180上でユーザがスキャン開始指示を与えると、コントローラ部110のメインコントローラ111は、コネクタ160を介してリーダ部200を制御し原稿画像の読み取り動作を行う。まず、リーダ部200の原稿給紙ユニット250は、原稿積載部に載置された原稿を1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、その際同時に原稿のサイズを検知する。検知された原稿のサイズに基づいて原稿を露光走査することにより、画像データを読み取るわけである。読み取られた画像データは、グラフィックプロセッサ151で指定された画像形式で圧縮されDRAM122上に記憶される。
【0173】
本実施の形態では、上記スキャン設定の解像度の設定に関わらず、必ず600dpiで画像データを読み取り、解像度変換については主走査方向及び副走査方向共に後述するグラフィックプロセッサ151によって行うものとする。
【0174】
ステップS7003では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをグラフィックプロセッサ151に転送し、上記スキャン設定パラメータに基づいて画像回転・解像度変換・色空間変換の画像処理を行う。グラフィックプロセッサ151は、メインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送し、メインコントローラ111のCPU112は、転送されてきた画像データをDRAM122上に記憶する。
【0175】
ステップS7004では、メインコントローラ111のCPU112は、スキャン送信時の宛先が電子メール送信による宛先かどうかを確認し、電子メール送信でないと判断した場合はステップS7005に移行し、電子メール送信を行うと判断した場合はステップS7007に移行する。
【0176】
ステップS7005では、メインコントローラ111のCPU112は、上記ステップS7004で電子メール送信でないと判断したことに基づき、画像データをファイル化する。即ち、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上に記憶された画像データを指定されたファイル形式でファイル化し、ファイル化された画像データをHDコントローラ131を介してHDドライブ132に転送することで、原稿から読み取った画像データをHDドライブ132に格納する。
【0177】
ステップS7006では、メインコントローラ111のCPU112は、送信アドレスが例えばE-mailの場合は電子メールサーバ1004に、送信アドレスが例えばデータベースの場合はデータベースサーバ1002に、ネットワークコントローラ125とLAN1010を介して画像データを送信する。また、メインコントローラ111のCPU112は、送信アドレスがプリンタ部300に設定されている場合は、グラフィックプロセッサ151、プリンタ画像処理部153及びコネクタ155を介してプリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM122上の画像データをプリンタ部300へ転送する。
【0178】
ステップS7007では、メインコントローラ111のCPU112は、上記ステップS7004で電子メール送信を行うと判断したことに基づき、DRAM122上の画像データサイズと操作部180からユーザモードで設定された上限値とを比較する。メインコントローラ111のCPU112は、画像データサイズが上限値以下の場合はステップS7005に移行しそのまま画像データの送信を行い、画像データサイズが上限値を超えている場合はステップS7008に移行する。
【0179】
ステップS7008では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122上の画像データをグラフィックプロセッサ151に転送し、画像変倍部802により画像データサイズに応じて解像度を下げる。例えば、画像データサイズが上限値を大きく超えている場合は解像度を低くし、画像データサイズが上限値を僅かに超えている場合は解像度を若干下げるように、画像変倍部802の設定を行う。
【0180】
ステップS7009では、メインコントローラ111のCPU112は、出力I/F811の圧縮率の設定を上記ステップS7002の設定よりも高くなるように設定し、解像度・圧縮率を変更した画像データをDRAM122上に記憶し、ステップS7007に戻る。
【0181】
ステップS7007では、メインコントローラ111のCPU112は、DRAM122に再度記憶された画像データのサイズを上限値と比較し、上限値よりも大きい場合は再度ステップS7008及びステップS7009の処理を繰り返す。
【0182】
複合機から複合機外部に対する画像データの送信が完了すると、スキャン送信処理を終了する。
【0183】
図34は、本実施の形態の複合機における特徴的な処理である、複合機のスリープ状態からの復帰処理(電源制御処理)を示すフローチャートである。
【0184】
図34において、ステップS8001では、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機がスリープ状態であるかどうかを判断し、複合機がスリープ状態でないと判断した場合は操作部180の上記各種画面を介したユーザの所望の操作を受け付け可能とし、複合機がスリープ状態であると判断した場合はステップS8002に移行する。
【0185】
ステップS8002では、メインコントローラ111のCPU112は、複合機がスリープ状態であると判断したことに伴い、操作部180にモード選択画面(不図示)を表示し、複合機がスリープ状態である旨をユーザに報知する。ユーザが複合機をスリープ状態からスリープ解除状態に復帰させたい場合は、操作部180に装備されているスリープ解除ボタン(不図示)を押下する。
【0186】
尚、スリープ状態からスリープ解除状態に復帰させるための手段は、専用の上記スリープ解除ボタンに限定されるものではなく、節電ボタンや電源用のソフトスイッチなど、スリープ解除以外の機能のボタンやソフトスイッチと併用する構成でも構わない。
【0187】
ステップS8003では、メインコントローラ111のCPU112は、操作部180における、コピー/SEND/FAX転送等のモード選択キーが表示されたモード選択画面上で、ユーザから所定のモード(プリント動作を伴う機能を実行するモード)選択が行われたかどうかを判断する。ユーザから所定のモード選択が行われた場合はステップS8004に移行し、ユーザから所定のモード選択が行われない場合はステップS8005に移行する。この場合、ユーザはモード選択画面上でコピー/SEND/FAX転送等のモード選択キーのどれかを押下する。
【0188】
ステップS8004では、メインコントローラ111のCPU112は、ユーザからモード選択画面上で選択されたモードが、例えば、リーダ部200で原稿から読み取った画像をプリンタ部300で用紙に印刷するコピー機能のようにプリント動作を伴う機能を実行するモードであると判断した場合には、プリンタ部300のスリープ状態を解除してプリンタ部300に対する電源を投入(供給)する。
【0189】
ステップS8005では、メインコントローラ111のCPU112は、ユーザからモード選択画面上で選択されたモードが、例えば、データを出力先や通信先に配布するSEND機能や、原稿から読み取った画像をFAX送信するFAX機能や、原稿から読み取った画像をハードディスクに格納するボックス格納機能等のプリント動作を伴わない機能を実行するモードであると判断した場合には、プリンタ部300に対する電源を投入(供給)せずに、所望の動作を行う。
【0190】
以上説明したように、本実施の形態によれば、コントローラ部110のメインコントローラ111のCPU112は、複合機の電源供給状態で操作が所定の設定時間行われない場合に複合機の各機能(コピー機能、FAX送信機能、データ配信機能、ボックス格納機能を含む各種機能)を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、各機能の中から選択可能に操作部180に表示し、選択された機能がプリント動作を伴う機能である場合、プリンタ部300の電源を投入し、選択された機能がプリント動作を伴う機能でない場合、プリンタ部300の電源を投入しない。これにより、ユーザが所望する処理(例えばFAX送信処理、データ配信処理、ボックス格納処理等)で使用しないモジュール(例えばプリンタ部)への電源供給を制限することで、省電力の向上を図ることができる。
【0191】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、ユーザから選択された機能がプリント動作を伴う機能か否かに基づきプリンタ部300の電源投入を制御する例を説明したが、これに限定されるものではなく、ユーザから選択された機能がプリント動作以外の動作を伴う機能か否かに基づき該当するモジュールの電源投入を制御する場合に適用することも可能である。
【0192】
上記実施の形態では、複合機の電源供給状態でユーザの操作が所定の設定時間行われない場合に複合機をスリープ状態に移行させる際の前記設定時間については、ユーザが操作部180から任意に選択できるように構成することも可能である。
【0193】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラム(図34のフローチャート)をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0194】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0195】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0196】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0197】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0198】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVDRAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0199】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0200】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置としての複合機の構成を示すブロック図である。
【図2】複合機の内部構成を示す構成図である。
【図3】複合機のリーダ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図4】複合機のコントローラ部の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】コントローラ部のスキャナ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図6】スキャナ画像処理部のACSカウント部の詳細構成を示すブロック図である。
【図7】コントローラ部のプリンタ画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図8】コントローラ部のグラフィックプロセッサの詳細構成を示すブロック図である。
【図9】複合機を含むネットワークシステムの全体構成を示す概略図である。
【図10】複合機のソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【図11】ネットワークシステムの配信に関する組み込みアプリケーションを示す図である。
【図12】複合機の操作部の構成を示す図である。
【図13】操作部に表示される操作画面を示す図である。
【図14】COPYメイン画面を示す図である。
【図15】SENDメイン画面を示す図である。
【図16】操作説明画面を示す図である。
【図17】アドレスブックサブ画面を示す図である。
【図18】Detailサブ画面を示す図である。
【図19】Personクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図20】Personクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図21】Data Baseクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図22】Groupクラス詳細サブ画面を示す図である。
【図23】HD SETTINGサブ画面を示す図である。
【図24】プリントアウトサブ画面を示す図である。
【図25】SCAN SETTINGサブ画面を示す図である。
【図26】RETRIEVEメイン画面を示す図である。
【図27】E-Mailサブ画面を示す図である。
【図28】Faxサブ画面を示す図である。
【図29】FTPサーバサブ画面を示す図である。
【図30】TASKSメイン画面を示す図である。
【図31】複合機のPDL画像出力処理を示すフローチャートである。
【図32】複合機のコピー画像出力処理を示すフローチャートである。
【図33】複合機のスキャン送信処理を示すフローチャートである。
【図34】複合機のスリープ状態からの復帰処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0201】
100 複合機(画像処理装置)
110 コントローラ部
111 メインコントローラ
112 CPU(表示制御手段、判断手段、電源制御手段)
180 操作部
200 リーダ部
300 プリンタ部(印刷手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を有する画像処理装置の電源を制御する電源制御装置であって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御手段と、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断手段と、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御手段と、
を備えることを特徴とする電源制御装置。
【請求項2】
前記選択される機能は、原稿から読み取った画像を用紙に複写する機能、原稿から読み取った画像をファクシミリ送信する機能、原稿から読み取った画像を格納する機能、データを出力先や通信先に配信する機能を含む群から選択されることを特徴とする請求項1記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記所定の動作とは、前記画像処理装置が備える印刷手段を使用する印刷動作であることを特徴とする請求項1記載の電源制御装置。
【請求項4】
前記請求項1乃至3の何れかに記載の電源制御装置を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法であって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御ステップと、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断ステップと、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御ステップと、
を備えることを特徴とする電源制御方法。
【請求項6】
複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御モジュールと、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断モジュールと、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御モジュールと、
を備えることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数の機能を有する画像処理装置の電源を制御する電源制御装置であって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御手段と、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断手段と、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御手段と、
を備えることを特徴とする電源制御装置。
【請求項2】
前記選択される機能は、原稿から読み取った画像を用紙に複写する機能、原稿から読み取った画像をファクシミリ送信する機能、原稿から読み取った画像を格納する機能、データを出力先や通信先に配信する機能を含む群から選択されることを特徴とする請求項1記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記所定の動作とは、前記画像処理装置が備える印刷手段を使用する印刷動作であることを特徴とする請求項1記載の電源制御装置。
【請求項4】
前記請求項1乃至3の何れかに記載の電源制御装置を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法であって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御ステップと、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断ステップと、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御ステップと、
を備えることを特徴とする電源制御方法。
【請求項6】
複数の機能を有する画像処理装置の電源制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理装置の電源供給状態で操作が所定時間行われない場合に前記各機能を作動させる電源を段階的に切断するスリープ状態を解除した際に使用する機能を、前記各機能の中から選択可能に表示する表示制御モジュールと、
前記各機能の中から選択された機能が所定の動作を伴う機能であるか否かを判断する判断モジュールと、
選択された機能が前記所定の動作を伴う機能であると判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を供給状態とし、選択された機能が前記所定の動作を伴う機能でないと判断された場合、前記所定の動作を伴う機能を作動させる電源を切断状態とする電源制御モジュールと、
を備えることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
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【図22】
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【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2006−121206(P2006−121206A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304520(P2004−304520)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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