説明

青果物の損傷を検出する方法及び装置

青果物の損傷に基づいて青果物を選別する方法および装置が開示される。ビームエミッタ(102A、102B)は、青果物の外面に向けて照明光を放射する。ビーム検出器(104A、104B)は、照明光に対応して青果物が生成した反射光のほぼ単一波長を検出する。制御ユニットは(106)は、反射光に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定する。制御ユニット(106)は、損傷の判定に応じて青果物に損傷分類区分を割り当てる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、一般的に、青果物(plant products)の損傷を検出する方法及び装置に関し、特に、ほぼ単一波長の光を使用し、且つ損傷分類区分によって青果物を選別する柑橘類果物腐敗検出方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
青果物処理産業では、多くの場合に大量の青果物が、閉鎖空間内に詰められた状態で一緒に保管され、且つ/又は輸送される。詰められた青果物の1つ又は複数が、わずかな量であっても腐敗による損傷を受けている場合、ぎっしり詰められた状態であることにより、その腐敗が他の青果物に急速に広がる場合が多い。さらに、青果物の収穫前又は収穫後の機械的損傷、例えば破裂又は切り傷により、腐敗は、青果物の外面が完全で無傷である場合より急速に青果物を傷めるであろう。腐敗した青果物は、非衛生的であり、且つ消費者にとって魅力的でないので、政府の規則により、人間の食用の青果物の腐敗が最小量であることが必要とされる。政府の規定レベルを超える腐敗が存在すると、青果物の積み荷全体が小売業者又は消費者によって拒否される可能性があるから、腐敗は、青果物生産者にとって非常に高コストになるであろう。
【0003】
青果物の処理者又は梱包者は、青果物を輸送用に梱包する前に、青果物の腐敗、収穫前の機械的損傷(mechanical damage)、収穫後の機械的損傷、傷(blemishes)、茎、花、堅さ又は含水量(以下の説明では包括的に「損傷」と呼ぶ)を少なくとも部分的に検出し、且つさらには区別し、それにより、1つの青果物上の小さな点状の腐敗が積み荷全体に広がらないようにすることが、極めて重要である。従来、損傷の検出は、熟練した検査員によって行われていた。しかし、どんなまじめな検査員にも不注意な瞬間があり、また長時間にわたる反復的で面白くない検査作業により、検査員の眼力の鋭さが鈍る可能性がある。さらに、非効率的な視角、損傷の非常に小さい面積/量、又は青果物の自然な色に似た色の損傷のために、損傷を検査員が確認することが非常に困難な場合があり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
青果物の損傷又は異物を検出するために、多くの異なったスキームが提案されてきた。例えば、1976年1月6日にコンウェィ(Conway)他に付与された米国特許第3930994号の明細書は、赤外線を使用して青果物を貫通させ、それにより、内部損傷を評価するシステムを開示している。しかしながら、同一種類でも青果物の寸法、形状及び密度に自然なばらつきがあるため、青果物を通る光の透過は、信頼できる結果を生じるほどには均一ではなく、またいずれのそのような検査システムも、高い割合で「不良」青果物を確実に排除するために、多くの「良好な」青果物を廃棄しなければならない。
【0005】
代替スキーム及び装置が、1996年1月30日にサタケ(Satake)他に付与された米国特許第5487472号(以下の説明では’472号特許と呼ぶ)の明細書に示されている。’472号特許の装置は、青果物の外面の損傷を検出するために反射光を使用する。反射光は、青果物の損傷を目立たせるように特別に選択された多重波長を有する。残念ながら、スペクトル又は多重波長を使用することは、このタイプの検査システムのコスト、寸法及び複雑さを大きく増加させ、また許容可能な花、茎及び青果物の自然な傷が誤った積極的損傷走査(a false positive damage scan)を発生させ、結果的に良好な青果物の廃棄を生じる確率を高める。さらに、’472号特許の装置では、青果物がベルトコンベヤ上に載置された状態で検査システムを通過するので、ベルトが邪魔して青果物の一部が見えないため、青果物の表面のほぼ全体を完全に検査することができない。
【0006】
本発明は、上記の問題の1つ又は複数を克服することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[発明の概要]
本発明の一実施形態では、青果物の損傷に基づいて青果物を選別する方法が開示されている。本発明は、青果物の外面に向けて照明光を放射するステップと、照明光に対応して青果物が生成した反射光のほぼ単一波長を検出するステップと、反射光に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定するステップと、損傷の判定に応じて青果物に損傷分類区分を割り当てるステップとを含む。
【0008】
本発明の一実施形態では、青果物の損傷に基づいて青果物を選別する装置が開示されている。本装置は、第1ビームエミッタと、第1ビーム検出器と、制御ユニットとを備える。第1ビームエミッタは、青果物に第1照明光を当てる。第1ビーム検出器は、青果物からの第1反射光のほぼ単一波長を検出し、それに応じて第1反射信号を生成する。制御ユニットは、少なくとも1つの第1反射信号を受け取り、それに応じて青果物に損傷分類区分を割り当てる。制御ユニットは、第1反射信号に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを決定し、その損傷の判定に応じて青果物に損傷分類区分を割り当てる。
【0009】
本発明の一実施形態では、損傷に基づいて青果物を選別する装置が開示されている。本装置は、ほぼ単一波長の光に応じて、青果物の表面の損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定する手段と、その損傷の判定に応じて青果物を2つ以上の損傷分類区分のうちの1つに選別する手段とを有する。
【0010】
本発明の一実施形態では、青果物の損傷を検出するために青果物を走査する装置が開示されている。本装置は、少なくとも1つのビームエミッタと、少なくとも1つのビーム検出器と、制御ユニットとを有する。ビームエミッタは、青果物に照明光を当てる。ビーム検出器は、青果物からの反射光を検出し、且つそれに応じて少なくとも1つの反射信号を生成する。制御ユニットは、少なくとも1つの反射信号を受け取り、且つそれに応じて青果物画像を生成する。反射光は、ほぼ単一波長を有し、青果物の損傷は、青果物画像に応じて検出される。
【0011】
本発明のさらなる理解を得るために、添付図面を参照することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[発明の詳細な説明]
本発明の好適な実施形態は、青果物の損傷の検出及び損傷の判定に基づいた青果物の選別を行う方法及び装置を提供する。青果物は、任意の適当な柑橘類以外の果物、野菜、豆果、柑橘類の果物等でよいが、本明細書では包括的に「青果物」と記載する。図1は、本発明の一実施形態による検査システム100を示す。検査システム100は、少なくとも1つのビームエミッタ102と、少なくとも1つのビーム検出器104とを有する。図1に示された実施形態は、2つのビームエミッタ102A、102Bと2つのビーム検出器104A、104Bとを有するが、本発明では任意の適当な数のビームエミッタ102又はビーム検出器104を使用することができる。さらに、ビームエミッタ102及びビーム検出器104は、図1に示されているように一致した対(matched pairs)にして設ける必要はない。例えば、単一のビームエミッタ102がブロードビームを目標領域すなわち検査場所に浴びせ、複数のビーム検出器104がそれぞれ検査場所の所定部分を監視することができるであろう。これにより、同一青果物の複数の画像を生成して、後に組み合わせて処理することができる。
【0013】
ビームエミッタ102は、レーザ、発光ダイオード、広域スペクトルランプ、フィルタ付き広域スペクトルランプ又は任意の他の適当なビームエミッタ102又はエミッタ102の組み合わせの内の少なくとも1つでよい。任意選択であるが、エミッタ(複数可)102は、追加の光学素子(レンズ、偏光子等)を備えることができる。好ましくは、ビームエミッタ102は、ほぼ単一波長の波長出力を有するダイオードタイプの赤外線レーザである。
【0014】
当該技術分野では既知であるように、「単一波長レーザ」は、実際には、ほぼ列挙された波長(recited wavelength)で最大出力を有し、且つその最大値から低下する出力レベルの出力スペクトルを有する一定幅の波長の光を放射する。さらに、列挙された波長は、また、通常の工業用許容値内で指定され、本発明の妨げにならない。従って、「ほぼ」単一波長の出力を有するレーザは、特許請求の範囲によって定められるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、単一波長と異なる波長を有する限定量の光を発することもできる。
【0015】
また、好ましくは、単一波長は、900nm〜1100nmの範囲内にあり、さらに好ましくは980nmであるが、この理由は、そのような波長が、後述する特性を有することが実験から分かっているからである。任意選択で、ビームエミッタ102は、ビームを所定経路に沿って走査させるか、同時に線の形をとるようにビームを光学装置に通すか、又は任意の他の適当な方法によって、放射方向に対して垂直な線にほぼ沿って照明するナロービームを放射できるようにすることができる。一般的に、ビームエミッタは、ビーム検出器104のタイプに合わせて変えることができるが、ビーム検出器(複数可)104の視野(「FOV」)を適当に照明できなければならない。
【0016】
ビーム検出器104は、フォトダイオード、光センサ、カメラ、フィルタ付きカメラ、CCDセンサ又は任意の他の適当なタイプの検出器104又は検出器104の組み合わせのうちの少なくとも1つでよい。ビーム検出器(複数可)104は、追加の光学素子(レンズ、偏光子、フィルタ、格子又はプリズムのような測光ユニット等)を備えることができる。スペクトルを発生するビームエミッタ102を使用する場合、ビーム検出器104にフィルタを装備し、それにより、上述したようにほぼ単一波長の光だけがビーム検出器104によって検出されるようにしてもよい。任意選択であるが、ビーム検出器104が、一次元の検出線にほぼ沿ってビームを検出するようになっており、例えばビーム検出器104は「線走査」カメラであることができる。本明細書では、検出システム100は、そのような検出線にほぼ沿ってビームを検出するように説明されている。代替として、例えば、「面走査(area scan)」カメラをビーム検出器104として使用し、検査システム100のソフトウェア及び光学素子を適当に変更するとき等では、ビーム検出器104のFOVを二次元の領域にすることができるであろう。当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上記線走査ビーム検出器104の代わりに面走査ビーム検出器104を容易に使用することができるであろう。
【0017】
ビーム検出器104A、104Bからの情報は、マルチプレクサ119等の既知の装置を使用することによって、単一のデータストリームに結合されることができる。ビームエミッタ102A、102B、ビーム検出器104A、104B、マルチプレクサ119、コンベヤシステム114及び選別システム116の組み合わせを単一の処理レーンに対応させてもよい。任意選択であって、図1に点線の矢印で示されているように、それぞれがビームエミッタ、ビーム検出器及びマルチプレクサを有する複数のレーンからの情報を、上記の単一レーンの場合とほぼ同じようにして、既知のコンセントレータ120の使用によって結合する、又は部分的に処理することができる。
【0018】
制御ユニット106は、好ましくはプロセッサ、(任意選択であるが、プロセッサと一体化された)メモリ、及び少なくとも1つのソフトウェア命令を含むことにより、任意の適当なやり方で検査システム100の残り部分に対するインターフェース機能及び処理機能を与える。適当なソフトウェア命令は、ビームエミッタ102の制御、ビーム検出器104の制御、反射信号の制御、反射信号の結合、反射信号の分析、画像生成、損傷評価、損傷分類区分指定(damage category assignation)、青果物経路指定(plant product routing)又は任意の他の適当な機能のためのプログラミングを含むであろう。制御ユニット106は、ビームエミッタ102及びビーム検出器104の近くに位置しても、遠隔位置に位置してもよい。制御ユニット106は、1つの所与の検査システム100、検査場所又は処理ライン専用でもよく、又は複数の検査システム100、検査場所又は処理ラインに対応するようにそれを集約化させることもできる。さらに、図1には、制御ユニット106が破線内の単一ユニットであるように描かれているが、本発明において、制御ユニット106を統合された全体として組み付ける、又は図示されていない構成部品、又は、破線の外に示されている構成部品を除外するように組み付ける必要はない。例えば、本発明と矛盾しないで、ビーム検出器104内に信号処理機能の一部を設けることができるであろう。
【0019】
図1に示された実施形態では、制御ユニット106は、コントロールエリアネットワーク(CAN)カード108を含み、これは、ビームエミッタ102を起動するようにゲイン調整器110に命令を送る。制御ユニット106は、さらに、制御ユニット106と検査システム100の1つ又は複数の他の構成部品との間で既知のように情報の受け渡しを行う、外部部分112A及び制御ユニットの内部部分112Bを含む、少なくとも1つのインターフェース112を備える。図1において、インターフェース112は、(任意選択で実行されるように、マルチプレクサ119及びコンセントレータ120を介して)ビーム検出器104及びコンベヤシステム114から制御ユニット106に情報を伝達し、且つ制御ユニット106から選別システム116に情報を送る。上記の構成に基づき、当業者には理解されるように、複数のビーム検出器104及びビームエミッタ102を同一又は異なった検査場所で、且つ単一又は複数レーンで使用し、それによって同一又は異なった個々の青果物(複数可)230を検査することができ、また、制御ユニット106は、青果物(複数可)230の損傷を正確に追跡するために個々の検査場所及び/又は青果物(複数可)230の間を区別するために必要なソフトウェア及びハードウェアを備えている。単一の青果物230の場合、各々が1パケットを形成する幾つかの画像が取得されてもよく、単一の青果物230用の幾つかのパケットは、マルチプレクサ119によって単一のデータストリームに結合されて、制御ユニット106によって処理されるであろう。複数レーン内の青果物230の場合、マルチプレクサ119から同様な多重化出力を受け取るコンセントレータ120に入力されたデータストリームは、制御ユニット106に送られて、さらなる処理を受けるであろう。
【0020】
図1に示される実施形態の制御ユニット106は、ビーム検出器104から得られて処理された情報の収集、処理及び/又は表示し易さのためのデジタル信号処理(DSP)カード122も有する。複数のビーム検出器104からの情報を図1に示されているように互いに多重化するとき、DSPカード122は、1つ又は複数のラインのビーム検出器104からの集約化且つ多重化された情報を、それぞれ1つのビーム検出器104に対応する一連の反射信号に分解する多重分離ソフトウェア118を有し、その反射信号は、任意の所望の形で保存反射信号124A、124Bとして個別に一時的又は永久的に保存される。例えば、保存反射信号124A、124Bは、データアレイ、デジタル画像又は他の適当な情報群であってもよく、且つ/又は即時処理用に短期メモリに保持されてもよく、又は永久記録保存又は他の目的で長期メモリに保持されてもよい。
【0021】
次に、保存反射信号124A、124Bは、画像処理アルゴリズム126を使用して処理され、この画像処理アルゴリズム126は、保存反射信号124A、124Bを分析して、例えば、ある青果物230のための検査処理を完了するために、決定モジュール(decision module)128内の閾値と比較すべき数字を与える。例示的なロジック128において、腐敗閾値を超えているか否かの判定を行い、超えていない場合、処理は終了する。さまざまな決定のために、1つ又は複数の閾値が設定されてもよい。1つ(又は複数)の閾値を超える場合、1つ又は複数のソレノイド起動信号が発生して、インターフェース112に送られてもよい。こうして、所与の青果物230についての損傷判定結果次第で、制御ユニット106は、その青果物230を2つ以上の所定場所の1つ、例えば、継続される通常処理、廃棄箱、又は任意の他の所望の目的地等に送るために、1つ又は複数の信号を選別システム116に送るであろう。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態の部分斜視図である。検査システム100の、ビームエミッタ102及びビーム検出器104を含む部分が示されている。ビームエミッタ102及びビーム検出器104の相対配置は、図2に示されているようにする必要はなく、また、検査システム100の所定用途に応じて、適当な間隔及び相対角度を実験的に容易に決定することができる。コンベヤシステム114が、青果物230を移動方向232に(説明し易くするために、移動方向232は、検査システム100に対して「長手」方向であるものとする)、任意の適当なやり方で製品ラインに沿って移動させ、ビームエミッタ102及びビーム検出器104を通過させる。適当なコンベヤシステム114の例として、ローラ(図示)、ベルト、水タンク、プッシャ、重力システム、カップ、傾斜路又はテーブル等の静止表面、又は所望の走査を考慮した任意の他のコンベヤシステム114が挙げられるが、青果物230を検査システム100に提供する正確な機構は、本発明にとって大して重要ではない。
【0023】
好ましくは、青果物230の外面のほぼ全体をビームエミッタ102及びビーム検出器104に露出させるために、コンベヤシステム114はまた、青果物230が移動方向232に移動するとき、各青果物230を移動方向232に対して垂直な、すなわち横方向の軸を中心にして回転方向234に所定の回転速度で回転させる。代替として、青果物230の外面の、端部又は側部等の一部分だけをビームエミッタ102及びビーム検出器104に露出させることができ、青果物230を所望通りに見える向きにするために、適当なコンベヤシステム114を使用することができるであろう。
【0024】
図2に示された実施形態では、従動ローラ236が青果物230を回転方向234に回転させる。従動ローラ236はまた、集団で送り出されることができる青果物230を分離して、検査中の各青果物230を従動ローラ236の位置によって容易に識別でき、それにより、選別システム116に、所定場所に送るために個々の青果物230を追跡且つ選別するための方法を与えることができるように機能する。
【0025】
ビームエミッタ102は、検査中の青果物230の外面に向けて照明光238を放射する。好ましくは、図2に示され、上記したように、照明光238は、青果物230の移動方向232に対して垂直な線状にして与えられるナロービームである。そして、青果物230は、照明光238に対応して反射光(図示せず)を発生する。好ましくは、反射光は、実質的に青果物230の外面によって反射されるが、照明光238の波長次第では、反射光が、青果物230の薄皮(zest)又は内皮(inner rind)等の、厳密に定義される青果物/空気の接合面の内部にある青果物230の部分から少なくとも部分的に反射されることができるであろう。それに関係なく、青果物230のこれらの名目上は内部である部分から反射された光は、本発明の目的では「反射光」と見なされ、その理由は、所望の検査システム100の用途に合わせて、この効果を最小化、又は最大化するように照明光238の波長を容易に選択することができるからである。さらに、反射光は、本発明の特定の用途に望まれるように、青果物230の、実質的には青果物230の外面ではない所定部分、例えば、端領域又は外面の何らかの他の限定部分から反射されることができるであろう。
【0026】
おそらくは照明光238がほぼ単一波長を有するので、又はビーム検出器104がフィルタ装置を備えているので、ビーム検出器104は、反射光のほぼ単一波長を検出するが、そのような単一波長を得るための正確な機構は、本発明にとって本質的ではない。柑橘類果物の腐敗を検出するための好適な一実施形態では、980nmの波長が用いられるが、それは、(1)腐敗がある表面は、そのような光を、腐敗がない表面と比べて特徴的に反射するから、又(2)ほぼ980nmのビームを用いる商用レーザは、比較的廉価且つ入手し易いからである。ビーム検出器104は、反射光に関する情報を制御ユニット106に送り、その情報は、ここでは簡単にするために、ビーム検出器104で生成されて制御ユニット106に送られる反射信号124として特徴付けられる。
【0027】
ビーム検出器104の視野(FOV)は、検査場所に対応付けられる。検査システム100は、複数の検査場所(multiple inspection sites)を有し、その各々が異なったビーム検出器104の視野(FOV)に対応することができる。本発明から逸脱することなく、視野(FOV)は、部分的に、又は大幅に重なってもよいことに留意されたい。複数の検査場所にすることにより、各青果物230の外面のほぼ全体を、1つの検査場所だけの場合より完全且つ/又は効率的に検査することができるが、複数化は、制御ユニット106のより複雑なプログラミングを必要とする。例えば、単一の青果物230の1つ又は複数の画像を形成するために、蓄積された検出反射ナロービームを総ての検査場所について組み合わせて統合しなければならない。
【0028】
反射光は、青果物230の外面上又はその付近に存在すると思われる損傷と特別な関係を有する。すなわち、選択した単一波長次第では、損傷が、青果物の無傷外面と明らかに異なった量の照射光238を反射する。説明のために、損傷は、無傷外面より少ない量の照明光238を反射し、そのため、反射光に基づいた画像上に「ダークスポット」を生じると仮定する。反射光を「画像」によって説明するが、制御ユニット106によって文字通りの画像を生成する必要はないことに留意されたい。例えば、反射光の予想より少ない戻りは、制御ユニット106が、視覚画像を処理することなく、青果物230上の損傷の存在を正確に決定することができるだけの十分に低い値の反射信号124を発生することができるであろう。
【0029】
制御ユニット106が少なくとも1つの反射信号124を受け取ると、検査中の特定の青果物230の損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つが反射光に応じて判定される。「損傷」は、オペレータにより、好ましくは反射光用の波長の選択によって事前に定義され、腐敗、収穫前の機械的損傷、収穫後の機械的損傷及び傷の1つ又は複数を含むことができる。検査システム100はさらに、或いは代わりに、茎、花、堅さ、含水量又は任意の他の所望の特徴等の青果物230の固有特性を検出することができ、これらの特性は、慣習的な意味では必ずしも「損傷」ではないが、本発明の明細書及び特許請求の範囲で使用される「損傷」という用語は、説明を簡単にするために、(上記の腐敗、収穫前の機械的損傷、収穫後の機械的損傷及び傷とともに)これらの特徴を含むものとして定義される。
【0030】
任意選択であるが、制御ユニット106は、損傷の判定に応じて損傷分類区分を各青果物230に割り当てることができる。次に、好ましくは、制御ユニット106は、損傷分類区分に応じて、青果物230を2つ以上の所定場所のうちの1つ、例えば廃棄箱、一級品ライン、食用外品質ライン又は他の適当な場所に送る。例えば、青果物230の表面の損傷が3%未満の場合、その青果物230は、梱包へ進められることができるが、表面の3〜10%に損傷がある青果物230は、ジュース絞りラインに送られ、損傷が10%を超える青果物230は、廃棄箱に送られる。好ましくは、現場条件又は検査システム100の特異性のために、廃棄箱に送られる高品質の青果物230の量を最小限に抑えるように、損傷分類区分が調節され、調節はおそらく、図1に示されている制御ユニット106に対する技術者インターフェース140又はユーザインターフェース142を介して検査システム100の動作中に行われる。上記シナリオで列記した割合及び数は、純粋に例示的であって、検査システム100の所定用途用に実験的に容易に決定されることができる。特定の選別システム116の選択も、本発明にとって本質的ではなく、当業者によって容易に行われるであろう。
【0031】
青果物230の画像を生成する本発明の実施形態では、制御ユニット106は、複数の反射信号124を受け取り、その各反射信号124が、反射光の検出線に沿って得られた青果物230の外面の「薄切り」図に対応する。次に、制御ユニット106は、これらの複数の反射信号124を結合して、青果物230の外面のほぼ全体の画像にする。この結合は、青果物230が回転方向234に移動することによって容易になる。好ましくは、反射信号124を保存して、制御ユニット106が青果物230の外面のほぼ全体を走査してから結合し、それにより、損傷判定用にその特定の青果物230の視像を生成する。比較又は判断用に、幾つかの個別の検出画像を単一画像に、又は複数画像に統合するプログラミングは、当業者であれば、必要以上の実験を行わなくても、提供された開示内容に基づいて容易に実現することができるであろう。代替として、反射信号124の値を加算し、その青果物230の損傷分類区分を加算の最終合計によって決定する等、他の適当な方法も使用することができるであろう。いずれの場合も、制御ユニット106は、個々の青果物230が検査場所に入ったときを検出し、その青果物230に対応する少なくとも1つの反射信号124を収集し、青果物の表面をビーム検出器104が走査したときを検出し、青果物の表面の損傷量を判定する能力を備えている。光学部品及び処理ラインの現在の制約に照らして、青果物230がシステム全体をスムーズに流れることができるようにするために、上記段階は、80ミリ秒(ms)以下で実行されることが好ましい。しかしながら、検査システム100の実行速度は、本発明にとって本質的ではない。検査過程は、青果物230が検査システム100に対して任意速度で移動中に、さらには静止したままの状態であっても実行されることができる。
【0032】
図3は、本発明のロジックのフロー図を示す。制御は、開始ブロック300で始まり、第1制御ブロック302に進み、そこで照明光がビーム検出器104の視野(FOV)に当てられる。制御は、次に第2制御ブロック304に進み、そこでビーム検出器104が反射光を検出する。制御は、次に第3制御ブロック306に進み、要望に応じて、そこで反射光に関する情報を保存する(破線で示されているような)任意ステップが実行される。
【0033】
第3制御ブロック306のロジックが実行されるか否かに拘わらず、制御は、次に第1判定ブロック308に進み、そこでコンベヤシステム114の従動ローラ236の位置を、先に観察した位置と比較する。従動ローラ236の位置が変化していない場合、制御は、開始ブロック300にループバックして、図3のロジックが繰り返される。従動ローラ236の位置が変化している場合、制御は、第2判定ブロック310に進む。
【0034】
第2判定ブロック310で、(所与の検査システム100の特定の構成によって定められた)所定の検査場所に青果物230が存在するかどうかを評価する。検査場所に青果物230がない場合、制御は、開始ブロック300に戻る。しかし、青果物230が検査場所に存在する場合、制御は、第4制御ブロック312に進み、そこでその特定の青果物230が識別される。
【0035】
(破線で示されているような)第1制御ブロック302から第2判定ブロック312までの図3のロジックが、検査システム100の各検査場所について繰り返される。従って、添付の特許請求の範囲内にありながら、複数のビームエミッタ102及び複数のビーム検出器104を設けて、同一の又は異なった青果物230を同時に検査することができる。当業者であれば、本発明を使用する任意の検査システム100を実行するためのソフトウェア及びハードウェアを容易に提供することができ、例示として本明細書に示して説明したとおりの検査システム100には制限されない。
【0036】
第4制御ブロック312から、制御は、第5制御ブロック314に進み、そこで識別された青果物230の損傷の判定が、選択された損傷アルゴリズムに従って実行される。その判定は、標準規格との比較、基準画像との比較、メモリ内に設定された閾値との比較、又は他の適当な方式によって行うことができる。様々な判断技術が既知であり、何れを選択するかは、検査中の青果物によって決まるであろう。当業者には理解されるように、分析及び決定プロセスにおいて1つ又は複数のパラメータ及び/又は閾値が使用されるであろう。
【0037】
第5制御ブロック314から、制御は、第3判定ブロック316に進み、そこで検出された損傷の許容可能性が決定される。損傷がない場合、又は損傷が許容可能である場合、第6制御ブロック318で、識別された青果物230は、検査システム100を通過することが許可される。しかしながら、損傷が許容不可能である場合、制御は、第7制御ブロック320へ進み、識別された青果物230は、通常の処理手順に進むことを許可されずに代替場所へ送られる。第6制御ブロック318又は第7制御ブロック320の何れからであっても、単一の青果物についての処理は、終了ブロック322で終了し、次の青果物についての新しいプロセスがブロック300で始まる。
【0038】
図3のロジックは、検査システム100の所望の機能に必要なだけ、繰り返されてもよい。加えて、ロジックの異なった段階に、複数の識別された青果物230を同時に置くことができ、制御ユニット106は、個々の識別された青果物230の各々を追跡し、複数の識別された青果物230を並行して処理することができる。最後になるが、本発明のオペレーションに影響を与えることなく、不良部品、ロジックの欠陥又は電子システムに有害な他の既知の原因による検査システム100の故障に対する既知のセーフガードが必要に応じて実施されるであろう。
【0039】
以上に好適な実施形態を参照しながら本発明の態様を特に示して説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な追加的な実施形態を考えることができることは、当業者には理解されるであろう。例えば、青果物230の外面全体を走査する前に、損傷の判定を行ってもよく、制御ユニット106は上記のものと異なるハードウェア、ソフトウェア又は構成を有してもよく、或いは(単一の損傷閾値が廃棄を引き起こす等の)異なった損傷判定スキームを使用してもよい。しかしながら、そのような実施形態を組み込んだ装置又は方法は、添付の特許請求の範囲及びその均等物に基づいて定義された本発明の範囲に入ると理解されるべきである。本発明の他の態様、目的及び利点は、図面、開示内容及び添付の特許請求の範囲を検討することから得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の好適な一実施形態のブロック図である。
【図2】本発明の好適な一実施形態の一部分の斜視図である。
【図3】本発明の好適な一実施形態のロジックのフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
青果物の損傷に基づいて青果物を選別する方法であって、
青果物の外面に向けて照明光を放射するステップと、
前記照明光に対応して前記青果物が生成した反射光のほぼ単一波長を検出するステップと、
前記反射光に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定するステップと、
前記損傷の判定に応じて前記青果物に損傷分類区分を割り当てるステップと
を含む、青果物の損傷に基づく青果物選別方法。
【請求項2】
照明光を放射する前記ステップは、
ほぼ単一波長を有する照明光を放射することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反射光に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定する前記ステップは、
前記青果物の腐敗、収穫前の機械的損傷、収穫後の機械的損傷、傷、茎、花、堅さ又は含水量の内の少なくとも1つについて、存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記反射光に関する情報を保存するステップと、
該保存情報に応じて前記青果物の表面の画像を生成するステップと、
該生成画像に応じて前記青果物に損傷分類区分を割り当てるステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記青果物の前記損傷分類区分に基づいて、前記青果物を2つ以上の所定場所の1つに送るステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記青果物は、柑橘類以外の果物、野菜、豆果及び柑橘類果物の内の少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記単一波長は、ほぼ900nm〜1100nmの範囲内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記青果物の損傷は、反射光として、前記青果物の無傷外面より少ない照明光を反射する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記反射光に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定する前記ステップ、及び前記損傷の判定に応じて前記青果物に損傷分類区分を割り当てる前記ステップは、80ms以下の時間間隔内で成し遂げられる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記保存情報に応じて前記青果物の表面の画像を生成する前記ステップは、
前記青果物を所定の回転速度で軸を中心にして回転させるステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記照明光に対応して前記青果物が生成した反射光のほぼ単一波長を検出する前記ステップは、
前記青果物を第1移動方向に移動させるステップと、
該第1移動方向に対して垂直な線にほぼ沿って前記反射光を検出するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
青果物に損傷がないかを検査する装置であって、
青果物に第1照明光を当てるための第1ビームエミッタと、
前記青果物からの第1反射光のほぼ単一波長を検出し、且つそれに応じて第1反射信号を生成する第1ビーム検出器と、
少なくとも1つの第1反射信号を受け取り、且つそれに応じて前記青果物に損傷分類区分を割り当てる制御ユニットと
を備え、
前記制御ユニットは、前記第1反射信号に応じて損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定し、且つ該損傷の判定に応じて前記青果物に損傷分類区分を割り当てる、青果物損傷検査装置。
【請求項13】
前記青果物に第2照明光を当てるための第2ビームエミッタと、
前記青果物からの第2反射光のほぼ単一波長を検出し、且つそれに応じて第2反射信号を生成する第2ビーム検出器と
を有し、前記制御ユニットは、第1反射信号及び第2反射信号の内の少なくとも一方を受け取り、且つそれに応じて前記青果物に前記損傷分類区分を割り当てる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記第1反射信号に応じて前記青果物の画像を生成する、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記青果物は、所定の回転速度で軸を中心にして回転させられ、前記制御ユニットは、前記青果物の外面のほぼ全体の画像を生成する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記制御ユニットは、プロセッサ、メモリ及び少なくとも1つのソフトウェア命令を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記制御ユニットは、前記第1反射信号及び前記第2反射信号に応じて前記青果物の画像を生成する、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記制御ユニットは、ビームエミッタ制御、ビーム検出器制御、反射信号保存、反射信号結合、反射信号分析、画像生成、損傷評価、損傷分類区分割り当て及び青果物経路指定の内の少なくとも1つのためのソフトウェア命令を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
1つ又は複数の青果物を搬送して前記第1ビームエミッタ及び前記第1ビーム検出器を通過させるコンベヤシステムを有する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記コンベヤシステムは、各青果物が前記第1ビームエミッタ及び前記第1ビーム検出器を通過するとき、その青果物を所定速度で軸を中心にして回転させる機能を有する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1ビームエミッタは、ほぼ単一波長の第1照明光を与える、請求項12に記載の装置。
【請求項22】
前記第2ビームエミッタは、ほぼ単一波長の第2照明光を与える、請求項13に記載の装置。
【請求項23】
前記第1ビームエミッタは、レーザ、発光ダイオード、広域スペクトルランプ及びフィルタ付き広域スペクトルランプの内の少なくとも1つであり、前記第1ビーム検出器は、フォトダイオード、カメラ、フィルタ付きカメラ及びCCDセンサの内の少なくとも1つである、請求項12に記載の装置。
【請求項24】
前記第1ビームエミッタは、ダイオードタイプのレーザである、請求項12に記載の装置。
【請求項25】
前記第2ビームエミッタは、レーザ、発光ダイオード、広域スペクトルランプ及びフィルタ付き広域スペクトルランプの内の少なくとも1つであり、前記第2ビーム検出器は、フォトダイオード、カメラ、フィルタ付きカメラ及びCCDセンサの内の少なくとも1つである、請求項13に記載の装置。
【請求項26】
前記第2ビームエミッタは、ダイオードタイプのレーザである、請求項13に記載の装置。
【請求項27】
前記第1反射光の前記単一波長は、ほぼ900nm〜1100nmの範囲内である、請求項12に記載の装置。
【請求項28】
前記第2反射光の前記単一波長は、ほぼ900nm〜1100nmの範囲内である、請求項13に記載の装置。
【請求項29】
前記第1反射光の前記単一波長は、980nmである、請求項12に記載の装置。
【請求項30】
前記第2反射光の前記単一波長は、980nmである、請求項13に記載の装置。
【請求項31】
前記青果物は、柑橘類以外の果物、野菜、豆果及び柑橘類果物の内の少なくとも1つである、請求項12に記載の装置。
【請求項32】
前記損傷は、前記青果物の腐敗、収穫前の機械的損傷、収穫後の機械的損傷、傷、茎、花、堅さ又は含水量の内の少なくとも1つである、請求項12に記載の装置。
【請求項33】
前記青果物の損傷は、第1反射光として、前記青果物の無傷外面より少ない第1照明光を反射する、請求項12に記載の装置。
【請求項34】
前記青果物の損傷は、第2反射光として、前記青果物の無傷外面より少ない第2照明光を反射する、請求項13に記載の装置。
【請求項35】
前記コンベヤシステムは、前記青果物の前記損傷分類区分に基づいて、前記青果物を2つ以上の所定場所の1つに送る、請求項19に記載の装置。
【請求項36】
前記第1ビームエミッタは、青果物移動方向に対して垂直な線状の第1照明光を与える、請求項12に記載の装置。
【請求項37】
前記第1ビームエミッタは、所定経路に沿って点状の第1照明光を走査すること、及び第1光源からの前記第1照明光を光学装置を貫通させることによって線状の第1照明光を同時に形成すること、の内の少なくとも1つにより、前記線状の第1照明光を与える、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1ビーム検出器は、青果物移動方向に対して垂直な線状の第1反射光を検出し、前記制御ユニットは、複数の第1反射信号を結合し、それに応じて前記青果物の損傷の判定を行う、請求項12に記載の装置。
【請求項39】
前記第1ビーム検出器は、第1反射光の領域を検出する、請求項12に記載の装置。
【請求項40】
前記第2ビームエミッタは、青果物移動方向に対して垂直な線状の第2照明光を与える、請求項13に記載の装置。
【請求項41】
前記第2ビームエミッタは、所定経路に沿って点状の第2照明光を走査すること、及び第2光源から前記第2照明光を光学装置を貫通させることにより線状の第2照明光を同時に形成すること、の内の少なくとも1つにより、前記線状の第2照明光を与える、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記第2ビーム検出器は、青果物移動方向に対して垂直な線状の第2反射光を検出し、前記制御ユニットは、複数の第1反射信号及び複数の第2反射信号を結合し、それに応じて前記青果物の表面のほぼ全体について損傷の判定を行う、請求項13に記載の装置。
【請求項43】
前記第2ビーム検出器は、第2反射光の領域を検出する、請求項13に記載の装置。
【請求項44】
損傷に基づいて青果物を選別する装置であって、
ほぼ単一波長の光に応じて、前記青果物の表面の損傷の存在、量及びひどさの少なくとも1つを判定する手段と、
前記損傷の判定に応じて前記青果物を2つ以上の損傷分類区分の1つに選別する手段と
を備える損傷に基づく青果物選別装置。
【請求項45】
前記判定する手段は、ほぼ単一波長の照明光を生成する手段、及びほぼ単一波長の反射光を検出する手段の内の少なくとも一方を含む、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記単一波長は、ほぼ900nm〜1100nmの範囲内である、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記青果物は、柑橘類以外の果物、野菜、豆果及び柑橘類果物の内の少なくとも1つである、請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記損傷は、前記青果物の腐敗、収穫前の機械的損傷、収穫後の機械的損傷、傷、茎、花、堅さ又は含水量の内の少なくとも1つである、請求項44に記載の装置。
【請求項49】
前記青果物の損傷は、前記青果物の無傷外面より少ない単一波長の光を反射する、請求項44に記載の装置。
【請求項50】
前記青果物の表面を前記判定する手段に露出させるように、前記判定する手段に対して前記青果物を移動させる手段を含む、請求項44に記載の装置。
【請求項51】
前記移動させる手段は、前記青果物を所定速度で軸を中心にして回転させる、回転させる手段を含む、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
青果物の損傷を検出するために該青果物を走査する装置であって、
前記青果物に照明光を当てるための少なくとも1つのビームエミッタと、
前記青果物からの反射光を検出し、且つそれに応じて少なくとも1つの反射信号を生成する少なくとも1つのビーム検出器と、
前記少なくとも1つの反射信号を受け取り、且つそれに応じて青果物画像を生成する制御ユニットと
を備え、
前記反射光は、ほぼ単一波長を有し、前記青果物の損傷は、前記青果物画像に応じて検出される、青果物損傷検出用の青果物走査装置。
【請求項53】
前記ビームエミッタは、レーザである、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記単一波長は、ほぼ900nm〜1100nmの範囲内である、請求項52に記載の装置。
【請求項55】
前記制御ユニットは、複数の反射信号を結合し、前記青果物の表面のほぼ全体の青果物画像を生成する、請求項52に記載の装置。
【請求項56】
前記少なくとも1つのビーム検出器は、検出線にほぼ沿って前記反射光を検出する、請求項52に記載の装置。
【請求項57】
前記青果物は、前記検出線に対してほぼ垂直な製品ラインに沿って移動している、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記青果物は、所定の回転速度で軸を中心にして回転させられ、それによって、前記青果物の表面の青果物画像を生成する、請求項52に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−514526(P2007−514526A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542576(P2006−542576)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/035521
【国際公開番号】WO2005/060429
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(506190669)サンキスト・グローワーズ・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】SUNKIST GROWERS, INC.
【住所又は居所原語表記】14130 Riverside Drive, Sherman Oarks, CA 91423, U.S.A.
【Fターム(参考)】