説明

電磁弁

【課題】出力圧のヒステリシスを低減する。
【解決手段】スプールをスリーブ50の各ポート52,54,56を開閉する外スプール60とソレノイド部30のシャフト38に当接されフィードバック室58の開放と閉塞とを行なう内スプール70とにより構成し、スプリング80を、出力圧が所定圧P1のときに生じるフィードバック力により外スプール60に作用する荷重とスプリング44の付勢力により外スプール60に作用する荷重との和の荷重を丁度受けるために必要な程度に設計してこれを外スプール60と内スプール70との間に介在させる。これにより、ソレノイド部30により内スプール70を押圧することによりスプリング80を介して外スプール60を軸方向に移動させて各ポート52,54,56を開閉すると共に閉塞状態のフィードバック室58をスプリング80の付勢力で開放することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁に関し、詳しくは、入力ポートと出力ポートと排出ポートの各ポートが形成された中空のスリーブと、該スリーブの内部に挿入される軸状部材であって前記各ポートの連通と遮断とを行なうスプールと、該スプールを軸方向に移動させる可動部材を有する電磁部と、を備える電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電磁弁としては、入力ポートや出力ポート,ドレンポートの各種ポートが形成されたスリーブとスリーブ内を進退自在に配置された中空の外スプールと外スプールの内部に挿入されフィードバック孔を開閉可能な内スプールとからなる調圧バルブ部と、内スプールを押圧する推力を発生させるリニアソレノイド部とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電磁弁では、外スプールをリニアソレノイド部側に向けて付勢する第1のスプリングと、外スプールと内スプールとの間に設けられ第1のスプリングよりも小さなばね定数で外スプールと内スプールとを互いに付勢する第2のスプリングとが設けられており、リニアソレノイド部のコイルの通電をオフした初期状態では入力ポートと出力ポートとを開放すると共にドレンポートとフィードバック孔とを閉鎖し、リニアソレノイド部のコイルに電流を印加するとリニアソレノイド部からの推力で内スプールを押圧することによりばね定数の小さな第2のスプリングの収縮を伴って内スプールが移動してフィードバック孔を開放すると共にばね定数の大きな第1のスプリングは収縮せずに外スプールの位置が維持されて入力ポートと出力ポートとを開放すると共にドレンポートを閉鎖した状態を維持し、リニアソレノイド部に印加する電流を更に大きくすると第1のスプリングも収縮して外スプールが移動することにより入力ポートと出力ポートとの通路を絞って出力圧を調圧する。
【特許文献1】特開2005−155893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した電磁弁では、リニアソレノイド部のコイルの通電をオフした出力圧が最大の状態から出力圧を調圧する状態に切り替える際には、リニアソレノイド部から第2のスプリングの付勢力よりも大きな推力を発生させて内スプールを移動させる必要があるから、フィードバック孔が開放して外スプールにフィードバック圧が作用するようになるまでに比較的大きな電流を印加しなければならず、ヒステリシスが生じる場合がある。こうしたヒステリシスの発生は、出力圧の応答性に影響を与えるから、できる限り小さくすることが望ましい。
【0004】
本発明の電磁弁は、出力圧のヒステリシスを低減することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電磁弁は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の電磁弁は、
入力ポートと出力ポートと排出ポートの各ポートが形成された中空のスリーブと、該スリーブの内部に挿入される軸状部材であって前記各ポートの連通と遮断とを行なうスプールと、該スプールを軸方向に移動させる電磁部と、を備える電磁弁であって、
前記スプールは、前記スリーブと共に出力圧を導入可能なフィードバック室を形成しフィードバック力を受けながら軸方向に移動することにより前記入力ポートからの入力圧を調圧して前記出力ポートに出力可能な第1のスプールと、前記電磁部により押圧され前記フィードバック室への出力圧の導入と遮断とを切替可能な第2のスプールと、前記第1のスプールと前記第2のスプールとの間に設けられて互いに付勢する付勢手段と、を備え、
前記付勢手段は、前記電磁部により前記第2のスプールを押圧することにより、該第2のスプールから前記付勢手段を介して前記第1のスプールが押圧されて軸方向に移動するよう形成されてなる
ことを特徴とする。
【0007】
この本発明の電磁弁では、スプールを、スリーブと共に出力圧を導入可能なフィードバック室を形成しフィードバック力を受けながら軸方向に移動することにより入力ポートからの入力圧を調圧して出力ポートに出力可能な第1のスプールと、電磁部により押圧されフィードバック室への出力圧の導入と遮断とを切替可能な第2のスプールと、第1のスプールと第2のスプールとの間に設けられて互いに付勢する付勢手段と、により構成し、付勢手段を、電磁部により第2のスプールを押圧することにより第2のスプールから付勢手段を介して第1のスプールが押圧されて軸方向に移動するよう形成する。これにより、電磁部により直接外スプールを押圧することなく、外スプールを移動させて各ポートの連通と遮断とを行なうことができる。また、付勢手段を用いてフィードバック室を開放するよう構成するものとすれば、出力圧のヒステリシスを低減することができる。
【0008】
こうした本発明の電磁弁において、出力圧が略値0の初期状態のときには前記フィードバック室を開放し、出力圧が低圧状態のときには前記電磁部で前記第2のスプールを押圧することにより前記付勢手段が収縮を伴わずに前記第1のスプールが押圧されて移動することにより前記フィードバック室の開放を維持し、前記第1のスプールの移動に伴って出力圧が高圧状態となったときには押圧力を更に加えて前記電磁部により前記第2のスプールを押圧することにより前記付勢手段が収縮を伴って前記第1のスプールに対して該第2のスプールが相対的に移動することにより該第2のスプールで前記フィードバック室を閉塞するものとすることもできる。こうすれば、出力圧が高圧状態で電磁部の推力を小さくすることにより付勢手段からの付勢力を用いてフィードバック室を開放することができるから、付勢手段からの付勢力に対向する推力を電磁部から発生させることによりフィードバック室を開放するものに比して、より確実に出力圧のヒステリシスを低減することができる。
【0009】
また、本発明の電磁弁において、前記付勢手段は、前記電磁部をオフした初期状態で所定の初期荷重が前記第1のスプールと前記第2のスプールとに作用するよう形成されてなるものとすることもできる。この態様の本発明の電磁弁において、前記第1のスプールを前記電磁部からの押圧力の方向とは逆方向に付勢する第2の付勢手段を備え、前記フィードバック室は、前記第2の付勢手段の付勢の方向と同方向にフィードバック力が作用するよう形成され、前記付勢手段は、前記所定の初期荷重として前記第2の付勢手段の付勢力と前記フィードバック力とに基づく荷重が前記第1のスプールと前記第2のスプールとに作用するよう形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、初期荷重を適正化し、電磁部に必要な推力を小さくすることができる。この場合、前記電磁部に印加される電流が所定値未満のときには該印加される電流の変化に対して出力圧がリニアに変化し、前記電磁部に印加される電流が前記所定値以上のときには該印加される電流の変化に対して出力圧が略ステップ的に変化するよう形成され、前記初期荷重は、前記電磁部に印加される電流が前記所定値となるときの出力圧に基づくフィードバック力により前記第1のスプールに作用する荷重と前記第2の付勢手段により前記第1のスプールに作用する荷重との和の荷重に基づいて設定されてなるものとすることもできる。こうすれば、初期荷重をできる限り小さくして、電磁部に必要な推力を最小限に抑えることができる。
【0010】
さらに、本発明の電磁弁において、前記フィードバック室内の作動流体を排出する排出路が形成され、前記第2のスプールは、前記フィードバック室の開放と共に前記排出路を遮断し、前記フィードバック室の閉塞と共に前記排出路を開放するよう形成されてなるものとすることもできる。こうすれば、フィードバック室を閉塞したときにフィードバック室内に残圧が生じるのをより確実に防止することができる。
【0011】
また、本発明の電磁弁において、前記第1のスプールは、中空の部材であり、前記第2のスプールは、前記第1のスプールの内部に軸方向に摺動可能に挿入され、該第1のスプールにより可動範囲が規制されてなるものとすることもできる。こうすれば、シンプルな構成で第2のスプールの可動範囲を設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0013】
図1は本発明の一実施例としての電磁弁20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、実施例の電磁弁20が組み込まれた油圧回路10の構成の概略を示す構成図である。実施例の電磁弁20は、図示するように、オイルタンク12に貯留されている作動油をオイルポンプ14により圧送されると共にレギュレータバルブ16により調圧された油圧(ライン油圧)から最適なクラッチ圧を生成してクラッチCLをダイレクトに制御可能なダイレクト制御用のリニアソレノイドバルブとして構成されており、ソレノイド部30と、このソレノイド部30により駆動されてライン油圧を入力すると共に入力したライン油圧を調圧して出力する調圧バルブ部40とを備える。なお、この実施例の電磁弁20は、例えば、オートマチックトランスミッションに組み込まれたクラッチの油圧制御に用いることができる。
【0014】
ソレノイド部30は、底付き円筒部材としてのケース31と、ケース31の内周側に配置され絶縁性のボビンに絶縁導線が巻回されてなるコイル(ソレノイドコイル)32と、ケース31の開口端部にフランジ外周部が固定されたフランジ部34aとフランジ部34aからコイル32の内周面に沿って軸方向に延伸された円筒部34bとからなる第1のコア34と、ケース31の底部に形成された凹部の内周面と接触すると共にコイル32の内周面に沿って第1のコア34の円筒部34bと所定間隔を隔てた位置まで軸方向に延伸された円筒状の第2のコア35と、第2のコア35に挿入され第1のコア34の内周面および第2のコア35の内周面を軸方向に摺動可能なプランジャ36と、第1のコア34の円筒部34bに挿入されプランジャ36の先端に当接すると共に円筒部34bの内周面を軸方向に摺動可能なシャフト38とを備える。また、ソレノイド部30は、コイル32からの端子がケース31の外周部に形成されたコネクタ部39に配策されており、この端子を介してコイル32への通電が行なわれる。
【0015】
第1のコア34の円筒部34bの先端部は、外面には先端に向かうほど外径が小さくなるようテーパが形成され、内面にはシャフト38の外径よりも大きな外径のプランジャ36の先端部が嵌挿可能にプランジャ受け34cが形成されている。プランジャ受け34cには、プランジャ36が第1のコア34に直接当接しないよう非磁性材料により形成された環状のリング34dが設けられている。
【0016】
ケース31と第1のコア34と第2のコア35とプランジャ36は、いずれも純度の高い鉄などの強磁性材料により形成されており、第1のコア34の円筒部34bの端面と第2のコア35の端面との間の空間は、非磁性体として機能するよう形成されている。なお、この空間は、非磁性体として機能させればよいから、ステンレススチールや黄銅などの非磁性金属を設けるものとしても構わない。
【0017】
ソレノイド部30では、コイル32に通電すると、ケース31,第2のコア35,プランジャ36,第1のコア34,ケース31の順にコイル32の周囲を周回するよう磁束が流れる磁気回路が形成され、これにより第1のコア34とプランジャ36との間に吸引力が作用してプランジャ36が吸引される。前述したように、プランジャ36の先端には第1のコア34の内周面を軸方向に摺動可能なシャフト38が当接されているから、プランジャ36の吸引に伴ってシャフト38は前方(図中左方向)に押し出される。
【0018】
調圧バルブ部40は、バルブボディ90に組み込まれており、一端がソレノイド部30のケース31により第1のコア34に取り付けられた略円筒状のスリーブ50と、スリーブ50の内部空間に挿入された中空の外スプール60と、スリーブ50の他端にネジ止めされたエンドプレート42と、エンドプレート42と外スプール60との間に設けられて外スプール60をソレノイド部30側の方向へ付勢するスプリング44と、外スプール60の内部に摺動可能に挿入され一端がソレノイド部30のシャフト38の先端に当接された内スプール70と、外スプール60と内スプール70との間に設けらて外スプール60と内スプール70とを互いに付勢するスプリング80と、を備える。なお、エンドプレート42は、そのネジ位置を調整することにより、スプリング44の付勢力を微調整することができるようになっている。
【0019】
スリーブ50は、その内部空間の開口部として、図1中のスリーブ50における略中央位置に形成されレギュレータバルブ16(オイルポンプ14)からの作動油を入力する入力ポート52と、入力ポート52に対してソレノイド部30側の位置に形成されクラッチCL側に作動油を吐出する出力ポート54と、出力ポート54に対してソレノイド部30側の位置に形成され作動油をドレンするドレンポート56と、後述するフィードバック室58内の作動油を排出するための排出ポート59と、が形成されている。また、スリーブ50には、エンドプレート42が取り付けられた部位の内径が外スプール60が摺動する部位の内径よりも小さくなるよう段差部46が形成されており、この段差部46は外スプール60の移動に対するストッパとして機能する。
【0020】
外スプール60は、スリーブ50の内部に挿入される中空の軸状部材として形成されており、図1に示すように、スリーブ50の内壁を軸方向に摺動する円柱状の三つのランド62,64,66と、三つのランド62,64,66のうちソレノイド部30側のランド62と中央のランド64との間を連結しランド62,64の外径よりも小さな外径で且つ互いのランド62,64から中央部に向かうほど小さな外径となるようテーパ状に形成され入力ポート52と出力ポート54とドレンポート56の各ポート間を連通可能な連通部68と、中央のランド64とエンドプレート42側のランド66との間を連結しスリーブ50の内壁と共にスプール60にフィードバック力を作用させるためのフィードバック室58を形成する連結部69とを備える。なお、エンドプレート42側のランド66は中央のランド64に比して外径が小さくなっており、フィードバック力はランド64とランド66との面積差によりソレノイド部30側に作用するようになっている。また、ソレノイド部30側のランド62は、その内径が隣接する連通部68の内径よりも大きい段差部62aが形成されており、段差部62aにスプリング80の一端側が当接されている。
【0021】
内スプール70は、外スプール60の内壁を軸方向に摺動する円柱状の二つのランド72,74と、二つのランド72,74を連結すると共にランド72からソレノイド部30側に延伸しランド72,74よりも小さな外径のシャフト部76と、シャフト部76に連結されると共にソレノイド部30のシャフト38に当接された円柱部78とを備える。
【0022】
外スプール60の連通部68と連結部69にはそれぞれ外部と内部とを貫通する貫通孔68a,69aが形成され、エンドプレート42側のランド66にも外部と内部とを貫通する貫通孔66aが形成されており、内スプール70が外スプール60に対してソレノイド部30側に移動しているときには、貫通孔68aを開放すると共にランド74で貫通孔66aを遮断することにより、貫通孔66aを介してフィードバック室58内の作動油が排出されるのを禁止すると共に出力ポート54側の作動油を貫通孔68a,外スプール60と内スプール70のランド72,74とにより囲まれる空間,貫通孔69aを順に介してフィードバック室58に導入し、外スプール60がエンドプレート42側に移動すると共に外スプール60に対して内スプール70もエンドプレート42側に相対移動して外スプール60に当接したときには、ランド72で貫通孔68aを遮断すると共に貫通孔66aを排出ポート59と連通させることにより、出力ポート54側の作動油がフィードバック室58に導入されるのを禁止すると共にフィードバック室58内の作動油を貫通孔69a,外スプール60と内スプール70のランド72,74とにより囲まれる空間,貫通孔66aを順に介して排出ポート59から排出する。
【0023】
内スプール70の円柱部78のエンドプレート42側の面には、スプリング80の他端側が当接されており、スプリング80は外スプール60のランド62の段差部62a側からの反力により円柱部78をソレノイド部30側に付勢する。また、外スプール60のソレノイド部30側のランド62の内壁には、ソレノイド部30のオフ時にスプリング80により円柱部78がソレノイド部30側に付勢されている状態で円柱部78に当接してこれ以上の移動を禁止するストッパとして機能するC型止め輪(以下Cリングとする)79が取り付けられている。
【0024】
スプリング80は、その詳細については後述するが、ソレノイド部30がオフされた初期状態で収縮した状態で外スプール60と内スプール70との間に介在されており、出力圧が所定圧のときに外スプール60に作用するフィードバック力により外スプール60に作用する荷重とスプリング44の付勢力により外スプール60に作用する荷重を丁度受けることができるよう設計されている。
【0025】
次に、こうして構成された実施例の電磁弁20の動作について説明する。図3は、実施例の電磁弁20の動作を説明する説明図である。まず、コイル32への通電がオフされている場合を考える。この場合、外スプール60はスプリング44の付勢力によりソレノイド部30側へ移動しているから、ランド64により入力ポート52が閉塞されて入力ポート52と出力ポート54とが遮断されると共に連通部68を介して出力ポート54とドレンポート56とが連通された状態となる(図3(a)参照)。したがって、クラッチCLには何らの油圧も作用しない。また、内スプール70は、スプリング80の付勢力により外スプール60に対してソレノイド部30側に押し付けられているから、出力ポート54は貫通孔68a,外スプール60の内部空間,貫通孔69aを介してフィードバック室58と連通している状態となる。次に、コイル32への通電がオンされると、コイル32に印加される電流の大きさに応じた吸引力で第1のコア34にプランジャ36が吸引され、これに伴ってシャフト38が押し出されてシャフト38の先端に当接された内スプール70を押圧する。前述したように、スプリング80は、フィードバック力とスプリング44の付勢力とにより外スプール60に作用する荷重を丁度受けることができる程度に設計されているから、内スプール70が押圧されても、スプリング80は収縮を伴うことなく外スプール60と内スプール70との相対的な位置関係はほぼ維持された状態のまま外スプール60がエンドプレート42側に移動する。これにより、入力ポート52と出力ポート54とドレンポート56とが互いに連通した状態となり、入力ポート52から入力された作動油は一部が出力ポート54に出力されると共に残余がドレンポート56に出力される(図3(b)参照)。また、出力ポート54はフィードバック室58に連通された状態にあるから、外スプール60には出力ポート54の出力圧に応じたフィードバック力がソレノイド部30側の方向に作用する。したがって、外スプール60は、プランジャ36の推力(吸引力)とスプリング44のバネ力とフィードバック室58のフィードバック力とが丁度釣り合う位置で停止することになる。この際、コイル32に印加される電流が大きくなるほど、即ちプランジャ36の推力が大きくなるほど、外スプール60がエンドプレート42側に移動し、入力ポート52の開口面積を広げると共にドレンポート56の開口面積を狭める。コイル32に印加される電流が更に大きくなると共にフィードバック力が大きくなると、スプリング80が収縮して外スプール60に対して内スプール70がエンドプレート42側に相対移動することにより、ランド72により貫通孔68aを遮断して出力ポート54側の作動油がフィードバック室58に導入されるのを禁止すると共にフィードバック室58内の作動油を排出ポート59から排出する。従って、外スプール60にはフィードバック力が作用しなくなるから、ソレノイド部30から加える推力が比較的小さくても外スプール60はエンドプレート42側に移動して連通部68により入力ポート52と出力ポート54とが連通されると共にランド62によりドレンポート56が閉塞されて出力ポート54とドレンポート56とが遮断される(図3(c)参照)。これにより、クラッチCLには最大油圧が作用することになる。なお、内スプール70の移動は、ランド74のエンドプレート42側の面が外スプール60に当接することにより停止する。このように、実施例の電磁弁20では、コイル32への通電がオフされている状態で入力ポート52と出力ポート54とを遮断すると共に出力ポート54とドレンポート56とを連通するから、ノーマルクローズ型の電磁弁として機能することがわかる。
【0026】
図4は、コイル32に印加する電流Iと出力圧との関係を示す説明図である。図示するように、コイル32に印加する電流Iが所定電流I1未満のときには電流Iの変化に対して出力圧が所定圧P1までリニアに変化し、コイル32に印加する電流Iが所定電流I1を超えると電流Iの変化に対して出力圧が所定圧P1からステップ的に変化することが分かる。前述したスプリング80は、実施例では、出力圧が所定圧P1のときに生じるフィードバック力により外スプール60に作用する荷重とスプリング44の付勢力により外スプール60に作用する荷重との和の荷重を丁度受けることができるように設計されている。これにより、コイル32に印加する電流Iを上昇させて所定電流I1に至ると、内スプール70が外スプール60に対して相対的に移動を始めてフィードバック室58を閉塞し、フィードバック室58が閉塞してフィードバック圧が小さくなった後は比較的小さな電流の上昇で外スプール60を移動させて出力圧を最大油圧の状態とすることができる。従って、ソレノイド部30に必要な推力を小さくすることができ、ソレノイド部30の小型化を図ることができる。
【0027】
以上説明した実施例の電磁弁20によれば、スプールを外スプール60とソレノイド部30のシャフト38に当接される内スプール70とにより構成し、スプリング80を、出力圧が所定圧P1のときに生じるフィードバック力により外スプール60に作用する荷重とスプリング44の付勢力により外スプール60に作用する荷重との和の荷重を丁度受けるために必要な程度に設計してこれを外スプール60と内スプール70との間に介在させるから、ソレノイド部30により内スプール70を押圧することによりスプリング80を介して外スプール60を軸方向に移動させてスリーブ50に形成された入力ポート52や出力ポート54,ドレンポート56の開閉を行なうことができる。また、ソレノイド部30からの推力を加えて内スプール70を移動させることによりフィードバック室58を閉塞してフィードバック力が作用しないようにし、ソレノイド部30からの推力を小さくすることによりスプリング80の付勢力を用いて内スプール70を移動させてフィードバック室58を開放するから、フィードバック室が閉塞された状態からソレノイド部30からの推力を加えてフィードバック室を開放させるものに比して、フィードバック圧の復帰を素早く行なうことができ、出力圧のヒステリシスをより低減させることができる。もとより、出力ポート54の出力圧が高圧状態のときに内スプール70によりフィードバック室58を閉塞して外スプール60にフィードバック力が作用しないようにするから、ソレノイド部30で必要な推力を小さくすることができ、ソレノイド部30の小型化を図ることができる。
【0028】
実施例の電磁弁20では、ランド72,74を用いてフィードバック室58の開放と閉塞とを切り替えるよう内スプール70を構成するものとしたが、これに限定されるものではなく、図5に例示する変形例の電磁弁120に示すように、ボール172を用いてフィードバック室158の開放と閉塞とを切り替えるものとしてもよい。この変形例の電磁弁120では、実施例の電磁弁20のソレノイド部30と同一のものを用いているから、ソレノイド部30についての説明は省略する。変形例の電磁弁120では、調圧バルブ部140は、バルブボディ190に組み込まれており、実施例の電磁弁20と同様に、スリーブ150と、外スプール160と、内スプール170と、エンドプレート142と、エンドプレート142をスプリング受けとして外スプール160をソレノイド部30側に付勢するスプリング144と、外スプール160と内スプール170との間に介在して互いに付勢するスプリング180とを備える。スリーブ150は、入力ポート152と、出力ポート154と、ドレンポート156と、出力ポート154側の出力圧をスリーブ150とバルブボディ190とにより囲まれる油路157aを介してフィードバック室158内に導入するためのフィードバック孔157と、フィードバック室158内の作動油を排出するための排出ポート159と、が形成されている。外スプール160は、スリーブ150の内部に挿入される中空の軸状部材として形成されており、スリーブ150の内壁を軸方向に摺動する円柱状の三つのランド162,164,166と、三つのランド162,164,166のうちソレノイド部30側にランド162と中央のランド164との間を連結し入力ポート152と出力ポート154とドレンポート156の各ポート間を連通可能な連通部168と、中央のランド164とエンドプレート142側のランド166との間を連結しスリーブ150の内壁と共にスプール160にフィードバック力を作用させるためのフィードバック室158を形成する連結部169とを備える。なお、エンドプレート142側のランド166は中央のランド164に比して外径が小さくなっており、フィードバック力はランド164とランド166との面積差によりソレノイド部30側に作用するようになっている。また、外スプール160は連結部169に外部と内部とを貫通する貫通孔169aが形成され、この貫通孔169aが形成された部位にはランド166の内部に固定された中空の仕切り部材167と外スプール160の内径を一部分だけ小さくした部位とにより内部空間160aが形成されている。仕切り部材167にはランド166と共に外部と内部を貫通する貫通孔167aが形成されると共にフィードバック孔157と内部空間160aとを貫通孔167aを介して連通する連通孔167bが形成されており、外スプール160の内径を一部分だけ小さくした部位により連通孔164aが形成されている。内スプール170は、内部空間160aに配置されたボール172と、連通孔164aの内径よりも十分に細い先端形状をもって連通孔164aに挿入してボール172に当接するシャフト部174と、シャフト部174に連結すると共にソレノイド部30のシャフト38に当接され外スプール160のランド162よりも十分に内径が小さな円柱部178とを備える。従って、内スプール170が外スプール160に対してソレノイド部30側に移動しているときには、出力圧によりボール172が連通孔164aを閉塞すると共に連通孔167bを開放することにより、フィードバック室158内の作動油が排出されるのを禁止すると共に出力ポート154側の作動油を油路157a,フィードバック孔157,貫通孔167a,連通孔167b,貫通孔169aを順に介してフィードバック室158に導入し、外スプール160がエンドプレート142側に移動すると共に外スプール160に対して内スプール170もエンドプレート142側に相対移動したときには、シャフト部174でボール172をエンドプレート142側に押し付けて連通孔167bを閉塞すると共に連通孔164aを開放することにより、出力ポート154側の作動油がフィードバック室158に導入されるのを禁止すると共にフィードバック室158内の作動油を貫通孔169a,連通孔164a,外スプール160とシャフト部174との隙間を順に介して排出ポート159から排出する。なお、外スプール160のソレノイド部30側のランド162の内壁には、ソレノイド部30のオフ時にスプリング180により円柱部178がソレノイド部30側に付勢されている状態で円柱部178に当接してこれ以上の移動を禁止するストッパとして機能するCリング179が取り付けられている。スプリング180は、実施例の電磁弁20と同様に、ソレノイド部30への通電がオフされた初期状態で収縮して外スプール160と内スプール170との間に介在されており、出力圧が所定圧のときに外スプール160に作用するフィードバック力により外スプール160に作用する荷重とスプリング144の付勢力により外スプール160に作用する荷重を丁度受けることができるよう設計されている。
【0029】
次に、こうして構成された変形例の電磁弁120の動作について説明する。図6は、変形例の電磁弁120の動作を説明する説明図である。まず、コイル32への通電がオフされている場合を考える。この場合、外スプール160はスプリング144の付勢力によりソレノイド部30側へ移動しているから、ランド164により入力ポート152が閉塞されて入力ポート152と出力ポート154とが遮断されると共に連通部168を介して出力ポート154とドレンポート156とが連通された状態となる(図6(a)参照)。したがって、クラッチCLには何らの油圧も作用しない。また、内スプール170は、スプリング180の付勢力により外スプール160に対してソレノイド部30側に押し付けられているから、出力ポート154は油路157a,フィードバック孔157,貫通孔167a,連通孔167b,貫通孔169aを介してフィードバック室158と連通している状態となる。次に、コイル32への通電がオンされると、コイル32に印加される電流の大きさに応じた吸引力で第1のコア34にプランジャ36が吸引され、これに伴ってシャフト38が押し出されてシャフト38の先端に当接された内スプール170を押圧する。スプリング180は、フィードバック力とスプリング144の付勢力とにより外スプール160に作用する荷重を丁度受けることができる程度に設計されているから、内スプール170が押圧されても、スプリング180は収縮を伴うことなく外スプール160と内スプール170との相対的な位置関係はほぼ維持された状態のまま外スプール160がエンドプレート142側に移動する。これにより、入力ポート152と出力ポート154とドレンポート156とが互いに連通した状態となり、入力ポート152から入力された作動油は一部が出力ポート154に出力されると共に残余がドレンポート156に出力される(図6(b)参照)。また、出力ポート154はフィードバック室158に連通された状態にあるから、外スプール160には出力ポート154の出力圧に応じたフィードバック力がソレノイド部30側の方向に作用する。したがって、外スプール160は、プランジャ36の推力(吸引力)とスプリング144のバネ力とフィードバック室158のフィードバック力とが丁度釣り合う位置で停止することになる。この際、コイル32に印加される電流が大きくなるほど、即ちプランジャ36の推力が大きくなるほど、外スプール160がエンドプレート142側に移動し、入力ポート152の開口面積を広げると共にドレンポート156の開口面積を狭める。コイル32に印加される電流が更に大きくなると共にフィードバック力が大きくなると、スプリング180が収縮して外スプール160に対して内スプール170がエンドプレート142側に相対移動することにより、シャフト部174がボール172を押圧してボール172により連通孔167bを閉塞すると共に連通孔164aを開放して出力ポート154側の作動油がフィードバック室158に導入されるのを禁止すると共にフィードバック室158内の作動油を連通孔164a,外スプール160とシャフト部174とにより形成される隙間を介して排出ポート159から排出する。従って、外スプール160にはフィードバック力が作用しなくなるから、ソレノイド部30から加える推力が比較的小さくても外スプール160はエンドプレート142側に移動して連通部168により入力ポート152と出力ポート154とが連通されると共にランド162によりドレンポート156が閉塞されて出力ポート154とドレンポート156とが遮断される(図6(c)参照)。これにより、クラッチCLには最大油圧が作用することになる。なお、内スプール170の移動は、ボール172が連通孔167bが形成された部位に当接することにより停止する。
【0030】
変形例の電磁弁120では、フィードバック室158内から作動油を排出ポート159から排出するための連通孔164aを外スプール160の内径を一部分だけ小さくすることにより形成するものとしたが、図7に例示する変形例の電磁弁120Bに示すように、連通孔165aが形成された仕切り部材165を外スプール160の内部に別体として設けるものとしてもよい。
【0031】
実施例の電磁弁20や変形例の電磁弁120,120Bでは、ノーマルクローズ型の電磁弁として構成するものとしたが、ノーマルオープン型の電磁弁として構成するものとしてもよい。
【0032】
実施例の電磁弁20や変形例の電磁弁120,120Bでは、スリーブ50,150を含む調圧バルブ部40,140をバルブボディ90,190に組み込むものとしたが、バルブボディにスリーブ部を一体的に形成すると共にこのスリーブ部にスプールなどを挿入することにより電磁弁を構成するものとしてもよい。
【0033】
実施例の電磁弁20や変形例の電磁弁120,120Bでは、オートマチックトランスミッションに組み込まれたクラッチCLの油圧制御に用いるものとしたが、流体圧により作動する如何なる作動機構の流体圧制御に用いるものとしてもよい。
【0034】
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、スリーブ50が「スリーブ」に相当し、ソレノイド部30が「電磁部」に相当し、外スプール60が「第1のスプール」に相当し、内スプール70が「第2のスプール」に相当し、スプリング80が「付勢手段」に相当する。また、スプリング44が「第2の付勢手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0035】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、電磁弁の製造産業や自動車産業などに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施例としての電磁弁20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例の電磁弁20を備える油圧回路10を部分的に示す部分構成図である。
【図3】実施例の電磁弁20の動作を説明する説明図である。
【図4】電流Iと出力圧との関係を示す説明図である。
【図5】変形例の電磁弁120の構成の概略を示す構成図である。
【図6】変形例の電磁弁120の動作を説明する説明図である。
【図7】変形例の電磁弁120Bの構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
【0038】
10 油圧回路、12 オイルタンク、14 オイルポンプ、16 レギュレータバルブ、20,120,120B 電磁弁、30 ソレノイド部、31 ケース、32 コイル、34 第1のコア、34a フランジ部、34b 円筒部、34c プランジャ受け、34d リング、35 第2のコア、36 プランジャ、38 シャフト、39 コネクタ部、40,140,140B 調圧バルブ部、42,142 エンドプレート、44,144 スプリング、46,62a 段差部、50,150 スリーブ、52,152 入力ポート、54,154 出力ポート、56,156 ドレンポート、58,158 フィードバック室、59,159 排出ポート、60,160 外スプール、62,64,66,72,74,162,164,166 ランド、66a,68a,69a,167a,169a 貫通孔、68,168 連通部、69,169 連結部、70,170 内スプール、76,174 シャフト部、78,178 円柱部、79,179 Cリング、80,180 スプリング、90,190 バルブボディ、157 フィードバック孔、157a 油路、160a 内部空間、164a,165a,167b 連通孔、165,167 仕切り部材、172 ボール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ポートと出力ポートと排出ポートの各ポートが形成された中空のスリーブと、該スリーブの内部に挿入される軸状部材であって前記各ポートの連通と遮断とを行なうスプールと、該スプールを軸方向に移動させる電磁部と、を備える電磁弁であって、
前記スプールは、前記スリーブと共に出力圧を導入可能なフィードバック室を形成しフィードバック力を受けながら軸方向に移動することにより前記入力ポートからの入力圧を調圧して前記出力ポートに出力可能な第1のスプールと、前記電磁部により押圧され前記フィードバック室への出力圧の導入と遮断とを切替可能な第2のスプールと、前記第1のスプールと前記第2のスプールとの間に設けられて互いに付勢する付勢手段と、を備え、
前記付勢手段は、前記電磁部により前記第2のスプールを押圧することにより、該第2のスプールから前記付勢手段を介して前記第1のスプールが押圧されて軸方向に移動するよう形成されてなる
ことを特徴とする電磁弁。
【請求項2】
前記電磁部がオフで出力圧が略値0の初期状態のときには前記フィードバック室を開放し、出力圧が低圧状態のときには前記電磁部で前記第2のスプールを押圧することにより前記付勢手段が収縮を伴わずに前記第1のスプールが押圧されて移動することにより前記フィードバック室の開放を維持し、前記第1のスプールの移動に伴って出力圧が高圧状態となったときには押圧力を更に加えて前記電磁部により前記第2のスプールを押圧することにより前記付勢手段が収縮を伴って前記第1のスプールに対して該第2のスプールが相対的に移動することにより該第2のスプールで前記フィードバック室を閉塞することを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
【請求項3】
前記付勢手段は、前記電磁部をオフした初期状態で所定の初期荷重が前記第1のスプールと前記第2のスプールとに作用するよう形成されてなる請求項1または2記載の電磁弁。
【請求項4】
請求項3記載の電磁弁であって、
前記第1のスプールを前記電磁部からの押圧力の方向とは逆方向に付勢する第2の付勢手段を備え、
前記フィードバック室は、前記第2の付勢手段の付勢の方向と同方向にフィードバック力が作用するよう形成され、
前記初期荷重は、前記第2の付勢手段の付勢力と前記フィードバック力とに基づいて設定されてなる
電磁弁。
【請求項5】
請求項4記載の電磁弁であって、
前記電磁部に印加される電流が所定値未満のときには該印加される電流の変化に対して出力圧がリニアに変化し、前記電磁部に印加される電流が前記所定値以上のときには該印加される電流の変化に対して出力圧が略ステップ的に変化するよう形成され、
前記初期荷重は、前記電磁部に印加される電流が前記所定値となるときの出力圧に基づくフィードバック力により前記第1のスプールに作用する荷重と前記第2の付勢手段により前記第1のスプールに作用する荷重との和の荷重に基づいて設定されてなる
電磁弁。
【請求項6】
請求項1ないし5いずれか1項に記載の電磁弁であって、
前記フィードバック室内の作動流体を排出する排出路が形成され、
前記第2のスプールは、前記フィードバック室の開放と共に前記排出路を遮断し、前記フィードバック室の閉塞と共に前記排出路を開放するよう形成されてなる
電磁弁。
【請求項7】
請求項1ないし6いずれか1項に記載の電磁弁であって、
前記第1のスプールは、中空の部材であり、
前記第2のスプールは、前記第1のスプールの内部に軸方向に摺動可能に挿入され、該第1のスプールにより可動範囲が規制されてなる
電磁弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−7778(P2010−7778A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−168652(P2008−168652)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】