説明

静電放電に対する保護を有する放射放出半導体チップおよびその製造方法

本発明は、キャリア(5)と、半導体積層体を有する半導体ボディ(2)と、を備えている放射放出半導体チップ(1)に関する。半導体積層体は、放射を発生させるために設けられている活性領域(20)と、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)とを有する。活性領域は、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置されている。第1の半導体層は、キャリアとは反対側の活性領域の面に配置されている。半導体ボディは、活性領域を貫いて延在している少なくとも1つの凹部(25)を有する。第1の半導体層は、第1の接続層(31)に導電接続されており、第1の接続層は、凹部の中に第1の半導体層からキャリアの方向に延在している。第1の接続層は、保護ダイオード(4)によって第2の半導体層に電気的に接続されている。さらには、放射放出半導体チップを製造する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、放射放出半導体チップと、放射放出半導体チップを製造する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
放射放出半導体チップ、例えば発光ダイオードにおいては、静電放電に起因して損傷ないし破壊が生じることがある。このような損傷は、半導体チップに並列に接続される追加のダイオードによって回避することができ、この場合、ダイオードの順方向と放射放出半導体チップの順方向とが、互いに逆並列の向きになっている(directed in antiparallel with)。この追加のダイオードによって、必要な空間と製造コストの両方が増す。さらには、このような追加のダイオードによって放射が吸収されることがあり、結果として、部品の利用可能な光出力が減少する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】I. Schnitzer et al., Appl. Phys. Lett. 63 (16), October 18, 1993, 2174-2176
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、静電放電に対する感受性が低減した放射放出半導体チップを開示することである。さらに、本発明の目的は、このような放射放出半導体チップを製造する方法を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの目的は、それぞれ、独立請求項による放射放出半導体チップ、および放射放出半導体チップの製造方法によって、達成される。従属請求項は、さらなる実施形態および有用性に関する。
【0006】
実施形態によると、放射放出半導体チップは、キャリアと、半導体積層体を有する半導体ボディとを備えている。半導体積層体は、放射を発生させるために設けられている活性領域と、第1の半導体層と、第2の半導体層とを備えている。活性領域は、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置されている。第1の半導体層は、キャリアとは反対側の活性領域の面に配置されている。半導体ボディは、活性領域を貫いて延在している少なくとも1つの凹部を備えている。第1の半導体層は第1の接続層に導電接続されており、第1の接続層は、凹部の中で第1の半導体層からキャリアの方向に延在している。第1の接続層は、保護ダイオードを介して第2の半導体層に電気的に接続されている。
【0007】
この実施形態による半導体チップの場合、保護ダイオードが半導体チップの中に組み込まれている。したがって、例えば静電放電に起因して半導体チップが損傷する危険性が減少する。半導体チップの外側に配置されて半導体チップに導電接続される追加の保護ダイオードを、省くことができる。
【0008】
特に、例えば半導体チップ、または、半導体チップの中に形成されている放射を発生させるpn接合に、チップの逆方向に存在する望ましくない電圧は、保護ダイオードを介して流れることができる。保護ダイオードは、特に、静電放電の結果としての損傷から半導体チップを保護するESD(静電放電)ダイオードの機能を果たすことができる。言い換えれば、電荷キャリアは第1の接続層と第2の半導体層との間の電流経路を介して流れることができる。したがって、半導体チップの損傷の危険性を減少させることができる。
【0009】
半導体ボディの第1の半導体層および第2の半導体層は、導電型に関して互いに異なっていることが好ましい。一例として、第1の半導体層をp型導電性に、第2の半導体層をn型導電性に具体化する、またはこの逆に具体化することができる。
【0010】
このようにして、活性領域が中に形成されたダイオード構造が、単純な方法で実現する。
【0011】
好ましい構造形態においては、保護ダイオードは、第1の接続層と第2の半導体層との間に形成されている。したがって、保護ダイオードを、第1の接続層と第2の半導体層との間の電流経路に単純な方法で配置することができる。
【0012】
さらには、保護ダイオードをキャリアの外側に形成することができる。したがって、キャリアの特性、特に、導電率あるいは電気接触性とはほぼ無関係に、保護ダイオードを形成することができる。
【0013】
本半導体チップは、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトを備えていることがさらに好ましく、これらのコンタクトそれぞれは、半導体チップに外側から電気的に接続する目的で設けられている。
【0014】
第1のコンタクトと第2のコンタクトとの間に存在する動作電圧によって、活性領域の互いに異なる面から活性領域内に電荷キャリアが注入される。注入された電荷キャリアは、活性領域内で再結合して放射を放出することができる。
【0015】
順方向に関して、半導体ボディのダイオード構造および保護ダイオードは、互いに逆並列に形成されていることが好ましい。
【0016】
この場合、半導体チップの動作電圧において逆方向に動作する保護ダイオードには、電流が流れない、または少なくとも大きな電流は流れない。その一方で、例えば静電帯電に起因してダイオード構造に逆方向に存在する電圧は、保護ダイオードを介して流れることができる。このように、半導体チップに組み込まれている保護ダイオードによって、半導体ボディ、特に活性領域を保護することができる。
【0017】
好ましい構造形態においては、保護ダイオードはショットキーダイオードとして具体化されている。ショットキーダイオードは、特に、金属と半導体の接合によって形成することができ、この場合、接合の電流−電圧特性曲線はオーミック特性から外れており、特に、存在する電圧の極性に対して非対称なプロファイルを有する。
【0018】
好ましい構造形態においては、保護ダイオードは、半導体チップの平面視において半導体ボディと重なっている。半導体ボディ、特に活性領域は、平面視において保護ダイオードを完全に覆っていることができる。したがって、半導体ボディの横方向範囲をそのまま維持しながら保護ダイオードを半導体チップの中に組み込むことができる。さらには、活性領域のうち放射を発生させる目的に利用できる領域が減少することなく、保護ダイオードを半導体チップの中に組み込むことができる。
【0019】
横方向とは、半導体ボディの半導体層の主延在面に沿って延びる方向を意味するものと理解されたい。
【0020】
好ましい発展形態においては、保護ダイオードは、第2の半導体層によって形成されている。したがって、第2の半導体層は、電荷キャリアを活性領域内に注入することと、保護ダイオードを形成することの両方を目的として、形成することができる。したがって、ショットキーダイオードを形成するための個別の半導体領域(活性領域から電気的に絶縁されている)を省くことができる。言い換えれば、半導体チップの横方向範囲が同じままであり、活性領域のうち放射を発生させるための重要な領域が減少することなく、特にショットキーダイオードの形における保護ダイオードを半導体チップの中に組み込むことができる。したがって、半導体チップのオプトエレクトロニクス(光電子)特性を損なわずに、保護ダイオードを半導体チップの中に組み込むことができる。
【0021】
好ましい構造形態においては、第1の接続層は、キャリアと第2の半導体層との間に少なくとも部分的に延在している。第1の接続層によって、第1の半導体層との電気的接続を、キャリアに面している活性領域の側から形成することができる。
【0022】
好ましい発展形態においては、第2の接続層は、第1の接続層と第2の半導体層との間に少なくとも部分的に配置されている。第2の接続層は、第2の半導体層に導電接続されており、さらに好ましくは、第2の半導体層に直接的に隣接している。
【0023】
第1の接続層との電気的接続、および第2の接続層との電気的接続は、それぞれ、第1のコンタクトおよび/または第2のコンタクトを介して外側から形成することができ、これは有利である。第1のコンタクトおよび第2のコンタクトは、それぞれ、第1の接続層および第2の接続層の上に(好ましくは直接的に)配置されているコンタクト層によって形成することができる。変形形態においては、第1の接続層が第1のコンタクトを形成している、もしくは第2の接続層が第2のコンタクトを形成している、またはその両方とすることができる。したがって、この場合、第1のコンタクトもしくは第2のコンタクトまたはその両方を形成するように接続層とは別に設けられる少なくとも1つの個別のコンタクト層を、省くことができる。
【0024】
第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方は、それぞれ、金属、例えば、Ti、Pt、Ni、Au、Ag、Al、Rh、Pd、Pt、またはW、あるいはこれらの材料の少なくとも1つを備えている金属合金、を含んでいることが好ましい。第1の接続層もしくは第2の接続層またはその両方は、好ましくは、半導体ボディの外側に配置されており、エピタキシャル成長法以外の方法(例えば蒸着またはスパッタリング)によって形成されている。
【0025】
構造形態のバリエーションにおいては、保護ダイオードが接合層によって形成されており、接合層は、第2の半導体層の上に配置されており、さらに好ましくは、第2の半導体層に隣接している。接合層および第2の接続層は、横方向に互いに隔置されていることが好ましい。このようにして、接合層と第2の接続層との間の直接的な電気的接触を、単純な方法で回避することができる。
【0026】
接合層と第2の接続層との間には、絶縁層が形成されていることがさらに好ましい。したがって、接合層と第2の接続層との間の電気的短絡の危険性を、大幅に減少させることができる。
【0027】
接合層の材料は、第2の半導体層とのショットキー接合(すなわち、非対称な電流−電圧特性を有する金属−半導体接合)を単純な方法で実現できるように、選択することが好ましい。
【0028】
構造形態の別のバリエーションにおいては、保護ダイオードが第1の接続層によって形成されており、この場合、第1の接続層は第2の半導体層に隣接していることが好ましい。したがって、この場合、第1の接続層は第1の半導体層および第2の半導体層に隣接しており、この場合、第1の接続層と第1の半導体層との間に、オーミック接触または少なくともほぼオーミック性の接触が形成されており、第1の接続層と第2の半導体層との間にショットキー接触が形成されている。
【0029】
第2の半導体層に隣接している層(すなわち接合層または第1の接続層)の材料は、第2の半導体層とのショットキー接触を単純な方法で形成できるように選択することが好ましい。
【0030】
好ましい発展形態においては、第2の半導体層は、少なくとも部分的に、特に保護ダイオードの領域において、接触性(contact capability)が所定の方法で局所的に低減されている。接触性が低減したこのような領域は、例えば、灰化(incineration)(例:酸素含有プラズマ中)あるいはスパッタリングによって形成することができる。このようにすることで、第2の半導体層の導電率を所定の方法で低下させることができる。
【0031】
このようにして、第2の半導体層と、接合層もしくは第1の接続層またはその両方との間に、電位障壁が十分に高い接触領域を単純な方法で実現することができる。したがって、第2の半導体層に隣接する層(すなわち、接合層または第1の接続層)の材料に関する自由度が、大幅に増す。これらの層は、特に、活性領域において発生する放射に対する高い反射率を有する材料を含んでいる、またはそのような材料から成ることができる。可視スペクトル範囲または紫外スペクトル範囲の放射の場合、例えば銀あるいはアルミニウムが特に高い反射率を有する。
【0032】
構造形態のバリエーションにおいては、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトが、キャリアの互いに異なる面に形成されている。この場合、キャリアは、導電性として具体化されていることが好ましい。
【0033】
構造形態の別のバリエーションにおいては、第1のコンタクトおよび第2のコンタクトが、半導体ボディの側のキャリアの面に配置されている。この場合、キャリアは、その導電率を考慮せずに選択することができ、特に、電気絶縁性として具体化することができる。
【0034】
導電性のキャリアの材料としては、一例として、好ましくはドープされている半導体材料が適している。例えば、キャリアは、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、または窒化ガリウムを含んでいる、またはそのような材料から成ることができる。
【0035】
さらには、キャリアの材料としては、一例として、セラミック(例えば、窒化アルミニウムまたは窒化ホウ素)が適している。このようなキャリアは、電気絶縁性として具体化することができる。
【0036】
半導体ボディは、キャリアに接着結合されている(cohesively connected)ことが好ましい。特に、キャリアは、半導体ボディの半導体積層体の成長基板とは異なる。キャリアは、半導体ボディの半導体積層体を機械的に安定化させることが好ましい。半導体ボディの成長基板は、この目的には不要であり、除去することができる。
【0037】
接着結合する場合、結合される両要素(あらかじめ作製されていることが好ましい)は、原子間力もしくは分子間力またはその両方によって一体に保持される。接着結合は、例えば、結合層(例えば、接着層またははんだ層)によって得ることができる。このような結合を分離するためには、一般的には、結合されている両要素の少なくとも一方、もしくは結合層、またはその両方の破壊を伴う。
【0038】
好ましい発展形態においては、半導体ボディの半導体積層体の成長基板は、少なくとも部分的に除去されている。特に、成長基板は、全体または部分的に薄くする、または、全体または部分的に除去することができる。
【0039】
成長基板が除去されている半導体チップは、薄膜半導体チップとも称する。本出願においては、薄膜半導体チップ(例えば薄膜発光ダイオードチップ)は、以下の特徴的な形状構造の少なくとも1つによって、さらに区別することができる。
− 活性領域を有する半導体積層体、特に、エピタキシャル積層体を備えている半導体ボディの(キャリア要素に面している)第1の主領域に、ミラー層が堆積されている、または半導体積層体内に形成されている(例えば、ブラッグミラーとして組み込まれている)。このミラー層は、半導体積層体において発生する放射の少なくとも一部分を半導体積層体に反射する。
− 半導体積層体の厚さは、20μm以下の範囲、特に10μm以下の範囲である。
− 半導体積層体は、少なくとも一領域が混合構造(intermixing structure)を有する少なくとも1つの半導体層を含んでおり、この混合構造によって、理想的には半導体積層体における近似的に光のエルゴード分布につながり、すなわち、この完全混合構造は、実質的にエルゴード的確率過程である散乱挙動を有する。
【0040】
薄膜発光ダイオードチップの基本原理は、例えば非特許文献1に記載されており、この点に関するこの文書の開示内容は、参照によって本文書に組み込まれている。
【0041】
半導体ボディの半導体積層体は、エピタキシャルに、例えばMOVPEまたはMBEによって、堆積されていることが好ましい。
【0042】
半導体ボディ、特に、活性領域は、III−V族半導体材料を含んでいることが、さらに好ましい。III−V族半導体材料を使用することにより、放射の発生時に高い内部量子効率を達成することができる。
【0043】
記載した構造は、一般的には、放射の発生もしくは放射の検出、またはその両方を目的として製造されるオプトエレクトロニクス半導体チップに適している。
【0044】
特に、半導体チップは、インコヒーレントな放射、部分的にコヒーレントな放射、またはコヒーレントな放射を発生させる目的で作製することができる。一例として、インコヒーレントな放射を発生させるためには、LEDチップに基づく構造が適しており、部分的にコヒーレントな放射を発生させるためには、RCLED(レゾナントキャビティ型LED)チップに基づく構造が適している。コヒーレントな放射は、例えば半導体レーザチップによって発生させることができ、半導体レーザチップは、特に、端面発光レーザまたは面発光レーザとして(例えば、VCSEL(垂直共振器面発光レーザ)またはVECSEL(垂直外部共振器型面発光レーザ)として)具体化することができる。
【0045】
放射放出半導体チップを製造する方法の実施形態によると、最初に、半導体積層体を有する半導体ボディを形成する。この半導体積層体は、放射を発生させるために設けられている活性領域と、第1の半導体層と、第2の半導体層とを備えている。半導体ボディに、活性領域を貫いて第1の半導体層の中まで延在している凹部を形成する。半導体ボディの上に第1の接続層を形成し、第1の接続層は凹部の中に延在している。第1の接続層は、保護ダイオードを介して第2の半導体層に電気的に接続されている。半導体チップを完成させる。
【0046】
これらの方法ステップは、必ずしも上に列挙した順序で実行する必要はない。
【0047】
このようにして、保護ダイオードを半導体チップの中に組み込むことのできる方法が、単純かつ高い費用効果で実現する。この方法では、極めて多数の半導体チップを同時に、特に、ウェハ上に並置された状態で製造することが可能である。この方法においては、個片化することによって、保護ダイオードがすでに組み込まれている半導体チップを形成することができる。このようにして、保護ダイオードの組み込みをウェハレベルで、すなわち半導体チップを実際に個片化する前に、行うことができる。
【0048】
好ましい形態においては、第2の半導体層の上に第1の接続層を形成する前に接合層を形成し、この接合層は、第2の半導体層に隣接している。特に、接合層によってショットキーダイオードを形成することができる。
【0049】
好ましい発展形態においては、第2の半導体層の電気接触性を、所定の方法で局所的に低下させる。このステップは、特に、接合層を堆積させる前に行うことができる。
【0050】
特に、電気接触性は、灰化もしくはスパッタリングまたはその両方によって低下させることができる。
【0051】
さらなる好ましい形態においては、半導体ボディを部分的に除去することによって、第2の接続層を露出させる。第2の接続層の露出した領域には、半導体チップに電気的に接続する目的で設けられるコンタクトを形成することができる。
【0052】
記載した方法は、上述した放射放出半導体チップを製造するために特に適している。したがって、本方法に関連して説明した特徴・形状は半導体チップにおいても使用することができ、その逆も同様である。
【0053】
さらなる特徴、構造形態、および利点は、例示的な実施形態の、図面を参照しながらの以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】放射放出半導体チップの例示的な実施形態を、概略的な平面図(図1B)と、対応する断面図(図1A)として示している。
【図2】図1Aおよび図1Bに示した第1の例示的な実施形態による半導体チップにおける電流経路を概略的に示している。
【図3A】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【図3B】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【図3C】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【図3D】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【図3E】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【図3F】放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは概略的な断面図として示してある。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図面において、同じ要素、同じタイプの要素、または同じ機能の要素には、同じ参照数字を付してある。各図は概略的に示してあり、したがって、必ずしも正しい縮尺ではない。むしろ、比較的小さい要素、特に層の厚さは、図が明確であるように誇張した大きさで描いてある。
【0056】
放射放出半導体チップの第1の例示的な実施形態は、図1Bにおける平面図と、線A−A’に沿っての図1Aにおける対応する断面図とに基づいて、概略的に示してある。
【0057】
放射放出半導体チップ1は半導体ボディ2を備えており、半導体ボディ2は、結合層8によってキャリア5に固定されている。
【0058】
半導体ボディ2を形成している半導体積層体は、エピタキシャルに、例えばMOVPEまたはMBEによって形成されていることが好ましい。
【0059】
半導体ボディは、放射を発生させるために設けられている活性領域20を備えており、この活性領域は、第1の半導体層21と第2の半導体層22との間に配置されている。第1の半導体層21および第2の半導体層22は、導電型に関して互いに異なっている。一例として、第2の半導体層22をp型導電性に、第1の半導体層21をn型導電性に具体化する、またはこの逆に具体化することができる。
【0060】
半導体ボディ2は複数の凹部25を備えており、これらの凹部25は、キャリア5から第2の半導体層22および活性領域20を貫いて第1の半導体層21の中まで延在している。
【0061】
凹部25のそれぞれは、一例として平面視において円形に具体化されており、行列状に配置されている。しかしながら、凹部は、別の基本形状、例えば多角形(例:長方形または正方形)の基本形状を有することもできる。これらの凹部は、電荷キャリアを第1の半導体層21から活性領域内に横方向に一様に注入できるように、配置されていることが好ましい。特に、第1の半導体層21の横方向における導電率が十分に高いならば、記載した例示的な実施形態の変形形態として、ただ1つの凹部を設けることも可能である。
【0062】
キャリア5は、第1の主領域51とさらなる主領域52とを備えている。第1の主領域51は、半導体ボディ2に面しており、平面状に具体化されていることが好ましい。したがって、半導体ボディとキャリアとの接着固定を、単純な方法において実現することができる。
【0063】
キャリアの材料としては、一例として、好ましくはドープされた半導体材料が適している。例えば、キャリアは、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、または窒化ガリウムを含んでいる、またはこのような材料から成ることができる。これに代えて、またはこれに加えて、キャリアは、セラミック(例えばAlNまたはBN)を含んでいることができる。
【0064】
半導体ボディ2とキャリア5との間には第1の接続層31が形成されており、この第1の接続層は凹部25の中に延在している。第1の接続層によって、第1の半導体層21との電気的接続を、キャリアに面している活性領域20の側から形成することができる。
【0065】
したがって、半導体ボディ2の(キャリア5とは反対側の)放射出口領域10を、そこに外側の電気コンタクトが存在しないように具体化することができる。活性領域において発生する放射に対して不透明であるコンタクトによって放射出口領域が遮られる危険性を、回避することができる。
【0066】
凹部25の側面領域には絶縁層7が設けられている。第1の接続層31による活性領域20の電気的短絡を、単純な方法で防止することができる。
【0067】
絶縁層7は、例えば、窒化物(例:窒化ケイ素)、酸化物(例:酸化ケイ素、酸化チタン)、または酸窒化物(例:酸窒化ケイ素)を含んでいる、またはこのような材料から成ることができる。
【0068】
第2の半導体層22は、第2の接続層32に導電接続されている。第2の接続層は、第1の接続層31と第2の半導体層22との間に部分的に延在している。
【0069】
さらには、半導体チップ1は、第1のコンタクト35および第2のコンタクト36を備えている。これらのコンタクトは、半導体チップに外側から電気的に接続する目的で設けられており、活性領域20の互いに異なる面から電荷キャリアを活性領域内に注入する役割を果たし、したがって、注入された電荷キャリアが活性領域内で再結合して放射を放出することができる。
【0070】
動作時に互いに異なる面から活性領域20内に電荷キャリアを注入できるように、第1の接続層31および第2の接続層32によって、半導体ボディとの電気的接続を半導体ボディの同じ側から形成することができる。このようにすることで、放射出口領域に外側の電気コンタクトが存在しない半導体チップを、単純な方法で実現することができる。
【0071】
第1のコンタクト35は、キャリア5および結合層8を介して第1の接続層31に導電接続されている。第2のコンタクト36は、第2の接続層32の上に配置されており、第2の接続層32に導電接続されている。
【0072】
第1の接続層31と第2の半導体層22との間には、保護ダイオード4が形成されている。
【0073】
保護ダイオード4は接合層40によって形成されており、接合層40は、第2の半導体層22から垂直方向に第1の接続層31まで延在している。保護ダイオード4はショットキーダイオードとして具体化されており、接合層40および第2の半導体層22が金属−半導体接合を形成している。
【0074】
半導体チップ1の平面視においては、半導体ボディ2、特に、活性領域20が、保護ダイオード4を完全に覆っている。したがって、放射を発生させるために利用できる領域と、半導体チップの横方向範囲の両方をそのまま維持できるように、保護ダイオードが半導体ボディに組み込まれている。
【0075】
接合層の材料は、半導体チップ1の動作時に順方向に存在する動作電圧に起因して第1の接続層31と第2の半導体層22との間に電流が流れることがない、または少なくとも大きな電流が流れることがないように、選択されることが好ましい。半導体チップ内の電流経路については、後から図2に関連して詳しく説明する。
【0076】
InGaAl1−x−yN(0≦x≦1、かつ0≦y≦1、かつx+y≦1であり、特に、x≠1、y≠1、x≠0、y≠0の少なくとも1つである)を含んでいる半導体ボディの場合、例えば、TiWNを含んでいる接合層、またはこのような材料組成から成る接合層が適している。
【0077】
これに代えて、またはこれに加えて、接合層40を、反射率の高い金属層として具体化することができる。一例として、銀およびアルミニウムは、可視スペクトル範囲および紫外スペクトル範囲において高い反射率を有する。したがって、活性領域において発生してキャリア5の方向に放出される放射を、放射出口領域の方向に効果的に導くことができる。
【0078】
第2の接続層32には切取り部41が形成されている。接合層40はこの切取り部を貫いて延在している。切取り部41の側面領域は、絶縁層7によって覆われている。したがって、接合層40と第2の接続層32との間の電気的短絡を回避することができる。
【0079】
接続層31および接続層32のそれぞれは、金属、例えば、Ti、Pt、Ni、Au、Ag、Al、Rh、Pd、Pt、またはW、あるいはこれらの金属の少なくとも1つを備えている金属合金を含んでいる。
【0080】
第1の接続層31もしくは第2の接続層32またはその両方は、多層構造として具体化することもできる。
【0081】
さらには、第1の接続層31もしくは第2の接続層32またはその両方は、TCO(透明導電性酸化物)材料、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、またはインジウムスズ酸化物(ITO)を含んでいることもできる。
【0082】
半導体ボディ2、特に、活性領域20は、III−V族半導体材料を含んでいることが好ましい。
【0083】
III−V族半導体材料は、紫外スペクトル範囲(InGaAl1−x−yN)から、可視スペクトル範囲(特に青色〜緑色の放射の場合のInGaAl1−x−yN、または、特に黄色〜赤色の放射の場合のInGaAl1−x−yP)、さらには赤外スペクトル範囲(InGaAl1−x−yAs)の放射を発生させるために、特に適している。この場合、0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1がそれぞれ成り立ち、特に、x≠1、y≠1、x≠0、y≠0の少なくとも1つである。特に、上記の材料系から構成されているIII−V族半導体材料では、放射の発生時に高い内部量子効率をさらに得ることができる。
【0084】
さらには、記載した例示的な実施形態の変形形態として、保護ダイオード4を第1の接続層31によって形成することもでき、この場合、第1の接続層は第2の半導体層22に隣接している。この場合、第1の接続層31とは別に設けられる個別の接合層を省くことができる。したがって、第1の接続層31は、半導体ボディ2との関係として、第1の半導体層21とのオーミック接触を形成しているのみならず、第2の半導体層22にはショットキー接触を介して電気的に接続されている。
【0085】
第1の接続層と接合層とが、例えばキャリアを介して、または結合層を介して導電接続されているならば、第1の接続層および接合層が互いに隔置された状態に具体化される配置構造も考えられる。
【0086】
さらには、第2の半導体層の電気接触性を、部分的に、特に、保護ダイオード4の領域において、所定の方法で局所的に低下させることができる(図1Aに明示的には示していない)。したがって、第2の半導体層22に隣接している層(すなわち接合層40または第1の接続層31)の材料を選択するうえでの自由度が増す。
【0087】
記載した例示的な実施形態の変形形態として、コンタクト35およびコンタクト36を、キャリア5の同じ面、特に、第1の主領域51に配置することもできる。この場合、キャリア5を電気絶縁性として具体化することもできる。
【0088】
記載した例示的な実施形態においては、半導体チップ1は薄膜半導体チップとして具体化されており、この場合、半導体ボディ2の半導体積層体の成長基板が除去されている。しかしながら、この実施形態の変形形態として、成長基板を部分的にのみ除去する、または、全体あるいは部分的に成長基板を薄くすることができる。
【0089】
さらには、半導体チップをRCLEDとして、または半導体レーザチップとして、特に、VCSELまたはVECSELとして、具体化することもできる。
【0090】
半導体チップ1の中の電流経路は、図2に概略的に示してある。この場合、第1の半導体層21およびキャリア5が、一例としてn型導電性にドープされており、第2の半導体層22がp型導電性にドープされている。第2のコンタクト36に、第1のコンタクト35に対する正の電圧が存在するとき、放射を発生させるために設けられている、半導体ボディ2のダイオード構造が順方向に動作し、したがって、電荷キャリアが活性領域20の中に注入され、そこで再結合して放射を放出することができる。
【0091】
その一方で、この極性の場合、保護ダイオード4は逆方向に接続されている。したがって、半導体チップのコンタクト35とコンタクト36との間の動作電流は、接合層40には流れない、または少なくとも大量には流れない。
【0092】
しかしながら、この逆方向に半導体チップの静電帯電が発生する場合、電荷キャリアは、第1のコンタクト35と第2のコンタクト36との間の、保護ダイオード4を経由する電流経路を介して流れることができる。したがって、電荷キャリアは、第1の接続層31から、活性領域20を迂回して保護ダイオード4を介して第2の半導体層22の中に移動することができる。したがって、電荷キャリアが流れるため、放射を発生するために設けられている半導体チップのダイオード構造、特に、活性領域20に負荷がかからない。
【0093】
したがって、半導体チップ1の損傷の危険性を減少させることができる。このようにして、半導体チップの第1のコンタクト35および第2のコンタクト36に逆並列に接続された状態で半導体チップの外側に形成される保護ダイオードを、省くことができる。
【0094】
代替形態として、第1の半導体層21およびキャリア5がp型導電性にドープされており、第2の半導体層22がn型導電性にドープされている場合、同様に、第2のコンタクト36に対する正の電圧が第1のコンタクト35に存在するように、半導体チップを動作させることができる。
【0095】
図3A〜図3Eは、放射放出半導体チップを製造する方法の例示的な実施形態を中間ステップに基づいて示しており、各ステップは断面図として概略的に示してある。
【0096】
活性領域20と、第1の半導体層21と、第2の半導体層22とを備えている半導体積層体、を有する半導体ボディ2、を形成する。半導体ボディ2を形成している半導体積層体は、成長基板200の上にエピタキシャルに堆積させることが好ましい。
【0097】
図3Bに示したように、第2の半導体層22の上に第2の接続層を形成する。このステップは、例えば、蒸着またはスパッタリングによって行うことができる。
【0098】
第2の接続層32は、第2の半導体層22が部分的に露出している状態に局所的に構造化されているように、例えばリソグラフィ技術によって具体化する。
【0099】
図3Cに示したように、半導体ボディ2に凹部25を形成し、この凹部は、半導体積層体層22および活性領域20を貫いて第1の半導体層21の中まで延在している。次いで、半導体ボディ2に絶縁層7を設け、この絶縁層7は、第2の接続層32と、特に、切取り部41および凹部25の側面領域とを覆っている。
【0100】
切取り部41に接合層40を形成する。接合層40は、例えば蒸着またはスパッタリングによって堆積させることができる。次いで、図3Dに示したように、絶縁層7の上に第1の接続層31を堆積させ、この第1の接続層は、凹部25の中に延在しており、さらに、接合層40に直接的に隣接している。
【0101】
次いで、半導体ボディ2をキャリア5に接着結合することができる。このステップは結合層8によって行うことができ、結合層8は、例えば、はんだまたは導電性接着剤を含んでいることができる。
【0102】
キャリア5によって、半導体ボディ2の半導体積層体を機械的に安定化させることができる。この目的のために成長基板200はもはや不要であり、除去することができる。
【0103】
成長基板を除去するステップは、例えば、機械的に(例:研削、研磨、またはラッピングによって)、もしくは化学的に(例:湿式化学エッチングまたは乾式化学エッチングによって)、またはその両方によって、行うことができる。これに代えて、またはこれに加えて、レーザリフトオフ法を使用することもできる。
【0104】
第2の接続層32の一部分を露出させる目的で、半導体ボディ2の材料を部分的に除去する。
【0105】
キャリア5の第2の主領域52(半導体2とは反対を向いている領域)の上、および第2の接続層32の上に、それぞれ、第1のコンタクト35および第2のコンタクト36を堆積させる。このステップは、例えば、蒸着またはスパッタリングによって行うことができる。図3Fは、図1Aおよび図1Bに関連して説明したように具体化されている完成した半導体チップを示している。
【0106】
記載した方法によって、半導体チップ1の中への保護ダイオード4の組み込みを、大きな追加コストなしに実現することができる。
【0107】
記載した例示的な実施形態の変形形態として、接合層40を堆積させる前に、半導体ボディ2、特に、第2の半導体層22の電気接触性を、所定の方法で局所的に低下させることができる。このステップは、第1の接続層を堆積させる前に行うことが好ましい。接触性の低減は、例えば、灰化(例:Oプラズマ中)あるいはスパッタリングによって行うことができる。このようにして、導電率を、所定の方法で切取り部41の領域において局所的に低下させることができる。
【0108】
ここまで単なる一例として説明した製造方法は、1つの半導体チップを製造する方法である。製造時、半導体積層体をウェハ上に形成することができ、この半導体積層体から、個片化によって極めて多数の半導体ボディを形成することができる。個片化は、例えば、ソーイング、破断(breaking)、切断、またはエッチングによって、行うことができる。
【0109】
本特許出願は、独国特許出願第102008034560.1号の優先権を主張し、この文書の開示内容は参照によって本出願に組み込まれている。
【0110】
ここまで、本発明について例示的な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。本発明は、任意の新規の特徴および特徴の任意の組合せを包含しており、特に、請求項における特徴の任意の組合せを含んでいる。これらの特徴または特徴の組合せは、それ自体が請求項あるいは例示的な実施形態に明示的に記載されていない場合であっても、本発明に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射放出半導体チップ(1)であって、キャリア(5)と、半導体積層体を有する半導体ボディ(2)と、を備えており、
− 前記半導体積層体が、放射を発生させるために設けられている活性領域(20)と、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、を備えており、
− 前記活性領域(20)は、前記第1の半導体層(21)と前記第2の半導体層(22)との間に配置されており、
− 前記第1の半導体層(21)は、前記キャリア(5)とは反対側の前記活性領域(20)の面に配置されており、
− 前記半導体ボディ(2)は、前記活性領域(20)を貫いて延在している少なくとも1つの凹部(25)を備えており、
− 前記第1の半導体層(21)は第1の接続層(31)に導電接続されており、前記第1の接続層(31)は、前記凹部(25)の中に前記第1の半導体層(21)から前記キャリア(5)の方向に延在しており、
− 前記第1の接続層(31)は、保護ダイオード(4)を介して前記第2の半導体層(22)に電気的に接続されている、
放射放出半導体チップ(1)。
【請求項2】
前記第1の接続層(31)は、前記キャリア(5)と前記第2の半導体層(22)との間に少なくとも部分的に延在している、
請求項1に記載の放射放出半導体チップ。
【請求項3】
前記保護ダイオード(4)はショットキーダイオードとして具体化されている、
請求項1または請求項2に記載の放射放出半導体チップ。
【請求項4】
前記保護ダイオード(4)は、前記半導体チップ(1)の平面視において前記半導体ボディ(2)と重なっている、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項5】
前記保護ダイオード(4)は前記第2の半導体層によって形成されている、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項6】
前記第1の接続層(31)と前記第2の半導体層(22)との間に少なくとも部分的に第2の接続層(32)が配置されており、前記第2の接続層は前記第2の半導体層(22)に導電接続されている、
請求項1から請求項5のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項7】
前記保護ダイオード(4)は、前記第2の半導体層(22)に隣接している接合層(40)によって形成されており、前記接合層(40)と前記第2の接続層(32)との間に絶縁層(7)が形成されている、
請求項6に記載の放射放出半導体チップ
【請求項8】
前記保護ダイオード(4)は前記第1の接続層(31)によって形成されている、
請求項1から請求項6のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項9】
前記半導体ボディ(2)の前記半導体積層体の成長基板(200)が少なくとも部分的に除去されている、
請求項1から請求項8のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項10】
LEDチップ、RCLEDチップ、またはレーザダイオードチップとして具体化されている、
請求項1から請求項9のいずれかに記載の放射放出半導体チップ。
【請求項11】
放射放出半導体チップを製造する方法であって、
a) 放射を発生させるために設けられる活性領域(20)と、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、を備えている半導体積層体、を有する半導体ボディ(2)を形成するステップと、
b) 前記活性領域(20)を貫いて前記第1の半導体層(21)の中まで延在している凹部(25)を前記半導体ボディ(2)に形成するステップと、
c) 前記半導体ボディ(2)の上に第1の接続層(31)を形成するステップであって、前記第1の接続層(31)は前記凹部(25)の中に延在しており、前記第1の接続層(31)は保護ダイオード(4)を介して前記第2の半導体層(22)に電気的に接続されている、前記ステップと、
d) 前記半導体チップを完成させるステップと、
を含んでいる、方法。
【請求項12】
ステップc)の前に、前記第2の半導体層(22)の上に接合層(40)を形成し、前記接合層(40)は前記第2の半導体層(22)に隣接している、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の半導体層(22)の電気接触性を所定の方法で局所的に低下させる、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記電気接触性を、灰化もしくはスパッタリング、またはその両方によって低下させる、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記半導体ボディ(2)の一部分を除去することによって、前記第2の接続層(32)を露出させる、
請求項11から請求項14のいずれかに記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【公表番号】特表2011−528855(P2011−528855A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519023(P2011−519023)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際出願番号】PCT/DE2009/000885
【国際公開番号】WO2010/009690
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】